JP7258799B2 - イオン源、質量分析計、イオン源制御方法 - Google Patents
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Description
本発明は、試料をイオン化するイオン源に関する。
質量分析などにおいて用いる一般的なイオン化法であるエレクトロスプレー法(以下「ESI法」という)は、試料溶液をキャピラリの上流端から導入し、電界などにより下流端からイオンや液滴を噴霧する方式である。イオン化効率向上のため、キャピラリの外側にガス噴霧管を配置してガスを噴霧し、あるいはキャピラリから噴霧されたイオンや液滴に対して加熱ガスを噴霧する場合がある。
キャピラリの内径は非常に小径なので詰まりを生じる可能性が高く、試料溶液の種類や使用条件などによっては頻繁にキャピラリを交換する必要がある。しかし従来のESIイオン源のキャピラリ交換作業は煩雑な上、交換後のキャピラリ下流端の位置の再現性は検出感度の再現性に影響する。質量分析計のイオン導入口に対するキャピラリ下流端の位置は検出感度に大きく影響するためである。
下記特許文献1は、キャピラリ下流端の位置を調整する技術を記載している。同文献においては、あらかじめキャピラリとジョイントを締着して一体化し、ジョイントをマニホルドに対して回転螺入することにより、前後方向に移動可能(キャピラリを筐体部に取り付けた状態でキャピラリ下流端位置を調節可能)となるようにしている(同文献の要約参照)。
特許文献1記載の方法は、実際に試料溶液を流して生成したイオンの感度を見ながら位置を最適化するのに適した技術であり、イオンを生成する前に最適位置か否かを判断することができない。そのため、スループット低下や試料のロスが生じる。
また、キャピラリを抜き差しして交換する場合、キャピラリが小径であるので挿入時に途中部分(例えば、ガス噴霧管の内部)で引っかかり、所望の位置(例えば、ガス噴霧管下流端から僅かにキャピラリ下流端が飛び出した位置)まで達していない可能性も考えられる。この状態で試料溶液を送液してしまうと、ガス噴霧管内部が水浸しになり、汚染や装置故障のトラブルの要因になり得る。
キャピラリの飛び出し具合はある程度目視で確認できるが、目視で得られる位置分解能には限界がある。カメラやセンサなどを配置しキャピラリ下流端位置を管理する方法も考えられるが、装置の大型化、複雑化につながる。また、ESIイオン源においてはイオン化効率向上のため、キャピラリ下流端から噴霧されたイオンや液滴を、加熱ガスなどで加熱する。これによりイオン源周辺は高温になるので、その近傍にカメラやセンサを配置することは現実的ではない。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、キャピラリ下流側の先端位置が適正であるか否かを正確かつ効率的に把握することができるイオン源およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係るイオン源は、キャピラリに対して試料を導入していないとき電源がキャピラリに対して電圧を印加することにより生じる電流を計測し、前記電流が許容範囲内にある場合は前記キャピラリの露出量が適正である旨を表す露出量情報を出力し、前記許容範囲内にない場合は前記突出量が適正でない旨を表す前記突出量情報を出力する。
本発明に係るイオン源によれば、分析スループットを低下させることなく、キャピラリ下流側の先端位置が適正であるか否かを正確かつ効率的に把握することができる。これによりキャピラリ先端位置の再現性が向上し、高い分析再現性を実現できる。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る質量分析計1の構成図である。質量分析計1は、イオン源2、真空容器4などから構成される。真空容器4は内部に質量分析部3などを有する。イオン源2は、主にイオン生成部5とイオン源チャンバ6から構成される。
図1は、本発明の実施形態1に係る質量分析計1の構成図である。質量分析計1は、イオン源2、真空容器4などから構成される。真空容器4は内部に質量分析部3などを有する。イオン源2は、主にイオン生成部5とイオン源チャンバ6から構成される。
イオン源2が生成したイオンは、導入電極7の穴8から真空容器4の中に導入され、質量分析部3によって分析される。質量分析部3には電源9から様々な電圧が印加される。電源9による電圧印加のタイミングや電圧値は制御部10(演算部)が制御する。制御部10はその他、イオン源2が備える各部や質量分析計1が備える各部を制御することもできる。
イオン生成部5においては、キャピラリ11に対して試料溶液を導入し、キャピラリ11の下流端12から電界などによりイオンや液滴を噴霧する。キャピラリ11に印加する電圧値は、数kV程度(絶対値)が一般的である。正イオンを生成する場合、キャピラリ11には+数kVの電圧が印加される。負イオンを生成する場合、キャピラリ11には-数kVの電圧が印加される。試料溶液の流量は、キャピラリ11の内径に依存するが、一般にはnL/分オーダからmL/分オーダ程度の範囲に設定される。試料溶液の流量などの条件にもよるが、キャピラリ11の内外径は、共に1mm以下程度に設定するのが一般的である。
真空容器4に導入されない液滴やそれらが気化した成分などが装置外に漏洩しないように、イオン源チャンバ6と真空容器4の間は、密閉状態(または密閉に近い状態)にする場合がある。さらに、この余分な成分などを排気するための排気ポート13を有してもよい。キャピラリ11の下流端12の噴霧状態を観察するために、イオン源チャンバ6の一部にガラスなどの透明な部材で構成した窓14を有してもよい。
真空容器4の内部は図1に示すように、複数の真空室15、16、17で区切られている場合もある。各真空室は各々、小径の穴18、19によってつながっている。導入電極7の穴8やこれらの穴18、19は、イオンの通り道であり、各々の穴を有する部材に電圧を印加してもよい。その場合は、真空容器4などの筐体部と絶縁物(図示せず)などを介して絶縁する必要がある。真空室の数は図1よりも多い場合も少ない場合もある。
