JP7259854B2 - 質問応答装置、質問応答方法およびプログラム - Google Patents

質問応答装置、質問応答方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、質問応答装置、質問応答方法およびプログラムに関する。
自然言語で記載された文書からの情報抽出に関連して、特許文献1には、自然言語で記載されたテレビの操作マニュアルから操作内容を抽出して対話シナリオを生成する対話シナリオ生成システムが記載されている。この対話シナリオ生成システムは、操作マニュアルのフォーマットに関する情報、および、操作マニュアルから文字列を抽出するためのルールを予め記憶している。
この対話シナリオ生成システムは、これらの情報およびルールを用いて、「テレビをつける」などのユーザ要求、および、「リモコンの[電源]ボタンを押す」などの操作手順を、操作マニュアルから抽出して自然言語対話システムの開発者に提示する。自然言語対話システムの開発者は、ユーザ要求および操作手順に応じで自然言語対話システムが実行すべき処理を、自然言語対話システムが解釈可能な形式で入力する。
特開2008-145769号公報
質問応答装置が、ユーザからの質問に対する回答を文書から抽出する場合、ユーザへの問い返しが必要となる場合がある。例えば、質問応答装置がユーザから休暇の日数を質問された場合、休暇の種類に応じて休暇の日数が異なるため、質問応答装置が休暇の種類をユーザに問い返すことが考えられる。
質問応答装置が、ユーザへの問い返しを行って回答を文書から抽出する場合に、処理が比較的少なくて済むことが好ましい。
一方、特許文献1には、装置が情報の抽出のためにユーザへの問い返しを行うことは記載されていない。
特に、対話シナリオの生成に関しては、対話シナリオ生成システムが、ユーザへの質問を行わずに対話シナリオを自動生成する。
また、対話シナリオの実行に関しては、「[地上]ボタン、[BS]ボタン、[CS]ボタンのどれかを押す」といった「選択肢」が対話シナリオに含まれるが、この「選択肢」は機械を操作するためのものであって情報を抽出するためではない。そして、対話シナリオを実行する自然言語対話システムの処理が、この「選択肢」における選択に応じて分岐することは、想定されていない。
従って、特許文献1には、装置が情報の抽出のためにユーザへの問い返しを行う場合に、ユーザの負担を軽減することについては記載されていない。
本発明の目的の一例は、上述の課題を解決することのできる、質問応答装置、質問応答方法およびプログラムを提供することである。
本発明の第1の態様によれば、質問応答装置は、ユーザからの質問に基づいて前記質問に対する回答のタイプとして、回答に用いられると想定される単位を判定するタイプ判定部と、推論エンジンを用いて構成され、情報の階層構造におけるノードのうち、ユーザからの質問との類似度に基づいて選択されるノードであるユーザクエリノードを、現在位置ノードの初期設定における現在位置ノードとして選択し、選択された現在位置ノードから前記回答のタイプとして想定されている単位が用いられる情報を示すノードである適合ノードまでの経路のうち何れかの前記経路を選択する経路選択部と、選択された前記経路に含まれるノードを示す情報を選択肢として前記ユーザに提示する選択肢処理部と、を備える。
本発明の第2の態様によれば、質問応答方法は、質問応答装置が、ユーザからの質問に基づいて前記質問に対する回答のタイプとして、回答に用いられると想定される単位を判定する工程と、前記質問応答装置が、推論エンジンを用いて、情報の階層構造におけるノードのうち、ユーザからの質問との類似度に基づいて選択されるノードであるユーザクエリノードを、現在位置ノードの初期設定における現在位置ノードとして選択し、選択された現在位置ノードから前記回答のタイプとして想定されている単位が用いられる情報を示すノードである適適合ノードまでの経路を設定する工程と、前記質問応答装置が、前記経路に含まれるノードを選択肢として前記ユーザに提示する工程と、を含む。
本発明の第3の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、ユーザからの質問に基づいて前記質問に対する回答のタイプを判定する工程と、推論エンジンを用いて、情報の階層構造におけるノードのうち、ユーザからの質問との類似度に基づいて選択されるノードであるユーザクエリノードを、現在位置ノードの初期設定における現在位置ノードとして選択し、選択された現在位置ノードから前記回答のタイプとして想定されている単位が用いられる情報を示すノードである適合ノードまでの経路を設定する工程と、前記経路に含まれるノードを選択肢として前記ユーザに提示する工程と、を実行させるためのプログラムである。
上記した質問応答装置、質問応答方法およびプログラムによれば、質問応答装置が、ユーザへの問い返しを行って回答を文書から抽出する場合に、質問応答装置の処理が比較的少なくて済む。
第1実施形態に係る質問応答システムの装置構成の例を示す概略構成図である。 第1実施形態に係る質問応答装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係る現在位置ノードおよび回答候補ノードの第1例を示す図である。 第1実施形態に係る現在位置ノードおよび回答候補ノードの第2例を示す図である。 第1実施形態に係る選択肢処理部が選択肢のノードとして抽出するノードの第1例を示す図である。 第1実施形態に係る選択肢の表示画面の第1例を示す図である。 第1実施形態に係る経路選択部が選択し直す経路の例を示す図である。 第1実施形態に係る選択肢の表示画面の第2例を示す図である。 第1実施形態に係る選択肢処理部が選択肢のノードとして抽出するノードの第2例を示す図である。 第1実施形態に係る選択肢の表示画面の第3例を示す図である。 第1実施形態に係るユーザ端末装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係る質問応答装置がユーザクエリに回答する処理手順の例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る質問応答装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。 第2実施形態に係る経路選択部が選択した複数の経路の第1例を示す図である。 第2実施形態に係る経路選択部が選択した複数の経路の第2例を示す図である。 第2実施形態に係る表示項目の階層化のパタンの第1例を示す図である。 第2実施形態に係る選択肢処理部が第1パタンを選択した場合の表示画面の例を示す図である。 第2実施形態に係る表示項目の階層化のパタンの第2例を示す図である。 第2実施形態に係る選択肢処理部が第2パタンを選択した場合の第1画面の例を示す図である。 第2実施形態に係る選択肢処理部が第2パタンを選択した場合の第2画面の例を示す図である。 第2実施形態に係る表示項目の階層化のパタンの第3例を示す図である。 第2実施形態に係る選択肢処理部が第3パタンを選択した場合の第1画面の例を示す図である。 第2実施形態に係る選択肢処理部が第3パタンを選択した場合の第2画面の例を示す図である。 第2実施形態に係る表示項目の階層化のパタンの第4例を示す図である。 第2実施形態に係る選択肢処理部が第4パタンを選択した場合の第2画面の例を示す図である。 第2実施形態に係る質問応答装置がユーザ端末装置に選択肢を表示させる処理手順の例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るユーザと質問応答システムとの対話の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る質問応答装置の構成の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る質問応答システムの装置構成の例を示す概略構成図である。図1に示す構成で、質問応答システム1は、質問応答装置100と、文書データ管理装置200と、補助情報提供装置300と、ユーザ端末装置400と、通信ネットワーク900とを備える。
質問応答システム1は、ユーザの質問に回答するシステムである。
文書データ管理装置200は、ユーザの質問に回答するための情報源となる文書を文書データにて記憶し、データサーバとして機能する。文書データ管理装置200は、例えばワークステーション(Workstation)またはパソコン(Personal Computer;PC)等のコンピュータを用いて構成される。
文書データ管理装置200は、構造化文書(Structured Documents)の文書データまたは半構造化文書(Semi-Structured Documents)の文書データなど、文書の階層構造を抽出可能な文書データを記憶する。
以下では、文書データ管理装置200が就業規則等の社内文書を文書データにて記憶している場合を例に説明する。但し、文書データ管理装置200が記憶する文書データは社内文書の文書データに限定されず、例えば、システム障害を診断するシステムにて利用される文書や、教育において利用される文書等の、いろいろな種類の文書データとすることができる。文書データには、ユーザからの質問に関する情報が含まれる。特に、文書データには、質問に対する回答、または、質問に対して回答となる可能性がある候補等の情報が含まれる。さらに、文書データには、後述するユーザクエリノードのように、ユーザの質問に対応付けられる情報が含まれる。質問応答装置100は、ユーザの質問に対応付けられる情報を用いて文書データの構造を辿ることで、回答の候補の情報のうち、ユーザの質問に対する回答となる情報を取得し、ユーザに回答する。
また、文書データでは、情報が上位項目、下位項目などに階層化されて記録されている。後述する例のように、例えばHTML(Hypertext Markup Language)のtable要素など、表形式で表された情報も、階層構造で示されていてもよい。
