JP7272884B2 - イオン交換樹脂の再生液製造方法および装置、イオン交換樹脂の再生方法、並びにイオン交換樹脂の再生システム - Google Patents

イオン交換樹脂の再生液製造方法および装置、イオン交換樹脂の再生方法、並びにイオン交換樹脂の再生システム Download PDF

Info

Publication number
JP7272884B2
JP7272884B2 JP2019132075A JP2019132075A JP7272884B2 JP 7272884 B2 JP7272884 B2 JP 7272884B2 JP 2019132075 A JP2019132075 A JP 2019132075A JP 2019132075 A JP2019132075 A JP 2019132075A JP 7272884 B2 JP7272884 B2 JP 7272884B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
tank
raw material
exchange resin
regenerating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019132075A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021016806A (ja
Inventor
啓司 野中
仁治 鎌田
夏海 鶴岡
正三郎 安澄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Organo Corp filed Critical Organo Corp
Priority to JP2019132075A priority Critical patent/JP7272884B2/ja
Publication of JP2021016806A publication Critical patent/JP2021016806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7272884B2 publication Critical patent/JP7272884B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Description

本発明は、イオン交換樹脂を再生するための再生液を製造する方法および装置に関し、またイオン交換樹脂の再生方法および再生システムに関する。
イオン交換樹脂を再生するための再生液として、塩化ナトリウム水溶液が用いられている。塩化ナトリウム水溶液を製造するためには、粉体の塩化ナトリウムを水に溶解する。
特許文献1には、粒状の塩化ナトリウムを水に溶解させた溶液を用いて、陽イオン交換樹脂を再生することが記載される。特許文献2には、イオン交換樹脂を回生するための回生剤として、食塩と苛性ソーダの溶液を用いることが記載される。
特開2017-18891号公報 特開昭59-225743号公報
粉体の塩化ナトリウムを使用して塩化ナトリウム水溶液を製造する場合、粉体を保管するホッパーおよび溶解装置が用いられる。この場合、ホッパーへの粉体投入の手間、湿気等による粉体の固着、粉体の不完全な溶解などの問題が発生する場合がある。
本発明の目的は、粉体の塩化ナトリウムを使用せずに、イオン交換樹脂を再生するための再生液を製造する方法および装置を提供することである。本発明の別の目的は、粉体の塩化ナトリウムを使用せずに、イオン交換樹脂を再生する方法および装置を提供することである。
本発明の一態様により、
イオン交換樹脂を再生するための再生液を製造する再生液製造方法であって、
塩酸と水酸化ナトリウム水溶液とを混合することにより、塩化ナトリウムを含む液を得る工程を含み、
前記塩化ナトリウムを含む液を収容するための槽を用い、
塩酸と水酸化ナトリウム水溶液のうちの一方を第1の原料と呼び、他方を第2の原料と呼ぶとき、
前記槽に、前記第1の原料を導入する第1原料導入工程、
前記槽に、前記第2の原料を導入する第2原料導入工程、および、
前記槽内の液を前記槽から抜き出してそのpHを測定しつつ、前記第2の原料の添加によって前記槽内の液のpHを調整するpH調整工程をこの順に含む、再生液製造方法が提供される。
本発明の別の態様により、
前記再生液製造方法によって製造した再生液を用いてイオン交換樹脂を再生する、イオン交換樹脂の再生方法が提供される。
本発明のさらに別の態様により、
イオン交換樹脂を再生するための再生液を製造する再生液製造装置であって、
塩酸と水酸化ナトリウム水溶液とを混合することにより、塩化ナトリウムを含む液を得る手段を含み、
前記手段が、前記塩化ナトリウムを含む液を収容するための槽を含み、
