JP7246714B6 - 静電容量式近接センサ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車のリアバンパー内に設置され、ユーザの足部を検出する静電容量式近接センサに関する。
従来より、車両ドア(バックドアやスライドドア等)の開閉のために車両の下部に設置された静電センサを用いてユーザの足部を検出し、その検出結果に基づいて車両ドアの開閉を行う技術が知られている。
例えば特許文献1には、ユーザの足部を検出する複数の下段静電センサと、ユーザの足部を除く身体を検出する上段静電センサ、を有する車両ドア開閉装置が記載されている。この車両ドア開閉装置では、下段静電センサのセンサ部の1つからの検出信号と上段静電センサからの検出信号が得られた場合に、車両のドアを開駆動又は閉駆動するための駆動信号がドア駆動装置へ出力される。一方、下段静電センサのセンサ部の2つ以上から検出信号が得られた場合には、駆動信号がドア駆動装置へ出力されないようにしている。
特許文献1の車両ドア開閉装置によれば、下段静電センサの少なくとも2つのセンサ部でユーザを検出すると車両ドアの開閉を開始しない又は停止するため、ユーザの安全性を保つことができるとされている。
また、特許文献2には、車両ドアを非接触で作動させるための2つの近接センサを有するセンサユニットが記載されている。このセンサユニットをテールゲートの開閉用として用いる場合には、センサユニットは車両のリアバンパー内に車両の横断方向と平行に配置され、一方の近接センサの検出領域が他方の近接センサの検出領域を越えて突出するようにしている。
特許文献2のセンサユニットによれば、少なくとも2つの近接センサによって生成される信号を評価することにより、Y方向の動きと、X方向またはZ方向の動きとを区別することができ、ユーザによる車両ドアの開閉要求を精度良く検出できる、とされている。
特開2015-21238号公報 特表2014-500414号公報
特許文献1や特許文献2に記載されているような静電容量式センサは、2つ以上の静電センサを用いる必要があるため、コストアップの問題がある。
また、特許文献1や特許文献2に記載されているような静電容量式センサは、静電容量式センサに意図されない物体が近接した場合に、誤検出をしやすい問題がある。
本発明は、コストダウンを可能にした静電容量式近接センサの提供を目的とする。
また、本発明は、誤検出を抑制し、人体の近接を高い信頼性をもって検出することができる共振方式の静電容量式近接センサの提供を目的とする。
本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサは、
高周波信号を出力する発振手段と、
センサ電極を含み、前記高周波信号が入力されるLCR共振回路と、
前記センサ電極の容量に応じた判定電圧信号を出力するセンサ回路と、
前記判定電圧信号に基づいて前記センサ電極への人体の近接を検出する制御部を備え、
物体が前記センサ電極に近接していないときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1a、前記判定電圧信号をV1aとし、
人体が前記センサ電極に近接したときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1b、前記判定電圧信号をV1bとし、
人体が前記センサ電極にさらに近接したときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1c、前記判定電圧信号をV1cとしたとき、
1a>f1b>f1c
の関係を有する場合において、
前記制御部は、
1a>V1b>V1c、の関係を満たすように前記高周波信号の周波数を制御するとともに、
1a>Vth1a>V1b、を満足する第1閾値Vth1aと、
1a>Vth2a>V1b、を満足する第2閾値Vth2aと、
1b>Vth3a>V1c、を満足する第3閾値Vth3aが設定され、
前記判定電圧信号が、Vth1a以下かつVth3a以上のピーク電圧となった後、Vth2a以上となった場合、前記センサ電極への人体の近接を検出する、
ことを特徴とする。
本発明の第2の実施形態例に係る静電容量式近接センサは、
高周波信号を出力する発振手段と、
センサ電極を含み、前記高周波信号が入力されるLCR共振回路と、
前記センサ電極の容量に応じた判定電圧信号を出力するセンサ回路と、
前記判定電圧信号に基づいて前記センサ電極への人体の近接を検出する制御部を備え、
物体が前記センサ電極に近接していないときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1a、前記判定電圧信号をV1eとし、
人体が前記センサ電極に近接したときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1b、前記判定電圧信号をV1fとし、
人体が前記センサ電極にさらに近接したときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1c、前記判定電圧信号をV1gとしたとき、
1a>f1b>f1c
の関係を有する場合において、
前記制御部は、
1g>V1f>V1e、の関係を満たすように前記高周波信号の周波数を制御するとともに、
1f>Vth1b>V1e、を満足する第1閾値Vth1bと、
1f>Vth2b>V1e、を満足する第2閾値Vth2bと、
1g>Vth3b>V1f、を満足する第3閾値Vth3bが設定され、
前記判定電圧信号が、Vth1b以上かつVth3b以下のピーク電圧となった後、Vth2b以下となった場合、前記センサ電極への人体の近接を検出する、
ことを特徴とする。
本発明の静電容量式近接センサによれば、1個のセンサ電極で人体(ユーザの足部)を検知できるため、コストダウンを可能にした静電容量式近接センサが得られる。
本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサの自動車への設置状態を示す模式図(a)と、自動車100の後方から見たセンサ電極の拡大図(b)である。 本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサの概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサおける周波数特性であり、検出物体が近接していない状態S1aユーザの足部がセンサ電極に近接した状態S1bユーザの足部がセンサ電極にさらに近接した状態S1cユーザがリアバンパーに接触した状態S1dを示すグラフである。 本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサによる足部の検出状態を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサによる判定電圧信号Sの時間経過を示す図である。 本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサにおいて実行するステップ制御を説明するためのメインのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサにおける通常時の較正ステップを説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサにおいてユーザの足部の検出判定を行う検出ステップを説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサにおいてユーザの足部の検出判定を行う検出ステップを説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態例に係る静電容量式近接センサおける周波数特性であり、検出物体が近接していない状態S1aとユーザの足部がセンサ電極に近接した状態S1bとユーザの足部がセンサ電極にさらに近接した状態S1cとユーザがリアバンパーに接触した状態S1dを示すグラフである。 本発明の第2の実施形態例に係る静電容量式近接センサによる判定電圧信号Sの時間経過を示す図である。 本発明の第2の実施形態例に係る静電容量式近接センサにおいてユーザの足部の検出判定を行う検出ステップを説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態例に係る静電容量式近接センサにおいてユーザの足部の検出判定を行う検出ステップを説明するためのフローチャートである。