真空室15、16、17は、各々、真空ポンプ20、21、22で排気されて、各々、数百Pa程度、数Pa程度、0.1Pa以下程度に保持するのが一般的である。真空室16には、イオンを収束させながら透過させるイオン輸送部23がある。イオン輸送部23としては多重極電極や静電レンズなどを用いることができる。イオン輸送部23は真空室15や17など、その他の真空室に配置する場合もある。イオン輸送部23には電源9から、高周波電圧、直流電圧、交流電圧などの他、これらを組み合わせた電圧などが印加される。
質量分析部3は、イオン分析部24や検出器25などによって構成される。イオン分析部24は、イオンを分離または解離する。イオン分析部24としては、イオントラップ、四重極フィルタ電極、コリジョンセル、飛行時間型質量分析計(TOF)などの他、これらを組み合わせた構成などを用いることができる。イオン分析部24を通過したイオンは検出器25によって検出される。検出器25としては、電子増倍管やマルチチャンネルプレート(MCP)などを用いることができる。検出器25が検出したイオンは電気信号などに変換され、制御部10はその電気信号を用いてイオンの質量や強度などの情報を詳細に分析する。制御部10は、ユーザからの指示入力の受け付けや電圧等の制御をするための入出力部やメモリ等を備え、電源操作に必要なソフトウェア等なども有している。電源9から質量分析部3に供給する電圧としては、高周波電圧、直流電圧、交流電圧などの他、これらを組み合わせた電圧などを用いることができる。
図1の構成においては、導入電極7の前段に、対向電極26を配置している。導入電極7と対向電極26の間にガスを流し、対向電極26の穴27から噴霧させることにより、キャピラリ11の下流端12から噴霧された過剰な液滴などのノイズ成分が導入電極7の穴8に入ることを抑制できる。ガスの流量は0.5~10L/min程度とし、窒素やアルゴンなどの不活性ガスを使用するのが一般的である。対向電極26の穴27の直径は1mm以上、印加電圧は最大±数kV程度が一般的である。
図1の構成においては、キャピラリ11の周囲にガス噴霧管28を配置し、キャピラリ11とガス噴霧管28の間にガスを流しガス噴霧管28の下流端29から噴霧することにより、キャピラリ11の下流端12から噴霧された液滴の気化を促進しイオン化効率を向上できる。ガスの流量は0.5~10L/min程度とし、窒素やアルゴンなどの不活性ガスを使用するのが一般的である。ガス噴霧管28の下流端29の内径は1mm以下程度に設定するのが一般的である。
さらなるイオン化効率向上のために、キャピラリ11の下流端12からイオンや液滴が噴霧される空間を加熱ガス(最大800℃程度)により加熱してもよい(図示せず)。加熱ガスの流量は0.5~50L/min程度とし、窒素やアルゴンなどの不活性ガスを使用するのが一般的である。
キャピラリ11は、パッキン、Oリング、フェラルなどの密閉手段(図示せず)を介してコネクタ30に固定される。キャピラリ11とコネクタ30は接着、溶接、ロウ付けなどによって一体化されていてもよい。キャピラリ11とガス噴霧管28の間にガスを流す場合は、ガスを密閉するためのシール材31を配置した方がよい。図1においてはシール材は面シールになっているが、気密が保持できれば軸シールなど他の構成でもよい。シール材31としてはOリング、パッキンや樹脂やゴムなどのリングなどを用いることができる。
コネクタ30は配管接続部32を有し、配管接続部32を介してコネクタ30に対して配管(図示せず)を接続することができる。配管に試料溶液を供給することによってキャピラリ11に試料が供給される。
キャピラリ11の詰まりなどの原因でキャピラリ11を交換(ここではキャピラリ11とコネクタ30が固定された状態で交換)した後、図1のようにコネクタ30とガス噴霧管28の面同士が接するので、キャピラリ11の長さの器差が小さい場合、下流端12のZ方向の位置は再現するはずである。しかしながら、ガス噴霧管28の下流側は噴霧するガスの速度を速めるために細くなっていることが多く、非常に小径なキャピラリ11は途中で引っ掛かるなどによって、図1とは異なりキャピラリ11がガス噴霧管28の下流端29から僅かに飛び出すような定位置に来ていない可能性がある。キャピラリ11の下流端12がガス噴霧管28の内部に留まった状態で試料を送液するとガス噴霧管28の内部が水浸しになり、汚染や装置故障のトラブルの要因になり得る。
そこで本実施形態1においては、キャピラリ11を交換した後、電源33からキャピラリ11に対して電圧を印加した時に対向電極26に流れる電流値をモニタする電流計34を備えることとした。制御部10は、モニタした電流値にしたがってキャピラリ11の下流端12の位置を判断し、その結果によって、分析実行か中止かを決定する。中止の場合は例えば表示器35などによってアラートを提示する。アラートとしては、視覚的なモニタ、ランプ、ディスプレイ、聴覚的なブザー、サイレンなど、様々なものを用いることができる。
図2は、キャピラリ11を交換する手順を説明するフローチャートである。キャピラリ11の交換時に新しいキャピラリ11をセットした後に対向電極26に流れる電流値を電流計34によってモニタする。制御部10は測定結果にしたがってキャピラリ11の下流端12の位置が正規の位置であるか否かを判断する。制御部10はその判断結果にしたがって、キャピラリ11の下流端12の位置が正規位置であるか否かを表す突出量情報を出力する。突出量については後述の図6~図9を用いて説明する。正規位置であれば分析を実行し、正規位置と判断できない場合、制御部10は表示器35によってアラートを出力する。
実際の合否判断に際しては、ある程度の電流値範囲を合格とする場合が多い。例えば、正規位置において計測される電流値(I)が30μA±2μAであった場合、ばらつきの最小値(I1)=28μAから最大値(I2)=32μAの範囲を合格、つまり、I1≦I≦I2の条件が合格範囲とすることができる。この合格条件は1例であり、異なる条件式を使用して、さらに広い範囲や狭い範囲に設定することも可能である。不合格判定となってアラートが出た場合、キャピラリ11を取り付け直す。数度繰り返しても不合格判定となる場合は、部品自体のエラーと判断して、新規のキャピラリ11と交換してもよい。