塩酸と水酸化ナトリウム水溶液のうちの一方を第1の原料と呼び、他方を第2の原料と呼ぶとき、
前記槽に、第1の原料を導入する第1原料導入手段と、
前記に、第2の原料を導入する第2原料導入手段と、
前記槽内の液を前記槽から抜き出してそのpHを測定しつつ、前記第2の原料の添加によって前記槽内の液のpHを調整するpH調整手段と、を含む、
再生液製造装置が提供される。
本発明のさらに別の態様により、
イオン交換樹脂が充填されたイオン交換樹脂塔と、前記再生液製造装置を含み、前記再生液製造装置で製造された再生液を用いて前記イオン交換樹脂を再生するイオン交換樹脂の再生システムが提供される。
本発明によれば、粉体の塩化ナトリウムを使用せずに、イオン交換樹脂を再生するための再生液を製造する方法および装置が提供される。また、本発明によれば、粉体の塩化ナトリウムを使用せずに、イオン交換樹脂を再生する方法および装置が提供される。
本発明に係る再生液の製造装置の一例の概略構成を示す図である。 塩化ナトリウムを含有する液を収容する槽の水平方向の断面模式図である。
本発明に係る再生液製造方法は、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液とを混合することにより、塩化ナトリウム(ClおよびNa)を含む液を得る工程を含む。この塩化ナトリウム含有液を、必要に応じてpH調整して、イオン交換樹脂の再生液として利用することができる。したがって、粉体の塩化ナトリウムを使用せずに、再生液を得ることができる。
さらに、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混合すると反応熱(中和熱)が発生する。この熱を利用することにより、外部の熱源を使用することなく、塩化ナトリウム水溶液の温度を上昇させることができる。このような温度上昇は、塩化ナトリウムの溶解度を高め、濃度の高い塩化ナトリウム水溶液を生成するために効果的である。
再生するイオン交換樹脂は、アニオン交換樹脂であっても、カチオン交換樹脂であってもよい。アニオン交換樹脂の場合、例えば、イオン交換樹脂や機器の耐熱温度などを考慮して、塩化ナトリウム水溶液を冷却して、その液温を40℃以下に調節することができる。あるいは、例えば、上述のように塩化ナトリウム水溶液の温度を上昇させることによって、吸着物質をより効率的に脱着させるために、この液を60℃程度に調整することができる。
塩酸および水酸化ナトリウム水溶液は、工業用薬品として広く使用されており、入手が容易である。また、イオン交換樹脂を利用するサイトにおいて、既に塩酸および水酸化ナトリウム水溶液が利用可能な場合もある。このような場合、塩酸および水酸化ナトリウム水溶液の貯蔵のための設備を、イオン交換樹脂の再生液製造のために新たに設ける必要がない。
再生液のpHは、7(中性)も含めて、イオン交換樹脂の再生に好適な適宜のpHであってよい。しかし、イオン交換樹脂の再生と同時に回生も行う観点からは、再生液のpHが9以上、11以下の範囲にあることが好ましい。
なお、イオン交換樹脂の再生は、イオン交換処理を行った結果としてイオン交換樹脂のイオン交換性能が低下することを防止するために、イオン交換樹脂に吸着した物質を脱離する処理である。一方、イオン交換樹脂の回生は、再生操作によって性能を回復できない汚染、例えば有機物による汚染により、イオン交換性能が低下した際にもしくは低下することを防止するために、汚染物質を除去する操作である。
図1に示される再生液製造装置は、槽1を有する。槽1は、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液とを混合して得られる、塩化ナトリウムを含有する液を収容する。この再生液製造装置は、バッチ式の再生液製造装置であり、製造した再生液は槽1に蓄えられる。再生液製造方法の開始前、すなわち初期状態において、前回のバッチで製造した再生液が槽1の底部に溜まっていてもよい。
槽1に、塩酸および水酸化ナトリウムのうちの一方の原料を先に導入し、その一方の原料を導入し終わった後に、槽1に他方の原料を導入することができる。本明細書において、先に導入する原料を第1の原料と呼び、その後導入する原料を第2の原料と呼ぶ。以下、水酸化ナトリウム水溶液を槽1に先に導入しておき、その後、塩酸を槽1に導入する場合について説明する。しかし、その限りではなく、塩酸を先に導入し、その後、水酸化ナトリウム水溶液を導入してもよい。塩酸および水酸化ナトリウム水溶液のうち、濃度が高いほうの原料を先に槽1に導入し、後に濃度の薄いほうの原料を導入しながら、これらの混合液のpHを、徐々に目標pHに調整することが好ましい。
槽1内の圧力は、適宜決めることができるが、常圧(1気圧)程度でよい。槽1に供給する原料の温度は環境温度と同程度でよい。
