JP7273413B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
遊技機の中には、変動表示している特別図柄(識別図柄)が大当たり態様で停止表示すると、大当たり遊技が実行されるパチンコ遊技機がある。この種類のパチンコ遊技機として、例えば下記特許文献1に記載のように、大当たり遊技後に時短状態(特定遊技状態)に制御されて、通常遊技状態よりも電チュー(可変入球口)に遊技球が入球し易くなるものが知られている。この時短状態では、持ち球を大きく減らすことなく、次回の大当たりへの当選を狙うことができる点で、遊技者に有利である。
特開2018-88993号公報
上記特許文献1に記載の遊技機では、時短状態は、必ず大当たり遊技後でしか、移行できないようになっている。即ち、時短状態への移行を獲得するには、大当たりへの当選が必須である。そのため、例えば通常遊技状態において、なかなか大当たりに当選できない場合には、遊技者の遊技意欲が減少してしまう。従って、大当たりへの当選を獲得できない遊技者に対して、遊技意欲が減少しないように、遊技興趣の向上には改善の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題とするところは、遊技興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
本発明の遊技機は、
変動表示している識別図柄が大当たり態様で停止表示すると、大当たり遊技を実行可能な遊技制御手段と、
演出を制御可能な演出制御手段と、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口と、を備える遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記識別図柄が前記大当たり態様と異なる非大当たり態様で停止表示する連続回数が所定回数になると、通常遊技状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御可能であり、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に制御されるまでに前記識別図柄が前記非大当たり態様で停止表示する残り連続回数が特定回数になると、前記残り連続回数を示唆する回数演出を実行可能であり、
電源投入時に前記残り連続回数が前記特定回数未満であって当該残り連続回数を示す情報を記憶していない場合には、前記回数演出を実行することがない一方、前記遊技制御手段から前記残り連続回数が前記特定回数未満であることを示す情報を受信することに基づいて、前記特定遊技状態に制御されることが近いことを示唆する代替演出を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
本発明の遊技機によれば、遊技興趣を向上させることが可能である。
実施形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置等を詳細に示す概略正面図である。 図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 当たりの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当たり判定テーブルであり、(B)は当たり種別判定テーブルであり、(C)はリーチ判定テーブルであり、(D)は普通図柄当たり判定テーブルであり、(E)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 (A)は通常変動パターン判定テーブルであり、(B)は特殊変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 始動入賞コマンドの特定テーブルである。 時短移行到達までのステータスの遷移を示す図である。 開始時間が80秒である場合のタイマ予告演出を示す図である。 開始時間が30秒である場合のタイマ予告演出を示す図である。 時間停止残回数示唆演出を実行する場合のタイマ予告演出を示す図である。 フリーズ演出を実行する場合のタイマ予告演出を示す図である。 演出図柄の種別を示す図である。 図柄停止残回数示唆演出と図柄停止到達示唆演出とを示す図である。 カウントダウン残回数示唆演出を示す図である。 代替残回数示唆演出を示す図である。 小当たり残回数示唆演出とVチャレンジ失敗演出を示す図である。 小当たり残回数示唆演出とVチャレンジ成功演出と残回数消化演出を示す図である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当たり遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 振分部材制御処理のフローチャートである。 特定領域センサ検出処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 小当たりの種別に応じた第2大入賞口の開放パターン及び振分部材の作動パターンを示すタイミングチャートである。 タイマ予告抽選テーブルである。
1.遊技機の構造
本発明のパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においてパチンコ遊技機の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。
図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には装飾用の盤ランプ5(図5参照)が複数設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎ(図示せず)が突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置(演出手段)7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う演出図柄表示領域がある。演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄8はそれぞれ、例えば「0」~「8」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。演出図柄8の種類については、後に詳しく説明する。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また小当たりに当選した場合には「135」などの予め定めたチャンス目で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能であり、小当たり当選時にバラケ目で演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出(「演出図柄可変表示演出」や単に「変動演出」ともいう)のほか、大当たり遊技(第2特別遊技)に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄可変表示演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図3参照)にて表示される第1特図保留の記憶数および第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、第1入球口)20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の右上方には、第2始動口(第2始動入賞口、第2入球口)21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー、可変入球手段)22が設けられている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図4参照)により駆動される。第2始動口21(可変入球口)は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第1始動口20の下方には、第1大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の右方には、第2大入賞口(特別入賞口)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35(特別入賞口)を開閉するものである。開閉部材37は、前後に進退する進退式のものであり、第2大入賞口ソレノイド38(図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。
第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
振分部材71は、図2に二点鎖線で示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
また振分部材71は、図2に破線で示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71上を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過は、後述の大当たり遊技(第2特別遊技)の実行契機となっている。つまり本形態では、特定領域39への遊技球の通過の有無によっても大当たり抽選を行っている。上述の第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを1種大当たりといい、特定領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを2種大当たりという。
また図1に示すように、遊技領域3における第2始動口21の上方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の左下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口9が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、第1大入賞装置31と、アウト口9とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙う。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、アウト口9とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過、電チュー22に係る第2始動口21、第1大入賞口30、又は第2大入賞口35への入賞を狙う。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(識別図柄)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種類(つまり当選した小当たりの種類)に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技が行われる。なお、第1特別遊技又は第2特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄(大当たり態様)を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄(小当たり態様、非大当たり態様)を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄(非大当たり態様)を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部(第1数値情報記憶手段)85aに記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部(第2数値情報記憶手段)85bに記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態において第1特図保留記憶部85aの上限記憶数が4(第1上限数)であり、第2特図保留記憶部85bの上限記憶数が1(第2上限数)となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは、例えば4個のLEDで構成されており、第2特図保留表示器43bは、例えば1個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図4参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。
2.遊技機の電気的構成
次に図4及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図4及び図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備えていればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151により、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ(電源投入手段)155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切換えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしても良い。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82が含まれている。遊技制御用マイコン81(遊技制御手段)は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROM83は外付けであってもよい。RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。またRAM84には、遊技制御用マイコン81がRAMクリア後又は大当たり遊技後からの遊技の遷移を把握するためのステータス88と、後述する時短移行到達までの特別図柄の変動回数(変動表示の回数)をカウントするための時短移行到達カウンタ89と、が設けられている。
主制御基板80には、中継基板79を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91(演出制御手段)には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92が含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路(I/Oポート部)97を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路97は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROM93は外付けであってもよい。またRAM94には、後述する時短移行到達までの演出図柄8の変動回数をカウントするための時短移行到達演出カウンタ95が設けられている。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66、盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66、盤ランプ5等のランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された装飾可動体15を動作させる。なお装飾可動体15は、図1では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。詳細には演出制御用マイコン91は、装飾可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って装飾可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や装飾可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出SW(スイッチ)63aが接続されている。従って、演出ボタン63が押下されると、演出ボタン検出SW63aからサブ制御基板90に対して信号が出力される。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。詳細には、第1特別図柄の抽選の結果としては、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」があり、第2特別図柄の抽選の結果としては、「大当たり」、「小当たり」がある。すなわち、第2特別図柄の抽選で「はずれ」となることはない。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技(第2特別遊技に相当)」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(小当たりの種類)に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる「小当たり遊技(第1特別遊技に相当)」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たりの種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」(第2特別遊技)が実行される。なお、特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称する。また、特定領域39への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。より詳細には本形態では、図6に示すように、大当たりの種別として、主に、「10R(ラウンド)通常大当たり」と「4R時短大当たり」と「10R時短大当たり」とがある。「10R通常大当たり」は、10Rにわたって第1大入賞口30を開放させた後、遊技状態を後述の「非時短状態且つ低ベース状態」に制御する大当たりである。「4R時短大当たり」は、4Rにわたって第1大入賞口30を開放させた後、遊技状態を後述の「時短状態且つ高ベース状態」に制御する大当たりである。「10R時短大当たり」は、10Rにわたって第1大入賞口30を開放させた後、遊技状態を後述の「時短状態且つ高ベース状態」に制御する大当たりである。なお、いずれの大当たりも、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「10R通常大当たり」の中には、「10R通常大当たりA」と「10R通常大当たりB」と「10R通常大当たりC」と「10R通常大当たりD」と、がある。これら「10R通常大当たりA~D」の違いについては、後に説明する。
また、「10R通常大当たり(10R通常大当たりA~D)」及び「4R時短大当たり」は第1特別図柄(特図1)の抽選でのみ当選する可能性がある。これに対して「10R時短大当たり」は第2特別図柄(特図2)の抽選でのみ当選する可能性がある。なお、第1特別図柄の抽選によって「10R通常大当たりA」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_通常図柄1」が停止表示され、第1特別図柄の抽選によって「10R通常大当たりB」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_通常図柄2」が停止表示され、第1特別図柄の抽選によって「10R通常大当たりC」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_通常図柄3」が停止表示され、第1特別図柄の抽選によって「10R通常大当たりD」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_通常図柄4」が停止表示される。また、第1特別図柄の抽選によって「4R時短大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_時短図柄1」が停止表示される。また、第2特別図柄の抽選によって「10R時短大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短図柄2」が停止表示される。
一方、特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて2R~10Rにわたって第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この2種大当たり遊技が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。従ってこのときの総ラウンド数は10Rとなる。なお、大当たり遊技や小当たり遊技を特別遊技と称することもある。また、特別遊技においては1ラウンド中に複数回大入賞口を開放させるラウンドがあってもよい。
より詳細には本形態では、図6に示すように、小当たりの種別として「10R時短小当たりA」、「10R時短小当たりB」、「10R時短小当たりC」、「10R通常小当たりA」、「10R通常小当たりB」、「10R通常小当たりC」、「10R通常小当たりD」がある。各種別の小当たりは、小当たり遊技を行って、その小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過があれば大当たり遊技(2種大当たり遊技)を行うものである。小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。「10R時短小当たりA」は、特定領域39への通過(V通過ともいう)が実質的に不可能な小当たりである。これに対して、「10R時短小当たりB」、「10R時短小当たりC」、「10R通常小当たりA」、「10R通常小当たりB」、「10R通常小当たりC」、「10R通常小当たりD」は、右打ちにて遊技をしていればV通過が必ず可能な小当たりである。小当たり遊技の実行中にV通過可能か否かは、振分部材71の作動パターンおよび開閉部材37の開放パターンによって決まる。この点については後に詳述する。
各種別の小当たり遊技では、第2大入賞口35の1.6秒開放が1回行われる。但し、各小当たり遊技におけるオープニングの時間は、小当たりの種別に応じて異なっている。具体的には図6に示すように、10R時短小当たりAではおよそ4.6秒、10R時短小当たりBでは21秒、10R時短小当たりCおよび10R通常小当たりA~Dでは0.008秒である。このように小当たりの種別に応じて小当たり遊技のオープニングの時間が異なっているのは、このオープニングの開始から一定の動作で動いている振分部材71に対する第2大入賞口35の開放タイミングを変えるためである。これにより、小当たり遊技の実行中にV通過が可能な通過開放パターンと、小当たり遊技の実行中にV通過が不可能(実質的を含む)な非通過開放パターンとをつくり出している。なお、通過開放パターンは、第1開放パターンに相当する。また、非通過開放パターンは、第2開放パターンに相当する。通過開放パターンおよび非通過開放パターンの詳細については後述する。
また特定領域39への遊技球の通過に基づいて実行される大当たり遊技(2種大当たり遊技)では、小当たりの種別に応じて定められている開放パターンで第1大入賞口30を開放する。具体的には、「10R時短小当たりA」は、1R当たりの最大開放時間を29.5秒として9Rにわたって第1大入賞口30を開放させる2種大当たり遊技の実行後、遊技状態を後述の「時短状態且つ高ベース状態」に制御する当たりである。但し、「10R時短小当たりA」は、V通過が実質的に不可能な小当たりであるため、このような2種大当たり遊技が実行されることはほとんどない。
また、「10R時短小当たりB」及び「10R時短小当たりC」は、1R当たりの最大開放時間を29.5秒として9Rにわたって第1大入賞口30を開放させる2種大当たり遊技の実行後、遊技状態を後述の「時短状態且つ高ベース状態」に制御する当たりである。また、「10R通常小当たりA~D」は、1R当たりの最大開放時間を29.5秒として9Rにわたって第1大入賞口30を開放させる2種大当たり遊技の実行後、遊技状態を後述の「非時短状態且つ低ベース状態」に制御する当たりである。
