JP7268115B1 - 配筋リスト読取装置、リスト読取装置、配筋リスト読取方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、例えば配筋検査の帳票等の書類データを作成する際は、PDF化又は画像化された設計図書のうち、該当する配筋リストの部分を、スニッピングツール等の切り取りツールを用いて切り取り、作成中の書類データに貼り付ける作業を行っていた。
また、従来の方法で切り取られた情報はあくまでも画像であり、数字や文字等の文字情報として意味を持ったものでなく、他のICT技術への活用が困難であった。
建設物の配筋情報が含まれた縦横の罫線からなる複数のセルを有する配筋リストのイメージ情報を取得するイメージ情報取得部と、
前記イメージ情報から前記配筋リスト中の前記縦横の罫線を特定する罫線特定部と、
前記罫線特定部によって特定された前記縦横の罫線の交点を検出する交点検出部と、
前記交点検出部によって検出された前記交点から前記配筋リスト中の前記複数のセルを検出するセル検出部と、
前記複数のセルの各々に含まれた前記配筋情報を認識して解析する配筋情報解析部と、
前記配筋情報解析部によって解析された前記配筋情報を記憶する記憶部と、
前記配筋リストにおける前記複数のセルの配置パターンを解析するパターン解析部と、
前記パターン解析部によって解析された前記複数のセルの配置パターンから、項目ごとに切り出し線を解析する切り出し線解析部と、
前記切り出し線解析部で解析された切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報が含まれている項目と、前記配筋情報が含まれない項目と、内容表記が省略されている項目と、を判別する要不要判別部と、を備えており、
前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報解析部によって、前記配筋情報の解析が行われるとともに前記記憶部に記憶され、
前記記憶部は、前記要不要判別部によって、前記配筋情報が含まれていると判別された前記項目と、前記配筋情報が含まれないと判別された前記項目と、内容表記が省略されていると判別された前記項目と、を記憶することを特徴とする。
前記縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定する罫線判定部を更に備え、
前記罫線判定部によって、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきと判定された場合に、前記交点検出部は、前記一方の罫線と前記他方の罫線の延長線とを仮想的に結んだ位置を交点とする処理を行うことを特徴とする。
各々の前記セルに含まれた前記配筋情報は、前記建設物の配筋に係る文字情報と、当該文字情報に対応する画像情報のいずれかであり、
前記記憶部は、前記文字情報及び前記画像情報をデータベース化して記憶することを特徴とする。
前記配筋リストには、前記建設物の部位を示す構造符号に係る第一文字情報が含まれ、
前記切り出し線によって切り出された項目ごとの前記配筋情報は、前記構造符号に係る第一文字情報と紐付けられて前記記憶部に記憶されることを特徴とする。
前記記憶部には、前記建設物の構造図に係る図面情報が記憶され、
前記構造図に係る図面情報には、前記配筋リストに含まれた前記構造符号に係る第一文字情報と対応する第二文字情報が付与されていることを特徴とする。
建設物の配筋情報が含まれた縦横の罫線からなる複数のセルを有する配筋リストのイメージ情報を取得するイメージ情報取得工程と、
前記イメージ情報から前記配筋リスト中の前記縦横の罫線を特定する罫線特定工程と、
特定された前記縦横の罫線の交点を検出する交点検出工程と、
検出された前記交点から前記配筋リスト中の前記複数のセルを検出するセル検出工程と、
前記複数のセルの各々に含まれた前記配筋情報を認識して解析する配筋情報解析工程と、
解析された前記配筋情報を記憶部に記憶する記憶工程と、
前記配筋リストにおける前記複数のセルの配置パターンを解析するパターン解析工程と、
解析された前記複数のセルの配置パターンから、項目ごとに切り出し線を解析する切り出し線解析工程と、
前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報が含まれている項目と、前記配筋情報が含まれない項目と、内容表記が省略されている項目と、を判別する要不要判別工程と、を有しており、
前記配筋情報解析工程においては、前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報の解析が行われるとともに前記記憶部に記憶され、
