<第一実施形態>
本実施形態は、基板認識カメラ及びデバイス認識カメラの傾きによる撮像画像上のX-Y座標のずれを導出する導出システムに関する実施形態である。
[構成と動作]
図2は、本実施形態の導出構造の例である導出構造100の構成を表す概念図である。導出構造100は、基板認識カメラとデバイス認識カメラの傾きによる撮像画像上のX-Y座標のずれを導出するためのものである。
導出構造100は、基板認識カメラ101と、デバイス認識カメラ102と、構造体151と、昇降装置301と、部材306と、平面ガラス200と、処理装置221とを備える。基板認識カメラ101と、デバイス認識カメラ102と、昇降装置301とは、図示されない信号線により処理装置221に接続されている。また、処理装置221は、処理部221aと記憶部221bとを備える。
図2に表す基板認識カメラ101及びデバイス認識カメラ102は、背景技術の項の図1の説明において述べたものと同じである。基板認識カメラ101及びデバイス認識カメラ102は、それらの間に設置される図示されない基板の所定の位置に電子部品を搭載するための位置合わせに用いる撮像画像を、処理装置221へ送付する。図2に表す導出構造100においては、基板や基板を搬送するための搬送機構の代わりに、昇降装置301と、部材306と、平面ガラス200とが設置されている。なお、前記電子デバイスを前記基板に搭載するための搭載機構は図示されていない。当該搭載機構の例は、第三実施形態において後述される。
基板認識カメラ101とデバイス認識カメラ102とは構造体151に固定されている。これらは、基体891上に設置されている。基板認識カメラ101の高さ位置は、前述の基板への電子部品の搭載の際に、当該基板上面の基板位置特定用マークの合焦位置に設定されている。また、デバイス認識カメラ102の高さ位置は、前述の基板への搭載の際の電子デバイスのデバイス位置特定用マークの合焦位置に設定されている。
基板認識カメラ101は、処理装置221の指示に従い、下向き(Z軸負の向き)の画像を撮像し、処理装置221へ送付する。デバイス認識カメラ102は、処理装置221の指示に従い、上向き(Z軸の正の向き)の画像を撮像し、処理装置221へ送付する。
昇降装置301は、処理装置221からの指示に従い、部材306及び平面ガラス200の組合せを、Z方向に昇降する。その際に、平面ガラス200は、基体891の上面に平行に維持される。基体891の上面は、前記基板に平行であることが想定されている。平面ガラス200上面には第一マーク801が、平面ガラス200の下面には第二マーク802が、各々描画されている。
処理装置221は、前述のように、処理部221aと記憶部221bとを備える。処理装置221は、例えば、コンピュータ等の、プロセッサと記憶部とを備える構成である。
記憶部221bは、例えば、処理部221aが以下の動作を行うためのソフトウエアや情報を予め保持する。記憶部221bは、また、処理部221aが指示する情報を格納する。記憶部221bは、また、処理部221aが指示する格納情報を処理部221aへ送付する。
処理部221aは、前述のように、図示されない電子デバイスの基板への搭載を行う際に、基板に対する電子デバイスの搭載のためのX-Y平面内の移動を制御する制御部である。処理部221aは、基板認識カメラ101の撮像画像により基板上面の位置特定用マークのX-Y座標を、デバイス認識カメラ102の撮像画像により基板下面の電子デバイスの位置特定用マークのX-Y座標を、各々特定する。それにより、処理部221aは、電子デバイスを搭載すべき位置に移動させ、その搭載を行わせる。上記動作を行う構成の説明は、第三実施形態において行われる。
処理部221aは、上記動作を行うものであることを前提として、図2に表す構成において、下記動作を行う。
処理部221aは、デバイス認識カメラ角度(θXb、θYb)と、基板認識カメラ角度(θXa、θYa)とを導出する。ここで、デバイス認識カメラ角度(θXb、θYb)及び基板認識カメラ角度(θXa、θYa)は、デバイス認識カメラ102及び基板認識カメラ101の撮像の向きの、X-Y平面の法線方向からの傾きを表す。このX-Y平面は、処理部221aにおいて設定されるX-Y座標についてのX-Y平面である。
処理部221aは、まず、基板認識カメラ角度(θXa,θYa)を導出する。基板認識カメラ角度(θXa,θYa)は、基板認識カメラ101の撮像方向の、X軸周り及びY軸周りの傾きである。
ここで、図2に表す処理部221aの説明を中断して、図3を参照して、基板認識カメラの傾きと撮像画像上の位置ずれとの関係について説明する。図3は当該関係を表す図である。
図3(a)は、基板認識カメラ101の傾きがない場合の撮像位置を表す図である。この場合、矢印931で表される基板認識カメラ101の撮像の向きは、撮像画像の中心位置から面901に下ろした垂線951と一致する。ここで、面901は、基板認識カメラ101が撮像対象とする物の面であり、例えば、図2に表す平面ガラス200の上面である。撮像画像の中心には、垂線951上の点Aが撮像される。
一方、図3(b)は、基板認識カメラ101がY軸周りにθy傾いた場合の撮像位置を表す図である。この場合、基板認識カメラ101の撮像画像の中心には、垂線951上の点AからXの正の向きに距離Lだけ離れた点Bが撮像される。その分、点Aの撮像画像上の位置は、撮像画像上のXの負の向きにずれる。
図示はされないが、同様にして、基板認識カメラ101がX軸周りに傾くと、撮像画像上の点の座標はY方向にずれる。さらに、これらの点は、デバイス認識カメラ102においても同様である。
ここで、図2に表す処理部221aの説明に記述を戻す。
処理部221aは、前記導出の際に、まず、第一マーク801が基板認識カメラ101の合焦位置になるように、部材306の高さを昇降装置301に調整させる。そして、処理部221aは、基板認識カメラ101の撮像画像における第一マーク801のX-Y座標(Xa1、Ya1)を特定する。次に、処理部221aは、第二マーク802が基板認識カメラ101の合焦位置になるように、部材306の高さを昇降装置301に調整させる。そして、処理部221aは、基板認識カメラ101の撮像画像における第二マーク802のX-Y座標(Xa2、Ya2)を特定する。
ここで、平面ガラス200の厚みをtとする。すると、基板認識カメラ角度(θXa,θYa)は、次式で与えられる。すなわち、傾き(θXa,θYa)は、
(θXa,θYa)=((Ya1-Ya2)/(t×(1-1/n)),(Xa1-Xa2)/(t×(1-1/n)))・・・式1
で与えられる。ここで、距離tは平面ガラス200の厚さである。また、nは平面ガラス200の屈折率である。また、θXa及びθYaは十分に小さいことを仮定している。なお、基板認識カメラ角度(θXa,θYa)が式1で与えられる根拠は、図2乃至図6を参照して後述される。
このとき、基板認識カメラ101の撮像画像により特定したX-Y座標の、正しいX-Y座標からのX-Y座標ずれ(ΔXa、ΔYa)は、
(ΔXa、ΔYa)=(La×sin(θYa),La×sin(θXa))・・・式2
となる。ここで、距離Laは、基板認識カメラ101の焦点距離である。また、正しいX-Y座標は、処理部221aに設定されたX-Y座標である。X-Y座標ずれ(ΔXa、ΔYa)が式2で与えられる根拠は図7を参照して後述される。
X-Y座標ずれ(ΔXa、ΔYa)は、基板認識カメラ101により基板認識カメラ101による撮像画像によりX-Y座標を求めた場合の、X-Y座標の誤差である。