(第1の実施形態例)
本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサ1を、図面を参照して説明する。
本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサ1は、図1(a)のように自動車100のリアバンパー101内に設置され、ユーザがリアバンパー101の下側に足部を差し入れるキック動作をすると、バックドア102の開閉制御を自動的に実現するものである。
なお、本発明のキック動作とは、ユーザ40が足部41をリアバンパー101の下方に差し入れてから離れるまでの断続でない一連の往復動作を言う。
本例の近接センサ1は、図2のブロック図に示すように、主にLCR共振回路10、センサ回路20およびマイコン30で構成されている。
LCR共振回路10は、コイルLとコンデンサCと抵抗Rがこの順で直列に接続されたLCR直列共振回路と、センサ電極11を備えている。
センサ電極11には、自動車100のユーザの足部を検出するために、高周波信号生成部33から所定の高周波信号Sが入力される。
センサ電極11は、コイルLの下流側で且つコンデンサCの上流側のセンサ電極接続点P1に、コンデンサCと並列に接続されている。このセンサ電極11にユーザの足部等が近接すると、センサ電極11の自己静電容量が増加する。
本例のコイルLのインダクタンスは4.7mH、コンデンサCの静電容量は7pF、抵抗Rの抵抗は470Ωであるが、これらの値は適宜設定することができる。
センサ電極11は、リアバンパー101の内側に自動車100の車幅方向(図1(a)の紙面垂直方向)に沿って配置されており、自動車100の後方から見ると、概略C形状である(図1(b)参照)。
このセンサ電極11とリアバンパー101の外周面とは約1cmの距離が設けられている。
このセンサ電極11の車幅方向の全長は、自動車の車幅方向の全長より若干短い。
センサ電極11は、自動車100の車幅方向に沿って配された直線状の上辺部11aと、上辺部11aと所定の間隔を空けて直線状に配された下辺部11bと、上辺部11aと下辺部11bをつなぐ連結部11cとからなる、連続した1個の電極である。
センサ電極11の材料は特に限定されるものではなく、絶縁電線、同軸ケーブル、銅板等の導電性金属板などを用いることができる。
下辺部11bは、上辺部11aよりもユーザが通過する領域から遠い側に配される。つまり下辺部11bは上辺部11aよりも車体の奥側(図1(a)の右側)に配される。一方、上辺部11aは、下辺部11bと同等若しくは下辺部11bよりも高い位置に配される。
このように上辺部11aと下辺部11bを配置することにより、ユーザがリアバンパー101の下側に足部(足の甲)を差し入れるキック動作を行った際、下辺部11bがユーザの足部(足の甲)の近くに位置し、ユーザの足部を検出することができる。また、ユーザがリアバンパー101の近くを通過すると、ユーザの脚部(脛)の近くに上辺部11aが位置することになるため、ユーザの脚部(脛)にも反応する。
上辺部11aを設けずに下辺部11bのみであると、ユーザのキック動作を検出できるものの、ユーザがリアバンパー101に僅かに離れて(約1cm)立った状態でキック動作をすると、開閉制御されるバックドア102がユーザに当接する可能性がある。そこで、上辺部11aと下辺部11bが共に配置されることにより、ユーザがリアバンパー101に僅かに離れて立った場合に、上辺部11aにより、ユーザがリアバンパー101に僅かに離れて立ったことが検出されて、物体の検出不可とするように制御することができる
そして、物体の検出が可能な状態で、下辺部11bにより、ユーザのキック動作が検出できる。
しかしながら、本のセンサ電極は、1個の電極のため、意図された物体の動作(バックドア102の開閉をするための足のキック動作)か、意図されない物体の動作(例えば、物体が自動車100の車幅方向にリアバンパー101の下方近くを単に通過した場合)を判別しにくい場合がある。そこで、本では、これらの場合をより確実に判別できるように、検出時間(後述の判定電圧信号Sの第一基準範囲、第二基準範囲)が設定されている。
上辺部11aと下辺部11bの水平方向の間隔Wは、3cm以上12cm以下が好ましく、4cm以上10cm以下が特に好ましい。間隔Wが3cm未満であると、検出領域が狭くなり過ぎてしまう。一方、間隔Wが12cmを超えると、近接センサ1の設置に必要な面積が大きくなり過ぎてコストアップを招く。
また、上辺部11aと下辺部11bの垂直方向の間隔Hは、0cm以上12cm以下が好ましく、2cm以上10cm以下が特に好ましい。上辺部11aが下辺部11bよりも12cm超えて高い位置にあると、ユーザの脚部が検出されにくい。
センサ回路20は、半波整流用のダイオード21と、ローパスフィルタを構成する固定抵抗22とコンデンサ23、および増幅器(バッファ回路)24を有する。
このセンサ回路20は、LCR共振回路10から出力された電気信号に基づいて、センサ電極11の自己静電容量に応じた判定電圧信号Sを出力する。具体的には、センサ回路20は、コンデンサCの下流側で且つ抵抗Rの上流側の検出点P3における電気信号に基づいて判定電圧信号Sを出力する。ダイオード21はコンデンサCと検出点P3の間の整流点P2に接続されている。
なお、センサ回路20は、センサ電極11の自己静電容量に応じた判定電圧信号Sを出力するものであれば任意の回路構成が可能である。また、抵抗Rの抵抗値を低くすることにより、ノイズの影響を受けにくくすることができる。
本例のように、LCR共振回路10のコンデンサCの下流側で且つ抵抗Rの上流側の検出点P3の電気信号をセンサ回路20に入力することにより、入力インピーダンスの高い安価な検出回路を用いてセンサ電極11の自己静電容量を検出することができる。具体的には、本例の近接センサ1では、LCR共振回路10に流れる電流を電圧に変換してセンサ回路20に入力しており、センサ回路20はセンサ電極11に直接、接続されていない。このため、センサ回路20によるセンサ電極11の自己静電容量に対する影響が少なく、環境温度変化等によってセンサ回路20の入力インピーダンスが多少変化しても、センサ電極11の自己静電容量を検出することができる。
マイコン30は、ADコンバータ31、制御部32、高周波信号生成部33を有する。ADコンバータ31は、センサ回路20から入力された判定電圧信号SをA/D変換し、判定信号Sとして制御部32に出力する。制御部32は、詳しくは後述するが、高周波信号生成部33に制御信号Sを出力する他、判定信号S(言い換えれば判定電圧信号S)に基づきユーザの足部がセンサ電極11に近接したと判断した場合には人の検出信号Sを出力する。発振手段としての高周波信号生成部33は、詳しくは後述するが、制御部32から入力される制御信号Sに基づき、所定の周波数および所定のデューティ比の高周波信号SをLCR共振回路10に出力する。
