JP7265063B1 - ハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法 - Google Patents

ハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】農業生産の技術分野に属するハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法を提供する。【解決手段】本発明の方法は、ハニ棚田における古代の伝統的な稲の品種のスクリーニング、ハニ棚田の生態系モードの構築、ハニ棚田における稲のオリジナルの生態学的な栽培の重要なステップ、異なる古代の品種の米製品の混合方法、米製品の保管と食用方法を含む。14種の古代の水稲品種をスクリーニングし、ハニ棚田内でオリジナルの生態学的な栽培方法を使用して栽培し、栽培方法を改善することで、人工合成肥料や除草剤などの化学農薬を全工程で使用しなくなり、棚田土壌へのダメージを防ぎ、土壌の養分を改善し、養分の喪失によって引き起こされる環境汚染を回避する。前記栽培および制作方法はまた、棚田での稲の生物多様性及び稲の収量を増やし、生態環境を改善し、ハニ棚田での古代米の収量と収入の増加を実現し、大規模な産業化生産に有益である。【選択図】図1

Description

本発明は、農業生産の技術分野、特にハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法に関する。
ハニ棚田は世界文化遺産であり、世界の重要な農業文化遺産であり、中国の重要な農業文化遺産である。ハニ棚田は、壮大な規模、四季の保水、大きな標高差、急な斜面、さまざまな時間の変化、そして生産、生態学、美学などのさまざまな機能を備えているという特徴がある。山-水-林-畑-村-は、システム全体として、ハニ棚田の千年を超えて衰えることのないコアであり、1つも欠かせず、いずれかのシステムリンクに問題がある場合、ハニ棚田は持続不可能である可能性がある。ハニ棚田は、山水林畑湖草の生命共同体の概念を完全に解釈し、人と自然のレイアウトは非常に最適化され、山林が上にあり、人々が山腹に住んでいて、棚田が下にあり、物質とエネルギーの完璧な流れシステムを形成している。水源林は、哀牢山にある独特の常緑広葉樹林で、豊富な植物資源があり、棚田稲作に必要な緑の貯水池である。
しかしながら、生産方法の変更により、棚田システムにおける物質とエネルギーの流れモードへ影響を与え、化学肥料は有機肥料に取って代わり、現代の交雑水稲は古代の品種に取って代わり、水田は乾燥地に変換される等であり、これらの要因は、古代の農業文明に大きな影響を与え、千年のハニ棚田の持続可能性に影響を与えた。現代の水稲品種では、降雨量が多すぎて気温が低いと受粉率が低くなる場合、穂首腐病が起こりやすくなる。特に、棚田の水稲品種は多様性の特徴があり、現代の水稲品種の影響を受けやすい。かつ、ハニ棚田の異なる水稲品種は、異なる品種の生息条件に適応するために、異なる栄養吸収特性と利用効率を持っている可能性があり、各水稲品種の栽培面積が限られているため、大規模な栽培と産業化を形成することは困難であり、それはハニ棚田での水稲の収量に影響を及ぼす。さらに、高収量品種の大規模な単一栽培のため、栽培される水稲品種の遺伝的基盤は狭く、多様性は減少し、ハニ棚田の伝統的な水稲品種は絶えず失われている。これは、棚田での水稲生産と生物多様性の維持に対して、大きな損失である。
本発明は、ハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法を提供し、古代の稲品種の喪失を防ぐことができ、栽培の全プロセスでは、化学肥料や除草剤を使用していない。これにより、古代米の収量が増え、ハニ棚田の土壌特性が向上する。
上記の技術的問題を解決するために、本発明は以下の技術的解決手段を提供する。
本発明は、ハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法を提供し、前記方法は、ハニ棚田における古代の伝統的な稲品種のスクリーニング、ハニ棚田の生態系モードの構築、ハニ棚田における稲のオリジナルの生態学的な栽培の重要なステップ、異なる古代の品種の米製品の混合方法、米製品の保管と食用方法を含む。
