JP7243555B2 - 試料注入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料注入装置に関する。
ガスクロマトグラフは、主として試料気化室、分離カラムおよび検出器等を備る。試料気化室において、液体試料は気化される。気化された試料は、所定のキャリアガス(移動相)により分離カラムに導かれる。試料気化室の内部は、高温でかつ密閉状態に保持される。そこで、試料気化室は、密閉状態を保持しつつ試料の注入を可能にするために弾性を有する樹脂製のセプタムを備える。
また、ガスクロマトグラフにおいて、液体試料を試料気化室に注入するために試料注入装置が用いられる。(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載された試料注入装置では、ニードルを有するシリンジがバイアル内から一定量の液体試料を吸引した後、ニードルが試料気化室のセプタムを貫通して試料気化室内に液体試料を注入する。
その後、ニードルは、セプタムから引き抜かれる。このとき、ニードルの貫通により形成された貫通孔は、セプタムの弾性により閉塞される。これにより、試料気化室の密閉状態を保持することができる。
特開2015-190864号公報
試料気化室に使用されるセプタムにおいては、ニードルの貫通の繰り返しにより貫通孔が徐々に拡がり、弾性による貫通孔の閉塞が困難になる。これにより、セプタムは試料気化室の密閉状態を保持することができなくなる。そのため、作業者は、ニードルの貫通回数に応じてセプタムを新たなセプタムに交換する必要がある。交換後のセプタムには、分析時にニードルを貫通させ易くするように、予め作業者がシリンジを用いて手動で貫通孔を形成する。これにより、分析時にニードルがセプタムを容易に貫通することができる。
しかしながら、作業者により形成された貫通孔の位置が試料注入装置のニードルの位置と僅かに異なることがある。この場合、試料注入装置のニードルが、作業者により形成された貫通孔の周縁付近を繰り返し通ることにより貫通孔が拡がる。これにより、試料気化室の密閉状態が保てなくなる。また、作業者が新たなセプタムに貫通孔を形成し忘れることがある。この場合、試料注入装置のニードルがセプタムに当たることによりニードルの折れまたは破損が生じる可能性がある。
本発明の目的は、試料気化室のセプタムの交換後に試料気化室の密閉状態を確保しつつニードルの折れまたは破損が生じることなくニードルがセプタムを容易に貫通することを可能にする試料注入装置を提供することである。
本発明の一局面に従う態様は、セプタムを含む試料気化室を備えるクロマトグラフに用いられる試料注入装置であって、ニードルを有するシリンジと、試料の吸引注入動作時に、シリンジを移動させるとともに、シリンジにニードルを通して試料を吸引し、吸引された試料をニードルから吐出させるシリンジ駆動部と、ニードルでセプタムに初期孔を形成する初期孔開け動作の指令を受け付ける指令受付部と、シリンジ駆動部を制御する制御部とを備え、制御部は、指令受付部が初期孔開け動作の指令を受け付けた場合に、セプタムに初期孔を形成するために第1の速度でニードルがセプタムを貫通するようにシリンジ駆動部を制御し、吸引注入動作時に、ニードルを通して試料を吸引した後に、第1の速度よりも高い第2の速度でニードルがセプタムを貫通するようにシリンジ駆動部を制御する。
本発明によれば、試料気化室のセプタムの交換後に試料気化室の密閉状態を確保しつつニードルの折れまたは破損が生じることなくニードルがセプタムを容易に貫通することを可能にする試料注入装置を提供することが可能になる。
一実施の形態に係る試料注入装置を含む分析システムの構成を示す模式図である。 図1の試料注入装置における試料注入制御装置の機能的な構成を示すブロック図である。 表示部に表示される使用準備動作選択画面の一例を示す図である。 試料注入装置の使用準備動作および吸引注入動作の一例を示すフローチャートである。 試料注入装置の使用準備動作および吸引注入動作の一例を示すフローチャートである。
以下、実施の形態に係る試料注入装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)分析システムの構成
図1は、一実施の形態に係る試料注入装置100を含む分析システム1の構成を示す模式図である。図1に示される分析システム1は、試料注入装置100およびガスクロマトグラフ200を含む。本実施の形態では、分析システム1は、消耗品の交換等を行うためのメンテナンスモードと分析を行うための分析モードとに設定可能である。
試料注入装置100は、シリンジ10、シリンジ駆動部20、ターレット30、試料注入制御装置40、表示部50および操作部60を備える。シリンジ10は、ニードル11を有する。ガスクロマトグラフ200は、試料気化室210、分離カラム220、検出器230、表示部240、操作部250および分析制御装置260を備える。
シリンジ10は、ニードル11が鉛直下方を向くようにシリンジ駆動部20に設けられる。シリンジ駆動部20は、矢印aで示すように、シリンジ10を上下方向に移動させる。シリンジ10は、ニードル11を通して液体試料を吸引および吐出可能に構成されている。ターレット30には、1または複数のバイアル31が載置される。ターレット30は、矢印bで示すように、水平方向に移動する。これにより、ターレット30上に載置された所望のバイアル31をニードル11の下方の位置とニードル11の下方から外れた位置とに移動させることができる。シリンジ10は、バイアル31から液体試料を吸引し、吸引した液体試料を試料気化室210内に注入する吸引注入動作を実行する。また、本実施の形態では、シリンジ10は、初期孔開け動作を実行する。シリンジ10による吸引注入動作および初期孔開け動作については後述する。
