JP7258593B2 - 車両用灯具の制御装置および車両用灯具システム - Google Patents

車両用灯具の制御装置および車両用灯具システム Download PDF

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Description

本発明は、車両の姿勢変化に対応して車両用灯具(例えば前照灯)による光の照射方向を制御する技術に関する。
乗員や積荷による車両のピッチ方向の姿勢変化に対応して前照灯による光の照射方向(光軸)を調整する制御(オートレベリング制御)が知られている。このようなオートレベリング制御によれば、車両の姿勢変化があった場合にも対向車両や先行車両などに対してグレアを与えることを防ぐことができる。このようなオートレベリング制御を実現する方法の1つとして加速度センサを用いる方法が知られている。
ところで、オートレベリング制御に加速度センサを用いる場合、加速度センサの温度特性に対する補正が必要となる。多くの加速度センサでは、センサ自身の温度変化に伴う出力値の変動が存在するからである。この補正を行うには、例えば車両の工場出荷時において、水平な場所で加速度センサを加熱あるいは冷却することによりセンサ自身の温度を変化させてその際の出力値の変化量を取得しておき、この変化量を元にして補正値を設定することが考えられる。しかし、この方法を用いる場合には工場出荷時に多大な時間がかかってしまうという不都合がある。
これに対して、例えば特許第5761982号公報(特許文献1)には、車両の走行中において、車両前後方向の加速度と車両上下方向の加速度を2軸に対応させた座標に各加速度値をプロットし、直線近似を行うことにより車両傾斜角を求めてオートレベリング制御を行うことを前提とし、その際の近似直線の切片の変化を元にして加速度センサの温度特性による誤差を補正するという技術が記載されている。
しかし、上記従来技術では、車両の走行中しか温度特性による誤差の補正を実行できないという不都合がある。通常、加速度センサの温度変化が起きやすいのはむしろ停車中であることが多いため、停車中における対策が望まれる。
特許第5761982号公報
本発明に係る具体的態様は、オートレベリング制御を行う際に、加速度センサの温度特性の変化によらず車両角度をより精度よく求めることが可能な技術を提供することを目的の1つとする。
[1]本発明に係る一態様の車両用灯具の制御装置は、(a)加速度センサを用いて検出される車両の前後方向に関連する第1加速度及び当該車両の上下方向に関連する第2加速度を用いて、当該車両の停車中におけるピッチ方向の姿勢変化に応じて車両用灯具の光軸を可変に制御するための制御装置であって、(b)前記第1加速度及び前記第2加速度の各々に関する基準値である第1基準加速度及び第2基準加速度を保持する保持部と、(c)前記第1基準加速度及び前記第2基準加速度と、前記加速度センサにより検出される前記第1加速度及び前記第2加速度を用いて前記車両の車両角度を求める角度設定部と、(d)前記角度設定部により求められた前記車両の車両角度に基づいて前記車両用灯具の光軸を制御するための制御信号を生成して当該車両用灯具へ供給する光軸設定部と、(e)前記第1基準加速度及び前記第2基準加速度を所定間隔で更新する更新部と、(f)前記加速度センサの温度の変化量が所定の第1閾値以上である場合に前記車両角度を補正する補正部と、を含み、(g)前記補正部は、前記温度の変化量が前記第1閾値以上である場合に、前記第1加速度と前記第1基準加速度との差分を当該第1加速度から減算することによって当該第1加速度を補正し、当該補正後の前記第1加速度、前記第2加速度、前記第1基準加速度、前記第2基準加速度を用いて前記車両角度を求める、車両用灯具の制御装置である。
[2]本発明に係る一態様の車両用灯具システムは、上記の制御装置と当該制御装置によって制御される車両用灯具を備える、車両用灯具システムである。
上記構成によれば、オートレベリング制御を行う際に、加速度センサの温度特性の変化によらず車両角度をより精度よく求めることが可能となる。
図1は、一実施形態の車両用灯具システムの構成を示すブロック図である。 図2は、ランプユニットの光軸制御の様子を模式的に示した図である。 図3は、加速度センサの設置状態を説明するための図である。 図4は、停車中における加速度センサの出力値(センサ値)の時間変化の一例を示す図である。 図5は、走行中における加速度センサの出力値(センサ値)の時間変化の一例を示す図である。 図6は、車両用灯具システムの動作を説明するためのフローチャートである。 図7は、ステップS26の詳細な手順を示すフローチャートである。 図8は、図4に例示したセンサ値の時間変化を用いて制御部による処理タイミングを示した図である。 図9は、センサ値の時間変化に温度特性による誤差を含めて示した場合の図である。
