JP7260875B2 - フレキシブルサージ吸収シート、フレキシブルサージ吸収ユニット、フレキシブルサージ吸収装置、およびサージ測定装置 - Google Patents
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Description
この明細書で言う充填率とは、作製したフレキシブルサージ吸収シートの厚さを測定し、使用した布帛(不織布、織物、編物等の主に繊維で構成されるシート状の繊維構造体)の繊維が占める体積を除いた、半導体粒子を充填できる最大体積を計算で求め、これに対し実際に半導体粒子が充填された実際の体積との割合を計算で求めたものである。
充填率=(実際に充填した半導体粒子体積)/(半導体粒子を充填できる最大体積)
=(M/ρr)/(t×1000-m/ρn)
ただし、
M:充填した半導体粒子の質量[g/m2]
ρr:半導体粒子の真密度[g/cm3]
t:フレキシブルサージ吸収シートの厚さ[mm]
m:布帛の質量[g/m2]
ρn:布帛の材料密度[g/cm3]
なお、布帛の表面繊維より外側に形成された半導体粒子層も、表面繊維によりフレキシブル性を有することから、本発明のフレキシブルサージ吸収シートの一部として利用できる。ここで言う「厚さ」とは、市販のマイクロメーターで500g/cm2の圧縮荷重下で測定した値を用いる。
図1は、本発明の一実施形態に係る、フレキシブルサージ吸収シート100の断面のSEM写真である。フレキシブルサージ吸収シート100は、複数の繊維101で隙間を構成する布帛(不織布、織物、編物等の主に繊維で構成されるシート状の繊維構造体)と、この隙間101aに充填された複数の半導体粒子102と、を有している。本実施形態では、布帛として不織布を用いた場合について、例示している。複数の半導体粒子102の中には、集合して粉体(半導体粉体)を形成しているものがあってもよい。
図6、7は、それぞれ、本実施形態に係るフレキシブルサージ吸収シートを適用した、サージ測定装置130、140の側面図である。
等の曲面を有するものに対して貼り付けることにより、有効に活用することができる。
フレキシブルサージ吸収シート100は、シート状の不織布に対し、印刷法や含浸法、ドクターブレード法など、公知の技術を用いて半導体粒子あるいは半導体粉体を充填した上で、必要に応じてローラーやプレス装置等を用いて押し固めることによって得られる。ローラーやプレス装置で押し固める際の圧力により、半導体粒子同士の接触度合いを調整することができる。なお、半導体粒子あるいは半導体粉体は、溶媒中に分散させたスラリーとして不織布に加工しても良い。
上述したフレキシブルサージ吸収シート100は、加工が容易であるため、様々な目的に応じた形状のフレキシブルサージ吸収ユニットを形成することができる。フレキシブルサージ吸収ユニットの構成例1、2を示す。
図2(a)は、フレキシブルサージ吸収ユニット110の斜視図である。図2(b)は、図2(a)に示すフレキシブルサージ吸収ユニット110を、A-A線を含む面で切断した際の断面図である。
図3は、フレキシブルサージ吸収ユニット120の斜視図である。フレキシブルサージ吸収ユニット120は、フレキシブルサージ吸収シート100が、空洞部120aの周りに、ロール状に巻かれてなる。フレキシブルサージ吸収シート100の巻き数、巻かれるフレキシブルサージ吸収シート100の枚数についての制限はない。
上述したように、本実施形態に係るフレキシブルサージ吸収シートは、加圧によって、電気特性を変えることができる。したがって、フレキシブルサージ吸収シート、あるいはフレキシブルサージ吸収ユニットを単体で用いるよりも、さらに、それらに対して圧力を加える加圧手段を備えたフレキシブルサージ吸収装置を用いる方が好ましい。フレキシブルサージ吸収シートへの加圧は、手動で行うこともできるが、電気的に制御可能な加圧手段を備えた装置を用いることによって、加える圧力の大きさを、より精密に制御することが可能となり、所望のサージ特性を得ることができる。
上記実施形態に係るフレキシブルサージ吸収シートを作製し、その非線形電圧電流特性の評価を行った。
サンプル1は、米油中に浸漬し、30kgの荷重を加えた状態で測定した。
サンプル2は、米油中に浸漬し、荷重を加えない状態で測定した。
サンプル3は、空気中に配置し、30kgの荷重を加えた状態で測定した。
サンプル4は、空気中に配置し荷重を加えない状態で測定した。
実施例1と同様に作製したフレキシブルサージ吸収シートのサンプル5~12に対し、それぞれ異なる条件で、直流の電圧電流特性の測定を行った。
サンプル5、9は、米油中に浸漬し、30kgの荷重を加えた状態で測定した。
