JP7269161B2 - 水素製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水素製造装置に関する。
従来、水素を製造するための水素製造装置としては、原料炭化水素を改質装置で改質した後、改質ガスをPSA(Pressure Swing Adsorption)装置へ供給するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、改質装置で改質された改質ガスを、多段圧縮機で圧縮してPSAへ供給できることが記載されている。
特表2008-526657
ところで、多段圧縮機で改質ガスを圧縮する場合に、例えば、2段目以降の圧縮部内でガス中の水蒸気が凝縮して水となる場合があり、改良の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、多段の圧縮機でガスを圧縮する場合、2段目以降の圧縮部における水蒸気の凝縮を抑制可能な水素製造装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の水素製造装置は、原料を改質し水素を主成分とした改質ガスを生成する改質器と、前記改質ガスから水素ガスを分離する水素分離器と、前記改質器で生成された前記改質ガスを複数の圧縮部で段階的に圧縮して前記水素分離器に送出する多段圧縮機と、複数の前記圧縮部の各々に備えられ外部より供給された冷却水で前記圧縮部を冷却する冷却部と、を備え、1段目の前記圧縮部に備えられた前記冷却部を通過した前記冷却水を、2段目以降の前記圧縮部に備えられた前記冷却部に供給する。
請求項1に記載の水素製造装置は、改質器と水素分離器を備えている。改質器では、原料を改質して水素を主成分とした改質ガスが生成される。
改質器で生成された改質ガスは、多段圧縮機に設けられた複数の圧縮部で段階的に圧縮されて水素分離器に送出される。
水素分離器では、改質ガスから水素ガスが分離される。
1段目の圧縮部で改質ガスを圧縮すると、圧縮部内の改質ガスの温度が上昇し、それに伴って1段目の圧縮部の温度が上昇するが、1段目の圧縮部に備えられた冷却部に冷却水を通すことで1段目の圧縮部を冷却し、1段目の圧縮部の温度上昇を抑制することができる。
同様に、2段目以降の圧縮部で改質ガスを圧縮した場合も、圧縮部内の改質ガスの温度が上昇し、それに伴って2段目以降の圧縮部の温度が上昇するが、1段目の圧縮部に備えられた冷却部を通過した冷却水が2段目以降の圧縮部に備えられた冷却部に供給されることで、2段目以降の圧縮部を冷却し、2段目以降の圧縮部の温度上昇を抑制することができる。
請求項1に記載の水素製造装置では、2段目以降の圧縮部に備えられた冷却部に供給される冷却水を1段目の圧縮部の熱で加熱することで、2段目以降の圧縮部に備えられた冷却部に供給される冷却水の温度を、2段目以降の圧縮部に供給される改質ガスの露点温度よりも高めることができる。
これにより、2段目以降の圧縮部において、改質ガスに含まれる水蒸気の凝縮を抑制することができ、水蒸気の凝縮による水の発生を抑制することができる。
請求項2に記載の水素製造装置は、原料を改質し水素を主成分とした改質ガスを生成する改質器と、前記改質ガスから水素ガスを分離する水素分離器と、前記改質器で生成された前記改質ガスを複数の圧縮部で段階的に圧縮して前記水素分離器に送出する多段圧縮機と、前記改質器から前記水素分離器に至る改質ガス供給路に設けられ、前記改質ガスと外部より供給された冷却水との間で熱交換を行う熱交換器と、複数の前記圧縮部の各々に備えられて前記圧縮部を冷却する冷却部と、を備え、前記熱交換器を通過した前記冷却水を前記多段圧縮機の2段目以降の前記圧縮部に備えられた前記冷却部に供給する。
請求項2に記載の水素製造装置は、改質器と水素分離器を備えている。改質器では、原料を改質して水素を主成分とした改質ガスが生成される。
改質器で生成された改質ガスは、多段圧縮機に設けられた複数の圧縮部で段階的に圧縮されて水素分離器に送出される。
水素分離器では、改質ガスから水素ガスが分離される。
請求項2に記載の水素製造装置では、改質器から水素分離器に至る改質ガス供給路に設けられた熱交換器が、改質ガスと外部より供給された冷却水との間で熱交換を行うことで、改質ガスを冷却し、熱交換器から排出される冷却水の温度を、熱交換器に流入する前の冷却水の温度よりも高めることができる。
このように、2段目以降の圧縮部に備えられた冷却部に供給する冷却水を熱交換器に通過させることで、該冷却水の温度を、2段目以降の圧縮部に供給される改質ガスの露点温度よりも高めることできる。これにより、2段目以降の圧縮部において、改質ガスに含まれる水蒸気の凝縮を抑制することができ、水蒸気の凝縮による水の発生を抑制することができる。
