JP7230687B2 - クロマトグラフおよびクロマトグラフのカラム選択方法 - Google Patents

クロマトグラフおよびクロマトグラフのカラム選択方法 Download PDF

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Description

本発明は、クロマトグラフおよびクロマトグラフのカラム選択方法に関する。
分析対象の試料を移動相とともにカラムに導入し、試料に含まれる成分を分離するクロマトグラフ分析が知られている。このようなクロマトグラフとして、移動相に液体を用いる液体クロマトグラフ、および、移動相として気体を用いるガスクロマトグラフがある。このようなクロマトグラフ分析において、適切な分析を行なうためには、分析の種類および分析対象の試料の種類などに応じて、それに適したカラムを選択することが必要とされる。
特開2013-24601号公報(特許文献1)には、複数のカラムのうちから分析に使用するカラムを選択可能に構成された液体クロマトグラフにおいて、カラム選択画面上のカラムを示すシンボルの色を、カラムの種類に応じて異ならせることによって、ユーザがカラムを正しく選択できるようにする構成が開示されている。
特開2013-24601号公報
クロマトグラフに使用されるカラムは、使用される充填剤の種類および粒子径、カラムの寸法(長さ,内径)などの仕様によって、分析可能な試料あるいは分析精度が異なる場合がある。また、同じ仕様のカラムであっても、使用回数あるいは使用履歴によって、得られる分析精度が徐々に劣化することが知られている。
そのため、多数のカラムを管理している場合に、ユーザが所望する分析種類あるいは分析条件に適したカラムを選択するためには、専門的な知識およびノウハウが必要となる。さらに、管理しているカラムの数が多い場合には、各カラムを比較するために多くの時間が必要となる場合がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、クロマトグラフにおいて、分析に使用するカラムの選択を容易にすることである。
本発明の第1の態様は、複数のカラムの中から、分析に使用するカラムを選択するように構成されたクロマトグラフに関する。クロマトグラフは、記憶部と、制御部と、通知部とを備える。記憶部は、複数のカラムの各々の性能情報が記憶された第1データベース、および、複数のカラムの各々の劣化状態を示す評価指標が記憶された第2データベースを有する。制御部は、性能情報および評価指標を用いて、ユーザから指定された分析種類に適したカラムを複数のカラムの中から選択する。通知部は、制御部によって選択されたカラムをユーザに通知する。制御部は、(i)複数のカラムの各々について、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度を算出し、(ii)ユーザから指定された分析種類について、複数のカラムの中から適合度が高い順に所定数のカラムを選択し、通知部によりユーザに通知する。
本発明の第2の態様は、クロマトグラフにおいて、複数のカラムの中から、分析に使用するカラムを選択する方法に関する。方法は、(i)第1データベースから複数のカラムの各々の性能情報を取得するステップと、(ii)第2データベースから複数のカラムの各々の劣化状態を示す評価指標を取得するステップと、(iii)複数のカラムの各々について、性能情報および評価指標を用いて、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度を算出するステップと、(iv)ユーザから指定された分析種類について、複数のカラムの中から適合度が高い順に所定数のカラムを選択するステップと、(v)選択されたカラムを通知部によりユーザに通知するステップとを含む。
本発明に係るクロマトグラフによれば、管理されている複数のカラムの各々について、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度が算出される。そして、ユーザから指定された分析種類について、複数のカラムの中から当該適合度が高い順に所定数のカラムがユーザに対して通知される。そのため、クロマトグラフにおいて、分析に使用するカラムの選択を容易にすることができる。
実施の形態に係る液体クロマトグラフの概略構成図である。 変形例の液体クロマトグラフの概略構成図である。 カラム性能テーブルの一例を示す図である。 カラム評価項目テーブルの一例を示す図である。 カラム点数テーブルの一例を示す図である。 分析種類ごとのカラム選択条件の一例を示す図である。 制御装置で実行されるカラム選択処理を説明するためのフローチャートである。 カラム評価項目テーブルの評価指標の更新処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[装置構成]
図1は、本実施の形態に従うクロマトグラフの概略構成図である。なお、以降の説明においては、液体クロマトグラフ(LC:Liquid Chromatograph)を例として説明するが、カラムを用いるクロマトグラフであれば、ガスクロマトグラフなどの他のタイプのクロマトグラフにも適用可能である。