文書データ管理装置200は、ユーザが質問応答装置100に対して行った操作に従い、文書データから、ユーザからの質問に対する回答である情報を抽出する。言い換えると、文書データ管理装置200は、文書データが示す情報の中から、ユーザが行った質問と、操作とに適合している情報を選択する。つまり、ユーザは、文書データから質問に対する回答を得るために質問応答装置100に対して操作、及び、質問の入力を行う。文書データ管理装置200は、ユーザが行った操作、及び、質問に適合している情報を、文書データが示す情報の中から選択する。後述するように、文書データ管理装置200が、文書データが示す情報の中から選択する情報の項目数は、1つであるとは限らず、複数項目であることもある。
質問応答装置100は、ユーザの質問に回答する処理を実行する。質問応答装置100は、例えばワークステーションまたはパソコン等のコンピュータを用いて構成される。
回答の前処理として、質問応答装置100は、文書データ管理装置200が記憶している文書データの文書間関係および文書内関係に基づいて文書の階層構造を抽出し、文書データを階層構造化しておく。以下では、質問応答装置100が階層構造化した文書データを階層構造データと称する。質問応答装置100が階層構造データを記憶するようにしてもよいし、例えば文書データ管理装置200など質問応答装置100以外の装置が階層構造データを記憶するようにしてもよい。
以下では、質問応答装置100が、階層構造化にて文書データを木(Tree)構造のデータに変換する場合を例に説明する。回答を探す対象の文書が複数ある場合、質問応答装置100は、例えば、文書毎の木をマージした1つの木を階層構造データとして生成する。質問応答装置100が生成する木構造のノード(Node、節)には、回答を探す対象の文書における種々の情報が配されている。また、2つのノード間におけるエッジ(Edge、枝)は、これら2つの各ノードが示す情報が関連付けされていることを示す。例えば、2つの情報の間に包含関係がある場合に、これら2つの情報の間にエッジが設定される。または、ある情報を示すノードと、当該情報に関する値を示すノードとの間にエッジが設定される。ノードに関する情報は、上述した例に限定されない。
但し、質問応答装置100が扱う階層構造データは、木構造のデータに限定されず、ノード間に半順序(Partially Order)が定められ、かつ、ループのないいろいろな構造のデータとすることができる。例えば、質問応答装置100が、有向非巡回グラフ(Directed Acyclic Graph)構造の階層構造データを扱うようにしてもよい。
ユーザからの質問を受けると、質問応答装置100は、階層構造データのデータ構造に従ってノードを辿り、回答を示すノードに到達して回答を出力する。辿る先のノードの候補が複数ある場合、質問応答装置100は、ユーザに対して質問を行い、ユーザの応答に従ってノードを選択する。以下では、ユーザからの質問をユーザクエリと称する。質問応答装置100からユーザへの質問を問い返しと称する。
また、質問応答装置100は、ユーザからの質問に基づいて回答のタイプを判定する。そして、質問応答装置100は、現在のノードから到達可能なノードが示す情報が、回答のタイプに適合するか否かを判定する。到達可能なノードが示す情報が回答のタイプに適合しない場合、質問応答装置100は、回答を示すノードの候補にそのノードを含めないようにすることで、回答の候補の絞り込みを行う。
ここでいうタイプは、文書中の情報を取捨選択するための条件である。ここでいう回答のタイプは、回答に想定されるタイプである。タイプ判定部184は、ユーザクエリに基づいて回答のタイプを設定する。
タイプとして、単位を用いることができる。例えば、ユーザクエリが休暇の日数の問い合わせである場合、タイプ判定部184は、1日、2日、3日など、単位が日であることを回答のタイプとする。回答のタイプを回答タイプと称する。
補助情報提供装置300は、補助情報を記憶する。ここでいう補助情報は、質問応答装置100が辿る先のノードの候補が複数ある場合に、それら候補のうち何れかのノードを選択するための情報である。質問応答装置100が、補助情報を用いてノードを選択することで、問い返し質問を行う必要がなくなるので、例えば、エキスパートシステムとしての質問応答装置100において、ユーザとの対話処理に要する処理を減らすことができる。
以下では、質問応答装置100が補助情報として社員の勤続年数の情報を用いる場合を例に説明する。但し、質問応答装置100が用いる補助情報は、社員の勤続年数の情報に限定されず、質問応答装置100が辿る先のノードの候補の何れかを選択可能な情報であればよい。
ユーザ端末装置400は、質問応答システム1におけるユーザインタフェースとして機能する。特に、ユーザ端末装置400は、質問応答装置100の指示に従って各種画像を表示する。また、ユーザ端末装置400は、ユーザ操作を受け付け、行われたユーザ操作を示すデータを質問応答装置100へ送信する。以下では、ユーザ操作を示すデータを入力データと称する。
ユーザ端末装置400は、例えばパソコン、タブレット(Tablet)端末装置、またはスマートフォン(Smartphone)等のコンピュータを用いて構成される。
ユーザ端末装置400の数は1つ以上であればよい。
通信ネットワーク900は、質問応答装置100、文書データ管理装置200、および、ユーザ端末装置400の間の通信を仲介する。通信ネットワーク900としていろいろな種類の通信ネットワークを用いることができる。例えば、通信ネットワーク900は、社内ネットワーク等のLAN(Local Area Network)であってもよい。あるいは、通信ネットワーク900は、インターネット(Internet)であってもよい。
文書データ管理装置200、補助情報提供装置300、ユーザ端末装置400、および、通信ネットワーク900のうち何れか1つまたは複数が質問応答システム1の外部の装置として構成されていてもよい。
また、質問応答装置100、文書データ管理装置200、補助情報提供装置300、ユーザ端末装置400、および、通信ネットワーク900のうち何れか1つまたは複数が、1つの装置として構成されていてもよい。例えば、質問応答装置100がユーザ端末装置400の機能を備えて構成されていてもよい。
補助情報提供装置300は、質問応答システム1に必須ではない。補助情報提供装置300が無い場合、質問応答装置100は、補助情報を用いることはできない。この場合、質問応答装置100は、問い返しを行うことで、補助情報を用いる必要なしに、辿る先のノードの候補の絞り込みを行うことができる。
また、質問応答装置100が、文書データを取得する代わりに階層構造データを直接取得する場合、文書データ管理装置200は、質問応答システム1に必須ではない。
図2は、第1実施形態に係る質問応答装置100の機能構成の例を示す概略ブロック図である。図2に示す構成で、質問応答装置100は、応答側通信部110と、応答側記憶部170と、応答側制御部180とを備える。応答側制御部180は、階層構造データ生成部181と、ユーザクエリ処理部182と、経路選択部185と、選択肢処理部186と、情報検索部187とを備える。ユーザクエリ処理部182は、トピック処理部183と、タイプ判定部184とを備える。
応答側通信部110は、他の装置と通信を行う。特に、応答側通信部110は、文書データ管理装置200から文書データを受信する。また、応答側通信部110は、ユーザ端末装置400に表示させるための各種データをユーザ端末装置400に送信し、ユーザ端末装置400からの入力データを受信する。上述したように、入力データは、ユーザ端末装置400が受け付けたユーザ操作を示すデータである。
以下では、応答側通信部110が、応答側制御部180の制御に従ってユーザ端末装置400に画像データを送信して画像を表示させる場合を例に説明する。但し、応答側通信部110がユーザ端末装置400に送信するデータは画像データに限定されない。例えば、応答側通信部110が、文字列または数値等のデータをユーザ端末装置400に送信し、ユーザ端末装置400が、これらのデータを用いて画像データを生成し、画像を表示するようにしてもよい。また、応答側通信部110が、文字列または数値等のデータに加えて表示形式(Format)のデータをユーザ端末装置400に送信し、ユーザ端末装置400が、その表示形式に従って画像を表示するようにしてもよい。
応答側記憶部170は、各種データを記憶する。例えば、応答側記憶部170は、階層構造データを記憶する。応答側記憶部170は、質問応答装置100が備える記憶デバイスを用いて構成される。
応答側制御部180は、質問応答装置100の各部を制御して各種処理を実行する。応答側制御部180は、質問応答装置100が備えるCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が応答側記憶部170からプログラムを読み出して実行することで構成される。
階層構造データ生成部181は、上述した文書データの階層構造化を行う。階層構造データ生成部181が文書データを階層構造化する方法として公知の方法を用いることができる。例えば、文書データがHTMLで記述されている場合、文書データ中の見出しタグ(h1タグからh6タグまで)に基づいて文書の階層構造を抽出するようにしてもよい。あるいは、文書データがスタイルシート(Cascading Style Sheets;CSS)の書式で記載されている場合、階層構造データ生成部181が、P要素、DIV要素などのclass属性、もしくは、フォント指定に基づいて文書の階層構造を抽出するようにしてもよい。
ユーザクエリ処理部182は、ユーザクエリを処理する。
トピック処理部183は、ユーザクエリからトピックを抽出し、階層構造データのノードのうちトピックに最も類似するノードを検出してユーザクエリノードに設定する。ここでいうトピックは、質問の主題(すなわち、質問の内容を示すキーワード)である。例えば、ユーザクエリが「休暇の日数は?」である場合、トピック処理部183は、トピックとして「休暇」を抽出する。
トピック処理部183が、ユーザクエリの構文解析を行い、構文解析の結果と予め記憶しているテンプレートとを比較してユーザクエリ中のトピックを特定するようにしてもよい。但し、トピック処理部183が、ユーザクエリからトピックを抽出する方法は、これに限定されずいろいろな方法とすることができる。
