JP7272186B2 - パワーコンディショナおよびパワーコンディショナシステム - Google Patents

パワーコンディショナおよびパワーコンディショナシステム Download PDF

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Description

この発明は、パワーコンディショナおよびパワーコンディショナシステムに関し、特に、コンバータ部およびインバータ部を備えるパワーコンディショナおよびパワーコンディショナシステムに関する。
従来、コンバータ部およびインバータ部を備えるパワーコンディショナおよびパワーコンディショナシステムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、第1DC-DCコンバータ部と、第2DC-DCコンバータ部と、インバータ部(DC-ACコンバータ部)と、制御部と、を備える電力変換システムが開示されている。第1DC-DCコンバータ部には、太陽光発電システムから直流電力が入力されている。また、第2DC-DCコンバータ部には、蓄電部から直流電力が入力されている。また、インバータ部には、第1DC-DCコンバータ部および第2DC-DCコンバータ部からの直流電力が供給されている。インバータ部は、入力された直流電力を交流電力に変換して外部の系統に出力している。制御部は、第1DC-DCコンバータ部および第2DC-DCコンバータ部を制御することにより、インバータ部から系統への出力電力を増加または減少させる制御を行っている。
また、上記特許文献1には明記されていないが、制御部は、インバータ部の出力電圧を所望の電圧にするために、第1DC-DCコンバータ部および第2DC-DCコンバータ部とインバータ部とを接続する経路上のノードの電圧(直流リンク部の電圧)を所定の指令値と等しくするように制御を行っている。
特開2017-99235号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、日射量の急変等に起因して、太陽光発電システムから供給される直流電力が急変する場合がある。この場合、直流リンク部の電圧と所定の指令値とを等しくする制御を行っている場合でも、直流リンク部の電圧と所定の指令値との差が大きくなる場合がある。このため、インバータ部には所望の電圧とは異なる電圧が入力され、インバータ部が、系統に応じた(系統に対して適切な)電圧を出力できないという不都合が生じる場合がある。この場合、インバータ部から系統(交流電力系統)に高調波電流が流れるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲を超えることに起因して交流電力系統に高調波電流が流れるのを抑制することが可能なパワーコンディショナおよびパワーコンディショナシステムを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面によるパワーコンディショナは、外部の発電システムから電力が供給されるパワーコンディショナであって、発電システムから電力が入力される発電システム用コンバータ部と、外部の蓄電部から直流電力が入力されるか、または、蓄電部に直流電力を出力する蓄電部用コンバータ部と、発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方から出力される直流電力が入力され、外部の交流電力系統に対して交流電力を出力するインバータ部と、インバータ部、発電システム用コンバータ部、および、蓄電部用コンバータ部を制御する制御部と、を備え、制御部は、インバータ部を制御することによって、インバータ部と発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部とを接続する経路である直流リンク部の電圧と、直流リンク部の電圧の指令値との差分を小さくする制御を行いながら、直流リンク部の電圧が、直流リンク部の電圧の指令値を含む所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方を制御することによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。
この発明の第1の局面によるパワーコンディショナでは、上記のように、制御部は、インバータ部を制御することによって直流リンク部の電圧を制御しながら、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲外に変化した場合に、発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方を制御することによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行う。これにより、直流リンク部の電圧が急変した場合などにおいて、インバータ部を制御するだけでは直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めることができない場合でも、発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方を制御することによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めることができる。その結果、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、インバータ部による制御だけを行う場合に比べて、直流リンク部の電圧をより確実に所定の電圧範囲内に収めることができる。これにより、インバータ部から、交流電力系統に応じた(交流電力系統に対して適切な)電圧を出力させることができる。その結果、インバータ部から交流電力系統に高調波電流が流れるのを抑制することができる。これにより、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲を超えることに起因して交流電力系統に高調波電流が流れるのを抑制することができる。
上記第1の局面によるパワーコンディショナにおいて、好ましくは、制御部は、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、少なくとも蓄電部用コンバータ部を制御することによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。このように構成すれば、蓄電部用コンバータ部の制御が少なくとも行われているので、発電システム用コンバータ部の制御による直流リンク部の電圧の制御を行う頻度を比較的少なくすることができる。その結果、発電システムからの電力供給の効率が変化するのを極力抑制しながら、直流リンク部の電圧の制御を行うことができる。
上記第1の局面によるパワーコンディショナにおいて、好ましくは、制御部は、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、発電システム用コンバータによる制御よりも蓄電部用コンバータ部による制御を優先して行うことにより、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。このように構成すれば、発電システム用コンバータ部の制御による直流リンク部の電圧の制御を行う頻度をさらに少なくすることができるので、発電システムからの電力供給の効率が変化するのをより効果的に抑制しながら、直流リンク部の電圧の制御を行うことができる。
この場合、好ましくは、制御部は、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲としての第1の電圧範囲内から第1の電圧範囲外に変化した場合に、発電システム用コンバータ部を制御することによって、直流リンク部の電圧を第1の電圧範囲内に収めるように制御を行うとともに、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲としての第2の電圧範囲内から第2の電圧範囲外に変化した場合に、蓄電部用コンバータ部を制御することによって、直流リンク部の電圧を第2の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されており、第2の電圧範囲の上限は、第1の電圧範囲の上限よりも小さい。このように構成すれば、第2の電圧範囲の上限が第1の電圧範囲の上限よりも小さいので、蓄電部用コンバータ部の制御が行われるよりも先に、蓄電部用コンバータ部の制御を容易に開始することができる。
