JP7270415B2 - 車両用樹脂製バックドア - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 証明書の別紙に記載の(1)~(7)の展示会にて公開
本発明は車両用樹脂製バックドアに関し、より詳しくは簡易な補強手段によってねじれ変形が抑制された車両用樹脂製バックドアに関する。
近年、乗用車等の車両の軽量化を目的として、その車体の樹脂化が進んでいる。ただし従来の金属製車体に比べて、樹脂製車体は軽量であるという利点を有するが、強度が比較的低いという問題がある。乗用車等の車体後部開口に設けられる樹脂製バックドアについても、その強度に関する様々な検討が為されている。
例えば特許文献1では、樹脂製バックドアの剛性を向上させる為に、バックドア裾部の外周に環状膨出部と凹入部を設けることが提案されている。そして、このような補強構造を有する樹脂製バックドアは、部品点数の増加や組立工数の増加を招くことなく、効果的に剛性を向上できると説明されている。
特開2018-12502号公報
しかしながら特許文献1では、樹脂製バックドアの開閉時のねじれによる変形については詳しくは検討されていない。実際には、開閉の際にバックドアにかかる力は必ずしも左右両側で均一であるとは限らず、片側だけに大きな力がかかる場合がある。そして、樹脂製バックドアにそのような不均一な力がかかると、バックドアがねじれるように変形してしまう場合がある。このようなねじれ変形は、特に軽量化を目的として樹脂製バックドアの厚さを比較的薄くした場合に顕著に発生する。
本発明の目的は、簡易な補強手段によってねじれ変形が抑制された車両用樹脂製バックドアを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、バックドア上部における左右側部の少なくとも一部を繊維強化樹脂シートで補強することが非常に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の事項により特定される。
[1]車両後部開口の上辺に揺動機構を介して揺動可能に連結される車両用樹脂製バックドアであって、
バックドア上部における左右側部の少なくとも一部が繊維強化樹脂シートで補強されていることを特徴とする車両用樹脂製バックドア。
[2]バックドア上部における左右側部のうち、窓開口の上側角部を画成する部分の少なくとも一部が繊維強化樹脂シートで補強されている[1]に記載の車両用樹脂製バックドア。
[3]バックドア上部における左右側部のうち、車両内側の部分の少なくとも一部が繊維強化樹脂シートで補強されている[1]又は[2]に記載の車両用樹脂製バックドア。
[4]揺動機構及び/又はステイダンパーが、バックドアに設けられた繊維強化樹脂シートの少なくとも一部を覆うようにしてバックドアに接続されている[1]~[3]の何れかに記載の車両用樹脂製バックドア。
[5]揺動機構のリインフォースメント及び/又はステイダンパーのリインフォースメントを有さない[1]~[4]の何れかに記載の車両用樹脂製バックドア。
[6]繊維強化樹脂シートが、バックドアの少なくとも左右側部及び下部に連続して設けられている[1]~[5]の何れかに記載の車両用樹脂製バックドア。
[7]飛散防止用ワイヤーを有さない[6]に記載の車両用樹脂製バックドア。
[8]繊維強化樹脂シートが、一方向性繊維強化樹脂シートである[1]~[7]の何れかに記載の車両用樹脂製バックドア。
[9]繊維強化樹脂シートが、インサート成形により設けられている[1]~[8]の何れかに記載の車両用樹脂製バックドア。
本発明においては、樹脂製バックドアの特定部分が繊維強化樹脂シートで補強されているので、ねじれ変形が非常に効果的に抑制される。また、繊維強化樹脂シートを補強手段として用いるので、他の手段を用いる場合に比べて簡易に実施できる。
本発明の樹脂製バックドアの一実施形態を示す斜視図である。 本発明の樹脂製バックドアに設けられる繊維強化樹脂シートの位置を例示する部分拡大図である。 本発明の樹脂製バックドアの他の一実施形態を示す斜視図である。 本発明の樹脂製バックドアの他の一実施形態を示す斜視図である。 実施例におけるねじり剛性試験の説明のための模式図である。 実施例におけるねじり剛性試験の結果を示すグラフである。 実施例におけるねじり剛性試験の結果を示すグラフである。
