図面を参照して実施形態について説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(無線伝送システムの構成)
まず、本実施形態に係る無線伝送システムの構成について説明する。図1は、本実施形態に係る無線伝送システム1の構成を示す図である。無線伝送システム1は、例えば、IPを用いた放送番組制作に用いられる。無線伝送システム1は、PTPを用いて装置間の時刻同期を行う。
図1に示すように、無線伝送システム1は、PTPグランドマスター(PTPGM)100と、無線装置200と、無線装置300と、PTPスレーブ400とを有する。
PTPグランドマスター100及び無線装置200は、有線IP網10を介して相互に接続される。無線装置200及び無線装置300は、無線回線20を介して相互に接続される。無線装置300及びPTPスレーブ400は、有線IP網30を介して相互に接続される。
PTPグランドマスター100は、GNSS(Global Navigation Satellite System)等を時刻源とする装置である。PTPグランドマスター100は、無線伝送システム1における基準時刻を提供する。
PTPによる時刻同期は、同期する装置間をマスターMとスレーブSの関係にし、時刻同期パケットであるPTPパケットを装置間でやり取りすることで、マスターMに対するスレーブSの時刻のずれを補正する。
無線装置200は、PTPグランドマスター100の時刻をマスターMとし、無線装置200の時刻をスレーブSとして、無線装置200の時刻をPTPグランドマスター100の時刻と同期させる。
無線装置300は、無線装置200の時刻をマスターMとし、無線装置300の時刻をスレーブSとして、無線装置300の時刻を無線装置200の時刻と同期させる。
PTPスレーブ400は、無線装置300の時刻をマスターMとし、PTPスレーブ400の時刻をスレーブSとして、PTPスレーブ400の時刻を無線装置300の時刻と同期させる。
このようにして、PTPスレーブ400は、無線装置200及び無線装置300を介して、PTPグランドマスター100との時刻同期を実現する。無線装置200及び無線装置300は、PTPで定義されているバウンダリクロックとして機能する。
図2は、マスターMとスレーブSとの間で時刻同期を行う場合の時刻同期シーケンスの一例を示す図である。
図2において、Syncメッセージ、Follow_Upメッセージ、Delay_Requestメッセージ、及びDelay_Responseメッセージの4種類のメッセージと、4種類のタイムスタンプ(T1、T2、T3、T4)とを例示している。Syncメッセージ、Follow_Upメッセージ、Delay_Requestメッセージ、及びDelay_Responseメッセージのそれぞれは、1つ又は複数のPTPパケットにより構成される。そして、スレーブS時刻はマスターM時刻に対するズレであるオフセット時間Offsetを持つ。
時刻T1はマスターMがスレーブSにSyncメッセージを送信した時刻、時刻T2はスレーブSがマスターMからSyncメッセージを受信した時刻をそれぞれ示す。時刻T3はスレーブSがマスターMにDelay_Requestメッセージを送信した時刻、時刻T4はマスターMがスレーブSからDelay_Requestメッセージを受信した時刻をそれぞれ示す。
マスターMからスレーブSへメッセージを送受信する時の遅延時間を求める。最初に、マスターMはSyncメッセージを送信し、スレーブSはSyncメッセージの受信時刻(T2)を記録する。
次に、マスターMはSyncメッセージを送信した時刻(T1)をFollow_upメッセージに設定してスレーブSへ送信する。そして、スレーブSは、Follow_Upメッセージに設定された送信時刻T1と、先に記録した受信時刻T2とを用いて、マスターMからスレーブSへSyncメッセージを送受信した時の遅延時間(T2-T1)を求める。
次に、スレーブSからマスターMへメッセージを送受信する時の遅延時間を求める。スレーブSからマスターMへDelay_Requestメッセージを送信し、この送信時に、スレーブSは、Delay_Requestメッセージを送信した時刻(T3)を記録する。一方、マスターMは、Delay_Requestを受信した時刻(T4)を取得し、Delay_Responseメッセージに時刻(T4)を設定してスレーブSへ返信する。
スレーブSは、Delay_Responseメッセージを受信し、Delay_Responseメッセージに設定された受信時刻(T4)と、先に記録した送信時刻(T3)とを用いて、スレーブSからマスターMへ送信したDelay_Requestメッセージの遅延時間(T4-T3)を求める。
このようにして取得した遅延時間を用いて、例えば下記の式(1)により、送受信時の遅延時間の平均(片方向遅延)時間Delayを計算する。
Delay={(T2-T1)+(T4-T3)}/2 ・・・(1)
Delayを用いて、Offsetは式(2)により計算する。
Offset={(T2-T1)-Delay}={(T2-T1)-(T4-T3)}/2 ・・・(2)