上記第1の局面によるパワーコンディショナにおいて、好ましくは、制御部は、蓄電部と蓄電部用コンバータ部との間を流れる蓄電部電流の指令値のリミット値を調整することによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。このように構成すれば、蓄電部電流の指令値のリミット値を調整することにより、容易に蓄電部電流を調整することができる。その結果、蓄電部電流によって電圧が変化する直流リンク部の電圧を容易に制御することができる。
この場合、好ましくは、制御部は、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲の上限よりも大きくなった場合に、蓄電部電流の指令値の上限リミット値を小さくすることによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。このように構成すれば、蓄電部電流の指令値の上限リミット値を小さくすることによって、容易に蓄電部電流を小さくする(すなわち放電時は放電電流を小さくするとともに充電時は充電電流を大きくする)ことができる。その結果、蓄電部電流によって電圧が変化する直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収まるように、容易に小さくすることができる。
上記蓄電部電流の指令値のリミット値を調整するパワーコンディショナにおいて、好ましくは、制御部は、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲の下限よりも小さくなった場合に、蓄電部電流の指令値の下限リミット値を大きくすることによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。このように構成すれば、蓄電部電流の指令値の下限リミット値を大きくすることによって、容易に蓄電部電流を大きくする(すなわち放電時は放電電流を大きくするとともに充電時は充電電流を小さくする)ことができる。その結果、蓄電部電流によって電圧が変化する直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収まるように、容易に大きくすることができる。
上記第1の局面によるパワーコンディショナにおいて、好ましくは、制御部は、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲の上限よりも大きくなった場合に、発電システムから発電システム用コンバータ部に入力される発電システム電流の指令値の上限リミット値を小さくすることによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。このように構成すれば、発電システム電流の指令値の上限リミット値を小さくすることによって、容易に発電システム電流を小さくすることができる。その結果、発電システム電流によって電圧が変化する直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収まるように、容易に小さくすることができる。
上記第1の局面によるパワーコンディショナにおいて、好ましくは、制御部は、発電システム用コンバータ部への入力電力または発電システム用コンバータ部からの出力電力のいずれかと、インバータ部からの出力電力の指令値との差分に基づいて、蓄電部用コンバータ部への入力電力の指令値を算出するように構成されている。このように構成すれば、発電システム用コンバータ部への入力電力が急変した場合に、蓄電部用コンバータ部の電力によって、インバータ部の電力に対する補正を容易に行うことができる。その結果、発電システム用コンバータ部への入力電力が急変した場合でも、インバータ部からの出力電力が急変するのを抑制する(インバータ部からの出力電力の変化率を規定内の変化率に制御する)ことができる。これにより、インバータ部からの出力電力の急変に起因して交流電力系統の電圧の周波数が変動し、交流電力系統から電力が供給される負荷(需要者)に悪影響が生じるのを抑制することができる。
また、インバータ部から交流電力系統に応じた(交流電力系統に対して適切な)電圧を出力させることと、インバータ部からの出力電力が急変するのを抑制することとを両立することができるので、交流電力系統を効果的に安定化させることができる。
上記第1の局面によるパワーコンディショナにおいて、好ましくは、発電システム用コンバータ部は、発電システムとしての太陽光発電システムから直流電力が入力されるように構成されている。このように構成すれば、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めることは、雲等によって日射量(発電量)が急激に変動しやすい太陽光発電システムから直流電力が入力される場合に、特に有効である。
この発明の第2の局面によるパワーコンディショナシステムは、外部の発電システムから電力が入力される発電システム用コンバータ部と、外部の蓄電部から直流電力が入力されるか、または、蓄電部に直流電力を出力する蓄電部用コンバータ部と、発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方から出力される直流電力が入力され、外部の交流電力系統に対して交流電力を出力するインバータ部と、を含むパワーコンディショナと、インバータ部、発電システム用コンバータ部、および、蓄電部用コンバータ部を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、インバータ部を制御することによって、インバータ部と発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部とを接続する経路である直流リンク部の電圧と、直流リンク部の電圧の指令値との差分を小さくする制御を行いながら、直流リンク部の電圧が、直流リンク部の電圧の指令値を含む所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方を制御することによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。
この発明の第2の局面によるパワーコンディショナシステムでは、上記のように、制御装置は、インバータ部を制御することによって直流リンク部の電圧を制御しながら、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲外に変化した場合に、発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方を制御することによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めるように制御を行う。これにより、直流リンク部の電圧が急変した場合などにおいて、インバータ部を制御するだけでは直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めることができない場合でも、発電システム用コンバータ部および蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方を制御することによって、直流リンク部の電圧を所定の電圧範囲内に収めることができる。その結果、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、インバータ部による制御だけを行う場合に比べて、直流リンク部の電圧をより確実に所定の電圧範囲内に収めることができる。これにより、インバータ部から、交流電力系統に応じた(交流電力系統に対して適切な)電圧を出力させることができる。その結果、インバータ部から交流電力系統に高調波電流が流れるのを抑制することができる。これにより、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲を超えることに起因して交流電力系統に高調波電流が流れるのを抑制することが可能なパワーコンディショナシステムを提供することができる。
本発明によれば、上記のように、直流リンク部の電圧が所定の電圧範囲を超えることに起因して交流電力系統に高調波電流が流れるのを抑制することができる。