図1は、本発明の樹脂製バックドアの一実施形態を示す斜視図である。図1に示す樹脂製バックドア10は、バックドア上部11におけるリブである左側部12及び右側部13の一部が繊維強化樹脂シート20で補強されている。
図1において、樹脂製バックドア10は、窓開口14の上側角部を画成する部分が繊維強化樹脂シート20で補強されている。このように窓開口14を有する樹脂製バックドア10は、ねじれ変形が生じ易いので強化樹脂シート20で補強することが非常に有効となる。特に窓開口14が比較的大きい場合は、そのぶん左側部12及び右側部13の幅が狭くなるので強化樹脂シート20による補強の必要性が高くなる。
図1において、強化樹脂シート20は、樹脂製バックドア10の車両内側(室内側)の部分に設けられている。このように車両内側の部分に設けることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。強化樹脂シート20を、樹脂製バックドア10の車両外側(室外側)の部分に設けても良いし、車両内側と車両外側の両方に設けても良い。
図1において、強化樹脂シート20はインサート成形により樹脂製バックドア10に一体的に設けられている。このようにインサート成形により設ける方法が好ましいが、本発明はこれに限定されず、強化樹脂シート20を接着剤で貼り付けても良いし、その他の公知の積層方法を用いても良い。また、強化樹脂シート20の枚数も特に制限されず、1枚の強化樹脂シート20をそのまま設けても良いし、2枚以上の強化樹脂シート20を積層して設けても良い。
図1において、樹脂製バックドア10は、車両後部開口の上辺にヒンジ等の揺動機構(不図示)を介して揺動可能に連結される。このように連結された樹脂製バックドア10は、上側に揺動させることにより開き、下側に揺動させることにより閉じる。揺動機構としてはヒンジが一般的であるが、本発明はこれに限定されず、公知の各種揺動機構を用いることができる。
図2(a)~(d)は、本発明の樹脂製バックドアに設けられる繊維強化樹脂シートの位置を例示する部分拡大図である。
図2(a)において、繊維強化樹脂シート20は、図1に示した実施形態における位置と同じ位置に設けられている。具体的には、樹脂製バックドア10の窓開口14の上側角部を画成する部分の平面(樹脂製バックドア10全体の板面に対して略平行な面)、並びに、その部分から下に延びた平面に繊維強化樹脂シート20が設けられている。このような部分に繊維強化樹脂シート20を設けて補強することは、ねじれ変形防止の点から非常に好ましい。
図2(b)において、繊維強化樹脂シート20は、樹脂製バックドア10の窓開口14の上側角部を画成する部分の平面(樹脂製バックドア10全体の板面に対して略平行な面)、並びに、その部分の側面(樹脂製バックドア10全体の板面に対して略垂直な面)に繊維強化樹脂シート20が設けられている。
図2(c)において、繊維強化樹脂シート20は、樹脂製バックドア10の窓開口14の上側角部を画成する部分の側面(樹脂製バックドア10全体の板面に対して略垂直な面)の一部、並びに、その部分から下に延びた側面に繊維強化樹脂シート20が設けられている。
図2(d)において、繊維強化樹脂シート20は、樹脂製バックドア10の窓開口14の上側角部を画成する部分の側面(樹脂製バックドア10全体の板面に対して略垂直な面)に繊維強化樹脂シート20が設けられている。
以上説明した図2(a)~(d)における繊維強化樹脂シート20の各位置は、本発明において好ましいものであるが、本発明はこれらに限定されず、バックドア上部11における左側部12及び右側部13の少なくとも一部に繊維強化樹脂シート20が設けられていれば良い。
図3は、本発明の樹脂製バックドアの他の一実施形態を示す斜視図である。図3に示す樹脂製バックドア10には、少なくとも揺動機構及びステイダンパーが接続される予定の位置に繊維強化樹脂シート20が設けられている。図3において揺動機構が接続される予定の位置とは、具体的には、バックドア上部における左右側部のうち、窓開口の上側角部を画成する部分の左側コーナー側面31及び右側コーナー側面32である。また、ステイダンパーが接続される予定の位置とは、具体的には、バックドアの左右側部のうち略中央に位置する左側中央平面33及び右側中央平面34である。
