JP7269081B2 - 超音波診断装置及び医用情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、超音波診断装置及び医用情報処理装置に関する。
医用分野では、超音波プローブの複数の振動子(圧電振動子)を用いて発生させた超音波を利用して、被検体内部を画像化する超音波診断装置が使用されている。超音波診断装置は、超音波診断装置に接続された超音波プローブから被検体内に超音波を送信させ、反射波に基づくエコー信号を生成し、画像処理によって所望の超音波画像を得る。
また、超音波診断装置は、可搬型であるか否かに応じて、可搬型超音波診断装置又は据付型超音波診断装置に大別される。可搬型超音波診断装置は、タブレット型超音波診断装置とも呼ばれ、従来の据付型超音波診断装置に対して可搬性が優れていることから、病院内の回診に使われることが多い。回診時には、医者等の操作者は、可搬型超音波診断装置を用いて入院患者等に対して超音波スキャン(「超音波撮影」と同義)を行いつつ、バイタル及び点滴の状態や、排便の有無等の様々な項目から入院患者の容態を確認する。
特許第6251239号
本発明が解決しようとする課題は、患者の診断効率を向上させることである。
実施形態に係る超音波診断装置は、取得手段と、関連付け手段とを有する。取得手段は、超音波スキャンの被検体の疾患名又は検査種に対応する確認項目に係る情報として光学画像情報及び音声情報のうち少なくとも一方を取得する。関連付け手段は、超音波スキャンにて取得された超音波画像データと確認項目に係る情報とを関連付けて記憶部に記憶させる。
図1は、実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す概略図。 図2は、実施形態に係る超音波診断装置の機能を示すブロック図。 図3は、実施形態に係る超音波診断装置の動作の第1例をフローチャートとして示す図。 図4は、実施形態に係る超音波診断装置の動作の第1例によって取得されるエビデンス情報の一例としての光学画像情報を示す図。 図5は、実施形態に係る超音波診断装置の動作の第1例によって取得されるエビデンス情報の一例としての光学画像情報を示す図。 図6は、実施形態に係る超音波診断装置の動作の第1例において、関連情報の一例を示す図。 図7は、実施形態に係る超音波診断装置の動作の第2例をフローチャートとして示す図。 図8は、実施形態に係る超音波診断装置の動作の第3例をフローチャートとして示す図。 図9は、実施形態に係る超音波診断装置の動作の第4例をフローチャートとして示す図。 図10は、実施形態に係る医用情報処理装置の第1例の構成及び機能を示すブロック図。 図11は、実施形態に係る医用情報処理装置の第2例の構成及び機能を示すブロック図。
以下、図面を参照しながら、超音波診断装置及び医用情報処理装置の実施形態について詳細に説明する。
1.超音波診断装置
図1は、実施形態に係る超音波診断装置の構成を示す概略図である。
図1は、実施形態に係る超音波診断装置10を示す。また、図1は、超音波プローブ20、スピーカ30、光学カメラ40、マイク50、入力インターフェース60、及びディスプレイ70を示す。なお、超音波診断装置10に、超音波プローブ20、スピーカ30、光学カメラ40、マイク50、入力インターフェース60、及びディスプレイ70の少なくとも1個を加えた装置を超音波診断装置と称する場合もある。以下の説明では、超音波診断装置10の外部に、超音波プローブ20、スピーカ30、光学カメラ40、マイク50、入力インターフェース60、及びディスプレイ70の全てが備えられる場合について説明する。
超音波診断装置10は、可搬型であるか否かに応じて、可搬型超音波診断装置又は据付型超音波診断装置に大別される。可搬型超音波診断装置は、タブレット型超音波診断装置とも呼ばれ、従来の据付型超音波診断装置に対して可搬性が優れていることから、病院内の回診に使われることが多い。超音波診断装置10は、可搬型超音波診断装置であってもよいし、据付型超音波診断装置であってもよい。
超音波診断装置10は、送受信回路11、Bモード処理回路12、ドプラ処理回路13、画像生成回路14、画像メモリ15、表示制御回路16、ネットワークインターフェース17、処理回路18、及びメインメモリ19を備える。回路11~14は、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるものである。しかしながら、その場合に限定されるものではなく、回路11~14の機能の全部又は一部は、処理回路18がプログラムを実行することで実現されるものであってもよい。
送受信回路11は、送信回路及び受信回路(図示省略)を有する。送受信回路11は、処理回路18による制御の下、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。なお、送受信回路11が超音波診断装置10に設けられる場合について説明するが、送受信回路11は、超音波プローブ20に設けられてもよいし、超音波診断装置10及び超音波プローブ20の両方に設けられてもよい。なお、送受信回路11は、送受信部の一例である。
送信回路は、パルス発生回路、送信遅延回路、及びパルサ回路等を有し、超音波振動子に駆動信号を供給する。パルス発生回路は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。送信遅延回路は、超音波プローブ20の超音波振動子から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルス発生回路が発生する各レートパルスに対し与える。また、パルサ回路は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波振動子に駆動パルスを印加する。送信遅延回路は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面から送信される超音波ビームの送信方向を任意に調整する。
受信回路は、アンプ回路、A/D(Analog to Digital)変換器、及び加算器等を有し、超音波振動子が受信したエコー信号を受け、このエコー信号に対して各種処理を行ってエコーデータを生成する。アンプ回路は、エコー信号をチャンネル毎に増幅してゲイン補正処理を行う。A/D変換器は、ゲイン補正されたエコー信号をA/D変換し、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、A/D変換器によって処理されたエコー信号の加算処理を行ってエコーデータを生成する。加算器の加算処理により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