前記記憶部は、前記要不要判別工程によって、前記配筋情報が含まれていると判別された前記項目と、前記配筋情報が含まれないと判別された前記項目と、内容表記が省略されていると判別された前記項目と、を記憶することを特徴とする。
前記縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定する罫線判定工程を更に有し、
前記罫線判定工程にて、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきと判定された場合に、前記交点検出工程では、前記一方の罫線と前記他方の罫線の延長線とを仮想的に結んだ位置を交点とする処理を行うことを特徴とする。
コンピューターを、
建設物の配筋情報が含まれた縦横の罫線からなる複数のセルを有する配筋リストのイメージ情報を取得するイメージ情報取得部と、
前記イメージ情報から前記配筋リスト中の前記縦横の罫線を特定する罫線特定部と、
前記罫線特定部によって特定された前記縦横の罫線の交点を検出する交点検出部と、
前記交点検出部によって検出された前記交点から前記配筋リスト中の前記複数のセルを検出するセル検出部と、
前記複数のセルの各々に含まれた前記配筋情報を認識して解析する配筋情報解析部と、
前記配筋情報解析部によって解析された前記配筋情報を記憶する記憶部と、
前記配筋リストにおける前記複数のセルの配置パターンを解析するパターン解析部と、
前記パターン解析部によって解析された前記複数のセルの配置パターンから、項目ごとに切り出し線を解析する切り出し線解析部と、
前記切り出し線解析部で解析された切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報が含まれている項目と、前記配筋情報が含まれない項目と、内容表記が省略されている項目と、を判別する要不要判別部として機能させるプログラムであって、
前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報解析部によって、前記配筋情報の解析が行われるとともに前記記憶部に記憶され、
前記記憶部は、前記要不要判別部によって、前記配筋情報が含まれていると判別された前記項目と、前記配筋情報が含まれないと判別された前記項目と、内容表記が省略されていると判別された前記項目と、を記憶することを特徴とする。
前記コンピューターを、
前記縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定する罫線判定部として機能させ、
前記罫線判定部によって、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきと判定された場合に、前記交点検出部は、前記一方の罫線と前記他方の罫線の延長線とを仮想的に結んだ位置を交点とする処理を行うことを特徴とする。
縦横の罫線からなる複数のセルを有するリストのイメージ情報を取得するイメージ情報取得部と、
前記イメージ情報から前記リスト中の前記縦横の罫線を特定する罫線特定部と、
前記縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定する罫線判定部と、
前記縦横の罫線の交点を検出する交点検出部と、
前記交点検出部によって検出された前記交点から前記リスト中の前記複数のセルを検出するセル検出部と、
前記複数のセルの各々に含まれた情報を認識して解析する情報解析部と、
前記情報解析部によって解析された前記情報を記憶する記憶部と、
前記リストにおける前記複数のセルの配置パターンを解析するパターン解析部と、
前記パターン解析部によって解析された前記複数のセルの配置パターンから、項目ごとに切り出し線を解析する切り出し線解析部と、
前記切り出し線解析部で解析された切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記情報が含まれている項目と、前記情報が含まれない項目と、内容表記が省略されている項目と、を判別する要不要判別部と、を備えており、
前記交点検出部は、
前記罫線特定部によって特定された前記縦横の罫線の交点を検出するとともに、
前記罫線判定部によって、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきと判定された場合に、前記一方の罫線と前記他方の罫線の延長線とを仮想的に結んだ位置を交点とする処理を行い、
前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記情報解析部によって、前記情報の解析が行われるとともに前記記憶部に記憶され、
前記記憶部は、前記要不要判別部によって、前記情報が含まれていると判別された前記項目と、前記情報が含まれないと判別された前記項目と、内容表記が省略されていると判別された前記項目と、を記憶することを特徴とする。
