JP7236348B2 - アンモニアの燃焼方法及びアンモニアの燃焼システム - Google Patents

アンモニアの燃焼方法及びアンモニアの燃焼システム Download PDF

Info

Publication number
JP7236348B2
JP7236348B2 JP2019144610A JP2019144610A JP7236348B2 JP 7236348 B2 JP7236348 B2 JP 7236348B2 JP 2019144610 A JP2019144610 A JP 2019144610A JP 2019144610 A JP2019144610 A JP 2019144610A JP 7236348 B2 JP7236348 B2 JP 7236348B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
gas
ammonia
hydrogen gas
combustion chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019144610A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021025715A (ja
Inventor
光宏 泉
功 楠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Save the Planet Co Ltd
Original Assignee
Save the Planet Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Save the Planet Co Ltd filed Critical Save the Planet Co Ltd
Priority to JP2019144610A priority Critical patent/JP7236348B2/ja
Priority to PCT/JP2020/000607 priority patent/WO2021024511A1/ja
Priority to CN202080054705.5A priority patent/CN114174721A/zh
Priority to US17/629,608 priority patent/US20220243914A1/en
Publication of JP2021025715A publication Critical patent/JP2021025715A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7236348B2 publication Critical patent/JP7236348B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N5/00Systems for controlling combustion
    • F23N5/02Systems for controlling combustion using devices responsive to thermal changes or to thermal expansion of a medium
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23CMETHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN  A CARRIER GAS OR AIR 
    • F23C99/00Subject-matter not provided for in other groups of this subclass
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23KFEEDING FUEL TO COMBUSTION APPARATUS
    • F23K5/00Feeding or distributing other fuel to combustion apparatus
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23CMETHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN  A CARRIER GAS OR AIR 
    • F23C2900/00Special features of, or arrangements for combustion apparatus using fluid fuels or solid fuels suspended in air; Combustion processes therefor
    • F23C2900/9901Combustion process using hydrogen, hydrogen peroxide water or brown gas as fuel
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23CMETHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN  A CARRIER GAS OR AIR 
    • F23C2900/00Special features of, or arrangements for combustion apparatus using fluid fuels or solid fuels suspended in air; Combustion processes therefor
    • F23C2900/99011Combustion process using synthetic gas as a fuel, i.e. a mixture of CO and H2
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N2239/00Fuels
    • F23N2239/04Gaseous fuels

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)
  • Control Of Combustion (AREA)

