JP7250084B2 - 製品液管路内圧力の制御方法 - Google Patents

製品液管路内圧力の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7250084B2
JP7250084B2 JP2021143796A JP2021143796A JP7250084B2 JP 7250084 B2 JP7250084 B2 JP 7250084B2 JP 2021143796 A JP2021143796 A JP 2021143796A JP 2021143796 A JP2021143796 A JP 2021143796A JP 7250084 B2 JP7250084 B2 JP 7250084B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
product liquid
pump
water
pressure
pipeline
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021143796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023037194A (ja
Inventor
充博 松本
健次 正
亮一 粟田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iwai Kikai Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Iwai Kikai Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iwai Kikai Kogyo Co Ltd filed Critical Iwai Kikai Kogyo Co Ltd
Priority to JP2021143796A priority Critical patent/JP7250084B2/ja
Publication of JP2023037194A publication Critical patent/JP2023037194A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7250084B2 publication Critical patent/JP7250084B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、飲料など液体製品を製造する際に使用される滅菌装置における製品液管路内圧力の制御方法に関するものである。
従来、ジュース、コーヒー、牛乳等を製造するための液体製品製造装置として図3に示すものがある。この例では、液体製品製造装置300は、原料液タンク310と、ブレンダ320と、滅菌装置330とを備える。ブレンダ320は、原料液タンク310からの原料液と水とを計量しつつ混合して所定濃度の混合液である製品液を送り出す。
滅菌装置330は、ブレンダ320から送出された製品液を滅菌する。滅菌装置330は、ブレンダ320から送出された製品液を貯留するバランスタンク(以下、「BT」と記す)331と、BT331からの製品液を加熱滅菌するための第1加熱器332及び第2加熱器333と、第2加熱器333から送出された製品液を所定流量で所定時間に亘り滅菌温度に保持するホールディングチューブ(以下、「HTU」と記す)334と、HTU334から送出された滅菌後の製品液を所定温度まで段階的に冷却する冷却器335と、製品液を圧送する第1ポンプ336a、第2ポンプ336b及び第3ポンプ336cと、製品液が内部を圧送される製品液管路337a及び、第1加熱器332及び第2加熱器333内において製品液管路337aを内部に収納して熱交換する冷媒液製品液管路337bを有している。
BT331からの製品液は、第1ポンプ336aにより第1加熱器332へ圧送される。第1加熱器332を通過した製品液は、第2ポンプ336bにより第2加熱器333へ圧送される。第2加熱器333からHTU334へ圧送され、HTU334において所定流量で所定時間保持されて滅菌され、その後、冷却器335を通過した製品液は、第3ポンプ336cにより、アセプティックサージタンク(以下、「ACT」と記す)400へ圧送される。ACT400に貯留された製品液は、図示しない充填機により缶やボトルに詰められる(特許文献1参照)。
この場合、第1制御部402は、流量センサからなる第1センサ401による、製品液管路337a内を流通する製品液又は水の流量の流量値を参照して、製品液管路内の流量が設定値となるように第1ポンプ336aの作動制御を行なう。
同様に、第二制御部404は、圧力センサからなる第2センサ403による製品液管路337a内を流通する製品液又は水が圧送される際の製品液管路内圧力値を参照して、製品液管路内圧力が設定値となるように第2ポンプ336bの作動制御を行なう。
第3制御部406は、圧力センサからなる第3センサ405による、冷却器335の下流の製品液管路337aの製品液管路内圧力を参照して、製品液管路内圧力が設定値となるように第3ポンプの作動を制御するように構成されている。
なお、第1ポンプ336a、第2ポンプ336b、第3ポンプ336cはロータリーポンプにより構成されている。
製品液管路337a内の洗浄には、水が洗浄液として用いられる。その際、製品液管路337a内から製品液の残滓を払拭する必要があるため、水を製品液管路337a内に圧送供給することにより、過去の製品液を滅菌装置330外へ押し流す作業が行われる。これを「原液排出」と称する。その後、滅菌装置330内に製品液を流通させる場合には、水を製品液に置き換える作業が行われる。これを「原液置換」と称する。
ところで、滅菌装置330においては、加熱器において沸点以上に加熱することから、製品液が沸騰しないように製品液管路内において製品液を適正な圧力(以下、「沸騰抑制圧」と記す)に加圧しておく必要がある。この沸騰抑制圧が確保されていない場合には、製品液を液体として圧送できない事態が発生することとなる。
また、第1加熱器332及び第2加熱器333においては、製品液が流れる製品液管路337aを内方に収納する熱冷媒液製品液管路337bが設けられ、製品液管路337aとの間に熱冷媒を流通させることにより、製品液と熱媒液との間で熱交換させて製品液を加熱するように構成されているため、仮に、製品液が流れる管にピンホール等が発生しているような場合には、熱冷媒液が製品液に混入し、製品液が製品として成立しなくなる。
このため、滅菌装置330は「安全背圧」すなわち、製品液の圧力が熱媒液の圧力よりも高い圧力を確保した状態で運転されることが必要となる。「安全背圧」に関しては、滅菌装置330における製品液の滅菌時のみならず、上記の「原液排出」時及び「原液置換」時においても要請される。
滅菌装置330における安全背圧の確保は、基本的には、冷却器335を通過した製品液又は水が流通している際の製品液管路337a内の圧力を第3センサ405及び第3制御部406により第3ポンプ336cの作動を制御することにより行われている。但し、その制御内容は製品液の滅菌時と製品液払拭のための水流通時とでは異なる。