このような時刻同期シーケンスは、定期的或いは予め設定された期間にマスターMとスレーブSとの間で行われるシーケンスである。
スレーブSの時刻に対して式(2)で求めたオフセット時間Offsetを減算することで、マスターMに対するスレーブSの時刻のずれを補正して時刻同期を行うことができる。
このように、PTPによる時刻同期は、PTPパケットの遅延時間に基づいてマスターMに対するスレーブSの時刻のずれを補正するものであるため、PTPパケットの遅延時間が変動することで同期精度が悪化する。
なお、スレーブSは、スレーブS自身で保有している自走クロックで装置内時計の時刻をカウントアップする。マスターM側とスレーブS側の各々の時刻のカウントアップ速度が異なると、双方の時刻がずれて時刻同期精度が劣化する。
これを防止するためには、時刻をカウントアップするクロック周波数をマスターMとスレーブSとの間で同期させる必要がある。このようなクロック周波数の同期は「周波数同期」と呼ばれ、時刻の同期である「位相同期」と区別される。PTPによる周波数同期では、マスター側のSyncメッセージ間の送信時間の差ΔT1に対するスレーブ側のSyncメッセージ間の受信時刻の差ΔT2の差(ΔT1-ΔT2)が0になるようにスレーブ側のクロック周波数を補正する。これも同様に、PTPパケットの遅延時間が変動することで同期精度が悪化する。
(無線伝送方式の一例)
次に、本実施形態に係る無線回線20に用いる無線伝送方式の一例について説明する。図3は、無線回線20に用いる無線伝送方式の一例を示す図である。
図3(a)及び(b)に示すように、本実施形態では、データ伝送に利用可能なシンボル(OFDMシンボル)が時間方向に連続する無線伝送方式を想定する。各シンボルは、周波数方向にサブキャリアとして分割されており、1シンボル期間内で複数のサブキャリアを用いてデータを並行して伝送できる。
図3(b)に示す例において、データ用のサブキャリアと、パイロット信号用のサブキャリアと、補助信号(AC)用のサブキャリアとを例示している。データ用のサブキャリアは、PTPパケットの送信に用いることができる。このような無線伝送方式では、データ、パイロット信号、及び補助信号を並行して独立に伝送できる。
また、本実施形態では、無線装置200から無線装置300への送信と、無線装置300から無線装置200への送信とで異なる周波数チャンネルを用いる。すなわち、無線回線20における複信方式としてFDD(Frequency Division Duplex)方式を用いる。
(無線装置の構成)
次に、本実施形態に係る無線装置200及び無線装置300の構成について説明する。図4は、本実施形態に係る無線装置200及び無線装置300の構成を示す図である。
図4に示すように、無線装置200は、パケット処理部210と、PTP処理部220と、同期処理部230と、無線処理部240と、アンテナ250とを有する。PTP処理部220は、時刻同期パケット処理部の一例である。
パケット処理部210は、有線IP網10から受信したパケットに対し、そのヘッダを読み取ることでPTPパケットとそれ以外のパケット(以下、「データパケット」と呼ぶ)とを振り分け、PTPパケットをPTP処理部220に出力し、データパケットを無線処理部240に出力する。データパケットには、例えば映像パケットが含まれる。
また、パケット処理部210は、PTP処理部220から出力されるPTPパケットと、無線処理部240から出力されるデータパケットとを多重して有線IP網10に出力する。
PTP処理部220は、PTPグランドマスター100をマスターMとして、PTPにおけるスレーブSとしての動作を行う。例えば、PTP処理部220は、パケット処理部210から入出力されるPTPパケットに基づいて、上述した時刻同期シーケンスおよび位相同期をPTPグランドマスター100と行うことにより、周波数及び時刻補正用データ(すなわち、オフセット時間Offset等)を計算し、周波数及び時刻補正用データを同期処理部230に出力する。
また、PTP処理部220は、無線装置300をスレーブSとして、PTPにおけるマスターMとしての動作を行う。例えば、PTP処理部220は、同期処理部230からの時刻情報をもとに、無線処理部240へPTPパケットを出力する時刻等を含むPTPパケットを、無線処理部240に出力する。また、PTP処理部220は、無線処理部240から出力されるPTPパケットを受信する。
同期処理部230は、時刻及び自走クロックを管理しており、自走クロックを用いて時刻をカウントアップする。同期処理部230は、PTP処理部220から出力される周波数及び時刻補正用データを用いて、PTPグランドマスター100の時刻及びクロック周波数に合わせるように、管理している時刻及び自走クロックの周波数を補正する。同期処理部230は、PTP処理部220に時刻情報を出力するとともに、無線処理部240へクロックを供給する。
