JP7234491B2 - 調光モジュールおよび電子ブラインド - Google Patents

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Description

本発明は、光透過率を可逆的に変えることができる調光シートを備えた調光モジュールとそれを用いた電子ブラインドに関する。
調光装置または調光装置を構成する調光モジュールが備える調光シートの型式としては、例えば、エレクトロクロミック型、偏光板型、液晶型が知られている。
エレクトロクロミック型の調光シートは、調光シートに印加される電場の強さに応じて可逆的に酸化還元反応を進めると共に、その酸化還元反応の進行に伴って光の吸収率を変える(例えば、特許文献1を参照)。
偏光板型の調光シートは、相互に異なる光学特性を有した2つの偏光板を相対的に移動させて、2つの偏光板を透過する光の透過率を変える(例えば、特許文献2を参照)。
液晶型の調光シートは、液晶分子に印加される電場の大きさに応じて、光を散乱する状態と、光を透過する状態との間で、液晶分子の配向を可逆的に変える。
液晶型の調光シートが有する形態として、高分子ネットワーク型液晶(PNLC:Polymer Network Liquid Crystal)、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、カプセル型ネマティック液晶(NCAP:Nematic Curvilinear Aligned Phase)等が知られている。
高分子ネットワーク型液晶は、3次元の網目状を有した高分子ネットワークを備え、高分子ネットワークのなかの相互に連なる空隙のなかに、液晶組成物を保持する(例えば、特許文献3を参照)。
高分子分散型液晶は、孤立した多数の空隙を高分子層のなかに備え、高分子層に分散した各空隙のなかに液晶組成物を保持する(例えば、特許文献4を参照)。
カプセル型ネマティック液晶は、カプセル状を有した液晶組成物を高分子層のなかに保持する(例えば、特許文献5を参照)。
この様な液晶を用いた調光モジュールとしては、例えば図9および図10に示した様なものが従来から知られている。
図9は、長方形または短冊状の調光モジュール10を例示したものであり、その正面図を例示したものである。この様な調光モジュール10を、例えば透明樹脂フィルムや透明樹脂板に、調光モジュール10の長手方向に直交する方向に複数個、連接することにより、従来のブラインドに類似した光学的な遮蔽効果を備えた電子ブラインドを作製することができる。
図10は、図9の調光モジュール10の層構成を例示した断面図であり、透明樹脂フィルム1と第1透明電極層2と液晶調光層3と第2透明電極層4と透明樹脂フィルム1が順次積層された構成例を示している。この様な調光モジュール10は、十分な光学的な効果を達成するため、90ボルト前後の駆動電圧を第1透明電極層2と第2透明電極層4に印加しており、比較的に高い電圧を必要としているのが通常である。そのため、低電圧化が求められている。
調光シートを駆動する方式として、ノーマル方式とリバース方式とが知られている。
ノーマル方式で駆動される調光シートは、非通電時において低い光透過率を有し、電力を消費することによって光透過率を高める。非通電時に低い光透過率を有するノーマル方式は、例えば、光の遮蔽性を頻繁に必要とするスクリーンなどへの適用に好適である。
リバース方式で駆動される調光シートは、非通電時において高い光透過率を有し、電力の消費によって光透過率を下げる。非通電時に高い光透過率を有するリバース方式は、例えば、光透過率による安全性を非常時に必要とする建材などへの適用に好適である(例えば、特許文献6を参照)。
また、調光モジュールの制御手法としては、調光シートの全面に亘って透明または不透明の状態を切り替える手法が一般的であり、調光シート内で分割された領域毎に透明または不透明(あるいは、ヘイズや濃度などの中間値)を制御することが可能な調光シートは知られていない。
また、特許文献7に記載された調光シートとタッチパネルを組み合わせた技術においては、分割領域毎に独立した操作が可能である調光モジュールが記載されているが、各分割領域は単色であり、階調的な調光を実現することはできなかった。
