JP7269060B2 - 防災監視システム用受信機 - Google Patents
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Description
一方、特許文献1に記載されている通信システム(火災報知システム)にあっては、受信機の筐体に通信用接続部(コネクタ)を設けて、該コネクタに無線通信装置を接続するようにしているため、筐体による電波の強度の低下を回避して情報の送受信を行うことができる。しかし、特許文献1のシステムでは、無線による通信を行いたい場合には、その都度無線通信装置を接続しなければならず作業が煩わしい。また、常時無線通信装置を接続しておきたい場合には、専用の設置スペースを確保する必要があるという課題がある。
本発明の他の目的は、受信機から携帯端末へ無線通信によってイベントの発生を直接知らせることができる防災監視システム用受信機を提供することにある。
監視対象区域内に設置されている端末機器からの信号に応じてイベントの発生を検知可能な制御基板が内蔵された一面が開口した金属製の箱状本体と、検知されたイベントの発生およびイベントに対応した情報を表示可能であるとともに入力操作可能な操作表示部を有し前記箱状本体の開口を閉鎖するように取り付けられる金属製の前面パネルと、からなる筐体を備え、
前記前面パネルには開口部が形成され、
前記開口部に対応して情報表示部を備えた樹脂製パネルが前記前面パネルに装着され、
前記樹脂製パネルの裏面に、前記操作表示部を制御する回路が設けられた操作表示基板が装着されている防災監視システム用受信機において、
前記操作表示基板は、前記樹脂製パネルの裏面に、前記開口部の縁との間にスペースが生じるように配設され、
前記制御基板には、無線通信機能を有する通信用電子部品が実装され、
前記樹脂製パネルの前記スペースに相当する部位に、前記通信用電子部品にケーブルを介して接続されたアンテナ基板が配設されているように構成したものである。
また、受信機の内部に無線通信装置が設けられることになるので、無線通信の実施のたびに無線通信装置を接続したり受信機の近傍に無線通信装置の設置スペースを確保したりすることなく、受信機と外部の端末との間で無線通信による情報の送受信を行うことができる。さらに、受信機から携帯端末へ無線通信によってイベントの発生を直接知らせることができるようになる。
前記スペースは、前記開口部の前記ヒンジに近い側の端縁と前記操作表示基板の端部との間に設けられ、
前記アンテナ基板は、前記樹脂製パネルの裏面に装着されているようにする。
かかる構成によれば、通信用電子部品(無線通信モジュール)がヒンジに近い部位に配設されることとなるので、受信機本体内部に配設されている通信用電子部品と前面パネルの裏面に配設されるアンテナ基板とを接続するケーブルの長さを短くすることができる。また、アンテナの配線箇所がヒンジ側(奥側の位置)に配置されているため、受信機の前面パネルを開いて結線作業や内部回路の機能確認等を行う際に、作業の妨げとならない。
かかる構成によれば、縦長のアンテナ基板を配設するスペースを容易に確保することができる。
前記通信用電子部品は、前記制御基板の前面上部であって中心よりも前記ヒンジに近い側の位置に実装されているようにする。
上記のような構成を有する受信機によれば、通信用電子部品(無線通信モジュール)が電源装置から離れた位置に配設されることとなるので、電源装置が発する電磁ノイズの影響を通信用電子部品が受けにくくなり、良好な無線通信を行うことができる。
前記通信用電子部品は、無線通信モジュールおよびチップアンテナを同一の基板上に備え、前記チップアンテナが前記無線通信モジュールの上方に位置しかつ前記チップアンテナが前記スペースの後方に位置するように前記制御基板に実装されているようにする。
かかる構成によれば、通信用電子部品と共に実装されるチップアンテナの前方に金属製の前面パネルがないため、前面パネルが電磁シールドとなって電波強度を低下させることがないので、受信機本体内部に配設されているチップアンテナを介して外部の装置との間で無線通信を行うことができる。
前記通信用電子部品には、前記ケーブルの端部に設けられた前記コネクタが接続可能な端子が設けられているようにする。
かかる構成によれば、通信用電子部品(無線通信モジュール)に対してアンテナ基板を着脱可能に接続することができるので、必要に応じてアンテナ基板を設けたり設けなかったりすることができる。
図1には、本発明を適用した火災受信機の前面パネル10の実施例が示されている。図1の火災受信機は、建物の防災センターや中央管理室に設置され、建物内に設けられた感知器や発信機からの火災信号を受信し、地区音響装置を鳴動させて火災の発生を音響で知らせるとともに、当該火災受信機の前面パネル10に設けられているランプ等の表示により火災の発生を報知する機能を有する。