また、トピック処理部183は、例えばジャカード(Jaccard)係数を用いて解層構造データのノード毎に、そのノードとユーザクエリとの形態素のマッチ度合いを算出する。具体的には、トピック処理部183は、ノードとユーザクエリとの形態素のマッチ度合いとして式(1)を算出する。
Figure 0007259854000001
ここで、setXは、ユーザクエリに含まれる形態素の集合を示す。setYは、ノードに含まれる形態素の集合を示す。また、集合の要素数を||で示す。例えば、集合「S」の要素数を「|S|」と表記する。
式(1)は、ノードとユーザクエリとに共通の形態素の数を、ユーザクエリまたはノードの少なくとも何れかに含まれる形態素の数で除算した値を示す。
但し、トピック処理部183がユーザクエリとノードとの類似度を算出する方法は、式(1)を用いる方法に限定されずいろいろな方法とすることができる。
タイプ判定部184は、ユーザからの質問(ユーザクエリ)に基づいて、質問に対する回答のタイプを判定する。上述したように、ここでいうタイプは、文書中の情報を取捨選択するための条件である。
経路選択部185は、情報の階層構造(階層構造データ)におけるノードのうち選択された現在位置ノードから回答タイプに適合する適合ノードまでの経路のうち何れかの経路を選択する。そして、経路選択部185は、選択肢処理部186がユーザへの問い返しにて行う選択肢の提示に対するユーザの応答に応じて経路を選択し直す。
経路選択部185が選択する経路は、現在ノードから、回答タイプに適合するノードまでの、エッジの並びである。従って、経路選択部185による経路選択は、背景知識(情報)のうち、現在ノードが示す情報と、回答タイプに適合する情報とを含む情報群を選択することに該当する。すなわち、経路選択部185による経路選択は、現在ノードが示す情報と回答タイプとに適合している知識情報とを選択することに該当する。
経路選択部185が選択する経路は、仮説推論(Abduction)における仮説と捉えることが可能である。経路上のノードが示す情報をユーザに提示して回答を受けることは、仮説を検証することと捉えることが可能である。この場合、経路選択部185は、ユーザの回答が肯定できである場合は仮説を維持し、否定的である場合は仮説を立て直す。経路選択部185が、リーフ(Leaf、葉)に到達するまでこの処理を繰り返すことで、正しい仮説を得られ、ユーザが求める回答を得られる。後述するように、経路選択部185として推論エンジンを用いるようにしてもよい。
現在位置ノードから適合ノードまでの経路のうち経路選択部185が選択した経路を選択経路と称する。
経路選択部185は、1つの経路を選択する。問い返しに対するユーザの応答が、選択経路に含まれるノードを選択しないことを示す場合、経路選択部185は、選択経路を、選択済みの経路以外の1つの経路に選択し直す。
現在位置ノードは、階層構造データのノードの中から1つ選択されるノードである。初期設定では、経路選択部185は、ユーザクエリノードを現在位置ノードに設定する。現在位置ノードの子ノードのうち、ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補へ到達可能なノードが1つのみである場合、経路選択部185は、現在位置ノードをその子ノードに更新する。ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補は、適合ノードのうち、ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補から除外されていないノードである。経路選択部185は、問い返しに対するユーザの応答に基づいて、この除外を行う。
上記のように、適合ノードは、回答タイプに適合するノードである。すなわち、適合ノードは、回答タイプが示す条件に当てはまるノードである。初期設定では、経路選択部185は、適合ノードを回答候補ノードに設定する。回答候補ノードは、ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補として経路選択部185が設定したノードである。
経路選択部185が、ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補と回答候補ノードとを一致させるようにしてもよい。この場合、経路選択部185は、初期設定にて全ての適合ノードを回答候補ノードに設定する。そして、回答候補ノードのうち何れかのノードが、問い返しに対するユーザの応答によって、ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補から除外される場合、経路選択部185は、そのノードに対する回答候補ノードの設定を解除する。
ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補と回答候補ノードとが一致する場合、経路選択部185は、回答候補ノードから祖先ノードを辿って現在位置ノードへ到達することで、現在位置ノードから回答候補ノードまでの経路を選択することができる。
あるいは、経路選択部185が、ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補のうち何れか1つのノードを、回答候補ノードに設定するようにしてもよい。
例えば、経路選択部185が、現在位置ノードから子孫ノードを辿って適合ノードに到達した場合に、現在位置ノードから到達先のノードまでの経路を選択し、到達先のノードを回答候補ノードに設定するようにしてもよい。
図3は、現在位置ノードおよび回答候補ノードの第1例を示す図である。図3は、階層構造データが木構造のデータである場合、かつ、経路選択部185が1つの回答候補ノードを設定する場合の例を示している。経路選択部185は、階層構造データのノードのうちノードN111をユーザクエリノードに設定し、初期設定にてユーザクエリノードであるノードN111を現在位置ノードに設定している。
また、ノードN121からN124までが適合ノードに該当する。経路選択部185は、適合ノードのうちノードN121を回答候補ノードに設定している。また、経路選択部185は、ユーザクエリノードであるノードN111から回答候補ノードであるノードN121までの経路R11を選択している。
図3のノードN122からN124までは、文書データへの変換前の文書中では表(Table)の項目として。図3の例では、「table」ノードを設け、ノードN122からN124までをこの「table」ノードの子ノードとしている。このように、表の項目をそれぞれ木構造のノードにし、表形式を示す「table」ノードの子孫ノードとすることで、表形式の情報についても他の形式の情報と同様に木構造の枠組みで階層化して統一的に扱うことができる。
図4は、現在位置ノードおよび回答候補ノードの第2例を示す図である。図4は、階層構造データが木構造のデータである場合、かつ、経路選択部185が複数の回答候補ノードを設定する場合の例を示している。図3の場合と同様、経路選択部185は、階層構造データのノードのうちノードN111をユーザクエリノードに設定し、初期設定にてユーザクエリノードであるノードN111を現在位置ノードに設定している。
また、図3の場合と同様、ノードN121からN124までが適合ノードに該当する。図3の場合とは異なり、経路選択部185は、適合ノードであるノードN121からN124までを全て回答候補ノードに設定している。また、経路選択部185は、ユーザクエリノードであるノードN111から回答候補ノードの1つであるノードN121までの経路R11を選択している。
選択肢処理部186は、経路選択部185が選択した経路に含まれるノードを示す情報を選択肢としてユーザに提示する。選択肢処理部186が行う選択肢の提示は、上述した問い返しの例に該当する。選択肢としてユーザに提示される情報が示すノードを選択肢のノードと称する。
選択肢処理部186がユーザに提示する選択肢は、ノードと一対一に対応付けられている。ユーザが何れかの選択肢を選択すると、経路選択部185は、選択された選択肢に対応するノードを選択し、その選択肢のノードを含む経路を選択する。この経路の選択により、ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補が、選択された経路上のノードに絞り込まれる。
ユーザが、あるノードを示す選択肢を選択することを、そのノードを選択すると称する。
また、ユーザが何れかの選択肢を選択しないことが確定すると、経路選択部185が、その選択肢に対応するノードを選択しないことが確定し、経路選択部185が、そのノードを含む経路を選択しないことが確定する。この経路を選択しないことの確定により、ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補が、選択しないことが確定した経路以外の経路上のノードに絞り込まれる。
ユーザが、何れかの選択肢を選択することで、それ以外の選択肢を選択しないことが確定する。また、ユーザが、問い返しに対する応答で、ある選択肢を選択しないことを示すユーザ操作を行った場合、その選択肢に対応するノードを選択しないことが確定する。
選択肢処理部186が、現在位置ノードの子ノードのうち、経路選択部185が選択した経路に含まれるノードのみを選択肢のノードとしてユーザに提示し、そのノードを選択するか除外するかをユーザに問い合わせるようにしてもよい。
図5は、選択肢処理部186が選択肢のノードとして抽出するノードの第1例を示す図である。図5の例で、現在位置ノードであるノードN111の子ノードのうち、ノードN131が、経路R11に含まれる。選択肢処理部186は、ノードN131を選択肢のノードとしてユーザに提示し、そのノードN131を選択するか否かをユーザに問い合わせる。
図6は、選択肢の表示画面(Picture)の第1例を示す図である。選択肢処理部186は、選択肢の表示画面をユーザ端末装置400に表示させることで選択肢をユーザに提示する。
