JP7257560B1 - 申請制御装置、申請制御方法、及び、申請制御プログラム - Google Patents

申請制御装置、申請制御方法、及び、申請制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の申請を一括して行うことを可能とする。【解決手段】取得部が、実テーブルのデータ構成を変更する際に、承認者の承認を必要とするデータを記憶する、データの種別に対応するカテゴリ毎に設けられた一つ又は複数の起票テーブルから、承認未申請のデータを取得する。データ生成部は、取得された承認未申請のデータを、社員毎に纏めて固有の案件識別情報を付加すると共に、承認の申請状態を示す申請状態情報を付加した案件データを生成する。承認要求部は、社員毎に纏められた案件データを、承認者の承認端末装置に対して一括送信して実テーブルのデータ構成の変更の承認要求を行う。【選択図】図15

Description

本発明は、申請制御装置、申請制御方法、及び、申請制御プログラムに関する。
今日において、例えば企業等では、社内で行われている各種申請又は稟議等の業務手続きを電子化(デジタル化)したワークフローシステムが導入されている。各種申請に関する先行技術としては、特許文献1(特開2021-124878号公報)に、会社等の管理者が、管理者に管理される従業者等の複数の被管理者に関し電子申請手続を手続先へオンラインにより行うため、被管理者に関するデータのファイルを取得し収容する電子申請補助システムが開示されている。
この電子申請補助システムは、申請データ収容部と、管理テーブル収容部と、システム制御部と、キー生成部とを備える。そして、暗号化するキー生成の要素データを収容する管理テーブルとは別の申請データ収容部へ、申請関連データのファイルを収容するファイル別収容部を形成し、要素データから生成するキー自体を、ファイル別収容部を特定する唯一の手段とする。これにより、高い機密性を確保した申請関連データのファイルの置き場、すなわち、申請関連データのファイルの受け渡し場所を提供する。
特開2021-124878号公報
しかし、従来のワークフローシステム等の申請システムにおいては、複数の申請を一括して行うことは、困難となっていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、複数の申請を一括して行うことを可能とした申請制御装置、申請制御方法、及び、申請制御プログラムの提供を目的とする。
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る申請制御装置は、実テーブルのデータ構成を変更する際に、承認者の承認を必要とするデータを記憶する、データの種別に対応するカテゴリ毎に設けられた一つ又は複数の起票テーブルから、承認未申請のデータを取得する取得部と、取得された承認未申請のデータを、社員毎に纏めて固有の案件識別情報を付加すると共に、承認の申請状態を示す申請状態情報を付加した案件データを生成するデータ生成部と、社員毎に纏められた案件データを、承認者の承認端末装置に対して一括送信して承認要求を行う承認要求部と、を有する。
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る申請制御方法は、取得部が、実テーブルのデータ構成を変更する際に、承認者の承認を必要とするデータを記憶する、データの種別に対応するカテゴリ毎に設けられた一つ又は複数の起票テーブルから、承認未申請のデータを取得する取得ステップと、データ生成部が、取得ステップで取得された承認未申請のデータを、社員毎に纏めて固有の案件識別情報を付加すると共に、承認の申請状態を示す申請状態情報を付加した案件データを生成するデータ生成ステップと、承認要求部が、社員毎に纏められた案件データを、承認者の承認端末装置に対して一括送信して承認要求を行う承認要求部と、を有する。
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る申請制御プログラムは、コンピュータを、実テーブルのデータ構成を変更する際に、承認者の承認を必要とするデータを記憶する、データの種別に対応するカテゴリ毎に設けられた一つ又は複数の起票テーブルから、承認未申請のデータを取得する取得部と、取得された承認未申請のデータを、社員毎に纏めて固有の案件識別情報を付加すると共に、承認の申請状態を示す申請状態情報を付加した案件データを生成するデータ生成部と、社員毎に纏められた案件データを、承認者の承認端末装置に対して一括送信して承認要求を行う承認要求部として機能させること、を特徴とする。
本発明によれば、複数の申請を一括して行うことができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態の申請制御システムのシステム構成を示す図である。 図2は、実施の形態の申請制御システムに対して比較例となる申請制御システムのデータベースに対するデータの更新形態を示す図である。 図3は、実施の形態の申請制御システムにおけるシステム動作の概要を示す図である。 図4は、データの更新の際に参照される管理者設定マスタに対する承認者の設定を説明するための図である。 図5は、管理者設定マスタに登録される部署又はユーザの各種情報が、他のマスタから取得されて管理者設定マスタに登録される様子を示す図である。 図6は、データの更新の際に参照される申請種別カテゴリ割付マスタに対する、承認を必要とするテーブルの設定を説明するための図である。 図7は、申請種別カテゴリ割付マスタに、申請種別及びカテゴリ(テーブル)が関連付けされて登録される様子を示す図である。 図8は、実施の形態の申請制御装置におけるデータの更新動作を説明するためのフローチャートである。 図9は、東京本社の東京人事部の社員により、住所の登録申請が行われた場合における、実テーブルの更新動作を示す図である。 図10は、関西支社の関西総務部の社員により、住所の登録申請を行われた場合における、起票テーブルに対する仮登録動作を示す図である。 図11は、関西支社の関西総務部の社員により、前職情報の登録申請を行われた場合における、実テーブルの更新動作を示す図である。 図12は、データの更新に承認者の承認が不要な管理者により、データの新規登録、修正、及び、削除が申請された場合、又は、申請種別カテゴリ割付マスタに、申請されたデータのカテゴリが登録されていない場合における、申請制御装置の動作をまとめて示す図である。 