JP7264430B2 - 金融商品取引管理装置、金融商品取引管理システム、プログラム - Google Patents

金融商品取引管理装置、金融商品取引管理システム、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、外国為替等、金融商品の取引を管理、支援する技術に関する。
近年、多様な場所や多様な時間に取引を行わせて取引の利便性を高めるための技術として、外国為替等の金融商品の取引を行う者(以下「取引者」と称する。)に、ネットワークに接続されたコンピュータシステムを用いて取引を行わせる技術が普及している。このような技術としては、異なる複数の価格に金融商品の注文を発注させる処理と、発注した注文の注文価格と相場価格とが一致したら発注した注文を約定させる処理とを行う構成を備えた発明が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008-9562号公報
ここで、金融商品の取引を行う場合は、効率的に利益を確保することや想定外の相場変動によるリスクを回避すること等を目的に、注文を行う者が注文価格や注文する日時や相場の状況などによって注文数量を変えることを望む場合がある。しかし、特許文献1に記載の発明は、一の売買注文申込情報に基づいて生成される注文情報により発注される複数の注文は、いずれも同じ注文数量に設定される。そのため、特許文献1に記載の発明においては、注文を行う者に、それぞれの目的に応じた注文を行わせることが難しい場合も出てくる可能性があるという問題がある。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、金融商品の取引を行う者の多様な目的に沿った形で複数の注文を行わせつつ、取引の利便性を高めることができる金融商品取引管理装置、金融商品取引管理システムを提供することを課題としている。
かかる課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、金融商品の注文の発注、及び/又は、前記金融商品の前記注文の約定、による前記金融商品の前記注文の取引を行う金融商品取引管理装置であって、それぞれが、特定の前記金融商品における、一の注文価格について、前記特定の前記金融商品における金融商品取引単位数量を基準として、一の注文数量の前記注文を発注する注文情報を、前記特定の前記金融商品における、異なる注文価格において前記注文を発注するための複数の前記注文情報であって、前記特定の前記金融商品における一の一部の前記注文の、前記金融商品取引単位数量によって計数される前記注文数量が、前記特定の前記金融商品における他の一部の前記注文の、前記金融商品取引単位数量によって計数される前記注文数量とは異なる、複数の前記注文を発注するための前記複数の注文情報として、一の注文手続によって生成する注文情報生成手段を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記注文情報生成手段は、3つ以上の前記注文価格ごとに設定される前記注文の前記注文数量が、高値側の前記注文価格から安値側の前記注文価格に向けて、所定の前記注文価格ごとに増加する変化を呈する、又は、
所定の前記注文価格ごとに減少するように変化を呈する、という所定の規則性を有するように、前記複数の前記注文情報を生成することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の構成に加え、前記規則性の情報を利用者に対して選択可能に表示する規則性表示手段を備え、前記注文情報生成手段は、前記規則性表示手段に表示され、前記利用者によって選択された前記規則性の情報に基づいて、前記注文情報を自動的に生成することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項2又は3に記載の構成に加え、複数の前記注文価格の前記注文の前記注文数量が前記所定の規則性を有するように生成された前記注文情報のうち少なくとも一部を、前記注文の前記注文数量が前記所定の規則性から逸脱するように修正する注文情報修正手段を備えたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の構成に加え、前記注文情報修正手段は、所定の条件を満たした前記注文の前記注文数量が、前記所定の規則性から逸脱するように前記注文情報を自動的に修正することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の構成に加え、前記注文情報修正手段は、利用者から入力された、前記所定の規則性を修正するための修正情報に基づいて、所定の条件を満たした前記注文の前記注文数量が、前記所定の規則性から逸脱するように前記注文情報を修正することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至の何れか一つに記載の構成に加え、前記注文情報のそれぞれは、さらに、一の注文価格の一の注文数量の前記注文を約定させるものであって、前記注文情報生成手段によって生成された前記注文情報に基づいて前記発注がされた前記注文を、所定の約定条件を満たした際に約定させる約定情報生成手段を備えたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、金融商品の注文の発注、及び/又は、前記金融商品の前記注文の約定、による前記金融商品の前記注文の取引を行う金融商品取引管理システムであって、それぞれが、特定の前記金融商品における、一の注文価格について、前記特定の前記金融商品における金融商品取引単位数量を基準として、一の注文数量の前記注文を発注する注文情報を、前記特定の前記金融商品における、異なる注文価格において前記注文を発注するための複数の前記注文情報であって、前記特定の前記金融商品における一の一部の前記注文の、前記金融商品取引単位数量によって計数される前記注文数量が、前記特定の前記金融商品における他の一部の前記注文の、前記金融商品取引単位数量によって計数される前記注文数量とは異なる、複数の前記注文を発注するための前記複数の注文情報として、一の注文手続によって生成する注文情報生成手段を備えたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、プログラムであって、コンピュータを、請求項1乃至9の何れか一つに記載の金融商品取引管理装置として機能させることを特徴とする。
請求項1、請求項9に記載の発明によれば、それぞれが、特定の金融商品における、一の注文価格について、特定の金融商品における金融商品取引単位数量を基準として、一の注文数量の注文を発注する注文情報を、特定の金融商品における、異なる注文価格において注文を発注するための複数の注文情報であって、特定の金融商品における一の一部の前記注文の、金融商品取引単位数量によって計数される注文数量が、特定の金融商品における他の一部の注文の、金融商品取引単位数量によって計数される注文数量とは異なる、複数の注文を発注するための複数の注文情報として、一の注文手続によって生成することにより、注文情報に基づいて注文される、注文価格の異なる複数の注文を、目的に応じ、異なる注文数量に設定することが可能となる。これにより、金融商品の取引を行う者の多様な目的に沿った形で複数の注文を行わせつつ、取引の利便性の高い注文を行わせることができる。
請求項2に記載の発明によれば、3つ以上の前記注文価格ごとに設定される注文の注文数量が、高値側の注文価格から安値側の注文価格に向けて、所定の注文価格ごとに増加する変化を呈する、又は、所定の注文価格ごとに減少するように変化を呈する、という所定の規則性を有するように、複数の注文情報を生成することにより、注文情報に基づいて設定される複数の注文価格の注文を、異なる注文価格において、異なる注文数量に設定するときに、所定の規則性を基準に、注文価格ごとの注文数量をまとめて設定することが可能となる。これにより、複数の注文価格に注文数量の異なる注文を設定する注文情報を生成する際の利便性を高めることができる。
請求項に記載の発明によれば、規則性の情報を利用者に対して選択可能に表示し、利用者によって選択された規則性の情報に基づいて、注文情報を自動的に生成することにより、所定の規則性を有する注文を簡易に行うための情報を利用者に提示すると共に、利用者から送られた情報に基づいて、所定の規則性を有する注文を行うための注文情報を定型的に生成できる。これにより、複数の注文価格に注文数量の異なる注文を設定する注文情報を生成する際の利便性を高め、そのような注文を設定するための注文情報を確実に生成することができる。
請求項に記載の発明によれば、注文の注文数量が所定の規則性を有するように設定された注文情報のうち少なくとも一部を、所定の規則性から逸脱するように設定を修正させ、所定の規則性を基準にした設定した注文を、目的や相場状況等の事後的な変化に応じて修正させることが可能となる。これにより、設定済の注文に対する多様で複雑な事後的な再設定が可能となり、注文数量の異なる複数の注文価格の注文の設定の利便性を一層高めることが可能となる。
請求項に記載の発明によれば、注文数量の所定の規則性を基準に注文数量を設定した注文を、目的や相場状況等の事後的な変化に応じ、自動的に修正させることが可能となる。これにより、設定済の注文に対する多様で複雑な事後的な再設定を簡易かつ確実に行うことができる。
請求項に記載の発明によれば、注文数量の所定の規則性を基準に注文数量を設定した注文を、目的や相場状況等の事後的な変化に応じ、利用者の意向を反映した状態に修正させることが可能となる。これにより、設定済の注文に対する多様で複雑な事後的な再設定を、利用者の意向を反映した状態で確実に行うことができる。
請求項に記載の発明によれば、生成された注文情報に基づいて発注された注文について取引が成立した場合に、注文情報に対し、その注文が約定した処理を行うことで、注文情報に基づく金融商品の売買取引を実現させることができる。
請求項に記載の発明によれば、本発明の金融商品取引管理装置をプログラム化し、多様なコンピュータハードウェア上で実現させることができる。
この発明の実施の形態1の金融商品取引管理システムにおけるシステム構成図及び金融商品取引管理装置の機能ブロック図である。 同上金融商品取引管理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 同上金融商品取引管理装置の注文テーブルのフィールド定義の模式図である。 同上金融商品取引管理装置における各階層ごとの注文数量を算出する第1の例を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置における各階層ごとの注文数量を算出する第2の例を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置における各階層ごとの注文数量を算出する第3の例を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置における、階層化の計算の具体例を模式的に示す第1の図である。 同上金融商品取引管理装置における、階層化の計算の具体例を模式的に示す第2の図である。 同上金融商品取引管理装置における、階層化の計算の具体例を模式的に示す第3の図である。 同上金融商品取引管理装置における、階層化の計算の具体例を模式的に示す第4の図である。 同上金融商品取引管理装置における、複数の注文価格に設定した注文を(a)階層化しない場合と、(b)(c)階層化した場合との平均コストの違いを模式的に示した図である。 同上金融商品取引管理装置の処理手順を示すフローチャートである。 同上金融商品取引管理装置における「トラップトレード」注文の注文入力画面を模式的に示した図である。 同上金融商品取引管理装置における「トラップトレード」注文の選択・修正画面を模式的に示した図である。 同上金融商品取引管理装置における「トラップトレード」注文の変更画面を模式的に示した図である。 同上金融商品取引管理装置において、注文入力画面への入力により生成された「トラップトレード」の取引を行うための注文情報を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置において、変更画面への入力により一部が変更されて生成された「トラップトレード」の取引を行うための注文情報を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置において、注文入力画面への入力により生成された注文情報に基づく「トラップトレード」の注文を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置において、変更画面への入力により一部が変更されて生成された注文情報に基づく「トラップトレード」の注文を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置における「トラリピ」注文の注文入力画面を模式的に示した図である。 同上金融商品取引管理装置における「トラリピ」注文の選択・修正画面を模式的に示した図である。 同上金融商品取引管理装置における「トラリピ」注文の変更画面を模式的に示した図である。 同上金融商品取引管理装置における「トラリピ」注文及び「らくトラ」注文の取引を行うための注文情報を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置における「トラリピ」注文及び「らくトラ」注文の取引を行うための注文情報を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置における「トラリピ」注文及び「らくトラ」注文の取引を行うための注文情報を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置における「トラリピ」注文及び「らくトラ」注文の取引を行うための注文情報を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置において、注文入力画面への入力により生成された注文情報に基づく「トラリピ」の注文を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置において、変更画面への入力により一部が変更されて生成された注文情報に基づく「トラリピ」の注文を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置における「らくトラ」注文の注文入力画面を模式的に示した図である。 同上金融商品取引管理装置において、注文入力画面への入力により生成された注文情報に基づく「らくトラ」の注文を模式的に示す図である。 同上金融商品取引管理装置において、変更画面への入力により一部が変更されて生成された注文情報に基づく「らくトラ」の注文を模式的に示す図である。
[システム構成]
図1乃至図31に、この発明の実施の形態を示す。
図1は、この実施の形態の金融商品取引管理システムのシステム構成図及び機能ブロック図である。同図に示すとおり、金融商品取引管理システム1Aは、金融商品取引管理装置1と、N個(N≧1)のクライアント端末2~2とを備えており、金融商品取引管理装置1とクライアント端末2~2は、WAN(Wide Area Network)としてのインターネット3を介して相互に交信可能である。この実施の形態の金融商品取引管理システム1Aは、金融商品として外国為替を取扱う。
金融商品取引管理装置1は、金融商品の取扱業者が管理し運用するサーバコンピュータであり、Webサーバ機能、大容量のデータを保存するデータベース機能を備えている。クライアント端末2,・・・,2は、金融商品の売買を行う個人又は法人が所持し使用する、データ通信機能を有する通信端末であって、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末等がこれに該当する。クライアント端末2,・・・,2は、マウスやキーボード等各種指示を入力するために用いられる操作部21,・・・,21、LCD(Liquid Crystal Display)等からなり操作部21,・・・,21から入力された各種指示等や各種画像を表示する表示部22,・・・,22を有している。クライアント端末2,・・・,2の操作部21,・・・,21と表示部22,・・・,22は、指やタッチペン等のポインティングデバイスの接触位置の座標情報等に基づいて各種入力を行う、タッチパネル式のディスプレイとして構成されていてもよい。なお、クライアント端末2,・・・,2、操作部21,・・・,21、表示部22,・・・,22は同じ構成を持つので、以下、区別する必要がある場合を除き、クライアント端末2、操作部21、表示部22とする。
表示部22には、「規則性表示手段」としての注文入力画面410(図13参照)、選択・修正画面411(図14参照)、変更画面412(図15参照)等が表示される。表示部22は、これらの注文入力画面410(図13参照)、選択・修正画面411(図14参照)、変更画面412(図15参照)等を表示する。注文入力画面410(図13参照)、選択・修正画面411(図14参照)、変更画面412(図15参照)等に表示され、利用者によって選択された「規則性の情報(後述)」は、注文情報生成部16に入力されて、注文情報生成部16においては、この「規則性の情報(後述)」に基づいて、所定の規則性を有する注文を設定する注文情報を自動的に生成する。
[金融商品取引管理装置の構成]
図2は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。同図に示すとおり、金融商品取引管理装置1は少なくとも1のCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)101、及び、CPU101の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)102、起動用ブートプログラム等が記録されたROM(Read Only Memory)103、各種プログラムやデータ等が記録されるハードディスク等の補助記憶装置104、データの送受信に用いる通信インターフェース105、マウス、キーボード等、オペレータが金融商品取引管理装置1の操作を行うための操作部106、LCD等からなり文字や画像を表示する表示部107等が設けられている。補助記憶装置104には、OS(Operating System)用プログラム、各種アプリケーションプログラム、データベースに記録されたデータ等が記録されており、これらのプログラムやデータはCPU101の演算処理により、ハードウェア資源と協働して各種機能を実現する。
図1に示す通り、金融商品取引管理装置1は、上述した各種プログラムとハードウェア資源とに基づいて実現される機能手段としてのデータ処理部10、及び、データ処理部10にて処理される各種データが記録されるデータベース18を有する。データ処理部10は金融商品取引管理装置1において用いる各種データの生成、加工等の処理を行うものであり、更に、同じく機能手段としてのフロントページ配信部11、注文入力受付部12、入出金情報生成部13、「約定情報生成手段」としての約定情報生成部14、口座情報生成部15、「注文情報生成手段」としての注文情報生成部16、データベース(DB)接続基底部17、価格情報受信管理部19を有している。
注文入力受付部12は、クライアント端末2から入力された各種の注文に関するデータを受け付け、金融商品の注文を成立させるために必要な各種処理を行う。また、金融商品の取引に必要な証拠金の額を算出する。
入出金情報生成部13は、クライアント端末2から入出金のリクエストを受け付け、リクエストに基づいて入出金の一覧表を作成する。
注文情報生成部16は、注文入力受付部12が処理した情報に基づいて、成立した金融商品の注文に関する情報を生成する。ここでの注文には、いわゆる成行注文、指値注文、逆指値注文に加え、イフダンオーダーも含まれる。
注文情報生成部16は、イフダンオーダー及び逆指値注文を生成する際に、第一注文が新規の指値注文又は逆指値注文となるように第一注文の注文情報を生成し、第二注文が決済の指値注文となるように第二注文の注文情報を生成し、逆指値注文が決済の逆指値注文となるように逆指値注文の注文情報を生成する。なお、第一注文、第二注文、逆指値注文の如何は後述する注文テーブル181のフィールド定義に基づいて区別、記録される。
注文情報生成部16は、複数の注文、複数の第一注文、複数の第二注文等が異なる注文価格に複数設定される場合、基本的にはそれぞれの注文情報に基づいて取引が行われる金融商品の複数の注文を、異なる注文価格において、等しい注文数量になるように設定して注文情報を生成すると共に、そのうち少なくとも一部の注文や、一部の第一注文や、一部の第二注文が、異なる注文価格において、異なる注文数量になるように設定して注文情報を生成する。これについては後で詳述する。