図1は、一実施形態の車両用灯具システムの構成を示すブロック図である。図1に示す車両用灯具システムは、制御部10、加速度センサ11、不揮発性メモリ(保持部)12、2つのランプユニット(車両用灯具)13を含んで構成されている。この車両用灯具システムは、停車中や走行中における各ランプユニット13による光照射方向(光軸)を車両のピッチ方向の姿勢変化に応じて可変に制御するものである。
制御部10は、車両用灯具システムの動作を制御するものであり、角度設定部20、温度特性補償部21、光軸設定部22を含んで構成されている。この制御部10は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータシステムにおいて所定の制御プログラムを実行させることによって実現される。なお、本実施形態における温度特性補償部21が本発明における「更新部」に対応し、角度設定部20及び温度特性補償部21が「補正部」に対応する。
角度設定部20は、加速度センサ11から得られる加速度に基づいて、車両のピッチ方向における姿勢を示す情報である車両角度(姿勢角度)を求める。
温度特性補償部21は、加速度センサ11の温度特性を補償するための処理を行う。温度特性補償部21による処理内容の詳細については後述する。
光軸設定部22は、角度設定部20によって求められる車両角度に基づいて、各ランプユニット13の光軸を制御するための制御信号を生成し、各ランプユニット13へ出力する。
加速度センサ11は、少なくとも互いに直交する2つの軸の加速度を検出可能なセンサであり、車両内の所定位置(例えばグローブボックス内)に設置されている。この加速度センサ11は、例えば1つの軸(X軸)を車両の前後方向に対応付け、他の1つの軸(Y軸)を車両の上下方向に対応付けて設置される。また、本実施形態の加速度センサ11は、自身の温度を検出する温度センサを内蔵しており、この温度センサによる温度検出結果を出力する。
各ランプユニット13は、車両前部の所定位置に設置されており、車両前方へ光を照射するための光源や反射鏡と、光源からの光の光軸を調整するためのアクチュエータ等を有して構成されている。
図2は、ランプユニットの構成を示す模式図である。各ランプユニット13は、光源と反射鏡等からなる光源部31と、この光源部31の向きを車両のピッチ方向にて上下に調整することにより光源部31からの光の光軸aを制御するためのアクチュエータ32を有している。アクチュエータ32は、制御部10から与えられる制御信号に基づいて動作する。
図3は、加速度センサの設置状態を説明するための図である。本実施形態では説明の簡略化のために、加速度センサ11の第1軸であるX軸が車両の前後方向(水平方向)と一致し、第2軸であるY軸が車両の上下方向(垂直方向)と一致するように加速度センサ11が設置されているものとする。
図3(A)に示すように、車両の姿勢が変化する以前の車両角度をθbfとする。また、車両には垂直方向に重力加速度Gが生じる。加速度センサ11の取付時の水平方向に対する傾き角度とその際の路面の傾き角度の合成角度をαとする。停車中を前提とした場合に、加速度センサ11の姿勢が変化するのは車両角度の変化分に相当する角度のみであり、それ以外の角度は変化しない。すなわち、図3(B)に示すように、加速度センサ11のX軸は水平方向からθbf+αの角度で傾き、Y軸は垂直方向からθbf+αの角度で傾く。このとき、加速度センサのXY各軸の出力(センサ値)をXbf、Ybfとすると、それぞれ以下のように表すことができる。
Xbf=G×SIN(θbf+α)
Ybf=G×COS(θbf+α)
上記より、θbf+αは以下のように求められる。
θbf+α=ArcTAN(Xbf÷Ybf)
一方、図3(C)に示すように、後部座席への乗車や積荷等により車両の姿勢が変化した後など、上記θbf等を得た後の任意の時期における車両角度をθafとする。図3(D)に示すように、加速度センサ11のX軸は水平方向からθaf+αの角度で傾き、Y軸は垂直方向からθaf+αの角度で傾く。このとき、加速度センサのXY各軸の出力をXaf、Yafとすると、それぞれ以下のように表すことができる。
Xaf=G×SIN(θaf+α)
Yaf=G×COS(θaf+α)
上記より、θaf+αは以下のように求められる。
θaf+α=ArcTAN(Xaf÷Yaf)
上記より、θafは以下のように表すことができる。