また、従来からの課題であるが、経時劣化による部分的な散乱度低下による白抜けや、液晶反転時の瞬間透過状態の発生については根本的な解決策を見出せない状況が続いていた。
また、調光シートの分割された領域間の調光シートが配置されていない間隙は透明であるため、日射や視線を遮蔽することができない問題がある。
特開2016-157021号公報 特開2015-140535号公報 特開2006-162823号公報 米国特許第4688900号公報 米国特許第4435047号公報 特開2000-321562号公報 特願2016-195111号
上記の事情に鑑み、本発明は、調光シート内で分割された領域毎に光透過率を制御することで、階調表示を可能とし、且つ低電圧駆動が可能で、且つ、白抜けや、液晶反転時の瞬間透過状態の発生の無い調光シートおよび調光モジュールを提供することを課題とする。
上記の課題を解決する手段として、本発明の一つの態様は、長方形状の調光機能部を複数有し、該調光機能部は同一平面上であって該長方形の長手方向に直交する方向に複数個連接されており、
前記調光機能部は、透明樹脂フィルムと、第1透明導電層と、液晶調光層と、第2透明導電層と、透明樹脂フィルムと、を順次積層してなる単位構造を、接着層を介して2層以上積層されており、
前記第1透明導電層と前記第2透明導電層に印加する電圧を前記単位構造ごとに独立して制御する制御手段と、を備えることを特徴とする調光モジュールである。
また、本発明の一つの態様は、前記の調光モジュールにおいて、
前記調光機能部と同形状のパターンタッチセンサが、各調光機能部に積層されており、
前記調光機能部への電圧印加は、前記パターンタッチセンサにより独立してONまたはOFF自在に構成されていることを特徴とする調光モジュールである。
また、本発明の一つの態様は、前記の調光モジュールと、
予め設定した時刻に、前記各単位構造の第1透明導電層と第2透明導電層に所定の電圧を印加することにより各単位構造のONまたはOFFを独立して可能とするタイマー機能付き電源と、を備えることを特徴とする電子ブラインドである。
また、本発明の一つの態様は、長方形の長手方向に沿って、ハの字状に成形してなる調光機能を持つ単位構造の角部を、上または下のいずれかに揃えて、且つ複数の単位構造を上下方向に離間させて、連接することにより得たブラインド構造を有する調光モジュールであって、
前記単位構造の角部を介して一方の側ともう一方の側は、それぞれ独立して電圧印加可能な第1の調光機能部と第2の調光機能部となっており、
前記第1および前記第2の調光機能部は、透明樹脂フィルムと、第1透明導電層と、液晶調光層と、第2透明導電層と、透明樹脂フィルムと、を順次積層してなり、
前記第1透明導電層と前記第2透明導電層に印加する電圧を前記調光機能部ごとに独立して制御する制御手段を備えることを特徴とする調光モジュールである。
また、本発明の一つの態様は、前記のブラインド構造を有する調光モジュールにおいて、
各調光機能部と同形状のパターンタッチセンサが、各調光機能部に積層されており、
各調光機能部への電圧印加は、前記パターンタッチセンサにより独立してONまたはOFF自在に構成されていることを特徴とする調光モジュールである。
また、本発明の一つの態様は、前記のブラインド構造を有する調光モジュールと、
予め設定した時刻に、前記第1の調光機能部と前記第2の調光機能部に所定の電圧を印加することにより各調光機能部のONまたはOFFを独立して可能とするタイマー電源と、を備えることを特徴とする電子ブラインドである。
また、本発明の一つの態様は、前記パターンタッチセンサは、透明樹脂フィルムを有し、
前記パターンタッチセンサの透明樹脂フィルムは、前記調光機能部の透明樹脂フィルムに、透明接着層を介して一体化されており、
各透明樹脂フィルムの厚さが1mm以上であることを特徴とする調光モジュールである。
本発明の調光モジュールによれば、2層以上積層した調光シートを分割し、領域毎に光透過率を制御可能としているため、低電圧駆動および階調表示が可能となり、且つ積層した調光シートであることにより、白抜けの問題を回避でき、また積層した2層以上の調光シートの位相をずらした駆動により、液晶反転時の瞬間透明状態の発生が無い調光モジュールおよびそれを使用した電子ブラインドを提供することができる。
