JP7271422B2 - ビス(ベンゾイル)ベンゼンを含むモノマー組成物中の金属の濃度を低減させるための方法 - Google Patents
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Description
本出願は、2016年12月21日に出願された米国仮特許出願第62/437,311号、2017年2月9日に出願された同第62/456,930号および2017年5月3日に出願された欧州特許出願公開第17169169.4号に対する優先権を主張するものであり、これらの出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
ビス(ベンゾイル)ベンゼンモノマーは、式(I)、(II)、(III)および(IV):
(式中、R1、R2、R3およびR4は、各場合において、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルキルホスホン酸塩、アミンおよび第4級アンモニウムからなる群から独立して選択され、i、j、kおよびLは、各場合において、0~4の範囲の整数から独立して選択され、好ましくは0であり、およびXは、ハロゲン、好ましくはフッ素または塩素、より好ましくはフッ素である)
の化合物からなる群から選択される。
1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(1,4,-DFDK)、
1,3-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(1,3-DFDK)、
1,4-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン(1,4-BHBB)、および
1,3-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン(1,3-BHBB)
からなる群から選択されるようにフッ素である。
上記で考察したように、本出願人らは、驚くべきことに、溶媒A中でのビス(ベンゾイル)ベンゼンモノマー組成物を再結晶化させることが高い再結晶化収率(例えば、≧90%)を生じさせ、同時にモノマー組成物中の金属濃度を有意に低減させることを見出した。
a)モノマー溶液を形成するためにモノマー組成物を溶解させる工程、
b)モノマー溶液からモノマー組成物を再結晶化させる工程、および
c)再結晶化モノマー溶液からモノマー組成物を回収する工程
を含む。
モノマー組成物を溶解させる工程(本明細書では「溶解工程」と呼ぶ)は、溶媒A中のモノマー組成物を第1温度(T1)に加熱することにより、モノマー溶液を形成するためにモノマー組成物を溶解させる工程を含む。本明細書で使用する「溶解させる」とは、モノマー組成物の少なくとも90%が溶解していることを意味する。好ましくは、少なくとも95%、より好ましくは少なくとも99%のモノマー組成物が溶解している。
モノマー溶液からモノマー組成物を再結晶化させる工程(本明細書では「再結晶化工程」と呼ぶ)は、蒸留工程および冷却工程の少なくとも1つを含む。一部の実施形態において、再結晶化工程は、1つ以上の任意選択的な工程をさらに含むことができる。再結晶化は、
b1)任意選択的な濾過工程(「任意選択的な第1濾過」)、
b2)任意選択的な蒸留工程(「任意選択的な蒸留」)、
b3)任意選択的に第2溶媒を添加する工程(「溶媒Bの任意選択的な添加」)、および
b4)任意選択的な冷却工程(冷却)
であると要約することができる。
溶解工程後、本方法は、任意選択的に、モノマー溶液が温度T1で第1フィルターを通過する第1濾過をさらに含むことができる。好ましくは、第1フィルターは、約0.45~約10μm、より好ましくは約1~約5μmの範囲の公称細孔径を有する。第1濾過は、工程a)において溶解しないモノマー組成物の部分(例えば、元素金属、金属酸化物など)をモノマー溶液から分離することができる。
工程b2)では、溶媒Aの一部分は、任意選択的に第2温度(T2)で蒸留により取り除かれ得る。好ましくは、蒸留前のモノマー溶液の総重量に対して少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも30重量%の溶媒Aが蒸留により取り除かれる。
一部の実施形態において、溶媒Aと混和性である第2溶媒(溶媒B)は、モノマー溶液中のモノマー組成物の溶解度を低下させるためにモノマー溶液に添加される。モノマー溶液中のモノマー組成物の溶解度を減少させると、より高い温度またはより多い溶媒体積での沈降を促進することにより、モノマー組成物の沈降を容易にすることができる。
工程b4)では、モノマー溶液は、任意選択的に、第4温度(T4)が溶媒Aおよび任意選択的に溶媒Bの融点より高いことを条件として、約-10~約40℃、好ましくは約0~約15℃の範囲の第4温度(T4)に冷却され得る。モノマー溶液は、約0.1℃/分~約10℃/分、好ましくは約0.15℃/分~約5℃/分、より好ましくは約0.2℃/分~約3℃/分の範囲の速度で冷却され得る。
本方法は、モノマー溶液から沈降したモノマー組成物を除去することにより、モノマー組成物、好ましくは低金属モノマーを回収する工程をさらに含む。回収工程は、次のサブ工程:
c1)任意選択的な第2濾過、
c2)任意選択的な洗浄
c3)乾燥
を含む。
上記で考察したように、驚くべきことに、低金属モノマーからの求核置換により製造されたジ-ケトンポリマーは、従来型モノマーを用いて製造されたジ-ケトンポリマーと比較してより大きい結晶度を示すことが見出された。
(式中、R5、R6、R8およびR9は、各場合において、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、エーテル、チオエーテル、カルボン酸、エステル、アミド、イミド、アルキルスルホン酸塩、アルキルホスホン酸塩、アミンおよび第4級アンモニウムからなる群から独立して選択され、m、n、qおよびrは、各場合において、0~4の範囲の整数から独立して選択される)
の単位からなる群から選択される50モル%超の繰り返し単位(RDK)を含むポリマーを意味する。好ましくは、m、n、qおよびrのそれぞれは、0である。
(式中、R5’およびm’は、各場合において、それぞれR5およびmについて上述した基から独立して選択される)
の繰り返し単位の組み合わせである任意のポリマーを意味する。好ましくは、式(V-A)および(V-B)中の各m’は、ゼロである。
(式中、R6’およびn’は、各場合において、それぞれR6およびnについて上述した基から独立して選択される)
