JP7269584B2 - キノリン化合物の製造方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 (発行者) 日本化学会 (刊行物名)日本化学会第99春季年会(2019)WEB予稿集 (発行日) 平成31年3月1日
本発明は、キノリン化合物の製造方法に関し、特に日本国内において量産可能な資源であるヨウ素を積極的に活用することで、製造容易性を向上させ、ひいては製造コストを低減させる上で好適なキノリン化合物の製造方法に関するものである。
代表的な含窒素芳香族複素環であるキノリンは、様々な生理活性や機能特性を有することから、多くの医薬品や生理活性物質に含まれる重要な骨格として知られている。そのため、これまでに人名反応を含めて数多くの合成研究が行われてきた(例えば、非特許文献1参照。)。既存のキノリンの合成法の多くは遷移金属試薬を必要としたり強酸を用いるなど、環境への負荷や試薬のコストなどに大きな問題点があった(例えば、非特許文献2参照。)。
Geng, X.;Wu, X.;Zhao, P.;Zhang, J.;Wu, Y.;Wu, A. Org. Lett. 2017, 19, 4179-4182. Yan, R.;Liu, X.;Pan, C.;Zhou, X.;Li, X.;Kang, X.;Huang, G. Org. Lett. 2013, 15, 4876-4879.
ところで、上述した非特許文献1、2の開示技術によれば、アニリン化合物を準備する必要があるところ、原料コストが上がってしまう場合があった。その点、イミン化合物は比較的安価に入手することができる。またヨウ素が日本国内において量産可能な資源であることからヨウ素化合物は安価に入手することができ、しかも化学的に取扱容易性に優れている。このため、イミン化合物とヨウ素化剤を使用することでキノリン化合物をより安価に製造できる可能性がある。
しかしながら、イミン化合物とヨウ素化剤を使用することでキノリン化合物を製造する方法について、実験的にその有効性は立証されていなかった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、キノリン化合物の製造方法において、特に日本国内において安価に入手可能なヨウ素化剤を積極的に活用することで、製造容易性を向上させ、ひいては製造コストを低減させる上で好適なキノリン化合物の製造方法を提供することにある。
請求項1に係るキノリン化合物の製造方法は、以下の化学式(1)に基づいてイミン化合物と、ヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造することを特徴とする。
Figure 0007269584000001
・・・・・・・・・・(1)
ここで、R6は、脂肪族基又は芳香族基、R1~R5は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、フェノキシ基、シアノ基又はニトロ基であり、これらが互いに結合して、芳香族又は非芳香族の環を形成してもよい。
請求項2に係るキノリン化合物の製造方法は、以下の化学式(2)に基づいて、ニトリル化合物と、R6Mとヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造することを特徴とする。
Figure 0007269584000002
・・・・・・・・・・(2)
ここで、R6は、脂肪族基又は芳香族基、R1~R5は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、フェノキシ基、シアノ基又はニトロ基であり、これらが互いに結合して、芳香族又は非芳香族の環を形成してもよい。Mはリチウム、MgX、ZnX(Xはハロゲン原子)である。
請求項3に係るキノリン化合物の製造方法は、以下の化学式(2)に基づいて、ニトリル化合物と、R6Liとヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造することを特徴とする。
Figure 0007269584000003
・・・・・・・・・・(2)
ここで、R6は、脂肪族基又は芳香族基、R1~R5は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、フェノキシ基、シアノ基又はニトロ基であり、これらが互いに結合して、芳香族又は非芳香族の環を形成してもよい。
請求項4に係るキノリン化合物の製造方法は、以下の化学式(2)に基づいて、ニトリル化合物と、R6MgXとヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造することを特徴とする。
Figure 0007269584000004
・・・・・・・・・・(2)
ここで、R6は、脂肪族基又は芳香族基、R1~R5は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、フェノキシ基、シアノ基又はニトロ基であり、これらが互いに結合して、芳香族又は非芳香族の環を形成してもよい。Xはハロゲン原子である。
請求項5に係るキノリン化合物の製造方法は、請求項2~4の何れか1項記載の発明において、中間生成物として、以下の化学式(3)に基づいたイミン化合物を生成し、当該イミン化合物と、ヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造することを特徴とする。
Figure 0007269584000005
・・・・・・・・・・(3)
上述した構成からなる本発明によれば、特に日本国内において量産可能な資源であるヨウ素を積極的に活用することで、製造容易性を向上させ、ひいては製造コストを低減させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係るキノリン化合物の製造方法について詳細に説明する。