本発明の調光モジュールに使用する積層調光機能部の積層構造を例示する概略断面図。 本発明の調光モジュールに使用する積層調光機能部の積層構造を例示する概略断面図。 本発明の調光モジュールを例示する概略正面図。 本発明の調光モジュールを例示する概略正面図。 本発明の調光モジュールの第一の実施形態に対応した3枚重ね(3層構成)の調光モジュールにおいて低電圧化が可能であることを例示した説明図。 本発明のブラインド構造を有する調光モジュールの単位構造の説明図であって、(a)は単位構造の俯瞰図、(b)は単位構造の長手方向から見た単位構造の断面図、である。 本発明のブラインド構造を有する調光モジュールの説明図であって、(a)は俯瞰図の例、(b)は単位構造の長手方向から見た断面図の例、を示している。 本発明の調光モジュールの第二の実施形態に対応した、ハの字状に形成してなる調光機能を持つ単位構造からなるブラインド構造を有する調光モジュールにおける動作例の説明図。 従来の単層調光機能部を備えた調光機能部を1つ取り出して例示した正面図。 従来の単層調光機能部を備えた調光機能部の積層構造を例示した断面図。
<第一の実施形態>
(調光モジュール)
本発明の調光モジュールの第一の実施形態は、図3および図4に例示したように、長方形の調光機能部20、30を、その長方形の長手方向に直交する方向に、且つ同一平面上に、複数個連接してなる調光モジュール100、200である。
図5は、図4に示した調光モジュール200について、調光機能部30(図2参照)を使用した場合を例にとって、駆動電圧を低電圧化できることを示した説明図である。
調光機能部30は、単層の調光機能部10を3層重ねにしたものである。単層の調光機能部10の場合に、十分な遮光性を発揮するには、90ボルト程度の電圧が必要であるが、3層に重ねた調光機能部30の場合は、駆動電圧を1/3の30ボルト程度に低減できる。
図5の左側に示したものは、調光機能部30に電圧をかけていない、つまり光を透過する状態を示している。
図5の中央の列には、遮光モード(電圧がONの状態)になっている状態の単層の調光機能部10を示している。上から3段目までは、30ボルトをかけた単層の調光機能部10である。各単層の調光機能部10には30ボルトしかかけていないため、遮光性が悪いが、3つを重ね合わせた一番下の4段目の3層構成の調光モジュール30は、単層の調光モジュールで90ボルトをかけた場合と同等の十分高い遮光性を示すことを例示したものである。
図5の右側の列にも上から3つの調光機能部10からなるブラインドモードの調光モジュールを示している。中央の列に示したものと異なるのは、単層の各調光機能部10に印加する電圧である。この場合は、各単層の調光モジュール10に印加する電圧を、左側から右側に向って0ボルト、10ボルト、20ボルト、30ボルトとしている。その印加電圧の組合せを、繰り返している。一番下の4段目の調光モジュール200は、それら3つの単層の調光機能部10からなる調光モジュールを積層してなるものである。その結果、0ボルトが印加された調光機能部は、3層積層されても高い光透過率を示すが、10ボルト、20ボルト、30ボルトが印加された調光機能部では、それぞれ3倍の30ボルト、60ボルト、90ボルトが印加された単層の調光機能部10からなる調光モジュールと同等の光透過率となる。そのため、それぞれの光透過率が異なるためストライプ状の模様が現れる調光モジュールとなる。この様に、3層構成の積層構成を備えた本発明の調光モジュール200においては、駆動電圧を1/3にすることが可能である。
(調光機能部)
調光機能部20、30は、図1および図2に例示したように、透明樹脂フィルム1と、第1透明導電層2と、液晶調光層3と、第2透明導電層4と、透明樹脂フィルム1と、を順次積層してなる調光機能部の単位構造10を、接着層5を介して2層および3層積層することによって形成されている。図1は2層を、図2は3層の調光機能部の単位構造10を積層した例を示している。なお、本発明の調光機能部は、2層および3層に限定せず、2層以上とする。以下の説明においては、便宜上、2層および3層の場合について説明する。