図13は、データの更新に承認者の承認が必要なユーザにより、データの新規登録、修正、及び、削除が申請された場合、又は、申請種別カテゴリ割付マスタに、申請されたデータのカテゴリが登録されている場合における、申請制御装置の動作をまとめて示す図である。 図14は、実施の形態の申請制御システムに対して比較例となる申請制御システムの申請形態を示す図である。 図15は、実施の形態の申請制御システムにおける申請制御装置の一括申請動作の流れを示すフローチャートである。 図16は、各カテゴリの起票テーブルから承認未申請データが取得される様子を示す図である。 図17は、社員情報申請画面の一例を示す図である。 図18は、案件テーブルの生成動作を説明するための図である。 図19は、各カテゴリの起票テーブルに記憶されている承認申請前の起票データの一例を示す図である。 図20は、各カテゴリの起票テーブルに記憶されている承認申請後の案件データ及び起票データの一例を示す図である。 図21は、申請内容を示す申請内容データの一例を示す図である。
以下、本発明を適用した実施の形態となる申請制御システムを、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。また、「更新」の概念は、データの登録の他、修正、追加、削除等の、データベースのデータ構成を変更させる全ての行為を含む広義の概念である。
(システム構成)
図1は、実施の形態の申請制御システムのシステム構成を示す図である。この図1に示すように、申請制御システムは、申請制御装置1、申請端末装置9及び承認端末装置10を、ネットワーク8を介して相互に接続して構成されている。ネットワーク8としては、例えばインターネット等の広域網、又は、LAN(Local Area Network)等のプライベート網を用いることができる。
申請端末装置9は、データベースに対するデータの更新の申請を行うユーザが操作する端末装置である。承認端末装置10は、申請端末装置9から申請されたデータの更新の承認を行う承認者の端末装置である。申請制御装置1は、端末装置9からデータの更新の申請を受け付け、承認者により、承認端末装置10を介して更新等の承認が得られた際に、申請されたデータのデータベースに対する更新を行う。
申請制御装置1、申請端末装置9及び承認端末装置10としては、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ装置の他、ノート型のパーソナルコンピュータ装置又はタブレット型のパーソナルコンピュータ装置を用いることができる。また、申請制御装置1、申請端末装置9及び承認端末装置10としては、PDA(Personal Digital Assistants)装置又はスマートフォン等携帯型情報処理装置を用いることができる。
(申請制御装置のハードウェア構成)
申請制御装置1は、図1に示すように、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。
入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部を用いることができる。
入力装置6としては、キーボード装置及びマウス装置、及びマイクロホン装置の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置を用いることができる。
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、管理者設定マスタ11、申請種別カテゴリ割付マスタ12、組織マスタ13、部署マスタ14、ユーザマスタ15、実テーブル16、起票テーブル17、及び、申請種別グループマスタ18が記憶されている。また、記憶部2には、申請種別マスタ19、コードマスタ20、社員情報カテゴリマスタ21、案件テーブル22、及び、申請制御プログラムが記憶されている。また、記憶部2には、承認申請の内容を印刷又は表示するための申請内容データが記憶される。
管理者設定マスタ11には、申請されたデータのデータベースに対する更新の承認権限のあるユーザ又は部署が記憶されている。申請種別カテゴリ割付マスタ12には、更新の申請種別、及び、更新に承認者の承認が必要となるデータ種別(カテゴリ)が記憶されている。組織マスタ13には、組織コード及び組織名等が記憶されている。部署マスタ14には、部署コード、その部署が属する組織の組織コード、部署名等が記憶されている。ユーザマスタ15には、ユーザ識別番号(ユーザID)、パスワード及びユーザ名等が記憶されている。
申請種別グループマスタ18には、申請種別グループID及び申請種別グループ名等が記憶されている。申請種別マスタ19には、申請種別コード、申請種別名、及び、申請種別グループコードが記憶されている。コードマスタ20には、種別、コード値、及び、テーブル名が記憶されている。社員情報カテゴリマスタ21には、カテゴリグループID、カテゴリID、カテゴリ名、表示フラグ、及び、表示順等が記憶されている。
実テーブル16は、実データベースの一例であり、本登録されたデータの記憶領域である。実テーブル16は、例えば「基本」のカテゴリのデータが記憶されるテーブル、「住所」のカテゴリのデータが記憶されるテーブル、「家族」のカテゴリのデータが記憶されるテーブル等のように、カテゴリ別の記憶領域(テーブル)を備えている。換言すると、実テーブル16は、各カテゴリに対応してそれぞれ設けられている。申請されたデータは、対応するカテゴリの実テーブル16に記憶される(図3の各カテゴリの実テーブル16a~16zを参照)。
起票テーブル17は、起票データベースの一例であり、実テーブル16に対して更新前のデータが、一時的に記憶される記憶領域となっている。申請制御装置1は、申請されたデータを、この起票テーブル17に一旦記憶し、承認者の承認が得られた際に、起動テーブル17から実テーブル16にデータを移行し、実テーブル16のデータ構成を更新する。これにより、承認者により承認が得られた正確なデータで、実テーブル16のデータ構成を更新可能となっている。なお、起票テーブル17も、実テーブル16と同じ複数のカテゴリのテーブルで構成されている(図3の各カテゴリの起票テーブル17a~17zを参照)。
(更新制御装置の機能構成)