基板認識カメラ101による撮像画像により求めたX-Y座標を、X-Y座標ずれ(ΔXa、ΔYa)をX-Y座標を補正するための補正座標値(基板認識カメラ補正座標値)として補正したとする。その場合、基板認識カメラ101の撮像画像により求めたX-Y座標を、正しいX-Y座標に近づけることができる。
ただし、上記基板認識カメラ補正座標値の導出方法は、第一マーク801と第二マーク802のX-Y座標にずれがないことを前提とする。第一マーク801と第二マーク802のX-Y座標のずれが無視できない場合は、第二実施形態の導出方法を適用する方がより好ましい。
処理部221aは、また、同様の方法により、デバイス認識カメラ角度(θXb,θYb)を導出する。処理部221aは、まず、第一マーク801がデバイス認識カメラ102の合焦位置になるように、部材306の高さを昇降装置301に調整させる。そして、処理部221aは、第一マーク801のX-Y座標である(Xb1、Yb1)を特定する。次に、処理部221aは、第二マーク802がデバイス認識カメラ102の合焦位置になるように、部材306の高さを昇降装置301に調整させる。そして、処理部221aは、デバイス認識カメラ102による撮像画像により、第二マーク802のX-Y座標である(Xb2、Yb2)を特定する。
ここで、前述のように、平面ガラス200の厚さをtとする。すると、デバイス認識カメラ角度(θXb,θYb)は、次式で与えられる。すなわち、
(θXb,θYb)=((Yb1-Yb2)/(t×(1-1/n)),(Xb1-Xb2)/(t×(1-1/n)))・・・式3
で与えられる。ここで、距離tは平面ガラス200の厚さである。また、nは平面ガラス200の屈折率である。また、θXb及びθYbは十分に小さいことを仮定している。なお、基板認識カメラ角度(θXb,θYb)が式3で与えられる根拠は、図2乃至図6を参照して後述される。
このとき、基板認識カメラ101の撮像画像により特定したX-Y座標の、正しいX-Y座標からのX-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)は、
(ΔXb、ΔYb)=(Lb×sin(θYb),Lb×sin(θXb))・・・式4
となる。ここで、距離Lbは、基板認識カメラ101の焦点距離である。また、正しいX-Y座標は、処理部221bに設定されたX-Y座標である。X-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)が式4で与えられる根拠は図7を参照して後述される。
X-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)は、デバイス認識カメラ102による撮像画像によりX-Y座標を求めた場合の、X-Y座標の誤差である。
デバイス認識カメラ102によりデバイス認識カメラ102による撮像画像により求めたX-Y座標を、X-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)をデバイス認識カメラ補正座標値として補正したとする。その場合、デバイス認識カメラ102の撮像画像により求めたX-Y座標を、正しいX-Y座標に近づけることができる。
ただし、上記デバイス認識カメラ補正座標値の導出方法は、第一マーク801と第二マーク802のX-Y座標にずれがないことを前提とする。第一マーク801と第二マーク802のX-Y座標のずれが無視できない場合は、第二実施形態の導出方法を適用する方が好ましい。
図2では、平面ガラス200を昇降装置301により昇降させる例を説明した。しかしながら、平面ガラス200が固定されており、基板認識カメラ101とデバイス認識カメラ102との組合せが、上下する機構を備えていても構わない。基板認識カメラ101とデバイス認識カメラ102との組合せに対する平面ガラス20の上下動は相対的なものであれば構わない。
図4乃至図6は、式1及び式3の根拠を表すイメージ図である。
図4は、カメラ103が平面ガラス200に対して傾いていない場合の撮像の様子を表す図である。ここで、カメラ103は、図2に表す基板認識カメラ101及びデバイス認識カメラ102のいずれかである。また、平面ガラス200は、図2に表すものである。
一方、図5は、カメラ103が平面ガラス200に対して傾いている場合の撮像の様子を表す図である。
また、図4(a)、図5(a)及び図6は、マーク交点921の撮像時の様子を表す。ここで、マーク交点921は、カメラ103から見て手前側のマークの交点である。マーク交点921は、カメラ103が基板認識カメラ101の場合は、図2に表す第一マーク801の二本の線の交点である。また、マーク交点921は、カメラ103がデバイス認識カメラ102の場合は、図2に表す第二マーク802の二本の線の交点である。
マーク交点921の撮像時には、カメラ103の焦点は、平面ガラス200の上面のマーク交点921に合うように、平面ガラス200の高さは図2に表す昇降装置301により調整されている。
一方、図4(b)、図5(b)及び図6は、マーク交点922の撮像の様子を表す。ここで、マーク交点922は、カメラ103から見て奥側のマークの交点である。マーク交点922は、カメラ103が基板認識カメラ101の場合は、図2に表す第二マーク802の二本の線の交点である。また、マーク交点922は、カメラ103がデバイス認識カメラ102の場合は、図2に表す第一マーク801の二本の線の交点である。
マーク交点922の撮像時には、カメラ103の焦点は、平面ガラス200の下面のマーク交点922に合うように、平面ガラス200の高さは図2に表す昇降装置301により調整されている。図4(a)と図4(b)とで、また、図5(a)と図5(b)とで、平面ガラス200の高さが異なるのはこのためである。マーク交点922は、平面ガラス200を透過して撮像される。
また、図6は、図5(b)の部分拡大図である。
図4に表す矢印931は、カメラ103の撮像の向きを表す。図4(a)に表すように、カメラ103に傾きがない場合は、カメラの撮像画像の中心にマーク交点921が撮像された場合には、図4(b)に表すようにマーク交点922もカメラの撮像画像の中心に撮像される。すなわち、カメラ103に傾きがない場合には、マーク交点921とマーク交点922とは、撮像画像上の位置ずれがない。
一方、図5に表すように、カメラ103が角度θ1傾いた場合には、マーク交点921がカメラ103の撮像画像の中心に撮像された場合には、撮像画像の中心には、マーク交点922から距離Ldだけずれた位置にあるものが撮像される。すなわち、マーク交点922の撮像画像上の位置は、距離Ldに相当する分だけずれる。
距離Ldの分だけマーク交点922の位置がずれる理由は、平面ガラス200の屈折率が大気より大きいためである。
当該屈折率の影響により、図6に表すように、大気中では角度θ1である平面ガラスの法線方向と撮像の向き(矢印932の向き)のなす角度は、平面ガラス内では角度θ2になる。角度θ1と角度θ2との関係は、
sinθ1=n×sinθ2・・・式5
で与えられることがスネルの法則として知られている。
一方、マーク交点921とマーク交点922との撮像画像上のずれLdは、
Ld=L1-L2=t×tanθ1-t×tanθ2・・・式6
で与えられる。
従い、式5と式6とを連立させることにより、角度θ1が距離Ldの関数として記述され得る。
