JP7255440B2 - 接点機構及びこれを使用した電磁接触器 - Google Patents

接点機構及びこれを使用した電磁接触器 Download PDF

Info

Publication number
JP7255440B2
JP7255440B2 JP2019182259A JP2019182259A JP7255440B2 JP 7255440 B2 JP7255440 B2 JP 7255440B2 JP 2019182259 A JP2019182259 A JP 2019182259A JP 2019182259 A JP2019182259 A JP 2019182259A JP 7255440 B2 JP7255440 B2 JP 7255440B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact
movable
arc
pair
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019182259A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021057319A (ja
Inventor
弘純 小西
日出央 足立
拓 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd filed Critical Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Priority to JP2019182259A priority Critical patent/JP7255440B2/ja
Publication of JP2021057319A publication Critical patent/JP2021057319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7255440B2 publication Critical patent/JP7255440B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Arc-Extinguishing Devices That Are Switches (AREA)

Description

本発明は、電流路の開閉を行う接点機構及びこれを使用した電磁接触器に関する。
電流遮断時にアークが発生する電磁接触器に適用する接点機構として、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。
特許文献1の接点機構は、固定接点を有する一対の固定接触子と、一対の固定接触子の固定接点に接離可能な一対の可動接点を長手方向の両端側に設けた可動接触子と、前記一対の固定接触子及び前記可動接触子を収納している絶縁材で形成した絶縁ケースと、一対の固定接点及び一対の可動接点の間で発生するアークを引き延ばすアーク消弧用永久磁石と、を備えている。
可動接触子は、直方体形状とした絶縁ケースの短手方向の中央位置において長手方向に延在して配置された電導板であり、この可動接触子の長手方向の両端側には一対の可動接点が設けられている。
一対の固定接触子は、可動接触子の長手方向の両端側の表裏に対向する第1及び第2導電板部と、これら第1及び第2導電板部の端部から可動接触子の表裏方向に延在する第3導電板部と、を備えた側面から見てC字形状の導電板である。
アーク消弧用永久磁石は、絶縁ケースの長手方向の外側に対向配置されて互いの磁極面がS極となるように着磁された一対の永久磁石と、絶縁ケースの短手方向の外側に対向配置されて互いの磁極面がN極となるように着磁された一対の永久磁石が配置されている。
この接点機構によると、一対の固定接触子間に可動接触子が接触している投入状態から釈放状態とする際に、一対の固定接触子と可動接触子との間にアークが発生すると、絶縁ケースの長手方向及び短手方向に配置した2対のアーク消弧用永久磁石とで発生する磁束が、一対の固定接触子と可動接触子との間のアークが発生した位置に対して可動接触子の長手方向に横切ることになり、アークに対して可動接触子の長手方向と直交する方向のローレンツ力が作用する。これにより、発生したアークは、絶縁ケースの短手方向に設けたアーク消弧空間に向けて引き伸ばされて消弧するようにしている。
特開2016-24864号公報
しかし、特許文献1の接点機構は、絶縁ケースの短手方向に設けられているアーク消弧空間が小さな空間であり、発生したアークを十分に引き伸ばすことができないので、消弧性能の面で課題がある。
また、特許文献1の接点機構は、電流の流れ方向を限定せずに無極性に対応した装置であり、絶縁ケースの長手方向及び短手方向に2対のアーク消弧用永久磁石を配置することで、電流の流れ方向が正方向である場合には、アークを絶縁ケースの一方の短手方向に設けたアーク消弧空間に向けて引き伸ばし、電流の流れ方向が逆方向である場合には、アークを絶縁ケースの他方の短手方向に設けたアーク消弧空間に向けて引き伸ばしている。このように、絶縁ケース内部の短手方向には、正逆両方向の電流の流れに対応したアーク消弧空間を設けなければならないので絶縁ケースが大型になる。そのため、小型化の要求に応えられないという課題がある。
そこで、本発明は、上記特許文献1に記載された従来例の問題点に着目してなされたものであり、消弧性能の向上を図りながら小型化を図ることができる接点機構及びこれを使用した電磁接触器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る接点機構は、固定接点を有する一対の固定接触子と、一対の固定接触子の固定接点に接離可能な一対の可動接点を有する可動接触子と、一対の固定接触子及び可動接触子を収納し絶縁ホルダーを有する接点収納ケースと、接点収納ケースの外側に配置され、一対の固定接触子の固定接点及び可動接触子の一対の可動接点の間に発生したアークを引き延ばす一対のアーク消弧用永久磁石と、を備えた接点機構である。そして、一対の固定接触子は、固定接点を設けた第1導電板部と、第1導電板部の端部から延在する第2導電板部と、第2導電板部の端部から延在する第3導電板部と、を備えた側面から見てC字形状を有している。そして、一対の固定接触子は、絶縁ホルダーの長手方向の両端に配置されている。そして、一対のアーク消弧用永久磁石は、絶縁ホルダーの短手方向に対向して配置され、一対のアーク消弧用永久磁石の互いに対向する着磁面は、アークが絶縁ホルダーの長手方向の内方に引き延ばされる方向となる磁極に着磁されているとともに、一対の固定接触子の第1導電板部は、第3導電板部に対して側部から突出する延長部を設けた形状とし、延長部に固定接点が形成されており、一対の固定接触子の一方の延長部が絶縁ホルダーの短手方向の一方に寄って配置され、一対の固定接触子の他方の延長部が絶縁ホルダーの短手方向の他方に寄って配置されている
