JP7244514B2 - フラビウイルス診断アッセイ - Google Patents

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Description

本発明は、フラビウイルス(Flavivirus)種(例えば、ジカウイルス)による対象の感染を検出するためのアッセイに関する。
フラビウイルス属は、ウエストナイルウイルス、デングウイルス、ダニ媒介脳炎、黄熱ウイルス、およびジカウイルスを含むウイルスのクラスを定義する。フラビウイルスは、以下のいくつかの共通する特徴を共有する:サイズ(40~65nm)、外観(エンベロープを有する、正二十面体ヌクレオカプシド)、およびプラス鎖一本鎖RNA(約10-11kb)。
これらのウイルスの大部分は、節足動物(蚊またはダニ)の穿刺によって伝染する。ジカウイルスは、蚊媒介性ウイルスであり、デングウイルスと近縁関係にある。伝統的には軽度の熱病と関連づけられているが、ジカウイルスは、最近、ギラン・バレー症候群および胎児小頭症を含む、より重篤な状態に結びつけられている。
ここ数年、ジカウイルスの急速な蔓延がある - 50を超える国が現在、活発なジカウイルス伝染を報告している。実際、多種のレゼルボア動物および他の伝染様式(性的な、および輸血関連の移動)と連関して、追加の蚊媒介物へ渡るジカウイルスの能力を考えれば、重大なさらなる蔓延の可能性がある。それに応えて、European Centre for Disease Prevention and Control(ECDC)は、EUにおけるフラビウイルス検査室能力の増大を提言しており、世界保健機関(WHO)は、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態を宣言した。したがって、フラビウイルス診断の緊急かつ急速に拡大する需要がある。
いくつかの診断技術が、緊急対応中の使用として、緊急時使用許可(EUA)によりFDAによって一時的に許可されているが、ジカウイルスの同定のためのFDA認可の診断は、現在のところ、存在しない。現在のジカウイルス診断アッセイの大部分は、RT-PCRに基づいている(RealStar(登録商標)Zika Virus RT-PCR Kit(Altona Diagnostics)、Zika Virus RNA Qualitative Real-Time RT-PCR(Focus Diagnostics)、およびTrioplex Real-time PT-PCR Assay(CDC))。
既存のRT-PCRに基づいた方法は、高レベルの感度(一部は、単一のゲノムコピーまで下がって検出する)を提供することができるが、これらの方法は、ウイルスゲノムを含有する体液が採取され得る、急性感染した患者の調査および同定に関してのみ価値がある。ウイルス血症の短い持続期間およびフラビウイルス感染に関連した軽度の臨床症状を考えると、たびたび、血漿または血液試料へのPCR診断が最近の感染の診断を確定することは成功しそうにないという、過去の感染の問題が同時に持ち上がってくる。加えて、集団におけるフラビウイルス活動のモニタリングの公衆衛生観点から、ウイルスに対する直接検査は感度も対費用効果も十分高いとは言えない。
さらに、より高い所要電力が、PCRに基づいた方法の携帯性を著しく低下させ、フラビウイルスのウイルス検出の関連において遠隔農村の場所である場合が多い、臨床現場(POC)における使用についてのそれらの適合性を大幅に制限し得る。
血清学的な(抗体に基づいた)検出は、実施するのが比較的単純であり、かつ理解するのが容易である読み出しを提供するが、既存のアッセイは、近縁フラビウイルス種(例えば、地域固有のデングウイルス、ウエストナイルウイルスなど)または以前の免疫(例えば、黄熱病ワクチン接種)との深刻な交差反応性に悩まされ、その交差反応性は、他のフラビウイルス種間を識別しながら特定のフラビウイルス種(例えば、ジカウイルス)を明確に同定することにおいて大きな課題を生み出す。さらに、症状のみに基づいた鑑別診断は、これらのフラビウイルス種のいずれか1つでの感染後の症状における類似性を考えれば、不可能である。
したがって、フラビウイルス種による対象の感染の信頼できる同定を可能にする、迅速で、単純で、かつ現地で可能なテクノロジーの緊急かつ未だ対処されていない要求がある。
本発明は、フラビウイルス種による対象の感染を検出するための柔軟で、正確で、迅速で、ロバストで、かつ感度の高い方法を提供することにより上記で特定された問題の1つまたは複数を解決する。
本発明の方法は、対象から採取された試料(例えば、血液または血漿)にインビトロで実施され、試料へ直接的に実施され得る。本方法は、血清学的アッセイであり、それゆえに、試料に存在する抗フラビウイルス抗体の同定に依存する。本アッセイは、例えば、ジカ感染の検出を、デングウイルスによって別個に感染した対象において可能にする、優れた種間識別を提供する。より詳細には、本発明の方法は、典型的には以下を含む:
1)捕獲工程 - 第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、患者試料中に存在する抗体が固定化される;
2)クエンチング工程 - 固定化された抗体が、第2の(異なる)フラビウイルス種由来の第2の抗原を負荷され、第2の抗原のその抗体との結合が、第2のフラビウイルス種への固定化された抗体の任意の固有の抗原結合交差反応性を抑制する(例えば、ブロッキングする)。このクエンチング工程は、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原を特異的に結合する固定化された抗体の同定を効果的に可能にする;
3)第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する抗体の検出を可能にする結合工程 - クエンチング工程によりブロッキングされないままである抗体は、第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を負荷される。第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する抗体の存在下で、第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原は、標識された複合体を形成する。第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する抗体は、典型的には、始めから終わりまで固定化されたままで、標識された固定化された複合体を生じる;および
4)検出工程は、標識された複合体の存在(または非存在)の同定、および、したがって、対象が第1のフラビウイルス種に感染している(または感染していない)ことの確定を可能にすること。
例えば、妊娠中の対象は、偽陽性のデング検出の抑制により、ジカ感染の正確な検出についてスクリーニングされ得、その逆も同様であり得る。そのような正確な検出は、デング感染と比較してジカ感染後の先天性欠損(例えば、小頭症)の存在のリスクの増大を考えれば、極めて重要であり、将来的な処置選択肢の決定において不可欠な役割を果たす。
一態様において、本発明は、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するための方法であって、
a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程、
b.前記固定化された抗体に、
i.第2の(異なる)フラビウイルス種由来の第2の抗原であって、前記第2の抗原のその抗体との結合が、第2のフラビウイルス種への任意の固有の抗原結合交差反応性を抑制する(例えば、ブロッキングする)、第2の抗原;および
ii.第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を(例えば、同時に、または逐次的に)負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程を含み、
c.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の非存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染がないことを示す、方法を提供する。
一態様において、本発明は、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するための方法であって、
a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程、
b.前記固定化された抗体に、
i.第2の(異なる)フラビウイルス種由来の第2の抗原であって、前記第2の抗原のその抗体との結合が、第2のフラビウイルス種への任意の固有の抗原結合交差反応性を抑制する(例えば、ブロッキングする)、第2の抗原;および
ii.第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を(例えば、同時に、または逐次的に)負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程、
c.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在または非存在を検出する工程を含み、
d.標識された複合体の存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体の非存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染がないことを示す、方法を提供する。
一態様において、本発明は、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するための方法であって、
a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程、
b.前記固定化された抗体に第2の(異なる)フラビウイルス種由来の第2の抗原を負荷する工程であって、前記第2の抗原のその抗体との結合が、第2のフラビウイルス種への任意の固有の抗原結合交差反応性を抑制する(例えば、ブロッキングする)、工程、
c.ブロッキングされないままである前記抗体に、第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程を含み、
d.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の非存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染がないことを示す、方法を提供する。
一態様において、本発明は、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するための方法であって、
a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程、
b.前記固定化された抗体に第2の(異なる)フラビウイルス種由来の第2の抗原を負荷する工程であって、前記第2の抗原のその抗体との結合が、第2のフラビウイルス種への任意の固有の抗原結合交差反応性を抑制する(例えば、ブロッキングする)、工程、