無線処理部240は、PTP処理部220から出力されるPTPパケットと、パケット処理部210から出力されるデータパケットとを無線で伝送するための処理を行って無線フレームを生成し、無線フレームを変調して得た無線信号をアンテナ250から無線回線20を介して送信する。無線処理部240は、同期処理部230からクロックを受け取り、そのクロックをもとに変調を行う。
また、無線処理部240は、無線回線20を介してアンテナ250が受信した無線信号から、PTPパケット及びデータパケットを取り出す復調処理を行い、PTPパケットをPTP処理部220に出力するとともに、データパケットをパケット処理部210に出力する。なお、無線処理部240の詳細については後述する。
無線装置300は、アンテナ310と、無線処理部320と、PTP処理部330と、同期処理部340と、パケット処理部350とを有する。PTP処理部330は、時刻同期パケット処理部の一例である。
無線処理部320は、無線回線20を介してアンテナ310が受信した無線信号から、PTPパケット及びデータパケットを取り出す復調処理を行い、PTPパケットをPTP処理部330に出力するとともに、データパケットをパケット処理部350に出力する。また、無線処理部320は、復調処理の際に受信信号から抽出したタイミング情報を同期処理部340に出力する。なお、タイミング情報の抽出には、例えば、ガードインターバルの周期性を利用し、OFDMシンボル内で自己相関を取り、相関ピークを検出してOFDMシンボル期間を検出する方法を用いればよい。
また、無線処理部320は、PTP処理部330から出力されるPTPパケットと、パケット処理部350から出力されるデータパケットとを無線で伝送するための処理を行って無線フレームを生成し、無線フレームを変換して得た無線信号をアンテナ310から無線回線20を介して送信する。
PTP処理部330は、無線装置200をマスターMとして、PTPにおけるスレーブSとしての動作を行う。例えば、PTP処理部330は、無線処理部320から出力されるPTPパケットを受信する。
また、PTP処理部330は、同期処理部340からの時刻情報をもとに、無線処理部320へPTPパケットを出力し、上述した時刻同期シーケンスおよび周波数同期を無線装置200と行うことにより、周波数及び時刻補正用データ(オフセット時間Offset等)を計算し、周波数及び時刻補正用データを同期処理部340に出力する。また、PTP処理部330は、PTPスレーブ400をスレーブSとして、PTPにおけるマスターMとしての動作を行う。例えば、PTP処理部330は、同期処理部340からの時刻情報をもとに、パケット処理部350へPTPパケットを出力する時刻を含むPTPパケットを、パケット処理部350に出力する。
また、PTP処理部330は、パケット処理部350からPTPパケットを受信する。
同期処理部340は、時刻及び自走クロックを管理しており、自走クロックを用いて時刻をカウントアップする。同期処理部340は、PTP処理部330から出力される周波数及び時刻補正用データを用いて、無線装置200の時刻及びクロック周波数に合わせるように、管理している時刻及び自走クロックの周波数を補正する。同期処理部340は、PTP処理部330に時刻情報を出力するとともに、無線処理部320へクロックを供給する。また、無線処理部320から入力されるタイミング情報を基に自走クロックの周波数を補正する。
パケット処理部350は、PTP処理部330から出力されるPTPパケットと、無線処理部320から出力されるデータパケットとを多重して有線IP網30に出力する。
また、パケット処理部350は、有線IP網30から受信したパケットに対し、そのヘッダを読み取ることでPTPパケットとデータパケットとを振り分け、PTPパケットをPTP処理部330に出力し、データパケットを無線処理部320に出力する。
以下では、無線装置200から無線装置300への送信を行うための構成について主として説明する。
無線処理部240は、無線伝送の第1送信期間においてPTPパケットが到着したとき、第1送信期間の後の第2送信期間まで無線装置300へのPTPパケットの送信を遅延させるとともに、第1送信期間の開始時刻からPTPパケットの到着時刻までの時間を示す時間情報をPTPパケットに付加する。
ここで、第1送信期間及び第2送信期間のそれぞれはシンボル期間(シンボル送信期間)である。或いは、第1送信期間及び第2送信期間のそれぞれは無線フレーム期間であってもよい。
一方、無線装置300は、PTPパケットを無線伝送により無線装置200から受信する無線処理部320と、無線処理部320から出力されるPTPパケットを処理するPTP処理部330とを有する。
無線処理部320は、無線装置200からPTPパケットを受信したとき、PTPパケットに付加されている時間情報を取得するとともに、この時間情報が示す時間が経過するまでPTP処理部330へのPTPパケットの出力を遅延させる。
ここで、図5乃至図7を参照しつつ、本実施形態に係る無線装置200の無線処理部240及び無線装置300の無線処理部320の動作概要について説明する。無線装置200はPTPパケットを無線装置300に送信し、無線装置300は無線装置200からPTPパケットを受信する。