図6の例で、ユーザがノードN131を選択する場合の操作領域である「(1) 特別休暇」の表示項目と、ユーザがノードN131を選択しない場合の操作領域である「(N) その他」の表示項目とを含む、選択肢の表示画面をユーザ端末装置400に表示させる。
ユーザが「(N) その他」を選択した場合、ノードN131を選択しないことが確定する。この場合、経路選択部185は、選択経路を、ノードN131を通らない経路に選択し直す。
図7は、経路選択部185が選択し直す経路の例を示す図である。図7は、経路選択部185が図5の経路R11を選択している状態で、ユーザが図6の「(N) その他」を選択した場合の例を示している。
ユーザがノードN131を選択しないことが確定することで、経路選択部185は、ノードN131の子孫のノードN121を、ユーザクエリに対する回答を示すノードの候補から除外する。
選択肢のノードのうち、ユーザが選択しないことが確定したノードを否定ノードと称する。図7の例では、ノードN131が否定ノードの例に該当する。
図7の例で、経路選択部185は、回答候補ノードとしてノードN123を選択している。また、経路選択部185は、現在位置ノードであるノードN111から回答候補ノードであるノードN123への経路である経路R12を選択している。経路R12は、現在位置ノードであるノードN111の子ノードのうちノードN132を含んでいる。
図8は、選択肢の表示画面の第2例を示す図である。
図8の例で、ユーザがノードN132を選択する場合の操作領域である「(1) 年次休暇」の表示項目と、ユーザがノードN132を選択しない場合の操作領域である「(N) その他」の表示項目とを含む、選択肢の表示画面をユーザ端末装置400に表示させる。
ユーザが「(1) 年次休暇」を選択した場合、経路選択部185は、現在位置ノードをノードN111からノードN132に更新する。また、経路選択部185は選択経路を、現在位置ノードであるノードN132から回答候補ノードであるノードN132までの経路に選択し直す。
選択肢処理部186が現在位置ノードの子ノードのうち回答候補ノードへ到達可能な全てのノードを選択肢のノードとして抽出するようにしてもよい。経路選択部185が設定している経路は回答候補ノードへ到達可能なので、選択肢処理部186は、経路選択部185が選択した経路に含まれるノードを示す情報を選択肢の1つとしてユーザに提示する。
図9は、選択肢処理部186が選択肢のノードとして抽出するノードの第2例を示す図である。図9の例で、選択肢処理部186は、現在位置ノードであるノードN111の子ノードのうち回答候補ノードへ到達可能なノードを選択肢のノードとして抽出する。図9に示すノードN131およびN132は、いずれも、ノードN111の子ノードであり、かつ、回答候補ノードへ到達可能である。選択肢処理部186は、ノードN131およびN132を選択肢のノードとして抽出する。
図10は、選択肢の表示画面の第3例を示す図である。図10は、選択肢処理部186が現在位置ノードの子ノードのうち回答候補ノードへ到達可能な全てのノードを選択肢のノードとして抽出する場合の、選択肢の表示画面の例を示している。「(1) 特別休暇」の表示項目は、図9の選択肢のノードN131に対応する。「(2) 年次休暇」の表示項目は、図9の選択肢のノードN132に対応する。図10の例では、現在位置ノードの子ノード、かつ、回答候補ノードへ到達可能なノードがもう1つあり、「(3) リフレッシュ休暇」の表示項目が、そのノードに対応する。
ユーザが何れかの選択肢を選択すると、経路選択部185は、選択された選択肢に対応するノードを現在位置ノードに設定する。例えば、ユーザが「(2) 年次休暇」を選択した場合、経路選択部185は、現在位置ノードを図9のノードN111からノードN132に変更する。
情報検索部187は、経路選択部185が経路を選択し直すための情報を検索する。経路選択部185が経路を選択し直すための情報は、上述した補助情報である。
情報検索部187が補助情報を取得した場合、選択肢処理部186は、選択肢の提示を抑制する。具体的には、選択肢処理部186は、上述した問い返しを行わない。
例えば、図10の画面でユーザが「(2) 年次休暇」を選択した場合、経路選択部185は、ノードN132を現在位置ノードに設定する。ノードN132の子孫のノードのうち、回答候補ノードがノードN122からN124までのノードのみである場合、情報検索部187が、ユーザの勤続年数を示す補助情報を取得できれば、経路選択部185は、再度の問い返しを行う必要なしに、ユーザクエリに対する回答を取得し得る。
図11は、ユーザ端末装置400の機能構成の例を示す概略ブロック図である。図11に示す構で、ユーザ端末装置400は、端末側通信部410と、表示部420と、操作入力部430と、端末側記憶部470と、端末側制御部480とを備える。
端末側通信部410は、他の装置と通信を行う。特に、端末側通信部410は、ユーザ端末装置400が表示するための各種データを質問応答装置100から受信し、ユーザ端末装置400が受け付けたユーザ操作を示す入力データを質問応答装置100へ送信する。
表示部420は、例えば液晶パネルまたはLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)パネル等の表示デバイスを備え、各種画像を表示する。
操作入力部430は、例えばキーボードおよびマウス等の入力デバイスを備え、ユーザ操作を受け付ける。
端末側記憶部470は、各種データを記憶する。端末側記憶部470は、ユーザ端末装置400が備える記憶デバイスを用いて構成される。
端末側制御部480は、ユーザ端末装置400の各部を制御して各種処理を実行する。端末側制御部480は、ユーザ端末装置400が備えるCPUが端末側記憶部470からプログラムを読み出して実行することで構成される。
経路選択部185として、推論エンジンを用いることができる。この場合、階層構造データのノードから、そのノードの子ノード、およびこれらのノード間のエッジの組み合わせを、推論における知識に対応付けることができる。ここでいう知識は、事実として与えられるルールであり、知識の集合は、背景知識とも称される。
ここでいうルールは、前件→後件の形式で、因果関係、前後関係、または、含意関係等の関係を表すものである。このルールは、前件が成り立つならば、後件が成り立つというルールである。前件、後件の記述方法として、命題論理または述語論理を使用可能である。
また、ユーザクエリと、問い返しに対するユーザの応答が、観測および否定に翻訳される。ここでいう観測は、恒真の命題であり、観測事実とも称される。否定は、恒偽の命題である。
また、現在位置ノードから回答候補ノードまでの経路を、推論における仮説に対応付けることができる。ここでいう仮説は、観測を説明するために仮定されるルールの集合体から成る。現在位置ノードから回答候補ノードまでの経路の選択を、仮説を立てることに対応付けることができる。
経路選択部185として推論エンジンを用いる場合、前件から後件へルールを辿る演繹的な推論エンジンを用いることもできるし、後件から前件へルールを辿る帰納的な推論エンジンを用いることもできる。
経路選択部185として演繹的な推論エンジンを用いる場合、現在位置ノードから子孫のノードを辿って行き、適合ノードに到達することで、仮説の候補となる経路を検出することができる。
経路選択部185として、帰納的な推論エンジンを用いる場合、適合ノードから祖先のノードを辿って行き、現在位置ノードに到達することで、仮説の候補となる経路を検出することができる。
あるいは、経路選択部185として、演繹法と帰納法とを併用する推論エンジンを用いるようにしてもよい。この場合、現在位置ノードから子孫のノードを辿って行く処理と、適合ノードから祖先のノードを辿って行く処理とを併用して、仮説の候補となる経路を検出することができる。
次に、図12を参照して質問応答装置100の動作について説明する。
図12は、質問応答装置100がユーザクエリに回答する処理手順の例を示すフローチャートである。
図12の処理で、応答側通信部110はユーザクエリを取得する(ステップS101)。具体的には、ユーザ端末装置400が、ユーザクエリを入力するユーザ操作を受け付けて入力データを質問応答装置100へ送信し、応答側通信部110がユーザ端末装置400からの入力データを受信する。
次に、トピック処理部183は、ユーザクエリに基づいてユーザクエリノードを設定する(ステップS102)。具体的には、トピック処理部183がユーザクエリからトピックを抽出する。そして、トピック処理部183は、抽出したトピックに基づいて、階層構造データのノードのうち何れか1つのノードをユーザクエリノードに設定する。
そして、経路選択部185は、トピック処理部183がユーザクエリノードに設定したノードを現在位置ノードに初期設定する(ステップS103)。
また、タイプ判定部184は、ユーザクエリに基づいて回答タイプを判定する(ステップS104)。
そして、経路選択部185は、回答タイプに基づいて回答候補ノードを設定し、現在位置ノードから回答候補ノードまでの経路を選択する(ステップS105)。経路選択部185が、回答候補ノードを設定した後、現在位置ノードから回答候補ノードまでの経路を選択するようにしてもよい。あるいは、経路選択部185が、現在位置ノードから子孫のノードを辿って行き、到達先のノードが回答タイプに適合するか否かを判定することで、回答タイプの設定および経路の選択を行うようにしてもよい。
次に、選択肢処理部186は、ユーザに対する問い返しを行う(ステップS106)。上述したように、選択肢処理部186が、現在位置ノードの子ノードのうち、経路選択部185が選択した経路に含まれるノードのみを選択肢のノードとしてユーザに提示し、そのノードを選択するか否かをユーザに問い合わせるようにしてもよい。あるいは、選択肢処理部186が現在位置ノードの子ノードのうち回答候補ノードへ到達可能な全てのノードを選択肢のノードとして抽出し、抽出した選択肢の何れを選択するかユーザに問い合わせるようにしてもよい。
そして、応答側通信部110は、問い返しに対するユーザの応答を取得する(ステップS107)。具体的には、ユーザ端末装置400が、ユーザの応答の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作を示す入力データを質問応答装置100へ送信する。応答側通信部110は、この入力データを受信することで、問い返しに対するユーザの応答を取得する。