図3は、液体クロマトグラフ(LC)と質量分析計1を組み合わせた例である。一般的に質量分析計1は図3のように液体クロマトグラフ(LC)37と組み合わせて使用することが多い。LC37は主に、ポンプ38と39、ミキサー40、試料注入部41、分離カラム42などから構成される。試料注入部41に注入した試料は、ポンプ38と39によって各々送液され、ミキサー40によって混合された移動相43と44により、分離カラム42へと送られる。ミキサー40における混合比は、ポンプ38と39の流量比によって調節可能である。移動相43と44は、一方が水(または水が主成分の溶媒)、もう一方がメタノールやアセトニトリルなどの有機溶媒(または有機溶媒が主成分の溶媒)を使用することが多い。一般的にLC37は、移動相43と44において使用する水や有機溶媒などによって洗浄・平衡化された分離カラム42に試料を注入した後、移動相43または44、または両移動相を混合した溶液により、分離カラム42から試料成分を溶出する。溶出の際、移動相43と44の混合比を時間的に変化させていくことにより、時間ごとに試料成分のLCピークを取得することができる(LC分離)。図3のようにLC37の下流にイオン源2を配置することにより、LCピークに対応した試料が時間毎にイオン化され、質量分析計1によってそのイオンが分析される。分離カラム42の種類、移動相43と44の混合比、配管類の長さなどから、試料成分に対応したLCピークのタイミング(保持時間)が一義的に定義できる。
図4は、キャピラリを交換するタイミングについて説明するチャートである。図3のシステムにおいては、ポンプ38と39がキャピラリ11に送液する過程において、キャピラリ11の詰まりによる圧力異常や、キャピラリ11の下流端12の劣化による感度低下などが起こり得る。このような現象が起きた場合、キャピラリ11を新品に交換するのが一般的である。圧力異常や感度低下が起きた場合、一旦分析を停止し、送液、送気、通電などを停止する(この際、通常は真空ポンプ20、21、22を停止しない)。その後、ポンプ38と39の圧力やイオン源2の温度が十分に下がってキャピラリ11の交換が可能な状態になったら、図2の交換フローを実施する。交換フローが終了したら送液、送気、通電などを起動する。ポンプ38と39の圧力やイオン源2の温度が十分に安定し、分析可能な状態になったら分析を開始する。
図5は、交換可能状態や分析可能状態を判断する機能の例である。例えばLC37の圧力をモニタする圧力計45や、イオン源2の温度をモニタする温度調節部46を設けてもよい。この他にも、電源類や装置カバー類(図示せず)などに様々なインタロック機能を配置しておくことも可能である。
図6は、キャピラリ11の下流端12の位置による電流値の違いを確認するために使用した予備実験のための構成例を示す。簡便のため、図1との相違点のみ説明する。本構成は、対向電極26の穴27の中心に対するガス噴霧管28の下流端29のZ方向の相対位置(Zneb)を変化させるための駆動部47と、キャピラリ11の下流端12のZ方向の相対位置(Zcapi)を変化させるための駆動部48を有する。キャピラリ11とガス噴霧管28それぞれのZ方向の相対位置が変化するので、本構成ではシール材31を軸シール方式にしている。対向電極26の穴27の直径は4mmのものを使用した。
図6において、キャピラリ11の下流端12は、イオン源チャンバ6内の空間に対して突出している。この突出量は、キャピラリ11のうちガス噴霧管28によって覆われていない部分(長さLの部分)がイオン源チャンバ6内の空間に対して露出している部分の長さとして定義することもできるし、キャピラリ11自体がイオン源チャンバ6の内壁から突出している長さとして定義することもできる。いずれの定義を用いる場合においても、この突出量が適正であるか否かを判定することにより、キャピラリ11の下流端12の位置が適正であるか否かを判定することができる。このことを検証した結果について図7~図9を用いて説明する。
図7は、Znebを固定しキャピラリ11の突出量(L)を変化させたとき対向電極26に流れる電流値を電流計34でモニタした結果を示す。ここでは、対向電極26とキャピラリ11の中心との間の距離(X)を5mmとし、電源33からキャピラリ11とガス噴霧管28に5kVを印加した。図7において、Znebを5~15mmの範囲で1mm間隔で固定し、キャピラリ11の突出量(L)を変化させたときの電流値をプロットした。Znebの固定は、図1のようにガス噴霧管28の位置がイオン源チャンバ6などの筐体部分によって規制されている構成を前提としている。Znebを固定してLを変化させることにより、(a)キャピラリ11のうちガス噴霧管28によって覆われていない部分(長さLの部分)がイオン源チャンバ6内の空間に対して露出している部分の長さが変化するとともに、(b)キャピラリ11自体がイオン源チャンバ6の内壁から突出している長さが変化することになる。すなわちキャピラリ11がイオン源チャンバ6内の空間に対して突出している突出量が変化することになる。
いずれのZnebの条件においてもLによる電流値の差が顕著である。これは、電流値にしたがって、キャピラリ11の下流端12の位置が正規位置か否かを判断可能であることを示唆している。したがって、キャピラリ11のうちガス噴霧管28によって覆われていない部分(長さLの部分)がイオン源チャンバ6内の空間に対して露出している部分の長さLを用いて、あるいはキャピラリ11自体がイオン源チャンバ6の内壁から突出している長さを用いて、下流端12の位置が正規位置か否かを判断できる。