本発明を適用したキノリン化合物の製造方法は、溶媒中で、以下の化学式(1)に基づいてイミン化合物と、ヨウ素化剤とを混合する。
Figure 0007269584000006
・・・・・・・・・・(1)
ここで、R6は、脂肪族基又は芳香族基である。
脂肪族基は、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基を示す。脂肪族が置換されている場合には、置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1又は複数である。
また脂肪族基において、置換してもよい基としてはハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基等が挙げられる。
芳香族基は、芳香族炭化水素環基又は芳香族複素環基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、ビナフチル基、アズレニル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、フラレニル基、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ピリジル基、ベンゾフラニル基、インドリル基、ベンゾチアゾリル基、カルバゾリル基等が挙げられる。
この芳香族基は置換されていてもよく、この場合の置換基の数は、置換可能であれば特に制限はなく、1又は複数である。
また、芳香族基について、置換してもよい基としてはハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基などが挙げられる。
1~R5は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、フェノキシ基、シアノ基又はニトロ基であり、これらが互いに結合して、芳香族又は非芳香族の環を形成してもよい。
1~R5において、置換されていてもよい芳香族基の詳細は上述と同様である。
ヨウ素化剤は、ヨウ素、一塩化ヨウ素、N-ヨードコハク酸イミド、1,3-ジヨード-5,5-ジメチルヒダントイン等である。
溶媒は、反応を阻害しないものであれば特に限定されない。この溶媒の例としては、炭化水素類(n-ヘキサン、n-ヘプタン、シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、エーテル類(ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン等)等である。溶媒は、1種又は2種以上を適宜混合して用いてもよい。
本発明を適用したキノリン化合物の製造方法における合成条件としては、ヨウ素化剤を、イミン化合物に対しモル比約1~約5当量で混合する。反応温度は、溶媒の沸点以下の温度とされていることが望ましく、好適には20℃~100℃である。反応時間は、15分~24時間程度とされていることが望ましい。
このようなキノリン化合物の製造方法の反応機構について説明する。反応機構は、化学式(4)に基づいて進行する。
Figure 0007269584000007
・・・・・・・・・・(4)
反応は化学式(4)に示すように、まず最初にニトリル化合物とR6Mとの反応によりイミノ化合物を生成する。
次に、このイミノ化合物とヨウ素化剤との反応により、イミノ窒素原子が近接した芳香族炭素と結合し環を形成し、キノリン化合物が生成されることとなる。この環化反応は、ヨウ素化剤がイミノ窒素に作用し、イミノラジカル中間体を形成することにより進行していると推定される。
以下の一般式(2)に基づいて、ニトリル化合物と、R6Mとヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造するようにしてもよい。
Figure 0007269584000008
・・・・・・・・・・(2)
ここで、R6及びR1~R5、ヨウ素化剤の詳細は、上述と同様であるため、以下での説明を省略する。また混合するR6Mは、R6Li、R6MgX(Xは塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子)、R6ZnX(Xは塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子)などである。R6Liの例としては、アルキルリチウム(メチルリチウム、n-ブチルリチウム等)やアリールリチウム(フェニルリチウム、4-フルオロフェニルリチウム、4-クロロフェニルリチウム、1-ナフチルリチウム等)などがある。R6MgXの例としては、アルキルマグネシウムクロライド(メチルマグネシウムクロライド、n-ブチルマグネシウムクロライド等)、アリールマグネシウムクロライド(フェニルマグネシウムクロライド、4-フルオロフェニルマグネシウムクロライド、4-クロロフェニルマグネシウムクロライド、1-ナフチルマグネシウムクロライド等)、アルキルマグネシウムブロマイド(メチルマグネシウムブロマイド、n-ブチルマグネシウムブロマイド等)、アリールマグネシウムブロマイド(フェニルマグネシウムブロマイド、4-フルオロフェニルマグネシウムブロマイド、4-クロロフェニルマグネシウムブロマイド、1-ナフチルマグネシウムブロマイド等)、アルキルマグネシウムヨージド(メチルマグネシウムヨージド、n-ブチルマグネシウムヨージド等)、アリールマグネシウムヨージド(フェニルマグネシウムヨージド、4-フルオロフェニルマグネシウムヨージド、4-クロロフェニルマグネシウムヨージド、1-ナフチルマグネシウムヨージド等)である。