JP7242243B2 - 距離/速度測定装置及び距離/速度測定プログラム - Google Patents

距離/速度測定装置及び距離/速度測定プログラム Download PDF

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本開示は、水中の物標を高い精度で検出する超音波計測技術に関する。
超音波計測技術を用いて、水中の物標を高い精度で検出することができる(例えば、特許文献1を参照)。例えば、プランクトン等からの反射信号のドップラーシフトに基づいて、船舶の対水速度や潮流の速度を検出することができる。そして、魚群や海底からの反射信号の伝搬遅延時間に基づいて、魚群や深度を探知することができる。
特開2015-166698号公報
ところで、船底が海水から受ける抵抗を低減するために、船底近傍の水中に気泡を故意に発生させている。しかし、船底近傍の水中に気泡が故意に発生されているとともに、バルバスバウ近傍の水中に気泡が自然に発生されているため、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度を高い精度で検出することが従来技術ではできていない。
たとえ、水中へと照射される超音波の周波数を低周波数に制御したとしても、水中の気泡から反射された超音波の強度は低くなり、水中の気泡より遠方にある水中の物標から反射された超音波の強度は高くなるが、水中の物標の距離及び速度の分解能は低くなる。一方で、水中へと照射される超音波の周波数を高周波数に制御したときには、水中の物標の距離及び速度の分解能は高くなるが、水中の気泡から反射された超音波の強度は高くなり、水中の気泡より遠方にある水中の物標から反射された超音波の強度は低くなる。
そこで、前記課題を解決するために、本開示は、水中の気泡の存在に関わらず、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度を高い精度で測定することを目的とする。
前記課題を解決するために、水中の気泡から反射された超音波の低強度化と、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度の高分解能化と、の間のトレードオフを最適化するように、複数種類の周波数のうちの最適な周波数を選択することとした。
具体的には、本開示は、水中へと照射される超音波の周波数を複数種類に制御する超音波制御部と、水中の気泡から反射された超音波の低強度化と、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかの高分解能化と、の間のトレードオフを最適化するように、複数種類の周波数のうちの最適な周波数を選択したうえで、水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定する距離/速度測定部と、を備えることを特徴とする距離/速度測定装置である。
また、本開示は、水中へと照射される超音波の周波数を複数種類に制御する超音波制御ステップと、水中の気泡から反射された超音波の低強度化と、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかの高分解能化と、の間のトレードオフを最適化するように、複数種類の周波数のうちの最適な周波数を選択したうえで、水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定する距離/速度測定ステップと、をコンピュータに実行させるための距離/速度測定プログラムである。
これらの構成によれば、水中の気泡の存在に関わらず、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度を高い精度で測定することができる。
また、本開示は、前記超音波制御部は、超音波の周波数を高周波数に制御し、水中の気泡から反射された超音波の強度が所定の強度より高いときに、超音波の周波数を低周波数に制御し、前記距離/速度測定部は、前記超音波制御部が超音波の周波数を高周波数から低周波数へと制御するなかで、水中の物標から反射された超音波の強度が所定の強度より高くなったときに、そのときの超音波の周波数を前記最適な周波数として選択したうえで、水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定することを特徴とする距離/速度測定装置である。
この構成によれば、超音波の周波数を高周波数から低周波数へと制御するなかで、最適な周波数を選択する。よって、距離が遠い水中の物標をより遠くまで検出することよりも、距離が近い水中の物標を高い精度で検出することを優先する用途(例えば、魚群探知機、船速計及び潮流計等)に、本開示を適用することができる。
また、本開示は、前記超音波制御部は、超音波の周波数を低周波数に制御し、水中の物標から反射された超音波の強度が所定の強度より高いときに、超音波の周波数を高周波数に制御し、前記距離/速度測定部は、前記超音波制御部が超音波の周波数を低周波数から高周波数へと制御するなかで、水中の気泡から反射された超音波の強度が所定の強度より高くならないうちに、そのときの超音波の周波数を前記最適な周波数として選択したうえで、水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定することを特徴とする距離/速度測定装置である。