Description

本発明は難燃性のアンモニアの燃焼方法及びアンモニアの燃焼システムに関する。
近年、二酸化炭素の排出量削減に要求に伴い、炭素系の燃料に代わる燃料として、燃焼しても二酸化炭素を排出しないアンモニアガスへの期待が高まっている。一方で、アンモニアは、難燃性燃料であって、炭素系の燃料と比較すると、点火(着火)しにくく燃焼速度が遅いという特性を有している。具体的には、炭素系燃料を点火するのに必要とするエネルギーが80mJから120mJ程度であるのに対して、アンモニアガスを点火するには400mJから600mJ程度のエネルギーが必要となる。そして、アンモニアガスの層流燃焼速度は、炭素系燃料(例えばメタンガスやプロパンガスなどの一般的な炭化水素系燃料)の層流燃焼速度よりも約7倍程度遅い。
この難燃性のアンモニアガスを燃料とする燃焼システムでは、燃料の不完全燃焼により、未燃のアンモニアガスや窒素酸化物が生成される。そこで、アンモニアガスを効率よく燃焼させるための技術が種々提案されている(例えば特許文献1)。
特開2010-159705号公報
しかしながら、アンモニアガス等の難燃性燃料を燃焼させる場合には、現在広く使用されている炭素系の燃料を燃焼させる場合と比較すると、アンモニアガスへの初期着火が困難であり着火した後においてもアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが困難であるという問題があった。
本発明の目的は上記の問題点を解決し、アンモニアガスに効率的に初期着火させることが可能となり着火した後もアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能なアンモニアの燃焼方法を提供することにある。
本発明に係る燃焼方法は、アンモニアガスを燃焼室内で燃焼させるアンモニアの燃焼方法であって、アンモニアガスから水素ガスを分離生成するステップと、前記分離生成された水素ガスを前記燃焼室内に供給するステップと、前記燃焼室内に供給された水素ガスに点火放電し該水素ガスを燃焼させるステップと、前記燃焼した水素ガスから前記燃焼室内のアンモニアガスに着火されるステップとを含む。
この発明の燃焼方法では、先ず水素ガスを燃焼させて燃焼室がある程度温まった後に、難燃性のアンモニアガスを供給し、燃焼した水素ガスから供給されたアンモニアガスに火移りさせる。従って、先ず燃焼性の高い水素ガスを燃焼させ、該燃焼した水素ガスからアンモニアガスに着火させるので、アンモニアガスに効率的に初期着火させることができ着火した後もアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
一実施形態の燃焼方法では、前記アンモニアガスを前記燃焼室内に供給するステップをさらに含む。
この発明の燃焼方法では、燃焼室内に供給するアンモニアガスの量を調整することにより燃焼エネルギーを容易に変更することができるので、自動車または自動二輪車のエンジン、高熱炉、バイオマスなどの各種燃焼に必要となるエネルギーへと容易に調整することが可能となる。
一実施形態の燃焼方法では、前記燃焼室内の温度が所定の温度となるときに前記アンモニアガスを前記燃焼室内に供給する。
この発明の燃焼方法では、燃焼室内の温度を所定の温度となるまで温めるので、アンモニアガスにより効率的に初期着火させることが可能となる。
一実施形態の燃焼方法では、前記アンモニアガスの燃焼状態を示す燃焼状態情報を検出する検出するステップと、前記検出された燃焼状態情報に基づいて前記水素ガスの前記燃焼室内への供給量を調整するステップとをさらに含む。
この発明の燃焼方法では、アンモニアガスの燃焼状態に応じて迅速に水素ガスの供給量を調整することができるので、さらに効率的にアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
一実施形態の燃焼方法では、前記燃焼状態情報は、前記アンモニアガスの燃焼により発生するイオンに基づくイオン電流または前記アンモニアガスの燃焼によるエネルギーを用いたタービンの出力に関する情報である。
この発明の燃焼方法では、アンモニアガスの燃焼により発生するイオンによるイオン電流又はアンモニアガスの燃焼によるエネルギーを用いたタービンの出力に基づいてアンモニアガスの燃焼状態を把握する。従って、より確実にアンモニアガスの燃焼状態を把握することができるので、水素ガスの無駄な消費をより抑制することが可能となる。
一実施形態の燃焼方法では、前記アンモニアガスから水素ガスを分離生成するステップにおいて、誘電体バリア放電によりアンモニアガスを改質して水素ガスを分離生成する。
この発明の燃焼方法では、別途水素ガスを必要としないので、コストを削減することができる。
別の局面では、本発明の燃焼方法は、アンモニアガスを燃焼室内で燃焼させるアンモニアの燃焼方法であって、アンモニアガスから水素ガスを分離生成するステップと、前記分離生成された水素ガスを前記燃焼室内に供給するステップと、前記燃焼室内に供給された水素ガスに点火放電し該水素ガスを燃焼させるステップと、前記分離生成された水素ガスとアンモニアガスとを混合した混合気体を前記燃焼室内に供給するステップと、前記燃焼した水素ガスから前記供給された混合気体に着火されるステップと、を含む。
この発明の燃焼方法では、先ず水素ガスを燃焼させて燃焼室がある程度温まった後に、難燃性のアンモニアガスと燃焼性の高い水素ガスとを混合させた混合気体に先ず火移りさせるので、アンモニアガスのみに火移りさせるよりもより効率的に火移りさせることが可能となる。
一実施形態の燃焼方法では、前記混合気体に着火された後に、前記混合気体における水素ガスの割合を減少させるステップをさらに含む。
この発明の燃焼方法では、難燃性の高いアンモニアガスのみに火移りさせるのと比較すると、アンモニアガスの燃焼状態をより安定な燃焼状態へともっていくことができるので、アンモニアガスの燃焼をより安定して継続させることが可能となる。
別の局面では、本発明の燃焼システムは、投入されたアンモニアガスを燃焼室内で燃焼させる燃焼システムであって、前記アンモニアガスを前記燃焼室内に供給する第1配管と、前記第1配管に個別に設けられた第1バルブと、前記アンモニアガスから水素ガスを分離生成する改質器と、前記分離生成された水素ガスを前記燃焼室内に供給する第2配管と、前記第2配管に個別に設けられた第2バルブと、前記燃焼室内に供給された水素ガスに点火放電し該水素ガスを燃焼させる点火プラグと、前記第1及び第2バルブの開閉並びに前記点火プラグの点火放電を制御する制御手段と、を備えている。
この発明の燃焼システムでは、点火プラグの点火動作を制御する制御手段が燃焼室内に水素ガス及びアンモニアガスを供給するバルブの開閉を制御する。従って、アンモニアガスを効率良く燃焼させる技術において、バルブを開閉する制御装置を別途必要とすることがないので、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
一実施形態の燃焼システムでは、制御手段は、先ず第2バルブを開き、前記点火放電を開始して前記水素ガスを燃焼させ、該水素ガス燃焼後に第1バルブを開くように制御する。
