JP7266780B2 - 縫い糸制御機能を有する本縫いミシン - Google Patents

縫い糸制御機能を有する本縫いミシン Download PDF

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Description

縫製機械の構造、及び縫製技術に関する技術である。
本発明が解決しようとする課題
縫製品の縫い目品質は、安定した適度の縫合力、及び、縫製品に適合した一目縫い目形態の安定した繰り返しが大きな評価要件となる。
しかし、「現行の一般的な「縫い目形成及び縫合力発生のメカニズム及びプロセス」」(以降「従来方式」と表記)は、縫製品の縫い品質が、縫い糸と布(被縫製物)、縫い糸と縫い糸、縫い糸とミシン部品との間の摩擦力のバランスを「奇跡」に近いほど上手に使った経験則により成り立っている。
該摩擦力のコントロールは難しく、安定した適度の縫合力、及び縫製品に適合した一目縫い目形態の安定した繰り返しを得るためのミシンの調節が難しいのが現状である。
このような現状の問題点を解決するために、該摩擦力に依存した「経験則に基づく奇跡のバランス」に頼ることなく、1縫目に消費される糸量を制御することにより安定した品質を得る発明が、本発明者より下糸の制御に関しては特願2020-66285「縫目安定下糸制御装置」、特願2020-117384「縫目安定下糸制御装置」で、上糸の制御に関しては特願2020-199883「上糸強制供給機能を有する本縫いミシン」として提示されている。
しかし、そのいずれもが計算された糸量と実際に縫目に使用されるべき糸量との誤差が、上糸であれば下糸の、下糸であれば上糸の摩擦力により補完されている。
課題を解決するための手段
本発明は、前記発明の上糸制御と下糸制御を併用することにより、該摩擦力に依存した「経験則に基づく奇跡のバランス」に完全に頼ることなく、布等被縫製物の厚みを検知し、該厚みと被縫製物の移動量すなわちミシンの送り量等から計算された1縫目に使用される上糸の量(長さ)を制御し、その上糸量を強制的に繰り出し、更に、布等被縫製物の厚みを検知し、該厚みから計算された1縫目の下糸引き締め量(長さ)を制御し、その下糸量を引き締めることにより、すなわち、1縫目に消費される縫い糸の糸量を直接的あるいは間接的に計算し、その量を制御することにより、縫合力及び縫目形態の安定を制御しようとするものである。
発明の効果
本発明の縫い糸制御機能を有する本縫いミシンを使用し縫製を行うことにより、安定した適度の縫合力、及び、縫製品に適合した一目縫い目形態の安定した繰り返しを実現することができ、縫製品の良好な縫い目品質を得ることができる。
発明の詳細な説明
最初に、図1のモデル化されたモーションダイヤグラムを使い「従来方式」の縫い目形成プロセスの説明をする。
縫い目形成プロセスは天秤上死点位相(位相1)から始まり機構内部での上糸13の供給が開始される。その後、針の糸穴が針板(実際には被縫製物)を通過する位相(位相2)から釜上糸必要量が発生し、釜剣先の上糸ループ捕捉位相(位相4)、上糸ループをボビン(下糸格納部)が潜り抜ける位相(位相8)を経て、天秤下死点位相(位相7)からの天秤上昇により、位相8で解放された上糸13の回収を始め、さらに、送り開始位相(位相6=送り歯が針板上面へ出てくる)を経て、再び天秤上死点位相(位相1’)において上糸13の引き締めを行い、下糸引き締め位相(位相9)において最終縫目(下糸)引き締めを行い1縫目の形成を終了する。
図1のモーションダイヤグラムでは、送りの終了位相(位相10=送り歯が針板下面に沈み込む)が下糸引き締め位相(位相9)の後に来ているが、これは、下糸14(上糸13)の引き締めにより縫われた布や縫い糸が引き戻されるのを防止するためで、下糸引き締め位相(位相9)の時点で水平送り量のピークを過ぎていれば、送り量がこの位相で縫い目形態に影響を及ぼすことはない。
