JP7235920B2 - 香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジ - Google Patents

香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP7235920B2
JP7235920B2 JP2022112825A JP2022112825A JP7235920B2 JP 7235920 B2 JP7235920 B2 JP 7235920B2 JP 2022112825 A JP2022112825 A JP 2022112825A JP 2022112825 A JP2022112825 A JP 2022112825A JP 7235920 B2 JP7235920 B2 JP 7235920B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scent
induction heating
generating
heating member
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022112825A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023014047A (ja
Inventor
龍志 渡邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Future Technology Co Ltd
Original Assignee
Future Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Future Technology Co Ltd filed Critical Future Technology Co Ltd
Priority to PCT/JP2022/027937 priority Critical patent/WO2023286871A1/ja
Publication of JP2023014047A publication Critical patent/JP2023014047A/ja
Priority to JP2023027178A priority patent/JP2023056049A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7235920B2 publication Critical patent/JP7235920B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジに関する。
近年、電気制御式の発熱体を備えた加熱式喫煙具を用いて、熱によって香を含む煙(エアロゾル)を発生させるエアロゾル発生物品(エアロゾルフォーマ)を有する電子たばこのカートリッジの喫煙者が増加してきている。これに伴い、様々な電子タバコ製品が開発されてきている。
例えば、誘導加熱により加熱可能な発熱体(サセプタ)をカートリッジのエアロゾル発生物品に埋め込み、喫煙具側から電磁場を発生させることで、香発生基材を加熱し喫煙することができる電子たばこのカートリッジが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2017-519493号公報
従来技術では、誘電加熱により発熱可能な発熱体である細長いサセプタをエアロゾル発生物品の長軸方向に沿った方向でエアロゾル発生基体中に埋め込み、喫煙具に設けた変動電磁場を発生させるためのインダクタによって前記埋め込まれたサセプタを誘電加熱させ、喫煙可能な程度に前記エアロゾル発生基体を加熱している。しかしながら、従来技術においては、サセプタをエアロゾル発生物品の長軸方向に沿った方向でエアロゾル発生基体中に埋め込んでいるため、エアロゾル発生基体を加熱するのに必要なサセプタの量が多くなるという問題があった。
本発明は、香発生基材を誘導加熱により加熱可能な香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、香発生体を有するカートリッジを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 非タバコ材及び非タバコ成分の少なくともいずれかからなる香発生基材と、
前記香発生基材の周囲の少なくとも一部に配され、誘導加熱により加熱される誘導加熱部材と、
を有する、ことを特徴とする香発生体である。
<2> 前記誘導加熱部材のキュリー温度が250℃以上500℃以下である、前記<1>に記載の香発生体である。
<3> 前記誘導加熱部材がニッケル、鉄、及びステンレス鋼の少なくともいずれかを含む、前記<1>又は<2>のいずれかに記載の香発生体である。
<4> 前記香発生基材と接する領域において、前記香発生基材の周囲を包装する香発生基材包装材が、
前記誘導加熱部材からなる誘導加熱領域を連続で有する、又は、
前記誘導加熱部材からなる誘導加熱領域を不連続で有する、前記<1>から<3>のいずれかに記載の香発生体である。
<5> 前記誘導加熱部材が検温材を含む、前記<1>から<4>のいずれかに記載の香発生体である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の香発生体を有することを特徴とするカートリッジである。
<7> 誘導加熱により加熱される誘導加熱部材を、非タバコ材及び非タバコ成分の少なくともいずれかからなる香発生基材の周囲に配する香発生基材包装工程を含むことを特徴とする香発生体の製造方法である。
<8> 前記香発生基材包装工程が、
筒状の前記誘導加熱部材に前記香発生基材を充填する工程、及び
前記香発生基材を膜状の前記誘導加熱部材で巻回する工程、の少なくともいずれかを含む、前記<7>に記載の香発生体の製造方法である。
本発明によると香発生基材を誘導加熱により加熱可能な香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、香発生体を有するカートリッジを提供することができる。
図1Aは、本発明の香発生体を有するカートリッジの斜視図である。 図1Bは、図1Aに示すカートリッジのA-A’面における断面の一例を示す断面図である。 図1Cは、図1Aに示すカートリッジの他の一例を示す展開図である。 図2Aは、本発明の香発生体の一例を示す斜視図である。 図2Bは、図2Aに示す香発生体の一例を示す展開図である。 図2Cは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図2Dは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図2Eは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図2Fは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図2Gは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図2Hは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図2Iは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図2Jは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図2Kは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図2Lは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。 図3Aは、筒状の誘導加熱部材に香発生基材を充填する工程の一例を示す模式図である。 図3Bは、筒状の誘導加熱部材に香発生基材を充填する工程の他の一例を示す模式図である。 図3Cは、筒状の誘導加熱部材に香発生基材を充填する工程の他の一例を示す模式図である。 図4Aは、香発生基材を膜状の誘導加熱部材で巻回する工程の一例を示す模式図である。 図4Bは、香発生基材を膜状の誘導加熱部材で巻回する工程の他の一例を示す模式図である。 図4Cは、香発生基材を膜状の誘導加熱部材で巻回する工程の他の一例を示す模式図である。 図4Dは、香発生基材を膜状の誘導加熱部材で巻回する工程の他の一例を示す模式図である。 図4Eは、香発生基材を膜状の誘導加熱部材で巻回する工程の他の一例を示す模式図である。 図5Aは、本発明のカートリッジの製造工程の一例を示す模式図である。 図5Bは、本発明のカートリッジの製造工程の他の一例を示す模式図である。 図5Cは、本発明のカートリッジの製造工程の他の一例を示す模式図である。 図5Dは、本発明のカートリッジの製造工程の他の一例を示す模式図である。 図5Eは、本発明のカートリッジの製造工程の他の一例を示す模式図である。 図5Fは、本発明のカートリッジの製造工程の他の一例を示す模式図である。 図6Aは、本発明のカートリッジを使用するための喫煙具の一例を示す斜視図である。 図6Bは、図6Aに示す喫煙具のB-B’面における断面の一例を示す断面図である。 図6Cは、本発明のカートリッジを図6Aに示す喫煙具に装着したときの一例を示す斜視図である。 図6Dは、図6Cに示す喫煙具に本発明のカートリッジを装着したときのB-B’面における断面の一例を示す断面図である。