次に、申請制御装置1の制御部3は、記憶部2に記憶されている申請制御プログラムを実行することで、マスタ設定部31、取得部32、権限判別部33、承認要否判別部34、記憶制御部35、表示制御部36、通信制御部37、及び、データ生成部38として機能する。
マスタ設定部31は、管理者設定マスタ11及び申請種別カテゴリ割付マスタ12等に対する各種データの設定を行う。取得部32は、申請端末装置9を介して申請者から申請されたデータ等を取得する。権限判別部33は、データの申請を行った申請者の、実テーブル16に対するデータの更新の権限の有無を判別する。承認要否判別部34は、データの更新が申請されているカテゴリのテーブルは、データの更新に承認者の承認を必要とするテーブルであるか否かを判別する。
記憶制御部35は、変更制御部の一例であり、承認者により承認前のデータを、起票テーブル17に一旦記憶しておき、承認後に、実テーブル16に移行して記憶する。表示制御部36は、管理者設定マスタ11及び申請種別カテゴリ割付マスタ12等に対する各種データの設定画面を出力装置7に表示する。通信制御部37は、申請端末装置9及び承認端末装置10と通信を行う。通信制御装置37は、申請端末装置9から、実テーブル16のデータ構成の更新に関するデータを受信する。また、通信制御装置37は、承認端末装置10と通信を行い、実テーブル16のデータ構成の更新の承認を得る。
また、取得部32は、起票テーブル17に記憶されている承認未申請のデータを取得する。表示制御部36は、取得された承認未申請のデータを表示部の一例である出力装置7に一覧表示する。データ生成部38は、一覧表示された承認未申請のデータのうち、選択された承認未申請のデータを、社員毎に纏めて固有の案件識別情報(案件Guid)を付加すると共に、承認の申請状態を示す申請状態情報を付加した案件データを生成する。通信制御部37は、承認要求部の一例として機能し、社員毎に纏められた案件データを、承認者の承認端末装置10に対して一括送信して承認要求を行う。
(比較例の更新形態)
図2は、実施の形態の申請制御システムに対して比較例となる申請制御システムのデータベースに対するデータの更新形態を示す図である。この図2において、東京人事部の社員A、及び、関西支社の社員Gは、共にデータベースに対するデータの更新の権限を有するユーザである。この図2に示すように、比較例となる申請制御システムの場合、データベースに対するデータの更新の権限があれば、データベースに対して自由にアクセスしてデータの更新を行うことが可能であった。
このため、例えば関西支社等の拠点担当者(=権限の無い社員G)により申請された社員情報等のデータが、精査が行われないまま、実データとしてデータベースに登録され、誤ったデータであっても、そのまま人事のデータとして使用される不都合を生じていた。
人事諸届という申請から、ある特定の情報(家族情報又は住所情報等)は、社員本人で精査することができるが、関西支社等の拠点からの社員情報は、直接入力、又は、ファイルを受け入れての入力のうち、どちらかの入力形態で入力されるため、承認者が精査することは困難であった。
また、仮に、データベースのデータが正しいデータに修正されたとしても、データを変更する権限を有するユーザであれば、後から再度書き換えることも可能であった。
(実施の形態のシステム概要)
このようなことから、データベースに対するデータの更新を行う場合、実施の形態の申請制御システムでは、承認者により精査された正確なデータで、データベースのデータ構成を更新するようになっている。
図3は、実施の形態の申請制御システムにおけるシステム動作の概要を示す図である。この図3に示すように実施の形態の申請制御システムの申請制御装置1は、データの更新が申請された場合、管理者設定マスタ11を参照して、申請を行ったユーザが、データベースに対する更新権限を有するユーザであるか否かを判別する。また、更新が申請されているデータを記憶するテーブルが、承認者の承認を必要とするテーブルであるか否かを判別する。
申請を行ったユーザが、データベースに対する更新権限を有するユーザである場合、申請されたデータを実テーブル16に対して更新する。また、更新が申請されているデータを記憶するテーブルが、承認者の承認を必要とするテーブルではない場合、申請されたデータを実テーブル16に対して更新する。
これに対して、申請を行ったユーザが、データベースに対する更新権限を有するユーザではない場合、申請されたデータを起票テーブル17に一旦記憶する。また、更新が申請されているデータを記憶するテーブルが、承認者の承認を必要とするテーブルである場合、申請されたデータを起票テーブル17に、一旦記憶する。
申請制御装置1は、申請されたデータを起票テーブル17に一旦記憶した場合、承認端末装置10に対して、申請されているデータの更新の承認申請を行う(図3の社員情報申請に相当)。承認者は、承認申請されたデータの更新の承認又は却下を決定し、承認端末装置10を介して申請制御装置1に通知する。
申請制御装置1は、承認端末装置10を介して承認されたデータのみを、起票テーブル17から実テーブル16に移行して、実テーブル16のデータ構成を更新する。申請制御装置1は、承認者により承認されなかったデータは、起票テーブル17から破棄(消去)し、実テーブル16に対する更新を拒否(却下)する。これにより、承認者により承認されたデータのみを用いて、実テーブル16のデータ構成を更新できる。
(管理者設定マスタの構成)
次に、図4は、実テーブル16の更新の際に参照される管理者設定マスタ11に対する承認者の設定を説明するための図である。一例ではあるが、管理者設定マスタ11に対する設定は、図4(a)に示す東京本社側で行う。管理者設定マスタ11に登録されたユーザ又は部署のユーザが、「管理者の承認なしで実データの更新権限を有するユーザ又は部署のユーザとなる。図4(a)及び図4(b)の例は、「管理者の承認なしで実データの更新権限を有する「部署」として、東京人事部が、管理者設定マスタ11に設定された例である。この場合、東京人事部の社員A及び社員Bが、管理者の承認なしで実データの更新権限を有する。また、図4(a)及び図4(b)の例は、「管理者の承認なしで実データの更新権限を有する「ユーザ」として、東京総務部の社員Cが、管理者設定マスタ11に設定された例である。この場合、東京総務部の社員Cが、管理者の承認なしで実データの更新権限を有する。