約定情報生成部14は、注文情報生成部16が生成した注文に基づく約定処理、及び、完了した約定処理に関する情報を取引者のクライアント端末2に送るための処理を行う。なお、ここでの「約定」とは、取引者の注文に基づいて金融商品の売買を成立されるための各種の手続並びに処理のことをいう。約定情報生成部14の約定処理は、所定の約定条件を満たした注文に係る注文情報に対して行われる。後述する通り、この実施の形態において約定が成立すると、外国為替の売買が行われ、その結果、約定情報生成部14の指示に基づいて、口座情報生成部15が売買額に応じて証拠金情報(後述)を変換し、更に、入出金情報生成部13が入出金の一覧表に入金や出金の状況を記載する。また、約定情報生成部14は、約定が成立すると、クライアント端末2の表示部22に約定が成立した旨の文字情報等を表示させ、また、売買価格に基づいてクライアント端末の銀行口座の出入金処理を行う。
口座情報生成部15は、取引者の預金残高情報を生成し、当該預金残高情報を証拠金情報(即ち、注文の約定を実現できることを裏付けるための情報)を管理する機能を有する。なお、口座情報生成部15において生成される預金残高に関する情報は、現実の預金残高と整合性を取るために、銀行等の金融機関が提供する、取引者の現実の預金残高に関する情報と定期的に照合される。
データベース接続基底部17は、データ処理部10において生成、加工処理されたデータとデータベース18にて記録されるデータとの変換(例えば論理的データ構造と物理的データ構造との相互変換)を行うと共に、データ処理部10とデータベース18との間でデータを交信するために必要な処理を行う。
データベース18は、金融商品取引管理装置1にて用いられるデータを記録する。この実施の形態におけるデータベース18はリレーショナルデータベースによって形成するが、例えばオブジェクトデータベース等、大量のデータの記録や書換えに適したものであればどのような形式を用いてもよい。データベース18には、注文テーブル181、取引者の口座が存在する金融機関、口座名、残高等の情報を定義する顧客口座情報テーブル182、取引される通貨の組合せ等に関する情報を定義する通貨ペア注文条件テーブル183、シーケンス番号テーブル184が記録されている。シーケンス番号テーブル184には注文情報(後述)ごとに一意に付されるシーケンス番号が記録される。注文テーブル181の詳細については後述する。
フロントページ配信部11は、クライアント端末2の表示部22にされる画像データを作成し、作成した画像データをクライアント端末2に送信する。
価格情報受信管理部19は、金融商品取引管理装置1にて扱う金融商品の価格についての情報を取得し、取得した情報に対し、データ処理部10にて用いるために必要な処理と管理を行う。この実施の形態においては、価格情報受信管理部19は外為の相場価格の情報を定期的に取得し、記録し管理する。
なお図示しないが、金融商品取引管理装置1は日時の情報を取得し管理するタイマと、このタイマから取得された日時の情報に基づいて第一注文、第二注文、逆指値注文の有効期限(後述)の管理を行う期限管理手段とを有する。
図3は注文テーブル181のフィールド定義の模式図である。この図に示す通り、注文テーブル181は項目数分のフィールドを有し、フィールドの名称(フィールド名)、文字や数値や日時等のデータ型(型)、ビット長等のデータ長(長さ)、空欄不可指定(Not Null)、デフォルト値の有無(デフォルト値)、データの項目名(備考)等が規定される。
なお、金融商品取引管理装置1は、店頭取引を行うためのシステムであってもよいし、金融用品の取引所(以下単に「取引所」と称する。)における取引所取引を行うためのシステムであってもよいし、それらの双方を行うためのシステムであってもよい。また、金融商品取引管理装置1は、金融商品の取引を取り扱う業者の管理するサーバシステムや、この業者から委託されたサーバ管理業者等の管理するサーバシステムとして存在してもよいし、金融商品取引管理装置1の少なくとも一部の構成(例えば注文情報生成部16や約定情報生成部14)が、取引所のシステムの内部に存在してもよい。さらに、金融商品取引管理装置1は、金融商品の取引を取り扱う業者やサーバ管理業者等が所持管理する、一又は複数のコンピュータやサーバからなるコンピュータシステムであってもよいし、それらの業者が所持しない、クラウドサービスやグリッドコンピューティングのようなシステムとして存在してもよい。
さらには、金融商品取引管理装置1のうちの少なくとも一部の構成(例えば注文情報生成部16や約定情報生成部14)が、クライアント端末2,・・・,2の構成として存在してもよい。
[この実施の形態における取引方法について]
この実施の形態の金融商品取引管理システム1Aによって実現できる取引方法の代表例3例を以下概説する。なお、これらの取引方法はこの実施の形態において実現可能な取引方法の例にすぎず、この実施の形態の金融商品取引管理システム1Aにおいて、これらの取引方法以外のいかなる取引方法が行われてもよい。
[取引方法総論:一の注文手続による注文]
この実施の形態においては、下記[取引方法1]~[取引方法3]を含め、一の注文手続に基づいて注文情報生成部16が生成した複数の注文情報に対する処理に基づいて、複数の注文がそれぞれ発注されたり約定されたりすることで取引が行われる。ここで、「一の注文手続」とは、注文入力画面410(図13参照)、注文入力画面510(図16参照)、注文入力画面610(図19参照)等における所定の処理(例えば取引者による同図の実行ボタン41qのクリック等)が行われた旨の信号やデータを、金融商品取引管理装置1が受信する処理を行うことや、金融商品取引管理装置1が受信して受け付ける処理を行うこと等をいう(以下、本明細書において同じ。)。
[取引方法1:トラップトレード]
この実施の形態の金融商品取引管理装置1においては、注文情報生成部16が生成する注文情報によって、同一種類の複数の金融商品を所定の値幅で所定の注文数量ごとに予約する注文形態(以下この注文形態を単に「トラップトレード」と称する。)を実現できる。
このとき、注文情報生成部16は、所定の基準価格(例えば複数の注文のうちの最高値の注文の注文価格や最安値の注文の注文価格と同一価格、あるいは、全ての注文の注文価格の平均価格となる価格、など)を基準として、全ての注文の注文価格を所定の演算に基づいて設定する。
ただし、この実施の形態においては、注文情報生成部16が生成する注文情報による金融商品同士の値幅は常に一定である必要はなく、特定の注文、例えば最高値の注文とその一つ安値側の注文との値幅や、最安値の注文とその一つ高値側の注文との値幅が、他の注文価格の注文同士の一定の値幅とは異なるものであってもよいし、最高値の注文と最高値から2番目の注文、最高値から3番目の注文と4番目の注文・・・のように、所定の注文の組同士だけが等しい値幅になっているような構成であってもよい。
[取引方法2:トラップリピートイフダン]
また、この実施の形態の金融商品取引管理装置1においては、注文情報生成部16が生成する注文情報によって、同一種類の複数の金融商品を、第一注文と、第一注文の約定によって発注される第二注文と(イフダン注文)の組み合わせが複数存在し、第一注文同士の値幅と第二注文同士の値幅が一定であり、それぞれの第一注文と対応するそれぞれの第二注文との利幅が一定であるように設定され、第一注文とそれに対応する第二注文とが約定すると、約定した第一注文に対応する新たな第一注文と約定した第二注文に対応する新たな第二注文とによるイフダン注文が繰り返される取引(以下この注文形態を単に「トラップリピートイフダン」と称する。)を実現できる。
このとき、注文情報生成部16は、所定の基準価格(例えば複数の注文のうちの最高値の注文の注文価格や最安値の注文の注文価格と同一価格、あるいは、全ての注文の注文価格の平均価格となる価格、など)を基準として、全ての第一注文の注文価格や、全ての第二注文の注文価格を所定の演算に基づいて設定する。また、注文情報生成部16は、所定の値(例えば、取引者によって入力された利幅の値や、利幅を演算するための所定の情報(例えば取引者の所有する証拠金の額や、取引者によって入力された、所定期間内に相場が変動する可能性があると取引者が想定した価格範囲としての想定変動幅の情報等))を用いた演算により、第一注文と第二注文との利幅を設定する。
ただし、この実施の形態においては、注文情報生成部16が生成する注文情報による金融商品同士の値幅は常に一定である必要はなく、特定の注文、例えば最高値の第一注文とその一つ安値側の第一注文との値幅、あるいは最高値の第二注文とその一つ安値側の第二注文との値幅や、最安値の第一注文とその一つ高値側の第一注文との値幅、あるいは最安値の第二注文とその一つ高値側の第二注文との値幅が、他の注文価格の第一注文同士の一定の値幅とは異なるものであってもよいし、最高値の第一注文と最高値から2番目の第一注文、最高値から3番目の第一注文と4番目の第一注文・・・、あるいは最高値の第二注文と最高値から2番目の第二注文、最高値から3番目の第二注文と4番目の第二注文・・・のように、所定の第一注文の組同士だけや所定の第二注文の組同士だけが等しい値幅になっているような構成であってもよい。
また、この実施の形態においては、特定の第一注文とこの第一注文に対応する第二注文とがそれぞれ約定した後に表れる、注文情報生成部16が生成する注文情報による新たな第一注文と新たな第二注文とが、元の第一注文の注文金額や注文価格と同一である必要はない。例えば、特定の第一注文と特定の第二注文とが約定した後に、新たな第一注文と新たな第二注文とが、元の第一注文の注文価格や元の第二注文の注文価格よりも所定価格(例えばそれぞれ0.1円ずつ)高値側(又は安値側)に変動した価格で発注されたり、新たな第一注文と新たな第二注文とが、元の第一注文や元の第二注文の注文数量よりも所定の注文数量(例えば0.1通貨単位)だけ増加(又は減少)した注文数量で発注されたりしてもよい。
また、この実施の形態においては、相場価格の変動等に伴い、特定の第一注文とこの第一注文に対応する第二注文とがそれぞれ約定した後に、注文情報生成部16が生成する注文情報により、相場の変動方向に新たな第一注文と新たな第二注文とが発注されるように構成されるように構成されてもよい。
例えば、相場価格の変動に伴い、最高値の第一注文と最高値の第二注文とが約定した後に、注文情報生成部16は、最高値の第一注文よりも高値側に新たな第一注文が発注され、最高値の第二注文よりも高値側に新たな第二注文が発注されるように新たな注文情報を生成するように構成されていてもよい。なお、この場合、新たに生成される第一注文と元の最高値の第一注文との値幅や、新たに生成される第二注文と元の最高値の第二注文との値幅は、元の第一注文同士の値幅や元の第二注文同士の値幅と同一であってもよいし、異なる値幅(例えば直近の所定期間における相場の変動に基づいて所定の演算によって算出された値幅)であってもよい。また、新たに生成される第一注文と新たに生成される第二注文との利幅は、元の第一注文と元の第二注文との利幅と同一でも異なるものでもよい。
[取引方法3:らくトラ]
また、この実施の形態においては、注文情報生成部16は、所定の上限価格や所定の下限価格との間に設定される価格範囲、あるいは、上限価格や下限価格を基準に設定される価格範囲に、複数の注文を上記「トラップトレード」や「トラップリピートイフダン」と同様に設定する取引(以下この注文形態を単に「らくトラ」と称する。)を実現できる。
なお、この上限価格や下限価格は、例えば、注文情報生成部16が、取引者によって入力された数値によって設定したり、注文情報生成部16が、所定期間の相場価格の最高価格と最低価格とに基づいて所定の演算によって設定されたりという方法が考えられる。これ以外にも、どのような方法で設定されてもよい。
また、この価格範囲は、たとえば、注文情報生成部16が、取引者によって入力された、上限価格と価格範囲、下限価格と価格範囲、のような数値によって設定したり、注文情報生成部16が、所定期間の相場価格の変動範囲に基づいて所定の演算によって設定したりする方法が考えられる。これ以外にも、どのような方法で設定されてもよい。
また、価格範囲における、「トラップトレード」の注文や、「トラップリピートイフダン」の第一注文と第二注文との設定は、どのようなものであってもよい。
具体的には、例えば、注文情報生成部16は、価格範囲の上限価格や下限価格に「トラップトレード」の最高値の注文価格や最安値の注文価格が一致するようにそれぞれの注文の注文価格を設定したり、価格範囲の中央の値を全ての注文価格の平均値に一致するようにそれぞれの注文価格を設定したりしてもよい。
また、例えば、注文情報生成部16は、価格範囲の上限価格や下限価格に「トラップリピートイフダン」の最高値の第一注文の注文価格、あるいは最高値の第二注文の注文価格や、最安値の第一注文の注文価格、あるいは最安値の第二注文の注文価格が一致するようにそれぞれの第一注文や第二注文の注文価格を設定したり、価格範囲の下限価格に最安値の第一注文の注文価格が一致し、上限価格に最高値の第二注文の注文価格が一致するようにそれぞれの第一注文や第二注文の注文価格を設定してもよい。
また、例えば、注文情報生成部16は、価格範囲の中央の値を全ての第一注文の注文価格の平均値に一致するようにそれぞれの第一注文の注文価格を設定したり、価格範囲の中央の値を全ての第一注文の注文価格の平均値に一致するようにそれぞれの第二注文の注文価格を設定したりしてもよい。
[取引方法1~取引方法3の注文数量について]
なお、上記[取引方法1]~[取引方法3]において、それぞれの注文価格ごとの注文や第一注文や第二注文の注文数量は、階層ごとに全て同一であってもよい。具体的には、例えば、全ての注文や全ての第一注文や全ての第二注文の注文数量が10000通貨(これ以外のどのような数量の通貨であってもよい。)として発注され、約定されるような形態が考えられる。
一方、上記[取引方法1]~[取引方法3]において、それぞれの注文価格ごとの注文や第一注文や第二注文の注文数量は、少なくとも一部の注文や第一注文や第二注文の注文数量が他と異なってもよい。すなわち、それぞれの階層(後述)ごとの注文数量が基本的に同一で、少なくとも一部の注文価格の注文や第一注文や第二注文の注文数量が他と相違する態様であってもよい。
具体的には、例えば、図11に示す事例(後で詳述する。)において、第一階層(1ドル106.00円、1ドル107.00円、1ドル108.00円、1ドル109.00円、1ドル110.00円)のうち、真ん中の注文価格(1ドル108.00円)の注文の注文数量のみが10100通貨で、それ以外の注文価格の注文の注文数量が10000通貨であるような構成が考えられる。また、上記以外の階層や、上記以外の注文価格の注文の注文数量が、上記以外の通貨単位で設定されるような構成であってもよい。
また、上記[取引方法1]~[取引方法3]において、注文価格ごとの注文や第一注文や第二注文の注文数量は、注文発注から約定まで同一であってもよいし、注文発注から約定までの間に変動してもよい(例えば、発注時の注文数量が10000通貨だったものが、相場の変動と共に注文数量が変動し、約定時の注文数量が10100通貨になるようなものであってもよい)。また、上記[取引方法1]~[取引方法3]において、注文や第一注文や第二注文の注文価格は、注文発注から約定まで同一であってもよいし、注文発注から約定までの間に変動してもよい。
[注文の種類]
この実施の形態においては、注文情報生成部16は、生成する注文情報に基づいて、「トラップトレード」の注文、「リピートイフダン」の第一注文や第二注文、「らくトラ」の注文や第一注文や第二注文を、どのような種類の注文によって行うこともできる。具体的には、例えば、注文情報生成部16は、成行注文、指値注文、逆指値注文の何れかによって、「トラップトレード」の注文、「リピートイフダン」の第一注文や第二注文、「らくトラ」の注文や第一注文や第二注文を行うように、注文情報を生成できる。
より具体的には、例えば、注文情報生成部16は、指値注文によって、相場価格が特定の注文価格に一致したときに約定するように注文情報を生成することができる。同様に、注文情報生成部16は、逆指値注文によって、相場価格が特定の注文価格に一致したときに約定するように注文情報を生成することができる。さらには、注文情報生成部16は、相場価格が特定の価格に至ったときに成行注文を発注して、その特定の価格に同一又は近似した価格で約定するように構成した成行注文(以下単に「トリガ成行」と称する。)を行うように、注文情報を生成することもできる。
また、注文情報生成部16は、同様に、「リピートイフダン」や「らくトラ」の第一注文や第二注文を、指値注文によって行わせたり、逆指値注文によって行わせたり(例えば、相場価格が、第一注文や第二注文の約定価格を一旦越えて下落(又は上昇)し、再び上昇(又は下落)して再び約定価格に一致したときに約定させる構成が考えられる。)、トリガ成行によって行わせたりするように、注文情報を生成することができる。また、注文情報生成部16は、第一注文と第二注文を、異なる種類の注文の組み合わせ(例えば第一注文が成行注文で第二注文が指値注文の組み合わせ)によって構成されるように注文情報を生成することもできる。
なお、この実施の形態においては、注文情報生成部16は、「トラップトレード」の注文、「リピートイフダン」の第一注文や第二注文、「らくトラ」の注文や第一注文や第二注文に、相場の変動に追随して約定価格が変動するトレール機能を持つように注文情報を生成させることができる。
また、この実施の形態においては、注文情報生成部16は、「リピートイフダン」の第一注文や第二注文、「らくトラ」の第一注文や第二注文に、相場の変動に追随して、その第一注文やその第二注文、及び、その後繰り返し発注される第一注文や第二注文の注文価格を、相場の変動方向に変動させる機能を持つように注文情報を生成させることができる。
さらに、この実施の形態においては、注文情報生成部16は、「リピートイフダン」の第一注文や第二注文、「らくトラ」の第一注文や第二注文が、買い注文と売り注文とが約定した後に、買い注文と売り注文との順番が逆になるように(例えば、買いの第一注文と売りの第二注文とが発注と約定とをした後、売りの第一注文と買いの第二注文とが発注と約定とをし、その後、買いの第一注文と売りの第二注文とが発注と約定とをし・・・等)注文情報を生成させることができる。
また、この実施の形態においては、注文情報生成部16は、「トラップトレード」の注文、「リピートイフダン」の第一注文や第二注文、「らくトラ」の注文や第一注文や第二注文の他に、相場の急激な下落又は急激な上昇による大幅な損失を抑止させるための注文である、ストップロス注文(逆指値注文)を生成することができる。このストップロス注文は、それぞれの注文ごとにストップロス注文を設定することもできるし、又は、それぞれの第一注文やそれぞれの第二注文ごとに設定することもできるし、全ての注文、あるいは、全ての第一注文や全ての第二注文に対して一のストップロス注文を設定することもできる。また、ストップロス注文が約定した場合、その後の全ての注文や全ての第一注文及び第二注文の取引がキャンセルされる(取引が強制的に終了される)ように構成されていてもよいし、条件つきで一部又は全ての取引が継続するように構成されていてもよい。
[注文数量の設定1・所定の規則性]
この実施の形態において、注文情報生成部16は、注文価格ごとの注文数量が所定の規則性を有するように設定することで複数の注文情報を生成する。
具体的には、例えば、注文情報生成部16は、「トラップトレード」の複数の注文や、「トラップリピートイフダン」の複数の第一注文及び複数の第二注文、「らくトラ」の複数の注文や複数の第一注文及び複数の第二注文を、一部又は全てが異なる注文数量となるように設定することができる。
より具体的には、例えば、注文情報生成部16は、複数の注文のうちの基準となる所定の注文(例えば最高値の注文)を最も大きな注文数量(又は最も小さな注文数量)とし、安値側ほど所定価格ずつ(例えば0.1円ずつ)注文数量が小さくなる(又は大きくなる)ようにそれぞれの注文情報を生成できる。
また例えば、注文情報生成部16は、複数の注文のうちの基準となる所定の注文(例えば、3つの注文のうちの高値側から2番目の注文や、4つの注文のうちの高値側から2番目の注文等、中央の注文又は中央相当の注文の注文価格)を最も大きな注文数量(又は最も小さな注文数量)とし、所定の注文から離れるごとに所定価格ずつ(例えば0.1円ずつ)注文数量が小さくなる(又は大きくなる)ようにそれぞれの注文情報を生成できる。