また、「10R時短小当たりA」及び「10R時短小当たりB」は第1特別図柄の抽選でのみ当選する可能性がある。これに対して「10R時短小当たりC」及び「10R通常小当たりA~D」は第2特別図柄の抽選でのみ当選する可能性がある。なお、第1特別図柄の抽選によって「10R時短小当たりA」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_時短有り小当たり図柄1」が停止表示される。また、第1特別図柄の抽選によって「10R時短小当たりB」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_時短有り小当たり図柄2」が停止表示される。また、第2特別図柄の抽選によって「10R時短小当たりC」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短有り小当たり図柄3」が停止表示される。また、第2特別図柄の抽選によって「10R通常小当たりA」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短無し小当たり図柄1」が停止表示され、第2特別図柄の抽選によって「10R通常小当たりB」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短無し小当たり図柄2」が停止表示され、第2特別図柄の抽選によって「10R通常小当たりC」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短無し小当たり図柄3」が停止表示され、第2特別図柄の抽選によって「10R通常小当たりD」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短無し小当たり図柄4」が停止表示される。「10R通常小当たりA~D」の違いについては、後に説明する。
なお、第1特別図柄(特図1)の抽選における各大当たりへの振分確率は、10R通常大当たりが50%、4R時短大当たりが50%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の抽選において当選した大当たりは、全て10R時短大当たりとなっている。また、第1特別図柄の抽選における各小当たりへの振分確率は、10R時短小当たりA(V通過実質不可の小当たり)が99%、10R時短小当たりB(V通過可能な小当たり)が1%となっている。また、第2特別図柄の抽選における各小当たりへの振分確率は、10R時短小当たりC(V通過可能な時短小当たり)が50%、10R通常小当たりA(V通過可能な通常小当たり)が10%、10R通常小当たりB(V通過可能な通常小当たり)が10%、10R通常小当たりC(V通過可能な通常小当たり)が10%、10R通常小当たりD(V通過可能な通常小当たり)が10%となっている。各振分確率は、一例であって、適宜変更可能である。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たり又は小当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、大当たり乱数は0~65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0~99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていてもよい。このリーチ乱数は、0~127までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0~127までの範囲で値をとる。また、ゲート28への通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0~65535までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、変動時間短縮機能がある。
特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブル(変動パターン基準、具体的には図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブル)を用いて、変動パターンの判定を行う。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
普通図柄表示器42の変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図8(E)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図10参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が、非時短状態よりも多くなっている(図10参照)。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動している。
普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、および電チュー22の開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。高ベース状態は、「特典遊技状態」に相当する。
なお、高ベース状態において、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動するようにしてもよい。すなわち、低ベース状態における普通図柄抽選の当選確率を相対的に低く設定し、高ベース状態における普通図柄抽選の当選確率を相対的に高く設定してもよい。この場合、低ベース状態における普通図柄抽選の当選確率を「零」に設定するとよい。なぜなら、低ベース状態において第2特別図柄の抽選が実行されないようにすることが可能となるからである。つまり、このように構成すれば、低ベース状態にも関わらず第2特別図柄の抽選に基づく小当たり遊技の実行を狙った攻略的な遊技を防止することが可能となる。
さらには、高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能、および普通図柄表示器42の確率変動機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、図6に示すように、「4R時短大当たり」、「10R時短大当たり」、「10R時短小当たりA」、「10R時短小当たりB」、又は「10R時短小当たりC」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、時短状態かつ高ベース状態である。時短状態かつ高ベース状態は、所定回数(本形態では99回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、「10R通常大当たりA~D」、又は「10R通常小当たりA~D」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、非時短状態かつ低ベース状態である(図6参照)。この遊技状態を特に、「通常遊技状態」という。なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常遊技状態である。
高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。
5.時短移行到達
次に、本形態の特徴である時短移行到達について説明する。時短移行到達とは、大当たり遊技後(又はRAMクリア後)から、特別図柄が変動表示を経て、大当たり図柄以外の図柄(ハズレ図柄又は小当たり図柄)で停止表示した連続回数が、或る所定回数に達すると、時短状態(特定遊技状態)に移行することである。従来のパチンコ遊技機では、時短状態は、大当たり遊技を経由しなければ、移行することはなかった。そこで本形態では、時短移行到達によって、大当たり遊技を経由しないでも、時短状態に移行できるため、なかなか大当たりを引き当てることができない遊技者に対して、時短移行到達になるまで遊技を継続したいと思わせることが可能である。なお時短状態は、高ベース状態を伴うため、第2始動口21に遊技球が入球し易い遊技状態ともいえる。
ここで、上記した時短移行到達までに要する或る所定回数(以下「時短移行到達回数」と呼ぶ)は、大当たり図柄の種別、又は小当たり種別に依存するようになっている。具体的には、図6に示すように、10R通常大当たりAに当選した場合(特図1_通常図柄1が停止表示した場合)、時短移行到達回数は900回に設定され、10R通常大当たりBに当選した場合(特図1_通常図柄2が停止表示した場合)、時短移行到達回数は850回に設定され、10R通常大当たりCに当選した場合(特図1_通常図柄3が停止表示した場合)、時短移行到達回数は800回に設定され、10R通常大当たりDに当選した場合(特図1_通常図柄4が停止表示した場合)、時短移行到達回数は750回に設定される。一方、4R時短大当たりに当選した場合(特図1_時短図柄1が停止表示した場合)、時短移行到達回数は設定されない。また、10R時短小当たりAに当選した場合(特図1_時短小当たり図柄1が停止表示した場合)、又は10R時短小当たりBに当選した場合(特図1_時短小当たり図柄2が停止表示した場合)でも、時短移行到達回数は設定されない。こうして、第1特別図柄の抽選では、大当たり遊技に通常遊技状態に制御されることになる10R通常大当たりA~Dに当選した場合にのみ、時短移行到達回数が設定されることになる。
また、図6に示すように、10R時短大当たりに当選した場合(特図2_時短図柄2が停止表示した場合)、時短移行到達回数は設定されない。更に、10R時短小当たりCに当選した場合(特図2_時短小当たり図柄3が停止表示した場合)でも、時短移行到達回数は設定されない。一方、10R通常小当たりAに当選した場合(特図2_通常小当たり図柄1が停止表示した場合)、時短移行到達回数は900回に設定され、10R通常小当たりBに当選した場合(特図2_通常小当たり図柄2が停止表示した場合)、時短移行到達回数は850回に設定され、10R通常小当たりCに当選した場合(特図2_通常小当たり図柄3が停止表示した場合)、時短移行到達回数は800回に設定され、10R通常小当たりDに当選した場合(特図2_通常小当たり図柄4が停止表示した場合)、時短移行到達回数は750回に設定される。こうして、第2特別図柄の抽選では、大当たり遊技に通常遊技状態に制御されることになる10R通常小当たりA~Dに当選した場合にのみ、時短移行到達回数が設定されることになる。
なお、初期設定(工場出荷時)では、時短移行到達回数は900回に設定されている。従って、本パチンコ遊技機1で初めて遊技が開始されてから、特別図柄が変動表示を経てハズレ図柄で停止表示した連続回数が900回になると、時短状態に移行することができる。但し、初期設定では、時短移行到達回数が、900回、850回、800回、750回の中から抽選で決定されるようにしても良い。
ところで本形態では、図8(A)に示すように、大当たり判定確率は、約300分の1(218/65536)に設定されている。そして、大当たり判定確率の分母である「300」の値に対して、2.5倍から3.0倍までの範囲(「750」以上で「900」以下の範囲)で、時短移行到達回数が設定されている。
次に、ステータス88の遷移について、図12に基づいて説明する。なお以下では、「ステータス88」を、単に「ステータス」と呼ぶことにする。ステータスは、上述したように、遊技制御用マイコン81がRAMクリア後又は大当たり遊技後からの遊技の遷移を把握するためのものである。本形態では、ステータスは、初期設定では「1」に設定されている。そして、通常遊技状態であれば「1」~「4」までの何れかの値になり、時短状態であれば「5」になり、大当たり遊技状態(大当たり遊技の実行中)であれば「6」になる。通常遊技状態でのステータスは、図12に示すように、時短移行到達になるまでの特別図柄の変動回数に応じて、切替わる場合がある。
例えば、大当たり遊技後からの時短移行到達回数が900回の場合、時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)が80回になると、ステータスが「1」から「2」に切り替わる。言い換えれば、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が0回から819回までが、ステータス「1」である。その後、時短移行到達までの特別図柄の変動回数が15回になると、ステータスが「2」から「3」に切替わる。言い換えれば、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が820回から884回までが、ステータス「2」である。その後、時短移行到達までの特別図柄の変動回数が0回になるまで、ステータスが「3」に設定される。言い換えれば、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が885回から900回までが、ステータス「3」である。
但し本形態では、ステータス「2」のときに、小当たりに当選すると、時短移行到達までステータス「4」に設定される。言い換えれば、大当たり遊技後からの特別図柄の変動回数が820回から884回までの間に、小当たり図柄が停止表示されると、ステータス「2」からステータス「4」に切替わる。この場合、仮に時短移行到達までの特別図柄の変動回数が15回になっても、ステータス「4」のままであり、ステータス「3」に切替わることはない。なお上記した例では、大当たり遊技後からの時短移行到達回数が900回の場合について説明したが、大当たり遊技後からの時短移行到達回数が850回の場合、800回、750回の場合も同様であるため、詳細な説明を省略する。
ここで本形態の通常遊技状態において、ステータス「1」「2」「3」のときには、遊技制御用マイコン81は、図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブル(第1変動パターン基準)を用いて、変動パターンを決定する。一方、通常遊技状態において、ステータス「4」のときには、遊技制御用マイコン81は、図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブル(第2変動パターン基準)を用いて、変動パターンを決定する。図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルと、図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブルとを比べると、特殊変動パターン判定テーブルの方が、通常変動パターン判定テーブルよりも、特別図柄の変動時間が短い変動パターンが選択され易い。
以上のことから、ステータス「2」のときに小当たりに当選することを契機に、ステータス「4」に切替わる。これにより、通常変動パターン判定テーブルから特殊変動パターンに切替わって、特別図柄の変動表示が急に短縮されたようになる。そして、ステータス「4」は、大当たりに当選する又は時短移行到達になるまで継続する。そのため、遊技者にとっては有利な状態に移行するまでスピーディな遊技を行うことができる。こうして、ステータス「2」のときに小当たりに当選することで、遊技者には、できるだけ早く時短移行到達(時短状態)に到達させることが可能である。
ところで、本形態の時短移行到達回数は、大当たり遊技後に通常遊技状態に制御される場合、900回、850回、800回、750回の何れかに設定されるが、遊技者は、設定される時短移行到達回数について把握し難いようになっている。即ち、図6に示すように、10R通常大当たりA、10R通常大当たりB、10R通常大当たりC、10R大当たりDの何れであっても、大当たり遊技中の大入賞口の開放パターンは同じになっている。また、10R通常小当たりA、10R通常小当たりB、10R通常小当たりC、10R通常小当たりDの何れであっても、小当たり遊技中及び大当たり遊技中の大入賞口の開放パターンは同じになっている。従って、遊技者にとっては、何れの通常大当たり又は通常小当たりに当選したのかが分からず、時短移行到達回数が何回なのかを正確に把握できないようにしている。
その上で、本形態では、通常遊技状態での遊技中に、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)を示唆する残変動回数示唆演出を実行し得るようにしている。残変動回数示唆演出により、遊技者は、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)を把握することができる。これにより、通常遊技状態でなかなか大当たりを引き当てることができない遊技者に対して、時短移行到達まで遊技を続けようとする意欲を掻き立てることが可能である。本形態の残変動回数示唆演出には、時間停止残回数示唆演出と、図柄停止残回数示唆演出と、カウントダウン残回数示唆演出と、小当たり残回数示唆演出と、がある。
6.時間停止残回数示唆演出
時間停止残回数示唆演出は、タイマ予告演出の実行中に限り、実行される演出である。そこで、時間停止残回数示唆演出を説明する前に、タイマ予告演出について説明する。タイマ予告演出は、実行中の変動演出において大当たりであるか否かの当否が示される前に、大当たりへの当選期待度を予告する予告演出の一つである。具体的に、タイマ予告演出は、開始時間を示すタイマ画像TMを表示して、タイマ画像TMで示す時間をカウントダウンによって更新していく演出である。そして、タイマ画像TMで示す時間が「00:00」秒になると、大当たりへの当選期待度が高くなることを示唆するチャンスアップ演出(本形態では、カットイン予告演出又は可動体駆動演出)を実行するようになっている。
次に、タイマ予告演出の一例を、図13に基づいて説明する。通常遊技状態では、図13(A)に示すように、表示画面7aに背景画像として昼背景画像Haが表示されている。そして、第1特別図柄の変動表示に伴って、演出図柄8が変動表示している。ここで、図13(B)に示すように、タイマ予告演出が開始されると、表示画面7aの左下部に、開始時間が「80:00」秒であることを示すタイマ画像TMが表示される。このタイマ画像TMは、時間をカウントダウンによって減算表示していく。なお、タイマ画像TMにおいて、カウントダウンによって減算表示される時間が、「動作している演出対象物」に相当する。
そして、SPリーチに発展して、図13(C)に示すように、タイマ画像TMで示される時間が「50:00」秒になるときに、表示画面7aにバトル開始画像Hbが表示される。更に、タイマ画像TMで示される時間がカウントダウンによって減算表示されていき、図13(D)に示すように、表示画面7aに、主人公キャラと敵キャラとが戦うバトル画像Hcが表示されているときに、タイマ画像TMで示される時間が「00:00」秒になる。その直後、図13(E)に示すように、チャンスアップ演出として、表示画面7aの前方に装飾可動体15が出現する(移動する)可動体駆動演出が実行される。これにより、大当たりへの当選期待度が非常に高くなったことが示唆される。その後、主人公キャラが敵キャラに勝利したことが示されて、図13(F)に示すように、演出図柄8が「555」の大当たり停止態様で停止表示して、大当たり遊技が開始される。
次に、タイマ予告演出の別例を、図14に基づいて説明する。図14(A)に示すように、タイマ予告演出が開始されると、表示画面7aの左下部に、開始時間が「30:00」秒であることを示すタイマ画像TMが表示される。そして、タイマ画像TMで示される時間がカウントダウンによって減算表示されていき、図14(B)に示すように「00:00」秒になる。これにより、図14(C)に示すように、チャンスアップ演出としてのカットイン予告演出が実行される。即ち、表示画面7aに、カットイン予告画像KIが一時的に表示されて、大当たりへの当選期待度が僅かに高くなったことが示唆される。但し、カットイン予告演出は、可動体駆動演出よりも、大当たりへの当選期待度の上昇度合いが低いことを示唆するものである。その後、図14(D)に示すように、演出図柄8が「565」のハズレ態様で停止表示して、変動演出が終了する。
ところで、図13と図14との比較から分かるように、タイマ予告演出では、以下の問題点がある。即ち、タイマ予告演出では、図13(B)に示すように、開始時間の値が大きければ大きいほど、大当たりへの当選期待度が高いことを示唆することになる。言い換えると、開始時間の値が大きいと(例えば「80:00」秒である場合)、遊技者は、その後のSPリーチへの発展や、大当たりへの当選期待度が高いチャンスアップ演出(可動体駆動演出)の実行を予想することができる。その一方で、図14(A)に示すように、開始時間が「30:00」秒であることをタイマ画像TMが表示した場合には、遊技者は、SPリーチに発展しないで且つカットイン予告演出ぐらいしか実行されないだろうと予想できてしまう。以上により、タイマ予告演出において、開始時間の値が小さいと、遊技者の遊技意欲が減少するという問題点がある。
そこで本形態では、タイマ予告演出の実行途中で、時間停止残回数示唆演出を実行し得るようにしている。時間停止残回数示唆演出は、タイマ画像TMで示す時間を停止させることで、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)を示唆する演出である。言い換えると、時間停止残回数示唆演出が実行される場合、タイマ画像TMで示す秒数が、残り連続回数を示唆するように停止する。
以下では、時間停止残回数示唆演出の一例を、図15に基づいて説明する。図15(A)に示すように、タイマ予告演出が開始されると、表示画面7aの左下部に、開始時間が「30:00」秒であることを示すタイマ画像TMが表示される。このとき、遊技者は、タイマ画像TMで示される開始時間の値が小さいことで、落胆することになる。そして、タイマ画像TMで示される時間がカウントダウンされていき、図15(B)に示すように、タイマ画像TMで示される時間が「28:00」秒で所定時間(例えば3秒だけ)停止すると共に、タイマ画像TMの右方に「注目」の文字を示す注目画像SMが表示される。これらタイマ画像TMで示す時間の停止と、注目画像SMの表示とによって、遊技者には、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)を分かり易く示すことが可能である。
このようにして、タイマ画像TMで示される開始時間の値が小さくても、遊技者には、時間停止残回数示唆演出の実行を期待させることが可能である。そして、時間停止残回数示唆演出が実行された場合には、タイマ画像TMで示される時間が、残り連続回数を示唆する態様で停止するという驚きを与えることが可能である。更に、タイマ画像TMで停止された時間の値が小さいほど、残り連続回数が小さいことを示唆するため、遊技者にとっては、できるだけ小さい秒数でタイマ画像TMが停止することを期待するという斬新な遊技興趣を提供することが可能である。即ち、タイマ画像TMで停止した時間の値が短いほど、時短移行到達に近いことになるため、タイマ画像TMで「00:00」秒が示されるまで遊技者にタイマ画像TMを注目させることが可能である。なお、図15(B)に示すように、タイマ画像TMで時間が停止したときの態様が、「示唆態様」に相当すると共に、「数字が停止したときの数字態様」に相当する。
時間停止残回数示唆演出の後、図15(C)(D)(E)に示す演出ついては、上述した図14(B)(C)(D)に示す演出と同様であるため、説明を省略する。図15(B)では、タイマ画像TMが「28:00」秒で停止する場合の時間停止残回数示唆演出を説明したが、勿論その他の時間で停止する場合もある。なお、本形態の時間停止残回数示唆演出は、ステータスが「2」又は「3」である場合で、タイマ予告演出の実行が決定された場合に限り、実行され得るようになっている。言い換えれば、残り連続回数が80回以下である状況に限り、時間停止残回数示唆演出が実行される場合がある。それは、残り連続回数が80回を超えている状況では、時短移行到達までの特別図柄の変動回数が未だ多いため、遊技者が残り連続回数を把握しても、遊技意欲の向上が小さいためである。
ここで、本形態のタイマ予告演出では、フリーズ演出も実行し得るようになっている。フリーズ演出は、タイマ画像TMで示す時間を停止させることで、「00:00」秒が表示されるまでの時間を長くする演出である。言い換えると、フリーズ演出が実行される場合、フリーズ演出が実行されない場合よりも「00:00」秒が表示されるまでの時間が長くなるため、大当たりへの当選期待度が高くなる。