一実施形態によるパワーコンディショナの構成を示す図である。 一実施形態による制御部のインバータ部用制御手段の構成を示す図である。 一実施形態による制御部のPV用制御手段の構成を示す図である。 一実施形態による制御部の蓄電部用制御手段の構成を示す図である。 一実施形態によるPV用電圧範囲および蓄電部用電圧範囲を示す図である。 一実施形態による蓄電部用電圧範囲の詳細を示す図である。 一実施形態によるPV用電圧範囲の詳細を示す図である。 一実施形態の変形例によるパワーコンディショナの構成を示す図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[本実施形態]
図1~図7を参照して、本実施形態によるパワーコンディショナ100の構成について説明する。
(パワーコンディショナの構成)
図1に示すように、パワーコンディショナ100は、外部の太陽光発電システム101から直流電力が供給されている。なお、太陽光発電システム101は、特許請求の範囲の「発電システム」の一例である。
パワーコンディショナ100は、PV用コンバータ部1と、蓄電部用コンバータ部2と、インバータ部3と、制御部4と、を備えている。PV用コンバータ部1および蓄電部用コンバータ部2の各々は、入力された直流電力を別の電力値の直流電力に変換するDC/DCコンバータである。なお、PV用コンバータ部1は、特許請求の範囲の「発電システム用コンバータ部」の一例である。
なお、PV用コンバータ部1、蓄電部用コンバータ部2、および、インバータ部3の各々のスイッチング素子として、SiC(炭化ケイ素)、窒化ガリウム系材料、酸化ガリウム系材料、または、ダイヤモンド等のワイドバンドギャップ半導体を用いたパワー半導体素子を用いてもよい。これにより、PV用コンバータ部1、蓄電部用コンバータ部2、および、インバータ部3の各々は、高周波スイッチングが可能となる。その結果、PV用コンバータ部1、蓄電部用コンバータ部2、および、インバータ部3の各々の小型化および低損失化を図ることが可能となる。
PV用コンバータ部1には、太陽光発電システム101から直流電力が入力される。そして、PV用コンバータ部1は、入力された直流電力を別の電力値の直流電力に変換して(DC/DC変換して)インバータ部3に出力するように構成されている。PV用コンバータ部1は、たとえば昇圧チョッパにより構成される。
蓄電部用コンバータ部2には、外部の蓄電部102から直流電力が入力される。具体的には、蓄電部用コンバータ部2には、蓄電部102に含まれる蓄電池102aから直流電力が入力される。また、蓄電部用コンバータ部2は、インバータ部3とPV用コンバータ部1とを接続する経路である直流リンク部5に含まれるノードNaに接続されている。すなわち、直流リンク部5は、インバータ部3とPV用コンバータ部1および蓄電部用コンバータ部2とを接続する経路である。
また、蓄電部用コンバータ部2は、双方向のDC/DCコンバータである。すなわち、蓄電部用コンバータ部2は、蓄電池102aから入力された直流電力をDC/DC変換してインバータ部3に出力(蓄電池102aを放電)することが可能であるとともに、PV用コンバータ部1からの直流電力をDC/DC変換して蓄電部102(蓄電池102a)に出力(蓄電池102aを充電)することが可能に構成されている。
なお、蓄電池102aは、直列または直並列接続された複数の蓄電池セルにより構成されている。蓄電池セルには、リチウムイオン蓄電池またはニッケル水素蓄電池などが使用される。なお、蓄電池102aの代わりに電機二重層コンデンサを使用する場合もある。
また、蓄電部102は、監視部102bを含む。監視部102bは、上記複数の蓄電池セルの状態(たとえば、電圧、電流、および、温度)を監視し、上記複数の蓄電池セルの監視データを通信線(図示せず)を介して制御部4に送信する。監視部102bと制御部4との間は、たとえばRS-485規格に準拠したシリアル通信による接続される。なお、蓄電部102を複数設置し、それぞれの蓄電部102ごとに蓄電部用コンバータ部2を設けてもよい。
インバータ部3は、PV用コンバータ部1および蓄電部用コンバータ部2のうちの少なくとも一方から出力される直流電力が入力され、外部の交流電力系統103に対して交流電力を出力する。具体的には、インバータ部3は、交流電力系統103と連系運転するために、電圧調整および同期調整を行い、ノードNaから供給される直流電力を交流電力に変換して交流電力系統103に出力する。
太陽光発電システム101が発電中で蓄電部102が停止中の場合、インバータ部3の直流端には、太陽光発電システム101により発電された直流電力が(PV用コンバータ部1により電力変換されて)入力される。また、太陽光発電システム101が停止中で蓄電部102が放電中の場合、インバータ部3の直流端には、蓄電部102から放電される直流電力が(蓄電部用コンバータ部2により電力変換されて)入力される。
また、太陽光発電システム101が発電中で蓄電部102が充電中の場合、インバータ部3の直流端には、太陽光発電システム101により発電された直流電力(PV用コンバータ部1から出力された直流電力)から蓄電池102aに充電される直流電力(ノードNaから蓄電部用コンバータ部2に入力される直流電力)が差し引かれた直流電力が入力される。また、太陽光発電システム101が発電中で蓄電部102が放電中の場合、インバータ部3の直流端には、太陽光発電システム101により発電された直流電力(PV用コンバータ部1から出力された直流電力)と蓄電池102aから放電される直流電力(蓄電部用コンバータ部2からノードNaに出力される直流電力)とが合計された直流電力が入力される。
また、インバータ部3の交流端は、交流電力系統103に接続されている。インバータ部3から出力される交流電圧は、図示されていないトランスにより交流電力系統103において用いられる系統電圧に変圧される。
パワーコンディショナ100の外部には、系統管理システム104が設けられている。系統管理システム104は、交流電力系統103から電力が供給される需要家(たとえば発電所105)の電力需要量を予測または監視する。系統管理システム104は、たとえば、需要家の電力使用履歴、気象情報、および、イベントデータ当のパラメータなどから電力需要量を予測する。
系統管理システム104は、予測した電力需要量に基づいて電力供給量を決定する。また、系統管理システム104は、必要に応じてパワーコンディショナ100などに出力抑制指令を送信する。また、系統管理システム104は、出力抑制を解除する場合、パワーコンディショナ100に出力抑制解除指令を送信する。系統管理システム104とパワーコンディショナ100とは、インターネットまたは専用線により接続されている。
系統管理システム104は、交流電力系統103に接続された負荷(たとえば発電所105)の消費電力が上昇している場合、または、上昇することが予測される場合、パワーコンディショナ100に出力増加指令を送信する。その後、出力増加が必要なくなった際には、系統管理システム104は、パワーコンディショナ100に出力増加解除指令を送信する場合もある。また、系統管理システム104は、パワーコンディショナ100への指令に、パワーコンディショナ100が交流電力系統103に出力すべき電力値および電力変化時間を含める場合もある。パワーコンディショナ100は、電力指令値を受けた際に、指令値とインバータ部3の出力電力を一致させるように制御を行う。系統管理システム104からの指令は、パワーコンディショナ100の制御部4が受信する。また、その他の制御部4の機能を以下に説明する。
制御部4は、インバータ部用制御手段40、PV用制御手段41、および、蓄電部用制御手段42として機能するように構成されている。これらの機能により制御部4は、インバータ部3、PV用コンバータ部1、および、蓄電部用コンバータ部2を制御するように構成されている。なお、制御部4において、インバータ部用制御手段40と、PV用制御手段41と、蓄電部用制御手段42との機能は、プログラムなどのソフトウェアにより実現することが可能である。
(インバータ部用制御手段の構成)
図2を参照して、インバータ部用制御手段40の構成について説明する。図2に示すように、インバータ部用制御手段40(制御部4)は、インバータ部3を制御することによって、直流リンク部5の電圧Eと、直流リンク部5の電圧Eの指令値との差分を小さくする制御を行うように構成されている。直流リンク部5の電圧Eの指令値とは、変動する系統電圧に応じた電圧をインバータ部3が出力するために必要な所定の電圧値、または、所定の電圧範囲内の電圧値を意味する。