なお、この実施の形態においては、完全に同一の所定価格ずつ(例えば0.1円ずつ)注文数量が小さくなる(又は大きくなる)ように注文数量を設定してもよいが、差異のある価格ずつ(例えば0.1円±0.05円ずつ)小さくなる(又は大きくなる)ように注文数量を設定してもよい。
このように、注文価格に応じて異なる注文数量に設定させることにより、一又は複数の注文ごとに、注文数量を大きくして大きな収益を上げることや、注文数量を小さくしてリスク回避を図りつつ、複数の注文を複数の注文価格に設定することができる。
なお、注文情報生成部16は、注文数量の設定は、注文入力画面410(図13参照、後述)等に入力された数値自体を注文数量として設定することもできるし、注文入力画面410等に入力された所定の情報に基づいて所定の演算を行って注文数量を設定することもできる。
この、注文価格ごとの注文数量に関する所定の規則性は、後述する注文入力画面410,510,610(図13、図20、図29参照)や修正画面411,511(図14、図21参照)や変更画面(図15、図22参照)に入力された「規則性の情報」の各種の情報に基づいて形成される。
[注文の階層化]
また、注文情報生成部16は、注文価格の異なる複数の注文を階層化して注文数量を設定できる。具体的には、注文情報生成部16は、所定数(0以上の整数)の注文価格の注文を同一の注文数量としてこれを一の「注文階層」としての階層とし、この階層が複数設けられるように注文情報を生成できる。
例えば、注文情報生成部16の注文情報の生成によって、合計10万通貨の取引が、1ドル110.00円、1ドル109.90円、1ドル109.80円、1ドル109.70円、1ドル109.60円、1ドル109.50円、という6つの注文で発注される場合を考える。この場合、基準となる注文が最高値の1ドル110.00円の注文であり、基準となる注文数量が1万通貨、隣接する2つの注文を1つの階層とし、階層ごとに1,000通貨ずつ減少する設定だとすると、注文情報生成部16は、最高値側の第1階層(1ドル110.00円、1ドル109.90円)は、構成するそれぞれの注文の注文数量が1万通貨となり、その下の第2階層(1ドル109.80円、1ドル109.70円)は、構成するそれぞれの注文の注文数量が9千通貨となり、一番下の第3階層(1ドル109.60円、1ドル109.50円)は、構成するそれぞれの注文の注文数量が8千通貨となるように、それぞれの注文情報を生成する。
なお、この実施の形態においては、各階層は、それぞれ同じ数ずつの注文が1つの階層を形成していてもよいし、異なる数の注文(例えば高値側から第1階層が3つ、第2階層が2つ、第3階層が1つの注文や、第1階層が3つ、第2階層が2つ、第3階層が3つの注文、等)によってそれぞれの階層が形成されていてもよい。また、それぞれの階層を構成する注文価格は1つであっても2つ以上であってもよいし、特定の階層を構成する注文価格が0個となる(例えば、第1階層が2個の注文価格、第2階層が0個の注文価格、第3階層が2個の注文価格、など)ように構成されていてもよい。
なお、注文情報生成部16は、階層ごとの注文数量の設定は、注文入力画面410(図13参照、後述)等に入力された数値自体を注文数量として設定することもできるし、注文入力画面410等に入力された所定の情報に基づいて所定の演算を行って注文数量を設定することもできる。
また、この実施の形態においては、「階層」は必ずしも上下関係の決まった注文や注文情報によって形成される必要はない。例えば、上の階層が第1階層、下の階層が第2階層を形成する場合に、第2階層の少なくとも一部の注文や注文情報が所定の処理(例えばトレールに基づく注文価格の変動)によって第1階層を構成する注文や注文情報の注文価格と同額以上になったり、第1階層の少なくとも一部の注文や注文情報が所定の処理によって第2階層を構成する注文や注文情報の注文価格と同額以下になったりする構成であってもよい。
[階層化の例]
以下、この実施の形態の金融商品取引管理装置1における、注文情報生成部16が、注文価格の異なる複数の注文の階層化の例を複数示す。以下の階層化におけるそれぞれの階層を構成するそれぞれの注文の注文数量は、注文入力画面410(図13参照、後述。)等において取引者によって入力された下記(ア)~(エ)の情報等(例えばこれらの情報のうち少なくとも一部)を用いて決定されることが考えられる。
(ア)取引の全体数量(全ての注文価格の注文数量の総額)
(イ)1階層あたりの最大数量(最大となる1つの階層の、階層全体又は個々の注文価格ごとの注文数量)
(ウ)1段目の注文数量(基準となる階層(例えば最も高値側や最も安値側の階層や、中央の階層)の、階層全体又は個々の注文価格ごとの注文数量)
(エ)階層の数
注文情報生成部16は、一つの注文価格に設定される一つの売り注文価格や一つの買い注文価格を算出して決定してもよいが、一つの注文価格に設定される一組のイフダン注文(買い注文と売り注文)の注文数量の総額や、一つの注文価格に設定される一組のイフダン注文とストップロス注文との注文数量の総額を算出して決定してもよい。なお、注文数量は、注文入力画面410(図13参照、後述。)等において取引者によって入力されたどのような情報を用いてどのような演算方法によって算出されてもよい。
[階層化の例1(正規ピラミッド型)]
図4は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1において設定される階層の第1の例を模式的に示す図である。この第1の例では、階層の増減に伴い1階層ごとの注文数量が比例的に増減する(例えば第1階層が10000通貨、第2階層が20000通貨、第3階層が30000通貨・・・等)ように設定される。
[階層化の例2(倍々増加型)]
図5は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1において設定される階層の第2の例を模式的に示す図である。この第2の例では、階層の増減に伴い1階層ごとの注文数量が指数関数的に増減する(例えば第1階層が10000通貨、第2階層が20000通貨、第3階層が40000通貨・・・のように階層ごとに2のべき乗分増加する、等)ように設定される。
[階層化の計算例3(階差指定型)]
図6は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1において設定される階層の第3の例を模式的に示す図である。この第3の例では、階層の増減に伴い1階層ごとの注文数量が所定の数量(以下「階差」と称する。)だけ増減する(例えば第1階層が10000通貨、第2階層が12000通貨、第3階層が14000通貨・・・のように階層ごとに2000通貨ずつ増加する、等)ように設定される。
[階層化の具体的設定例1]
図7は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1における、階層化の具体的な設定例を模式的に示す第1の図である。同図には、高値側の第1階層(5つの注文価格に1ずつ、合計5本の注文)、安値側の第2階層(5つの注文価格に1ずつ、合計5本の注文)に、合計10万通貨が注文されるように設定する場合を例示している。
同図に示す通り、ここでは、第1階層には、全体の注文数量(10万通貨)を全て注文の本数(10本)で割った値(1万通過)の概ね2/3にあたる、約7千通貨がそれぞれの注文の注文数量として設定される。
第2階層においては、全体の注文数量(10万通貨)から第1階層全体の注文数量(3万5千通貨)を引いた残りの注文数量(6万5千通貨)を第2階層の注文の本数(5本)で割った概ねの値である、1万3千通貨がそれぞれの注文の注文数量として設定される。
[階層化の具体的設定例2]
図8は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1における、階層化の具体的な設定例を模式的に示す第2の図である。同図には、高値側の第1階層(3つの注文価格に1ずつ、合計3本の注文)、真ん中の第2階層(3つの注文価格に1ずつ、合計3本の注文)、安値側の第3階層(4つの注文価格に1ずつ、合計4本の注文)に、合計10万通貨の注文を設定する場合を例示している。
同図に示す通り、ここでは、第1階層には、全体の注文数量(10万通貨)を全ての注文の本数(10本)で割った値(1万通貨)の概ね3/7である、約4千通貨がそれぞれの注文の注文数量として設定される。
第2階層においては、第1階層のそれぞれの注文の注文数量の2倍である8千通貨が、それぞれの注文の注文数量として設定される。
第3階層においては、全体の注文数量(10万通貨)から第1階層全体、及び第2階層全体の注文数量(2万4千通貨)を引いた残りの注文数量(6万4千通貨)を第3階層の注文の本数(4本)で割った値である、1万6千通貨がそれぞれの注文の注文数量として設定される。
[階層化の具体的設定例3]
図9は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1における、階層化の具体的な設定例を模式的に示す第3の図である。同図には、高値側の第1階層(3つの注文価格に1ずつ、合計3本の注文)、真ん中の第2階層(4つの注文価格に1ずつ、合計4本の注文)、安値側の第3階層(3つの注文価格に1ずつ、合計3本の注文)に、合計10万通貨の注文を設定する場合を例示している。上記設定例1、設定例2においては、下層の階層にいくほど大きな注文数量になるように設定されたが、この設定例3では、真ん中の第2階層が最も大きな注文数量となり、この第2階層から離れた階層(ここでは第1階層と第3階層)ほど小さな注文数量となるように設定される。
[階層化の具体的設定例4]
図10は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1における、階層化の具体的な設定例を模式的に示す第4の図である。同図には、高値側の第1階層(3つの注文価格に1ずつ、合計3本の注文)、真ん中の第2階層(4つの注文価格に1ずつ、合計4本の注文)、安値側の第2階層(3つの注文価格に1ずつ、合計3本の注文)に、合計10万通貨の注文を設定する場合を例示している。この設定例4では、上記設定例3とは逆に、真ん中の第2階層が最も小さな注文数量となり、この第2階層から離れた階層(ここでは第1階層と第3階層)ほど大きな注文数量となるように設定される。
なお、具体的設定例1乃至具体的設定例4に示したものは階層ごとの注文の注文数量の演算方法の例示であり、具体的設定例1乃至具体的設定例4に示した演算方法を、他のどのような階層数の注文や、どの階層の注文の演算に用いてもよい。また、具体的設定例1乃至具体的設定例4に示した演算方法以外のいかなる演算方法によってそれぞれの階層の注文数量を設定してもよい。
これらの具体的設定例のような設定方法を用いてそれぞれの階層やそれぞれの注文価格の注文数量を設定することにより、注文価格によって異なる注文数量として注文を設定する場合に、コンピュータシステムを用いた演算によって、それぞれの注文を自動的に適切に設定することを容易に行うことができる。
[階層化の具体的設定例5・注文画面での選択による設定]
なお、この実施の形態においては、クライアント端末2の表示部22に、修正画面411(図14参照)、修正画面511(図21参照)、変更画面412(図15参照)、変更画面512(図22参照)を表示させ、これらの修正画面411,511や変更画面412,512に階層化を設定するための選択欄(後述)及び入力欄(後述)を設け、この選択欄(後述)及び入力欄(後述)からの選択によって階層の種類や階層の数や1階層ごとの注文価格の数など設定することもできる。このような構成については後述する。
[階層化の効果]
このように、複数の注文を階層化し、階層ごとに注文数量を設定することにより、複数の注文ごとに、注文数量を大きくして大きな収益を上げることや、注文数量を小さくしてリスク回避を図りつつ、複数の注文を複数の注文価格に設定することができる。
また、高値側の階層から安値側の階層にかけて注文数量を次第に大きく(又は小さく)することにより、平均コスト(複数の注文価格に設定された全ての注文で金融商品の新規の取引を行った場合における、その取引の平均値のこと。具体的には、全ての取引について、個々の注文価格に当該注文価格における取引数量を乗じたことで得られる数の総和を、注文数量の総和で割った値がこれにあたる。以下本明細書において同じ。)を調整し、より大きな収益を上げることや、リスク回避を図ることを容易に行うことができる。また、このような効果を奏する注文を、コンピュータシステムを用いて自動的に演算したり設定したりする構成を容易に構築することが可能となる。
[規則性を逸脱した設定・1]
注文情報生成部16は、金融商品の取引の開始前に、複数の注文価格の注文情報を所定の規則性を有するように設定すると共に、所定の条件に適合する、少なくとも一部の注文情報が、所定の規則性から逸脱するように設定することができる。
具体的には、例えば、一番最初に注文情報を生成し金融商品の取引を開始したときの、それぞれの注文情報の設定(以下単に「初期設定」と称する。本明細書において同じ。)において、下記(設定1)~(設定5)のうちの少なくとも何れか一つの設定となっているものが考えられる。
(設定1)
複数の階層における隣接する階層同士の注文数量の数量差が原則的に一定となり、一部の階層の、隣接する他の階層との注文数量の数量差が一定から逸脱した数量差となるように設定する。
(設定2)
特定の階層の複数の注文価格に設けられた複数の注文の注文数量が原則的に一定となり、一部の注文の注文数量が一定から逸脱した数量となるように設定する。
(設定3)
複数の注文の隣り合う注文価格同士が原則的に一定の値幅となり、一部の注文の隣り合う注文価格同士が一定から逸脱した値幅となるように設定する。
(設定4)
複数の階層にそれぞれ複数設けられた注文価格の数が原則的に一定となり、一部の階層の注文価格の数が一定から逸脱した数となるように設定する。
(設定5)
複数の階層にそれぞれ設けられた第一注文と第二注文(たとえばイフダン注文の新規注文と決済注文)との利幅が原則的に一定となり、一部の階層の第一注文と第二注文との利幅が一定から逸脱した数となるように設定する。
なお、上記(設定1)~(設定5)は例示であり、上記(設定1)~(設定5)に挙例したもの以外の金融商品の注文の設定が、原則的に一定であり、少なくとも一部が一定から逸脱するような初期設定となっていてもよい。
[規則性を逸脱した設定・2]
「注文情報修正手段」としての機能を備えた注文情報生成部16は、金融商品の取引の開始前に、利用者から入力された情報に基づいて、複数の注文価格の注文情報を所定の規則性を有するように設定すると共に、所定の規則性を有するように設定された注文情報のうち少なくとも一部を、所定の規則性から逸脱するように設定を修正することができる。
具体的には、例えば、当初は原則的に一定となっている金融商品の注文の設定を、初期設定の際に、[規則性を逸脱した設定・1]に挙例した(設定1)~(設定5)のうち少なくとも何れか一つに記載したとおり、一定から逸脱するように修正したのちに、取引を開始できる構成となっていることが考えられる。
なお、一定から逸脱するような修正は、利用者がクライアント端末2の表示部22に表示された操作用画面(図示せず)においてテキストやグラフィックによって表示された数値情報や画像情報等を操作することで修正される。具体的には、注文情報が生成される前に、表示部22に修正画面411(図14参照)、修正画面511(図21参照)、変更画面412(図15参照)、変更画面512(図22参照)を表示させ、これらの修正画面411,511や変更画面412,512に階層化を設定するための選択欄(後述)及び入力欄(後述)を設け、この選択欄(後述)及び入力欄(後述)からの選択によって、それぞれの階層の注文数量や、特定の階層の注文の注文数量や、注文価格同士の値幅や、特定の階層中の注文価格の数や、利幅などの情報を修正することで行われる。
[規則性を逸脱した設定・3]
「注文情報修正手段」としての機能を備えた注文情報生成部16は、金融商品の取引の開始後に、所定の条件を満たした注文情報を、所定の規則性から逸脱するように自動的に設定を修正することができる。
具体的には、例えば、注文情報生成部16が、初期設定時には原則的に一定となっている金融商品の注文の設定を、金融商品の取引開始後に、[規則性を逸脱した設定・1]に挙例した(設定1)~(設定5)のうち少なくとも何れか一つに記載した形で、一定から逸脱するように修正することが考えられる。
なお、この場合、注文情報生成部16は、所定の条件が満たされた場合に「一定から逸脱するように修正」する設定を自動的に行う。この所定の条件が満たされた場合とは、具体的には、例えば下記(場合a)(場合b)のような場合が考えられる。
(場合a)
特定の注文が約定したのちに、再び発注された場合が考えられる。
たとえば、第一注文(新規注文)と第二注文(決済注文)のイフダン注文がそれぞれ発注・約定されたのちに、再び発注される構成となっている場合に、再び発注された第一注文及び第二注文のうちの一方又は双方の注文数量、注文価格、第一注文と第二注文の利幅、複数の注文価格に第一注文や第二注文が設定されている場合の第一注文同士の値幅や第二注文同士の値幅、等が修正されることが考えられる。
また、特定の買い注文のみ、あるいは特定の売り注文のみ等が繰り返し発注され約定される構成となっている場合に、約定ののちに再び発注された買い注文、あるいは約定ののちに再び発注された売り注文の、注文数量、注文価格、買い注文同士の値幅、あるいは売り注文同士の値幅等が修正されることが考えられる。
(場合b)
金融商品の相場価格の変動等に伴って新たな注文価格に新たな注文が発注される場合が考えられる。具体的には、たとえば、相場価格の変動方向の新たな注文価格に新たな注文が設定される、いわゆる注文の「シフト」が行われる場合が考えられる。
たとえば、第一注文(新規注文)と第二注文(決済注文)のイフダン注文がそれぞれ発注・約定されたのちに、「シフト」によって新たな注文価格に新たな第一注文と新たな第二注文とが発注される構成となっている場合に、新たに発注された第一注文及び第二注文のうちの一方又は双方の注文数量、注文価格、第一注文と第二注文の利幅、複数の注文価格に第一注文や第二注文が設定されている場合の第一注文同士の値幅や第二注文同士の値幅、等が修正されることが考えられる。
また、特定の買い注文のみや特定の売り注文のみ等が繰り返し発注され約定される構成となっている場合に、約定ののちに「シフト」によって新たに発注された買い注文や売り注文の注文数量、注文価格、複数の注文価格に買い注文や売り注文が設定されている場合の買い注文同士の値幅や売り注文同士の値幅、等が修正されることが考えられる。
[規則性を逸脱した設定・4]
「注文情報修正手段」としての機能を備えた注文情報生成部16は、金融商品の取引の開始後に、利用者から入力された、所定の規則性を修正するための修正情報に基づいて、所定の条件を満たした注文情報を、所定の規則性から逸脱するように設定を修正することができる。
具体的には、例えば、当初は原則的に一定となっている金融商品の注文の設定を、取引開始後に、[規則性を逸脱した設定・1]に挙例した(設定1)~(設定5)のうち少なくとも何れか一つに記載した形で、一定から逸脱するように修正したのちに、それぞれの注文情報を生成できる構成となっていることが考えられる。
なお、一定から逸脱するような修正は、利用者がクライアント端末2の表示部22に、テキストやグラフィックによって表示された数値情報や画像情報等を操作することで修正される。具体的には、注文情報の生成直前に表示部22に表示される、それぞれの階層の注文数量や、特定の階層の注文の注文数量や、注文価格同士の値幅や、特定の階層中の注文価格の数や、利幅などの情報を修正することで行われる。なお、この実施の形態においては、後述する修正画面411(図14参照)や修正画面511(図21参照)にグラフィック表示された画像やテキスト情報、あるいは、後述する変更画面412(図15参照)や変更画面512(図22参照)へのテキスト情報の入力などによって行うことができる。
[規則性を逸脱した設定・5]
「注文情報修正手段」としての機能を備えた注文情報生成部16は、金融商品の取引の開始後に、[規則性を逸脱した設定・1]に挙例した(設定1)~(設定5)のうち少なくとも何れか一つに記載したように、少なくとも一部が所定の規則性から逸脱した注文の設定を、取引開始後に、全ての注文が所定の規則性となるように修正することを自動的に行う。この所定の条件が満たされた場合とは、具体的には、例えば[規則性を逸脱した設定・3]の(場合a)(場合b)に記載したような場合が考えられる。この修正は、金融商品取引管理装置1の特定の構成、例えば注文情報生成部16や約定情報生成部14の処理等において行われる。これは、この実施の形態においては、取引開始前、または取引開始後に、表示部22に表示された、後述する修正画面411(図14参照)や修正画面511(図21参照)にグラフィック表示された画像やテキスト情報、あるいは、後述する変更画面412(図15参照)や変更画面512(図22参照)へのテキスト情報の入力(操作部21のマウスやキーボードでの入力や、タッチパネル上へのタッチ入力)などによって設定された処理条件等に基づく。