ここで、角度θ1が十分に小さい値であることを仮定する。本実施形態では、カメラ103が大きく傾く場合は想定されておらず、当該仮定は妥当である。
その場合、θ=sinθ=tanθと近似することができる。従い、式5はθ1=n×θ2と近似される。すなわち、
θ2=θ1/n ・・・式7
と表される。
一方、式6は、
Ld=t×(θ1-θ2) ・・・式8
と近似される。
式7を式8に代入すると
Ld=t×(θ1-θ1/n)=t×θ1(1-1/n) ・・・式9
となる。従い、
θ1=Ld/(t×(1-1/n)) ・・・式10
となる。
式10は、カメラ103のX軸周り及びY軸周りの各々の傾きのいずれについても成り立つ。また、式10は、カメラ103が、基板認識カメラ101かデバイス認識カメラ102かによらず成り立つ。
そのため、式1及び式3が成立する。
なお、角度θ1が十分に小さいとはいえない場合は、式5及び式6から下記の方法によりθ1を導出しても構わない。
すなわち、式5から、
θ2 = arcsin(sinθ1 / n) ・・・式5-2
となる。そして、式5-2を式6に代入すると、
Ld =t(tanθ1-tan(arcsin(sinθ1/n)) ・・・式6-2
となる。
距離tと屈折率nは既知であるため、θ1の角度を変化させることにより、距離Ldと角度θ1の関係をグラフにすることができる。その際に、例えば、横軸に角度θ1を、縦軸に距離Ldを記入する。こうして、導出したグラフを使って、実際に測定した距離Ldの角度θ1を求めることができる。
次に、前述の式2及び式4の根拠について説明する。
図7は、式2及び式4の根拠を説明するためのイメージ図である。
カメラ103が、対象物936上のマーク923を測定する場合には、カメラ103の焦点はマーク923に合っている。ここで、カメラ103は、図2に表す基板認識カメラ101及びデバイス認識カメラ102のいずれかである。対象物936は、カメラ103が基板認識カメラ101の場合は、前述の基板である。また、対象物936は、カメラ103がデバイス認識カメラ102の場合は、前述の電子デバイスである。また、マーク923は、カメラ103が基板認識カメラ101の場合は、前述の基板位置特定用マークである。また、マーク923は、カメラ103がデバイス認識カメラ102の場合は、前述のデバイス位置特定用マークである。
そして、カメラ103の撮像の基準高さ(Z軸方向位置)からマーク923までの距離は、カメラ103の焦点距離である。
従い、マーク923は、カメラ103撮像画像中心から対象物上面に下ろした垂線が当該上面と交差する点941から距離ΔL離れた位置にあるときに撮像画像中心に撮像される。すなわち、マーク923の撮像位置は、距離ΔLだけずれる。
ここで、距離ΔLは、図7から明らかなように、
ΔL=Lf×sinθ1 ・・・式11
である。ここで、距離Lfは、カメラ103の焦点距離である。
また、式11は、X座標及びY座標の各々について成り立つ。また、式11はカメラ103が、基板認識カメラ101及びデバイス認識カメラ102のいずれの場合にも成り立つ。従い、前述の、式2及び式4が成立する。
[処理フロー例]
図8は、図2に表す処理部221aが行う撮像画像上のX-Y位置ずれの導出処理の概略を表す概念図である。
処理部221aは、例えば、開始情報の入力により図8に表す処理を開始する。
処理部221aは、まず、S101の処理として、基板認識カメラ101で撮像した画像から特定したX-Y座標の、正しいX-Y座標からのずれであるX-Y座標ずれ(ΔXa、ΔYa)を導出する。ここで、正しいX-Y座標は、処理部221aに設定されたX-Y座標である。S101の処理の詳細例は図9に表される。
次に、処理部221aは、S102の処理として、デバイス認識カメラ102で撮像した画像から特定したX-Y座標の、正しいX-Y座標からのX-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)を導出する。S102の処理の詳細例は図10に表される。
そして、処理部221aは、S103の処理として、X-Y座標ずれ(ΔXa、ΔYa)及びX-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)を出力する。当該出力は、記憶部221bに記憶させるための出力であっても構わない。
そして、処理部221aは、図8に表す処理を終了する。
図9は、図8のS101の処理の詳細例を表す概念図である。
処理部221aは、図8に表すS101の処理が開始されると、S201の処理として、図2に表す昇降装置301に、第一マーク801の高さ位置(Z軸方向の位置)を、基板認識カメラ101の合焦位置に設定させる。当該合焦位置は、例えば、基板認識カメラ101の撮像画像の観測等により予め求められ、記憶部221bが保持している。
次に、処理部221aは、S202の処理として、基板認識カメラ101から送付された第一マーク801の撮像画像から、第一マーク801の中心(二本の線の交点)のX-Y座標(Xa1,Ya1)を特定する。
そして、処理部221aは、S203の処理として、昇降装置301に、第二マーク802の高さ位置を、基板認識カメラ101の合焦位置に設定させる。
次に、処理部221aは、S204の処理として、基板認識カメラ101から送付された第二マーク802の撮像画像から、第二マーク802の中心(二本の線の交点)のX-Y座標(Xa2,Ya2)を特定する。
そして、処理部221aは、S205の処理として、まず、S202の処理により特定した第一マーク801のX-Y座標とS204の処理により特定した第二マーク802のX-Y座標との座標差(Xa1-Xa2,Ya1-Ya2)を導出する。
そして、処理部221aは、S205の処理として、さらに、座標差(Xa1-Xa2,Ya1-Ya2)から、傾き(θXa,θYa)を導出する。傾き(θXa,θYa)は、基板認識カメラ101のX軸周り及びY軸周りの傾きである。傾き(θXa,θYa)は、前述の式1で与えられる。
そして、処理部221aは、S206の処理として、傾き(θXa,θYa)から、基板認識カメラ101による撮像画像上のX-Y座標のずれ(ΔXa、ΔYa)を導出する。ここで、X-Y座標のずれ(ΔXa、ΔYa)は、前述の式2で与えられる。
X-Y座標ずれ(ΔXa、ΔYa)は、基板認識カメラ101で撮像した画像から特定したX-Y座標についての補正すべき値(基板認識カメラ補正座標値)である。
そして、処理部221aは、図8のS102の処理を行う。
図10は、図8のS102の処理の詳細例を表す概念図である。
処理部221aは、図8に表すS101の処理の次に、S301の処理として、図2に表す昇降装置301に、第一マーク801の高さ位置(Z軸方向の位置)を、デバイス認識カメラ102の合焦位置に設定させる。当該合焦位置は、例えば、デバイス認識カメラ102の撮像画像の観測等により予め求められ、記憶部221bが保持している。
次に、処理部221aは、S302の処理として、デバイス認識カメラ102から送付された第一マーク801の撮像画像から、第一マーク801の中心(二本の線の交点)のX-Y座標(Xb1,Yb1)を特定する。
そして、処理部221aは、S303の処理として、昇降装置301に、第二マーク802の高さ位置を、デバイス認識カメラ102の合焦位置に設定させる。
次に、処理部221aは、S304の処理として、デバイス認識カメラ102から送付された第二マーク802の撮像画像から、第二マーク802の中心(二本の線の交点)のX-Y座標(Xb2,Yb2)を特定する。