一般的に、市販の塩酸の濃度は35質量%程度であり、市販の水酸化ナトリウム水溶液の濃度は48質量%程度であるが、それぞれ適宜希釈して用いることができる。第1もしくは第2の原料として用いる塩酸および水酸化ナトリウム水溶液の濃度は、目的とする再生液の塩化ナトリウム濃度、再生するイオン交換樹脂および吸着物質などにもよるが、例えばそれぞれ5~35質量%程度および5~48質量%程度である。例えば水酸化ナトリウム水溶液を第1の原料として用い、塩酸を第2の原料として用いる場合、水酸化ナトリウム水溶液の濃度は25質量%程度とし、塩酸の濃度は5質量%程度とすることができる。使用する塩酸および水酸化ナトリウム水溶液の濃度を変えることにより、再生液の塩化ナトリウム濃度を容易に変更できる。
水酸化ナトリウム水溶液供給用のラインL1は、不図示の水酸化ナトリウム水溶液貯蔵用タンクと、槽1とを接続する。このラインL1には、弁V1が設けられる。塩酸供給用のラインL2は、不図示の塩酸貯蔵用タンクと、槽1とを接続する。このラインL2には弁V2が設けられる。別の塩酸供給用のラインL3は、不図示の塩酸貯蔵用タンクと、ラインL7(弁V5の下流、吐出管4の上流)に接続される。ラインL3が接続される塩酸貯蔵用タンクは、ラインL2が接続される塩酸貯蔵用タンクと同一でもよいし、異なっていてもよい。
槽1にはラインL4が接続されている。ラインL4の再生液の流れ方向の下流側端は、ラインL6、L7およびL8に分岐する。ラインL4には、ポンプ2と熱交換器3が設けられる。ラインL6、L7およびL8には、それぞれ弁V4、V5およびV6が設けられる。ラインL6の弁V4の下流にpH計5が設けられる。これは、pH計を強アルカリ性の液に曝さないために、好ましい。ラインL6の再生液の流れ方向の下流側端は、槽1内に開口する。ラインL7は槽1内まで延在し、その下流側端は槽1内で吐出管4に接続される。ラインL8の再生液の流れ方向の下流側端は、不図示のイオン交換樹脂塔に接続される。ラインL4およびL7、ならびに吐出管4によって、循環ライン(攪拌促進のために用いる)が形成される。また、ラインL4およびL6によって、別の循環ライン(pH測定用のサンプリングライン)が形成される。弁V1~V6として、電磁弁等の開閉弁(弁開度が全開または全閉の二位置だけの弁)を用いることができる。
本発明の一形態に係る再生液製造方法は、第1原料導入工程、第2原料導入工程、pH調整工程をこの順に含む。さらに、第2原料導入工程の後、pH調整工程の前に、攪拌工程を行うことができる。以下、その具体例を説明する。
〔第1原料導入工程〕
ラインL1から、水酸化ナトリウム水溶液を槽1に導入する。第1原料導入工程において、1回のバッチで原料として使用する水酸化ナトリウム水溶液の全量を槽1に導入することができる。水酸化ナトリウム水溶液の導入量は、槽1の容量等に応じて、適宜決めることができる。水酸化ナトリウム水溶液の導入量は、例えば、槽1に設けた水面計を利用して知ることができる。
各工程における弁V1~V6およびポンプ2の状態を表1に示す。第1原料導入工程では、表1の第1原料導入工程の欄に示すように、弁V1を開、弁V2~V6を閉、ポンプ2を停止状態にする。第1原料導入工程では、後述する噴射工程および温度調節工程はいずれも行わない。また、pH測定は不要である。pH計5を強アルカリ性の液に曝さないために、弁V4を閉止することが好ましい。
〔第2原料導入工程〕
第1原料導入工程の後に、第2の原料を槽1に導入する第2原料導入工程を行う。第2原料導入工程において、第2の原料の導入とともに、後述する噴射工程、さらには温度調節工程を行うことができる。第2原料導入工程では、表1の第2原料導入工程の欄に示すように、弁V1を閉、弁V2を開、弁V3~V4を閉、弁V5を開、弁V6を閉、ポンプ2を稼働状態にする。水酸化ナトリウム水溶液が導入された槽1に、ラインL2から、塩酸を導入する。塩酸の導入量は、槽1に導入された水酸化ナトリウムの導入量等に応じて適宜決めることができるが、槽1内の液のpHが最終目的値(すなわち製造される再生液のpH)に到達しないように決めることが好ましい。pH調整工程において、塩酸の添加によってpHを調整するためである。塩酸の導入量は、例えば、槽1に設けた水面計を利用して知ることができる。
第2原料導入工程では、pH測定は不要である。pH計5を強アルカリ性の液に曝さないために、弁V4を閉止することが好ましい。
〔噴射工程〕
噴射工程を行う際、弁V5が開、弁V6が閉、ポンプ2が稼働状態にある。槽1内の液をラインL4に抜き出す。抜き出した液をポンプ2で昇圧する。昇圧した液は、ラインL4からラインL7を経由して、吐出管4から槽1内に、好ましくは槽1内の液の中に、噴射する。この噴射は、槽1内の液を攪拌する効果を有する。