この構成によれば、超音波の周波数を低周波数から高周波数へと制御するなかで、最適な周波数を選択する。よって、距離が近い水中の物標を高い精度で検出することよりも、距離が遠い水中の物標をより遠くまで検出することを優先する用途(例えば、スキャニングソナー及び測深機等)に、本開示を適用することができる。
また、本開示は、前記超音波制御部は、超音波の周波数を高周波数及び低周波数に送信周期内で制御し、前記距離/速度測定部は、水中の気泡から反射された超音波の低強度化と、水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかの高分解能化と、の間のトレードオフを最適化するように、前記超音波制御部が制御した超音波の周波数のうちの前記最適な周波数を選択したうえで、水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定することを特徴とする距離/速度測定装置である。
この構成によれば、超音波の周波数を高周波数及び低周波数に送信周期内で制御したうえで、最適な周波数を当該送信周期内で選択することができる。そして、距離が近い水中の物標を高い精度で検出することを優先する用途(例えば、魚群探知機、船速計及び潮流計等)と、距離が遠い水中の物標をより遠くまで検出することを優先する用途(例えば、スキャニングソナー及び測深機等)と、のいずれにも本開示を適用することができる。
このように、本開示は、水中の気泡の存在に関わらず、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度を高い精度で測定することができる。
本開示の超音波計測システムの構成を示す図である。 本開示の第1の距離/速度測定処理の流れを示すフローチャートである。 本開示の第1及び第2の距離/速度測定処理の超音波制御方法を示す図である。 本開示の第1の距離/速度測定処理の周波数選択方法を示す図である。 本開示の第2の距離/速度測定処理の流れを示すフローチャートである。 本開示の第2の距離/速度測定処理の周波数選択方法を示す図である。 本開示の第3の距離/速度測定処理の流れを示すフローチャートである。 本開示の第3の距離/速度測定処理の超音波制御方法を示す図である。 本開示の第3の距離/速度測定処理の周波数選択方法を示す図である。
添付の図面を参照して本開示の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本開示の実施の例であり、本開示は以下の実施形態に制限されるものではない。
本開示の超音波計測システムの構成を図1に示す。本開示の超音波計測システムは、超音波振動子1、距離/速度測定装置2(超音波制御部21及び距離/速度測定部22から構成される。)及び物標表示装置3から構成される。距離/速度測定装置2は、図2、図5及び図7に示す距離/速度測定プログラムのうちの少なくともいずれかのプログラムを、コンピュータにインストールすることにより実現することができる。
超音波振動子1は、照射信号を送信し、反射信号を受信し、例えば、船舶Sの船首の船底に配置される。距離/速度測定装置2は、反射信号に基づいて、水中の物標(P、F、U等)を検出し、例えば、船舶Sの船首の甲板下に配置される。物標表示装置3は、水中の物標(P、F、U等)の位置や速度を表示し、例えば、船舶Sの操舵室に配置される。
例えば、プランクトンP等からの反射信号のドップラーシフトに基づいて、船舶Sの対水速度や潮流の速度を検出することができる。そして、魚群Fや海底Uからの反射信号の伝搬遅延時間に基づいて、魚群Fや深度を探知することができる。
超音波制御部21は、水中へと照射される超音波の周波数を複数種類に制御する。距離/速度測定部22は、水中の気泡Bから反射された超音波の低強度化と、水中の気泡Bより遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかの高分解能化と、の間のトレードオフを最適化するように、複数種類の周波数のうちの最適な周波数を選択したうえで、水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定する。
よって、水中の気泡Bの存在に関わらず、水中の気泡Bより遠方にある水中の物標の距離及び速度を高い精度で測定することができる。本実施形態では、距離/速度測定部22は、水中の物標の距離及び速度のうちの両方ともを測定している。変形例として、距離/速度測定部22は、水中の物標の距離及び速度のうちの一方のみを測定してもよい。
まず、本開示の第1の距離/速度測定処理について、フローチャートを図2に示し、超音波制御方法を図3に示し、周波数選択方法を図4に示す。
超音波制御部21は、水中へと照射される超音波の周波数を高周波数fに制御する(ステップS1)。図3のように、超音波制御部21は、送受信繰り返しの連続周期内で、超音波の周波数を上述の周波数fから後述の周波数fを経て後述の周波数fへと変化させる。超音波振動子1として、単数の広帯域振動子又は複数の狭帯域振動子を適用することができる。距離/速度測定部22は、超音波の各周波数f、f、fにおいて、照射信号と反射信号との間の時間差に基づいて、気泡Bの深度及び物標の距離を測定する。
距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の強度を算出する(ステップS2)。図4のように、距離/速度測定部22は、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度を算出している。変形例として、距離/速度測定部22は、水中の気泡Bから反射された超音波のピーク強度を算出してもよい。