試料気化室210は、ケーシング211、シールキャップ212、蓋部213、インサート214、シールリング215およびセプタム216により構成される。
ケーシング211は、上部開口を有する。ケーシング211内には、インサート214が収容される。インサート214は、例えばガラスおよび石英等で形成される。また、ケーシング211の底部には、移送口219が形成されている。
シールキャップ212は、ケーシング211の上端に取り付けられる。ケーシング211とシールキャップ212との間には、例えば弾性材料からなるシールリング215が装着される。シールキャップ212は開口部を有する。また、シールキャップ212には、キャリアガス導入口218が形成されている。
セプタム216は、シールキャップ212の開口部を封止する様に装着される。セプタム216は、例えばシリコン樹脂等の弾性材料により形成される。セプタム216には、ニードル11が容易に貫通できるように後述する初期孔開け動作により予め初期孔THが形成される。初期孔THは、弾性材料の弾性により閉塞している。蓋部213は、シールキャップ212およびセプタム216の上面上に取り付けられる。また、蓋部213の中央部には、開口部217が形成されている。
吸引注入動作では、一のバイアル31がニードル11の下方に位置するようにターレット30が移動する。この状態で、シリンジ10が下降し、ニードル11がバイアル31内に挿入される。シリンジ10がニードル11を通してバイアル31内の液体試料を吸引する。その後、シリンジ10が上昇する。また、ターレット30の移動によりバイアル31がニードル11の下方から外れた位置に移動する。
次いで、シリンジ10が下降し、ニードル11がセプタム216を初期孔THの位置で貫通する。それにより、ニードル11の先端が試料気化室210の内部に挿入される。この状態で、シリンジ10内の液体試料が、ニードル11を通して試料気化室210の内部に注入される。その後、シリンジ10が上昇し、ニードル11がセプタム216から引き抜かれる。このとき、初期孔THがセプタム216の弾性により閉塞される。試料気化室210の内部は、図示しないヒータ等により予め加熱される。それにより、試料気化室210の内部に注入された液体試料が気化される。
図示しない外部のポンプ等によりキャリアガスが、キャリアガス導入口218を通して試料気化室210内に導入される。試料気化室210内に導入されたキャリアガスおよび気化した試料は、移送口219を通して分離カラム220に導かれる。分離カラム220に導かれた試料は、成分ごとに分離される。分離された試料は検出器230に導かれる。
分析制御装置260は、試料気化室210を制御するとともに、検出器230の出力信号に基づいてクロマトグラムを作成する。表示部240は、クロマトグラムおよび各種情報を表示する。操作部250は、分析システム1の操作のために用いられる。
試料注入装置100の試料注入制御装置40は、シリンジ駆動部20およびターレット30を制御するとともに、分析制御装置260に各種指令を与え、分析制御装置260から各種指令を受け取る。
試料注入制御装置40は、入出力I/F(インタフェース)41、CPU(中央演算処理装置)42、RAM(ランダムアクセスメモリ)43、ROM(リードオンリメモリ)44および記憶装置45を含む。入出力I/F41、CPU42、RAM43、ROM44および記憶装置45はバス46に接続されている。
記憶装置45は、ハードディスク、半導体メモリまたはメモリカード等の記憶媒体を含み、制御プログラムを記憶する。RAM43は、CPU42の作業領域として用いられる。ROM44にはシステムプログラムが記憶される。CPU42は、記憶装置45に記憶された制御プログラムをRAM43上で実行することにより入出力I/F41を通してターレット30およびシリンジ駆動部20を制御する。
バス46には、表示部50および操作部60が接続されている。表示部50は、種々の情報および画像を表示する。操作部60は、種々の操作のために用いられる。本実施の形態では、表示部50および操作部60は、タッチパネルディスプレイ70により構成される。この場合、操作部60は、表示部50に画像として表示される。作業者は、表示部50に表示される画像の所定部分をタッチすることにより、選択および指定等の操作を行うことができる。
なお、表示部50および操作部60が別個に設けられてもよい。この場合、表示部50は、液晶ディスプレイまたは有機エレクトロンルミネッセンスディスプレイ等を含む。操作部60は、キーボードおよびポインティングデバイス等を含む。
(2)交換後のセプタムの初期孔開け動作
交換後のセプタム216には、ニードル11が容易に貫通できるように初期孔開け動作により予め初期孔THが形成される。初期孔開け動作では、ターレット30は、ニードル11の下方から外れた位置で静止している。交換後のセプタム216が試料気化室210に装着された後、シリンジ10が下降し、ニードル11がセプタム216を貫通する。
試料分析時の吸引注入動作では、バイアル31内の液体試料を短時間で試料気化室210内に注入するために、シリンジ10を高速で移動させる必要がある。これに対して、初期孔開け動作においてシリンジ10が高速で移動すると、ニードル11がセプタム216から受ける反力が大きくなる。そこで、本実施の形態では、初期孔開け動作時のニードル11の下降速度(以下、第1の速度と呼ぶ。)は、吸引注入動作時のニードル11の下降速度(以下、第2の速度と呼ぶ。)よりも低く設定される。そのため、ニードル11の折れまたは破損が生じることなくニードル11がセプタム216を貫通することができる。これにより、セプタム216に初期孔THを形成することができる。その後、シリンジ10が上昇し、ニードル11がセプタム216から引き抜かれる。それにより、初期孔THが閉塞される。