Bモード処理回路12は、処理回路18による制御の下、受信回路からエコーデータを受信し、対数増幅、及び包絡線検波処理等を行って、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(2次元又は3次元データ)を生成する。このデータは、一般に、Bモードデータと呼ばれる。なお、Bモード処理回路12は、Bモード処理部の一例である。
ドプラ処理回路13は、処理回路18による制御の下、受信回路からのエコーデータから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織を抽出し、平均速度、分散、パワー等の移動態情報を多点について抽出したデータ(2次元又は3次元データ)を生成する。このデータは、一般に、ドプラデータと呼ばれる。なお、ドプラ処理回路13は、ドプラ処理部の一例である。
画像生成回路14は、処理回路18による制御の下、超音波プローブ20が受信したエコー信号に基づいて、所定の輝度レンジで表現された超音波画像を画像データとして生成する。例えば、画像生成回路14は、超音波画像として、Bモード処理回路12によって生成された2次元のBモードデータから反射波の強度を輝度にて表したBモード画像を生成する。また、画像生成回路14は、超音波画像として、ドプラ処理回路13によって生成された2次元のドプラデータから移動態情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらの組み合わせ画像としてのカラードプラ画像を生成する。なお、画像生成回路14は、画像生成部の一例である。
画像メモリ15は、1フレーム当たり2軸方向に複数のメモリセルを備え、それを複数フレーム分備えたメモリである2次元メモリを含む。画像メモリ15としての2次元メモリは、処理回路18の制御による制御の下、画像生成回路14によって生成された1フレーム、又は、複数フレームに係る超音波画像を2次元画像データとして記憶する。なお、画像メモリ15は、記憶部の一例である。
画像生成回路14は、処理回路18による制御の下、画像メモリ15としての2次元メモリに配列された超音波画像に対し、必要に応じて補間処理を行う3次元再構成を行うことで、画像メモリ15としての3次元メモリ内に超音波画像をボリュームデータとして生成する。補間処理方法としては、公知の技術が用いられる。
画像メモリ15は、3軸方向(X軸、Y軸、及びZ軸方向)に複数のメモリセルを備えたメモリである3次元メモリを含む場合もある。画像メモリ15としての3次元メモリは、処理回路18の制御による制御の下、画像生成回路14によって生成された超音波画像をボリュームデータとして記憶する。
表示制御回路16は、GPU(Graphics Processing Unit)及びVRAM(Video RAM)等を含む。表示制御回路16は、処理回路18の制御による制御の下、処理回路18から表示出力要求のあった超音波画像(例えば、ライブ画像)をディスプレイ70に表示させる。なお、表示制御回路16は、表示制御部の一例である。
ネットワークインターフェース17は、ネットワークの形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。ネットワークインターフェース17は、この各種プロトコルに従って、超音波診断装置10と、外部の医用画像管理装置80及び医用画像処理装置90等の他の機器とを接続する。この接続には、電子ネットワークを介した電気的な接続等を適用することができる。ここで、電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、無線/有線の病院基幹のLAN(Local Area Network)やインターネット網のほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワーク及び衛星通信ネットワーク等を含む。超音波診断装置10が可搬型超音波診断装置である場合、無線LANクライアント(無線端末)としての可搬型超音波診断装置は、無線機であるアクセスポイント(図示省略)を介して、ネットワークNに接続される。
また、ネットワークインターフェース17は、非接触無線通信用の種々のプロトコルを実装してもよい。この場合、超音波診断装置10は、例えば超音波プローブ20と、ネットワークを介さず直接にデータ送受信することができる。なお、ネットワークインターフェース17は、ネットワーク接続部の一例である。
処理回路18は、専用又は汎用のCPU(central processing unit)、MPU(micro processor unit)、又はGPU(Graphics Processing Unit)の他、ASIC、及び、プログラマブル論理デバイス等を意味する。プログラマブル論理デバイスとしては、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:simple programmable logic device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:complex programmable logic device)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)等が挙げられる。
また、処理回路18は、単一の回路によって構成されてもよいし、複数の独立した回路要素の組み合わせによって構成されてもよい。後者の場合、メインメモリ19は回路要素ごとに個別に設けられてもよいし、単一のメインメモリ19が複数の回路要素の機能に対応するプログラムを記憶するものであってもよい。なお、処理回路18は、処理部の一例である。