図8は、Zcapiを5~12mmの範囲で1mm間隔で固定し、キャピラリ11の突出量(L)を変化させたときの電流値をプロットしたものである。Zcapiの固定は、図1とは異なりキャピラリ11の位置がイオン源チャンバ6などの筐体部分によって規制されている構成を前提としている。Zcapiを固定してLを変化させることにより、キャピラリ11のうちガス噴霧管28によって覆われていない部分(長さLの部分)がイオン源チャンバ6内の空間に対して露出している部分の長さが変化することになる。すなわちキャピラリ11がイオン源チャンバ6内の空間に対して突出している突出量が変化することになる。
いずれのZcapiの条件でもLによる電流値の差が顕著である。これは、電流値にしたがって、キャピラリ11の下流端12の位置が正規位置か否かを判断可能であることを示唆している。したがって、キャピラリ11のうちガス噴霧管28によって覆われていない部分(長さLの部分)がイオン源チャンバ6内の空間に対して露出している部分の長さLを用いて、下流端12の位置が正規位置か否かを判断できる。
図9は、Lを一定にしてZcapiを変えた条件毎に電流値をプロットした結果を示す。Lを固定してZcapiを変化させることにより、キャピラリ11自体がイオン源チャンバ6の内壁から突出している長さが変化することになる。すなわちキャピラリ11がイオン源チャンバ6内の空間に対して突出している突出量が変化することになる。図9に示す結果によれば、キャピラリ11自体がイオン源チャンバ6の内壁から突出している長さを用いて、下流端12の位置が正規位置か否かを判断できる。
図7~図9の検証結果によれば、キャピラリ11の下流端12と対向電極26との間の相対位置(X)が一定であるにも関わらず、キャピラリ11がイオン源チャンバ6内の空間に対して突出している突出量が電流値に大きく依存することが分かる。したがって電流値を用いて、キャピラリ11の位置が適正であるか否かを判定できる。
<実施の形態1:まとめ>
本実施形態1に係るイオン源2は、試料をキャピラリ11に対して供給していないとき電源33がキャピラリ11に対して電圧印加することによって流れる電流を電流計34によって計測し、制御部10はその計測結果にしたがって、キャピラリ11が正規位置にあるか否かを判定する。これにより、質量分析計1がイオンを分析開始する前の時点で、キャピラリが正規位置にあるか確認できるので、汚染や装置故障などによるトラブルを防止でき、かつ、高い分析安定性を確保できる。
本実施形態1に係るイオン源2は、試料をキャピラリ11に対して供給していないとき電源33がキャピラリ11に対して電圧印加することによって流れる電流を電流計34によって計測し、制御部10はその計測結果にしたがって、キャピラリ11が正規位置にあるか否かを判定する。これにより、質量分析計1がイオンを分析開始する前の時点で、キャピラリが正規位置にあるか確認できるので、汚染や装置故障などによるトラブルを防止でき、かつ、高い分析安定性を確保できる。
<実施の形態2>
図10は、本発明の実施形態2に係るイオン源2の構成図である。本実施形態2では、電流測定結果によりキャピラリ11の位置を調整する構成について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図10は、本発明の実施形態2に係るイオン源2の構成図である。本実施形態2では、電流測定結果によりキャピラリ11の位置を調整する構成について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図10のイオン源2は、ガス噴霧管28に対してキャピラリ11のZ方向の位置を調整する駆動部48を備える。キャピラリ11とガス噴霧管28との間のZ方向の相対位置が変化するので、本構成ではシール材31を軸シール方式にしている。
図11は、本実施形態2においてキャピラリ11を交換する手順を説明するフローチャートである。キャピラリ11の交換時に新しいキャピラリ11をセットした後に対向電極26に流れる電流値を電流計34によってモニタする。制御部10は測定結果にしたがって、キャピラリ11の下流端12の位置が正規位置であるか否かを判断する。正規位置であれば分析実行する。正規位置と判断できない場合、電流測定の回数(n)が1回目であれば駆動部48によってキャピラリ11の下流端12のZ方向の位置を調節する。位置調整においては、例えば図7のようなあらかじめ得られた結果を元に、測定結果の電流値から現在の位置を判断し、その位置と正規位置との間の差分を補正するように調整することが考えられる。この調節は自動でも手動でもよい。位置調整した後に再度電流を測定し、図2と同様にI1≦I≦I2の範囲であれば合格とし分析開始する。再測定でも不合格の場合はn=2となるので、部品自体のエラーと判断して、図2と同様にアラートを出し、新規のキャピラリ11と交換する、などの対応をとることができる。測定回数のnの閾値はn=2以外の値に設定することも可能である。
本実施形態2に係るイオン源2によれば、キャピラリ11の取り付け位置が最適でなくても、キャピラリ11を取り外すことなく位置調整が可能になる。これにより、キャピラリ11交換によるスループットのロスを最小限にできる。
<実施の形態3>
図12は、本発明の実施形態3に係るイオン源2の構成図である。本実施形態3では、電流測定結果によりガス噴霧管28の位置を調整する構成について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図12は、本発明の実施形態3に係るイオン源2の構成図である。本実施形態3では、電流測定結果によりガス噴霧管28の位置を調整する構成について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図12のイオン源2は、キャピラリ11に対してガス噴霧管28のZ方向の位置を調整する駆動部47を備える。キャピラリ11とガス噴霧管28との間のZ方向の相対位置が変化するので、本構成ではシール材31を軸シール方式にしている。キャピラリ11の位置を基準とするので、キャピラリ11やコネクタ30の位置が、部材(図示せず)などを介してイオン源チャンバ6などの筐体部分に対し規制されている構造となる。キャピラリ11を交換する手順は図11とほぼ同様なので、説明を省略する。
