JP7259388B2 - 駐車支援装置、駐車支援方法 - Google Patents
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Description
また、車両を停めることが出来ても、障害物が邪魔になって扉を開くことが出来ない事態が生じることを回避するために、扉の開閉に要するスペースと障害物との位置関係も、運転者が認識し易い態様で表示する技術も提案されている(特許文献1)。
こうすれば、車両を狭い場所に駐車させる場合でも、障害物の位置と乗員位置とを考慮して決定された適切な駐車位置に適切な駐車方向で、車両を容易に駐車させることが可能となる。
A.装置構成 :
図1には、本実施例の駐車支援装置100を搭載した車両1についての説明図である。図示されるように、車両1には、後方の状況を撮影する後方カメラ10や、車室内の状況を撮影する車内カメラ11が搭載されており、これらは駐車支援装置100に接続されている。また、車両1には、シフトレバー12が搭載されており、シフトレバー12を操作することによって、車両1の前進あるいは後退を切り換えることができる。シフトレバー12には、シフトレバー12の位置(以下、シフト位置)を検出するシフト位置センサー12sが搭載されており、シフト位置センサー12sの出力は駐車支援装置100に入力されている。更に、車両1には、液晶などの表示画面15も搭載されており、駐車支援装置100は表示画面15に画像を表示することが可能となっている。
尚、これらの「部」は、本実施例の駐車支援装置100が、運転者による駐車操作を支援するために備える機能を便宜的に分類した抽象的な概念であり、駐車支援装置100の内部が、これらの「部」に物理的に区分されていることを表すものではない。これらの「部」は、LSIなどを用いたハードウェアとして実現することもできるし、CPUの上で実行されるソフトウェアとして実現することもできるし、更にはこれらの組合せとして実現することもできる。
障害物検出部102は、後方カメラ10に接続されており、シフトレバー12が後退位置に設定された旨の情報をシフト位置検出部101から受け取ると、後方カメラ10で撮影した画像を取得する。そして、取得した画像を解析することによって、車両1の後方で車両1を駐車可能なスペースを有する駐車場所を検出すると、駐車場所の周囲に存在する障害物の位置を検出する。尚、本実施例の障害物検出部102は、後方カメラ10で撮影した画像を解析することによって、駐車場所および障害物を検出するものとして説明するが、他の方法を用いても良い。例えば、電磁波や、レーザー光や、超音波などを走査して物体からの反射を検出すれば、障害物の位置を検出することができる。そして、障害物の位置が検出できれば、車両1を駐車可能なスペース(すなわち、駐車場所)の有無も検出することができるので、このような方法によって駐車場所および障害物を検出しても良い。
誘導経路出力部106は、誘導経路生成部105で生成された誘導経路を受け取ると、表示画面15に表示するための画像を生成して、表示画面15に出力する。こうすれば、車両1の運転者が、表示画面15に表示された誘導経路に従って車両1を後退させることで、障害物の位置や乗員位置を考慮した望ましい駐車位置に車両1を駐車することができる。このため、たとえ十分なスペースの無い駐車場所に車両1を駐車する場合でも、運転者は車両1を容易に駐車することが可能となる。
図3には、本実施例の駐車支援装置100が実行する駐車支援処理のフローチャートが示されている。
駐車支援処理では、先ず始めに、シフトレバー12のシフト位置が後退位置に設定されているか否かを判断する(S100)。シフト位置はシフト位置センサー12sによって検出することが出来る。
その結果、シフト位置が後退位置に設定されていない場合は(S100:no)、駐車支援は不要と考えられるので、以下の各種の操作を行うことなく、S100の判断を繰り返すことによって待機状態となる。
そして、駐車場所に十分な広さの駐車スペースがあるか否かを判断する(S103)。これは、次のような判断である。
そして、十分な駐車スペースがある場合は(S103:yes)、車両1の左右の扉開閉範囲3d,3,3rl,3rrが、建物や塀や障害物などに接触しないように、車両1の駐車位置2を決定する(S104)。図4中の駐車場所には、車両1の駐車位置2が破線で表示されている。
その後、先頭に戻って、シフト位置が後退位置にあるか否かを判断し(S100)、後退位置のままであった場合は(S100:yes)、上述した続く一連の操作を繰り返す(S101~S106)。その結果、表示画面15に表示される誘導経路5が刻々と更新されていき、運転者は表示画面15を見ながら車両1を駐車位置2に駐車させることができる。
ところが、図5に例示するように、駐車場所に障害物(例えばスペアタイヤ50や自動二輪車51など)が置かれていた場合、普通に駐車したのでは、車両1の左右の扉開閉範囲3d,3,3rl,3rrに、障害物が入り込んでしまう。このような場合には、十分な駐車スペースが無いと判断する(図3のS103:yes)。
図6に示した例では、車両1の運転者Pdの他には、左後部座席に座った乗員Ppが検出されている。このため、運転席の扉開閉範囲3dと、左後部座席の扉開閉範囲3rlとに障害物(図6では、スペアタイヤ50および自動二輪車51)が入り込まないような駐車位置2を決定する。尚、図6に示した例では、助手席の扉開閉範囲3aにはスペアタイヤ50が入り込んでいるが、助手席には乗員が座っていないので助手席の扉が開けられなくても問題は無い。