本例では高周波信号Sとして、矩形波状の高周波信号を用いている。高周波信号Sの周波数は、特に限定されるものではないが、本例のように近接センサ1をリアバンパー101内に設置してユーザの足部を検出する用途では、検出領域や検出感度を考慮すると200kHz以上1000kHz以下が好ましい。なお、高周波信号Sとしては、矩形波に限らず正弦波や三角波等であってもよい。
LCR共振回路10に入力された高周波信号Sは、コイルLとコンデンサC(およびセンサ電極11の自己静電容量)により歪まされ、立上がりおよび立下がりが遅れた鋸歯状波に近い波形となり、ダイオード21により半波整流される。そして、検出点P3における電気信号は、ローパスフィルタを構成する固定抵抗22とコンデンサ23によって平滑化された後、バッファ回路24を介して直流に近い判定電圧信号Sが出力される。
図3は、ある一定の周囲環境下において、LCR共振回路10に入力される高周波信号Sの周波数f(横軸)と、判定電圧信号S(縦軸)との関係を示している。
図3において、S1aは物体がセンサ電極11に近接していないときのグラフであり、S1bはユーザの足部がセンサ電極11に近接(約10cm)したときのグラフであり、S1cはユーザの足部がセンサ電極11にさらに近接(約5cm)したときのグラフであり、S1dはユーザがリアバンパー101に接触したときのグラフである。
なお、S1cは、水がリアバンパーに接触したときのグラフでもあり、S1dは、水がセンサ電極11に接触したときのグラフでもある。
図3において、f1aは物体がセンサ電極11に近接していないときの共振周波数であり、f1bはユーザの足部がセンサ電極11に近接したときの共振周波数であり、f1cはユーザの足部がセンサ電極11にさらに近接したときの共振周波数であり、f1dはユーザがリアバンパー101に接触したときの共振周波数である。
図3に示すように、物体がセンサ電極11に近接しときの共振周波数f1bは、ユーザの足部がセンサ電極11に近接していないときの共振周波数f1aよりも低い。これは、ユーザの足部がセンサ電極11に近接すると、センサ電極11の自己静電容量が増えることによる。
また、ユーザの足部がセンサ電極11にさらに近接したときの共振周波数f1cは、ユーザの足部がセンサ電極11に近接したときの共振周波数f1bよりも低い。これは、ユーザの足部がセンサ電極11にさらに近接すると、センサ電極11の自己静電容量が増えることによる。
また、ユーザがリアバンパー101に接触したときの共振周波数f1dは、ユーザの足部がセンサ電極11にさらに近接したときの共振周波数f1cよりも低い。これは、ユーザがリアバンパー101に接触すると、センサ電極11の自己静電容量が増えることによる。
これらの共振周波数は、まとめると、
1a>f1b>f1c>f1d
の関係を有する。
本例の近接センサ1では、ある一定の周囲環境下において、f1aは約450kHz、f1bは約445kHz、f1cは約440kHz、f1dは約415kHzであるが、周囲環境が変わってもf1aとf1bの差は約5kHz、f1bとf1cの差は約5kHz、f1cとf1dの差は約25kHzとほぼ一定である。
また、物体がセンサ電極11に近接していないときの最大電圧(ピーク電圧)(図3の点P1aの電圧)と、ユーザの足部がセンサ電極11に近接したときの最大電圧(図3の点P1bの電圧)と、ユーザの足部がセンサ電極11にさらに近接したときの最大電圧(図3の点P1cの電圧)と、ユーザがリアバンパー101に接触したときの最大電圧(図3の点P1dの電圧)は、周囲環境が変わってもほぼ同じVraである。本例のVra=2.5Vである。
また、図3において、f1x は、センサ電極11への物体の近接の有無を判定する判定周波数である。判定周波数f1xは、物体がセンサ電極11に近接していないときの共振周波数f1aよりも高く設定されている。
つまり、判定周波数f1xと物体がセンサ電極11に近接していないときの共振周波数 1a は、
1x>f1a
の関係を有する。
また、図3において、V1aは、物体がセンサ電極に近接していないときの判定周波数f1xにおける判定電圧信号であり、V1bは、人体がセンサ電極に近接したとき判定周波数f1xにおける判定電圧信号であり、V1cは、人体がセンサ電極にさらに近接したときの判定周波数f1xにおける判定電圧信号であり、V1dは、人体がバンパーに接触したときの判定周波数f1xにおける判定電圧信号である
なお、本例では、V1aは2V、V1bは1.5V、V1cは1V、V1dは0.5Vとなっている。
これらの判定電圧信号は、まとめると、
1a>V1b>V1c>V1d
の関係を有する。
なお、判定周波数f1xは、物体がセンサ電極11に近接していないときの共振周波数f1aよりも高く設定されている。これは、共振周波数が下がる順番に(つまり、f1b>f1c>f1d)、判定電圧信号も順番に下がること(つまり、V1b>V1c>V1d)を利用して、検出しやすくするためである。
次に、本例におけるユーザの足部の検出方法の一例を簡単に説明する。
まず、制御部32は、V 1a >V 1b >V 1c 、の関係を満たすように高周波信号S の周波数、すなわち判定周波数f 1x を制御する。具体的に本例では、物体がセンサ電極11に近接していないときの共振周波数f1aよりも5kHz高い周波数を判定周波数f1xに設定している
また、
1a>Vth1a>V1b、を満足する第1閾値Vth1aと、
1a>Vth2a>V1b、を満足する第2閾値Vth2aと、
1b>Vth3a>V1c、を満足する第3閾値Vth3aと、
が設定される。
また、本例では、V th2a ≧V th1a 設定ている。
なお、本例では、V th1aをV1a-0.2V、V th2aをV1a-0.1V、V th3aをV1a-0.7Vに設定している。
検出を行う際は、共振周波数f1aに基づいて決定された判定周波数f1xの高周波信号SをLCR共振回路10に印加する。だだし、気候や周囲の環境の変化に応じて、f1aが変化するため、後述の較正ステップと検出ステップの実行を制御するステップ制御を行うことによって、f1aを常に最新のものに更新し、この最新のf1aに基づいて判定周波数f1xを再設定している。
本例の近接センサ1は、図4に示すように、ユーザ40が足部41をリアバンパー101の下方に差し入れると、ある一定の周囲環境下において判定電圧信号がV1aからV1bに変化し、第1閾値Vth1a以下になる(図3、図5(a)参照)。また、ユーザ40の足部41がリアバンパー101の下方から離れると、ある一定の周囲環境下において判定電圧信号がV1bからV1aに変化して、第2閾値Vth2a以上になる。(図3、図5(a)参照)。この状態が検出されると、制御部32は人の検出信号Sを出力し、バックドア102の開閉制御が行われる。
図5(a)は、意図された物体の動作(バックドア102の開閉をするための足のキック動作)が行われた際の判定電圧信号の経時変化を示しており、判定電圧信号がV1aからV1bに変化後、V1bからV に変化する様子を示す。ユーザ40がキック動作をすることにより、判定電圧信号が、物体がセンサ電極に近接していないときのV 1a から、th1a以下かつVth3a以上の最小電圧 1b (ピーク電圧)となった後、Vth2a以上となった場合、制御部32はセンサ電極11への人体の近接を検出する。
次に、本例の近接センサ1による動作を図6から図9のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS0)
まず、電子キーを携帯したユーザが自動車100に近づくと、車載の認証システムと電子キーとの間で無線通信が行われ、当該自動車の正規の電子キーであることの認証が行われる。なお、この認証は、スマートエントリーシステムにおける公知の認証方法で行うことができる。
正規の電子キーであることの認証が行われると、近接センサ1が駆動する。