本実施形態3に係るイオン源2も実施形態2と同様に、キャピラリ11の取り付け位置が最適でなくても、キャピラリ11を取り外すことなく位置調整が可能になる。これにより、キャピラリ11交換によるスループットのロスを最小限にできる。実施形態2で説明した駆動部47と実施形態3で説明した駆動部48は、図6のように併用することもできる。
<実施の形態4>
図13は、本発明の実施形態4に係るイオン源2の構成図である。本実施形態4では、導入電極7の電流値によりキャピラリ11の下流端位置を判断する構成のイオン源について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図13は、本発明の実施形態4に係るイオン源2の構成図である。本実施形態4では、導入電極7の電流値によりキャピラリ11の下流端位置を判断する構成のイオン源について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図13においては実施形態1~3とは異なり、対向電極26が無い。試料溶液の流量が小さい条件においては、対向電極26や対向電極26の内側からのガス噴霧が不要なケースもある。本構成はかかる場合において適用できる。本構成においては対向電極26がないので、電流計34は導入電極7に流れる電流値を測定する。その他の構成や手順は実施形態1~3と同様であり、同様の効果が得られる。
<実施の形態5>
図14は、本発明の実施形態5に係るイオン源2の構成図である。本実施形態5に係るイオン源2は、ガス噴霧管28を備えていない。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図14は、本発明の実施形態5に係るイオン源2の構成図である。本実施形態5に係るイオン源2は、ガス噴霧管28を備えていない。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
試料溶液の流量が小さい条件においては、ガス噴霧管28やガス噴霧管28の内側からのガス噴霧が不要なケースもある。ガス噴霧管28がないので、本実施形態5においてキャピラリ11やコネクタ30はアダプタ部材49などに設置される。その他の構成や手順は実施形態1~4と同様であり、同様の効果が得られる。
<実施の形態6>
図15は、本発明の実施形態6に係るイオン源2の構成図である。本実施形態6では、偏向電極の電流値によりキャピラリ11の下流端位置を判断する構成について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図15は、本発明の実施形態6に係るイオン源2の構成図である。本実施形態6では、偏向電極の電流値によりキャピラリ11の下流端位置を判断する構成について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図15の構成は実施形態1で説明した構成に加えて、偏向電極50を備える。導入電極7から液滴などのノイズ成分が流入すると、真空容器4の内部の各種電極類の汚染につながり感度低下を招く。さらには検出器25の寿命を早めることにもつながる。対向電極26の内部からの逆向きのガス噴霧などによって、ある程度のノイズ流入を防ぐことが可能であるが、それでも足りない場合などは、イオンや液滴の噴霧口であるキャピラリ11の下流端12を遠ざけるなどの対応が必要になる場合がある。下流端12を遠ざけることによってノイズの流入は低下するが、イオンの流入も低下し感度低下につながってしまう。この感度低下を補うためにイオン源チャンバ6内に偏向電極50を配置する場合がある。偏向電極50に対して最大±数kV程度の電圧を印加することにより、強制的に導入電極7の方向にイオンを偏向させ、イオン導入効率を向上させる。
キャピラリ11を導入電極7から遠ざけた上で、対向電極26や導入電極7における電流値を計測する場合、両者間の距離が遠いので上手く電流検出できない可能性がある。その場合、より近くに配置可能な偏向電極50に流れる電流値をモニタすることにより、対向電極26や導入電極7における電流値を計測するのと同様の効果が得られる。その他の構成や手順は実施形態1~5と同様である。
<実施の形態7>
図16は、本発明の実施形態7に係るイオン源2の構成図である。本実施形態7では、電流測定専用電極の電流値によりキャピラリ11の下流端位置を判断する構成について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図16は、本発明の実施形態7に係るイオン源2の構成図である。本実施形態7では、電流測定専用電極の電流値によりキャピラリ11の下流端位置を判断する構成について説明する。説明簡便のため、実施形態1との相違点について主に説明する。
図16の構成は実施形態1で説明した構成に加えて、電流測定専用電極51を備える。キャピラリ11の下流端12からはイオンとともに液滴などの汚染物質も噴霧されるので、対向電極26、導入電極7、偏向電極50などの表面が汚染される可能性がある。質量分析計1は真空により導入電極7の穴8からイオンを引き込んでいるので、これら電極類に多少の汚れが付いても、気流の力でイオンが導入され、感度低下率は小さい。しかしながら、これら電極類の電流を計測する場合、汚染による電界の変化が懸念される。そこで本実施形態7では、電流のモニタ専用の電流測定専用電極51を配置することとした。他の電極類よりも電流測定専用電極51がキャピラリ11の下流端12に近い位置にないと、他の電極類に放電電流が流れてしまうが、反対に電流測定専用電極51を下流端12に近づけ過ぎると電界を乱してしまい、イオン化効率を低下させてしまう。そのため、図16のように駆動部52を配置し、分析時には、電界の妨げにならず、かつ、分析時の汚染に晒されない箇所まで電流測定専用電極51を移動可能なことが望ましい。
本実施形態7に係るイオン源2によれば、汚染による電流計測結果の信頼性を高めることができるので、下流端12が正規位置にあるか否かの判定精度も向上する。さらに電流測定専用電極51が分析に対して与える影響も緩和することができる。