の繰り返し単位である任意のポリマーを意味する。好ましくは、式(VI-A)中の各n’は、ゼロである。
(式中、R8’およびq’は、各場合において、それぞれR8およびqについて上述した基から独立して選択される)
の繰り返し単位である任意のポリマーを意味する。好ましくは、式(VII-A)中の各q’は、ゼロである。
(式中、R9’およびr’は、各場合において、それぞれR9およびrについて上述した基から独立して選択される)
の繰り返し単位である任意のポリマーを意味する。好ましくは、式(VIII-A)中の各r’は、ゼロである。
(式中、R9’’およびr’’は、各場合において、それぞれR9およびqについて上述した基から独立して選択される)
の繰り返し単位である任意のポリマーを意味する。好ましくは、式(VIII-B)中の各r’’は、ゼロである。
本明細書に記載したジ-ケトンポリマーは、ポリマー組成物中で使用することができ、携帯用電子機器、医療機器および複合材料を含むが、それらに限定されない成形品に組み込むことができる。さらに、ジ-ケトンポリマーまたはそれらの組成物は、追加の製造用途でも使用することができる。
ジ-ケトンポリマー組成物(またはジ-ケトンポリマー)は、成形品に組み込むことができる。成形品は、押出成形、射出成形および圧縮成形を含むが、それらに限定されない任意の適切な溶融加工技術を使用してジ-ケトンポリマー組成物から製造できる。一部の実施形態において、成形品は、二次元製品の形態にある。二次元製品は、1つの寸法(厚さまたは高さ)が他の2つの特徴的な寸法(幅および長さ)より有意に小さい部品、例えばフィルムおよびシートを含む。一部の実施形態において、成形品は、コーティングであり得る。一部の実施形態において、成形品は、三次元部品である。三次元部品は、複雑な幾何学的部品(場合により逃げ溝、差込み部などを含む、例えば凹形または凸形区間)を含む、類似の方法で空間の3つの次元に伸びる部品を含む。
一部の実施形態において、成形品は、携帯用電子機器の構成要素である。本明細書において使用する「携帯用電子機器」は、様々な場所に輸送され、様々な場所で使用される電子機器を意味する。携帯用電子機器としては、携帯電話、携帯端末(「PDA」)、ラップトップ型コンピューター、タブレット型コンピューター、ウェアラブル・コンピューティング機器(例えば、スマートウォッチおよびスマートグラス)、カメラ、ポータブルオーディオプレーヤー、ポータブルラジオ、衛星利用測位システム受信機およびポータブル型ゲームコンソールを挙げることができるが、これらに限定されない。
溶媒:
4-メチル-2-ペンタノン(MIBK、HPLCグレード)、クロロベンゼン(MCB、HPLCグレード)およびエタノール-190プルーフ(USPグレード)、Aldrichから入手可能。
ジメチルスルホキシド(DMSO、HPLCグレード)およびN,N-ジメチルホルムアミド(DMF、HPLCグレード)、Fisher Scientificから入手可能。
エタノール-200プルーフ(99.85%)、Lyondell(Equistar)から入手可能。
1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼンは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,300,693号明細書の実施例1に記載のフルオロベンゼンのフリーデル・クラフツアシル化によって調製した。作製された生成物の分析は、表1に「出発時1,4-DFDK」として詳述した。
1,3-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン、3B Corp,USAから入手可能。生成物の分析は、表2に「出発時1,3-DFDK」として詳述した。
1,4-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼンは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,250,738号明細書の実施例1に記載の手法に従って1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼンの加水分解によって生成した。生成物の分析は、表3に「出発時1,4-BHBB(NaOH)」として詳述した。1,4-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼンも、NaOHをKOHと置換したこと以外には同一手法によって生成した。この生成物の分析は、表3に「出発時1,4-BHBB(KOH)」として詳述した。
1,3-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼンは、米国特許第5,250,738号明細書の実施例1に記載の手法に従って1,3-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼンの加水分解によって生成した。生成物の分析は、表4に「出発時1,3-BHBB(NaOH)」として詳述した。1,3-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼンも、KOHをNaOHと置換したこと以外には同一手法によって生成した。この生成物の分析は、表4に「出発時1,3-BHBB(KOH)」として詳述した。
ジフェニルスルホン(ポリマーグレード)、Provironから入手可能(99.8%純粋)。
炭酸ナトリウム、軽灰、Solvay S.A.,Franceから入手可能、使用前に乾燥させた。
炭酸カリウム、d90<45μmを備える、Armand Productsから入手可能、使用前に乾燥させた。
塩化リチウム(無水粉末)、Acrosから入手可能。
ガスクロマトグラフィー(GC)分析
GC分析は、Agilent 7820A機上で実施した。DMSO中のモノマーの1.0重量%溶液を下記の条件下で分析した:
カラム:DB-5MS、30m×0.25mm×0.25μmのコーティング
インジェクター温度:325℃
FID検出器温度:325℃
温度プロファイル:1分間にわたり100℃、20℃/分で325℃に上昇させ、325℃で20分間保持する。
注入量:1μL
分割比:20:1、分流:20mL/分。
流量:1.0mL/分(27.596cm/秒)。