各部2,3,4は、バス等で電気的に接続されている。
建築物の設計に係る設計図書には、図3に示すような設計図(構造図)のうち、建築物を構成する構造部(柱、大梁、小梁、基礎梁、スラブ等の建築要素を指す)における配筋情報が、図4~図7に示すように、リスト化されて記載されている。設計図書は、CADで作成される場合が多く、勝手に内容を改ざんできないよう、一般的にはPDF化又は画像化、すなわちイメージ情報7aとされて関係業者に受け渡される。また、このように電子媒体(イメージ情報7a)として受け渡されるだけでなく、プリントアウトされて紙媒体7bで受け渡される場合もあり、紙媒体7bは、スキャナー6等によってスキャニングしてイメージ情報化(すなわち、PDF化又は画像化)されることとなる。
配筋情報は、建築物の配筋に係る文字情報と、当該文字情報に対応する画像情報のいずれかとされており、文字情報を、デジタル化(テキストデータ化)することができ、画像情報は、文字情報に紐づけられる。
デジタル化された情報は、他のICT技術への活用が可能となる。
また、本実施形態における配筋リスト読取装置は、図3に示すような設計図(構造図)の通り芯及び通り芯符号や構造符号も読み取ることができ、各符号は、設計図に付与された文字情報として認識し、配筋リスト7の配筋情報と同様に、デジタル化(テキストデータ化)することができる。
文字情報は、具体的には、セル8内に記載された文字のすべてを指し、建築物を構成する構造部(柱、大梁、小梁、基礎梁、スラブ等の建築要素を指す)の種類を特定する文字情報と、当該構造部の位置を特定する文字情報と、その位置ごとの構造部の断面サイズを特定する文字情報と、その位置ごとの構造部における配筋の位置や種類、本数、径などを特定する文字情報と、のうち少なくともいずれかの文字情報が含まれている。
画像情報は、位置ごとの構造部の断面図が少なくとも含まれており、断面図では、その位置ごとの構造部における配筋の位置や種類、本数、径などを特定することができる。
そして、CPUは、記憶部4に記憶されている各種プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、サーバー1の各部の動作を集中制御する。
そして、通信部3は、通信ネットワークNを介して有線又は無線で接続された汎用のコンピューターであるクライアント端末5との間で各種信号や各種データを送受信するようになっている。
この通信部3は、本実施形態の配筋リスト読取装置1におけるイメージ情報取得部の一部として機能し、配筋リスト読取装置1は、通信ネットワークNを通じてクライアント端末5から送信される配筋リスト7のイメージ情報7aを取得することができる。
また、記憶部4は、配筋リスト7を基に解析されてデジタル化された配筋情報が記憶されるデータベース40を有する。データベース40に記憶された配筋情報は蓄積されて最適化される。クライアント端末5では、データベース40に記憶された配筋情報を、通信ネットワークNを通じて受信し、リスト化して表示することができる。
また、データベース40には、上記のような建築物の設計図(構造図)に係る図面情報が記憶されている。図面情報とは、当業者が見れば、建築物における各種の構造部の位置や大体の大きさが判断できるようになっている図面であり、データベース40には、図3に示すような伏図や、軸組図、詳細図等の図面情報が記憶されている。また、図面情報には、様々な構造符号(すなわち、構造符号に係る第一文字情報に対応する第二文字情報)が付与されている。例えば構造部の一例である大梁の位置には、構造符号「G1」が付与されている。その他の構造部には、それぞれ別々の構造符号(第二文字情報)が付与されている。そして、データベース40には、図面情報と、これに付与された構造符号が解析されてデジタル化された文字情報が記憶される。
なお、データベース40は、サーバー1上に設けてもよく、通信部3を介して別のサーバーやクラウドサーバー上にもうけるようにしてもよい。
なお、通信部3は、配筋リスト読取装置1からクライアント端末5に対してデータ送信を行う出力手段としても機能する。
すなわち、図6(a)に示すように、縦横の罫線8a,8bのうち、縦の一方の罫線8aに対して、当該一方の罫線8aと交差する方向に引かれている横の他方の罫線8bが達していない場合がある。このような場合に、他方の罫線8bが、一方の罫線8aに到達していると見なすか、到達していないと見なすか、の判定を、罫線判定プログラムによって行う。