[規則性を逸脱した設定・6]
「注文情報修正手段」としての機能を備えた注文情報生成部16は、金融商品の取引の開始後に、利用者から入力された修正情報に基づいて、[規則性を逸脱した設定・1]に挙例した(設定1)~(設定5)のうち少なくとも何れか一つに記載したように、少なくとも一部が所定の規則性から逸脱した注文の設定を、全ての注文が所定の規則性となるように修正することができる。
[規則性を逸脱した設定・7]
なお、上記[規則性を逸脱した設定・1]~[規則性を逸脱した設定・6]の少なくとも何れか一つと共に、あるいはそれらとは別に、注文情報に基づいて取引が行われる注文のうちの少なくとも一部が、部分約定(注文の一部のみが約定されること。)をするように構成することもできる。この場合、注文情報生成部16だけでなく、約定情報生成部14も「注文情報修正手段」としての機能を有することが望ましい。
具体的には、たとえば、発注済みの注文のうちの一部(たとえば10通貨単位のうちの6通貨単位)のみが、売買取引が成立したものとして約定するように、約定情報生成部14が処理を行い、注文情報生成部16は、約定しなかった残りの注文(たとえば10通貨単位のうちの残りの4通貨単位)について、発注済約定前の注文としての注文情報とする。
またたとえば、部分約定した注文がイフダン注文の第一注文(新規注文)の場合、注文情報生成部16は、約定した注文に対応するように、対応する第二注文(決済注文)を約定した分の発注済みの第二注文(たとえば6通貨単位分の発注済みの決済注文)と、約定しなかった第一注文に対応する未発注の第二注文(たとえば4通貨単位分の未発注の第二注文)に分割するように、第二注文の第二注文情報を修正したり再生成したりする処理を行う。
またたとえば、部分約定した注文が繰り返されるイフダン注文の第二注文の場合、注文情報生成部16は、部分約定した分の第二注文に対応する第一注文(たとえば6通貨単位分の第一注文)を発注済の状態とするように第二注文の第二注文情報を修正したり再生成したりする処理を行う。
図11は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1における、複数の注文価格に設定した注文を階層化しない場合と階層化した場合との平均コストの違いを模式的に示した図である。
図11の(a)に示すように、1ドル110.00円を最高値とし、そこから1.00円ずつの値幅で合計10の注文価格(最安値が1ドル101.00円)に、それぞれ注文1本あたり1万通貨の注文数量で、合計10万通貨の金融商品の注文を発注した場合を考える。この場合、平均コストは、105.50(110.00×10,000+109.00×10,000+108.00×10,000+・・・103.00×10,000+102.00×10,000+101.00×10,000)÷100,000=105.50)となる。
一方、図11の(b)に示すように、図11の(a)と同じ注文価格に合計10個の注文を設定し、これを高値側の第1階層31、安値側の第2階層32とした場合を考える。このとき、第1階層31の5つの注文(1ドル110.00円~1ドル106.00円)の注文数量を注文1本あたり7千通貨、第2階層32の5つの注文(1ドル105.00円~1ドル101.00円)の注文数量を注文1本あたり1万3千通貨、合計10万通貨の金融商品の注文として注文を発注したものとする。この場合、平均コストは、104.75(110.00×7,000+109.00×7,000+・・・+106.00×7,000+105.00×13,000+104.00×13,000+・・・+101.00×13,000)÷100,000=104.75)となる。これを図11の(a)の場合と比較すると、平均コストが75pips(105.50-104.75=0.75)つまり0.7%改善していることがわかる。
さらに、図11の(c)に示すように、図11の(a)と同じ注文価格に合計10個の注文を設定し、これを高値側の第1階層31、真ん中の第2階層32、安値側の第3階層33とした場合を考える。このとき、第1階層31の3つの注文(1ドル110.00円~1ドル108.00円)の注文数量を注文1本あたり4千通貨、第2階層32の3つの注文(1ドル107.00円~1ドル105.00円)の注文数量を注文1本あたり8千通貨、第3階層33の4つの注文(1ドル104.00円~1ドル101.00円)の注文数量を注文1本あたり1万6千通貨、合計10万通貨の金融商品の注文として注文を発注したものとする。この場合、平均コストは、104.12(110.00×4,000+109.00×4,000+108.00×4,000+107.00×8,000+106.00×8,000+105.00×8,000+104.00×16,000+103.00×16,000+102.00×16,000+101.00×16,000)÷100,000=104.12)となる。これを上記図11の(a)の場合と比較すると、平均コストが138pips(105.50-104.12=1.38)つまり1.3%改善していることがわかる。
このように、注文価格に応じて注文数量を変化させ、かつ、それらを注文数量ごとに階層化させることにより、平均コストを調整し、より大きな収益を上げることや、リスク回避を図ることを容易に行うことができる。また、このような効果を奏する注文を、コンピュータシステムを用いて自動的に演算したり設定したりする構成を容易に構築することが可能となる。
[処理手順]
図12は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1の処理手順を示すフローチャートである。以下、同フローチャートを用いてこの実施の形態の処理手順について説明する。なお、以下の説明は「トラップトレード」「トラリピ」「らくトラ」において階層化を行う場合の処理手順について説明するが、これは処理手順の一例であり、上記以外のいかなる注文方法において以下の処理手順を用いてもよい。
[1.「トラップトレード」における処理手順]
金融商品取引管理システム1Aにおいて「トラップトレード」による取引を行う場合の処理手順を説明する。
[1-1.画面入力と注文情報の生成]
金融商品取引管理システム1Aを利用する取引者は、クライアント端末2を用いて金融商品取引管理装置1にアクセスする。金融商品取引管理装置1のフロントページ配信部11は、アクセスのあったクライアント端末2の表示部22に、注文選択画面(図示せず)を表示させる。
注文選択画面(図示せず)には、取引の種類を選択する取引選択ボタン(図示せず)が表示される。取引選択ボタン(図示せず)により、取引者は、通常の成行注文、指値注文、逆指値注文、OCO注文等の他に、前述の「トラップトレード」注文、「トラリピ」注文、「らくトラ」注文等の選択できる。取引者が取引選択ボタン(図示せず)により特定の取引(ここでは「トラップトレード」)を選択し、実行ボタン(図示せず)をクリックすると、表示部22には図13に示す注文入力画面410が表示される。
図13に示す注文入力画面410には、前述の取引選択ボタン(図示せず)で選択された注文(図13では「トラップトレード」注文)が表示される注文表示欄41a、取引を行う金融商品の種類である通貨ペア(例えば、日本円と米ドル、日本円とユーロ、等)を選択する通貨ペア選択ボタン41b、注文1本あたりの平均注文金額を数値入力で設定する注文金額設定ボタン41c、最初に発注する、注文価格の異なる第一注文(イフダン注文の新規注文)や注文価格の異なる第二注文(イフダン注文の決済注文)の本数である「トラップ本数」を数値入力で設定するトラップ本数設定ボタン41dが表示される。
また、注文入力画面410には、注文金額設定ボタン41cに入力された注文金額の値とトラップ本数設定ボタン41dに入力されたトラップ本数とを演算して出た値(ここでは双方の値の乗算で出た値)が表示される合計注文金額表示欄41e、それぞれの第一注文の注文価格やそれぞれの第二注文の注文価格を設定するときの基準価格(例えば、最高値の注文の注文価格、最安値の注文の注文価格、中央の注文の注文価格、等)である「スタート価格」を数値入力するためのスタート価格入力欄41fが表示される。
また、注文入力画面410には、スタート価格入力欄41fに入力されたスタート価格としての注文(例えば、最高値の注文、最安値の注文、等)の種類を選択するための注文種類選択ボタン41g、注文価格の異なる注文同士の値幅としての「トラップ値幅」の値を数値入力するためのトラップ値幅入力欄41h、注文の「階層」の数を数値入力するための階層入力欄41jが表示される。
また、注文入力画面410には、それぞれの注文の有効期限(例えば6ヶ月、1年、無期限、等)を選択するための有効期限選択欄41k、相場の大きな下落又は上昇による「損失」が大きくなることを抑止するための逆指値注文としての「ストップロス注文」を設定するか否か、及び設定したストップロス注文の注文価格を数値入力するためのストップロス注文設定ボタン41mが表示されている。
また、注文入力画面410には、注文パターンを選択するための注文パターン選択欄41n(チェックボックスにチェックすることで選択する形式の選択欄)と、所定の情報を入力することでそれぞれの注文の詳細を自動的に設定する自動注文設定選択欄41n1~41n4と、所定の規則性を有する注文の一部又は全部について、規則性を逸脱した注文として設定させるための注文変更欄41p(チェックボックスにチェックすることで選択する形式の選択欄)を備えている。
取引者は、操作部21の操作により、注文入力画面410において、所望の注文に必要な情報の入力や選択を行う(ステップS1)。図13においては、通貨ペア選択ボタン41bに日本円と米ドルを示す「USD/JPY」の選択がされ、注文金額設定ボタン41cには「1(万通貨)」と入力され、トラップ本数設定ボタン41dには「10(本)」と入力され、スタート価格入力欄41fには「110.00(円)」と入力され、注文種類選択ボタン41gは「新規の買い注文」を示す「新規・買」が選択され、トラップ値幅入力欄41hには「1.00(円)」と入力され、階層入力欄41jには「3(階層)」と入力され、有効期限選択欄41kにおいては「無期限」が選択され、ストップロス注文設定ボタン41mはストップロス注文の設定を行わない状態が示されている。
注文入力画面410の自動注文設定選択欄41n1~41n4が選択されて(つまりいずれかのチェックボックスにチェックが入れられて)実行ボタン41qがクリックされると、図14に模式図を示す、選択・修正画面411が表示される。一方、注文変更欄41pが選択されて(つまりチェックボックスにチェックが入れられて)実行ボタン41qがクリックされると、図15に模式図を示す、変更画面412が表示される。
この実施の形態においては、自動注文設定選択欄41n1~41n4のうちのいずれか一つがクリックされると、予め設定された条件式(たとえば、利用者が設定した取引金額総額や注文期間や直近の金融商品の相場の上昇・下落傾向等を数値化したものを演算することで、階層の数、階層ごとの各注文の注文価格や階層ごとの各注文の注文数量などを算出するための所定の演算式)等に基づいて、選択された型の注文が自動設定される構成となっている。
例えば、図14の選択・修正画面411においては、図13の注文入力画面410において符号41n1のピラミッド形が選択され、選択に基づいて所定の演算処理がされた結果が模式的に示されている。この選択・修正画面411においては、それぞれの注文の注文数量や、注文価格等を利用者の入力によって修正することができる。
図14の選択・修正画面411には、クリックすることで、階層型の種類を「ピラミッド形」「逆ピラミッド形」「ひし形」「砂時計形」相互に選択・変更できる階層型選択・変更ボタン41101,41102,41103,41104、通貨ペアの種類を選択・変更できる通貨ペア選択・変更ボタン41111、テキストの数値入力で注文金額の総額を選択・変更する総額変更ボタン41112、テキストの数値入力で注文が設定される注文価格の範囲を変更する価格範囲変更ボタン41113、階層ごとに設けられた、テキストの数値入力で注文価格ごとの注文金額を修正する注文価格変更ボタン41121、テキストの数値入力で階層内の注文価格の数を変更する価格数変更ボタン41122、階層内の注文を指値注文、逆指値注文、成行注文(トリガ成行)を選択するための種類選択ボタン41123が設けられている。
また、図14の選択・修正画面411には、階層ごとの注文の状態(階層の数、階層ごとの注文価格の数、それぞれの注文の注文金額)をグラフィック表示した階層イメージ41131が表示されている。この階層イメージ41131の中には、それぞれの階層の注文価格ごとの注文数量を表示する注文価格イメージ41132が表示される。この階層イメージ41131は、利用者の操作(たとえば、タッチパネル上のタッチ操作)によって表示される形状や大きさが自在に変形するように構成されており、かつ、階層イメージ41131の大きさや形状に依存して、階層の数や階層ごとの注文数量や注文価格の設定が修正・変更されるように構成されている。従って、利用者が表示部22に表示された階層イメージ41131の形状や大きさを変化させることによって、注文の状態を直感的に変化させ、設定することが可能になる。
また、図14の選択・修正画面411には、テキスト入力とチェックボックスへのチェックにより、注文の繰り返しの有無や回数などを設定・変更する繰り返し変更ボタン41141が設けられている。
一方、図15に示す変更画面412においては、それぞれの注文の内容を修正・変更できる変更欄が設けられている。具体的には、選択により注文ごとの通貨ペアの種類を変更できる通貨ペア変更欄41201、テキスト入力でそれぞれの注文の注文金額を変更する注文金額変更欄41202、選択により売買の種類を変更する売買変更欄41203、テキスト入力で注文ごとの注文価格を変更する注文価格変更欄41204、選択により、注文ごとの指値・逆指値・成行(トリガ成行)の種類を変更する注文種類変更欄41205が設けられている。
図15には、これらの変更欄41201~41205への選択や変更入力により、注文番号1000の注文41211の注文金額が4000通貨から4100通貨に、注文番号1001の注文41212の注文価格が109.0から109.1に、注文番号1002の注文41213の注文種類が指値注文から成行(トリガ成行)注文に変更された状態が模式的に示されている。
なお、変更画面412においては、注文同士の値幅を変更する変更欄を設けて変更可能としたり、トラップ本数や階層の数や注文の有効期限を注文ごとに変更するための変更欄を設けて変更可能とする構成とすることもできる。また、注文を繰り返す場合における、繰り返しの回数を設定したり変更したりする変更欄を設けて変更可能とすることも可能である。
図13の注文入力画面410(において、自動注文設定選択欄41n1~41n4および注文変更欄41pがチェックされない状態)、図14の選択・修正画面411、図15の変更画面412で実行ボタン41qがクリックされると、取引選択ボタン(図示せず)、及び注文入力画面410、選択・修正画面411、変更画面412で選択・入力されたデータはクライアント端末2から金融商品取引管理装置1に送信される。注文入力受付部12は、入力された売買注文申込情報を確認する。即ち、有効期限選択欄41kにおいて選択された期限や、注文金額設定ボタン41c、トラップ本数設定ボタン41d、スタート価格入力欄41fに入力された値などを検査することで、注文価格の検査を行う(ステップS2)。具体的には、注文価格が設定可能な注文価格であるか否か等の検査が行われる。
続いて、注文入力受付部12は、検査結果の適否を判断する。価格が適正価格と判断された場合(ステップS3の“No”)、口座情報生成部15が、顧客口座情報テーブル182から、その顧客(取引者)の証拠金情報を取得する。
注文入力受付部12は、取得された証拠金情報と注文許容額とを比較し(ステップS4)、そして、証拠金の額が注文許容額以上であるか否かを判断する(ステップS5)。
ここで、「注文許容額」とは、注文が可能な金額のことである(本明細書において同じ)。この実施の形態における注文許容額は、注文金額設定ボタン41cに入力された値とトラップ本数設定ボタン41dに入力された値とを乗じて得た値である、(1万(通貨)×10(本)=)10万(通貨)である。但し、注文許容額は、当該値に対する所定の比率の値(例えば、10万(通貨)×0.1=1万(通貨))であってもよいし、予め定められた所定の金額(例えば、一律に5万(通貨))であってもよいし、上記以外の値や演算方法によって算出した値であってもよい。
注文情報生成部16は、証拠金の額が注文許容額以上である場合(ステップS5の“No”)にのみ、後述の「注文情報」や「注文情報群」を生成する。これにより、取引者が確実に支払いができる場合にのみ注文を受け付けることができる。
証拠金の額が注文許容額以上である場合(ステップS5の“No”)、注文入力受付部12は、通貨ペア注文条件テーブル183に記録されたデータ等を元に、他の注文条件(すなわち、注文価格以外の条件)と、注文を受け付けるための各種基準とを比較する(ステップS6)。そして、他の条件が、これらの基準を満たしているか否かを判定する(ステップS7)。
他の条件がイフダン注文の基準を満たしていない場合(ステップS7の“Yes”)、注文入力受付部12は入力された注文をエラーとして扱い、注文の受付を拒絶する(ステップS10)。
イフダン注文の各種条件が満たされている場合であって(ステップS7の“No”)、注文条件が上述のイフダン注文による指値注文に必要な条件を全て満たしていると判定された場合、フロントページ配信部11は、クライアント端末2の表示部22に、生成される注文情報の内容を取引者に確認させるための確認画面(図示せず)を表示させる。確認画面(図示せず)には、注文選択画面(図示せず)及び注文入力画面410に入力および選択された注文条件が列記されるとともに、注文ボタン(図示せず)が表示される。注文ボタン(図示せず)は、列記された内容で間違いないと判断された場合に、取引者によってクリックされる。
取引者の操作部21の操作により注文ボタン(図示せず)がクリックされると、金融商品取引管理装置1の注文情報生成部16は、ステップS1で入力された売買注文申込情報に基づいて注文情報を生成する(ステップS8)。
具体的には、上述したような手順に従って入力された複数のデータを注文価格毎にグループ化し、各グループにシーケンス番号テーブル184のシーケンス番号を割り当てることで、注文情報を生成する(ステップS8)。そして、シーケンス番号テーブル184に、注文情報に使用されているシーケンス番号を未使用のシーケンス番号と区別するための情報が、付加される。ステップS8の処理を一回行うことにより、複数の注文情報が生成される(なお、後述の「トラリピ」「らくトラ」においては、これらの注文情報のうち、イフダン注文を行う第一注文の第一注文情報と、この第一注文に対応する第二注文の第二注文情報とを含む複数の注文情報が「注文情報群」を形成する。)。
注文情報生成部16は、生成された注文情報を、注文テーブル181に記録する(ステップS9)。なお、後述する「トラリピ」「らくトラ」においては、注文テーブル181には「注文情報群」も記録される。
注文情報は、図3に例示として示す各フィールドの定義に基づいて、注文テーブルに記録される。
図3に示す“ord_seq”フィールド181bは、ステップS8で付与されたシーケンス番号の定義である。“cust_seq”フィールド181cは、取引者ごとに定められた番号である顧客番号を記録するためのフィールドである。“style_id”フィールド181dは、商品名を記録するためのフィールドである。“ccy_pair_id”フィールド181eは、通貨ペア毎に定義されたID番号を記録するためのフィールドである。このID番号と通貨ペアとの組合わせは、データベース内に格納されたIDテーブル(図示せず)に記録されている。
図3に示す“ord_amnt”フィールド181fは、合計注文金額表示欄41eに表示された金額を記録するためのフィールドである。“buy_sell_id”フィールド181gは、注文種類選択ボタン41gで選択された、売り注文/買い注文の区別を記録するためのフィールドである。“ord_rate”フィールド181hは、それぞれの注文を行う注文情報に含まれる注文価格の値を記録するためのフィールドである。“limit_time”フィールド181iは、有効期限選択欄41kにおいて選択された注文期限を記録するためのフィールドである。“ord_cond”フィールド181jは、注文種類選択ボタン41gで選択された、注文の種類を記録するためのフィールドである。