攪拌促進の観点から、前記噴射によって、槽1内の液に旋回流を生じさせることが好ましい。この観点から、槽1が円筒状の側壁を持つ場合、噴射方向が、円筒状側壁の周方向に沿うことが好ましい。図2に、その例として、槽1が縦型円筒状である場合の、槽1の水平方向断面を示す。この例では、吐出管4として、槽1内に鉛直に配置された、側壁に孔(吐出口)を有する管が用いられる。吐出管4から、槽1の側壁が形成する円と同心の円の円周方向(図2における矢印方向)に、液が水平に噴射される。水平に噴射された液は、側壁面に沿って流れた後、槽1の水平方向断面における中心に向かう方向に流れる。これにより、槽1内において液体の攪拌作用が生じる。ここでは一つの水平面において、二つの方向(図2において上向き矢印方向と下向き矢印方向)に液が噴射されているが、一方の方向だけに液が噴射されてもよい。
〔温度調節工程〕
塩酸と水酸化ナトリウム水溶液との混合によって得られる、塩化ナトリウムを含む液の温度を調節することができる。具体的には、熱交換器3において、ラインL4を流れる液を加熱もしくは冷却することにより、この液の温度を調節することができる。この液の温度は、適宜決めることができる。例えば、イオン交換樹脂や機器の耐熱温度などを考慮して、この液を冷却して、その液温を40℃以下に調節することができる。あるいは例えば、吸着物質をより効率的に脱着させるために、この液を60℃程度に加熱することができる。ラインL5を用いて、熱源(熱媒体)として、例えば冷却水もしくはスチームを熱交換器3に流すことができる。
〔攪拌工程〕
第2原料導入工程の後に、攪拌工程を行うことが好ましい。攪拌工程では、槽1に原料としての塩酸も水酸化ナトリウム水溶液も供給せず、槽1内の液を攪拌するために噴射工程を行うことができる。噴射工程ではラインL7を含む循環ラインを用いて、液循環を行う。ポンプ2を、この液循環および噴射のために利用し、かつ、イオン交換樹脂を再生する際にイオン交換樹脂塔への通液ポンプとしても利用することにより、イオン交換樹脂再生のための設備を簡略化することができる。
攪拌促進の観点から、ラインL7を経由する液循環の流量は、多いほうが好ましい。例えば、イオン交換樹脂塔へ通液する能力に基づいてポンプ2の仕様を決め、ポンプ2の最大流量でこの液循環を行うことができる。噴射工程に替えて、あるいは、噴射工程に加えて、槽1に設けた攪拌機(不図示)を用いて槽1内の液の攪拌を行うこともできる。
攪拌工程では、噴射工程に加えて、温度調節工程を実施することができる。また、攪拌工程ではpH測定は不要であるが、ラインL6およびpH計5内の液を置換するために弁V4を開にすることができる。この段階では、原料である水酸化ナトリウム水溶液と比較して、槽1内の液のpHが中性に近づいている。したがって、槽1から送られてきた液がpH計に触れても、pH計が受けるダメージは小さい。
〔pH調整工程〕
第2原料導入工程の後にpH調整工程を行うことができる。第2原料導入工程の後に攪拌工程を行う場合は、攪拌工程の後にpH調整工程を行うことが好ましい。pH調整工程では、表1のpH調整工程の欄に示すように、弁V1~V2を閉、弁V3~V5を開、弁V6を閉、ポンプ2を稼働状態にする。pH調整工程では、槽1内の液を抜き出し、ラインL4を経て、ラインL6に設けられたpH計5に供給し、pHを測定する。ラインL6を流れる液は、槽1に戻す。すなわち、ラインL6を含む循環ラインを用いて、pH測定用のサンプル液を循環させる。
上記pH測定を行いつつ、ラインL3からの塩酸の添加によって槽1内の液のpHを調整する。このとき、上述した噴射工程及び温度調節工程を行ってもよい。また、塩酸を、ラインL3から、ラインL7を流れる液に添加することが好ましい。これにより、添加する塩酸の混合を促進することができる。このためにラインL3を、ラインL7の途中に接続する。
pHの測定値が所定の値に到達したとき、塩酸の添加を停止して、再生液の製造を終了することができる。このようにして、槽1に、再生液が得られる。
pH調整工程において、塩酸の単位時間当たりの添加量を変化させることができる。例えば、塩酸を粗注入する粗注入工程の後、塩酸を微注入する微注入工程を行うことができる。粗注入工程では、単位時間当たりの塩酸添加量が、微注入工程よりも多い。
タイマーによって繰り返し開閉制御される開閉弁を弁V3として用いることができる。そして、その開閉制御のインターバルを変更することによって、単位時間当たりの塩酸添加量を変化させることができる。例えば、粗注入工程において開および閉のインターバルをいずれも3秒程度とし、微注入工程において開および閉のインターバルをいずれも1秒程度とすることができる。
pH測定値に応じて、粗注入工程と微注入工程を切り替えることができる。例えば、pH測定値が12を超えている場合に塩酸を粗注入し、pH測定値が11.5以下となったときに微注入に切り替え、pH測定値が10.5以下となったときに塩酸添加を停止することができる。この場合、pH調整工程の初期におけるpH測定値が11.5以上、12以下の場合、初めから微注入でよい。