具体的には、直流リンク部5の電圧Eの指令値と直流リンク部5の電圧Eとの偏差が減算手段40aにより算出される。次に、減算手段40aにより算出された上記偏差が電圧調節器40bに入力される。電圧調節器40bは、たとえばPI制御を行うことによって、減算手段40aにより算出された偏差がゼロになるように有効電流指令を算出する。そして、電圧調節器40bにより算出された有効電流指令は、電流調節器40cに入力される。なお、電流調節器40cには、インバータ部3の出力電流(Io)および無効電流指令が入力されている。
電流調節器40cは、たとえばP制御を行うことにより、インバータ部3の出力電流(Io)のうちの有効電流成分と有効電流指令との偏差がゼロになるとともに、インバータ部3の出力電流(Io)のうちの無効電流成分と無効電流指令との偏差がゼロになるように電圧指令を生成し、加算手段40dに出力する。なお、電流調節器40cには、インバータ部3の出力電圧(Vo)に基づいてPLL40eにより生成された位相基準信号が入力されている。
加算手段40dには、インバータ部3の出力電圧(Vo)を対向電圧補償手段40fに入力することにより得られた補償信号が入力されている。対向電圧補償手段40fは、交流電力系統103と同じ電圧(同振幅、同位相)をインバータ部3から出力させるために、インバータ部3の出力電圧(Vo)に対してリプル除去を目的とするバンドパスフィルタ演算および検出遅れを補正する位相進み補正を行うとともに、インバータ部3からの出力電圧をソフトスタートさせるための演算等を行って上記補償信号を生成している。
また、スイッチング制御手段40gは、対向電圧補償後の電圧指令(電流調節器40cからの電圧指令に上記補償信号が加算された電圧指令)に基づいてインバータ部3のスイッチング素子に対するオン・オフ指令を生成し、インバータ部3の動作を制御する。このスイッチング制御手段40gからのオン・オフ信号に基づいてインバータ部3が制御されることによって、直流リンク部5の電圧Eと直流リンク部5の電圧Eの指令値との差分が小さく(略ゼロに)なるように制御される。
(PV用制御手段の構成)
次に、図3を参照してPV用制御手段41(制御部4)の構成について説明する。まず、太陽光発電システム101の電圧(以下、PV電圧Vpv)と太陽光発電システム101から出力される電流(以下、PV電流Ipv)との積であるPV電力が乗算手段41aにより算出される。乗算手段41aにより算出されたPV電力に応じてMPPT(Maximum Power Point Tracking)制御を行うMPPT制御手段41bにより、PV電圧Vpvの指令値であるPV電圧指令が算出される。具体的には、MPPT制御手段41bは、PV電力が最大となるPV電圧指令を出力する。なお、PV電流Ipvは、特許請求の範囲の「発電システム電流」の一例である。
PV電流指令演算手段41cは、MPPT制御手段41bからのPV電圧指令とPV電圧Vpvとの差分に応じて制御(たとえばPI制御)を行うことにより、PV電流Ipvの指令値を算出する。また、PV電流Ipvの指令値は、PV用直流リンク電圧補正手段41dによって補正される。PV用直流リンク電圧補正手段41dの詳細については後述する。
また、PV電流指令演算手段41cにより算出されたPV電流Ipvの指令値は、減算器41eに入力される。また、減算器41eには、PV電流Ipvも入力されている。減算器41eは、PV電流Ipvの指令値とPV電流Ipvとの差分を算出する。そして、減算器41eにより算出された上記差分は、電流調節器41fに入力される。
電流調節器41fは、減算器41eにより算出された上記差分(PV電流Ipvの指令値とPV電流Ipvとの差分)に応じて、PI制御またはP制御を行うことにより、スイッチング制御手段41gに対する制御信号(PV用コンバータ部1のスイッチング素子に対するオン・オフ指令)を生成する。これにより、PV用コンバータ部1の動作が制御される。
(蓄電部用制御手段の構成)
次に、図4を参照して蓄電部用制御手段42(制御部4)の構成について説明する。まず、PV用コンバータ部1への入力電力であるPV電力(瞬時検出値)とインバータ部3からの出力電力の指令値との差分が減算手段42aにより算出される。
ここで、本実施形態では、蓄電部用制御手段42(制御部4)は、PV電力(瞬時検出値)とインバータ部3からの出力電力の指令値との差分に基づいて、蓄電部用コンバータ部2への入力電力の指令値(蓄電部電力指令)を算出するように構成されている。具体的には、上記差分は蓄電部電力指令演算手段42bに入力される。蓄電部電力指令演算手段42bは、上記差分に応じて制御(たとえばPI制御)を行うことにより、蓄電部用コンバータ部2への入力電力の指令値(蓄電部電力指令)を算出する。なお、インバータ部3からの出力電力の指令値を変化させる場合は、交流電力系統103への悪影響を抑制するために規定内の変化率で変化させるのが好ましい。
また、減算手段42aには、PV電力の代わりにPV用コンバータ部1からの出力電力が入力されていてもよい。これにより、PV用コンバータ部1における電力損失の影響を排除して蓄電部電力指令を算出することが可能である。また、蓄電部電力指令を算出する際は、各電力変換器における損失、および、電圧・電流・電力の検出誤差を考慮した補正演算または補正制御を行い、インバータ部3の出力電力の指令値とインバータ部3の出力電力との差が小さくなるようにしてもよい。これにより、インバータ部3の出力電力の変化率についても、インバータ部3の出力電力の指令値の変化率との誤差を小さくすることが可能となる。
また、蓄電部電力指令演算手段42bにより算出された蓄電部電力指令は、蓄電部電流指令演算手段42cに入力される。蓄電部電流指令演算手段42cは、蓄電部電力指令演算手段42bからの蓄電部電力指令を蓄電部電圧Vbatにより除算することにより、蓄電部102(蓄電池102a)と蓄電部用コンバータ部2との間を流れる蓄電部電流Ibat(図1参照)の指令値を算出する。また、蓄電部電流Ibatの指令値は、蓄電部用直流リンク電圧補正手段42dによって補正される。蓄電部用直流リンク電圧補正手段42dの詳細については後述する。
また、蓄電部電流指令演算手段42cにより算出された蓄電部電流Ibatの指令値は、減算器42eに入力される。また、減算器42eには、蓄電部電流Ibatも入力されている。減算器42eは、蓄電部電流Ibatの指令値と蓄電部電流Ibatとの差分を算出する。そして、減算器42eにより算出された上記差分は、電流調節器42fに入力される。
電流調節器42fは、入力された上記差分(蓄電部電流Ibatの指令値と蓄電部電流Ibatとの差分)に応じて、PI制御またはP制御を行うことにより、スイッチング制御手段42gに対する制御信号(蓄電部用コンバータ部2のスイッチング素子に対するオン・オフ指令)を生成する。これにより、蓄電部用コンバータ部2の動作が制御される。
ここで、本実施形態では、制御部4は、インバータ部3を制御することによって直流リンク部5の電圧Eと、直流リンク部5の電圧Eの指令値との差分を小さくする制御を行いながら、直流リンク部5の電圧Eが、直流リンク部5の電圧Eの指令値(たとえば830V)を含む所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、PV用コンバータ部1および蓄電部用コンバータ部2のうちの少なくとも蓄電部用コンバータ部2を制御することによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。
具体的には、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲内である場合は、インバータ部用制御手段40(制御部4)のみにより、直流リンク部5の電圧Eの制御が行われる。そして、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲外に変化した場合に、インバータ部用制御手段40による制御が行われたまま、少なくとも蓄電部用制御手段42(制御部4)の蓄電部用直流リンク電圧補正手段42dにより、直流リンク部5の電圧Eの制御が行われる。
また、本実施形態では、制御部4は、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、PV用コンバータ部1による制御よりも蓄電部用コンバータ部2による制御を優先して行うことにより、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。具体的には、制御部4は、蓄電部用直流リンク電圧補正手段42dによる制御を、蓄電部用直流リンク電圧補正手段42dによる制御よりも先に開始するように構成されている。