また、罫線判定プログラムによる判定には、AI2aが介入する。より詳細に説明すると、初期段階では、他方の罫線8bが、一方の罫線8aに到達していると見なすか、到達していないと見なすか、の判定を人が行い、記憶部4及びデータベース40に教師データを蓄積する。AI2aは、記憶部4及びデータベース40に蓄積された教師データを基に機械学習を行うので、良好な結果が得られるまで機械学習を継続する。良好な結果が得られるようになった後は、AI2aが介入する判定を行うようにする。
図4のV部拡大図である図5を例に挙げて説明すると、図5には、大きさの異なる6種類のセル8が存在している。そして、複数のセル8のうち、左右の幅(もしくは、左右に並ぶ複数のセル8の左右の幅の和、としてもよい)が等しいセル8同士は、上下に並んで配置されている。また、左右に並ぶ複数のセル8は、左右の幅が異なっていても問題ないが、上下の高さは等しい。
ひとまとまりの情報群については、図4のV部拡大図である図5を例に挙げて説明すると、符号V1で示す位置の複数のセル8を指している。V1には、建築物4階の符号G1の位置にある構造部の全断面についての仕様に係る情報が含まれている。より詳細に説明すると、6種類(B×D、上端筋、下端筋、カットオフ、スターラップ、腹筋)の文字情報と、その文字情報に対応する画像情報と、が表記された仕様欄となっている。
そして、文字情報に対応する画像情報は、符号G1の位置にある構造部の断面図(部材形状)を指しており、6種類の文字情報は、当該構造部の仕様に係る情報を示している。
「B×D」のうち「B(Breadth)」は、構造部の断面における幅寸法を示し、「D(Depth)」は、構造部の部材せい(高さ寸法や奥行き寸法)を示している。符号V1で示すセル8のうち、「B×D」の右側に位置するセル8には、構造部の断面における幅寸法と、構造部の部材せいが記載されている。
「上端筋」は、上端筋の本数と呼び径を示しており、符号V1で示すセル8のうち、「上端筋」の右側に位置するセル8には、構造部に使われる上端筋の本数と鉄筋種別と呼び径が記載されている。
「下端筋」は、下端筋の本数と呼び径を示しており、符号V1で示すセル8のうち、「下端筋」の右側に位置するセル8には、構造部に使われる下端筋の本数と鉄筋種別と呼び径が記載されている。
「カットオフ」は、カットオフの位置と長さを示しており、符号V1で示すセル8のうち、「カットオフ」の右側に位置するセル8には、構造部に使われるカットオフの情報が記載されるが、ここではカットオフが用いられておらずブランクとされている。
「スターラップ」は、スターラップの記号と呼び径と間隔を示しており、符号V1で示すセル8のうち、「スターラップ」の右側に位置するセル8には、構造部に使われるスターラップの記号と呼び径と間隔が記載されている。
配筋リスト7(7a)には、このような仕様欄が複数含まれている。
なお、切り出し線解析プログラムによる切り出し線の設定にAI2aが介入する場合において、例えば文字情報「上端筋」を挙げて説明すると、図5の画像情報(建築物4階の符号G1の位置にある構造部の全断面)中のうち、「せん断補強筋に囲まれた丸印(●)であって、かつ、外周の上側にまとまって表示されているもの=上端筋」という形でAI2aに理解させることができる。このようなAI2aによる学習・判断は、配筋検査の自動化を図る上では必須となり得る。ただし、図5の画像情報のうち、どの部分が上端筋であるかの判別は、ステレオカメラによる画像解析の段階で行うものとしてもよい。
配筋情報(文字情報、画像情報)が含まれているセル8の一例では、建築物に対応する位置情報と、その位置情報に対応する配筋情報(文字情報、画像情報)を有する。記憶部4には、位置情報と配筋情報が記憶されることとなる。
配筋情報(文字情報、画像情報)が含まれないセル8の一例では、建築物に対応する位置情報については有している。記憶部4には、配筋情報がない状態であることが記憶されることとなる。
「同上(〃)」又は「同左(〃)」とされて内容表記が省略されているセル8には、上方又は左方に位置するセル8と同じ配筋情報が表記されているものと見なされる。
文字情報を解析する場合は、セル8内の文字を1文字ずつ切り出し、切り出した文字の特徴を抽出し、抽出した特徴を内蔵辞書と照合して特徴の認識結果が一番近いものを解析の結果とする。解析された文字情報は、デジタル化された状態で記憶部4に記憶される。
画像情報を解析する場合は、文字として認識できるか否かによって解析が行われ、文字として認識できない場合は、画像情報として認識される。画像情報は、文字情報と紐づけられて記憶部4に記憶される。
さらに、配筋情報解析プログラムによる配筋情報の解析は、切り出し線によって切り出された項目(仕様欄)ごとに行われるため、セル8に含まれる画像情報が、どのセル8に含まれる文字情報に対応するか否かの判定は、切り出し線解析プログラムによって併せて行われることとなる。すなわち、切り出し線解析プログラムは、複数のセル8の配置パターンに基づいて、ひとまとまりになっていると推定できる情報群の切り出し位置を解析するので、画像情報も、例えば図5の符号V1で示すように、文字情報と共にひとまとまりなっていると推定されることになる。