経路選択部185は、現在位置ノードの子ノードのうち、回答候補ノードに到達可能な子ノードが1つに絞り込まれたか否かを判定する(ステップS108)。
回答候補ノードに到達可能な子ノードが1つに絞り込まれたと判定した場合(ステップS108:YES)、経路選択部185は、現在位置ノードをその子ノードに更新する(ステップS109)。
次に、経路選択部185は、回答を取得したか否かを判定する(ステップS110)。具体的には、経路選択部185は、現在位置ノードが回答候補ノードに到達したか否かを判定する。
回答を取得していないと判定した場合(ステップS110:NO)、経路選択部185は、選択経路を新たな経路に選択し直す(ステップS121)。
ステップS121の後、処理がステップS106へ戻る。
一方、ステップS110で回答を取得したと判定した場合(ステップS110:YES)、経路選択部185は回答をユーザに提示する(ステップS131)。具体的には、経路選択部185は、現在位置ノードが到達した回答候補ノードから回答を抽出し、応答側通信部110を介してユーザ端末装置400へ回答を送信して、ユーザ端末装置400の表示部420に回答を表示させる。
ステップS131の後、質問応答装置100は、図12の処理を終了する。
一方、ステップS108で、回答候補ノードに到達可能な子ノードが1つに絞り込まれていないと経路選択部185が判定した場合(ステップS108:NO)、処理がステップS110へ進む。
以上のように、タイプ判定部184は、ユーザからの質問に基づいて質問に対する回答のタイプを判定する。経路選択部185は、階層構造データにおけるノードのうち選択された現在位置ノードから回答のタイプに適合する適合ノードへの経路のうち何れかの経路を選択する。選択肢処理部186は、選択された経路に含まれるノードを示す情報を選択肢としてユーザに提示する。
このように、経路選択部185が適合ノードに到達可能な経路を選択することで、適合ノードに到達可能な選択肢を優先的にユーザに提示することができる、あるいは、適合ノードに到達不可能な選択肢の提示を抑制することができる。すなわち、経路選択部185は、回答を得られる可能性のある選択肢を優先的にユーザに提示することができる。あるいは、経路選択部185は、回答を得られる可能性のある選択肢のみをユーザに提示することができる。
これにより、ユーザが何れかの選択肢を選択するまでに質問応答装置100が選択肢を提示し直す回数が比較的少なくて済むと期待される。質問応答装置100によれば、この点で、ユーザへの問い返しを行って回答を文書から抽出する場合に、質問応答装置100の処理が比較的少なくて済む。
また、質問応答装置100によれば、ユーザが何れかの選択肢を選択するまでに質問応答装置100が選択肢を提示し直す回数が比較的少なくて済むことで、質問に対する回答を得られるまでの時間が比較的短くて済むと期待される。
また、ユーザは、回答を得られる可能性のある選択肢から優先に、その選択肢を選択するか否かを判定することができる。あるいは、ユーザは、回答を得られる可能性のある選択肢についてのみ、その選択肢を選択するか否か、または、何れの選択肢を選択するかを判定することができる。質問応答装置100によれば、この点で、ユーザが選択肢の選択について判断する回数が比較的少ないことが期待され、ユーザの負担が比較的小さい。
また、経路選択部185は、選択肢の提示に対するユーザの応答に応じて経路を選択し直す。
これにより、質問応答装置100は、ユーザに選択肢を提示し、応答に応じて経路を選択し直すという比較的簡単な処理を繰り返すことで、回答を得られる。この点で、質問応答装置100の処理が比較的少なくて済む。また、質問応答装置100が行う処理が比較的簡単である点で、質問応答装置100の処理能力が比較的小さくて済み、質問応答装置100の製造コストを比較的安くすることができる。
また、経路選択部185は、1つの経路を選択し、ユーザの応答が、選択された経路に含まれるノードを選択しないことを示す場合、選択済みの経路以外の1つの経路に選択し直す。
これにより、ユーザは、提示される選択肢を選択するか否かを決定するという比較的簡単な判断を行えばよい。質問応答装置100によれば、この点で、ユーザの負担が比較的小さい。
また、情報検索部187は、経路の選択し直しのための情報を検索する。選択肢処理部186は、情報検索部187が経路の選択し直しのための情報を取得した場合、選択肢の提示を抑制する。
情報検索部187が経路の選択し直しのための情報を取得した場合に、選択肢処理部186が選択肢の提示を抑制することで、ユーザに提示する選択肢が比較的少なくて済む。質問応答装置100によれば、この点で、ユーザの負担が比較的小さい。
<第2実施形態>
質問応答装置100が、複数の経路を選択するようにしてもよい。第2実施形態では、この場合について説明する。
第2実施形態に係る質問応答システムの装置構成は、第1実施形態の場合と同様であり、図1を引用する。第2実施に係るユーザ端末装置400の機能構成も、第1実施形態の場合と同様であり、図11を引用する。
図13は、第2実施形態に係る質問応答装置100の機能構成の例を示す概略ブロック図である。図13に示す構成では、経路選択部191が評価値算出部192を備える点が、図1の経路選択部185の場合と異なる。また、図13に示す構成では、選択肢処理部193が表示数予測部194および表示形式決定部195を備える点が、図1の選択肢処理部186の場合と異なる。第2実施形態は、それ以外の点では第1実施形態の場合と同様である。
質問応答装置100は、表示形式決定装置の例に該当し、ユーザに提示する選択肢の表示形式を決定する。
経路選択部191は、経路選択部185の場合と同様、情報の階層構造(階層構造データ)におけるノードのうち選択された現在位置ノードから回答タイプに適合する適合ノードへの経路のうち何れかの経路を選択する。そして、経路選択部185は、選択肢処理部186がユーザへの問い返しにて行う選択肢の提示に対するユーザの応答に応じて経路を選択し直す。
経路選択部191は、経路選択部185の場合と異なり、k個の経路を選択する。kは、予め設定された2以上の整数の定数である。
問い返しに対するユーザの応答が、経路選択部191が選択したいずれかの経路に含まれるノードを選択することを示す場合、経路選択部191は、ユーザが選択したノードを現在位置ノードとして経路を選択し直す。
あるいは、kの値が1に設定されていてもよい。この場合、経路選択部185と同様、経路選択部191は1つの経路を選択し、問い返しに対するユーザの応答に応じて経路を選択し直す。
評価値算出部192は、現在位置ノードから回答候補ノードへの経路毎に評価値を算出する。評価値算出部192は、問い返しに対する応答でユーザが選択する可能性が高い選択肢のノードを含む経路に高い評価値を算出する。
例えば、応答側記憶部170が、階層構造データのノード毎に、問い合わせに対する応答でユーザがそのノードを選択した履歴を記憶しておく。そして、評価値算出部192は、現在位置ノードから回答候補ノードへの経路毎に、現在位置ノードの子ノードのうち、その経路に含まれるノードをユーザが選択した回数を、その経路の評価値として算出する。
経路選択部191は、評価値算出部192が算出した評価が高い順にk個の経路を選択する。
図14は、経路選択部191が選択した複数の経路の第1例を示す図である。図14は、階層構造データが図3の場合と同様であり、k=3の場合の例を示している。図3の場合と同様、経路選択部191は、階層構造データのノードのうちノードN111をユーザクエリノードに設定し、初期設定にてユーザクエリノードであるノードN111を現在位置ノードに設定している。
また、図3の場合と同様、ノードN121からN124までが適合ノードに該当する。図4の場合と同様、経路選択部191は、適合ノードであるノードN121からN124までを全て回答候補ノードに設定している。
また、経路選択部191は、経路R21、R22およびR23の3つの経路を選択している。経路R21は、ノードN111からノードN121までの経路である。経路R22は、ノードN111からノードN123までの経路である。経路R23は、ノードN111からノードN122までの経路である。経路選択部191の評価値算出部192は、現在位置ノードから全ての回答候補ノードまでの経路それぞれについて評価値を算出し、経路選択部191は、評価値が高い順に経路R21、R22、R23の3つの経路を選択している。
図15は、経路選択部191が選択した複数の経路の第2例を示す図である。図15は、図14の例で問い返しに対してユーザがノードN132を選択した場合の例を示している。経路選択部191は、現在位置ノードをノードN132に設定し直し、経路R31、R32、R33の3つの経路を選択している。経路R31は、ノードN111からノードN123までの経路である。経路R32は、ノードN111からノードN122までの経路である。経路R33は、ノードN111からノードN124までの経路である。経路選択部191の評価値算出部192は、現在位置ノードから全ての回答候補ノードまでの経路それぞれについて評価値を算出し、経路選択部191は、評価値が高い順に経路R31、R32、R33の3つの経路を選択している。
経路選択部191が、経路の評価値を算出する方法として、例えば、HobbsのWeighted Abductionにおける仮説のコストの算出方法など、公知の方法を用いることができる。但し、経路選択部191が経路の評価値を算出する方法は、その経路にてユーザクエリに対する回答を得られる可能性の評価値を算出できる方法であればよく、特定の方法に限定されない。
選択肢処理部193は、経路選択部191が選択した経路に含まれるノードを示す情報を選択肢としてユーザに提示する。選択肢処理部193が行う選択肢の提示は、上述した問い返しの例に該当する。
表示数予測部194は、問い返しにおける選択肢毎に与えられた指標値に基づいて、何れかの選択肢が選択されるまでに表示される選択肢の数の予測を示す値を算出する。