詳細には、図5に示すように、PV用制御手段41(制御部4)は、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲としてのPV用電圧範囲内からPV用電圧範囲外に変化した場合に、PV用コンバータ部1を制御することによって、直流リンク部5の電圧EをPV用電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。さらに、蓄電部用制御手段42(制御部4)は、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲としての蓄電部用電圧範囲内から蓄電部用電圧範囲外に変化した場合に、蓄電部用コンバータ部2を制御することによって、直流リンク部5の電圧Eを蓄電部用電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。なお、PV用電圧範囲および蓄電部用電圧範囲は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1の電圧範囲」および「第2の電圧範囲」の一例である。
ここで、本実施形態では、蓄電部用電圧範囲の上限Vbatu(たとえば840V)は、PV用電圧範囲の上限Vpvu(たとえば900V)よりも小さい。すなわち、直流リンク部5の電圧Eが蓄電部用電圧範囲の上限VbatuからPV用電圧範囲の上限Vpvuの間の電圧である場合は、インバータ部用制御手段40による制御に加え、蓄電部用制御手段42(蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d)による制御のみが行われる。そして、直流リンク部5の電圧EがPV用電圧範囲の上限Vpvuよりも大きくなった場合には、インバータ部用制御手段40による制御に加え、蓄電部用制御手段42(蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d)およびPV用制御手段41(PV用直流リンク電圧補正手段41d)の両方による制御が行われる。
また、直流リンク部5の電圧Eが蓄電部用電圧範囲の下限Vbatd(たとえば820V)よりも小さくなった場合は、インバータ部用制御手段40による制御に加え、蓄電部用制御手段42(蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d)による制御が行われる。
また、本実施形態では、制御部4(蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d)は、蓄電部電流Ibatの指令値のリミット値を調整することによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)内に収めるように制御(リミッタ処理)を行うように構成されている。
具体的には、制御部4(蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d)は、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)の上限Vbatuよりも大きくなった場合に、蓄電部電流Ibatの指令値の上限リミット値を小さくすることによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)内に収めるように制御を行うように構成されている。
図6を参照して詳細に説明する。図6に示すように、蓄電部用電圧範囲の上限Vbatuは、第1上限Vbatu1(たとえば840V)、および、第1上限Vbatu1よりも大きい第2上限Vbatu2(たとえば850V)により構成されている。蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d(制御部4)は、直流リンク部5の電圧Eが第1上限Vbatu1よりも大きくなった場合は、第1上限Vbatu1と直流リンク部5の電圧Eとの偏差に基づいてPI制御を行うことにより、蓄電部電流Ibatの指令値の上限リミット値を算出する。
ここで、第1上限Vbatu1に基づいた蓄電部電流Ibatの指令値の上限リミット値を適用した後も直流リンク部5の電圧Eが上昇し、直流リンク部5の電圧Eが第2上限Vbatu2よりも大きくなる場合がある。この場合、蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d(制御部4)は、第2上限Vbatu2の2乗と直流リンク部5の電圧Eの2乗との偏差に基づいてPI制御を行うことにより、蓄電部電流Ibatの指令値の上限リミット値を算出する。第2上限Vbatu2に基づいた制御は2乗値の偏差に基づいてPI制御が行われるので、第1上限Vbatu1に基づいた制御を行う場合よりも直流リンク部5の電圧Eをより効果的に(急峻に)低減させることが可能である。
上記の第1上限Vbatu1および第2上限Vbatu2の各々に基づいて算出された蓄電部電流Ibatの指令値の上限リミット値を適用することにより、蓄電部電流Ibatの指令値の上限リミット値が低減されることに伴い直流リンク部5の電圧Eが低減される。
また、本実施形態では、制御部4(蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d)は、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)の下限Vbatdよりも小さくなった場合に、蓄電部電流Ibatの指令値の下限リミット値を大きくすることによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)内に収めるように制御を行うように構成されている。
具体的には、蓄電部用電圧範囲の下限Vbatdは、第1下限Vbatd1(たとえば820V)、および、第1下限Vbatd1よりも小さい第2下限Vbatd2(たとえば810V)により構成されている。蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d(制御部4)は、直流リンク部5の電圧Eが第1下限Vbatd1よりも小さくなった場合は、第1下限Vbatd1と直流リンク部5の電圧Eとの偏差に基づいてPI制御を行うことにより、蓄電部電流Ibatの指令値の下限リミット値を算出する。
ここで、第1下限Vbatd1に基づいた蓄電部電流Ibatの指令値の下限リミット値を適用した後も直流リンク部5の電圧Eが低下し、直流リンク部5の電圧Eが第2下限Vbatd2よりも小さくなる場合がある。この場合、蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d(制御部4)は、第2下限Vbatd2の2乗と直流リンク部5の電圧Eの2乗との偏差に基づいてPI制御を行うことにより、蓄電部電流Ibatの指令値の下限リミット値を算出する。第2下限Vbatd2に基づいた制御は2乗値の偏差に基づいてPI制御が行われるので、第1下限Vbatd1に基づいた制御を行う場合よりも直流リンク部5の電圧Eをより効果的に(急峻に)増加させることが可能である。
上記の第1下限Vbatd1および第2下限Vbatd2の各々に基づいて算出された蓄電部電流Ibatの指令値の下限リミット値を適用することにより、蓄電部電流Ibatの指令値の下限リミット値が増加されることに伴い直流リンク部5の電圧Eが増加される。
なお、蓄電部電流Ibatの指令値の上限リミット値および下限リミット値の上記制御は、蓄電池102aの放電時および充電時の両方において行うことが可能である。
また、本実施形態では、図7に示すように、制御部4(PV用直流リンク電圧補正手段41d)は、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲(PV用電圧範囲)の上限Vpvu(図5参照)よりも大きくなった場合に、PV電流Ipvの指令値の上限リミット値を小さくすることによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(PV用電圧範囲)内に収めるように制御(リミッタ処理)を行うように構成されている。