この天秤上死点位相(位相1及び1’)と下糸引き締め位相(位相9及び9’)の縫い目形態と縫目近辺の縫い糸(上糸13及び下糸14)の状態を図2、図3に示す。
そこで、図1のモーションダイヤグラムを例に「縫い目形成プロセスに伴う上糸13及び下糸14の挙動」を追っていく。
縫い目形成プロセスに伴う上糸13の挙動は、ミシン機構内での機構への上糸供給(天秤上糸供給量曲線)が始まる天秤上死点(位相1)から始まり、この位相が縫い目形成サイクルの始点となる。次に、位相2から機構の上糸必要量の吸収(釜上糸必要量曲線)が始まる。各位相における天秤上糸供給量と釜上糸必要量との差が上糸13の「たるみ」となるのだが、この「たるみ」は糸取りばね17により吸収される。
位相が進み針棒下死点(位相3)を過ぎると、針の上昇とともに釜上糸必要量は減少を続け、天秤上糸供給量は増加し続けるので、「たるみ」は増加し続け、釜剣先の上糸ループ捕捉位相(位相4)では糸取りばね17の吸収容量限界(糸取りばねストロークの吸収容量限界)を超えて実際に「たるみ」が発生する。該「たるみ」は釜剣先が捕捉するための上糸ループとなる。
釜剣先の上糸ループ捕捉位相(位相4)を過ぎると再び釜上糸必要量は増加を始め、天秤上糸供給量と釜上糸必要量との差は糸取りばね17の吸収容量内に収まる。釜上糸必要量は、増加をし続け上糸13のループをボビン(下糸格納部)が潜り抜ける(位相8)と、上糸13が釜剣先から解放され、一気に減少する。
更に、天秤上糸供給量も天秤下死点(位相7)を通過すると一気に減少する。この天秤上糸供給量の減少は釜剣先から解放された上糸13を布(被縫製物)上面に引き上げる役割を担っている。
また、このような現象と相前後して送り歯が針板の上面に現れ(位相6)水平送りが機能することによって、被縫製物の送り(移動)が行われ上糸13は消費される。
更に位相が進み、再び、天秤上死点になった位相(位相1’)の縫い目形態及び縫い糸(上糸13、下糸14)の状態を示したのが図2である。
位相1から位相1’までの間に、送りと縫い目形成に使われ不足した上糸糸量(21から22までの糸量)は天秤下死点(位相7)から天秤上死点(位相1’)に向かい上糸の引き締め(回収)を行う過程において上糸調子器(18の方向)から上糸糸調子圧に抗して引き出される。この時、縫い目には上糸糸調子圧に影響された安定した適度の縫合力が発生する。
更に位相が進み、下糸引き締め位相(位相9)において、上糸13は下糸14により布(被縫製物)の中に引き戻され、図3に示すように縫い目形態を完了させる。
すなわち、「従来方式」の縫い目形成サイクルは天秤上死点(位相1)から始まり、最終縫目(下糸)引き締め位相(位相9)で完了する約400°となる。
次に、縫い目形成プロセスに伴う下糸14の挙動について説明する。
下糸14の挙動は前の縫い目の下糸引き締め位相(位相9’)から始まる。この位相9’では、釜のカム面24あるいは下糸繰り出しレバーにより下糸糸道経路は図1のモーションダイヤグラム中の下糸引き締め量分12の下糸量が通常の下糸糸道経路より長くなっている。
従って、下糸引き締め位相(位相9’)を過ぎ通常の糸道経路に戻ると、下糸引き締め量分12の下糸量が「下糸14のたるみ」となる。
この「下糸14のたるみ」は「被縫製物の送り」あるいは「上糸13との絡み」で消費されるのだが、(釜は360°の間に2回転するので)2回目の「釜に設けられたカム面」24が下糸糸道経路に来た位相(位相5)までの間では「被縫製物の送り」および「上糸13との絡み」が発生しないので、「下糸14のたるみ」が消費されることはない。すなわち、2回目の「釜に設けられたカム面」24が下糸糸道経路に来た位相(位相5)での下糸14の引き締め及び繰り出しはない。また、下糸繰り出しレバー方式では、下糸繰り出しレバーの動きが釜の動きからは独立しているので、「2回目の「釜に設けられたカム面」が下糸糸道経路に来る」ような動きはない。