c.ブロッキングされないままである前記抗体に、第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程、
e.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在または非存在を検出する工程を含み、
d.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の非存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染がないことを示す、方法を提供する。
一態様において、本発明は、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するための方法であって、
a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程、
b.前記固定化された抗体に、
i.第2の(異なる)フラビウイルス種由来の第2の抗原であって、前記第2の抗原のその抗体との結合が、第2のフラビウイルス種への固有の抗原結合交差反応性を有する抗体(例えば、第1および第2の抗原に対する固有の交差反応性を有する抗体 - 好ましくは、増大した親和性で第2の抗原と結合する抗体)の検出を抑制する(例えば、ブロッキングする)、第2の抗原;および
ii.第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を(同時に、または逐次的に)負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程を含み、
c.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の非存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染がないことを示す、方法を提供する。
一態様において、本発明は、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するための方法を提供であって、
a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程、
b.前記固定化された抗体に、
i.第2の(異なる)フラビウイルス種由来の第2の抗原であって、前記第2の抗原のその抗体との結合が、第2のフラビウイルス種への固有の抗原結合交差反応性を有する抗体(例えば、第1および第2の抗原に対する固有の交差反応性を有する抗体 - 好ましくは、増大した親和性で第2の抗原と結合する抗体)の検出を抑制する(例えば、ブロッキングする)、第2の抗原;および
ii.第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を(同時に、または逐次的に)負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程、
c.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在または非存在を検出する工程を含み、
d.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の非存在が第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染がないことを示す、方法を提供する。
一態様において、本発明は、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するための方法であって、
a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程、
b.前記固定化された抗体に第2の(異なる)フラビウイルス種由来の第2の抗原を負荷する工程であって、前記第2の抗原のその抗体との結合が、第2のフラビウイルス種への固有の抗原結合交差反応性を有する抗体(例えば、第1および第2の抗原に対する固有の交差反応性を有する抗体 - 好ましくは、増大した親和性で第2の抗原と結合する抗体)の検出を抑制する(例えば、ブロッキングする)、工程、
c.ブロッキングされないままである前記抗体に、第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程を含み、
d.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の非存在が第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染がないことを示す、方法を提供する。
一態様において、本発明は、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するための方法であって、
a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程、
b.前記固定化された抗体に第2の(異なる)フラビウイルス種由来の第2の抗原を負荷する工程であって、前記第2の抗原のその抗体との結合が、第2のフラビウイルス種への固有の抗原結合交差反応性を有する抗体(例えば、第1および第2の抗原に対する固有の交差反応性を有する抗体 - 好ましくは、増大した親和性で第2の抗原と結合する抗体)の検出を抑制する(例えば、ブロッキングする)、工程、
c.ブロッキングされないままである前記抗体に第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程、
d.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在または非存在を検出する工程を含み、
e.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の非存在が第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染がないことを示す、方法を提供する。
好ましい実施形態において、第2のフラビウイルス種由来の第2の抗原は標識されていない抗原である。
一態様において、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するためのキットであって、
a.第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む固相支持体;
b.第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原;および
c.第2のフラビウイルス種由来の標識されていない第2の抗原
を含み、第1の抗原および第2の抗原が同じポリペプチド/タンパク質の種間ホモログであり、第1および第2のフラビウイルス種が異なる種である、キットが提供される。
一態様において、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するためのキットであって、
a.第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む固相支持体;
b.第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原;および
c.第2のフラビウイルス種由来の標識されていない第2の抗原
を含み、第1の抗原および第2の抗原がNS1タンパク質であり、第1および第2のフラビウイルス種が異なる種である、キットが提供される。
一態様において、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するためのキットの使用であって、前記キットが
a.第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む固相支持体;
b.第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原;および
c.第2のフラビウイルス種由来の標識されていない第2の抗原
を含み、第1の抗原および第2の抗原が同じポリペプチド/タンパク質の種間ホモログであり、第1および第2のフラビウイルス種が異なる種である、キットの使用が提供される。
一態様において、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するためのキットの使用であって、前記キットが
a.第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む固相支持体;
b.第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原;および
c.第2のフラビウイルス種由来の標識されていない第2の抗原
を含み、第1の抗原および第2の抗原がNS1タンパク質であり、第1および第2のフラビウイルス種が異なる種である、キットの使用が提供される。
好ましくは、前述の態様は、第1または第2のフラビウイルス種による対象におけるウイルス感染間を区別することを、第1のフラビウイルス種による感染の特異的検出により可能にする。
有利には、捕獲工程は、第1のフラビウイルス種と結合する能力がある全ての抗体の固定化をもたらす。そのようなものとして、その後、クエンチング工程は、ユーザーの要求に基づいて、望まれる任意の第2の抗原を選択することにより、適応させることができる。
本発明は、はるかにより単純でかつ、より信頼できるクエンチング工程を提供するため、交差反応性抗体の枯渇/除去を必要としない。一実施形態において、本発明の方法は、第2のフラビウイルス種への固有の抗原結合交差反応性を有する抗体を試料から枯渇させる工程を含まない。
第1および第2の抗原は、同じポリペプチド/タンパク質の種間ホモログであり、典型的には、かなり大きな共通の抗体結合交差反応性を示す。第1および第2の抗原は、典型的には、それらの全長に沿ってお互いに少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%の配列同一性(好ましくは、それらの全長に沿ってお互いに少なくとも90%の配列同一性)を示す。本明細書におけるポリペプチド/タンパク質への言及は、かなり大きな共通の抗体結合交差反応性を有するそれらの断片を包含する。
クエンチング工程は、検出されるべき第1のフラビウイルス種とは異なる2つ以上の第2のフラビウイルス種由来の第2の抗原での固定化された抗体の負荷を含み得る。したがって、クエンチング工程は、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の第2のフラビウイルス種由来の2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の第2の抗原での負荷を含み得る。異なる第2のフラビウイルス種由来の2つ以上の第2の抗原が用いられるならば、2つ以上の第2の抗原は、同じポリペプチド/タンパク質の種間ホモログである。2つ以上の第2の抗原は、典型的には、それらの全長に沿ってお互いに少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%の配列同一性を示す。本明細書におけるポリペプチド/タンパク質への言及は、かなり大きな共通の抗体結合交差反応性を有するそれらの断片を包含する。
