JP7259638B2 - 電圧変換器 - Google Patents

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Description

本明細書が開示する技術は、電圧変換器に関する。特に、2個の電圧変換回路が並列に接続されている電圧変換器に関する。
2個の電圧変換回路を並列に接続し、電力を分散して装置全体の許容電力を増大する技術が知られている。特許文献1に、2個の電圧変換回路が並列に接続された電圧変換器が開示されている。それぞれの電圧変換回路には、電圧変換用の2個のスイッチング素子の直列接続が含まれている。それぞれの電圧変換回路には電流センサが備えられている。電流センサは、対応する電圧変換回路を流れる電流を計測する。
特許文献1には、電流センサの異常を検知する技術も開示されている。特許文献1の電圧変換器のコントローラは、4個のスイッチング素子の中の1個をオン(導通状態)に保持し、残りのスイッチング素子をオフ(遮断状態)に保持する。そのときの2個の電流センサの計測値の差から電流センサの異常を検知する。
特開2018-19526号公報
特許文献1に開示された技術では、電流センサでの異常発生をモニタするために、4個のスイッチング素子のうちの1個をオンに保持し残りをオフに保持するという特殊なシーケンスを必要とする。本明細書は、並列に接続された2個の電圧変換回路を含む電圧変換器に関し、特殊なシーケンスを要することなく電流センサの異常発生をモニタする技術を提供する。
本明細書が開示する電圧変換器は、並列に接続されている2個の電圧変換回路と、2個の電流センサと、2個の温度センサと、コントローラを備えている。第1電圧変換回路は電圧変換用の第1スイッチング素子と第1ダイオードの逆並列接続を含んでおり、第2電圧変換回路は電圧変換用の第2スイッチング素子と第2ダイオードの逆並列接続を含んでいる。
第1(第2)電流センサは、第1(第2)電圧変換回路に流れる電流を計測する。第1(第2)温度センサは、第1(第2)スイッチング素子の温度を計測する。コントローラは、第1電流センサと第2電流センサの計測値に基づいて、それぞれの電圧変換回路に流れる電流の比が目標電流比になるように前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子を制御する。コントローラは、第1温度センサの計測値が第2温度センサの計測値を基準とした所定の閾値温度を下回った場合に第1電流センサで異常が生じていることを示す信号を出力する。
例えば第1電流センサで計測値が300[A]で固定される異常が発生した場合を想定する。また、コントローラは、第1、第2電圧変換回路に等しい電流が流れるようにスイッチング素子を制御しているとする。第1電流センサの計測値が300[A]を示す場合、コントローラは、第2電流センサの計測値も300[A]となるように、第2スイッチング素子を駆動する。一方、コントローラは、第1電圧変換回路に流れる電流を下げるように第1スイッチング素子を制御する。そうすると、第1ダイオードを通じて第2電圧変換回路から第1電圧変換回路へ還流電流が生じる。第2スイッチング素子に過大な電流が流れる一方で、第1電圧変換回路では第1ダイオードを通じて還流電流が流れるため、第1スイッチング素子がオン状態であっても電流は流れず、第1スイッチング素子の温度は上がらない。結果、第1スイッチング素子の温度(すなわち第1温度センサの計測値)は、第2スイッチング素子の温度(すなわち、第2温度センサの計測値)よりも低くなる。コントローラは、第1スイッチング素子の温度が第2スイッチング素子の温度よりも低い場合、第1電流センサで異常が発生していると判断する。その場合、コントローラは、第1電流センサで異常が生じていることを示す信号を出力する。