(3)制御装置の機能的な構成
図2は、図1の試料注入装置100における試料注入制御装置40の機能的な構成を示すブロック図である。試料注入装置100は、シリンジ駆動部20(図1参照)、シリンジ検出スイッチ620、シリンジカウンタ630およびバイアル有無センサ640を含む。シリンジ検出スイッチ620は、シリンジ10がシリンジ駆動部20に正常な状態で据え付けられると例えばオンし、シリンジ10がシリンジ駆動部20に正常な状態で据え付けられないと例えばオフする。
シリンジカウンタ630は、例えば、ニードル11がセプタム216を貫通した回数を計数する。バイアル有無センサ640は、ターレット30上のバイアル31の有無を検出する。
ガスクロマトグラフ200は、セプタムカウンタ610、インサートカウンタ650および漏れセンサ660を含む。セプタムカウンタ610は、例えば、ニードル11がセプタム216に貫通した回数を計数する。インサートカウンタ650は、インサート214の使用回数を計数する。インサート214の使用回数は、例えばインサート214内にニードル11が挿入された回数である。漏れセンサ660は、キャリアガスまたは試料等の漏れを検出する。
セプタムカウンタ610、シリンジカウンタ630およびインサートカウンタ650は、機械的なカウンタであってもよく、またはソフトウェアによるカウンタであってもよい。セプタムカウンタ610およびインサートカウンタ650は、試料注入装置100に設けられてもよい。
試料注入制御装置40は、吸引注入動作制御部410、初期孔開け動作制御部420、セプタムカウンタ初期化部430、シリンジ据付判定部440、シリンジカウンタ初期化部450および初期位置調整部460を含む。また、試料注入制御装置40は、バイアル有無判定部470、バイアル残量初期化部480、バイアル残量記憶部490、バイアル残量算出部500、インサートカウンタ初期化部510、漏れ判定部520および表示制御部530をさらに含む。
上記の構成要素(410~530)の機能は、図1のCPU42が記憶装置45の記憶媒体(記録媒体)に記憶されたコンピュータープログラムである制御プログラムを実行することにより実現される。なお、試料注入制御装置40の一部または全ての構成要素が電子回路等のハードウェアにより実現されてもよい。
吸引注入動作制御部410は、操作部60から吸引注入動作指令SICが与えられたときに、シリンジ駆動部20による吸引注入動作を制御する。初期孔開け動作制御部420は、操作部60からセプタム初期準備動作指令SPCが与えられたときに、シリンジ駆動部20による初期孔開け動作を制御する。セプタムカウンタ初期化部430は、操作部60からセプタム初期準備動作指令SPCが与えられたときに、セプタムカウンタ610の計数値を0に初期化する。
シリンジ据付判定部440は、操作部60からシリンジ初期準備動作指令SYCが与えられたときに、シリンジ検出スイッチ620のオンまたはオフの状態に基づいてシリンジ10が正常な状態で据え付けられているか否かを判定する。シリンジ10が正常な状態で据え付けられていない場合には、吸引注入動作制御部410は、吸引注入動作の制御を行なわず、初期孔開け動作制御部420は、初期孔開け動作の制御を行なわない。
シリンジカウンタ初期化部450は、操作部60からシリンジ初期準備動作指令SYCが与えられたときに、シリンジカウンタ630の計数値を0に初期化する。初期位置調整部460は、操作部60からシリンジ初期準備動作指令SYCが与えられたときに、シリンジ10の初期位置(0点位置)を所定の位置に調整するようにシリンジ駆動部20を制御する。
バイアル有無判定部470は、操作部60からバイアル初期準備動作指令VCが与えられたときに、バイアル有無センサ640の出力信号に基づいてターレット30上のバイアル31の有無を判定する。
バイアル残量記憶部490は、各バイアル31内の液体試料の残量をバイアル31ごとに記憶する。バイアル残量算出部500は、吸引注入動作制御部410による吸引注入動作の制御の回数およびバイアル残量記憶部490に記憶される各バイアル31の残量に基づいて各バイアル31内の液体試料の残量を算出し、バイアル残量記憶部490に記憶される該当する残量を算出した残量で更新する。バイアル残量初期化部480は、操作部60からバイアル初期準備動作指令VCが与えられたときに、バイアル残量記憶部490に記憶された該当するバイアル31内の液体試料の残量を100%に初期化する。
インサートカウンタ初期化部510は、操作部60からインサート初期準備動作指令ICが与えられたときに、インサートカウンタ650の計数値を0に初期化する。漏れ判定部520は、操作部60からインサート初期準備動作指令ICが与えられたときに、漏れセンサ660の出力信号に基づいてキャリアガスまたは試料等の漏れの有無を判定する。
表示制御部530は、後述する使用準備動作選択画面を表示部50に表示させる。また、表示制御部530は、セプタムカウンタ610の計数値、シリンジカウンタ630の計数値、インサートカウンタ650の計数値およびバイアル残量記憶部490に計数される各バイアル31内の液体試料の残量を操作部60の操作に基づいて表示部50に表示させる。なお、表示制御部530は、操作部60の操作に基づいて、シリンジ据付判定部440の判定結果および漏れ判定部520の判定結果を表示部50に表示させてもよい。
(4)使用準備動作および表示部の表示例
セプタム216、シリンジ10およびインサート214は、使用により劣化または損傷する。また、バイアル31内の液体試料は、使用により消費される。したがって、本実施の形態では、セプタム216、シリンジ10、インサート214およびバイアル31は消耗品である。作業者は、分析システム1のメンテナンスモード時に劣化または損傷しているセプタム216、シリンジ10またはインサート214を新たなセプタム216、シリンジ10またはインサート214に交換する。また、作業者は、分析システム1のメンテナンスモード時に、バイアル31内の液体試料の残量が所定の量より低下している場合にバイアル31を新たなバイアル31に交換する。