メインメモリ19は、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ(flash memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等によって構成される。メインメモリ19は、USB(universal serial bus)メモリ及びDVD(digital video disk)等の可搬型メディアによって構成されてもよい。メインメモリ19は、処理回路18において用いられる各種処理プログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(operating system)等も含まれる)や、プログラムの実行に必要なデータを記憶する。また、OSに、操作者に対するディスプレイ70への情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力インターフェース60によって行うことができるGUI(graphical user interface)を含めることもできる。なお、メインメモリ19は、記憶部の一例である。
超音波プローブ20は、前面部に複数個の微小な振動子(圧電素子)を備え、スキャン対象を含む領域、例えば管腔体を含む領域に対して超音波の送受波を行う。各振動子は電気音響変換素子であり、送信時には電気パルスを超音波パルスに変換し、また、受信時には反射波を電気信号(受信信号)に変換する機能を有する。超音波プローブ20は小型、軽量に構成されており、ケーブル(又は無線通信)を介して超音波診断装置10に接続される。
超音波プローブ20は、スキャン方式の違いにより、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等の種類に分けられる。また、超音波プローブ20は、アレイ配列次元の違いにより、アジマス方向に1次元(1D)的に複数個の振動子が配列された1Dアレイプローブと、アジマス方向かつエレベーション方向に2次元(2D)的に複数個の振動子が配列された2Dアレイプローブとの種類に分けられる。なお、1Dアレイプローブは、エレベーション方向に少数の振動子が配列されたプローブを含む。
ここで、3Dスキャン、つまり、ボリュームスキャンが実行される場合、超音波プローブ20として、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等のスキャン方式を備えた2Dアレイプローブが利用される。又は、ボリュームスキャンが実行される場合、超音波プローブ20として、リニア型、コンベックス型、及びセクタ型等のスキャン方式を備え、エレベーション方向に機械的に揺動する機構を備えた1Dプローブが利用される。後者のプローブは、メカ4Dプローブとも呼ばれる。
スピーカ30は、処理回路18から電気信号を受け、電気信号を物理振動に変えて、音楽や音声等を発声する装置である。なお、スピーカ30は、発声部の一例である。
光学カメラ40は、像を結ぶための光学系を備え、処理回路18による制御の下、被写体を撮影し、光学画像情報(例えば、静止画像情報及び動画像情報)を収集し、その光学画像情報を処理回路18に送信する装置である。なお、光学カメラ40は、撮影部の一例である。
マイク50は、処理回路18による制御の下、音(空気振動)を受け止め、音を電気信号に変換して処理回路18に送信する装置である。なお、マイク50は、集音部の一例である。
入力インターフェース60は、操作者によって操作が可能な入力デバイスと、入力デバイスからの信号を入力する入力回路とを含む。入力デバイスは、トラックボール、スイッチ、マウス、キーボード、操作面に触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力デバイス、及び音声入力デバイス等によって実現される。操作者により入力デバイスが操作されると、入力回路はその操作に応じた信号を生成して処理回路18に出力する。なお、入力インターフェース60は、入力部の一例である。
ディスプレイ70は、例えば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等の一般的な表示出力装置により構成される。ディスプレイ70は、処理回路18の制御に従って各種情報を表示する。なお、ディスプレイ70は、表示部の一例である。
また、図1は、超音波診断装置10の外部機器である医用画像管理装置80及び医用画像処理装置90を示す。医用画像管理装置80は、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)サーバであり、ネットワークNを介してデータ送受信可能に超音波診断装置10等の機器に接続される。医用画像管理装置80は、超音波診断装置10によって生成された超音波画像等の医用画像をDICOMファイルとして管理する。
医用画像処理装置90は、ネットワークNを介してデータ送受信可能に超音波診断装置10や医用画像管理装置80等の機器に接続される。医用画像処理装置90としては、例えば、超音波診断装置10によって生成された超音波画像に対して各種画像処理を施すワークステーションや、タブレット端末等の携帯型情報処理端末や、超音波画像データを超音波画像として表示して医者が読影を行うための読影端末が挙げられる。なお、医用画像処理装置90はオフラインの装置であって、超音波診断装置10によって生成された超音波画像データを可搬型の記憶媒体を介して読み出し可能な装置であってもよい。
続いて、超音波診断装置10の機能について説明する。
図2は、超音波診断装置10の機能を示すブロック図である。
超音波診断装置10にASIC等の回路等として処理回路18は、メインメモリ19に記憶された、又は、処理回路18内に直接組み込まれたプログラムを読み出して実行することで、スキャン制御機能181、発声制御機能182、取得機能183、関連付け機能184、及び送受信制御機能185を実現する。以下、機能181~185がソフトウェア的に機能する場合を例に挙げて説明するが、機能181~185の全部又は一部は、設けられるものであってもよい。
スキャン制御機能181は、送受信回路11、Bモード処理回路12、ドプラ処理回路13、及び画像生成回路14等を制御して、超音波プローブ20を用いた超音波スキャンを実行させて超音波画像データを生成する機能である。なお、スキャン制御機能181は、スキャン制御手段の一例である。
発声制御機能182は、患者への診断行為又は処置行為に係る確認項目に対応するエビデンス情報の収集を指示する音声情報の発声を制御する機能を含む。なお、疾患名又は検査種等に応じて、病院ごとに確認項目が予め決められている。したがって、発声制御機能182は、該当患者の疾患名又は検査種等に応じて、適切な1又は複数の確認項目を取得し、取得された確認項目を示す音声情報を適宜発声させる。確認項目は、該当患者の疾患名又は検査種等に応じて、バイタル及び点滴の状態や、排便の有無等の情報を含む。バイタルは、バイタルサインとも呼ばれ、心電図、脈拍、心拍数、呼吸数、血圧、及び体温のうち少なくとも1つの情報を指す。なお、発声制御機能182は、音声制御手段の一例である。