以下では、図16に基づいて、フリーズ演出の一例について説明する。図16(A)に示すように、タイマ予告演出が開始されると、表示画面7aの左下部に、開始時間が「30:00」秒であることを示すタイマ画像TMが表示される。そして、タイマ画像TMで示される時間がカウントダウンによって減算表示されていき、図16(B)に示すように、タイマ画像TMで示される時間が「28:00」秒のとき、フリーズ演出が実行される。フリーズ演出では、タイマ画像TMで示される時間が停止したままになると共に、タイマ画像TMの右方に「フリーズ」の文字を示すフリーズ画像FRが表示される。これらタイマ画像TMで示す時間の停止と、フリーズ画像FRの表示とによって、遊技者には、タイマ画像TMで示される時間がカウントダウンされない状況を分かり易く示すことが可能である。
フリーズ演出の実行時間は、10秒、20秒、30秒ある。なお図16に示す例では、フリーズ演出は、20秒だけ実行される。よって、図16(B)に示すように、フリーズ演出が開始された後、タイマ画像TMで示される時間が「28:00」秒で停止したままSPリーチに発展して、図16(C)に示すように、表示画面7aに、主人公キャラと敵キャラとが戦うバトル画像Hcが表示される。その後、20秒間のフリーズ演出が終了すると、タイマ画像TMで示される時間のカウントダウンが再開する。そして、図16(D)に示すように、表示画面7aにバトル画像Hcが表示されているときに、タイマ画像TMで示される時間が「00:00」秒になる。これにより、図16(E)に示すように、チャンスアップ演出として可動体駆動演出が実行されて、大当たりへの当選期待度が非常に高くなったことが示唆される。その後、主人公キャラが敵キャラに勝利したことが示されて、図16(F)に示すように、演出図柄8が「555」の大当たり停止態様で停止表示して、大当たり遊技が開始される。
以上、図15と図16との比較から分かるように、時間停止残回数示唆演出又はフリーズ演出の何れであっても、タイマ予告演出の実行中に、タイマ画像TMで示される時間が停止する。しかしながら、時間停止残回数演出の場合には、図15(B)に示すように、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)が示唆される一方、フリーズ演出の場合には、図16(B)に示すように、大当たりへの当選期待度が高くなることが示唆される。こうして、タイマ画像TMで示される時間が停止したときに、示唆の内容にバリエーションがあることで、タイマ予告演出の興趣性を一層高めることが可能である。
なお図16(B)では、タイマ画像TMが「28:00」秒で停止する場合のフリーズ演出を説明したが、勿論その他の時間で停止する場合もある。また図16(B)では、フリーズ演出の実行時間は、10秒、20秒、30秒に限られるものではなく、適宜変更可能である。
7.図柄停止残回数示唆演出
図柄停止残回数示唆演出は、実行中の変動演出において、演出図柄8が停止表示するときの停止態様によって、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)を示唆する演出である。この図柄停止残回数示唆演出は、ステータスが「2」である場合に限って、演出制御用マイコン91が抽選によって実行し得るものである。即ち、残り連続回数が80回から16回までの間である場合に、図柄停止残回数示唆演出が実行される場合がある。このようにしているのは、残り連続回数が80回を超えている状況では、時短移行到達までの特別図柄の変動回数が未だ多いため、遊技者が残り連続回数を把握しても、遊技意欲の向上が小さいためである。
ここで、演出図柄8の種類について、図17に基づいて説明する。図17に示すように、演出図柄8は、付されている数字とキャラクタとに応じて、9つに分かれる。更に、演出図柄8が表示される領域によって、左演出図柄8Lと中演出図柄8Cと右演出図柄8Rのように、3つに分かれる。従って、演出図柄8は、全部で9×3=27の種類があることになる。具体的に、「1」と「子供のヒロインキャラ」とが付された左演出図柄8La、中演出図柄8Ca、右演出図柄8Raがあり、以下では「第1演出図柄8La、8Ca、8Ra」と呼ぶことにする。また「2」と「学生のヒロインキャラ」とが付された左演出図柄8Lb、中演出図柄8Cb、右演出図柄8Rbがあり、以下では「第2演出図柄8Lb、8Cb、8Rb」と呼ぶことにする。また「3」と「学生の主人公キャラ」とが付された左演出図柄8Lc、中演出図柄8Cc、右演出図柄8Rcがあり、以下では「第3演出図柄8Lc、8Cc、8Rc」と呼ぶことにする。
また「4」と「学生のライバルキャラ」とが付された左演出図柄8Ld、中演出図柄8Cd、右演出図柄8Rdがあり、以下では「第4演出図柄8Ld、8Cd、8Rd」と呼ぶことにする。また「5」と「大人のヒロインキャラ」とが付された左演出図柄8Le、中演出図柄8Ce、右演出図柄8Reがあり、以下では「第5演出図柄8Le、8Ce、8Re」と呼ぶことにする。また「6」と「大人の主人公キャラ」とが付された左演出図柄8Lf、中演出図柄8Cf、右演出図柄8Rfがあり、以下では「第6演出図柄8Lf、8Cf、8Rf」と呼ぶことにする。
また「7」と「子供の主人公キャラ」とが付された左演出図柄8Lg、中演出図柄8Cg、右演出図柄8Rgがあり、以下では「第7演出図柄8Lg、8Cg、8Rg」と呼ぶことにする。また「8」と「大人のライバルキャラ」とが付された左演出図柄8Lh、中演出図柄8Ch、右演出図柄8Rhがあり、以下では「第8演出図柄8Lh、8Ch、8Rh」と呼ぶことにする。また「0」と「子供のライバルキャラ」とが付された左演出図柄8Li、中演出図柄8Ci、右演出図柄8Riがあり、以下では「特殊図柄8Li、8Ci、8Ri」と呼ぶことにする。
第1演出図柄8La、8Ca、8Raから第8演出図柄8Lh、8Ch、8Rhまでは、バラケ目であるハズレ停止態様、残り1つの演出図柄8が停止表示することでゾロ目を形成することが可能なリーチ態様、ゾロ目である大当たり停止態様を構成することが可能な演出図柄8(数字演出図柄)である。これに対して、特殊図柄8Li、8Ci、8Riは、ハズレ停止態様の一部を構成することが可能であるものの、リーチ態様及び大当たり停止態様(大当たり停止態様)を構成することがない演出図柄8である。よって、遊技者は、特殊図柄(特殊演出図柄)8Li、8Ci、8Riを見た時点で、実行中の変動演出において、大当たりに当選することがないことを把握し得るようになっている。
但し、本形態の特殊図柄8Li、8Ci、8Riは、図柄停止残回数示唆演出が実行される場合と、図柄停止到達示唆演出が実行される場合とにおいて、用いられる。以下では、図18に基づいて、図柄停止残回数示唆演出と図柄停止到達示唆演出とについて、説明する。ステータス「2」であるときに、図18(A)に示すように、演出図柄EZが変動表示していて、表示画面7aに昼背景画像Haが表示されている。続いて、図18(B)に示すように、変動表示していた演出図柄EZが停止表示して、図柄停止残回数示唆演出が実行される。
具体的に、図柄停止残回数示唆演出では、特殊図柄8Liが左の図柄表示エリアに停止表示される。そして、このときに停止表示された中演出図柄8Cと右演出図柄8Rとの表示態様によって、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)が示唆される。こうして、左の図柄表示エリアに特殊図柄8Liが停止表示しているときの中演出図柄8Cと右演出図柄8Rとの停止態様が、「示唆停止態様」に相当する。図18(B)に示す例では、中の図柄表示エリアに第6演出図柄8Cfが停止表示していて、右の図柄表示エリアに第5演出図柄8Reが停止表示しているため、残り連続回数が「65」回であることが示唆される。このようにして、遊技者は、左の図柄表示エリアで特殊図柄8Liを見ることで、図柄停止残回数示唆演出の実行を容易に把握することが可能である。特に、特殊図柄8Liは大当たり態様を構成しない演出図柄8であるため、遊技者は当否判定の示唆ではない特別な演出が実行されていると容易に気付くことができる。よって遊技者は、特殊図柄8Liの直ぐ右側を見ることで、残り連続回数の示唆を容易に把握することが可能である。
その後、残り連続回数が無くなって、時短移行到達のタイミングになると、図18(D)に示すように、図柄停止到達示唆演出が実行される。具体的に、左の図柄表示エリアと中の図柄表示エリアと右の図柄表示エリアとにおいて、それぞれ特殊図柄8Li、8Ci、8Riが停止表示される。このとき、ゾロ目が示されるものの、特殊図柄8Li、8Ci、8Riは大当たり態様を構成しないため、大当たりへの当選が示唆されているわけではない。こうして、特殊図柄8Li、8Ci、8Riがゾロ目で停止表示することで、遊技者には、残り連続回数が無くなって、時短移行到達になるのを把握させることが可能である。その結果、遊技者には、時短移行到達によって時短状態を獲得できたことによる高揚感を与えることが可能である。なお、図18(D)に示すように、左の図柄表示エリアと中の図柄表示エリアと右の図柄表示エリアとにおいて、それぞれ特殊図柄8Li、8Ci、8Riが停止表示する態様が、「特殊停止態様」に相当する。
8.カウントダウン残回数示唆演出
カウントダウン残回数示唆演出は、ステータスが「3」であるときの各変動演出において、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)をカウントダウンによって示唆する演出である。具体的に、演出制御用マイコン91は、RAM94に設けられている時短移行到達演出カウンタ(図5参照)の値によって、残り連続回数の値を保持している。よって、演出制御用マイコン91は、ステータスが「3」であるときに、時短移行到達演出カウンタ95の値に基づいて、カウントダウン残回数示唆演出を実行可能である。このカウントダウン残回数示唆演出により、遊技者は時短移行到達まで徐々に近づいていくことを把握して、時短状態を獲得できる高揚感を徐々に高めることになる。
但し、カウントダウン残回数示唆演出は、以下の条件を満たすことにより、実行される。即ち、ステータスが「2」から「3」に切替わるとき(残り連続回数が15回になったとき)、遊技制御用マイコン81は、ステータスが「2」から「3」に切替わった情報を含む遊技状態指定コマンドを、演出制御用マイコン91に送信する(図36に示すステップS1710の処理参照)。これにより、演出制御用マイコン91は、その遊技状態指定コマンドの受信に基づいて、ステータスが「2」から「3」に切替わったことを把握して、カウントダウン残回数示唆演出を実行するか否かを抽選により決定する。よって、演出制御用マイコン91は、抽選によってカウントダウン残回数示唆演出を実行すると決定した場合には、時短移行到達演出カウンタ95の値が「0」になるまで、各変動演出においてカウントダウン残回数示唆演出を実行する。一方、演出制御用マイコン91は、抽選によってカウントダウン残回数示唆演出を実行しないと決定した場合には、時短移行到達演出カウンタ95の値が「0」になるまで、カウントダウン残回数示唆演出を実行しないことになる。
次に、図19に基づいて、カウントダウン残回数示唆演出について、説明する。ステータスが「2」であって、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)が「16」回であるときに、特別図柄が変動表示を経て停止表示する。このとき、図19(A)に示すように、演出図柄8が、変動表示を経て、ハズレ態様である「638」で停止表示する。これにより、残り連続回数が「15」回(特定回数)になって、ステータスが「2」から「3」に切替わる。このとき、演出制御用マイコン91は、ステータスが「2」から「3」に切替わった情報を含む遊技状態指定コマンドの受信に基づいて、抽選によりカウントダウン残回数示唆演出の実行を決定する。
続いて、図19(B)に示すように、新たに変動演出が開始されると、表示画面7aでは、昼背景画像Haの表示から、夕方背景画像Hdの表示に切替わる。そして、表示画面7aの左上部にて、「残り15回」を示す残変動回数示唆画像NOが表示されると共に、演出図柄8の変動表示が開始される。こうして、夕方背景画像Hdの表示に伴って残変動回数示唆画像NOが表示されるため、カウントダウン残回数示唆演出の開始タイミングを分かり易くすることが可能である。
そして、図19(C)に示すように、「残り15回」を示す残変動回数示唆画像NOが表示された状態で、演出図柄8がハズレ態様である「274」で停止表示する。続いて、図19(D)に示すように、新たな変動演出が開始されると、表示画面7aの左上部にて、「残り14回」を示す残変動回数示唆画像NOが表示されると共に、演出図柄8の変動表示が開始される。以後同様に、変動演出が実行される度に、残変動回数示唆画像NOで示される回数がカウントダウンする。こうして、カウントダウン残回数示唆演出が繰返し実行され、残り連続回数が「1」回になると、図19(E)に示すように、「残り1回」を示す残変動回数示唆画像NOが表示される。
ところで、ステータスが「3」であるとき、電源が遮断されると、以下の問題がある。即ち、電源が遮断されても、遊技制御用マイコン81は、バックアップ電源回路151(図4参照)によって、RAM84に記憶している情報を保持することができる。即ち、電源が遮断されても、遊技制御用マイコン81は、遊技に関する情報の他、電源が遮断される前のステータスの情報、時短移行到達カウンタの情報を保持しておくことができる。これに対して、電源が遮断されると、演出制御用マイコン91のRAM94に記憶されていた演出に関する情報は、消去されてしまう。即ち、演出制御用マイコン91は、電源が遮断される前の時短移行演出カウンタの情報を保持しておくことができない。
従って、ステータスが「3」であるときに、例えば停電等によって、電源が遮断される。この場合、電源が再び投入されると、演出制御用マイコン91は、時短移行演出カウンタの情報を保持していないため、正しい残り連続回数を示唆するカウントダウン残回数示唆演出を実行することができないという問題がある。
そこで、上記した場合(ステータスが「3」であるときに電源が遮断された場合)、演出制御用マイコン91は、電源が投入されてから、ステータス「3」であることを示す情報を含む遊技状態指定コマンドを受信する。これにより、演出制御用マイコン91は、カウントダウン残回数示唆演出を実行しないで、代替残回数示唆演出を実行するようになっている。
以下では、図20に基づいて、代替残回数示唆演出の一例を説明する。ステータス「3」であって、残り連続回数が「14」回であるとき、図20(A)に示すように、表示画面7aでは、夕方背景画像Hdが表示されている。またこのときには、演出図柄8が変動表示していて、表示画面7aの左上部では、「残り14回」を示す残変動回数示唆画像NOが表示されている。そして、図20(B)に示すように、演出図柄8がハズレ態様である「716」で停止表示する。
ここで、演出図柄8が停止表示したタイミングで、電源が遮断されたこととする。その後、電源が再投入されると、遊技制御用マイコン81及び演出制御用マイコン91は、作動を開始する。このとき(電源投入時)、遊技制御用マイコン81は、ステータス「3」であることを示す情報を含む遊技状態指定コマンドを演出制御用マイコン91に送信する。これにより、演出制御用マイコン91は、電源が遮断されたときにステータス「3」であったことを把握する。
これにより、演出制御用マイコン91は、図20(C)に示すように、表示画面7aに夕方背景画像Hdを表示すると共に、代替残回数示唆演出として、表示画面7aの左上部にて、「あと少し」を示す代替画像ASを表示する。なお本形態では、電源投入時の初期出目として、表示画面7aには、予め定められた演出図柄8(「123」)が停止表示した状態で示されるようになっている。
その後、図20(D)に示すように、演出図柄8の変動表示が新たに開始されるときには、残り連続回数が「13」回になる。しかしながら、このときでも、代替残回数示唆演出として、表示画面7aの左上部にて、「あと少し」を示す代替画像ASが表示されたままになる。こうして、変動演出が実行されても、ステータス「3」が終了するまで、即ち時短移行到達まで、「あと少し」を示す代替画像ASが表示され続けるようになっている。
以上説明したように、ステータス「3」であるときに、電源が遮断されて且つ電源が再投入された場合、演出制御用マイコン91は、カウントダウン残回数示唆演出(図20(A)参照)を実行しないで、代替残回数示唆演出(代替演出、図20(C)参照)を実行する。こうして、停電等による電源の遮断で、時短移行到達演出カウンタ95の情報が消去された場合に、残り連続回数の不正確な情報を遊技者に示してしまう事態を防ぐことが可能である。その上で、代替残回数示唆演出によって、時短移行到達まであと少しの状態であることを遊技者に把握させることが可能である。
9.小当たり残回数示唆演出
小当たり残回数示唆演出(示唆演出)は、ステータスが「2」であるときに特別図柄の抽選で小当たりに当選することを契機に、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)を示唆する演出である。なお、ステータス「2」であるときには、通常遊技状態であって、左打ちによって第1特別図柄の抽選が実行される状況である。ここで、第1特別図柄の抽選で当選する小当たりには、図6に示すように、10R時短小当たりAと、10R時短小当たりBとの2種類がある。10R時短小当たりAは、小当たり遊技の実行中にV通過が不可能な非通過開放パターンで、第2大入賞口35が開放する小当たりである。一方、10R時短小当たりBは、小当たり遊技の実行中にV通過が可能な通過開放パターンで、第2大入賞口35が開放する小当たりである。
図21は、10R時短小当たりAに当選した場合に、小当たり残回数示唆演出が実行される例が示されている。具体的に、ステータス「2」であるとき、第1特別図柄の抽選で小当たりに当選すると、第1特別図柄が変動表示を経て、「特図1_時短小当たり図柄
1」で停止表示する。このとき、図21(A)に示すように、演出図柄8は、小当たり停止態様である「135」で停止表示する。これにより、遊技者は、小当たりに当選したことを把握することができる。またこのときには、ステータスが「2」から「4」に切替わることになる。そして、小当たり遊技が開始される。
小当たり遊技が開始されると、図21(B)に示すように、小当たり遊技のオープニング中に、小当たり残回数示唆演出として、「時短移行到達まであと65回」を示す小当たり契機回数画像ZIが表示される。この小当たり契機回数画像ZIの表示により、遊技者は、残り連続回数を把握することが可能である。言い換えると、煩わしさを感じ易い小当たりであっても、遊技者には、小当たりに当選することで残り連続回数を把握したいと思わせることが可能である。
その後、図21(C)に示すように、小当たり契機回数画像ZIが表示されたまま、Vチャレンジ演出として、「Vを狙え!」の文字を示すVチャレンジ画像VNが表示される。Vチャレンジ演出は、第2大入賞口35の内部にある特定領域39への遊技球の通過を狙わせることを示す演出である。またこのときには、表示画面7aの右上部にて、右打ちの矢印を示す右打画像Raが表示される。こうして、Vチャレンジ演出と右打画像Raとを把握した遊技者は、右打ちにより2種大当たりを狙うことになる。
ここで、図21に示す例では、上述したように、10R時短小当たりAに当選した状況であるため、右打ちされた遊技球が特定領域39を通過することがない。従って、図21(D)に示すように、Vチャレンジ失敗演出として、表示画面7aの下部にて、「失敗」の文字を示す失敗画像FAが表示される。このVチャレンジ失敗演出により、遊技者は、2種大当たりを獲得できなかったことを把握する。
その後、小当たり遊技が終了すると、ステータスが「4」に切替わっているため、図21(E)に示すように、表示画面7aには夜背景画像Heが表示されて、演出図柄8が変動表示を開始する。そして、図21(F)に示すように、演出図柄8がハズレ態様である「624」で停止表示する。ここで、ステータスが「4」であるときには、図9(B)に示す特殊変動演出パターン判定テーブルによって、変動パターンが選択されているため、ステータス「2」であるときよりも、特別図柄の変動時間が短い変動パターンが選択易い。従って、小当たりへの当選を契機にステータスが「4」に切替わった後では、時短移行到達まで、スムーズな遊技を堪能することが可能である。つまり遊技者には、小当たり残回数示唆演出によって把握した残り連続回数(「65」回)を、できるだけ早く消化させることが可能である。
これに対して、図22は、10R時短小当たりBに当選した場合に、小当たり残回数示唆演出が実行される例が示されている。具体的に、ステータス「2」であるときに、第1特別図柄が変動表示を経て、「特図1_時短小当たり図柄2」で停止表示する。そして、小当たり遊技が開始されると、オープニング中に、図22(A)に示すように、小当たり残回数示唆演出として、「時短移行到達まであと65回」を示す小当たり契機回数画像ZIが表示される。続いて、図22(B)に示すように、小当たり契機回数画像ZIが表示されたまま、Vチャレンジ演出が実行される。ここまでは、上述したように、10R時短小当たりAに当選した場合(図21(A)~(C)参照)と同じである。
ここで、図22に示す例では、上述したように、10R時短小当たりBに当選した状況であるため、右打ちされた遊技球が特定領域39を通過することができる。従って、遊技球の特定領域39への通過に基づいて、図22(C)に示すように、Vチャレンジ成功演出として、表示画面7aの下部にて、「成功」の文字を示す成功画像SUが表示される。更に、表示画面7aの中央部には、遊技球の特定領域39への通過を示すV画像VMが表示される。こうして、Vチャレンジ成功演出とV画像VMの表示とにより、遊技者は、2種大当たりを獲得できたことを把握することが可能である。
更にこのときには、図22(C)に示すように、残回数消化演出も実行される。残回数消化演出(消化演出)は、小当たり契機回数画像ZIで示されていた回数(「65」回)を高速で「0」回までカウントダウンにより消化する演出である。よって、図22(C)に示すように、残回数消化演出が実行されることで、表示画面7aには、「時短移行到達まであと0回」を示す残回数消化画像ZJが表示されることになる。こうして、残り連続回数が65回から0回まで高速に消化されたことを把握した遊技者には、時短移行到達をいきなり獲得した驚きを与えることが可能である。
そして、図22(D)に示すように、表示画面7aには、昼背景画像Haが表示された状態で、演出図柄8が大当たり態様である「777」で停止表示する。これにより、遊技者は、2種大当たりによる大当たり遊技を獲得できたことを把握することができる。その後、大当たり遊技の開始に伴って、大当たり演出が開始されることになる。