業務オペレータ等により、管理者設定マスタ11に対する承認者の設定が指定されると、表示制御部36は、図4(b)に示す管理者設定画面を出力装置7に表示する。業務オペレータは、この管理者設定画面を介して、承認者とする部署又はユーザを設定操作する。
図4(b)の例は、行の上段のレコードが、承認権限のある「部署」が設定されていることを示している。すなわち、この上段のレコードは、2021年12月1日に、東京人事部の部署に対して承認権限が設定されたことを示している。また、図4(b)の例は、行の下段のレコードが、承認権限のある「ユーザ」が設定されていることを示している。すなわち、この下段のレコードは、ユーザIDが「UserIdC」の「社員C」に対して、承認権限が設定されたことを示している。このように、管理者マスタ11には、選択的に承認権限が付与された部署又はユーザを示す情報が記憶(設定)される。
図5は、管理者設定マスタ11に登録される部署又はユーザの各種情報が、他のマスタから取得されて管理者設定マスタ11に登録される様子を示す図である。この図5に示すように、上述の東京人事部の社員等から承認者とする部署が指定されると、マスタ設定部31は、図5(a)に示す組織マスタ13から組織コード及び組織改定日時を取得すると共に、図5(b)に示すように部署マスタ14から組織コード、組織改定日時、及び、部署コードを取得し、図5(c)に示すように管理者設定マスタ11に設定(登録)する。同様に、上述の東京人事部の社員等から承認者とするユーザが指定されると、マスタ設定部31は、図5(d)に示すようにユーザマスタ15からユーザIDを取得し、図5(c)に示すように管理者設定マスタ11に設定(登録)する。
(申請種別カテゴリ割付マスタの設定)
次に、図6は、データの更新の際に参照される申請種別カテゴリ割付マスタ12に対する、承認を必要とするテーブルの設定を説明するための図である。業務オペレータ等により、申請種別カテゴリ割付マスタ12に対する承認を必要とするテーブルの設定が指定されると、表示制御部36は、図6(b)又は図6(c)に示す申請種別・社員情報カテゴリ割付画面を出力装置7に表示する。業務オペレータは、この申請種別・社員情報カテゴリ割付画面を介して、承認を必要とする各テーブル(カテゴリ名)及び申請種別を関連付ける設定操作を行う。
図6(b)の例は、申請種別コードが「CD1010」の「社員属性」の申請種別に対して、「基本」、「住所」、「家族」、「学歴」及び「帰省先」のカテゴリの各テーブルが、承認を必要とするテーブルとして設定された例である。また、図6(c)の例は、申請種別コードが「CD1010」の「社員属性」の申請種別に対して、異なるカテゴリの各テーブルが、承認を必要とするテーブルとして設定された例である。すなわち、図6(c)の例は、申請種別コードが「CD1020」の「社員属性」の申請種別に対して、「基本」、「家族」、「社会保険」及び「税表区分」のカテゴリの各テーブルが、承認を必要とするテーブルとして設定された例である。
図6(a)は、各申請種別の承認ルートの一例を示している。すなわち、図6(a)に点線で示す承認ルートAは、申請種別コードが「CD1010」の社員属性の承認ルートを示している。例えば横浜支社の横浜総務部の社員F、及び、関西支社の社員Gによる社員属性のデータの更新は、東京人事部の社員Aの最終承認を得るようになっている。
また、図6(a)に実線で示す承認ルートBは、申請種別コードが「CD1020」の社員保険関連の承認ルートを示している。例えば、横浜支社の横浜総務部の社員E、及び、関西支社の社員Gによる社員保険関連のデータの更新は、東京総務部の社員Dの承認を得た後に、社員Cの最終承認を得るようになっている。
図7は、申請種別カテゴリ割付マスタ12に、申請種別及びカテゴリ(テーブル)が関連付けされて登録される様子を示す図である。マスタ設定部31は、図7(a)に示す申請種別グループマスタ18及び図7(b)に示す申請種別マスタ19を参照して例えば「CD1010」等の申請種別コードを取得し、図7(c)に示すように申請種別カテゴリ割付マスタ12に設定(登録)する。
また、マスタ設定部31は、図7(d)に示すコードマスタ20を参照することでテーブル名を取得し、図7(e)に示す社員情報カテゴリマスタ21を参照することで、カテゴリグループID、カテゴリID及び表示順を取得して、図7(c)に示すように、申請種別カテゴリ割付マスタ12に設定(登録)する。これにより、申請種別及びカテゴリ(テーブル)を関連付けして申請種別カテゴリ割付マスタ12に登録することができる。
(データ更新動作)
次に、図8のフローチャートを用いて、申請制御装置1におけるデータの更新動作を説明する。制御部3は、記憶部2に記憶されている申請制御プログラムに基づいて、この図8のフローチャートに示す各処理を実行する。まず、ステップS1では、通信制御部37が、申請端末装置9からネットワーク8を介して送信された、更新申請を行うデータを、通信インターフェース部4を介して受信し、取得部32が、受信されたデータを取得する。
次に、取得されたデータには、申請を行っているユーザの部署情報、ユーザID、及び、申請種別を示す申請種別コードが付されている。このため、ステップS2では、権限判別部33が、ステップS1で取得されたデータに付されているユーザの部署情報及びユーザIDに基づいて、図5(c)に示す管理者設定マスタ11を参照する。そして、取得されたデータに付されているユーザの部署情報又はユーザIDのうち、少なくとも一方が、管理者設定マスタ11に登録されているか否かを判別する。
取得されたデータに付されているユーザの部署情報又はユーザIDのうち、少なくとも一方が、管理者設定マスタ11に登録されているということは(ステップS2:Yes)、現在、申請を行っているユーザは、更新権限を有するユーザであることを示している。この場合、処理がステップS3に進み、記憶制御部35が、申請されているデータのカテゴリに対応する実テーブル16に対して、申請されたデータの更新を行う。
これに対して、取得されたデータに付されているユーザの部署情報又はユーザIDのうち、少なくとも一方が、管理者設定マスタ11に登録されていないということは(ステップS2:No)、現在、申請を行っているユーザは、更新権限の無いユーザであることを示している。この場合、処理がステップS4に進み、記憶制御部35が、申請されているデータのカテゴリに対応する起票テーブル17に対して、申請されたデータを一旦記憶する(仮登録)。