本発明の香発生体は、所謂、電子たばこのカートリッジに用いることができ、加熱によって香りを発生させる基材を有するものである。
本明細書において、香発生基材、香発生体、(電子タバコ)カートリッジ、及び喫煙具は、それぞれ、喫煙に用いるものである。
本明細書において、喫煙は、タバコ成分を含む香発生基材及びそれを基材によって巻き上げられた香発生体を加熱することによって生成するエアロゾルの喫煙に限定されるものではなく、タバコ材又はタバコ成分を含まない非タバコ材及び非タバコ成分の少なくともいずれかからなる香発生基材及び香発生体を加熱することによって生成するエアロゾルの香りを楽しむことを含む。なお、タバコ材とはタバコの葉を含有する材料を意味し、タバコ成分とはタバコ葉から抽出された成分又はタバコ葉から抽出された成分と同じ成分を意味する。
また、「電子タバコ互換カートリッジ」と呼称されるものも、タバコ成分を含むか否かに関わらず、単に「タバコ成分を含む電子タバコカートリッジと相互に交換して使用可能な(互換性有の)カートリッジ」と定義される。
「喫煙」は、一般的に、ナス科タバコ属のタバコの葉又はタバコ成分を含む素材を燃焼又は加熱して生成するニコチンやタール等を含む煙を吸うことを意味するが、本明細書では「煙を楽しむ」、「煙を味わう」、「煙を堪能する」の意味であり、煙の素となるものは、タバコ材又はタバコ成分を含むものに限定されず、非タバコ材又は非タバコ成分だけのものも使用される。
また、前記煙には、例えば、エアロゾル等の空気中に分散した液滴のように、「煙に見えるもの」及び「煙状のもの」も含まれる。
更に、本明細書における「香り」は、素材そのものから漂う香り(フレグランス)、加熱されたときに空間に漂う香り(アロマ)、吸引したときに口に漂う香り(フレーバー)等を含む。
本明細書において、「喫煙具」は香発生基材を加熱させ、香(又は煙)を発生させるものを意味し、喫煙具自体が熱源である場合、及び喫煙具自体は発熱せずに香発生基材に発熱を誘起させる場合のいずれの場合も含む。
まず、本発明の香発生体を説明する前に、喫煙時に用いる、本発明の香発生体を有するカートリッジについて図面を参照して説明する。
図1Aは、本発明の香発生体を有するカートリッジの斜視図である。
図1Aに示すように、カートリッジ100は、香発生体10と、マウスピース20とを有する。マウスピース20は、支持部材21と、フィルター22とを有する。香発生体10は、後述する香発生基材11を内包している。図1Aに示すカートリッジ100は、円柱形状の場合を示したが、カートリッジ100の形状としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。当該カートリッジ100の形状としては、例えば、その長軸方向と直交する断面の形状が円形、楕円形、多角形、星形、不定形などが挙げられる。図1Aに示すように、カートリッジ100は、香発生体10と、支持部材21と、フィルター22とを連接して配置されている。
図1Bは、図1Aに示すカートリッジのA-A’面における断面の一例を示す断面図である。図1Bに示すカートリッジ100において、香発生体10は香発生基材11の周側面に誘導加熱部材12を有し、香発生体10と、支持部材21と、フィルター22とをこの順で並べ、包装部材101によりまとめて包装されている。
図1Cは、図1Aに示すカートリッジの他の一例を示す斜視図である。図1Cは、カートリッジ100において、香発生体10と、支持部材21と、フィルター22とのそれぞれを構成する部材について説明する展開図の一例である。図1Cに示すように、フィルター22はフィルター包装部材31により包装されていてもよい。
次に、本発明の香発生体について、詳細に説明をする。
(香発生体)
本発明の香発生体は、香発生基材と、前記香発生基材の周囲の少なくとも一部に配され、誘導加熱により加熱される誘導加熱部材と、を有し、更に必要に応じて、その他の部材(A)を有する。
本発明の香発生体は、非タバコ材及び非タバコ成分の少なくともいずれかからなる香発生基材と、前記香発生基材の周囲の少なくとも一部に配され、誘導加熱により加熱される誘導加熱部材と、を有することにより、前記香発生基材を喫煙可能な程度に加熱するために必要な誘導加熱部材(サセプタ)の量を低減させることができることを見出した。
また、本発明の香発生体は、喫煙具側に発熱体を備えずに香発生基材を加熱することができるため、喫煙具の構造を簡便にすることができ、喫煙具の汚れの発生を抑制することができることを見出した。
<誘導加熱部材>
前記誘導加熱部材は、前記香発生基材の周囲の少なくとも一部に配され、誘導加熱により加熱される部材である。
前記誘導加熱部材が、前記香発生基材の周囲の少なくとも一部に配されていることによって、誘導加熱により前記誘導加熱部材を発熱させることで、前記香発生部材を喫煙可能な程度に加熱することができる。
ここで、前記香発生基材の周囲とは、単体の香発生基材の最表面、及び複数の香発生基材をまとめて1つの固体とみたときの最表面、の少なくともいずれかを意味する。
前記誘導加熱部材の構造としては、前記香発生基材の周囲の少なくとも一部に配することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記誘導加熱部材の構造としては、例えば、膜状構造、複数の膜が重なった層状構造、膜に孔を有する多孔質構造、網目状の構造などが挙げられる。
前記誘導加熱部材の材質としては、誘導加熱で加熱させることができる材質であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記誘導加熱部材の材質としては、キュリー温度が200℃以上であるものが好ましく、250℃以上500℃以下であるものがより好ましく、300℃以上390℃以下であるものがさらに好ましい。
前記誘導加熱部材の具体的な材質としては、例えば、鉄、ステンレス鋼、ニッケル、真鍮、チタン、アルミニウム、銅、炭素素材(例えば、カーボン、グラファイト)などが挙げられる。これらの中でも、ステンレス鋼、ニッケルが好ましい。当該誘導加熱部材の材質がステンレス鋼、ニッケルであると、誘導加熱により前記香発生基材を喫煙可能な程度に加熱することができる。
また、前記誘導加熱部材は、強磁性体を主成分として含む金属材料を含んでいてもよい。例えば、強磁性体である鉄、クロム、及びアルミニウムからなる合金や、強磁性体である鉄及びニッケルからなる合金などが挙げられる。当該強磁性体としては、例えば、鉄、コバルト、及びニッケルなどが挙げられる。
本明細書において「強磁性体を主成分として含む金属材料」とは、金属材料全質量に対して、強磁性体を少なくとも60質量%以上含むことを示し、金属材料全質量に対して80質量%以上含むことが好ましい。
前記誘導加熱部材の大きさとしては、誘導加熱で前記香発生基材を喫煙可能な程度に加熱させることができる大きさであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記誘導加熱部材の形状としては、前記香発生基材の周囲の少なくとも一部に配することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記誘導加熱部材の形状としては、例えば、平面視したときの展開図が矩形、円形、楕円形、多角形、星形、不定形になる形状などが挙げられる。
また、前記誘導加熱部材は、基材として香発生基材包装材上に配していてもよい。
前記「香発生基材包装材」とは、後述する前記香発生基材を包装するための基材である。
前記香発生基材包装材の形状としては、前記香発生基材を包装することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、矩形などが挙げられる。
前記香発生基材包装材の構造、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記香発生基材包装材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記香発生基材包装材の材質としては、例えば、紙、スーパーエンジニアプラスチックなどが挙げられる。
前記香発生基材包装材上に配した前記誘導加熱部材の配置としては、前記香発生基材包装材上の少なくとも一部に前記誘導加熱部材が配されていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記香発生基材包装材上に配した前記誘導加熱部材の配置としては、例えば、前記香発生基材包装材において前記香発生基材と接する領域の全ての領域に配されていてもよく、前記香発生基材包装材において前記香発生基材と接する領域の一部の領域に配されていてもよい。