そして、処理部221aは、S305の処理として、まず、S302の処理により特定した第一マーク801のX-Y座標とS304の処理により特定した第二マーク802のX-Y座標との座標差(Xb1-Xb2,Yb1-Yb2)を導出する。
そして、処理部221bは、S305の処理として、さらに、座標差(Xb1-Xb2,Yb1-Yb2)から、傾き(θXb,θYb)を導出する。傾き(θXb,θYb)は、デバイス認識カメラ102のX軸周り及びY軸周りの傾きである。傾き(θXb,θYb)は、前述の式3で与えられる。
そして、処理部221aは、S306の処理として、傾き(θXb,θYb)から、デバイス認識カメラ102による撮像画像上のX-Y座標のずれ(ΔXb、ΔYb)を導出する。ここで、X-Y座標のずれ(ΔXb、ΔYb)は、前述の式4で与えられる。
X-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)は、デバイス認識カメラ102で撮像した画像から特定したX-Y座標についての補正すべき値(デバイス認識カメラ補正座標値)である。
そして、処理部221aは、図8のS103の処理を行う。
[効果]
本実施形態の処理装置は、基板認識カメラ及びデバイス認識カメラの各々による撮像画像における、所定の間隔の二つのX-Y平面の同じX-Y座標に設けられた第一マークと第二マークとの座標のX-Y座標ずれを導出する。当該X-Y座標ずれは、基板認識カメラ及びデバイス認識カメラの各々の撮像方向のX軸周り及びY軸周りの回転ずれにより生じるものである。そして、当該X-Y座標ずれを、基板認識カメラ及びデバイス認識カメラの各々による撮像画像により特定したX-Y座標についての補正座標値とする。そのため、本実施形態の処理装置は、基板認識カメラ及びデバイス認識カメラの各々による撮像画像により特定したX-Y座標から、より正しいX-Y座標を導出し得る。
<第二実施形態>
第一実施形態の導出構造は、平面ガラスの上下面の第一マークと第二マークとでX-Y座標のずれがある場合には、撮像画像上の座標を補正することができない。本実施形態の導出構造は、この問題を解決するために、基板認識カメラ及びデバイス認識カメラの、初期状態からの、X軸及びY軸周りの回転ずれによる、X-Y座標のずれを導出する。本実施形態の導出構造は、撮像画像上の座標を当該ずれにより補正することにより、撮像画像上の座標を初期状態と同等の精度にすることを可能にする。
[構成と動作]
第二実施形態の導出構造は図2に表す導出構造100と同じである。そして、図2に表す導出構造100の説明は、以下を除いて、第一実施形態における説明と同じである。ただし、以下の説明と第一実施形態の説明とが矛盾する場合は、以下の説明を優先する。
図2に表す本実施形態の処理部221aは、まず、初期状態における基板認識カメラ101の撮像画像上のX-Y座標ずれ(Xa1-Xa2、Ya1-Ya2)であるX-Y基準座標ずれ(Xa10-Xa20、Ya10-Ya20)を導出しておく。ここで、X-Y座標(Xa1、Ya1)は、基板認識カメラ101の撮像画像における第一マーク801のX-Y座標である。また、X-Y座標(Xa2、Ya2)は、基板認識カメラ101の撮像画像における第二マーク802のX-Y座標である。また、X-Y座標(Xa10、Ya10)は、初期状態におけるX-Y座標(Xa1、Ya1)である。また、X-Y座標(Xa20、Ya20)は、初期状態におけるX-Y座標(Xa2、Ya2)である。
また、X-Y基準座標ずれ(Xa10-Xa20、Ya10-Ya20)は十分に小さく、基板認識カメラ101及びデバイス認識カメラ102の撮像結果により電子デバイスの基板へのX-Y座標の設定をする上では問題ないものとする。初期状態では、基板認識カメラ101の撮像方向は、そのように精度良く調整されている。
処理部221aは、さらに、X-Y基準座標ずれ(Xa10-Xa20、Ya10-Ya20)から、基板認識カメラ101の撮像方向のX軸及びY軸周りの傾き(θXa0、θYa0)を導出する。傾き(θXa0、θYa0)は、前述の式1で与えられ、(θXa0,θYa0)=((Xa10-Xa20)/(t×(1-1/n)),(Ya10-Ya20)/(t×(1-1/n)))、となる。
処理部221aは、導出した傾き(θXa0、θYa0)を記憶部221bに格納させる。
本実施形態の処理部221aは、また、初期状態におけるX-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)であるX-Y基準座標ずれ(ΔXb0、ΔYb0)を導出しておく。X-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)は、基板認識カメラ101で撮像した画像から特定したX-Y座標の、正しい(処理部221aに設定されている)X-Y座標からの座標ずれである。ここで、X-Y基準座標ずれ(ΔXb0、ΔYb0)は十分に小さく、基板認識カメラ101の撮像結果により電子デバイスの基板へのX-Y座標の設定をする上では問題ないものとする。初期状態では、基板認識カメラ101の撮像方向は、そのように精度良く調整されている。X-Y基準座標ずれ(ΔXb0、ΔYb0)は、記憶部221bに格納される。
処理部221aは、さらに、初期状態におけるデバイス認識カメラ102の撮像画像上のX-Y座標ずれ(Xb1-Xb2、Yb1-Yb2)であるX-Y基準座標ずれ(Xb10-Xb20、Yb10-Yb20)を導出しておく。ここで、X-Y座標(Xb1、Yb1)は、デバイス認識カメラ102の撮像画像における第一マーク801のX-Y座標である。また、X-Y座標(Xb2、Yb2)は、デバイス認識カメラ102の撮像画像における第二マーク802のX-Y座標である。また、X-Y基準座標ずれ(Xb10-Xb20、Yb10-Yb20)は十分に小さく、デバイス認識カメラ102及びデバイス認識カメラ102の撮像結果により電子デバイスの基板へのX-Y座標の設定をする上では問題ないものとする。初期状態では、デバイス認識カメラ102の撮像方向は、そのように精度良く調整されている。
処理部221bは、さらに、X-Y基準座標ずれ(Xb10-Xb20、Yb10-Yb20)から、デバイス認識カメラ102の撮像方向のX軸及びY軸周りの傾き(θXb0、θYb0)を導出する。傾き(θXb0、θYb0)は、前述の式3で与えられ、(θXb0,θYb0)=((Xb10-Xb20)/(t×(1-1/n)),(Yb10-Yb20)/(t×(1-1/n)))、となる。
処理部221bは、導出した傾き(θXb0、θYb0)を記憶部221bに格納させる。
本実施形態の処理部221bは、また、初期状態におけるX-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)であるX-Y基準座標ずれ(ΔXb0、ΔYb0)を導出しておく。X-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)は、デバイス認識カメラ102で撮像した画像から特定したX-Y座標の、正しい(処理部221bに設定されている)X-Y座標からの座標ずれである。ここで、X-Y基準座標ずれ(ΔXb0、ΔYb0)は十分に小さく、デバイス認識カメラ102の撮像結果により電子デバイスの基板へのX-Y座標の設定をする上では問題ないものとする。初期状態では、デバイス認識カメラ102の撮像方向は、そのように精度良く調整されている。X-Y基準座標ずれ(ΔXb0、ΔYb0)は、記憶部221bに格納される。