すなわち、いずれの方式においても図1のモーションダイヤグラム上の位相5での下糸14の引き締め及び繰り出しが行われる挙動は発生しない。
この「下糸14のたるみ量」は被縫製物の送り開始位相(位相6)から送り量の増加に従い順次消費され、上糸の引き締め位相(天秤上死点(位相1’))では上糸13にも引き上げられ消費される。しかし、「被縫製物の送り」及び「上糸の引き締め」による下糸消費量は「下糸14のたるみ量」に比較してはるかに多く、「たるみ量」が消費され尽くした後は消費(位相)が進むに対応し、だらだらと下糸14がボビン(下糸格納部)から下糸糸調子ばねに抗して引き出される。
その結果、天秤上死点位相(位相1’)での下糸14は図2に示した形態となり、その後、下糸引き締め位相(位相9)において、図3に示すように下糸14が引き締められ縫い目形態(20から23)が完成する。
下糸引き締め位相(位相9)での下糸14の状態を、引き締め機構を釜のカム面24とした例を図4に示す。また、天秤上死点位相(位相1’)から下糸引き締め位相(位相9)への移行の縫い目形態の変化の説明図を図5に示す。
天秤上死点位相(位相1’)での縫目形態である図5上図の破線が示す範囲25の下糸14が最終的に引き締められ縫い目形成が完了した下糸引き締め位相(位相9)での縫目形態が図5下図であるが、該「最終縫目(下糸)引締量」は理論的に数値化されておらず、被縫製物の縫い品質は、縫い糸と布(被縫製物)、上糸と下糸、縫い糸と周辺部材の摩擦力に頼っており、該摩擦力の「経験則に基づく奇跡のバランス」により確保されている。
すなわち、該「最終縫目(下糸)引締量」は被縫製物の厚みにより変化するので、図1のモーションダイヤグラムの下糸引き締め位相(位相9及び9’)における下糸引き締め量分12の下糸量は実際の「最終縫目(下糸)引締量」より多く設計されており、「該摩擦力の「経験則に基づく奇跡のバランス」」により消費された「最終縫目(下糸)引締量」より多い「引き締め下糸量」はボビン(下糸格納部)より下糸調子ばね圧に抗して引き出されている。
以上のような縫い目形成プロセスと上糸13及び下糸14の挙動から、縫い目の安定した適度の縫合力、及び、縫製品に適合した一目縫い目形態の安定した繰り返しが、縫い糸と布(被縫製物)、縫い糸と縫い糸、縫い糸とミシン部品との間の摩擦力のバランスを「奇跡」に近いほど上手に使った経験則により成り立っていることがわかる。
しかし、該摩擦力のコントロールは難しく、安定した適度の縫合力、及び、縫製品に適合した一目縫い目形態の安定した繰り返しを得るためのミシンの調節が難しいのが現状であり、本発明は、該摩擦力に依存した「経験則に基づく奇跡のバランス」に完全に頼ることなく、布等被縫製物の厚みを検知し、該厚みと被縫製物の移動量すなわちミシンの送り量等から計算された1縫目に使用される上糸の量(長さ)を制御し、その上糸量を強制的に繰り出し、更に、同様に布等被縫製物の厚みを検知し、該厚みから計算された1縫目の下糸引き締め量(長さ)を制御し、その下糸量を引き締めることにより、すなわち、1縫目に消費される縫い糸(上糸13及び下糸14)の糸量を直接的あるいは間接的に計算し、その量を制御することにより、縫合力及び縫目形態の安定を制御しようとするものである。
図1のモデル化されたモーションダイヤグラムを基に、改めて、縫い目形成サイクルと縫い目形態サイクルの説明をする。