即ち、製品液が濃縮ジュース等であって粘度が水よりも高い場合や、粒入りジュース等のように液体そのものの粘度は水と同等であっても、小径の固形物を多量に含む場合には、管内における圧力損失が大きいため、基本的に、液圧(管内圧力)が大きいことから、安全背圧は確保されやすく、また、沸騰抑制圧が確保され、かつ安全弁から製品液が噴き出すことがないように、第3制御部406の設定圧力値を小さくして第3ポンプ336cの出力を大きくし、製品液管路337a内の製品液を積極的に流す必要がある。従って、製品液流通時には、水流通時よりもポンプ336cの出力を大きくする制御が必要となる。
一方、水は粘度が製品液よりも低く、管内における圧力損失が小さいため、液圧(管内圧力)は小さく、製品液流通時と同様のポンプの作動制御では安全背圧を確保できない。したがって、第3制御部406の設定圧力値を大きくして第3ポンプ336cの出力を抑え、管内圧力を確保する必要がある。すなわち、水流通時には、製品液流通時よりも第3ポンプ336cの出力を小さくする制御が必要となる。
特開2014-83525号公報
この場合、製品液管路337a内の製品液から水への置換(「原液排出」)の際には、通水開始後に第3ポンプ336cの作動を制御する第3制御部406における設定圧力値を製品液流通時の値から通水時の値に切り替える必要がある。また、水から製品液への置換(「原液置換」)の際には、通液開始後に、第3ポンプ336cの作動を制御する第3制御部406における設定圧力値を、通水時の値から製品液流通時の値に切り替える必要がある。
しかしながら、「原液排出」の場合、製品液が水に置き換わる初期においては、滅菌装置330内を流通する液体(「流通液」と記す)中における製品液の割合が大きいため、流通液の粘度は水に比して高い。
この状態で第3制御部406の設定圧力値を大きくして、第3ポンプ336cの出力を下げる制御が行われた場合で、例えば、製品液が濃縮ジュース等であって粘度が水よりも高い場合には、第3ポンプ336cの出力低下により管内圧力が高くなり、安全弁から製品液が噴出する事態に至る場合がある。また、固形成分である粒入りジュース等であった場合には、製品液の液体成分のみが第3ポンプ336cから排出され、固形成分が第3ポンプ336cの上流に堆積する事態が生じ、制御不能の事態となり、製品液を正常に搬送することができなくなる場合がある。
また、「原液置換」の場合、旧製品液を払拭した水を新製品液に置き換える場合の過渡期の早期すなわち、流通液の大部分が未だ水であるときに、第3制御部406の設定圧力値を小さくして第3ポンプ336cの出力を上げる制御が行われた場合には、製品液管路内圧力が低くなり安全背圧の確保ができなくなる。
一方、当該過渡期の晩期に同様の制御を行うと、流通液中における製品液の割合が大きいにもかかわらず、設定圧力値が切り替わるまでの間は通水時の制御が行われるため、第3ポンプ336cの出力が不足することになる。その結果、装置保護のための安全弁の設定圧力以上の管内圧力が発生し、安全弁から製品液が噴き出す可能性がある、という問題が存していた。
そこで本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたものであって、安全背圧及び沸騰抑制圧を確保しつつ、一方で、安全弁から製品液が噴き出すことがなく、滅菌装置における製品液及び水相互間の置換を行うことができる製品液管路内圧力の制御方法を提供する。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法である。
本願発明によっては、製品液又は水を圧送するポンプの作動の制御が、製品液と水との混合状態に応じて適切に行われることから、ある製品液の製造を完了し、次に異なる原料液を使用して新たな製品液を製造する際に、水を製品液管路内に供給することにより、過去の製品液を滅菌装置外へ押し流す「原液排出」及び、当該旧製品液を押し流した水を新たな製品液に置き換える「原液置換」の工程時においても、製品液管路内の「安全背圧」及び「沸騰抑制圧」を確保し、かつ安全弁から製品液が噴き出すことがない状態で製品液及び水相互間の変更を行うことが可能となる。
請求項2記載の発明は、前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられていることを特徴とする請求項1記載の製品液管路内圧力の制御方法である。
本願発明によれば、上記ポンプの作動はポンプ作動制御部により制御され、「安全背圧」及び「沸騰抑制圧」を確保し、かつ安全弁から製品液が噴き出すことがない状態で製品液及び水相互間の置換を行うことが可能となる。
請求項3記載の発明は、予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更することを特徴とする請求項2記載の製品液管路内圧力の制御方法である。
本願発明によれば、前記製品液と前記水との間の置換による前記制御変更開始時期データ及び、前記ポンプ作動制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データを予め取得しておき、当該制御変更開始時期データに基づきポンプ作動の切り替えを開始し、かつ、前記製品液と水との間の置換が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて徐々に設定圧力値を変更し、製品液と水との混合状態に適合した形でポンプ作動を制御することから、確実に「安全背圧」及び「沸騰抑制圧」を確保し、かつ安全弁から製品液が噴き出すことがない状態で「原液排出」及び「原液置換」を行うことが可能となる。
請求項4記載の発明は、前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成することを特徴とする請求項3記載の製品液管路内圧力の制御方法である。
請求項5記載の発明にあっては、製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更し、前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられ、予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更し、前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成し、前記ポンプは前記製品液管路の中間部及び下流端部に設けられると共に、前記ポンプ作動制御部は前記下流端部に設けられたポンプの上流側に設けられ、前記製品液から水へ置換する場合には、前記制御変更開始時期データは、前記境界領域が前記中間部に設けられたポンプに至る時期及び前記下流端部に設けられた前記ポンプに至る時期を考慮して取得され、前記制御変更所要時間データは、前記境界領域が前記ホールディングチューブから前記下流端部に設けられた前記ポンプに至る時間に基づき決定され、前記制御変更開始時期データ及び前記制御変更所要時間データに基づき前記製品液管路の下流端部に設けられた前記ポンプ作動制御部により前記下流端部に設けられたポンプの作動を制御することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法である。
本願発明にあっては、製品液管路の下流端部に設けられたポンプの作動制御