また、本発明の一態様に係る電磁接触器は、前述した接点機構と、接点機構の可動接触子の一対の可動接点を一対の固定接触子の固定接点に接離させる電磁石ユニットと、を備えている。
本発明の接点機構及びこれを使用した電磁接触器によれば、消弧性能の向上を図りながら小型化を図ることができる。
本発明に係る電磁接触器を示す斜視図である。 本発明に係る電磁接触器を示す平面図である。 図2のA-A線矢視図である。 第1実施形態の接点機構を構成する一対の固定接触子及び可動接触子の構造を示す斜視図である。 第1実施形態の接点機構の動作を示す模式図である。 第1実施形態において固定接触子及び可動接触子の電流通電により発生する自己磁界のローレンツ力を示す図である。 第2実施形態の接点機構を構成する一対の固定接触子及び可動接触子の構造を示す斜視図である。 第2実施形態の接点機構を構成する固定接触子を示す斜視図である。 第2実施形態の接点機構の動作を示す模式図である。 第3実施形態の接点機構の動作を示す模式図である。
次に、図面を参照して、本発明の第1から第3実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す第1から第3実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
なお、以下の説明で記載されている「上」、「下」、「底」、「前」、「後」、「長尺方向」、「短尺方向」等の方向を示す用語は、添付図面の方向を参照して用いられている。
以下に示す第1から第3実施形態の電磁接触器は、電流の流れ方向を限定した有極性の電磁接触器である。
[第1実施形態の電磁接触器について]
本発明に係る第1実施形態の電磁接触器1は、図1及び2に示すように、接点機構2と、接点機構2を駆動する電磁石ユニット20と、接点機構2の周囲に配置した第1,第2アーク消弧用永久磁石40,41と、を備えている。
電磁石ユニット20は、図3に示すように、側面から見て略U字形状の磁気ヨーク28を有し、この磁気ヨーク28の底板部の中央部に固定プランジャ29が配置され、この固定プランジャ29の外側にスプール30が配置されている。このスプール30に励磁コイル34が巻装されている。
磁気ヨーク28の開放端となる上端に固定した上部磁気ヨーク21には、中央部にスプール30の中央円筒部31に対向する貫通孔21aが形成されている。スプール30の中央円筒部31内に挿入された固定プランジャ29の上部は、有底筒状に形成されたキャップ(不図示)で覆われ、このキャップの開放端に半径方向外方に延長して形成されたフランジ部(不図示)が上部磁気ヨーク21の下面にシール接合されている。これによって、キャップが上部磁気ヨーク21の貫通孔21aを介して連通される密封空間が形成される。また、キャップの内部には、可動プランジャ(不図示)が上下に摺動可能に挿入されており、この可動プランジャの上部磁気ヨーク21から上方に突出する上端部に半径方向外方に突出する周鍔部22が形成されている。
上部磁気ヨーク21の上面には、環状に形成された駆動用永久磁石37が可動プランジャの周鍔部22を囲むように固定されている。この駆動用永久磁石37は上下方向すなわち厚み方向に例えば上端側をN極とし、下端側をS極とするように着磁されている。駆動用永久磁石37の上端面には補助ヨーク39が固定されており、この補助ヨーク39の下面に、可動プランジャの周鍔部22が接触している。
接点機構2は、図3に示すように、ケース4に収納されている。ケース4は、金属製の角筒体5と、この角筒体5の上端を密閉する例えばセラミックや合成樹脂材などの絶縁材料により形成した絶縁基板6とを備えている。密閉されたケース4には、アーク消弧ガスが封入されている。
角筒体5は、下部に形成したフランジ部7が、電磁石ユニット20の上部磁気ヨーク21にシール接合されて固定されている。絶縁基板6には、貫通孔9,10が所定間隔をあけて形成されている。
接点機構2は、絶縁基板6に導体部11,12を介して固定されている一対の固定接触子13,14(以下、第1固定接触子13、第2固定接触子14と称する)と、これら第1及び第2固定接触子13,14に接離可能に配置された可動接触子15と、を備えている。
可動接触子15は、図4に示すように、導電性のある材料とした直線状に長尺な導電板であり、長手方向の中央部に貫通孔23が形成されており、長手方向の両端側の下面に、第1可動接点15a及び第2可動接点15bが形成されている。
可動接触子15の貫通孔23には、図3に示すように、電磁石ユニット20の可動プランジャに固定された連結軸24が挿通されている。連結軸24の上端にはCリング27が固定されており、このCリング27と可動接触子15の中央上部との間の連結軸24の外周に接触スプリング26が配置され、可動接触子15に対して所定の付勢力を付与している。また、補助ヨーク39と可動接触子15の貫通孔23の回りの下部との間の連結軸24の外周にも復帰スプリング36が配置され、可動接触子15に対して所定の付勢力を付与している。
第1固定接触子13は、図4に示すように、第1固定接点13aを上面に設けた第1導電板部13bと、第1導電板部13bの端部から折り曲げられて上方に延在している第2導電板部13cと、第2導電板部13cの上端から折り曲げられて第1導電板部13bに対して平行に延在している第1導電板部13bと同一板形状の第3導電板部13dと、を備えた側面から見てC字形状の部材である。