第1のフラビウイルス種は、ウエストナイルウイルス、デングウイルス(デング1、2、3、または4ウイルスを含む)、ダニ媒介脳炎、黄熱ウイルス、およびジカウイルスのいずれか1つから選択され得る。好ましい実施形態において、第1のフラビウイルス種はジカウイルスである。
第2のフラビウイルス種は、ただし第1および第2のフラビウイルス種が異なるという条件ではあるが、ウエストナイルウイルス、デングウイルス(デング1、2、3、または4ウイルスを含む)、ダニ媒介脳炎、黄熱ウイルス、およびジカウイルスのいずれか1つから選択され得る。好ましい実施形態において、第2のフラビウイルス種はデングウイルス(特に、デング3ウイルス)である。一実施形態において、第2のフラビウイルス種は、デングウイルスであり、デング1ウイルス、デング2ウイルス、デング3ウイルス、およびデング4ウイルス、またはそれらの組合せから選択された1つまたは複数である(そのような実施形態において、デング1、2、3、または4ウイルスは、それぞれ、第2、第3、第4、および第5のフラビウイルス種と呼ばれ得る)。
好ましくは、第1のフラビウイルス種はジカウイルスであり、第2のフラビウイルス種はデング1、2、3、および/または4ウイルスである。より好ましくは、第1のフラビウイルス種はジカウイルスであり、第2のフラビウイルス種はデングウイルス(特に、デング3ウイルス)である。
したがって、一態様において、本発明は、ジカウイルスによる対象のウイルス感染を検出するための方法であって、
a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、ジカウイルス由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程、
b.前記固定化された抗体に、
i.デングウイルス(例えば、デング1、2、3、および/または4ウイルス)由来の第2の抗原(例えば、NS1)であって、前記第2の抗原のその抗体との結合が、デングウイルスへの任意の固有の抗原結合交差反応性を抑制する(例えば、ブロッキングする)、第2の抗原;および
ii.ジカウイルス由来の標識された第1の抗原を(同時に、または逐次的に)負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程、
c.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在または非存在を検出する工程を含み、
d.標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の存在が、ジカウイルスによる対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体(例えば、標識された抗原-抗体複合体)の非存在が、ジカウイルスによる対象のウイルス感染がないことを示す、方法を提供する。
用語「抑制すること」は、第2のフラビウイルス種への任意の固有の抗原結合交差反応性の低下および/または完全なブロッキングの両方(例えば、第2の抗原と結合する能力がある(固定化された抗体上の)抗体結合ドメインの有効性の低下および/または完全なブロッキング)を包含する。
本明細書で用いられる場合、用語「固定化すること」は、少なくとも10-4M、例えば、少なくとも10-5M、10-6M、10-7M、10-8M、または10-9Mの(解離定数:Kにより測定される)親和性での結合を指し得る。あるいは、またはさらに、本明細書で用いられる場合、「固定化すること」は、10M、例えば、少なくとも10Mまたは少なくとも10Mの(会合定数Kとして測定される)親和性での結合を指し得る。
第1の抗原および第2の抗原は、フラビウイルス構造タンパク質から選択され得る。例えば、第1の抗原および第2の抗原は、ヌクレオカプシドタンパク質またはエンベロープタンパク質であり得る。あるいは、第1の抗原および第2の抗原は、フラビウイルス非構造タンパク質から選択され得る。例えば、第1の抗原および第2の抗原は非構造タンパク質NS1であり得、第1の抗原および第2の抗原は非構造タンパク質NS2Aであり得、第1の抗原および第2の抗原は非構造タンパク質NS2Bであり得、第1の抗原および第2の抗原は非構造タンパク質NS3であり得、第1の抗原および第2の抗原は非構造タンパク質NS4Aであり得、第1の抗原および第2の抗原は非構造タンパク質NS4Bであり得、第1の抗原および第2の抗原は非構造タンパク質NS5であり得、第1の抗原および第2の抗原は免疫調節タンパク質であり得、または第1の抗原および第2の抗原は複製経路のタンパク質コンポーネントであり得る。より詳細には、以下が参照され、それらのそれぞれについての内容は全体として参照により本明細書に組み入れられている:
Rice,M.R.ら、(1985)、Science 229巻、p.726-733;
Heinz,F.X. & Stiasny,K.(2017)、Microbiol. and Mol. Biol. Rev. 81巻、1号、p.1-27;および
Bosch,I.ら、(2017)、Sci. Transl. Med.、9、p.1-13
好ましい実施形態において、第1の抗原および第2の抗原は、NS1、NS3、またはNS5から選択され、好ましくは、NS1である。したがって、好ましい実施形態において、第1の抗原および第2の抗原はNS1である。
一実施形態において、第2の抗原への言及は、2つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、または5つ)の第2のフラビウイルス種の2つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、または5つ)由来の第2の抗原を包含する。そのような実施形態において、抗原は、第2、第3、第4、第5などの抗原と呼ばれ得、その(異なる)種は、第2、第3、第4、第5などのフラビウイルス種と呼ばれ得る。
第2の抗原は、デング1、2、3、または4ウイルスのそれぞれ由来のNS1、NS3、および/またはNS5を含むコンジュゲート(例えば、テトラマーコンジュゲート)であり得る。一実施形態において、第2の抗原は、デング1、2、3、または4ウイルスのそれぞれ由来のNS1を含むコンジュゲートである。
一実施形態において、第2の抗原は組換えタンパク質である。一実施形態において、第2の抗原は、ウイルス(例えば、ウイルス粒子)、好ましくは弱毒ウイルスに不可欠である。
負荷(例えば、クエンチング)工程に用いられる第2の抗原の量は、約1~50μg、5~45μg、10~40μg、15~35μg、およびより好ましくは、20~30μgであり得る。適切には、量は約25μgであり得る。
原理上は、任意の抗原標識が用いられ得る。例えば、標識は、それ自体、観察可能な/検出可能なシグナル(例えば、目に見える色素)を提供し得、またはそれは、活性化パートナーを必要とし得る(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRPO)+基質)。適切には、標識は、抗原と直接的に(例えば、化学的コンジュゲーションにより、または融合タンパク質として)コンジュゲートされる。
適切な標識の例には、放射標識または蛍光もしくは着色分子、酵素的マーカーまたは色素生産性マーカー - 例えば、検出抗体の抗原との結合により目に見える色変化を提供する色素が挙げられる。例として、標識は、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、R-フィコエリトリン、Alexa 532、CY3、またはジゴキシゲニンであり得る。標識は、例えばそれの蛍光シグナルを検出することにより、またはその標識の写真フィルムもしくはX線フィルムへの曝露により、直接的に検出されるレポーター分子であり得る。あるいは、標識は、直接的には検出することができないが、例えば二相系で、検出され得る。間接的標識検出の例は、抗体の、標識との結合である。
好ましい実施形態において、標識された抗原は、HRPOで標識されている。適切には、HRPOで標識された抗原は、活性化パートナー、例えば、酸化剤として過酸化水素を用いてHRPにより酸化された時、特徴的な色変化を生じる基質を利用して、検出される。活性化パートナーは、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)、3,3’-ジアミノベンジジン(DAB)、2,2’-アジノ-ビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸)(ABTS)、o-フェニレンジアミンジヒドロクロリド(OPD)、3-アミノ-9-エチルカルバゾール(AEC)、AmplexRed、ホモバニリン酸、またはルミノールから選択される1つまたは複数であり得る。好ましくは、活性化パートナーは基質TMBである。
原理上は、任意の固相支持体が用いられ得る。例えば、通常のマルチウェルプレートおよびラテラルフローデバイスである。
免疫グロブリンと結合し、かつ(第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合するための)少なくとも1つのフリーのFab結合部位を残すことができる任意のリガンドが、適切な捕獲部分を提供するであろう。これは、γ、α、もしくはμ Fcに対する様々な異なる種を起源とする抗体、または細菌タンパク質のいずれか1つを含み得る。
一実施形態において、本明細書で言及される捕獲手段は、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原を含む。有利には、(例えば、下記のDABAアッセイにおいて)捕獲手段として第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原を用いることにより、異なる宿主属または種由来の抗体を(例えば、同じアッセイを用いて)検出することができる。そのような方法およびキットは、多数の異なる属または種からの対象におけるウイルス感染を検出する場合に特に有用であると考えられ得る。
一実施形態において、本明細書で言及される捕獲手段は、対象由来の試料中に存在する抗体(第1のフラビウイルス種と結合する抗体を含む)と結合する抗体を含む。適切には、抗体は、対象由来の試料中に存在する抗体(第1のフラビウイルス種と結合する抗体を含む)のFc領域と結合する。好ましくは、その抗体は抗ヒト抗体である。
本発明の方法は、フラビウイルスによる対象の最近(例えば、新しい)または歴史的のいずれのウイルス感染を検出するのにも有用性がある。最近の感染と歴史的な感染を区別することは、本発明の方法により検出された抗体のタイプを決定することにより達成され得る。したがって、いくつかの実施形態において、本発明の方法は、標識された抗原-抗体複合体に存在する抗体のタイプを決定する工程を含み得る。
一実施形態において、検出される抗体はIgM抗体である。IgMは、典型的には、対象の感染への曝露に応答して現れる最初の抗体であり、それゆえに、IgM抗体の検出は、フラビウイルスによる最近(例えば、新しい、例えば、1カ月以内)の感染を示し得る。別の実施形態において、検出される抗体はIgG抗体である。IgG抗体の検出は、フラビウイルスによる歴史的な(例えば、感染から1カ月より後、または1~2カ月後の)感染を示し得る。
本発明の好ましい抗体検出形式は以下である:
1)第1のフラビウイルス種由来の組換え第1の抗原が、固相支持体上に固定化されており、抗原と結合する対象(患者)試料中に存在する任意の抗フラビウイルス抗体を捕獲するように提示されている、DABA(直接的抗原結合アッセイ)。その後、結合した抗体は、好ましくは、第1のフラビウイルス種由来の組換え第1の抗原の標識された等価物によって同定される;または
2)抗体(例えば、ウサギ源)が固相支持体上に、例えば、そのFc領域を介して、固定化される、抗ヒト捕獲抗体。その時、抗体は、対象試料中に存在する任意のヒト抗体を捕獲するようにFab結合ドメインを提示する。その後、結合した抗体は、(上記のように)第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原によって同定され得る。抗ヒト捕獲抗体は、それが、例えば、(上記のように)ヒトIgGまたはヒトIgM抗体に特異的であるように、選択/デザインされ得る。
本発明の方法の負荷する工程は、同時に、または逐次的に行われ得る。換言すれば、第1の標識された抗原および第2の(またはさらなる)抗原が、同時に、または逐次的に加えられ得る。
適切には、標識された抗原-抗体複合体の存在または非存在は、標識から放射されるシグナルを介して検出される。好ましくは、標識された抗原-抗体複合体の存在は、検出されたシグナルが、対照アッセイにおいて検出されたシグナルより大きい場合、確定され、対照アッセイは、固定化された抗体に標識された第1の抗原を負荷する工程を含まない。
対照アッセイにおいて検出されたシグナルは、本発明の方法を行う前かまたは本発明の方法を行うのと同時かのいずれかで(好ましくは同時に)決定され得る。
当業者は、本発明の方法が2つのアッセイ間(例えば、「試験アッセイ」と「対照アッセイ」の間)の比較工程を含む場合、その条件(例えば、本方法中のアッセイ条件)は一貫性を保持されるべきであることを理解している。例えば、用いられる試料の量は同じであるべきであり、時間条件なども同様であるべきである。本明細書において2つの試料間を比較する場合、適切には、試料は等価である。例えば、比較されることになっている試料は、同じ試料型(例えば、血液)であり得、同じ処理工程に供され得る。好ましくは、試料は同じ対象から得られる。
好ましくは、第1の標識された抗原および第2の(さらなる)抗原は同時に加えられる。有利には、そのような同時負荷は、第2の抗原(例えば、コールドの標識されていない第2の抗原)と標識された第1の抗原との抗体結合部位における直接的競合を可能にする。本発明者らは、これが、抗体結合部位における競合(例えば、液相競合)を可能にし、その競合において、第2のフラビウイルス種への固有の抗原結合交差反応性を有する(望ましくない)固定化された抗体との結合において標識された第1の抗原を打ち負かすと考えている。
一実施形態において、試料は、対象、典型的には、動物、最も好ましくはヒト由来である。用語「対象」、「個体」、および「患者」は本明細書において交換可能に用いられる。
そのような実施形態において、試料は、典型的には、血液(例えば、乾燥血液スポット)、血漿、唾液、血清、痰、尿、脳脊髄液、精液、細胞、細胞抽出物、組織試料、組織生検、糞便試料、任意の身体部位からのスワブ、および/または1つもしくは複数の器官;典型的には、血液、血清、尿、唾液、および/または器官から選択される。
一実施形態において、試料は血液である。好ましい実施形態において、試料は血清である。
本発明の方法において血液または血清試料を用いることの重要な利点は、この試料が、フラビウイルス種の感染を有し、または有するのではないかと疑われる対象から容易に入手でき、最小の侵襲性で入手されることである。
一実施形態において、試料は、節足動物(例えば、ダニまたは蚊)試料である。一実施形態において、試料は蚊試料(例えば、処理された蚊試料)である。蚊試料はネッタイシマカ(Aedes aegypti)から引き出され得る。
一実施形態において、試料は、手術用機器または他の医療機器から入手される。一実施形態において、試料は、環境試料(例えば、水、土壌、および/または堆積物)である。
一実施形態において、試料は、試料から抗体を単離するように処理され得る。
一実施形態において、試料は粗試料である。
一実施形態において、方法は、対象においてフラビウイルス種の感染を診断することに用いられる。一実施形態において、対象における感染の同定により、対象は、適切な処置または治療を提供される。処置または治療は、感染の症状を軽減するための有効量の薬物(例えば、アセトアミノフェンおよび/またはイブプロフェン)であり得る。
本発明は、フラビウイルス種に対する抗体の検出におけるいくつかの重要な適用に非常に適している。例えば、本発明は、レゼルボア動物において、およびヒトにおいて、フラビウイルス種に対する抗体の現地サーベイランスを支援するのを助けることができる。これは、フラビウイルス種動物間流行病の出現の予測を含む媒介物抑制措置の迅速なターゲティングを、それらがヒト集団に侵入する前に可能にする。
本発明は、血液、尿、唾液、および器官などの様々な試料のスクリーニングを可能にし、したがって、フラビウイルス種による感染の疑われる症例について検査するために用いることができる。本発明はまた、特定のフラビウイルス種で冒された地域(または冒されているのではないかと疑われる地域)から戻ってきた旅行者をスクリーニングするのに用いることができる。本発明はまた、症候性対象および妊婦を検査すること、冒された国での性的健康および家族計画スクリーニングにおいて用いることができる。
本発明はまた、フラビウイルス種による対象の感染を、例えば、フラビウイルス種に感染しているのではないかと疑われる対象が、実際にフラビウイルス種に感染しているかどうかを確定するために、診断するのに適している。一実施形態において、対象は、そのウイルスについての動物レゼルボアの一部を形成する動物である。そのような場合において、「感染」とは、フラビウイルス種のターンオーバーを支えているレゼルボア動物の集団を指す。
一実施形態において、本発明の方法は、前記方法のアウトプットをデータ可読形式で記録する工程をさらに含み得る。
用語「抗体」(例えば、本発明のIgG捕獲アッセイに関係する場合)は、(例えば、所望の生物活性を示す)モノクローナル抗体およびその断片を網羅する。一実施形態において、本発明の抗体は、モノクローナル抗体である。一実施形態において、抗体は、完全ヒトモノクローナル抗体である。一実施形態において、本発明の方法はポリクローナル抗体を用い得る。
特に、抗体は、少なくとも1つまたは2つの重鎖(H)可変領域(本明細書ではVHCと略記する)および少なくとも1つまたは2つの軽鎖(L)可変領域(本明細書ではVLCと略記する)を含むタンパク質である。VHCおよびVLC領域はさらに、「フレームワーク領域」(「FR」)と呼ばれる、より保存性の高い領域と共に散在する、「相補性決定領域」(「CDR」)と呼ばれる超可変の領域へ細区画することができる。フレームワーク領域およびCDRの範囲は正確に定義されている(Kabat, E.A.ら Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版、U.S. Department of Health and Human Services、NIH Publication No. 91-3242、1991、およびChothia, C.ら、J. Mol. Biol. 196:901-917、1987参照)。好ましくは、各VHCおよびVLCは、アミノ末端からカルボキシ末端へ以下の順序で配置された3つのCDRおよび4つのFRで構成される:FRl、CDRl、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。抗体のVHCまたはVLC鎖は、重鎖または軽鎖の定常領域の全部または一部をさらに含み得る。一実施形態において、抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖および2つの免疫グロブリン軽鎖のテトラマーであり、その免疫グロブリン重鎖および免疫グロブリン軽鎖は、例えば、ジスルフィド結合により相互接続されている。重鎖定常領域は、3つのドメインCH1、CH2、およびCH3を含む。軽鎖定常領域は、1つのドメイン、CLで構成される。重鎖および軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含有する。用語「抗体」は、IgA、IgG、IgE、IgD、IgMのタイプ(加えて、それらのサブタイプ)の無傷免疫グロブリンを含み、免疫グロブリンの軽鎖は、κまたはλのタイプであり得る。本明細書で用いられる場合の抗体という用語はまた、上で言及されたマーカーの1つと結合する抗体の一部分、例えば、1つまたは複数の免疫グロブリン鎖が完全長ではないが、マーカーと結合する分子、を指す。抗体という用語に包含される結合部分の例には、(i)Fab断片、VLC、VHC、CL、およびCH1ドメインからなる一価の断片;(ii)F(ab’)2断片、ヒンジ領域におけるジスルフィド架橋により連結された2つのFab断片を含む二価の断片、;(iii)VHCおよびCH1ドメインからなるFc断片;(iv)抗体の単一のアームのVLCおよびVHCドメインからなるFv断片、(v)VHCドメインからなるdAb断片(Wardら、Nature 341:544-546、1989)、および(vi)例えば可変領域の抗原結合部分を結合するのに十分なフレームワークを有する、単離された相補性決定領域(CDR)。軽鎖可変領域の抗原結合部分および重鎖可変領域の抗原結合部分、例えば、Fv断片の2つのドメイン、VLCおよびVHCは、組換え方法を用いて、VLC領域およびVHC領域がペアになって一価の分子(一本鎖Fv(scFv)として知られている;例えば、Birdら (1988) Science IAI-ATi-AIβ;およびHustonら (1988) Proc. Natl. Acad. ScL USA 85:5879-5883参照)を形成している単一タンパク質鎖として生成されるのを可能にする合成リンカーにより連結され得る。そのような一本鎖抗体はまた、抗体という用語内に包含される。これらは、当業者に知られた通常の技術を用いて取得され得、その部分は、無傷抗体と同じように有用性についてスクリーニングされる。
配列同一性