ここで、分析システム1においては、メンテナンスモードから分析モードへ復帰する際に交換後の消耗品に対応する使用準備動作が行われる。本実施の形態では、使用準備動作は、セプタム216に対応するセプタム初期準備動作、シリンジ10に対応するシリンジ初期準備動作、インサート214に対応するインサート初期準備動作およびバイアル31に対応するバイアル初期準備動作を含む。
セプタム初期準備動作は、初期孔開け動作制御部420の制御による初期孔開け動作およびセプタムカウンタ初期化部430によるセプタムカウンタ初期化動作を含む。シリンジ初期準備動作は、シリンジ据付判定部440によるシリンジ据付判定動作、シリンジカウンタ初期化部450によるシリンジカウンタ初期化動作および初期位置調整部460による初期位置調整動作を含む。
インサート初期準備動作は、インサートカウンタ初期化部510によるインサートカウンタ初期化動作および漏れ判定部520による漏れ判定動作を含む。バイアル初期準備動作は、バイアル有無判定部470によるバイアル有無判定動作、バイアル残量初期化部480によるバイアル残量初期化動作を含む。
図3は、表示部50に表示される使用準備動作選択画面550の一例を示す図である。作業者が操作部60によりメンテナンスの完了を支持すると、分析システム1がメンテナンスモードから分析モードへ復帰する。それにより、表示部50に使用準備動作選択画面550が表示される。図3の使用準備動作選択画面550には、消耗品の種類を示す項目が表示される。図3の例では、セプタム216を示すセプタム項目501、シリンジ10を示すシリンジ項目502、インサート214を示すインサート項目503およびバイアル31を示すバイアル項目504が表示される。
また、使用準備動作選択画面550には、セプタム項目501、シリンジ項目502、インサート項目503およびバイアル項目504にそれぞれ対応してチェックボックス511~514が表示される。さらに、使用準備動作選択画面550には実行ボタン515が表示される。チェックボックス511は、セプタム初期準備動作を選択するために指定される。チェックボックス512は、シリンジ初期準備動作を選択するために指定される。チェックボックス513は、インサート初期準備動作を選択するために指定される。チェックボックス514は、バイアル初期準備動作を選択するために指定される。
作業者は、分析システム1のメンテナンスにおいて消耗品を交換した場合に、交換後の消耗品の種類に対応するチェックボックスを指定する。具体的には、作業者は、該当するチェックボックスに「チェック」を入れる。
チェックボックス511~514のうち1または複数のチェックボックスが指定された状態で実行ボタン515が操作されると、指定された1または複数のチェックボックスに対応する使用準備動作が選択される。
チェックボックス511が指定された状態で実行ボタン515が操作されると、試料注入制御装置40に図2のセプタム初期準備動作指令SPCが与えられる。チェックボックス512が指定された状態で実行ボタン515が操作されると、試料注入制御装置40に図2のシリンジ初期準備動作指令SYCが与えられる。また、チェックボックス513が指定された状態で実行ボタン515が操作されると、試料注入制御装置40に図2のインサート初期準備動作指令ICが与えられる。チェックボックス514が指定された状態で実行ボタン515が操作されると、試料注入制御装置40に図2のバイアル初期準備動作指令VCが与えられる。
(5)使用準備動作および吸引注入動作
図4および図5は、試料注入装置100の使用準備動作および吸引注入動作の一例を示すフローチャートである。分析システム1の動作は、図1のCPU42が記憶装置45に記憶される制御プログラムをRAM43上で実行することにより行われる。
操作部60は、シリンジ項目502が指定されているか否かを判定する(ステップS1)。具体的には、操作部60は、使用準備動作選択画面550のチェックボックス512が指定されているか否かを判定する。シリンジ項目502が指定されている場合、実行ボタン515が操作された時点で試料注入制御装置40にシリンジ初期準備動作指令SYCが与えられる。それにより、シリンジ据付判定部440は、シリンジ10が正常な状態で据え付けられているか判定する(ステップS2)。シリンジ10が正常な状態で据え付けられている場合、シリンジカウンタ初期化部450は、シリンジカウンタ630の計数値を0に初期化する(ステップS3)。また、初期位置調整部460は、シリンジ10の初期位置を所定の位置に調整するようにシリンジ駆動部20を制御する(ステップS4)。ステップS2において、シリンジ10が正常な状態で据え付けられていない場合、使用準備動作および試料注入作動作は行われない。また、表示制御部530が表示部50にシリンジ10の据付けエラーを表示させる。シリンジ10の据付けのエラーが音声で提示されてもよい。ステップS1において、シリンジ項目502が指定されていない場合、ステップS2~S4はスキップされる。
次に、操作部60は、セプタム項目501が指定されているか否かを判定する(ステップS5)。具体的には、操作部60は、使用準備動作選択画面550のチェックボックス511が指定されているか否かを判定する。セプタム項目501が指定されている場合、実行ボタン515が操作された時点で試料注入制御装置40にセプタム初期準備動作指令SPCが与えられる。それにより、初期孔開け動作制御部420は、シリンジ駆動部20による初期孔開け動作を制御する(ステップS6)。セプタムカウンタ初期化部430は、セプタムカウンタ610の計数値を0に初期化する(ステップS7)。ステップS5において、セプタム項目501が指定されていない場合、ステップS6およびS7はスキップされる。