第2固定接触子14も、図4に示すように、第2固定接点14aを上面に設けた第1導電板部14bと、可動接触子15から離れた第1導電板部14bの端部から折り曲げられて上方に延在している第2導電板部14cと、第2導電板部14cの上端から折り曲げられて第1導電板部14bに対して平行に延在している第1導電板部14bと同一板形状の第3導電板部14dと、を備えた側面から見てC字形状の部材である。
図3に示すように、ケース4の角筒体5の内周面には、有底矩形筒状に形成された絶縁ホルダー18が配設されている。この絶縁ホルダー18は、絶縁性の例えば合成樹脂を成形することによって形成され、金属製の角筒体5に対するアークの影響を遮断する絶縁機能を有する。
ここで、図5に示すように、第1及び第2固定接触子13,14は、絶縁ホルダー18の長手方向に離間して配置されている。第1固定接触子13は、絶縁ホルダー18の短手方向の一方に寄って第1導電板部13bが長手方向内方に延在するように配置されている。また、第2固定接触子14は、絶縁ホルダー18の短手方向の他方に寄って第1導電板部14bが長手方向内方に延在するように配置されている。そして、第1固定接触子13の第1固定接点13aに第1可動接点15aが対向し、第2固定接触子14の第2固定接点14aに第2可動接点15bが対向している直線状の可動接触子15は、絶縁ホルダー18の長手方向を斜めに横切って配置されている。そして、絶縁ホルダー18には、底面から立ち上がって可動接触子15の短手方向の両側面に沿って延在する板状のアークバリア19a,19bが形成されている。
図5に示すように、ケース4の角筒体5の外側には、外周を覆うように金属製の磁石支持体42が配置されており、この磁石支持体42は、電磁接触器1に設けた保持部材(不図示)で支持されている。
第1アーク消弧用永久磁石40は、可動接触子15の長手方向の一方の第1可動接点15a及び第1固定接触子13に角筒体5及び絶縁ホルダー18を介して対向するように磁石支持体42の短手方向の一側に固定されている。この第1アーク消弧用永久磁石40は、角筒体5に対向する磁極面がN極となるように着磁されている。
第2アーク消弧用永久磁石41は、可動接触子15の長手方向の他方の可動接点15b及び第2固定接触子14に角筒体5及び絶縁ホルダー18を介して対向するように磁石支持体42の長手方向の他側に固定されている。この第2アーク消弧用永久磁石41は、角筒体5に対向する磁極面がS極となるように着磁されている。
これにより、図5に示すように、第1アーク消弧用永久磁石40のN極から出て第2アーク消弧用永久磁石41のS極に流れる磁束Φ1が、第1固定接触子13の第1固定接点13aと、第2固定接触子14の第2固定接点14aとを横切る。
次に、第1実施形態の電磁接触器1の動作を説明する。
先ず、電磁接触器1の接点機構2の導体部12に負荷が接続され、導体部11に電流を供給する電力供給源が接続されるようにする。
電磁石ユニット20の励磁コイル34は非通電状態にあって、電磁石ユニット20で可動プランジャ22を下降させる励磁力を発生していない釈放状態にあるものとする。
この釈放状態では、可動プランジャが復帰スプリング36によって、上部磁気ヨーク21から離れる上方向に付勢される。これと同時に、駆動用永久磁石37の磁力による吸引力が補助ヨーク39に作用し、可動プランジャの周鍔部22が吸引される。このため、可動プランジャの周鍔部22の上面が補助ヨーク39の下面に接触している。
このとき、可動プランジャに連結軸24を介して連結されている接点機構2の可動接触子15の第1可動接点15aおよび第2可動接点15bが、第1固定接触子13の第1固定接点13a、第2固定接触子14の第2固定接点14aに対して上方に所定距離だけ離間している。これにより、第1固定接触子13および第2固定接触子14の間の電流路が遮断状態にあり、接点機構2が開極状態となっている。
この釈放状態から、電磁石ユニット20の励磁コイル34に通電すると、この電磁石ユニット20で励磁力が発生し、可動プランジャを復帰スプリング36の付勢力および駆動用永久磁石37の吸引力に抗して下方に押し下げる。この可動プランジャの下降が、周鍔部22の下面が上部磁気ヨーク21の上面に当たることで停止する。
このように、可動プランジャが下降することにより、可動プランジャに連結軸24を介して連結されている可動接触子15も下降し、可動接触子15の第1可動接点15aおよび第2可動接点15bのそれぞれが、第1固定接触子13の第1固定接点13a及び第2固定接触子14の第2固定接点14aのそれぞれに対して接触スプリング26の接触圧で接触する。
このため、電力供給源の大電流が、図4に示すように、電磁接触器1の第1固定接触子13の第3導電板部13dから第1導電板部13bに供給され、可動接触子15を通じて第2固定接触子14の第1導電板部14bに流れ、第2固定接触子14の第3導電板部1を通じて負荷に供給され、接点機構2が閉極状態となる。
次に、接点機構2の閉極状態から、負荷への電流供給を遮断する場合には、電磁石ユニット20の励磁コイル34への通電を停止する。
励磁コイル34への通電を停止すると、電磁石ユニット20で可動プランジャを下方に移動させる励磁力がなくなることにより、可動プランジャが復帰スプリング36の付勢力によって上昇し、周鍔部22が補助ヨーク39に近づくに従って駆動用永久磁石37の吸引力が増加する。
この可動プランジャが上昇することにより、連結軸24を介して連結された可動接触子15が上昇する。これに応じて接触スプリング26で接触圧を与えているときは、可動接触子15の第1可動接点15aおよび第2可動接点15bのそれぞれが、第1固定接触子13の第1固定接点13aおよび第2固定接触子14の第2固定接点14aのそれぞれに接触している。その後、接触スプリング26の接触圧がなくなった時点で、可動接触子15が第1固定接触子13および第2固定接触子14から上方に離間する開極状態となる。
このような開極状態となると、可動接触子15の第1可動接点15aおよび第2可動接点15bと、第1固定接触子13の第1固定接点13aおよび第2固定接触子14の第2固定接点14aとの間にアークが発生し、アークによって電流の通電状態が継続されることになる。