10.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図23~図42に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図23に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定(S001)では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。また初期設定(S001)では、RAMクリアスイッチ152がONである場合に、RAM84に記憶されている情報が消去(RAMクリア)されるようになっている。またRAMクリアされた場合には、時短移行到達カウンタには「900」がセットされるようになっている。更に初期設定(S001)では、遊技制御用マイコン81は、ステータス88の情報を含む遊技状態指定コマンドを演出制御用マイコン91に送信するようになっている。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図7に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図24に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図4参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図23の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、振分部材制御処理(S107)、特定領域センサ処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002~S004の処理が繰り返し実行され(図23参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図25に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が1個(第2上限数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が1個に達している場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特図2保留球数が1個未満である場合(つまりない場合)には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタの値(ラベル-TRND-Aの値)、当たり種別乱数カウンタの値(ラベル-TRND-ASの値)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル-TRND-RCの値)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル-TRND-T1の値)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図11に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第2始動入賞コマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばF2H)と1バイトの下位コマンド(例えば1AH))からなっている。
図11に示すテーブルにおける各乱数の区分けは、それぞれの乱数の判定テーブル(図8(A)の大当たり判定テーブル、図8(B)の当たり種別判定テーブル、図8(C)のリーチ判定テーブル、図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブル)における区分けと対応している。従って、特定された第2始動入賞コマンドには、大当たりの当否、小当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無、およびSPリーチを行うか否かの情報が含まれている。
なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、遊技状態(時短状態か非時短状態か)を指定する情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドのうち、上の桁の値は、保留球数を指定する情報である(図11の欄外の備考参照)。また、下位コマンドのうち下の桁の値は、大当たりの当否、小当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無、及びSPリーチを行うか否かを指定する情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には本処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(第1上限数)に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図2保留球数が4個に達している場合(S210でYES)には本処理を終えるが、特図1保留球数が4個未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S212)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタの値(ラベル-TRND-Aの値)、当たり種別乱数カウンタの値(ラベル-TRND-ASの値)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル-TRND-RCの値)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル-TRND-T1の値)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図11に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第1始動入賞コマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、大当たりの当否、小当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無、及びSPリーチを行うか否かを指定する情報が含まれている。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。
[ゲート通過処理]図26に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAM84に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否かを判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理(S303)を行う。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値、図7(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の普図保留記憶部86のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで、図27に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S401)。電チューの作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」か否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理(S405)を行う。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部86に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Hの値)を読み出し、図8(D)に示す普通図柄当たり判定テーブル(当たり判定値が「1」~「65535」)に基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S406)。つまり図柄決定処理(S406)では、「ハズレ」であれば「普図ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理(S407)を行う。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、図8(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部86における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部86における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間をセットして(S414)本処理を終える。
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S417)。詳細には、時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターン(図10の電チュー開放TBL2参照)をセットする。これに対して、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態中の開放パターン(図10の電チュー開放TBL1参照)をセットする。そして、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S418)。
また、上述のステップS401にて電チュー22の作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S420)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、図28に示す特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞口装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4、5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905で共にNO、S907でYES)、大当たり遊技としての特別電動役物処理1(S908)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S901,S903,S905,S907の全てがNO)、小当たり遊技としての特別電動役物処理2(S909)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図29に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1001)。特図2保留球数が「0」である場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1007)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1007でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1013)、そうであれば(S1013でYES)処理を終え、そうでなければ(S1013でNO)、待機画面設定処理(S1014)を行う。待機画面設定処理(S1014)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
ステップS1001において特図2保留球数が「0」でない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1002)及び特図2変動パターン選択処理(S1003)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1004)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留1個目に対応する記憶領域をクリアする(S1011)。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1006)を実行する。特図2変動開始処理(S1006)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1006)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1001でYES且つS1007でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1008)及び特図1変動パターン選択処理(S1009)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1012)を実行する。特図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1008)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1001でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。そして本形態では、第2特図保留に基づく抽選にはハズレがなく、大当たり当選となる場合を除けば必ず小当たり当選となる上、小当たり遊技では必ず特定領域39を通過することができるようになっている。つまり、第2特図保留に基づく抽選がなされれば必ず大当たり遊技が実行される(大当たりに当選する)ようになっている。この点については後に詳述する。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図30に基づいてまとめて説明する。図30に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85bに記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図8(A))をセットする(S1102)。次いで、セットした大当たり判定テーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1103)。すなわち、大当たり乱数カウンタ値(ラベル-TRND-A)が、大当たり判定値である「65318」~「65535」の何れかと一致するか否か判定する(図8(A)参照)。大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1104)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図8(B)に示す当たり種別判定テーブルに基づいて大当たり種別を判定する(S1105)。大当たり種別を判定(S1105)した後は、大当たり種別(大当たり図柄の種類)に応じた特図停止図柄データ(図6参照)をRAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(S1106)処理を終える。
一方、大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」でなければ、小当たりか否かを判定する(S1107)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「0」~「65299」の何れかと一致するか否か判定する(図8(A)の特図2の欄参照)。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「0」~「3500」の何れかと一致するか否か判定する(図8(A)の特図1の欄参照)。なお小当たり当選確率は、特図1の抽選よりも特図2の抽選の方が高くなっている。
小当たり判定(S1107)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1108)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル-TRND-ASの値)を読み出して、図8(B)に示す当たり種別判定テーブルに基づいて小当たり種別を判定する(S1109)。小当たり種別を判定(S1109)した後は、小当たり種別(小当たり図柄の種類)に応じた特図停止図柄データ(図6参照)をRAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(S1110)処理を終える。なお、小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
また、大当たりでなく(S1103でNO)、小当たりでもなければ(S1107でNO)、「ハズレ」であるので、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)をセットして(S1111)、本処理を終える。本形態では、特図1の抽選ではその結果が「ハズレ」となることがある一方、特図2の抽選ではその結果が「ハズレ」となることがないように、各抽選における小当たり当選確率が設定されている(図8(A)参照)。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1003)と特図1変動パターン選択処理(S1009)とは、処理の流れが同じであるため図31~図33に基づいてまとめて説明する。図31に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1003)又は特図1変動パターン選択処理(S1009)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1301)。
時短状態でなければ(S1301でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて、ステータスが「4」であるか否かを判定する(S1323)。ステータスが「4」でなければ(S1323でNO)、ステータスが「1」「2」「3」の何れかであることになり、ステップS1302に進む。ステップS1302では、大当たりフラグがONか否かを判定する。ONであれば(S1302でYES)、非時短状態中通常大当たりテーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル-TRND-T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1303)。なお、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
またステップS1302において、大当たりフラグがONでなければ(S1302でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1304)。ONであれば(S1304でYES)、非時短状態中通常小当たりテーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1305)。
またステップS1304において、小当たりフラグがONでなければ(S1304でNO)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル-TRND-RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1306)。図8(C)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」~「5」であり、非時短状態であれば「0」~「13」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1306でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中通常リーチ有りハズレテーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1307)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1306でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中通常リーチ無しハズレテーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1308)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」~「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1301において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1301でYES)には、図32に示すように、参照する変動パターン判定テーブルを時短状態中のテーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は上記ステップS1302~S1308と同様の流れで処理(S1309~S1315)を行う。すなわち、大当たりフラグがONであれば(S1309でYES)、時短状態中通常大当たりテーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1310)。
また小当たりフラグがONであれば(S1311でYES)、時短状態中通常小当たりテーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1312)。またリーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値であれば(S1313でYES)、時短状態中通常リーチ有りハズレテーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1314)。またリーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でなければ(S1313でNO)、時短状態中通常リーチ無しハズレテーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1315)。
なお、時短状態中の変動パターン判定テーブル(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)では、リーチ無しハズレ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」~「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。つまり、時短状態中の変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の変動パターン判定テーブルよりも変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
またステップS1323において、ステータスが「4」であると判定した場合(S1323でYES)には、図33に示すように、参照する変動パターン判定テーブルを図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブルにする事以外は上記ステップS1302~S1308と同様の流れで処理(S1316~S1322)を行う。すなわち、大当たりフラグがONであれば(S1316でYES)、非時短状態中特殊大当たりテーブル(図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1317)。
また小当たりフラグがONであれば(S1318でYES)、非時短状態中特殊小当たりテーブル(図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1319)。またリーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値であれば(S1320でYES)、非時短状態中特殊リーチ有りハズレテーブル(図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1321)。またリーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でなければ(S1320でNO)、非時短状態中特殊リーチ無しハズレテーブル(図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1322)。
このようにして、ステータス「4」のときには、特殊変動パターン判定テーブルを用いて、特別図柄の変動時間が短くなり易い変動パターンP21~P24が選択される(図9(B)参照)。よって、ステータス「2」であるとき(残り連続回数が85回以下であり且つ16回以上であるとき)に小当たりに当選すると、ステータス「4」になって、その後にスピーディな遊技を楽しむことができる。こうして、小当たりの当選を契機に、遊技者にはできるだけ早く時短移行到達を獲得させることが可能である。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図31に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1324)、本処理を終える。ステップS1324でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1006又はS1012でセットされる変動開始コマンドに含められる。