好ましくは、前記稲品種には、月亮稲(阿祖車、Alzuqceil)、高山黒稲(車那、Ceilnav)、緑葉稲(車尼、Ceilniq)、観音山稲(鬼小車、Gyuxaceil)、花稲(車布、Ceilbuvq)、早稲(車座、Ceilcovq)、冷水稲(哦浄車、Eelceivqceil)、路辺稲(乾瑪車、Galmaceil)、紫糯稲(機柱合牛、Jilzuqhoqnioq)、黄皮糯(合牛牛須、Hoqnioqnioqsil)、白皮糯(慢車合牛、Mavqceilhoqnioq)、紅皮糯(合牛牛尼、Hoqnioqnioqnil)、白脚老粳(車甲、Ceilja)、紅脚老粳(竜格車尼、Laoqgeqceilnil)が含まれる。
好ましくは、前記ハニ棚田生態系には、全体としては、森林、村、棚田、および水系といういくつかの部分が含まれ、前記森林は棚田の最上端にあり、主要な水源保全機能を果たし、前記村は森林の下端に位置し、森林との空間的なつながりを維持し、前記棚田は村の下にあり、前記水系の渓流は棚田の内部を流れ、水源補給を提供する。
好ましくは、前記ハニ棚田における稲のオリジナルの生態学的な栽培の重要なステップは、栽培時にはあらゆる人工合成肥料や農薬を使用しないことと、自然森林保全から得られた山の湧水を利用して灌漑することと、畜力としての伝統的な水牛によって深さ30cmまでの土壌耕作を行うことと、水稲穀稈を約10cmの長さの段に切り、穀稈を土壌に埋め込まず、土壌表面に均一に撒布することと、除草のために水田にアヒルを放し飼い、異なる水稲品種を間作または混作することによって水稲の病虫害を防除することと、を含む。
好ましくは、前記古代の品種米製品の混合方法は、異なる色、異なる味の特徴、異なる生育特性を持つ米の品種を選択的混合し、全体的な混合、多色混合、単色混合、糯性混合、相補的な混合、早熟混合であることと、混合で植栽すると混合で収穫し、単独で植栽すると単独で収穫することと、を含む。
好ましくは、前記米製品の貯蔵及び食用方法は、脱穀中の稲の糊粉層を保護することと、二次脱穀によって引き起こされる穀物糊粉層の損失と穀物色の摩耗を回避するための1回限りの弱い脱穀を行うことと、米の種類によって炊飯時間が異なるため、炊飯後に10分間煮込み続けることと、を含む。
本発明は、ハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法を提供し、ハニ棚田内には14種類の古代水稲品種を栽培し、栽培方法を改善することで、人工合成肥料や除草剤などの化学農薬を全工程で使用しなくなり、棚田土壌へのダメージを防ぎ、土壌の養分を改善する。同時に、前記栽培方はまた、棚田での水田の生物多様性及び稲の収量を増やし、それによりハニ棚田での古代米の収量と収入の増加を実現し、大規模な産業化生産に有益であり、良好な応用の見通しを持っている。
図1は、ハニ棚田の生態系の模式図である。
本発明は、ハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法を提供し、前記方法は、ハニ棚田における古代の伝統的な稲品種のスクリーニング、ハニ棚田の生態系モードの構築、ハニ棚田における稲のオリジナルの生態学的な栽培の重要なステップ、異なる古代の品種の米製品の混合方法、米製品の保管と食用方法を含む。
本発明において、前記稲品種には、月亮稲、高山黒稲、緑葉稲、観音山稲、花稲、路辺稲、紫糯稲、紅皮糯、白皮糯、黄皮糯、冷水稲、早稲、白脚老粳及び紅脚老粳が含まれる。本発明において、前記稲品種は、雲南省紅河ハニ族イ族自治州元陽県などで伝統的に栽培されている古代の水稲品種であり、前記稲品種は、好ましくは、種子がはちきれそうであり、強くて純粋な種子である。本発明において、前記稲品種の具体的な名称は表1に示す。
表1 ハニ棚田の古代水稲品種の名称
Figure 0007265063000002
本発明において、前記稲の14種の品種は、それぞれ以下の基本的な特徴を持っている。
月亮稲:食感がよく、地元の主な品種であり、夜の月明かりの下で米粒に微光があるから、名付けられ、耐病性が中程度で、倒伏しやすい。
高山黒稲:地元の品種、成長期間が短く、成熟期が早く、鳥のつつきによる生産量の削減を防止する必要があり、耐病性が強く、草丈が非常に高くて倒伏しやすく、高地での栽培に適し、収量が低く、米品質が黒く、食感がよく、低水温耐性がある。