前記香発生基材包装材において前記香発生基材と接する領域の一部の領域に配されている場合としては、例えば、前記香発生基材包装材が、前記香発生基材と接する領域において、前記誘導加熱部材からなる誘導加熱領域を連続で有すること、又は前記誘導加熱部材からなる誘導加熱領域を不連続で有することが好ましい。
前記誘導加熱部材を誘電加熱により加熱する方法としては、例えば、変動電磁場内に前記誘導加熱部材を配置することによって電流を誘起する方法などが挙げられる。変動電磁場内に前記誘導加熱部材を配置することによって電磁誘導により電流が誘起され、前記誘導加熱部材の抵抗によって発熱させることができる。
前記誘導加熱部材を前記香発生基材包装材上に配する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタリング、インクジェット印刷などが挙げられる。
<香発生基材>
前記香発生基材としては、非タバコ材及び非タバコ成分の少なくともいずれかからなるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリセリンやプロピレングリコール等のエアロゾルを生成するエアロゾルフォーマ、乾燥及び粉砕された非タバコ植物などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
-エアロゾルフォーマ-
前記エアロゾルフォーマとしては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、トリエチレングリコール、乳酸、ジアセチン(グリセリンジアセタート)、トリアセチン(グリセリントリアセタート)、トリエチレングリコールジアセタート、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸メチル、ドデカンジオン酸ジメチル、テトラデカンサンジオン酸ジメチルなどが挙げられる。これらの中でも、グリセリン、プロピレングリコールが好ましい。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記エアロゾルフォーマの含有量としては、前記香発生基材の全量に対して1質量%以上80質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
-非タバコ植物-
本明細書における「タバコ植物」としては、例えば、ナス科タバコ属に分類されるニコチアナ・タバカムやニコチアナ・ルスチカなどが挙げられる。
本明細書における「非タバコ植物」としては、タバコ植物以外の植物であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハーブやスパイスとして使用されている植物、茶類、イネ科植物、マメ科植物、きのこ類、生薬などが挙げられる。
前記非タバコ植物としては、例えば、タバコ植物以外の植物の根(塊根(イモ類等を含む)、担根体等)、地下茎(鱗茎、球茎、塊茎、根茎等)、茎、皮(茎皮、樹皮等を含む)、葉、種子、果実、花(花弁、雄蕊、雌蕊等を含む)、樹木の幹や枝等の様々な部位が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記塊根としては、例えば、ダリア、サツマイモ、キャッサバ、キクイモなどが挙げられる。
前記担根体としては、例えば、ヤマノイモ属(ヤマノイモ、自然薯、ナガイモ等のヤムイモ類)などが挙げられる。
前記鱗茎としては、例えば、タマネギ、ヒガンバナ、チューリップ、ヒヤシンス、ニンニク、ラッキョウ、ユリなどが挙げられる。
前記球茎としては、例えば、クロッカス、グラジオラス、フリージア、アヤメ、サトイモ、コンニャクなどが挙げられる。
前記塊茎としては、例えば、コンニャク、シクラメン、アネモネ、べゴニア、チョロギ、ジャガイモ、アピオス(ほど芋)などが挙げられる。
前記根茎としては、例えば、カンナ、ハス(レンコン)、ショウガ、その他として、カブ、ゴボウ、ニンジン、ダイコン、クズなどが挙げられる。
前記茎としては、例えば、アスパラガス、タケノコ、ウド、ダイコン、ヤーコンなどが挙げられる。
上記イモ類又は以下に挙げる植物には、炭水化物が含有され、非タバコ植物の少なくとも一部の材料として好ましく用いられる。前記炭水化物を含有する材料としては、例えば、澱粉が挙げられる。
前記澱粉としては、例えば、コーンスターチ(とうもろこし)、ばれいしょ澱粉(じゃがいも)、かんしょ澱粉(サツマイモ)、タピオカ澱粉(タピオカ)などが挙げられる。前記澱粉は、増粘剤、安定剤等として使用することもできる。
前記澱粉が架橋することによって、香発生基材の耐酸性、耐熱性、耐シェア性を向上させることができる。また、前記澱粉のエステル化及びエーテル化の少なくともいずれかにより、香発生基材の保存安定性、糊化促進を向上させることができる。さらに、前記澱粉の酸化によりフィルム性、保存安定性等を図ることができる。
また、前記澱粉以外にも、植物や海藻から得られる糖類を使用することができる。
前記植物から得られる糖類の材料としては、例えば、植物種子、樹液、果実などが挙げられる。
前記植物種子から得られる糖類としては、例えば、タマリンドシードガム、グアーガム、ローカストビーンガムなどが挙げられる。
前記樹液から得られる糖類としては、例えば、アラビアガム、カラヤガムなどが挙げられる。
前記果実から得られる糖類としては、例えば、ペクチンなどが挙げられる。
その他の植物から得られる糖類としては、例えば、セルロース、アガロースを主成分とするコンニャクマンナン、大豆多糖類などが挙げられる。
更に、カチオン化グアーガムのように糖類を変性したものを使用することができる。
前記海藻から得られる糖類としては、例えば、カラギナン(カッパカラギナン、イオタカラギナン、ラムダカラギナンの3タイプに分類される)、寒天、アルギン酸などが挙げられる。
前記海藻から得られる糖類としては、カラギナン金属塩、アルギン酸Na等の塩としても用いることもできる。
--ハーブやスパイスとして使用されている植物--
前記ハーブやスパイスとして使用されている植物としては、例えば、くちなしの実、こぶみかんの葉、みょうが、よもぎ、わさび、アジョワンシード、アニス、アルファルファ、エキナセア、エシャロット、エストラゴン、エバーラスティングフラワー、エルダー、オールスパイス、オリスルート、オレガノ、オレンジピール、オレンジフラワー、オレンジリーフ、カイエンチリペッパー(カイエンヌチリペッパー)、カモミールジャーマン、カモミールローマン、カルダモン、カレーリーフ、ガーリック(にんにく)、キャットニップ、キャラウェイ、キャラウェイシード、キンモクセイ、クミン、クミンシード、クローブ、グリーンカルダモン、グリーンペッパー、コーンフラワー、サフラン、シダー、シナモン、ジャスミン、ジュニパーベリー、ジョロキア、ジンジャー(しょうが)、スターアニス、スペアミント、スマック、セイジ、セボリ(セイボリー)、セロリ、セロリシード、ターメリック(ウコン)、タイム、タマリンド、タラゴン、チャービル(セルフィーユ)、チャイブ、ディル、ディルシード、トマト(ドライトマト)、トンカ豆、ドライパクチー、ナツメグ、ハイビスカス、ハバネロ、ハラペーニョ、バーズアイ、バジル、バニラ、パクチー(コリアンダー)、パセリ、パプリカ、ヒソップ、ピメンツデスペレット、ピンクペッパー、フェヌグリークシード、フェンネル、ブラウンマスタード、ブラックカルダモン、ブラッククミン、ブラックペッパー、べチバー、ペニーロイヤル、ペパーミント(ハッカ)、ホースラディッシュ、ホワイトペッパー、ホワイトマスタード、ポピーシード、ポルチーニ、マジョラム、マスタードシード、マニゲット、マリーゴールド、マルバフラワー、メース、ヤローフラワー、ユーカリ、ラべンダー、リコリス、リンデン、レッドクローバー、レッドペッパー、レモングラス、レモンバーベナ、レモンバーム、レモンピール、ローズ(バラ)、ローズバッズ(パープル)、ローズヒップ、ローズペダル、ローズマリー、ローズレッド、ローレル(ローリエ)、ロングペッパー、胡麻(生胡麻、煎り胡麻)、黄金唐辛子、花椒(ホアジャオ)、三鷹、山椒、唐辛子、柚子などを使用できる。
また、ミックススパイス(例えば、五香粉、ガラムマサラ、ラスエルハヌート、バリグール、チキンカレーマサラ、タンドリーマサラ、カトルエピス、エルブ・ド・プロバンス)や、ポプリ等として使用されている様々な植物の混合物も使用できる。
--茶類--
前記茶類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、同じ植物であっても加工法によっては異なる茶になるため、いずれの茶も使用することができる。