[特別図柄変動中処理]図34に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9(A)(B)参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1504)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図35に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間が経過したか否かを判定する(S1601)。経過していなければ(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S1601でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1602)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かを判定し(S1605)、ONでなければステップS1617に進むが、ONであれば時短フラグをOFFして(S1616)、ステップS1617に進む。これにより、大当たり遊技の実行中は非時短状態に制御される。本形態では非時短状態時は常に低ベース状態であるので、大当たり遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。ステップS1617では、時短移行到達カウンタの値を「0」にリセットして、ステップS1607に進む。
その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットして(S1607)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1608)。ステップS1608に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たりの種類に応じた開放パターン(詳しくは図6を参照)をセットする(S1609)。このときに、特別遊技中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1610)。小当たりフラグがONであれば(S1610でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1611)。なお小当たりフラグがONである場合には、時短フラグがONであってもOFFにはしない。その後、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンドをセットして(S1612)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1613)。
ステップS1613に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たりの種類に応じた開放パターン(詳しくは図6を参照)をセットする(S1614)。なおこのときに、大入賞口開放カウンタの値を、当選した小当たりの種類に応じた値にセットする。その後遊技制御用マイコン81は、振分部材作動フラグをONにして(S1615)、本処理を終える。振分部材作動フラグは、振分部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。つまり本形態では、振分部材71の作動は小当たり遊技のオープニングとともに開始される。なお、振分部材の作動パターンについては後に詳述する。
ステップS1610において小当たりフラグがONでなければ(S1610でNO)、大当たり遊技も小当たり遊技も開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1616)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図36に示すように、遊技状態管理処理(S1602)ではまず、時短フラグがONか否か判定し(S1701)、ONであれば(S1701でYES)、時短状態中に実行した特別図柄変動の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1702)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S1703)。そして「0」であれ(S1703でYES)、時短フラグをOFFして(S1704)、ステップS1705に進む。なお、本パチンコ遊技機1では、時短状態への移行時には時短カウンタの値が「99」にセットされるようになっている。この点については後述する。ステップS1701又はS1703でNOと判定されれば、ステップS1705に進む。
ステップS1705では、時短移行到達カウンタ89の値が「0」よりも大きいか否かを判定する。「0」であれば(S1705でNO)、ステップS1709に進む。これに対して、「0」よりも大きければ(S1705でYES)、時短移行到達カウンタ89の値を「1」だけ減算して(S1706)、時短移行到達カウンタ89の値が「0」であるか否かを判定する(S1707)。「0」でなければ(S1707でNO)、ステップS1709に進む。一方、「0」であれば(S1707でYES)、時短移行到達であるため、時短フラグをONにして(S1708)、ステップS1709に進む。
ステップS1709では、ステータス設定処理を実行する。具体的には、現時点から時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数、時短移行到達カウンタ89の値)が「80」回よりも大きければ、ステータス「1」に設定する。また残り連続回数が「80」回以下であって、「16」回以上であれば、ステータス「2」に設定する。また残り連続回数が「15」回以下であれば、ステータス「3」に設定する。また時短状態であれば(時短フラグがONであれば)、ステータス「5」に設定する。大当たりフラグがONであれば、ステータス「6」に設定する。そして、ステップS1709の後、遊技制御用マイコン81は、今設定した遊技状態の情報、ステータスの情報、時短移行到達カウンタの値の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]特別電動役物処理1は、1種大当たり遊技や2種大当たり遊技といった大当たり遊技(第2特別遊技)の実行のための処理である。図37に示すように、特別電動役物処理1(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当たり終了フラグは、当選した大当たり遊技において第1大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2001でNO)、第1大入賞口30の開放中か否か(すなわち第1大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2002)。開放中でなければ(S2002でNO)、第1大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して第1大入賞口30の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2003)。
ステップS2003の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2003の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って第1大入賞口30を開放させる(S2004)。
ステップS2002において第1大入賞口30の開放中であれば(S2002でYES)、その単位開放遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では8個)に達しているか否かを判定する(S2005)。規定入賞個数に達していなければ(S2005でNO)、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図6参照)が経過したか否か)を判定する(S2006)。そして、第1大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2006でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2005でYES)又は第1大入賞口30の開放時間が経過した場合(S2006でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2007)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2008)、大入賞口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2009)。「0」でなければ(S2009でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2009でYES)、大当たり遊技を終了させるべく、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2010)、大当たりのエンディングを開始する(S2011)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2012)。
またステップS2001において大当たり終了フラグがONであれば(S2001でYES)、大当たり遊技における第1大入賞口30の開放が全て終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2013)、エンディング時間が経過していなければ(S2013でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2013でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2014)、大当たりフラグをOFFする(S2015)。そして、特別動作ステータスを「1」にセットした後(S2016)、後述の遊技状態設定処理(S2017)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図38に示すように、遊技状態設定処理(S2017)ではまず、今回実行した大当たり遊技が時短当たり(すなわち「4R時短大当たり」、「10R時短小当たりA」、「10R時短小当たりB」、「10R時短大当たり」、又は「10R時短小当たりC」)への当選を契機として実行された大当たり遊技であるか否か判定する(S2101)。ステップS2101の判定結果がYESであれば、時短フラグをONするとともに(S2102)、時短カウンタに「99」をセットする(S2103)。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が時短状態且つ高ベース状態になる。この時短状態は、特別図柄の変動表示が99回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。ステップS2103の後、ステータスの値を「5」にセットして(S2104)、ステップS2106に進む。
これに対して、ステップS2101の判定結果がNOであれば、今回の大当たり遊技後の遊技状態が非時短状態且つ低ベース状態(通常遊技状態)になる。従って、ステータスの値を「1」にセットして(S2015)、ステップS2106に進む。ステップS2106では、時短移行到達カウンタ設定処理を実行して、本処理を終える。
時短移行到達カウンタ設定処理(S2106)は、当たりの種類に応じて、時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)を、時短移行到達カウンタ89にセットする処理である(図6参照)。具体的に、10R通常大当たりA又は10R通常小当たりAの場合には、時短移行到達カウンタ89の値に「900」をセットする。また、10R通常大当たりB又は10R通常小当たりBの場合には、時短移行到達カウンタ89の値に「850」をセットする。また、10R通常大当たりC又は10R通常小当たりCの場合には、時短移行到達カウンタ89の値に「800」をセットする。また、10R通常大当たりD又は10R通常小当たりDの場合には、時短移行到達カウンタ89の値に「750」をセットする。そして、上記以外の大当たり又は小当たりの場合には、時短移行到達カウンタ89の値には何もセットされない。なお初期設定時(工場出荷時)には、時短移行到達カウンタの値には「900」がセットされている。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]特別電動役物処理2は、特定領域39を備えた第2大入賞装置36を開放させる小当たり遊技(第1特別遊技)の実行のための処理である。図39及び図40に示すように、特別電動役物処理2(S909)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置36の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、第2大入賞口35を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル(小当たりのオープニング)の時間が経過して第2大入賞口35の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
ステップS2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2303の判定結果がYESであれば、当選している小当たりの種類に応じた開放パターン(図6参照)に従って第2大入賞口35を開放させる(S2304)。
ステップS2302において第2大入賞口35の開放中であれば(S2302でYES)、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では8個)に達しているか否かを判定する(S2305)。規定入賞個数に達していなければ(S2305でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(図6に示すように本形態では1.6秒)が経過したか否か)を判定する(S2306)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2306でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2305でYES)又は第2大入賞口35の開放時間が経過した場合(S2306でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)する(S2307)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2308)、小当たり終了フラグをセットして(S2309)、本処理を終える。
またステップS2301において小当たり終了フラグがONであれば(S2301でYES)、図40に示すように、小当たり遊技における第2大入賞口35の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバルの時間)が経過したか否かを判定し(S2310)、閉鎖後インターバルの時間が経過していなければ(S2310でNO)処理を終える。なお、小当たり遊技の閉鎖後インターバルの時間については後述する。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S2310でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2311)、小当たりフラグをOFFして(S2312)、ステップS2324に進む。
ステップS2324では、ステータスが「2」であるか否かを判定する。ステータスが「2」でなければ(S2324でNO)、ステップS2313に進む。一方、ステータスが「2」であれば(S2324でYES)、ステータスを「4」にして(S2325)、ステップS2313に進む。こうして、ステータス「2」であるとき、小当たりの当選を契機にして、ステータス「4」に切替わることになる。
ステップS2313では、VフラグがONか否かを判定する。Vフラグは、小当たり遊技の実行中に特定領域39への遊技球の通過があったことを示すフラグであり、後述するステップS2603(図42参照)でONされるフラグである。このVフラグがONでなければ(S2313でNO)、2種大当たり遊技を実行しないため、大入賞口開放カウンタの値を「0」にクリアするとともに(S2314)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S2315)処理を終える。
一方、VフラグがONであれば(S2313でYES)、2種大当たり遊技を実行するため、遊技制御用マイコン81は、VフラグをOFFするとともに(S2317)、大当たりフラグをONして(S2318)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S2319)。続いて、時短フラグがONであれば(S2320でYES)時短フラグをOFFする(S2321)。そして、大当たりのオープニングコマンドをセットするとともに(S2322)、大当たりのオープニングを開始する(S2323)。これにより、第2大入賞口35を短時間にわたって開放する小当たり遊技から2種大当たり遊技に移行する。
[振分部材制御処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで振分部材制御処理(S107)を行う(図24参照)。振分部材制御処理(S107)では図41に示すように、まず、振分部材作動フラグがONか否かを判定する(S2501)。振分部材作動フラグがONでなければ本処理を終える。一方、振分部材作動フラグがONであれば、小当たり遊技のオープニングが開始しているため(図40参照)、振分部材71を所定の作動パターンにて作動させるべく振分部材作動処理(S2502)を行うとともに、V有効期間設定処理(S2503)を行う。
振分部材作動処理(S2502)では、振分部材71の作動時間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、振分部材71の開放タイミングになったら振分部材ソレノイド73をONし、振分部材71の閉鎖タイミングになったら振分部材ソレノイド73をOFFする。これにより、振分部材71は、小当たり遊技のオープニングの開始から一定の動作で動くこととなる。
図47(c)に示すように、振分部材71をまず、小当たり遊技のオープニングの開始から8msにわたって通過阻止状態(図2に破線で示す状態)に制御する。これを開放前インターバルという。続いて、4600msにわたって通過許容状態(図2に二点鎖線で示す状態)に制御する。これを、第1V開放という。次いで、16392msにわたって通過阻止状態に制御する。これを、開放間インターバルという。その後、再び4600msにわたって通過許容状態に制御する。これを第2V開放という。そして、3000msにわたって通過阻止状態に制御する。これを閉鎖後インターバルという。このような、「開放前インターバル⇒第1V開放⇒開放間インターバル⇒第2V開放⇒閉鎖後インターバル」からなる一連の動作が振分部材71の一定動作である。
また、V有効期間設定処理(S2503)では、上記のような振分部材71の一定動作に対してV有効期間を設定する。V有効期間とは、特定領域センサ39aによる検知があった場合にその検知を有効なものとみてVフラグをONにする期間である。図47(d)に示すように、V有効期間は、特定領域39の開放開始(振分部材71を通過許容状態に制御した時点)から所定の時間が経過するまでである。所定の時間は、特定領域39の開放時間(振分部材71を通過許容状態に制御している時間)よりも長い時間に設定されている。これは、振分部材71の配置位置を通過した遊技球が特定領域39に至るまでのタイムラグを考慮してのことである。
具体的にはV有効期間設定処理(S2503)では、V有効期間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、特定領域39を有効にするタイミングになったらV有効フラグをONし、特定領域39を無効にするタイミングになったらV有効フラグをOFFする。なお、後述する特定領域センサ検出処理(S108)のステップS2602では、このV有効フラグがONか否かを判断することにより、V有効期間中か否かを判定する。
V有効期間設定処理(S2503)に続いて遊技制御用マイコン81は、振分部材71の動作が終了したか否かを判定する(S2504)。具体的には、ステップS2502でセットした振分部材71の作動時間を計測するためのタイマに基づいて、振分部材71が一定動作を開始してから終了するまでの総作動時間(28600ms(図47(c)参照))が経過したか否かを判定する。そして、振分部材71の動作が終了していなければそのまま本処理を終える。これに対して、振分部材71の動作が終了していれば、振分部材作動フラグをOFFしてから(S2505)本処理を終える。
ここで図47に基づいて、上記のような振分部材71の一定動作と、小当たり遊技における第2大入賞口35(開閉部材37)の開放パターンとの関係について説明する。本形態では、小当たり遊技における第2大入賞口35の開放パターンとして、図47(b),(e),及び(f)に示す3つの開放パターンがある。なお、図43(a)は、小当たり遊技の開始のタイミングをわかりやすくするために、特別図柄の変動表示および停止表示のタイミングを示したものである。
図47(b)に示す開放パターンは、特図2の抽選にて小当たりに当選した場合に選択される開放パターンである。つまり、「10R時短小当たりC」又は「10R通常小当たりA~D」(図6参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が可能な通過開放パターン(第1通過開放パターン)である。
より詳細には、この第1通過開放パターンは、8msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、6000msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、8msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、6000msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、1600msにわたる第2大入賞口35の開放期間中および第2大入賞口35の閉鎖後の3000msの期間中は、振分部材71の第1V開放にあたり、振分部材71が通過許容状態をとっている(図47(b)及び(c)参照)。従って、どのような入賞タイミングで第2大入賞口35へ遊技球が入賞したとしても、その遊技球は特定領域39を通過することが可能である。なお本形態では、右打ちにて遊技球を連続的に発射し続けていれば、1.6秒にわたる開放期間中に必ず第2大入賞口35へ遊技球が入賞するように、第2大入賞装置36等の各装置が配されている。また、第2大入賞口35を通過した遊技球が振分部材71の配置位置に至るまでの所要時間は3000ms(第2大入賞口35が閉鎖したタイミングから振分部材71の第1V開放が終了するタイミングまでの時間)よりも短い。
図47(e)に示す開放パターンは、特図1の抽選にて「10R時短小当たりB」(図6参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンも、特定領域39への通過が可能な通過開放パターン(第2通過開放パターン)である。この第2通過開放パターンと、上述の第1通過開放パターンとはオープニングの時間が異なっている。