(ステップS1)
制御部32はセンサーシステムの初期化を実行し、内部レジスタやメモリのクリアを実行するとともに、通常フラグをOFFにし、較正フラグをONにし、検出ステップを0とする。
なお、通常フラグがONの場合は、通常時の制御として較正ステップと検出ステップを交互に実行するステップ制御が行われ、通常フラグがOFFの場合は、特別時の制御として較正ステップだけを連続して行う制御が行われる。
(ステップS2~S3)
制御部32は、高周波信号生成部33から出力する高周波信号Sの周波数を所定のデューティ比で発振させる。また、センサ回路20から入力された最新の判定電圧信号SをADコンバータ31がA/D変換すると、ADコンバータ31から最新の判定信号Sが制御部32に出力される。
(ステップS4)
通常フラグがONの場合はステップS5に進み、通常フラグがOFFの場合はステップS6に進む。なお、近接センサ1の駆動初期は、ステップS1にて通常フラグがOFFになっているため常にステップS6に進む。
(ステップS5)
最新の判定電圧信号Sが所定の範囲内にない場合は、通常時ではないと判断してステップS6に進む。一方、最新の判定電圧信号Sが所定の範囲内にある場合は、ステップS8に進む。本例では、最新の判定電圧信号Sが所定の範囲として第3閾値Vth3aを超えているのか判定する。
(ステップS6)
通常時でないときは、特別時の較正を行う。
まず、制御部32は、高周波信号生成部33からLCR共振回路10に入力する高周波信号Sの周波数掃引を行うように制御する。本例では、この周波数掃引はスタート周波数200kHzからストップ周波数600kHzまで指定された掃引速度で行われる。
上記の周波数掃引を行うことで、図3に示したグラフS1aが得られ、物体がセンサ電極11に近接していないときのLCR共振回路10の共振周波数f1aと、共振周波数f1aの高周波信号をLCR共振回路10に入力した際の電圧信号Vra(点P1aの電圧)が検出される。なお、本例の近接センサ1では、ある一定の環境下において共振周波数f1aは450kHzである。
本例では、判定周波数f1xは、共振周波数f1aよりも5kHz高く設定している。
また、第1閾値Vth1a、第2閾値Vth2a、第3閾値Vth3aは、図3の判定電圧信号V1aに基づいて設定される。
(ステップS7)
特別時の較正を行った後は、通常フラグをONにし、ステップS2に戻る。
(ステップS8)
較正フラグを参照し、この較正フラグがONの場合はステップS200に進み、較正フラグがOFFの場合はステップS100に進む。なお、近接センサ1の駆動初期は、ステップS1にて較正フラグがONになっているため、常にステップS200に進む。
(ステップS200)
この通常時の較正ステップは、物体がセンサ電極11に近接していないときのグラフS1a(図3参照)が周囲の環境等によって変化しても、人体の近接を正しく検出できるようにするために行われるものである。
(ステップS201)
共振周波数の更新がある場合はステップS202に進み、共振周波数の更新がない場合はステップS210に進む。
(ステップS202)
LCR共振回路の現在の共振周波数をf1pとし、LCR共振回路の現在より一つ前の共振周波数をf1qとした場合、
|f1q-f1p|が所定値fを超える場合は、ステップS203に進む。これは、例えば、ユーザがリアバンパー101に僅かに離れて立ったことを検出している。
|f1q-f1p|が所定値f未満の場合は、ステップS204に進む。
なお、本例では 4kHzとしている
(ステップS203)
制御部32は、ユーザがリアバンパー101に僅かに離れて立っていることを検出すると、検出不可として一時的に人体の検出を行わないようにする。そして、制御部32は、検出不可タイマを設定して、ステップS210に進む。本例の検出不可タイマは3秒としている。
(ステップS204)
検出不可タイマがタイムアップである場合、ステップS205に進み、検出不可タイマがタイムアップでない場合、ステップS210に進む。
(ステップS205)
制御部32は、検出不可を解除して、ステップS210に進む。
(ステップS9)
通常時の較正ステップを図7のフローチャートに沿って実行した後、較正フラグをOFFにする。
(ステップS100)
次に、ステップ8において較正フラグがOFFであれば、検出ステップを実行し、ユーザの足部の検出判定を行う。
検出ステップを、図8と図9のフローチャートに沿って実行する。この検出ステップは、物体がセンサ電極11に近接した際に、判定電圧信号レベルの時間的変化を見ることにより、意図された物体の動作(バックドア102の開閉をするための足のキック動作)か、意図されない物体の動作(例えば、物体が自動車100の車幅方向にリアバンパー101の下方近くを単に通過した場合)を判別するため行われるものである。
(ステップS101a)
検出不可ではない場合はステップS102aに進み、検出不可である場合はステップS130aに進む。
(ステップS102a)
現在の判定電圧信号S≧第3閾値Vth3aの場合はステップS104aに進み、現在の判定電圧信号S<第3閾値Vth3aの場合はステップS103aに進む。
(ステップS103a)
判定電圧信号S<Vth3aの場合、ユーザの足部がセンサ電極11にさらに近接した状態(または水がセンサ電極11に近接した状態)(図5(b)参照)、または、ユーザがリアバンパーに接触したときの状態(または水がセンサ電極11に接触した状態)(図5(c)参照)であり、一時的に検出を行わないように検出不可タイマが設定される。
これは、検出不可の場合、所定の時間が設定されて、検出可能になるまで繰り返される。そしてステップS130aに進む。
(ステップS104a)
検出ステップが0の場合はステップS105aに進む。検出ステップが0以外の場合はステップS108aに進む。
なお、ステップS104aからステップS107aでは、現在の判定電圧信号Sが一定のレベルから下がり始めてから、Vth1a以下になるまでの時間が、予め設定された第一基準範囲の上限値t1long未満になることを検出している。
(ステップS105a)
タイマ1<t1longの場合、ステップS106aに進む。
タイマ1≧t1longの場合、ステップS130aに進む。
なお、本例では、t1long=0.6sとしている。
また、タイマ1は一定時間毎に加算される。
(ステップS106a)
現在の判定電圧信号S<第1閾値Vth1aの場合、ステップS107aに進み、現在の判定電圧信号S≧第1閾値Vth1aの場合、ステップS130aに進む。
(ステップS107a)
検出ステップには1が入力されて、ステップS130aに進む。
(ステップS108a)
検出ステップが1の場合、ステップS109aに進む。検出ステップが1以外の場合、ステップS116aに進む。
なお、ステップS108aからステップS115aでは、現在の判定電圧信号Sが一定のレベルから下がり始めてから、Vth1a以下で最小電圧 1b に達するまでの時間( )が、予め設定された第一基準範囲の上限値t1longと下限値t1shortの間に入ることを検出している。
(ステップS109a)
タイマ1<t1longの場合、ステップS110aに進む。
タイマ1≧t1longの場合、ステップS130aに進む。
本例では、t1long=0.6sとしている。
(ステップS110a)
現在の判定電圧信号S<最小電圧の場合、ステップS111aに進む。現在の判定電圧信号S≧最小電圧の場合、ステップS113aに進む。
ここでは、現在の判定電圧信号Sのレベルが下がり続けているかを確認している。
(ステップS111a)
現在の判定電圧信号Sが最小電圧に入力される。
(ステップS112a)
タイマ2に0が入力される。
(ステップS113a)