具体的には、蓄電部用電圧範囲の上限Vpvuは、第1上限Vpvu1(たとえば900V)、および、第1上限Vpvu1よりも大きい第2上限Vpvu2(たとえば910V)により構成されている。PV用直流リンク電圧補正手段41d(制御部4)は、直流リンク部5の電圧Eが第1上限Vpvu1よりも大きくなった場合は、第1上限Vpvu1と直流リンク部5の電圧Eとの偏差に基づいてPI制御を行うことにより、PV電流Ipvの指令値の上限リミット値を算出する。
ここで、第1上限Vpvu1に基づいたPV電流Ipvの指令値の上限リミット値を適用した後も直流リンク部5の電圧Eが上昇し、直流リンク部5の電圧Eが第2上限Vpvu2よりも大きくなる場合がある。この場合、PV用直流リンク電圧補正手段41d(制御部4)は、第2上限Vpvu2の2乗と直流リンク部5の電圧Eの2乗との偏差に基づいてPI制御を行うことにより、PV電流Ipvの指令値の上限リミット値を算出する。第2上限Vpvu2に基づいた制御は2乗値の偏差に基づいてPI制御が行われるので、第1上限Vpvu1に基づいた制御を行う場合よりも直流リンク部5の電圧Eをより効果的に(急峻に)低減させることが可能である。
上記の第1上限Vpvu1および第2上限Vpvu2の各々に基づいて算出されたPV電流Ipvの指令値の上限リミット値を適用することにより、PV電流Ipvの指令値の上限リミット値が低減されることに伴い直流リンク部5の電圧Eが低減される。
なお、PV電流Ipvの指令値の下限リミット値の制御が行われない理由は、PV電流Ipvの指令値の下限リミット値を上昇させることによりPV電流Ipvが上昇した場合でも、PV電圧VpvがPV電流Ipvと反比例して低下するため、PV電流IpvとPV電圧Vpvとの積であるPV電力が上昇しないとともに直流リンク部5の電圧Eが上昇しない場合があるからである。したがって、直流リンク部5の電圧Eを増加させる場合は、蓄電部用直流リンク電圧補正手段42d(制御部4)による制御のみが行われる。
[本実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、制御部4が、インバータ部3を制御することによって、直流リンク部5の電圧Eと、直流リンク部5の電圧Eの指令値との差分を小さくする制御を行いながら、直流リンク部5の電圧Eが、直流リンク部5の電圧Eの指令値を含む所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、PV用コンバータ部1および蓄電部用コンバータ部2のうちの少なくとも一方を制御することによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように、パワーコンディショナ100を構成する。
これにより、直流リンク部5の電圧Eが急変した場合などにおいて、インバータ部3を制御するだけでは直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めることができない場合でも、PV用コンバータ部1および蓄電部用コンバータ部2のうちの少なくとも一方を制御することによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めることができる。その結果、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、インバータ部3による制御だけを行う場合に比べて、直流リンク部5の電圧Eをより確実に所定の電圧範囲内に収めることができる。これにより、インバータ部3から、交流電力系統103に応じた(交流電力系統103に対して適切な)電圧を出力させることができる。その結果、インバータ部3から交流電力系統103に高調波電流が流れるのを抑制することができる。これにより、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲を超えることに起因して交流電力系統103に高調波電流が流れるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4が、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、少なくとも蓄電部用コンバータ部2を制御することによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように、パワーコンディショナ100を構成する。これにより、蓄電部用コンバータ部2の制御が少なくとも行われているので、PV用コンバータ部1の制御による直流リンク部5の電圧Eの制御を行う頻度を比較的少なくすることができる。その結果、太陽光発電システム101からの電力供給の効率が変化するのを極力抑制しながら、直流リンク部5の電圧Eの制御を行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4が、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、PV用コンバータ部1による制御よりも蓄電部用コンバータ部2による制御を優先して行うことにより、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。これにより、PV用コンバータ部1の制御による直流リンク部5の電圧Eの制御を行う頻度をさらに少なくすることができるので、太陽光発電システム101からの電力供給の効率が変化するのをより効果的に抑制しながら、直流リンク部5の電圧Eの制御を行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4は、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲としてのPV用電圧範囲内からPV用電圧範囲外に変化した場合に、PV用コンバータ部1を制御することによって、直流リンク部5の電圧EをPV用電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。また、制御部4は、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲としての蓄電部用電圧範囲内から蓄電部用電圧範囲外に変化した場合に、蓄電部用コンバータ部2を制御することによって、直流リンク部5の電圧Eを蓄電部用電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている。また、蓄電部用電圧範囲の上限Vbatuが、PV用電圧範囲の上限Vpvuよりも小さくなるように、パワーコンディショナ100を構成する。これにより、蓄電部用電圧範囲の上限batuがPV用電圧範囲の上限Vpvuよりも小さいので、蓄電部用コンバータ部2の制御が行われるよりも先に、蓄電部用コンバータ部2の制御を容易に開始することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4が、蓄電部102と蓄電部用コンバータ部2との間を流れる蓄電部電流Ibatの指令値のリミット値を調整することによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)内に収めるように制御を行うように、パワーコンディショナ100を構成する。これにより、蓄電部電流Ibatの指令値のリミット値を調整することにより、容易に蓄電部電流Ibatを調整することができる。その結果、蓄電部電流Ibatによって電圧が変化する直流リンク部5の電圧Eを容易に制御することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4が、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)の上限Vbatuよりも大きくなった場合に、蓄電部電流Ibatの指令値の上限リミット値を小さくすることによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)内に収めるように制御を行うように、パワーコンディショナ100を構成する。これにより、蓄電部電流Ibatの指令値の上限リミット値を小さくすることによって、容易に蓄電部電流Ibatを小さくすることができる。その結果、蓄電部電流Ibatによって電圧が変化する直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)内に収まるように、容易に小さくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4が、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)の下限Vbatdよりも小さくなった場合に、蓄電部電流Ibatの指令値の下限リミット値を大きくすることによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)内に収めるように制御を行うように、パワーコンディショナ100を構成する。