図2に表す基板認識カメラ101及びデバイス認識カメラ102は、第一実施形態で述べたように、それらの間に設置される基板の所定の位置に電子部品を搭載するための位置合わせに用いるための撮像画像を取得するためのものである。
処理部221aは、当該位置合わせの直前に、図2に表す構成及び第一実施形態において説明した方法により、再度、X-Y座標ずれ(Xa1-Xa2、Ya1-Ya2)及びX-Y座標ずれ(Xb1-Xb2、Yb1-Yb2)を導出する。すなわち、処理部221aは、X-Y座標ずれ(Xa1-Xa2、Ya1-Ya2)から、基板認識カメラ101の撮像方向のX軸及びY軸周りの傾き(θXa,θYa)を前述の式1によりを導出する。また、処理部221aは、X-Y座標ずれ(Xb1-Xb2、Yb1-Yb2)から、デバイス認識カメラ102の撮像方向のX軸及びY軸周りの傾き(θXb,θYb)を前述の式3によりを導出する。
処理部221aは、さらに、基板認識カメラ101の撮像方向のX軸及びY軸周りの傾きの初期状態からのずれ(θXa-θXa0、θYa-θYa0)を導出する。また、処理部221aは、また、デバイス認識カメラ102の撮像方向のX軸及びY軸周りの傾きの初期状態からのずれ(θXb-θXb0、θYb-θYb0)を導出する。
そして、処理部221aは、基板認識カメラ101の撮像方向の傾き(θXa,θYa)と基板認識カメラ基準角度との角度差である基板認識カメラ角度差(ΔθXa、ΔθYa)=(θXa-θXa0、θYa-θYa0)を導出する。また、処理部221aは、基板認識カメラ角度(θXa,θYa)と基板認識カメラ基準角度との角度差である基板認識カメラ角度差(ΔθXa、ΔθYa)、ΔθXa=θXa-θXa0、ΔθYa=θYa-θYa0を導出する。
基板認識カメラ角度差(ΔθXa、ΔθYa)は、搭載直前の基板認識カメラ角度(θXa、θYa)と基板認識カメラ基準角度(θXa0、θYa0)との差である。また、基板認識カメラ角度差(ΔθXa、ΔθYa)は、搭載直前のそれぞれの基板認識カメラ角度(θXa、θYa)と基板認識カメラ基準角度(θXa0、θYa0)との差である。そのため、基板認識カメラ角度差(ΔθXa、ΔθYa)においては、第一マーク801と第二マーク802のX-Y座標のズレの影響はキャンセルされている。
そのため、基板認識カメラ角度差(ΔθXa、ΔθYa)は、基板認識カメラ基準角度測定時と、電子デバイスを基板に搭載する直前との、平面ガラス200の法線方向からの角度差になる。
また、基板認識カメラ101の焦点距離をLaとすると、基板認識カメラの傾きによるX-Y座標の座標ずれ(Xa、Ya)は、(Xa、Ya)=(La×sin(ΔθYa),La×sin(ΔθXa))となる。
そして、処理部221aは、デバイス認識カメラ102の撮像方向の傾き(θXb,θYb)とデバイス認識カメラ基準角度との角度差であるデバイス認識カメラ角度差(ΔθXb、ΔθYb)=(θXb-θXb0、θYb-θYb0)を導出する。また、処理部221aは、デバイス認識カメラ角度(θXb,θYb)とデバイス認識カメラ基準角度との角度差であるデバイス認識カメラ角度差(ΔθXb、ΔθYb)、ΔθXb=θXb-θXb0、ΔθYb=θYb-θYb0を導出する。
デバイス認識カメラ角度差(ΔθXb、ΔθYb)は、搭載直前のデバイス認識カメラ角度(θXb、θYb)とデバイス認識カメラ基準角度(θXb0、θYb0)との差である。また、デバイス認識カメラ角度差(ΔθXb、ΔθYb)は、搭載直前のそれぞれのデバイス認識カメラ角度(θXb、θYb)とデバイス認識カメラ基準角度(θXb0、θYb0)との差である。そのため、デバイス認識カメラ角度差(ΔθXb、ΔθYb)においては、第一マーク801と第二マーク802のX-Y座標のズレの影響はキャンセルされている。
そのため、デバイス認識カメラ角度差(ΔθXb、ΔθYb)は、デバイス認識カメラ基準角度測定時と、電子デバイスを基板に搭載する直前との平面ガラス200の法線方向からの角度差になる。
また、デバイス認識カメラ102の焦点距離をLbとすると、基板認識カメラの傾きによるX-Y座標の座標ずれ(Xb、Yb)は、(Xb、Yb)=(Lb×sin(ΔθYb)Lb×sin(ΔθXb))、となる。
デバイス認識カメラ102内の撮像素子と合焦位置の撮像対象との距離である焦点距離をLbとすると、デバイス認識カメラ102の傾きによるX-Y座標の座標ずれ(Xb、Yb)は、次式で与えられる。すなわち、(Xb、Yb)=(Lb×sin(ΔθYb),Lb×sin(ΔθXb))、となる。
ここで、処理部221aが、電子デバイスの基板への搭載時に用いるX-Y座標を、基板認識カメラ101の撮像画像については、座標ずれ(Xa,Ya)を補正座標値として補正したとする。また、処理部221aが、電子デバイスの基板への搭載時に用いるX-Y座標を、デバイス認識カメラ102の撮像画像については、座標ずれ(Xb,Yb)を補正座標値として補正したとする。その場合、処理部221aは、デバイス認識カメラ102又は基板認識カメラ101の姿勢が変化していたとしても、初期状態と同等のX-Y座標上の搭載精度を確保することが可能となる。
[処理フロー]
本実施形態の処理部221aが行う処理の概要は図8に表されるものである。本実施形態の図8に表すS101及びS102の処理の詳細例は、図11及び図12に表される。
図11は、本実施形態の図8に表すS101の処理の詳細例を表す概念図である。
処理部221aは、図8の処理を開始すると、まず、S401の処理として、基板認識カメラ101の撮像方向の傾き(θXa,θYa)を導出する。処理部221aは、当該導出を、例えば、図9に表すS201乃至S205の処理により行う。
次に、処理部221aは、S402の処理として、基板認識カメラ101の撮像方向の傾きの初期状態の傾きからのずれ(ΔθXa,ΔθYa)=(θXa-θXa0,θYa-θYa0)を導出する。ここで、処理部221aは、初期状態における基板認識カメラ101の撮像方向の傾き(θXa0,θYa0)を、初期状態において、例えば図9に表すS201乃至S205の処理により導出し、記憶部221bに保持させているものとする。また、初期状態においては、デバイスを搭載する際のX-Y座標の導出精度が許容範囲になるように、基板認識カメラ101の撮像方向が調整されているものとする。
そして、処理部221aは、S403の処理として、基板認識カメラ101による撮像画像上のX-Y座標の初期状態からのX-Y座標ずれ(ΔXa,ΔYa)を導出する。前述のように、X-Y座標ずれ(ΔXa、ΔYa)は、(ΔXa、ΔYa)=(La×sin(ΔθYa),La×sin(ΔθXa))で与えられる。ここで、距離Laは、基板認識カメラ101の焦点距離である。
X-Y座標ずれ(ΔXa、ΔYa)は、基板認識カメラ101の撮像画像により特定したX-Y座標を補正するための補正座標値(基板認識カメラ補正座標値)である。基板認識カメラ101の撮像画像により特定したX-Y座標を当該基板認識カメラ補正座標値により補正することにより、補正後のX-Y座標は、初期状態における基板認識カメラ101の撮像画像により特定したX-Y座標と同等の精度をもつものになる。
そして、処理部221aは、図8に表すS102の処理を行う。