により製品液管路内の圧力制御を行う場合であって、製品液管路内の製品液を水で押し出して払拭する場合における下流端部ポンプの作動制御変更の開始時期は、製品液と水との境界領域が中間部ポンプ及び下流端部ポンプに到達するタイミングの時間を按分して決定する。
また、制御変更の態様は、前記境界領域が前記ホールディングチューブから前記下流端部ポンプに至る所要時間に亘り徐々に行うように構成されている。
従って、前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保することができ、常に「安全背圧」、「沸騰抑制圧」を確保しつつ、製品液が安全弁から噴き出すことなく運転することができる。
請求項6記載の発明にあっては、製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更し、前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられ、予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更し、前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成し、前記ポンプは前記製品液管路の中間部及び下流端部に設けられると共に、前記ポンプ作動制御部は前記下流端部に設けられたポンプの上流側に設けられ、前記ホールディングチューブの下流側には、前記ホールディングチューブにおいて加熱滅菌された前記製品液を冷却する冷却部が設けられ、前記水から前記製品液へ置換する場合には、前記制御変更開始時期データは、前記境界領域が前記中間部に設けられたポンプに至る時期と、前記下流端部に設けられた前記ポンプに至る時期とを考慮して取得され、前記制御変更所要時間データは、前記境界領域が前記冷却部から前記下流端部に設けられた前記ポンプに至る時間に基づき決定され、前記制御変更開始時期データ及び前記制御変更所要時間データに基づき前記製品液管路の下流端部に設けられた前記ポンプ作動制御部により前記ポンプの作動を制御することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法である。
本願発明にあっては、製品液管路の下流端部に設けられたポンプの作動制御により製品液管路内の圧力制御を行う場合であって、製品液管路内の製品液を払拭した水を新たな製品液に置換する場合における下流端部ポンプの作動制御変更の開始時期は、製品液と水との境界領域が中間部ポンプ及び下流端部ポンプに到達するタイミングの時間を按分して決定する。また、制御変更の態様は、前記境界領域が前記冷却部から前記下流端部に設けられた前記ポンプに至る所要時間に亘り徐々に行うように構成されている。
従って、前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保することができ、常に「安全背圧」、「沸騰抑制圧」を確保しつつ、製品液が安全弁から噴き出すことなく運転することができる。
請求項7記載の発明にあっては、製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更し、前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられ、予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更し、前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成し、前記ポンプは前記製品液管路の上流端部及び中間部に設けられ、前記上流端部に設けられた上流端部ポンプの下流側であって前記中間部に設けられた中間部ポンプとの間に配置される第一のポンプ作動制御部により、前記製品液管路内を流通する前記製品液又は水の流量に基づき前記中間部ポンプの作動を制御すると共に、前記中間部ポンプの上流側であって前記上流端部ポンプとの間に配置される第二のポンプ作動制御部により、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知すると共に設定された圧力値に基づき前記上流端部ポンプの作動を制御し、前記加熱部は、前記上流端部ポンプと前記中間部ポンプとの間に配置された第一加熱部及び前記中間部ポンプと前記ホールディングチューブとの間に配置された第二加熱部とにより構成され、前記製品液から水へ置換する場合には、前記制御変更開始時期データは、前記境界領域が前記中間部ポンプに至る時期により決定されると共に、前記制御変更所要時間データは、前記境界領域が前記第二のポンプ作動制御部から前記第二加熱部の下流側端部に至る時間に基づき決定され、前記制御変更開始時期データ及び前記制御変更所要時間データに基づき前記第二のポンプ作動制御部により前記上流端部ポンプの作動を制御することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法である。
本願発明にあっては、製品液管路の中間部に設けられたポンプの作動制御を行う場合であって、製品液管路内の製品液を水で押し出して払拭する場合における中間部ポンプの作動制御変更の開始時期は、製品液と水との境界領域が中間部ポンプに到達した時点で行う。また、制御変更の態様は、前記境界領域が前記第一のポンプ作動制御部から前記第二加熱部の下流端部に至る所要時間に亘り徐々に行うように構成されている。
従って、前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保することができ、常に「安全背圧」、「沸騰抑制圧」を確保することができると共に、製品液が安全弁から噴き出すことなく運転することができる。
請求項8記載の発明にあっては、製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更し、前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられ、予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更し、前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成し、前記ポンプは前記製品液管路の上流端部及び中間部に設けられ、前記上流端部に設けられた上流端部ポンプの下流側であって前記中間部に設けられた中間部ポンプとの間に配置される第一のポンプ作動制御部により、前記製品液管路内を流通する前記製品液又は水の流量に基づき前記中間部ポンプの作動を制御すると共に、前記中間部ポンプの上流側であって前記上流端部ポンプとの間に配置される第二のポンプ作動制御部により、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知すると共に設定された圧力値に基づき前記上流端部ポンプの作動を制御し、前記加熱部は、前記上流端部ポンプと前記中間部ポンプとの間に配置された第一加熱部及び前記中間部ポンプと前記ホールディングチューブとの間に配置された第二加熱部とにより構成され、前記水から製品液へ置換する場合には、前記制御変更開始時期データは、前記境界領域が前記上流端部ポンプに至る時期により決定されると共に、前記制御変更所要時間データは、前記境界領域が前記上流端部ポンプから前記第二のポンプ作動制御部に至る時間に基づき決定され、前記制御変更開始時期データ及び前記制御変更所要時間データに基づき前記第二のポンプ作動制御部により上流端部ポンプの作動を制御することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法である。