θaf=θbf+{ArcTAN(Xaf÷Yaf)-ArcTAN(Xbf÷Ybf)}
上記関係式を用いることで、車両の姿勢変化前の車両角度θbfに対し、姿勢変化により生じた角度の変化分である{ArcTAN(Xaf÷Yaf)-ArcTAN(Xbf÷Ybf)}を加算することにより、車両の車両角度θafを求めることができる。この車両角度θafに基づいて光軸調整を行うことができる。
図4は、停車中における加速度センサの出力値(センサ値)の時間変化の一例を示す図である。図4では、縦軸がセンサ値[mG]に対応し、横軸が時間[s]に対応している。車両の停車中に、荷物の積載や人員の搭乗等が行われると車両が揺れるため、図示のようにセンサ値が大きく変動する。この状態を「不安定状態」と呼ぶ。その後、揺れがおさまるとセンサ値は安定する。このように揺れのない状態を「安定状態」と呼ぶ。本実施形態では、このような車両の揺れによるセンサ値の変動が大きい期間におけるセンサ値を光軸制御に用いないようにしている。以下、その方法を説明する。ここでは理解を容易にするために、加速度センサ11のX軸のセンサ値を用いて説明する。実際、Y軸の変化量に比較してX軸の変化量による影響が大きいためX軸のセンサ値を用いれば十分である。
加速度センサ11のX軸のセンサ値が一定周期Taごとにサンプリングされる。ここでは、例えば100msごとにサンプリングされるものとする。サンプリング方法としては、1msごとのセンサ値を加速度センサ11から取得し、これを100msごとに平均(例えば移動平均)を行った値を用いる。このようにするのはビットノイズを排除するためである。ここでのサンプリング処理は、例えば制御部10の角度設定部20により実行される。
上記のようにサンプリングすると、図4に例示したセンサ値の時間変化において、100msごとのセンサ値(平均値)の変化量ΔXは以下のようになる。
0.0s~0.1s間:ΔX=0mG
0.1s~0.2s間:ΔX=0mG
0.2s~0.3s間:ΔX=0mG
(途中省略)
0.6s~0.7s間:ΔX=0mG
0.7s~0.8s間:ΔX=2mG
0.8s~0.9s間:ΔX=2mG
0.9s~1.0s間:ΔX10=-1mG
上記のように100msごとに求めたセンサ値の変化量ΔXを一定期間分だけ加算し、その値を予め設定しておいた閾値と比較することで、車両が安定状態か不安定状態を判定することができる。例えば、センサ値の変化量ΔXを加算する一定期間を200msとし、判定に用いる閾値を4mGとする。図4に示すセンサ値の時間変化においては、0.7s~0.9sの0.2s(200ms)の間でセンサ値の合計が4mGとなり、閾値以上となるので、不安定状態であると判定できる。この場合、不安定状態と判定した時点である0.9sから一定期間を不安定期間と設定する。例えばこの一定期間を200msに設定したとすると、図示のように0.9s~1.1sの間が不安定期間になる。ここでの処理は、例えば温度特性補償部21が実行する。
図5は、走行中における加速度センサの出力値(センサ値)の時間変化の一例を示す図である。図5においても、縦軸がセンサ値[mG]に対応し、横軸が時間[s]に対応している。図示のように、車両の走行中においては、上記した揺れによる変動(図4参照)に比べて長い周期で加速度のセンサ値が変動する。このため、上記した停車中における安定状態/不安定状態の判定において、一定期間におけるセンサ値の変化量ΔXの積算値が閾値以上となること(不安定状態であるという判定)が一定期間継続した場合には、走行中であると判定することができる。例えば、1秒間以上継続した場合、あるいは不安定状態という判定が5回以上継続した場合に、走行中であると判定することができる。ここでの処理は、例えば温度特性補償部21が実行する。
図6は、車両用灯具システムの動作を説明するためのフローチャートである。ここでは、主に制御部10による処理内容が示されている。なお、ここに示す各処理ブロックは、相互に矛盾を生じない限りにおいて順番を入れ替えることも可能である(図7においても同様)。
角度設定部20は、停車中における加速度センサ11のX軸のセンサ値を一定周期ごとにサンプリングして100msごとの平均値を求める。温度特性補償部21は、加速度センサ11のX軸に対応するセンサ値の100msごとの変化量ΔXを求めて、その一定期間分(一例として200ms分)の積算値を求める(ステップS11)。なお、停車中かどうかの判断は例えば車速情報に基づいて行われる。
温度特性補償部21は、ステップS11で求めた変化量ΔXの一定期間分の積算値を所定の閾値と比較することにより、車両が安定状態であるか否かを判定する(ステップS12)。例えば、積算値が閾値(一例として4mG)以上となった場合に不安定状態と判定される。