第二実施形態の基板認識カメラ補正座標値は、図2に表す第一マーク801と第二マーク806とのX-Y方向の位置が多少ずれても、当該ずれが、初期状態と電子デバイス搭載時とで変わらなければ有効と考えられる。これらのずれは、初期状態の基板認識カメラ101の撮像方向の傾き(θXa0,θYa0)において含まれている。前記有効と考えられる理由は、これらのずれは、基板認識カメラ101の撮像方向の傾きの初期状態の傾きからのずれ(θXa-θXa0,θYa-θYa0)の導出の過程で、除去又は軽減されるからである。
図12は、本実施形態の図8に表すS102の処理の詳細例を表す概念図である。
処理部221aは、図8のS101の処理の次に、まず、S501の処理として、デバイス認識カメラ102の撮像方向の傾き(θXb,θYb)を導出する。処理部221aは、当該導出を、例えば、図10に表すS301乃至S305の処理により行う。
次に、処理部221aは、S502の処理として、デバイス認識カメラ102の撮像方向の傾きの初期状態の傾きからのずれ(ΔθXb,ΔθYb)=(θXb-θXb0,θYb-θYb0)を導出する。ここで、処理部221aは、初期状態におけるデバイス認識カメラ102の撮像方向の傾き(θXb0,θYb0)を、初期状態において、例えば図10に表すS301乃至S305の処理により導出し、記憶部221bに保持させているものとする。また、初期状態においては、デバイスを搭載するX-Y座標の導出精度が許容範囲になるように、デバイス認識カメラ102の撮像方向が調整されているものとする。
そして、処理部221aは、S503の処理として、デバイス認識カメラ102による撮像画像上のX-Y座標の初期状態からのX-Y座標ずれ(ΔXb,ΔYb)を導出する。ずれ(ΔXb,ΔYb)は、前述のように、X-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)は、(ΔXb、ΔYb)=(Lb×sin(ΔθYb),Lb×sin(ΔθXb))で与えられる。ここで、距離Lbは、デバイス認識カメラ102の焦点距離である。
X-Y座標ずれ(ΔXb、ΔYb)は、デバイス認識カメラ102の撮像画像により特定したX-Y座標を補正するための補正座標値(デバイス認識カメラ補正座標値)である。デバイス認識カメラ102の撮像画像により特定したX-Y座標を当該デバイス認識カメラ補正座標値により補正することにより、補正後のX-Y座標は、初期状態と同等の精度をもつものになる。
そして、処理部221aは、図8に表すS103の処理を行う。
第二実施形態の当該デバイス認識カメラ補正座標値は、図2に表す第一マーク801と第二マーク806とのX-Y方向の位置が多少ずれても、当該ずれが、初期状態と電子デバイス搭載時とで変わらなければ有効と考えられる。これらのずれは初期状態のデバイス認識カメラ102の撮像方向の傾き(θXb0,θYb0)において含まれている。前記有効と考えられる理由、これらのずれは、デバイス認識カメラ102の撮像方向の傾きの初期状態の傾きからのずれ(θXb-θXb0,θYb-θYb0)の導出の過程で、除去又は軽減されるからである。
[効果]
以上説明したように、本実施形態の処理部は、基板認識カメラの撮像画像により特定したX-Y座標を、本実施形態の処理部が導出した基板認識カメラ補正座標値により補正する。それにより、前記処理部は、補正後のX-Y座標を、初期状態における基板認識カメラ101の撮像画像により特定したX-Y座標に近づけ得る。
第二実施形態の基板認識カメラ補正座標値は、図2に表す第一マーク801と第二マーク806とのX-Y方向の位置が多少ずれても、当該ずれが、初期状態と電子デバイス搭載時とで変わらなければ有効と考えられる。これらのずれは初期状態の基板認識カメラ101の撮像方向の傾き(θXa0,θYa0)においても含まれている。前記有効と考えられる理由は、基板認識カメラ101の撮像方向の傾きの初期状態の傾きからのずれ(θXa-θXa0,θYa-θYa0)の導出の過程で、除去又は軽減されるからである。
また、前記処理部は、デバイス認識カメラ102の撮像画像により特定したX-Y座標を、本実施形態の処理部が導出したデバイス認識カメラ補正座標値により補正する。それにより、前記処理部は、補正後のX-Y座標は、初期状態におけるデバイス認識カメラ102の撮像画像により特定したX-Y座標に近づけることができる。
第二実施形態のデバイス認識カメラ補正座標値は、図2に表す第一マーク801と第二マーク806とのX-Y方向の位置が多少ずれても、当該ずれが、初期状態と電子デバイス搭載時とで変わらなければ有効と考えられる。これらのずれは初期状態のデバイス認識カメラ102の撮像方向の傾き(θXb0,θYb0)においても含まれている。前記有効と考えられる理由は、これらのずれは、デバイス認識カメラ102の撮像方向の傾きの初期状態の傾きからのずれ(θXb-θXb0,θYb-θYb0)の導出の過程で、除去又は軽減されるからである。
<第三実施形態>
本実施形態は、第一及び第二実施形態の導出構造を備えるデバイス搭載装置に関する実施形態である。
[構成と動作]
図13乃至図15は、本実施形態のデバイス搭載装置の例であるデバイス搭載装置500の構成を表す概念図である。図13は、デバイス搭載装置500のデバイス搭載部521を見やすい向きを見た斜視図である。図14は、デバイス搭載装置500の基板認識カメラ101(デバイス搭載部521の裏側に設置)を見やすい向きを見た斜視図である。図15は、図13に表すデバイス高さ測定器526及びデバイス認識カメラ102の周辺の拡大概念図である。図13にはデバイス搭載装置500以外に基板601と電子デバイス606が表されている。また、図14及び図15にはデバイス搭載装置500の備える構成以外に基板601が表されている。
デバイス搭載装置500は、図13に表すように、基体501と、部材503a乃至503hとデバイス認識カメラ102とを備える。デバイス搭載装置500は、また、図13に表すように、さらに、θX-θY-θZステージ511と、X-Yステージ513と、Zステージ516と、デバイス搭載部521と、デバイス高さ測定器526とを備える。デバイス搭載装置500は、また、図14に表すように、さらに、基板認識カメラ101と、Zステージ517と、基板高さ測定器527とを備える。
図14に表すように、X-Yステージ513はレール514上に載っている。X-Yステージ513は、その最下面に対しその最上面をX-Y方向に移動させ得る。
図15に表すようにX-Yステージ513の最上部513aには、X-Y-Zステージ518と、ミラー531と、デバイス認識カメラ102とが固定されている。また、X-Y-Zステージ518にはカメラ校正用プレート203が設置されている。X-Y-Zステージ518は、カメラ校正用プレート203を、最上部513aの上面対し、X-Y-Z方向に移動させ得る。X-Y-Zステージ518は、例えば、X-YステージとZステージとの組合せである。
ミラー531は、デバイス認識カメラ102の撮像の向きを上向き(Z軸正の向き)にするためのものである。
カメラ校正用プレート203は図2に表すような平面ガラスである。当該平面ガラスの上面には図2に表すような第一マークが描画されている。また、当該平面ガラスの下面には図2に表すような第二マークが描画されている。前記第一マークのX-Y座標は前記第二マークのX-Y座標に略一致している。
また、最上部513aの上面には、所定の部材を介して、基板601が設置されている。