前記茶類としては、例えば、日本茶、紅茶、明日葉茶、甘茶、アマチャヅル茶、アロエ茶、イチョウ葉茶、ウーロン茶、ウコン茶、ウラジロガシ茶、エゾウコギ茶、オオバコ茶、カキオドシ茶、柿の葉茶、カミツレ茶、カモミールティ、河原決明茶、カリン茶、菊花茶、ギムネマ茶、グァバ茶、クコ茶、柔の葉茶、黒豆茶、ゲンノショウコ茶、玄米茶、ゴボウ茶、コンフリー茶、毘布茶、桜茶、サフラン茶、シイタケ茶、シソ茶、ジャスミン茶、しょうが茶、スギナ茶、セキショウ茶、センブリ茶、ソバ茶、タラノキ茶、タンポポ茶、甜茶、ドクダミ茶、杜仲茶、ナタマメ茶、ニワトコ茶、ネズミモチ茶、ハトムギ茶、ハブ茶、ビワの葉茶、プーアル茶、紅花茶、松葉茶、マテ茶、麦茶、メグスリノキ茶、ヨモギ茶、ユーカリ茶、羅漢果茶、ルイボスティ、ゴーヤ茶などが挙げられる。これらの茶については、飲用後の茶殻を使用してもよい。茶殻等を使用すれば、高価なお茶等を再利用して有効活用できるというメリットがある。
また、モモ、ブルーベリー、レモン、オレンジ、リンゴ、バナナ、パイナップル、マンゴー、葡萄、キンカン、メロン、梅、アーモンド、カカオ、コーヒー、ピーナッツ、ひまわり、オリーブ、クルミ、その他ナッツ類等の食用果実(果肉部分)や種子も、前記茶類として使用することができる。
--イネ科植物--
前記イネ科植物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インディカ種(インド型、大陸型、長粒種)、グラベリマ種(アフリカイネ)、サティバ種(アジアイネ)、ジャバニカ種(ジャワ型、熱帯島嶼形、大粒種)、ジャポニカ種(日本型、温帯島嶼型、短粒種)、ネリカ種(アジアイネとアフリカイネの種間雑種)のコメなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらは、粉又は糠としても使用することができる。
その他のイネ科植物としては、例えば、アワ、エンバク(カラス麦の栽培品種、オーツ麦)、オオムギ(大麦)、カラスムギ、キビ、コドラ(コードンビエ)、コムギ(小麦)、シコクビエ、テフ、トウジンビエ、ハダカムギ(オオムギの変種)、ハトムギ(種子ではなく果実である)、ヒエ、フォニオ、マコモ、モチムギ(オオムギのモチ種)、モロコシ(タカキビ、コウリャン、ソルガム)、トウモロコシ、ライムギ(ライ麦)などが挙げられる。
--マメ科植物--
前記マメ科植物としては、例えば、黒豆、アズキ、イナゴマメ、インゲンマメ、エンドウキマメクラスタマメグラスピー、ケツルアズキ、ササゲ、シカクマメ、ゼオカルパマメ、ソラマメ、ダイズ、タケアズキ、タチナタマメ、タマリンド、テパリービーン、ナタマメ、ハツショウマメ、バンバラマメ、ヒヨコマメ、フジマメ、ベニバナインゲン、ホースグラム、モスビーン、ライマメ、ラッカセイ、リョクトウ、ルピナス、レンズマメ、レンズマメ(ヘントウ)などが挙げられる。
--きのこ類--
前記きのこ類としては、例えば、シイタケ、マツタケ、ハツタケ、シメジ、ショウロ、マッシュルーム、ハラタケなどが挙げられる。
--生薬--
前記生薬としては、例えば、藍草(アイソウ)、茜根(アカネコン)、赤目柏(アカメガシワ)、阿仙薬(アセンヤク)、安息香(アンソクコウ)、威霊仙(イレイセン)、菌陳蕎(インチンコウ)、茴香(ウイキョウ)、ウコン(ターメリック)、烏梅(ウバイ)、烏薬(ウヤク)、裏白柏(ウラジロガシ)、ウワウルシ、営実(エイジツ)、延胡索(エンゴサク)、延命草(エンメイソウ)、黄耆(オウギ)、黄今(オウゴン)、黄精(オウセイ)、黄柏(オウバク)、黄連(オウレン)、桜皮(オウヒ)、弟切草(オトギリソウ)、遠志(オンジ)、槐花(カイカ)、薤白(ガイハク)、夏枯草(カゴソウ)、訶子(カシ)、何首烏(カシュウ)、莪朮(ガジュツ)、霍香(カッコウ)、葛根(カッコン)、カミツレ、瓜呂根(カロコン)、瓜呂仁(カロニン)、乾姜(カンキョウ)、甘草(カンゾウ)、款冬花(カントウカ)、艾葉(ガイヨウ)、桔梗(キキョウ)、枳具子(キグシ)、枳殻(キコク)、枳実(キジツ)、菊花(キクカ)、橘皮(キッピ)、▲きょう▼活(キョウカツ)、杏仁(キョウニン)、金柑(キンカン)、金銀花(キンギンカ)、金銭草(キンセンソウ)、枸杞子(クコシ)、枸杞葉(クコヨウ)、苦参(クジン)、胡挑(クルミ)、苦棟皮(クレンピ)、黒文字(クロモジ)、瞿麦(クバク)、荊芥(ケイガイ)、桂皮(ケイヒ)、決明子(ケツメイシ)、牽牛子(ケンゴシ)、玄参(ゲンジン)、膠飴(コウイ)、紅花(コウカ)、合歓皮(ゴウカンピ)、降香(コウコウ)、香鼓(コウシ)、香需(コウジユ)、紅参(コウジン)、香附子(コウブシ)、粳米(コウベイ)、厚朴(コウボク)、藁本(コウホン)、五加皮(ゴカヒ)、牛膝(ゴシツ)、呉茱萸(ゴシュユ)、虎杖根(ゴジョウコン)、牛蒡子(ゴボウシ)、五昧子(ゴミシ)、柴胡(サイコ)、細辛(サイシン)、サフラン、山帰来(サンキライ)、山査子(サンザシ)、山梔子(サンシシ)、山茱萸(サンシュユ)、山豆根(サンズコン)、酸棗仁(サンソウニン)、山椒(サンショウ)、三稜(サンリョウ)、山薬(サンヤク)、地黄(ジオウ)、紫苑(シオン)、地骨皮(ジコッピ)、紫根(シコン)、紫蘇子(シソシ)、紫蘇葉(シソヨウ)、▲しつ▼藜子(シツリシ)、柿帯(シテイ)、地膚子(ジフシ)、芍薬(シャクヤク)、蛇床子(ジャショウシ)、沙参(シャジン)、車前子(シャゼンシ)、車前草(シャゼンソウ)、縮砂(シュクシャ)、十薬(ジュウヤク)、生姜(ショウキョウ)、棕櫚実(シュロジツ)、棕櫚葉(シュロヨウ)、升麻(ショウマ)、小麦(ショウバク)、菖蒲根(ショウブコン)、辛夷(シンイ)、女貞子(ジョテイシ)、秦皮(シンピ)、神麹(シンキク)、奏ぎょう(ジンギョウ)、充蔚子(ジュウイシ)、椒目(ショクモク)、青皮(セイヒ)、石菖根(セキショウコン)、石榴実皮(セキリュウジツヒ)、石斛(セッコク)、川弓(センキュウ)、前胡(ゼンコ)、川骨(センコツ)、旋覆花(センプクカ)、接骨木(セッコツボク)、草果(ソウカ)、皀角刺(ソウカクシ)、桑寄生(ソウキセイ)、蒼耳子(ソウジシ)、蒼朮(ソウジュツ)、側柏葉(ソクハクヨウ)、続断(ゾクダン)、桑白皮(ソウハクヒ)、蘇木(ソボク)、蘇葉(ソヨウ)、ソウ莢(キョウ)、大黄(ダイオウ)、大棗(タイソウ)、大腹皮(ダイフクヒ)、沢瀉(タクシヤ)、丹参(タンジン)、竹如(チクジョ)、竹節人参(チクセツニンジン)、竹葉(チクヨウ)、知母(チモ)、地楡(チユ)、丁子(チョウジ)、釣腰鈎(チョウトウコウ)、陳皮(チンピ)、天南星(テンナンショウ)、天麻(テンマ)、天門冬(テンモントウ)、冬瓜子(トウガシ)、当帰(トウキ)、唐胡麻(トウゴマ)、党参(トウジン)、灯芯草(トウシンソウ)、桃仁(トウニン)、橙皮(トウヒ)、兎絲子(トシシ)、栃実(トチノミ)、杜仲(トチュウ)、独活(ドッカツ)土瓜根(ドカコン)、肉従容(ニクジュヨウ)、ニクズク、忍冬(ニンドウ)、人参(ニンジン)、貝母(バイモ)、麦芽(バクガ)、柏子仁(ハクシニン)、白扁豆(ハクヘンズ)、麦門冬(バクモントウ)、破胡紙(ハコシ)、簿荷(ハッカ)、蕃果(バンカ)、半夏(ハンゲ)、反鼻(ハンビ)、板藍根(バンヲンコン)、半枝連(ハンシレン)、百合根(ユリネ)白止(ビャクシ)、白花蛇舌草(ビャクカジャゼツソウ)、百部根(ヒャクブコン)、白朮(ビャクジュツ)、檳榔子(ビンロウジ)、防已(ボウイ)、茅根(ボウコン)、防風(ボウフウ)、蒲黄(ホウオウ)、蒲公英根(ホウエイコン)、牡丹皮(ボタンピ)、麻黄(マオウ)麻子仁(マシニン)、蔓荊子(マンケイシ)、松脂(マツヤニ)、木適(モクツウ)、木瓜(モッカ)、木香(モッコウ)、没薬(モツヤク)、木賊(モクゾク)、射干(ヤカン)、益智(ヤクチ)、夜交藤(ヤコウトウ)、羅漢果(ラカンカ)、蘭草(ランソウ)、竜眼肉(リュウガンニク)、竜胆(リュウタン)、良姜(リョウキョウ)、霊芝(レイシ)、連翹(レンギョウ)、達銭草(レンセンソウ)、蓮肉(レンニク)、芦根(ロコン)などを挙げることができる。
その他の非タバコ植物としては、例えば、アオサ、アオノリ、アカモク、アサクサノリ、アラメ、イワノリ(岩海苔)、エゴノリ、オゴノリ、ガゴメコンブ、カジメ、ガニアシ、クビレズタ、クロメ、コンブ、スサビノリ、ダルス、チシマクロノリ、ツルアラメ、テングサ、トロロコンブ、ネコアシコンブ属、ノリ(海苔)、ハバノリ、ヒジキ、ヒトエグサ、ヒロメ、フノリ、ボウアオノリ、マコンブ、メカブ、モズク、ワカメなどが挙げられる。また、ソバ、アマランス(アマランサス、センニンコク)、キヌア、ダッタンソバ等や、さとうきび(糖蜜の搾りかすでもよい)、てんさい(ビート)、ヒノキ、松、杉、ヒバ、椿、白檀等芳香を有する樹木の幹や枝、これらの樹皮や葉、根等、シダ類、コケ類なども、その他の非タバコ植物として使用することができる。
また、前記非タバコ植物としては、例えば、日本酒、ワイン等の発酵酒を製造する際の副産物や絞りかす(酒粕、葡萄の絞りかす(葡萄の皮や種子、果軸等からなる))なども使用できる。そして、上述した種々の植物を混合して使用してもよいし、上述した以外の非タバコ植物を使用することもできる。
前記非タバコ植物は、前記非タバコ植物の抽出物、所謂、エキスも使用することができる。当該抽出物の形態としては、液体、水あめ状、粉末、顆粒、溶液などが挙げられる。
前記非タバコ植物の含有量としては、前記香発生基材の全量に対して1質量%以上80質量%以下が好ましい。
-その他の材料-
前記香発生基材には、前記香発生基材となる材料以外のその他の材料を含有させることもできる。
前記その他の材料としては、例えば、結合剤、増粘剤、香味料、抗菌性保存剤などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