ラインL2を形成する配管の径は、ラインL3を形成する配管の径より大きいことが好ましい。ラインL2を用いる第2原料導入工程においては短時間で大量の塩酸を槽1に導入することが望まれ、一方で、ラインL3を用いるpH調整工程においては正確にpH調整を行うことが望まれるためである。
〔再生工程〕
製造した再生液を用いて、イオン交換樹脂を再生することができる。再生工程では、表1の再生工程の欄に示すように、弁V1~V5を閉、弁V6を開、ポンプ2を稼働状態にする。再生工程では、槽1から、ラインL4およびL8を経て、イオン交換樹脂が充填されたイオン交換樹脂塔(不図示)に再生液を送ることができる。この送液のために、ポンプ2で再生液を昇圧することができる。イオン交換樹脂としては、塩化ナトリウム水溶液で再生可能なイオン交換樹脂を適宜用いることができる。イオン交換樹脂塔の構造および材質は、公知のものを適宜使用することができる。
Figure 0007272884000001
〔再生液製造装置〕
本発明の一態様に係る再生液製造装置は、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液とを混合することにより塩化ナトリウムを含む液を得る手段として、ラインL1およびL2、ならびに槽1を含むことができる。
再生液製造装置は、噴射手段を有することができる。噴射手段は、塩化ナトリウムを含む液を収容した槽1から槽1内の液を抜き出し、抜き出した液を昇圧し、昇圧した液を槽1内に噴射する手段である。再生液製造装置は、噴射手段として、ラインL4およびL7、ならびに吐出管4を含むことができる。前述のように、ラインL4にはポンプ2が設けられる。
槽1が円筒状の側壁を有する場合、噴射手段が、噴射の方向が前記側壁の周方向に沿うよう構成されることが好ましい。このために例えば、吐出管4の側壁に設けられた吐出口が、槽1の側壁の周方向に沿う方向に向かうように、吐出口を設けた吐出管4を配置することができる。
再生液製造装置は、槽1に第1の原料を導入する第1原料導入手段としてラインL1を含むことができ、槽1に第2の原料を導入する第2原料導入手段としてラインL2を含むことができる。また再生液製造装置は、槽1内の液を槽1から抜き出してそのpHを測定しつつ、第2の原料の添加によって槽1内の液のpHを調整するpH調整手段として、ラインL3、L4およびL6を含むことができる。前述のように、ラインL4にはポンプ2が設けられ、ラインL6にはpH計5が設けられる。また、再生液製造装置は、第1原料導入手段、第2原料導入手段およびpH調整手段をこの順に作動させる制御装置を含むことができる。この制御装置は、これらの工程を順次実行するシーケンス、例えば表1に示されるシーケンス、に従って、弁V1~V6の開閉とポンプ2の稼働停止を制御することができる。制御装置としては、コンピュータ等の適宜の制御装置を使用すればよい。
pH調整手段が、タイマーによって繰り返し開閉制御される開閉弁を、弁V3として含むことができる。そしてpH調整手段が、前記開閉制御のインターバルを変更することによって、第2の原料の単位時間当たりの添加量を変化させる制御装置を含むことができる。この制御装置としては、コンピュータ等の適宜の制御装置を使用すればよい。
再生液製造装置は、塩化ナトリウムを含む液の温度を調節する温度調節手段として、熱交換器3およびラインL5(熱媒体が流通するライン)を含むことができる。例えば、温度計(不図示)を用いて、ラインL4(熱交換器3の出口側)を流れる液の温度を測定し、その測定値に応じて、ラインL5を流れる熱媒体の流量を、弁(不図示)を用いて調節することができる。温度調節のために、コンピュータ等の適宜の制御装置を使用することができる。
本発明の一態様に係るイオン交換樹脂の再生システムは、イオン交換樹脂が充填されたイオン交換樹脂塔と、上記の再生液製造装置を含むことができ、その再生液製造装置で製造された再生液を用いてイオン交換樹脂を再生することができる。
1:槽
2:ポンプ
3:熱交換器
4:吐出管
5:pH計
V1~V6:弁

Claims (9)

  1. イオン交換樹脂を再生するための再生液を製造する再生液製造方法であって、
    塩酸と水酸化ナトリウム水溶液とを混合することにより、塩化ナトリウムを含む液を得る工程を含み、
    前記塩化ナトリウムを含む液を収容するための槽を用い、
    塩酸と水酸化ナトリウム水溶液のうちの一方を第1の原料と呼び、他方を第2の原料と呼ぶとき、
    前記槽に、前記第1の原料を導入する第1原料導入工程、
    前記槽に、前記第2の原料を導入する第2原料導入工程、および、
    前記槽内の液を前記槽から抜き出してそのpHを測定しつつ、前記第2の原料の添加によって前記槽内の液のpHを調整するpH調整工程をこの順に含む、再生液製造方法。