様々な配列アラインメント方法のいずれでもパーセント同一性を決定するために用いることができ、その方法には、非限定的に、グローバル的方法、ローカル的方法、およびハイブリッド方法、例えば、セグメントアプローチ方法が挙げられる。パーセント同一性を決定するためのプロトコールは、当業者の能力の範囲内での日常的手順である。グローバル的方法は、その分子の先頭から終端までの配列をアラインメントし、個々の残基ペアのスコアを合計し、かつギャップペナルティを課すことにより、最良のアラインメントを決定する。非限定的方法には、例えば、CLUSTAL W、例えば、Julie D. Thompsonら、CLUSTAL W:Improving the Sensitivity of Progressive Multiple Sequence Alignment Through Sequence Weighting, Position- Specific Gap Penalties and Weight Matrix Choice、22(22) Nucleic Acids Research 4673-4680 (1994)参照;および反復改良、例えば、Osamu Gotoh、Significant Improvement in Accuracy of Multiple Protein. Sequence Alignments by Iterative Refinement as Assessed by Reference to Structural Alignments、264(4) J.Mol.Biol. 823-838(1996)参照、が挙げられる。ローカル的方法は、インプット配列の全部によって共有される1つまたは複数の保存モチーフを同定することにより配列をアラインメントする。非限定的方法には、例えば、Match-box、例えば、Eric DepiereuxおよびErnest Feytmans、Match-Box:A Fundamentally New Algorithm for the Simultaneous Alignment of Several Protein Sequences、8(5) CABIOS 501-509(1992)参照;ギブスサンプリング、例えば、C.E. Lawrenceら、Detecting Subtle Sequence Signals:A Gibbs Sampling Strategy for Multiple Alignment、262(5131) Science 208-214(1993)参照;Align-M、例えば、Ivo Van Walleら、Align-M - A New Algorithm for Multiple Alignment of Highly Divergent Sequences、20(9) Bioinformatics:1428-1435(2004)参照、が挙げられる。このように、パーセント配列同一性は、通常の方法により決定される。例えば、Altschulら、Bull.Math.Bio. 48:603-16、1986、ならびにHenikoffおよびHenikoff、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915-19、1992を参照されたい。簡単に述べれば、2つのアミノ酸配列は、下に示されているように(アミノ酸は標準1文字コードによって示されている)、10のギャップ開始ペナルティ、1のギャップ伸長ペナルティ、およびHenikoffおよびHenikoff(同上)の「blosum 62」スコアリングマトリックスを用いてアラインメントスコアを最適化するようにアラインメントされる。
配列同一性を決定するためのアラインメントスコア
Figure 0007244514000001
その後、パーセント同一性が以下のように計算される:
Figure 0007244514000002
他に規定がない限り、本明細書で用いられる全ての技術的および科学的用語は、この開示が属する分野の当業者により一般的に理解されているのと同じ意味を有する。Singletonら、DICTIONARY OF MICROBIOLOGY AND MOLECULAR BIOLOGY、20版、John Wiley and Sons、New York(1994)およびHale & Marham、THE HARPER COLLINS DICTIONARY OF BIOLOGY、Harper Perennial、NY(1991)は、この開示に用いられた用語の多くの一般的な辞書を当業者に提供する。
この開示は、本明細書に開示された例示的な方法および材料によって限定されず、本明細書に記載されたものと類似した、または等価の任意の方法および材料が、この開示の実施形態の実施または試験に用いることができる。数値の範囲は、その範囲を定義する数を含む。本明細書で提供される見出しは、この開示の様々な態様または実施形態の制限ではない。アミノ酸は、アミノ酸の名前、3文字略語、または1文字略語を用いて本明細書で言及される。用語の他の定義が、本明細書を通して、現れる場合がある。この開示は、記載された特定の実施形態に限定されず、そのようなものとして、変わり得ることは理解されるべきである。本開示の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ定義されるものであるため、本明細書で用いられる用語法は、特定の実施形態を記載することのみを目的とし、限定することを意図されないこともまた理解されるべきである。
値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限の間の、文脈が明らかに他に指図しない限り下限の単位の10分の1までの、各介在する値もまた具体的に開示されていると理解される。提示された範囲内の任意の提示された値または介在する値と、その提示された範囲内の任意の他の提示されたまたは介在する値との間の、より小さい各範囲がこの開示内に包含される。これらのより小さい範囲の上限および下限は、非依存的に、その範囲に含まれまたは排除され、そのより小さい範囲にいずれかの限界が含まれ、どちらの限界も含まれず、または両方の限界が含まれる各範囲もまた、提示された範囲における任意の具体的に排除された限界に従って、この開示に包含される。提示された範囲が限界の一方または両方を含む場合、それらの含まれる限界の一方または両方を排除する範囲もまたこの開示に含まれる。本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈が明らかに他に指図しない限り、複数の指示対象を含むことは留意されなければならない。したがって、例えば、「1つの抗体」への言及は、複数のそのような候補作用物質を含み、「その抗体」への言及は、当業者に知られた1つまたは複数の抗体およびその等価物への言及を含むなどである。本明細書で論じられた刊行物は、単に、本出願の出願日より前のそれらの開示として提供されるだけである。そのような刊行物が本明細書に添付された特許請求の範囲の先行技術を構成することの承認として解釈されるようなことは、本明細書には何もない。
本発明を、以下の実施例を参照して、例としてのみ記載する。
本発明の実施形態を、以下の図および実施例を参照して、例としてのみ記載する。
確定された急性ZKV感染を有する患者由来の40個の血清試料の反応性を示すXとYのプロットを示す図である。結果は、本発明のDABAアッセイから導かれ、非ブロッキング化コンジュゲート希釈剤およびrDV3NS1Agを含有するブロッキング化コンジュゲート希釈剤を用いて試験された場合のカットオフに対する試料の比率として表されている。点線は、差なしを仮定する内挿された等値の線である。プロットは、非ブロッキング化およびブロッキング化コンジュゲート希釈剤を用いた、確定されたZKV感染を有する患者由来の40個の試料の反応性を示す。ブロッキング化コンジュゲートに起因する反応性の低下を示す、証明されたジカを有する患者由来の試料は、円で囲まれている。S/CO=カットオフ値(CO)に対する試料吸光度(S)の比率 確定された急性ZKV感染を有する患者由来の36個の血清試料(これらの試料はまた、図1で実証されたアッセイに用いられた)の反応性を示すXとYのプロットを示す図である。結果は、本発明のIgG捕獲アッセイから導かれ、非ブロッキング化コンジュゲート希釈剤およびrDV3NS1Agを含有するブロッキング化コンジュゲート希釈剤を用いて試験された場合のカットオフに対する試料の比率として表されている。点線は、差なしを仮定する内挿された等値の線である。プロットは、非ブロッキング化およびブロッキング化コンジュゲート希釈剤を用いた、確定されたZKV感染を有する患者由来の36個の試料の反応性を示す。ブロッキング化コンジュゲートに起因する反応性の低下を示す、証明されたジカを有する患者由来の試料は、円で囲まれている。 確定されたデング感染を有する患者由来の20個の血清試料の反応性を示すXとYのプロットを示す図である。結果は、本発明のIgG捕獲アッセイから導かれ、非ブロッキング化コンジュゲート希釈剤およびrDVmixedNS1Agを含有するブロッキング化コンジュゲート希釈剤を用いて試験された場合の生光学密度(OD)として表されている。プロットは、非ブロッキング化およびブロッキング化コンジュゲート希釈剤を用いて、血清がジカ抗原NS1Agと反応した、ジカに感染していない患者由来の試料の反応性を示す。証明されたジカから回復した患者由来の対照試料は円で囲まれている。 確定されたデング感染を有する患者由来の20個の血清試料(図4において実証されたアッセイに用いられたのと同じ試料)の反応性を示すXとYのプロットを示す図である。結果は、本発明のDABAアッセイから導かれ、非ブロッキング化コンジュゲート希釈剤およびrDVmixedNS1Agを含有するブロッキング化コンジュゲート希釈剤を用いて試験された場合の生光学密度(OD)として表されている。プロットは、非ブロッキング化およびブロッキング化コンジュゲート希釈剤を用いて、血清がジカ抗原NS1Agと反応した、ジカに感染していない患者由来の試料の反応性を示す。証明されたジカから回復した患者由来の対照試料は円で囲まれている。
二重抗原架橋アッセイ(DABA)キットおよび方法
各キットは、典型的には、96回の試験のための十分な材料を含有する。各キットの有効保存期間は、キットを含有する箱に貼り付けられたラベルに示されている通りである。全てのコンポーネントは、他に記載がない限り、2~8℃で保存されることが意図される。本発明の方法を実施するための典型的な「提供される材料」(例えば、キット中):
Figure 0007244514000003
追加の材料および装置(キットの一部ではない):
・高品質の脱イオン水または蒸留水
・洗浄溶液調製のためのクリーンな容器
・マイクロタイタープレートカバー
・200μL、100μL、20μL、および1~5μl体積を供給する能力があるマイクロピペットおよびディスポーザブルチップ
・消毒剤を含む廃棄物処分容器
・450nm(および620~650nm)における光学密度を読み取る能力があるEIAプレートリーダー
・インキュベーター、37℃
検体収集および調製
血清および血漿(EDTA、クエン酸、またはヘパリン処理)試料が、試験のための適切な検体であり、標準検査室手順を用いて全血から取得されるべきである。
新鮮な血清かまたは血漿のいずれかの試料をこのアッセイに用いることができる。すぐに用いられない場合には、それらは、2~8℃で1週間、保存することができる。血清試料が清澄で、かつ微生物に汚染されていないことを確実にするように気をつけるべきである。EDTA、クエン酸ナトリウム、またはヘパリンへ収集された血漿試料が試験され得るが、高度に脂肪血症性、黄疸性、または溶血性の試料は、それらはアッセイにおいて間違った結果を示し得るから、使用されるべきではない。試料を熱失活させないこと。
アッセイ手順
工程1:試薬調製
全試薬を使用前に室温(18~30℃)に達するようにしておく。
洗浄バッファー濃縮物を塩結晶の存在についてチェックする。もし結晶が溶液中に形成されているならば、結晶が溶解するまで37℃で温めることにより再懸濁する。ストックボトルの濃縮洗浄液バッファーを蒸留水または脱イオン水で10倍に希釈する。バッファーを希釈するのにはクリーンな容器を用いる。使用強度のバッファーは、使用の当日に必要に応じて調製されることが推奨される。残りの洗浄バッファー濃縮物ストックは、使用されないならば、2~8℃で再び保存されるべきである。
「使用強度」コンジュゲート溶液(提供される材料のセクションを参照)を調製する。この例において、24個の反応試料(合計72ウェル)が、以下のように、6個の対照を含有する追加のプレートストリップと共に、調べることができる。