請求項3に記載の水素製造装置は、原料を改質し水素を主成分とした改質ガスを生成する改質器と、前記改質ガスから水素ガスを分離する水素分離器と、前記改質器で生成された前記改質ガスを複数の圧縮部で段階的に圧縮して前記水素分離器に送出する多段圧縮機と、前記改質器から前記水素分離器に至る改質ガス供給路に設けられ、前記改質ガスと外部より供給された冷却水との間で熱交換を行う熱交換器と、複数の前記圧縮部の各々に備えられて前記冷却水で前記圧縮部を冷却する冷却部と、を備え、前記熱交換器、及び1段目の前記圧縮部に備えられた前記冷却部を通過した前記冷却水を前記多段圧縮機の2段目以降の前記圧縮部に備えられた前記冷却部に供給する。
請求項3に記載の水素製造装置は、改質器と水素分離器を備えている。改質器では、原料を改質して水素を主成分とした改質ガスが生成される。
改質器で生成された改質ガスは、多段圧縮機に設けられた複数の圧縮部で段階的に圧縮されて水素分離器に送出される。
水素分離器では、改質ガスから水素ガスが分離される。
請求項3に記載の水素製造装置では、改質器から水素分離器に至る改質ガス供給路に設けられた熱交換器が、改質ガスと外部より供給された冷却水との間で熱交換を行うことで、改質ガスを冷却し、熱交換器から排出される冷却水の温度を、熱交換器に流入する前の冷却水の温度よりも高めることができる。
また、1段目の圧縮部に備えられた冷却部に冷却水を供給することで、1段目の圧縮部を冷却することができ、1段目の圧縮部に備えられた冷却部を通過した冷却水の温度を、該冷却部に流入する前の冷却水の温度よりも高めることができる。
このように、2段目以降の圧縮部に備えられた冷却部に供給する冷却水を熱交換器と、1段目の圧縮部に備えられた冷却部に通過させることで、該冷却水の温度を、2段目以降の圧縮部に供給される改質ガスの露点温度よりも高めることできる。これにより、2段目以降の圧縮部において、改質ガスに含まれる水蒸気の凝縮を抑制することができ、水蒸気の凝縮による水の発生を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の水素製造装置において、前記熱交換器は、1段目の前記圧縮部に流入する前の前記改質ガスと前記冷却水との熱交換、及び2段目以降の前記圧縮部から前記水素分離器に供給される前記改質ガスと前記冷却水との熱交換の少なくとも一方を行う。
請求項4に記載の水素製造装置では、熱交換器は、1段目の圧縮部に流入する前の改質ガスと冷却水との熱交換、及び2段目以降の圧縮部から水素分離器に供給される改質ガスと冷却水との熱交換の少なくとも一方を行うことで、冷却水の温度を高めることができる。これにより、2段目以降の圧縮部において、改質ガスに含まれる水蒸気の凝縮を抑制することができ、水蒸気の凝縮による水の発生を抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2~請求項4の何れか1項に記載の水素製造装置において、1段目の前記圧縮部で圧縮された前記改質ガスを2段目以降の前記圧縮部に供給する前記改質ガス供給路に、前記改質ガスと外部より供給されて前記熱交換器を通過していない前記冷却水との間で熱交換を行う1段圧縮済み改質ガス用熱交換器が設けられている。
請求項5に記載の水素製造装置では、2段目以降の圧縮部に供給する改質ガスを、1段圧縮済み改質ガス用熱交換器で、外部より供給されて他の熱交換器を通過していない冷却水との間で熱交換を行う。このため、2段目以降の圧縮部に供給する改質ガスを、効率的に冷却することができ、他の熱交換器を通過させて温まった冷却水との間で熱交換を行った改質ガスよりも低温の改質ガスを、2段目以降の圧縮部に供給することができる。
本発明によれば、水素製造装置において、2段目以降の圧縮部における水蒸気の凝縮を抑制することができる。
第1実施形態に係る水素製造装置を示した概略構成図である。 第1実施形態に係る水素製造装置の冷却水の経路、及び改質ガスの経路を示した経路図である。 第2実施形態に係る水素製造装置の冷却水の経路、及び改質ガスの経路を示した経路図である。 第3実施形態に係る水素製造装置の冷却水の経路、及び改質ガスの経路を示した経路図である。 第4実施形態に係る水素製造装置を示した概略構成図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る水素製造装置の一例を図1乃至図3に従って説明する。
本実施形態に係る水素製造装置10Aは、図1に示されるように、脱硫器60、改質器12、圧縮機14、水素精製器16、及び、オフガスタンク18を備えている。また、昇圧前水分離部30、昇圧後水分離部32、及び、燃焼排ガス水分離部34を備えている。この水素製造装置10Aは、炭化水素原料から水素を製造するものであり、本実施形態では、炭化水素原料の一例としてメタンを主成分とする都市ガスが用いられる場合について説明する。なお、図1では、水素製造装置10Aの構成を概略的に示しており、水素製造装置10Aは、他の構成を含んでいてもよい。
(脱硫器)
脱硫器60は、原料ガス中の硫黄分を除去するものである。
脱硫器60の出口側には、脱硫後の都市ガスを送出する、原料供給管P1が接続されている。原料供給管P1は、原料分岐管P1A、P1Bに分岐されている。原料分岐管P1Aは、後述する燃焼部28と接続され、原料分岐管P1Bは、改質器12と接続されている。なお、燃焼部28に供給する原料ガスは必要に応じて脱硫すればよく、脱硫していない原料ガスを燃焼部28に直接供給してもよい。