取得機能183は、患者への診断行為又は処置行為に係る確認項目に対応する、診断行為又は処置行為のエビデンス(証拠)を示すエビデンス情報を取得する機能を含む。例えば、取得機能183は、光学カメラ40から光学画像情報をエビデンス情報として取得する。また、例えば、取得機能183は、マイク50から音声情報をエビデンス情報として取得する。エビデンス情報は、光学画像情報及び音声情報のうち少なくとも一方を含む。なお、取得機能183は、取得手段の一例である。
関連付け機能184は、超音波スキャンにて取得された超音波画像データとエビデンス情報とを関連付けてメインメモリ19に記憶させる機能を含む。第1例として、関連付け機能184は、スキャン制御機能181によって生成された超音波画像データと、取得機能183によって取得されたエビデンス情報とを関連付けて関連情報を生成し、関連情報をメインメモリ19に記憶させる機能を含む。第2例として、関連付け機能184は、エビデンス情報を非DICOM形式からDICOM形式に変換し、スキャン制御機能181によって生成された超音波画像データと、エビデンス情報とをともにDICOM形式でメインメモリ19に記憶させる機能を含む。以下、特に言及しない限り、第1例について説明する。なお、関連付け機能184は、関連付け手段の一例である。
送受信制御機能185は、関連付け機能184によって生成された関連情報を医用画像処理装置(例えば、読影端末)90等の外部装置に送信すると共に、外部装置から関連情報に対応する音声情報を受信する機能を含む。発声制御機能182は、送受信制御機能185によって受信された音声情報の発声を制御することもできる。なお、送受信制御機能185は、送受信制御手段の一例である。
2.超音波診断装置10の動作の第1例
図3は、超音波診断装置10の動作の第1例をフローチャートとして示す図である。図3において、「ST」に数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
スキャン制御機能22は、検査を受ける予定の患者の患者情報を受け付ける(ステップST1)。患者情報は、患者識別情報(患者ID:Identification)、患者の性別、疾患名等の情報を含む。患者情報の受け付けは、入力インターフェース60を介した操作者からの指示に応じてもよいし、MWM(Modality Worklist Management)サーバ等の検査依頼装置からの検査オーダに応じてもよい。スキャン制御機能22は、入力インターフェース60を介した操作者からのスキャン開始指示に従って送受信回路11、Bモード処理回路12、ドプラ処理回路13、及び画像生成回路14等を制御して、超音波画像データを生成するための超音波スキャンを開始し、超音波画像データを取得する(ステップST2)。
発声制御機能182は、該当患者の患者情報に含まれる疾患名に応じ、該当患者への診断行為又は処置行為に係る確認項目を音声情報としてスピーカ30から発声させる(ステップST3)。例えば、発声制御機能182は、ステップST3において、スピーカ30から音声指示「点滴の状態を撮影して下さい」を発声させる。
病院内の回診時には、超音波診断装置10を操作する操作者は、入院患者ひとり当たりに多くの項目を確認する必要があり、また、入院患者ごとに確認項目が異なるので、操作者の作業は煩雑であった。仮に、入院患者に対する確認項目が抜けていた場合には、もう一度、同じ入院患者に対して診断を行う必要があり、診断効率の低下に繋がっていた。しかし、ステップST3によれば、入院患者ごとに必要な確認項目が音声により提供されるので、病院内の回診場合に診断効率が向上する。
次いで、操作者が、ステップST3による音声指示に応じて、光学カメラ40又はマイク50を用いて当該患者の確認項目に対応するエビデンス情報を収集することで、取得機能183は、発声された確認項目に対応するエビデンス情報を取得する(ステップST4)。具体的には、操作者が、ステップST3による音声指示「点滴の状態を撮影して下さい」に応じて、光学カメラ40を用いて「点滴(ボトル)」を撮影することで、取得機能183は、音声指示に対応するエビデンス情報として、「点滴(ボトル)」が写った光学画像情報を取得する。図4は、ステップST4によって取得されるエビデンス情報の一例としての光学画像情報を示す図である。
図3の説明に戻って、ステップST4によってエビデンス情報の取得が終了し、操作者が入力インターフェース60を操作して「次に」を指定すると、取得機能183は、該当患者について、疾患名に応じた全ての確認項目が確認されたか、つまり、疾患名に応じた全てのエビデンス情報が取得されたか否かを判断する(ステップST5)。ステップST5の判断にてYES、即ち、該当患者について全てのエビデンス情報が取得されたと判断される場合、関連付け機能184は、ステップST2によって取得され患者情報に関連付けられた超音波画像データと、ステップST4によって取得されたエビデンス情報とを関連付けて関連情報(図6に図示)を生成し(ステップST6)、関連情報をメインメモリ19に記憶させる。
一方で、ステップST5の判断にてNO、即ち、全てのエビデンス情報が取得されていないと判断される場合、発声制御機能182は、次のエビデンス情報の取得を指示する音声情報をスピーカ30から発声させる(ステップST3)。例えば、発声制御機能182は、ステップST3において、スピーカ30から音声指示「バイタルの状態を撮影して下さい」を発声させる。バイタルは、通常、ディスプレイ70に表示されている。
操作者が、ステップST3による音声指示「バイタルの状態を撮影して下さい」に応じて、光学カメラ40を用いて「ディスプレイ70」を撮影することで、取得機能183は、音声指示に対応するエビデンス情報として、「ディスプレイ」が写った光学画像情報を取得する。図5は、ステップST4によって取得されるエビデンス情報の一例としての光学画像情報を示す図である。
図6は、関連情報の一例を示す図である。