R6ZnXの例としては、アルキル亜鉛クロライド(メチル亜鉛クロライド、n-ブチル亜鉛クロライド等)、アリール亜鉛クロライド(フェニル亜鉛クロライド、4-フルオロフェニル亜鉛クロライド、4-クロロフェニル亜鉛クロライド、1-ナフチル亜鉛クロライド等)、アルキル亜鉛ブロマイド(メチル亜鉛ブロマイド、n-ブチル亜鉛ブロマイド等)、アリール亜鉛ブロマイド(フェニル亜鉛ブロマイド、4-フルオロフェニル亜鉛ブロマイド、4-クロロフェニル亜鉛ブロマイド、1-ナフチル亜鉛ブロマイド等)、アルキル亜鉛ヨージド(メチル亜鉛ヨージド、n-ブチル亜鉛ヨージド等)、アリール亜鉛ヨージド(フェニル亜鉛ヨージド、4-フルオロフェニル亜鉛ヨージド、4-クロロフェニル亜鉛ヨージド、1-ナフチル亜鉛ヨージド等)である。ニトリル化合物にR6Mを混合した後、水を加えることにより以下の化学式(5)に基づいてイミン化合物が中間生成物として生成される。このイミン化合物に対してヨウ素化剤を反応させると化学式(1)と同様にキノリン化合物が生成される。
Figure 0007269584000009
・・・・・・・・・(5)
ちなみに、この中間生成物としてイミン化合物が生成されることは必須ではなく、途中段階で瞬間的にイミン化合物が仮に生成されているとしても、ニトリル化合物から直接キノリン化合物が生成されるものであってもよい。
また、本発明に用いるイミン化合物は、上記のニトリル化合物にR6Mとの反応によるものに限定されることなく、例えば、対応するアミン化合物の酸化反応(化学式6)、ケトン化合物とアミン化合物の反応(化学式7)等によっても製造することができる。得られたイミン化合物は単離することなく、ヨウ素化剤と反応させることにより、キノリン化合物を製造してもよい。
Figure 0007269584000010
・・・・・・・・・・(6)
Figure 0007269584000011
・・・・・・・・・・(7)
アルゴンガス雰囲気下、50 mL二口フラスコに3-phenylpropionitrile (3.0 mmol, 393.54 mg)とTHF (5.0 mL) を加え、-10℃でphenyllithium (9.0 mmol, 8.49 mL)を加え30分撹拌した。反応終了後、蒸留水 (10 mL) を加えてクロロホルム (15 mL×3回) で分液抽出した。得られた有機層をNa2SO4 で乾燥し、溶媒を留去した。アルゴンガス雰囲気下、50 mLナスフラスコに得られたイミン中間体、ジクロロエタン (6.0 mL)、N-ヨードコハク酸イミド(6.3 mmol, 1.417 g)を加えタングステンランプ(300 W)で3時間照射、撹拌した。反応終了後、飽和Na2SO3 水溶液 (20 mL) を加えてクロロホルム(20 mL×3回) で分液抽出した。得られた有機層をNa2SO4 で乾燥した。溶媒を留去し残留物をカラムクロマトグラフィー (中性シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル= 9:1) で精製し、2-phenylquinolineを白色固体として得た(399.6 mg, 65%)。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 7.47 (tt, 1H, J = 7.2, 2.1 Hz ), 7.54 (t, 3H, J = 7.4 Hz), 7.74 (td, 1H, J = 7.8, 1.5 Hz), 7.84 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 7.89 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 8.16-8.19 (m, 3H), 8.24 (d, 1H, J = 8.5 Hz); 13C-NMR (100 MHz, CDCl3): δ = 119.0, 126.3, 127.1, 127.4, 127.5, 128.8, 129.3, 129.6, 129.7, 136.8, 139.7, 148.2, 157.4; HRMS (ESI): Calcd for C15H12N [M+H]+ =206.0959, Found = 206.0964
アルゴンガス雰囲気下、50 mL二口フラスコにp-tolylbromide (9.3 mmol, 1.590 g)、THF (5.0 mL)を加え、-50℃でn-butyllithium (9.0 mmol, 5.73 mL)を加え30分撹拌した。-10℃で2-methyl-3-phenylpropionitrile (3.0 mmol, 435.6 mg)、THF (2.0 mL)を加え30分撹拌した。反応終了後、蒸留水(10 mL) を加えてクロロホルム (20 mL×3回)で分液抽出した。得られた有機層をNa2SO4 で乾燥した。溶媒を留去した。アルゴンガス雰囲気下、50 mLナスフラスコに得られたイミン中間体、ジクロロエタン(6.0 mL)、N-ヨードコハク酸イミド(6.3 mmol, 1.417 g)を加えタングステンランプ(300 W)で3時間照射、撹拌した。反応終了後、飽和Na2SO3 水溶液 (20 mL)を加えてクロロホルム(15 mL×3回)で分液抽出した。得られた有機層をNa2SO4 で乾燥した。溶媒を留去し残留をカラムクロマトグラフィー(中性シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル= 9:1) で精製し、3-methyl-2-(p-tolyl)quinolineを黄色液体として得た(457.8 mg, 65%)。
