JP7245206B2 - 昇降機異常状態検知方法及び昇降機異常状態検知装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、正常と診断されるセンサデータを用いて、外れ値の影響を抑制できるように学習データを更新し、経年劣化に追従できる診断システム及びエレベーターが記載されている。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、本発明は、昇降機の異常状態を検知する昇降機異常状態検知方法であって、以下(a)~(g)のステップを含む。
(a)昇降機の走行時の音データを音センサーにより取得するステップ、
(b)昇降機の走行位置データを位置センサーにより取得するステップ、
(c)音センサーにより取得された音のうち異常音を含む音データと、位置センサーにより取得された昇降機の走行位置から、異常音を含む音データの発生音源の位置を算出するステップ、
(d)異常音を含む音データの発生時の昇降機の走行位置と異常音を含む音データの発生音源の位置から昇降機の部品の材質情報を抽出するステップ、
(e)異常音を含む音データを学習させて、学習データに基づいて異常音を含む音データを発する材質を有する部品を算出するステップ、
(f)昇降機の部品の材質情報と、算出した異常音を含む音データを発する材質とを比較するステップ、
(g)比較の結果に基づいて、異常音を含む音データの発生原因を特定するステップ。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の一実施形態例に係わる昇降機異常状態検知方法及び昇降機異常状態検知装置の具体例を図1~図7を参照して説明する。
図1は、本実施形態の昇降機異常状態検知装置の全体構成を示す。
本実施形態の昇降機異常状態検知装置は、本体である計測装置1、履歴データベース(以下、「履歴DB」と称する)2、位置センサー3及び情報処理装置4から構成されている。
ここで、異常音とは、昇降機の故障による正常音と異なる音だけではなく、逆に故障による音ではないことを確認する必要がある音や、昇降機のメンテナンスを行う必要がある音を含む広義の音をいう。
なお、位置センサー3に代えて、昇降機の配電盤に設けられる昇降機回路(制御回路)を用いて、エレベーターの位置検出とエレベーターの走行状態を取得することもできる。
(1)音センサー12からの音データに対する高速フーリエ変換処理
(2)音センサー12から音データのスペクトログラムに対する周波数分析処理
(3)学習DB14のデータを用いて、機械学習により音センサー12からの音データの正常または異常を判別する処理
(3)学習DB14のデータを用いて、機械学習により音センサー12からの音データの音の特徴パターンを判別する処理
(4)位置情報取得部13で取得した位置センサー3のデータから位置情報を算出する処理
(5)音センサー12からの音データと位置センサー3からの位置情報データの時間軸を同期する処理
図2は、本例の昇降機異常状態検知システムに用いられる計測装置1のハードウェア構成を示す図である。
図2に示すように、計測装置1は、バス21に接続されたCPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)23、RAM(Random Access Memory)24、不揮発性ストレージ25から構成される。
以下、図3~図9を参照し、本発明の一実施形態である昇降機異常音検知方法に係わる処理フローを説明する
図3は本発明の一実施形態の昇降機異常音検知方法に係わる処理フローを説明するためのフローチャートである。
まず、情報処理装置4は、測定の準備作業として、対象昇降機に関する機器及び部品等の情報を処理部15に入力する(ステップS1)。
計測装置1の処理部15は、ステップS2の走行状態の測定の際に得た音データを、学習DB14に保存されているデータと照合し、昇降機からの音データの中に異常音があるか否かを判別する(ステップS3)。
そして、計測装置1の比較部16は、ステップS6で抽出された昇降機の部品の位置情報D1’を、ステップS4で算出された位置情報D1と比較することにより、位置情報D1と整合可能な部品群を特定する(ステップS7)。