通信制御部37は、起票テーブル17に対して、申請されたデータが記憶されると、承認端末装置10と通信を行い、承認者に対して、現在、申請されているデータの更新の承認要求を行う。ステップS5では、記憶制御部35が、承認者によりデータの更新が承認されたか否かを判別する。
承認者により、データの更新が承認された場合(ステップS5;Yes)、記憶制御部35は、ステップS3において、現在、起票テーブル17に一時的に記憶されているデータを、申請されているデータのカテゴリに対応する実テーブル16に移行して更新を行う。これにより、承認者により承認された後のデータを、実テーブル16に更新できるため、実テーブル16のデータ構成を、正確なデータを用いて更新可能とすることができる。
これに対して、データの更新が、承認者により却下された場合(ステップS5;No)、ステップS6において、却下の処理が行われる。この却下の処理としては、例えば起票テーブル17に一時的に記憶しているデータを記憶制御部35が消去して、通信制御部37が、申請を行ったユーザの申請端末装置9に対して、更新が承認されず、却下されたことを示すエラーメッセージを送信する。これにより、承認者により承認されなかったデータが実テーブル16に更新される不都合を未然に防止でき、実テーブル16のデータ構成を、正確なデータで更新可能とすることができる。
一方、ステップS2では、承認要否判別部34が、現在、申請されているデータを更新するテーブルは、権限の無いユーザでも、更新が可能なテーブルに対するデータであるか否かを判別する。
すなわち、実施の形態の申請制御装置1の場合、申請されたデータは、そのデータのカテゴリと同じカテゴリの実テーブル16に更新される。このため、承認要否判別部34は、申請されたデータのカテゴリが、図7(c)に示した申請種別カテゴリ割付マスタ12に登録されているか否かを判別する。
申請されたデータのカテゴリが、申請種別カテゴリ割付マスタ12に登録されていないということは(ステップS2:Yes)、申請されたデータを更新しようとしている実テーブル16は、データの更新に承認者の承認が不要であることを意味する。
このため、申請されたデータのカテゴリが、申請種別カテゴリ割付マスタ12に登録されていない場合、記憶制御部35は、ステップS3において、申請されたデータを、対応するカテゴリの実テーブル16に更新する。
これに対して、申請されたデータのカテゴリが、申請種別カテゴリ割付マスタ12に登録されているということは(ステップS2:No)、申請されたデータを更新しようとしている実テーブル16は、データの更新に承認者の承認が必要であることを意味する。このため、記憶制御部35は、ステップS4において、申請されているデータのカテゴリに対応する起票テーブル17に、申請されたデータを一旦記憶する(仮登録)。
なお、テーブルとカテゴリは別の意味合いだが、実施の形態の申請制御装置1では、社員情報の登録の際に、属性をカテゴリとして分けて入力しており、1カテゴリ=1テーブルとなることから、テーブル=カテゴリの意味合いで説明を行う。
通信制御部37は、起票テーブル17に対して、申請されたデータが記憶されると、承認端末装置10と通信を行い、承認者に対して、現在、申請されているデータの更新の承認要求を行う。ステップS5では、記憶制御部35が、この承認者により、データの更新が承認されたか否かを判別する。承認者により、データの更新が承認された場合(ステップS5;Yes)、記憶制御部35は、ステップS3において、現在、起票テーブル17に一時的に記憶されているデータを、申請されているデータのカテゴリに対応する実テーブル16に移行して更新を行う。これにより、承認者により承認された後のデータを実テーブル16に更新できるため、実テーブル16に対して正確なデータを更新可能とすることができる。
これに対して、データの更新が、承認者により却下された場合(ステップS5;No)、ステップS6において、却下の処理が行われる。この却下の処理としては、例えば起票テーブル17に一時的に記憶しているデータを記憶制御部35が消去して、通信制御部37が、申請を行ったユーザの申請端末装置9に対して、更新が承認されず、却下されたことを示すエラーメッセージを送信する。これにより、承認者により承認されなかったデータが実テーブル16に更新される不都合を未然に防止でき、実テーブル16に対して正確なデータを更新可能とすることができる。
(更新の具体例)
図9は、東京本社の東京人事部の社員Aにより、住所の登録申請が行われた場合の例である。図9(a)に示す東京本社の東京人事部は、図4を用いて説明したように、承認を行う部署として管理者設定マスタ11に設定されている。このため、東京本社の東京人事部の社員Aは、承認者としての権限を有する。このため、社員Aにより、図9(b)に示すように社員情報管理画面を介して住所の登録が申請された場合、他の承認者の承認を得ることなく、住所のカテゴリの実テーブル16に、申請された住所のデータが登録される。
これに対して、図10は、関西支社の関西総務部の社員Gにより、住所の登録申請が行われた場合の例である。図10(a)に示す関西支社の関西総務部の社員Gは、図4を用いて説明したように、管理者として管理者設定マスタ11に設定されていない。このため、承認要否判別部34は、図10(b)に示すように社員情報管理画面を介して申請されたデータの「住所」のカテゴリが、図7(c)に示した申請種別カテゴリ割付マスタ12に登録されているか否かを判別する。
申請されたデータの住所のカテゴリが、図7(c)に示した申請種別カテゴリ割付マスタ12に登録されている場合、住所のカテゴリのデータを更新する実テーブル16は、データの更新に承認者の承認を必要とする。このため、記憶制御部35が、社員Gから申請された住所のデータを、図10(c)に示すように、住所のカテゴリの起票テーブル17に、一旦記憶する。この起票テーブル17に記憶された住所のデータは、承認者の承認後に、住所のカテゴリの実テーブル16に移行され更新される。
図11は、関西支社の関西総務部の社員Gにより、前職情報の登録申請が行われた場合の例である。図11(a)に示す関西支社の関西総務部の社員Gは、図4を用いて説明したように、管理者として管理者設定マスタ11に設定されていない。このため、承認要否判別部34は、図11(b)に示すように社員情報管理画面を介して申請されたデータの「前職情報」のカテゴリが、図7(c)に示した申請種別カテゴリ割付マスタ12に登録されているか否かを判別する。