火災受信機の前面パネル10の金属フレーム部分には、図1に示すように、火災発報した回線や感知器線断線が発生した回線を表示する火報回線用の地区表示窓12、火災が発生した場所や防排煙端末等の作動した場所を表示する防排煙回線用の地区表示窓13が設けられている。
地区表示窓12と13は、それぞれの地区回線ごとに火災の発生又は防排煙端末(排煙ダンパーや防煙シャッター等)の作動を報知する複数のランプと、それぞれのランプに対応した地区名もしくは設置個所を文字にて示す表示欄(表示プレート)とによって構成されている。
また、図1には示されていないが、上記操作部(11、17、18)からの指令入力を受けて各表示部(11、16、18)やスピーカ14を駆動する制御基板が火災受信機の筐体の内部に設置されている。さらに、商用交流電源の停電時に上記制御基板等へ電源を供給する予備電源装置と、該予備電源装置の試験を行う予備電源試験装置が火災受信機の筐体内部に設けられている。
本体20は一面(前面)が開口した箱状をなしその側部に前記前面パネル10がヒンジ21A,21Bによって開閉可能に取り付けられ、前面パネル10と本体20とによって受信機の筐体が構成される。なお、本体20も金属製である。
図2に示すように、本体20内には、マイクロコンピュータ(CPU)やメモリなどのLSI、IC、抵抗素子、コンデンサなどの電子部品が実装されたプリント配線基板からなる制御基板22と、交流電圧を直流電圧に変換するAC-DCコンバータなどからなる電源装置23と、バッテリなどからなる予備電源装置24が設けられ、このうち制御基板22は上端部が前面パネル10の前記開口部10aの内側に位置するように配設されている。
また、サブ基板28の上部には、無線通信モジュール用のチップアンテナ28cが実装されている。そのため、受信機から外部の携帯端末へ無線通信によってイベントの発生を直接知らせることができる。
また、図2及び図4において、符号29が付されているのは、前面パネル10と本体20との間を接続するアース線であり、このアース線29は、ヒンジ側(奥側の位置)に設けられて、前面パネル10の開閉に支障とならないようゆとりを持たせた長さに設定されている。
しかも、本実施例においては、以下に説明するように、前面パネル10側に設けたアンテナ基板32がケーブル33を介して無線通信モジュール28aに接続されるため、無線通信を確実に行うことができる。
本実施形態の火災受信機においては、板金からなる前面パネル10の背面に、図3に示すようなプレート部30aとその縁に沿って形成された外枠30bとその内側に格子状に形成された補強リブ30cを有する樹脂製の操作表示パネル30が装着され、図4に示すように、この操作表示パネル30に、サブCPUとなるLSIや表示ランプ、押しボタンスイッチなどが実装されたプリント配線基板からなる操作表示基板31が取り付けられている。
そして、操作表示基板31は、操作表示パネル30のヒンジ側(図では左側)の外枠30bから少し離れた位置に側端が来るように配設されており、これによって外枠30bと操作・表示基板31との間にスペースが生じるように構成されている。
しかも、チップアンテナ28cの前方には前面パネル10の背面に装着されている操作表示パネル30のプレート部30aが存在するが、操作表示パネル30は樹脂製であるため、電磁シールドとはならない。その結果、前面パネル10が電磁シールドとなってアンテナ基板32へ飛び込む無線通信の電波の強度を弱めてしまうのを回避することができる。
これに対し、上記実施例のような構成によれば、アンテナ基板32の前方に操作表示基板31が存在しないとともに、操作表示基板31とは異なる基板上にアンテナパターンを形成されているため、アンテナ基板32から発せられた電波が遮断されたり弱められたりするのを回避することができる。
さらに、本実施例においては、ノイズを発生し易い電源装置23が本体20すなわち筐体の下部に配置され、無線通信モジュール28aが実装されたサブ基板28およびアンテナ基板32が筐体の上部に配設されているため、無線通信モジュール28aが電源装置23から発生したノイズの影響を受けにくいという利点がある。
また、情報表示部16を構成するVFDを設けない機種の受信機においては、操作表示パネル30に形成されている開口30dをメンブレンシートで被うとともに、図3に一点鎖線で示すように、開口30dの位置にアンテナ基板32を配設するようにしても良い。さらに、上記実施形態では、無線通信モジュール28aが搭載されたサブ基板28上にチップアンテナ28cが実装されているとともに、チップアンテナ28cの前方には金属製の前面パネル10の金属部分が存在しないため、電波環境が良好な空間に配設される受信機では、アンテナ基板32の取り付けを省略することも可能である。
さらに、以上の説明では、本発明をP型火災受信機に適用した場合を例にとって説明したが、本発明はP型火災受信機に限定されず、R型火災受信機その他監視システムを構成可能な受信機に適用することが可能である。
11 主操作部
12 火報回線用の地区表示窓