すなわち、配筋リスト7(7a)には、建築物の部位(構造部:ここでは大梁)を示す構造符号に係る第一文字情報が含まれている。図5の例では、「G1」が、構造符号に係る第一文字情報に該当する。このような、構造符号に係る第一文字情報は、図3に示すような図面情報に付与された構造符号(すなわち、上記の第二文字情報)と対応している。換言すれば、構造符号に係る第一文字情報と、これに対応する第二文字情報は、データベース40に記憶されたデータとして紐付けられている。
「B×D」は、構造部における断面の縦横のサイズを分類するための行名であり、その右側のセル8には、建築物4階のG1の符号が付与された位置の構造部における断面の縦横のサイズが表示されている。
「上端筋」は、構造部における上端筋の仕様を分類するための行名であり、その右側のセル8には、建築物4階のG1の符号が付与された位置の構造部における上端筋の仕様が表示されている。
「下端筋」は、構造部における下端筋の仕様を分類するための行名であり、その右側のセル8には、建築物4階のG1の符号が付与された位置の構造部における下端筋の仕様が表示されている。
「カットオフ」は、構造部におけるカットオフの長さの仕様を分類するための行名であり、その右側のセル8には、建築物4階のG1の符号が付与された位置の構造部におけるカットオフの仕様が表示されている(図5例での表示は、カットオフが使われていないことを示している)。
「スターラップ」は、構造部におけるスターラップ筋の仕様を分類するための行名であり、その右側のセル8には、建築物4階のG1の符号が付与された位置の構造部におけるスターラップ筋の仕様が表示されている。
「腹筋」は、構造部における腹筋の仕様を分類するための行名であり、その右側のセル8には、建築物4階のG1の符号が付与された位置の構造部における腹筋の仕様が表示されている。
そして、上記の符号V1で示すひとまとまりの情報群、すなわち、階数表示のセル8の右側に位置するセル8に表示された画像情報(配筋図)と、B×D、上端筋、下端筋、カットオフ、スターラップ、腹筋等の仕様欄における文字情報は、上記の構造符号に係る第一文字情報「G1」に紐付けられて記憶部4(データベース40)に記憶されることとなる。また、上記のように、構造符号に係る第一文字情報は、図面情報に付与された構造符号(第二文字情報)と対応し、データとして紐付けられている。そのため、例えばクライアント端末5の表示部で図面情報(図3)を表示し、第二文字情報「G1」の位置に、マウス等の操作でポインターを合わせて選択すると、上記の構造符号に係る第一文字情報「G1」に紐付けられた画像情報(配筋図)と各仕様欄の文字情報、すなわち配筋情報を、表示部に重ねて表示することができる。表示部に表示された配筋情報は、デジタル化して他のICT技術に活用することができる。
イメージ情報取得部である通信部3は、クライアント端末5から送信された配筋リスト7のイメージ情報7aを受信し、配筋リスト読取装置1に対してデータ入力を行う(ステップS1)。
すなわち、まずは罫線特定プログラムを実行し、配筋リスト7(7a)中の縦横の罫線8a,8bを特定する(ステップS2)。
ステップS3で、他方の罫線8bが、一方の罫線8aに到達していないと見なすと判定された場合にはステップS4へと進み、到達していると見なすと判定された場合にはステップS5へと進む。
ステップS4では、一方の罫線8aと他方の罫線8bの延長線とを仮想的に結ぶ。すなわち、他方の罫線8bを仮想的に延長し、演算部2及びAI2aが、一方の罫線8aと他方の罫線8bが交差していると認識できるような仮想処理を行う。
なお、他方の罫線8bが、一方の罫線8aに到達しない場合、一方の罫線8aは、配筋リスト7(7a)を構成する罫線と見なされないことになるので、一方の罫線8a上に交点9は検出されない。
セル8は、少なくとも4つの交点9で囲まれた矩形状の部分を指し、配筋リスト7(7a)中には、様々な大きさのセル8が含まれており、その一つ一つを、セル検出プログラムによって検出する。
すなわち、配筋リスト7(7a)における複数のセル8のうち、ひとまとまりになっていると推定できる情報群の切り出し位置(境界線)を、切り出し線解析プログラムを実行して解析する。具体的には、表頭や表側にあるようなセル8は除き、これら表頭や表側にあるようなセル8によって分類が決定される側の、複数の他のセル8を、項目(ひとまとまりの情報群)ごとに切り出すようにする。
なお、例えば「〃(ノノ字点、同じく記号、とも称する)」のように、同上(同左)であることを意味する記号(約物)が記入されて内容表記が省略されているセル8も判別することができるものとする。