--結合剤及び増粘剤--
前記結合剤は、単独の前記香発生基材同士を結合(接着)させることができる。
前記増粘剤は、前記香発生基材をシート状に成形加工する際に、前記香発生基材を含む組成物を適正な粘度に調整することができる。
前記結合剤又は前記増粘剤としては、例えば、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、ローカストビーンガム、カラギーナン、寒天、アルギン酸、ペクチン等の多糖類;ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース系多糖類;デンプン及びデキストリン等のデンプン系多糖類;これらの多糖類と金属イオンとを含有する有機酸塩、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。これらは1種で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、セルロースを微結晶化させた微結晶セルロース、架橋結合の多い架橋ポリビニルピロリドンが好ましい。
前記微結晶セルロースは、前記香発生基材をシート状に成形加工する際に、成形加工機と前記香発生基材との接着を防止すると共に、成形した前記香発生基材の形状を維持する効果を向上させることができる。
前記架橋ポリビニルピロリドンは、香成分を維持させる効果と共に、成形した前記香発生基材の形状を維持する効果を向上させることができる。
前記微結晶セルロースとは、パルプを酸で加水分解・精製した、高純度の流動性ある結晶化したセルロース粉末で、水、エタノール等の有機溶媒には溶解せず、医薬の錠剤成形用の賦形剤として用いられている。これは、微結晶セルロースの流動性と体積変化が大きい高圧縮性により、直打法による錠剤の成形における、凝集破壊の防止、金型との付着防止等に効果的であるためである。本発明においても、微結晶セルロースを添加することによって、例えば、三本ロールのロール成形による香発生基材を製造するためのシート製造において、シートの凝集破壊及び金属ロールの付着を効果的に防止することができる。
前記微結晶セルロースは、粉体のままでも、水等の溶媒に分散させた懸濁液としても投入することができる。溶媒に分散させる場合には、高速攪拌機や高圧ホモジナイザー等を使用することが好ましい。
前記微結晶セルロースの添加量は、香発生基材全量に対して、1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上12質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上10質量%以下であることが更に好ましい。
前記微結晶セルロースの平均粒子径は、30μm以上200μm以下が好ましく、50μm以上150μm以下がより好ましく、70μm以上120μm以下が更に好ましい。当該微結晶セルロースの平均粒子径が30μm以上であると、香発生基材を製造するためのシート製造において、シートの凝集破壊を防止する効果に優れ、当該微結晶セルロースの平均粒子径が200μm以下であると、当該シートと金属ロールとの付着を効果的に防止することができる。
なお、上記微結晶セルロースの平均粒子径は、JISK0069:1992に記載の方法により、篩分け法によって求められた値である。つまり、上記平均粒子径は、複数の篩による試験結果について、目開きの大きいほうからの質量の積算を行い、その質量50%に相当する径をいうが、その際に、目開き250μmの篩上残留物が8質量%以下であって、目開き75μmの篩上残留物が45質量%以上であることがより好ましい。目開き250μmの篩上残留物が8質量%以下の場合は、篩分けされた微結晶セルロースがシートの凝集破壊を防止する効果を有し、目開き75μmの篩上残留物が45質量%以上の場合は、シートと金属ロールとの付着を防止することができる。
前記微結晶セルロースの質量平均分子量(Mw)は、10,000以上200,000以下であることが好ましく、10,000以上100,000以下であることがより好ましく、20,000以上60,000以下であることがより更に好ましい。前記微結晶セルロースの質量平均分子量(Mw)が10,000以上であると、香発生基材を製造するためのシート製造において、シートの凝集破壊を抑制する効果に優れ、前記微結晶セルロースの質量平均分子量(Mw)が100,000以下であると、シートの凝集破壊を抑制する効果に加えて、シートと金属ロールとの付着を効果的に防止することができる。
なお、セルロースの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定することができる。例えば、特開平6-109715号公報にあるような測定法が採用され、標準試料としては、ポリエチレングリコール等を適宜用いる。
前記結合剤及び前記増粘剤の少なくともいずれかの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
--香味料--
前記香味料としては、例えば、はっか、ココア、コーヒー、紅茶のエキス、β-シクロデキストリンなどが挙げられる。
前記タバコ植物及び前記非タバコ植物の少なくともいずれかを用いただけでは、芳香成分がもの足りない場合に、香味料を添加することが好ましい場合がある。
前記β-シクロデキストリンは、メントール等のフェノール系水酸基を有する芳香成分を維持させる効果がある。
前記香味料の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
--抗菌性保存剤--
前記抗菌性保存剤としては、例えば、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記抗菌性保存剤は、植物の保存安定性を向上させることができる。
前記抗菌性保存剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記香発生基材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記香発生基材の形状としては、例えば、球形状、不定形の粉末状、扁平のシート形状、棒状などが挙げられる。これらの中でも、扁平のシート形状が好ましい。扁平のシート形状としては、平坦な表面を有していれば特に制限はなく、例えば、平面視したときの形状が長方形となる短冊形状、平面視したときの形状が正方形となる形状などが挙げられる。これらの中でも、短冊形状がより好ましい。
前記香発生基材の形状が短冊形状である場合、長尺方向に垂直な断面の長軸の長さと短軸の長さとのアスペクト比が1:1~30:1であり、長尺方向の長さと短軸の長さとのアスペクト比が40:1~3600:1であること好ましい。特に、上記長軸の長さと短軸の長さとのアスペクト比は、2:1~20:1であることが好ましく、5:1~20:1であることがより好ましい。
前記アスペクト比は、長尺方向に並んでいる前記香発生基材が、長尺方向と垂直方向から包むように円柱状に成形される際の易動度と密接な関係があり、気体流路を確保しつつ、充填率を高めることができる。従って、長尺方向に垂直な断面の長軸の長さと短軸の長さとのアスペクト比が30:1を超え、長尺方向の長さと短軸の長さとのアスペクト比が3600:1を超えると、香発生体が長軸方向の面で接する頻度が高くなると共に、易動度が極端に低下して、一次凝集体及び二次凝集体を形成することが困難となる。
また、長軸の長さと短軸の長さとのアスペクト比が1:1の場合、製造条件によっては、香発生体が、最密充填構造のように配列してしまう場合もある。
前記香発生基材の長尺方向に垂直な断面の形状は、等方性の、正三角形、正方形、及び、正五角形等の正多角形、並びに、円形であっても問題はないが、異形気体流路を形成する上では、短軸と長軸を有する長方形及び楕円形等であることがより好ましく、略長方形であることがより好ましい。
前記香発生基材の形状が扁平のシート状である場合の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記香発生基材の構造、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記香発生基材の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記香発生基材の製造方法としては、例えば、特許第6705042号、特開2021-65222号公報に記載の方法などが挙げられる。
<その他の部材(A)>
前記その他の部材(A)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、検温材などが挙げられる。
-検温材-
前記検温材は、前記香発生体の温度を測る部材である。
前記検温材としては、前記香発生体の温度を測ることができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記検温材としては、例えば、所定の温度以上になると、強磁性体が常磁性体に変化する、又は常磁性体が強磁性体に変化する、キュリー温度を有する材質の部材などが挙げられる。