図5に示すように、可動接触子15の第1可動接点15aと、第1固定接触子13の第1固定接点13aの間に発生したアークA1は、アーク電流の流れ方向と、第1アーク消弧用永久磁石40のN極から出て第2アーク消弧用永久磁石41のS極に流れる磁束Φ1との関係からフレミング左手の法則により発生したローレンツ力によって、長手方向の内方に向けて引き延ばされる。ここで、可動接触子15は絶縁ホルダー18の長手方向を斜めに横切って配置されているので、アーク電流及び磁束φ1によるローレンツ力によってアークが引き延ばされる絶縁ホルダー18の長手方向中央には、大きなアーク消弧空間S1が設けられている。
また、図6に示すように、第1固定接触子13の第2導電板部13cの電流の流れ方向と第1固定接点13a及び第1可動接点15aの間のアーク電流の流れ方向とが逆方向となって自己磁界によりローレンツ力が発生する。ここで、第2導電板部13cと、第1固定接点13a及び第1可動接点15aの間のアーク電流の2つが反発する方向にローレンツ力が加わるため、磁束φ1からおよそ45°傾いた方向にローレンツ力が働くことになる。そして、このローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1により発生するローレンツ力とが合成されることで、図5に示すように、長手方向の内方に向かい、且つ短手方向の一方の外側に傾斜した矢印方向のアークA1が発生する。このため、第1固定接触子13の第1固定接点13aと第1可動接点15aとの間に発生したアークA1は、大きなアーク消弧空間S1に向けて十分に引き延ばされて消弧されていく。
また、図5に示すように、可動接触子15の第2可動接点15bと、第2固定接触子14の第2固定接点14aの間に発生したアークA2は、アーク電流の流れ方向と、第1アーク消弧用永久磁石40及び第2アーク消弧用永久磁石41の間で発生する磁束Φ1とにより発生するローレンツ力によって、長手方向の内方に向けて引き延ばされる。アーク電流アークA2が引き延ばされる絶縁ホルダー18の長手方向中央にも、大きなアーク消弧空間S2が設けられている。そして、第2固定接触子14の第2導電板部14cの電流の流れ方向と第2固定接点14a及び第2可動接点15bの間のアーク電流の流れ方向とが逆方向となって自己磁界によりローレンツ力が発生する。ここで、第2導電板部14cと、第2固定接点14a及び第2可動接点15bの間のアーク電流の2つが反発する方向にローレンツ力が加わるため、磁束φ1からおよそ45°傾いた方向にローレンツ力が働くことになる。そして、このローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1により発生するローレンツ力とが合成されることで、図5に示すように、長手方向の内方に向かい、且つ短手方向の他方の外側に傾斜した矢印方向のアークA2が発生する。このため、第2固定接触子14の第2固定接点14aと第2可動接点15bとの間に発生したアークA2は、大きなアーク消弧空間S2に向けて十分に引き延ばされて消弧されていく。
[第1実施形態の効果について]
したがって、第1実施形態の電磁接触器1によると、第1及び第2固定接触子13,14は絶縁ホルダー18の長手方向に離間して配置されているとともに、第1固定接触子13は、絶縁ホルダー18の短手方向の一方に寄って第1導電板部13bが長手方向内方に延在するように配置されており、第2固定接触子14は、絶縁ホルダー18の短手方向の他方に寄って第1導電板部14bが長手方向内方に延在するように配置されている。そして、第1固定接触子13の第1固定接点13aに第1可動接点15aが対向し、第2固定接触子14の第2固定接点14aに第2可動接点15bが対向している直線状の可動接触子15は、絶縁ホルダー18の長手方向を斜めに横切って配置されているので、絶縁ホルダー18の長手方向中央には、大きなアーク消弧空間S1、S2が設けられる。
そして、第1固定接触子13の第2導電板部13cと、第1固定接点13a及び第1可動接点15aの間で発生するアーク電流の2つが反発する方向にローレンツ力が加わるため、磁束φ1からおよそ45°傾いた方向にローレンツ力が働き、このローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1により発生するローレンツ力とが合成されることで、長手方向の内方に向かい、且つ短手方向の一方の外側に傾斜した矢印方向のアークA1が発生する。これにより、第1固定接触子13の第1固定接点13aと第1可動接点15aとの間に発生したアークA1は、大きなアーク消弧空間S1に向けて十分に引き延ばされていく。
また、第2固定接触子14の第2導電板部14cと、第2固定接点14a及び第2可動接点15bの間のアーク電流の2つが反発する方向にローレンツ力が加わるため、磁束φ1からおよそ45°傾いた方向にローレンツ力が働き、このローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1により発生するローレンツ力とが合成されることで、長手方向の内方に向かい、且つ短手方向の他方の外側に傾斜した矢印方向のアークA2が発生する。これにより、第2固定接触子14の第2固定接点14aと第2可動接点15bとの間に発生したアークA2は、大きなアーク消弧空間S2に向けて十分に引き延ばされて消弧されていく。
したがって、アークA1、A2の消弧性能を十分に高めることができる。
また、第1固定接触子13及び可動接触子15の第1可動接点15aに流れる電流の自己磁界に発生するローレンツ力と、第2固定接触子14及び可動接触子15の第2可動接点15bに流れる電流の自己磁界に発生するローレンツ力は電流値の増大に伴い大きくなるので、大電流が流れる場合の消弧性能を高めることができる。
また、発生したアークは、密閉されたケース4に封入されているアーク消弧用ガスによって冷却されるので、さらに消弧性能を高めることができる。
また、絶縁ホルダー18には、可動接触子15の短手方向の両側面に沿って延在する板状のアークバリア19a,19bが形成されており、これらアークバリア19a,19bが、第1固定接点13a及び第1可動接点15aの間で発生したアークA1と、第2固定接点14a及び第2可動接点15bの間で発生したアークA2とが互いに近接する方向に延びていくことを防止する絶縁壁となるので、相間短絡を防止することができる。