「従来方式」の縫い目形成サイクルは、天秤上死点位相(位相1)から始まり機構内部での上糸13の供給が開始され、その後、針の糸穴が針板(実際には被縫製物)を通過する位相(位相2)から釜上糸必要量が発生し、釜剣先の上糸ループ捕捉位相(位相4)、上糸ループをボビン(下糸格納部)が潜り抜ける位相(位相8)を経て、天秤下死点位相(位相7)からの天秤上昇により、位相8で解放された上糸13の回収を始め、さらに、送り開始位相(位相6=送り歯が針板上面へ出てくる)を経て、再び天秤上死点位相(位相1’)において上糸13の引き締めを行い、下糸引き締め位相(位相9)において最終縫目(下糸)引き締めを行い1縫目の形成を終了する約400°のサイクルである。
一方、縫目形態サイクル26は図6に示すように、被縫製物の厚みの中に上下糸の結節点を位置付けた縫目形態の下糸引き締め位相(位相9’)から次の同じ縫目形態を示す下糸引き締め位相(位相9)までの360°のサイクルである。
本発明では、縫目形成サイクルの始点を下糸引き締め位相(位相9’)とする以外、それぞれのプロセスの位相は「従来方式」とほぼ同じとなる。すなわち、縫目形成サイクルを、縫い目形態サイクルと位相も全く同じ、「被縫製物の厚みの中に上下糸の結節点を位置付けた縫目形態の下糸引き締め位相(位相9’)から次の同じ縫目形態を示す下糸引き締め位相(位相9)までの360°」のサイクルとする。
これは、図7に示すように、下糸引き締め位相(位相9’)において、縫目と糸供給部(上糸13では糸供給機(18の方向)、下糸14では下糸格納部(ボビン))との間の縫い糸(上糸及び下糸)を緊張状態にすることにより可能となる。
前の縫目形成サイクルの終点である下糸引き締め位相(位相9’)を過ぎると、下糸引き締め位相(位相9’)を始点とする新しい縫い目形成サイクルが始まり、布等被縫製物の厚みを検知し、該厚みと被縫製物の移動量すなわちミシンの送り量等から計算された1縫目に使用される上糸の量(長さ)を、天秤上死点位相(位相1’)との間の位相で、上糸供給機(18の方向)より順次強制的に供給する。理想としては、下糸引き締め位相(位相9’)と釜剣先の上糸ループ捕捉位相(位相4)との間で釜剣先が捕捉するための上糸ループが適正で安定した大きさとなる糸量が、天秤下死点位相(位相7)から天秤上死点位相(位相1’)との間で残りの糸量が供給されるのが望ましい。
天秤上死点位相(位相1及び1’)の縫い目形態と縫目近辺の縫い糸(上糸13及び下糸14)の状態を図8に示す。図8は「従来方式」の天秤上死点位相での縫い目形態と縫目近辺の縫い糸(上糸13及び下糸14)の状態である図2と同じ形態を示しており、天秤上死点位相(位相1’及び1)で上糸13の引き締めが行われていることがわかる。
強制的に供給された「1縫目において消費される上糸の量(長さ)」は、図7の終点位相(下糸引き締め位相(位相9及び9’))になった時、20から23の上糸長さにより消費される。
縫目形成サイクルの途中の天秤上死点位相(位相1’及び1)の縫い目形態と縫い糸の状態を図8に示しているが、始点(終点)位相(図7)と天秤上死点位相(図8)とで上糸の長さ「15~天秤糸穴16~18の長さ」が大きく異なり、この違いにより上糸の引き締め張力が20~15の上糸にも発生、伝達される。終点(始点)位相(図7)と縫目形成サイクルの途中の天秤上死点位相(図8)との上糸長さの関係は、基本的に(図7の20~23~15~19の位置の天秤糸穴16~18の長さ)=(図8の20~15~天秤糸穴16~18の長さ)となる。
この時、「布等被縫製物の厚みを検知し、該厚みと被縫製物の移動量すなわちミシン
Figure 0007266780000001
布(被縫製物)の変形、及び、該張力による上糸13の伸縮により吸収される。
また、被縫製物の厚み及び天秤上死点位相(位相1’)以降下糸引き締め位相(位相9)までに発生する送り量によって20から15までの上糸の長さが異なるので、終点(始点)位相(図7)と縫目形成サイクルの途中の天秤上死点位相(図8)における20から15までの上糸長さの差の変化に対応し終点位相(下糸引き締め位相(位相9及び9’))図7の15~18間の上糸経路長さを変えなければならない。