13 防排煙回線用の地区表示窓
14 スピーカ
15 音響操作部
16 情報表示部(表示装置)
17 表示操作部
18 情報操作部
18a 情報ボタン(操作ボタン)
18b 情報ランプ(情報報知ランプ)
19 内部操作部
20 本体(筐体)
21A,21B ヒンジ
22 制御基板
28 サブ基板
28a 無線通信モジュール
28b チップアンテナ
30 操作表示パネル
31 操作表示基板
32 アンテナ基板
33 ケーブル
Claims (6)
- 監視対象区域内に設置されている端末機器からの信号に応じてイベントの発生を検知可能な制御基板が内蔵された一面が開口した金属製の箱状本体と、検知されたイベントの発生およびイベントに対応した情報を表示可能であるとともに入力操作可能な操作表示部を有し前記箱状本体の開口を閉鎖するように取り付けられる金属製の前面パネルと、からなる筐体を備え、
前記前面パネルには開口部が形成され、
前記開口部に対応して情報表示部を備えた樹脂製パネルが前記前面パネルに装着され、
前記樹脂製パネルの裏面に、前記操作表示部を制御する回路が設けられた操作表示基板が装着されている防災監視システム用受信機であって、
前記操作表示基板は、前記樹脂製パネルの裏面に、前記開口部の縁との間にスペースが生じるように配設され、
前記制御基板には、無線通信機能を有する通信用電子部品が実装され、
前記樹脂製パネルの前記スペースに相当する部位に、前記通信用電子部品にケーブルを介して接続されたアンテナ基板が配設されていることを特徴とする防災監視システム用受信機。 - 前記前面パネルは、前記箱状本体の側部にヒンジにより開閉可能に取り付けられ、
前記スペースは、前記開口部の前記ヒンジに近い側の端縁と前記操作表示基板の端部との間に設けられ、
前記アンテナ基板は、前記樹脂製パネルの裏面に装着されていることを特徴とする請求項1に記載の防災監視システム用受信機。 - 前記アンテナ基板は電波を受信するためのパターンが形成された縦長のプリント配線基板であり、前記スペースは前記開口部の側縁に沿って所定範囲に亘り設けられ、該スペースに前記アンテナ基板が配設されていることを特徴とする請求項2に記載の防災監視システム用受信機。
- 電源装置が前記箱状本体の下部に配置され、
前記通信用電子部品は、前記制御基板の前面上部であって中心よりも前記ヒンジに近い側の位置に実装されていることを特徴とする請求項2または3に記載の防災監視システム用受信機。 - 前記ケーブルは、一端が前記アンテナ基板に溶着されるとともに他端にコネクタが設けられ、
前記通信用電子部品には、前記ケーブルの端部に設けられた前記コネクタが接続可能な端子が設けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の防災監視システム用受信機。 - 監視対象区域内に設置されている端末機器からの信号に応じてイベントの発生を検知可能な制御基板が内蔵された一面が開口した金属製の箱状本体と、検知されたイベントの発生およびイベントに対応した情報を表示可能であるとともに入力操作可能な操作表示部を有し前記箱状本体の開口を閉鎖するように取り付けられる金属製の前面パネルと、からなる筐体を備え、
前記前面パネルには開口部が形成され、
前記開口部に対応して情報表示部を備えた樹脂製パネルが前記前面パネルに装着され、
前記樹脂製パネルの裏面に、前記操作表示部を制御する回路が設けられた操作表示基板が装着されている防災監視システム用受信機であって、
前記操作表示基板は、前記樹脂製パネルの裏面に、前記開口部の縁との間にスペースが生じるように配設され、
前記制御基板には、無線通信機能を有する通信用電子部品が実装され、
前記通信用電子部品は、無線通信モジュールおよびチップアンテナを同一の基板上に備え、前記チップアンテナが前記無線通信モジュールの上方に位置しかつ前記チップアンテナが前記スペースの後方に位置するように前記制御基板に実装されていることを特徴とする防災監視システム用受信機。
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JP2003067860A (ja) | 2001-08-23 | 2003-03-07 | Nohmi Bosai Ltd | 火災受信機 |
JP2003324302A (ja) | 2002-04-26 | 2003-11-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 車室内無線通信装置 |
WO2016047541A1 (ja) | 2014-09-26 | 2016-03-31 | 株式会社村田製作所 | アンテナ装置及び電子機器 |
JP2019023903A (ja) | 2018-10-03 | 2019-02-14 | ホーチキ株式会社 | 防災受信機 |
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