より詳細には、この第2通過開放パターンは、21000msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、6000msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、21000msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、6000msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、1600msにわたる第2大入賞口35の開放期間中および第2大入賞口35の閉鎖後の3000msの期間中は、振分部材71の第2V開放にあたり、振分部材71が通過許容状態をとっている(図47(e)及び(c)参照)。従って、どのような入賞タイミングで第2大入賞口35へ遊技球が入賞したとしても、その遊技球は特定領域39を通過することが可能である。
図47(f)に示す開放パターンは、特図1の抽選にて「10R時短小当たりA」(図6参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が実質的に不可能な非通過開放パターンである。
より詳細には、この非通過開放パターンは、4568msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、2008msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、4568msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、2008msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、オープニング中に振分部材71の第1V開放がほぼ終了する(図47(f)及び(c)参照)。振分部材71の第1V開放と、第2大入賞口35の開放とが一致している期間は、第2大入賞口35の開放開始直後のわずか40msだけである。従って、仮に第2大入賞口35の開放開始とともに遊技球が入球しても、その遊技球が振分部材71の位置に到達する頃には振分部材71は通過阻止状態に制御されている。よって、この開放パターンが選択された場合には、遊技球が特定領域39を通過することはほぼない。つまり、遊技球が特定領域39を通過することは実質的に不可能となっている。
以上、図47に基づいて説明したように、本形態では小当たり遊技のオープニングの開始に伴って振分部材71の動作を開始するようにしている。そして、小当たりの種類に応じた3つの開放パターンのいずれかにて小当たり遊技が実行される。各開放パターンは、オープニングの時間が異なっている。従って、それぞれの開放パターンでは、振分部材71の変位タイミングに対する第2大入賞口35の開放タイミングが異なることとなる。かくして、第2大入賞口35への入賞タイミングにかかわらず特定領域39を通過可能な小当たり遊技(図47(b)の特2V通過小当たり及び図47(e)の特1V通過小当たり)と、どのようなタイミングで第2大入賞口35に入賞しても特定領域39を通過することができない小当たり遊技(図47(f)の特1V非通過小当たり)とを実行することが可能となっている。
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81の動作の説明に戻る。遊技制御用マイコン81は、振分部材制御処理(S107)に次いで特定領域センサ検出処理(S108)を行う(図24参照)。特定領域センサ検出処理(S108)では図42に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2601)。検知がなければ(S2601でNO)処理を終了するが、検知があれば(S2601でYES)V有効期間中か否かを判定する(S2602)。V有効期間は、前述の振分部材制御処理(図41)におけるV有効期間設定処理(S2503)にて設定される期間である。具体的にはV有効期間は、図47(d)に示す期間である。
ステップS2602でV有効期間中であると判定した場合には(S2602でYES)、VフラグをONするとともに(S2603)、V通過コマンドをセットして(S2604)処理を終える。一方、ステップS2602でV有効期間中でないと判定した場合には(S2602でNO)、ステップS2603及びS2604の処理を行うことなく、特定領域センサ検出処理を終える。なお、V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過(特定領域39の通過)の報知を行わせるためのコマンドである。
11.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図43~図46に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図43に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、サブ側のステータス及びカウンタ(時短移行到達演出カウンタ95)等の値はリセットされる。また、このステップS4001~S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出決定用乱数には、演出図柄を決定するための演出図柄決定用乱数、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(演出図柄変動演出や、特別遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66、盤ランプ5を発光させたり、装飾可動体15を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004~S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)では、図44に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、ストローブ信号がONでなければ処理を終え、ONであれば主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4102)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図45に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63a(図5参照)からの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで枠ランプ66、盤ランプ5を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4304)で作成したランプデータをランプ制御基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って、枠ランプ66、盤ランプ5を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理(S4203)を行う。駆動制御処理(S4203)では、演出に合うタイミングで装飾可動体15を駆動させるべく、駆動データ(装飾可動体15の駆動ためのデータ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、装飾可動体15を所定の動作態様で駆動させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図46に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、受信コマンド解析処理を行う(S4301)。この受信コマンド解析処理(S4301)によって解析したコマンドに基づいて、演出制御用マイコン91は、変動演出を開始するための変動演出開始コマンド、変動演出を終了するための変動演出終了コマンド、オープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンド、ラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンド、エンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドを、RAM94にセットする。また、演出制御用マイコン91は、解析したコマンドに基づいて、タイマ予告演出、時間停止残回数示唆演出、フリーズ演出、図柄停止残回数示唆演出、カウントダウン残回数示唆演出、代替残回数示唆演出、小当たり残回数示唆演出、Vチャレンジ失敗演出、Vチャレンジ成功演出、残回数消化演出を実行するためのコマンドを、RAM94にセットすることになる。
また受信コマンド解析処理(S4301)において、演出制御用マイコン91は、遊技状態指定コマンドを受信することに基づいて、ステータスの値を把握する。よって、ステータスが「2」から「3」に切替わった情報を含む遊技状態指定コマンドを受信した場合には、新たに変動演出を開始するタイミングから、時短移行到達演出カウンタ95の値に基づいて、カウントダウン残回数示唆演出を開始する。なお、時短移行到達演出カウンタ95の値は、初期設定(工場出荷時)には900に設定されていて、大当たり遊技の終了時に受信する遊技状態指定コマンドの情報(大当たり図柄又は小当たり図柄の情報)に基づいて、時短移行到達演出カウンタ95の値が適宜設定されるようになっている。また、時短移行到達演出カウンタ95の値は、変動演出が実行される度に、1つずつ減算されていく。
また受信コマンド解析処理(S4301)において、演出制御用マイコン91は、変動開始コマに含まれる変動パターンの情報に基づいて、予告演出選択処理を実行する。予告演出選択処理では、実行する予告演出の内容を、変動パターンの内容に基づいて抽選で決定する。例えば、予告演出において抽選によりタイマ予告演出を実行すると決定した場合、変動パターンの種類に応じて、図48(A)(B)(C)のタイマ予告抽選テーブルを用いて、タイマ予告演出パターンを決定する。具体的に、非時短状態で大当たりの当選を示す変動パターンP1の場合、開始時間が大きく、「0」秒を示す終了時演出として可動体駆動演出を実行するタイマ予告演出パターンが相対的に選択され易い。また変動パターンP1の場合、開始時間が大きく、フリーズする時間が長いタイマ予告演出パターンが相対的に選択され易い。一方、非時短状態でリーチ有りハズレを示す変動パターンP3の場合、開始時間が大きく、「0」秒を示す終了時演出として可動体駆動演出を実行するタイマ予告演出パターンが相対的に選択され難い。一方、また変動パターンP3の場合、開始時間が大きく、フリーズする時間が長いタイマ予告演出パターンが相対的に選択され難い。また、非時短状態でリーチ有りハズレを示す変動パターンP4の場合、開始時間が30秒以下であり、カットイン予告演出を実行するタイマ予告演出パターンしか選択されることがない。以上のようにして、演出制御用マイコン91は、タイマ予告演出パターンを決定した場合、ステータスが「2」である場合に限り、抽選でフリーズ演出の実行を決定する。そして、演出制御用マイコン91は、フリーズ演出の実行を決定した場合には、時短移行到達演出カウンタ95の値に基づいて、その値でタイマ画像TMで示されている時間が停止するように、フリーズ演出を実行する。
続いて、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。次に、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4303)。
その後、演出制御用マイコン91は、ランプ処理(S4304)を行う。ランプ処理(S4304)では、ランプデータ(枠ランプ66、盤ランプ5の点灯を制御するデータ)の作成や発光演出の時間管理等を行う。続いて、音声制御処理(S4305)を行う。音声制御処理(S4305)では、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力や、音声演出の時間管理等を行う。これにより、実行する演出に合った音声がスピーカ67から出力される。そして、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行して(S4306)、本処理を終える。
12.本形態における遊技の流れ
次に、本形態のパチンコ遊技機1における遊技の進行の流れについて説明する。まず、通常遊技状態においては左打ちにて遊技を進行する。これにより、特図1の抽選に基づく大当たりの当選を狙う。特図1の抽選にて大当たりに当選した場合、その大当たりが「10R通常大当たりA~D」(図6参照)であれば、大当たり遊技の終了後の遊技状態は通常遊技状態に制御される。一方、「4R時短大当たり」(図6参照)であれば、大当たり遊技の終了後の遊技状態は時短状態に制御される。この振分率は各50%である。なお本明細書においては、V通過を経ないで当選する大当たりを、直撃大当たりと記載することがある。当選した大当たりが「10R通常大当たりA~D」であった場合には、再び通常遊技状態において特図1の抽選に基づく大当たりの当選を狙って遊技を進行する。なお10R通常大当たりA~Dに当選した場合には、時短移行到達回数が設定されるため、遊技者は時短移行到達を狙うことができる。
これに対して、「4R時短大当たり」であった場合には、時短状態且つ高ベース状態に制御される。この時短状態且つ高ベース状態では、遊技者は右打ちにて遊技を進行する。これにより、特図2の抽選に基づく大当たりの当選を狙う。特図2の抽選にハズレはなく(図8(A)参照)、大当たり当選となる場合を除けば全て小当たり当選となる。しかも、特図2の抽選にて当選する小当たりは、その小当たり遊技における開放パターンを通過開放パターン(第2大入賞口35への入賞タイミングにかかわらず特定領域39を通過可能な開放パターン)とする小当たりである(「10R時短小当たりC」,「10R通常小当たりA~D」(図6参照)、図47(b),(c)参照)。従って、遊技者が正しく遊技を実行している限り(つまり右打ちを継続している限り)、特図2の抽選が実行されれば必ず大当たり遊技が実行されることとなる。なお、特図2の抽選にて当選する大当たり(直撃大当たり)は、必ず「10R時短大当たり」(図6参照)である。
また、この時短状態では、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留を上限記憶数まで貯めることができる。本形態の第2特図保留の上限記憶数は「1」である。つまり、特図2の変動表示中に第2特図保留を1つ貯めることができる。この1つの第2特図保留は、大当たり遊技を経たその後の遊技において消化されることとなる。
時短状態で特図2の抽選にて小当たりに当選した場合、その小当たりが「10R通常小当たりA~D」(図6参照)であれば、V通過に基づく2種大当たり遊技の終了後の遊技状態は通常遊技状態に制御される。一方、「10R時短小当たりC」(図6参照)であれば、V通過に基づく2種大当たり遊技の終了後の遊技状態は時短状態に制御される。この振分率は各50%である。時短当たり(「16時短小当たりC」又は「15R時短大当たり」)に当選した場合には、再び時短状態に制御されるため、さらに追加的に第2特図保留を1つ貯めることができる。従って、前回の時短状態で貯めた第2特図保留に基づいて再び大当たり遊技を実行させることができる上、さらに今回の時短状態で発生させた第2特図保留に基づいても大当たり遊技を実行させることができる。つまり本形態のパチンコ遊技機1は、一度、時短図柄(時短状態に制御されることとなる図柄)に基づいて大当たり遊技が実行されると、それ以降で2回の大当たり遊技の実行が見込める遊技機となっている。言い換えれば、時短状態に制御されると所謂2回ループの遊技機となっている。
これに対して、特図2の抽選にて当選した小当たりが「10R通常小当たりA~D」であった場合には、通常遊技状態に制御される。この場合には、追加的に第2特図保留を貯めることはできない。しかし、前回の時短状態において貯めた第2特図保留が1つ残っている。よって、この第2特図保留に基づいて再び大当たり遊技を実行させることができる。つまり、この状況は、通常遊技状態ではあるものの1つ残っている第2特図保留によりまだ大当たり遊技を実行させ易い状況(遊技者に有利な状況)である。この通常遊技状態での第2特図保留に基づく抽選の結果、時短当たりに当選すれば、大当たり遊技の終了後には時短状態に制御される。よって、第2特図保留を貯めることにより、再び特図2の抽選の機会を得ることが可能となり、以降2回の大当たりが確定することになる。
これに対して、通常遊技状態での第2特図保留に基づく抽選の結果、「10R通常小当たりA~D」に当選した場合には、もう第2特図保留も残っておらず、電サポ制御が実行されていないため新たに第2特図保留を発生させることもできない。よって、大当たり遊技の実行され易さの点で遊技者にとって有利な状況は終了したこととなる。但し、10R通常小当たりA~Dに当選した場合には、時短移行到達回数が設定されるため、遊技者は時短移行到達を狙うことができる。
以上の説明から分かるように、本形態のパチンコ遊技機1では、時短状態に制御されると大当たり遊技を少なくとも2回獲得できるため、時短状態が遊技者にとって極めて有利な遊技状態といえる。従って、時短状態へ移行する時短移行到達を獲得できれば、大当たり遊技を少なくとも2回獲得できるという極めて興趣性の高い遊技を遊技者に提供することができる。そして、当たりの種別として、時短移行到達回数が異なる10R通常大当たりA~D、及び10R通常小当たりA~Dがあるため、通常遊技状態において遊技者は、時短移行到達までの特別図柄の変動回数(残り連続回数)を把握し難い。よって、上述したように、時短停止残回数示唆演出、図柄停止残回数示唆演出、図柄停止到達示唆演出、カウントダウン残回数示唆演出、小当たり残回数示唆演出が実行されたときに、遊技者が残り連続回数を把握できることによる高揚感を一層高めることが可能である。
特に、本形態のパチンコ遊技機1では、通常遊技状態において、特図1の抽選で小当たりに当選した場合、ほとんどV通過することができない10R時短小当たりAである。しかしながら、ステータスが「2」である場合に、10R時短小当たりAに当選すれば、小当たり残回数示唆演出により、遊技者は残り連続回数を把握することができる。よって、通常遊技状態で煩わしさを感じ易い10R時短小当たりAであっても、遊技者に敢えて10R時短小当たりAを引き当てたいと思わせることが可能である。
更に、本形態のパチンコ遊技機1では、通常遊技状態において、特図1の抽選で小当たりに当選した場合、極まれにV通過可能な10R時短小当たりBになり得る(図6参照)。そして、10R時短小当たりBに当選して、V通過した場合には、図22(C)に示すように、小当たり契機回数画像ZIで示されている回数(「65」回)が高速で「0」回まで消化される残回数消化演出が実行される。これにより、時短移行到達まで未だ時間がかかり、どうせV通過できないと思っていた状態から、いきなり時短移行到達を獲得できるという驚きと、2種大当たりを獲得できたという喜びとを遊技者に与えて、斬新な遊技興趣を提供することが可能である。
13.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機1によれば、タイマ予告演出の実行中、図15(B)に示すように、タイマ画像TMでカウントダウンによって示されている時間が停止すると、時短移行到達までの特別図柄の変動回数である残り連続回数が示唆される。従って、遊技者には、タイマ画像TMでカウントダウンによって示されている時間が停止するのを期待させることが可能である。そして、タイマ画像TMで停止している時間を見た遊技者には、残り連続回数の分だけ、特別図柄の変動表示を実行したいという遊技意欲を掻き立てることができて、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図15(B)に示すように、タイマ画像TMで示されている時間が、数字態様で停止することで、残り連続回数が示唆される。従って、数字以外の物が停止する場合に比べて、遊技者に、残り連続回数を容易に認識させることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図15(A)に示すように、タイマ画像TMで示される開始時間(カントダウンされる前に表示される値)が小さいと、大当たりへの当選期待度が低いことが示唆されるため、遊技者は落胆する。しかしながら、その時間(数字)がカウントダウンによって切替わる際に、図15(B)に示すように、停止することがある。よって、開始時間の小さい値によって落胆した遊技者であっても、その値が停止するのを期待させることが可能である。言い換えれば、開始時間の小さい値からカウントダウンが開始されて、その時間が停止した場合、残り連続回数が小さくて、時短移行到達まで近いことになる。よって、開始時間が小さいタイマ予告演出が実行された場合、遊技者には、時間停止残回数示唆演出の実行をより強く期待させることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、タイマ予告演出が実行されているときに、図16(B)に示すように、フリーズ演出が実行される場合もある。従って、タイマ画像TMでカウントダウンされている時間が停止することで、図16(B)に示すように、大当たりへの当選期待度が高いことが示唆される場合がある。その一方で、図15(B)に示すように、残り連続回数が示唆される場合もある。こうして、遊技者には、タイマ画像TMで時間が停止したときに、大当たりへの当選期待度の示唆、又は残り連続回数の示唆のどちらであるのかに大きな関心を抱かせることが可能である。言い換えると、タイマ画像TMで時間が停止したときに、示唆の内容にバリエーションがあることで、時間が停止することによる興趣性をより高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図21(A)に示すように、特別図柄が小当たり図柄(小当たり態様)で停止表示することに基づいて、図21(B)に示すように、時短移行到達までの特別図柄の変動回数である残り連続回数が示唆される。従って、遊技者には、小当たりへの当選に関心を抱かせることが可能であり、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、ステータスが「2」であるときに、特別図柄が小当たり図柄で停止表示することに基づいて、残り連続回数を示唆する小当たり残回数示唆演出が実行される。そしてこのときには、変動パターン判定テーブルが変更する。よって、残り連続回数を把握した遊技者には、残り連続回数を把握する前と異なる遊技の印象を与えることが可能である。特に、本形態では、小当たり図柄で停止表示することに基づいて、図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルから、特別図柄の変動時間が短くなり易い図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブルに変更する。これにより、残り連続回数が示唆された後の遊技のスピードを速くすることが可能である。その結果、残り連続回数を把握した遊技者に、時短状態への移行を早く獲得させることができて、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図22(A)に示すように、小当たり残回数示唆演出で残り連続回数が示唆された後に、遊技球が特定領域39を通過すると、図22(C)に示すように、残り連続回数が消化されることを示唆する残回数消化演出が実行される。これにより、残り連続回数を把握していた遊技者には、いきなり残り連続回数が消化されることで、急な演出の変化による大きな驚きを与えることが可能である。つまり、残り連続回数がいきなり「0」まで減少して、時短移行到達を獲得するという意外性のある演出を遊技者に提供することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短移行到達までの特別図柄の変動回数である残り連続回数が15回になると、図19(B)に示すように、カウントダウン残回数示唆演出が実行される。従って、カウントダウン残回数示唆演出を見た遊技者には、残り連続回数の分だけ、特別図柄の変動表示を実行したいという遊技意欲を掻き立てることができて、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、残り連続回数が15回(時短移行到達回数の10分の1以下である回数)を超える回数であるときには、カウントダウン残回数示唆演出が実行されずに、残り連続回数が15回以下の回数になると、カウントダウン残回数示唆演出が実行される。