図3に示す“new_close”フィールド181kは、新規注文/決済注文の区別を記録するためのフィールドである。“trap_seq”フィールド181mは、取引選択ボタン(図示せず)でトラップトレードが選択されたか否かの情報を記録するためのフィールドである。“repeat_flag”フィールド181nは、イフダン注文を繰り返し行うか否かの情報を記録するためのフィールドである。
なお、図3には示していないが、注文テーブル181には、入力画面40に入力されたデータ、即ち、通貨ペア選択ボタン41b、トラップ本数設定ボタン41d、スタート価格入力欄41f、トラップ値幅入力欄41h、階層入力欄41jに入力されたデータを記録するためのフィールドも設けられる。また、後述の「トラリピ」や「らくトラ」の取引を行うための注文情報を生成する際に入力される、第一注文と第二注文との利益幅の情報や、「らくトラ」の取引を行うための注文情報を生成する際に入力される、第一注文や第二注文を設定する価格範囲の上限価格や下限価格の情報を記録するためのフィールドも設けられる。これらのフィールドを用いて、注文入力画面410に入力されたデータ、及び、選択・修正画面411や変更画面412で修正・変更されたデータが、全て注文テーブル181に記録される。
なお、この実施の形態において、「注文情報」は、個々の注文に、図3に示す各フィールドの定義等に基づいて、注文情報(たとえば図16に示す注文情報41,41,・・・41,4110)に属性情報(例えば図16に示す属性情報181A~181M)を含むデータとして生成される場合を示している。なお、後述するとおり、この実施の形態における注文情報は、各種の属性情報(例えば図16に示す属性情報181A~181M)が付随して形成されるデータであるとして以下説明する。但し、この実施の形態における「注文情報」を形成する前の所定のデータ(たとえば、発注される予定である、注文価格ごとの注文の表)であり、そのような「注文情報」に基づいてそれぞれの注文が発注されるように構成されていてもよい。
また、この実施の形態では、図13に示す注文入力画面410、図14に示す選択・修正画面411、図15に示す変更画面412に表示された各種の入力欄に情報を入力することで注文情報や注文情報群を生成する構成とするが、注文入力画面410、選択・修正画面411、変更画面412の入力欄の構成や、入力されるデータの種類は、これらに限定されることはなく、どのようなものであってもよい。例えば、注文入力画面410に取引者の所有する証拠金の額に関する情報の入力欄(図示せず)や、取引を行う予定期間としての取引期間の入力欄(図示せず)等が設けられ、注文情報生成部16が、これらの入力欄(図示せず)に入力された情報に基づいて所定の演算を行うことで、一又は複数の注文価格に注文を発注するための「注文情報」や、それらの注文情報に基づく「注文情報群」が生成されるように構成されてもよい。
[1-2.注文情報の生成]
金融商品取引管理装置1の注文情報生成部16は、上記ステップS1~S10の手順により、取引選択ボタン(図示せず)、及び注文入力画面410で選択・入力された情報に基づいて、「トラップトレード」の取引を行うための注文情報を生成する。
[1-2-1.注文情報の構成(1)]
図16及び図17は、この実施の形態の金融商品取引管理装置1において生成された「トラップトレード」の取引を行うための注文情報を模式的に示す図である。同図に示すように、この実施の形態においては、注文情報生成部16により、注文の本数がトラップ本数設定ボタン41dに入力された本数(10本)に等しい数の、10本の注文情報41,41,・・・41,4110が、一の注文手続で生成される。
注文情報生成部16は、注文情報41,41,・・・41,4110の生成を行う際、上記[階層化の具体的設定例2]に示す計算方法による演算で、それぞれの注文の注文数量の値を設定する。これにより、注文情報生成部16は、高値側の第1階層31(図11参照)の3つの注文(1ドル110.00円~1ドル108.00円)の注文数量を注文1本あたり4千通貨、真ん中の第2階層32(図11参照)の3つの注文(1ドル107.00円~1ドル105.00円)の注文数量を注文1本あたり8千通貨、安値側の第3階層33(図11参照)の4つの注文(1ドル104.00円~1ドル101.00円)の注文数量を注文1本あたり1万6千通貨となるように、それぞれの注文情報41,41,・・・41,4110の注文数量の値を設定する。
なお、注文情報生成部16は、注文情報41,41,・・・41,4110の生成にあたり、注文入力画面410で入力された情報に加え、選択・修正画面411や変更画面412で修正・変更された情報を用いる。
図16には、注文入力画面410に入力された情報のみに基づいて41,41,・・・41,4110を生成した状態を模式的に示したものである。一方、図17は、注文入力画面410に入力された情報と共に、図15に示す変更画面412において変更した条件に基づいて注文情報41の注文金額情報181Dと注文情報41の注文価格情報181Gとが修正されて生成された状態を示している。なお、図15には図示しないが、この状態で、注文41の注文種類は、「指値注文」から「成行注文(トリガ成行注文)」に変更された状態(図示せぬ属性情報が変更された状態)として生成されている。
そして、生成されたそれぞれの注文情報41,41,・・・41,4110は、図16に示すような属性情報を備える。具体的には、それぞれの注文情報41,41,・・・41,4110は、それぞれの注文情報41,41,・・・41,4110に一意に付与される注文番号181A、取引者を識別するための顧客番号情報181B、選択された通貨ペアを識別する通貨ペア情報181C、それぞれの注文の注文金額の値としての注文金額情報181D、注文情報41,41,・・・41,4110が生成された日時としての注文時刻情報181E、売り注文と買い注文とを識別するための売買情報181F、それぞれの注文の注文価格の値としての注文価格情報181G、注文の有効期限としての注文期限情報181H、注文がイフダン注文である場合の新規注文と決済注文とを識別する新規/決済情報181J、注文が有効(発注済)と無効(未発注)のいずれかを識別する有効/無効情報、注文がイフダン注文である場合の第一順位(新規注文)と第二順位(決済注文又はストップロス注文)のいずれかを識別する順位情報181L、約定の有無(約定済か未約定か)を識別する約定有無情報181Mを備える。
なお、これらの属性情報181A~181Mの全部又は一部は、個々の注文情報41,41,・・・41,4110に記録されていてもよいし、個々の注文情報41,41,・・・41,4110とは別にデータベース181等に記録されていてもよい。
[1-2-2.注文情報の構成(2)]
なお、上記[1-1]にて説明したとおり、それぞれの注文情報41,41,・・・41,4110は、属性情報(例えば、図16に示すような属性情報181A~181M)のうちの一部又は全部を有しない所定のデータ(たとえば、発注される予定である、注文価格ごとの(属性情報なしの)注文を表に表したようなもの)として構成されてもよい。
この場合、注文情報41,41,・・・41,4110が有していない、属性情報(例えば、図16に示すような属性情報181A~181M)のうちの少なくとも何れか一つは、注文情報41,41,・・・41,4110が生成された後、かつ取引が行われる前の任意のタイミングで付加されて、その状態で金融商品の取引が行われてもよいし、金融商品取引管理システム1Aを構成する金融商品取引管理装置1(特定の金融商品取引業者が所持するシステムと取引所のシステムとで一の金融商品取引管理装置1を構成するような、複数のシステムで一の金融商品取引管理装置1を構成するような場合も含む)、またはクライアント端末2、または金融商品取引管理装置1以外のサーバ機能を有する装置が、属性情報(例えば、図16に示すような属性情報181A~181M)のうちの少なくとも何れか一つを機能手段(たとえばプログラムの実行によって実現される機能手段)として実行することで実現されてもよい。これにより、金融商品の取引が行われる。
[1-2-3.注文情報の生成のタイミング]
この実施の形態において、注文情報生成部16は、図13に示す注文入力画面410の実行ボタン41qがクリックされた直後に全ての注文情報41,41,・・・41,4110をまとめて生成する構成となっている。しかし、これに限定されず、それぞれの注文情報41,41,・・・41,4110のうちの一部又は全部は、どのタイミングで生成されてもよい。
具体的には、たとえば、同じ注文141,141,・・・141,14110(図18、図19参照)の発注と約定とが繰り返される場合(この場合は図18、図19には図示していない。)、注文情報生成部16は、生成された、それぞれの注文情報41,41,・・・41,4110によって発注されたそれぞれの注文141,141,・・・141,14110が約定するごとに新たな注文情報41,41,・・・41,4110を生成してもよい。
また、注文情報生成部16は、繰り返し取引を行う複数の注文141,141,・・・141,14110(たとえば、同一の注文価格で繰り返し買い注文を行う複数の注文141,141,141,・・・)を行うための複数の注文情報41,41,・・・41,4110を、実行ボタン41qがクリックされたときにまとめて生成してもよい。また、特定の注文141の取引を行うための注文情報41が生成されてその注文141,141,・・・141,14110が約定される前に、新たに発注される注文141,141,・・・141,14110の注文情報41,41,・・・41,4110が生成されてもよい。
また、後述するとおり、この実施の形態においては、図13に示す注文入力画面410等の実行ボタン41qがクリックされた直後に、注文情報生成部16は、注文141,141,・・・141,14110を取引するための注文情報41を、属性情報(例えば、図16に示すような属性情報181A~181M)を含むものとして生成するものとするが、これに限定されず、図13に示す注文入力画面410等の実行ボタン41qがクリックされた直後に、注文情報生成部16は、属性情報(例えば、図16に示すような属性情報181A~181M)のうちの少なくとも一部を含まない注文情報41,41,・・・41,4110を生成し、生成された際に注文141,141,・・・141,14110に含まれていなかった属性情報(例えば、図16に示すような属性情報181A~181M)を、事後的に注文情報41,41,・・・41,4110に付加する構成とすることもできる。なお、この、注文情報41,41,・・・41,4110に対する属性情報(例えば、図16に示すような属性情報181A~181M)の付加は、注文情報41,41,・・・41,4110を生成したシステムと同一のシステム(たとえば、金融商品取引管理装置1を構成する、特定の金融商品取扱業者が所持・管理するサーバシステム)において行われてもよいし、別個のシステム(たとえば、取引所の所持・管理する、金融商品取引管理装置1を構成するシステムや、個々の利用者等の操作するクライアント端末2)において付加されてもよい。
また、後述するとおり、この実施の形態においては、図13に示す注文入力画面410の実行ボタン41qが1回クリックされることにより、注文情報生成部16は、その後の全ての注文情報41,41,・・・41,4110を生成するものとするが、これに限定されず、図13に示す注文入力画面410の実行ボタン41qが複数回クリックされることで、注文情報生成部16に対して複数回にわたって注文情報41,41,・・・41,4110の生成命令が入力されて、これにより、注文情報生成部16が複数回にわたって注文情報41,41,・・・41,4110を生成する構成としてもよい。また、図13に示す注文入力画面410等の実行ボタン41qが1回クリックされることで、複数の注文情報の生成命令が形成され、これらの注文情報の生成命令が、順次、注文情報生成部16に注文の生成を行わせることで、注文情報生成部16が複数回にわたって注文情報41,41,・・・41,4110を生成する構成としてもよい。
[1-3.取引の手順]
図18、及び図19は、このようにして生成された注文情報41,41,・・・41,4110、に基づいて行われる「トラップトレード」の注文を模式的に示す図である。なお、同図においては、対応する注文情報と注文とを、符号の下2桁と添え字とを同一にして表示している。たとえば、注文情報41に基づいて取引が行われる注文141、注文情報41に基づいて取引が行われる注文141、・・・のように表示している。同図に示す全ての注文141,141,・・・,141,14110は、一の注文手続で生成された注文情報41,41,・・・41,4110に基づいて取引が行われる。
なお、図18は、注文入力画面410の入力のみに基づいて生成された注文情報41,41,・・・41,4110によって設定された注文141,141,・・・141,14110を模式的に示したものである。図19は、図15に示す変更画面412において変更が行われた結果、一部に修正や変更が行われた注文情報41,41,・・・41,4110に基づいて設定された、一部が変更された注文141,141,・・・141,14110を模式的に示している。
図18、及び図19に示すように、高値側の3つの注文141,141,141は注文数量4000の第1階層31を、真ん中の3つの注文141,141,141は注文数量8000の第2階層32を、安値側の4つの注文141,141,141,14110は注文数量16000の第3階層33を、それぞれ形成している。
注文情報生成部16が注文情報41に含まれる有効/無効情報181Kを「無効」から「有効」に変換する処理を行うことで、注文141が発注する。
相場価格が注文141の注文価格に至ると(即ち、相場価格が注文情報41に含まれる注文価格情報181Gに一致すると)、約定情報生成部14が注文情報41に含まれる約定有無情報181Mを「無」から「有」に変換する処理を行い、注文141が約定する。
他の注文、たとえば注文141においても同様に、注文情報生成部16と約定情報生成部14とが注文情報41(図16参照)に処理を行うことにより、注文141の発注や、相場価格が変動して注文141の注文価格に一致したときの約定が行われる。
[1-4.注文の修正]
この実施の形態においては、注文情報生成部16が注文情報41,41,・・・41,4110を生成して取引が開始された後、所定の条件が満たされた場合に注文141,141,・・・,141,14110が修正される。具体的には、特定の注文たとえば注文141を取引するための特定の注文情報たとえば注文情報41の属性情報181A~181M等が修正されることで、その注文たとえば注文141の内容が修正される。なお、修正の対象となる注文141,141,・・・,141,14110および対応する注文情報41,41,・・・41,4110は、全てであってもよいしそのうち一部のみであってもよい。
この所定の条件としては、例えば下記のような修正条件が考えられる。
(修正条件1)注文情報41,41,・・・41,4110が生成され、特定の注文たとえば注文141による取引が開始された後、その注文141の変更を行った場合が該当する。
具体的には、例えば、利用者がクライアント端末2の表示部22に、図14に示す選択・修正画面411や、図15に示す変更画面412を表示させ、一部又は全部の注文たとえば注文141の内容を変更した場合が考えられる。例えば、一の買い注文たとえば買い注文141が発注されたのちに、その買い注文141の注文価格や注文数量や指値注文・成行注文・逆指値注文の態様などを変更させる場合がこれに対応する。
(修正条件2)注文情報41,41,・・・41,4110が生成され、注文141,141,・・・,141,14110の取引が開始された後に、その注文141,141,・・・,141,14110が繰り返し行われるときに、繰り返し生成される注文情報41,41,・・・41,4110の内容が自動的に変更される場合が考えられる。
具体的には、例えば、一の注文情報たとえば注文情報41に基づいて一の買い注文たとえば買い注文141が発注されて約定したのち、一の注文情報たとえば注文情報41が再度生成されたときに、この注文情報41の属性情報のうちの少なくとも一部が先に生成された注文情報41の属性情報とは異なる情報として生成されることが考えられる。そして、これにより、2回目以降に生成された注文情報41に基づいて取引される買い注文141の内容が、先の買い注文141の内容とは異なるように設定される場合が考えられる。
なお、(修正条件2)の注文情報41,41,・・・41,4110の内容の変更は、利用者が注文入力画面410等で最初の注文を設定したときの予め設定された条件によって、注文情報41,41,・・・41,4110の生成が繰り返される際に行われてもよいし、注文情報41,41,・・・41,4110の生成が繰り返されたのちに、生成された注文情報41,41,・・・41,4110に対する設定の変更が行われた結果として行われてもよい。
なお、上述したとおり、図19は、図18に示す注文情報41,41,・・・41,4110について、(修正条件1)や(修正条件2)に基づいて修正が行われた結果として、注文141,141,・・・141,14110の一部に修正や変更が行われた状態を模式的に示している。
[2.「トラリピ」における処理手順]
次に、金融商品取引管理システム1Aにおいて「トラリピ」による取引を行う場合の処理手順を説明する。
[2-1.注文情報の生成]
取引者が注文選択画面(図示せず)において「トラリピ」を選択し、実行ボタン(図示せず)をクリックすると、図20に示す注文入力画面510が表示される。
図20に示す注文入力画面510には、図13に示す注文入力画面410と同様の、注文表示欄41a、通貨ペア選択ボタン41b、注文金額設定ボタン41c、トラップ本数設定ボタン41d、合計注文金額表示欄41e、スタート価格入力欄41f、注文種類選択ボタン41g、トラップ値幅入力欄41h、階層入力欄41j、有効期限選択欄41k、ストップロス注文設定ボタン41mが表示される。
また、これらに加え、注文入力画面510には、注文表示欄41aにおいて選択された取引におけるそれぞれの注文価格の設定方法(例えば、第一注文同士や第二注文同士の「値幅を指定」する設定や、イフダン注文を行う第一注文と第二注文との「利幅を指定」する設定等が考えられる。)を選択する価格指定方法選択ボタン51a、イフダン注文を行うための第一注文と第二注文との約定によって得られる利益の幅(たとえば「約定によって得られる○○銭分の利益」等)である「利益幅」を数値入力するための利益幅設定欄51b、利益幅設定欄51bに入力された値に所定の演算を行うことで得られる利益金額が表示される利益金額表示欄51c、イフダン注文の第二注文に、相場価格の上昇又は下落に追従して取引価格が高値方向又は安値方向に変動する「トレール」を設定する注文としての「決済トレール」の設定を行うか否かを選択する決済トレール選択ボタン51dが表示される。なお、利益幅設定欄51bに利益幅が入力される構成に替えて、第一注文と第二注文との約定によって得られる利益額(たとえば「約定によって得られる○○銭の利益」)が数値入力される入力欄が設けられ、この入力欄に入力された値によって以後の処理が行われる構成であってもよい。
なお、注文入力画面510のトラップ本数設定ボタン41dは、最初に発注する、注文価格の異なる第一注文(イフダン注文の新規注文)や注文価格の異なる第二注文(イフダン注文の決済注文)の本数を数値入力で設定するために用いられる。また、注文入力画面510のスタート価格入力欄41fは、特定の第一注文や特定の第二注文(例えば、最高値の第一注文、最安値の第二注文、中央の第一注文や中央の第二注文等)のスタート価格を設定するために用いられる。
取引者は、この注文入力画面510において、所望の注文に必要な情報の入力や選択を行う。注文入力画面410と共通のボタンには、注文入力画面410と同様の入力が行われる。図20の注文入力画面510においては、注文入力画面410と共通のボタンに図13と同様の入力がされた状態が示されている。なお、スタート価格入力欄41fには、最高値の第一注文の注文価格が入力されている。また、注文種類選択ボタン41gは第一注文が「新規の買い注文」であることを示す「新規・買」が選択されている。また、トラップ値幅入力欄41hには「1.00(円)」と入力され、階層入力欄41jには「3(階層)」と入力され、有効期限選択欄41kにおいては「無期限」が選択され、ストップロス注文設定ボタン41mには、ストップロス注文の設定を選択するチェックボックスにチェックが入力されると共にストップロス注文を100.00円とする数値入力がされた状態が示されている。