各調光機能部20、30の単位構造10が、液晶調光層3をサンドイッチしている第1および第2透明導電層2、4間に印加する電圧を各々独立して制御可能とすることにより、それぞれ異なる光透過率に設定可能に、且つ印加する電圧の位相をシフト可能に、備えられている。この様にすることで、各調光機能部20、30の光透過率をさまざまな値とすることができる。
各調光機能部の単位構造10は、各々の第1透明電極層と第2透明電極層の間に印加する液晶調光層3を駆動する電圧の位相をシフトするように制御されている。これによって、液晶調光層3の液晶が反転する時に瞬間的に発生する透明状態を有効に防止することができる。すなわち、2層以上の調光機能部の単位構造10に印加する電圧の位相をずらしておくことにより、各単位構造10が瞬間的に透明になる瞬間がずれる。そのため、調光モジュール全体として瞬間的に透明状態になる現象を回避することができる。このことは、後述する第2の実施形態においても同じである。
また、本発明の調光モジュール100、200の調光機能部20、30には、調光機能部と同形状のパターンタッチセンサ(図示省略)が積層されていても良い。この様に構成することにより、調光機能部20、30への電圧印加をパターンタッチセンサにより独立してON・OFFすることが可能になる。これにより、ユーザが実際にブラインドをタッチすることで調光を実現することが可能になり、従来のブラインドとは異なる直感的操作を備えた電子ブラインドを提供することができる。
(電子ブラインド)
本発明の調光モジュール100、200を使用した電子ブラインドとしては、予め設定した時刻に、各単位構造20、30の第1透明導電層2と第2透明導電層4に予め設定した電圧を印加することにより、各単位構造20、30のON・OFFを独立して可能とするタイマー電源(図示省略)と、を備える。
また、上記した電子ブラインドのタイマー電源の代わりに、調光モジュール100、200の各単位構造20、30の第1透明導電層2と第2透明導電層4に印加する電圧を自在にプログラム可能な制御装置を使用しても良い。
以上に説明した本発明の調光モジュールの第一の実施形態により、従来の調光モジュールではできなかった階調表示、低電圧駆動、白抜け対策、および液晶反転時の瞬間透明状態を無くす事、が可能になる。
<第二の実施形態>
(調光モジュール)
本発明の調光モジュールの第二の実施形態は、図7(a)および(b)に例示したように、長方形の長手方向に沿って、ハの字状に成形してなる調光機能を持つ単位構造40の
角部43を、上または下のいずれかに揃えて、且つ複数の単位構造40を上下方向に離間させて、連接することにより得たブラインド構造を有する調光モジュール300である。なお、図7(a)および(b)においては、各単位構造40を離間し、保持するための構造の表示を省略しているが、従来から使用されて来た各種のブラインド構造において使用されてきた公知の手段を好適に使用することが可能である。離間する距離は、単位構造40の寸法および角部43の角度と合わせた値に設計することができる。
(調光機能部)
図6(a)および(b)に示した様に、調光機能部は、ハの字状に形成してなる調光機能を持つ単位構造40となっている。角部43を介して、一方の側には長方形の第1調光機能部41が、もう一方の側には、同形状の第2調光機能部42が、ハの字状になるように一定の角度をもって連接して備えられており、また、それぞれ独立して電圧印加することにより、光透過率の制御が可能となっている。
第1および第2調光機能部41、42は、透明樹脂フィルム1と、第1透明導電層2と、液晶調光層3と、第2透明導電層4と、透明樹脂フィルム1と、が順次積層された調光機能部の単位積層構造10が2層以上積層されたものである事は、第一の実施形態と同じである。
各単位構造40の第1調光機能部41と第2調光機能部42の第1透明導電層2と第2透明導電層4に印加する電圧を、各々独立して制御可能とすることにより、それぞれ異なる光透過率に設定可能となる。また各単位構造40は、印加する電圧の位相をシフト可能に構成されている。