本願発明にあっては、製品液管路の中間部に設けられたポンプの作動制御を行う場合であって、製品液管路内の製品液を払拭した水を新たな製品液に置換する場合における中間部ポンプの作動制御変更の開始時期は、製品液と水との境界領域が上流端部ポンプに到達した時点で行う。また、制御変更の態様は、前記境界領域が前記上流端部ポンプから前記第二のポンプ作動制御部に至る所要時間に亘り徐々に行うように構成されている。
従って、前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保することができ、常に「安全背圧」、「沸騰抑制圧」を確保することができると共に、製品液が安全弁から噴き出すことなく運転することができる。
請求項9記載の発明にあっては、前記制御変更所要時間データは、前記製品液の粘度、前記ポンプの性能、前記滅菌装置の各構成機器の配置位置及び前記製品液管路の配置構成を考慮して作成されることを特徴とする請求項3~8のいずれか1項に記載の製品液管路内圧力の制御方法である。
前記製品液の粘度、前記ポンプの性能、前記滅菌装置の各構成機器の配置位置及び前記製品液管路の配置構成製品液の各要素はポンプの作動制御変更の開始時期及び変更所要時間に影響を与える要素であることから、当該製品液粘度を考慮に入れて制御変更のタイミング及び変更所要時間を考慮することにより、より適切にポンプの作動制御を行うことが可能となる。
本発明の滅菌装置の製品液管路内圧力の制御方法によれば、安全背圧及び沸騰抑制圧を確保した上で、製品液が安全弁から噴き出すことがなく、滅菌装置における製品液及び水相互間の置換を行うことが可能となる。
本発明の第1実施形態の製品液管路内圧力の制御方法が適用される滅菌装置の構成を示す模式図である。 本発明の第2実施形態の製品液管路内圧力の制御方法が適用される滅菌装置の構成を示す模式図である。 従来の滅菌装置を備えた液体混合装置の全体構成を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態の製品液管路内圧力の制御方法が適用される滅菌装置100は、製品液が内部を圧送されて流通する製品液管路130aと、製品液管路130a上において上流側から下流側に沿って設けられ、BT331からの製品液を段階的に加熱滅菌するための第1加熱器101a及び第2加熱器101bと、第2加熱器101bから送出された製品液を所定時間滅菌温度に保持するHTU102と、HTU102から送出された滅菌後の製品液を所定温度まで段階的に冷却する第1冷却器103a、第2冷却器103b及び第3冷却器103cと、製品液を圧送する第1ポンプ104a、第2ポンプ104b及び第3ポンプ104cと、第1制御器105a、第2制御器105b及び第3制御器105cと、を有している。第1ポンプ104a、第2ポンプ104b及び第3ポンプ104cには、それぞれロータリーポンプが用いられる。
製品液の製造時には、BT331からの未滅菌の製品液が上流端部に設けられた第1ポンプ104aにより第1加熱器101aへ圧送される。第1加熱器101aを通過した製品液は、中間部に設けられた第2ポンプ104bにより第2加熱器101bへ圧送される。第2加熱器101b、HTU102、第1冷却器103a、第2冷却器103b及び第3冷却器103cを通過した製品液は、下流端部に設けられた第3ポンプ104cにより、ACT400へ圧送される。
本実施の形態にあっては、滅菌装置100の製品液管路130aの上流端部に配設された第1ポンプ104aは、第2制御器105bにより駆動制御される。即ち、第2制御器105bは、第1ポンプ104aにより圧送され第1加熱器101aにより加熱された製品液が流通する際の製品液管路130a内の製品液管路内圧力を検知する圧力センサからなる第2センサ106bにより検知される製品液管路内圧力値を参照し、第2制御器105に設定された設定圧力値を維持するように第1ポンプ104aの作動をフィードバック制御するように構成されている。
また、滅菌装置100の製品液管路130aの中間部に配設された第2ポンプ104bは、第1制御器105aにより駆動制御される。即ち、第1制御器105aは、第1ポンプ104aにより圧送された製品液の流量を検知する流量センサからなる第1センサ106aにより検知された流量値を参照し、第1制御器105aに設定された設定流量値を維持するように第2ポンプ104bの作動をフィードバック制御するように構成されている。
滅菌装置100の製品液管路130aの下流端部に配設された第3ポンプ104cは、第3制御器105cにより駆動制御される。即ち、第3制御器105cは、第3ポンプ104cに流入する液体の圧力を測定する圧力センサからなる第3センサ106cにより検知された管内圧力値を参照し、第3制御器105cに設定された設定圧力値を維持できるように第3ポンプ104cの出力をフィードバック制御するように構成されている。
本実施の形態に係る製品液管路内圧力の制御方法は、製品液及び水相互間の変更の際に、第3制御器105cの設定圧力値の変更を徐々に行うことにより第3ポンプ104cの作動を制御して滅菌装置100の製品液管路内圧力を、安全背圧及び沸騰抑制圧を維持しつつ、製品液が安全弁から噴き出すことなく運転することができるように構成されている。
第3制御器105cは、製品液及び水相互間の変更時に使用する時間データを記憶した時間データ記憶部107を有している。時間データは、製品液の粘度、第3ポンプ104cの性能、滅菌装置の各構成機器(バランスタンク331、加熱器101a、101b、製品液管路130a)の配置構成を考慮して、製品液毎に作成されている。これらの要素により滅菌装置100内の所定区間における滞液量が異なり、時間データも変化するからである。
時間データは、原液排出時(製品液を水で押して製品液管路130a内から払拭する場合)に使用される制御変更所要時間データD1a及び制御変更開始時期データD1bと、原液置換時(旧製品液を払拭した後、製品液管路103a内にある水を新たな製品液に置換する場合)に使用される制御変更所要時間データD2a及び制御変更開始時期データD2bとからなる。
原液排出時に使用される制御変更開始時期データD1bは、製品液と水との境界領域が製品液管路130a内を移動して第2ポンプ104bに到達する時点と、同境界領域が第3ポンプ104cに到達する時点から按分して変更開始タイミングが決定される。
原液排出時に使用される制御変更所要時間データD1aは、製品液と水との境界領域がHTU102の出口108a(第1の所定位置)から第3ポンプ104c(第2の所定位置)に到達するのに要する時間に基づいて作成される。
原液置換時に使用される制御変更開始時期データD2bは、上記原液排出時の場合と同様に、製品液と水との境界領域が、製品液と水との境界領域が製品液管路130a内を移動して第2ポンプ104bに到達する時点と、同境界領域が第3ポンプ104cに到達する時点から按分して変更開始タイミングが決定される。
原液置換時に使用される制御変更所要時間データD2aは、上記原液排出時の場合とは異なり、製品液と水との境界領域が第1冷却器103aの出口108b(第1の所定位置)から第3ポンプ104c(第2の所定位置)に到達するのに要する時間に基づいて作成される。