現在の判定電圧信号S>最小電圧+αの場合、ステップS114aに進む。現在の判定電圧信号S≦最小電圧+αの場合、ステップS130aに進む。
ここでは、現在の判定電圧信号が最小電圧になったのか、なっていないのかを判定している。つまり、下がり続ける判定電圧信号のレベルが上がる場合、判定電圧信号が最小電圧になったと判定している。なお、αは所定の値である。
(ステップS114a)
タイマ1>t1shortの場合、ステップS115aに進む。
タイマ1≦t1shortの場合、ステップS130aに進む。
本例では、t1short=0.4sとしている。
(ステップS115a)
検出ステップには2が入力されて、ステップS130aに進む。
(ステップS116a)
検出ステップが2の場合はステップS117aに進む。検出ステップが2以外の場合はステップS130aに進む。
なお、ステップS116aからステップS119aでは、現在の判定電圧信号Sが、Vth1a以下の最小電圧 1b から、Vth2a以上の電圧に達するまでの時間( )が、予め設定された第二基準範囲の上限値t2longと下限値t2shortの間に入ることを検出している。
(ステップS117a)
タイマ2<t2longの場合、ステップS118aに進む。
タイマ2≧t2longの場合、ステップS130aに進む。
本例では、t2long=0.6sとしている。
(ステップS118a)
現在の判定電圧信号S≧第2閾値Vth2aの場合、ステップS119aに進み、現在の判定電圧信号S<第2閾値Vth2aの場合、ステップS130aに進む。
(ステップS119a)
タイマ2>t2shortの場合、ステップS120aに進む。
タイマ2≦t2shortの場合、ステップS130aに進む。
本例では、t2short=0.4sとしている。
(ステップS120a)
制御部32は、ユーザの足部のキック動作を判定して、ステップS11に進む。
(ステップS11)
ユーザの足部の検出判定を行った後、較正フラグをONにする。
このように、判定電圧信号Sが、一定のレベルから下がり始めてから、最小電圧に達するまでの時間が予め設定された第一基準範囲内であるとともに、判定電圧信号が、最小電圧に達してからVth2a以上になるまでの時間が予め設定された第二基準範囲内である場合、制御部32は、センサ電極11への人体の近接を検出する。
以上のように、本例の静電容量式近接センサ1では、ステップS200の通常時の較正ステップを行った後は、較正フラグがOFFとなる。また、ステップS100の検出ステップを行った後は、較正フラグがONとなる。そして、制御部32は、ステップS00の通常時の較正ステップとステップS100の検出ステップの実行を制御するステップ制御を行う。このステップ制御は、突発的な大きな環境変化がない場合(ステップS5の判定がYesの場合)には、ステップS8においてステップS100とステップS200とに交互に振り分け、通常ルーチンとして通常時の較正ステップと検出ステップを交互に繰り返し実行するように制御される。
本発明の第1の実施形態例に係る静電容量式近接センサ1は、高周波信号 を出力する発振手段33と、センサ電極11を含み高周波信号 が入力されるLCR共振回路10と、センサ電極11の容量に応じた判定電圧信号 を出力するセンサ回路20と、判定電圧信号 に基づいてセンサ電極11への人体の近接を検出する制御部32を備えている。
また、本例の静電容量式近接センサ1では、
物体がセンサ電極11に近接していないときの、LCR共振回路10の共振周波数をf1a、判定電圧信号をV1aし、
人体がセンサ電極11に近接したときの、LCR共振回路10の共振周波数をf1b、判定電圧信号をV1bし、
人体がセンサ電極11にさらに近接したときの、LCR共振回路10の共振周波数をf1c、判定電圧信号をV1cし、
1a>f1b>f1c
の関係を有する場合において、
制御部32は、
1a>V1b>V1c、の関係を満たすように高周波信号の周波数を制御する
さらに、本例の静電容量式近接センサ1では、
1a>Vth1a>V1b、を満足する第1閾値Vth1aと、
1a>Vth2a>V1b、を満足する第2閾値Vth2aと、
1b>Vth3a>V1c、を満足する第3閾値Vth3aが設定されている。
そして、本例の静電容量式近接センサ1は、判定電圧信号が、Vth1a以下かつVth3a以上の最小電圧となった後、Vth2a以上となった場合、センサ電極11への人体の近接を検出する。
このため、1個のセンサ電極だけでも人体(足部のキック動作)を確実に検知できるため、コストダウンを可能にした静電容量式近接センサが得られる。
また、第2閾値Vth2a≧第1閾値Vth1aであってもよい。
また、判定電圧信号S が一定のレベルから下がり始めてから最小電圧に達するまでの時間が予め設定された第一基準範囲内であるとともに、判定電圧信号 が最小電圧に達してからVth2a以上になるまでの時間が予め設定された第二基準範囲内である場合、意図された物体の動作を検出する。
つまり、判定電圧信号S が一定のレベルから下がり始めてから最小電圧に達するまでの時間が予め設定された第一基準範囲外、または、判定電圧信号 が最小電圧に達してからVth2a以上になるまでの時間が予め設定された第二基準範囲外である場合、意図されない物体の動作を検出する。
このため、意図された物体の動作(バックドア102の開閉をするための足のキック動作)か、意図されない物体の動作(例えば、物体が自動車100の車幅方向にリアバンパー101の下方近くを単に通過した場合)を検知できるため、誤検出を抑制した静電容量式近接センサが得られる。
また、判定電圧信号Sが、第3閾値Vth3aよりも低くなった場合、一時的に検出を行わない。
このため、不要な検出をしない静電容量式近接センサが得られる。
また、LCR共振回路の現在の共振周波数をf1pとし、LCR共振回路10の現在より一つ前の共振周波数をf1qとした場合、|f1q-f1p|が所定値を超えるときは、制御部は、一時的に検出を行わない。
このため、制御部はユーザがリアバンパー101に僅かに離れて立ったことを検出して、ユーザがキック動作をしてもリアバンパーが開かないため、ユーザの安全性を高められる。
(第2の実施形態例)
本発明の第2の実施形態例に係る静電容量式近接センサおける周波数特性を図10に示し、図10において第1の実施形態例と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
第1の実施形態例の判定周波数f1xは、物体がセンサ電極11に近接していないときの共振周波数f1aよりも高く設定されているが、第2の実施形態例の判定周波数f1yは、物体がセンサ電極11に近接していないときの共振周波数f1aよりも低く設定されている。
具体的に、図10において、第2の実施形態例の判定周波数f1yは、
1a>f1b>f1c>f1d
1c=f1y
の関係を有する。
また、図10において、V1eは、物体がセンサ電極に近接していないときの判定周波数f1yにおける判定電圧信号であり、V1fは、人体がセンサ電極に近接したとき判定周波数f1yにおける判定電圧信号であり、V1gは、人体がセンサ電極にさらに近接したときの判定周波数f1yにおける判定電圧信号であり、V1hは、人体がリアバンパーに接触したときの判定周波数f1yにおける判定電圧信号である
なお、本例では、V1eは1.5V、V1fは2V、V1gは2.5V、V1hは1Vとなっている。
よって、第2の実施形態例の判定電圧信号は、
1g>V1f>V1e>V1h
の関係を有する。
また、第2の実施形態例の制御部32は、
1f>Vth1b>V1e、を満足する第1閾値Vth1bと、
1f>Vth2b>V1e、を満足する第2閾値Vth2bと、
1g>Vth3b>V1f、を満足する第3閾値Vth3bと、