これは、天秤糸穴16の位置19を変えることにより対応が取れる。すなわち、検出された被縫製物の厚みに対応して終点位相(下糸引き締め位相(位相9及び9’))の位相を変化させることにより対応が取れることとなる。
一方、下糸14の挙動も前の縫い目の下糸引き締め位相(位相9’)から始まるのだが、該挙動のプロセスを、図1のモーションダイヤグラムと図9「下糸引き締め機能の基本的形態の説明図」を使い説明をする。
縫い目形成サイクルの始点となる下糸引き締め位相(位相9’)では、縫目安定下糸制御部材27が稼働した状態で、該作用により下糸糸道経路は前の縫い目の下糸引き締め量の下糸量(b+c-a)分が通常の下糸糸道経路より長くなっている。
従って、下糸引き締め位相(位相9’)を過ぎ通常の糸道経路に戻ると、前の縫い目の下糸引き締め量分の下糸量が「下糸14のたるみ」となる。
この「下糸14のたるみ量」は被縫製物の送り開始位相(位相6)から送り量の増加に従い順次消費され、上糸の引き締め位相(天秤上死点(位相1’))では上糸13にも引き上げられ消費される。しかし、「被縫製物の送り」及び「上糸の引き締め」による下糸の消費量は「下糸14のたるみ量」に比較してはるかに多く、「たるみ量」が消費され尽くした後は消費(位相)が進むに対応し、だらだらと下糸14がボビン(下糸格納部)から下糸糸調子ばねに抗して引き出される。
その結果、天秤上死点位相(位相1’)での下糸14は図8に示した形態となり、その後、下糸引き締め位相(位相9)において、図7に示すように下糸14が引き締められ縫い目形態(20から23)が完成する。
「従来方式」では、該「最終縫目(下糸)引締量」は理論的に数値化されておらず、縫い品質は、縫い糸と布(縫製物)、上糸と下糸、縫い糸と周辺部材の摩擦力に頼っており、該摩擦力の「経験則に基づく奇跡のバランス」により確保されている。
本発明は、該「最終縫目(下糸)引締量」を数値化し、その量を制御することにより縫い品質を安定向上させるものであり、その方法を図9、及び図5にて説明をする。
図5は、天秤上死点位相(図8)から下糸引き締め位相(縫い目形成サイクル終点位相(図7))までの縫い糸(上糸13及び下糸14)の状態変化を示す解説図でもある。下糸引き締め位相では、図5上図の破線が示す範囲25の下糸14を引き締めることとなり、その量は布(被縫製物)の厚さ28を検出し計算することができ、該検出は押さえ29の針板上面30からの高さ28を差動トランス等を用いて検出できる。このように検出され計算された下糸引き締め量は図9「下糸引き締め機能の基本的形態の説明図」の方法で引き締められる。
図9において下糸供給側糸道部材31と被縫製物側糸道部材32の間隔aが常に一定の数値に固定、保たれていることから、縫目安定下糸制御部材27の動きを制御することにより、糸道部材31、32間の糸量の変化量b+c-aが正確に得られる。すなわち、縫目形態サイクルからの視点で見ると余分に供給されていた下糸量を正確に引き締めることにより、1縫目に必要な下糸量が正確に供給されたことになる。
この変化量b+c-aは、押さえ29の針板上面30からの高さ28により計算される図5上図の破線が示す範囲25に費やされる下糸量に相当する。従って、糸道部材31、32間の糸量の変化量b+c-aに糸供給側から下糸14が供給されては「(糸道部材31、32間の糸量の変化量b+c-a)=(図5上図の破線が示す範囲25に費やされる下糸量)」が成り立たなくなり、すなわち、上下糸の結節点位置がばらつき、縫い目が安定せず縫い品質を低下させるため、下糸の引き締め位相では糸保持稼働部材33が稼働し、下糸14を固定し、下糸供給側からの下糸供給を遮断している。
このような下糸制御プロセスにおいて、布(被縫製物)の厚さを検出し計算された下
Figure 0007266780000002
より生ずる布(被縫製物)の変形、及び、該張力による下糸14の伸縮により吸収される。