次いで、操作部60は、インサート項目503が指定されているか否かを判定する(ステップS8)。具体的には、操作部60は、使用準備動作選択画面550のチェックボックス513が指定されているか否かを判定する。インサート項目503が指定されている場合、実行ボタン515が操作された時点で試料注入制御装置40にインサート初期準備動作指令ICが与えられる。それにより、インサートカウンタ初期化部510は、インサートカウンタ650の計数値を0に初期化する(ステップS9)。漏れ判定部520は、漏れセンサ660の出力信号に基づいてキャリアガスまたは試料等の漏れの有無を判定する(ステップS10)。ステップS8において、インサート項目503が指定されていない場合、ステップS9およびS10はスキップされる。
さらに、操作部60は、バイアル項目504が指定されているか否かを判定する(ステップS11)。具体的には、操作部60は、使用準備動作選択画面550のチェックボックス514が指定されているか否かを判定する。バイアル項目504が指定されている場合、実行ボタン515が操作された時点で試料注入制御装置40にセプタム初期準備動作指令SPCが与えられる。それにより、バイアル有無判定部470は、ターレット30上のバイアル31の有無を判定する(ステップS12)。バイアル残量初期化部480は、バイアル残量記憶部490に記憶された該当するバイアル31内の液体試料の残量を100%に初期化する(ステップS13)。ステップS11において、バイアル項目504が指定されていない場合、ステップS12およびS13はスキップされる。
その後、操作部60は、使用準備動作終了の指令を受けたか否かを判定する。(ステップS14)。ステップS14において、使用準備動作終了の指令を受けなかった場合、操作部60はステップS1に戻る。それにより、ステップS1~ステップS14の処理が繰り返される。ステップS14において、使用準備動作終了の指令を受けた場合、吸引注入動作制御部410は、吸引注入動作指令SICを受けたか否か判定する(ステップS15)。吸引注入動作開始の指令を受けた場合、吸引注入動作制御部410は、シリンジ駆動部20による吸引注入動作を制御する(ステップS16)。さらに、操作部60は、吸引注入動作終了の指令を受けたか否かを判定する。(ステップS17)。吸引注入動作終了の指令を受けた場合、分析システム1は、吸引注入動作を終了する。ステップS15において、操作部60が吸引注入動作開始の指令を受けなかった場合、ステップS16はスキップされる。ステップS17において、吸引注入動作終了の指令を受けなかった場合、操作部60は、ステップS15に戻る。
(6)実施の形態の効果
本実施の形態に係る試料注入装置100によれば、初期孔開け動作制御部420は、セプタム初期準備動作指令SPCが与えられた場合に、シリンジ駆動部20による初期孔開け動作を制御する。初期孔開け動作では、シリンジ10のニードル11が第1の速度で試料気化室210のセプタム216を貫通するようにシリンジ駆動部20が制御される。それにより、セプタム216に初期孔THが形成される。ニードル11が引き抜かれると、初期孔THは閉塞する。吸引注入動作時には、シリンジ10のニードル11が第1の速度よりも高い第2の速度で試料気化室210のセプタム216を貫通するようにシリンジ駆動部20が制御される。
この場合、初期孔開け動作時にニードル11がセプタム216を貫通する第1の速度が吸引注入動作時にニードル11がセプタム216を貫通する第2の速度よりも低い。そのため、ニードル11の折れまたは破損が生じることなく、セプタム216に初期孔THを形成することが可能となる。
また、セプタム216に予め初期孔THが形成されるので、吸引注入動作時に、ニードル11の折れまたは破損が生じることなく、ニードル11がセプタム216を容易に貫通する。さらに、初期孔開け動作および吸引注入動作において同じシリンジ10のニードル11がセプタム216を貫通するので、吸引注入動作時においてニードル11が貫通する位置と同じ位置に初期孔THを形成することが可能となる。それにより、吸引注入動作において初期孔THの拡大が抑制される。したがって、試料気化室210のセプタム216の交換後に試料気化室210の密閉状態を確保しつつニードル11の折れまたは破損が生じることなくニードル11がセプタム216を容易に貫通することが可能になる。
また、シリンジ10が正常な状態で据え付けられていない場合には、初期孔開け動作および吸引注入動作が実行されないので、セプタム216の所定の位置と異なる位置に初期孔THが形成されることおよびニードル11の折れまたは破損が防止される。
また、分析システム1のメンテナンス後に、表示部50に表示される使用準備動作選択画面550において、選択された消耗品の使用準備動作を自動的に実行することができる。それにより、作業者は、交換後の消耗品に関して必要な使用準備動作を容易にかつ漏れなく実行させることができる。
例えば、作業者が使用準備動作選択画面550においてセプタム項目501を選択すると、初期孔開け動作およびセプタムカウンタ初期化動作が自動的に実行される。これにより、セプタム216交換後に新たなセプタム216を使用する前に行うべき準備作業の手間が省かれる。
作業者が使用準備動作選択画面550においてシリンジ項目502を選択すると、シリンジ据付判定動作、シリンジカウンタ初期化動作および初期位置調整動作が自動的に実行される。これにより、シリンジ10の交換後に新たなシリンジ10を使用する前に行うべき準備作業の手間が省かれる。また、作業者は、シリンジ10に関するメンテナンスの妥当性を確認することができる。