(改質器)
改質器12は、脱硫後の都市ガスと改質用の水とを混合しつつ加熱し、混合ガスを発生させる予熱流路22と、水蒸気改質反応によって、混合ガスから水素を主成分とする改質ガスG1を生成する改質触媒層24とを備える。また、改質反応の熱源となる燃焼部28を備える。改質ガスG1には、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、メタンが含まれている。また、改質器12は、改質ガスG1に含まれる一酸化炭素と水蒸気とを反応させて、水素と二酸化炭素とに変換するCO変成触媒層26を備える。改質ガスG2では、改質ガスG1に比べ、一酸化炭素が低減される。改質器12としては、筒状の部材を同心円状に配置して構成される多重筒型改質器等を用いることができる。
改質器12の予熱流路22には、脱硫器60から都市ガスを供給するための原料分岐管P1B、及び、改質水を供給するための改質水供給管P9が接続されている。予熱流路22には、原料分岐管P1Bから都市ガスが供給され、改質水供給管P9から改質水が供給される。都市ガス及び改質水は、予熱流路22を流れ、燃焼部28からの熱により加熱され、水が気化され、都市ガス及び気相の改質用水(水蒸気)が混合されることにより、混合ガスが生成される。
予熱流路22を経た混合ガスは、改質触媒層24へ供給される。改質触媒層24には、都市ガスを水蒸気改質して水素を主成分とする改質ガスを生成するための触媒が設けられている。予熱流路22にて生成された混合ガスは、改質触媒層24で燃焼部28からの熱により加熱され、水蒸気改質反応、二酸化炭素改質反応によって、水素を主成分とする改質ガスG1が生成される。
改質触媒層24で生成された改質ガスG1は、CO変成触媒層26へ送出される。CO変成触媒層26では、改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気が反応して、水素と二酸化炭素に変換され、一酸化炭素が低減される。なお、CO変成触媒層26よりも下流に、更に一酸化炭素を除去するためのCO選択酸化触媒層を設けてもよい。CO変成触媒層26、またはCO変成触媒層26及びCO選択酸化触媒層を経た改質ガスG2は、改質ガス排出管P3へ送出される。
燃焼部28には、オフガス管P7が接続されており、後述するオフガスがオフガス管P7から燃料として供給される。さらに、この燃焼部28の上端部には、燃焼用空気を供給するための空気供給管P2が接続されている。また、燃焼部28には、さらに原料供給管P1から分岐された原料分岐管P1Aが接続されている。原料分岐管P1Aには、空気供給管P2から分岐された空気分岐管P2Aが接続されている。燃焼部28には、都市ガスに空気が混合された気体が、オフガスとは別に供給される。燃焼用のオフガスと都市ガスは、いずれか一方、または両方が、必要に応じて供給される。
燃焼部28からの燃焼排ガスは、改質器12内での熱交換のための流路(不図示)へ送出される。熱交換後の燃焼排ガスは、改質器12の外のガス排出管P10へ排出される。
改質器12から改質ガス排出管P3へ送出された改質ガスは、図1に示すように、昇圧前水分離部30、圧縮機14、昇圧後水分離部32、及び水素精製器16をこの順番で流れる。つまり、ガスの流れ方向において、上流側から下流側に、改質器12、昇圧前水分離部30、圧縮機14、昇圧後水分離部32、及び水素精製器16がこの順番で配置されている。
(昇圧前分離部)
昇圧前水分離部30は、上部が気体室30Aとされ、下部が液体室30Bとされている。気体室30Aには、改質ガス排出管P3の下流端が接続されている。また、気体室30Aには、連絡流路管P4の上流端が接続されている。液体室30Bの底部には、改質ガス水配管P8Aが接続されている。改質ガス中の水蒸気は、昇圧前水分離部30の上流に配置された熱交換器HE1において冷却されることによって凝縮される。凝縮により改質ガスから分離された水は、液体室30Bに貯留され、改質ガス水配管P8Aへ送出される。
なお、昇圧前水分離部30において、改質ガス中の水分がある程度除去され、残りの水分は、後述する昇圧後水分離部32で除去することができる。
(圧縮機)
圧縮機14は、昇圧前水分離部30から供給された改質ガスを多段で圧縮して昇圧し、昇圧後水分離部32へ供給する。本実施形態の圧縮機14は、所謂2段圧縮機と呼ばれるものであり、昇圧前水分離部30からの改質ガスを圧縮する低圧側圧縮部14Aと、低圧側圧縮部14Aで圧縮された改質ガスを更に圧縮する高圧側圧縮部14Bとを備えている。
本実施形態の低圧側圧縮部14A、及び高圧側圧縮部14Bには、一例として、レシプロ式のコンプレッサを用いることができるが、ロータリー式等の他の形式のコンプレッサを用いてもよい。
低圧側圧縮部14Aには、低圧側圧縮部14Aを冷却するための低圧側冷却部15Aが隣接して設けられており、高圧側圧縮部14Bには、高圧側圧縮部14Bを冷却するための高圧側冷却部15Bが隣接して設けられている。