さらに、第1実施形態の電磁接触器1は、絶縁ホルダー18の短手方向に第1,第2アーク消弧用永久磁石40,41を配置し、第1固定接点13a及び第1可動接点15aの間で発生するアークA1と、第2固定接点14a及び第2可動接点15bの間で発生するアークA2とが絶縁ホルダー18の長手方向の内方に引き延ばされる構造としたので、絶縁ホルダーの短手方向の寸法増大を抑制し、装置の小型化を図ることができる。
[第2実施形態の電磁接触器について]
次に、図7から図9は、本発明に係る電磁接触器を構成する第2実施形態の接点機構2の構成を示すものである。なお、図1から図6で示した構成と同一構成部分は、同一符号を付して説明は省略する。
図7に示すように、第2実施形態の接点機構2は、第1固定接触子50及び第2固定接触子51と、第1及び第2固定接触子50,51に接離可能に配置された可動接触子15と、を備えている。
第1固定接触子50は、図8にも示すように、第1固定接点50aを上面に設けた第1導電板部50bと、第1導電板部50bの端部から折り曲げられて上方に延在している第2導電板部50cと、第2導電板部50cの上端から折り曲げられて第1導電板部50bに対して平行に延在している第3導電板部50dと、を備えた側面から見てC字形状の部材である。ここで、第1固定接触子50の第1導電板部50bは、第3導電板部50dと同一の板形状ではなく、第1導電板部50bの一方の側部より外方に延長された延長部50b1が形成され、その延長部50b1に第1固定接点50aが形成されている。
また、第2固定接触子51も、第1固定接点51aを上面に設けた第1導電板部51bと、第1導電板部51bの端部から折り曲げられて上方に延在している第2導電板部51cと、第2導電板部51cの上端から折り曲げられて第1導電板部51bに対して平行に延在している第3導電板部51dと、を備えた側面から見てC字形状の部材であり、第1導電板部51bは、第1導電板部51bの一方の側部より外方に延長された延長部51b1が形成され、その延長部51b1に第1固定接点51aが形成されている。
図9に示すように、第1及び第2固定接触子50,51は、絶縁ホルダー18の長手方向に離間して配置されている。そして、第1固定接触子50は、第1導電板部50bが絶縁ホルダー18の長手方向内方に延在するように配置されているとともに、延長部50b1が絶縁ホルダー18の短手方向の一方に寄るように配置されている。また、第2固定接触子51は、第1導電板部51bが絶縁ホルダー18の長手方向内方に延在するように配置されているとともに、延長部51b1が絶縁ホルダー18の短手方向の他方に寄るように配置されている。
そして、第1固定接触子50の第1固定接点50aに第1可動接点15aが対向し、第2固定接触子51の第2固定接点51aに第2可動接点15bが対向している直線状の可動接触子15は、絶縁ホルダー18の長手方向を斜めに横切って配置されている。
また、絶縁ホルダー18には、底面から立ち上がって可動接触子15の短手方向の両側面に沿って延在する板状のアークバリア52a,52bが形成されている。
第2実施形態の電磁接触器1は開極状態となると、可動接触子15の第1可動接点15aおよび第2可動接点15bと、第1固定接触子50の第1固定接点50aおよび第2固定接触子51の第2固定接点51aとの間にアークが発生し、アークによって電流の通電状態が継続されることになる。
図9に示すように、可動接触子15の第1可動接点15aと、第1固定接触子50の第1固定接点50aの間に発生したアークA3は、アーク電流の流れ方向と、第1アーク消弧用永久磁石40及び第2アーク消弧用永久磁石41の磁束Φ1との関係からフレミング左手の法則により発生したローレンツ力によって、長手方向の内方に向けて引き延ばされる。ここで、可動接触子15は絶縁ホルダー18の長手方向を斜めに横切って配置されているので、アーク電流及び磁束φ1によるローレンツ力によってアークが引き延ばされる絶縁ホルダー18の長手方向中央には、大きなアーク消弧空間S3が設けられている。
また、第1固定接触子50の第2導電板部50cの電流の流れ方向と第1固定接点50a及び第1可動接点15aの間のアーク電流の流れ方向とが逆方向となって自己磁界によりローレンツ力が発生する。第2導電板部50cと、第1固定接点50a及び第1可動接点15aの間のアーク電流の2つが反発する方向にローレンツ力が加わるため、磁束φ1からおよそ45°傾いた方向にローレンツ力が働くことになる。そして、このローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1により発生するローレンツ力とが合成されることで、長手方向の内方に向かい、且つ短手方向の一方の外側に傾斜した矢印方向のアークA3が発生する。このため、第1固定接触子50の第1固定接点50aと第1可動接点15aとの間に発生したアークA3は、大きなアーク消弧空間S3に向けて十分に引き延ばされて消弧されていく。
また、図9に示すように、可動接触子15の第2可動接点15bと、第2固定接触子51の第1固定接点51aの間に発生したアークA4は、アーク電流の流れ方向と、第1アーク消弧用永久磁石40及び第2アーク消弧用永久磁石41の間で発生する磁束Φ1とにより発生するローレンツ力によって、長手方向の内方に向けて引き延ばされる。アーク電流アークA4が引き延ばされる絶縁ホルダー18の長手方向中央にも、大きなアーク消弧空間S4が設けられている。
そして、第2固定接触子51の第2導電板部51cの電流の流れ方向と第2固定接点51a及び第2可動接点15bの間のアーク電流の流れ方向とが逆方向となって自己磁界によりローレンツ力が発生する。そして、第2固定接触子51の第2導電板部51cと、第2固定接点14a及び第2可動接点15bの間のアーク電流の2つが反発する方向にローレンツ力が加わるため、磁束φ1からおよそ45°傾いた方向にローレンツ力が働き、このローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1により発生するローレンツ力とが合成されることで、長手方向の内方に向かい、且つ短手方向の他方の外側に傾斜した矢印方向のアークA4が発生する。これにより、第2固定接触子51の第2固定接点51aと第2可動接点15bとの間に発生したアークA4は、大きなアーク消弧空間S4に向けて十分に引き延ばされて消弧されていく。