例えば、作業者が使用準備動作選択画面550においてインサート項目503を選択すると、インサートカウンタ初期化動作および漏れ判定動作が自動的に実行される。これにより、インサート214の交換後に新たなインサート214を使用する前に行うべき準備作業の手間が省かれる。また、作業者は、インサート214に関するメンテナンスの妥当性を確認することができる。
作業者が使用準備動作選択画面550においてバイアル項目504を選択すると、バイアル有無判定動作およびバイアル残量初期化動作が自動的に実行される。これにより、バイアル31の交換後に新たなバイアル31を使用する前に行うべき準備作業の手間が省かれる。また、作業者は、バイアル31に関するメンテナンスの妥当性を確認することができる。
(7)他の実施の形態
上記実施の形態では、初期孔開け動作等の使用準備動作の指令を受け付けるために表示部50に表示される使用準備動作選択画面550のようなGUI(Graphical User Interface)が用いられるが、使用準備動作の指令を受け付けるためにCUI(Character User Interface)、スイッチまたはボタン等が用いられてもよい。
セプタム初期動作において、初期孔開け動作のみが行われてもよく、シリンジ初期準備動作において、シリンジ据付動作、シリンジカウンタ初期化動作および初期位置調整動作のうちいずれか1つまたは2つのみが行われてもよい。また、インサート初期準備動作においてインサートカウンタ初期化動作および漏れ判定動作のうちいずれか一方のみが行われてもよく、バイアル初期準備動作においてバイアル有無判定動作およびバイアル残量初期化動作のうちいずれか一方のみが行われてもよい。
上記実施の形態では、シリンジ10が正常な状態で据え付けられていない場合に、初期孔開け動作および吸引注入動作が実行されないが、初期孔開け動作が実行されず、分析モードの復帰が禁止されてもよい。
上記実施の形態では、表示部50および操作部60が試料注入装置100に設けられているが、表示部50および操作部60の少なくとも一方が試料注入装置100とは別個に設けられてもよい。また、試料注入装置100を操作するための表示部50および操作部60としてガスクロマトグラフ200に接続される表示部240および操作部250が用いられてもよい。
上記実施の形態では、液体試料を収容する収容器としてバイアル31が用いられるが、収容器として複数のウェルを有するウェルプレートが用いられてもよい。
(8)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明する。上記実施の形態では、タッチパネルディスプレイ70が指令受付部の例であり、試料注入制御装置40が制御部の例であり、シリンジ据付判定部440が据付判定部の例であり、使用準備動作選択画面550が選択受付部の例であり、バイアル31が収容器の例である。また、セプタムカウンタ610が第1のカウンタの例であり、シリンジカウンタ630が第2のカウンタの例であり、インサートカウンタ650が第3のカウンタの例である。
(9)態様
上述した複数の例示的な実施の形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)一態様に係る試料注入装置は、セプタムを含む試料気化室を備えるクロマトグラフに用いられる試料注入装置であって、
ニードルを有するシリンジと、
試料の吸引注入動作時に、前記シリンジを移動させるとともに、前記シリンジに前記ニードルを通して試料を吸引し、吸引された試料を前記ニードルから吐出させるシリンジ駆動部と、
前記ニードルで前記セプタムに初期孔を形成する初期孔開け動作の指令を受け付ける指令受付部と、
前記シリンジ駆動部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記指令受付部が前記初期孔開け動作の指令を受け付けた場合に、前記セプタムに初期孔を形成するために第1の速度で前記ニードルが前記セプタムを貫通するように前記シリンジ駆動部を制御し、前記吸引注入動作時に、前記ニードルを通して試料を吸引した後に、前記第1の速度よりも高い第2の速度で前記ニードルが前記セプタムを貫通するように前記シリンジ駆動部を制御してもよい。
第1項に記載の試料注入装置によれば、初期孔開け指令受付部が初期孔開け動作の指令を受け付けたとき場合に、初期孔開け動作が行われる。初期孔開け動作では、シリンジのニードルが第1の速度で試料気化室のセプタムを貫通するようにシリンジ駆動部が制御される。それにより、セプタムに初期孔が形成される。ニードルが引き抜かれると、初期孔は閉塞する。液体試料の吸引注入動作時には、シリンジのニードルが第2の速度で試料気化室のセプタムを貫通するようにシリンジ駆動部が制御される。
この場合、初期孔開け動作時にニードルがセプタムを貫通する第1の速度が液体試料の吸引注入動作時にニードルがセプタムを貫通する第2の速度よりも低い。そのため、ニードルの折れまたは破損が生じることなく、セプタムに初期孔を形成することが可能となる。また、セプタムに予め初期孔が形成されるので、吸引注入動作時に、ニードルの折れまたは破損が生じることなく、ニードルがセプタムを容易に貫通する。さらに、初期孔開け動作および吸引注入動作において同じシリンジのニードルがセプタムを貫通するので、吸引注入動作時にニードルが貫通する位置と同じ位置に初期孔を形成することが可能となる。それにより、吸引注入動作において初期孔の拡大が抑制される。したがって、試料気化室のセプタムの交換後に試料気化室の密閉状態を確保しつつニードルの折れまたは破損が生じることなくニードルがセプタムを容易に貫通することが可能になる。
(第2項)第1項に記載の試料注入装置において、