従って、カウントダウン残回数示唆を見た遊技者には、時短状態への移行にかなり近づいていることを把握させて、時短状態への移行まで遊技を継続したい気持ちを掻き立てることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図15(B)に示すように、カウントダウン残回数示唆演出が開始された後、残り連続回数が減少するにつれて、図19(D)に示すように、残り連続回数がカウントダウンにより示唆される。従って、遊技者には、時短状態への制御(時短移行到達)がカウントダウンにより近づいている印象を与えて、時短移行到達への気持ちを徐々に高ぶらせることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、残り連続回数が15回になったときに、遊技制御用マイコン81は、ステータスが「2」から「3」に変更されたことを示す遊技状態指定コマンド(図36に示すステップS1710の処理参照)を、演出制御用マイコン91に送信する。そして、演出制御用マイコン91は、その遊技状態指定コマンドを受信することに基づいて、カウントダウン残回数示唆演出を実行可能である。こうして、遊技制御用マイコン81と演出制御用マイコン91とにおいて、残り連続回数が15回となったことを認識するタイミングがずれるのを防ぐことが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、電源投入時に、残り連続回数が15回以下である場合がある。即ち、残り連続回数が15回以下であるときに、電源が遮断されてしまい、その後に電源が投入されるときがある。このとき、RAM94に設けられている時短移行到達演出カウンタ95の値がクリアされてしまい、演出制御用マイコン91は、残り連続回数の情報を保持していないおそれがある。よって、この場合には、演出制御用マイコン91は、電源投入時に受信する遊技状態指定コマンドから、ステータスが「3」であったことを把握することで、図20(C)に示すように、カウントダウン残回数示唆演出を実行しないで、代替残回数示唆演出を実行する。これにより、不正確な残り連続回数が示唆されるような事態を防ぐことが可能である。なお演出制御用マイコン91は、電源投入時に遊技制御用マイコン81から、ステータスの情報を含む遊技状態指定コマンドを受信することに基づいて、ステータスが「3」であったか否かを判断できるようになっている。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図18(B)に示すように、左の図柄表示エリアに、特殊図柄8Liが停止表示すると、中演出図柄8Cと右演出図柄8Rとの表示態様によって、時短移行到達までの特別図柄の変動回数である残り連続回数が示唆される。従って、遊技者には、演出図柄8が停止表示したときに、特殊図柄8Liが停止表示するのを期待させることが可能である。そして、特殊図柄8Liを見た遊技者には、残り連続回数の分だけ、特別図柄の変動表示を実行したいという遊技意欲を掻き立てることができて、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図18(B)に示すように、図柄停止残回数示唆演出が実行される場合、演出図柄8の停止態様は、数字を示す第1演出図柄8La、8Ca、8Raから第8演出図柄8Lh、8Ch、8Rh(図17参照)と、大当たり態様(ゾロ目)を構成しない特殊図柄8Liと、の組合せで構成される。よって、演出図柄8が停止表示したときに、大当たり態様を構成しない特殊図柄8Liを見た遊技者は、残り連続回数が示唆されていることを容易に認識することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、残り連続回数が「0」回になると、図18(D)に示すように、演出図柄8が停止表示したときに、図柄停止到達示唆演出が実行される。即ち、左の図柄表示エリアに特殊図柄8Liが停止表示して、中の図柄表示エリアに特殊図柄8Ciが停止表示して、右の図柄表示エリアに特殊図柄8Riが停止表示すると、残り連続回数が無いことが示唆される。従って、ゾロ目で特殊図柄8Li、8Ci、8Riが停止表示する特殊停止態様を見た遊技者には、時短状態への移行(時短移行到達)を獲得できたことによる大きな高揚感を与えることが可能である。
14.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記形態では、図15(B)に示すように、タイマ予告演出のタイマ画像TMにおいて、カウントダウンによって示されている時間(数字)が停止すると、残り連続回数が示唆された。しかしながら、時間以外で動作している演出対象物があって、その演出対象物が停止することにより、残り連続回数が示唆されるようにしても良い。例えば、ルーレットが回転した後、そのルーレットが停止したときにルーレットの針が示している数字によって、残り連続回数を示唆するようにしても良い。また、複数のボールが動いた後、いくつかのボールが停止して、停止したボールの数×10回によって、残り連続回数を示唆するようにしても良い。また、或るキャラクタがカードを捲った後、裏返されたカードで示された数字、模様、図形、記号などによって、残り連続回数が示唆されるようにしても良い。
上記形態では、タイマ画像TMで示される時間(数字)がカウントダウンされた。しかしながら、タイマ画像TMで示される時間がカウントアップされるようにしても良い。この場合、カウントアップによって示されている時間が停止すると、残り連続回数が示唆されるようにしても良い。
なお上記形態では、タイマ予告演出の実行中に、時間停止残回数示唆演出又はフリーズ演出が実行されるようにした。しかしながら、タイマ画像TMで示されている時間が上乗せされる上乗せ時間演出が実行されるようにしても良い。また上記形態では、タイマ画像TMにおいて、カウントダウンによって示されている時間(数字)が「00:00」秒になると、チャンスアップ演出として、カットイン予告演出又は可動体駆動演出が実行された。しかしながら、チャンスアップ演出として、その他の演出(例えば、演出ボタン等の操作部の操作を促す演出や、保留アイコンの表示色が変化する保留変化演出など)が実行されるようにしても良い。
上記形態では、小当たり残回数示唆演出において、例えば図21(B)に示すように、「時短移行到達まであと65回」を示す小当たり契機回数画像ZIが表示されることで、残り連続回数が示唆された。しかしながら、小当たりへの当選を契機として、残り連続回数を示唆する演出の演出態様は、上記に限られず、適宜変更可能である。例えば、或るキャラクタがカードを捲った後、裏返されたカードで示された数字、模様、図形、記号などによって、残り連続回数を示唆するようにしても良い。また、スピーカ67から音声を出力したり、盤ランプ5や枠ランプ66を特殊な発光態様で発光させることで、残り連続回数を示唆するようにしても良い。更に、小当たり遊技の実行中に、残り連続回数の示唆を実行するか否かを煽る成否演出を実行して、成功態様が示された場合に、残り連続回数の示唆を実行して、失敗態様が示された場合に、残り連続回数の示唆を実行しないようにしても良い。
上記形態では、ステータスが「2」であるときに(残り連続回数が80回以下であって、16回以上であるときに)、小当たりに当選すると、小当たり残回数示唆演出を実行するようにした。しかしながら、ステータス「2」以外であるときに、小当たりに当選しても、小当たり残回数示唆演出を実行するようにしても良い。例えば、時短移行到達回数が或る所定回数である場合に、残り連続回数が所定回数の二分の一以下になった場合に限り、小当たり残回数示唆演出が実行されるようにしても良い。このようにするのは、残り連続回数が所定回数の二分の一を超えているときに、仮に残り連続回数が示唆されても、遊技者にとっては残り変動回数が多すぎて、高揚感の上昇が低いためである。なお好ましくは、残り連続回数が所定回数の三分の一以下になった場合に限り、更に好ましくは、残り連続回数が所定回数の十分の一以下になった場合に限り、小当たり残回数示唆演出が実行されるようにしても良い。このようにすれば、残り連続回数が示唆されたときに、時短移行到達まである程度近いことを遊技者が把握できて、より大きな高揚感を与えることができるためである。
上記形態では、ステータスが「2」であるときに、特別図柄が小当たり図柄(小当たり態様)で停止表示することに基づいて、変動パターン判定テーブルが、図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブル(第1変動パターン基準)から、図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブル(第2変動パターン基準)に変更された。しかしながら、図9(B)以外の特殊変動パターン判定テーブルに変更しても良い。例えば、図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルよりも、ドハズレになり易い(リーチになり難い)変動パターン判定テーブル、図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルよりもSPリーチが実行され易い変動パターン判定テーブル、図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブルよりも特別図柄の変動時間が長い変動パターンが選択され易い変動パターン判定テーブルなどに変更されるようにしても良い。
上記形態では、小当たり契機回数画像ZIの表示中に、遊技球が特定領域39を通過したときには、図22(C)に示すように、小当たり契機回数画像ZIで示されている回数(「65」回)を高速で「0」回までカウントダウンにより消化する残回数消化演出(消化演出)を実行した。しかしながら、残回数消化演出の演出態様は、上記したものに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、小当たり契機回数画像ZIが表示された後、ブラックアウトを経て、「時短移行到達まであと0回」を示す残回数消化画像ZJ(図22(C)参照)がいきなり表示されるようにしても良い。なおスピーカ67からの音声や、盤ランプ5や枠ランプ66などの発光手段を用いて、残り連続回数が「0」回になる消化演出を実行するようにしても良い。
なお、遊技球の特定領域39への通過に関係なく、残回数消化演出(消化演出)を実行するようにしても良い。即ち、残り連続回数が「0」回になるときに、一旦、残り連続回数が「0」回よりも大きい回数であることを示唆する、そして、その後に(特別図柄の変動表示が終了する間際に)、残り連続回数が「0」回になる残回数消化演出を実行するようにしても良い。このようにすることで、未だ残り連続回数があると思っていた遊技者に、いきなり時短移行到達を獲得できたように思わせることができて、より大きな高揚感を与えることができるためである。
上記形態では、ステータスが「2」から「3」に切替わるときに(残り連続回数が15回になるときに)、抽選によって、図19(B)に示すように、カウントダウン残回数示唆演出を開始するようにした。しかしながら、残り連続回数が或る特定回数(例えば15回)になると、必ず(抽選しないで)カウントダウン残回数示唆演出を開始するようにしても良い。
上記形態では、残り連続回数が15回を超える回数であるとカウントダウン残回数示唆演出を実行することがなく、残り連続回数が15回以下になると、カウントダウン残回数示唆演出(回数演出)を実行した。しかしながら、カウントダウン残回数示唆演出(回数演出)を実行する基準となる特定回数は、15回に限るものではなく、適宜変更可能である。例えば、時短移行到達回数が或る所定回数である場合に、残り連続回数が所定回数の二分の一以下になった場合に限り、カウントダウン残回数示唆演出が実行されるようにしても良い。このようにするのは、残り連続回数が所定回数の二分の一を超えているときに、仮に残り連続回数が示唆されても、遊技者にとっては時短移行到達までの回数が多すぎて、高揚感の上昇が低いためである。なお好ましくは、残り連続回数が所定回数の三分の一以下になった場合に限り、更に好ましくは、残り変動回数が所定回数の十分の一以下になった場合に限り、カウントダウン残回数示唆演出が実行されるようにしても良い。このようにすれば、残り連続回数が示唆されたときに、時短移行到達まである程度近いことを遊技者が把握できて、より大きな高揚感を与えることができるためである。
上記形態では、図19(B)に示すように、カウントダウン残回数示唆演出(回数演出)では、残り連続回数を示す残変動回数示唆画像NOを、表示画面7aの左上部に表示した。しかしながら、カウントダウン残回数示唆演出(回数演出)の演出態様は、上記したものに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、スピーカ67からの音声や、盤ランプ5や枠ランプ66などの発光手段を用いて、残り連続回数を示唆する回数演出を実行するようにしても良い。
上記形態では、図20(C)に示すように、電源が再投入されたときに、演出制御用マイコン91は、ステータスが「3」であったことを把握すると、カウントダウン残回数示唆演出を実行しないで、「あと少し」を示す代替画像ASが表示される代替残回数示唆演出(代替演出)を実行した。しかしながら、代替残回数示唆演出(代替演出)の演出態様は、上記したものに限られるものではない。即ち、残り連続回数を示唆するものではなくて、時短状態に制御されること(時短移行到達)が近いことを示唆するものであれば、適宜変更可能である。よって、スピーカ67からの音声や、盤ランプ5や枠ランプ66などの発光手段を用いて、時短状態に制御されること(時短移行到達)が近いことを示唆するようにしても良い。
上記形態では、演出制御用マイコン91は、電源投入時に遊技制御用マイコン81から、ステータスの情報を含む遊技状態指定コマンドを受信することに基づいて、ステータスが「3」であったか否かを判断できるようになっている。しかしながら、演出制御用マイコン91は、電源が遮断されても、ステータスの情報を保持できるステータスフラグを備えるようにしても良い。この場合、演出制御用マイコン91は、電源投入時に、ステータスフラグの情報に基づいてステータスが「3」であると判断すれば、カウントダウン残回数示唆演出を実行しないで、代替残回数示唆演出(代替演出)を実行するようにしても良い。
上記形態では、図18(B)に示すように、左の図柄表示エリアに特殊図柄8Liが停止表示したときの中演出図柄8Cと右演出図柄8Rとの停止態様(示唆停止態様)によって、残り連続回数を示唆するようにした。しかしながら、残り連続示唆回数を示唆する演出図柄8の示唆停止態様は、上記したものに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、右の図柄表示エリアに特殊図柄8Riが停止表示したときの左演出図柄8Lと中演出図柄8Cとの停止態様によって、残り連続回数を示唆するようにしても良い。また、特殊図柄8Li、8Ci、8Riを停止表示させることなく、左演出図柄8Lと中演出図柄8Cと中演出図柄8Rとに何れかよって、残り連続回数を示唆するようにしても良い。また特殊図柄8Li、8Ci、8Ri(特殊演出図柄)は、図17に示すように、「0」と「子供のライバルキャラ」とが付された表示態様であったが、表示態様は適宜変更可能である。例えば、キャラクタやアイテムのみが付された演出図柄を、特殊図柄(特殊演出図柄)としても良い。
上記形態では、表示画面7aの中央部に表示される演出図柄8の停止態様によって、残り連続回数を示唆するようにした。しかしながら、演出図柄8よりも小さい小演出図柄(所謂「第4図柄」ともいう)の停止態様によって、残り連続回数を示唆するようにしても良い。なお小演出図柄は、特別図柄の変動表示及び停止表示に同期して、変動表示及び停止表示を行うものであり、表示画面7aの隅部で表示されるものである。
上記形態では、残り連続回数が「0」回になると、図18(D)に示すように、演出図柄8が停止表示したときに、図柄停止到達示唆演出が実行される。即ち、左の図柄表示エリアに特殊図柄8Liが停止表示して、中の図柄表示エリアに特殊図柄8Ciが停止表示して、右の図柄表示エリアに特殊図柄8Riが停止表示すると、残り連続回数が無いことを示唆した。しかしながら、図柄停止到達示唆演出の演出態様は、上記したものに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、3つの特殊図柄8Li、8Ci、8Riのうち何れか2つが停止表示すれば、残り連続回数が無いことが示唆されているようにしても良い。
上記形態では、図6に示すように、大当たり図柄の種類又は小当たり図柄の種類に応じて、時短移行到達回数が、900回、850回、800回、750回(所定回数)の何れかに達すると、大当たり遊技を経ることなく、時短状態に移行可能であった。しかしながら、時短状態に移行するための時短移行到達回数は、上記した回数に限られるものではなく、適宜変更可能である。但し、時短移行到達回数は、大当たり確率の分母の2.5倍以上であって、3倍以下の回数であることが好ましい。
上記形態では、図6に示すように、時短移行到達回数が設定される大当たりとして、10R通常大当たりA、10R通常大当たりB、10R通常大当たりC、10R通常大当たりDがあった。しかしながら、時短移行到達回数が設定される大当たりの種類は、上記した大当たりに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、4R時短大当たりであっても、時短移行到達回数が設定されるようにしても良い。この場合、4R時短大当たりに当選して、その大当たり遊技後の時短状態から残り連続回数のカウントを開始しても良い。又は、4R時短大当たりに当選して、その大当たり遊技後の時短状態では残り連続回数のカウントがなされずに、時短状態から通常遊技状態に移行してから、残り連続回数のカウントを開始するようにしても良い。なお、時短移行到達回数が設定される大当たりの種類は、1種類だけとしても良い。
上記形態では、図6に示すように、時短移行到達回数が設定される小当たりとして、10R通常小当たりA、10R通常小当たりB、10R通常小当たりC、10R通常小当たりDがあった。しかしながら、時短移行到達回数が設定される小当たりの種類は、上記した小当たりに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、10R時短小当たりCであっても、時短移行到達回数が設定されるようにしても良い。この場合、10R時短小当たりCに当選して、2種大当たり遊技後の時短状態から残り連続回数のカウントを開始しても良い。又は、10R時短大当たりCに当選して、2種大当たり遊技後の時短状態では残り連続回数のカウントがなされずに、時短状態から通常遊技状態に移行してから、残り連続回数のカウントを開始するようにしても良い。なお、時短移行到達回数が設定される小当たりの種類は、1種類だけとしても良い。
上記形態では、通常遊技状態よりも特別図柄の抽選で大当たりと判定される確率が高い高確率状態に制御されることがないパチンコ遊技機1として構成されていた。しかしながら、高確率状態に制御されることがあるパチンコ遊技機1として構成しても良い。この場合、大当たりの種別として、大当たり遊技に高確率状態に制御される確変大当たりがあり、確変大当たりの中には、時短移行到達回数が設定されるものがあるようにしても良い。この場合、確変大当たりに当選して、その大当たり遊技後の高確率状態から残り連続回数のカウントを開始しても良い。又は、確変大当たりに当選して、その大当たり遊技後の高確率状態では残り連続回数のカウントがなされずに、高確率状態から通常確率状態(通常遊技状態)に移行してから、残り連続回数のカウントを開始するようにしても良い。
上記形態では、特別図柄が大当たり態様と異なる態様(小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止表示される連続回数が所定回数に達すると、大当たり遊技を経ることなく、時短状態(特定遊技状態)に移行するようにした。しかしながら、通常遊技状態よりも特別図柄の抽選で大当たりと判定される確率が高い高確率状態に制御されることがあるパチンコ遊技機として構成して、特別図柄が大当たり態様と異なる態様(小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止表示される連続回数が所定回数に達すると、大当たり遊技を経ることなく、高確率状態(特定遊技状態)に移行するようにしても良い。
上記形態では、図6に示すように、特図1の抽選で大当たりに当選した場合には、時短移行到達回数が設定される場合がある一方、特図2の抽選で大当たりに当選した場合には、時短移行到達回数が設定されないようにした。しかしながら、特図2の抽選で大当たりに当選した場合でも、時短移行到達回数が設定されるようにしても良い。また特図1の抽選で大当たりに当選した方が、特図2の抽選で大当たりに当選する場合よりも、時短移行到達回数が設定され易いようにしても良い。その反対に、また特図2の抽選で大当たりに当選した方が、特図1の抽選で大当たりに当選する場合よりも、時短移行到達回数が設定され易いようにしても良い。
上記形態では、図6に示すように、特図1の抽選で小当たりに当選した場合には、時短移行到達回数が設定される場合がない一方、特図2の抽選で小当たりに当選した場合には、時短移行到達回数が設定される場合があるようにした。しかしながら、特図1の抽選で小当たりに当選した場合でも、時短移行到達回数が設定されるようにしても良い。また特図1の抽選で小当たりに当選した方が、特図2の抽選で小当たりに当選する場合よりも、時短移行到達回数が設定され易いようにしても良い。その反対に、また特図2の抽選で小当たりに当選した方が、特図1の抽選で小当たりに当選する場合よりも、時短移行到達回数が設定され易いようにしても良い。
上記形態では、所謂1種2種タイプと呼ばれるパチンコ遊技機1として構成されていた。しかしながら、パチンコ遊技機の種類は、適宜変更可能である。例えば、1種タイプのパチンコ遊技機、又は2種タイプのパチンコ遊技機として構成しても良い。また、第2大入賞口35の中の特定領域39に遊技球が通過すると、大当たり遊技後に高確率状態に制御されるV確機として構成しても良い。また、高確率状態に制御されると、その高確率状態が維持される特別図柄の変動回数(ST回数)が一定回数に定められているST機として構成しても良い。また、抽選によって、高確率状態から通常確率状態に転落する転落機として構成したり、高確率状態又は時短状態に制御される連続回数が制限されるリミッタ機として構成しても良い。また、高確率状態又は時短状態に制御された場合、実質的に次回の大当たりに当選するまで高確率状態又は時短状態が継続するループ機として構成しても良い。
上記形態では、大当たり遊技後の遊技状態と時短移行到達回数とを、特別図柄の種類(大当たり図柄、小当たり図柄)に基づいて決定したが、特別図柄の種類と当選時の遊技状態との組合せに基づいて決定するようにしても良い。
上記形態では、第1特図保留記憶部85aの上限記憶数が4であり、第2特図保留記憶部85bの上限記憶数が1であり、普図保留記憶部86の上限記憶数が4個であった。しかしながら、各上限記憶数は、適宜変更可能である。従って、例えば、第2特図保留記憶部85bの上限記憶数は、4であっても良い。
上記形態では、第1特別図柄の抽選、及び第2特別図柄の抽選において小当たりに当選し得るように構成したが、それら小当たりの当選確率は、図8(A)に示す確率に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第1特別図柄の抽選における小当たりの当選確率を零にしてもよい。また、第2特別図柄の抽選では、ハズレになることもあり得るようにしても良い。
12.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<手段A>
手段A1に係る発明は、