また、図20の注文入力画面510においては、価格指定方法選択ボタン51aに、第一注文同士や第二注文同士の「値幅を指定」する設定が選択され、利益幅設定欄51bには「100(銭)」が入力され、決済トレール選択ボタン51dは「決済トレール」を「設定する」が選択された状態が示されている。
[2-2.注文入力画面等の構成]
また、図20に示す注文入力画面510には、図13に示す注文入力画面と同様の、自動注文設定選択欄41n1~41n4と、注文変更欄41pが設けられている。
注文入力画面510の自動注文設定選択欄41n1~41n4の何れか、たとえば「ピラミッド形」を選択する自動注文設定選択欄41n1がクリックされると、図21に示す、選択・修正画面511が表示される。
この修正画面511は、図14に示す修正画面と基本的な構成は同じである。即ち、選択・修正画面511の階層型選択・変更ボタン51101,51102,51103,51104は、選択・修正画面411の階層型選択・変更ボタン41101,41102,41103,41104と同じ構成である。
選択・修正画面511の通貨ペア選択・変更ボタン51111、総額変更ボタン51112、価格範囲変更ボタン51113は、選択・修正画面411の通貨ペア選択・変更ボタン41111、総額変更ボタン41112、価格範囲変更ボタン41113と同じ構成である。選択・修正画面511の注文価格変更ボタン51121、価格数変更ボタン51122、種類選択ボタン41123は、選択・修正画面411の注文価格変更ボタン41121、価格数変更ボタン41122、種類選択ボタン41123と同じ構成である。選択・修正画面511の階層イメージ51131は、選択・修正画面411の階層イメージ41131がと同じ構成である。
なお、選択・修正画面511の第一注文価格イメージ51132、第二注文価格イメージ51133は、選択・修正画面411の注文価格イメージ41132と同様の構成のものが、第一注文、第二注文のそれぞれに対応して設けられたものである。
選択・修正画面511の繰り返し変更ボタン51141は、選択・修正画面411の繰り返し変更ボタン41141と同じ構成である。
一方、図22に示す変更画面512は、基本的な構成は図15に示す変更画面412と同じである。即ち、変更画面512の通貨ペア変更欄51201、注文金額変更欄51202、売買変更欄51203、注文価格変更欄51204、注文種類変更欄51205は、変更画面412の通貨ペア変更欄41201、注文金額変更欄41202、売買変更欄41203、注文価格変更欄41204、注文種類変更欄41205と同じ構成である。
図12においては、これらの変更欄51201~51205への選択や変更入力により、注文番号1030,1031,1032の注文51211,51212,51213の注文金額が4000通貨から4100通貨に、注文番号1033,1034の注文51214,51215の1033,1034の注文51214,51215の注文価格が109.0から109.1に、注文番号1036の注文51216の注文種類が指値注文から成行(トリガ成行)注文に変更された状態が示されている。
図20の注文入力画面510(において、自動注文設定選択欄41n1~41n4および注文変更欄41pがチェックされない状態)、図21の選択・修正画面511、図22の変更画面512で実行ボタン41qがクリックされると、取引選択ボタン(図示せず)、及び注文入力画面510、選択・修正画面511、変更画面512で選択・入力されたデータはクライアント端末2から金融商品取引管理装置1に送信される。金融商品取引管理装置1の注文情報生成部16は、取引選択ボタン(図示せず)、及び注文入力画面510、選択・修正画面511、変更画面512で選択・入力された情報に基づいて、「トラリピ」の取引を行う為の情報である、第一注文による取引を行うための第一注文情報51,51,・・・51,5110、第二注文による取引を行うための第二注文情報52,52,・・・52,5210、ストップロス注文による取引を行うための逆指値注文情報53、53、・・・53、5310、が生成される。
[2-3.生成された注文情報]
図23、図24、図25、図26は、取引選択ボタン(図示せず)、及び注文入力画面510で選択・入力された情報に基づいて生成された第一注文と第二注文とを模式的に示した図である。
同図に示す通り、注文情報生成部16においては、トラップ本数設定ボタン41dに入力された本数(10本)に等しい数の、10本の第一注文情報51,51,・・・51,5110、10本の第二注文情報52,52,・・・52,5210、10本の逆指値注文情報53、53、・・・53、5310が、一の注文手続で生成される。イフダン注文が行われる注文の組を形成する第一注文情報51と第二注文情報52、第一注文情報51と第二注文情報52、・・・第一注文情報51と第二注文情報52、第一注文情報5110と第二注文情報5210、さらに、それらのイフダン注文に対するストップロス注文を形成する逆指値注文情報53、53、・・・53、5310は、それぞれ注文情報群54、54、・・・54、5410を形成する。
そして、注文情報生成部16は、第一注文情報51,51,・・・51,5110、第二注文情報52,52,・・・52,5210の生成を行う際、上記[階層化の計算例2]に示す計算方法による演算で、それぞれの注文の注文数量の値を設定する。これにより、注文情報生成部16は、高値側の第1階層の3つの注文(1ドル110.00円~1ドル108.00円)の注文数量を注文1本あたり4千通貨、真ん中の第2階層の3つの注文(1ドル107.00円~1ドル105.00円)の注文数量を注文1本あたり8千通貨、安値側の第3階層の4つの注文(1ドル104.00円~1ドル101.00円)の注文数量を注文1本あたり1万6千通貨となるように、それぞれの第一注文情報51,51,・・・51,5110、それぞれの第二注文情報52,52,・・・52,5210、それぞれの逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の注文数量の値(図23、図25における注文金額情報181Dの値)を設定する。また、図21に示す選択・修正画面511で注文情報の修正が行われた場合は、修正された値に基づく第一注文情報51,51,・・・51,5110、第二注文情報52,52,・・・52,5210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310、が生成されることで、修正された注文情報群54、54、・・・54、5410、が生成される。
なお、図25に示すとおり、注文番号1130の第一注文情報51、注文番号1131の第二注文情報52、注文番号1132の逆指値注文情報53の注文金額情報181Dは4000通貨から4100通貨に変更されている。また、注文番号1133の第一注文情報51の注文価格情報181Gは109.0から109.1に変更され、注文番号1134の第二注文情報52の注文価格情報181Gは110.0から110.1に変更されている。また、図25に図示しないが、注文番号1136の第一注文情報51の注文種類は、「指値注文」から「成行注文(トリガ成行注文)」に変更されている。これは、変更画面512における入力に基づいて変更が行われた結果である。
[2-4.注文情報の生成のタイミング]
この実施の形態において、注文情報生成部16は、図20に示す注文入力画面510の実行ボタン41qがクリックされた直後に(1回目のイフダン注文を行うための)全ての第一注文情報51,51,・・・51,5110、(1回目のイフダン注文を行うための)全ての第二注文情報52,52,・・・52,5210、(1回目のイフダン注文で損切りを行うための)全ての逆指値注文情報53,53,・・・53,5310をまとめて生成する構成となっている。しかし、これに限定されず、それぞれの第一注文情報51,51,・・・51,5110、それぞれの第二注文情報52,52,・・・52,5210、それぞれの逆指値注文情報53,53,・・・53,5310のうちの一部又は全部は、どのタイミングで生成されてもよい。
具体的には、たとえば、注文情報生成部16は、特定の第一注文たとえば第一注文151と特定の第二注文たとえば第二注文152によるイフダン注文が成立するごとに新たな第一注文情報51と新たな第二注文情報52(さらに、第二注文152が約定するごとに対応する逆指値注文情報53がキャンセル処理される設定の場合は、新たな逆指値注文情報53も)を生成してもよい。また、注文情報生成部16は、特定の第一注文たとえば第一注文151の約定により、その第一注文151を決済する第二注文152を取引するための第二注文情報たとえば第二注文情報52を生成したり、特定の第一注文たとえば第一注文151の約定により保有したポジションを決済する特定の第二注文たとえば第二注文152の約定の後に、新たな第一注文たとえば先の第一注文151と同じ注文価格の第一注文151を取引する第一注文情報51が生成したりしてもよい。また、注文情報生成部16は、生成された第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の内容(属性情報(例えば、図16に示すような属性情報181A~181M)で設定された各種の情報など)を、第一注文情報51,51,・・・51,5110によって取引される第一注文151,151,・・・151,15110の発注後約定前、または、第二注文情報52,52,・・・52,5210によって取引される第二注文152,152,・・・152,15210の発注後約定前に、修正したり追加したりしてもよい。また、注文情報生成部16は、第一注文情報51,51,・・・51,5110及び第二注文情報52,52,・・・52,5210によって発注と約定が繰り返し行われる第一注文151,151,・・・151,15110や第二注文152,152,・・・152,15210の注文数量や注文価格を、繰り返しの際に修正されたり追加されたりしてもよい。
なお、以下、この実施の形態の説明においては、注文情報生成部16は、[トラップリピートイフダン]と[らくトラ]において、イフダン注文の第一注文151,151,・・・151,15110と第二注文152,152,・・・152,15210とが約定されるたびに新たな第一注文情報51,51,・・・51,5110及び第二注文情報52,52,・・・52,5210を生成する(たとえば、特定の第一注文情報51に基づく第一注文151と、特定の第二注文情報たとえば第二注文情報52に基づく第二注文152とが約定することで特定のイフダン注文が成立するたびに、注文情報生成部16が、そのイフダン注文を繰り返し行うための新たな第一注文情報51と新たな第二注文情報52とを生成する。など。)ものとするが、これに限定されることはなく、たとえば、図13に示す注文入力画面410の実行ボタン41qがクリックされた直後に、注文情報生成部16が、繰り返してあらわれる第一注文151,151,・・・151,15110を取引するための第一注文情報51,51,・・・51,5110や、繰り返してあらわれる第二注文152,152,・・・152,15210を取引するための第二注文情報52,52,・・・52,5210や、繰り返してあらわれるストップロス注文153,153,・・・153,15310を取引するための逆指値注文情報53,53,・・・53,5310を全てまとめて生成してもよい(たとえば、第一注文情報51,51,・・・51,5110と第二注文情報52,52,・・・52,5210と逆指値注文情報53,53,・・・53,5310、それぞれn個(n>1)。つまり、第一注文151,151,・・・151,15110と第二注文152,152,・・・152,15210とで、それぞれn回のイフダン注文を繰り返し行える個数分まとめて生成する。)。
また、注文情報生成部16は、繰り返してイフダン注文を行う特定の第一注文と特定の第二注文たとえば第一注文151と第二注文152を取引するための第一注文情報たとえば第一注文情報51と第二注文情報たとえば第二注文情報52だけを複数まとめて生成してもよい。
また、注文情報生成部16は、繰り返してあらわれる第一注文151,151,・・・151,15110を取引するための第一注文情報51,51,・・・51,5110や、繰り返してあらわれる第二注文152,152,・・・152,15210を取引するための第二注文情報52,52,・・・52,5210や、繰り返してあらわれるストップロス注文153,153,・・・153,15310を取引するための逆指値注文情報53,53,・・・53,5310を、特定の回数分、たとえば最初の3回分だけ、まとめて生成してもよい。あるいは、前述した注文の「シフト」が行われた以降の、「シフト」により形成された第一注文(図示せず)を取引するための第一注文情報(図示せず)、「シフト」により形成された第二注文(図示せず)を取引するための第二注文情報(図示せず)、「シフト」により形成された逆指値注文(図示せず)を取引するための逆指値注文情報(図示せず)、などをまとめて生成してもよい。
また、後述するとおり、この実施の形態においては、図20に示す注文入力画面510の実行ボタン41qがクリックされた直後に、注文情報生成部16は、第一注文151,151,・・・151,15110を取引するための第一注文情報51,51,・・・51,5110や、第二注文152,152,・・・152,15210を取引するための第二注文情報52,52,・・・52,5210や、ストップロス注文153,153,・・・153,15310を取引するための逆指値注文情報53,53,・・・53,5310を、属性情報(例えば、図23、図24、図25、図26に示すような属性情報181A~181M)を含むものとして生成するものとするが、これに限定されず、図20に示す注文入力画面510の実行ボタン41qがクリックされた直後に、注文情報生成部16は、属性情報(例えば、図23、図24、図25、図26に示すような属性情報181A~181M)のうちの少なくとも一部を含まない第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310を生成し、生成された際に第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310に含まれていなかった属性情報181A~181Mを、事後的に付加する構成とすることもできる。なお、この、第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310に対する属性情報181A~181Mの付加は、第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310を生成したシステムと同一のシステム(たとえば、金融商品取引管理装置1を構成する、特定の金融商品取扱業者が所持・管理するサーバシステム)において行われてもよいし、別個のシステム(たとえば、取引所の所持・管理する、金融商品取引管理装置1を構成するシステムや、個々の利用者等の操作するクライアント端末2)において付加されてもよい。
また、後述するとおり、この実施の形態においては、図20に示す注文入力画面510の実行ボタン41qが1回クリックされることにより、注文情報生成部16は、その後の全ての第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310を生成するものとするが、これに限定されず、図20に示す注文入力画面510の実行ボタン41qが複数回クリックされることで、注文情報生成部16に対して複数回にわたって第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の生成命令が入力されて、これにより、注文情報生成部16が複数回にわたって第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310を生成する構成としてもよい。また、図20に示す注文入力画面410の実行ボタン41qが1回クリックされることで、第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の生成命令が複数形成され、これらの生成命令が、順次、注文情報生成部16に第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の生成を行わせることで、注文情報生成部16が複数回にわたって第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310を生成する構成としてもよい。
[2-5.取引の手順]
図27、図28は、このようにして生成された第一注文情報51,51,・・・51,5110、及び、第二注文情報52,52,・・・52,5210、及び逆指値注文情報53,53,・・・53,5310に基づく第一注文151,151,・・・151,15110と第二注文152,152,・・・152,15210とストップロス注文153,153,・・・153,15310との注文を模式的に示す図である。同図においては、図18、図19の模式図と同様に、対応する注文情報と注文とを、符号の下2桁と添え字とを同一にして表示している。同図に示す全ての第一注文151,151,・・・151,15110、全ての第二注文152,152,・・・152,15210、全てのストップロス注文153,153,・・・153,15310は、一の注文手続で生成された第一注文情報51,51,・・・51,5110、第二注文情報52,52,・・・52,5210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310に基づいて取引が行われる。
なお、図27は、注文入力画面510の入力のみに基づいて生成された第一注文情報51,51,・・・51,5110によって設定された第一注文151,151,・・・151,15110、第二注文情報52,52,・・・52,5210によって設定された第二注文152,152,・・・152,15210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310によって設定されたストップロス注文153,153,・・・153,15310、を模式的に示したものである。
図28は、図22に示す変更画面512において変更が行われた結果、一部に修正や変更が行われた第一注文情報51,51,・・・51,5110、一部に修正や変更が行われた第二注文情報52,52,・・・52,5210、一部に修正や変更が行われた逆指値注文情報53,53,・・・53,5310、に基づいて設定された、一部が変更された第一注文151,151,・・・151,15110、一部が変更された第二注文152,152,・・・152,15210、一部が変更されたストップロス注文153,153,・・・153,15310、を模式的に示している。
[2-5-1.通常の取引]
注文情報生成部16が第一注文情報51に対して行う所定の処理(ここでは、第一注文情報51に含まれる有効/無効情報181Kを「無効」から「有効」の状態に変換する処理がこれにあたる。)で、特定の第一注文たとえば第一注文151が発注する。
図27、図28に示すように、相場価格71が第一注文151の注文価格(すなわち第一注文情報51の注文価格情報181G)に一致すると、約定情報生成部14が第一注文情報51に含まれる約定有無情報181Mを「無」から「有」に変換する処理を行い、第一注文151が約定する。
第一注文151が約定すると、注文情報生成部16の第二注文情報52と逆指値注文情報53に含まれる有効/無効情報181Kを「無効」から「有効」に変換する処理を行う。これにより、第二注文152とストップロス注文153とが発注される。
相場価格が第二注文152の注文価格(すなわち第二注文情報52の注文価格情報181G)に一致すると、約定情報生成部14の第二注文情報52に対する所定の処理(ここでは、第二注文情報52に約定有無情報181Mを「無」から「有」の状態に変換する処理がこれにあたる。)により、第二注文152が約定する。
第二注文152が約定すると、注文情報生成部16の処理により、発注済のストップロス注文153にキャンセル処理(発注済未約定の状態のままで注文を取り消す処理のこと。)が行われ、約定した第一注文151と第二注文152に対応する第一注文情報51と第二注文情報52と逆指値注文情報53とを有する注文情報群54が再び生成される。