前記制御部は、前記シリンジが所定の状態で据え付けられているか否かを判定し、前記シリンジが前記所定の状態で据え付けられていないと判定された場合、前記シリンジ駆動部に前記初期孔開け動作を実行させなくてもよい。
第2項に記載の試料注入装置によれば、セプタムの所定の位置と異なる位置に初期孔が形成されることが防止される。
(第3項)第1項または第2項に記載の試料注入装置において、
前記指令受付部は、複数種類の消耗品にそれぞれ対応する複数の使用準備動作のうち少なくとも1つの使用準備動作の選択を受け付ける選択受付部を含み、
前記複数の使用準備動作は、前記初期孔開け動作を含み、
前記制御部は、前記選択受付部により選択された使用準備動作を制御してもよい。
第3項に記載の試料注入装置によれば、作業者がメンテナンスにおいて複数の消耗品のうちいずれかを交換した場合に、交換後の新たな消耗品に対応する使用準備動作を選択することができる。それにより、交換後の新たな消耗品に対応する使用準備動作が自動的に実行される。作業者がセプタムを交換した場合には、使用準備動作として初期孔開け動作を選択することにより、交換後のセプタムに対して初期孔開け動作が自動的に実行される。
(第4項)第3項に記載の試料注入装置において、
前記選択受付部は、前記複数種類の消耗品の項目を選択可能に表示部に表示させる表示制御部を含み、
前記制御部は、前記表示部に表示された前記複数種類の消耗品の項目のうち選択された項目に対応する使用準備動作を制御してもよい。
第4項に記載の試料注入装置によれば、表示部に表示された複数種類の消耗品の項目の一部または全てを選択することにより、選択された消耗品の項目に対応する使用準備動作が自動的に実行される。それにより、作業者は、交換後の消耗品に必要な使用準備動作を容易に実行させることができる。
(第5項)第3項または第4項に記載の試料注入装置において、
前記複数の使用準備動作は、前記セプタムの使用前に実行されるべきセプタム初期準備動作を含み、
前記セプタム初期準備動作は、前記初期孔開け動作を含むとともに、前記セプタムへの前記ニードルの貫通の回数を計数する第1のカウンタの値を初期化する第1のカウンタ初期化動作を含み、
前記制御部は、前記選択受付部により前記セプタム初期準備動作が選択された場合に、前記シリンジ駆動部に前記初期孔開け動作を実行させるとともに、前記第1のカウンタ初期化動作を実行してもよい。
第5項に記載の試料注入装置によれば、セプタム初期準備動作が選択されると、初期孔開け動作および第1のカウンタ初期化動作が自動的に実行される。それにより、セプタムの交換後に新たなセプタムを使用する前に行うべき準備作業の手間が省かれる。
(第6項)第3項~第5項のいずれか一項に記載の試料注入装置において、
前記複数の使用準備動作は、前記シリンジの使用前に実行されるべきシリンジ初期準備動作を含み、
前記シリンジ初期準備動作は、前記シリンジの動作回数を計数する第2のカウンタの値を初期化する第2のカウンタ初期化動作、および前記シリンジの初期位置を調整する初期位置調整動作のうち少なくとも一方を含み、
前記制御部は、前記選択受付部により前記シリンジ初期準備動作が選択された場合に、前記第2のカウンタ初期化動作および前記初期位置調整動作のうち前記少なくとも一方の動作を実行してもよい。
第6項に記載の試料注入装置によれば、シリンジ初期準備動作が選択されると、第2のカウンタ初期化動作および初期位置調整動作のうち少なくとも一方の動作が自動的に実行される。それにより、シリンジの交換後に新たなシリンジを使用する前に行うべき準備作業の手間が省かれる。
(第7項)第3項~第6項のいずれか一項に記載の試料注入装置は、
前記試料気化室はインサートを含み、
前記複数の使用準備動作は、前記インサートの使用前に実行されるべきインサート初期準備動作を含み、
前記インサート初期準備動作は、前記インサートの使用回数を計数する第3のカウンタの値を初期化する第3のカウンタ初期化動作および前記インサートからの試料の漏れの有無を判定する漏れ判定動作のうち少なくとも一方を含み、
前記制御部は、前記選択受付部により前記インサート初期準備動作が選択された場合に、前記第3のカウンタ初期化動作および前記漏れ判定動作のうち前記少なくとも一方の動作を実行してもよい。
第7項に記載の試料注入装置によれば、インサート初期準備動作が選択されると、第3のカウンタ初期化動作および漏れ判定動作のうち少なくとも一方の動作が自動的に実行される。それにより、インサートの交換後に新たなインサートを使用する前に行うべき準備作業の手間が省かれる。
(第8項)第3項~第7項のいずれか一項に記載の試料注入装置において、
前記複数の使用準備動作は、試料を収容する収容器の使用前に実行されるべき収容器初期準備動作を含み、
前記収容器初期準備動作は、前記収容器の有無を判定する収容器有無判定動作および前記収容器内の試料の残量の値を初期化する残量初期化動作のうち少なくとも一方を含み、
前記制御部は、前記選択受付部により前記収容器初期準備動作が選択された場合に、前記収容器有無判定動作および前記残量初期化動作のうち前記少なくとも一方の動作を実行してもよい。
第8項に記載の試料注入装置によれば、収容器初期準備動作が選択されると、収容器有無判定動作および残量初期化動作のうち少なくとも一方の動作が自動的に実行される。それにより、収容器の交換後に新たな収容器を使用する前に行うべき準備作業の手間が省かれる。