ICP-OES分析のために、清浄な無水白金るつぼを化学天秤上に配置し、天秤をゼロに合わせた。0.5~3gのモノマー試料をボート内に測り入れ、その重量を0.0001gまで記録した。試料を含むるつぼをマッフル炉(Thermo Scientific Thermolyne F6000プログラマブル炉)内に配置した。炉を525℃に徐々に加熱し、その温度で10時間にわたり保持して試料を乾式灰化した。灰化後、炉温を室温に冷却し、炉からるつぼを取り出し、フュームフード内に配置した。灰を希塩酸中に溶解させた。ポリエチレン製ピペットを使用して、この溶液を25mLの容量フラスコに移した。るつぼは、約5mLの超純水(R<18MΩcm)を用いて2回すすぎ洗い、定量的移動を実行するために洗浄液を容量フラスコに添加した。超純水をフラスコ内に計25mLとなるまで添加した。フラスコの上部に栓をして、内容物が確実に混ざるまで振とうした。
A=(B*C)/(D)
(式中、
A=試料中の元素の濃度、mg/kg(=wt.ppm)であり、
B=ICP-OESによって分析された溶液中の元素、mg/Lであり、
C=ICP-OESによって分析された溶液中の体積、mLであり、
D=この手法で使用した試料の重量、gである)。
融点は、ASTM-E-74に従って示差走査熱量測定法(DSC)によって測定した。DSC分析は、TA Instruments Q20上で実施した。5~10mgのモノマーは、5~7mgの高純度インジウム(LGC製の99.99%純度)を用いて計量し、下記の温度プログラムを使用して分析した。
1,3-BHBBに対して:
1:25.00℃で平衡化させる
2:10.00℃/分で205.00℃に上昇させる
3:1.00℃/分で220.00℃に上昇させる
1,4-BHBBに対して:
1:25.00℃で平衡化させる
2:10.00℃/分で290.00℃に上昇させる
3:1.00℃/分で320.00℃に上昇させる
1,4-DFDKに対して:
1:25.00℃で平衡化させる
2:10.00℃/分で210.00℃に上昇させる
3:1.00℃/分で230.00℃に上昇させる
1,3-DFDKに対して:
1:25.00℃で平衡化させる
2:10.00℃/分で165.00℃に上昇させる
3:1.00℃/分で190.00℃に上昇させる
固有粘度(IV)は、ASTM D2857に従って、30℃で200サイズのキヤノン-フェンスケキャピラリーを使用して濃H2SO4(最小96重量%)中の0.5重量/体積%の溶液上で測定した。
ガラス転移温度Tg(中点で)および溶融温度Tmは、次のパラメーターを使用して、ASTM D3418-03、E1356-03、E793-06、E794-06に従ってDSCによる第2回熱走査上で決定した。TA Instruments DSC Q20は、キャリアガスとしての窒素(純度99.998%、50mL/分)を用いて使用した。温度および熱流量の較正は、インジウムを用いて実施した。試料サイズは、5~7mgであった。重量は、±0.01mgまで記録した。熱サイクルは、次の通りであった:
第1熱サイクル:20.00℃/分で30.00℃から400.00℃、400.00℃で1分間等温、
第1冷却サイクル:20.00℃/分で400.00℃から30.00℃、1分間等温、
第2熱サイクル:20.00℃/分で30.00℃から400.00℃、400.00℃で1分間等温。
溶融粘度は、ASTM D3835に従ってキャピラリーレオメーターを使用して測定した。測定値は、下記の特徴:直径=1.016mm、長さ=20.32mm、円錐角=120°を備えるダイを使用して、10分間のドウェル時間後に380℃および46.3/S-1のせん断速度で読み取った。
比較例A:モノクロロベンゼン中の1,4-DFDKの再結晶化
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した2Lフラスコに100gの1,4-DFDKおよび1800mL(=1991g)のモノクロロベンゼンを添加した。混合物を撹拌しながら還流に加熱した。1,4-DFDKは、還流時に溶解していた。高温の間にこの溶液をガラス製品用炉内で125℃に加熱されていたセラミック製ブフナー漏斗内でワットマン541番濾紙に通して濾過した。濾過したら、濾液に撹拌を再開し、濾液を還流に加熱した。溶解したら加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で40℃に冷却させた。加熱マントルを氷/水浴と交換し、スラリーを撹拌しながら10~15℃にさらに冷却し、10~15℃で1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。1時間にわたりケーキを通して空気を吸引し、次に固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり130℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、92.1g(92.1%)が得られた。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した500mLフラスコに1,4-DFDK(20.0g)およびMIBK(305g=244mL)を添加した。この混合物を撹拌しながら、還流に(約115℃)加熱した。加熱のスイッチを切って溶液をごくわずかに冷却させ、この溶液を予備加熱(125℃)したセラミック製ブフナー漏斗内のワットマンGF/Fガラス繊維フィルターパッドに通して濾過し、清浄な500mLの三つ口フラスコ内に入れた。最初のフラスコは、高温MIBK(24g=30mL)を用いてフィルターに通してすすぎ洗いした。固体を再溶解させるために、生じた濾過溶液を還流に再加熱した。加熱を中止し、この溶液を撹拌しながら約0.3℃/分で室温に冷却させた。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。濾過ケーキを低温MIBKで洗浄し、パッドに通して空気を20分間吸引し、その後、アルミ製鍋に移し、64時間にわたり130℃および27’’Hgで真空炉乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、18.3g(90%)が得られた。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した500mLフラスコに1,4-DFDK(20.0g)およびDMSO(132g=120mL)を添加した。この混合物を撹拌しながら130℃に加熱した。加熱のスイッチを切って溶液をごくわずかに冷却させ、この溶液を予備加熱(125℃)したセラミック製ブフナー漏斗内のワットマンGF/Fガラス繊維フィルターパッドに通して濾過し、清浄な500mLの三つ口フラスコ内に入れた。最初のフラスコは、高温DMSO(33g=30mL)を用いてフィルターに通してすすぎ洗いした。固体を再溶解させるために、生じた濾過溶液を再加熱した。