Figure 0007266780000003
を制御できることとなる。すなわち、布の厚み方向で消費される縫い糸の総量をLとす
Figure 0007266780000004
「縫い目交差率」とは上糸と下糸の結節点が被縫製物の上糸側から見て被縫製物の厚みの何%の位置にあるかを示す数値であり、基準はこれまで述べてきた50%であるが、一般的には「縫い目交差率60%」が被縫製物の縫い目を上糸側から見た「美しさ」が良く、かつ縫合力にも影響を与えないと言われている。
図1は一般的ミシンの機構の動き及び縫い糸(上糸13及び下糸14)の挙動をモデル化したモーションダイヤグラムである。 図2は「従来方式」の天秤上死点位相(位相1及び1’)の縫い目形態と縫目近辺の縫い糸(上糸13及び下糸14)の状態を示した図である。 図3は「従来方式」の下糸引き締め位相(位相9及び9’)の縫い目形態と縫目近辺の縫い糸(上糸13及び下糸14)の状態を示した図である。 図4は下糸引き締め位相(位相9)での下糸14の状態を、引き締め機構を釜のカム面とした例で示した解説図である。 図5は天秤上死点位相(位相1’)から下糸引き締め位相(位相9)への移行の縫い目形態の変化の説明図である。 図6は縫い目形態サイクルの説明図である。 図7は本発明の下糸引き締め位相(位相9及び9’)の縫い目形態と縫目近辺の縫い糸(上糸13及び下糸14)の状態を示した図である。 図8は本発明の天秤上死点位相(位相1及び1’)の縫い目形態と縫目近辺の縫い糸(上糸13及び下糸14)の状態を示した図である。 図9は下糸引き締め機能の基本的形態の説明図である。
1及び1’・・・天秤上死点位相、2・・・針の糸穴が針板(実際には被縫製物)を通過する位相、3・・・針棒下死点位相、4・・・釜剣先の上糸ループ捕捉位相、5・・・2回目の「釜に設けられたカム面」が下糸糸道経路に来た位相、6・・・送りの開始位相(送り歯が針板の上面に現れる位相)、7・・・天秤下死点位相、8・・・上糸ループをボビン(下糸格納部)が潜り抜ける位相、9及び9’・・・下糸引き締め位相、10・・・送りの終了位相(送り歯が針板下面に沈み込む位相)、11・・・水平送り量、12・・・下糸引き締め量、13・・・上糸、14・・・下糸、15・・・上糸と押さえの接触点、16・・・天秤糸穴、17・・・糸取りばね、18・・・上糸糸調子器(糸供給機)への方向、19・・・下糸引き締め位相(位相9及び9)’での天秤糸穴位置、20・・・1針前の縫い目、21・・・1針前の縫い目の22の位置、22・・・天秤上死点位相での上糸基準位置、23・・・新しい縫い目位置、24・・・釜に設けられたカム面、25・・・下糸引き締め位相で引き締められる下糸14の範囲、26・・・1縫目形態サイクル(1縫い目長さ)、27・・・縫目安定下糸制御部材、28・・・布(被縫製物)の厚さ(押さえ29下面の針板上面30からの高さ)、29・・・押さえ、30・・・針板上面、31・・・下糸供給側糸道部材、32・・・被縫製物側糸道部材、33・・・糸保持稼働部材

Claims (3)

  1. 布等被縫製物の厚みを検知し、該厚みと被縫製物の移動量すなわちミシンの送り量等から計算された1縫目に使用される上糸の量(長さ)を、下糸の引き締め位相から天秤上死点位相の間の位相で、順次、強制的に供給し、また、布等被縫製物の厚みを検知し、該厚みから計算された下糸の引き締め量(長さ)を下糸引き締め位相にて引き締めることを特徴とする縫い糸制御機能を有する本縫いミシン。
  2. Figure 0007266780000005
    能とする請求項1の本縫いミシン。
  3. Figure 0007266780000006
    1の本縫いミシン。
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