図3に示す樹脂製バックドア10の左側コーナー側面31及び右側コーナー側面32には、揺動機構(不図示)が繊維強化樹脂シート20の少なくとも一部を覆うようにして接続される。また、左側中央平面33及び右側中央平面34には、ステイダンパー(不図示)が繊維強化樹脂シート20の少なくとも一部を覆うようにして接続される。
図3に示すように揺動機構(不図示)及びステイダンパー(不図示)を繊維強化樹脂シート20の上に設けることは、外観向上の点で好ましい。例えば、繊維強化樹脂シート20とバックドア本体10を構成する樹脂との線膨張係数の差が大きいと、成形収縮により繊維強化樹脂シート20を設けた箇所にへこみや窪み等により外観低下が生じる場合があるが、そのような部位を覆うようにして揺動機構及びステイダンパーが接続されれば、良好な外観を保つことができる。
また、図3に示すように少なくとも揺動機構(不図示)及びステイダンパー(不図示)が接続される予定の位置に繊維強化樹脂シート20を設けることは、剛性向上の点において好ましい。従来の樹脂製バックドアにおいては、揺動機構及びステイダンパーが接続される左側コーナー側面31及び右側コーナー側面32並びに左側中央平面33及び右側中央平面34には大きな荷重がかかる傾向にあるので、それら各面に揺動機構のリインフォースメント及びステイダンパーのリインフォースメントを各々設けることが一般的であった。しかし、図3に示すようにそのような大きな荷重がかかる部位に繊維強化樹脂シート20を設けて十分に補強すれば、各リインフォースメントを小型・軽量化あるいは省略することも可能となる。
本発明においては、特に、揺動機構のリインフォースメント(例えばヒンジリインフォースメント)及び/又はステイダンパーのリインフォースメントを有さないことが、軽量化の点から好ましい。例えば、揺動機構が接続される予定の位置である左側コーナー側面31及び右側コーナー側面32、あるいはそれらの近傍に繊維強化樹脂シート20を設けて十分に補強すれば、揺動機構のリインフォースメントの省略が実現可能になる。また、ステイダンパーが接続される予定の位置である左側中央平面33及び右側中央平面34、あるいはそれらの近傍に繊維強化樹脂シート20を設けて十分に補強すれば、ステイダンパーのリインフォースメントの省略が実現可能になる。本発明において、揺動機構又はステイダンパーの「リインフォースメント」とは、揺動機構又はステイダンパーの取付け位置及びその付近を補強する為に別部品として取り付けられる部品を意味する。リインフォースメントは通常は非樹脂製部品であり、金属製部品が一般的であるが、ガラス製部品又はセラミック製部品の場合もある。
図3に示す樹脂製バックドア10においては、繊維強化樹脂シート20を、揺動機構が接続される予定の位置である左側コーナー側面31及び右側コーナー側面32、並びに、ステイダンパーが接続される予定の位置である左側中央平面33及び右側中央平面34のみに設けているが、本発明はこれに限定されない。例えば、これら以外の面にも繊維強化樹脂シート20を設けても構わない。また、左側コーナー側面31及び右側コーナー側面32のみに繊維強化樹脂シート20を設けても良いし、左側中央平面33及び右側中央平面34のみに繊維強化樹脂シート20を設けても良い。
図4は、本発明の樹脂製バックドアの他の一実施形態を示す斜視図である。図4に示す樹脂製バックドア10には、バックドアの少なくとも左右側部(左側部35及び右側部36)並びに下部37に、繊維強化樹脂シート20が連続して設けられている。このように繊維強化樹脂シート20を設けることは、剛性向上の点において好ましい。