図5は、送信側である無線処理部240において発生する待ち時間を説明するための図である。
図5に示すように、PTPパケットの送信側である無線処理部240には、シンボル#2の期間であるシンボル送信期間において、PTP処理部220からのPTPパケットが到着する。このシンボル送信期間の開始時刻であるシンボル生成時刻t1でPTPパケットが到着した場合、無線処理部240は、このPTPパケットをシンボル#2に含めることができるため、このPTPパケットを待ち時間なく送信できる。
一方、シンボル生成時刻t1の経過後、シンボル送信期間の途中でPTPパケットが到着した場合、無線処理部240は、次のシンボル#3の期間の開始時刻であるシンボル生成時刻t2まで待つ必要があるため、シンボル生成時刻t2まで待ち時間が発生する。このように、PTPパケットの待ち時間がシンボル長未満でばらつくこととなり、PTPパケットごとに遅延時間が変動する。
このようなシンボル長未満の遅延時間変動については、従来の技術(例えば、特許文献3及び4)において考慮されていない。本実施形態では、PTPパケットの遅延時間を1シンボル長に揃えることで、遅延時間変動を抑制する。
図6は、PTPパケットがシンボル#1のシンボル生成時刻からtr後に到着した場合の動作例を示す図である。以下において、各シンボルの時間長が固定値Tsであるものとする。
図6(a)に示すように、PTPパケットの送信側である無線処理部240は、シンボル#1の期間(第1シンボル期間)においてPTPパケットが到着したとき、無線装置300へのPTPパケットの送信をシンボル#1の後のシンボル#2の期間(第2シンボル期間)まで遅延させる。具体的には、シンボル#1の期間の開始時刻(シンボル生成時刻)からPTPパケットの到着時刻までの時間をtrとした場合、無線処理部240は、(Ts-tr)の時間だけPTPパケットの送信を遅延させる。
また、無線処理部240は、シンボル#1の期間の開始時刻からPTPパケットの到着時刻までの時間trを示す時間情報をPTPパケットに付加する。例えば、無線処理部240は、時間trを示す時間情報をPTPパケットの先頭又は末尾に付加してもよいし、時間trを示す時間情報をPTPパケットのヘッダ又はペイロード内に付加してもよい。そして、無線処理部240は、時間trを示す時間情報が付加されたPTPパケットをシンボル#2により送信する。
図6(b)に示すように、PTPパケットの受信側である無線処理部320は、シンボル#2の期間において無線装置200(無線処理部240)からPTPパケットを受信したとき、PTPパケットに付加されている時間情報を取得するとともに、この時間情報が示す時間trが経過するまでPTP処理部330へのPTPパケットの出力を遅延させる。これにより、送信側である無線処理部240及び受信側である無線処理部320の合計の遅延時間が1シンボル長Tsとなる。
図7は、PTPパケットがシンボル#1のシンボル生成時刻において到着した場合、すなわち、tr=0の場合の動作例を示す図である。
図7(a)に示すように、PTPパケットの送信側である無線処理部240は、シンボル#1の期間(第1シンボル期間)においてPTPパケットが到着したとき、無線装置300へのPTPパケットの送信をシンボル#1の後のシンボル#2の期間(第2シンボル期間)まで遅延させる。具体的には、無線処理部240は、Tsの時間だけPTPパケットの送信を遅延させる。
また、無線処理部240は、シンボル#1の期間の開始時刻からPTPパケットの到着時刻までの時間tr(本動作例では、tr=0)を示す時間情報をPTPパケットに付加する。そして、無線処理部240は、時間trを示す時間情報が付加されたPTPパケットをシンボル#2により送信する。
図7(b)に示すように、PTPパケットの受信側である無線処理部320は、シンボル#2の期間において無線装置200(無線処理部240)からPTPパケットを受信したとき、PTPパケットに付加されている時間情報が示す時間trが0であるため、PTPパケットを遅延させることなくPTP処理部330に出力する。これにより、送信側である無線処理部240及び受信側である無線処理部320の合計の遅延時間が1シンボル長Tsとなる。
このように、本実施形態によれば、無線伝送におけるPTPパケットの遅延変動を抑えることができるため、高精度かつ高効率に時刻同期を実現できる。
なお、図6及び図7において、無線処理部240が、シンボル#1の期間において到着したPTPパケットをシンボル#1の直後(シンボル#1の次)のシンボル#2の生成時刻まで遅延させる一例について説明した。しかしながら、シンボル#1の期間において到着したPTPパケットを、シンボル#1のN(但し、Nは2以上の整数とする)シンボル後のシンボル#(1+N)の生成時刻まで遅延させることとしてもよい。その場合、無線処理部240は(N×Ts-tr)時間だけPTPパケットの送信を遅延させればよい。これにより、送信側である無線処理部240から受信側である無線処理部320までの合計の遅延時間がNシンボル長(N×Ts)となる。