加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で40℃に冷却させた。加熱マントルを氷/水浴と交換し、スラリーをさらに撹拌しながら5℃に冷却し、5℃で1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。これらの固体を次に500mLフラスコに移し戻し、水およびエタノール(90:10の250mL)を加え、スラリーを5分間撹拌し、新鮮ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり130℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、18.28g(91%)が得られた。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した500mLフラスコに1,4-DFDK(20.3g)およびスルホラン(112g=100mL)を添加した。この混合物を撹拌しながら150℃に加熱した。加熱のスイッチを切って溶液をごくわずかに冷却させ、この溶液を予備加熱(125℃)したセラミック製ブフナー漏斗内のワットマンGF/Fガラス繊維フィルターパッドに通して濾過し、清浄な500mLの三つ口フラスコ内に入れた。最初のフラスコは、高温スルホラン(38g=30mL)を用いてフィルターに通してすすぎ洗いした。固体を再溶解させるために、生じた濾過溶液を再加熱した。加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で室温に冷却させた。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。これらの固体を次に500mLフラスコに移し戻し、水およびエタノール(90:10の250mL)を加え、スラリーを5分間撹拌し、新鮮ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり130℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、18.0g(90%)が得られた。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した500mLフラスコに1,4-DFDK(37.8g)および炭酸プロピレン(242g=203mL)を添加した。この混合物を撹拌しながら140℃に加熱した。加熱のスイッチを切って溶液をごくわずかに冷却させ、この溶液を予備加熱(125℃)したセラミック製ブフナー漏斗内のワットマンGF/Fガラス繊維フィルターパッドに通して濾過し、清浄な500mLの三つ口フラスコ内に入れた。最初のフラスコは、高温炭酸プロピレン(36g=30mL)を用いてフィルターに通してすすぎ洗いした。固体を再溶解させるために、生じた濾過溶液を再加熱した。加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で室温に冷却させた。加熱マントルを氷/水浴と交換し、スラリーを0~5℃に冷却し、1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。ウェットケーキは、ブフナー漏斗内で低温炭酸プロピレンを用いて直接的に洗浄し、パッドに通して20分間、空気を吸引した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり130℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、36.48g(96.5%)が得られた。
攪拌器、N2注入管、反応媒体中に挿入されている熱電対を備えるクライゼンアダプターおよび還流凝縮器を装備した5Lの三つ口丸底フラスコに805gの1,3-DFDKおよび4075g(=4507mL)のモノクロロベンゼン(MCBを導入した。スラリーを攪拌下で還流に加熱し、固体の全部が溶解した後、還流させながら30分間保持した。混合物を次に撹拌しながら12時間かけて室温に冷却させ、次に少なくとも12時間にわたり0℃の冷凍庫に配置した。この固体を、P8番濾紙を備える低温ブフナー漏斗上で濾過して取り除き、漏斗上の固体ケーキは、450gの低温MCB(0℃)、次に300mLのメタノールを用いてすすぎ洗いした。この固体を120℃の真空(P<100Torr)下で一晩乾燥させると、722gの精製1,3-DFDK(収率90.0%)が得られた。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した500mLフラスコに1,3-DFDK(40.4g)およびDMSO(209g=190mL)を添加した。この混合物を撹拌しながら95℃に加熱した。加熱のスイッチを切って溶液をごくわずかに冷却させ、この溶液を予備加熱(125℃)したセラミック製ブフナー漏斗内のワットマンGF/Fガラス繊維フィルターパッドに通して濾過し、清浄な500mLの三つ口フラスコ内に入れた。最初のフラスコは、高温DMSO(33g=30mL)を用いてフィルターに通してすすぎ洗いした。生じた濾過溶液を95℃に加熱し、水(45g)を飽和点の直下まで緩徐に加えた。加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で室温に冷却させ、1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。これらの固体を次に500mLフラスコに移し戻し、メタノール(200mL)を加え、スラリーを5分間撹拌し、新鮮ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり130℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、38.8g(96%)が得られた。