低圧側圧縮部14Aのガス流入部には、昇圧前水分離部30からの改質ガスが流れる連絡流路管P4が接続されている。
低圧側圧縮部14Aのガス流出部と高圧側圧縮部14Bのガス流入部とは、低圧側圧縮部14Aで圧縮された改質ガスが流れる連絡流路管P15で接続されている。
高圧側圧縮部14Bのガス流出部には、昇圧後水分離部32へ供給される改質ガスが流れる連絡流路管P5が接続されている。
圧縮機14の低圧側圧縮部14Aよりも上流側、昇圧前水分離部30よりも下流側には、バッファタンク35が設けられている。バッファタンク35は、昇圧前水分離部30から供給される改質ガスを蓄積する。バッファタンク35で一旦蓄積された改質ガスが、圧縮機14の低圧側圧縮部14Aへ送出される。また、バッファタンク35には、後述する、濃度測定後水素ガス排出管P14(図2参照)が接続されている。
(冷却水の経路)
図1、及び図2に示すように、水素製造装置10Aには、改質ガスを冷却する熱交換器HE1、熱交換器HE2、及び熱交換器HE3と、燃焼ガスを冷却する熱交換器HE4とが設けられている。これらの熱交換器HE1、熱交換器HE2、熱交換器HE3、熱交換器HE4には、一例として、水素製造装置10Aの外部に設けられた冷却水供給源70から冷却水が供給され、改質ガス、及び燃焼ガスの冷却に用いた冷却水は、水素製造装置10Aの外部に設けられた排水設備72へ排出される。
なお、冷却水供給源70は、一例として、上水道(市水)を上げることができるが、改質ガス、及び燃焼ガスを冷却できる冷却水を供給できるものであれば、工業用の冷却水を供給する設備等であってもよい。
排水設備72は、一例として、下水道を上げることができるが、下水道以外であってもよい。工業用の冷却水を供給する設備から冷却水が供給された場合、使用済みの冷却水は、工業用の冷却水を供給する設備に戻してもよい。また、使用済みの冷却水は、クーリングタワー等で冷却し、再利用してもよい。
冷却水供給源70には、配管P16の一端が接続されており、配管P16の他端には、分岐部を介して配管P18の一端、配管P20の一端、及び配管P22の一端が接続されている。
配管P18の中間部には、熱交換器HE4が設けられている。
配管P20の中間部には、熱交換器HE3が設けられている。
配管P22の他端は、圧縮機14の低圧側冷却部15Aの冷却水流入部に接続されている。配管P22の中間部には、冷却水供給源70側に熱交換器HE2が設けられ、低圧側冷却部15A側に熱交換器HE1が設けられており、冷却水は、熱交換器HE2、熱交換器HE1の順に流れる。
圧縮機14の低圧側冷却部15Aの冷却水排出部には配管P24の一端が接続され、配管P24の他端は、圧縮機14の高圧側冷却部15Bの冷却水流入部に接続されており、低圧側冷却部15Aからの冷却水が高圧側冷却部15Bに流入する。
高圧側冷却部15Bの冷却水排出部には、配管P26の一端が接続されている。
配管P18の他端、配管P20の他端、及び配管P26の他端は、配管P28の一端に接続されており、配管P28の他端が排水設備72に接続されている。
(昇圧後分離部)
昇圧後水分離部32は、上部が気体室32Aとされ、下部が液体室32Bとされている。気体室32Aには、連絡流路管P5の下流端が接続されている。また、気体室32Aには、連絡流路管P6の上流端が接続されている。液体室32Bの底部には、改質ガス水配管P8Bが接続されている。改質ガス中の水蒸気は、昇圧後水分離部32の上流に配置された熱交換器HE2において冷却されることによって凝縮される。凝縮により改質ガスから分離された水は、液体室32Bに貯留され、改質ガス水配管P8Bへ送出される。
昇圧後水分離部32よりも下流側、水素精製器16よりも上流側には、バッファタンク36が設けられている。バッファタンク36は、昇圧後水分離部32から供給される改質ガスを蓄積する。バッファタンク36で一旦蓄積された改質ガスは、水素精製器16へ送出される。
(水素精製器)
水素分離器としての水素精製器16には、昇圧後水分離部32から送出された改質ガスが流れる連絡流路管P6の下流端が接続されている。水素精製器16には、一例として、PSA装置が使用される。この水素精製器16により改質ガスが水素ガス(製品水素ガス)と水素以外の不純物を含むオフガスに分離される。水素精製器16には、製品水素配管P11が接続されており、精製された製品水素ガスは製品水素配管P11へ送出される。オフガスは、後述するオフガス管P7へ送出される。
製品水素配管P11は、製品水素タンク50と接続されている。
水素精製器16のオフガスを排出する側には、オフガス管P7の上流端が接続されている。オフガス管P7の下流端は、改質器12の燃焼部28と接続されている。水素精製器16からは、水素精製により分離されたオフガスが、オフガス管P7へ送出される。オフガス管P7には、オフガスタンク18が設けられている。オフガスは、オフガスタンク18に一時貯留される。
オフガスタンク18の出口側に接続されたオフガス管P7は、改質器12の燃焼部28と接続されており、オフガス管P7を流れるオフガスは、燃焼部28へ供給される。
(燃焼排ガス水分離部)