表示数予測部194が、質問応答システム1とユーザとの対話の履歴、または、ユーザによる文書のページの閲覧履歴等に基づいて、選択肢毎に、ユーザがその選択肢を選択する確率を算出し、指標値として用いるようにしてもよい。但し、表示数予測部194が用いる指標値は、選択肢毎に、ユーザがその選択肢を選択する可能性の大きさを示すものであればよく、特定のものに限定されない。全ての選択肢の指標値の合計が1にならなくてもよい。例えば、経路選択部191が経路毎に算出する評価値を、その経路に含まれるノードを示す選択肢の指標値として用いるようにしてもよい。
表示形式決定部195は、算出された値に基づいて、選択肢の表示形式を決定する。
図16は、表示項目の階層化のパタンの第1例を示す図である。図16の例では、3つの表示項目c1、c2およびc3のいずれも第1階層に含まれている。
表示項目の階層化のパタンでは、各階層は、1つの画面に表示する表示項目群を示す。階層の番号(「第i階層」の「i」、iは正の整数)は、階層を識別する識別子を示す。表示項目の番号(「cj」の「j」、jは正の整数)は、表示項目を識別する識別子を示す。
図16のパタンは、3つの表示項目c1、c2およびc3を1つの画面に、例えば、上からc1、c2、c3の順で表示することを示している。図16のパタンを第1パタンと称する。第1パタンは、表示形式の例に該当する。後述する第2パタンから第4パタンまでも、表示形式の例に該当する。
図17は、選択肢処理部193が第1パタンを選択した場合の表示画面の例を示す図である。図17は、手当の金額を問い合わせるユーザクエリに対する問い返しで、選択肢が、日当手当、補助手当、特別手当の3つである場合の例を示している。評価値算出部192は、日当手当、補助手当、特別手当の順に高い評価値を算出している。
選択肢処理部193は、第1パタンに従って、日当手当、補助手当、特別手当の3つの選択肢を全て表示する表示画面の画像データを生成する。選択肢処理部193は、評価値算出部192が算出した評価値に基づいて、3つの選択肢を、上から日当手当、補助手当、特別手当の順に表示している。
領域A111は、1番目の選択肢である日当手当の表示領域である。領域A111における「(1)」は、ユーザ操作のための番号「1」を示している。領域A112は、2番目の選択肢である補助手当の表示領域である。領域A112における「(2)」は、ユーザ操作のための番号「2」を示している。領域A113は、3番目の選択肢である特別手当の表示領域である。領域A113における「(3)」は、ユーザ操作のための番号「3」を示している。
図17の例では、ユーザ端末装置400の表示部420が、選択肢処理部193の指示に従って図17の表示画面を表示する。ユーザは、操作入力部430にてユーザ操作を行うことで、選択肢の何れかを選択することができる。
具体的には、ユーザは、領域A111をマウスクリックまたはタッチ操作するか、あるいは、キーボードの「1」のボタンを押下することで、日当手当を選択することができる。また、ユーザは、領域A112をマウスクリックまたはタッチ操作するか、あるいは、キーボードの「2」のボタンを押下することで、補助手当を選択することができる。また、ユーザは、領域A113をマウスクリックまたはタッチ操作するか、あるいは、キーボードの「3」のボタンを押下することで、補助手当を選択することができる。
領域A121は、前画面の表示を指示するユーザ操作を受け付ける領域である。ここでいう前画面は、表示部420が直前に表示していた画面である。ユーザは、前画面に戻って操作をやり直したい場合に、領域A121をマウスクリックまたはタッチ操作して、表示部420に前画面を表示させる。
領域A122は、選択肢の表示画面が複数ある場合に最初の画面に戻るよう指示するユーザ操作を受け付ける領域である。ユーザは、選択肢の表示画面のうち最初の画面に戻って操作をやり直したい場合に、領域A122をマウスクリックまたはタッチ操作して、表示部420に最初の画面を表示させる。
領域A121は、次画面の表示を指示するユーザ操作を受け付ける領域である。ここでいう次画面は、表示部420が前画面の表示に戻った場合の、前画面に戻る前の画面である。ユーザは、領域A121への操作を取り消したい場合に、領域A123をマウスクリックまたはタッチ操作して、表示部420に次画面を表示させる。
図18は、表示項目の階層化のパタンの第2例を示す図である。図18の例では、3つの表示項目のうち表示項目c1およびc2が第1階層に含まれ、表示項目c3が第2階層に含まれている。
図18のパタンは、まず、第1階層における表示項目c1、表示項目c2、及び、項目「その他」を表示することを示す。項目「その他」が選択された場合には、表示項目c3が表示される。図18のパタンを第2パタンと称する。
図19は、選択肢処理部193が第2パタンを選択した場合の第1画面の例を示す図である。図19は、図17の場合と同様、手当の金額を問い合わせるユーザクエリに対する問い返しで、選択肢が、日当手当、補助手当、特別手当の3つである場合の例を示している。評価値算出部192は、日当手当、補助手当、特別手当の順に高い評価値を算出している。
選択肢処理部193は、第2パタンに従って、日当手当、補助手当の2つの選択肢を表示する第1画面の画像データを生成する。選択肢処理部193は、評価値算出部192が算出した評価値に基づいて、2つの選択肢を表示する順番を、上から日当手当、補助手当の順にしている。
領域A211は、図17の領域A111と同様である。領域A212は、図17の領域A112と同様である。
領域A213は、表示部420に次の画面を表示させるユーザ操作を受け付ける領域である。領域A113における「(N)」は、ユーザ操作のための記号「N」を示している。ユーザは、領域A213をマウスクリックまたはタッチ操作するか、あるいは、キーボードの「N」のボタンを押下することで、表示部420に次の画面である第2画面を表示させることができる。
領域A121、A122およびA123は、いずれも図17の場合と同様である。
図20は、選択肢処理部193が第2パタンを選択した場合の第2画面の例を示す図である。図20は、図19の例の場合における、選択肢の表示画面の第2画面の例を示している。
図19の第1画面で、ユーザが領域A213をマウスクリックまたはタッチ操作するか、あるいは、キーボードの「N」のボタンを押下した場合、選択肢処理部193は、第2パタンに従って、特別手当の選択肢を表示する第2画面の画像データを生成する。
領域A221は、図17の領域A113と同様である。
領域A121、A122およびA123は、いずれも図17の場合と同様である。
図21は、表示項目の階層化のパタンの第3例を示す図である。図21の例では、3つの表示項目のうち表示項目c1が第1階層に含まれ、表示項目c2が第2階層に含まれ、表示項目c3が第3階層に含まれている。
図21のパタンは、表示項目c1と、「その他」項目とを第1画面に表示することを示す。このパタンは、第1画面において「その他」項目が選択された場合に、表示項目c2を第2画面に表示することを示す。このパタンは、第2画面において「その他」項目が選択された場合に、表示項目c3を第3画面に表示することを示す。図21のパタンを第3パタンと称する。
図22は、選択肢処理部193が第3パタンを選択した場合の第1画面の例を示す図である。図22は、図17の場合と同様、手当の金額を問い合わせるユーザクエリに対する問い返しで、選択肢が、日当手当、補助手当、特別手当の3つである場合の例を示している。評価値算出部192は、日当手当、補助手当、特別手当の順に高い評価値を示している。
選択肢処理部193は、第3パタンに従って、日当手当の選択肢を表示する第1画面の画像データを生成する。
領域A311は、図17の領域A111と同様である。
領域A312は、図19の領域A213と同様である。ユーザは、領域A312をマウスクリックまたはタッチ操作するか、あるいは、キーボードの「N」のボタンを押下することで、表示部420に次の画面である第2画面を表示させることができる。
領域A121、A122およびA123は、いずれも図17の場合と同様である。
図23は、選択肢処理部193が第3パタンを選択した場合の第2画面の例を示す図である。図23は、図22の例の場合における、選択肢の表示画面の第2画面の例を示している。
図22の第1画面で、ユーザが領域A312をマウスクリックまたはタッチ操作するか、あるいは、キーボードの「N」のボタンを押下した場合、選択肢処理部193は、第3パタンに従って、補助手当の選択肢を表示する第2画面の画像データを生成する。
領域A311は、図17の領域A111と同様である。
領域A312は、図19の領域A213と同様である。ユーザは、領域A312をマウスクリックまたはタッチ操作するか、あるいは、キーボードの「N」のボタンを押下することで、表示部420に次の画面である第3画面を表示させることができる。
領域A121、A122およびA123は、いずれも図17の場合と同様である。
選択肢処理部193が第3パタンを選択した場合の第3画面は、図20を参照して説明した、選択肢処理部193が第2パタンを選択した場合の第2画面と同様である。
図24は、表示項目の階層化のパタンの第4例を示す図である。図24の例では、3つの表示項目のうち表示項目c1が第1階層に含まれ、2つの表示項目c2およびc3が第2階層に含まれている。
図24のパタンは、表示項目c1と、「その他」項目とを第1画面に表示することを示す。このパタンは、第1画面において「その他」項目が選択された場合に、表示項目c2およびc3を第2画面に表示することを示す。図24のパタンを第4パタンと称する。
選択肢処理部193が第4パタンを選択した場合の第1画面は、図22を参照して説明した、選択肢処理部193が第3パタンを選択した場合の第1画面と同様である。
図25は、選択肢処理部193が第4パタンを選択した場合の第2画面の例を示す図である。図25は、図24の例の場合における、選択肢の表示画面の第2画面の例を示している。