  2. 前記再生液のpHが9~11である、請求項1に記載の再生液製造方法。
  3. 前記pH調整工程において、
    タイマーによって繰り返し開閉制御される開閉弁を用い、
    前記開閉制御のインターバルを変更することによって、前記第2の原料の単位時間当たりの添加量を変化させる
    請求項1又は2に記載の再生液製造方法。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載される再生液製造方法によって製造した再生液を用いてイオン交換樹脂を再生する、イオン交換樹脂の再生方法。
  5. イオン交換樹脂を再生するための再生液を製造する再生液製造装置であって、
    塩酸と水酸化ナトリウム水溶液とを混合することにより、塩化ナトリウムを含む液を得る手段を含み、
    前記手段が、前記塩化ナトリウムを含む液を収容するための槽を含み、
    塩酸と水酸化ナトリウム水溶液のうちの一方を第1の原料と呼び、他方を第2の原料と呼ぶとき、
    前記槽に、第1の原料を導入する第1原料導入手段と、
    前記に、第2の原料を導入する第2原料導入手段と、
    前記槽内の液を前記槽から抜き出してそのpHを測定しつつ、前記第2の原料の添加によって前記槽内の液のpHを調整するpH調整手段と、を含む、
    再生液製造装置。
  6. 前記槽から前記槽内の液を抜き出し、抜き出した液を昇圧し、昇圧した液を前記槽内に噴射する噴射手段を含む、請求項5に記載の再生液製造装置。
  7. 前記塩化ナトリウムを含む液の温度を調節する温度調節手段を含む、請求項5または6に記載の再生液製造装置。
  8. 前記イオン交換樹脂が、アニオン交換樹脂である、請求項5~7のいずれか一項に記載の再生液製造装置。
  9. イオン交換樹脂が充填されたイオン交換樹脂塔と、請求項5~8のいずれか一項に記載される再生液製造装置を含み、前記再生液製造装置で製造された再生液を用いて前記イオン交換樹脂を再生するイオン交換樹脂の再生システム。
JP2019132075A 2019-07-17 2019-07-17 イオン交換樹脂の再生液製造方法および装置、イオン交換樹脂の再生方法、並びにイオン交換樹脂の再生システム Active JP7272884B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019132075A JP7272884B2 (ja) 2019-07-17 2019-07-17 イオン交換樹脂の再生液製造方法および装置、イオン交換樹脂の再生方法、並びにイオン交換樹脂の再生システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019132075A JP7272884B2 (ja) 2019-07-17 2019-07-17 イオン交換樹脂の再生液製造方法および装置、イオン交換樹脂の再生方法、並びにイオン交換樹脂の再生システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021016806A JP2021016806A (ja) 2021-02-15
JP7272884B2 true JP7272884B2 (ja) 2023-05-12

Family

ID=74563370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019132075A Active JP7272884B2 (ja) 2019-07-17 2019-07-17 イオン交換樹脂の再生液製造方法および装置、イオン交換樹脂の再生方法、並びにイオン交換樹脂の再生システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7272884B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000070933A (ja) 1998-08-27 2000-03-07 Kurita Water Ind Ltd 純水製造方法
JP2007260519A (ja) 2006-03-28 2007-10-11 Miura Co Ltd イオン交換装置
JP2018537266A (ja) 2015-09-30 2018-12-20 バイエル、アクチエンゲゼルシャフトBayer Aktiengesellschaft 中和プラント

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09122643A (ja) * 1995-11-06 1997-05-13 Shinko Pantec Co Ltd イオン交換樹脂再生廃水の処理方法とその装置