水中の気泡Bから反射された超音波の強度の積分範囲として、気泡測定の対象深度は、距離/速度測定装置2の用途に応じて設定される。例えば、エコシップ等の用途においては、船舶Sの船底が海水から受ける抵抗を低減したいことから、気泡測定の対象深度は、船舶Sの船底の直下の位置に設定される。一方で、船速測定等の用途においては、海水の粘性の影響を受けずに船舶Sの対水速度を測定したいことから、気泡測定の対象深度は、船舶Sの船底から離れた位置に設定される。図3に示した受信エンベロープ波形は、情報量の低減のためのデシメーションにより、図4に示した受信検波波形に加工される。
距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の強度を、対象深度の対応時間の範囲内で積分する。図4のように、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度は、超音波の各周波数f、f、fの順序で、大きい値から小さい値へと変化する。これは、水中の気泡Bの大きさが周波数fでの超音波の波長λより小さいことによるレイリー散乱によるものである。
超音波制御部21は、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が所定の強度より高いため(ステップS3においてYES)、水中へと照射される超音波の周波数を中間周波数fに制御する(ステップS4)。つまり、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が高過ぎて、水中の物標から反射された超音波の積分強度が低過ぎるため、超音波の周波数を周波数fから周波数fへと切り替える。
距離/速度測定部22は、超音波制御部21が超音波の周波数を高周波数から低周波数へと制御するなかで、水中の物標から反射された超音波の積分強度が所定の強度より高くなったときに、そのときの超音波の周波数を最適な周波数として選択したうえで、水中の物標の距離及び速度を測定する(ステップS4からステップS8まで)。
具体的には、距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、水中の物標から反射された超音波の強度を算出する(ステップS5)。図4のように、距離/速度測定部22は、水中の物標から反射された超音波の積分強度を算出している。変形例として、距離/速度測定部22は、水中の物標から反射された超音波のピーク強度を算出してもよい。
超音波制御部21は、水中の物標から反射された超音波の積分強度が所定の強度より低いため(ステップS6においてNO)、水中へと照射される超音波の周波数を低周波数fに制御する(ステップS4)。つまり、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度がまだ高く、水中の物標から反射された超音波の積分強度がまだ低いため、超音波の周波数を周波数fから周波数fへと切り替える。
距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、超音波の周波数fと同様に、水中の物標から反射された超音波の強度を算出する(ステップS5)。
超音波制御部21は、水中の物標から反射された超音波の積分強度が所定の強度より高いため(ステップS6においてYES)、現在の超音波の周波数fを最適な周波数として選択する(ステップS7)。つまり、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が十分低く、水中の物標から反射された超音波の積分強度が十分高いため、超音波の周波数を周波数fに保つ。
距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、水中の物標の距離及び速度を測定する(ステップS8)。最後に、ステップS3においてNOを補足する。超音波制御部21は、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が所定の強度より低いときには(ステップS3においてNO)、現在の超音波の周波数fを最適な周波数として選択する(ステップS7)。つまり、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が十分低いときには、水中の物標から反射された超音波の積分強度が十分高いと期待され、超音波の周波数を周波数fに保つ。
このように、超音波の周波数を高周波数から低周波数へと制御するなかで、最適な周波数を選択する。よって、距離が遠い水中の物標をより遠くまで検出することよりも、距離が近い水中の物標を高い精度で検出することを優先する用途(例えば、魚群探知機、船速計及び潮流計等)に、本開示の第1の距離/速度測定処理を適用することができる。
次に、本開示の第2の距離/速度測定処理について、フローチャートを図5に示し、超音波制御方法を図3に示し、周波数選択方法を図6に示す。
超音波制御部21は、水中へと照射される超音波の周波数を低周波数fに制御する(ステップS11)。図3のように、超音波制御部21は、送受信繰り返しの連続周期内で、超音波の周波数を上述の周波数fから後述の周波数fを経て後述の周波数fへと変化させる。超音波振動子1として、単数の広帯域振動子又は複数の狭帯域振動子を適用することができる。距離/速度測定部22は、超音波の各周波数f、f、fにおいて、照射信号と反射信号との間の時間差に基づいて、気泡Bの深度及び物標の距離を測定する。