また、コントローラは、第1電圧変換回路の出力電流と第2電圧変換回路の出力電流が所定の比率となるように第1、第2スイッチング素子を制御する場合がある。その場合、両方の電流センサが正常であれば、第1スイッチング素子の温度(第1温度センサの計測値)は、第2スイッチング素子の温度(第2温度センサの計測値)を基準とした所定の閾値温度よりも高くなる。従って、所定の出力比率となるように第1、第2スイッチング素子を制御している場合は、コントローラは、第1温度センサの計測値が第2温度センサの計測値を基準とした所定の閾値温度を下回った場合、第1電流センサで異常が発生していると判断してよい。
上記したコントローラの処理(異常検知処理)は、特別なシーケンスでスイッチング素子を動作させる必要がなく、通常の電圧変換動作中に実施することができる。
なお、第2電流センサの異常発生をモニタリングする場合は、上記の説明において「第1」と「第2」を入れ替えて理解すればよい。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電圧変換器の回路図である。 第1電流センサで異常が発生したときの電流の流れを示す回路図である。 コントローラが実行する電流センサモニタリング処理のフローチャートである。
図面を参照して実施例の電圧変換器2を説明する。図1に、電圧変換器2の回路図を示す。電圧変換器2は、電気自動車に搭載される。電圧変換器2は、バッテリ91の電圧を昇圧してインバータ92に出力する。インバータ92は、昇圧された直流電力を、不図示の走行用モータを駆動する交流電力に変換する。運転者がブレーキを踏むとき走行用モータは発電機として機能し、電力(回生電力)を生成する。交流の回生電力はインバータ92により直流電力に変換され、電圧変換器2へ供給される。電圧変換器2は、インバータ92から供給される回生電力(直流)を降圧してバッテリ91を充電する。すなわち、電圧変換器2は、昇圧機能と降圧機能を有する双方向DC-DCコンバータである。
電圧変換器2は、低電圧端3a、3bと高電圧端4a、4bを有している。低電圧端3a、3bがバッテリ91に接続され、高電圧端4a、4bがインバータ92に接続される。低電圧端3a、3bの間にフィルタコンデンサ5が接続されており、高電圧端4a、4bの間に平滑コンデンサ6が接続されている。
低電圧端3a、3bと高電圧端4a、4bの間には、2個の電圧変換回路(第1電圧変換回路10と第2電圧変換回路20)が並列に接続されている。
第1電圧変換回路10について説明する。第1電圧変換回路10は、2個のスイッチング素子(第1上スイッチング素子11と第1下スイッチング素子12)、2個のダイオード(第1上ダイオード13と第1下ダイオード14)、リアクトル15、第1電流センサ16を備えている。2個のスイッチング素子11、12は、高電圧端4a、4bの間に直列に接続されている。第1上スイッチング素子11には第1上ダイオード13が逆並列に接続されており、第1下スイッチング素子12には第1下ダイオード14が逆並列に接続されている。リアクトル15は、2個のスイッチング素子11、12の直列接続の中点19と、低電圧端の正極3aの間に接続されている。第1電流センサ16は、リアクトル15に流れる電流、すなわち、第1電圧変換回路10に流れる電流を計測する。
第1上スイッチング素子11は、降圧動作に関与し、第1下スイッチング素子12は昇圧動作に関与する。2個のスイッチング素子11、12は、コントローラ30によって制御される。コントローラ30は、不図示の上位コントローラから指令を受け、2個のスイッチング素子11、12を制御する。上位コントローラは、低電圧端3a、3bの電圧と高電圧端4a、4bの電圧の比の目標値(目標電圧比)をコントローラ30に与える。コントローラ30は、目標電圧比が実現されるように、スイッチング素子11、12のそれぞれのデューティ比を決定し、決定されたデューティ比のパルス幅変調信号(PWM信号)をそれぞれのスイッチング素子11、12へ供給する。なお、第1上スイッチング素子11に対するPWM信号と第1下スイッチング素子12に対するPWM信号は相補的な関係にある。相補的なPWM信号をスイッチング素子11、12の夫々に供給することで、低電圧端3a、3bと高電圧端4a、4bのそれぞれに加わる電圧に応じて昇圧と降圧が受動的に切り替わる。すなわち、インバータ92の出力交流の周波数が走行用モータの回転数に対応する周波数よりも高くなれば、バッテリ91からインバータ92へと電力が流れ(昇圧動作が実施され)、走行用モータはトルクを発生する。逆に、インバータ92の出力交流の周波数が走行用モータの回転数に対応する周波数よりも低くなれば、走行用モータは発電し、回生電力がインバータ92からバッテリ91へと流れる(降圧動作が実施される)。