図6は、患者情報に含まれる患者ID「A1234」と、患者情報に含まれる疾患名「○○」に係る患者の関連情報を示す。患者情報は、DICOM形式の超音波画像データの付帯情報から得られる。図6に示す関連情報の上段は、患者ID「A1234」に係る患者に係る3個の超音波画像データを示す。一方で、図6に示す関連情報の下段は、患者ID「A1234」に係る患者に係る3個のエビデンス情報を示す。3個のエビデンス情報は、患者ID「A1234」に係る患者に係る片脚の光学画像情報(左側)と、点滴の状態を示す光学画像情報(中央)と、バイタルの状態を示す光学画像情報(右側)とを含む。なお、エビデンス情報は、図示しないが、音声情報を含んでもよい。
関連情報は、DICOM形式の超音波画像データと、非DICOM形式のエビデンス情報とを含む。関連付け機能184は、関連情報を、DICOMを利用して管理されるシステムとは別のシステムとして管理することが好適である。
このように、関連情報によれば、超音波診断装置10は、該当患者に係るDICOMデータとしての診断画像と、非DICOMデータとしての、疾患名に応じた3個のエビデンス情報(光学画像情報等)とを、患者ごとの関連情報として一元管理することができる。
一方で、前述したように、超音波診断装置10の関連付け機能184は、関連情報を生成しないで超音波画像データとエビデンス情報とを関連付ける態様も実施可能である。例えば、関連付け機能184は、独自形式で生成された非DICOM形式のエビデンス情報をDICOM形式に変換し、超音波画像データとエビデンス情報をともにDICOM形式でメインメモリ19に記憶させることもできる。関連付け機能184は、エビデンス情報である光学画像情報や音声情報に、DICOM規格で要求される患者情報をタグ情報として付帯することでDICOM変換を行い、エビデンス情報をDICOM形式でメインメモリ19に記憶させる。関連付け機能184は、アクティブになっている超音波検査に対応する患者情報を、当該超音波検査中に取得されたエビデンス情報に付帯させればよい。
このように、非DICOM形式のエビデンス情報のDICOM変換によれば、超音波診断装置10は、該当患者に係るDICOM形式の診断画像とエビデンス情報とを、DICOMの付帯情報に基づいて一元管理することができる。
超音波診断装置10の動作の第1例によれば、疾患の種類に応じて患者ごとに必要な確認項目が音声により提供されるので、病院内の回診の場合に診断効率を向上させることができる。また、超音波診断装置10の動作の第1例によれば、患者単位でエビデンス情報を含む関連情報を生成することで、確認項目を確認したエビデンスを診断画像と共に一元管理することができる。
3.超音波診断装置10の動作の第2例
超音波診断装置10の動作の第2例は、図3のステップST6によって生成された関連情報を外部装置に送信すると共に、関連情報に対応する音声情報を外部装置から受信して発声するものである。
図7は、超音波診断装置10の動作の第2例をフローチャートとして示す図である。図7において、「ST」に数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。なお、図7において、図3に示すステップと同一ステップには同一符号を付して説明を省略する。
送受信制御機能185は、ステップST6によって生成された関連情報を医用画像処理装置(例えば、読影端末)90等の外部装置に送信する(ステップST7)。送受信制御機能185は、読影端末90から関連情報に対応する音声情報を受信すると共に、発声制御機能182は、受信された音声情報をスピーカ30から発声させる(ステップST8)。
ステップST7により回診中に該当患者に係る関連情報を別の医者(例えば、読影者)が操作する読影端末90に送信し、ステップST8により読影者の意見や指示を示す音声情報をスピーカ30からリアルタイムで発声させることで、超音波診断装置10の操作者は、読影者の指示に従って該当患者の診断を行うことができる。これにより、回診中にその場で診断のフィードバックが可能になり、診断効率の向上につながる。
また、ステップST8により読影者による追加のエビデンス情報の取得や、エビデンス情報の再取得の指示をスピーカ30から発声させることで、超音波診断装置10の操作者は、診断に必要な追加のエビデンス情報の取得や、適切なエビデンス情報の取得を行うことができる。これにより、予め設定された確認項目に対応するエビデンス情報のみならず回診中に読影者によって追加されたエビデンス情報や、取得が不十分なエビデンス情報の再取得を操作者に促すことができる。
取得機能183は、ステップST8によって受信された音声情報の解析により、又は、入力インターフェース60を介した操作者の操作により、該当患者に係るエビデンス情報の取得が不要であるか否かを判断する(ステップST9)。ステップST9の判断にてYES、即ち、該当患者に係るエビデンス情報の取得が不要と判断された場合、超音波診断装置10は、動作を終了する。
一方で、ステップST9の判断にてNO、即ち、該当患者に係るエビデンス情報の取得が必要と判断された場合、操作者は、ステップST8による音声指示に応じて、光学カメラ40又はマイク50を用いて当該患者の確認項目に対応するエビデンス情報を収集することで、取得機能183は、発声された確認項目に対応するエビデンス情報を取得する(追加のエビデンス情報又はエビデンス情報の再取得)(ステップST4)。
超音波診断装置10の動作の第2例によれば、超音波診断装置10の動作の第1例の効果に加え、別の医者(読影者)に指示に従って、患者ごとに適切な確認項目を確認でき、確認項目に従ったエビデンス情報を生成することができるので、適切な関連情報を生成することができる。
4.超音波診断装置10の動作の第3例
超音波診断装置10の動作の第3例は、検査種、例えば、ストレスエコー検査に応じた確認項目を音声情報として発声し、検査種に応じた確認項目に対応するエビデンス情報を取得する場合である。ストレスエコー検査は、患者に運動を行わせる運動負荷心エコー検査と、患者に薬剤を投与するドブタミン負荷心エコー検査との2種類に大別される。いずれのストレスエコー検査も運動又はドブタミンという点滴の薬により心臓に負担をかけることで、安静時には認められない心臓の筋肉の動きや血液の流れかたの変化について確認する検査である。超音波診断装置10の動作の第3例において、運動負荷心エコー検査の場合について説明するが、ドブタミン負荷心エコー検査の場合であってもよい。
図8は、超音波診断装置10の動作の第3例をフローチャートとして示す図である。図8において、「ST」に数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