また、図4に示すように少なくとも左右側部(左側部35及び右側部36)並びに下部37に繊維強化樹脂シート20を連続して設けることは、バックドア破損時の部品飛散防止及び製造工程の簡易化の点においても好ましい。樹脂製バックドアは、衝撃等により破損した際に金属製取付部品等の各部品が飛散して、乗客に危険が及ぶ場合がある。したがって、従来の樹脂製バックドアには、破損時の各部品の飛散を防止する為にそれら各部品を繋ぐ飛散防止用ワイヤーを設けることが一般的であった。しかし、図4に示すように繊維強化樹脂シート20を連続して設けて各部品を繋げば、破損時の飛散を防止することが可能になる。また、その結果として飛散防止用ワイヤーの省略が実現可能になり、製造工程が簡易化される。すなわち、図4に示す樹脂製バックドア10においては、飛散防止用ワイヤーを有さないことが好ましい。
図4に示す樹脂製バックドア10においては、繊維強化樹脂シート20を、左右側部(左側部35及び右側部36)並びに下部37のみに連続して設けているが、本発明はこれに限定されない。これら以外の面、例えば上部にも連続して繊維強化樹脂シート20を設けても構わない。
本発明において、樹脂製バックドアを構成する樹脂の種類は特に限定されず、公知の各種樹脂を使用できる。好ましい樹脂としては、例えば、プロピレン系樹脂、エチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、アミド系樹脂が挙げられる。またガラス繊維、炭素繊維等の短・長繊維を含有する樹脂を使用しても良い。中でも、プロピレン系樹脂、及び、ガラス繊維や炭素繊維等の長繊維を含有するプロピレン系樹脂が特に好ましい。
樹脂製バックドアのサイズも特に限定されず、公知の各種サイズを採用できる。ただし本発明は、比較的薄いタイプの樹脂製バックドアのねじれ変形の抑制において非常に有効である。このような点から、繊維強化樹脂シートで補強される部分の樹脂製バックドアの肉厚は、好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下である。
本発明に用いる繊維強化樹脂シートの種類は特に限定されず、公知の各種繊維強化樹脂シートを使用できる。繊維強化樹脂シートは、通常、強化用の繊維とバインダーとしての樹脂を含むシートである。短い繊維を樹脂に混合してなる繊維強化樹脂シートであっても良いし、長い繊維を一方向に引き揃えて樹脂を含浸させてなる繊維強化樹脂シート(一方向性繊維強化樹脂シート)であっても良い。特に、一方向性繊維強化樹脂シートが好ましい。
一方向性繊維強化樹脂シートを使用する場合、その繊維方向は、樹脂製バックドアの上下方向(例えば、後述する実施例においてはバックドアの位置A-1からA-5へ向かう方向)に引き揃えられていることが好ましい。また、複数の一方向性繊維強化樹脂シートを、その繊維方向が互いに異なるように積層して用いても良い。
繊維強化樹脂シートを構成する繊維の種類は特に限定されず、繊維強化樹脂に使用可能なことが知られている各種繊維を使用できる。繊維の具体例としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、ボロン繊維、金属繊維が挙げられる。中でも、ガラス繊維、炭素繊維が好ましく、炭素繊維が最も好ましい。
繊維強化樹脂シートを構成する樹脂の種類は特に限定されず、繊維強化樹脂に使用可能なことが知られている各種樹脂を使用できる。繊維の具体例としては、プロピレン系樹脂、エチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、アミド系樹脂が挙げられる。中でも、プロピレン系樹脂が最も好ましい。
繊維強化樹脂シートの厚さは特に限定されず、必要な物性に応じて適宜決定すれば良いが、好ましくは0.02~2mm、より好ましくは0.1~1mmである。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例で使用した各材料は以下の通りである。
<バックドア用樹脂>
「樹脂1」:ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製、商品名プライムポリプロJ108M)
「樹脂2」:ガラス長繊維含有ポリプロピレン系樹脂(プライムポリマー社製、商品名モストロンL-5071P、繊維含有量20質量%(50%品を20%へ希釈))
<繊維強化樹脂シート>
「シートS」:炭素長繊維を一方向に引き揃えてポリプロピレン系樹脂を含浸させてなる一方向性繊維強化樹脂シート(厚さ150μm)
<実施例1及び2>