また、本実施形態における、無線装置200から無線装置300への送信において、無線処理部240は、第1方式の誤り訂正符号化をデータパケットに施すとともに、第1方式とは異なる第2方式の誤り訂正符号化をPTPパケットに施す。すなわち、無線処理部240は、誤り訂正符号化の方式をデータパケットとPTPパケットとで異ならせる。
無線処理部320は、PTPパケット及びデータパケットを無線装置200(無線処理部240)から受信する。無線処理部320は、第1方式の誤り訂正復号をデータパケットに施すとともに、第1方式とは異なる第2方式の誤り訂正復号をPTPパケットに施す。
これにより、データパケット及びPTPパケットのそれぞれに最適な誤り訂正符号化及び誤り訂正復号を行うことができる。特に、PTPパケットに適用する第2方式は、1つのパケット単独で誤り訂正符号化が可能なブロック符号を用いる方式であることが好ましい。これにより、誤り訂正符号化によるPTPパケットの遅延のばらつきを抑制できる。
本実施形態において、無線装置300は、無線装置300の時刻同期のマスターMである無線装置200との周波数同期及び位相同期を行う同期処理部340を有する。同期処理部340は、無線処理部320が受信した無線装置200(無線処理部240)からの変調信号の復調により得られた無線フレーム又はシンボル間隔のタイミング情報を用いて周波数同期を行うとともに、PTP処理部330におけるPTPパケットの処理結果を用いて位相同期を行う。
なお、シンボルは無線伝送における時間リソースの基本単位であり、無線フレームは複数のシンボルからなる時間単位である。無線装置200の自走クロックに基いてシンボル及び無線フレームは生成されており、無線装置300はシンボル及び無線フレームのタイミングを抽出して受信信号を復調する。それぞれの時間長は固定であり、同期処理部340は、自身で保有している自走クロックの周波数を抽出した無線フレーム又はシンボル間隔のタイミング情報をもとに補正することにより、無線装置200との周波数同期を実現できる。
これにより、従来の技術(例えば、特許文献1及び2)のようなクロックパス網を用いることなく周波数同期を実現できる。よって、無線装置300がPTPパケットを受信していない間、自走クロックで装置内時計の時刻をカウントアップする際に、無線装置200との時刻のずれを抑制できるため、同期精度を向上させることができる。また、周波数同期のためのPTPパケットの送出頻度を下げることができ、無線回線20の伝送容量を節約し、データパケットに割り当て可能な伝送容量を相対的に増やすことができる。
本実施形態において、無線装置200と無線装置300との間の同期に係る無線装置200において、PTP処理部220は、無線装置200と無線装置300との間の無線回線20の伝搬路品質に基づいて、無線処理部240に対してPTPパケットを出力する頻度を変更する。
ここで、PTP処理部220は、無線装置300から受信する無線信号に対する測定を無線処理部240が行うことにより、無線回線20の伝搬路品質を示す伝搬路品質情報を無線処理部240から取得してもよい。或いは、無線回線20の伝搬路品質の測定を無線装置300(無線処理部320)が行い、測定結果のフィードバックを受けることにより伝搬路品質情報を取得してもよい。
なお、伝搬路品質情報としては、例えば、パイロット信号(若しくは参照信号)の受信電力又は受信品質、信号復調・復号時に得られるビットエラーレート(BER)又は変調エラーレート(MER)等を利用できる。
PTP処理部220は、無線処理部240から出力される伝搬路品質情報に基づいて、伝搬路品質が良い場合(例えば、伝搬路品質が閾値よりも良い場合)は無線処理部240へのPTPパケット出力頻度を下げ、伝搬路品質が悪い場合(例えば、伝搬路品質が閾値よりも悪い場合)は無線処理部240へのPTPパケット出力頻度を上げる処理を行う。或いは、PTP処理部220は、無線処理部240へのPTPパケット出力頻度を伝搬路品質と比例させて連続的に又は段階的に変更してもよい。
伝搬路品質が悪い場合、無線装置200と無線装置300との時刻同期を維持することが難しいため、無線処理部240へのPTPパケット出力頻度(すなわち、PTPパケットの送信頻度)を上げることにより、時刻同期を維持し易くすることができる。
一方、伝搬路品質が良い場合、無線装置200と無線装置300との時刻同期を維持し易いため、無線処理部240へのPTPパケット出力頻度(すなわち、PTPパケットの送信頻度)を下げることにより、限りある無線回線20の伝送容量を節約し、データパケットに割り当て可能な伝送容量を相対的に増やすことができる。
(無線処理部の構成)
次に、本実施形態に係る無線装置200の無線処理部240及び無線装置300の無線処理部320の構成について説明する。図8は、無線処理部240及び無線処理部320の構成を示す図である。
図8に示すように、無線処理部240は、カウンタ部241と、カウンタ値付加部242と、誤り訂正符号化部243と、遅延部244と、誤り訂正符号化部245と、フレーム生成部246と、送信部247とを有する。