第2電圧変換回路20の構造は第1電圧変換回路10の構造と同じである。第2電圧変換回路20のスイッチング素子(第2上スイッチング素子21と第2下スイッチング素子22)、ダイオード(第2上ダイオード23と第2下ダイオード24)、リアクトル25、第2電流センサ26、温度センサ27、28は、それぞれ、第1電圧変換回路10のスイッチング素子(第1上スイッチング素子11と第1下スイッチング素子12)、ダイオード(第1上ダイオード13と第1下ダイオード14)、リアクトル15、第1電流センサ16、温度センサ17、18に対応する。第2電圧変換回路20の構成と動作は第1電圧変換回路のそれと同じであるので詳しい説明は省略する。
第1電圧変換回路10(第2電圧変換回路20)には、2個の温度センサ17、18(27、28)も備えられている。温度センサ17(27)は、第1上スイッチング素子11(第2上スイッチング素子21)の温度を計測する。温度センサ18(28)は、第1下スイッチング素子12(第2下スイッチング素子22)の温度を計測する。電流センサ16、26の計測値と温度センサ17、18、27、28の計測値はコントローラ30に送られる。
コントローラ30は、不図示の上位コントローラから第1電圧変換回路10を流れる電流と第2電圧変換回路20を流れる電流の比の目標値(目標電流比)を受け取る。コントローラ30は、受け取った目標電流比が実現されるように、第1電圧変換回路10と第2電圧変換回路20のそれぞれの電圧比を調整する。具体的には、コントローラ30は、第1電圧変換回路10(第2電圧変換回路20)を流れる電流が少なければ、第1電圧変換回路10(第2電圧変換回路20)の電圧比をわずかに高める。そうすると、第1電圧変換回路10(第2電圧変換回路20)を流れる電流が増える。
上記したように、コントローラ30は、第1電圧変換回路10の第1電流センサ16と第2電圧変換回路20の第2電流センサ26の計測値に基づいて、第1、第2電圧変換回路10、20の電圧比を調整する。従って、電流センサ16あるいは電流センサ26に異常が生じると、2個の電圧変換回路10、20のそれぞれに流れる電流のバランスが崩れ、一方の電圧変換回路に過電流が流れ得る。一例として、図2に、第1電流センサ16で異常が発生したときの電流の流れを示す。図2おける太線矢印線が電流の流れを示している。
図2は、昇圧時において第1電流センサ16で異常が生じ、その出力が300[A]で固定したときの電流の流れを示している(実際には第1電圧変換回路10には300[A]も流れていない)。ここでは、第1電圧変換回路10と第2電圧変換回路20の目標電流比は1:1であると仮定する。また、バッテリ91の最大出力電流は100[A]であると仮定する。
コントローラ30は、第1電流センサ16の計測値として、300[A]の電流値を得る。コントローラ30は、第1電圧変換回路10と第2電圧変換回路20の目標電流比が1:1であることから、第1電圧変換回路10を流れる電流を下げ、第2電圧変換回路20を流れる電流が増加するように、スイッチング素子11、12、21、22を制御する。
しかしながら、第1電流センサ16の計測値は、第1電圧変換回路10に流れている実際の電流に関わりなく固定値の300[A]である。それゆえ、コントローラ30は、第2電圧変換回路20にも300[A]の電流が流れるようにスイッチング素子21、22を制御することになる。バッテリ91から供給される電流は最大100[A]なので、第2電圧変換回路20に300[A]が流れるために200[A]の自励的な還流電流が生じる。還流電流は、第2下スイッチング素子22から第1電圧変換回路10の第1下ダイオード14、中点19、リアクトル15、リアクトル25を通り第2下スイッチング素子22へと戻る。リアクトル25と第2下スイッチング素子22には、バッテリ91から供給される100[A]の電流と、200[A]の還流電流を合わせて300[A]が流れることになる。