1…分析システム,10…シリンジ,11…ニードル,20…シリンジ駆動部,30…ターレット,31…バイアル,40…試料注入制御装置,41…入出力I/F,42…CPU,43…RAM,44…ROM,45…記憶装置,46…バス,50…表示部,60…操作部,70…タッチパネルディスプレイ,100…試料注入装置,200…ガスクロマトグラフ,210…試料気化室,211…ケーシング,212…シールキャップ,213…蓋部,214…インサート,215…シールリング,216…セプタム,217…開口部,218…キャリアガス導入口,219…移送口,220…分離カラム,230…検出器,240…表示部,250…操作部,260…分析制御装置,410…吸引注入動作制御部,420…初期孔開け動作制御部,430…セプタムカウンタ初期化部,440…シリンジ据付判定部,450…シリンジカウンタ初期化部,460…初期位置調整部,470…バイアル有無判定部,480…バイアル残量初期化部,490…バイアル残量記憶部,500…バイアル残量算出部,501…セプタム項目,502…シリンジ項目,503…インサート項目,504…バイアル項目,510…インサートカウンタ初期化部,511~514…チェックボックス,515…実行ボタン,520…漏れ判定部,530…表示制御部,550…使用準備動作選択画面,610…セプタムカウンタ,620…シリンジ検出スイッチ,630…シリンジカウンタ,640…バイアル有無センサ,650…インサートカウンタ,660…漏れセンサ,TH…貫通孔,IC…インサート初期準備動作指令,SIC…吸引注入動作指令,SPC…セプタム初期準備動作指令,SYC…シリンジ初期準備動作指令,VC…バイアル初期準備動作指令

Claims (8)

  1. セプタムを含む試料気化室を備えるクロマトグラフに用いられる試料注入装置であって、
    ニードルを有するシリンジと、
    試料の吸引注入動作時に、前記シリンジを移動させるとともに、前記シリンジに前記ニードルを通して試料を吸引し、吸引された試料を前記ニードルから吐出させるシリンジ駆動部と、
    前記ニードルで前記セプタムに初期孔を形成する初期孔開け動作の指令を受け付ける指令受付部と、
    前記シリンジ駆動部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記指令受付部が前記初期孔開け動作の指令を受け付けた場合に、前記セプタムに初期孔を形成するために第1の速度で前記ニードルが前記セプタムを貫通するように前記シリンジ駆動部を制御し、前記吸引注入動作時に、前記ニードルを通して試料を吸引した後に、前記第1の速度よりも高い第2の速度で前記ニードルが前記セプタムを貫通するように前記シリンジ駆動部を制御する、試料注入装置。
  2. 前記制御部は、前記シリンジが所定の状態で据え付けられているか否かを判定し、前記シリンジが前記所定の状態で据え付けられていないと判定された場合、前記シリンジ駆動部に前記初期孔開け動作を実行させない、請求項1記載の試料注入装置。
  3. 前記指令受付部は、複数種類の消耗品にそれぞれ対応する複数の使用準備動作のうち少なくとも1つの使用準備動作の選択を受け付ける選択受付部を含み、
    前記複数の使用準備動作は、前記初期孔開け動作を含み、
    前記制御部は、前記選択受付部により選択された使用準備動作を制御する、請求項1または2記載の試料注入装置。
  4. 前記選択受付部は、前記複数種類の消耗品の項目を選択可能に表示部に表示させる表示制御部を含み、
    前記制御部は、前記表示部に表示された前記複数種類の消耗品の項目のうち選択された項目に対応する使用準備動作を制御する、請求項3記載の試料注入装置。
  5. 前記複数の使用準備動作は、前記セプタムの使用前に実行されるべきセプタム初期準備動作を含み、
    前記セプタム初期準備動作は、前記初期孔開け動作を含むとともに、前記セプタムへの前記ニードルの貫通の回数を計数する第1のカウンタの値を初期化する第1のカウンタ初期化動作を含み、
    前記制御部は、前記選択受付部により前記セプタム初期準備動作が選択された場合に、前記シリンジ駆動部に前記初期孔開け動作を実行させるとともに、前記第1のカウンタ初期化動作を実行する、請求項3または4記載の試料注入装置。
  6. 前記複数の使用準備動作は、前記シリンジの使用前に実行されるべきシリンジ初期準備動作を含み、
    前記シリンジ初期準備動作は、前記シリンジの動作回数を計数する第2のカウンタの値を初期化する第2のカウンタ初期化動作および前記シリンジの初期位置を調整する初期位置調整動作のうち少なくとも一方を含み、
    前記制御部は、前記選択受付部により前記シリンジ初期準備動作が選択された場合に、前記第2のカウンタ初期化動作および前記初期位置調整動作のうち前記少なくとも一方の動作を実行する、請求項3~5のいずれか一項に記載の試料注入装置。
  7. 前記試料気化室はインサートを含み、
    前記複数の使用準備動作は、前記インサートの使用前に実行されるべきインサート初期準備動作を含み、
    前記インサート初期準備動作は、前記インサートの使用回数を計数する第3のカウンタの値を初期化する第3のカウンタ初期化動作および前記インサートからの試料の漏れの有無を判定する漏れ判定動作のうち少なくとも一方を含み、
    前記制御部は、前記選択受付部により前記インサート初期準備動作が選択された場合に、前記第3のカウンタ初期化動作および前記漏れ判定動作のうち前記少なくとも一方の動作を実行する、請求項3~6のいずれか一項に記載の試料注入装置。
  8. 前記複数の使用準備動作は、試料を収容する収容器の使用前に実行されるべき収容器初期準備動作を含み、
    前記収容器初期準備動作は、前記収容器の有無を判定する収容器有無判定動作および前記収容器内の試料の残量の値を初期化する残量初期化動作のうち少なくとも一方を含み、
    前記制御部は、前記選択受付部により前記収容器初期準備動作が選択された場合に、前記収容器有無判定動作および前記残量初期化動作のうち前記少なくとも一方の動作を実行する、請求項3~7のいずれか一項に記載の試料注入装置。
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