また、ブラインド構造を有する調光モジュール300の第1調光機能部41と第2調光機能部42には、それらと同じ大きさと同じ形状の透明樹脂フィルムに形成されたパターンタッチセンサ(図示省略)が、第1調光機能部41と第2調光機能部42に印加する電圧を、独立にON・OFF可能に積層されていても良い。
(電子ブラインド)
本発明の調光モジュール300を使用した電子ブラインドとしては、予め設定した時刻に、各単位構造40の第1の調光機能部41および第2の調光機能部42のそれぞれの第1透明導電層2と第2透明導電層4に予め設定した電圧を印加することにより、各単位構造40の第1の調光機能部41および第2の調光機能部42のそれぞれの第1透明導電層2と第2透明導電層4のON・OFFを独立して可能とするタイマー電源(図示省略)と、調光モジュール300と、を備えた構成とすることができる。
また、上記した電子ブラインドのタイマー電源の代わりに、調光モジュール300の各単位構造40の第1の調光機能部41および第2の調光機能部42のそれぞれの第1透明導電層2と第2透明導電層4に印加する電圧を自在にプログラム可能な制御装置を使用しても良い。
(電子ブラインドの動作)
次に図8を用いて、本発明の調光モジュール300を使用した電子ブラインドの動作例を説明する。
図8は、本発明の調光モジュールの第二の実施形態の調光モジュールを使用した電子ブラインドの典型的な例を示す。
図8(a)は、本発明の調光モジュール300を使用した電子ブラインドの第1の調光機能部41を室内側に、第2の調光機能部42を室外側である窓ガラス側に配置した場合
を例示している。室外は晴れており、比較的に高い位置に太陽がある場合を想定している。
図8(a)は、本発明の調光モジュール300には電圧が印加されていないOFFの状態であり、透明な状態になっている。そのため、太陽光線は入射しており、外から室内が見える状態である。電圧が印加されていないOFFの状態で、透明になるか、逆に遮光状態になるか、は調光機能部に使用する液晶調光層の選択によって変更可能である。
図8(b)は、室内側にある第1の調光機能部41に電圧を印加して遮光状態になっている。一方、室外側の第2の調光機能部42は、電圧がOFFであり、透明な状態となっている。そのため、太陽光線は、第1の調光機能部41によって一部が遮蔽され、一部が室内まで入射可能な状態となっていると同時に、室外から室内を見ることはできないが、室外の上方から室内の下方に向う方向は見ることができる状態である。
図8(c)は、(b)とは逆に、室外側の第2の調光機能部42に電圧が印加されて遮光状態になっている。一方、室外側の第1の調光機能部41は、電圧がOFFであり、透明な状態となっている。そのため、太陽光線は遮光され、室外からは、室外の下方から室内の上方に向う方向は見る事ができる状態である。
図8(d)は、室内側の一番上にある第1の調光機能部41のみ、電圧が印加された状態であり、他の調光機能部はすべて電圧がOFFで透明な状態である。1つの第1の調光機能部41のみに電圧を印加するためには、第1の調光機能部41が、すべてパターンタッチセンサが、個々の第1の調光機能部41の電圧印加を独立してON・OFF可能に積層されている場合に可能となる。
図8(e)は、室内側の第1の調光機能部41を、1つとびに電圧印加された状態を示している。パターンタッチセンサを備えた第1の調光機能部41に、1つとびに指でタッチすることにより可能である。
図8(f)は、室内側の第1の調光機能部41を、最上段から中段まですべてONし、遮光した状態である。そのため、斜め上方にある太陽からの光線はある程度入射するが、外側からは内部が見えない状態である。唯一、太陽光線が入射するのと同じ、斜め上方からは内部を見ることができる。
以上に説明した本発明の調光モジュールの第二の実施形態により、従来の調光モジュールではできなかった階調表示、低電圧駆動、白抜け対策、および液晶反転時の瞬間透明状態を無くす事、に加え、更に多用な階調性を備えた遮光および視線の遮蔽が可能になる。また、調光シート内で分割された領域と領域の間に形成される透明な部分における日射や視線を遮蔽することが可能になる。