加熱マントル内の攪拌器、熱電対および還流凝縮器を装備した2Lの三つ口フラスコに1,4-BHBB(10g)、エタノール(200プルーフ、200mL)および水(1000mL)を加えた。この混合物を還流に加熱し、1時間保持した。室温の場合と比較して、不溶性材料の量における目に見える差はなかった。固体の百分率が低いこと(0.83重量/体積%)および溶解度の顕性欠如を条件として実験を中止した。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した2Lフラスコに15gの1,4-BHBB(出発時1,4-BHBB(NaOH))およびエタノール(1500mL=1184g)を添加した。この混合物を撹拌しながら、還流に加熱した(約78℃)。加熱のスイッチを切って溶液を還流の直ぐ下に冷却させ、この溶液を予備加熱(95℃)したセラミック製ブフナー漏斗内のワットマンGF/Fガラス繊維フィルターパッドに通して濾過し、清浄な2Lの三つ口フラスコ内に入れた。最初のフラスコは、高温エタノール(200pf)(100mL=79g)を用いてフィルターに通してすすぎ洗いした。生じた濾過溶液は、撹拌しながら還流に再加熱した。100mLのエタノールを最初の濃度に戻すために大気圧下での蒸留(ストリップ)を介して除去した。加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で40℃に冷却させた。加熱マントルを氷/水浴と交換し、スラリーを撹拌しながら0~5℃にさらに冷却し、0~5℃で1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり120℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、13.2g(88.2%)が得られた。
中国特許出願公開第1976431(A)号明細書の実施例1に記載の手法に従った:加熱マントル、熱電対、攪拌器およびコンデンサーを装備した1Lの三つ口フラスコに1,4-DFDK(64.4g、0.2モル)、KOH(56g、1モル、1.25等量/F)、H2O(300mL)およびDMSO(300mL)を加えた。混合物は、水酸化物を完全に溶解させるために5分間撹拌し、その後、30分間かけて100℃に加熱した。温度を105℃に緩徐に増加させると、その時点でコンデンサーから凝縮液が緩徐に落ちるのが見られた。反応をこの温度で8時間保持し、次に加熱を中止し、この混合物を一晩冷却させた。結果として生じた混合物をブフナー漏斗内のワットマンGF/Fフィルターに通して濾過し、この固体を水(1×100mL)で洗浄した。この固体をアルミニウム製鍋に移し、125℃/27’’Hgの真空炉で一晩かけて乾燥させると、56.0g(87%)の未反応1,4-DFDKが得られた。上記からの濾液をHCl水溶液(37%)によりpH=9.5に緩徐に酸性化し、1時間撹拌した。生じた固体をブフナー漏斗内のワットマン4番濾紙上の濾過によって単離し、水を用いてpH=6~7に洗浄し、125℃/27’’Hgの真空炉で一晩かけて乾燥させると、0.68g(1.08%)の白色粉末が得られた。pH=9.5混合物からの濾液をHCl水溶液(37%)によりさらにpH=4に緩徐に酸性化し、1時間撹拌した。生じた固体をブフナー漏斗内のワットマン4番濾紙上の濾過によって単離し、水を用いてpH=6~7に洗浄し、125℃/27’’Hgの真空炉で一晩かけて乾燥させると、3.30g(5.20%)の白色粉末が得られた。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した5Lフラスコに500gの1,4-BHBB(出発時1,4-BHBB(NaOH))、DMF(1935gg=2050mL)およびエタノール(808g=1025mL)を添加した。この混合物を撹拌しながら、還流に加熱した(約92℃)。加熱のスイッチを切って溶液を還流の直下に冷却させ、この溶液を予備加熱(95℃)したセラミック製ブフナー漏斗内のワットマンGF/Fガラス繊維フィルターパッドに通して濾過し、清浄な5Lの三つ口フラスコ内に入れた。最初のフラスコは、高温の2:1のDMF:エタノール(89g=100mL)を用いてフィルターに通してすすぎ洗いした。結果として生じた濾過溶液を撹拌しながら還流に再加熱し、水(出発時モノマー重量に対して850mL、1.7×)を10分間かけて緩徐に添加し、任意の沈降物を再溶解させた。水添加の終了時に加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で40℃に冷却させた。加熱マントルを氷/水浴と交換し、スラリーを撹拌しながら0~5℃にさらに冷却し、0~5℃で1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。これらの固体を次に5Lフラスコに移し戻し、DI水(2L)を加え、スラリーを5分間撹拌し、新鮮ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり130℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、478g(95.6%)が得られた。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した500mLフラスコに45gの1,4-BHBB(出発時1,4-BHBB(NaOH))、DMSO(165g、g=150mL)およびメタノール(87g=110mL)を添加した。この混合物を撹拌しながら、還流に加熱した(約72℃)。加熱のスイッチを切って溶液を還流の直下に冷却させ、この溶液を予備加熱(75℃)したセラミック製ブフナー漏斗内のワットマンGF/Fガラス繊維フィルターパッドに通して濾過し、清浄な500mLの三つ口フラスコ内に入れた。最初のフラスコは、高温の2:1のDMSO:メタノール(30g=30mL)を用いてフィルターに通してすすぎ洗いした。結果として生じた濾過溶液を撹拌しながら還流に再加熱し、水(出発時モノマー重量と比較に対して95mL、2.1×)を10分間かけて緩徐に添加し、任意の沈降物を再溶解させた。水の添加の終了時に加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で40℃に冷却させた。加熱マントルを氷/水浴と交換し、(今度は)スラリーを撹拌しながら10~15℃にさらに冷却し、10~15℃で1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。これらの固体を次に500mLフラスコに移し戻し、メタノール(250mL)を加え、スラリーを5分間撹拌し、新鮮ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり130℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、42.35g(94.1%)が得られた。