<実施の形態8>
図17は、本発明の実施形態8に係るキャピラリ交換手順を説明するフローチャートである。本実施形態8では、電流測定結果を元に、キャピラリ電圧を調整して分析工程を実施する動作例について説明する。イオン源2や質量分析計1の構成は実施形態1~7と同様である。以下では説明の便宜上、実施形態1に係るイオン源2の構成を前提とするが、その他実施形態に係るイオン源2においても本フローチャートを用いることができる。
図17は、本発明の実施形態8に係るキャピラリ交換手順を説明するフローチャートである。本実施形態8では、電流測定結果を元に、キャピラリ電圧を調整して分析工程を実施する動作例について説明する。イオン源2や質量分析計1の構成は実施形態1~7と同様である。以下では説明の便宜上、実施形態1に係るイオン源2の構成を前提とするが、その他実施形態に係るイオン源2においても本フローチャートを用いることができる。
キャピラリ11の交換時に新しいキャピラリ11をセットした後に対向電極26に流れる電流値を電流計34によってモニタする。図2と同様に測定結果がI1≦I≦I2の範囲であれば合格とし分析開始する。不合格の場合でもキャピラリ11に印加する電圧値を調節すれば同様の電界(感度)が得られる範囲(I3≦I≦I4)であれば、位置調整や再交換をせずにそのままの状態で電圧調整し、再度電流値を測定し合格であれば、電圧を補正した条件で分析開始する。電圧調整が不可能な範囲(I3≦I≦I4以外)や再電流測定で不合格の場合は、部品自体のエラーと判断して、アラートを出し新規のキャピラリ11と交換する、などの対応をとることができる。I1≦I≦I2やI3≦I≦I4の合格条件は1例であり、異なる条件式を使用して、さらに広い範囲や狭い範囲に設定することも可能である。
図18は、I3≦I≦I4の範囲について説明するグラフである。図18は、図6の構成においてX=3mm、Zneb=25mm固定で、Lと電圧値を変えた結果をプロットしたものである。キャピラリ11の外径は0.27mm、ガス噴霧管28の先端内径は0.4mmのものを使用した。この構成で最適な条件を、キャピラリ11に対する印加電圧については5.5kV、L=0.7mmと仮定する(30μA程度)。本実験で使用した電源33は印加範囲が最大5.8kVであるので、L=0.1mm刻みの条件で30μAを達成可能なのは、L=0.6~0.9mmの範囲となる。つまり、このLの構成においては電圧調整で30μAに調整可能と考えられる。例えば、最初の電流測定において、印加電圧5.5kVで40μAという結果が出ればL=0.9mm程度と推測できる。その場合、電圧を5.3kVまで下げることにより、30μA程度の電流が流れる電界に調整可能である。
実際の分析における最適電圧が4kVである場合を例として、分析時の補正印加電圧について説明する。図18の横軸と縦軸の相関が、分析時の印加電圧とイオン強度の相関と同様の傾向を示す場合、前述の例では、5.5kVから5.3kVに電圧調整しているので、比率の関係から分析時の補正電圧は3.855kVに設定することにより、L=0.7mmかつ4kVの条件と同等のイオン強度が得られることになる。この補正に関する換算式は、その他の分析条件などにも左右されるので、この例の限りではない。
本実施形態8に係るキャピラリ交換手順により、キャピラリ11の取り付け位置が最適でなくても、キャピラリ11を取り外すことなく位置調整が可能になるので、交換によるスループットのロスを最小限にできる。本実施形態8における電圧調整方法は、その他実施形態における下流端12の位置調整方法と併用してもよい。
<実施の形態9>
図19は、本発明の実施形態9に係るキャピラリ交換手順を説明するフローチャートである。本実施形態9では、キャピラリ11に対して複数の電圧を印加することによりそれぞれ得られる電流値のプロファイルを基準プロファイルと比較することにより、下流端12の位置について合否判断する。イオン源2や質量分析計1の構成は実施形態1~8と同様である。
図19は、本発明の実施形態9に係るキャピラリ交換手順を説明するフローチャートである。本実施形態9では、キャピラリ11に対して複数の電圧を印加することによりそれぞれ得られる電流値のプロファイルを基準プロファイルと比較することにより、下流端12の位置について合否判断する。イオン源2や質量分析計1の構成は実施形態1~8と同様である。
図20~図22は、基準プロファイルと計測結果を比較する例を示す。キャピラリ11に対してそれぞれ異なる電圧を印加すると図20~図22の実線でプロットされるプロファイルが得られる。制御部10は、この実線を基準プロファイルして用いる。図20では電流測定が可能な電圧値の閾値(電流値が立ち上がる閾値電圧)が、基準プロファイルと実測結果との間で異なっている。図21では印加電圧に対する電流値の傾きが、基準プロファイルと実測結果との間で異なっている。図22では同じ印加電圧に対する電流値が基準プロファイルと実測結果との間で異なっている。制御部10は、基準プロファイルと実測結果との間の各誤差に許容範囲を設定しておき、許容範囲内ならば合格、許容範囲外ならば不合格と判定する。判定には、これ以外の指標を使用してもよい。
本実施形態9に係るキャピラリ交換手順によれば、キャピラリ11に対して単一の電圧を印加する場合と比較して、電流値に基づく判定がより正確となる。本実施形態9に係る基準プロファイルと実測結果を比較する方法は、図11や図17のキャピラリ交換フローにも応用することが可能である。
<実施の形態10>
図23は、本発明の実施形態10に係るイオン源2の動作手順を説明するフローチャートである。本実施形態10に係るイオン源2は、分析休止時に電流値を測定する。電流値測定の結果の合否判断においては、上記各実施形態に係る方法を使用することができる。合格の場合は次の分析へ進み、不合格の場合はキャピラリ11の交換や位置調整や電圧調整を実施する。各実施形態に係る方法を組み合わせてもよい。