アルゴンガス雰囲気下、50 mL二口フラスコに2-benzofurane(9.3 mmol, 1.098 g)、THF (5.0 mL)を加え、0℃でn-butyllithium (9.0 mmol, 5.73 mL)を加え2時間撹拌した。その後、2-methyl-3-phenylpropionitrile(3.0 mmol, 435.6 mg)、THF (2.0 mL)を加え30分撹拌した。反応終了後、蒸留水(10 mL)を加えてクロロホルム(20 mL×3回)で分液抽出した。得られた有機層をNa2SO4 で乾燥した。溶媒を留去した。アルゴンガス雰囲気下、50 mLナスフラスコに得られたイミン中間体、ジクロロエタン(6.0 mL)、N-ヨードコハク酸イミド(6.3 mmol, 1.417 g)を加えタングステンランプ(300 W)で3時間照射、撹拌した。反応終了後、飽和Na2SO3 水溶液(20 mL)を加えてクロロホルム(15 mL×3回)で分液抽出した。得られた有機層をNa2SO4 で乾燥した。溶媒を留去し残留をカラムクロマトグラフィー(中性シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル= 9:1) で精製し、2-(benzofuranyl)-3-methylquinolineを橙色固体として得た(478.6 mg, 62%)。
Figure 0007269584000012
・・・・・・・・・・(8)
上記(8)式に示すように、ニトリル化合物に対して、テトラヒドロフラン(THF)を5.0 ml混合し、-10℃で30分撹拌し、更に蒸留水を混合することにより、イミン化合物を生成した。次にこのイミン化合物に対してN-ヨードコハク酸イミド(2.1equiv)又は1,3-ジヨード-3,3-ジメチルヒダントイン(1.1equiv)をヨウ素化剤として添加し、1,2-ジクロロエタン(DCE)を混合し、3時間撹拌したところ、キノリン化合物が得られた。以下の実施例4~19は、このニトリル化合物におけるR1、R2の基、得られた生成物、各ヨウ素化剤に対する収率を示す。
Figure 0007269584000013
※ 実施例14~17、19についてのスペクトルデータについて以下にその詳細を示す。
3-Ethyl-2-phenylquinoline (実施例14): white solid; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.20 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 2.80 (q, 2H, J = 7.6 Hz), 7.42-7.51 (m, 3H), 7.53-7.56 (m, 3H), 7.67 (td, 1H, J = 7.6 Hz), 7.82 (dd, 1H, J = 8.4, 1.4 Hz), 8.06 (s, 1H), 8.13 (d, 1H, J = 7.9 Hz); 13C-NMR (100 MHz, CDCl3): δ = 14.7, 26.0, 126.3, 126.9, 127.7, 128.0, 128.2, 128.7 (2C), 129.2, 134.8, 135.2, 140.9, 146.3, 160.6; HRMS (ESI): Calcd for C17H15N [M+H]+ = 234.1277, Found = 234.1277.
3-Ethyl-2-(2-methylphenyl)quinoline (実施例15): yellow liquid; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.16 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 2.09 (s, 3H), 2.57 (br, 2H), 7.29-7.33 (m, 4H), 7.54 (t, 1H, J = 8.2 Hz), 7.67 (td, 1H, J = 7.6 Hz), 7.83 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 8.06 (s, 1H), 8.12 (d, 1H, J = 8.4 Hz); 13C-NMR (100 MHz, CDCl3): δ = 14.2, 19.5, 25.5, 125.6, 126.3, 126.9, 127.7, 128.0, 128.3, 128.6, 129.1, 130.2, 134.3 135.5, 135.7, 140.1, 146.2, 161.1; HRMS (ESI): Calcd for C18H17N [M+H]+ = 248.1431, Found = 248.1434.
3-Ethyl-2-(3-methylphenyl)quinoline (実施例16): yellow liquid; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.20 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 2.43 (s, 3H), 2.79 (q, 2H, J = 7.5 Hz), 7.24-7.26 (m, 1H), 7.52 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.66 (t, 1H, J = 7.6 Hz), 7.81 (d, 1H, J = 8.0 Hz), 8.05 (s, 1H), 8.13 (d, 1H, J = 8.2 Hz); 13C-NMR (100 MHz, CDCl3): δ = 14.7, 21.5, 25.9, 125.6, 126.2, 126.8, 127.6, 128.0, 128.7 (2C), 129.2, 129.3, 134.7, 135.3, 137.9, 140.8, 146.2, 160.8; HRMS (ESI): Calcd for C18H17N [M+H]+ = 248.1432, Found = 248.1434.