以上、本発明の調光モジュールの実施形成の2つの形態について説明した。これらの中で使用される調光機能部とパターンタッチセンサは、それぞれの支持基材である透明樹脂フィルムの厚さが1mm以上であり、調光機能部とパターンタッチセンサは透明接着層を介して一体化されている。
1・・・透明樹脂フィルム
2・・・第1透明導電層
3・・・液晶調光層
4・・・第2透明導電層
5・・・接着層
10・・・調光機能部の単位構造
20、30・・・調光機能部
40・・・ハの字状に形成してなる調光機能を持つ単位構造
41・・・第1の調光機能部
42・・・第2の調光機能部
43・・・角部
100、200・・・調光モジュール
300・・・ブラインド構造の調光モジュール

Claims (7)

  1. 長方形状の調光機能部を複数有し、該調光機能部は同一平面上であって該長方形の長手
    方向に直交する方向に複数個連接されており、
    前記調光機能部は、第1透明樹脂フィルムと、第1透明導電層と、液晶調光層と、第2透明導電層と、第2透明樹脂フィルムと、を順次積層してなる単位構造を2層以上有し、
    第2透明樹脂フィルムと他層の単位構造の第1透明樹脂フィルムが接着層を直接介して厚さ方向に積層されており
    前記第1透明導電層と前記第2透明導電層に印加する電圧を前記単位構造ごとに独立して制御する制御手段と、を備え、
    前記調光機能部を構成する厚さ方向に積層された前記単位構造のうち、液晶反転時に少なくとも2つの単位構造に印加する電圧の位相がずれていることを特徴とする調光モジュール。
  2. 請求項1に記載の調光モジュールにおいて、
    前記調光機能部と同形状のパターンタッチセンサが、各調光機能部に積層されており、
    前記調光機能部への電圧印加は、前記パターンタッチセンサにより独立してONまたはOFF自在に構成されていることを特徴とする調光モジュール。
  3. 請求項1または2に記載の調光モジュールと、
    予め設定した時刻に、前記各単位構造の第1透明導電層と第2透明導電層に所定の電圧を印加することにより各単位構造のONまたはOFFを独立して可能とするタイマー機能付き電源と、を備えることを特徴とする電子ブラインド。
  4. 長方形の長手方向に沿って、ハの字状に成形してなる調光機能を持つ単位構造の角部を、上または下のいずれかに揃えて、且つ複数の単位構造を上下方向に離間させて、連接することにより得たブラインド構造を有する調光モジュールであって、
    前記単位構造の角部を介して一方の側ともう一方の側は、それぞれ独立して電圧印加可
    能な第1の調光機能部と第2の調光機能部となっており、
    前記第1および前記第2の調光機能部は、透明樹脂フィルムと、第1透明導電層と、液晶調光層と、第2透明導電層と、透明樹脂フィルムと、を順次積層してなり、
    前記第1透明導電層と前記第2透明導電層に印加する電圧を前記調光機能部ごとに独立して制御する制御手段を備えることを特徴とする調光モジュール。
  5. 請求項4に記載の調光モジュールにおいて、
    各調光機能部と同形状のパターンタッチセンサが、各調光機能部に積層されており、
    各調光機能部への電圧印加は、前記パターンタッチセンサにより独立してONまたはOFF自在に構成されていることを特徴とする調光モジュール。
  6. 請求項4または5に記載の調光モジュールと、
    予め設定した時刻に、前記第1の調光機能部と前記第2の調光機能部に所定の電圧を印加することにより各調光機能部のONまたはOFFを独立して可能とするタイマー電源と、を備えることを特徴とする電子ブラインド。
  7. 前記パターンタッチセンサは、透明樹脂フィルムを有し、
    前記パターンタッチセンサの透明樹脂フィルムは、前記調光機能部の透明樹脂フィルムに、透明接着層を介して一体化されており、
    各透明樹脂フィルムの厚さが1mm以上であることを特徴とする請求項2~5のいずれかに記載の調光モジュール。
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