変動表示している識別図柄(特別図柄)が大当たり態様(大当たり図柄)で停止表示すると、大当たり遊技を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン91)と、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記遊技制御手段は、
前記識別図柄が前記大当たり態様と異なる非大当たり態様(ハズレ図柄、小当たり図柄)で停止表示する連続回数が所定回数(900回、850回、800回、750回、図6参照)になると、通常遊技状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態(時短状態)に制御可能であり、
前記演出制御手段は、
動作している演出対象物(タイマ画像TMで示されている時間)を示唆態様(時間が停止したときの態様)で停止させることで、前記特定遊技状態に制御されるまでに前記識別図柄が前記非大当たり態様で停止表示する残り連続回数を示唆可能である(図15(B)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、動作している演出対象物が示唆態様で停止すると、特定遊技状態に制御されるまでに識別図柄が非大当たり態様で停止表示する残り連続回数が示唆される。従って、遊技者に、動作している演出対象物が、示唆態様で停止するのを期待させることが可能である。そして、演出対象物の示唆態様を見た遊技者には、残り連続回数の分だけ、識別図柄の変動表示を実行したいという遊技意欲を掻き立てることができて、遊技興趣を高めることが可能である。
手段A2に係る発明は、
手段A1に記載の遊技機において、
前記演出対象物は、数字を示すものであり、
前記示唆態様は、数字が停止したときの数字態様である(図15(B)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、動作している数字が数字態様で停止することで、残り連続回数が示唆される。従って、遊技者に、残り連続回数を容易に認識させることが可能である。
手段A3に係る発明は、
手段A2に記載の遊技機において、
前記演出対象物は、数字がカウントダウンによって切替わるものであり(図15(A)(B)(C)参照)、
前記演出制御手段は、前記演出対象物が示す数字がカウントダウンされる前に表示される値が大きいほど、前記大当たり遊技が実行される可能性が高いことを示唆可能である(図48(A)(B)(C)に示すタイマ予告抽選テーブル参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出対象物が示す数字がカウントダウンされる前に表示される値が小さいと、大当たり遊技が実行される可能性が低いことが示唆されるため、遊技者は落胆する。しかしながら、その数字がカウントダウンによって切替わる際に、数字態様で停止することがある。よって、カウントダウンされる前の小さい数字によって落胆した遊技者であっても、その数字が停止して、残り連続回数が示唆されるのを期待させることが可能である。
手段A4に係る発明は、
手段A1乃至手段A3の何れかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
動作している前記演出対象物を停止させる(図16(B)に示すフリーズ演出を実行する)ことで、動作している前記演出対象物が停止しない場合よりも、前記大当たり遊技が実行される可能性(大当たりへの当選期待度)が高いことを示唆可能であることを特徴とする遊技機である。
ところで、特開2018-88993号公報に記載の遊技機では、時短状態は、必ず大当たり遊技後でしか、移行できないようになっている。即ち、時短状態への移行を獲得するには、大当たりへの当選が必須である。そのため、例えば通常遊技状態において、なかなか大当たりに当選できない場合には、遊技者の遊技意欲が減少してしまう。従って、大当たりへの当選を獲得できない遊技者に対して、遊技意欲が減少しないように、遊技興趣の向上には改善の余地があった。そこで手段A1~A4に係る発明は、特開2018-88993号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、識別図柄が大当たり態様と異なる非大当たり態様で停止表示する連続回数が所定回数になると、通常遊技状態よりも可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御可能であり、演出制御手段は、動作している演出対象物を示唆態様で停止させることで、特定遊技状態に制御されるまでに識別図柄が非大当たり態様で停止表示する残り連続回数を示唆可能である点で相違している。これにより、遊技興趣を向上させることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段B>
手段B1に係る発明は、
変動表示している識別図柄(特別図柄)が大当たり態様(大当たり図柄)で停止表示すると大当たり遊技を実行可能であり、変動表示している前記識別図柄が小当たり態様(小当たり図柄)で停止表示すると小当たり遊技を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン91)と、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)と、を備え、
前記遊技制御手段は、
前記識別図柄が前記大当たり態様(大当たり図柄)と異なる非大当たり態様(ハズレ図柄、小当たり図柄)で停止表示する連続回数が所定回数(900回、850回、800回、750回、図6参照)になると、通常遊技状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態(時短状態)に制御可能であり、
前記演出制御手段は、
前記識別図柄が前記小当たり態様(小当たり図柄)で停止表示することに基づいて、前記特定遊技状態に制御されるまでに前記識別図柄が前記非大当たり態様で停止表示する残り連続回数を示唆する示唆演出(図21(B)に示す小当たり残回数示唆演出)を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、識別図柄が小当たり態様で停止表示することに基づいて、特定遊技状態に制御されるまでに識別図柄が非大当たり態様で停止表示する残り連続回数が示唆される。従って、遊技者には、小当たりへの当選に関心を抱かせることが可能であり、遊技興趣を高めることが可能である。
手段B2に係る発明は、
手段B1に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記識別図柄が前記小当たり態様で停止表示することに基づいて、前記識別図柄の変動表示の時間を決定するための変動パターン基準(変動パターン判定テーブル)を変更可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、識別図柄が小当たり態様で停止表示することに基づいて、残り連続回数を示唆する示唆演出が実行されて、変動パターン基準が変更することがある。よって、残り連続回数を把握した遊技者には、残り連続回数を把握する前と異なる遊技の印象を与えることが可能である。こうして、小当たりへの当選を契機に斬新な遊技興趣を提供することが可能である。
手段B3に係る発明は、
手段B2に記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記識別図柄が前記小当たり態様で停止表示することに基づいて、前記変動パターン基準を、所定の第1変動パターン基準(図9(A)に示す通常変動パターン判定テーブル)から、前記第1変動パターン基準よりも前記識別図柄の変動表示の時間が短く決定され易い第2変動パターン基準(図9(B)に示す特殊変動パターン判定テーブル)に変更可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、識別図柄が小当たり態様で停止表示することに基づいて、残り連続回数を示唆する示唆演出が実行されて、識別図柄の変動表示の時間が短く決定され易い第2変動パターン基準に変更することがある。これにより、残り連続回数が示唆された後の遊技のスピードを速くすることが可能である。その結果、残り連続回数を把握した遊技者に、特定遊技状態への移行を早く獲得させることができて、遊技興趣を高めることが可能である。
手段B4に係る発明は、
手段B1乃至手段B3の何れかに記載の遊技機において、
特別入賞口(第2大入賞口35)と、前記特別入賞口に入球した遊技球が通過可能な特定領域(39)と、を備え、
前記遊技制御手段は、
前記小当たり遊技の実行中に、前記特別入賞口を開放可能であり、
前記特定領域に遊技球が通過すると、前記大当たり遊技を実行可能であり、
前記演出制御手段は、
前記示唆演出で前記残り連続回数を示唆した後に、前記特定領域への遊技球の通過に基づいて、当該残り連続回数が消化されることを示唆する消化演出(図22(C)に示す残回数消化演出)を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、示唆演出で残り連続回数が示唆された後に、遊技球が特定領域を通過すると、当該残り連続回数が消化されることを示唆する消化演出が実行される。これにより、残り連続回数を把握していた遊技者には、いきなり残り連続回数が消化されることで、急な演出の変化による大きな驚きを与えることが可能である。
ところで、特開2018-88993号公報に記載の遊技機では、時短状態は、必ず大当たり遊技後でしか、移行できないようになっている。即ち、時短状態への移行を獲得するには、大当たりへの当選が必須である。そのため、例えば通常遊技状態において、なかなか大当たりに当選できない場合には、遊技者の遊技意欲が減少してしまう。従って、大当たりへの当選を獲得できない遊技者に対して、遊技意欲が減少しないように、遊技興趣の向上には改善の余地があった。そこで手段B1~B4に係る発明は、特開2018-88993号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、識別図柄が大当たり態様と異なる非大当たり態様で停止表示する連続回数が所定回数になると、通常遊技状態よりも可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御可能であり、演出制御手段は、識別図柄が小当たり態様で停止表示することに基づいて、特定遊技状態に制御されるまでに識別図柄が非大当たり態様で停止表示する残り連続回数を示唆する示唆演出を実行可能である点で相違している。これにより、遊技興趣を向上させることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段C>
手段C1に係る発明は、
変動表示している識別図柄(特別図柄)が大当たり態様(大当たり図柄)で停止表示すると、大当たり遊技を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
演出を制御可能な演出制御手段(演出制御用マイコン91)と、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記遊技制御手段は、
前記識別図柄が前記大当たり態様と異なる非大当たり態様(ハズレ図柄、小当たり図柄)で停止表示する連続回数が所定回数(900回、850回、800回、750回、図6参照)になると、通常遊技状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態(時短状態)に制御可能であり、
前記演出制御手段は、
前記特定遊技状態に制御されるまでに前記識別図柄が前記非大当たり態様で停止表示する残り連続回数が特定回数(15回)になると、前記残り連続回数を示唆する回数演出(図19(B)に示すカウントダウン残回数示唆演出)を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定遊技状態に制御されるまでに識別図柄が非大当たり態様で停止表示する残り連続回数が特定回数になると、残り連続回数を示唆する回数演出が実行される。従って、回数演出を見た遊技者には、残り連続回数の分だけ、識別図柄の変動表示を実行したいという遊技意欲を掻き立てることができて、遊技興趣を高めることが可能である。
手段C2に係る発明は、
手段C1に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記残り連続回数が前記特定回数を超える回数であるときには、前記回数演出を実行することがなく、前記残り連続回数が前記特定回数になると、前記回数演出を実行可能であり、
前記特定回数(15回)は、前記所定回数(900回、850回、800回、750回、図6参照)の二分の一以下の回数であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、残り連続回数が所定回数の二分の一を超える回数であるときには、回数演出が実行されずに、残り連続回数が所定回数の二分の一以下の回数になると、回数演出が実行される。従って、回数演出を見た遊技者には、特定遊技状態への移行にある程度近づいていることを把握させて、特定遊技状態への移行まで遊技を継続したい気持ちを掻き立てることが可能である。
手段C3に係る発明は、
手段C1又は手段C2に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、
前記回数演出を開始した後、前記残り連続回数が前記特定回数から減少するにつれて、前記残り連続回数をカウントダウンにより示唆可能である(図19(B)(C)(D)(E)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、回数演出が開始された後、残り連続回数が特定回数から減少するにつれて、当該残り連続回数がカウントダウンにより示唆される。従って、遊技者には、特定遊技状態への制御がカウントダウンにより近づいている印象を与えて、気持ちを徐々に高ぶらせることが可能である。
手段C4に係る発明は、
手段C1又は手段C3の何れかに記載の遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記残り連続回数が前記特定回数になると、前記識別図柄の変動表示の時間を決定するためのステータスを変更して(ステータスを「2」から「3」に変更して、図12参照)、前記ステータスが変更されたことを示す変更情報(遊技状態指定コマンド)を前記演出制御手段に送信可能であり、
前記演出制御手段は、
前記変更情報を受信することに基づいて、前記回数演出を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、遊技制御手段は、残り連続回数が特定回数になると、演出制御手段に対して、ステータスが変更されたことを示す変更情報を送信する。これにより、演出制御手段は、変更情報を受信することに基づいて、回数演出を実行可能である。よって、遊技制御手段と演出制御手段とにおいて、残り連続回数が特定回数になったことを認識するタイミングがずれるのを防ぐことが可能である。
手段C5に係る発明は、
手段C1又は手段C4の何れかに記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、電源投入時に前記残り連続回数が前記特定回数以下である場合には(電源投入時に受信する遊技状態指定コマンドに基づいて、ステータス「3」であったことを判断すると)、前記回数演出を実行しないで、前記特定遊技状態に制御されることが近いことを示唆する代替演出(図20(C)に示す代替残回数示唆演出)を実行可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、電源投入時に、残り連続回数が特定回数以下である場合、演出制御手段は、残り連続回数の情報を保持していないおそれがある。よって、この場合には、演出制御用手段は、回数演出を実行しないで、代替演出を実行することで、不正確な残り連続回数を示唆するのを防ぐことが可能である。
ところで、特開2018-88993号公報に記載の遊技機では、時短状態は、必ず大当たり遊技後でしか、移行できないようになっている。即ち、時短状態への移行を獲得するには、大当たりへの当選が必須である。そのため、例えば通常遊技状態において、なかなか大当たりに当選できない場合には、遊技者の遊技意欲が減少してしまう。従って、大当たりへの当選を獲得できない遊技者に対して、遊技意欲が減少しないように、遊技興趣の向上には改善の余地があった。そこで手段C1~C5に係る発明は、特開2018-88993号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、識別図柄が大当たり態様と異なる非大当たり態様で停止表示する連続回数が所定回数になると、通常遊技状態よりも可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御可能であり、演出制御手段は、特定遊技状態に制御されるまでに識別図柄が非大当たり態様で停止表示する残り連続回数が特定回数になると、残り連続回数を示唆する回数演出を実行可能である点で相違している。これにより、遊技興趣を向上させることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
<手段D>
手段D1に係る発明は、
変動表示している識別図柄(特別図柄)が大当たり態様(大当たり図柄)で停止表示すると、大当たり遊技を実行可能な遊技制御手段(遊技制御用マイコン81)と、
演出図柄(8)を変動表示を経て停止表示することが可能な演出制御手段(演出制御用マイコン91)と、
遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口(第2始動口21)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記遊技制御手段は、
前記識別図柄が前記大当たり態様と異なる非大当たり態様(ハズレ図柄、小当たり図柄)で停止表示する連続回数が所定回数(900回、850回、800回、750回、図6参照)になると、通常遊技状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態(時短状態)に制御可能であり、
前記演出制御手段は、
前記演出図柄を示唆停止態様(図18(B)に示すように、左の図柄表示エリアに特殊図柄8Liが停止表示しているときの中演出図柄8Cと右演出図柄8Rとの停止態様)で停止表示させることによって、前記特定遊技状態に制御されるまでに前記識別図柄が前記非大当たり態様で停止表示する残り連続回数を示唆可能であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出図柄が示唆停止態様で停止表示すると、特定遊技状態に制御されるまでに識別図柄が非大当たり態様で停止表示する残り連続回数が示唆される。従って、遊技者に、演出図柄が停止表示したときに、示唆停止態様で停止表示するのを期待させることが可能である。そして、演出図柄の示唆停止態様を見た遊技者には、残り連続回数の分だけ、識別図柄の変動表示を実行したいという遊技意欲を掻き立てることができて、遊技興趣を高めることが可能である。
手段D2に係る発明は、
手段D1に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記演出図柄を、大当たりへの当選を示唆する大当たり停止態様(第1演出図柄8La、8Ca、8Raから第8演出図柄8Lh、8Ch、8Rhまでの何れかのゾロ目)で停止表示可能であり、
前記演出図柄には、数字を示す数字演出図柄(第1演出図柄8La、8Ca、8Ra~第8演出図柄8Lh、8Ch、8Rh)と、前記大当たり停止態様を構成しない特殊演出図柄(特殊図柄8Li、8Ci、8Ri)と、があり、
前記示唆停止態様は、前記数字演出図柄と、前記特殊演出図柄と、の組合せで構成されている(図18(B)参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出図柄の示唆停止態様は、数字を示す数字演出図柄と、大当たり停止態様を構成しない特殊演出図柄と、の組合せで構成されている。よって、演出図柄が停止表示したときに、特殊演出図柄を見た遊技者は、残り連続回数が示唆されていることを容易に認識することが可能である。
手段D3に係る発明は、
手段D1に記載の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記演出図柄を、大当たりへの当選を示唆する大当たり停止態様(第1演出図柄8La、8Ca、8Raから第8演出図柄8Lh、8Ch、8Rhまでの何れかのゾロ目)で停止表示可能であり、
前記演出図柄には、前記大当たり停止態様を構成しない特殊演出図柄(特殊図柄8Li、8Ci、8Ri)があり、
前記演出制御手段は、
前記演出図柄を、前記特殊演出図柄が複数並ぶ特殊停止態様(左の図柄表示エリアと中の図柄表示エリアと右の図柄表示エリアとにおいて、それぞれ特殊図柄8Li、8Ci、8Riが停止表示する態様)で停止表示させることによって、前記残り連続回数が無いことを示唆可能である(図18(D)に示す図柄停止到達示唆演出を実行可能である)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、演出図柄が停止表示したときに、特殊演出図柄が複数並ぶ特殊停止態様で停止表示すると、残り連続回数が無いことが示唆される。従って、演出図柄の特殊停止態様を見た遊技者には、特定遊技状態への移行を獲得できたことによる大きな高揚感を与えることが可能である。
ところで、特開2018-88993号公報に記載の遊技機では、時短状態は、必ず大当たり遊技後でしか、移行できないようになっている。即ち、時短状態への移行を獲得するには、大当たりへの当選が必須である。そのため、例えば通常遊技状態において、なかなか大当たりに当選できない場合には、遊技者の遊技意欲が減少してしまう。従って、大当たりへの当選を獲得できない遊技者に対して、遊技意欲が減少しないように、遊技興趣の向上には改善の余地があった。そこで手段D1~D3に係る発明は、特開2018-88993号公報に記載の遊技機に対して、遊技制御手段は、識別図柄が大当たり態様と異なる非大当たり態様で停止表示する連続回数が所定回数になると、通常遊技状態よりも可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御可能であり、演出制御手段は、演出図柄を示唆停止態様で停止表示させることによって、特定遊技状態に制御されるまでに識別図柄が非大当たり態様で停止表示する残り連続回数を示唆可能である点で相違している。これにより、遊技興趣を向上させることが可能な遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
1…パチンコ遊技機
7…画像表示装置
7a…表示画面
8…演出図柄
8Li、8Ci、8Ri…特殊図柄
20…第1始動口
21…第2始動口
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン

Claims (1)

  1. 変動表示している識別図柄が大当たり態様で停止表示すると、大当たり遊技を実行可能な遊技制御手段と、
    演出を制御可能な演出制御手段と、
    遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口と、を備える遊技機において、
    前記遊技制御手段は、
    前記識別図柄が前記大当たり態様と異なる非大当たり態様で停止表示する連続回数が所定回数になると、通常遊技状態よりも前記可変入球口に遊技球が入球し易い特定遊技状態に制御可能であり、
    前記演出制御手段は、
    前記特定遊技状態に制御されるまでに前記識別図柄が前記非大当たり態様で停止表示する残り連続回数が特定回数になると、前記残り連続回数を示唆する回数演出を実行可能であり、
    電源投入時に前記残り連続回数が前記特定回数未満であって当該残り連続回数を示す情報を記憶していない場合には、前記回数演出を実行することがない一方、前記遊技制御手段から前記残り連続回数が前記特定回数未満であることを示す情報を受信することに基づいて、前記特定遊技状態に制御されることが近いことを示唆する代替演出を実行可能であることを特徴とする遊技機。
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