燃焼排ガス水分離部34は、上部が気体室34Aとされ、下部が液体室34Bとされている。気体室34Aには、ガス排出管P10の下流端が接続されている。また、気体室34Aには、外部排出管P12が接続されている。液体室34B底部には、燃焼排ガス水配管P8Cが接続されている。
燃焼排ガスは、燃焼部28からガス排出管P10へ送出される。燃焼排ガス中の水蒸気は、燃焼排ガス水分離部34の上流に配置された熱交換器HE4において冷却されることによって凝縮される。凝縮により燃焼排ガスから分離された水は、液体室34Bに貯留され、燃焼排ガス水配管P8Cへ送出される。水が分離された後の燃焼排ガスは、外部排出管P12から外部へ排出される。
水素製造装置10Aの底部には、水タンク40が配置されている。水タンク40には、水流入口40Aが形成されており、改質ガス水配管P8A、P8B、及び燃焼排ガス水配管P8Cは、合流後に水流入口40Aと接続されている。合流後の配管を水流入管P8と称する。水流入管P8の内径は、燃焼排ガス水配管P8Cの内径よりも大径とされている。
水タンク40は、昇圧前水分離部30、昇圧後水分離部32、及び燃焼排ガス水分離部34において貯留可能な水の総量よりも大容量とされており、昇圧前水分離部30、昇圧後水分離部32、及び燃焼排ガス水分離部34よりも鉛直方向下側に配置されている。ここで、「水タンク40が昇圧前水分離部30、昇圧後水分離部32、及び、燃焼排ガス水分離部34よりも鉛直方向下側に配置されている」とは、液体室30Bの底部、液体室32Bの底部、及び液体室34Bの底部が、水タンク40の水流入口40Aよりも鉛直方向上側に配置されていることを意味する。
水タンク40には、改質水供給管P9の上流端が接続されている。改質水供給管P9には、溶存イオン成分を除去するための水処理器(イオン交換樹脂)42が設けられている。また、改質水供給管P9には、ポンプ44が設けられており、ポンプ44の駆動により、水タンク40に貯留された水が水処理器42を経て改質器12へ供給される。改質水供給管P9の水処理器42よりも下流側、ポンプ44よりも上流側には、純水供給管P13が接続されている。純水供給管P13からは改質器12へ、改質水供給管P9を経て、必要に応じ純水が供給される。
(作用)
次に、水素製造装置10Aの作用について説明する。
水素製造運転時には、原料供給管P1から脱硫器60へ都市ガスが供給される。脱硫器60の触媒部62では、都市ガスに含まれる硫黄化合物が除去され、脱硫処理後の都市ガスが、原料供給管P1へ送出される。
原料供給管P1から改質器12へ脱硫処理後の都市ガスが供給され、改質水供給管P9から改質器12へ改質水が供給される。予熱流路22で都市ガス、改質水が混合されつつ加熱され、混合ガスとなって改質触媒層24へ供給される。
改質触媒層24では、燃焼部28からの燃焼排ガスにより加熱されて、混合ガスが水蒸気改質され、水素を主成分とする改質ガスが生成される。CO変成触媒層26へ供給され、改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気が反応して、水素と二酸化炭素に変換され、一酸化炭素が低減される。CO変成触媒層26を通過した改質ガスは、改質ガス排出管P3へ送出される。
改質ガスは、改質ガス排出管P3に設けられた熱交換器HE1を経て、昇圧前水分離部30の気体室30Aへ供給される。気体室30Aへ供給された改質ガスに含まれる水は、熱交換器HE1での冷却により凝縮されて液体室30Bへ貯留され、改質ガス水配管P8Aを経て水タンク40へ送出される。気体室30Aから、水が分離された改質ガスが、連絡流路管P4を流れてバッファタンク35へ供給される。バッファタンク35では、改質器12からの改質ガスを一時貯留して圧力変動を緩和し、当該改質ガスを圧縮機14の低圧側圧縮部14Aへ供給する。
圧縮機14では、まず最初に、バッファタンク35から供給された改質ガスが低圧側圧縮部14Aで圧縮され、低圧側圧縮部14Aで圧縮された改質ガスは、熱交換器HE3で冷却され、高圧側圧縮部14Bに供給される。高圧側圧縮部14Bでは、低圧側圧縮部14Aで圧縮され熱交換器HE3で冷却された改質ガスが更に圧縮される。
圧縮機14の高圧側圧縮部14Bで圧縮された改質ガスは、連絡流路管P5を流れ熱交換器HE2を経て昇圧後水分離部32の気体室32Aへ供給される。気体室32Aへ供給された改質ガスに含まれる水蒸気は、熱交換器HE2での冷却により凝縮されて液体室32Bへ貯留され、改質ガス水配管P8Bを経て水タンク40へ送出される。気体室32Aから、水が分離された改質ガスが、連絡流路管P6を流れて水素精製器16へ供給される。
水素精製器16では、改質ガスが水素ガス(製品水素ガス)と、不純物を含むオフガスと、に分離され、製品水素ガスは製品水素配管P11へ送出される。製品水素配管P11へ送出された製品水素ガスは、製品水素タンク50に貯留される。
改質ガスから分離された水素以外の不純物を含むオフガスは、オフガス管P7を流れてオフガスタンク18へ一時貯留される。オフガスタンク18からは、オフガスが送出され、当該オフガスは、オフガス管P7を経て、燃料として改質器12の燃焼部28へ供給される。