車両が安定状態である場合に(ステップS12;YES)、角度設定部20は、車両角度θafを求める(ステップS13)。このとき、基準とすべきθbf、Xbf、Ybfについては一定周期Tb前のものを使用する。
次に、温度特性補償部21は、サンプリングに対応する一定周期Taでの1周期以前の機会において、車両が安定状態であったか否かを判定する(ステップS14)。
車両が安定状態であった場合に(ステップS14;YES)、温度特性補償部21は、加速度センサ11のXYZ各軸によるセンサ値の変化量を算出する(ステップS15)。具体的には、XYZ各軸について、現在のセンサ値から基準センサ値を減算することにより変化量ΔX、ΔY、ΔZを求める。なお、基準センサ値については後述する。
次に、温度特性補償部21は、サンプリングに対応する一定周期Taよりも長い一定周期Tbが経過したか否かを判定する(ステップS16)。ここでの一定周期Tbは、急峻に温度変化した場合に対応するものとして設定されており、例えば300msに設定することができる。
一定周期Tbが経過していない場合に(ステップS16;NO)、温度特性補償部21は、温度の変化量を算出する(ステップS17)。ここでの温度の変化量とは、加速度センサ11に内蔵された温度センサから出力される温度の変化量であり、現在の温度から基準温度を減算することにより求められる。なお、基準温度については後述する。
次に、温度特性補償部21は、温度の変化量が所定の閾値未満であるか否かを判定する(ステップS18)。ここでの閾値は、例えば10℃に設定することができる。
温度の変化量が閾値未満である場合に(ステップS18;YES)、温度特性補償部21は、ステップS13で求めた車両角度θafを角度設定部20から光軸設定部22へ出力させる(ステップS19)。車両角度が出力されると、光軸設定部22から制御信号が各ランプユニット13へ出力され、各ランプユニット13において制御信号に基づく光軸調整が実行される。ステップS19の処理後はステップS11へ戻る。
また、温度の変化量が閾値以上である場合に(ステップS18;NO)、温度特性補償部21は、加速度センサ11のX軸のセンサ値に関して、現在のセンサ値からステップS15で求めた変化量ΔXを減算することで、補正後のX軸のセンサ値を得る。このセンサ値を用いて、角度設定部20により補正後の車両角度θafが求められる。すなわち車両角度が補正される(ステップS20)。その後、上記ステップS19の処理が行われ、各ランプユニット13において制御信号に基づく光軸調整が実行される。ステップS19の処理後はステップS11へ戻る。
上記したステップS14において車両が不安定状態であった場合(ステップS14;NO)には、ステップS13において求められた車両角度θafを用いて上記ステップS19の処理が行われ、各ランプユニット13において制御信号に基づく光軸調整が実行される。ステップS19の処理後はステップS11へ戻る。
一方、上記ステップS16において、サンプリングに対応する一定周期Taよりも長い一定周期Tbが経過したと判定された場合に(ステップS16;YES)、温度特性補償部21は、加速度センサ11のXYZ各軸のセンサ値の変化量ΔX、ΔY、ΔZの積算値を算出する(ステップS21)。ここでは一定周期Tbの間での各変化量の積算値が得られる。
次に、温度特性補償部21は、角度設定部20に基準車両角度を算出させる(ステップS22)。ここでは、一定周期Tbが経過した時点での加速度センサ11のセンサ値を用いてArcTAN(Xbf÷Ybf)が求められ、この角度が基準車両角度として扱われる。
次に、温度特性補償部21は、ステップS22で求められた基準車両角度を不揮発性メモリ12に格納するとともに、その算出時における加速度センサ11の各軸のセンサ値Xbf、Ybf、Zbfを基準センサ値、加速度センサ11の温度を基準温度としてそれぞれ不揮発性メモリ12に格納する(ステップS23)。なお、このステップS23における処理(基準車両角度等の格納)は、各一定周期Tbの始まりにおけるサンプリングに対応する一定周期Taの1周期目に行われる。その後、上記ステップS19の処理が行われ、各ランプユニット13において制御信号に基づく光軸調整が実行される。ステップS19の処理後はステップS11へ戻る。
他方、上記したステップS12において、車両が不安定状態であると判定された場合に(ステップS11;NO)、温度特性補償部21は、不安定状態が継続している期間(ないし回数)を検出し(ステップS24)、検出結果に基づいて、車両が走行中であるか否かを判定する(ステップS25)。具体的な判定方法は上記した通りである(図5参照)。車両が走行中ではない場合には(ステップS25;NO)、上記したステップS11へ戻る。