X-Yステージ513は、最上部513aに固定又は設置されたものを、図13及び図14に表す基体501及びその上に設置された部材503a乃至503hに対し、X-Y方向に移動させる。
図13に表すように、部材503hには、Zステージ516が固定されている。Zステージ516は設置されたθX-θY-θZステージ511をZ方向に移動させうる。θX-θY-θZステージ511は、その下部に設置されたデバイス搭載部521をθX-θY-θZ方向に移動させ得る。
部材503hには、また、図14に表すように、Zステージ517が固定されている。Zステージ517は、Zステージ517の上下可動部に固定された基板認識カメラ101と基板高さ測定器527とを上下方向に移動させ得る。
デバイス搭載装置500は、図13に表すように、さらに、処理装置221を備えている。処理装置221は、図2に表す処理装置221に相当するものである。処理装置221は、例えば、コンピュータである。
なお、図13乃至図15に表す、X-Yステージ513、Zステージ516乃至518及びθX-θY-θZステージ511は、処理装置221に図示されない信号線により接続されている。これらの構成は、処理装置221からの制御信号により、各々が移動対象とするものを移動させる。
基板認識カメラ101、デバイス認識カメラ102、基板高さ測定器527及びデバイス高さ測定器526もまた、処理装置221に、図示されない信号線により接続されている。基板認識カメラ101及びデバイス認識カメラ102は、処理装置221からの指示に従い、それぞれについて予め設定された撮像向きを撮像し、撮像画像を処理部221aに送付する。基板高さ測定器527及びデバイス高さ測定器526は、処理装置221からの指示に従い、それぞれについて予め設定された距離測定の向きにあるものまでの距離を測定し、測定結果を処理部221aに送付する。
デバイス搭載部521もまた、図示されない信号線により、処理装置221に接続されている。デバイス搭載部521は、処理装置221からの指示に従い、保持していた電子デバイス606を基板601上のデバイス搭載位置に搭載する。
ここで、まず、処理装置221の処理部221aが基板認識カメラ101の撮像画像により特定したX-Y座標の基板認識カメラ101の傾きによるずれを補正する場合について説明する。その場合、処理部221aは、まず、基板認識カメラ101の位置を、X-Yステージ513に、図15に表すカメラ校正用プレートの前記第一マーク及び前記第二マークの撮像位置に移動させる。そして、処理部221aは、図15に表すX-Y-Zステージ518に、第一マークの高さが基板認識カメラ101の焦点距離になるよう高さ調整させる。処理部221aは、基板認識カメラ101からの撮像画像を記憶部221bに格納させる。
そして、処理部221aは、図15に表すX-Y-Zステージ518に、第二マークの高さが基板認識カメラ101の焦点距離になるよう高さ調整させる。処理部221aは、基板認識カメラ101からの撮像画像を記憶部221bに格納させる。そして、撮像画像における第一マークのX-Y座標と第二マークのX-Y座標とから、基板認識カメラ101の撮像画像におけるX-Y座標を補正するための基板認識カメラ補正座標値を導出する。当該基板認識カメラ補正座標値の導出方法は、第一及び第二実施形態において述べた方法を用いる。
次に、処理装置221の処理部221aがデバイス認識カメラ102の撮像画像により特定したX-Y座標のデバイス認識カメラ102の傾きによるずれを補正する場合について説明する。その場合、処理部221aは、まず、デバイス認識カメラ102の位置を、X-Y-Zステージ518に、図15に表すカメラ校正用プレートの図示されない前記第一マーク及び前記第二マークの撮像位置に移動させる。そして、処理部221aは、図15に表すX-Y-Zステージ518に、第一マークの高さがデバイス認識カメラ102の焦点距離になるよう高さ調整させる。処理部221aは、デバイス認識カメラ102からの撮像画像を記憶部221bに格納させる。
そして、処理部221aは、図15に表すX-Y-Zステージ518に、第二マークの高さがデバイス認識カメラ102の焦点距離になるよう高さ調整させる。処理部221aは、デバイス認識カメラ102からの撮像画像を記憶部221bに格納させる。そして、撮像画像における第一マークのX-Y座標と第二マークのX-Y座標とから、デバイス認識カメラ102の撮像画像におけるX-Y座標を補正するためのデバイス認識カメラ補正座標値を導出する。当該デバイス認識カメラ補正座標値の導出方法は、第一及び第二実施形態において述べた通りである。
以上により導出された基板認識カメラ補正座標値とデバイス認識カメラ補正座標値とは、記憶部221bに格納されている。
処理部221aは、電子デバイス606の基板601への搭載を行う場合は、まず、基板認識カメラ101の撮像画像により、基板601の電子デバイス搭載面である上面に形成された図示されない基板位置特定用マークのX-Y座標を特定する。そして、処理部221aは、当該X-Y座標を、記憶部221bが保持している基板認識カメラ補正座標値により補正する。また、処理部221aは、デバイス認識カメラ102の撮像画像により、電子デバイス606の下面に形成された図示されないデバイス位置特定用マークのX-Y座標を特定する。そして、処理部221aは、当該X-Y座標を、記憶部221bが保持しているデバイス識カメラ補正座標値により補正する。
そして、処理部221aは、補正後のデバイス位置特定用マークのX-Y座標と、補正後の基板位置特定用マークのX-Y座標とから、X-Yステージ513に、基板601の搭載位置のX-Y座標を電子デバイス606の位置へ移動させる。そして、処理部221aは、デバイス搭載部521に、電子デバイス606の基板601の搭載位置への搭載を行わせる。なお、デバイス高さ測定器526及び基板高さ測定器207は、電子デバイス606の搭載時の、基板601と電子デバイス606との間隔を調整するためのものである。これらは、本実施形態の動作とは直接関係ないので、その詳細な説明は省略される。
[効果]
本実施形態のデバイス搭載装置は、第一又は第二実施形態で説明した方法により補正した、基板のX-Y座標及び電子デバイスのX-Y座標により、電子デバイスを基板に搭載する。そのため、前記デバイス搭載装置は、搭載された電子デバイスの基板に対するX-Y座標のずれを軽減し得る。
図16は、実施形態の導出装置の最小限の構成である導出装置221xの構成を表す概念図である。
導出装置221xは、透光体200xと、導出部2211xと、出力部2212xと、を備える。
透光体200xは、基準平面991xに対して平行な第一面901x及び第二面902xを有し第一面901xに第一マーク801xが形成され、第二面902xの第一マーク801xの投影位置に第二マーク802xが形成されている。
導出部2211xは、第一マーク801xの撮像画像で特定された基準平面991xにおける位置と、第二マーク802xの撮像画像で特定された基準平面991xにおける位置と、の位置差を導出する。第一マーク801xの撮像画像は、基準平面991xに対して略垂直な向きを撮像する基準平面991xに焦点を有する撮像装置103xによる撮像画像である。また、第二マーク802xの撮像画像は、撮像装置103xによる撮像画像である。
導出部2211xは、さらに、前記位置差と透光体200xの屈折率とから、前記向きの基準平面991xに垂直な方向からの傾き角を導出する。