1e>Vth4b>V1h、を満足する第4閾値Vth4bが設定されている。
また、本例では、第2閾値Vth2b≦第1閾値Vth1bとして設定されている。
なお、本例では、第1閾値Vth1bをV1e+0.2V、第2閾値Vth2bをV1e+0.1V、第3閾値Vth3bをV1e+0.7V、第4閾値Vth4bをV1e-0.2Vに設定している。
図11(a)は、意図された物体の動作(バックドア102の開閉をするための足のキック動作)が行われた際の判定電圧信号の経時変化を示しており、判定電圧信号がV 1e からV 1f に変化後、V 1f からV1 に変化する様子を示す。ユーザ40がキック動作をすることにより、判定電圧信号が、物体がセンサ電極に近接していないときのV 1e から、Vth1b以上かつVth3b以下の最大電圧 1f (ピーク電圧)となった後、Vth2b以下となった場合、制御部32はセンサ電極11への人体の近接を検出する。
次に、本例におけるユーザの足部の検出方法の一例を簡単に説明する。
まず、物体がセンサ電極11に近接していないときの共振周波数f1aよりも10kHz低い周波数を判定周波数f1yに設定する。
本例の近接センサ1による動作を図6、図7、図12または図13のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS0)
まず、電子キーを携帯したユーザが自動車100に近づくと、車載の認証システムと電子キーとの間で無線通信が行われ、当該自動車の正規の電子キーであることの認証が行われる。なお、この認証は、スマートエントリーシステムにおける公知の認証方法で行うことができる。
正規の電子キーであることの認証が行われると、近接センサ1が駆動する。
(ステップS1)
制御部32はセンサーシステムの初期化を実行し、内部レジスタやメモリのクリアを実行するとともに、通常フラグをOFFにし、較正フラグをONにし、検出ステップを0とする。
なお、通常フラグがONの場合は、通常時の制御として較正ステップと検出ステップを交互に実行するステップ制御が行われ、通常フラグがOFFの場合は、特別時の制御として較正ステップだけを連続して行う制御が行われる。
(ステップS2~S3)
制御部32は、高周波信号生成部33から出力する高周波信号Sの周波数を所定のデューティ比で発振させる。また、センサ回路20から入力された最新の判定電圧信号SをADコンバータ31がA/D変換すると、ADコンバータ31から最新の判定信号Sが制御部32に出力される。
(ステップS4)
通常フラグがONの場合はステップS5に進み、通常フラグがOFFの場合はステップS6に進む。なお、近接センサ1の駆動初期は、ステップS1にて通常フラグがOFFになっているため常にステップS6に進む。
(ステップS5)
最新の判定電圧信号Sが所定の範囲内にない場合は、通常時ではないと判断してステップS6に進む。一方、最新の判定電圧信号Sが所定の範囲内にある場合は、ステップS8に進む。本例では、最新の判定電圧信号Sが第3閾値Vth3b以下かつ第4閾値Vth4b以上であるか判定する。
(ステップS6)
通常時でないときは、特別時の較正を行う。
まず、制御部32は、高周波信号生成部33からLCR共振回路10に入力する高周波信号Sの周波数掃引を行うように制御する。本例では、この周波数掃引はスタート周波数200kHzからストップ周波数600kHzまで指定された掃引速度で行われる。
上記の周波数掃引を行うことで、図10に示したグラフS1aが得られ、物体がセンサ電極11に近接していないときのLCR共振回路10の共振周波数f1aと、共振周波数f1aの高周波信号をLCR共振回路10に入力した際の電圧信号Vra(点P1aの電圧)が検出される。なお、本例の近接センサ1では、ある一定の環境下において共振周波数f1aは450kHzであった。
本例では、判定周波数f1yは、共振周波数f1aよりも10kHz低く設定している。
また、第1閾値Vth1b、第2閾値Vth2b、第3閾値Vth3b、第4閾値Vth4bは、図10の電圧信号V1eに基づいて設定される。
(ステップS7)
特別時の較正を行った後は、通常フラグをONにし、ステップS2に戻る。
(ステップS8)
較正フラグを参照し、この較正フラグがONの場合はステップS200に進み、較正フラグがOFFの場合はステップS100に進む。なお、近接センサ1の駆動初期は、ステップS1にて較正フラグがONになっているため、常にステップS200に進む。
(ステップS200)
この通常時の較正ステップは、物体がセンサ電極11に近接していないときのグラフS1a(図10参照)が周囲の環境等によって変化しても、人体の近接を正しく検出できるようにするために行われるものである。
(ステップS201)
共振周波数の更新がある場合はステップS202に進み、共振周波数の更新がない場合はステップS210に進む。
(ステップS202)
LCR共振回路の現在の共振周波数をf1pとし、LCR共振回路の現在より一つ前の共振周波数をf1qとした場合、
|f1q-f1p|が所定値fを超える場合は、ステップS203に進む。これは、例えば、ユーザがリアバンパー101に僅かに離れて立ったことを検出している。
|f1q-f1p|が所定値f未満の場合は、ステップS204に進む。
なお、本例では 4kHzとしている
(ステップS203)
制御部32は、ユーザがリアバンパー101に僅かに離れて立っていることを検出すると、検出不可として一時的に人体の検出を行わないようにする。そして、制御部32は、検出不可タイマを設定して、ステップS210に進む。本例の検出不可タイマは3秒としている。
(ステップS204)
検出不可タイマがタイムアップである場合、ステップS205に進み、検出不可タイマがタイムアップでない場合、ステップS210に進む。
(ステップS205)
制御部32は、検出不可を解除して、ステップS210に進む。
(ステップS9)
通常時の較正ステップを図7のフローチャートに沿って実行した後、較正フラグをOFFにする。
(ステップS100)
次に、ステップ8において較正フラグがOFFであれば、検出ステップを実行し、ユーザの足部の検出判定を行う。
検出ステップを、図12と図13のフローチャートに沿って実行する。この検出ステップは、物体がセンサ電極11に近接した際に、物体の時間的変化を見ることにより、意図された物体の動作(バックドア102の開閉をするための足のキック動作)か、意図されない物体の動作(例えば、物体が自動車100の車幅方向にリアバンパー101の下方近くを単に通過した場合)を判別するため行われるものである。
(ステップS101b)
検出不可ではない場合はステップS102bに進み、検出不可である場合はステップS130bに進む。
(ステップS102b)
第4閾値Vth4b≦現在の判定電圧信号S≦第3閾値Vth3bの場合、ステップS104bに進み、それ以外の場合はステップS103bに進む。
(ステップS103b)
>Vth3bの場合、ユーザの足部がセンサ電極11にさらに近接したときの状態であり(または水がセンサ電極11に近接した状態)(図11(b)参照)、S<Vth4bの場合、ユーザがリアバンパー101に接触したときの状態であり(または水がセンサ電極11に接触した状態)(図11(c)参照)、一時的に検出を行わないように検出不可タイマが設定される。
これは、検出不可の場合、所定の時間が設定されて、検出可能になるまで繰り返される。そしてステップS130bに進む。
(ステップS104b)
検出ステップが0の場合はステップS105bに進む。検出ステップが0以外の場合はステップS108bに進む。
なお、以下のステップS104bからステップS107bでは、現在の判定電圧信号Sが一定のレベルから上がり始めてから、Vth3b以下になるまでの時間が、予め設定された第一基準範囲の上限値t1long以下になることを検出している。