実施例5と同一手法に従ったが、出発時1,4-BHBB(KOH)から出発した。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した2Lフラスコに280gの1,3-BHBB(出発時1,3-BHBB(KOH))およびエタノール(1000mL=789g)を添加した。この混合物を撹拌しながら還流に加熱すると(約78℃)、目に見える不溶性物質は観察されなかった。加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で40℃に冷却させた。加熱マントルを氷/水浴と交換し、スラリーを撹拌しながら0~5℃にさらに冷却し、0~5℃で1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり120℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、142.5g(52.7%)が得られた。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した2Lフラスコに180gの1,3-BHBB(出発時1,3-BHBB(KOH))およびエタノール(1000mL=789g)を添加した。この混合物を撹拌しながら、還流に加熱した(約78.8℃)。この溶液は、75℃では極めてわずかにかすみがかっていたが、還流時には目に見える不溶性物質がなかった。加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で40℃に冷却させた。加熱マントルを氷/水浴と交換し、スラリーを撹拌しながら2~5℃にさらに冷却し、2~5℃で1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。5℃に冷却したエタノール190プルーフ(100mL=79g)を2Lフラスコに添加して、残っている一部の固体を移し、漏斗に通して濾過した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり120℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、175.7g(97.6%)が得られた。
中国特許出願公開第1976431(A)号明細書の実施10に記載の手法に従った。
加熱マントル、熱電対、温度調節器、攪拌器およびコンデンサーを装備した5Lフラスコに500gの1,3-BHBB(出発時1,3-BHBB(KOH))、エタノール(1830g、g=2320mL)およびDMF(293g=310mL)を添加した。この混合物を撹拌しながら、還流に加熱した(約80℃)。加熱のスイッチを切って溶液を還流の直下に冷却させ、溶液を予備加熱(95℃)したセラミック製ブフナー漏斗内のワットマンGF/Fガラス繊維フィルターパッドに通して濾過し、清浄な5Lの三つ口フラスコ内に入れた。最初のフラスコは、高温の7.5:1のエタノール:DMF(81g=100mL)を用いてフィルターに通してすすぎ洗いした。結果として生じた濾過溶液を撹拌しながら還流に再加熱し、水(300mL、出発時モノマー重量に対して0.6×)を10分間かけて緩徐に添加し、任意の沈降物を再溶解させた。水の添加の終了時に加熱を中止し、この溶液を約0.3℃/分で40℃に冷却させた。加熱マントルを氷/水浴と交換し、スラリーを撹拌しながら0~5℃にさらに冷却し、0~5℃で1時間保持した。再結晶化固体は、ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。漏斗から落下する溶媒がもはや見られなくなるまで、空気をケーキに通して吸引した。これらの固体を次に5Lフラスコに移し戻し、DI水(2L)を加え、スラリーを5分間撹拌し、新鮮ワットマン4番濾紙を備えるブフナー漏斗内での濾過によって単離した。固体をアルミ製の鍋に移し、24時間にわたり130℃および27’’Hgの真空炉内で乾燥させた。固体を室温に冷却させ、風袋計量ジャーに移すと、460g(92.1%)が得られた。
攪拌機、N2注入管、反応媒体中に挿入されている熱電対を備えるクライゼンアダプターならびに凝縮器およびドライアイストラップ付きのディーン・スタークトラップを装備した500mLの4つ口反応フラスコに127.83gのジフェニルスルホン、23.078gの1,3-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン(実施例7から再結晶化された)、7.930gのNa2CO3および0.078gのK2CO3を導入した。フラスコ内容物を真空下で排出し、次に高純度窒素(10ppm未満のO2を含有する)で満たした。反応混合物を次に一定の窒素パージ(60mL/分)下に置いた。反応混合物を200℃まで緩徐に加熱した。200℃で23.647gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(比較例Aから再結晶化された)を30分かけて粉末ディスペンサーによって反応混合物に添加した。添加の終了時、反応混合物を1℃/分で240℃に加熱した。240℃で17.124gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(比較例A)、16.712gの1,4-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン(実施例5から再結晶化された)および5.743gのNa2CO3の混合物を30分間かけて反応混合物に緩徐に加えた。添加の終了時、反応混合物を1℃/分で320℃に加熱した。320℃で26分後、3.223gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(比較例A)を、反応器上で窒素パージを保ちながら反応混合物に添加した。5分後に0.530gの塩化リチウムを反応混合物に添加した。10分後に別の0.403gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(比較例A)を反応器に添加し、反応混合物をその温度で15分間保持した。次に、反応器内容物を反応器からステンレス鋼受皿に注ぎ込み、冷却した。固形物を砕き、2mmスクリーンに通してアトリッションミルで摩砕した。ジフェニルスルホンおよび塩は、1~12のpHでアセトンおよび水の混合物から抽出した。次に、反応器から粉末を取り出し、真空下の120℃で12時間乾燥させ、69gのオフホワイト/黄色の粉末を得た。最終ポリマーは、繰り返し単位を有していた(71/29のテレ/イソ(T/I)比)。
実施例1から再結晶化された1,4-DFDKを使用した以外には、比較例Iに記載したものと同一手法に従った。
実施例1から再結晶化された1,4-DFDKおよび非再結晶化1,4-BHBB(出発時1,4-BHBB(KOH))を使用した以外には、実施例9に記載したものと同一手法に従った。