3-Ethyl-2-(4-methylphenyl)quinoline (実施例17): yellow liquid; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.20 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 2.43 (s, 3H), 2.81 (q, 2H, J = 7.5 Hz), 7.29 (d, 2H, J = 7.7 Hz), 7.48 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 7.51 (t, 1H, J = 7.5 Hz), 7.81 (dd, 1H, J = 7.9, 1.1 Hz), 8.04 (s, 1H), 8.12 (d, 1H, J = 8.4 Hz); 13C-NMR (100 MHz, CDCl3): δ = 14.7, 21.3, 26.0, 126.2, 126.8, 127.6, 128.6 (2C), 128.9, 129.2, 134.7 135.3, 137.7, 138.0, 146.3, 160.6; HRMS (ESI): Calcd for C18H17N [M+H]+ = 248.1436, Found = 248.1434.
3-Ethyl-2-(4-methoxyphenyl)quinoline (実施例19): white solid; 1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.21 (t, 3H, J = 7.5 Hz), 2.83 (q, 2H, J = 6.8 Hz), 3.88 (s, 3H), 7.02 (dt, 2H, J = 8.6, 2.0 Hz), 7.49-7.53 (m, 3H), 7.66 (dt, 1H, J = 7.7, 1.4 Hz), 7.80 (dd, 1H, J = 8.2, 1.4 Hz), 8.03 (s, 1H), 8.11 (d, 1H, J = 7.5 Hz); 13C-NMR (100 MHz, CDCl3): δ = 14.7, 26.0, 55.3, 113.7, 126.1, 126.8, 127.5, 128.6, 129.1, 130.0, 133.4, 134.8, 135.3, 146.3, 159.5, 160.2; HRMS (ESI): Calcd for C18H17ON [M+H]+ = 264.1379, Found = 264.1383.

Claims (5)

  1. 以下の化学式(1)に基づいてイミン化合物と、ヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造することを特徴とするキノリン化合物の製造方法。
    Figure 0007269584000014
    ・・・・・・・・・・(1)
    ここで、R6は、脂肪族基又は芳香族基。R1~R5は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、フェノキシ基、シアノ基又はニトロ基であり、これらが互いに結合して、芳香族又は非芳香族の環を形成してもよい。
  2. 以下の化学式(2)に基づいて、ニトリル化合物と、R6Mとヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造することを特徴とするキノリン化合物の製造方法。
    Figure 0007269584000015
    ・・・・・・・・・・(2)
    ここで、R6Mは有機金属化合物として示される化合物である。R6は、脂肪族基又は芳香族基、R1~R5は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、フェノキシ基、シアノ基又はニトロ基であり、これらが互いに結合して、芳香族又は非芳香族の環を形成してもよい。Mはリチウム、MgX、ZnX(Xは、ハロゲン原子)である。
  3. 以下の化学式(2)に基づいて、ニトリル化合物と、R6Liとヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造することを特徴とする請求項2記載のキノリン化合物の製造方法。
    Figure 0007269584000016
    ・・・・・・・・・・(2)

    ここで、R6は、脂肪族基又は芳香族基、R1~R 5 は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、フェノキシ基、シアノ基又はニトロ基であり、これらが互いに結合して、芳香族又は非芳香族の環を形成してもよい。
  4. 以下の化学式(2)に基づいて、ニトリル化合物と、R6MgXとヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造することを特徴とする請求項2記載のキノリン化合物の製造方法。
    Figure 0007269584000017
    ・・・・・・・・・・(2)
    ここで、R6は、脂肪族基又は芳香族基、R1~R5は、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖状の炭素数1~12のアルキル基、置換されていてもよい芳香族基、置換されていてもよい非芳香族複素環式基、カルボキシル基、直鎖又は分岐状の炭素数1~12のアルコキシ基、フェノキシ基、シアノ基又はニトロ基であり、これらが互いに結合して、芳香族又は非芳香族の環を形成してもよい。Xはハロゲン原子である。
  5. 中間生成物として、以下の化学式(3)に基づいたイミン化合物を生成し、当該イミン化合物と、ヨウ素化剤とを混合することにより、キノリン化合物を製造すること
    を特徴とする請求項2記載のキノリン化合物の製造方法。
    Figure 0007269584000018
    ・・・・・・・・・・(3)
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