配筋情報解析プログラムによって解析された文字情報は、デジタル化された状態で記憶部4に記憶される。また、配筋情報解析プログラムによって解析された画像情報は、文字情報と紐づけられて記憶部4に記憶される。
そして、記憶部4は、配筋情報である文字情報及び画像情報をデータベース化して記憶する(ステップS11)。すなわち、デジタル化された状態の文字情報と、この文字情報に紐づけられた画像情報と、をデータベース40に記憶する。
そして、ステップS10のように、配筋情報解析プログラムによって、図面情報に付与された構造符号(第二文字情報)を認識して解析する。配筋情報解析プログラムによって解析された構造符号(第二文字情報)は、デジタル化された状態で記憶部4(データベース40)に記憶される。
クライアント端末5のユーザーは、配筋リスト読取装置1から受信した配筋情報を用いて、書類データを容易に作成することができる。
すなわち、建築物の配筋情報が含まれた複数のセル8を有する配筋リスト7のイメージ情報7aを取得し、イメージ情報7aから配筋リスト7中の縦横の罫線8a,8bを特定し、特定された縦横の罫線8a,8bの交点9を検出し、検出された交点9から配筋リスト7(7a)中の複数のセル8を検出し、複数のセル8の各々に含まれた配筋情報を認識して解析し、解析された配筋情報を記憶するので、配筋リスト7のイメージ情報7aを取得すれば、配筋リスト7(7a)中の複数のセル8の各々に含まれた配筋情報を認識して解析し、解析された配筋情報を記憶するまでの作業を自動化できる。これにより、配筋リスト7に基づいて、例えば配筋検査の帳票等の書類データを作成する人の負担を軽減できるとともに、イメージ情報7aから切り取った情報をデジタル化して他のICT技術に活用することができる。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下の変形例において、上記の実施形態と共通する要素については説明を省略又は簡略する。
本変形例のリスト読取装置は、上記の実施形態における配筋リスト読取装置1と同様に、コンピューターによって構成されている。リスト読取装置における演算部は、AIと協働してリスト読取装置における各種処理を実行する。また、AIは、記憶部及びデータベースに蓄積された情報の機械学習を行うことができる。
このリスト読取装置は、各種機能として、イメージ情報取得部と、罫線特定部と、罫線判定部と、交点検出部と、セル検出部と、情報解析部と、記憶部と、を備える。
罫線特定部は、上記の実施形態における罫線特定部と同様に、イメージ情報からリスト中の縦横の罫線を特定する。
罫線判定部は、上記の実施形態における罫線判定部と同様に、縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、一方の罫線に対して他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定する。
交点検出部は、上記の実施形態における交点検出部と同様に、縦横の罫線の交点を検出する。
セル検出部は、上記の実施形態におけるセル検出部と同様に、交点検出部によって検出された交点からリスト中の複数のセルを検出する。
情報解析部は、上記の実施形態における情報解析部と同様に、複数のセルの各々に含まれた情報を認識して解析する。
記憶部は、上記の実施形態における記憶部と同様に、情報解析部によって解析された情報を記憶する。
クライアント端末のユーザーは、リスト読取装置から受信した情報を用いて、書類データを容易に作成することができる。
また、縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、一方の罫線に対して他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定し、一方の罫線に対して他方の罫線が達していると見なすべきと判定された場合に、一方の罫線と他方の罫線の延長線とを仮想的に結んだ位置を交点とする処理を行うので、実際には、一方の罫線に対して他方の罫線が達していなくても、交点を検出することができる。これにより、リストにおける縦横の罫線の精度が高くない場合であっても、複数のセルの各々に含まれた情報を認識することができる。
2 演算部
2a AI
3 通信部
4 記憶部
40 データベース
5 クライアント端末
6 スキャナー
7 配筋リスト
7a イメージ情報
7b 紙媒体
8 セル
8a 一方の罫線
8b 他方の罫線
9 交点
10a 切り出し線
10b 切り出し線
N 通信ネットワーク
Claims (10)
- 建設物の配筋情報が含まれた縦横の罫線からなる複数のセルを有する配筋リストのイメージ情報を取得するイメージ情報取得部と、