これにより、蓄電部電流Ibatの指令値の下限リミット値を大きくすることによって、容易に蓄電部電流Ibatを大きくすることができる。その結果、蓄電部電流Ibatによって電圧が変化する直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(蓄電部用電圧範囲)内に収まるように、容易に大きくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4が、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲(PV用電圧範囲)の上限Vpvuよりも大きくなった場合に、PV電流Ipvの指令値の上限リミット値を小さくすることによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(PV用電圧範囲)内に収めるように制御を行うように、パワーコンディショナ100を構成する。このように構成すれば、PV電流Ipvの指令値の上限リミット値を小さくすることによって、容易にPV電流Ipvを小さくすることができる。その結果、PV電流Ipvによって電圧が変化する直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲(PV用電圧範囲)内に収まるように、容易に小さくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4が、PV用コンバータ部1への入力電力(PV電力)と、インバータ部3からの出力電力の指令値との差分に基づいて、蓄電部用コンバータ部2への入力電力の指令値を算出するように、パワーコンディショナ100を構成する。これにより、PV用コンバータ部1への入力電力が急変した場合に、蓄電部用コンバータ部2の電力によって、インバータ部3の電力に対する補正を容易に行うことができる。その結果、PV用コンバータ部1への入力電力が急変した場合でも、インバータ部3からの出力電力が急変するのを抑制する(インバータ部3からの出力電力の変化率を規定内の変化率に制御する)ことができる。これにより、インバータ部3からの出力電力の急変に起因して交流電力系統103の電圧の周波数が変動し、交流電力系統103から電力が供給される負荷(たとえば発電所105)に悪影響が生じるのを抑制することができる。
また、インバータ部3から交流電力系統103に応じた(交流電力系統103に対して適切な)電圧を出力させることと、インバータ部3からの出力電力の出力電力が急変するのを抑制することとを両立することができるので、交流電力系統103を効果的に安定化させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、PV用コンバータ部1が、発電システムとしての太陽光発電システム101から直流電力が入力されるように、パワーコンディショナ100を構成する。これにより、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めることは、雲等によって日射量(発電量)が急激に変動しやすい太陽光発電システム101から直流電力が入力される場合に、特に有効である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、制御部4が、パワーコンディショナ100に備えられている例を示したが、本発明はこれに限られない。パワーコンディショナ100に制御部4が備えられていなくてもよい。
具体的には、図8に示すように、パワーコンディショナシステム300は、PV用コンバータ部1と、蓄電部用コンバータ部2と、インバータ部3とを含むパワーコンディショナ200と、PV用コンバータ部1、蓄電部用コンバータ部2、および、インバータ部3を制御する制御装置14とを備える。制御装置14は、パワーコンディショナ200の外部に設けられている。なお、制御装置14の機能は、上記実施形態の制御部4と同様である。
これにより、直流リンク部5の電圧Eが急変した場合などにおいて、インバータ部3を制御するだけでは直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めることができない場合でも、PV用コンバータ部1および蓄電部用コンバータ部2のうちの少なくとも一方を制御することによって、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収めることができる。その結果、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲内から所定の電圧範囲外に変化した場合に、インバータ部3による制御だけを行う場合に比べて、直流リンク部5の電圧Eをより確実に所定の電圧範囲内に収めることができる。これにより、インバータ部3から、交流電力系統103に応じた(交流電力系統103に対して適切な)電圧を出力させることができる。その結果、インバータ部3から交流電力系統103に高調波電流が流れるのを抑制することができる。これにより、直流リンク部5の電圧Eが所定の電圧範囲を超えることに起因して交流電力系統103に高調波電流が流れるのを抑制することが可能なパワーコンディショナシステム300を提供することができる。
また、上記実施形態では、制御部4は、少なくとも蓄電部用コンバータ部2を制御(蓄電部用コンバータ部2のみを制御するか、または、蓄電部用コンバータ部2およびPV用コンバータ部1の両方を制御)することによって直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収める制御を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。制御部4は、PV用コンバータ部1(発電システム用コンバータ)のみを制御することによって直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収める制御を行ってもよい。
また、上記実施形態では、制御部4は、蓄電部用コンバータ部2をPV用コンバータ部1(発電システム用コンバータ)よりも優先して制御することにより、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収める制御を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。制御部4は、PV用コンバータ部1(発電システム用コンバータ)を蓄電部用コンバータ部2よりも優先して制御することにより、直流リンク部5の電圧Eを所定の電圧範囲内に収める制御を行ってもよい。
また、上記実施形態では、PV用制御手段41および蓄電部用制御手段42の両方においてリミッタ処理が行われる例を示したが、本発明はこれに限られない。PV用制御手段41および蓄電部用制御手段42のいずれか一方のみがリミッタ処理を実行可能に構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、PV用直流リンク電圧補正手段41dおよび蓄電部用直流リンク電圧補正手段42dの各々におけるリミッタ処理において、2つの基準電圧(Vpvu1とVpvu2、Vbatu1とVbatu2、および、Vbatd1とVbatd2)を用いてリミッタ処理を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。2つの基準電圧のうちのいずれか一方のみを用いてリミッタ処理を行ってもよい。
また、上記実施形態では、パワーコンディショナ100には、太陽光発電システム101からの直流電力が供給されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、パワーコンディショナ100に、風力発電システムからの交流電力が供給されていてもよい。この場合、PV用コンバータ部1の代わりに、交流電力を直流電力に変換可能なコンバータ部が設置される。
また、上記実施形態では、2つのコンバータ部と1つのインバータ部がパワーコンディショナ100に備えられている例を示したが、本発明はこれに限られない。コンバータ部およびインバータ部の各々の個数は、パワーコンディショナ100の電力仕様に応じて適宜変更してもよい。