この発明の燃焼システムでは、先ず水素ガスを燃焼させて燃焼室がある程度温まった後に、難燃性のアンモニアガスを供給し、燃焼した水素ガスから供給されたアンモニアガスに火移りさせる。従って、先ず燃焼性の高い水素ガスを燃焼させ、該燃焼した水素ガスからアンモニアガスに着火させるので、アンモニアガスに効率的に初期着火させることができ着火した後もアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
一実施形態の燃焼システムでは、前記燃焼室内の温度を検出する温度センサをさらに備え、前記制御手段は、前記温度センサにより検出された前記燃焼室内の温度に基づいて所定の温度まで上昇させる。
この発明の燃焼システムでは、先ず水素ガスを燃焼させて燃焼室がある程度温まった後に、難燃性のアンモニアガスと燃焼性の高い水素ガスとを混合させた混合気体に先ず火移りさせるので、アンモニアガスのみに火移りさせるよりもより効率的に火移りさせることが可能となる。
一実施形態の燃焼システムでは、前記燃焼室内におけるアンモニアガスの燃焼状態を示す燃焼状態情報を検出する燃焼状態検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記燃焼状態検出手段により検出された燃焼状態情報に基づいて前記水素ガスの前記燃焼室内への供給量を調整するように制御する。
この発明の燃焼システムでは、アンモニアガスの燃焼状態に応じて迅速に水素ガスの供給量を調整することができるので、さらに効率的にアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
一実施形態の燃焼システムでは、前記燃焼状態情報は、前記アンモニアガスの燃焼により発生するイオンに基づくイオン電流または前記アンモニアガスの燃焼によるエネルギーを用いたタービンの出力に関する情報である。
この発明の燃焼システムでは、アンモニアガスの燃焼により発生するイオンによるイオン電流又はアンモニアガスの燃焼によるエネルギーを用いたタービンの出力に基づいてアンモニアガスの燃焼状態を把握する。従って、より確実にアンモニアガスの燃焼状態を把握することができるので、水素ガスの無駄な消費をより抑制することが可能となる。
一実施形態の燃焼システムでは、前記制御手段は、前記改質器内における前記誘電体バリア放電を制御することによりアンモニアガスを改質して水素ガスを分離生成する。
この発明の燃焼システムでは、点火プラグの点火動作を制御する制御手段において、第1燃料を改質して第1燃料よりも燃焼性が高い第2燃料を生成する誘電体バリア放電を制御することが可能となる。従って、上述したアンモニアガスを効率良く燃焼させる技術において、必要とする水素ガスの生成に誘電体バリア放電を発生させるための制御装置を別途必要とすることがないので、製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
本発明に係る燃焼方法によれば、先ず水素ガスを燃焼させて燃焼室がある程度温まった後に、難燃性のアンモニアガスを供給し、燃焼した水素ガスから供給されたアンモニアガスに火移りさせるので、アンモニアガスに効率的に初期着火させることが可能となり着火した後もアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
本発明の実施形態1に係る燃焼システム2の一部切り欠き側面図及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。 図1の制御装置1を備えた点火システム11の構成要素を示すブロック図である。 図1のパイロットバーナ14から噴出される水素ガス及び図1のスワラ23から噴出されるアンモニアガスそれぞれの時間tに対する流量の変化を示す時間軸波形図である。 本発明の実施形態2に係る燃焼システム2Aの一部切り欠き側面図及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。 図4のパイロットバーナ14から噴出される水素ガス及び図4のスワラ23から噴出される混合気体それぞれの時間tに対する流量の変化を示す時間軸波形図である。 図5と経過時間軸を共通にし、図4の混合器10における時間に対する水素ガス及びアンモニアガスの混合量の変化を示す時間軸波形図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
実施形態1.
図1は本発明の実施形態に係る燃焼システム2の一部切り欠き側面図及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。図1の燃焼システム2は、筒状の耐熱ガラス製又はステンレス製であって、投入された燃料を内部で燃焼させる燃焼室4と、該燃焼室4内に燃料が送り込まれる円形状の投入口22と、該投入口22に位置し、燃焼室4内に設けられたスワラ(旋回羽根)23と、難燃性の高いアンモニアガス(第1燃料)を格納する燃料タンク12aと、誘電体バリア放電によりアンモニアガスを改質して、該アンモニアガスよりも燃焼性が高い水素ガス(第2燃料)を生成して燃焼室4内に供給する水素生成装置である改質器13と、該改質器13により生成された水素ガスを格納する燃料タンク12cと、酸化剤である空気を供給するエアコンプレッサ12bと、アンモニアガス、水素ガス及び空気の供給量をそれぞれ調整するバルブ21a~21dと、燃焼室4の底部18に支持されるパイロットバーナ14と、該パイロットバーナ14近傍にはパイロットバーナ14を点火する点火プラグ7と、該点火プラグ7の点火動作及び改質器13での誘電体バリア放電の双方を制御するとともにバルブ21a~21dの開閉も制御する制御手段である制御装置1とを備えて構成される。
上述した燃焼システム2は、投入されたアンモニアガスを燃焼室4内で燃焼させる燃焼システムであって、アンモニアガスを燃焼室4内に供給する第1配管と、該第1配管に設けられたバルブ21aと、アンモニアガスから水素ガスを分離生成する改質器13と、分離生成された水素ガスを燃焼室4内に供給する第2配管と、該第2配管に設けられたバルブ21bと、燃焼室4内に供給された水素ガスに点火放電し該水素ガスを燃焼させる点火プラグ7と、バルブ21a、21bの開閉並びに点火プラグ7の点火放電を制御する制御装置1とを備えて構成される。ここで、バルブ21aは第1配管とは個別に設けられており、バルブ21bは第2配管とは個別に設けられている。
図1の点火プラグ7は、先端部が鉤状である放電極7aと、先端部が鉤状である接地電極7bとを有し、放電極7a及び接地電極7bは底部18から燃焼室4の内部に突出するようにそれぞれ形成されている。なお、放電極7aには、制御装置1から高電圧が印加され、これにより、放電極7aの先端部と接地電極7bの先端部との間に火花が発生し、パイロットバーナ14から噴出された水素ガスに点火される。
また、図1の燃焼システム2は、燃焼室4内におけるアンモニアガスの燃焼状態を示す燃焼状態情報を検出する燃焼状態検出手段(図示せず)を燃焼室4内に備える。ここで、制御装置1は燃焼状態検出手段により検出された燃焼状態情報に基づいてアンモニアガスが最適な燃焼状態に到達したと判断すると、水素ガスの燃焼室4内への供給を停止するように構成される。