以下のように、添加物A、B、またはCを加えて、「使用強度」コンジュゲート溶液の3つの別々のチューブを調製する:
・コンジュゲートAチューブ - 使用強度コンジュゲート溶液3.15mlを分注し、続いて、添加物A(抗原なし)350μlを加え、3.5mlの全体積(プレート対照と試料の両方に必要とされる体積)が得られる。使用前によく混合すること。
・コンジュゲートBチューブ - 使用強度コンジュゲート溶液2.25mlを分注し、続いて、添加物B 250μlを加えると、モル過剰のコールドジカNS1抗原を含有する2.5mlの全体積(試料のみに必要とされる体積)が得られる。使用前によく混合すること。
・コンジュゲートCチューブ - 使用強度コンジュゲート溶液2.25mlを分注し、続いて、添加物C 250μlを加えると、モル過剰のコールドデング3 NS1抗原を含有する2.5mlの全体積(試料のみに必要とされる体積)が得られる。使用前によく混合すること。
全ての他の試薬は、すぐに使える形で提供される。
工程2:ウェルのナンバリング
試験を実施するために、組換えジカNS1抗原でコーティングされたマイクロウェルストリップの必要とされる数を取り出し、集める。各試験ランに最適に含まれる対照(2×陽性対照および4×陰性対照)のために最小6ウェルが最適である。必要とされるストリップをストリップホルダーへ設置し、試験のために必要とされる数のストリップだけを用いる(試験されるべき試料識別番号および手順情報を記録するために別々に提供されたジカDABA ELISAフロントシートテンプレートを用いる)。
工程3:対照および試料の添加
ガイドとしてのDABA ELISAフロントシートテンプレートに従って、試料希釈剤70μlおよび陽性対照30μlをそれらのそれぞれのウェル位置(1A~1B)へピペッティングする。試料希釈剤70μlおよび陰性対照30μlをそれらのそれぞれのウェル位置(1D~1F)へピペッティングする。
コンジュゲートAの第1ウェルへの添加、コンジュゲートBの第2のウェルへの添加、およびコンジュゲートCの第3のウェルへの添加を可能にするように3連で各試料を設定する。
DABA ELISAフロントシートテンプレートに指定されてる通り、試料希釈剤70μlおよび各試料30μlを3つの別々のウェル位置へピペッティングする(単一の試験ランにおいて、10分以内に割り当てられたウェルへ分注することができる試料の数だけを試験する - 供給されるアッセイ試薬体積は、3連で合計24個の試料の試験を可能にする)。注意:相互汚染を避けるために、各試料、陰性対照、および陽性対照について別々のディスポーザルピペットチップを用いること。
工程4:インキュベーション
プレートをプレートシーラーで覆い、プレートストリップホルダーの側面をタッピングすることにより穏やかに混合する。モイストチャンバーまたはドライインキュベーター内で60±2分間、37±2℃でインキュベートする。
工程5:洗浄
インキュベーションの終了後、プレートシーラーを外し、捨てる。各ウェルを、希釈洗浄バッファー(試薬調製参照)で5回、洗浄する。洗浄サイクルは以下の通りに行われる:ウェルの内容物を吸引し、メニスカスを形成するように、ウェルあたり少なくとも300μlの洗浄バッファーを分注する。マイクロウェルを30~60秒間、浸漬させ、その後、吸引する。洗浄サイクルをさらに4回、繰り返す。あるいは、自動プレート洗浄機が用いられてもよい。最終洗浄サイクル後、ストリッププレートを吸い取り紙またはクリーンタオル上へひっくり返し、少しの残存する洗浄バッファーも除去するように、プレートをタッピングする。
工程6:コンジュゲート
コンジュゲートA 100μlを2×陽性対照および4×陰性対照のウェル位置(1A~1F)へ分注する。
3連で試験される各試料について:
・コンジュゲートA 100μlを各試料ウェル1へ分注する。
・コンジュゲートB 100μlを各試料ウェル2へ分注する。
・コンジュゲートC 100μlを各試料ウェル3へ分注する。
プレートをプレートシーラーで覆い、モイストチャンバーまたはドライインキュベーター内で120±2分間、37±2℃でインキュベートする(ドライインキュベーターが用いられる場合には、ドアを頻繁に開けてはいけない)。
工程7:洗浄
インキュベーションの終了後、プレートシーラーを外し、捨てる。工程5のように、各ウェルを5回、洗浄する。最終洗浄サイクル後、ストリッププレートを吸い取り紙またはクリーンタオル上へひっくり返し、少しの残存する洗浄バッファーも除去するように、プレートをタッピングする。
工程8:基質
使用準備済みのTMB基質100μlを各ウェルへ分注する。これは、マルチチャンネルピペットを用いると最も良く実施される。
プレートをプレートシーラーで覆い、プレートストリップホルダーの側面をタッピングすることにより穏やかに混合する。プレートをモイストチャンバーまたはドライインキュベーター内で30分間、37±2℃で、光を避けながら、インキュベートする。
基質とコンジュゲートの間の酵素反応は、陽性対照ウェルおよび任意の抗ジカ陽性試料ウェルにおいて青色を生じさせる。
工程9:反応の停止
インキュベーションの終了後、プレートシーラーを外し、捨てる。停止溶液50μlを各ウェルへ加える。これは、マルチチャンネルピペットを用いると最も良く実施され、停止溶液は、基質溶液を加えるのに用いられた同じタイミングおよび順序を用いて、加えられるべきである。プレートストリップホルダーの側面をタッピングすることにより穏やかに混合する。停止溶液の添加後、陽性対照ウェルおよび任意の抗ジカ陽性試料ウェルにおいて強烈な黄色が発生する。
工程10:吸光度の測定
プレートリーダーをブランクウェルで較正し、反応を停止してから10分以内に450nmで吸光度を読み取る(二重フィルター装置が用いられる場合には、分光光度プレートリーダーにおいて630nm、または620nmから650nmの間に参照波長を設定する)。カットオフ値を計算し、その結果を評価する。
結果の解釈および品質管理
各マイクロプレートは、同時に処理されたプレートの数に関わらず、アッセイの結果を計算および解釈する時、最適には、別々であるとみなされる。結果は、各試料の光学密度(OD)値をプレートのカットオフ値(CO)と関連づけることにより計算される。
カットオフ値の計算:
カットオフ値(CO)=NC平均+0.1
NC平均=4つの陰性対照についての平均吸光度値
陰性対照値の1つが品質管理範囲規格を満たさない場合には、それは、捨てられ、平均値は、残りの値を用いて再び、計算されるべきである。
品質管理範囲
各試料の吸光度試験OD結果(S)は、品質管理基準が下記の通り検証される場合には有効である:
各陰性対照の吸光度値ODは0.100未満でなければならない。
各陽性対照の吸光度値ODは0.800より高くなければならない。
結果の解釈
陰性結果(S/CO≦1):カットオフ値以下の吸光度を示す試料は陰性とみなされ、すなわち、このELISAキットを用いて、ジカウイルスに対するNS1抗体は検出されなかった。
陽性結果(S/CO>1):カットオフ値より高い吸光度を示す試料はこのアッセイについて陽性であり、すなわち、このELISAキットを用いて、ジカウイルスに対するNS1抗体が検出された。
ジカNS1抗原に特異的な抗体を含有する試料は、コンジュゲートBの添加によりブロッキングされ、したがって、「試料対照ウェル」(コンジュゲートAを添加されたウェル)より低い吸光度を示すであろう。
デング3 NS1抗原に特異的な抗体を含有する試料は、コンジュゲートCの添加によりブロッキングされ、したがって、「試料対照ウェル」(コンジュゲートAを添加されたウェル)より低い吸光度を示すであろう。
免疫グロブリンG(IgG)捕獲酵素イムノアッセイキットおよび方法
各キットは、典型的には、96回の試験のための十分な材料を含有する。各キットの有効保存期間は、キットを含有する箱に貼り付けられたラベルに示されている通りである。全てのコンポーネントは、他に記載がない限り、2~8℃で保存されなければならない。
Figure 0007244514000004
必要とされる追加の材料および装置(キットの一部ではない):
・高品質の脱イオン水または蒸留水
・洗浄溶液調製のためのクリーンな容器
・マイクロタイタープレートカバー
・200μL、100μL、20μL、および1~5μl体積を供給する能力があるマイクロピペットおよびディスポーザブルチップ
・消毒剤を含む廃棄物処分容器
・450nm(および620~650nm)における光学密度を読み取る能力があるEIAプレートリーダー
・インキュベーター、37℃
検体収集および調製
現在、血清および血漿(EDTA、クエン酸、またはヘパリン処理)試料が、試験のための適切な検体であり、標準検査室手順を用いて全血から取得されるべきである。
新鮮な血清かまたは血漿のいずれかの試料をこのアッセイに用いることができる。すぐに用いられない場合には、それらは、2~8℃で1週間、保存することができる。血清試料が清澄で、かつ微生物に汚染されていないことを確実にするように気をつけるべきである。EDTA、クエン酸ナトリウム、またはヘパリンへ収集された血漿試料が試験され得るが、高度に脂肪血症性、黄疸性、または高溶血性の試料は、それらはアッセイにおいて間違った結果を示し得るから、使用されるべきではない。最適な結果のために、試料を熱失活させないこと。
試験のための全試料は、最適には、試験する前に輸送媒体で1:200に希釈され、下記を参照されたい。
アッセイ手順
工程1:試薬調製
全試薬を使用前に室温(18~25℃)に達するようにしておく。
洗浄バッファー濃縮物を塩結晶の存在についてチェックする。もし結晶が溶液中に形成されているならば、結晶が溶解するまで37℃で温めることにより再懸濁する。ストックボトルの濃縮洗浄液バッファーを蒸留水または脱イオン水で10倍に希釈する。そのバッファーを希釈するのにクリーンな容器を用いる。使用強度のバッファーは、使用の当日に必要に応じて調製されることが推奨される。残りの洗浄バッファー濃縮物ストックは、使用されないならば、2~8℃で再び保存されるべきである。
「使用強度」コンジュゲート溶液(提供される材料のセクションを参照)を調製する。この例において、24個の反応試料(合計72ウェル)が、以下のように、6個の対照を含有する追加のプレートストリップと共に、調べることができる。
以下のように、添加物A、B、またはCを加えて、「使用強度」コンジュゲート溶液の3つの別々のチューブを調製する:
・コンジュゲートAチューブ - 使用強度コンジュゲート溶液3.15mlを分注し、続いて、添加物A(抗原なし)350μlを加えると、3.5mlの全体積(プレート対照と試料の両方に必要とされる体積)が得られる。使用前によく混合すること。
・コンジュゲートBチューブ - 使用強度コンジュゲート溶液2.25mlを分注し、続いて、添加物B 250μlを加えると、モル過剰のコールドジカNS1抗原を含有する2.5mlの全体積(試料のみに必要とされる体積)が得られる。使用前によく混合すること。
・コンジュゲートCチューブ - 使用強度コンジュゲート溶液2.25mlを分注し、続いて、添加物C 250μlを加えると、モル過剰のコールドデング3 NS1抗原を含有する2.5mlの全体積(試料のみに必要とされる体積)が得られる。使用前によく混合すること。
全ての他のキット試薬は、すぐに使える形で提供される。