前記イメージ情報から前記配筋リスト中の前記縦横の罫線を特定する罫線特定部と、
前記罫線特定部によって特定された前記縦横の罫線の交点を検出する交点検出部と、
前記交点検出部によって検出された前記交点から前記配筋リスト中の前記複数のセルを検出するセル検出部と、
前記複数のセルの各々に含まれた前記配筋情報を認識して解析する配筋情報解析部と、
前記配筋情報解析部によって解析された前記配筋情報を記憶する記憶部と、
前記配筋リストにおける前記複数のセルの配置パターンを解析するパターン解析部と、
前記パターン解析部によって解析された前記複数のセルの配置パターンから、項目ごとに切り出し線を解析する切り出し線解析部と、
前記切り出し線解析部で解析された切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報が含まれている項目と、前記配筋情報が含まれない項目と、内容表記が省略されている項目と、を判別する要不要判別部と、を備えており、
前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報解析部によって、前記配筋情報の解析が行われるとともに前記記憶部に記憶され、
前記記憶部は、前記要不要判別部によって、前記配筋情報が含まれていると判別された前記項目と、前記配筋情報が含まれないと判別された前記項目と、内容表記が省略されていると判別された前記項目と、を記憶することを特徴とする配筋リスト読取装置。 - 前記縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定する罫線判定部を更に備え、
前記罫線判定部によって、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきと判定された場合に、前記交点検出部は、前記一方の罫線と前記他方の罫線の延長線とを仮想的に結んだ位置を交点とする処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の配筋リスト読取装置。 - 各々の前記セルに含まれた前記配筋情報は、前記建設物の配筋に係る文字情報と、当該文字情報に対応する画像情報のいずれかであり、
前記記憶部は、前記文字情報及び前記画像情報をデータベース化して記憶することを特徴とする請求項1又は2に記載の配筋リスト読取装置。 - 前記配筋リストには、前記建設物の部位を示す構造符号に係る第一文字情報が含まれ、
前記切り出し線によって切り出された項目ごとの前記配筋情報は、前記構造符号に係る第一文字情報と紐付けられて前記記憶部に記憶されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の配筋リスト読取装置。 - 前記記憶部には、前記建設物の構造図に係る図面情報が記憶され、
前記構造図に係る図面情報には、前記配筋リストに含まれた前記構造符号に係る第一文字情報と対応する第二文字情報が付与されていることを特徴とする請求項4に記載の配筋リスト読取装置。 - 建設物の配筋情報が含まれた縦横の罫線からなる複数のセルを有する配筋リストのイメージ情報を取得するイメージ情報取得工程と、
前記イメージ情報から前記配筋リスト中の前記縦横の罫線を特定する罫線特定工程と、
特定された前記縦横の罫線の交点を検出する交点検出工程と、
検出された前記交点から前記配筋リスト中の前記複数のセルを検出するセル検出工程と、
前記複数のセルの各々に含まれた前記配筋情報を認識して解析する配筋情報解析工程と、
解析された前記配筋情報を記憶部に記憶する記憶工程と、
前記配筋リストにおける前記複数のセルの配置パターンを解析するパターン解析工程と、
解析された前記複数のセルの配置パターンから、項目ごとに切り出し線を解析する切り出し線解析工程と、
前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報が含まれている項目と、前記配筋情報が含まれない項目と、内容表記が省略されている項目と、を判別する要不要判別工程と、を有しており、
前記配筋情報解析工程においては、前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報の解析が行われるとともに前記記憶部に記憶され、
前記記憶部は、前記要不要判別工程によって、前記配筋情報が含まれていると判別された前記項目と、前記配筋情報が含まれないと判別された前記項目と、内容表記が省略されていると判別された前記項目と、を記憶することを特徴とする配筋リスト読取方法。 - 前記縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定する罫線判定工程を更に有し、