[第2実施形態の効果について]
したがって、第2実施形態の電磁接触器1によると、第1及び第2固定接触子50,51は絶縁ホルダー18の長手方向に離間して配置されているとともに、第1固定接触子50は、延長部50b1が絶縁ホルダー18の短手方向の一方に寄って長手方向内方に延在するように配置されており、第2固定接触子51は、延長部51b1が絶縁ホルダー18の短手方向の他方に寄って長手方向内方に延在するように配置されている。そして、第1固定接触子50の第1固定接点50aに第1可動接点15aが対向し、第2固定接触子51の第2固定接点51aに第2可動接点15bが対向している直線状の可動接触子15は、絶縁ホルダー18の長手方向を斜めに横切って配置されているので、絶縁ホルダー18の長手方向中央には、大きなアーク消弧空間S3、S4が設けられる。
そして、第1固定接触子50の第2導電板部50cと、第1固定接点13a及び第1可動接点15aの間で発生するアーク電流の2つが反発する方向にローレンツ力が加わるため、磁束φ1からおよそ45°傾いた方向にローレンツ力が働き、このローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1により発生するローレンツ力とが合成されることで、長手方向の内方に向かい、且つ短手方向の一方の外側に傾斜した矢印方向のアークA3が発生する。これにより、第1固定接触子50の第1固定接点50aと第1可動接点15aとの間に発生したアークA3は、大きなアーク消弧空間S3に向けて十分に引き延ばされていく。
また、第2固定接触子51の第2導電板部51cと、第2固定接点51a及び第2可動接点15bの間のアーク電流の2つが反発する方向にローレンツ力が加わるため、磁束φ1からおよそ45°傾いた方向にローレンツ力が働き、このローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1により発生するローレンツ力とが合成されることで、長手方向の内方に向かい、且つ短手方向の他方の外側に傾斜した矢印方向のアークA4が発生する。これにより、第2固定接触子51の第2固定接点51aと第2可動接点15bとの間に発生したアークA4は、大きなアーク消弧空間S4に向けて十分に引き延ばされて消弧されていく。
したがって、アークA1、A2の消弧性能を十分に高めることができる。
また、第1固定接触子50及び可動接触子15の第1可動接点15aに流れる電流の自己磁界に発生するローレンツ力と、第2固定接触子51及び可動接触子15の第2可動接点15bに流れる電流の自己磁界に発生するローレンツ力は電流値の増大に伴い大きくなるので、大電流が流れる場合の消弧性能を高めることができる。
また、絶縁ホルダー18には、可動接触子15の短手方向の両側面に沿って延在する板状のアークバリア52a,52bが形成されており、これらアークバリア52a,52bが、第1固定接点50a及び第1可動接点15aの間で発生したアークA3と、第2固定接点51a及び第2可動接点15bの間で発生したアークA4とが互いに近接する方向に延びていくことを防止する絶縁壁となるので、相間短絡を防止することができる。
さらに、第2実施形態の電磁接触器1は、絶縁ホルダー18の短手方向に第1,第2アーク消弧用永久磁石40,41を配置し、第1固定接点50a及び第1可動接点15aの間で発生するアークA3と、第2固定接点51a及び第2可動接点15bの間で発生するアークA4とが絶縁ホルダー18の長手方向の内方に引き延ばされる構造としたので、絶縁ホルダーの短手方向の寸法増大を抑制し、装置の小型化を図ることができる。
[第3実施形態の電磁接触器について]
次に、図10は、本発明に係る電磁接触器を構成する第3実施形態の接点機構2の構成を示すものである。なお、図7から図9で示した第2実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明は省略する。
第3実施形態の接点機構2は、第1固定接触子50及び第2固定接触子51と、第1及び第2固定接触子50,51に接離可能に配置された可動接触子60と、を備えている。
可動接触子60は、導電性の長尺部材であり、長手方向の中央部に絶縁ホルダー18の長手方向に対して傾斜して延在する可動中間部61が設けられ、この可動中間部61の長手方向の一端側に、絶縁ホルダー18の短手方向の一方に寄って長手方向の外方に向けて延在する第1可動端部62が設けられ、可動中間部61の長手方向の他端側に、絶縁ホルダー18の短手方向の他方に寄って長手方向の外方に向けて延在する第2可動端部63が設けられている。
そして、可動接触子60の第1可動端部62に設けた第1可動接点62aが第1固定接触子50の第1固定接点50aに対向し、第2可動端部63に設けた第2可動接点63aが第2固定接触子51の第1固定接点51aに対向している。
そして、絶縁ホルダー18の底面から立ち上がっているアークバリア52a,52bが、可動中間部61の短手方向の両側面に沿って延在している。
第3実施形態の電磁接触器1は開極状態となると、可動接触子60の第1可動接点62aおよび第2可動接点63aと、第1固定接触子50の第1固定接点50aおよび第2固定接触子51の第2固定接点51aとの間にアークが発生し、アークによって電流の通電状態が継続されることになる。
図10に示すように、可動接触子60の第1可動接点62aと、第1固定接触子50の第1固定接点50aの間に発生したアークA5は、アーク電流の流れ方向と、第1アーク消弧用永久磁石40及び第2アーク消弧用永久磁石41の磁束Φ1との関係からフレミング左手の法則により発生したローレンツ力によって、長手方向の内方に向けて引き延ばされる。ここで、可動接触子60は、絶縁ホルダー18の短手方向の一方に寄って長手方向に延在する第1可動端部62が設けられているので、アーク電流及び磁束φ1によるローレンツ力によって、アークA5は第1可動端部62に沿って引き延ばされていき、その前方の大きなアーク消弧空間S5に向けて移動する。