前記キュリー温度を有する材質としては、例えば、Co、Fe、FeOFe、NiOFe、CuOFe、MgOFe、MnBi、Ni、MnSb、MnOFe、YFe12、CrO、MnAs、Gd、Dyなどが挙げられる。これらの中でもNiが好ましい。なお、前記誘導加熱部材と併せて前記検温材を用いる場合には、異なる材質のものを用いることが好ましい。
前記検温材の形状、構造、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明の香発生体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円柱、多角柱などが挙げられる。
本発明の香発生体の構造、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
次に、本発明の香発生体の実施形態について、図面を参照してより詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図2Aは、本発明の香発生体の一例を示す斜視図である。
図2Aに示す香発生体10は、円柱状の形状に成形されており、芯部には香発生基材11を有し、香発生基材11の周側面に誘導加熱部材12を有する。
図2Bは、図2Aに示す香発生体10の一例を示す展開図である。図2Bに示すように、図2Aに示す香発生体10は、香発生基材11の周側面に矩形の誘導加熱部材12を有することで、香発生基材11を円柱状に成形している。
第1の実施形態のようにすることで、喫煙具からの誘導加熱により喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することができる。
<第2の実施形態>
図2Cは、本発明の香発生体の他の一例を示す展開図である。
図2Cに示す香発生体10は、図2A及び図2Bに示した香発生体10において、香発生基材と接する領域における、誘導加熱部材12が配されている香発生基材包装材13により香発生基材11を円柱状に成形している。即ち、図2Cに示す香発生体10における香発生基材包装材13は、誘導加熱部材からなる誘導加熱領域を連続で有する。
第2の実施形態のようにすることで、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保しつつ、誘導加熱部材自体の強度が低い場合でも香発生基材を成形することができ、誘導加熱部材の使用量を少なくすることができる。
<第3の実施形態>
図2Dは、本発明の香発生体10の他の一例を示す展開図である。
図2Dに示す香発生体10は、図2Cに示した香発生体10において、香発生基材包装材13上に、誘導加熱部材12が配されている領域(誘導加熱領域)と、誘導加熱部材12が配されていない領域と、を有する。即ち、図2Dに示す香発生体10は、誘導加熱部材からなる誘導加熱領域を不連続で有する。
第3の実施形態のようにすることによって、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保しつつ、誘導加熱部材自体の強度が低い場合でも香発生基材を成形することができ、誘導加熱部材の使用量を少なくすることができる。
<第4の実施形態>
図2Eは、本発明の香発生体10の他の一例を示す展開図である。
図2Eに示す香発生体10は、図2Cに示した香発生体10において、香発生基材包装材13上に、誘導加熱部材12が配されている領域(誘導加熱領域)と、誘導加熱部材12が配されていない領域と、を有する。即ち、図2Eに示す香発生体10は、誘導加熱部材からなる誘導加熱領域を連続で有する領域と、不連続で有する領域とを有する。
第4の実施形態のようにすることによって、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保しつつ、誘導加熱部材自体の機械強度が低い場合でも香発生基材を成形することができ、誘導加熱部材の使用量を少なくすることができる。
<第5の実施形態>
図2Fは、本発明の香発生体10の他の一例を示す展開図である。
図2Fに示す香発生体10は、図2Cに示した香発生体10において、香発生基材包装材13上に、誘導加熱部材12と、誘導加熱部材12の長軸に沿って矩形状の検温材14とを有する。
第5の実施形態のようにすることで、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保することができる。さらに、検温材により加熱されている香発生基材の温度を測定することができるため、測定温度に応じて喫煙具から発生させる電磁場の強度を調節し、誘導加熱部材の発熱の程度を調節することができる。
<第6の実施形態>
図2Gは、本発明の香発生体10の他の一例を示す展開図である。
図2Gに示す香発生体10は、図2Fに示した香発生体10において、誘導加熱部材12の短軸に沿って矩形状の検温材14を有する以外は、図2Fに示す香発生体と同様である。
第6の実施形態のようにすることで、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保することができる。さらに、検温材により加熱されている香発生基材の温度を測定することができるため、測定温度に応じて喫煙具から発生させる電磁場の強度を調節し、誘導加熱部材の発熱の程度を調節することができる。
<第7の実施形態>
図2Hは、本発明の香発生体10の他の一例を示す展開図である。
図2Hに示す香発生体10は、図2Fに示した香発生体10において、誘導加熱部材12の長軸と短軸とからなる対角線に沿って検温材14を有する以外は、図2Fに示す香発生体と同様である。
第7の実施形態のようにすることで、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保することができる。さらに、検温材により加熱されている香発生基材の温度を測定することができるため、測定温度に応じて喫煙具から発生させる電磁場の強度を調節し、誘導加熱部材の発熱の程度を調節することができる。
<第8の実施形態>
図2Iは、本発明の香発生体10の他の一例を示す展開図である。
図2Iに示す香発生体10は、図2Dにおいて、香発生基材包装材13の長軸に沿って検温材14を有する以外は、図2Dに示す香発生体と同様である。
第8の実施形態のようにすることで、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保することができる。さらに、検温材により加熱されている香発生基材の温度を測定することができるため、測定温度に応じて喫煙具から発生させる電磁場の強度を調節し、誘導加熱部材の発熱の程度を調節することができる。
<第9の実施形態>
図2Jは、本発明の香発生体10の他の一例を示す展開図である。
図2Jに示す香発生体10は、図2Dにおいて、香発生基材包装材13の短軸に沿って検温材14を有する以外は、図2Dに示す香発生体と同様である。
第9の実施形態のようにすることで、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保することができる。さらに、検温材により加熱されている香発生基材の温度を測定することができるため、測定温度に応じて喫煙具から発生させる電磁場の強度を調節し、誘導加熱部材の発熱の程度を調節することができる。
<第10の実施形態>
図2Kは、本発明の香発生体10の他の一例を示す展開図である。
図2Kに示す香発生体10は、図2Dにおいて、香発生基材包装材13の長軸における任意の位置と短軸とからなる対角線に沿って検温材14を有する以外は、図2Dに示す香発生体と同様である。
第10の実施形態のようにすることで、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保することができる。さらに、検温材により加熱されている香発生基材の温度を測定することができるため、測定温度に応じて喫煙具から発生させる電磁場の強度を調節し、誘導加熱部材の発熱の程度を調節することができる。
<第11の実施形態>
図2Lは、本発明の香発生体10の他の一例を示す展開図である。
図2Lに示す香発生体10は、図1Cにおける香発生体10、支持部材21と、フィルター22をまとめて包装する包装部材101の香発生基材11が配される領域に誘導加熱部材12を配しておく態様である。
第11の実施形態のようにすることで、喫煙可能な程度に香発生基材を加熱することを担保することができ、カートリッジを構成する材料を減少させることができるため、製造工程を簡略化することができる。
(香発生体の製造方法)
本発明の香発生体の製造方法は、誘導加熱により加熱される誘導加熱部材を香発生基材の周囲に配する香発生基材包装工程を含み、必要に応じてその他の工程を更に含む。
<香発生基材包装工程>
前記香発生基材包装工程は、誘導加熱により加熱される誘導加熱部材を香発生基材の周囲に配する工程である。
前記香発生基材、前記誘導加熱部材は本発明の香発生体と同様であるため、説明を省略する。