緑葉稲:葉は濃い緑色で、草丈は1.5メートル以上と非常に高く、葉は肥大し、もみ殻は緑色で、米粒は赤っぽい色であり、収量は中程度で、耐病性は中程度である。
観音山稲:観音山地への栽培に適し、耐寒性、耐病性が強く、倒伏しやすく、米粒は赤色である。
花稲:穀粒の殻は模様があり、米粒は白色であり、耐病性が強く、耐寒性であり、倒伏しやすく、食感が良い。
早稲:地元の品種の中で最も早い成熟した水稲であり、倒伏しやすく、耐病性が強く、米粒は濃い赤で、食感がざらざらする。
冷水稲:耐寒性が強く、耐病性が強く、倒伏しやすく、米粒は赤色である。
路辺稲:耐病性が強く、倒伏しやすく、耐寒性であり、米粒は赤色であり、村人は路傍で苗を手に入れる。
紫糯稲:穀粒の殻は紫黒色であり、米粒は紫色であり、耐病性が強く、耐倒伏であり、食感が良い。
黄皮糯:穀粒の殻は濃い黄色であり、草丈は最短であり、耐倒伏であり、耐病性が強く、早く成熟する。
白皮糯:米粒は白色であり、分げつ能力が弱く、耐病性が強く、倒伏しやすい。
紅皮糯:穀粒の殻は濃い赤色であり、米粒は白色であり、耐病性が低く、倒伏しやすく、食感が良い。
白脚老粳:水稲の茎は根部近くが白色であり、耐病性が強く、倒伏しやすく、もみ殻は濃い赤色であり、米粒は赤色であり、食感が悪い。
紅脚老粳:水稲の茎は根部近くが赤色であり耐病性が強く、倒伏しやすく、もみ殻は濃い赤色であり、米粒は赤色である。
本発明において、前記ハニ棚田生態系には、全体的に、森林、村、棚田、および水系といういくつかの部分が含まれ、前記森林は棚田の最上端にあり、主要な水源保全機能を果たし、前記村は森林の下端に位置し、森林との空間的なつながりを維持し、前記棚田は村の下にあり、前記水系の渓流は棚田の内部を流れ、水源補給を提供する。
本発明において、前記ハニ棚田における稲のオリジナルの生態学的な栽培の重要なステップは、栽培時にはあらゆる人工合成肥料や農薬を使用しないことと、自然森林保全から得られた山の湧水を利用して灌漑することと、畜力としての伝統的な水牛によって深さ30cmまでの土壌耕作を行うことと、水稲穀稈を約10cmの長さの段に切り、穀稈を土壌に埋め込まず、土壌表面に均一に撒布することと、除草のために水田にアヒルを放し飼い、異なる水稲品種を間作または混作することによって水稲の病虫害を防除することと、を含む。
本発明において、前記オリジナルの生態学的な栽培は、異なる水稲品種の間作、混作、空間ブロックレイアウトを通じて栽培し、水田の小さな領域で生物多様性を高め、病虫害の発生を減らす。前記間作品種は、好ましくは、耐病性と病気になりやすい品種であり、前記耐病性品種は、好ましくは月亮稲であり、前記病気になりやすい品種は、好ましくは紅皮糯である。本発明に記載の間作方式は、病気になりやすい品種の耐病性を改善し、病気になりやすい品種の稲収量を改善することができる。本発明において、前記ブロック内の隣接する栽培品種は、好ましくは、類似の草丈または成熟期を有する品種である。前記類似の草丈を有する品種の草丈は、好ましくは0~5cm異なり、より好ましくは2~3cm異なる。本発明に記載の類似の草丈を有する品種は、ブロックに隣接して栽培されると、高い草丈の品種が短い草丈の品種に対して、光をめぐる種間競争を避けることができ、成長と収量に影響を与えることを回避する。本発明において、前記類似の成熟期を持つ品種は、好ましくは高山黒稲、早稲、黄皮糯であり、成熟期が類似の前記品種を隣接して栽培すると同時収穫が容易になり、鳥が早熟稲をつつくという問題を管理することを容易にし、収量の損失を減らす。本発明において、前記栽培は、分げつ能力の弱いもち稲品種に対して適度な密植を行い、好ましくは1ムーあたり38万~41万穴苗、より好ましくは40万穴苗であり、前記適度な密植により水稲収量を増やすことができる。本発明において、前記栽培方法は、ハニ棚田の生物多様性を高めるだけでなく、病虫害の発生を減らし、稲の収量を増やすことができる。
本発明において、前記古代の品種米製品の混合方法は、異なる色、異なる食感の特性、異なる生育特性を持つ米の品種を選択的混合することと、全体的な混合、多色混合、単色混合、糯性混合、相補的な混合、早熟混合であることと、混合で植栽すると混合で収穫し、単独で植栽すると単独で収穫することと、を含む。