また、第1固定接触子50の第2導電板部50cの電流の流れ方向と第1固定接点50a及び第1可動接点62aの間のアーク電流の流れ方向とが逆方向となって自己磁界によりローレンツ力が発生するが、このローレンツ力も、アーク電流及び磁束φ1に発生するローレンツ力と同一方向となる。このため、第1固定接触子50の第1固定接点50aの間に発生したアークA5は、第1固定接触子50及び可動接触子60の自己磁界のローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1のローレンツ力とにより、大きなアーク消弧空間S5に向けて十分に引き延ばされて消弧されていく。
また、可動接触子60の第2可動接点63aと、第2固定接触子51の第1固定接点51aの間に発生したアークA6は、アーク電流の流れ方向と、第1アーク消弧用永久磁石40及び第2アーク消弧用永久磁石41の間で発生する磁束Φ1とにより発生するローレンツ力によって、長手方向の内方に向けて引き延ばされる。ここで、可動接触子60は、絶縁ホルダー18の短手方向の他方に寄って長手方向に延在する第2可動端部63が設けられているので、アーク電流及び磁束φ1によるローレンツ力によって、アークA6は第2可動端部63に沿って引き延ばされていき、その前方の大きなアーク消弧空間S6に向けて移動する。
そして、第2固定接触子51の第2導電板部51cの電流の流れ方向と第2固定接点51a及び第2可動接点63aの間のアーク電流の流れ方向とが逆方向となって自己磁界によりローレンツ力が発生するので、このローレンツ力も、アーク電流及び磁束φ1に発生するローレンツ力と同一方向となる。このため、第2固定接触子51の第2固定接点51aの間に発生したアークA6も、第2固定接触子51及び可動接触子60の自己磁界のローレンツ力と、アーク電流及び磁束φ1のローレンツ力とにより、大きなアーク消弧空間S6に向けて十分に引き延ばされて消弧されていく。
[第3実施形態の効果について]
したがって、第3実施形態の電磁接触器1によると、可動接触子60には、絶縁ホルダー18の短手方向の一方に寄って長手方向に延在する第1可動端部62が設けられているので、アーク電流及び磁束φ1によるローレンツ力と、第1固定接触子50及び可動接触子60の第1可動接点62aに流れる電流の自己磁界に発生するローレンツ力とによって、アークA5が第1可動端部62に沿って引き延ばされていき、その前方の大きなアーク消弧空間S5に向けて移動する。また、可動接触子60は、絶縁ホルダー18の短手方向の他方に寄って長手方向に延在する第2可動端部63が設けられているので、アーク電流及び磁束φ1によるローレンツ力と、第2固定接触子51及び可動接触子60の第2可動接点63aに流れる電流の自己磁界に発生するローレンツ力とによって、アークA6が第2可動端部63に沿って引き延ばされていき、その前方の大きなアーク消弧空間S5に向けて移動する。したがって、第3実施形態も、消弧性能を高めることができる。
また、絶縁ホルダー18には、可動中間部61の短手方向の両側面に沿って延在しているアークバリア52a,52bが形成されており、これらアークバリア52a,52bが、第1固定接点50a及び第1可動接点62aの間で発生したアークA5と、第2固定接点51a及び第2可動接点63aの間で発生したアークA6とが互いに近接する方向に延びていくことを防止する絶縁壁となるので、相間短絡を防止することができる。
1 電磁接触器
2 接点機構
4 ケース
5 角筒体
6 絶縁基板
7 フランジ部
9,10 貫通孔
11,12 導体部
13 第1固定接触子
13a 第1固定接点
13b 第1導電板部
13c 第2導電板部
13d 第3導電板部
14 第2固定接触子
14a 第2固定接点
14b 第1導電板部
14c 第2導電板部
14d 第3導電板部
15 可動接触子
15a,15b 可動接点
18 絶縁ホルダー
19a,19b アークバリア
20 電磁石ユニット
21 上部磁気ヨーク
21a 貫通孔
22 周鍔部
23 貫通孔
24 連結軸
26 接触スプリング
27 Cリング
28 磁気ヨーク
29 固定プランジャ
30 スプール
31 中央円筒部
34 励磁コイル
36 復帰スプリング
37 駆動用永久磁石
39 補助ヨーク
40,41 第1,第2アーク消弧用永久磁石
42 磁石支持体
50 第1固定接触子
51 第2固定接触子
50a 第1固定接点
50b 第1導電板部
50c 第2導電板部
50d 第3導電板部
50b1 延長部
51a 第1固定接点
51b 第1導電板部
51c 第2導電板部
51d 第3導電板部
51b1 延長部
52a,52b アークバリア
60 可動接触子
61 可動中間部
62 第1可動端部
63 第2可動端部
62a 第1可動接点
63a 第2可動接点
A1,A2 アーク
S1,S2 アーク消弧空間

Claims (6)

  1. 固定接点を有する一対の固定接触子と、前記一対の固定接触子の前記固定接点に接離可能な一対の可動接点を有する可動接触子と、前記一対の固定接触子及び前記可動接触子を収納した絶縁ホルダーを有する接点収納ケースと、前記接点収納ケースの外側に配置され、前記一対の固定接触子の前記固定接点及び前記可動接触子の前記一対の可動接点の間に発生したアークを引き延ばす一対のアーク消弧用永久磁石と、を備えた接点機構において、
    前記一対の固定接触子は、前記固定接点を設けた第1導電板部と、前記第1導電板部の端部から延在する第2導電板部と、前記第2導電板部の端部から延在する第3導電板部と、を備えた側面から見てC字形状を有しており、
    前記一対の固定接触子は、前記絶縁ホルダーの長手方向の両端に配置されており、
    前記一対のアーク消弧用永久磁石は、前記絶縁ホルダーの短手方向に対向して配置され、前記一対のアーク消弧用永久磁石の互いに対向する着磁面は、前記アークが前記絶縁ホルダーの長手方向の内方に引き延ばされる方向となる磁極に着磁されているとともに、
    前記一対の固定接触子の前記第1導電板部は、前記第3導電板部に対して側部から突出する延長部を設けた形状とし、前記延長部に前記固定接点が形成されており、
    前記一対の固定接触子の一方の前記延長部が前記絶縁ホルダーの短手方向の一方に寄って配置され、
    前記一対の固定接触子の他方の前記延長部が前記絶縁ホルダーの短手方向の他方に寄って配置されていることを特徴とする接点機構。