上記のように構成された滅菌装置100は、製品液及び水相互間の置換時には、第3制御器105cが、時間データ記憶部107に記憶されている制御変更開始時期データD1b及びD2b、並びに制御変更の制御変更所要時間データD1a及びD2aからなる時間データに基づいて第3制御器105cにおける設定圧力値を制御変更所要時間に亘って徐々に変更して第3ポンプ104cの出力を適宜制御することにより、要求される安全背圧及び沸騰抑制圧を維持しつつ、製品液が安全弁から噴き出すことなく運転することができるように構成されている。
具体的には、第1実施形態の製品液管路内圧力の制御方法が適用される滅菌装置100は、原液排出時には、原液排出時に使用される制御変更開始時期データD1bに基づき、製品液と水との境界領域が製品液管路130a内を移動して第2ポンプ104bに到達する時点と、同境界領域が第3ポンプ104cに到達する時点から按分して、第3ポンプ104cの、製品液搬送から水搬送への制御変更開始タイミングが決定される。
制御変更後は、制御変更所要時間データD1aに基づき、製品液と水との境界領域がHTU102の出口108a(第1の所定位置)から第3ポンプ104c(第2の所定位置)に到達するのに要する時間に亘って第3ポンプ104cの作動制御変更が徐々に行われる。
従って、従来においては、原液排出が行われた際に、製品液と水との境界領域が所定の基準部位に到達した場合、即時に、第3制御部406の設定圧力値を大きくして第3ポンプ336cの出力を下げる制御が行われた場合には、例えば、製品液が濃縮ジュース等であって粘度が水よりも高い場合には、第3ポンプ336cの出力低下により管内圧力が高くなり、安全弁から製品液が噴出する事態に至る場合があった。
また、同様に、固形成分である粒入りジュース等であった場合には、製品液の液体成分のみが第3ポンプ336cから排出され、固形成分が第3ポンプ336cの上流に堆積する事態が生じて製品液を正常に搬送することができなくなり、その結果、安全背圧及び沸騰抑制圧の確保が困難になる、という問題があった。
一方、原液排出が行われる際に、製品液と水との境界領域が所定の基準部位に到達した場合で、第3制御部406の設定圧力値を大きくして第3ポンプ336cの出力を下げる制御が行うタイミングが遅れた場合には、管路内圧力が下がりすぎ、安全背圧及び沸騰抑制圧の確保が困難になる、という問題があった。
しかしながら、本実施の形態におけるように、原液排出時には製品液と水との境界領域が製品液管路130a内を移動して第2ポンプ104bに到達する時点と、同境界領域が第3ポンプ104cに到達する時点から按分して、第3ポンプ104cの、製品液搬送から水搬送への制御変更開始タイミングが決定され、かつ、製品液と水との境界領域がHTU102の出口108a(第1の所定位置)から第3ポンプ104c(第2の所定位置)に到達する所要時間にもとづいて、第3制御器105cの設定圧力値を徐々に変更することから、第3ポンプ104cの、製品液と水との混合状態に対応した作動の変更制御がなされ、その結果、第3ポンプ104cにおいて製品液の上記のような搬送不良の事態が発生することを防止し、安全背圧を確保しつつ原液排出を行うことができる。
また、第1実施形態の製品液管路内圧力の制御方法が適用される滅菌装置100においては、原液置換時には、上記原液排出時の場合と同様に、制御変更開始時期データD2bに基づいて、製品液と水との境界領域が製品液管路130a内を移動して第2ポンプ104bに到達する時点と、同境界領域が第3ポンプ104cに到達する時点から按分して、第3ポンプ104cの、水搬送から原液搬送への制御変更開始タイミングが決定され、かつ、制御変更所要時間データD2aに基づいて、水と製品液との境界領域が第1冷却器103aの出口108b(第1の所定位置)から第3ポンプ104c(第2の所定位置)に到達するのに要する時間に亘って、第3制御器105cの設定圧力値を徐々に変更することから、第3ポンプ104cの、製品液と水との混合状態に対応した作動の変更制御がなされ、その結果、第3ポンプ104cにおいて製品液の上記のような搬送不良の事態が発生することを防止し、安全背圧及び沸騰抑制圧を確保し、かつ製品液が安全弁から噴き出すことなく原液置換を行うことができる。
このように、原液置換時には、製品液と水との境界領域が第1冷却器103aの出口108b(第1の所定位置)から第3ポンプ104c(第2の所定位置)に到達する間に、第3制御器105cの設定圧力値を通水時の値から滅菌時の値に徐々に変更することにより、安全背圧及び沸騰抑制圧を確保し、かつ製品液が安全弁から噴き出すことなく原液置換を行うことができる。
したがって、第1実施形態の製品液管路内圧力の制御方法によれば、製品液管路130aの下流端部に配置された第3ポンプ104cの制御により、製品液及び水相互間の置換の際において、第3ポンプ104cにおける搬送不良の事態や、安全背圧異常が原因で第1加熱器101a及び第2加熱器101bにおいて発生する可能性のある製品液への熱媒液の混入及び、沸騰抑制圧異常による製品液の搬送困難の事態を回避し、かつ製品液が安全弁から噴き出すことも防止した状態で、滅菌装置100における製品液と水相互間の置換による「原液排出」及び「原液置換」を行うことができる。
[第2実施形態]
つぎに、本発明の第2実施形態について説明する。なお、図1に示した第1実施形態と共通の構成要素については、同一符号を付してその説明を適宜省略する。
図2に示すように、第2実施形態に係る滅菌装置200における製品液管路内圧力の制御方法は、製品液及び水相互間の置換時における製品液管路130a内の圧力管理を、製品液管路130aの上流端部に設けられた第一ポンプ104aの作動制御を第2制御器105bにより行って実現するように構成されている。
即ち、中間部に配置された第2ポンプ104bは、上流端部に配置された第1ポンプ104aの下流側であって第2ポンプ104bとの間に配置され、製品液管路130a内を流通する製品液又は水の流量によりポンプの作動を制御する第一制御器105aにより作動制御されると共に、第1ポンプ104aは、第2ポンプ104bの上流側であって第1ポンプ104aとの間に配置され、製品液管路337a内を製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する第2センサ106bを有し、製品液管路130a内の圧力値に基づき作動を制御する第2制御器105bにより作動制御される。
即ち、本実施の形態にあっては、第1ポンプ104aを駆動制御する第2制御器105bが、製品液及び水相互間の置換の際に使用する時間データを記憶した時間データ記憶部109を有している。前記第一の実施の形態における場合と同様に、製品液の粘度、ポンプ104a、104bの性能、滅菌装置200の各構成機器(バランスタンク331、加熱器101a、101b、製品液管路130a)の配置構成を考慮して、製品液毎に作成されている。
時間データは、原液排出時に使用される制御変更所要時間データD3a及び制御変更開始時期データD3bと、原液置換時に使用される制御変更所要時間データD4a及び制御変更開始時期データD4bとからなる。