距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、水中の物標から反射された超音波の積分強度を、図4と同様に算出する(ステップS12)。
超音波制御部21は、水中の物標から反射された超音波の積分強度が所定の強度より高いため(ステップS13においてYES)、水中へと照射される超音波の周波数を中間周波数fに制御する(ステップS14)。つまり、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が十分低く、水中の物標から反射された超音波の積分強度が十分高いため、超音波の周波数を周波数fから周波数fへと切り替える。
距離/速度測定部22は、超音波制御部21が超音波の周波数を低周波数から高周波数へと制御するなかで、水中の気泡Bから反射された超音波の強度が所定の強度より高くならないうちに、そのときの超音波の周波数を最適な周波数として選択したうえで、水中の物標の距離及び速度を測定する(ステップS14からステップS18まで)。
具体的には、距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度を、図4と同様に算出する(ステップS15)。
超音波制御部21は、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が所定の強度より低いため(ステップS16においてNO)、水中へと照射される超音波の周波数を高周波数fに制御する(ステップS14)。つまり、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度がまだ低く、水中の物標から反射された超音波の積分強度がまだ高いため、超音波の周波数を周波数fから周波数fへと切り替える。
距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度を、図4と同様に算出する(ステップS15)。
超音波制御部21は、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が所定の強度より高いため(ステップS16においてYES)、直前の超音波の周波数fを最適な周波数として選択する(ステップS17)。つまり、超音波の周波数fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が高過ぎて、水中の物標から反射された超音波の積分強度が低過ぎるため、超音波の周波数を周波数fから周波数fへと戻す。
距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、水中の物標の距離及び速度を測定する(ステップS18)。最後に、ステップS13においてNOを補足する。超音波制御部21は、超音波の周波数fにおいて、水中の物標から反射された超音波の積分強度が所定の強度より低いときには(ステップS13においてNO)、直前の超音波の周波数fを最適な周波数として選択する(ステップS17)。つまり、超音波の周波数fにおいて、水中の物標から反射された超音波の積分強度が十分低いときには、超音波の周波数を増加させても水中の物標の検出精度を向上できず、超音波の周波数を周波数fに保つ。
このように、超音波の周波数を低周波数から高周波数へと制御するなかで、最適な周波数を選択する。よって、距離が近い水中の物標を高い精度で検出することよりも、距離が遠い水中の物標をより遠くまで検出することを優先する用途(例えば、スキャニングソナー及び測深機等)に、本開示の第2の距離/速度測定処理を適用することができる。
次に、本開示の第3の距離/速度測定処理について、フローチャートを図7に示し、超音波制御方法を図8に示し、周波数選択方法を図9に示す。
超音波制御部21は、水中へと照射される超音波の周波数を、高周波数f、中間周波数f及び低周波数fに送信周期内で制御する(ステップS21)。図8のように、超音波制御部21は、周波数チャープの1送信周期内で、超音波の周波数を周波数fから周波数fを経て周波数fへとスイープする。超音波振動子1として、単数の広帯域振動子を適用することができる。距離/速度測定部22は、超音波の各周波数f、f、fにおいて、照射信号と反射信号との間の時間差に基づいて、気泡Bの深度及び物標の距離を測定する。超音波制御部21は、本実施形態では、下方から上方へと周波数をスイープしているが、変形例として、上方から下方へと周波数をスイープしてもよい。
距離/速度測定部22は、超音波の各周波数f、f、fにおいて、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度を、図4と同様に算出する(ステップS22)。
距離/速度測定部22は、超音波の各周波数f、f、fにおいて、水中の物標から反射された超音波の積分強度を、図4と同様に算出する(ステップS23)。
距離/速度測定部22は、水中の気泡Bから反射された超音波の低強度化と、水中の物標の距離及び速度の高分解能化と、の間のトレードオフを最適化するように、超音波制御部21が制御した超音波の周波数のうちの最適な周波数を選択したうえで、水中の物標の距離及び速度を測定する(ステップS24からステップS25まで)。
ここで、超音波の周波数fにおいては、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が高過ぎて、水中の物標から反射された超音波の積分強度が低過ぎる。
一方で、超音波の周波数fにおいては、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が低過ぎて、水中の物標から反射された超音波の積分強度が高過ぎる。