選択肢処理部193が第4パタンを選択した場合に、第1画面で、「(N) その他」の表示領域がマウスクリックまたはタッチ操作されるか、あるいは、キーボードの「N」のボタンが押下された場合、選択肢処理部193は、第4パタンに従って、補助手当および特別手当の選択肢を表示する第2画面の画像データを生成する。
領域A411は、図17の領域A112と同様である。領域A412は、図17の領域A113と同様である。
領域A121、A122およびA123は、いずれも図17の場合と同様である。
例えば、表示数予測部194は、選択肢毎の指標値として、ユーザがその選択肢を選択する確率を算出する。そして、表示数予測部194は、何れかの選択肢が選択されるまでに表示される選択肢の数の予測を示す値として、期待値を算出する。
例えば、応答側記憶部170が、上述した第1パタンから第4パタンまでの4つのパタンを予め記憶しておく。表示数予測部194は、ユーザが選択肢c1を選択する確率を0.9と算出し、ユーザが選択肢c2を選択する確率を0.05と算出し、ユーザが選択肢c3を選択する確率を0.05と算出したとする。
この場合、表示数予測部194は、第1パタン(図16に例示)で何れかの選択肢が選択されるまでに表示される選択肢の数の期待値を式(2)のように算出する。
Figure 0007259854000002
第1パタンの場合、1つの表示画面に選択肢c1、c2、c3を全て表示する。従って、ユーザが選択肢c1、c2、c3の何れを選択した場合も、表示する選択肢の数は3つである。
そこで、表示数予測部194は、式(2)に示すように選択肢c1、c2、c3それぞれの確率に選択肢の数3を乗算して足し合わせ、期待値を3と算出する。
また、表示数予測部194は、第2パタン(図18に例示)で何れかの選択肢が選択されるまでに表示される選択肢の数の期待値を式(3)のように算出する。
Figure 0007259854000003
第2パタンの場合、表示部420は、第1画面に選択肢c1およびc2と、次の画面の表示を指示するための選択肢「(N) その他」とを表示する。従って、第1画面の選択肢の数は3である。ユーザが選択肢c1、c2の何れを選択した場合も、表示部420が表示する選択肢の数は3である。
また、表示部420は、第2画面に選択肢c3を表示する。従って、第2画面の選択肢の数は1である。ユーザが選択肢c3を選択した場合、表示部420が表示する選択肢の数は、第1画面の選択肢の数3と、第2画面の選択肢の数1とを合計した4である。
そこで、表示数予測部194は、式(3)に示すように選択肢c1、c2それぞれの確率に選択肢の数3を乗算し、選択肢c3の確率に選択肢の数4を乗算して足し合わせ、期待値を3.05と算出する。
また、表示数予測部194は、第3パタン(図21に例示)で何れかの選択肢が選択されるまでに表示される選択肢の数の期待値を式(4)のように算出する。
Figure 0007259854000004
第3パタンの場合、表示部420は、第1画面に選択肢c1と、次の画面の表示を指示するための選択肢「(N) その他」とを表示する。すなわち、第1画面の選択肢の数は2である。従って、ユーザが選択肢c1を選択した場合、表示部420が表示する選択肢の数は2である。
また、第1画面にて選択肢「(N) その他」が選択された場合に、表示部420は、第2画面に選択肢c2と、次の画面の表示を指示するための選択肢「(N) その他」とを表示する。従って、第2画面の選択肢の数は2である。ユーザが選択肢c2を選択した場合、表示部420が表示する選択肢の数は、第1画面の選択肢の数2と、第2画面の選択肢の数2とを合計した4である。
また、第2画面にて選択肢「(N) その他」が選択された場合に、表示部420は、第3画面に選択肢c3を表示する。従って、第3画面の選択肢の数は1である。ユーザが選択肢c3を選択した場合、表示部420が表示する選択肢の数は、第1画面の選択肢の数2と、第2画面の選択肢の数2と、第3画面の選択肢の数1とを合計した5である。
そこで、表示数予測部194は、式(4)に示すように選択肢c1の確率に選択肢の数2を乗算し、選択肢c2の確率に選択肢の数4を乗算し、選択肢c3の確率に選択肢の数5を乗算して足し合わせ、期待値を2.25と算出する。
また、表示数予測部194は、第4パタン(図24に例示)で何れかの選択肢が選択されるまでに表示される選択肢の数の期待値を式(5)のように算出する。
Figure 0007259854000005
第4パタンの場合、表示部420は、第1画面に選択肢c1と、次の画面の表示を指示するための選択肢「(N) その他」とを表示する。従って、第1画面の選択肢の数は2である。ユーザが選択肢c1を選択した場合、表示部420が表示する選択肢の数は2である。
また、第2画面にて選択肢「(N) その他」が選択された場合に、表示部420は、第2画面に選択肢c2およびc3を表示する。従って、第2画面の選択肢の数は2である。ユーザが選択肢c2、c3の何れを選択した場合も、表示部420が表示する選択肢の数は、第1画面の選択肢の数2と、第2画面の選択肢の数2とを合計した4である。
そこで、表示数予測部194は、式(5)に示すように選択肢c1の確率に選択肢の数2を乗算し、選択肢c2、c3それぞれの確率に選択肢の数4を乗算して足し合わせ、期待値を2.2と算出する。
第1パタンから第4パタンまでのうち、表示される選択肢の個数に関する期待値が最も小さいのは第4パタンのである。そこで、表示形式決定部195は、表示部420に選択肢を表示させるパタンを第4パタンに決定する。表示形式決定部195は、第4パタンに基づいて選択肢の表示画面の画像データを生成し、応答側通信部110を介して表示部420に画像データを送信して表示画面を表示させる。
第2実施形態に係る質問応答装置100がユーザクエリに回答する処理手順の例は、図12を参照して説明したのと同様である。但し、経路選択部191は、ステップS105でk個の経路を選択する。また、ステップS106で、選択肢処理部193は、ユーザ端末装置400に複数の選択肢の表示画面を表示させる。
図26は、質問応答装置100がユーザ端末装置400に選択肢を表示させる処理手順の例を示すフローチャートである。
図26の処理で、経路選択部191は、現在位置ノードから回答候補ノードまでの各経路の評価値を決定する(ステップS201)。
そして、経路選択部191は、評価が高い順(評価値が大きい順)に上位k(ただし、kは自然数)個の経路を選択する(ステップS202)。経路選択部191が、選択肢の数がk個になるまで経路を選択するようにしてもよい。
次に、選択肢処理部193は、経路選択部191が選択した経路に含まれる選択肢のノードを抽出する(ステップS203)。
表示数予測部194は、応答側記憶部170から選択肢の表示形式(例えば、上述したパタン)を複数読み出し、ユーザが何れかの選択肢を選択するまでに表示部420が表示する選択肢の数の予測値(例えば、期待値)を、表示形式毎に算出する(ステップS204)。
表示形式決定部195は、予測値(例えば、期待値)が最も小さい表示形式を選択する(ステップS205)。
表示形式決定部195は、選択した表示形式を用いて選択肢の表示処理を行う(ステップS206)。具体的には、表示形式決定部195は、選択した表示形式に基づいて選択肢の表示画面の画像データを生成する。表示形式決定部195は、生成した画像データを、応答側通信部110を介してユーザ端末装置400に送信することで、ユーザ端末装置400の表示部420に選択肢を表示させる。
ステップS206の後、図26の処理を終了する。
図27は、ユーザと質問応答システム1との対話の例を示す図である。
図27の例で、ユーザは、操作入力部430を用いて「休暇の日数を知りたい」とのユーザクエリを入力している。このように、ユーザがユーザクエリを自然言語の文で入力できることで、ユーザは、質問応答システム1に対していろいろな質問を比較的容易に行うことができる。
ユーザクエリに対し、質問応答システム1は、「(1)特別休暇」、「(2)年次休暇」、「(N)その他の休暇」の3つの選択肢をユーザに提示して何れかの選択肢の選択を受け付ける問い返しを行っている。
問い返しに対し、ユーザは、「(2)年次休暇」を選択している。質問応答システム1は、このユーザの選択に基づいて、休暇の種類を年次休暇に絞り込むことができる。
年次休暇の場合、休暇の付与日数は勤続年数によって異なることが階層構造データによって示されている。そこで、質問応答システム1は、勤続年数「(1)5年未満」、「(2)5年以上15年未満」、「(3)15年以上」の3つの選択肢をユーザに提示して何れかの選択肢の選択を受け付ける問い返しを行っている。
問い返しに対し、ユーザは、「(2)5年以上15年未満」を選択している。
質問応答システム1は、階層構造データの経路のうち、勤続年数5年以上15年未満の選択肢の経路を辿って休暇の付与日数21日との回答のノードに到達する。そして、質問応答システム1は、「年次休暇の付与日数は、21日です」との回答をユーザに提示している。
1回目の問い返しでは、質問応答システム1は、図26の処理による選択肢の順番決めおよび表示する選択肢数の調整を行っている。
2回目の問い返しでは、勤続年数「(1)5年未満」、「(2)5年以上15年未満」、「(3)15年以上」の順番で提示するのが見易い。そこで質問応答システム1は、これらの選択肢を、経路の評価値に基づく並べ替えを行わずそのままの順番で表示している。但し、質問応答システム1が、2回目の問い返しでの選択肢についても、図26の処理による選択肢の順番決めおよび表示する選択肢数の調整を行うようにしてもよい。
以上のように、経路選択部191は、複数の経路を選択し、ユーザの応答が、選択されたいずれかの経路に含まれるノードを選択することを示す場合、選択されたノードを現在位置ノードとして経路を選択し直す。
このように、経路選択部191が複数の経路を選択することで、経路選択部191が1つの経路を選択する場合よりも、経路を選択し直す回数が少なくて済むことが期待され、この点で、質問応答装置100がユーザの質問に回答する処理を効率よく行えることが期待される。
また、経路選択部191は、現在位置ノードから適合ノードへの経路のうち、ユーザの応答に応じて除外された経路以外の経路の各々について、回答を示すノードに到達する可能性の評価値を算出する。選択肢処理部186は、選択肢が示すノードを含む経路の評価が高いほど、その選択肢を優先的にユーザに提示する。