もちろん、検出された全ての乗員位置に対応する扉開閉範囲に障害物が入り込まないような駐車位置2を決定できるとは限らない。たとえば、図8に例示したように、車両1の運転者Pdの他に、左後部座席の乗員Ppが検出されており、障害物(ここでは、スペアタイヤ50および自動二輪車51)が駐車場所の左側に置かれていた場合には、運転席の扉開閉範囲3dに障害物が入り込まず、更に、左後部座席の扉開閉範囲3rlにも障害物が入り込まないような駐車位置2を決定することは困難である。
その後、先頭に戻って、シフト位置が後退位置にあるか否かを判断し(S100)、後退位置のままであった場合は(S100:yes)、上述した続く一連の操作を繰り返す(S101~S103、S107~S110)。その結果、表示画面15に表示される誘導経路5が刻々と更新されていき、運転者は表示画面15を見ながら車両1を駐車位置2に駐車させることができる。
その結果、駐車場所に十分な駐車スペースが無い場合でも、運転者が車両1を容易に駐車させることが可能となる。
上述した本実施例の駐車支援装置100では、車両1を駐車位置2に誘導する誘導経路5を表示画面15に表示ことによって、運転者の駐車操作を支援するものとして説明した。従って、ハンドル操作は運転者が行う必要がある。
しかし、今日の車両1にはハンドルを操舵する操舵アクチュエータを搭載したものも存在しており、このような車両1では、誘導経路5に従って、少なくともハンドル操作を自動で行うようにしても良い。
操舵制御部151は、ハンドルを操舵する操舵アクチュエータ20に接続されている。そして、誘導経路生成部105から誘導経路5を受け取ると、その誘導経路5に沿って車両1が後退するように、操舵アクチュエータ20を制御する。変形例の駐車支援装置150では、アクセル操作やブレーキ操作は運転者が行う。もちろん、アクセル操作を制御するアクセル制御部や、ブレーキ操作を制御するブレーキ制御部を駐車支援装置150に搭載しておくことによって、アクセル操作やブレーキ操作も駐車支援装置150が行っても良い。
こうすれば、駐車場所に十分な駐車スペースが無い場合でも、より一層容易に、運転者が車両1を駐車させることが可能となる。
5…誘導経路、 10…後方カメラ、 11…車内カメラ、
12…シフトレバー、 12s…シフト位置センサー、 15…表示画面、
100…駐車支援装置、 101…シフト位置検出部、 102…障害物検出部、
103…乗員位置検出部、 104…駐車位置決定部、 105…誘導経路生成部、
106…誘導経路出力部、 150…駐車支援装置、 151…操舵制御部。
Claims (6)
- 車両(1)の運転者が前記車両を駐車場所に駐車させる駐車操作を支援する駐車支援装置(100)であって、
前記駐車場所の周辺に存在する障害物(50、51)を検出する障害物検出部(102)と、
前記車両の車室内での乗員位置を検出する乗員位置検出部(103)と、
前記障害物の位置と前記乗員位置とに基づいて、前記駐車場所での前記車両の駐車位置(2)および駐車方向を決定する駐車位置決定部(104)と、
前記駐車位置および前記駐車方向が得られるように前記車両を誘導する誘導経路(5)を生成する誘導経路生成部(105)と、
前記誘導経路を表示画面(15)上に出力する誘導経路出力部(106)と
を備える駐車支援装置。 - 請求項1に記載の駐車支援装置であって、
前記駐車位置決定部は、前記車両の扉を開閉させるために要する扉開閉範囲(3d,3a,3rl,3rr)を記憶しており、前記乗員位置の扉の前記扉開閉範囲内に前記障害物が入らないように、前記駐車位置および前記駐車方向を決定する
ことを特徴とする駐車支援装置。 - 請求項1または請求項2に記載の駐車支援装置であって、
前記駐車位置決定部は、前記乗員位置検出部で検出された全ての前記乗員位置に対応する前記扉開閉範囲内に前記障害物が入らない前記駐車位置および前記駐車方向を決定することができない場合には、少なくとも運転席が存在する側の前記乗員位置の前記扉開閉範囲内には前記障害物が入らない前記駐車位置および前記駐車方向を決定する
ことを特徴とする駐車支援装置。 - 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の駐車支援装置であって、
前記車両のシフト位置が後退位置に設定されたことを検出するシフト位置検出部(101)を備え、
前記誘導経路出力部は、前記シフト位置が後退位置に設定されたことを検出した場合に、前記誘導経路を出力する
ことを特徴とする駐車支援装置。 - 車両(1)の運転者が前記車両を駐車場所に駐車させる駐車操作を支援する駐車支援装置(150)であって、
前記駐車場所の周辺に存在する障害物(50、51)を検出する障害物検出部(102)と、
前記車両の車室内での乗員位置を検出する乗員位置検出部(103)と、
前記障害物の位置と前記乗員位置とに基づいて、前記駐車場所での前記車両の駐車位置(2)および駐車方向を決定する駐車位置決定部(104)と、
前記駐車位置および前記駐車方向が得られるように前記車両を誘導する誘導経路(5)を生成する誘導経路生成部(105)と、
前記誘導経路に基づいて、前記車両の操舵を制御する操舵制御部(151)と
を備える駐車支援装置。 - 車両(1)の運転者が前記車両を駐車場所に駐車させる駐車操作を支援する駐車支援方法であって、
前記駐車場所の周辺に存在する障害物(50、51)を検出する工程(S102)と、
前記車両の車室内での乗員位置を検出する工程(S107)と、
前記障害物の位置と前記乗員位置とに基づいて、前記駐車場所での前記車両の駐車位置(2)および駐車方向を決定する工程(S108)と、
前記駐車位置および前記駐車方向が得られるように前記車両を誘導する誘導経路(5)を生成する工程(S109)と、
前記誘導経路を表示画面(15)上に出力する工程(S110)と
を備える駐車支援方法。
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