例えば、上述した燃焼状態検出手段はアンモニアガスの燃焼により生じるイオン電流を検出するイオン電流検出部(図示せず)であってもよい。ここで、制御装置1はイオン電流検出部がイオン電流を検出するように制御してイオン電流値を算出し、該算出されたイオン電流値に基づいてバルブ21a~21dの開閉を制御する。このイオン電流検出部は、印加電極と接地電極とを含み、印加電極の周辺に存在し、燃焼により発生したイオンを印加電極に引き寄せることによりイオン電流を発生させる。すなわち、燃焼により発生したイオンが多いほど、大きなイオン電流が流れる。なお、このイオン電流に比例した電圧を検出することによりイオン電流値を算出し、該算出されたイオン電流値に基づいて、可視し難いアンモニアガスの燃焼状態を把握し、アンモニアガスの燃焼を安定して継続させるように制御することが可能となる。
なお、この燃焼システム2における燃焼方法では、アンモニアガスの燃焼状態を表すパラメータとイオン電流との相関を計測してイオン電流の基準範囲を設定するステップを備え、アンモニアガスを継続して燃焼させるステップにおいて、イオン電流検出部で検出されたイオン電流をこの基準範囲内とすることで、最適な燃焼状態を維持することができる。
また、上述した燃焼状態検出手段は、アンモニアガスの燃焼によるエネルギーを用いたタービンの回転数などの出力情報を検出するように構成されてもよい。この場合には、制御装置1は燃焼状態検出手段により検出された燃焼状態情報としてタービンの出力情報に基づいてアンモニアガスが最適な燃焼状態に到達したと判断すると、水素ガスの燃焼室4内への供給を停止するように構成される。
さらに、図1の燃焼システム2は、燃焼室4内に火炎の輻射温度を測定する温度センサ(図示せず)を備える。ここで、温度センサは、燃焼室4内の火炎の火炎面の外部に位置するように構成され、温度センサにより測定された温度データは制御装置1に送信され制御装置1は温度データに基づいてバルブ21a~21dの開閉を制御する。
図1の燃焼室4は、重力方向Xに細長い筒状の耐熱ガラス製又はステンレス製の胴部25と、該胴部25の上側開口部を覆う蓋部20と、該胴部25の下側開口部を覆う底部18とを備えて構成される。図1の底部18の中央部(中心部)には、難燃性のアンモニアガスが燃焼室4内に送り込まれる円形状の投入口22が設けられる。また、図1の蓋部20の中央部には炎が噴出する出力口24が設けられている。
スワラ23は、燃焼室4を水平に切断したときの中心部付近で燃焼室4の底部18に支持されている。このスワラ23は介してアンモニアガスが燃焼室4内に旋回気流S1として送り込まれる。ここで、アンモニアガスは燃料タンク12aに接続されたバルブ21と、エアコンプレッサ12bに接続されたバルブ21とを調整することにより、所定の濃度のアンモニアガスを燃焼室4内に旋回気流S1として送り込むことが可能となる。なお、投入口22から流れ込んだ旋回気流S1は、旋回しながら燃焼室4の内壁(内周面)に沿うように広がりつつ上方に進む。燃焼室4の中央部分のアンモニアガスは、この流れに引っ張られ、燃焼室4の中央部分では、アンモニアガスは渦巻き状となりながら、下方から上方に流れる。
また、パイロットバーナ14は、スワラ23の外部領域に複数配設される。詳細には、パイロットバーナ14は、スワラ23に対して同心で投入口22の周縁部(スワラ23の周縁部)を取り囲むように円周方向に等ピッチで燃焼室4の内壁近傍に複数配設されており、アンモニアガスよりも燃焼性が高い水素ガスを噴出する。ここで、水素ガスは改質器13に接続されたバルブ21bと、エアコンプレッサ12bに接続されたバルブ21dとを調整することにより、所定の濃度の水素ガスを各パイロットバーナ14に送り込むこと
が可能となる。
図1の改質器13は、アンモニアガス流路を規定する誘電体と、該誘電体に接して配置される高電圧電極と、誘電体を挟んで高電圧電極に対向し、アースされて接地電極として機能する水素分離膜と、該水素分離膜が分離した水素を導出する水素流路と、高電圧電極に対して、両極性パルス波形を印加し、水素分離膜と高電圧電極との間で誘電体バリア放電を発生させる高電圧電源とを備えて構成されている。ここで、水素分離膜と高電圧電極との間の放電作用によって、アンモニアガスから水素ガスを高収率に分離生成することが可能となる。すなわち、図1の改質器13はプラズマ方式の水素生成装置である。
図2は図1の制御装置1を備えた点火システム11の構成要素を示すブロック図である。図2の点火システム11は、点火プラグ7と、改質器13内に配置され、誘電体バリア放電を発生させて分子結合を弱くさせる誘電体バリア放電リアクタ8と、点火プラグ7の点火動作及び誘電体バリア放電を制御する制御手段である制御装置1とを備えて構成される。ここで、点火プラグ7の放電極7aと誘電体バリア放電リアクタ8とは電気的に接続されている。
図2の制御装置1は、点火コイル用駆動回路30と、点火コイル5と、負極の-側端子が接地された電源部であるバッテリー6とを備えて構成される。点火コイル5は、一次コイルL1と、二次コイルL2と、鉄心とを備えて構成される。一次コイルL1の一端は、二次コイルL2の一端と、バッテリー6の正極の+側端子に接続されており、一次コイルL1の他端は、一次電流入力用端子を介して、後述する絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(以下、単に「IGBT」と称す。)31のコレクタ端子に接続されている。二次コイルL2の他端は、点火プラグ7及び誘電体バリア放電リアクタ8に電気的に接続される。
点火コイル用駆動回路30は、一次コイルL1に流れる一次電流I1に応じた電圧を検出する電流検出部40と、スイッチング素子であるIGBT31と、該IGBT31のスイッチング動作を制御する駆動部32とを備えて構成される。また、電流検出部40は、基準電圧Vrefを有する電源42と、比較器41と、IGBT31に流れる電流を検出する抵抗43とを備えて構成される。ここで、抵抗43の一端はIGBT31のエミッタ端子Eに接続され、抵抗43の他端は接地されている。
比較器41は、IGBT31に流れる電流I1に相当する抵抗43の両端電圧差(一次コイルL1に流れる一次電流I1に応じた検出電圧)の値を非反転入力端子に入力し、基準電圧Vrefの値を反転入力端子に入力する。ここで、比較器41は、抵抗43の両端電圧差と、基準電圧Vrefとの値を比較して当該比較結果信号COを発生して駆動部32に出力する。すなわち、比較器41は、抵抗43の両端電圧差が基準電圧Vrefよりも大きいときは比較結果信号COとしてハイレベル信号(H)を出力し、抵抗43の両端電圧差が基準電圧Vref以下であるときは比較結果信号COとしてローレベル信号(L)を出力する。
駆動部32は、燃焼制御に関する制御処理や演算処理を行うCPUや燃焼制御に必要なデータやプログラム等を記憶して保持する各種メモリなどを含み、CPUの処理結果に基づき、燃焼パラメータに応じた所定のパルス幅を有するパルス信号を点火信号Sとして生成し、該点火信号Sに基づいて、IGBT31の通電または遮断を制御する。また、駆動部32は、比較結果信号COに基づいて、一次電流I1が所定のしきい値を超えないように、IGBT31の制御端子の電圧を制御する。すなわち、電流検出部40は、過電流保護回路として機能する。ここで、各種メモリには、ハードディスク(HDD)、フラッシュメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD)のような不揮発性の記録媒体などが含まれる。