前記罫線判定工程にて、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきと判定された場合に、前記交点検出工程では、前記一方の罫線と前記他方の罫線の延長線とを仮想的に結んだ位置を交点とする処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の配筋リスト読取方法。 - コンピューターを、
建設物の配筋情報が含まれた縦横の罫線からなる複数のセルを有する配筋リストのイメージ情報を取得するイメージ情報取得部と、
前記イメージ情報から前記配筋リスト中の前記縦横の罫線を特定する罫線特定部と、
前記罫線特定部によって特定された前記縦横の罫線の交点を検出する交点検出部と、
前記交点検出部によって検出された前記交点から前記配筋リスト中の前記複数のセルを検出するセル検出部と、
前記複数のセルの各々に含まれた前記配筋情報を認識して解析する配筋情報解析部と、
前記配筋情報解析部によって解析された前記配筋情報を記憶する記憶部と、
前記配筋リストにおける前記複数のセルの配置パターンを解析するパターン解析部と、
前記パターン解析部によって解析された前記複数のセルの配置パターンから、項目ごとに切り出し線を解析する切り出し線解析部と、
前記切り出し線解析部で解析された切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報が含まれている項目と、前記配筋情報が含まれない項目と、内容表記が省略されている項目と、を判別する要不要判別部として機能させるプログラムであって、
前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記配筋情報解析部によって、前記配筋情報の解析が行われるとともに前記記憶部に記憶され、
前記記憶部は、前記要不要判別部によって、前記配筋情報が含まれていると判別された前記項目と、前記配筋情報が含まれないと判別された前記項目と、内容表記が省略されていると判別された前記項目と、を記憶することを特徴とするプログラム。 - 前記コンピューターを、
前記縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定する罫線判定部として機能させ、
前記罫線判定部によって、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきと判定された場合に、前記交点検出部は、前記一方の罫線と前記他方の罫線の延長線とを仮想的に結んだ位置を交点とする処理を行うことを特徴とする請求項8に記載のプログラム。 - 縦横の罫線からなる複数のセルを有するリストのイメージ情報を取得するイメージ情報取得部と、
前記イメージ情報から前記リスト中の前記縦横の罫線を特定する罫線特定部と、
前記縦横の罫線のうち、縦又は横の一方の罫線に対して、当該一方の罫線と交差する方向に引かれている横又は縦の他方の罫線が達していない場合に、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきか否かを判定する罫線判定部と、
前記縦横の罫線の交点を検出する交点検出部と、
前記交点検出部によって検出された前記交点から前記リスト中の前記複数のセルを検出するセル検出部と、
前記複数のセルの各々に含まれた情報を認識して解析する情報解析部と、
前記情報解析部によって解析された前記情報を記憶する記憶部と、
前記リストにおける前記複数のセルの配置パターンを解析するパターン解析部と、
前記パターン解析部によって解析された前記複数のセルの配置パターンから、項目ごとに切り出し線を解析する切り出し線解析部と、
前記切り出し線解析部で解析された切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記情報が含まれている項目と、前記情報が含まれない項目と、内容表記が省略されている項目と、を判別する要不要判別部と、を備えており、
前記交点検出部は、
前記罫線特定部によって特定された前記縦横の罫線の交点を検出するとともに、
前記罫線判定部によって、前記一方の罫線に対して前記他方の罫線が達していると見なすべきと判定された場合に、前記一方の罫線と前記他方の罫線の延長線とを仮想的に結んだ位置を交点とする処理を行い、
前記切り出し線によって切り出された前記項目ごとに、前記情報解析部によって、前記情報の解析が行われるとともに前記記憶部に記憶され、
前記記憶部は、前記要不要判別部によって、前記情報が含まれていると判別された前記項目と、前記情報が含まれないと判別された前記項目と、内容表記が省略されていると判別された前記項目と、を記憶することを特徴とするリスト読取装置。
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