図23は、本発明の実施形態10に係るイオン源2の動作手順を説明するフローチャートである。本実施形態10に係るイオン源2は、分析休止時に電流値を測定する。電流値測定の結果の合否判断においては、上記各実施形態に係る方法を使用することができる。合格の場合は次の分析へ進み、不合格の場合はキャピラリ11の交換や位置調整や電圧調整を実施する。各実施形態に係る方法を組み合わせてもよい。
図24は、電流値を繰り返し計測した結果の例である。電流値を繰り返し測定すると、図24に示すような分析回数-誤差曲線が得られる。縦軸の誤差としては、例えば図20~図22で示した様々な誤差を用いることができる。制御部10は、誤差の積算値が閾値以上になった時点で不合格判定とすることができ。これにより、部品劣化や寿命の予兆診断が可能となる。
<本発明の変形例について>
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、各実施例に使用される各種電極は電圧が印加されるので、筐体部分などに取り付ける際は、絶縁部材を介して取り付ける場合があるが、簡便のため各図においては絶縁物を図示していないことを付言しておく。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、各実施例に使用される各種電極は電圧が印加されるので、筐体部分などに取り付ける際は、絶縁部材を介して取り付ける場合があるが、簡便のため各図においては絶縁物を図示していないことを付言しておく。
以上の実施形態において、電源9がキャピラリ11に対して電圧を印加したとき各電極に流れる電流を電流計34によって計測することを説明したが、電流計34はキャピラリ11に流れる電流を直接的または間接的に計測してもよい。この場合であっても以上の実施形態と同様の効果を発揮できる。すなわち、試料をキャピラリ11に対して供給していないとき電源9がキャピラリ11に対して電圧を印加することにより生じる電流を計測できればよい。
以上の実施形態において、制御部10は、突出量情報を任意の形式で出力することができる。例えばディスプレイなどを介してユーザに対して突出量を提示することができる。あるいは、例えば突出量を記述したデータを他の演算装置などに対して出力することもできる。その他適当な出力形式を用いることもできる。
以上の実施形態において、制御部10は、例えばその機能を実装した回路デバイスなどのハードウェアを用いて構成することもできるし、その機能を実装したソフトウェアをCPU(Central Processing Unit)などの演算装置が実行することにより構成することもできる。
1:質量分析計
2:イオン源
3:質量分析部
4:真空容器
5:イオン生成部
6:イオン源チャンバ
7:導入電極
8:穴
9:電源
10:制御部
11:キャピラリ
12:下流端
13:排気ポート
14:窓
15~17:真空室
18~19:穴
20~22:真空ポンプ
23:イオン輸送部
24:イオン分析部
25:検出器
26:対向電極
27:穴
28:ガス噴霧管
29:下流端
30:コネクタ
31:シール材
32:配管接続部
33:電源
34:電流計
35:表示器
37:液体クロマトグラフ(LC)
38~39:ポンプ
40:ミキサー
41:試料注入部
42:分離カラム
43~44:移動相
45:圧力計
46:温度調節部
47:駆動部
48:駆動部
49:アダプタ部材
50:偏向電極
51:電流測定専用電極
52:駆動部
2:イオン源
3:質量分析部
4:真空容器
5:イオン生成部
6:イオン源チャンバ
7:導入電極
8:穴
9:電源
10:制御部
11:キャピラリ
12:下流端
13:排気ポート
14:窓
15~17:真空室
18~19:穴
20~22:真空ポンプ
23:イオン輸送部
24:イオン分析部
25:検出器
26:対向電極
27:穴
28:ガス噴霧管
29:下流端
30:コネクタ
31:シール材
32:配管接続部
33:電源
34:電流計
35:表示器
37:液体クロマトグラフ(LC)
38~39:ポンプ
40:ミキサー
41:試料注入部
42:分離カラム
43~44:移動相
45:圧力計
46:温度調節部
47:駆動部
48:駆動部
49:アダプタ部材
50:偏向電極
51:電流測定専用電極
52:駆動部
Claims (13)
- 試料をイオン化するイオン源を制御するイオン源制御方法であって、
前記イオン源は、
前記試料を含む溶液が通過するキャピラリ、
前記キャピラリの先端部分を収容するイオン源チャンバ、
前記キャピラリに対して電圧を印加する電源、
前記キャピラリに対して前記試料を導入していないとき前記電源が前記キャピラリに対して電圧を印加することにより生じる電流を計測する電流計、
を備え、
前記イオン源制御方法は、前記キャピラリの先端部分が前記イオン源チャンバ内の空間に対して突出している突出量が適正であるか否かを表す突出量情報を出力するステップを有し、
前記突出量情報を出力するステップにおいては、前記電流計が計測した前記電流が許容範囲内にある場合は前記突出量が適正である旨を表す前記突出量情報を出力し、前記許容範囲内にない場合は前記突出量が適正でない旨を表す前記突出量情報を出力する
ことを特徴とするイオン源制御方法。 - 前記イオン源はさらに、前記キャピラリを移動させることにより前記突出量を調整する第1駆動部を備え、
前記イオン源制御方法はさらに、
前記電流計が計測した前記電流が前記許容範囲内にない場合は、前記第1駆動部によって前記キャピラリを移動させることにより前記突出量を調整するステップ、
前記突出量を調整した後において前記電流計が計測した前記電流が前記許容範囲内にある場合は前記突出量が適正である旨を表す前記突出量情報を出力し、前記許容範囲内にない場合は前記突出量が適正でない旨を表す前記突出量情報を出力するステップ、
を有する
ことを特徴とする請求項1記載のイオン源制御方法。 - 前記イオン源はさらに、
前記キャピラリの少なくとも一部を収容し、前記キャピラリが噴射した物質を気化させるガスを噴射するガス噴霧管、
前記ガス噴霧管を移動させることにより前記突出量を調整する第2駆動部、