攪拌機、N2注入管、反応媒体中に挿入されている熱電対を備えるクライゼンアダプターならびに凝縮器およびドライアイストラップ付きのディーン・スタークトラップを装備した500mLの4つ口反応フラスコに102.27gのジフェニルスルホン、31.833gの1,4-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン(実施例5から再結晶化された)、11.023gのNa2CO3を導入した。フラスコ内容物を真空下で排出し、次に高純度窒素(10ppm未満のO2を含有する)で満たした。反応混合物を次に一定の窒素パージ(60mL/分)下に置いた。反応混合物を180℃に緩徐に加熱した。180℃で14.280gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(実施例1から再結晶化された)および18.175の1,3-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(出発時1,3-DFDK、再結晶化させていない)の混合物を30分間かけて反応混合物に粉末ディスペンサーによって添加した。添加の終了時、反応混合物を1℃/分で310℃に加熱した。310℃で127分後、0.645gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(実施例1)を、反応器上で窒素パージを保ちながら反応混合物に添加した。5分後に0.427gの塩化リチウムを反応混合物に添加した。10分後に別の0.322gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(実施例1)を反応器に添加し、反応混合物をその温度で15分間保持した。次に、反応器内容物を反応器からステンレス鋼受皿に注ぎ込み、冷却した。固形物を砕き、2mmスクリーンに通してアトリッションミルで摩砕した。ジフェニルスルホンおよび塩は、1~12のpHでアセトンおよび水の混合物から抽出した。次に、反応器から粉末を取り出し、真空下の120℃で12時間乾燥させ、53gのオフホワイト/黄色の粉末を得た。最終ポリマーは、繰り返し単位(72/28のT/I比)を有していた。
実施例4からの再結晶化された1,3-DFDKを使用した以外には、比較例Lに記載したものと同一手法に従った。
攪拌機、N2注入管、反応媒体中に挿入されている熱電対を備えるクライゼンアダプターならびに凝縮器およびドライアイストラップ付きのディーン・スタークトラップを装備した500mLの4つ口反応フラスコに102.27gのジフェニルスルホン、18.897gの1,3-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン(出発時1,3-BHBB(NaOH))、6.363gのNa2CO3および0.024gのK2CO3を導入した。フラスコ内容物を真空下で排出し、次に高純度窒素(10ppm未満のO2を含有する)で満たした。反応混合物を次に一定の窒素パージ(60mL/分)下に置いた。反応混合物を180℃に緩徐に加熱した。180℃で18.918gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(実施例1から再結晶化された)を30分かけて粉末ディスペンサーによって反応混合物に添加した。添加の終了時、反応混合物を1℃/分で220℃に加熱した。220℃で13.699gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(実施例1)、13.415gの1,4-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン(出発時1,4-BHBB(NaOH))、4.607gのNa2CO3および0.018gのK2CO3の混合物を30分間かけて反応混合物に緩徐に加えた。添加の終了時、反応混合物を1℃/分で320℃に加熱した。320℃で48分後、3.223gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(実施例1)を、反応器上で窒素パージを保ちながら反応混合物に添加した。5分後に0.128gの塩化リチウムを反応混合物に添加した。10分後に別の0.322gの1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(実施例1)を反応器に添加し、反応混合物をその温度で15分間保持した。次に、反応器内容物を反応器からステンレス鋼受皿に注ぎ込み、冷却した。固形物を砕き、2mmスクリーンに通してアトリッションミルで摩砕した。ジフェニルスルホンおよび塩は、1~12のpHでアセトンおよび水の混合物から抽出した。次に、反応器から粉末を取り出し、真空下の120℃で12時間乾燥させ、52gのオフホワイト/黄色の粉末を得た。最終ポリマーは、繰り返し単位(71/29のT/I比)を有していた。
下記の量の試薬を用いた以外には、比較例Mと同一手法に従った。
ジフェニルスルホン:102.27g
1,3-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン(出発時1,3-BHBB(NaOH)):18.707g
Na2CO3:6.363g
K2CO3:0.024g
180℃で添加:
1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(実施例1):18.918g
220℃で添加:
1,4-ビス(4’-ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン(出発時1,4-BHBB(NaOH)):13.370g
1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン(実施例1):13.699g
Na2CO3:4.607g
K2CO3:0.017g
320℃で21分後、下記を添加した。
1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン:3.223g
塩化リチウム:0.128g
1,4-ビス(4’-フルオロベンゾイル)ベンゼン:0.322g
最終ポリマー重量:51g
実施例7に従って再結晶化された1,3-BHBBおよび実施例5に従って再結晶化された1,4-BHBBを使用した以外には、比較例Mと同一手法に従った。
MVexp=1490IV3.98
(式中、MVexpの単位は、Pa・sであり、1490は、単位(Pa・s)(g/dL)3.98での定数であり、IVの単位は、dL/gである)。
Claims (16)
- モノマー組成物中の金属の濃度を低減させるための方法であって、
b)第1溶媒(溶媒A)中の前記モノマー組成物を再結晶化させる工程