出力部2212xは、前記傾き角から導出した、基準平面991xにおける位置のずれの量を表すずれ値を出力する。
導出装置221xは、撮像装置103xが撮像する撮像画像における基準平面991xにおける位置のずれの量を表す前記ずれ値を出力する。従い、前記ずれ値により基準平面991xにおける位置を補正することにより、より正しい基準平面991xにおける位置の導出を可能にする。
すなわち、導出装置221xは、撮像装置による撮像画像から特定する対象物の位置の特定精度を向上し得る。
そのため、導出装置221xは、前記構成により、[発明の効果]の項に記載した効果を奏する。
ここで、図16に表す導出装置221xは、例えば、図2及び図13に表す平面ガラス200と処理部221aとの組合せである。また、前記基準平面は、例えば、図2及び図13に表す処理部221aにおいて設定されているX-Y座標に係るX-Y平面である。また、前記撮像装置は、例えば、図2及び図13に表す、基板認識カメラ101又はデバイス認識カメラ102である。また、前記第一面は、例えば、図2に表す平面ガラス200の上面である。また、前記第一マークは、例えば、図2に表す第一マーク801である。また、前記第二面は、例えば、平面ガラス200の下面である。また、前記第二マークは、例えば、図2に表す第二マーク802である。また、前記位置差は、例えば、図9に表す第一マークのX-Y座標(Xa1,Ya1)と、第二マークのX-Y座標(Xa2,Ya2)との差である。前記位置差は、あるいは、例えば、図10に表す第一マークのX-Y座標(Xb1,Yb1)と、第二マークのX-Y座標(Xb2,Yb2)との差である。また、導出部2211xは、例えば、図2及び図13に表す処理部221aの、導出部2211xが行う上記動作を行う部分である。また、前記傾き角は、例えば、図9に表す基板認識カメラの傾き(θXa,θYa)、及び、図10に表すデバイス認識カメラの傾き(θXb,θYb)である。また、前記ずれ値は、例えば、図9に表すX-Y座標ずれ(ΔXa,ΔYa)、又は、図10に表すX-Y座標ずれ(ΔXb,ΔYb)である。また、出力部2212xは、例えば、図2及び図13に表す処理部221aの、出力部2212xが行う上記動作を行う部分である。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で更なる変形、置換、調整を加えることができる。例えば、各図面に示した要素の構成は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。
また、前記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記述され得るが、以下には限られない。
(付記1)
基準平面に対して平行な第一面及び第二面を有し前記第一面に第一マークが形成され、前記第二面の前記第一マークの投影位置に第二マークが形成された透光体と、
基準平面に対して略垂直な向きを撮像する前記基準平面に焦点を有する撮像装置による前記第一マークの撮像画像で特定された前記基準平面における位置と、前記撮像装置による前記第二マークの撮像画像で特定された前記基準平面における位置と、の位置差を導出し、前記位置差と前記透光体の屈折率とから、前記向きの前記基準平面に垂直な方向からの傾き角を導出する導出部と、
前記傾き角から導出した、前記基準平面における位置のずれの量を表すずれ値を出力する出力部と、
を備える導出装置。
(付記2)
前記透光体はガラスである、付記1に記載された導出装置。
(付記3)
前記形成は描画によるものである、付記1又は付記2に記載された導出装置。
(付記4)
前記ずれ値が、前記撮像装置による撮像画像により求める前記基準平面における位置を補正するための位置補正値である、付記1乃至付記3のうちのいずれか一に記載された導出装置。
(付記5)
第二時点における前記ずれ値である第二ずれ値と、前記第二時点より前の第一時点における前記ずれ値である第一ずれ値、との差であるずれ値差が、前記撮像装置による撮像画像により求める前記基準平面における位置を補正するための位置補正値である、付記1乃至付記4のうちのいずれか一に記載された導出装置。
(付記6)
付記4又は付記5に記載された導出装置が導出した前記位置補正値により前記撮像画像により求める前記基準平面における位置を補正する、補正装置。
(付記7)
前記撮像装置である第一撮像装置についての前記ずれ値である第一ずれ値と、前記撮像装置である第二撮像装置についての前記ずれ値である第二ずれ値と、を出力する、付記1乃至付記6のうちのいずれか一に記載された導出装置。
(付記8)
前記第二撮像装置は、前記第一撮像装置の撮像の前記向きと略逆向きを撮像する、付記7に記載された導出装置。
(付記9)
前記第一撮像装置は、基板の前記基準平面に略平行な基板面を撮像し、前記第二撮像装置は、電子デバイスの前記基準平面に略平行なデバイス面を撮像する、付記7又は付記8に記載された導出装置。
(付記10)
前記第一ずれ値を、前記第一撮像装置による前記撮像画像である第一撮像画像により特定される前記基準平面における位置を補正するための第一位置補正値とし、前記第二ずれ値を、前記第二撮像装置による前記撮像画像である第二撮像画像により特定される前記基準平面における位置を補正するための第二位置補正値とする、付記7又は付記8に記載された導出装置。
(付記11)
付記10に記載された導出装置により導出された前記第一位置補正値及び前記第二位置補正値により、前記第一撮像画像により特定される前記基準平面における位置及び前記第二撮像画像により特定される前記基準平面における位置を補正する、補正装置。
(付記12)
付記11に表す補正装置が補正した、前記第一撮像画像により特定された基板の前記基準平面における位置及び前記第二撮像画像により特定された電子デバイスの前記基準平面における位置により、前記電子デバイスの前記基板への搭載を行う、デバイス搭載装置。
(付記13)
基準平面に対して平行な第一面及び第二面を有し、前記第一面に第一マークが形成され、前記第二面の前記第一マークの投影位置に第二マークが形成された、透光体の、前記第一マークの、基準平面に対して略垂直な向きを撮像する前記基準平面に焦点を有する撮像装置による撮像画像である、第一撮像画像において特定された前記基準平面における位置と、前記撮像装置による前記第二マークの撮像画像における前記基準平面における位置である第二位置と、の位置差を導出し、
前記位置差と前記透光体の屈折率とから、前記向きの前記基準平面に垂直な方向からの傾き角を導出し、
前記傾き角から導出した、前記基準平面における位置のずれの程度を表すずれ値を出力する、
導出方法。
(付記14)
基準平面に対して平行な第一面及び第二面を有し、前記第一面に第一マークが形成され、前記第二面の前記第一マークの投影位置に第二マークが形成された、透光体の、前記第一マークの、基準平面に対して略垂直な向きを撮像する前記基準平面に焦点を有する撮像装置による撮像画像である第一撮像画像において特定された前記基準平面における位置と、前記撮像装置による前記第二マークの撮像画像における前記基準平面における位置である第二位置と、の位置差を導出する処理と、
前記位置差と前記透光体の屈折率とから、前記向きの前記基準平面に垂直な方向からの傾き角を導出する処理と、
前記傾き角から導出した、前記基準平面における位置のずれの程度を表すずれ値を出力する処理と、
をコンピュータに実行させる導出プログラム。