を備え、
前記イオン源制御方法はさらに、
前記電流計が計測した前記電流が前記許容範囲内にない場合は、前記第2駆動部によって前記ガス噴霧管を移動させることにより前記突出量を調整するステップ、
前記突出量を調整した後において前記電流計が計測した前記電流が前記許容範囲内にある場合は前記突出量が適正である旨を表す前記突出量情報を出力し、前記許容範囲内にない場合は前記突出量が適正でない旨を表す前記突出量情報を出力するステップ、
を有する
ことを特徴とする請求項1記載のイオン源制御方法。 - 前記イオン源はさらに、
前記キャピラリが噴射する前記試料内に含まれるイオンを分析する分析装置に対して前記イオンを導入する導入穴を有する導入電極、
前記導入電極と前記キャピラリとの間に配置され、前記導入穴と連通している第2導入穴を有する対向電極、
前記導入電極と前記対向電極との間の空間に対してガスを導入することにより前記第2導入穴から前記ガスを噴出させるガス導入口、
を備え、
前記突出量情報を出力するステップにおいては、前記電源が前記キャピラリに対して電圧を印加することにより生じる電流として、前記対向電極に流れる電流を前記電流計が計測した結果を取得する
ことを特徴とする請求項1記載のイオン源制御方法。 - 前記イオン源はさらに、前記キャピラリが噴射する前記試料内に含まれるイオンを分析する分析装置に対して前記イオンを導入する導入穴を有する導入電極を備え、
前記突出量情報を出力するステップにおいては、前記電源が前記キャピラリに対して電圧を印加することにより生じる電流として、前記導入電極に流れる電流を前記電流計が計測した結果を取得する
ことを特徴とする請求項1記載のイオン源制御方法。 - 前記イオン源はさらに、
前記キャピラリが噴射する前記試料内に含まれるイオンを分析する分析装置に対して前記イオンを導入する導入穴を有する導入電極、
前記イオンを前記導入電極へ向けて偏向させる偏向電極、
を備え、
前記突出量情報を出力するステップにおいては、前記電源が前記キャピラリに対して電圧を印加することにより生じる電流として、前記偏向電極に流れる電流を前記電流計が計測した結果を取得する
ことを特徴とする請求項1記載のイオン源制御方法。 - 前記イオン源はさらに、前記キャピラリの先端部分に対する相対位置を調整することができる電流測定電極を備え、
前記突出量情報を出力するステップにおいては、前記電源が前記キャピラリに対して電圧を印加することにより生じる電流として、前記電流測定電極に流れる電流を前記電流計が計測した結果を取得し、
前記イオン源制御方法はさらに、
前記キャピラリに対して前記試料を導入していないとき、前記電流測定電極を第1位置まで移動させた上で前記電流測定電極に流れる電流を前記電流計が計測した結果を取得するステップ、
前記キャピラリに対して前記試料を導入しているとき、前記電流測定電極を前記第1位置よりも前記キャピラリの先端部分から離れた第2位置へ移動させるステップ、
を有する
ことを特徴とする請求項1記載のイオン源制御方法。 - 前記イオン源制御方法はさらに、
前記電流計が計測した前記電流が前記許容範囲内になく、かつ第2許容範囲内にある場合は、前記電源が前記キャピラリに対して印加する電圧を変更するステップ、
前記電源が前記キャピラリに対して印加する電圧を変更した後において前記電流計が計測した前記電流が前記許容範囲内にある場合は前記変更した電圧を前記キャピラリに対して印加するように前記電源を制御し、前記許容範囲内にない場合は前記突出量が適正でない旨を表す前記突出量情報を出力するステップ、
を有する
ことを特徴とする請求項1記載のイオン源制御方法。 - 前記イオン源制御方法はさらに、前記電流計が計測した前記電流が前記許容範囲内になく、かつ前記第2許容範囲内にない場合は、前記突出量が適正でない旨を表す前記突出量情報を出力するステップを有する
ことを特徴とする請求項8記載のイオン源制御方法。 - 前記イオン源はさらに、前記電源が前記キャピラリに対して印加する電圧と前記電流計が計測する電流との間の対応関係をあらかじめ計測することによって取得した対応関係データを格納する記憶部を備え、
前記イオン源制御方法はさらに、前記電源が前記キャピラリに対して印加する電圧と前記電流計が計測する電流との間の対応関係を実測した実測データと、前記対応関係データとの間の誤差が第3許容範囲内である場合は、前記突出量が適正である旨を表す前記突出量情報を出力し、前記第3許容範囲内にない場合は前記突出量が適正でない旨を表す前記突出量情報を出力するステップを有する
ことを特徴とする請求項1記載のイオン源制御方法。 - 前記誤差として、
前記電流計が計測する電流が0から立ち上がる閾値電圧、
前記電源が前記キャピラリに対して印加する電圧に対する、前記電流計が計測する電流の傾き、
前記電源が前記キャピラリに対して印加する同じ電圧値に対して前記電流計が計測する電流、
のうち少なくともいずれかについて、前記実測データと前記対応関係データとの間の差分を取得する
ことを特徴とする請求項10記載のイオン源制御方法。 - 試料をイオン化するイオン源であって、
前記試料を含む溶液が通過するキャピラリ、
前記キャピラリの先端部分を収容するイオン源チャンバ、
前記キャピラリに対して電圧を印加する電源、
前記キャピラリに対して前記試料を導入していないとき前記電源が前記キャピラリに対して電圧を印加することにより生じる電流を計測する電流計、
前記キャピラリの先端部分が前記イオン源チャンバ内の空間に対して突出している突出量が適正であるか否かを表す突出量情報を出力する演算部、
を備え、
前記演算部は、前記電流計が計測した前記電流が許容範囲内にある場合は前記突出量が適正である旨を表す前記突出量情報を出力し、前記許容範囲内にない場合は前記突出量が適正でない旨を表す前記突出量情報を出力する
ことを特徴とするイオン源。 - 請求項12記載のイオン源を備えることを特徴とする質量分析計。
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