改質器12の燃焼部28では、オフガスが燃焼され、燃焼排ガスがガス排出管P10を介して燃焼排ガス水分離部34の気体室34Aへ供給される。気体室34Aへ供給された燃焼排ガスに含まれる水蒸気は、熱交換器HE4での冷却により凝縮されて液体室34Bへ貯留され、燃焼排ガス水配管P8Cを経て水タンク40へ送出される。水が分離された燃焼排ガスは、外部排出管P12を経て外部へ排出される。なお、熱交換器HE4を通過した後の冷却水は、配管P28を介して排水設備72に排出される。
以下に、冷却水による、改質ガス、及び圧縮機14の冷却について補足する。
冷却水供給源70から排出された冷却水は、配管P16を通過後、合流部を介して配管P18、配管P20、及び配管P22に供給される。ここで、冷却水供源70から排出される冷却水の温度は、T1(°C)とする。ここで、冷却水供源70から排出される冷却水の温度は、装置内において最も低い。
配管P20に供給された冷却水供源70からの冷却水は、熱交換器HE3にて圧縮機14の低圧側圧縮部14Aを通過した後の改質ガスとの間で熱交換を行い、該改質ガスの冷却を行う。これにより、低圧側圧縮部14Aで圧縮されて昇温した改質ガスが熱交換器HE3で冷却され、冷却された改質ガスを高圧側圧縮部14Bに供給することができる。なお、熱交換器HE3には、冷却水供源70からの冷却水が直に供給されるので、改質ガスを効率的に冷却することができる。熱交換器HE3を通過した後の冷却水は、配管P28を介して排水設備72に排出される。
次に、配管P22に供給された冷却水は、熱交換器HE2にて、高圧側圧縮部14Bからの改質ガスとの間で熱交換を行い、高圧側圧縮部14Bからの改質ガスを冷却する。これにより、改質ガス中の水蒸気が熱交換器HE2において冷却されて凝縮され、凝縮により改質ガスから分離された水は、液体室32Bに貯留される。熱交換器HE2には、冷却水供源70からの冷却水が直に供給されるので、改質ガスを効率的に冷却することができる。
熱交換器HE2に装置内において水温の低い冷却水を通す理由は、水分の少ない改質ガスを水素精製器16に流入させ、水分の少ない水素ガスを製造するためである。
熱交換器HE2を通過した後の冷却水は、熱交換器HE1にて改質器12からの改質ガスとの間で熱交換を行い、改質器12からの改質ガスを冷却する。これにより、改質ガス中の水蒸気が熱交換器HE1において冷却されて凝縮され、凝縮により改質ガスから分離された水は、液体室30Bに貯留される。
低圧側圧縮部14Aは、改質ガスを圧縮する際に発生する熱で加熱されるが、熱交換器HE1を通過した冷却水が低圧側冷却部15Aに供給されることで低圧側圧縮部14Aは冷却される。
低圧側冷却部15Aを通過した後の冷却水は、配管P24を介して高圧側冷却部15Bに供給される。高圧側圧縮部14Bは、改質ガスを圧縮する際に発生する熱で加熱されるが、低圧側冷却部15Aを通過した冷却水が高圧側冷却部15Bに供給されることで高圧側圧縮部14Bは冷却される。
なお、高圧側圧縮部14Bを冷却した後の冷却水は、配管P26、及び配管P28を介して排水設備72に排出される。
本実施形態の水素製造装置10において、圧縮機14の冷却について補足する。
冷却水供源70から排出された冷却水は、熱交換器HE2、熱交換器HE1、低圧側冷却部15Aの順番で加熱されるため、熱交換器HE2、熱交換器HE1、低圧側冷却部15Aを通過した冷却水は、冷却水供源70から排出された直後の冷却水(熱交換が行われていない冷却水)よりも温度が高くなっている。
ここで、温度が低い冷却水(一例として、冷却水供源70から排出された直後の冷却水(T1°C))を高圧側冷却部15Bに供給する場合と、相対的に温度が高い冷却水(一例として、熱交換器HE2、熱交換器HE1、及び低圧側冷却部15Aで加熱された冷却水(T1+α°C)。)を高圧側冷却部15Bに供給する場合とを考えると、温度が低い冷却水を供給された高圧側冷却部15Bに隣接する高圧側圧縮部14Bの方が、温度が高い冷却水を供給された高圧側冷却部15Bに隣接する高圧側圧縮部14Bよりも低温となる。
そのため、温度が低い冷却水が供給された高圧側冷却部15Bに隣接する高圧側圧縮部14Bにおいては、内部に供給された改質ガスの露点温度よりも高圧側圧縮部14Bの温度が低くなり、高圧側圧縮部14Bの改質ガス中の水蒸気が凝縮し易く、水蒸気が凝縮した水が生じやすい。
即ち、高圧側圧縮部14Bに流入する改質ガスの露点をT2(°C)、高圧側冷却部15Bに流入する冷却水の温度をT3(°C)とすると、T2よりもT3の温度が低い場合、高圧側圧縮部14Bの内部で、改質ガス中の水が結露してしまう可能性がある。さらに、高圧側圧縮部14Bに流入する改質ガスは、大気圧よりは昇圧されているため、圧縮機14の停止時等に、その場所に改質ガスが留まることを想定すると、ガス温度よりもさらに高い温度で凝縮してしまう懸念がある。