このように、選択肢処理部186が、評価が高い経路に含まれるノードが示す選択肢を優先的にユーザに提示することで、ユーザが、比較的早い段階で提示される選択肢を選択することが期待される。従って、質問応答装置100によれば、ユーザに提示する選択肢が比較的少なくて済むことが期待され、この点で、ユーザの負担が比較的小さいことが期待される。
また、表示数予測部194は、選択肢毎にその選択肢が選択される可能性の大きさを示す指標値に基づいて、何れかの選択肢が選択されるまでに表示される表示項目の数の予測を示す予測値を、選択肢を表示する複数の表示形式の各々について算出する。表示形式決定部195は、算出された予測値に基づいて、表示形式の何れかを選択する。
表示形式決定部195は、何れかの選択肢が選択されるまでに表示されると予測される表示項目の数が比較的少ない表示形式を選択することができる。このように、質問応答装置100によれば、ユーザに選択肢を提示して選択を受け付ける場合に、質問応答装置100の処理が比較的少なくて済む。
また、質問応答装置100では、ユーザが確認する表示項目の数が比較的少なくて済み、この点で、ユーザが選択肢の選択を行う処理の負荷を低減させることができる。
また、表示項目の各々は、選択肢の何れか、または、次の表示画面の表示を示す。
これにより、質問応答装置100では、選択肢を複数の表示画面に分配して配置し、ユーザが何れかの選択肢を選択するまで表示画面を切り替えるという比較的簡単な処理で、ユーザに提示する表示項目の数の低減を図ることができる。
また、表示数予測部194は、選択肢が選択される確率を指標値として用いて、何れかの選択肢が選択されるまでに表示される表示項目の数の期待値を予測値として算出する。
このように、表示数予測部194が、確率および期待値を用いることで、表示数予測部194が行う処理の概念がより明確になる。この点で、質問応答装置100によれば、表示数予測部194が行う処理の把握が比較的容易になる。
また、表示数予測部194は、予め定められた複数の表示形式の各々について予測値を算出する。表示形式決定部195は、予測値が最も小さい表示形式を選択する。
このように、質問応答装置100が、予め定められた表示形式を用いることで、選択肢をユーザに提示する際に表示形式を生成する場合よりも速やかに選択肢をユーザに提示することができ、また、質問応答装置100の処理負荷が小さくて済む。
なお、質問応答システム1が用いるユーザインタフェースは、画面表示によるものに限定されない。例えば、質問応答システム1が、画面表示およびキー操作によるユーザへの選択肢の提示およびユーザの回答に加えて、或いは代えて、音声対話エージェント、または、音声案内とキー操作との組み合わせなど、音声インタフェースを用いるようにしてもよい。ユーザに選択肢を音声で提示する場合、ユーザが選択する可能性の高い選択肢を優先的に提示することで、提示する選択肢数が比較的少なくて済むことが期待される。
一般的に、音声によるユーザへの通知は、画面表示による通知よりも時間がかかると考えられる。質問応答システム1が、ユーザに選択肢を音声で提示する場合に、提示する選択肢数が比較的少なくて済むことで、画面表示による選択肢の提示の場合よりもさらに必要時間の削減効果を得られると期待される。
次に、図28を参照して本発明の実施形態の構成について説明する。
図28は、本発明の実施形態に係る質問応答装置の構成の例を示す図である。図28に示す質問応答装置10は、タイプ判定部11と、経路選択部12と、選択肢処理部13とを備える。
かかる構成にて、タイプ判定部11は、ユーザからの質問に基づいて質問に対する回答のタイプを判定する。経路選択部12は、情報の階層構造におけるノードのうち選択された現在位置ノードから回答のタイプに適合する適合ノードへの経路のうち何れかの経路を選択する。選択肢処理部13は、選択された経路に含まれるノードを示す情報を選択肢としてユーザに提示する。
このように、経路選択部12が適合ノードに到達可能な経路を選択することで、適合ノードに到達可能な選択肢を優先的にユーザに提示することができる、あるいは、適合ノードに到達不可能な選択肢の提示を抑制することができる。すなわち、経路選択部12は、回答を得られる可能性のある選択肢を優先的にユーザに提示することができる。あるいは、経路選択部12は、回答を得られる可能性のある選択肢のみをユーザに提示することができる。
これにより、ユーザが何れかの選択肢を選択するまでに質問応答装置10が選択肢を提示し直す回数が比較的少なくて済むと期待される。質問応答装置10によれば、この点で、ユーザへの問い返しを行って回答を文書から抽出する場合に、質問応答装置10の処理が比較的少なくて済む。
また、質問応答装置10によれば、ユーザが何れかの選択肢を選択するまでに質問応答装置10が選択肢を提示し直す回数が比較的少なくて済むことで、質問に対する回答を得られるまでの時間が比較的短くて済むと期待される。
また、ユーザは、回答を得られる可能性のある選択肢から優先に、その選択肢を選択するか否かを判定することができる。あるいは、ユーザは、回答を得られる可能性のある選択肢についてのみ、その選択肢を選択するか否か、または、何れの選択肢を選択するかを判定することができる。この点で、ユーザが選択肢の選択について判断する可能性が比較的少ないことが期待され、ユーザの負担が比較的小さい。
なお、第1実施形態に係る応答側制御部180、または、第2実施形態に係る応答側制御部180の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(オペレーティングシステム)や周辺機器等のハードウェアを含む。
「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の実施形態は、質問応答装置、質問応答方法および記録媒体に適用してもよい。
1 質問応答システム
100 質問応答装置
110 応答側通信部
170 応答側記憶部
180 応答側制御部
181 階層構造データ生成部
182 ユーザクエリ処理部
183 トピック処理部
184 タイプ判定部
185 経路選択部
186 選択肢処理部
187 情報検索部
200 文書データ管理装置
300 補助情報提供装置
400 ユーザ端末装置
410 端末側通信部
420 表示部
430 操作入力部
470 端末側記憶部
480 端末側制御部
900 通信ネットワーク

Claims (8)

  1. ユーザからの質問に基づいて前記質問に対する回答のタイプとして、回答に用いられると想定される単位を判定するタイプ判定部と、
    推論エンジンを用いて構成され、情報の階層構造におけるノードのうち、ユーザからの質問との類似度に基づいて選択されるノードであるユーザクエリノードを、現在位置ノードの初期設定における現在位置ノードとして選択し、選択された現在位置ノードから前記回答のタイプとして想定されている単位が用いられる情報を示すノードである適合ノードへの経路のうち何れか1つまたはそれ以上の前記経路を選択する経路選択部と、
    選択された前記経路に含まれるノードを示す情報を選択肢として前記ユーザに提示する選択肢処理部と、
    を備える、
    質問応答装置。
  2. 前記経路選択部は、前記選択肢の提示に対するユーザの応答に応じて前記経路を選択し直す、
    請求項1に記載の質問応答装置。
  3. 前記経路選択部は、1つの前記経路を選択し、前記ユーザの応答が、選択された前記経路に含まれるノードを選択しないことを示す場合、選択済みの経路以外の1つの前記経路に選択し直す、
    請求項に記載の質問応答装置。
  4. 前記経路選択部は、所定の数の前記経路を選択し、前記ユーザの応答が、選択されたいずれかの前記経路に含まれるノードを選択することを示す場合、選択されたノードを前記現在位置ノードとして前記経路を選択し直す、
    請求項に記載の質問応答装置。
  5. 前記経路選択部は、前記現在位置ノードから前記適合ノードへの経路のうち、前記ユーザの応答に応じて除外された経路以外の経路の各々について、回答を示すノードに到達する可能性の評価値を算出し、
    前記選択肢処理部は、前記選択肢が示すノードを含む経路の評価が高いほど、その選択肢を優先的に前記ユーザに提示する、
    請求項1からの何れか一項に記載の質問応答装置。
  6. 前記経路の選択し直しのための情報を検索する情報検索部をさらに備え、
    前記選択肢処理部は、前記情報検索部が前記経路の選択し直しのための情報を取得した場合、前記選択肢の提示を抑制する、
    請求項1からの何れか一項に記載の質問応答装置。
  7. 質問応答装置が、ユーザからの質問に基づいて前記質問に対する回答のタイプとして、回答に用いられると想定される単位を判定する工程と、
    前記質問応答装置が、推論エンジンを用いて、情報の階層構造におけるノードのうち、ユーザからの質問との類似度に基づいて選択されるノードであるユーザクエリノードを、現在位置ノードの初期設定における現在位置ノードとして選択し、選択された現在位置ノードから前記回答のタイプとして想定されている単位が用いられる情報を示すノードである適合ノードへの経路を設定する工程と、
    前記質問応答装置が、前記経路に含まれるノードを選択肢として前記ユーザに提示する工程と、
    を含む質問応答方法。
  8. コンピュータに、
    ユーザからの質問に基づいて前記質問に対する回答のタイプを判定する工程と、
    推論エンジンを用いて、情報の階層構造におけるノードのうち、ユーザからの質問との類似度に基づいて選択されるノードであるユーザクエリノードを、現在位置ノードの初期設定における現在位置ノードとして選択し、選択された現在位置ノードから前記回答のタイプとして想定されている単位が用いられる情報を示すノードである適合ノードへの経路を設定する工程と、
    前記経路に含まれるノードを選択肢として前記ユーザに提示する工程と、
    を実行させるためのプログラム。
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