以上のように構成された燃焼システム2の動作について以下に説明する。ここで、燃焼システム2による燃焼処理は制御装置1により制御されることにより実行される。
図1の燃焼システム2の燃焼処理が開始されると、先ずバルブ21a~21dが閉じられる(ステップS100)。次に、誘電体バリア放電リアクタ8において誘電体バリア放電を発生させてアンモニアガスから水素ガスを分離生成する(ステップS101)。次に、バルブ21bを開放するように制御し、燃焼性の高い水素ガスを各パイロットバーナ14に送り込み、この水素ガスを点火させる(ステップS102)。先ず、各パイロットバーナ14から噴出された水素ガスを点火プラグ7により点火しパイロット火炎を形成するように制御する。これにより、燃焼室4内の冷えた空間がこのパイロット火炎により温められ難燃性の高いアンモニアガスが燃焼し易い温度まで上昇することが可能となる。
次に、制御装置1が燃焼室4内の温度が所定の温度まで上昇したと判断すると、制御装置1はバルブ21aを徐々に開放するように制御する(ステップS103)。これにより、難燃性の高いアンモニアガスがスワラ23を介して、燃焼室4内に旋回気流S1として送り込まれる。ここで、各パイロットバーナ14のパイロット火炎からアンモニアガスに火移りし、予混合火炎を形成し、出力口24から炎が噴出される。すなわち、燃焼している水素ガスから燃焼室4内に供給されたアンモニアガスに着火する(ステップS104)。
次に、アンモニアガスが燃焼すると、制御装置1はイオン電流値を検出し、該検出されたイオン電流値に基づいて、バルブ21bを閉じるように制御する(ステップS105)。すなわち、制御装置1はイオン電流値に基づいて、難燃性の高いアンモニアガスが最適な燃焼状態に到達したと判断すると、燃焼室4内への水素ガスの供給を停止する。ここで、アンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
また、図1のパイロットバーナ14から噴出される水素ガス及び図1のスワラ23から噴出されるアンモニアガスそれぞれの流量の変化について以下に説明する。
図3は図1のパイロットバーナ14から噴出される水素ガス及び図1のスワラ23から噴出されるアンモニアガスそれぞれの時間tに対する流量の変化を示す時間軸波形図である。図3において、燃焼処理の開始時(時間t=0)では、各パイロットバーナ14から水素ガスが流量f1で噴出し始め、同時に水素ガスに点火させて燃焼させるように制御する。ここで、各パイロットバーナ14から噴出された水素ガスが点火プラグ7により点火されてパイロット火炎が形成される。なお、水素ガスの流量fはアンモニアガスが安定した燃焼状態になるときにはゼロとなるように徐々に減少するように制御される。
この水素ガスが燃焼し始め、燃焼室4内の温度が所定の温度まで上昇すると(時間t=t1)、スワラ23からアンモニアガスの流量fが徐々に増加するようにアンモニアガスが燃焼室4内に噴出される。ここで、各パイロットバーナ14のパイロット火炎からアンモニアガスに火移りし、予混合火炎を形成し、出力口24から炎が噴出される。アンモニアガスの燃焼状態が安定状態であると判断されると(時間t=t2)、水素ガスの流量fがゼロとなると同時にアンモニアガスの流量fは水素ガスの初期流量f1よりも大きい流量f2となるように制御される。
この構成により、先ずは燃焼性の高い水素ガスを燃焼させて円周方向において安定した火炎を形成した後に難燃性の高いアンモニアガスへの火移りの効率を向上させることにより、該アンモニアガスの燃焼をより安定させることが可能となる。従って、アンモニアガスの燃焼をより安定させることが可能となるので、難燃性の高いアンモニアガスによる火炎を形成させてより安定的にアンモニアガスを燃焼させることが可能となる。ここで、「アンモニアによる火炎を形成させて安定的にアンモニアを燃焼させる」という効果には、燃料が燃焼状態を変化させる状態である燃焼変動を小さくするという効果を含み、さらには、燃焼が間歇的に起こることによる燃焼ガス圧の脈動に起因する装置全体を震わせる現象である燃焼振動を小さくするという効果も含んでいる。
以上の実施形態に係る燃焼方法によれば、先ず水素ガスを燃焼させて燃焼室がある程度温まった後に、難燃性のアンモニアガスを供給し、燃焼した水素ガスから供給されたアンモニアガスに火移りさせるので、アンモニアガスに効率的に初期着火させることが可能となり着火した後もアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
実施形態2.
上述した実施形態では、先ず水素ガスを燃焼させて燃焼室4内がある程度温まった後に、難燃性のアンモニアガスを供給し、燃焼した水素ガスから供給されたアンモニアガスに火移りさせることにより難燃性の高いアンモニアガスを最適な燃焼状態へと効率的に導くことができるように構成された。これに対して、本実施形態では、燃焼した水素ガスからの火移り先をアンモニアガスと水素ガスとの混合気体(混合ガス)とすることを特徴とする。この構成により、さらに難燃性の高いアンモニアガスをさらに効率的に最適な燃焼状態へと導くことが可能となる。
図4は本発明の実施形態2に係る燃焼システム2Aの一部切り欠き側面図及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。図4の燃焼システム2Aは、図1の燃焼システム2と比較すると、制御装置1の代わりに制御装置1Aを備え、改質器13により分離生成された水素ガスとアンモニアガスとを混合する混合器10と、混合器10から燃焼室への混合気体の供給量を調整するバルブ21eと、燃料タンク12cから混合器10への水素ガスの供給量を調整するバルブ21fをさらに備えたことを特徴とする。また、図4の制御装置1Aは、図1の制御装置1と比較すると、バルブ21e,21fの開閉をさらに制御することにより混合器10内におけるアンモニアガスと水素ガスとの混合量を調整することが相違する。
以上のように構成された実施形態2に係る燃焼システム2Aの動作について以下に説明する。ここで、燃焼システム2Aによる燃焼処理は制御装置1Aにより制御されることにより実行される。
図4の燃焼システム2Aの燃焼処理が開始されると、先ずバルブ21a~21fを閉じるよう制御する(ステップS200)。次に、誘電体バリア放電リアクタ8において誘電体バリア放電を発生させてアンモニアガスから水素ガスを分離生成する(ステップS201)。次に、バルブ21bを開放するように制御すると、燃焼性の高い水素ガスが各パイロットバーナ14に送り込み、この水素ガスを点火させる(ステップS202)。先ず、各パイロットバーナ14から噴出された水素ガスを点火プラグ7により点火しパイロット火炎を形成するように制御する。これにより、燃焼室4内の冷えた空間がこのパイロット火炎により温められ難燃性の高いアンモニアガスが燃焼し易い温度まで上昇することが可能となる。
次に、制御装置1が燃焼室4内の温度が所定の温度まで上昇したと判断すると、制御装置1は各バルブ21a及び21fそれぞれを徐々に開放するように制御する(ステップS203)。これにより、後述する図6に示すような混合量となるように、混合器10内における水素ガスとアンモニアガスとの混合量が調整される。そして、制御装置1Aがバルブ21eを徐々に開放するように制御する(ステップS204)。これにより、難燃性の高い混合気体がスワラ23を介して、燃焼室4内に旋回気流S1として送り込まれる。ここで、各パイロットバーナ14のパイロット火炎から混合気体に火移りし、予混合火炎を形成し、出力口24から炎が噴出される。すなわち、燃焼している水素ガスから燃焼室4内に供給された混合気体に着火する(ステップS205)。