カウンタ部241は、同期処理部230からのクロックをもとに、シンボル長を1周期とするカウントを行う。本実施形態において、カウンタ部241がシンボル長を1周期とするカウントを行う一例について説明するが、カウンタ部241が無線フレーム長を1周期とするカウントを行ってもよい。また、Nシンボル長、Nフレーム長遅延させる場合は、Nシンボル長、Nフレーム長を1周期とすればよい。カウンタ部241は、PTPパケットがカウンタ値付加部242に到着した時刻trに対応するカウンタ値crをカウンタ値付加部242に出力する。
カウンタ部241は、PTPパケット処理部220からPTPパケットがカウンタ値付加部242で受信されてからフレーム生成部246へ送られるまでの遅延時間に相当するクロック数をオフセットとして加えたものをカウンタ値付加部242に出力してもよい。このオフセットは、遅延部244で遅延させるカウント数を0として(すなわち、パケットの到着時間による変動分を除いて)、事前に計測した値を用いる。
図9は、カウンタ部241の動作例を示す図である。図9に示すように、カウンタ部241は、シンボル長Tsを1周期とし、0からCsまでカウントする。遅延部244での遅延時間を0とした場合、カウンタ値付加部242がPTPパケットを受け取った時刻からフレーム生成部246が該パケットを受け取るまでの時間をTDとし、カウンタ値0の時刻をシンボル生成時刻からTD時間分前にずらし、シンボル生成時のカウンタ値をTD分のクロック数CDだけオフセットさせている。PTPパケットが時刻trでカウンタ値付加部242に送られてきたときに、フレーム生成部246ではi+2番目のシンボルの送信期間であり、このときのカウンタ値はcrである。
カウンタ値付加部242は、PTPパケットを受信した際のカウンタ値crをカウンタ部241から受け取り、このPTPパケットにカウンタ値crを付加し、カウンタ値crが付加されたPTPパケットを誤り訂正符号化部243に出力する。カウンタ値crは、シンボル期間の開始時刻からPTPパケットがフレーム生成部246に到着する時刻までの時間を示す時間情報の一例である。
誤り訂正符号化部243は、カウンタ値付加部242から出力されるPTPパケットに対して、無線回線20でのノイズ等への耐性をもたせるために第2方式の誤り訂正符号化を行う。誤り訂正符号化の際に、複数パケットを用いる符号化を行うと、パケット間の到着時間差によりジッタが発生する。このため、誤り訂正符号化部243は、パケット単体で符号化可能なブロック符号を用いることが望ましい。そして、誤り訂正符号化部243は、符号化したパケットを遅延部244に出力する。
遅延部244は、誤り訂正符号化部243から出力されるPTPパケットから、カウンタ値crを読み取り、ある固定遅延分のカウンタ値Csからそのカウンタ値crを減じて得た値に対応する時間だけPTPパケットを遅延させ、このPTPパケットをフレーム生成部246に出力する。その結果、PTPパケットはカウンタ値付加部242で受信されてからフレーム生成部246へ送られるまでに、(Cs-cr)のクロック数と、処理遅延時間TDに対応するクロック数CDとの合計の時間、すなわち、(Cs-cr+CD)のクロック数だけ遅延する。図9の例において、PTPパケットは、trが(i+2)シンボルの期間に収まっているならば、(i+3)シンボル生成時に送られることとなる。
一方、パケット処理部210からデータパケットを受け取る誤り訂正符号化部245は、このデータパケットに対して、無線回線20でのノイズ等への耐性をもたせるために第1方式の誤り訂正符号化を行う。誤り訂正符号化部245は、、LDPC符号やターボ符号を用い、十分長い符号長を確保するために多数のパケットをバッファして用いて、高い符号化利得を得ることが望ましい。そして、誤り訂正符号化部245は、符号化したデータパケットをフレーム生成部246に出力する。
フレーム生成部246は、遅延部244から出力されるPTPパケットと、誤り訂正符号化部245から出力されるデータパケットと、無線伝送で必要となる同期やチャネル推定用のプリアンブル信号等とを無線回線20で伝送するための無線フレームを生成し、この無線フレームを送信部247に出力する。
送信部247は、フレーム生成部246から出力される無線フレームに対して所定の変調方式で同期処理部230から送られるクロックを基に変調を行い、無線周波数帯へ変換するとともに電力増幅を行って無線信号を生成し、アンテナ250を介して無線信号を送信する。
一方、無線処理部320は、受信部321と、フレーム処理部323と、誤り訂正復号部324と、遅延部325と、誤り訂正復号部326とを有する。
受信部321は、アンテナ310が受信した無線信号に対してベースバンド帯への周波数変換を行い、信号を復調して得た復調信号をフレーム処理部323に出力する。また、復調時に抽出したシンボル時間長又は無線フレーム時間長に基くタイミング情報を同期処理部340へ出力する。
フレーム処理部323は、受信部321から出力される復調信号に含まれるPTPパケット及びデータパケットを振り分け、PTPパケットを誤り訂正復号部324に出力するとともに、データパケットを誤り訂正復号部326に出力する。