これにより、本実施形態の昇降機異常状態検知方法の一連の処理手順が終了する。
まず、計測装置1の処理部15は、図3のステップS2にて取得した昇降機の位置情報データ(位置センサー3からのデータ)と音データ(音センサー12からのデータ)を読取り、それぞれの時間軸を同期させる(ステップS41)。
次に、処理部15は、異常音発生時の音データとそのときの位置データを時間軸から抽出する(ステップS42)。
以上のステップS41~S44の処理を通して、図3のステップS4における異常音発生の位置情報D1が算出される。
図3のステップS5では、抽出された異常音の波形パターンの判定が行われるが、図4(b)では、まず、処理部15は、抽出した異常音を含む音データの高速フーリエ変換を行い、異常音を含む音データのスペクトログラムを作成する(ステップS51)。
以上のステップS51~S53の処理を通して、図3のステップS5における異常音発生の材質情報D2が算出される。
なお、ステップS53の異常音発生の材質情報D2の算出方法については、図6で後述する。
図5は、位置センサー3から得られるエレベーターかごの位置データと音センサー12から得られる音データの時間軸を合わせて示した図である。
図5の上段には、位置データとしてエレベーターかごが存在する高さと、エレベーターの移動速度が示されている。
エレベーターかごの高さは、位置センサー3として圧力センサーを使用することにより計測することができ、エレベーターの移動速度は、位置センサー3として加速度センサーを使用することにより計測することができる。
図6は、ステップS53で算出された該当データ群G1、G2、G3に対応する材質情報と接触状態を出力する際の音パターンの解析手法を説明するための図である。
図6には、学習DB14空間の3次元の座標軸、すなわち音圧特徴の座標軸、波形特徴の座標軸及び発生周期特徴の座標軸が示されている。
図7は、表示データ生成部18で作成され、表示部20に表示される故障レポートの例である。
図7に示すように、この故障レポートは「異常音故障調査レポート」として、表示部20に表示される。異常音故障調査レポートには、作成時間、昇降機の号機番号、異常音波形、異常音の発生位置、発生部位、発生原因、対処方法、及び是正状態が表示される。
そして、故障レポートを作成した「作成者:〇〇〇〇」と、是正されたことを顧客が確認したことを示す「顧客確認:××××」が表示されている。
図8は、機種コード0001の昇降機における部品DB17に保存されるデータ構造の一例を示している。機種コード0001は、図3のステップS1にて入力される対象昇降機のコード番号である。
図8に示すように、部品DB17は、部品フィールド、位置フィールド、材質フィールド、図面番号フィールド、寸法フィールド、及び接触・隣接部品フィールドを有する。
位置フィールドの欄には、部品フィールドの部品に対応して、それぞれの部品
が存在する位置、例えばピット、最上階、最下階、頂部等が格納されている。なお、レール部品については、全ての階層に関係するので、位置情報ではなく「走行中」と格納されている。
材質フィールドの欄には、部品フィールドの部品ごとに、金属やゴム等の材質が格納されている。
寸法フィールドの欄には、部品フィールドに格納される部品に対応する寸法(A1、A2、A3・・・)が格納されている。
図9は、本実施形態の学習DB14に保存されるデータ構造の一例を示している。
図9に示すように、学習DB14は、音データ群フィールド、代表座標フィールド、発生位置フィールド、発生方向フィールド、接触状態フィールド、材質(1)フィールド、材質(2)フィールド、及び異常状態フィールドを有する。なお、材質(1)フィールドと材質(2)フィールドの2つの材質フィールドを設けた理由は、異常音の発生が2つの部品の接触等によって引き起こされる可能性が高いからである。
上記の各データ群フィールドのデータ群に対応して、代表座標、異常音の発生位置、異常音が発生する音源の方向(発生方向)、接触状態の特徴、音源の材質、異常状態が格納されている。
すなわち、代表座標フィールドには、それぞれのデータ群の代表座標(データ群1では[A1,B1,C1])が格納されている。