なお、ここの検出ステップの初期動作は、ステップS1にて検出ステップが0になっているため常にステップS105bに進む。
(ステップS105b)
タイマ1<t1longの場合、ステップS106bに進む。
タイマ1≧t1longの場合、ステップS130bに進む。
なお、本例では、t1long=0.6sとしている。
また、タイマ1は一定時間毎に加算される。
(ステップS106b)
現在の判定電圧信号S>第2閾値Vth2bの場合、ステップS107aに進み、現在の判定電圧信号S≦第2閾値Vth2bの場合、ステップS130bに進む。
(ステップS107b)
検出ステップには1が入力されて、ステップS130bに進む。
(ステップS108b)
検出ステップが1の場合はステップS109bに進む。検出ステップが1以外の場合はステップS116bに進む。
なお、ステップS108bからステップS115bでは、現在の判定電圧信号Sが一定のレベルから上がり始めてから、 th1b 以上で最大電圧 1f (ピーク電圧)に達するまでの時間( )が、予め設定された第一基準範囲の上限値t1longと下限値t1shortの間に入ることを検出している。
(ステップS109b)
タイマ1<予め設定された第一基準範囲の上限値t1longの場合、ステップS110bに進む。本例では、t1long=0.6sとしている。
タイマ1≧予め設定された第一基準範囲の上限値t1longの場合、ステップS130bに進む。
(ステップS110b)
現在の判定電圧信号S>最大電圧の場合、ステップS111bに進む。現在の判定電圧信号S≦最大電圧の場合、ステップS113bに進む。
ここでは、現在の判定電圧信号Sのレベルが上がり続けているかを確認している。
(ステップS111b)
現在の判定電圧信号Sが最大電圧に入力される。
(ステップS112b)
タイマ2に0が入力される。
(ステップS113b)
現在の判定電圧信号S<最大電圧-αの場合、ステップS114bに進む。現在の判定電圧信号S≧最大電圧-αの場合、ステップS130bに進む。
ここでは、現在の判定電圧信号が最大電圧になったのか、なっていないのかを判定している。つまり、上がり続ける判定電圧信号のレベルが下がる場合、判定電圧信号が最大電圧になったと判定している。なお、αは所定の値である。
(ステップS114b)
タイマ1>t1shortの場合、ステップS115bに進む。
タイマ1≦t1shortの場合、ステップS130bに進む。
なお、本例では、t1short=0.4sとしている。
(ステップS115b)
検出ステップには2が入力されて、ステップS130bに進む。
(ステップS116b)
検出ステップが2の場合はステップS117bに進む。検出ステップが2以外の場合はステップS130bに進む。
なお、ステップS116bからステップS119bでは、現在の判定電圧信号Sが、 th1b 以上の最大電圧 1f から、Vth2b以下の電圧に達するまでの時間( )が、予め設定された第二基準範囲の上限値t2longと下限値t2shortの間に入ることを検出している。
(ステップS117b)
タイマ2<t2longの場合、ステップS118bに進む。
タイマ2≧t2longの場合、ステップS130bに進む。
なお、本例では、t2long=0.6sとしている。
(ステップS118b)
現在の判定電圧信号S<第3閾値Vth3bの場合、ステップS119bに進み、現在の判定電圧信号S≧第3閾値Vth3bの場合、ステップS130bに進む。
(ステップS119b)
タイマ2>t2shortの場合、ステップS120bに進む。
タイマ2≦t2shortの場合、ステップS130bに進む。
本例では、t2short=0.4sとしている。
(ステップS120b)
制御部32は、ユーザの足部のキック動作を判定して、ステップS11に進む。
(ステップS11)
ユーザの足部の検出判定を行った後、較正フラグをONにする。
このように、判定電圧信号が、一定のレベルから上がり始めてから、最大電圧に達するまでの時間が予め設定された第一基準範囲内であるとともに、判定電圧信号が、最大電圧に達してからVth2b以下になるまでの時間が予め設定された第二基準範囲内である場合、センサ電極への人体の近接を検出する。
本発明の第2の実施形態例に係る静電容量式近接センサ1は、高周波信号 を出力する発振手段33と、センサ電極11を含み高周波信号 が入力されるLCR共振回路10と、センサ電極11の容量に応じた判定電圧信号 を出力するセンサ回路20と、判定電圧信号 に基づいてセンサ電極11への人体の近接を検出する制御部32を備える。
また、本例の静電容量式近接センサ1では、
物体がセンサ電極11に近接していないときの、LCR共振回路の共振周波数をf1a、判定電圧信号をV1eし、
体がセンサ電極11に近接したときの、LCR共振回路の共振周波数をf1b、判定電圧信号をV1fし、
体がセンサ電極11にさらに近接したときの、LCR共振回路の共振周波数をf1c、判定電圧信号をV1gし、
1a>f1b>f1c
の関係を有する場合において、
制御部32は、
1g>V1f>V1e、の関係を満たすように高周波信号の周波数を制御する
さらに、本例の静電容量式近接センサ1では、
1f>Vth1b>V1e、を満足する第1閾値Vth1bと、
1f>Vth2b>V1e、を満足する第2閾値Vth2bと、
1g>Vth3b>V1f、を満足する第3閾値Vth3bが設定され、
判定電圧信号が、Vth1b以上かつVth3b以下の最大電圧となった後、Vth2b以下となった場合、センサ電極への人体の近接を検出する。
このため、1個のセンサ電極だけでも人体(足部のキック動作)を確実に検知できるため、コストダウンを可能にした静電容量式近接センサが得られる。
また、第2閾値Vth2b≦第1閾値Vth1bであってもよい。
また、判定電圧信号が一定のレベルから上がり始めてから最大電圧に達するまでの時間が予め設定された第一基準範囲内であるとともに、判定電圧信号が最大電圧に達してからVth2b以下になるまでの時間が予め設定された第二基準範囲内である場合、意図された物体の動作を検出する。
つまり、判定電圧信号が一定のレベルから上がり始めてから最大電圧に達するまでの時間が予め設定された第一基準範囲外、または、判定電圧信号が最大電圧に達してからVth2b以下になるまでの時間が予め設定された第二基準範囲外の場合、意図されない物体の動作を検出する。
このため、意図された物体の動作(バックドア102の開閉をするための足のキック動作)か、意図されない物体の動作(例えば、物体が自動車100の車幅方向にリアバンパー101の下方近くを単に通過した場合)を検知できるため、誤検出を抑制した静電容量式近接センサが得られる。
また、判定電圧信号が、Vth3bよりも高くなった場合、一時的に検出を行わない。
このため、不要な検出をしない静電容量式近接センサが得られる。
なお、判定電圧信号が、Vth4bよりも低くなった場合、一時的に検出を行わないようにしてもいい。
このため、不要な検出をしない静電容量式近接センサが得られる。
以上、本発明の実施形態例を説明したが、本発明は上記の実施形態例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施形態例を適宜に変形できることは言うまでもない。
第1の実施形態例では、第2閾値Vth2a≧第1閾値Vth1aとしており、判定電圧信号が、Vth1a以下かつVth3a以上の最小電圧となった後、Vth2a以上となった場合、センサ電極への人体の近接を検出しているが、これに限られない。
例えば、第2閾値Vth2a<第1閾値Vth1aと設定してもよく、判定電圧信号が、Vth2a以下かつVth3a以上の最小電圧となった後、Vth1a以上となった場合、センサ電極への人体の近接を検出する。