還流電流のため、第1下スイッチング素子12には、オンとオフの状態に関わらずに電流が流れない。第2下スイッチング素子22には大電流が流れ、第1下スイッチング素子12には電流が流れない。それゆえ、第2下スイッチング素子22の温度は第1下スイッチング素子12の温度と比較して大きく上昇することになる。
第2電流センサ26で異常が発生し、その計測値が大きな値で固定すると、上記とは逆に、第1下スイッチング素子12に大きな電流が流れ、第2下スイッチング素子22には電流が流れない。その結果、第1下スイッチング素子12の温度は第2下スイッチング素子22の温度と比較して大きく上昇することになる。
上記と同様の現象は降圧動作時(すなわち、第1上スイッチング素子11と第2上スイッチング素子21に電流が流れるとき)にも生じ得る。すなわち、降圧動作時に第1電流センサ16の計測値が大きな値で固定すると、第2上スイッチング素子21の温度が第1上スイッチング素子11の温度と比較して大きく上昇する。また、降圧動作時に第2電流センサ26の計測値が大きな値で固定すると、第1上スイッチング素子11の温度が第2上スイッチング素子21の温度と比較して大きく上昇する。
上記で説明したように、第1電流センサ16の計測値が大きな電流値で固定すると、第1下スイッチング素子12の温度が第2下スイッチング素子22の温度よりも下がる。あるいは、降圧動作時であれば、第1電流センサ16の計測値が大きな電流値で固定すると、第1上スイッチング素子11の温度が第2上スイッチング素子21の温度よりも下がる。
上記の事象は、第1電圧変換回路10と第2電圧変換回路20の目標電流比が1:1のときに限られずに成立する。例えば、第2電圧変換回路20の目標電流が第1電圧変換回路10の目標電流の2倍である場合を検証する。以下、降圧動作の場合(すなわち、第1下スイッチング素子12と第2下スイッチング素子22に電流が流れる場合)を想定する。
電流センサ16、26が正常であれば、第2電圧変換回路20の第2下スイッチング素子22に流れる電流は、第1電圧変換回路10の第1下スイッチング素子12に流れる電流の2倍となる。このとき、第2電圧変換回路20の第2下スイッチング素子22の温度は、第1電圧変換回路10の第1下スイッチング素子12よりも、一定値だけ高い温度になる。第1下スイッチング素子12(第2下スイッチング素子22)の温度を基準にした第2下スイッチング素子22(第1下スイッチング素子12)の温度は、目標電流比に応じて定まる。
ここで、第1電流センサ16で異常が発生した場合、第1下ダイオード14を介して第2電圧変換回路20から第1電圧変換回路10へ電流が還流する。その結果、第2電圧変換回路20の第2下スイッチング素子22の温度が上昇し、第1電圧変換回路10の第1下スイッチング素子12の温度が下がる。すなわち、第1電流センサ16の計測値が大きな値で固定すると、温度センサ18の計測値(第1下スイッチング素子12の温度)が、温度センサ28の計測値(第2下スイッチング素子22の温度)を基準とした所定の閾値温度を下回る。それゆえ、電流センサ16、26と温度センサ18、28の計測値から、電流センサの異常を検知することができる。第2電流センサ26の異常も同様のアルゴリズムで検知することができる。また、昇圧時も同様のアルゴリズムで電流センサ16または電流センサ26の異常を検知することができる。コントローラ30は、定期的に温度センサ17、18、27、28の計測値を比較し、温度差から電流センサ16または電流センサ26の異常の有無をモニタリングする。
図3にコントローラ30が実行する電流センサモニタリング処理のフローチャートを示す。コントローラ30は、一定の周期で図3の処理を繰り返す。ここで、第1上スイッチング素子11の温度(温度センサ17の計測値)を第1上スイッチング素子温度T1Uと称し、第1下スイッチング素子12の温度(温度センサ18の計測値)を第1下スイッチング素子温度T1Lと称する。同様に、第2上スイッチング素子21の温度(温度センサ27の計測値)を第2上スイッチング素子温度T2Uと称し、第2下スイッチング素子22の温度(温度センサ28の計測値)を第2下スイッチング素子温度T2Lと称する。