しかし、超音波の周波数fにおいては、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度が適度であり、水中の物標から反射された超音波の積分強度も適度である。
そこで、距離/速度測定部22は、水中の気泡Bから反射された超音波の積分強度と、水中の物標から反射された超音波の積分強度と、が適度である超音波の周波数fを、最適な周波数として選択する(ステップS24)。そして、距離/速度測定部22は、超音波の周波数fにおいて、水中の物標の距離及び速度を測定する(ステップS25)。
このように、超音波の周波数を高周波数及び低周波数に送信周期内で制御したうえで、最適な周波数を当該送信周期内で選択することができる。
そして、距離が近い水中の物標を高い精度で検出することを優先する用途(例えば、魚群探知機、船速計及び潮流計等)と、距離が遠い水中の物標をより遠くまで検出することを優先する用途(例えば、スキャニングソナー及び測深機等)と、のいずれにも本開示の第3の距離/速度測定処理を適用することができる。
本開示の距離/速度測定装置及び距離/速度測定プログラムは、船底が海水から受ける抵抗を低減するために、船底近傍の水中に気泡を故意に発生させるエコシップ等の用途において、水中の物標の距離及び速度を高い精度で測定することができる。
1:超音波振動子
2:距離/速度測定装置
3:物標表示装置
21:超音波制御部
22:距離/速度測定部
S:船舶
B:気泡
P:プランクトン
F:魚群
U:海底

Claims (5)

  1. 水中へと照射される超音波の周波数を複数種類に制御する超音波制御部と、
    前記超音波制御部が超音波の周波数を低周波数に制御するときでの、水中の気泡から反射された超音波の低強度化と、前記超音波制御部が超音波の周波数を高周波数に制御するときでの、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかの高分解能化と、の間のトレードオフを最適化するように、複数種類の周波数のうちの最適な周波数を選択したうえで、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定する距離/速度測定部と、
    を備えることを特徴とする距離/速度測定装置。
  2. 前記超音波制御部は、超音波の周波数を高周波数に制御し、水中の気泡から反射された超音波の強度が所定の強度より高いときに、超音波の周波数を低周波数に制御し、
    前記距離/速度測定部は、前記超音波制御部が超音波の周波数を高周波数から低周波数へと制御するなかで、水中の気泡より遠方にある水中の物標から反射された超音波の強度が所定の強度より高くなったときに、そのときの超音波の周波数を前記最適な周波数として選択したうえで、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の距離/速度測定装置。
  3. 前記超音波制御部は、超音波の周波数を低周波数に制御し、水中の気泡より遠方にある水中の物標から反射された超音波の強度が所定の強度より高いときに、超音波の周波数を高周波数に制御し、
    前記距離/速度測定部は、前記超音波制御部が超音波の周波数を低周波数から高周波数へと制御するなかで、水中の気泡から反射された超音波の強度が所定の強度より高くならないうちに、そのときの超音波の周波数を前記最適な周波数として選択したうえで、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定する
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の距離/速度測定装置。
  4. 前記超音波制御部は、超音波の周波数を高周波数及び低周波数に送信周期内で制御し、
    前記距離/速度測定部は、前記超音波制御部が超音波の周波数を低周波数に制御するときでの、水中の気泡から反射された超音波の低強度化と、前記超音波制御部が超音波の周波数を高周波数に制御するときでの、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかの高分解能化と、の間のトレードオフを最適化するように、前記超音波制御部が制御した超音波の周波数のうちの前記最適な周波数を選択したうえで、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定する
    ことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の距離/速度測定装置。
  5. 水中へと照射される超音波の周波数を複数種類に制御する超音波制御ステップと、
    前記超音波制御ステップが超音波の周波数を低周波数に制御するときでの、水中の気泡から反射された超音波の低強度化と、前記超音波制御ステップが超音波の周波数を高周波数に制御するときでの、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかの高分解能化と、の間のトレードオフを最適化するように、複数種類の周波数のうちの最適な周波数を選択したうえで、水中の気泡より遠方にある水中の物標の距離及び速度のうちの少なくともいずれかを測定する距離/速度測定ステップと、
    をコンピュータに実行させるための距離/速度測定プログラム。
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