本発明において、前記全体的な混合は、すべての品種の米を混ぜ合わせて1つの製品を作り、それぞれの品種の米を同じ品質の比率と原則で混合することである。前記多色混合は、異なる色の米品種である高山黒稲(黒色)、月亮稲(赤色)、緑葉稲(緑色)、紫糯稲(紫色)を混合し、彩色米製品を形成し、色が豊富で、米製品の見た目と感触を高め、米製品の食感も豊かにする。前記単色混合は、類似の色の米の品種を混合することである。白い品種を混ぜ合わせて1つの製品を作り(紅脚老粳、白脚老粳、白皮糯、冷水稲、早稲、観音山稲、路辺稲)、月亮稲(赤色)、紅皮糯(赤色)の赤いものを混ぜ合わせて、1つの製品を形成する。前記糯性的な混合は、異なるもち米品種を混ぜ合わせて1つの製品(紅皮糯、白皮糯、黄皮糯、紫糯米)を形成することである。前記相補的な混合は、食感がざらざらした味の米の品種と、もち米の味の品種を混合し、米の食感を適度にし、独立した品種の米の食感の欠陥を補うことである。前記早熟混合は、高山黒稲、黄皮糯、早稲という3つの最も早い成熟した米を混合することであり、他の水稲品種が未熟な時期に事前に収穫し、新米の試食を優先することができる。
本発明において、前記米製品の貯蔵及び食用方法は、脱穀中の米の糊粉層を保護することと、二次脱穀によって引き起こされる穀物糊粉層の損失と穀物色の摩耗を回避するための1回限りの弱い脱穀を行うことと、異なる品種の米粒の調理時間が異なるため、炊飯後に10分間煮込み続けることと、を含む。
本発明において、前記技術的方法は、特に明記しない限り、当技術分野における従来の方法である。
本発明をさらに説明するために、以下に実施例を参照しながら本発明の提供する技術的解決手段を詳しく説明するが、それらを本発明の保護範囲への制限として理解することができない。
実施例1
ハニ棚田に水稲を栽培する方法
1.ハニ棚田における古代の伝統的な米の品種のスクリーニング
雲南省紅河ハニ族イ族自治州元陽県では、14種類の地元の伝統的に栽培された古代の水稲品種をスクリーニングし、種子がはちきれそうである種子を収集し、他の品種の混合種子を取り除き、種子が強くて純粋であることを確認し、スクリーニングした米の品種を表1に示す。
2.ハニ棚田の生態系のモードの構築
ハニ棚田生態系には、全体的に、森林、村、棚田、および水系といういくつかの部分が含まれ、具体的には図1に示すように、ここで、1-森林、2-竜樹、3-村、4-湧水井、5-ハニ族住民、6-溪流、7-畜舎、8-家畜糞便、9-水稲の間作、10-水稲の単作、11-水田穀稈覆い、12-畜力耕運、13-水田養魚、14-水田でのアヒルの飼育15-長い茎の水稲、16-密植水稲、17-早熟水稲。
棚田の生態系では、森林は棚田の最上端にあり、各村は、森林の中の健康で背の高い木を竜樹として選択した。村は森林の下端に位置し、森林との空間的なつながりを維持し、森林に保存されている水源は、森林の下端に天然山の湧水を形成した。山の泉から湧き出る水は溪流を形成し、最も主な水源補給及び人畜飲用水源とした。耕作用のウシ、家畜、家禽などを飼育させるために村に畜舎を建て、家畜家禽の糞便は肥料として棚田内に戻すことができる。棚田の表面では、穀稈及び稲わら等を10cmの長さに粉砕し、棚田の土壌表面に直接散布して覆いた。栽培期間で畜力で耕運し、棚田内で魚やアヒルを養殖した。
3.水稲の栽培
栽培時にはあらゆる人工合成肥料や化学農薬を使用せず、自然森林保全から得られた水系を利用して灌漑した。棚田内の水稲は、さまざまな品種の水稲の間作と単作によって栽培され、伝統的な水稲品種は、適度な密植を採用し、早熟品種の水稲は、早めに植えて早めに収穫することができ、茎の高い水稲と茎の短い水稲をブロック分けて隣接栽培した。
実施例2
実施例1の栽培方法および既存水稲の栽培方法による栽培から1年後、実施例1の栽培と既存の水稲栽培から得られた稲の収量、千粒重、有効穂数を統計し、結果を表2に示す。同時に、土壌養分含有量を検出し、その結果を表3に示す。
表2 異なる栽培方法から稲の収量、千粒重、有効穂数への影響
Figure 0007265063000003
表3 異なる栽培方法が土壌に及ぼす影響
Figure 0007265063000004