前記香発生基材包装工程は、誘導加熱により加熱される誘導加熱部材を香発生基材の周囲に配することができれば、前記香発生基材が完全に外界から遮断されるように包装する必要はなく、前記香発生基材の少なくとも一部が覆われている状態を含んでいてもよい。
前記香発生基材包装工程は、筒状の前記誘導加熱部材に前記香発生基材を充填する工程、及び前記香発生基材を膜状の前記誘導加熱部材で巻回する工程の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
前記筒状の前記誘導加熱部材に前記香発生基材を充填する工程は、筒状にした前記誘導加熱部材を予め準備し、筒の内部に前記香発生基材を充填することができれば特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。
前記筒状の前記誘導加熱部材に前記香発生基材を充填する工程について、図面を参照して説明する。
図3A~図3Cは 、筒状の誘導加熱部材に香発生基材を充填する工程の一例を示す模式図である。図3Aに示すように、まず、筒状の誘導加熱部材12を準備する。次に、図3Bに示すように、筒状の誘導加熱部材12に香発生基材11を充填し、図3Cに示すような円柱状の香発生体10を製造することができる。
前記香発生基材を膜状の前記誘導加熱部材で巻回する工程としては、特許第6705042号に記載の被加熱芳香発生体の製造方法と同様の方法を用いることができる。
前記香発生基材を膜状の前記誘導加熱部材で巻回する工程について、図面を参照して説明する。
図4A~図4Eは、香発生基材を膜状の誘導加熱部材で巻回する工程の一例を示す模式図である。図4A~図4Eでは、短冊状の香発生基材12を用いた例を示すが、香発生基材としてはこの態様に限られるものではない。図4A~図4Eでは、短冊状の香発生基材12の長尺方向に対して直交する方向における断面を示す。
図4Aに示すように、まず香発生基材11を膜状の誘導加熱部材12上に配す。
次に、図4Bに示すように、香発生基材11を配した膜状の誘導加熱部材12を巻回手段300上に配し、図4C及び図4Dに示すように、膜状の誘導加熱部材12を包み込むように巻回させる。このようにすることによって、図4Eに示すように、円柱状の香発生体10を形成することができる。
前記香発生基材を膜状の前記誘導加熱部材で巻回することによって、前記香発生基材の充填率を適度に制御して、喫煙時の煙及び香を、喫煙者の口腔内に無理なく十分に吸引させることができる。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥工程、裁断工程などが挙げられる。
(カートリッジ)
本発明のカートリッジは、本発明の香発生体を有し、マウスピースを有し、さらに必要に応じてその他の部材(B)を有する。
<香発生体>
前記香発生体は、本発明の香発生体と同様であるため、説明を省略する。
<マウスピース>
前記マウスピースは、支持部材と、フィルターとを有し、更に必要に応じてその他の部材(C)を有する。
-支持部材-
前記支持部材は、前記香発生体の吸引側への移動を防止するとともに、カートリッジの形態を保持する部材である。
前記支持部材の構造としては、前記香発生基材と連接される長尺方向に沿って気流が通過可能な気体流路を有する。前記香発生基材と連接される長尺方向と同一方向に沿って気流が通過可能な気体流路を形成することで、前記香発生基材が加熱されて発する香を口腔内に輸送することができる。
前記支持部材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円柱、多角柱などが挙げられる。
前記支持部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記支持部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂;ポリエステル樹脂等の汎用ポリマー;生分解性を有する脂肪族ポリエステル;デンプン系及びセルロース系生分解性ポリマーなどが挙げられる。
前記脂肪族ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリ(ε-カプロラクトン)(PCL)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)(PHB)、ポリ(β-プロピオラクトン)(PPL)、ポリ(ブチレンサクシネート)(PBS)、ポリ(L-ラクチド)(PLA)、ポリ(p-ジオキサノン)(PPDO)などが挙げられる。
-フィルター-
前記フィルターは、エアロゾルの煙や芳香を濾過することにより、香発生基材の脱落物や粉塵が口腔内に流入することを防止する部材である。
前記フィルターの構造、形状、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記フィルターの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酢酸セルロース繊維、生分解性を有する脂肪族ポリエステル、デンプン系及びセルロース系生分解性ポリマーなどが挙げられる。
前記脂肪族ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリ(ε-カプロラクトン)(PCL)、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)(PHB)、ポリ(β-プロピオラクトン)(PPL)、ポリ(ブチレンサクシネート)(PBS)、ポリ(L-ラクチド)(PLA)、ポリ(p-ジオキサノン)(PPDO)などが挙げられる。
本発明のカートリッジについて、図1A~図1Dに示した通りである。図1A~図1Dについては、上述したとおりである。
ここで、本発明の香発生体を有するカートリッジの製造方法について、図面を参照して説明する。
図5A~図5Fは、本発明のカートリッジの製造工程の一例を示す模式図である。
本発明のカートリッジの製造では、まず、図5Aに示すようにカートリッジ全体を包装する包装部材101を円筒形に成形する
次に、図5Bに示すように、円筒形の包装部材101の端部に、円筒形に成形した誘導加熱部材12を嵌合させる。
次に、図5Cに示すように、嵌合させた誘導加熱部材12に香発生基材11を充填する。
図5Dに示すように、香発生基材11を乾燥させた後、図5Eに示すように支持部材21、芳香カプセル24、フィルター22を順次投入し、図5Fに示すようにラベル102を貼って、カートリッジを製造する。
なお、図5A~図5Fに示す工程の図5C~図5Dの工程を、図3B及び図3Cに変更することもできる。即ち、図5C~図5Dでは、円筒形の包装部材101に円筒形の誘導加熱部材12を嵌合してから、誘導加熱部材12に香発生基材11を充填したが、円筒形の包装部材101に円筒形の誘導加熱部材12を嵌合する前に、図3B及び図3Cに示すように、誘導加熱部材12に香発生基材11を充填して香発生体10を作製し、作製した香発生体10を円筒形の包装部材101に嵌合させてもよい。
また、図5A~図5F、図3B及び図3Cでは、香発生基材を充填することにより、誘導加熱により加熱される誘導加熱部材を香発生基材の周囲に配したが、図4A~図4Eに示すように、前記香発生基材を膜状の前記誘導加熱部材で巻回することによって誘導加熱部材を香発生基材の周囲に配してもよい。この場合、図3B及び図3Cを図4A~図4Eの工程で置き換えればよい。
次に、本発明のカートリッジを使用するために用いられる喫煙具について、図面を参照して説明する。
図6Aは、本発明のカートリッジを使用するための喫煙具の一例を示す斜視図である。
図6Aに示すように、喫煙具200は、電源ボタン201と、カートリッジ挿入口211とを有する。本発明のカートリッジを喫煙具200のカートリッジ挿入口211に、香発生体10側が喫煙具200の内部側になるように挿入する。図6Bは、図6Aに示す喫煙具200のB-B’面における断面の一例を示す断面図である。図6Bに示すように、喫煙具200は電磁場を発生させるコイル212と、電流量を制御する制御装置213と、電源214とを有している。
図6Cは、本発明のカートリッジ100を図6Aに示す喫煙具に装着したときの一例を示す斜視図である。また、図6Dは、図6Cに示す喫煙具200に本発明のカートリッジ100を装着したときのB-B’面における断面の一例を示す断面図である。図6Dに示すように、喫煙具200にカートリッジ100を装着したときには、カートリッジ100における香発生体10が喫煙具200のコイル212に挟持される位置に配される。このようにすることによって、喫煙具200の電源を入れることによって、コイル212に電流を供給し、電磁場を発生させ、香発生体10の誘導加熱部材を加熱することができる。
10 香発生体
11 香発生基材
12 誘導加熱部材
13 香発生基材包装材
14 検温材
20 マウスピース
21 支持部材
22 フィルター
24 芳香カプセル
100 カートリッジ
101 包装部材
102 ラベル
200 喫煙具
201 電源ボタン