車両が走行中である場合には(ステップS25;YES)、温度特性補償部21は、停車中の車両角度を確定させる処理を行う(ステップS26)。その後、走行中に対応した車両角度の算出処理に移行する。なお、走行中の車両角度については公知の方法により適宜求めればよく、ここではその詳細な説明を省略する。
図7は、ステップS26の詳細な手順を示すフローチャートである。
温度特性補償部21は、温度変化があったか否かを判定する(ステップS30)。ここでは、上記したステップS18における処理が実行されたか否かを判定する。ステップS18の処理が行われるほどの急激な温度変化があった場合には、ステップS20において温度変化に対する補正が行われているので、ここでは補正が不要となるからである。
急激な温度変化がない場合に(ステップS30;NO)、温度特性補償部21は、初回の基準温度との差が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS31)。ここでは上記ステップS23で記憶した基準温度と現在の温度の差を求め、それが所定の閾値以内であるか否かを判定する。閾値は例えば10℃に設定することができる。
温度変化が閾値より小さい場合に(ステップS31;NO)、温度特性補償部21は、加速度センサ11の各軸のセンサ値の変化量の停車直後から現在までの積算値が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS32)。ステップS31とステップS32は、温度変化に起因しない車両角度の変化、具体的には、例えば軽い荷物を徐々に車両へ積載し、それに伴って車両角度が変化したような場合に対応するための処理である。閾値は例えば4mGに設定することができる。
センサ値の変化量が閾値より大きい場合に(ステップS32;NO)、角度設定部20は、走行開始直前の加速度と、上記ステップS21で算出したセンサ値の変化量の積算値との差を求め、その加速度に基づいて車両角度θafを求める(ステップS33)。このときの基準車両角度としては、サンプリング周期Taの1周期目の基準車両角度が用いられる。
次に、温度特性補償部21は、停車中の車両角度の変化量が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS34)。閾値は例えば0.15°に設定することができる。
車両角度の変化量が閾値以上である場合には(ステップS34;YES)、温度特性補償部21は、ステップS33において算出した車両角度θafを走行中の車両角度設定のための基礎データとして、角度設定部20から図示しない走行中車両角度設定部に出力させる(ステップS35)。
他方、停車中の車両角度の変化量が閾値未満である場合に(ステップS34;NO)、温度特性補償部21は、停車直後の車両角度θbfを走行中の車両角度設定のための基礎データとして、角度設定部20から図示しない走行中車両角度設定部に出力させる(ステップS36)。
また、上記したステップS30で温度変化があった場合(ステップS30;YES)、上記ステップS31で温度変化が閾値以上である場合(ステップS31;YES)、または上記ステップS32でセンサ値の変化量が閾値以下の場合(ステップS32;YES)の何れかにおいては、上記ステップS34に移行してそれ以降の処理が実行される。この場合、ステップS35ではそれまでの何れかのステップにて算出された車両角度θafが用いられる。
図8は、図4に例示したセンサ値の時間変化を用いて制御部による処理タイミングを示した図である。また、図9は、センサ値の時間変化に温度特性による誤差を含めて示した場合の図である。各図において白抜き三角で示しているのは基準車両角度、基準センサ値および基準温度が設定されるタイミングを示している。図示のように、ある時点において最初の基準車両角度等が検出されると、その後は一定周期Tb(図示の例では300ms)ごとにこの基準車両角度等が更新される。また、各図において黒塗り三角で示しているのは車両角度が算出されるタイミングを示している。図示のように、上記した最初の基準車両角度等の検出時期から一定周期Ta分だけ遅れて車両角度が算出され、以後、一定周期Taごとに車両角度が算出される。そして、これら基準車両角度等の更新と、車両角度の算出は、車両が不安定状態となっている間は停止する。車両が不安定状態から安定状態に戻った際の適宜時期(図中にて太線の白抜き三角で示す)においては、車両の姿勢変化に対応して車両角度が更新される。その後も、基準車両角度等は一定周期Tbごとに更新され、車両角度は一定周期Taごとに算出される。