JP3592495B2 (ja) * 1997-08-28 2004-11-24 オルガノ株式会社 ショ糖液精製装置およびショ糖液精製装置の再生方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000070933A (ja) 1998-08-27 2000-03-07 Kurita Water Ind Ltd 純水製造方法
JP2007260519A (ja) 2006-03-28 2007-10-11 Miura Co Ltd イオン交換装置
JP2018537266A (ja) 2015-09-30 2018-12-20 バイエル、アクチエンゲゼルシャフトBayer Aktiengesellschaft 中和プラント

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021016806A (ja) 2021-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS60132693A (ja) 脱イオン装置
CN102946982B (zh) 高浓度臭氧水的制造方法及高浓度臭氧水的制造装置
TW200946910A (en) Method for minimizing corrosion, scale, and water consumption in cooling tower systems
TW418357B (en) Chemical generator with controlled mixing and concentration feedback and adjustment
CA2792082A1 (en) Process and apparatus for slaking lime and dissolving scale
EP3012230A1 (en) Method and apparatus for reducing regenerant and wastewater by using compressed air
CN202046957U (zh) 一种全自动高纯水生产系统
JP7272884B2 (ja) イオン交換樹脂の再生液製造方法および装置、イオン交換樹脂の再生方法、並びにイオン交換樹脂の再生システム
TWI658865B (zh) 陰離子交換體與陽離子交換體之混合物之製造方法、由陰離子交換體與陽離子交換體構成之混合床之製造方法、及過氧化氫水之精製方法
CN105320234B (zh) Cip清洗工作站及其清洗设备的方法
CN104725541B (zh) 一种脱除醇胺溶液中热稳盐用离子交换树脂的制备方法
CN105540742B (zh) 一种能自动吸入酸液、碱液的混床装置
CN109153047A (zh) 超纯水制造装置的启动方法
WO2023246150A1 (zh) 一种氢电导表树脂再生系统及再生方法
NO315935B1 (no) Anordning og fremgangsmåte for regenerering av blandede ionutbytteharpikssjikt
TWI636963B (zh) 改良之方法
CN206467016U (zh) 一种用双极性膜电渗析法处理离子交换树脂再生含盐废水的一体化装置
EP3889244A1 (en) Process of electrodialysis for stabilizing wines with low water consumption
US20160137532A1 (en) Ion-exchange purification method and apparatus
CN208800128U (zh) 一种新型软化器再生工艺流程装置
JP2006159013A (ja) イオン交換樹脂の通薬再生方法と装置
JP2017159212A (ja) ボイラ給水用純水の製造方法
NL2027567B1 (en) Method and apparatus for reducing sodium content in cultivation water for plants and cultivation system comprising said apparatus
CN206266367U (zh) 离子交换树脂和离子交换膜集成除盐水处理系统
CN203200015U (zh) 一种全自动二氧化氯发生器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230418

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7272884

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150