スキャン制御機能22は、ストレスエコー検査を受ける予定の患者の患者情報を受け付ける(ステップST21)。患者情報の受け付けは、入力インターフェース60を介した操作者からの指示に応じてもよいし、検査オーダに応じてもよい。そして、該当患者の運動負荷が開始される(ステップST22)。
発声制御機能182は、検査種としてのストレスエコーに応じ、該当患者への診断行為又は処置行為に係る負荷時の確認項目を音声情報としてスピーカ30から発声させる(ステップST23)。例えば、発声制御機能182は、ステップST23において、スピーカ30から音声指示「運動負荷時の運動の状態を撮影して下さい」を発声させる。
次いで、操作者が、ステップST23による音声指示に応じて、光学カメラ40又はマイク50を用いて確認項目に対応する負荷時のエビデンス情報を収集することで、取得機能183は、発声された確認項目に対応する負荷時のエビデンス情報を取得する(ステップST24)。具体的には、操作者が、ステップST23による音声指示「運動負荷時の運動の状態を撮影して下さい」に応じて、光学カメラ40を用いて「患者」を撮影することで、取得機能183は、音声指示に対応するエビデンス情報として、運動している「患者」が写った光学画像情報を取得する。
取得機能183は、該当患者について、ストレスエコーに応じた負荷時の全ての確認項目が確認されたか、つまり、ストレスエコーに応じた負荷時の全てのエビデンス情報が取得されたか否かを判断する(ステップST25)。ステップST25の判断にてYES、即ち、該当患者について負荷時の全てのエビデンス情報が取得されたと判断される場合、スキャン制御機能22は、入力インターフェース60を介した操作者からの超音波スキャンの開始指示に従って送受信回路11、Bモード処理回路12、ドプラ処理回路13、及び画像生成回路14等を制御して、超音波画像データを生成するためのスキャンを開始して超音波画像データを取得する(ステップST26)。
一方で、ステップST25の判断にてNO、即ち、負荷時の全てのエビデンス情報が取得されていないと判断される場合、発声制御機能182は、診断行為又は処置行為に係る負荷時のエビデンス情報の取得を指示する音声情報をスピーカ30から発声させる(ステップST23)。例えば、発声制御機能182は、ステップST23において、スピーカ30から音声指示「点滴の状態を撮影して下さい」を発声させる(ドブタミン負荷心エコー検査の場合)。
超音波画像データの取得の終了後、発声制御機能182は、検査種としてストレスエコーに応じ、該当患者への診断行為又は処置行為に係る負荷後の確認項目を音声情報としてスピーカ30から発声させる(ステップST27)。
次いで、操作者が、ステップST27による音声指示に応じて、光学カメラ40又はマイク50を用いて当該患者の確認項目に対応する負荷後のエビデンス情報を収集することで、取得機能183は負荷後のエビデンス情報を取得する(ステップST28)。
取得機能183は、該当患者について、ストレスエコーに応じた負荷後の全ての確認項目が確認されたか、つまり、ストレスエコーに応じた負荷後の全てのエビデンス情報が取得されたか否かを判断する(ステップST29)。ステップST29の判断にてYES、即ち、該当患者について負荷後の全てのエビデンス情報が取得されたと判断される場合、関連付け機能184は、ステップST26によって取得され患者情報に関連付けられた超音波画像データと、ステップST24,ST28によって取得されたエビデンス情報とを関連付けて関連情報を生成し(ステップST30)、関連情報をメインメモリ19に記憶させる。
一方で、ステップST29の判断にてNO、即ち、負荷後の全てのエビデンス情報が取得されていないと判断される場合、発声制御機能182は、診断行為又は処置行為に係る負荷後のエビデンス情報の取得を指示する音声情報をスピーカ30から発声させる(ステップST27)。
なお、超音波診断装置10の動作の第3例は、他の動作例と組み合わせることも可能である。例えば、超音波診断装置10の動作の第3例を、同第2例(図7に図示)に組み合わせることで、超音波診断装置10は、ステップST30によって生成された関連情報を外部装置に送信することができる。
超音波診断装置10の動作の第3例によれば、検査種に応じて患者ごとに必要な確認項目が音声により提供されるので、診断効率を向上させることができる。また、超音波診断装置10の動作の第3例によれば、患者単位でエビデンス情報を含む関連情報を生成することで、確認項目を確認したエビデンスを診断画像と共に一元管理することができる。
5.超音波診断装置10の動作の第4例
超音波診断装置10の動作の第4例は、検査種、例えば、緊急モードの検査に応じた確認項目を音声情報として発声し、検査種に応じた確認項目に対応するエビデンス情報を取得する場合である。なお、緊急モードとは、例えば、救急車での搬送中における患者の処置時や、災害及び遭難現場における患者の処置時等の場合に採用されるモードである。
図9は、超音波診断装置10の動作の第4例をフローチャートとして示す図である。図9において、「ST」に数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
発声制御機能182は、検査を行う予定の患者について予め確認項目が設定されておらず、検査種が緊急モードであるか否かを判断する(ステップST41)。ステップST41の判断にてYES、即ち、検査種が緊急モードであると判断される場合、発声制御機能182は、緊急モードに応じ、検査の前に、該当患者への診断行為又は処置行為に係る確認項目を音声情報としてスピーカ30から発声させる(ステップST42)。例えば、発声制御機能182は、ステップST42において、スピーカ30から音声指示「患者の状態を動画撮影して下さい」を発声させる。
次いで、操作者が、ステップST42による音声指示に応じて、光学カメラ40又はマイク50を用いて当該患者の確認項目に対応するエビデンス情報を収集することで、取得機能183は、発声された確認項目に対応するエビデンス情報の取得を開始する(ステップST43)。具体的には、操作者が、ステップST42による音声指示「患者の状態を動画撮影して下さい」に応じて、光学カメラ40を用いて「患者」の動画撮影を開始することで、取得機能183は、音声指示に対応するエビデンス情報として、「患者」が写った動画像情報の取得を開始する。