表2によれば、既存の水稲栽培方法と比較して、本発明に記載の栽培方法は、収量を910kg/hm増加させ、水稲の千粒重は0.6g増加し、水稲の有効穂数は92個増加し、そして収入は13,650元/hm増加し、本発明に記載の栽培方法は、生産量の増加および収入の増加の有意な効果を生み出すことができることが示されている。
表3によれば、既存の水稲栽培方法と比較して、本発明に記載の栽培方法は、土壌のpHを0.4単位上昇させるので、土壌環境は水稲の成長により適し、土壌アンモニウム態窒素は10mg/kg減少し、土壌可溶性有機窒素は89mg/kg減少し、土壌可溶性全窒素は110mg/kg減少し、土壌養分の供給を満足させるだけでなく、養分喪失による環境汚染を防ぐ。
上記の実施例から分かるように、本発明は、ハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法を提供し、ハニ棚田内には14種類の古代水稲品種を栽培し、栽培方法を改善することで、人工合成肥料や除草剤などの化学農薬を全工程で使用しなくなり、棚田土壌へのダメージを防ぎ、土壌の養分を改善し、養分の喪失によって引き起こされる環境汚染を回避する。同時に、前記栽培方はまた、棚田での稲の生物多様性及び稲の収量を増やし、ハニ棚田での古代米の収量と収入の増加を実現し、大規模な産業化生産に有益である。
上記の説明は、本発明の実施例にすぎず、本発明の特許の範囲を限定することを意図するものではない。本発明の明細書の内容を使用することによって行われる、任意の同等の構造または同等のプロセス変換、または他の関連する技術分野に直接的または間接的に適用されることは、同様に本発明の特許保護の範囲に含まれる。

Claims (2)

  1. ハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法であって、前記方法は、
    (1)ハニ棚田の生態系モード構築するステップここで、前記ハニ棚田の生態系モードには、全体的に、森林、村、棚田、および水系といういくつかの部分が含まれ、前記森林は棚田の最上端にあり、主要な水源保全機能を果たし、前記村は森林の下端に位置し、森林との空間的なつながりを維持し、前記棚田は村の下にあり、前記水系の渓流は棚田の内部を流れ、水源補給を提供することを特徴とする;
    (2)水稲の栽培時にはあらゆる人工合成肥料や農薬を使用しないことと、自然森林保全から得られた山の湧水を利用して灌漑することと、畜力としての伝統的な水牛によって深さ30cmまでの土壌耕作を行うことと、水稲穀稈を約10cmの長さの段に切り、穀稈を土壌に埋め込まず、土壌表面に均一に撒布することと、除草のために水田にアヒルを放し飼い、異なる水稲品種を間作または混作することによって水稲の病虫害を防除することと、を含むステップ、ここで、前記水稲品種が、月亮稲(阿祖車、Alzuqceil)、高山黒稲(車那、Ceilnav)、緑葉稲(車尼、Ceilniq)、観音山稲(鬼小車、Gyuxaceil)、花稲(車布、Ceilbuvq)、早稲(車座、Ceilcovq)、冷水稲(哦浄車、Eelceivqceil)、路辺稲(乾瑪車、Galmaceil)、紫糯稲(機柱合牛、Jilzuqhoqnioq)、黄皮糯(合牛牛須、Hoqnioqnioqsil)、白皮糯(慢車合牛、Mavqceilhoqnioq)、紅皮糯(合牛牛尼、Hoqnioqnioqnil)、白脚老粳(車甲、Ceilja)、および、紅脚老粳(竜格車尼、Laoqgeqceilnil)を含むことを特徴とする;
    (3)水稲を密植でブロックレイアウトで栽培し、ブロック内の隣接する栽培品種が類似の草丈または成熟期を有する品種であることを含むステップ
    を含むことを特徴とする、ハニ棚田における多彩な混合古代米の栽培および制作方法。
  2. (4)脱穀中の稲の糊粉層を保護することと、二次脱穀によって引き起こされる穀物糊粉層の損失と穀物色の摩耗を回避するための1回限りの弱い脱穀を行うことと、異なる品種の米粒の調理時間が異なるため、炊飯後に10分間煮込み続けることと、を含むステップ
    さらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
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