また、上記実施形態では、PV用コンバータ部1(発電システム用コンバータ)において、MPPT制御を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。PV用コンバータ部1(発電システム用コンバータ)においてMPPT制御が行われなくてもよい。
また、上記実施形態では、制御部4が1つだけ設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部を各機能毎に分けて設けてもよい。
また、上記実施形態では、系統管理システム104が制御部4とは別個に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部4に系統管理システム104の機能を備えさせてもよい。
1 PV用コンバータ部(発電システム用コンバータ部)
2 蓄電部用コンバータ部
3 インバータ部
4 制御部
5 直流リンク部
100、200 パワーコンディショナ
101 太陽光発電システム(発電システム)
102 蓄電部
103 交流電力系統
300 パワーコンディショナシステム
E 電圧(直流リンク部の電圧)
Ibat 蓄電部電流
Ipv PV電流(発電システム電流)
Vbatu 上限(第2の電圧範囲の上限)
Vbatd 下限(第2の電圧範囲の下限)
Vpvu 上限(第1の電圧範囲の上限)

Claims (11)

  1. 外部の発電システムから電力が供給されるパワーコンディショナであって、
    前記発電システムから電力が入力される発電システム用コンバータ部と、
    外部の蓄電部から直流電力が入力されるか、または、前記蓄電部に直流電力を出力する蓄電部用コンバータ部と、
    前記発電システム用コンバータ部および前記蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方から出力される直流電力が入力され、外部の交流電力系統に対して交流電力を出力するインバータ部と、
    前記インバータ部、前記発電システム用コンバータ部、および、前記蓄電部用コンバータ部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記インバータ部を制御することによって、前記インバータ部と前記発電システム用コンバータ部および前記蓄電部用コンバータ部とを接続する経路である直流リンク部の電圧と、前記直流リンク部の電圧の指令値との差分を小さくする制御を行いながら、前記直流リンク部の電圧が、前記直流リンク部の電圧の指令値を含む所定の電圧範囲内から前記所定の電圧範囲外に変化した場合に、前記発電システム用コンバータ部および前記蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方を制御することによって、前記直流リンク部の電圧を前記所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている、パワーコンディショナ。
  2. 前記制御部は、前記直流リンク部の電圧が前記所定の電圧範囲内から前記所定の電圧範囲外に変化した場合に、少なくとも前記蓄電部用コンバータ部を制御することによって、前記直流リンク部の電圧を前記所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている、請求項1に記載のパワーコンディショナ。
  3. 前記制御部は、前記直流リンク部の電圧が前記所定の電圧範囲内から前記所定の電圧範囲外に変化した場合に、前記発電システム用コンバータ部による制御よりも前記蓄電部用コンバータ部による制御を優先して行うことにより、前記直流リンク部の電圧を前記所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている、請求項1または2に記載のパワーコンディショナ。
  4. 前記制御部は、前記直流リンク部の電圧が前記所定の電圧範囲としての第1の電圧範囲内から前記第1の電圧範囲外に変化した場合に、前記発電システム用コンバータ部を制御することによって、前記直流リンク部の電圧を前記第1の電圧範囲内に収めるように制御を行うとともに、前記直流リンク部の電圧が前記所定の電圧範囲としての第2の電圧範囲内から前記第2の電圧範囲外に変化した場合に、前記蓄電部用コンバータ部を制御することによって、前記直流リンク部の電圧を前記第2の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されており、
    前記第2の電圧範囲の上限は、前記第1の電圧範囲の上限よりも小さい、請求項3に記載のパワーコンディショナ。
  5. 前記制御部は、前記蓄電部と前記蓄電部用コンバータ部との間を流れる蓄電部電流の指令値のリミット値を調整することによって、前記直流リンク部の電圧を前記所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載のパワーコンディショナ。
  6. 前記制御部は、前記直流リンク部の電圧が前記所定の電圧範囲の上限よりも大きくなった場合に、前記蓄電部電流の指令値の上限リミット値を小さくすることによって、前記直流リンク部の電圧を前記所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている、請求項5に記載のパワーコンディショナ。
  7. 前記制御部は、前記直流リンク部の電圧が前記所定の電圧範囲の下限よりも小さくなった場合に、前記蓄電部電流の指令値の下限リミット値を大きくすることによって、前記直流リンク部の電圧を前記所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている、請求項5または6に記載のパワーコンディショナ。
  8. 前記制御部は、前記直流リンク部の電圧が前記所定の電圧範囲の上限よりも大きくなった場合に、前記発電システムから前記発電システム用コンバータ部に入力される発電システム電流の指令値の上限リミット値を小さくすることによって、前記直流リンク部の電圧を前記所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載のパワーコンディショナ。
  9. 前記制御部は、前記発電システム用コンバータ部への入力電力または前記発電システム用コンバータ部からの出力電力のいずれかと、前記インバータ部からの出力電力の指令値との差分に基づいて、前記蓄電部用コンバータ部への入力電力の指令値を算出するように構成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載のパワーコンディショナ。
  10. 前記発電システム用コンバータ部は、前記発電システムとしての太陽光発電システムから直流電力が入力されるように構成されている、請求項1~9のいずれか1項に記載のパワーコンディショナ。
  11. 外部の発電システムから電力が入力される発電システム用コンバータ部と、外部の蓄電部から直流電力が入力されるか、または、前記蓄電部に直流電力を出力する蓄電部用コンバータ部と、前記発電システム用コンバータ部および前記蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方から出力される直流電力が入力され、外部の交流電力系統に対して交流電力を出力するインバータ部と、を含むパワーコンディショナと、
    前記インバータ部、前記発電システム用コンバータ部、および、前記蓄電部用コンバータ部を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記インバータ部を制御することによって、前記インバータ部と前記発電システム用コンバータ部および前記蓄電部用コンバータ部とを接続する経路である直流リンク部の電圧と、前記直流リンク部の電圧の指令値との差分を小さくする制御を行いながら、前記直流リンク部の電圧が、前記直流リンク部の電圧の指令値を含む所定の電圧範囲内から前記所定の電圧範囲外に変化した場合に、前記発電システム用コンバータ部および前記蓄電部用コンバータ部のうちの少なくとも一方を制御することによって、前記直流リンク部の電圧を前記所定の電圧範囲内に収めるように制御を行うように構成されている、パワーコンディショナシステム。
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