  2. 前記可動接触子は、前記一対の可動接点を長手方向の両端側に設けて前記絶縁ホルダーの長手方向に対して斜めに延在する直線状の導電板であることを特徴とする請求項1項に記載の接点機構。
  3. 前記可動接触子は、前記絶縁ホルダーの長手方向に対して斜めに延在する可動中間部と、この可動中間部の長手方向の一端に形成され、前記絶縁ホルダーの短手方向の一方に配置された前記可動接点を有する第1可動端部と、前記絶縁ホルダーの短手方向の他方に配置された前記可動接点を有する第2可動端部と、を備えている導電部材であることを特徴とする請求項1項又は2項記載の接点機構。
  4. 前記絶縁ホルダーに、前記一対の固定接触子の前記固定接点及び前記可動接触子の前記一対の可動接点の間に発生したアークが近接するのを防止するアークバリアが形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の接点機構。
  5. 前記接点収納ケースに、アーク消弧用ガスが封入されていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の接点機構。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の接点機構と、
    前記接点機構の前記可動接触子の前記一対の可動接点を前記一対の固定接触子の前記固定接点に接離させる電磁石ユニットと、を備えたことを特徴とする電磁接触器。
JP2019182259A 2019-10-02 2019-10-02 接点機構及びこれを使用した電磁接触器 Active JP7255440B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019182259A JP7255440B2 (ja) 2019-10-02 2019-10-02 接点機構及びこれを使用した電磁接触器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019182259A JP7255440B2 (ja) 2019-10-02 2019-10-02 接点機構及びこれを使用した電磁接触器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021057319A JP2021057319A (ja) 2021-04-08
JP7255440B2 true JP7255440B2 (ja) 2023-04-11

Family

ID=75271062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019182259A Active JP7255440B2 (ja) 2019-10-02 2019-10-02 接点機構及びこれを使用した電磁接触器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7255440B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2928845B2 (ja) * 1995-08-31 1999-08-03 株式会社山本電機製作所 電磁開閉器
KR200486815Y1 (ko) * 2014-07-11 2018-07-03 엘에스산전 주식회사 릴레이
JP6375745B2 (ja) * 2014-07-16 2018-08-22 富士電機機器制御株式会社 接点機構及びこれを使用した電磁接触器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021057319A (ja) 2021-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5856426B2 (ja) 接点装置及びこれを使用した電磁接触器
JP6375745B2 (ja) 接点機構及びこれを使用した電磁接触器
JP5809443B2 (ja) 接点機構及びこれを使用した電磁接触器
JP6081787B2 (ja) 接点装置及びこれを使用した電磁開閉器
JP6359896B2 (ja) 接点機構及びこれを使用した電磁接触器
JP5990090B2 (ja) 電磁開閉器
JP6455171B2 (ja) 電磁接触器
JP7115142B2 (ja) リレー
JP2012243584A (ja) 電磁接触器
JP5727860B2 (ja) 電磁接触器
JP2016012505A (ja) 接点機構及びこれを使用した電磁接触器
US11621136B2 (en) Relay
JP7255440B2 (ja) 接点機構及びこれを使用した電磁接触器
WO2019103063A1 (ja) 接点モジュール、接点装置、電磁継電器モジュール、及び電気機器
JP7077890B2 (ja) 接点機構及びこれを使用した電磁接触器
JPWO2019103061A1 (ja) 接点装置、及び電磁継電器
JP6964252B2 (ja) 接点装置、及び電磁継電器
JP7357193B2 (ja) 電磁継電器
JP7259611B2 (ja) 接点機構及びこれを使用した電磁接触器
JP2018142501A (ja) 電磁継電器
JP6409431B2 (ja) 電磁接触器
JP7259670B2 (ja) 電磁接触器
US11636992B2 (en) Electromagnetic relay including fixed terminal having chamfered shape or movable contact piece having chamfered shape
JP2021118111A (ja) 電磁接触器
JP2023018315A (ja) 電磁接触器

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20220314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7255440

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150