次に、混合気体が燃焼すると、制御装置1Aはイオン電流値を検出し、該検出されたイオン電流値に基づいて、バルブ21bを閉じるように制御する(ステップS206)。すなわち、制御装置1Aはイオン電流値に基づいて、難燃性の高い混合気体が最適な燃焼状態に到達したと判断すると、燃焼室4内への水素ガスの供給を停止するとともに、バルブ21fを閉じるように制御し、混合器10内における水素ガスの混合量をゼロとなるように調整する。このとき、混合気体における水素ガスの混合量はゼロであるので、燃焼している燃料はアンモニアガスのみである。すなわち、アンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
また、図4のパイロットバーナ14から噴出される水素ガス及び図4のスワラ23から噴出されるアンモニアガスそれぞれの流量の変化について以下に説明する。
図5は図4のパイロットバーナ14から噴出される水素ガス及び図4のスワラ23から噴出される混合気体それぞれの時間tに対する流量の変化を示す時間軸波形図である。図5において、燃焼処理の開始時(時間t=0)では、各パイロットバーナ14から水素ガスが流量f1で噴出し始め、同時に水素ガスに点火させて燃焼させるように制御する。ここで、各パイロットバーナ14から噴出された水素ガスが点火プラグ7により点火されてパイロット火炎が形成される。なお、水素ガスの流量fは混合気体が安定した燃焼状態になるときにはゼロとなるように徐々に減少するように制御される。
この水素ガスが燃焼し始め、燃焼室4内の温度が所定の温度まで上昇すると(時間t=t1)、スワラ23から混合気体の流量fが徐々に増加するように混合気体が燃焼室4内に噴出される。ここで、各パイロットバーナ14のパイロット火炎から混合気体に火移りし、予混合火炎を形成し、出力口24から炎が噴出される。混合気体の燃焼状態が安定状態であると判断されると(時間t=t2)、水素ガスの流量fがゼロとなると同時に混合気体の流量fは水素ガスの初期流量f1よりも大きい流量f2となるように制御される。
図6は図5と経過時間軸を共通にし、図4の混合器10における時間に対する水素ガス及びアンモニアガスの混合量の変化を示す時間軸波形図である。図6において、混合器10内における水素ガスとアンモニアガスとの混合量は、燃焼処理の開始時(時間t=0)では、水素ガスの混合量をアンモニアガスの混合量よりも多くする。初期燃焼ステップIでは、時間経過とともにアンモニアガスの混合量を増加させ、水素ガスの混合量を減少させる。混合気体の燃焼状態が安定状態と判断されると(時間t2)、次の定常燃焼ステップSに移行する。ここで、混合気体における水素ガスの混合量はゼロとなり、アンモニアガスのみがスワラ23から噴出される。
以上の実施形態に係る燃焼方法によれば、先ず水素ガスを燃焼させて燃焼室がある程度温まった後に、アンモニアガスと水素ガスとの混合気体を供給し、燃焼した水素ガスから供給された混合気体に火移りさせるので、実施形態1と比較すると、アンモニアガスにより効率的に初期着火させることができ着火した後もアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
上述した実施形態では、難燃性燃料としてアンモニアを用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、難燃性燃料としてアンモニア化合物や他の難燃性燃料を用いてもよく、さらに、それらを主原料として炭素系化合物などの他の物質が混合されていてもよい。すなわち、本発明は、投入された燃料が内部で燃焼される燃焼室と、燃焼室内に設けられ、第1燃料を燃焼室内に旋回気流として送り込むスワラと、誘電体バリア放電により第1燃料を改質して、第1燃料よりも燃焼性が高い第2燃料を生成する改質器と、燃焼室内に第1燃料よりも燃焼性が高い第2燃料を噴出するパイロットバーナと、パイロットバーナを点火する点火プラグと、点火プラグの点火動作を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、改質器内の誘電体バリア放電を制御する燃焼システムにおいても適用することが可能である。
また、上述した実施形態では、各種メモリに保持されている燃焼制御に関する制御処理や演算処理を行うCPUや燃焼制御に必要なデータやプログラム等を用いて駆動部32はIGBT31の通電または遮断を制御するように構成されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、駆動部32は、バッテリー6の電圧及び一次コイルL1とスイッチング素子であるIGBT31との間の電圧のうちの少なくとも一つの電圧に基づいてIGBT31の通電または遮断を制御するように構成されてもよい。この場合においても、本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。さらに、本実施形態と比較すると、二次コイルL2の両端間電圧は、一次コイルL1の両端間電圧に巻き数比を乗じた値となるので、二次コイルL2の両端間電圧の値を容易に把握することが可能となる。
さらに、上述した実施形態では、二次コイルL2から改質器13及び点火プラグ7に直接的にエネルギーを供給するように構成されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、二次コイルL2と点火プラグ7の放電極7aとの間にツェナーダイオードまたは抵抗が接続されるように構成されてもよいし、もしくは二次コイルL2と誘電体バリア放電リアクタ8との間にツェナーダイオードまたは抵抗が接続されるように構成されてもよい。この場合においても、本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。さらに、本実施形態と比較すると、二次コイルL2から改質器13及び点火プラグ7に供給するエネルギーを調整することが可能となる。
またさらに、上述した実施形態では、制御装置1は燃焼状態に基づいてアンモニアガスが最適な燃焼状態に到達したと判断したときには水素ガスの供給を停止するように構成されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御装置1はアンモニアガスの燃焼状態に基づいて水素ガスの供給量を調整するように構成されてもよい。この場合には、上述した実施形態と比較すると、アンモニアガスの燃焼状態に応じて迅速に水素ガスの供給量を調整することができるので、さらに効率的にアンモニアガスの燃焼を安定して継続させることが可能となる。
本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,1A 制御装置
2,2A 燃焼システム
4 燃焼室
5 点火コイル
6 バッテリー
7 点火プラグ
8 誘電体バリア放電リアクタ
10 混合器
11 点火システム
13 改質器
14 パイロットバーナ
18 底部
20 蓋部
21a~21f バルブ
22 投入口
23 スワラ
24 出力口