原液排出時に使用される制御変更開始時期データD3bは、製品液と水との境界領域が第2ポンプ104bに至る時期により決定される。ポンプ作動制御変更所要時間データD3aは、前記境界領域が第2制御器105bから第2加熱器101bの下流側端部である出口108dに至る時間に基づき決定される。従って、制御変更開始時期データD3b及び制御変更所要時間データD3aに基づき前記第2制御器105bにより第1ポンプ104aの作動を制御するように構成されている。
また、原液置換時に使用される制御変更開始時期データD4bは、前記境界領域が第1ポンプ104aに至る時期により決定される。ポンプ制御変更所要時間データD4aは、前記境界領域が前記第1ポンプから第2制御器105bに至る時間に基づき決定される。
従って、制御変更開始時期データD4b及び前記制御変更所要時間データD4aに基づき第2制御器105bにより第1ポンプ104aの作動を制御するように構成されている。
上記のように構成された滅菌装置200は、製品液及び水相互の置換時には、第2制御器105bは、時間データ記憶部109に記憶されている時間データに基づいての設定圧力値を変更して第1ポンプ104aの作動を制御することにより製品液管路130a内の圧力を制御する。
具体的には、原液排出時には、制御変更開始時期データD3bに基づいて、製品液と水との境界領域が第2ポンプ104bに到達した場合には第2センサ106bの圧力値が変動することから、この時点をとらえて第1ポンプ104aの作動制御変更開始時期とする。
また、第1ポンプ104aの作動制御変更の所要時間に関しては、制御変更所要時間データD3aに基づいて、製品液と水との境界領域が第2制御器105bに付属する第2センサの測定位置108c(第1の所定位置)から第2加熱器101bの下流端部である出口108d(第2の所定位置)に到達する時間に亘って、第2制御器105bの設定圧力値を製品液流通時の値から通水時の値に徐々に変更する。
このように、原液排出時には、製品液と水との境界領域が第2ポンプ104bに到着した時点で変更制御を開始し、かつ、当該境界領域が第2制御器105bに付属する第2センサの測定位置108c(第1の所定位置)から第2加熱器101bの出口108d(第2の所定位置)に到達する時間に亘って、第2制御器105bの設定圧力値を製品液流通時の値から通水時の値に徐々に変更することにより、第1ポンプ104aの作動を製品液と水との混合状態に対応した形で制御し、安全背圧を確保しつつ製品液及び水相互間の変更を行うことができる。
また、原液置換時には、制御変更開始時期データD4bに基づいて、製品液と水との境界領域が第1ポンプ104a(第1の所定位置)に到達した場合には、第1センサ106a及び第2センサ106bの測定値が大きく変化することから、この時点をとらえて第2制御器105bの設定圧力値の変更制御を開始し、その後、制御変更所要時間データD4aに基づいて、製品液と水との境界領域が第1ポンプ104aから第2センサ106bの測定位置108c(第2の所定位置)に到達する間に、第2制御器105bの圧力設定値を、通水時の値から製品液流通時の値に徐々に変更する。
このように、原液置換時には、製品液と水との境界領域が第1ポンプ104a(第1の所定位置)から第2センサ106bの測定位置108c(第2の所定位置)に到達する間に、第2設定圧力値を通水時の値から滅菌時の値に徐々に変更することで、安全背圧及び沸騰抑制圧を確保しつつ製品液及び水相互間の変更を行うことができる。
したがって、第2実施形態の製品液管路内圧力の制御方法によれば、製品液管路337aの上流端部に配置された第1ポンプ104aの制御により、安全背圧異常が原因で第1加熱器101a及び第2加熱器101bにおいて発生する可能性のある製品液への熱媒液の混入及び沸騰抑制圧異常が原因でHTU102において発生する可能性のある製品液の沸騰を防止しつつ滅菌装置200の液置換を行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。第一実施の形態において製品液管路130aの下流端部に配置された第3制御器105cの圧力設定値を時間データに従って変更を開始しかつ、その後、徐々に圧力設定値を変更し、第3ポンプを、製品液及び水の混合状態に応じた作動に制御する場合を説明し、また、第二実施の形態において製品液管路130aの中間部に配置された第2制御器105bの圧力設定値を時間データに従って変更を開始し、その後、圧力設定値を徐々に変更し、第1ポンプを、製品液及び水の混合状態に応じた作動に制御する場合を、夫々別個に説明したが、実際の制御においては、第一実施の形態及び第二実施の形態の双方を同一の滅菌装置において実施して、製品液管路内の圧力管理を行ってもよい。
100 滅菌装置
101a 第1加熱器(加熱部)
101b 第2加熱器(加熱部)
102 HTU
103a 第1冷却器
103b 第2冷却器
103c 第3冷却器
104a 第1ポンプ(第2実施形態の原液置換時における第1の所定位置)
104b 第2ポンプ
104c 第3ポンプ(第1実施形態における第2の所定位置)
105a 第1制御器
105b 第2制御器
105c 第3制御器
106a 第1センサ(流量センサ)
106b 第2センサ(圧力センサ)
106c 第3センサ(圧力センサ)
107 時間データ記憶部
108a HTUの出口(第1実施形態の原液排出時における第1の所定位置)
108b 第1冷却器の出口(第1実施形態の原液置換時における第1の所定位置)
108c 第2センサの測定位置(第2実施形態の原液排出時における第1の所定位置、第2実施形態の原液置換時における第2の所定位置)
108d 第2加熱器の出口(第2実施形態の原液排出時における第2の所定位置)
109 時間データ記憶部
130a 製品液管路
130b 冷媒液管路
200 滅菌装置
300 滅菌装置
320 ブレンダ
331 バランスタンク
337a 製品液管路
337b 冷媒液管路
400 ACT(アセプティックサージタンク)
D1a 制御変更所要時間データ[原液排出時]
D2a 制御変更所要時間データ[原液置換時]
D1b 制御変更開始時期データ[原液排出時]
D2b 制御変更開始時期データ[原液置換時]
D3a 制御変更所要時間データ[原液排出時]
D4a 制御変更所要時間データ[原液置換時]
D3b 制御変更開始時期データ[原液排出時]
D4b 制御変更開始時期データ[原液置換時]

Claims (9)

  1. 製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、
    前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法。
  2. 前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられていることを特徴とする請求項1記載の製品液管路内圧力の制御方法。
  3. 予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更することを特徴とする請求項2記載の製品液管路内圧力の制御方法。
  4. 前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成することを特徴とする請求項3記載の製品液管路内圧力の制御方法。
  5. 製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、