誤り訂正復号部324は、フレーム処理部323から出力されるPTPパケットに対して第2方式の誤り訂正復号を行い、復号されたPTPパケットを遅延部325に出力する。
遅延部325は、誤り訂正復号部324から出力されるPTPパケットに付加されたカウンタ値crを読み出し、読み出したカウンタ値cr分、このPTPパケットを遅延させてPTP処理部330に出力する。その際に、遅延部325は、PTPパケットに付加されたカウンタ値を削除したうえでPTP処理部330に出力する。
ここで、無線での伝搬時間及び受信部321から遅延部325(遅延させるカウンタ値を0とする)における遅延の合計をCOとすると、PTPパケットが無線処理部240に入力され、無線処理部320から出力されるまでのトータルの遅延はクロック数で(Cs+CD+CO)となる。この値は固定値であるため、無線装置200と無線装置300との間における遅延時間変動を抑えることができている。
一方、誤り訂正復号部326は、フレーム処理部323から出力されるデータパケットに対して第1方式の誤り訂正復号を行い、復号されたデータパケットをパケット処理部350に出力する。
以上、無線装置200から無線装置300への送信を行うための構成について主として説明したが、本実施形態はFDDであるため、図示していないが、図8に示す無線処理部240は無線処理部340の機能を、無線処理部340は無線処理部240の機能を持ち、無線装置300から無線装置200への送信を可能としている。また、図4では無線装置200および無線装置300はそれぞれアンテナが1本であるため、図示していないが、それぞれの無線装置はアンテナと無線処理部の間にアンテナ共用器を持ち送信に用いる周波数および受信に用いる周波数の信号を1本のアンテナで扱うことができる。若しくは無線装置は送信用と受信用のアンテナを2本備えていてもよい。その場合、アンテナ共用器は不要である。
(変更例)
上述した実施形態において、データ伝送に利用可能なシンボルが時間方向に連続する無線伝送方式を想定していた。
これに対し、本変更例では、データ伝送に利用可能なシンボルが時間方向において連続しない無線伝送方式を想定する。具体的には、無線フレームの先頭の一部のシンボル期間がデータ伝送に利用不能な制御領域として確保される。制御領域に配置される信号は、データ(PTPパケットを含む)以外の信号であればよく、例えば、プリアンブル信号、パイロット信号、及び制御情報等である。
このような制御領域により時間方向に無線フレームが区切られる。例えばTDD(Time Division Duplex)による複信がこれに該当する。TDDでは、プリアンブルでシンボルが占有されることや、各無線装置が送信で用いるサブフレームが決まっている。このような場合、上述したような1シンボル期間内での送信待ち時間のばらつきに加えて、制御領域を避けるための送信待ち時間の影響によりPTPパケットの遅延時間が変動する。
図10は、本変更例に係る無線伝送方式の具体例1を示す図である。
図10に示すように、無線フレームの先頭の連続する複数のシンボルにプリアンブル(同期、チャネル推定、制御情報)が配置される。これらのプリアンブルシンボル(すなわち、制御領域)にはPTPパケットを配置できない。図10の例において、PTPパケットの遅延時間変動の要因は、プリアンブル期間と1シンボル伝送期間内の到着時刻の差となる(但し、プリアンブルに連続するシンボルにPTPパケットを配置すると仮定している)。
図11は、本変更例に係る無線伝送方式の具体例2を示す図である。図12は、本変更例に係る無線伝送方式の具体例3を示す図である。
図11及び図12に示すように、TDDでは、同一周波数のチャンネルを時分割して、送信受信に割り振ることで、双方向に伝送する。そのため、TDDでは、無線フレームを自無線装置がデータを送るためのサブフレーム(ULサブフレーム)と他無線装置がデータを自無線装置にデータを送るためのサブフレーム(DLサブフレーム)とに分ける。無線フレーム内において、DLサブフレーム及びULサブフレームのプリアンブル部及びパイロットシンボルには、PTPパケットを配置できない。
図11の例においてはパイロット信号が周波数方向に連続している。PTPパケットの遅延時間変動の要因は、プリアンブル期間、パイロットシンボル期間、DLサブフレーム期間及び1シンボル伝送期間中の到着時刻の差となる(但し、パイロットシンボルに連続するシンボルにPTPパケットを配置すると仮定している)。
図12の例においてはパイロット信号が時間方向に連続している。PTPパケットの遅延時間変動の要因は、プリアンブル期間、DLサブフレーム期間及び1シンボル伝送期間中の到着時刻の差となる(但し、プリアンブルに連続するシンボルにPTPパケットを配置すると仮定している)。
本変更例において、PTPパケットの送信側である無線装置200の無線処理部240は、第1無線フレーム期間においてPTPパケットが到着したとき、無線装置300へのPTPパケットの送信を第1無線フレーム期間の後の第2無線フレーム期間における制御領域の期間が経過するまで遅延させるとともに、第1無線フレーム期間の開始時刻からPTPパケットの到着時刻までの時間を示す時間情報をPTPパケットに付加する。