コントローラ30は、温度センサ17、18、27、28の夫々から計測値(温度T1U、T1L、T2U、T2L)を取得する(ステップS2)。
コントローラ30は、第1電圧変換回路10のスイッチング素子11、12の温度T1U、T1Lを、第2電圧変換回路20のスイッチング素子21、22の温度T2U、T2Lと比較する(ステップS3)。ステップS3に記載されている記号dT2は、閾値温度を特定するためのオフセットである。第1、第2電圧変換回路10、20の目標電流比が1:1の場合、オフセットdT2は、第1電圧変換回路10のスイッチング素子11、12の温度と第2電圧変換回路20のスイッチング素子21、22の温度の許容温度差に設定される。オフセットdT2は、第1電圧変換回路10と第2電圧変換回路20の目標電流比と許容電流差に基づいて設定される。後述するオフセットdT1についても同様である。
第1上スイッチング素子温度T1Uが第2上スイッチング素子温度T2Uを基準とした閾値温度(すなわちT2U―dT2)よりも小さい場合、あるいは、第1下スイッチング素子温度T1Lが第2下スイッチング素子温度T2Lを基準とした閾値温度(すなわちT2L―dT2)よりも小さい場合(ステップS3:YES)、第1電流センサ16で異常が生じていることが判明する。その場合、コントローラ30は、第1電流センサ16で異常が生じている旨を示す信号(第1電流センサ異常信号)を出力する(ステップS4)。
第1電流センサ異常信号は、上位コントローラあるいは、インストルメントパネルに送られる。第1電流センサ異常信号を受けた上位コントローラは、第1電流センサ16で異常が生じた旨を示すメッセージをダイアグメモリへ記憶する。ダイアグメモリは、車両をメンテナンスするスタッフが参照するメモリである。第1電流センサ異常信号を受けたインストルメントパネルは、異常発生を示す警告ランプを点灯させる。
第1上スイッチング素子温度T1Uが第2上スイッチング素子温度T2Uを基準とした閾値温度(すなわちT2U―dT2)以上である場合、あるいは、第1下スイッチング素子温度T1Lが第2下スイッチング素子温度T2Lを基準とした閾値温度(すなわちT2L―dT2)以上である場合(ステップS3:NO)、コントローラ30は、第1電流センサ16は正常であると判断する。
次に、コントローラ30は、第2電圧変換回路20のスイッチング素子21、22の温度T2U、T2Lを、第1電圧変換回路10のスイッチング素子11、12の温度T1U、T1Lと比較する(ステップS5)。ステップS5に記されている記号dT1も、スイッチング素子21、22の温度T2U、T2Lに対する閾値温度を決定するためのオフセットである。先に述べたように、オフセットdT1は、第1電圧変換回路10と第2電圧変換回路20の目標電流比と許容電流差に基づいて設定される。
第2上スイッチング素子温度T2Uが第1上スイッチング素子温度T1Uを基準とした閾値温度(すなわちT1U―dT1)よりも小さい場合、あるいは、第2下スイッチング素子温度T2Lが第1下スイッチング素子温度T1Lを基準とした閾値温度(すなわちT1L―dT1)よりも小さい場合(ステップS5:YES)、第2電流センサ26で異常が生じていることが判明する。その場合、コントローラ30は、第2電流センサ26で異常が生じている旨を示す信号(第2電流センサ異常信号)を出力する(ステップS6)。
第2電流センサ異常信号は、上位コントローラあるいは、インストルメントパネルに送られる。第2電流センサ異常信号を受けた上位コントローラは、第2電流センサ26で異常が生じた旨を示すメッセージをダイアグメモリへ記憶する。また、第2電流センサ異常信号を受けたインストルメントパネルは、異常発生を示す警告ランプを点灯させる。