本実施形態の水素製造装置10Aでは、冷却水供源70から排出された直後の冷却水(温度T1)よりも温度が高い冷却水を高圧側冷却部15Bに供給するので、高圧側冷却部15Bに流入する冷却水の温度T3を、高圧側冷却部15Bに隣接する高圧側圧縮部14Bに流入する改質ガスの露点温度T2よりも高くすることができる。このため、運転中、及び停止中においても、高圧側圧縮部14Bの内部において、改質ガス中の水蒸気の凝縮が抑制され、高圧側圧縮部14Bの内部で水の発生が抑制される。
このようにして、本実施形態の水素製造装置10Aでは、圧縮機14の高圧側圧縮部14Bにおける水の発生が抑制されるので、圧縮機14の不具合の発生を抑制し、耐久性を向上させることができ、また、安全性を向上させることができる。
圧縮機14で生ずる水による不具合とは、一例として、潤滑に使用するグリスが固着したり、金属部材が腐食する等である。
また、本実施形態の水素製造装置10Aでは、冷却水を生成するためのチラーを必要としないため、水素製造装置10Aの運転に必要な消費電力を減らすことができ、また、水素製造装置10Aの部品点数削減により、小型化、コンパクト化を図ることができる。
また、本実施形態の水素製造装置10Aでは、高圧側圧縮部14Bに供給する改質ガスを、熱交換器HE3で、冷却水供源70から供給されて他の熱交換器を通過していない冷却水との間で熱交換を行っているため、高圧側圧縮部14Bに供給する改質ガスを効率的に冷却することができ、他の熱交換器を通過させて温まった冷却水との間で熱交換を行った改質ガスよりも低温の改質ガスを高圧側圧縮部14Bに供給することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態の水素製造装置10Bでは、第1の実施形態の水素製造装置10Aとは、圧縮機14に供給される冷却水の通過経路が異なっている。
本実施形態の水素製造装置10Bでは、冷却水供源70から排出された冷却水は、熱交換器HE1、熱交換器HE2、低圧側冷却部15Aを順に介して高圧側冷却部15Bに供給される。
本実施形態の水素製造装置10Bでは、冷却水供源70から排出された直後の冷却水よりも温度が高い冷却水を高圧側冷却部15Bに供給するので、該高圧側冷却部15Bに隣接する高圧側圧縮部14Bにおいては、第1の実施形態と同様に、高圧側冷却部15Bに流入する冷却水の温度T3を、高圧側冷却部15Bに隣接する高圧側圧縮部14Bに流入する改質ガスの露点温度T2よりも高くすることができる。これにより、本実施形態の水素製造装置10Bにおいても、高圧側圧縮部14Bの改質ガス中の水蒸気の凝縮が抑制され、水蒸気の凝縮による水の発生が抑制される。
圧縮機14の低圧側圧縮部14Aに供給する改質ガスは、冷却水供源70から排出された直後の装置内で最も温度が低い冷却水(温度はT1(°C))が供給される熱交換器HE1で冷却され、低圧側圧縮部14Aに供給する改質ガスの露点温度を下げることができる。このため、余分な圧縮をしなければならないガス量が減り、圧縮機14の負荷を減らすことができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態の水素製造装置10Cでは、第1の実施形態の水素製造装置10A、及び第2の実施形態の水素製造装置10Bとは、圧縮機14に供給される冷却水の通過経路が異なっている。
本実施形態の水素製造装置10Cでは、配管P18の中間部に熱交換器HE2が設けられ、配管P20の中間部に熱交換器HE4が設けられ、配管P22の中間部に熱交換器HE3が設けられている。また、熱交換器HE1は、配管P16と配管P28とを連通する配管P34の中間部に設けられている。
本実施形態では、冷却水供源70から排出された冷却水は、配管P22を通過し、熱交換器HE3、及び低圧側冷却部15Aを介して温度が高められ、高圧側冷却部15Bに供給される。高圧側冷却部15Bに流入する冷却水の温度T3を、高圧側冷却部15Bに隣接する高圧側圧縮部14Bに流入する改質ガスの露点温度T2よりも高くすることができる。これにより、本実施形態の水素製造装置10Cにおいても、高圧側圧縮部14Bの改質ガス中の水蒸気の凝縮が抑制され、水蒸気の凝縮による水の発生が抑制される。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。前述した実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施形態の水素製造装置10Dは、第1の実施形態の水素製造装置10Aの変形例である。図5に示すように、本実施形態の水素製造装置10Dでは、低圧側圧縮部14Aのガス流出部と高圧側圧縮部14Bのガス流入部とを連結する連絡流路管P15において、熱交換器HE3と高圧側圧縮部14Bとの間に、昇圧後水分離部32と同様の構成とされた昇圧後水分離部80が設けられている。
昇圧後水分離部80は、上部が気体室80Aとされ、下部が液体室80Bとされている。気体室80Aには、連絡流路管P15の下流端が接続されている。また、気体室80Aには、連絡流路管P30の上流端が接続されている。液体室80Bの底部には、改質ガス水配管P32が接続されている。改質ガス中の水蒸気は、昇圧後水分離部80の上流に配置された熱交換器HE3で冷却されることによって凝縮される。凝縮により改質ガスから分離された水は、液体室80Bに貯留され、改質ガス水配管P32を介して水タンク40へ送出される。