211 カートリッジ挿入口
212 コイル
213 制御装置
214 電源
31 フィルター包装部材
300 巻回手段

Claims (7)

  1. 非タバコ材及び非タバコ成分の少なくともいずれかからなる香発生基材と、
    前記香発生基材の周囲の少なくとも一部に配され、誘導加熱により加熱される誘導加熱部材と、
    前記香発生基材の周囲を包装する香発生基材包装材と、
    矩形状の検温材と、を有し、
    前記検温材が、前記誘導加熱部材に接し、かつ前記香発生基材包装材の長さ方向又は幅方向に沿って形成されることを特徴とする香発生体。
  2. 前記誘導加熱部材のキュリー温度が250℃以上500℃以下である、請求項1に記載の香発生体。
  3. 前記誘導加熱部材がニッケル、鉄、及びステンレス鋼の少なくともいずれかを含む、請求項1から2のいずれかに記載の香発生体。
  4. 前記香発生基材と接する領域において、前記香発生基材包装材が、前記誘導加熱部材からなる誘導加熱領域を連続で有する、請求項1から2のいずれかに記載の香発生体。
  5. 請求項1から2のいずれかに記載の香発生体を有することを特徴とするカートリッジ。
  6. 請求項1から2のいずれかに記載の香発生体の製造方法であって、
    誘導加熱により加熱される誘導加熱部材を、非タバコ材及び非タバコ成分の少なくともいずれかからなる香発生基材の周囲に配する香発生基材包装工程を含むことを特徴とする香発生体の製造方法。
  7. 前記香発生基材包装工程が、
    筒状の前記誘導加熱部材に前記香発生基材を充填する工程、及び
    前記香発生基材を膜状の前記誘導加熱部材で巻回する工程、の少なくともいずれかを含む、請求項6に記載の香発生体の製造方法。
JP2022112825A 2021-07-16 2022-07-14 香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジ Active JP7235920B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2022/027937 WO2023286871A1 (ja) 2021-07-16 2022-07-15 香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジ
JP2023027178A JP2023056049A (ja) 2021-07-16 2023-02-24 香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジ

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021117702 2021-07-16
JP2021117702 2021-07-16

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023027178A Division JP2023056049A (ja) 2021-07-16 2023-02-24 香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023014047A JP2023014047A (ja) 2023-01-26
JP7235920B2 true JP7235920B2 (ja) 2023-03-08

Family

ID=85129660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022112825A Active JP7235920B2 (ja) 2021-07-16 2022-07-14 香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7235920B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016525341A (ja) 2014-05-21 2016-08-25 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム 複数材料サセプタを備えたエアロゾル発生物品
JP2018528764A (ja) 2015-08-31 2018-10-04 ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッドBritish American Tobacco (Investments) Limited 喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための物品
JP2019141015A (ja) 2018-02-23 2019-08-29 株式会社 東亜産業 非タバコ植物組成物の製造方法、電子タバコ用充填物の製造方法、電子タバコ用充填物及びそれを用いた電子タバコカートリッジ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016525341A (ja) 2014-05-21 2016-08-25 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム 複数材料サセプタを備えたエアロゾル発生物品
JP2018528764A (ja) 2015-08-31 2018-10-04 ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッドBritish American Tobacco (Investments) Limited 喫煙材を加熱するための装置とともに使用するための物品
JP2019141015A (ja) 2018-02-23 2019-08-29 株式会社 東亜産業 非タバコ植物組成物の製造方法、電子タバコ用充填物の製造方法、電子タバコ用充填物及びそれを用いた電子タバコカートリッジ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2023014047A (ja) 2023-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2023101478A (ja) 電子タバコ用充填物およびそれを用いた電子タバコカートリッジ
JP7270081B2 (ja) 電子タバコカートリッジの製造方法
JP7299432B2 (ja) 電子タバコ用充填物及び電子タバコカートリッジ
JP7212452B2 (ja) 非タバコ植物組成物の製造方法、電子タバコ用充填物の製造方法、電子タバコ用充填物及びそれを用いた電子タバコカートリッジ
WO2020008552A1 (ja) タバコ充填物集積体及び電子タバコカートリッジ
JP2019141015A (ja) 非タバコ植物組成物の製造方法、電子タバコ用充填物の製造方法、電子タバコ用充填物及びそれを用いた電子タバコカートリッジ
JP7317107B2 (ja) 被加熱芳香発生体及び芳香カートリッジ、並びに、被加熱芳香発生体の製造方法及び製造装置
JP7299947B2 (ja) 非タバコ植物を用いた電子タバコカートリッジ
WO2020013339A1 (ja) 芳香カートリッジに適した被加熱芳香発生基材、被加熱芳香発生基体、及び、被加熱芳香発生基体を備えた芳香カートリッジ、並びに、被加熱芳香発生基体の製造方法及び製造装置
JP2023068176A (ja) 電子タバコカートリッジ
JP6705042B1 (ja) 被加熱芳香発生体及び芳香カートリッジ、並びに、被加熱芳香発生体の製造方法及び製造装置
JP6676805B2 (ja) 芳香カートリッジ用充填物、それを有する芳香カートリッジ用エアロゾル形成基材およびそれを有する芳香カートリッジ
JP7235920B2 (ja) 香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジ
WO2023286871A1 (ja) 香発生体及び香発生体の製造方法、並びに、カートリッジ
JP7150206B2 (ja) 喫煙具用カートリッジの製造方法
JP7425906B2 (ja) タバコ充填物集積体及び電子タバコカートリッジ
JP2022163411A (ja) 加熱式タバコ用カートリッジ
JP2023038493A (ja) 喫煙具用カートリッジ
JP2022069541A (ja) 喫煙具用カートリッジの製造方法
JP2023011122A (ja) 喫煙具用カートリッジ、及び喫煙具用カートリッジの製造方法
JP2020005633A (ja) タバコ充填物集合体及び電子タバコカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220906

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7235920

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150