相場価格71が変動して第一注文151の注文価格や第二注文152の注文価格に一致したときに、注文情報生成部16と約定情報生成部14とが、再び生成された第一注文情報51と第二注文情報52と前述の処理と同様の処理を行うことで、第一注文151の発注及び約定、第二注文152の発注及び約定が再び行われる。
以後、第二注文152が約定するたびに、注文情報生成部16の処理により第一注文情報51と第二注文情報52と逆指値注文情報53とを有する注文情報群54が生成されて、相場価格の変動に伴って、注文情報生成部16と約定情報生成部14とが前述と同様の処理を行うことで、第一注文151の発注及び約定、第二注文152の発注及び約定が行われることが繰り返される。
他の第一注文と第二注文、たとえば第一注文151と第二注文152においても同様に、注文情報生成部16と約定情報生成部14とが第一注文情報51と第二注文情報52とに前述と同様の処理を行うことで、第一注文151と第二注文152との発注や、相場価格71が変動して第一注文151の注文価格や第二注文152の注文価格に一致したときの約定とが行われ、以後、第二注文152の約定後に第一注文151と第二注文152との再度の発注と約定とが行われることが繰り返される。
なお、特定の第一注文例えば第一注文151が約定したのちに相場価格71が下落し、相場価格が第一注文151と同じ注文情報群54に含まれる逆指値注文情報53の注文価格情報181Gの値(1ドル=100.00円)に至った場合、ストップロス注文153が約定することで未約定の第二注文152はキャンセルされ、この第二注文152は未約定のままで取引が中止される。
具体的には、約定情報生成部14は逆指値注文情報53の約定有無情報181Mを「無」から「有」にすると共に、第一注文情報51に基づく取引を中止するための処理を行う(例えば、第一注文情報51に取引中止のフラグ情報(図示せず)を立てる処理や、第一注文情報51を消去する処理等が考えられる。)を行う。なお、ストップロス注文153が約定した場合、約定情報生成部14が、第二注文情報52以外の、未発注の注文に係る注文情報や未約定の注文に係る注文情報のうちの一部又は全部について、同様にキャンセルするための処理を行う構成とすることもできる。
また、図27、図28には図示しないが、特定の注文例えば第二注文152が逆指値注文として設定され、相場価格が特定の第二注文例えば第二注文152の約定価格を超えて上昇又は下落して、相場価格と第二注文152の約定価格が所定のトレール幅(例えば、注文情報生成部16や第二注文情報52等に含まれる、トレール幅の数値を示すトレール幅情報(図示せず))以上開いた場合、所定の変動幅(例えば、前述のトレール幅情報(図示せず)の値)分、相場の変動方向に上昇又は下落する処理が行われるように設定することもできる。
[2-5-2.注文の修正]
この実施の形態においては、注文情報生成部16が第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310を生成して取引が開始された後、所定の条件が満たされた場合に第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の一部又は全部が修正される。具体的には、特定の第一注文たとえば第一注文151を取引するための第一注文情報たとえば第一注文151や、特定の第二注文たとえば第二注文152を取引するための第二注文情報たとえば第二注文情報52や特定のストップロス注文たとえばストップロス注文153を取引するための逆指値注文情報53などの属性情報181A~181M等のうちの少なくとも一部が修正されることで、第一注文情報51によって取引される第一注文151や、第二注文情報52によって取引される第二注文152や、逆指値注文情報53によって取引されるストップロス注文153の内容が修正される。
この所定の条件としては、例えば下記のような修正条件が考えられる。
(修正条件1)
第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310が生成され、第一注文151,151,・・・151,15110や第二注文152,152,・・・152,15210やストップロス注文153,153,・・・153,15310による取引が開始された後、その第一注文151,151,・・・151,15110やその第二注文152,152,・・・152,15210やそのストップロス注文153,153,・・・153,15310のうちの一部又は全部の変更が、利用者の操作により、又は自動的に、行われた場合が該当する。
具体的には、例えば、利用者がクライアント端末2の表示部22に、図21に示す選択・修正画面511や、図22に示す変更画面512を表示させ、第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310のうちの一部又は全部を変更した場合が考えられる。例えば、イフダン注文の一の第一注文たとえば第一注文151が発注されたのちに、その第一注文151や、その第一注文1511に対応する第二注文152の注文価格や注文数量や指値注文・成行注文・ストップロス注文の態様などを変更させる場合がこれに対応する。
(修正条件2)
第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310が生成され、第一注文151,151,・・・151,15110や第二注文152,152,・・・152,15210やストップロス注文153,153,・・・153,15310による取引が開始された後、その後繰り返し生成される第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の内容の変更が、利用者の操作により、又は自動的に、行われた場合が該当する。
具体的には、たとえば、一の第一注文情報たとえば第一注文情報51に基づいて一の第一注文たとえば第一注文151が発注されて約定して、この第一注文151に対応する第二注文たとえば第二注文152が第二注文情報52に基づいて発注されて約定したのち、第一注文情報51、第二注文情報52が、ストップロス注文153を取引するための逆指値注文情報53が再度生成されたときに、再度生成された第一注文情報51、第二注文情報52、再度生成された逆指値注文情報53の属性情報181A~181M等のうちのうちの少なくとも一部が、先に生成された第一注文情報51、第二注文情報52、再度生成された逆指値注文情報53の属性情報181A~181M等のうちとは異なる情報として生成されることが考えられる。そして、これにより、再度生成された第一注文情報51に基づいて取引される第一注文151、再度生成された第二注文情報52に基づいて取引される第二注文152、再度生成された逆指値注文情報53に基づいて取引されるストップロス注文153の注文価格や注文金額が、先の第一注文151や先の第二注文152や先のストップロス注文153とは異なるように設定される場合が考えられる。
なお、(修正条件2)の第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の内容の変更は、利用者が注文画面で最初の注文を設定したときの予め設定された条件によって、第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の生成が繰り返される際に行われてもよいし、第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の生成が繰り返されたのちに、生成された第一注文情報51,51,・・・51,5110や第二注文情報52,52,・・・52,5210や逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の対する設定の変更(属性情報181A~181M等の変更)が行われてもよい。
[2-5-3.途中で注文が修正・変更される場合の取引]
[2-5-3-1.利用者の入力による修正・変更]
例えば、特定の注文たとえば第一注文151が発注した後に、利用者がクライアント端末2の操作部21を用いてその第一注文151の値幅や利幅や注文数量等を変更する入力を行った場合が該当する。この場合、注文情報生成部16は、クライアント端末2に入力された情報を取得し、その情報に基づいて、第一注文情報51の対応する属性情報181A~181M等を修正する。これにより、第一注文151は、取引の途中で利用者の求める状態に修正される。
[2-5-3-2.設定による修正・変更]
例えば、注文情報が生成される前の設定(例えば図15に示す変更画面412による設定)に基づいて、第一注文151,151,・・・151,15110と第二注文152,152,・・・152,15210とが(たとえばイフダン注文の取引として)繰り返されるたびに内容が自動的に変更される場合が考えられる。
具体的には、たとえば、第一注文151,151,・・・151,15110と第二注文152,152,・・・152,15210と(さらに、対応するストップロス注文153,153,・・・153,15310と)の注文数量や注文価格等が変化するように設定された場合が考えられる。
より具体的には、たとえば、再度発注される第一注文151,151,・・・151,15110のうちの一部又は全部、再度発注される第二注文152,152,・・・152,15210のうちの一部又は全部、再度発注されるストップロス注文153,153,・・・153,15310のうちの一部の、注文数量が0.1通貨ずつ増加するように設定された場合や、注文価格が0.1円ずつ上昇したり下落したりする設定となっているような、所定の規則性に基づいて、再度発注される第一注文151,151,・・・151,15110、再度発注される第二注文152,152,・・・152,15210、再度発注されるストップロス注文153,153,・・・153,15310のうちの一部又は全部が変更・修正される構成が考えられる。
このように構成するために、注文情報生成部16は、繰り返し取引が行われる第一注文151,151,・・・151,15110に対応する第一注文情報51,51,・・・51,5110、繰り返し取引が行われる第二注文152,152,・・・152,15210に対応する第二注文情報52,52,・・・52,5210、繰り返し取引が行われるストップロス注文153,153,・・・153,15310に対応する逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の属性情報181A~181M等を、前の第一注文151,151,・・・151,15110に対応する第一注文情報51,51,・・・51,5110、前の第二注文152,152,・・・152,15210に対応する第二注文情報52,52,・・・52,5210、前のストップロス注文153,153,・・・153,15310に対応する逆指値注文情報53,53,・・・53,5310の属性情報181A~181M等の一部又は全部を、所定の規則性に基づいて変化させた状態で生成する。これにより、繰り返しの第一注文151,151,・・・151,151、繰り返しの第二注文152,152,・・・152,15210、繰り返しのストップロス注文153,153,・・・153,15310の注文数量や注文価格等を繰り返される前のものと変化させる。
[3.「らくトラ」における処理手順]
次に、金融商品取引管理システム1Aにおいて「らくトラ」による取引を行う場合の処理手順を説明する。
[3-1.注文情報の生成]
金融商品取引管理システム1Aを利用する取引者は、「トラリピ」による取引を行う場合と同様に、クライアント端末2の表示部22に、注文選択画面(図示せず)を表示させる。取引者が注文選択画面(図示せず)で「らくトラ」を選択し、実行ボタン(図示せず)をクリックすると、表示部22には図29に示す注文入力画面610が表示される。
図29に示す注文入力画面610には、図20に示す「トラリピ」の注文入力画面510と同様の、注文表示欄41a、価格指定方法選択ボタン51a、通貨ペア選択ボタン41b、注文金額設定ボタン41c、トラップ本数設定ボタン41d、合計注文金額表示欄41e、スタート価格入力欄41f、注文種類選択ボタン41g、階層入力欄41j、利益幅設定欄51b、利益金額表示欄51c、有効期限選択欄41k、ストップロス注文設定ボタン41mが表示される。
また、図29に示す注文入力画面610には、図20の注文入力画面510のトラップ値幅入力欄41hに替えて、第一注文や第二注文を設定する価格範囲の下限価格を数値入力するための下限価格入力ボタン61a、上限価格入力ボタン61bが表示される。なお、クライアント端末2の表示部22がタッチパネル式のディスプレイである場合、下限価格入力ボタン61a、上限価格入力ボタン61bに替えて、表示部22に表示されたチャート上の価格方向の座標(例えば縦軸)に対するポインティングデバイス(例えば取引者の指やタッチペン等)の接触位置をクライアント端末2が検出することで、下限価格の情報や上限価格の情報を取得する構成としてもよい。
取引者は、この注文入力画面610において、所望の注文に必要な情報の入力や選択を行う。注文入力画面510と共通のボタンには、注文入力画面410と同様の入力が行われる。図29の注文入力画面610は、注文入力画面510と共通のボタンに図20と同様の入力がされた状態が示されている。
また、図29の注文入力画面610においては、下限価格入力ボタン61aに「(1ドル=)101.00(円)」が入力され、上限価格入力ボタン61bに「(1ドル=)110.00(円)」が入力された状態が示されている。
この状態で実行ボタン41qがクリックされると、取引選択ボタン(図示せず)、及び注文入力画面410で選択・入力された情報はクライアント端末2から金融商品取引管理装置1に送信される。金融商品取引管理装置1の注文情報生成部16は、取引選択ボタン(図示せず)、及び注文入力画面610で選択・入力された情報に基づいて、「らくトラ」の取引により、第一注文による取引を行うための第一注文情報と、第二注文による取引を行うための第二注文情報が生成する。
例えば、注文情報生成部16は、下限価格入力ボタン61aに入力された「(1ドル=)101.00(円)」と上限価格入力ボタン61bに入力された「(1ドル=)110.00(円)」との価格範囲である9.00円を、トラップ本数設定ボタン41dに入力された値から1を引いた値である(10-1=)9で割る演算を行う。この演算によって得られた値である、1.00円が、第一注文同士、第二注文同士の値幅として設定される。
注文情報生成部16は、特定の注文、例えば、最高値の第一注文を基準に、それぞれの第一注文の第一注文価格を設定する。具体的には、注文情報生成部16は、最高値の第一注文である第一注文161の第一注文情報61の注文価格情報181Gを、価格範囲の上限価格(すなわち上限価格入力ボタン61bに入力された「(1ドル=)110.00(円)」に設定し、その一つ安値側の第一注文161の第一注文情報61の注文価格情報(図示せず)を、第一注文情報61に設定した注文価格から上記演算で得た値幅(つまり1.00円)の分だけ安値の「(1ドル=)109.00(円)」に設定し、さらにその一つ安値側の第一注文情報61の注文価格情報181Gを「(1ドル=)109.00(円)」に設定し、・・・と順に設定する。そして、注文情報生成部16は、最安値の第一注文情報6110の第一注文情報6110の注文価格情報181Gを「(1ドル=)101.00(円)」に設定する。
注文情報生成部16は、それぞれの第一注文161,161,・・・161,16110に対応する第二注文・・・162,162,・・・162,16210の注文価格を設定する。具体的には、例えば、注文情報生成部16は、最高値の第一注文161の第一注文情報61の注文価格情報181Gである「(1ドル=)110.00(円)」に、利益幅設定欄51bに入力された「100(銭)」を加える演算を行い、「(1ドル=)111.00(円)」という値を得る。そして、注文情報生成部16は、最高値の第二注文162の第二注文情報62の注文価格情報181Gに、上記演算により算出した「(1ドル=)111.00(円)」を設定する。
次に、注文情報生成部16は、第二注文162の一つ安値側の第二注文162の第二注文情報62の注文価格情報181Gに、第二注文情報62の注文価格情報181Gに設定した「(1ドル=)111.00(円)」から上記演算にて算出された値幅である1.00円を引いた値である「(1ドル=)110.00(円)」に設定する。さらに、その一つ安値側の第二注文161の第二注文情報62の注文価格情報181Gを「(1ドル=)109.00(円)」に設定し、・・・と順に設定する。そして、注文情報生成部16は、最安値の第二注文情報6210の注文価格情報181Gを「(1ドル=)101.00(円)」に設定する。
なお、注文情報生成部16は、それぞれの第二注文情報62,62,・・・62,6210の注文価格情報181Gを、対応する第一注文情報61,61,・・・61,6110に対し、利益幅設定欄51bに入力された「100(銭)」を加える演算で算出してもよい。
図23、図24、図25、図26に、このようにして生成された注文情報を模式的に示す。同図に示す通り、注文入力画面610の入力によって、一の注文手続で生成される第一注文情報61,61,61,・・・6110、第二注文情報62,62,・・・62,6210、逆指値注文情報63,63,・・・63,6310、及び注文情報群64,64,・・・64,6410は、注文入力画面510によって生成される第一注文情報51,51,・・・51,5110、第二注文情報52,52,・・・52,5210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310、及び注文情報群54,54、・・・54,5410と同様のものとなる(ただし、注文種別情報181Iは「らくトラ」を示す情報として記録される。)。
[3-2.取引の手順]
図30、図31は、このようにして生成された第一注文情報61,61,・・・61,6110、に基づく第一注文161,161,・・・161,16110、及び、第二注文情報62,62,・・・62,6210に基づく第二注文162,162,・・・162,16210と、及び、逆指値注文情報63,63,・・・63,6310に基づくストップロス注文163,163,・・・163,16310を模式的に示す図である。同図においては、図18、図19、図27、図28の場合と同様に、対応する注文情報と注文とを、符号の下2桁と添え字とを同一にして表示している。同図に示す全ての第一注文161,161,・・・161,16110、全ての第二注文162,162,・・・162,16210、全てのストップロス注文163,163,・・・163,16310は、一の注文手続で生成された第一注文情報61,61,・・・61,6110、第二注文情報62,62,・・・62,6210、逆指値注文情報63,63,・・・63,6310に基づいて取引が行われる。
なお、この実施の形態においては、注文入力画面610の自動注文設定選択欄41n1~41n4の何れかにチェックが入れられて実行ボタン41qがクリックされると図21に示す選択・修正画面511が表示され、注文入力画面610の注文変更欄41pにチェックが入れられて実行ボタン41qがクリックされると図22に示す変更画面512が表示される。
なお、図30は、注文入力画面610の入力のみに基づいて生成された第一注文情報61,61,・・・61,6110によって設定された第一注文161,161,・・・161,16110、第二注文情報62,62,・・・62,6210によって設定された第二注文162,162,・・・162,16210、逆指値注文情報63,63,・・・63,6310によって設定されたストップロス注文163,163,・・・163,16310、を模式的に示したものである。
図31は、図22に示す変更画面512において変更が行われた結果、一部に修正や変更が行われた第一注文情報51,51,・・・51,5110、一部に修正や変更が行われた第二注文情報52,52,・・・52,5210、一部に修正や変更が行われた逆指値注文情報53,53,・・・53,5310、に基づいて設定された、一部が変更された第一注文151,151,・・・151,15110、一部が変更された第二注文152,152,・・・152,15210、一部が変更されたストップロス注文153,153,・・・153,15310、を模式的に示している。
図30、図31に示すとおり、ここでは、第一注文161,161,・・・161,16110は、下限価格65(下限価格入力ボタン61aに入力された価格)と上限価格66(上限価格入力ボタン61bに入力された価格)との間の価格範囲67に設定されている。