申請されたデータの前職情報のカテゴリが、図7(c)に示した申請種別カテゴリ割付マスタ12に登録されていない場合、前職情報のカテゴリのデータを更新する実テーブル16は、データの更新に承認者の承認が不要となる。このため、記憶制御部35が、社員Gから申請された前職情報のデータを、図11(c)に示すように、前職情報のカテゴリの実テーブル16に更新する。
(管理者による申請又はカテゴリ未登録の場合の動作)
図12は、データの更新に承認者の承認が不要な管理者により、データの新規登録、修正、及び、削除が申請された場合、又は、申請種別カテゴリ割付マスタ12に、申請されたデータのカテゴリが登録されていない場合における、申請制御装置1の動作をまとめて示す図である。この場合、新規登録が申請されたデータは、図12(a)に示すように、起票テーブル17に一時的に記憶されることなく、直接、実テーブル16に登録される。また、「修正」も同様であり、図12(b)に示すように、実テーブル16に記憶されているデータを、自由に修正することができる。また、「削除」も同様であり、図12(c)に示すように、実テーブル16に記憶されているデータを、自由に削除することができる。
(管理者以外のユーザによる申請又はカテゴリが登録されている場合の動作)
図13は、データの更新に承認者の承認が必要なユーザにより、データの新規登録、修正、及び、削除が申請された場合、又は、申請種別カテゴリ割付マスタ12に、申請されたデータのカテゴリが登録されている場合における、申請制御装置1の動作をまとめて示す図である。この場合、新規登録が申請されたデータは、図13(a)に示すように、起票テーブル17に一時的に記憶される。そして、承認者の承認が得られた際に、起票テーブル17から実テーブル16に移行され登録される。
また、「修正」も同様であり、図13(b)に示すように、修正に用いられるデータは、起票テーブル17に一時的に記憶される。そして、承認者の承認が得られた際に、起票テーブル17から実テーブル16に移行され、所望のデータの修正が行われる。また、「削除」も同様であり、図13(c)に示すように、削除に用いられるデータは、起票テーブル17に一時的に記憶される。そして、承認者の承認が得られた際に、起票テーブル17から実テーブル16に移行され所望のデータの削除が行われる。
(比較例の申請形態)
次に、図14に、実施の形態の申請制御システムに対して比較例となる申請制御システムの申請形態を示す。この図14に示すように、比較例となる申請制御システムの場合、例えば人事諸届のように、申請種別(家族異動届、結婚届、住所変更届、改姓改名届等)によっては、関西支社等の拠点担当者(社員G)であっても、図14に実線のルートで示すように、特定のテーブルに対する申請を本人が行うことができる。しかし、図14に点線のルートで示すように、拠点担当者(社員G)が、様々な社員の属性情報を、任意に組み合わせて一括して申請することは困難であった。
(実施の形態の申請制御装置の一括申請動作)
これに対して、実施の形態の申請制御システムは、複数の申請を任意に組み合わせ、一括して行うことが可能となっている。図15は、このような申請制御システムにおける申請制御装置1の一括申請動作の流れを示すフローチャートである。まず、実テーブル16を更新する際に承認者の承認を必要とするデータは、上述のように、そのデータの種別に対応するカテゴリの起票テーブル17に一旦記憶される。ステップS11において、取得部32が、各カテゴリの起票テーブル17に一旦記憶されているデータに、承認未申請データが存在するか否かを判別する。
各カテゴリの起票テーブル17に承認未申請データが存在する場合(ステップS11:Yes)、取得部32は、各カテゴリの起票テーブル17に存在する承認未申請データをそれぞれ取得する(ステップS12)。そして、表示制御部36が、取得された承認未申請データを社員情報申請画面に一覧表示する(ステップS13)。
具体的には、図17(a)に示す関西支社の社員Gにより社員情報の申請操作が行われると、表示制御部36は、図17(b)に例示する社員情報申請画面を出力装置7に表示する。関西支社の社員Gは、この社員情報申請画面で「抽出条件」を設定することで、所望の属性の承認未申請データを選択して一覧表示することができる。
図17(b)は、申請種別が「CD1010」の社員属性の承認未申請データの抽出を指定した例である。この場合、取得部32は、図16に示す申請種別カテゴリ割付マスタ12で示される、申請種別コードが「CD1010」の承認未申請データを、「社員基本」、「住所」、「家族」及び「前職」等の各カテゴリの起票テーブル17a~17d・・・から取得する。
なお、図16の例は、「社員基本」の起票テーブル17aに、承認未申請データが存在しないことを示している。この場合、取得部32は、「社員基本」のカテゴリの起票テーブル17から、申請種別が「CD1010」の社員属性の承認未申請データは取得しない(取得できない)。また、申請種別コードとして「CD1010」が指定された場合、図16に示す「CD1020」の申請種別コードの承認未申請データは、抽出が指定された承認未申請データではない。このため、取得部32は、各カテゴリの起票テーブル17a~17d・・・から、「CD1020」の申請種別コードの承認未申請データは取得しない。
このように、取得部32により、指定した申請種別の承認未申請データが取得されると、表示制御部36は、図17に示すように、処理日時、処理内容、社員コード、氏名、カテゴリ及び案件内容情報を含む承認未申請データを一覧表示する。また、表示制御部36は、所望の承認未申請データを選択するためのチェックボックスを、各承認未申請データに隣接させて表示する。関西支社の社員Gは、一覧表示された各承認未申請データのうち、チェックボックスに対してチェックを入力操作することで、承認を一括申請する承認未申請データを選択する(申請選択操作)。
図15のフローチャートのステップS14では、データ生成部38が、このような承認選択操作の有無を監視している。申請選択操作が無い場合、ステップS18で社員情報申請画面の表示終了操作を検出したタイミングで(ステップS18:Yes)、この図15のフローチャートの全処理が終了となる。