を含み、
前記第1溶媒(溶媒A)は、前記第1溶媒(溶媒A)の総重量に対して少なくとも10重量%の、30を超える誘電率を有する非プロトン性溶媒を含み、かつ
前記第1溶媒(溶媒A)は、前記第1溶媒(溶媒A)の前記総重量に対して1重量%未満の無機塩を含み、および
前記モノマー組成物は、式:
または
(式中、Xは、ハロゲンである)
の化合物を含み、
さらに、モノマー組成物中の金属の濃度を低減させる前記工程は、低金属モノマーを形成し、
低金属モノマーは、モノマー組成物の重量に対して30wt.ppm(重量によるppm)未満の総金属濃度を有するモノマー組成物であり、総金属濃度は、アルミニウム、鉄、ナトリウム、カリウムおよびカルシウムの濃度の合計である、方法。 - a)前記再結晶化させる工程前に前記モノマー組成物を溶解させる工程
をさらに含み、
前記モノマー組成物を溶解させる前記工程は、モノマー溶液を形成するために前記第1溶媒(溶媒A)中の前記モノマー組成物を第1温度(T1)に加熱する工程を含み、
前記第1溶媒(溶媒A)中の前記モノマー組成物の濃度は、前記モノマー組成物および前記第1溶媒(溶媒A)の総重量に対して10~20重量%の範囲であり、および
前記第1温度(T1)は、50~240℃の範囲である、請求項1に記載の方法。 - 前記モノマー組成物を再結晶化させる前記工程は、
b1)任意選択的に、前記モノマー溶液を第1フィルターに通過させる工程、
b2)任意選択的に、第2温度(T2)で前記第1溶媒(溶媒A)の一部分を蒸留により除去する工程、
b3)任意選択的に、溶媒混合物を形成するために、前記第1溶媒(溶媒A)が第3温度(T3)にある場合に第2溶媒(溶媒B)を前記モノマー溶液に添加する工程であって、前記溶媒混合物中の前記モノマー組成物の溶解度は、前記第1溶媒(溶媒A)中の前記モノマー組成物の溶解度より小さい、工程、および
b4)任意選択的に、前記モノマー溶液を-10~40℃の範囲の第4温度(T4)に冷却する工程であって、ただし、前記第4温度(T4)は、前記第1溶媒(溶媒A)および前記任意選択的な第2溶媒(溶媒B)の融点より高いことを条件とする、工程
を含み、ただし、前記方法は、工程b2)およびb4)の少なくとも1つを含み、および工程b1)は、存在する場合、工程b2)、b3)およびb4)が存在する場合には工程b2)、b3)およびb4)の前に実施されることを条件とし、
相互に同一であるかまたは異なる前記第1温度(T1)、前記第2温度(T2)および前記第3温度(T3)は、50~240℃の範囲の温度から独立して選択される、請求項2に記載の方法。 - 前記第1フィルターは、0.45~10μmの範囲の公称細孔径を有する、請求項3に記載の方法。
- 前記第2溶媒(溶媒B)は、前記第1溶媒(溶媒A)および第2溶媒(溶媒B)の総重量に対して5.0~50重量%の範囲の濃度で前記モノマー溶液に添加される、請求項3または4に記載の方法。
- c)前記再結晶化させる工程後に前記モノマー組成物を回収する工程
をさらに含み、前記モノマー組成物を回収する工程は、
c1)前記モノマー溶液を第2フィルターに通過させることにより、前記モノマー溶液から前記モノマー組成物を除去する工程、
c2)任意選択的に、第3溶媒(溶媒C)を用いて前記モノマー組成物を洗浄する工程であって、前記第3溶媒(溶媒C)は、前記第1溶媒(溶媒A)、前記第2溶媒(溶媒B)またはそれらの組み合わせと同一である、工程、および
c3)前記モノマー組成物を乾燥させる工程
を含む、請求項3~5のいずれか一項に記載の方法。 - 前記第2フィルターは、0.45~10μmの範囲の公称細孔径を有する、請求項6に記載の方法。
- c2)の任意選択的な洗浄は、前記モノマー組成物が第4温度(T4)にある場合に行われる、請求項6または7に記載の方法。
- 前記無機塩は、IA族、IIA族、IIIa族もしくはVIII族金属またはそれらの組み合わせのハロゲン化物または酸化物を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1溶媒(溶媒A)は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン、炭酸プロピレン、N,N’-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチルピロリジノン(NMP)、1,3-ジメチル-2-オキソ-ヘキサヒドロピリミジン(DMPU)、1,3-ジメチルイミダゾリジン-2-オン(DMEU)またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2溶媒(溶媒B)は、水、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸、アセトニトリル、酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジプロピルエーテルまたはそれらの組み合わせを含む、請求項3~8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記再結晶化させる工程前の前記モノマー組成物の重量に対して90重量%以上の前記モノマー組成物を産生する、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
- ビス(ベンゾイル)ベンゼンモノマーを含むモノマーから求核置換によってジ-ケトンポリマーを合成する方法であって、前記ビス(ベンゾイル)ベンゼンモノマーの少なくとも80モル%は、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法に従って再結晶化されたビス(ベンゾイル)ベンゼンモノマーである、方法。
- 前記ビス(ベンゾイル)ベンゼンモノマーの少なくとも80モル%は、低金属モノマーである、請求項13に記載の方法であって、
低金属モノマーは、モノマー組成物の重量に対して30wt.ppm(重量によるppm)未満の総金属濃度を有するモノマー組成物であり、総金属濃度は、アルミニウム、鉄、ナトリウム、カリウムおよびカルシウムの濃度の合計である、方法。 - 前記ジ-ケトンポリマー中のアルミニウムおよび鉄の濃度の合計は、前記ジ-ケトンポリマーの重量に対して30wt.ppm未満である、請求項13または14に記載の方法。
- 請求項13~15のいずれか一項に記載の方法に従って合成されたジ-ケトンポリマーを含む成形品を作製する方法であって、前記成形品が携帯用電子機器または医療機器の構成要素である、方法。
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