サンプル6、10は、米油中に浸漬し、荷重を加えない状態で測定した。
サンプル7、11は、空気中に配置し、30kgの荷重を加えた状態で測定した。
サンプル8、12は、空気中に配置し荷重を加えない状態で測定した。
上記実施形態に係るフレキシブルサージ吸収シートを用いて、サージ吸収装置を作製し、その非線形電圧電流特性の評価を行った。
第一電極103、第二電極104に対しては、それぞれ、外部配線に接続されている。
この結果から、沿面方向を流れる電流に、ギャップ長に依存性があることが分かり、また、ギャップ長を考慮すれば、本発明のフレキシブルサージ吸収シートの沿面方向に流れる電流について正しく評価し得ることが分かる。
100a・・・フレキシブルサージ吸収シートの一方の主面
100b・・・フレキシブルサージ吸収シートの他方の主面
101・・・繊維
101a・・・隙間
102・・・半導体粒子
103・・・第一電極
104・・・第二電極
105・・・電源
106・・・第三電極
107、108・・・電源
109・・・信号源
110、120・・・フレキシブルサージ吸収ユニット
110a・・・溝部
111・・・測定装置
120a・・・空洞部
130、140・・・サージ測定装置
Claims (14)
- 複数の繊維で隙間を構成する布帛と、
該隙間に充填された複数の半導体粒子と、を有し、
前記隙間に対する前記半導体粒子の充填率が、100%未満であることを特徴とするフレキシブルサージ吸収シート。 - 前記布帛が不織布であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルサージ吸収シート。
- 前記半導体粒子が、酸化亜鉛を主成分として含む金属酸化物であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のフレキシブルサージ吸収シート。
- 絶縁性を有する液体を内部に含み、表面が樹脂で覆われていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のフレキシブルサージ吸収シート。
- 前記液体が、変圧器油、エルテル油、またはパーフロロカーボン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロポリエステルを含む液体のうち、いずれかまたはこれらの混合物であることを特徴とする請求項4に記載のフレキシブルサージ吸収シート。
- 一方または両方の主面に、電極を接着するための接着層が形成されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のフレキシブルサージ吸収シート。
- 容器またはタンクであって、前記容器またはタンクの側壁が、請求項1~6のいずれか一項に記載のフレキシブルサージ吸収シートを厚み方向に複数重ねてなり、それぞれの中央部に、前記容器またはタンクの収容空間を構成し、前記フレキシブルサージ吸収シートの厚み方向に延びる溝部を有することを特徴とするフレキシブルサージ吸収ユニット。
- 請求項1~6のいずれか一項に記載のフレキシブルサージ吸収シートが、ロール状に巻かれてなることを特徴とするフレキシブルサージ吸収ユニット。
- 被保護機器に対して着脱可能な構造を有することを特徴とする請求項7または8のいずれかに記載のフレキシブルサージ吸収ユニット。
- 請求項1~6のいずれか一項に記載のフレキシブルサージ吸収シート、あるいは請求項7~9のいずれか一項に記載のフレキシブルサージ吸収ユニットと、
前記フレキシブルサージ吸収シート、あるいは前記フレキシブルサージ吸収ユニットに対して圧力を加える加圧手段と、を備えていることを特徴とするフレキシブルサージ吸収装置。 - 請求項4または5のいずれかに記載のフレキシブルサージ吸収シートと、
前記フレキシブルサージ吸収シートを収容する容器と、を備え、
前記容器内において、前記フレキシブルサージ吸収シートと、前記容器の上部容器面との間にガス空間が設けられていることを特徴とするフレキシブルサージ吸収装置。 - 前記フレキシブルサージ吸収シートに対して圧力を加える加圧手段を、さらに備えていることを特徴とする請求項11に記載のフレキシブルサージ吸収装置。
- 請求項1~6のいずれか一項に記載のフレキシブルサージ吸収シートと、
前記フレキシブルサージ吸収シートの一方の主面に形成された、第一電極および第二電極と、を有することを特徴とするサージ測定装置。 - 前記フレキシブルサージ吸収シートの他方の主面に、さらに第三電極が形成されていることを特徴とする請求項13に記載のサージ測定装置。
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