JP3583838B2 - 超音波水中探知装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水中に超音波を送信して反射エコーを受信し水中を探知する超音波水中探知装置、特に広範囲角且つ遠距離までの探知が可能な超音波水中探知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のこの種の超音波水中探知装置の構成の一例を示す図であり、図において、1a〜1eは受波素子、2a〜2eは増幅器、3a〜3eは位相制御回路、4は俯角制御回路、5は位相制御用ROM、6は合成回路、7はフィルタ回路、8は増幅器、9は表示装置である。
なお超音波水中探知装置としては、図4に示す回路の他に送信系の回路が必要であるが、本発明とは直接関係はないので図4では省略してある。
【0003】
次に動作について説明する。送信系の回路から水中へ送信された超音波パルスの反射エコーは探知距離L1 に比例する時間的遅れを伴って受波素子1a〜1eで受信され、電気信号に変換されて増幅器2で増幅され、位相制御回路3を介して合成回路6で合成された受信信号となり、フィルタ回路7、増幅器8を介して表示装置9に探知映像が表示される。
また、俯角θF を設定する場合には、俯角制御回路4に所望する俯角を設定することで、位相制御用のROM5からその俯角の位相制御量が数値として読み出されて各位相制御回路3a〜3eへ送られ、各信号の位相τを、受波素子間隔をdとした場合、τa=0、τb=d・sinθ、τc=2d・sinθ・・・というように規則正しく遅延させて俯角θF の設定が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の超音波水中探知装置では、受信ビームの俯角θF は制御できても指向角(広がり角)θB が制御できないために、遠距離までの探知を行おうとすると指向角を狭くする必要があるため、その探知範囲が狭くなってしまうという問題点があった。
図5は魚群探知用ソナーとして使用する場合を示す図であるが、海面および海底(水面および水底も含む総称とする)からの反射エコーの影響を受けないようにするためには、探知距離(反射エコーの到達距離)L1 が遠距離になるに従って受信ビームの指向角θB を小さしてやる必要がある。従って探知距離L1 が遠距離になると、魚群Aは探知できるが、同じ水深で近距離にいる魚群Bは探知できなくなり、また海底近くにいる魚群Cも探知できなくなる。
【0005】
本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、広範囲角且つ遠距離までの探知が可能な超音波水中探知装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる超音波水中探知装置は、反射エコーを受信する時間の経過に伴って受信ビームの俯角θF および指向角θB の両方を連動させて変化させることを特徴とする。
【0007】
また、水底水深をH、水中の音速をv、超音波パルスを送信してからの経過時間をtとした場合、
sin{θF +(θB /2)}=H/L2 ・・・式(1)
を用いて受信ビームが水底に到達するまでの距離(水底到達距離)L2 を算出する手段、
2L1 =v×t・・・式(2)
を用いて時刻tにおける受信ビームの探知距離(反射エコーの到達距離)L1 を算出する手段、
水底からの反射エコーが受信される(L1 =L2 となる)直前に、上記受信ビームの俯角θF および指向角θB の両方を連動させて減少させ、水底からの反射エコーを受信しない範囲で探知距離L1 に応じて順次段階的に指向角θB が小さくなる受信ビームを形成して行く手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
さらに、俯角θF および指向角θB の両方を連動させて変化させる動作は、上記複数の受波素子からの信号の位相制御および振幅制御で行うこととし、反射エコーを受信する時間の経過に伴ってこれらの制御量を段階的に切り換えて行うことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。図1は本実施形態の動作を説明するための図である。水中から受信する反射エコーは、その時間tの経過と共に近距離からのものから遠距離からのものへと推移する。すなわち時間tの経過と共にその探知距離L1 (反射エコーの到達距離)が長くなる。
従って広範囲角且つ遠距離までの探知を可能にするためには、図1に示すように時間の経過と共に、受信ビームをBM1〜BM4のように変形させて行けば海面および海底からの反射エコーの影響を受けることなく広範囲角且つ遠距離までの探知が可能となり、魚群A,B,Cの全てを探知できることになる。
【0010】
そして、時間の経過と共に受信ビームをBM1〜BM4のように変形させるためには、受信ビームの探知距離L1 が、水底に達する水底到達距離L2 となる直前に、俯角θF および受信ビームの指向角(広がり角)θB の両方を連動させて変化させ、一段階小さい俯角θF および指向角θB にしてやれば良い。
これを数段回繰り返すことで、図1のBM1〜BM4へと変化させることができ、海面および海底からの反射エコーの影響を受けることなく、広範囲角且つ遠距離までの探知が可能となる。
本発明は、反射コーを受信する時間の経過に伴って受信ビームの俯角θF および受信ビームの指向角(広がり角)θB の両方を連動させて変化させることを第1の特徴とする。
【0011】
また、図2から明らかなように、受信ビームの探知距離L1 が水底に達するまでの距離、すなわち水底到達距離L2 は、俯角をθF 、受信ビームの指向角(広がり角)の半角をθB /2、水底までの水深をHとした場合、
sin{θF +(θB /2)}=(H/L2 )・・・式(1)で表すことができる。
従ってsin{θF +(θB /2)}<(H/L2 )の間であれば、水底からの反射エコーを拾うことはない。
一方、受信ビームの探知距離L1 は、超音波を送信してから反射エコーを受信するまでの時間tと、水中における音速vとにより、
2L1 =v×t ・・・式(2)として表すことができる。
【0012】
従ってこの式(2)で推定される探知距離L1 が、式(1)の関係が成立する直前に、すなわちL1 =L2 となる直前に、俯角θF および受信ビームの指向角(広がり角)θB を一段階小さくしてやる(例えば、1°づつ小さくしてやる)動作を繰り返すことで、図1に示す動作を行わせることができる。
なお、水底水深Hの測定は、例えば垂直下に超音波パルスを送信し、その反射エコーを受信する時間で測定する、あるいは測深機を用いて測定する、さらにはメジャーを用いてマニアルで測定する等、何れの方法を用いても良い。