    前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更し、
    前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられ、
    予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更し、
    前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成し、
    前記ポンプは前記製品液管路の中間部及び下流端部に設けられると共に、前記ポンプ作動制御部は前記下流端部に設けられたポンプの上流側に設けられ、
    前記製品液から水へ置換する場合には、前記制御変更開始時期データは、前記境界領域が前記中間部に設けられたポンプに至る時期及び前記下流端部に設けられた前記ポンプに至る時期を考慮して取得され、
    前記制御変更所要時間データは、前記境界領域が前記ホールディングチューブから前記下流端部に設けられた前記ポンプに至る時間に基づき決定され、
    前記制御変更開始時期データ及び前記制御変更所要時間データに基づき前記製品液管路の下流端部に設けられた前記ポンプ作動制御部により前記下流端部に設けられたポンプの作動を制御することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法。
  6. 製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、
    前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更し、
    前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられ、
    予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更し、
    前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成し、
    前記ポンプは前記製品液管路の中間部及び下流端部に設けられると共に、前記ポンプ作動制御部は前記下流端部に設けられたポンプの上流側に設けられ、
    前記ホールディングチューブの下流側には、前記ホールディングチューブにおいて加熱滅菌された前記製品液を冷却する冷却部が設けられ、
    前記水から前記製品液へ置換する場合には、前記制御変更開始時期データは、前記境界領域が前記中間部に設けられたポンプに至る時期と、前記下流端部に設けられた前記ポンプに至る時期とを考慮して取得され、
    前記制御変更所要時間データは、前記境界領域が前記冷却部から前記下流端部に設けられた前記ポンプに至る時間に基づき決定され、
    前記制御変更開始時期データ及び前記制御変更所要時間データに基づき前記製品液管路の下流端部に設けられた前記ポンプ作動制御部により前記ポンプの作動を制御することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法。
  7. 製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、
    前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更し、
    前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられ、
    予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更し、
    前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成し、
    前記ポンプは前記製品液管路の上流端部及び中間部に設けられ、
    前記上流端部に設けられた上流端部ポンプの下流側であって前記中間部に設けられた中間部ポンプとの間に配置される第一のポンプ作動制御部により、前記製品液管路内を流通する前記製品液又は水の流量に基づき前記中間部ポンプの作動を制御すると共に、前記中間部ポンプの上流側であって前記上流端部ポンプとの間に配置される第二のポンプ作動制御部により、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知すると共に設定された圧力値に基づき前記上流端部ポンプの作動を制御し、
    前記加熱部は、前記上流端部ポンプと前記中間部ポンプとの間に配置された第一加熱部及び前記中間部ポンプと前記ホールディングチューブとの間に配置された第二加熱部とにより構成され、
    前記製品液から水へ置換する場合には、前記制御変更開始時期データは、前記境界領域が前記中間部ポンプに至る時期により決定されると共に、前記制御変更所要時間データは、前記境界領域が前記第二のポンプ作動制御部から前記第二加熱部の下流側端部に至る時間に基づき決定され、
    前記制御変更開始時期データ及び前記制御変更所要時間データに基づき前記第二のポンプ作動制御部により前記上流端部ポンプの作動を制御することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法。
  8. 製品液管路内の製品液を加熱するための加熱部と、前記加熱部により加熱された前記製品液を所定時間滅菌温度に保持するホールディングチューブと、前記製品液又は水を前記製品液管路内で圧送するポンプとを有する滅菌装置において、前記ポンプにより、前記製品液管路内の製品液を水に置換する際及び前記製品液管路内の水を製品液に置換する際の製品液管路内の圧力制御方法であって、
    前記製品液と前記水との間の置換状態に基づいて前記ポンプの出力を制御して前記製品液管路内圧力を確保するべく、前記製品液と前記水との間の置換の際に、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するとともに、前記設定圧力値を徐々に変更し、
    前記製品液管路には、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサが検知した圧力値を参照しつつ、前記製品液管路内圧力が設定圧力値となるように前記ポンプの作動を制御するポンプ作動制御部とが設けられ、
    予め取得された、前記製品液と前記水との間の置換の際の前記ポンプの作動の制御変更開始時期データ及び、前記ポンプの作動の制御変更が開始されてから完了するまでに要する制御変更所要時間データに基づいて、前記設定圧力値を徐々に変更し、
    前記製品液と前記水との境界領域が前記滅菌装置における前記製品液管路の第1の所定位置から第2の所定位置に到達するのに要する時間に基づいて前記制御変更所要時間データを作成し、
    前記ポンプは前記製品液管路の上流端部及び中間部に設けられ、
    前記上流端部に設けられた上流端部ポンプの下流側であって前記中間部に設けられた中間部ポンプとの間に配置される第一のポンプ作動制御部により、前記製品液管路内を流通する前記製品液又は水の流量に基づき前記中間部ポンプの作動を制御すると共に、前記中間部ポンプの上流側であって前記上流端部ポンプとの間に配置される第二のポンプ作動制御部により、前記製品液管路内を前記製品液又は水が流通する際の製品液管路内圧力を検知すると共に設定された圧力値に基づき前記上流端部ポンプの作動を制御し、