また、第2の実施形態例では、第2閾値Vth2b≦第1閾値Vth1bとしており、判定電圧信号が、Vth1b以上かつVth3b以下の最大電圧となった後、Vth2b以下となった場合、センサ電極への人体の近接を検出するが、これに限られない。
例えば、第2閾値Vth2b>第1閾値Vth1bと設定してもよく、判定電圧信号が、Vth2b以上かつVth3b以下の最大電圧となった後、Vth1b以下となった場合、センサ電極への人体の近接を検出する。
上記の実施形態例では静電容量式近接センサを車両のリアバンパー内に装着した場合を説明したが、本発明の静電容量式近接センサは車両のスライドドアなどにも適用できるものである。
上記の実施形態例では、センサ電極11の車幅方向の全長は、自動車の車幅方向の全長より若干短く形成されており、概略C形状のセンサ電極11が、リアバンパー101の内側に1個配置されているが、これに限らない。
例えば、センサ電極の車幅方向の全長が、自動車の車幅方向の全長半分より若干短く形成されており、このセンサ電極が、リアバンパー101の内側に車幅方向に沿って1列に2個配置されてもよい。
例えば、センサ電極の車幅方向の全長が、自動車の車幅方向の全長の1/3長より若干短く形成されており、このセンサ電極が、リアバンパー101の内側に車幅方向に沿って1列に3個配置されてもよい。
上記の実施形態例では、第一基準範囲の上限値t1longと下限値t1short、第二基準範囲の上限値t2longと下限値t2shortは、所定の値であるが、静電容量式近接センサ1やリアバンパーの形状、大きさ、材質、設置位置により、最適な調整を必要とするため、適切な値に変更される。
1 静電容量式近接センサ
10 LCR共振回路
11 センサ電極
L コイル
C コンデンサ
R 抵抗
20 センサ回路
21 ダイオード
22 固定抵抗
23 コンデンサ
24 増幅器(バッファ回路)
30 マイコン(マイクロコンピュータ)
31 ADコンバータ
32 制御部
33 高周波信号生成部(発振手段)
40 ユーザ
41 足部
100 自動車
101 リアバンパー
102 バックドア
P1 センサ電極接続点
P2 整流点
P3 検出点

Claims (9)

  1. 高周波信号を出力する発振手段と、
    センサ電極を含み、前記高周波信号が入力されるLCR共振回路と、
    前記センサ電極の容量に応じた判定電圧信号を出力するセンサ回路と、
    前記判定電圧信号に基づいて前記センサ電極への人体の近接を検出する制御部を備え、
    物体が前記センサ電極に近接していないときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1a、前記判定電圧信号をV1aとし、
    人体が前記センサ電極に近接したときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1b、前記判定電圧信号をV1bとし、
    人体が前記センサ電極にさらに近接したときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1c、前記判定電圧信号をV1cとしたとき、
    1a>f1b>f1c
    の関係を有する場合において、
    前記制御部は、
    1a>V1b>V1c、の関係を満たすように前記高周波信号の周波数を制御するとともに、
    1a>Vth1a>V1b、を満足する第1閾値Vth1aと、
    1a>Vth2a>V1b、を満足する第2閾値Vth2aと、
    1b>Vth3a>V1c、を満足する第3閾値Vth3aが設定され、
    前記判定電圧信号が、Vth1a以下かつVth3a以上の最小電圧となった後、Vth2a以上となった場合、前記センサ電極への人体の近接を検出する、
    ことを特徴とする静電容量式近接センサ。
  2. th2a≧Vth1a
    であることを特徴とする請求項1に記載の静電容量式近接センサ。
  3. 前記判定電圧信号が一定のレベルから下がり始めてから前記最小電圧に達するまでの時間が予め設定された第一基準範囲内であるとともに、
    前記判定電圧信号が前記最小電圧に達してからV th2a 以上になるまでの時間が予め設定された第二基準範囲内である場合、前記センサ電極への人体の近接を検出する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の静電容量式近接センサ。
  4. 前記判定電圧信号が、Vth3aよりも低くなった場合、前記制御部は、一時的に検出を行わないことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の静電容量式近接センサ。
  5. 高周波信号を出力する発振手段と、
    センサ電極を含み、前記高周波信号が入力されるLCR共振回路と、
    前記センサ電極の容量に応じた判定電圧信号を出力するセンサ回路と、
    前記判定電圧信号に基づいて前記センサ電極への人体の近接を検出する制御部を備え、
    物体が前記センサ電極に近接していないときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1a、前記判定電圧信号をV1eとし、
    人体が前記センサ電極に近接したときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1b、前記判定電圧信号をV1fとし、
    人体が前記センサ電極にさらに近接したときの、前記LCR共振回路の共振周波数をf1c、前記判定電圧信号をV1gとしたとき、
    1a>f1b>f1c
    の関係を有する場合において、
    前記制御部は、
    1g>V1f>V1e、の関係を満たすように前記高周波信号の周波数を制御するとともに、
    1f>Vth1b>V1e、を満足する第1閾値Vth1bと、
    1f>Vth2b>V1e、を満足する第2閾値Vth2bと、
    1g>Vth3b>V1f、を満足する第3閾値Vth3bが設定され、
    前記判定電圧信号が、Vth1b以上かつVth3b以下の最大電圧となった後、Vth2b以下となった場合、前記センサ電極への人体の近接を検出する、
    ことを特徴とする静電容量式近接センサ。
  6. th2b≦Vth1b
    であることを特徴とする請求項5に記載の静電容量式近接センサ。
  7. 前記判定電圧信号が一定のレベルから上がり始めてから前記最大電圧に達するまでの時間が予め設定された第一基準範囲内であるとともに、
    前記判定電圧信号が前記最大電圧に達してからVth2b以下になるまでの時間が予め設定された第二基準範囲内である場合、前記センサ電極への人体の近接を検出する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の静電容量式近接センサ。
  8. 前記判定電圧信号が、Vth3bよりも高くなった場合、前記制御部は、一時的に検出を行わないことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の静電容量式近接センサ。
  9. 前記LCR共振回路の現在の共振周波数をf1pとし、前記LCR共振回路の現在より一つ前の共振周波数をf1qとした場合、
    |f1q-f1p|が所定値を超えるときは、前記制御部は、一時的に検出を行わないことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の静電容量式近接センサ。
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