以上のような実施形態によれば、オートレベリング制御を行う際に、加速度センサの温度特性の変化によらず車両角度をより精度よく求めることが可能となる。
詳細には、図9に示すように、温度特性による誤差のみでセンサ値が1~2mG上昇し得るので、これを車両角度に換算すると0.1°程度の誤差になる。しかし、本実施形態では基準車両角度等を随時更新しているので、温度特性による影響を抑えることができる。
また、例えば重量の小さい荷物を次々に搭載するような場合や荷下ろしするような場合には、徐々に車両角度の変化が生じることから温度特性による影響か荷物の影響かを区別しにくいため、従来は、例えば停車直後から走行開始直前まで車両角度を算出し続ける方法を採っていた。これに対して本実施形態では、急峻な温度変化の有無、全体の温度変化量、全体のセンサ値変化量にそれぞれ閾値を設定しておき、必要に応じて車両角度の補正を行っているので、車両角度の精度を高めることができる。
なお、本発明は上記した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態において挙げたセンサ値、閾値、一定期間などの具体的数値は一例であり、これに限定されない。また、加速度センサの温度については、加速度センサ自身に内蔵された温度センサにより検出される場合に限られず、例えば加速度センサの近傍に設置された温度センサにより検出されてもよい。
また、上記した実施形態ではランプユニットの光源の向きをアクチュエータで調整していたが、光軸調整方法はこれに限られない。例えば、ランプユニットの光源が複数の発光素子をマトリクス状に配列した構成を有するような場合であれば、車両角度に応じて、点灯させる発光素子の行を上下に可変させることによっても、オートレベリング制御を実現することができる。
10:制御部
11:加速度センサ
12:不揮発性メモリ
13:ランプユニット
20:角度設定部
21:温度特性補償部
22:光軸設定部

Claims (5)

  1. 加速度センサを用いて検出される車両の前後方向に関連する第1加速度及び当該車両の上下方向に関連する第2加速度を用いて、当該車両の停車中におけるピッチ方向の姿勢変化に応じて車両用灯具の光軸を可変に制御するための制御装置であって、
    前記第1加速度及び前記第2加速度の各々に関する基準値である第1基準加速度及び第2基準加速度を保持する保持部と、
    前記第1基準加速度及び前記第2基準加速度と、前記加速度センサにより検出される前記第1加速度及び前記第2加速度を用いて前記車両の車両角度を求める角度設定部と、
    前記角度設定部により求められた前記車両の車両角度に基づいて前記車両用灯具の光軸を制御するための制御信号を生成して当該車両用灯具へ供給する光軸設定部と、
    前記第1基準加速度及び前記第2基準加速度を所定間隔で更新する更新部と、
    前記加速度センサの温度の変化量が所定の第1閾値以上である場合に前記車両角度を補正する補正部と、
    を含み、
    前記補正部は、前記温度の変化量が前記第1閾値以上である場合に、前記第1加速度と前記第1基準加速度との差分を当該第1加速度から減算することによって当該第1加速度を補正し、当該補正後の前記第1加速度、前記第2加速度、前記第1基準加速度、前記第2基準加速度を用いて前記車両角度を求める、
    車両用灯具の制御装置。
  2. 前記更新部は、前記第1加速度及び前記第2加速度の所定間隔ごとの変化量の積算値に基づいて前記車両の揺れの有無を識別し、当該揺れが有る期間には前記第1基準加速度及び前記第2基準加速度の更新を中断する、
    請求項1に記載の車両用灯具の制御装置。
  3. 前記補正部は、前記車両の停車直後から走行開始までの間における前記加速度センサの温度の変化量が前記第1閾値を超えていない場合には、前記車両の停車直後から走行開始までの間における前記第1加速度及び前記第2加速度の変化量に対応して前記車両角度を求める、
    請求項1又は2に記載の車両用灯具の制御装置。
  4. 前記補正部は、前記第1加速度及び前記第2加速度の変化量の積算値が所定の第2閾値を超えている場合に前記車両角度を補正する、
    請求項1~の何れか1項に記載の車両用灯具の制御装置。
  5. 請求項1~の何れか1項に記載の制御装置と当該制御装置によって制御される車両用灯具を備える、車両用灯具システム。
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