    前記加熱部は、前記上流端部ポンプと前記中間部ポンプとの間に配置された第一加熱部及び前記中間部ポンプと前記ホールディングチューブとの間に配置された第二加熱部とにより構成され、
    前記水から製品液へ置換する場合には、前記制御変更開始時期データは、前記境界領域が前記上流端部ポンプに至る時期により決定されると共に、前記制御変更所要時間データは、前記境界領域が前記上流端部ポンプから前記第二のポンプ作動制御部に至る時間に基づき決定され、前記制御変更開始時期データ及び前記制御変更所要時間データに基づき前記第二のポンプ作動制御部により上流端部ポンプの作動を制御することを特徴とする製品液管路内圧力の制御方法。
  9. 前記制御変更所要時間データは、前記製品液の粘度、前記ポンプの性能、前記滅菌装置の各構成機器の配置位置及び前記製品液管路の配置構成を考慮して作成されることを特徴とする請求項3~8のいずれか1項に記載の製品液管路内圧力の制御方法。
JP2021143796A 2021-09-03 2021-09-03 製品液管路内圧力の制御方法 Active JP7250084B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021143796A JP7250084B2 (ja) 2021-09-03 2021-09-03 製品液管路内圧力の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021143796A JP7250084B2 (ja) 2021-09-03 2021-09-03 製品液管路内圧力の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023037194A JP2023037194A (ja) 2023-03-15
JP7250084B2 true JP7250084B2 (ja) 2023-03-31

Family

ID=85509227

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021143796A Active JP7250084B2 (ja) 2021-09-03 2021-09-03 製品液管路内圧力の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7250084B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000262594A (ja) 1999-03-19 2000-09-26 Dainippon Printing Co Ltd 滅菌装置
JP2006176133A (ja) 2004-12-20 2006-07-06 Iwai Kikai Kogyo Co Ltd 液体殺菌充填方法及びその装置
JP2009268431A (ja) 2008-05-09 2009-11-19 Hisaka Works Ltd 蒸気混合型加熱殺菌装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000262594A (ja) 1999-03-19 2000-09-26 Dainippon Printing Co Ltd 滅菌装置
JP2006176133A (ja) 2004-12-20 2006-07-06 Iwai Kikai Kogyo Co Ltd 液体殺菌充填方法及びその装置
JP2009268431A (ja) 2008-05-09 2009-11-19 Hisaka Works Ltd 蒸気混合型加熱殺菌装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023037194A (ja) 2023-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5149255B2 (ja) 液体充填方法及び装置
US10384240B2 (en) Method and apparatus for sterilizing drink supply pipeline
CN111629989B (zh) 饮料充填装置的清洗、杀菌方法
CN111183111B (zh) 饮料填充装置的清洗、杀菌方法
US20120000492A1 (en) System for treating and/or processing liquid products and method for cleaning components of such systems
US11034566B2 (en) Sterilization process transition method, product filling apparatus, and method and apparatus of cleaning and sterilizing the product filling apparatus
US8430111B2 (en) Efficient liquid processing system
CN112867672B (zh) 加热杀菌系统的清洗方法以及清洗装置
JP7250084B2 (ja) 製品液管路内圧力の制御方法
US20120160330A1 (en) System and method for continuously producing a liquid mixture
DK2233010T3 (en) A method of operating a pasteurizer and pasteurisation
JP6997028B2 (ja) 充填システム
EP3957598A1 (en) Method for sterilizing beverage filling device and beverage filling device
JP2023020621A (ja) 滅菌装置
JP2009268431A (ja) 蒸気混合型加熱殺菌装置
JPH0910286A (ja) 製品液過熱殺菌装置および方法
JP2000262594A (ja) 滅菌装置
JP2023139666A (ja) 製造ラインおよび製造方法
JP7454034B1 (ja) 液状製品の製造システム
JP2024013726A (ja) 製造ライン、製造方法、および製造ラインの製造方法
JPH0631081B2 (ja) 液殺菌装置の送液制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211022

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20220328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20221124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230320

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7250084

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150