本実施形態の水素製造装置10Dでは、高圧側圧縮部14Bに流入する前の改質ガス中の水分を昇圧後水分離部80を用いて除去するので、第1の実施形態の水素製造装置10Aに比較して、水分の少ない改質ガス、言い換えれば露点温度の低い改質ガスを高圧側圧縮部14Bに供給することができる。なお、その他の作用、効果は、第1の実施形態と同様である。
<その他の実施形態>
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
少なくとも、多段圧縮機の2段目以降の圧縮部に備えられた冷却部に対して、該2段目以降の圧縮部に流入する改質ガスの露点温度よりも高い温度の冷却水を供給できればよい。
上記実施形態では、2段目の高圧側圧縮部14Bに備えられた高圧側冷却部15Bに供給する冷却水は、少なくとも冷却水供源70から排出された直後の冷却水の温度T1よりも高く、かつ2段目の高圧側圧縮部14Bに流入する改質ガスの露点温度T2よりも高くできればよい。冷却水が熱交換器HE1~3、及び低圧側冷却部15Aを通過する順番は、上記実施形態の順番に限定されない。また、高圧側冷却部15Bに供給する冷却水は、が熱交換器HE1~3、及び低圧側冷却部15Aの少なくとも1つを通過させて温めればよい。
上記実施形態の水素製造装置10A,B,C,Dに用いた圧縮機14は、2段圧縮機であったが、圧縮機14は、3以上の圧縮部を備えた多段圧縮機であってもよい。3以上の圧縮部を備えた多段圧縮機では、2段目以降の圧縮部に備えられた冷却部に、熱交換器、1段目の圧縮部に備えられた冷却部の少なくとも1つを通過させて温められた冷却水を供給すればよい。
10A、10B、10C、10D 水素製造装置
12 改質器
14 圧縮機(多段圧縮機)
14A 低圧側圧縮部(圧縮部)
14B 高圧側圧縮部(圧縮部)
15A 低圧側冷却部(冷却部)
15B 高圧側冷却部(冷却部)
16 水素精製器(水素分離器)
HE1 熱交換器
HE2 熱交換器
HE3 1段圧縮済み改質ガス用熱交換器
HE4 熱交換器

Claims (5)

  1. 原料を改質し水素を主成分とした改質ガスを生成する改質器と、
    前記改質ガスから水素ガスを分離する水素分離器と、
    前記改質器で生成された前記改質ガスを複数の圧縮部で段階的に圧縮して前記水素分離器に送出する多段圧縮機と、
    複数の前記圧縮部の各々に備えられ外部より供給された冷却水で前記圧縮部を冷却する冷却部と、
    1段目の前記圧縮部に備えられた前記冷却部を通過した前記冷却水を、2段目以降の前記圧縮部に備えられた前記冷却部に供給する冷却水路と、
    を有する水素製造装置。
  2. 原料を改質し水素を主成分とした改質ガスを生成する改質器と、
    前記改質ガスから水素ガスを分離する水素分離器と、
    前記改質器で生成された前記改質ガスを複数の圧縮部で段階的に圧縮して前記水素分離器に送出する多段圧縮機と、
    前記改質器から前記水素分離器に至る改質ガス供給路に設けられ、前記改質ガスと外部より供給された冷却水との間で熱交換を行う熱交換器と、
    複数の前記圧縮部の各々に備えられて前記圧縮部を冷却する冷却部と、
    前記熱交換器を通過した前記冷却水を前記多段圧縮機の2段目以降の前記圧縮部に備えられた前記冷却部に供給する冷却水路と、
    を有する水素製造装置。
  3. 原料を改質し水素を主成分とした改質ガスを生成する改質器と、
    前記改質ガスから水素ガスを分離する水素分離器と、
    前記改質器で生成された前記改質ガスを複数の圧縮部で段階的に圧縮して前記水素分離器に送出する多段圧縮機と、
    前記改質器から前記水素分離器に至る改質ガス供給路に設けられ、前記改質ガスと外部より供給された冷却水との間で熱交換を行う熱交換器と、
    複数の前記圧縮部の各々に備えられて前記冷却水で前記圧縮部を冷却する冷却部と、
    前記熱交換器、及び1段目の前記圧縮部に備えられた前記冷却部を通過した前記冷却水を前記多段圧縮機の2段目以降の前記圧縮部に備えられた前記冷却部に供給する冷却水路と、
    を有する水素製造装置。
  4. 前記熱交換器は、1段目の前記圧縮部に流入する前の前記改質ガスと前記冷却水との熱交換、及び2段目以降の前記圧縮部から前記水素分離器に供給される前記改質ガスと前記冷却水との熱交換の少なくとも一方を行う、
    請求項3に記載の水素製造装置。
  5. 1段目の前記圧縮部で圧縮された前記改質ガスを2段目以降の前記圧縮部に供給する前記改質ガス供給路に、前記改質ガスと外部より供給されて前記熱交換器を通過していない前記冷却水との間で熱交換を行う1段圧縮済み改質ガス用熱交換器が設けられている、請求項2~請求項4の何れか1項に記載の水素製造装置。
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