また、受信ビームの指向角(広がり角)θB の制御は、後述するように各受波素子1a〜1eで受信したそれぞれの信号の振幅を制御することで行うことができる。
【0013】
図3は、装置構成の一実施例を示すブロック図であり、図において、図4と同一符号は同一または相当する部分を示し、10a〜10eはそれぞれ振幅制御回路、20はパルスカウンタ、21,22はそれぞれ演算回路、23は比較回路、24は俯角制御回路、25は重み付け制御回路、26〜29はそれぞれROM、30,31はそれぞれラッチ回路である。
【0014】
次に図3に示す装置の動作について説明する。送信トリガがパルスカウンタ20に入力されると、このパルスカウンタ20が送信からの経過時間tを演算回路21へ出力し、演算回路21がその時間tにおける受信ビームの探知距離L1 を、上述の式(2)を用いて、
L1 =750m/s×t により算出し、この距離情報L1 を比較回路23へ送る。
【0015】
一方、外部から与えられた水底水深情報Hmおよびそのときの俯角
θF と指向角θB とにより、演算回路22は受信ビームの水底到達距離L2 を、上述の式(1)を用いて、
L2 =H/sin{θF +(θB /2)}により算出し、この距離情報L2 を比較回路23へ送る。
比較回路23では、L1 とL2 とを比較し、受信ビームの探知距離L1 が水底到達距離L2 に達する直前に、ROM28から読み出されている俯角情報を、一段階小さい俯角とした(θF =θF −1)俯角情報に切り換える。
切り換えられた俯角情報は俯角制御回路24および重み付け制御回路25へ送られ、これらの回路24,25は切り換えられた俯角情報に基づきROM26およびROM27から、それぞれ新たな位相制御信号および振幅制御信号を読み出し、それぞれラッチ回路30および31へ送出する。
そして、これらの信号は俯角θF の切り換えに合わせてラッチされてそれぞれ位相制御回路3a〜3eおよび振幅制御回路10a〜10eへ制御信号として入力される。
【0016】
本実施形態における超音波水中探知装置は以上のような動作を連続して行うことにより、受波素子1a〜1eから入力された信号は、増幅器2a〜2eで増幅された後、反射エコーを受信する時間tの経過に伴って、位相制御回路3a〜3eで俯角θF を、振幅制御回路10a〜10eで指向角θB を連動させて変化させ、図1に示すような受信ビームBM1〜BM4を連続的に形成し、海面および海底からの反射エコーの影響を受けることなく、広範囲角且つ遠距離までの探知を行うことができるようになる。
【0017】
なお上述の実施例では、受信ビームの形状を変形させる段数を4段階として説明しているが、この段数が4段階に限定されるものではないのは言うまでもなく、また俯角θF および指向角θB の段階的な制御量は、探知目的等によって決定されるものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明の超音波水中探知装置は以上説明したように、反射エコーを受信する時間の経過に伴って受信ビームの俯角および指向角の両方を連動させて同時に段階的に所定条件で減少させることとしたので、広範囲且つ遠距離までの探知が可能な装置が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動作を説明するための図である。
【図2】本発明の動作を説明するための図である。
【図3】本発明の装置構成の一実施形態を示す図である。
【図4】従来の装置の構成の一例を示す図である。
【図5】従来の装置の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1a〜1e 受波素子
3a〜3e 位相制御回路
10a〜10e 振幅制御回路
20 パルスカウンタ
21,22 それぞれ演算回路
23 比較回路
24 俯角制御回路
25 重み付け制御回路
26〜29 それぞれROM
30,31 それぞれラッチ回路
Claims (2)
- 水中に超音波パルスを送信し複数の受波素子を用いて所定形状の受信ビームで反射エコーを受信する超音波水中探知装置において、
反射エコーを受信する時間の経過に伴って受信ビームの俯角θF および指向角(広がり角)θB の両方を連動させて変化させることを特徴とし、
水底水深をH、水中の音速をv、超音波パルスを送信してからの経過時間をtとした場合、
sin{θ F +(θ B /2)}=H/L 2 ・・・式(1)
を用いて受信ビームが水底に到達するまでの距離(水底到達距離)L 2 を算出する手段、
2L 1 =v×t・・・式(2)
を用いて時刻tにおける受信ビームの探知距離(反射エコーの到達距離)L 1 を算出する手段、
水底からの反射エコーが受信される(L 1 =L 2 となる)直前に、上記受信ビームの俯角θ F および指向角θ B の両方を連動させて減少させ、水底からの反射エコーを受信しない範囲で探知距離L 1 に応じて順次段階的に指向角θ B が小さくなる受信ビームを形成して行く手段、
を備えたことを特徴とする超音波水中探知装置 。 - 上記俯角θ F および指向角θ B の両方を連動させて変化させる動作は、上記複数の受波素子からの信号の位相制御および振幅制御で行うこととし、反射エコーを受信する時間の経過に伴ってこれらの制御量を段階的に切り換えて行うことを特徴とする請求項1に記載の超音波水中探知装置。
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JP25573895A JP3583838B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 超音波水中探知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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ID=17282951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25573895A Expired - Fee Related JP3583838B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 超音波水中探知装置 |
Country Status (1)
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1995
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