第2上スイッチング素子温度T2Uが第1上スイッチング素子温度T1Uを基準とした閾値温度(すなわちT1U―dT1)以上である場合、あるいは、第2下スイッチング素子温度T2Lが第1下スイッチング素子温度T1Lを基準とした閾値温度(すなわちT1L―dT1)以上である場合(ステップS5:NO)、コントローラ30は、第2電流センサ26は正常であると判断する。
以上のとおり、電圧変換器2は、それぞれの電圧変換回路のスイッチング素子の温度を比較することで、電流センサの異常を検知することができる。図3の処理を実行するのに、スイッチング素子11、12、21、22の駆動の特別なシーケンスは必要ない。図3の処理は、電圧変換回路10、20の動作中に実施することができる。すなわち、実施例で説明した電流センサモニタリング処理は、電圧変換器2の動作中に任意のタイミングで実行することができる。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例の電圧変換器2は、双方向DC-DCコンバータである。本明細書が開示する技術は、昇圧コンバータ、あるいは、降圧コンバータに適用することもできる。昇圧コンバータは、図1の回路図から上スイッチング素子11、21を外した回路に相当する。降圧コンバータは、図1の回路図から下スイッチング素子12、22を外した回路に相当する。いずれの回路も、スイッチング素子とダイオードの逆並列接続を含む2個の電圧変換回路が並列に接続された回路構成を備える。
本明細書が開示する技術は、2個の電圧変換回路がスイッチング素子とダイオードの逆並列接続を有していることを利用する。そのような逆並列回路を有していることで、電流センサの異常時には一方の電圧変換回路から他方の電圧変換回路へ還流電流が流れ、スイッチング素子の温度が変化する。その温度変化を捉えて電流センサの異常を検知する。
第1上スイッチング素子11(第1下スイッチング素子12)が第1スイッチング素子の一例に相当し、第1上ダイオード13(第1下ダイオード14)が第1ダイオードの一例に相当する。第2上スイッチング素子21(第2下スイッチング素子22)が第2スイッチング素子の一例に相当し、第2上ダイオード23(第2下ダイオード24)が第2ダイオードの一例に相当する。温度センサ17(温度センサ18)が第1温度センサの一例に相当し、温度センサ27(温度センサ28)が第2温度センサの一例に相当する。電流センサ16が第1電流センサの一例に相当し、電流センサ26が第2電流センサの一例に相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:電圧変換器 10、20:電圧変換回路 11、12、21、22:スイッチング素子 13、14、23、24:ダイオード 15、25:リアクトル 16、26:電流センサ 17、18、27、28:温度センサ 30:コントローラ 91:バッテリ 92:インバータ

Claims (1)

  1. 電圧変換用の第1スイッチング素子と第1ダイオードが逆並列に接続されている第1電圧変換回路と、
    前記第1電圧変換回路と並列に接続されており、電圧変換用の第2スイッチング素子と第2ダイオードが逆並列に接続されている第2電圧変換回路と、
    前記第1電圧変換回路に流れる電流を計測する第1電流センサと、
    前記第2電圧変換回路に流れる電流を計測する第2電流センサと、
    前記第1スイッチング素子の温度を計測する第1温度センサと、
    前記第2スイッチング素子の温度を計測する第2温度センサと、
    前記第1電流センサと前記第2電流センサの計測値に基づいて、それぞれの電圧変換回路に流れる電流の比が目標電流比になるように前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子を制御するコントローラと、
    を備えており、
    前記コントローラは、前記第1温度センサの計測値が、前記第2温度センサの計測値を基準とした所定の閾値温度を下回った場合に前記第1電流センサで異常が生じていることを示す信号を出力する、電圧変換器。
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