図8及び図13を参照しつつ、本変更例に係る無線装置200の無線処理部240の動作例について説明する。図13は、本変更例に係る無線処理部240のカウンタ部241の動作例を示す図である。なお、図示しないが、TDDにおいて、図8に示す無線処理部240は無線処理部340の機能を、無線処理部340は無線処理部240の機能を持ち、かつ、送受信切替タイミングを制御することで、無線装置200と無線装置300の双方向伝送を可能とする。
図13に示すように、1無線フレームをULサブフレームとDLサブフレームとに分け、無線装置200がULサブフレームを無線装置300への送信に用いる。また、プリアンブルが例えばフレーム先頭の1シンボルを占有しているとし、PTPパケットをこのプリアンブルシンボルの次のシンボルに挿入することとする。
本変更例において、カウンタ部241は、無線フレーム長Tfを1周期とし、0からCsまでカウントする。遅延部244での遅延時間を0とした場合、カウンタ値付加部242がPTPパケットを受け取った時刻からフレーム生成部246が該パケットを受け取るまでの時間をTDとし、TD分のクロック数CDだけオフセットさせている。PTPパケットが時刻trでカウンタ値付加部242に到着したときに、フレーム生成部246では(i+1)番目の無線フレームが生成されており、このときのカウンタ値はcrである。
カウンタ値付加部242は、PTPパケットを受信した際のカウンタ値crをカウンタ部241から受け取り、このPTPパケットにカウンタ値crを付加し、カウンタ値crが付加されたPTPパケットを誤り訂正符号化部243に出力する。カウンタ値crは、シンボル期間の開始時刻からPTPパケットの到着時刻までの時間trを示す時間情報の一例である。
本変更例において、遅延部244は、誤り訂正符号化部243から出力されるPTPパケットから、カウンタ値crを読み取り、カウンタ値Csからカウンタ値crを減じて得た値(Cs-cr)と、プリアンブル分の時間TPに相当するカウンタ値CPとを加算したクロック数、すなわち、(Cs-cr+CP)のクロック数だけPTPパケットを遅延させ、このPTPパケットをフレーム生成部246に出力する。
その結果、フレーム生成部246においては、PTPパケットは(Cs-cr+CD+CP)クロック数だけ遅延し、(i+2)番目の無線フレームにおけるプリアンブルの次のシンボル生成時に送信されることとなる。
一方、PTPパケットの受信側である無線装置300の無線処理部320において、遅延部325は、PTPパケットに付加されたカウンタ値cr分だけPTPパケットを遅延させる。その他、伝搬時間等での遅延をCOとすると、無線伝送における遅延は(Cs+CD+CP+CO)となる。この値は固定値であるため、無線装置200と無線装置300との間における遅延時間変動を抑えることができている。
以上、PTPパケットの送信を第1無線フレーム期間の後の第2無線フレーム期間における制御領域の期間が経過するまで遅延させる一例について説明したが、PTPパケットの配置は第2無線フレーム期間における制御領域直後のシンボルに限らず、ULサブフレーム内の制御領域からN番目のシンボルに配置してよい。その場合、シンボル期間TCに相当するクロック数をCCとすると、上記CPをCP+(N-1)×CCをとすればよい。
(その他の実施形態)
上述した実施形態において、装置間の時刻同期プロトコルとして、IEEE1588で定義されたPTPを用いる一例について説明した。しかしながら、装置間の時刻同期プロトコルはPTPに限定されるものではなく、Network Time Protocol(NTP)等のパケットの送受信の伝送遅延時間に基づく時刻同期を行う他の時刻同期プロトコルを用いてもよい。
また、上述した実施形態において、カウンタ部241がシンボル長又は無線フレーム長を1周期とするカウントを行う一例について説明した。しかしながら、カウントを行う時間単位は、シンボル又は無線フレームに限定されるものではなく、無線伝送の方式に応じて適宜変更可能である。例えば、カウンタ部241は、タイムスロット長又はサブフレーム長を1周期とするカウントを行ってもよい。
無線装置200が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラム及び無線装置300が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
また、無線装置200が行う各処理を実行する機能部(回路)を集積化し、無線装置200を半導体集積回路(チップセット、SoC)として構成してもよい。同様に、無線装置300が行う各処理を実行する機能部(回路)を集積化し、無線装置300を半導体集積回路(チップセット、SoC)として構成してもよい。
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。