発生方向フィールドには、それぞれの音データ群における異常音が頂部で発生しているのか、あるいは下部で発生しているのかが格納される。
材質(1)フィールドには、全ての音データ群で金属が格納されており、材質(2)フィールドでは、それぞれの音データ群に関して、金属、ライニング、ゴム等が格納されている。
異常状態フィールドには、データ群1ではベアリングの劣化、データ群2ではライニング摩耗、データ群3ではケーブルとかごの衝突、データ群4ではロープと異物混入防止ゴムとの接触等、異常音発生の要因が格納されている。
図10は、本発明の第二の実施形態の昇降機異常状態検知システムの全体構成を示す。図1に示す第一の実施形態と異なる点は、材質センサー5を使用した点である。材質センサー5以外の構成は図1に記載した構成と同じなので、同一符号を付して説明は割愛する。
Claims (6)
- 昇降機の異常状態を検知する昇降機異常状態検知方法であって、
前記昇降機の走行時の音データを音センサーにより取得するステップと、
前記昇降機の走行位置データを位置センサーにより取得するステップと、
前記音センサーにより取得された音のうち異常音を含む音データと、前記位置センサーにより取得された前記昇降機の走行位置から、前記異常音を含む音データの発生音源の位置を算出するステップと、
前記異常音を含む音データの発生時の前記昇降機の走行位置と前記異常音を含む音データの発生音源の位置から前記昇降機の部品の材質情報を抽出するステップと、
前記異常音を含む音データを学習させて、学習データに基づいて前記異常音を含む音データを発する材質を有する部品を算出するステップと、
前記昇降機の部品の材質情報と、算出した前記異常音を含む音データを発する材質とを比較するステップと、
前記比較の結果に基づいて、前記異常音を含む音データの発生原因を特定するステップと、を含む
昇降機異常状態検知方法。 - 前記音センサーは、異なる方向を向いた少なくとも2個を備えており、少なくとも2個の前記音センサーにより検出される音圧の大きさの違いから、前記異常音を含む音データを発生する音源の方向を検出する、
請求項1に記載の昇降機異常状態検知方法。 - 前記位置センサーは、気圧センサーまたは加速度センサーであり、気圧センサーによりエレベーターかごの高さが検出され、加速度センサーにより前記エレベーターかごの移動速度が検出される
請求項1に記載の昇降機異常状態検知方法。 - さらに、前記昇降機で発生される前記異常音を含む音データの発生部位、発生原因および是正方法を含む故障レポートを表示データ生成部で作成するステップと、
前記表示データ生成部で作成した前記故障レポートを表示部に表示するステップを、含む
請求項1に記載の昇降機異常状態検知方法。 - さらに、前記昇降機に設置される材質センサーにより、前記昇降機の走行中の各部品の材質情報を検出して、部品データベースに保存するステップを、含む
請求項1~4のいずれか一項に記載の昇降機異常状態検知方法。 - 昇降機の位置を検出する位置センサーからの信号により前記昇降機の位置を取得する位置情報取得部と、
前記昇降機が発する異常音を検出する音センサーと、
前記音センサーが検出する音のうち異常音を含む音データと、異常音を含まない正常音との判別を行うとともに、前記音センサーが検出する音の特徴パターンを学習して判定するためのデータを予め保存する学習データベースと、
前記昇降機が備える部品の位置情報及び材質情報を予め保存する部品データベースと、
前記音センサー、前記位置情報取得部、前記学習データベース及び前記部品データベースから入力されるデータを処理し、機械学習によって前記学習データベースに保存されたデータを用いて、前記異常音を含む音データにおける音の特徴パターンを判別する処理部と、
前記部品データベースに保存された前記昇降機の前記部品の前記位置情報及び前記材質情報と前記処理部で得た前記音の特徴パターンとを比較する比較部と、
前記比較部にて算出した前記異常音を含む音データの発生部位、前記異常音を含む音データの発生原因、及び是正方法を含む故障レポートを作成して、表示部に表示する表示データ生成部と、を備える
昇降機異常状態検知装置。
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