これに対して、未申請一覧の中から承認申請を行う承認未申請データが選択され、図17(b)の社員情報申請画面に表示された申請ボタン50が操作されると(ステップS14:Yes)、データ生成部38は、選択された承認未申請データの社員毎に、申請状態を管理するための案件データを生成する。
具体的には、図17(b)の例の場合、社員コードが「00001」で氏名が「山田太郎」の「住所」及び「家族」のカテゴリの承認未申請データが選択された例である。この場合、記憶制御部35は、図18(a)に示すように、社員コードが「00001」の社員用の案件テーブル22aを記憶部2に生成し、この案件テーブル22aに、データ生成部38により生成された、社員コードが「00001」の社員の「住所」及び「家族」の各カテゴリの承認未申請データの申請状態を示す案件データを記憶する。
同様に、図17(b)の例の場合、社員コードが「00002」で氏名が「鈴木一」の「学歴」のカテゴリの承認未申請データが選択された例である。この場合、記憶制御部35は、図18(b)に示すように、社員コードが「00002」の社員用の案件テーブル22bを記憶部2に生成し、この案件テーブル22bに、データ生成部38により生成された、社員コードが「00002」の社員の「学歴」のカテゴリの承認未申請データの申請状態を示す案件データを記憶する。
このように、案件テーブル22に案件データが記憶することで、実テーブル16に対する更新の承認を一括申請することができる(ステップS16)。この承認申請により、承認者により承認が得られた場合、上述のように、起票テーブル17に記憶されている起票データに基づいて、実テーブル16のデータ構成が更新される。または、承認者により承認が得られなかった場合は、上述のように実テーブル16のデータ構成の更新は却下される。
もう少し詳しく実テーブルの更新動作を説明すると、図19は、各カテゴリの起票テーブル17に記憶されている承認申請前の承認未申請データ(起票データ)の一例を示す図である。このうち、図19(a)は、社員コードが「00001」の社員の「住所」のカテゴリの起票テーブル17bに記憶されている起票データを示している。また、図19(b)は、社員コードが「00001」の社員の「家族」のカテゴリの起票テーブル17cに記憶されている起票データを示している。また、図19(c)は、社員コードが「00002」の社員の「学歴」のカテゴリの起票テーブル17に記憶されている起票データを示している。
この図19(a)~図19(c)から分かるように、各カテゴリの起票テーブル17に記憶されている起票データは、案件データに対して付される固有番号である案件Guid、キーGuid、申請処理区分、申請状態、社員コード、及び、社員SEQ等を含んで構成されている。承認申請前においては、案件データの生成前であるため、各起票データの案件Guidには「ALL0」のデータが付され、また、申請情報としては「0:未申請」の申請状態情報が付される。
図20は、承認申請後の案件データ、及び、起票テーブル17に記憶されている各社員の起票データを示している。このうち、図20(b)は、社員コードが「00001」の社員の「住所」のカテゴリの起票データを示し、図20(c)は、社員コードが同じ「00001」の社員の「家族」のカテゴリの起票データを示している。
図20(a)の上段の行のレコードは、この社員コードが「00001」の社員用の案件データを示している。承認申請が行われると、データ生成部38は、図20(a)の上段の行のレコードに示すように「BBBB1(Guid)」等の固有の案件Guidを案件データに付す。また、データ生成部38は、承認申請前において、図19(a)及び図19(b)に示すように「0:未申請」の申請状態情報を、承認申請後においては、図20(a)、図20(b)及び図20(c)に示すように、「10:申請中」等のように案件データ及び起票データの申請状態情報を更新する。
同様に、図20(d)は、社員コードが「00002」の社員の「学歴」のカテゴリの起票データを示している。図20(a)の下段の行のレコードは、この社員コードが「00002」の社員用の案件データを示している。承認申請が行われると、データ生成部38は、図20(a)の下段の行のレコードに示すように「CCCC2(Guid)」等の固有の案件Guidを案件データに付す。
また、データ生成部38は、承認申請前において、図19(c)に示すように「0:未申請」としていた申請状態情報を、承認申請後においては、図20(a)の下段のレコード及び図20(d)に示すように、「10:申請中」等のように案件データ及び起票データの申請状態情報を更新する。
このような承認申請により、承認者により承認されると、起票テーブル17に記憶されている起票データに基づいて、実テーブル16のデータ構造が更新されることは、上述のとおりである。
(申請内容データの生成)
次に、上述の承認申請が行われると、データ生成部38は、図15のフローチャートのステップS17において、申請内容を印刷又は表示するための申請内容データを生成する。図21は、生成された申請内容データを用紙に印刷した例を示す図である。この図21の例は、社員コードが「00001」の「山田太郎」が、「住所」のカテゴリの追加申請を行い、「家族」の修正の申請を行ったことを示している。このような申請内容データを生成することで、申請者は申請内容の確認を行うことができる。
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の申請制御装置1は、申請種別に複数のテーブル(カテゴリ)を自由に組み合わせて関連付けることで、複数の属性情報の申請を一括して行うことができる。これにより、例えば拠点担当者が、各社員の属性情報を任意に組み合わせて一括して申請することを可能とすることができる。
また、テーブル(カテゴリ)単位に申請可否を設定できるため、例えば考課情報は上長の承認ルート、住所又は家族情報は人事部の承認ルート等のように、社員の属性情報単位毎に承認ルートを設定でき、申請から承認までをスムーズに行うことができる。
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、申請制御装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