次いで、スキャン制御機能22は、入力インターフェース60を介した操作者からの超音波スキャンの開始指示に従って送受信回路11、Bモード処理回路12、ドプラ処理回路13、及び画像生成回路14等を制御して、超音波スキャンを開始して超音波画像データを取得する(ステップST44)。そして、取得機能183は、ステップST43によって開始されたエビデンス情報の取得を終了する(ステップST45)。
関連付け機能184は、ステップST44によって取得され患者情報に関連付けられた超音波画像データと、ステップST43~ST45によって取得されたエビデンス情報とを関連付けて関連情報を生成し(ステップST46)、関連情報をメインメモリ19に記憶させる。超音波診断装置10は、緊急モードによる検査を終了する(ステップST47)。
一方で、ステップST41の判断にてNO、即ち、検査種が緊急モードではないと判断される場合、図3又は図7に示すステップST1か、図8に示すステップST21に進む。
なお、超音波診断装置10の動作の第4例は、他の動作例と組み合わせることも可能である。例えば、超音波診断装置10の動作の第4例を、同第2例(図7に図示)に組み合わせることで、超音波診断装置10は、ステップST46によって生成された関連情報を外部装置に送信することができる。
超音波診断装置10の動作の第4例によれば、超音波診断装置10の動作の第3例の効果と同様の効果が得られる。また、超音波診断装置10の動作の第4例によれば、緊急モードによる検査中の患者の状態を示す動画像情報や音声情報を含む関連情報を生成することができる。
6.医用情報処理装置の第1例
非DICOM形式のエビデンス情報のDICOM形式への変換と、DICOM形式によるデータ管理は、医用情報処理装置によっても可能である。医用情報処理装置は、検査オーダを発行するMWMサーバ等の検査依頼装置から、検査オーダに含まれる患者情報を受信可能な装置である。
図10は、医用情報処理装置の第1例の構成及び機能を示すブロック図である。
図10は、実施形態に係る医用情報処理装置100Aを示す。医用情報処理装置100Aは、処理回路101、メモリ102、入力インターフェース103、ディスプレイ104、及びネットワークインターフェース105を備える。
処理回路101は、図1に示す処理回路18と同一構成であるので説明を省略する。メモリ102は、図1に示すメインメモリ19と同一構成であるので説明を省略する。入力インターフェース103は、図1に示す入力インターフェース60と同一構成であるので説明を省略する。ディスプレイ104は、図1に示すディスプレイ70と同一構成であるので説明を省略する。ネットワークインターフェース105は、図1に示すネットワークインターフェース17と同一構成であるので説明を省略する。
また、図10は、医用情報処理装置100Aの外部機器である検査依頼装置M及び超音波診断装置10Aを示す。検査依頼装置Mは、例えば、MWMサーバであり、ネットワークNを介してデータ送受信可能に超音波診断装置10A等の機器に接続される。検査依頼装置Mは、超音波診断装置10A及び医用情報処理装置100Aに、検査オーダを送信する。超音波診断装置10Aは、図2に示す少なくとも関連付け機能184以外の部材を有する装置である。関連付け機能184の機能が関連付け機能184Aとして医用情報処理装置100Aに搭載される。
医用情報処理装置100Aは、検査依頼装置Mから検査オーダを受信することができる。医用情報処理装置100Aの一例は、MPPS(Modality Performed Procedure Step)サーバである。MPPSサーバは、検査依頼装置Mから検査オーダを受信すると共に、超音波診断装置10Aから検査の実施状況を示す情報を受信することで、検査オーダに対応する検査の実施状況を管理可能である。
処理回路101は、メモリ102に記憶された、又は、処理回路101内に直接組み込まれたプログラムを読み出して実行することで、取得機能183A及び関連付け機能184Aを実現する。以下、機能183A,184Aがソフトウェア的に機能する場合を例に挙げて説明するが、機能183A,184Aの全部又は一部は、医用情報処理装置100AにASIC等の回路等として設けられるものであってもよい。
取得機能183Aは、DICOM形式の超音波画像データを超音波診断装置10Aから取得する機能と、患者への診断行為又は処置行為に係る確認項目に対応する、診断行為又は処置行為のエビデンスを示す非DICOM形式のエビデンス情報を超音波診断装置10Aから取得する機能と、患者情報を検査依頼装置Mから取得する機能とを含む。例えば、エビデンス情報は、光学画像情報及び音声情報の少なくとも一方を含む。なお、取得機能183Aは、取得手段の一例である。
関連付け機能184Aは、取得機能183Aによって取得されたエビデンス情報に、取得機能183Aによって取得された患者情報を関連付けることで、エビデンス情報をDICOM形式に変換する機能と、取得機能183Aによって取得された超音波画像データとエビデンス情報とをDICOM形式でメモリ102に記憶させる機能とを含む。なお、関連付け機能184Aは、関連付け手段の一例である。
医用情報処理装置100Aによれば、患者単位で超音波画像データとエビデンス情報とをDICOM形式で管理することで、確認項目を確認したエビデンスを診断画像と共に一元管理することができる。それにより、医用情報処理装置100Aは、医用情報処理装置100A又は外部装置から要求された患者情報に基づいて、当該患者情報に対応する超音波画像データとエビデンス情報とを関連付けて提供することができる。
7.医用情報処理装置の第2例
非DICOM形式のエビデンス情報のDICOM形式への変換と、DICOM形式によるデータ管理は、医用情報処理装置によっても可能である。医用情報処理装置の第2例は、図10に示す医用情報処理装置100Aとは異なり、検査依頼装置Mから、検査オーダに含まれる患者情報を受信しない装置である。
図11は、医用情報処理装置の第2例の構成及び機能を示すブロック図である。
図11は、実施形態に係る医用情報処理装置100Bを示す。医用情報処理装置100Bは、図10に示す医用情報処理装置100Aと同様に、処理回路101、メモリ102、入力インターフェース103、ディスプレイ104、及びネットワークインターフェース105を備える。
また、図11は、医用情報処理装置100Bの外部機器である超音波診断装置10Bを示す。超音波診断装置10Bは、図2に示す少なくとも関連付け機能184以外の部材を有する装置である。関連付け機能184の機能が関連付け機能184Bとして医用情報処理装置100Bに搭載される。