注文情報生成部16と約定情報生成部14は、相場価格71の変動にともない、このように生成された第一注文情報61,61,・・・61,6110、及び、第二注文情報62,62,・・・62,6210に処理を行うことで、「トラリピ」の場合と同様に第一注文161,161,・・・161,16110、及び、第二注文情報62,62,・・・62,6210に基づく第二注文162,162,・・・162,16210に基づく取引を繰り返し行う。
[3-2-2.途中で注文が修正・変更される場合の取引]
[3-2-2-1.利用者の入力による修正・変更]
この「らくトラ」による取引が行われる場合も、上記[2-2-2-1.利用者の入力による修正・変更]と同様の修正や変更が行われる。
[3-2-2-2.設定による修正・変更]
この「らくトラ」による取引が行われる場合も、上記[2-2-2-2.設定による修正・変更]と同様の修正や変更が行われる。
[作用効果]
以上、この実施の形態においては、それぞれの注文情報41,41,・・・41,4110、第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、第二注文情報52,52,・・・52,5210,62,62,・・・62,6210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310、に基づいて取引が行われる複数の金融商品の注文の少なくとも一部が、異なる注文価格において、異なる注文数量になるように設定して注文情報41,41,・・・41,4110、第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、第二注文情報52,52,・・・52,5210,62,62,・・・62,6210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310、を生成することにより、第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、第二注文情報52,52,・・・52,5210,62,62,・・・62,6210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310、等に基づいて注文される、注文価格の異なる複数の注文141,141,・・・141,14110、複数の第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、複数の第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、複数のストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310等を、目的に応じ、異なる注文数量に設定することが可能となる。これにより、金融商品の取引を行う者の多様な目的に沿った形で複数の注文を行わせつつ、取引の利便性の高い注文141,141,・・・141,14110、複数の第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、複数の第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、複数のストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310を行わせることができる。
この実施の形態においては、注文価格ごとの注文数量が所定の規則性を有するように設定することで複数の注文情報41,41,・・・41,4110、複数の第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、複数の第二注文情報52,52,・・・52,5210,62,62,・・・62,6210、複数の逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310、等を生成することにより、注文情報41,41,・・・41,4110、第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110
第二注文情報52,52,・・・52,5210,62,62,・・・62,6210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310、に基づいて設定される複数の注文価格の注文141,141,・・・141,14110、複数の注文価格の第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、複数の注文価格の第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、複数のストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310等を、異なる注文価格において、異なる注文数量に設定するときに、所定の規則性を基準に、注文価格ごとの注文数量をまとめて設定することが可能となる。
この実施の形態においては、注文価格ごとの注文数量の一致状態や相違状態を基準に、注文価格ごとの注文数量をまとめて設定することが可能となる。これにより、複数の注文価格に注文数量の異なる注文を設定する注文情報41,41,・・・41,4110、第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、第二注文情報52,52,・・・52,5210,62,62,・・・62,6210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310、等を生成する際の利便性を高めることができる。
この実施の形態においては、フロントページ配信部11によって規則性の情報が利用者に対して選択可能に表示され、利用者によって選択された規則性の情報に基づいて、所定の規則性を有する注文141,141,・・・141,14110、所定の規則性を有する第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、所定の規則性を有する第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、所定の規則性を有するストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310等を自動的に生成させることにより、所定の規則性を有する注文を簡易に行うための情報を利用者に提示すると共に、利用者から送られた情報に基づいて、注文情報生成部16において、所定の規則性を有する注文141,141,・・・141,14110を行うための注文情報41,41,・・・41,4110、所定の規則性を有する第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110を行うための第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、所定の規則性を有する第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210を行うための第二注文情報52,52,・・・52,5210,62,62,・・・62,6210、所定の規則性を有するストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310を行うための逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310等を定型的に生成させることができる。
この実施の形態においては、複数の注文価格の注文141,141,・・・141,14110、複数の注文価格の第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、複数の注文価格の第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、ストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310等を、異なる注文価格において、異なる注文数量に設定するときに、所定の規則性を基準にした設定と、所定の規則性から逸脱した設定とを併用させる、注文情報41,41,・・・41,4110、第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、第二注文情報52,52,・・・52,5210,62,62,・・・62,6210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310等の生成が可能となる。
この実施の形態においては、所定の規則性を有するように設定された注文情報41,41,・・・41,4110、所定の規則性を有するように設定された第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、所定の規則性を有するように設定された第二注文情報52,52,・・・52,5210,62,62,・・・62,6210、所定の規則性を有するように設定された逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310等のうち少なくとも一部を、注文入力画面410,510,610、選択・修正画面411,511、変更画面412,512に表示された情報に基づいて、注文情報生成部16に、所定の規則性から逸脱するように設定を修正させ、所定の規則性を基準にした設定した注文を、目的や相場状況等の事後的な変化に応じて修正させることが可能となる。これにより、設定済の注文141,141,・・・141,14110、設定済の第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、設定済の第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、設定済のストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310等に対する多様で複雑な事後的な再設定が可能となり、注文数量の異なる複数の注文価格の注文141,141,・・・141,14110、注文数量の異なる複数の注文価格の第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、注文数量の異なる複数の注文価格の第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、ストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310等の設定の利便性を一層高めることが可能となる。
この実施の形態においては、所定の規則性を基準に設定した注文141,141,・・・141,14110、所定の規則性を基準に設定した第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、所定の規則性を基準に設定した第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、所定の規則性を基準に設定したストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310等を、目的や相場状況等の事後的な変化に応じ、自動的に修正させることが可能となる。
この実施の形態においては、注文入力画面410,510,610、選択・修正画面411,511、変更画面412,512に表示された情報に基づいて、所定の規則性を基準にした設定した注文141、所定の規則性を基準にした設定した第一注文151、所定の規則性を基準にした設定した第二注文152等を、目的や相場状況等の事後的な変化に応じ、利用者の意向を反映した状態に修正させることが可能となる。
この実施の形態においては、生成された注文情報41,41,・・・41,4110、に基づいて発注された注文141,141,・・・141,14110、生成された第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、に基づいて発注された第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、生成された第二注文情報52,52,・・・52,5210、に基づいて発注された第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、生成された逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310に基づいて発注されたストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310等について取引が成立した場合に、注文情報41,41,・・・41,4110、に基づいて発注された、第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、第二注文情報52,52,・・・52,5210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310等に対し、その注文141,141,・・・141,14110、その第一注文151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110、その第二注文152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210、そのストップロス注文153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310等が約定した処理を行うことで、注文情報41,41,・・・41,4110、に基づいて発注された、第一注文情報51,51,・・・51,5110,61,61,・・・61,6110、第二注文情報52,52,・・・52,5210、逆指値注文情報53,53,・・・53,5310,63,63,・・・63,6310等に基づく金融商品の売買取引を実現させることができる。
なお、上記実施の形態の金融商品取引管理システム1Aは、金融商品として外国為替を取扱うものとしたが、これに限定されず、他の金融商品、例えば株式、債券を取扱う場合においても本発明を適用できる。また、上記実施の形態の金融商品取引管理システム1Aは、他の法律上の金融商品や、法律上の金融商品以外であって変動相場にて取引がされるもの、例えば、仮想通貨、貴金属や農産物や原油等の先物取引等を取り扱う場合においても本発明を適用できる。
また、上記各実施の形態の金融商品取引管理システム1Aにおいては、注文情報群を形成する買い注文情報を「第一注文」とし、売り注文情報を「第二注文」としたが、逆に、売り注文情報を「第一注文」とし、買い注文情報を「第二注文」としてもよい。
上記各実施の形態は本発明の例示であり、本発明が上記各実施の形態のみに限定されることを意味するものではないことは、いうまでもない。
1A・・・金融商品取引管理システム
1・・・金融商品取引管理装置
2、2~2・・・クライアント端末
14・・・約定情報生成部(約定情報生成手段)
16・・・注文情報生成部(注文情報生成手段)
31・・・第1階層(注文階層)
32・・・第2階層(注文階層)
33・・・第3階層(注文階層)
41,41,・・・41,4110・・・注文情報
51,51,・・・51,5110・・・第一注文情報(注文情報)
52,52,・・・52,5210・・・第二注文情報(注文情報)
53、53、・・・53,5310・・・逆指値注文情報(注文情報)
65・・・下限価格
66・・・上限価格
67・・・価格範囲
71・・・相場価格
141,141,・・・141,14110・・・注文
151,151,・・・151,15110,161,161,・・・161,16110・・・第一注文
152,152,・・・152,15210,162,162,・・・162,16210・・・第二注文
153,153,・・・153,15310,163,163,・・・163,16310・・・逆指値注文

Claims (9)

  1. 金融商品の注文の発注、及び/又は、前記金融商品の前記注文の約定、による前記金融商品の前記注文の取引を行う金融商品取引管理装置であって、
    それぞれが
    特定の前記金融商品における、一の注文価格について、前記特定の前記金融商品における金融商品取引単位数量を基準として、一の注文数量の前記注文を発注する注文情報を、
    前記特定の前記金融商品における、異なる注文価格において前記注文を発注するための複数の前記注文情報
    であって、
    前記特定の前記金融商品における一の一部の前記注文の、前記金融商品取引単位数量によって計数される前記注文数量が、
    前記特定の前記金融商品における他の一部の前記注文の、前記金融商品取引単位数量によって計数される前記注文数量とは異なる、複数の前記注文を発注するための前記複数の注文情報
    として、一の注文手続によって生成する注文情報生成手段を備えたことを特徴とする金融商品取引管理装置。
  2. 前記注文情報生成手段は、3つ以上の前記注文価格ごとに設定される前記注文の前記注文数量が、
    高値側の前記注文価格から安値側の前記注文価格に向けて
    所定の前記注文価格ごとに増加する変化を呈する、
    又は、
    所定の前記注文価格ごとに減少するように変化を呈する、
    という所定の規則性を有するように、前記複数の前記注文情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の金融商品取引管理装置。
  3. 前記規則性の情報を利用者に対して選択可能に表示する規則性表示手段を備え、
    前記注文情報生成手段は、前記規則性表示手段に表示され、前記利用者によって選択された前記規則性の情報に基づいて、前記注文情報を自動的に生成することを特徴とする請求項2に記載の金融商品取引管理装置。
  4. 複数の前記注文価格の前記注文の前記注文数量が前記所定の規則性を有するように生成された前記注文情報のうち少なくとも一部を、前記注文の前記注文数量が前記所定の規則性から逸脱するように修正する注文情報修正手段を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の金融商品取引管理装置。
  5. 前記注文情報修正手段は、所定の条件を満たした前記注文の前記注文数量が、前記所定の規則性から逸脱するように前記注文情報を自動的に修正することを特徴とする請求項4に記載の金融商品取引管理装置。
  6. 前記注文情報修正手段は、利用者から入力された、前記所定の規則性を修正するための修正情報に基づいて、所定の条件を満たした前記注文の前記注文数量が、前記所定の規則性から逸脱するように前記注文情報を修正することを特徴とする請求項4に記載の金融商品取引管理装置。
  7. 前記注文情報のそれぞれは、さらに、一の注文価格の一の注文数量の前記注文を約定させるものであって、
    前記注文情報生成手段によって生成された前記注文情報に基づいて前記発注がされた前記注文を、所定の約定条件を満たした際に約定させる約定情報生成手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一つに記載の金融商品取引管理装置。
  8. 金融商品の注文の発注、及び/又は、前記金融商品の前記注文の約定、による前記金融商品の前記注文の取引を行う金融商品取引管理システムであって、
    それぞれが、
    特定の前記金融商品における、一の注文価格について、前記特定の前記金融商品における金融商品取引単位数量を基準として、一の注文数量の前記注文を発注する注文情報を、
    前記特定の前記金融商品における、異なる注文価格において前記注文を発注するための複数の前記注文情報
    であって、
    前記特定の前記金融商品における一の一部の前記注文の、前記金融商品取引単位数量によって計数される前記注文数量が、
    前記特定の前記金融商品における他の一部の前記注文の、前記金融商品取引単位数量によって計数される前記注文数量とは異なる、複数の前記注文を発注するための前記複数の注文情報
    として、一の注文手続によって生成する注文情報生成手段を備えたことを特徴とする金融商品取引管理システム。
  9. コンピュータを、請求項1乃至7の何れか一つに記載の金融商品取引管理装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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