試料2μlを標識したチューブへ分注し、輸送媒体400μlを加えることにより、血清または血漿試料を輸送媒体で1:200に希釈し、混合する。
工程2:ウェルのナンバリング
試験を実施するために、抗ヒトIgG抗体でコーティングされたマイクロウェルストリップの必要とされる数を取り出し、集める。各試験ランに最適に含まれる対照(2×陽性対照および4×陰性対照)のために最小6ウェルが最適である。必要とされるストリップをストリップホルダーへ設置し、試験のために必要とされる数のストリップだけを用いる(試験されるべき試料識別番号および手順情報を記録するために別々に提供されたジカG-Capture ELISAフロントシートテンプレートを用いる)。
工程3:対照および試料の添加
ガイドとしてのG-Capture ELISAフロントシートテンプレートに従って、陽性対照100μlをそれぞれのウェル位置(1A~1B)へピペッティングする。陰性対照100μlをそれぞれのウェル位置(1D~1F)へピペッティングする。
コンジュゲートAの第1ウェルへの添加、コンジュゲートBの第2のウェルへの添加、およびコンジュゲートCの第3のウェルへの添加を可能にするように3連で各試料を設定する。
G-Capture ELISAフロントシートテンプレートに指定されてる通り、各試料(輸送媒体で1:200にあらかじめ希釈されている)100μlを3つの別々のウェル位置へピペッティングする(単一の試験ランにおいて、10分以内に割り当てられたウェルへ分注することができる試料の数だけを試験する - 供給されるアッセイ試薬体積は、3連で合計24個の試料の試験を可能にする)。
注意:相互汚染を避けるために、各試料、陰性対照、および陽性対照について別々のディスポーザルピペットチップを用いること。
工程4:インキュベーション
プレートをプレートシーラーで覆い、プレートストリップホルダーの側面をタッピングすることにより穏やかに混合する。モイストチャンバーまたはドライインキュベーター内で60±2分間、37±2℃でインキュベートする(ドライインキュベーターが用いられる場合には、ドアを頻繁に開けないこと)。
工程5:洗浄
インキュベーションの終了後、プレートシーラーを外し、捨てる。各ウェルを、希釈洗浄バッファー(試薬調製参照)で5回、洗浄する。洗浄サイクルは以下の通りに行われる:ウェルの内容物を吸引し、メニスカスを形成するように、ウェルあたり少なくとも300μlの洗浄バッファーを分注する。マイクロウェルを30~60秒間、浸漬させ、その後、吸引する。洗浄サイクルをさらに4回、繰り返す。あるいは、自動プレート洗浄機が用いられてもよい。最終洗浄サイクル後、ストリッププレートを吸い取り紙またはクリーンタオル上へひっくり返し、少しの残存する洗浄バッファーも除去するように、プレートをタッピングする。
工程6:コンジュゲート
コンジュゲートA 100μlを2×陽性対照および4×陰性対照のウェル位置(1A~1F)へ分注する。
3連で試験される各試料について:
・コンジュゲートA 100μlを各試料ウェル1へ分注する。
・コンジュゲートB 100μlを各試料ウェル2へ分注する。
・コンジュゲートC 100μlを各試料ウェル3へ分注する。
プレートをプレートシーラーで覆い、モイストチャンバーまたはドライインキュベーター内で30±2分間、37±2℃でインキュベートする。
工程7:洗浄
インキュベーションの終了後、プレートシーラーを外し、捨てる。工程5のように、各ウェルを5回、洗浄する。最終洗浄サイクル後、ストリッププレートを吸い取り紙またはクリーンタオル上へひっくり返し、少しの残存する洗浄バッファーも除去するように、プレートをタッピングする。
工程8:基質
使用準備済みのTMB基質100μlを各ウェルへ分注する。これは、マルチチャンネルピペットを用いると最も良く実施される。
プレートをプレートシーラーで覆い、プレートストリップホルダーの側面をタッピングすることにより穏やかに混合する。プレートをモイストチャンバーまたはドライインキュベーター内で30±2分間、37±2℃で、光を避けながら、インキュベートする。
基質とコンジュゲートの間の酵素反応は、陽性対照ウェルおよび任意の抗ジカ陽性試料ウェルにおいて青色を生じさせる。
工程9:反応の停止
インキュベーションの終了後、プレートシーラーを外し、捨てる。停止溶液50μlを各ウェルへ加える。これは、マルチチャンネルピペットを用いると最も良く実施され、停止溶液は、基質溶液を加えるのに用いられた同じタイミングおよび順序を用いて、加えられるべきである。プレートストリップホルダーの側面をタッピングすることにより穏やかに混合する。停止溶液の添加後、陽性対照ウェルおよび任意の抗ジカ陽性試料ウェルにおいて強烈な黄色が発生する。
工程10:吸光度の測定
プレートリーダーをブランクウェルで較正し、反応を停止してから10分以内に450nmで吸光度を読み取る(二重フィルター装置が用いられた場合には、分光光度プレートリーダーにおいて630nm、または620nmから650nmの間に参照波長を設定する)。カットオフ値を計算し、その結果を評価する。
結果の解釈および品質管理
各マイクロプレートは、同時に処理されたプレートの数に関わらず、アッセイの結果を計算および解釈する時、最適には、別々であるとみなされる。結果は、各試料の光学密度(OD)値をプレートのカットオフ値(CO)と関連づけることにより計算される。
カットオフ値の計算:
カットオフ値(CO)=NC平均+0.1
NC平均=4つの陰性対照についての平均吸光度値
陰性対照値の1つが品質管理範囲規格を満たさない場合には、それは、捨てられ、平均値は、残りの値を用いて再び、計算されるべきである。
品質管理範囲
各試料の吸光度試験OD結果(S)は、品質管理基準が下記の通り検証される場合には有効である:
各陰性対照の吸光度値ODは0.100未満でなければならない。
各陽性対照の吸光度値ODは0.800より高くなければならない。
結果の解釈
陰性結果(S/CO≦1):カットオフ値以下の吸光度を示す試料は陰性とみなされ、すなわち、このELISAキットを用いて、ジカウイルスに対するNS1抗体は検出されなかった。
陽性結果(S/CO>1):カットオフ値より高い吸光度を示す試料はこのアッセイについて陽性であり、すなわち、このELISAキットを用いて、ジカウイルスに対するNS1抗体が検出された。
ジカNS1抗原に特異的な抗体を含有する試料は、コンジュゲートBの添加によりブロッキングされ、したがって、「試料対照ウェル」(コンジュゲートAを添加されたウェル)より低い吸光度を示すであろう。
デング3 NS1抗原に特異的な抗体を含有する試料は、コンジュゲートCの添加によりブロッキングされ、したがって、「試料対照ウェル」(コンジュゲートAを添加されたウェル)より低い吸光度を示すであろう。
実施例1
ジカウイルスNS1糖タンパク質に対する異種抗体の同定およびブロッキングのための、「コールドのジカNS1およびデング3 NS1抗原」の添加での二重抗原架橋アッセイ(DABA)
この実施例で行われる実験は、上で提供されたDABA方法に従った。
・MyBiosource組換え抗原ジカNS1でコーティングされたプレート@2μg/ml
・Diasorinコンジュゲート希釈剤中1:40Kの使用希釈度で用いられるジカNS1 Agコンジュゲート(すなわち、標識された抗原)
・コンジュゲート1 - 安定剤中1:10希釈度で保存される(いったん-20℃から取り出されたならば、4℃で維持される)
・ストリップ1について1:40K(例えば、1:40,000)コンジュゲートを1ml、およびストリップ2~3について1:20Kの2mlを作製する
・Diasorinコンジュゲート希釈剤で1:68に希釈されたジカNS1 Ag=50μg/ml(標識されていない抗原)
・Diasorinコンジュゲート希釈剤で1:10に希釈されたデング3 NS1 Ag=49μg/ml(標識されていない抗原)
・陽性対照=NHPで1:10Kに希釈されたZKA35(0.356μg/ml)
・陰性対照=正常なヒト血漿試料(英国人血液ドナー)
プロトコール:
・試料希釈剤70μl、続いて試料30μlを関連ウェルへ加える
・37℃で1時間、インキュベートする
・CLIN TECH洗浄バッファーで、5回洗浄する
・1:40Kコンジュゲート100μlをストリップ1に加える
・1:20Kコンジュゲート50μl+様々な希釈度のNS1抗原またはデング3抗原50μlを関連ストリップに加える
・37℃で2時間、インキュベートする
・CLIN TECH洗浄バッファーで、5回洗浄する
・使用準備済みTMB基質100μlを加える
・37℃で30分間、インキュベートする
・CLIN TECH停止溶液50μlを加える
プレートを以下の通り、配置した:
Figure 0007244514000005
試料E~Hは、ジカPCR反応性血漿の実証を通して活性ジカ感染を有すると以前に診断されたことがある個体由来である。
450/630nmにおけるOD測定値は下の表1に提示されている:
Figure 0007244514000006
%阻害が計算され、下の表2に提示されている。
Figure 0007244514000007
この表において、各試料の反応性のクエンチがジカNS1抗原かまたはデング3 NS1抗原かのいずれかである場合のアッセイにおいて示されたシグナル低下のパーセンテージが示されている。この表からわかるように、ジカ抗原によるシグナルの事実上完全な消失があり、標識されたジカNS1抗原を固相と結合させることになる全ての部分がジカによりブロッキングされていることを示す。対照的に、4つの回復期血漿の1つ、RS 1700 0093においてのみ、デング抗原が、シグナルの低下を、この場合50%だけ、引き起こし、この特別な個体におけるジカウイルス感染への応答が、抗体のコンポーネントがデング3 NS1上にも存在するジカ特異的抗体を含むことを示している。デング3にも以前感染したことがある患者におけるジカ感染後の応答は、抗体のコンポーネントがデング3 NS1抗原上にもディスプレイされているであろう、特定のジカ抗体を含むであろう。
実施例2
ジカウイルスNS1糖タンパク質に対する異種抗体の同定およびブロッキングのための、「コールドのジカNS1およびデング3 NS1抗原」の添加での免疫グロブリンG(IgG)捕獲酵素イムノアッセイ
この実施例で行われた実験は、上で提供されたIgG捕獲酵素イムノアッセイ方法に従った。具体的には、以下が用いられた:
・AffiniPureウサギ抗ヒトIgGでコーティングされたプレート@5μg/ml
・輸送媒体中1:4K(例えば、1:1000)の使用希釈度で用いられるMyBiosource ジカNS1抗原コンジュゲート(標識された抗原)
・コンジュゲート1 - 安定剤(CLIN TECH)中1:10希釈度で保存される(いったん-20℃から取り出されたならば、4℃で維持される)
・陽性対照=NHP中1:1K(例えば、1:1000)希釈度で用いられるZKA35 mAb(3.56μg/ml)
・陰性対照=NHP
・輸送媒体で1:68に希釈されたジカNS1 Ag=50μg/ml(標識されていない抗原)
・輸送媒体で1:10に希釈されたデング3NS1 Ag=49μg/ml(標識されていない抗原)
プロトコール:
・ウェルへの添加前に輸送媒体で1:200に希釈された試料および対照100μlを加える
・37℃で1時間、インキュベートする
・CLIN TECH洗浄バッファーで、5回洗浄する
・1:4Kコンジュゲート100μlをストリップ1に加える