処理回路101は、メモリ102に記憶された、又は、処理回路101内に直接組み込まれたプログラムを読み出して実行することで、取得機能183B及び関連付け機能184Bを実現する。以下、機能183B,184Bがソフトウェア的に機能する場合を例に挙げて説明するが、機能183B,184Bの全部又は一部は、医用情報処理装置100BにASIC等の回路等として設けられるものであってもよい。
取得機能183Bは、DICOM形式の超音波画像データと、患者への診断行為又は処置行為に係る確認項目に対応する、診断行為又は処置行為のエビデンスを示す非DICOM形式のエビデンス情報とのセットを取得する機能を含む。例えば、エビデンス情報は、光学画像情報及び音声情報の少なくとも一方を含む。なお、取得機能183Bは、取得手段の一例である。
関連付け機能184Bは、取得機能183Bによって取得されたセットのエビデンス情報に、セットの超音波画像データに付帯情報として含まれる患者情報を関連付けることで、エビデンス情報をDICOM形式に変換する機能と、セットの超音波画像データとエビデンス情報とをDICOM形式でメモリ102に記憶させる機能とを含む。なお、関連付け機能184Bは、関連付け手段の一例である。
医用情報処理装置100Bによれば、患者単位で超音波画像データとエビデンス情報とをDICOM形式で管理することで、確認項目を確認したエビデンスを診断画像と共に一元管理することができる。それにより、医用情報処理装置100Bは、医用情報処理装置100B又は外部装置から要求された患者情報に基づいて、当該患者情報に対応する超音波画像データとエビデンス情報とを関連付けて提供することができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、患者の診断効率を向上させることができる。
なお、スキャン制御機能181は、スキャン制御手段の一例である。発声制御機能182は、発声制御手段の一例である。取得機能183,183A,183Bは、取得手段の一例である。関連付け機能184,184A,184Bは、関連付け手段の一例である。送受信制御機能185は、送受信制御手段の一例である。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 超音波診断装置(可搬型超音波診断装置)
18 処理回路
30 スピーカ
40 光学カメラ
50 マイク
181 スキャン制御機能
182 発声制御機能
183,183A,183B 取得機能
184,184A,184B 関連付け機能
185 送受信制御機能
100A,100B 医用情報処理装置

Claims (12)

  1. 患者への診断行為又は処置行為に係る確認項目に対応し、超音波スキャンの被検体の疾患名又は検査種ごとに決められる光学画像情報及び音声情報のうち少なくとも一方の取得を音声により指示する発声制御手段と、
    前記光学画像情報及び前記音声情報のうち少なくとも一方を前記指示に対応するエビデンス情報として取得する取得手段と、
    前記超音波スキャンにて取得された超音波画像データと前記エビデンス情報とを関連付けて記憶部に記憶させる関連付け手段と、
    を有する超音波診断装置。
  2. 前記光学画像情報を取得する撮影部を更に備える、
    請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 音声を検知して前記音声情報を取得する集音部を更に備える、
    請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記発声制御手段は、前記検査種がストレスエコー検査である場合、負荷時及び負荷後にそれぞれ、前記エビデンス情報の取得を指示する、
    請求項1に記載の超音波診断装置。
  5. 前記光学画像情報として動画像情報を取得する撮影部を更に備え、
    前記発声制御手段は、前記検査種が緊急モードによる検査である場合、超音波検査前に、前記エビデンス情報として前記動画像情報の取得を指示し、
    前記取得手段は、前記動画像情報を取得するように前記撮影部を制御する、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  6. 超音波プローブを制御して前記超音波スキャンを実行させることで、前記超音波画像データを生成するスキャン制御手段を更に有する、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  7. 前記超音波診断装置は、可搬型の装置である、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  8. 前記関連付け手段は、
    前記超音波画像データと前記エビデンス情報とを関連付けた関連情報を生成し、
    前記関連情報を前記記憶部に記憶させる、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  9. 前記関連情報を外部装置に送信すると共に、前記外部装置から前記関連情報に対応する音声情報を受信する送受信制御手段、
    を更に有する請求項8に記載の超音波診断装置。
  10. 前記関連付け手段は、
    前記エビデンス情報を非DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)からDICOM形式に変換し、
    前記超音波画像データと前記エビデンス情報とをともにDICOM形式で前記記憶部に記憶させる、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
  11. 前記関連付け手段は、超音波検査に対応する患者情報を、当該超音波検査中に取得された前記エビデンス情報に付帯させる、
    請求項10に記載の超音波診断装置。
  12. 前記関連付け手段は、入力部を介した操作者からの指示に応じて同一被検体に関する全ての前記エビデンス情報が取得されたと前記取得手段により判断された場合に、前記超音波スキャンにて取得された前記超音波画像データと全ての前記エビデンス情報とを関連付けて前記記憶部に記憶させる、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
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