バックドア用の射出成形金型の所定位置に、あらかじめ図2(a)に示した形状にカットした繊維強化樹脂シートをセットし、表1に示す樹脂を用いてインサート成形を行うことにより、図1及び図2(a)に示した形状の樹脂製バックドア(繊維強化樹脂シートで補強されたバックドア)を得た。繊維強化樹脂シートは1枚使用し、その繊維方向はバックドアの上下方向(後述する位置A-1からA-5へ向かう方向)とした。なお、繊維強化樹脂シートを設けた部分のバックドアの厚さ(肉厚)は2.0mmである。
<比較例1及び2>
繊維強化樹脂シートを用いなかったこと以外は、実施例1及び2と同様にして樹脂製バックドアを製造した。
<ねじり剛性試験>
以上の実施例及び比較例で製造した樹脂製バックドアに対して、以下のねじり剛性試験を行った。
図3に示すように、樹脂製バックドア10を車体後部開口の枠材にみたてた治具30に取付けた。そして、80℃において樹脂製バックドア10の左右のうち片側の端部の位置A-5(荷重点)に1~5kgの荷重をかけることによりねじり力を加え、その際の位置A-5の変化量(mm)を測定した。その結果を表1及び図4に示す。
また、80℃において位置A-5(荷重点)に1.5kgの荷重をかけることによりねじり力を加え、その際の位置A-1~A-5の変化量(mm)を測定した。その結果を表2及び図5に示す。樹脂製バックドア10の上端部(治具30に対する固定点)から位置A-1~A-5の具体的な距離は以下の通りである。
位置A-1(ヒンジ下端): 上端部から5cm
位置A-2(リブ上部): 上端部から10cm
位置A-3(リブ中部): 上端部から15cm
位置A-4(リブ下部): 上端部から20cm
位置A-5(荷重点): 上端部から30cm
Figure 0007270415000001
Figure 0007270415000002
<評価>
表1及び2(並びに図4及び5)に示す結果から明らかなように、繊維強化樹脂シートで補強された実施例1の樹脂製バックドア(樹脂1)は、繊維強化樹脂シートで補強されていない比較例1の樹脂製バックドア(樹脂1)に比べて、ねじり剛性試験における変化量が大幅に低減された。また同様に、繊維強化樹脂シートで補強された実施例2のガラス繊維含有樹脂製バックドア(樹脂2)は、繊維強化樹脂シートで補強されていない比較例1のガラス短繊維含有樹脂製バックドア(樹脂2)に比べて変化量が大幅に低減された。
本発明の樹脂製バックドアは車両用途に用いられるものであり、簡易な補強手段によってねじれ変形が抑制され、しかも軽量なので、特に乗用車等の自動車のバックドアとして非常に有用である。
10 樹脂製バックドア
11 バックドア上部
12 左側部
13 右側部
14 窓開口
20 繊維強化樹脂シート
30 治具
31 左側コーナー側面
32 右側コーナー側面

Claims (6)

  1. 車両後部開口の上辺に揺動機構を介して揺動可能に連結される車両用樹脂製バックドアであって、
    バックドア上部における左右側部のうち、揺動機構が接続される位置、および、ステイダンパーが接続される位置のみ繊維強化樹脂シートで補強されていることを特徴とする車両用樹脂製バックドア。
  2. 前記繊維強化樹脂シートは、揺動機構が接続される位置を補強し、
    揺動機構が前記繊維強化樹脂シートの少なくとも一部を覆うようにしてバックドアに接続されている請求項に記載の車両用樹脂製バックドア。
  3. 前記繊維強化樹脂シートは、ステイダンパーが接続される位置を補強し、
    ステイダンパーが、前記繊維強化樹脂シートの少なくとも一部を覆うようにしてバックドアに接続されている、請求項1または2に記載の車両用樹脂製バックドア。
  4. 揺動機構のリインフォースメントを有さず、かつ、ステイダンパーのリインフォースメントを有さない請求項1~3の何れかに記載の車両用樹脂製バックドア。
  5. 繊維強化樹脂シートが、一方向性繊維強化樹脂シートである請求項1~4の何れかに記載の車両用樹脂製バックドア。
  6. 繊維強化樹脂シートが、インサート成形により設けられている請求項1~5の何れかに記載の車両用樹脂製バックドア。

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