Claims (10)

  1. アンモニアガスを燃焼室内で燃焼させるアンモニアの燃焼方法であって、
    アンモニアガスから水素ガスを分離生成するステップと、
    前記分離生成された水素ガスを前記燃焼室内に供給するステップと、
    前記燃焼室内に供給された水素ガスに点火放電し該水素ガスを燃焼させるステップと、
    前記燃焼した水素ガスから前記燃焼室内のアンモニアガスに着火されるステップと、
    前記アンモニアガスの燃焼状態を示す燃焼状態情報を検出する検出するステップと、
    前記検出された燃焼状態情報に基づいて前記水素ガスの前記燃焼室内への供給量を調整するステップと、
    を含み、
    前記燃焼状態情報は、前記アンモニアガスの燃焼により発生するイオンに基づくイオン電流または前記アンモニアガスの燃焼によるエネルギーを用いたタービンの出力に関する情報であるアンモニアの燃焼方法。
  2. 前記アンモニアガスを前記燃焼室内に供給するステップをさらに含む請求項1記載のアンモニアの燃焼方法。
  3. 前記燃焼室内の温度が所定の温度となるときに前記アンモニアガスを前記燃焼室内に供給する請求項2記載のアンモニアの燃焼方法。
  4. 前記アンモニアガスから水素ガスを分離生成するステップにおいて、誘電体バリア放電によりアンモニアガスを改質して水素ガスを分離生成する請求項1~のうちのいずれか1つに記載のアンモニアの燃焼方法。
  5. アンモニアガスを燃焼室内で燃焼させるアンモニアの燃焼方法であって、
    アンモニアガスから水素ガスを分離生成するステップと、
    前記分離生成された水素ガスを前記燃焼室内に供給するステップと、
    前記燃焼室内に供給された水素ガスに点火放電し該水素ガスを燃焼させるステップと、
    前記分離生成された水素ガスとアンモニアガスとを混合した混合気体を前記燃焼室内に供給するステップと、
    前記燃焼した水素ガスから前記供給された混合気体に着火されるステップと、
    前記混合気体の燃焼状態を示す燃焼状態情報を検出する検出するステップと、
    前記検出された燃焼状態情報に基づいて前記水素ガスの前記燃焼室内への供給量を調整するステップと、
    を含み、
    前記燃焼状態情報は、前記混合気体の燃焼により発生するイオンに基づくイオン電流または前記混合気体の燃焼によるエネルギーを用いたタービンの出力に関する情報であるアンモニアの燃焼方法。
  6. 前記混合気体に着火された後に、前記混合気体における水素ガスの割合を減少させるステップをさらに含む請求項記載のアンモニアの燃焼方法。
  7. 投入されたアンモニアガスを燃焼室内で燃焼させる燃焼システムであって、
    前記アンモニアガスを前記燃焼室内に供給する第1配管と、
    前記第1配管に個別に設けられた第1バルブと、
    前記アンモニアガスから水素ガスを分離生成する改質器と、
    前記分離生成された水素ガスを前記燃焼室内に供給する第2配管と、
    前記第2配管に個別に設けられた第2バルブと、
    前記燃焼室内に供給された水素ガスに点火放電し該水素ガスを燃焼させる点火プラグと、
    前記第1及び第2バルブの開閉並びに前記点火プラグの点火放電を制御する制御手段と、
    前記燃焼室内におけるアンモニアガスの燃焼状態を示す燃焼状態情報を検出する燃焼状態検出手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記燃焼状態検出手段により検出された燃焼状態情報に基づいて前記水素ガスの前記燃焼室内への供給量を調整するように制御し、
    前記燃焼状態情報は、前記アンモニアガスの燃焼により発生するイオンに基づくイオン電流または前記アンモニアガスの燃焼によるエネルギーを用いたタービンの出力に関する情報であるアンモニアの燃焼システム。
  8. 前記制御手段は、先ず第2バルブを開き、前記点火放電を開始して前記水素ガスを燃焼させ、該水素ガス燃焼後に第1バルブを開くように制御する請求項記載のアンモニアの燃焼システム。
  9. 前記燃焼室内の温度を検出する温度センサをさらに備え、
    前記制御手段は、前記温度センサにより検出された前記燃焼室内の温度に基づいて所定の温度まで上昇させる請求項または記載のアンモニアの燃焼システム。
  10. 前記制御手段は、前記改質器内における前記誘電体バリア放電を制御することによりアンモニアガスを改質して水素ガスを分離生成する請求項のうちのいずれか1つに記載のアンモニアの燃焼システム。
JP2019144610A 2019-08-06 2019-08-06 アンモニアの燃焼方法及びアンモニアの燃焼システム Active JP7236348B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019144610A JP7236348B2 (ja) 2019-08-06 2019-08-06 アンモニアの燃焼方法及びアンモニアの燃焼システム
PCT/JP2020/000607 WO2021024511A1 (ja) 2019-08-06 2020-01-10 アンモニアの燃焼方法及びアンモニアの燃焼システム
CN202080054705.5A CN114174721A (zh) 2019-08-06 2020-01-10 氨的燃烧方法以及氨的燃烧系统
US17/629,608 US20220243914A1 (en) 2019-08-06 2020-01-10 Ammonia combustion method and ammonia combustion system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019144610A JP7236348B2 (ja) 2019-08-06 2019-08-06 アンモニアの燃焼方法及びアンモニアの燃焼システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021025715A JP2021025715A (ja) 2021-02-22
JP7236348B2 true JP7236348B2 (ja) 2023-03-09