・ジカNS1抗原50μl、続いて1:2Kコンジュゲート50μlをストリップ2に加える
・デング3 NS1抗原50μl、続いて1:2Kコンジュゲート50μlをストリップ3に加える
・37℃で30分間、インキュベートする
・CLIN TECH洗浄バッファーで、5回洗浄する
・使用準備済みTMB基質100μlを加える
・37℃で30分間、インキュベートする
・CLIN TECH停止溶液50μlを加える
プレートを以下の通り、配置した:
Figure 0007244514000008
試料E~Hは、ジカPCR反応性血漿の実証を通して活性ジカ感染を有すると以前に診断されたことがある個体由来である。
450/630nmにおけるOD測定値は下の表3に提示されている:
Figure 0007244514000009
%阻害が計算され、下の表4に提示されている。
Figure 0007244514000010
これらのデータは、ブロッキング工程におけるジカNS1抗原の添加が、G捕獲アッセイにおいて回復期血漿により発生したシグナルをクエンチングすること、およびシグナルのコンポーネントがまたデング3 NS1抗原にも保有されるが、阻害はジカNS1抗原によって最高に達成されることを実証している。
実施例3
ジカ患者に由来した試料におけるデングウイルス抗原への抗原結合交差反応性の抑制の実証
この実施例は、急性ジカ感染を起こしている対象由来の1セットの試料への本発明のアッセイの性能に関する。対象は、PCRおよび対象のその後の追跡によりジカ感染を有することが確定された。当分野において早期に行われた、この実験において、対象試料(血清)の反応性を、DABA捕獲アッセイにおいて2つの形式で - (i)コンジュゲートがHRPOで標識されたジカのみを含有した(すなわち、クエンチング工程がない)、「非ブロッキング化コンジュゲート」形式を用いて、または(ii)デングとの交差反応性を有する固定化された抗体がブロッキング/クエンチングされている「ブロッキング化」形式を用いて(すなわち、クエンチングデングウイルスNS1抗原の添加により修飾されたコンジュゲートを用いて) - 測定した - 図1参照。
比較のために、同じ試料を、IgG捕獲アッセイにおいて、非ブロッキング化コンジュゲート形式とブロッキング化形式の両方で試験した - 図2参照。
DABA捕獲アッセイとIgG捕獲アッセイの両方について、交差反応性抗体を含有する試料の反応性の有意な減少が、ブロッキング化形式において観察された。これは、ジカ患者に由来した試料におけるデングウイルス抗原への抗原結合交差反応性の抑制において本発明の適用の成功を実証している。
実施例4
患者試料における偽陽性ジカウイルス検出の防止の実証
抗デングウイルス抗体に対する強い反応性を有することが以前実証されており、かつまた、抗ジカ抗体の検出のためのDABA捕獲アッセイとIgG捕獲アッセイの両方において反応性であった、患者試料(血清)20個1セットを集めた。
パネル試料を、IgG捕獲アッセイにおいて、以前(ジカの検出について)のように、「非ブロッキング化コンジュゲート」形式(HRPOで標識されたジカNS1抗原のみを含有する)または「ブロッキング化」形式(デング1~4型包括的NS1抗原のクエンチング混合物を含有する)の両方で試験した - 図3参照。
比較のために、同じ試料を、DABAアッセイにおいて、非ブロッキング化コンジュゲート形式とブロッキング化形式の両方で試験した - 図4参照。
両方のアッセイにおいて、証明されたジカ感染から回復した患者由来の対照試料が含まれた(円で囲まれている)。
DABA捕獲とIgG捕獲のどちらについても、試料の反応性の有意な減少が、ブロッキング化形式において観察された。これは、ジカ試料の偽陽性検出を防止することにおける本発明の適用の成功を実証している。
重要なことには、本当のジカ感染の検出が妨害されておらず、偽陽性検出を防止しながらジカを検出することにおける本発明の有用性を実証している。
主要な関心事の一つは、コンジュゲートにおける偽の反応性のブロッキングが、ジカに対する抗体を検出するためのアッセイの感度へ影響を生じ得るかどうかであった。DABA捕獲アッセイとIgG捕獲アッセイの両方において、PCRで証明された、ジカウイルス感染を起こしている患者由来のいくつかの血清が既存のデングAbを明らかに有することが、エンデミックの国におけるこれらのウイルスの共循環を考慮すれば驚くべきことではないが、ジカ抗原の添加により明らかにされている。図1と図2の両方におけるデータは、ブロッキングデング抗原の添加により反応性が特に低下する血清があることを実証している。デングに対する抗体が、非常に共通性が高いことを考えれば、それは驚くべき観察ではない。
引き続きの分析において、ブロッキング活性を与える四価のデング抗原プールを用いて、IgG捕獲アッセイにおいて、交差反応性の「偽陽性」試料のうちの全部ではないが、2つの反応性が完全にクエンチングされていることを見ることができる(図3)。興味深いことには、低レベルの対照陽性ジカ抗体を含有する試料は、明らかに検出可能なままである。DABAアッセイにおいて、20個全部の試料の偽反応性は、クエンチングされ、対照の陽性試料ははっきりと目に見える。
これらのデータは、偽の交差反応性を防止しながらジカ特異的抗体を検出する能力を保存するブロッキング化コンジュゲートにおけるクエンチングコンポーネントの使用を支持する。
上記の明細書において言及された全ての刊行物は、参照により本明細書に組み入れられている。本発明の、記載された方法およびシステムの様々な改変およびバリエーションは、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者に明らかであろう。本発明は、特定の好ましい実施形態と関連して記載されているが、特許請求されている本発明は、そのような特定の実施形態に不当に限定されるべきではないことは理解されているはずである。実際、生化学もしくはバイオテクノロジーまたは関連分野の当業者に明らかである、本発明を行うための記載された様式の様々な改変は、以下の特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。

Claims (18)

  1. 第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するための方法であって、
    a.前記対象由来の試料を固相支持体と接触させる工程であって、前記固相支持体が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む、工程と、
    b.前記固定化された抗体に、第2の異るフラビウイルス種由来の第2の抗原を負荷する工程であって、前記第2の抗原の固定化された抗体との結合が、第2のフラビウイルス種に対する固定化された抗体のあらゆる固有の抗原結合交差反応性を抑制する、工程と、
    c.ブロッキングされないままである抗体に、第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原を負荷する工程であって、それにより標識された抗原-抗体複合体を形成する、工程と
    を含み、
    d.標識された複合体の存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体の非存在が、第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染がないことを示し、
    e.第1および第2の抗原が同じポリペプチド/タンパク質の種間ホモログである、方法。
  2. 前記負荷する工程が同時にまたは逐次的に行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記負荷する工程が同時に行われる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第2の抗原が標識されていない、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する抗体を固定化するための捕獲手段が、固相支持体と結合した第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する抗体を固定化するための捕獲手段が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する抗体のFc領域と結合する抗ヒト抗体を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原がジカウイルス抗原である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 第2の抗原が非ジカフラビウイルス種抗原であり、標識された複合体の存在がジカウイルス種による対象のウイルス感染があることを示し、標識された複合体の非存在がジカウイルス種による対象の感染がないことを示す、請求項7に記載の方法。
  9. 第2のフラビウイルス種由来の第2の抗原がデングウイルス抗原である、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 標識された抗体-抗原複合体の抗体がIgG抗体である、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 標識された抗体-抗原複合体の抗体がIgM抗体である、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記方法のアウトプットをデータ可読形式で記録する工程をさらに含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 第1のフラビウイルス種による対象のウイルス感染を検出するためのキットであって、
    a.第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段を含む固相支持体;
    b.第1のフラビウイルス種由来の標識された第1の抗原;および
    c.第2のフラビウイルス種由来の標識されていない第2の抗原
    を含み、第1の抗原および第2の抗原がNS1タンパク質であり、第1および第2のフラビウイルス種が異なる種であり、
    第1および第2の抗原が、同じポリペプチド/タンパク質の種間ホモログである、キット。
  14. 第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段が、第1のフラビウイルス種由来の固定化された第1の抗原を含む、請求項13に記載のキット。
  15. 第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体を固定化するための捕獲手段が、第1のフラビウイルス種由来の第1の抗原と結合する、試料中に存在する抗体のFc領域と結合する抗ヒト抗体を含む、請求項13または14に記載のキット。
  16. 第1のフラビウイルス種がジカウイルスである、請求項13~15のいずれか1項に記載のキット。
  17. 標識されていない第2のフラビウイルス種がデングウイルスである、請求項13~16のいずれか1項に記載のキット。
  18. 使用説明書をさらに含む、請求項13~17のいずれか1項に記載のキット。
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