例えば、申請制御装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて申請制御装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
また、この申請制御装置1の申請制御プログラムは、申請制御装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するための申請制御プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した申請制御装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、申請制御装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能付加に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、例えばワークフローシステムを用いた各種申請業務等に有用である。
1 申請制御装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
8 ネットワーク
9 申請端末装置
10 承認端末装置
11 管理者設定マスタ
12 申請種別カテゴリ割付マスタ
13 組織マスタ
14 部署マスタ
15 ユーザマスタ
16 実テーブル
17 起票テーブル
18 申請種別グループマスタ
19 申請種別マスタ
20 コードマスタ
21 社員情報カテゴリマスタ
22 案件テーブル
31 マスタ設定部
32 取得部
33 権限判別部
34 承認要否判別部
35 記憶制御部
36 表示制御部
37 通信制御部
38 データ生成部
50 申請ボタン

Claims (5)

  1. 承認要否を判別するデータの塊の単位を識別するための一つ又は複数のカテゴリの中からカテゴリを指定させ、指定されたカテゴリについて承認要否の判別を行う承認要否判別部と、
    承認必要と判別された場合、前記一つ又は複数の前記カテゴリ毎に設けられた、承認者の承認を必要とするデータを記憶する一つ又は複数の起票テーブルのうちの、前記指定された前記カテゴリに対応する前記起票テーブルに、申請されたデータを承認未申請のデータとして記憶する記憶制御部と、
    実テーブルのデータ構成を変更する際に、前記一つ又は複数の前記起票テーブルから、承認未申請のデータを取得する取得部と、
    取得された承認未申請のデータを、社員毎に纏めて固有の案件識別情報を付加すると共に、承認の申請状態を示す申請状態情報を付加した案件データを生成するデータ生成部と、
    社員毎に纏められた前記案件データを、承認者の承認端末装置に対して一括送信して承認要求を行う承認要求部と、
    を有し、
    前記データ生成部は、前記承認要求部により承認要求が行われた際に、申請内容を示す申請内容データを生成すること、
    を特徴とする申請制御装置。
  2. 前記承認端末装置を介して前記承認者の承認が得られた際に、各前記カテゴリの起票テーブルに記憶されている各データを、対応するカテゴリの前記実テーブルに移行して前記実テーブルのデータ構成を変更する変更制御部を、さらに備えること、
    を特徴とする請求項1に記載の申請制御装置。
  3. 取得された承認未申請のデータを表示部に一覧表示する表示制御部を、さらに備え、
    前記データ生成部は、一覧表示された承認未申請のデータのうち、選択された承認未申請のデータに基づいて前記案件データを生成すること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の申請制御装置。
  4. 承認要否判別部が、承認要否を判別するデータの塊の単位を識別するための一つ又は複数のカテゴリの中からカテゴリを指定させ、指定されたカテゴリについて承認要否の判別を行う承認要否判別ステップと、
    記憶制御部が、前記承認要否判別ステップで承認必要と判別された場合、前記一つ又は複数の前記カテゴリ毎に設けられた、承認者の承認を必要とするデータを記憶する一つ又は複数の起票テーブルのうちの、前記指定された前記カテゴリに対応する前記起票テーブルに、申請されたデータを承認未申請のデータとして記憶する記憶制御ステップと、
    取得部が、実テーブルのデータ構成を変更する際に、前記一つ又は複数の前記起票テーブルから、承認未申請のデータを取得する取得ステップと、
    データ生成部が、前記取得ステップで取得された承認未申請のデータを、社員毎に纏めて固有の案件識別情報を付加すると共に、承認の申請状態を示す申請状態情報を付加した案件データを生成するデータ生成ステップと、
    承認要求部が、社員毎に纏められた前記案件データを、承認者の承認端末装置に対して一括送信して承認要求を行う承認要求ステップと、
    を有し、
    前記データ生成部は、前記承認要求部により承認要求が行われた際に、申請内容を示す申請内容データを生成すること、
    を特徴とする申請制御方法。
  5. コンピュータを、
    承認要否を判別するデータの塊の単位を識別するための一つ又は複数のカテゴリの中からカテゴリを指定させ、指定されたカテゴリについて承認要否の判別を行う承認要否判別部と、
    承認必要と判別された場合、前記一つ又は複数の前記カテゴリ毎に設けられた、承認者の承認を必要とするデータを記憶する一つ又は複数の起票テーブルのうちの、前記指定された前記カテゴリに対応する前記起票テーブルに、申請されたデータを承認未申請のデータとして記憶する記憶制御部と、
    実テーブルのデータ構成を変更する際に、前記一つ又は複数の前記起票テーブルから、承認未申請のデータを取得する取得部と、
    取得された承認未申請のデータを、社員毎に纏めて固有の案件識別情報を付加すると共に、承認の申請状態を示す申請状態情報を付加した案件データを生成するデータ生成部と、
    社員毎に纏められた前記案件データを、承認者の承認端末装置に対して一括送信して承認要求を行う承認要求部として機能させること、
    を特徴とし、
    前記データ生成部は、前記承認要求部により承認要求が行われた際に、申請内容を示す申請内容データを生成すること、
    を特徴とする申請制御プログラム。
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