Family

ID=74504031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019144610A Active JP7236348B2 (ja) 2019-08-06 2019-08-06 アンモニアの燃焼方法及びアンモニアの燃焼システム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20220243914A1 (ja)
JP (1) JP7236348B2 (ja)
CN (1) CN114174721A (ja)
WO (1) WO2021024511A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021033323A1 (ja) * 2019-08-22 2021-02-25 株式会社セイブ・ザ・プラネット 燃料の燃焼装置
JP2022145245A (ja) * 2021-03-19 2022-10-03 大陽日酸株式会社 無機質球状化粒子製造用バーナ及び無機質球状化粒子の製造方法、並びに無機質球状化粒子
CN115030840B (zh) * 2022-04-15 2023-08-29 哈尔滨工程大学 一种零排放的氨-氢发动机燃料喷射系统及运行方法
WO2024039828A1 (en) * 2022-08-18 2024-02-22 L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Method for heating a reformer with an ammonia-fired burner producing a stable flame

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001073796A (ja) 1999-09-02 2001-03-21 Denso Corp 内燃機関の可変サイクル制御装置
JP2009097421A (ja) 2007-10-16 2009-05-07 Toyota Central R&D Labs Inc エンジンシステム
WO2018092478A1 (ja) 2016-11-18 2018-05-24 澤藤電機株式会社 燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05332152A (ja) * 1991-06-25 1993-12-14 Koji Korematsu アンモニア燃焼エンジン
JP2016130619A (ja) * 2015-01-15 2016-07-21 国立大学法人東北大学 低燃焼性燃料燃焼装置
JP7079068B2 (ja) * 2016-12-13 2022-06-01 三菱重工業株式会社 火力発電プラント、ボイラ及びボイラの改造方法
CN107288780A (zh) * 2017-06-09 2017-10-24 厦门大学 带氨裂解装置的动力机构

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001073796A (ja) 1999-09-02 2001-03-21 Denso Corp 内燃機関の可変サイクル制御装置
JP2009097421A (ja) 2007-10-16 2009-05-07 Toyota Central R&D Labs Inc エンジンシステム
WO2018092478A1 (ja) 2016-11-18 2018-05-24 澤藤電機株式会社 燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021025715A (ja) 2021-02-22
CN114174721A (zh) 2022-03-11
WO2021024511A1 (ja) 2021-02-11
US20220243914A1 (en) 2022-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7236348B2 (ja) アンモニアの燃焼方法及びアンモニアの燃焼システム
CN107208883B (zh) 在旋流器的上游和下游具有燃料喷射装置的改进的旋流燃烧器
JP4523054B2 (ja) 燃料電池の改質器用バーナとそれを備えた改質器
JP7324044B2 (ja) 点火システム及び燃焼器
JP2009162478A (ja) 予混合予旋回式プラズマ支援パイロット装置
JP5216369B2 (ja) バーナおよびその運転方法
JP5962579B2 (ja) 燃焼装置
JP7205986B2 (ja) 燃料の燃焼装置
JP2004156895A (ja) バーナ、水素発生装置、及び、燃料電池発電システム
JP4367255B2 (ja) 燃焼装置
JP4051035B2 (ja) 燃料電池に用いられる水素供給装置
WO2021033323A1 (ja) 燃料の燃焼装置
JP3765989B2 (ja) 改質器の加熱方法と加熱装置
US11781748B2 (en) Push/pull furnace and methods related thereto
JP2004214083A (ja) 燃料電池改質器用のバーナー装置
JP7307441B2 (ja) 燃焼器
JP7410642B2 (ja) 特殊バーナ
JP2005042974A (ja) 燃焼装置
JP4235577B2 (ja) バーナ点火部構造
KR102071265B1 (ko) 발전용 연료개질기 및 그 운전방법
JP2005226898A5 (ja)
JP2018206685A (ja) 燃料電池システム
JP2005226898A (ja) 燃焼装置
JP2006100206A (ja) 燃料電池に用いられる水素供給装置の燃焼装置
JPS58187722A (ja) 燃焼炉用バ−ナ−およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211126

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20220907

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20221111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7236348

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150