図1を参照して、液体クロマトグラフ100は、移動相を収容する溶媒容器110と、送液ポンプ120と、インジェクタ130と、カラム145を収容するカラムオーブン140と、検出器150と、制御装置200と、データ処理装置300とを備える。
制御装置200は、CPU(Central Processing Unit)210と、メモリ220と、インターフェース(I/F)230とを含む。制御装置200は、液体クロマトグラフ100全体を統括的に制御する。制御装置200は、I/F230を介して、ユーザインターフェースである入力部250および表示部260と、有線あるいは無線で接続されている。
入力部250は、たとえばキーボードあるいはマウスなどのポインティングデバイスであり、ユーザからの指令を受け付ける。表示部260は、たとえば液晶(LCD:Liquid Crystal Display)パネルで構成され、ユーザに情報を表示する。ユーザインターフェースとしてタッチパネルが用いられる場合には、入力部250と表示部260とが一体的に形成される。
送液ポンプ120は、制御装置200によって制御され、溶媒容器110から液体の移動相を吸引して一定流量で送給する。インジェクタ130は、送液ポンプ120によって送給された移動相に分析対象の液体試料を注入する。カラム145は、注入された液体試料中の各種成分を分離する。
カラムオーブン140は、その内部にカラム145を収容するように構成される。カラムオーブン140は、制御装置200によって制御され、カラム145の周囲温度を所定の温度に調整する。
検出器150は、カラム145から溶出される溶出液中の成分を検出する。検出器150として、たとえば、吸光光度検出器(PDA(Photo Diode Array)検出器)、蛍光検出器、示差屈折率検出器、伝導度検出器、あるいは質量分析計などが用いられる。検出器150によって検出されたデータは、データ処理装置300に出力される。
データ処理装置300は、たとえば、コンピュータにインストールされた専用のソフトウェアを当該コンピュータ上で動作させることによって具現化される。データ処理装置300は、制御装置200からの指令に基づいて、検出器150からの検出データをクロマトグラムデータとして格納し、得られたクロマトグラムデータに基づいてクロマトグラムを作成する。作成されたクロマトグラムは、制御装置200内のメモリ220に記憶され、ユーザからの要求により表示部260に表示される。
液体クロマトグラフ100においては、インジェクタ130は、制御装置200からの指令に基づくタイミングで移動相中に分析対象の液体試料を注入する。注入された液体試料は、送液ポンプ120によって送給された移動相の流れに乗ってカラム145に到達し、カラム145中を通過する間に、当該液体試料中に含まれる各種成分が時間方向に分離される。カラム145において分離された成分を含む溶出液は、カラム145から検出器150へと導入される。検出器150は、導入された成分の濃度(量)に応じた強度信号のデジタルデータを検出データとして出力する。検出データは、データ処理装置300において処理されて、クロマトグラムが生成される。なお、検出器150を通過した溶液は、廃液として廃液タンク(図示せず)に排出される。
液体クロマトグラフ100においては、一般的には、分析対象の試料、移動相の種類、使用される検出器、および分析方法等に応じて、それに適した異なるカラム145が用いられる。図1の液体クロマトグラフ100の例のように、カラムオーブン140内に1つのカラム145が配置される構成の場合には、分析の都度、当該分析に適したカラム145が設置される。あるいは、図2に示される変形例の液体クロマトグラフ100Aのように、カラムオーブン140A内に予め複数のカラム145a~145nが移動相の搬送経路内に並列に接続されており、バルブ141,142を切換えることによって、所望のカラムが選択される構成としてもよい。
なお、本実施の形態における「CPU210」は、本開示における「制御部」に対応する。本実施の形態における「メモリ220」は本開示における「記憶部」に対応し、本実施の形態における「表示部260」は本開示における「通知部」に対応する。本実施の形態における「送液ポンプ120」は本開示における「送給部」に対応し、本実施の形態における「バルブ141,142」は本開示における「流路切換部」に対応する。
[カラム選択制御の説明]
上述のように、液体クロマトグラフにおいては、実施する分析に応じて適宜カラムを変更することが必要となるため、多数のカラムが管理される場合がある。使用されるカラムは、充填剤の種類および粒子径、カラムの寸法(長さ,内径)などの仕様によって、分析可能な試料あるいは分析精度が異なる。また、同じ仕様のカラムであっても、使用回数あるいは使用履歴によって、得られる分析精度が徐々に劣化することが知られている。
多数のカラムを管理している場合には、ユーザが所望する分析種類あるいは分析条件に適したカラムを選択するために、専門的な知識およびノウハウが必要となる。さらに、管理されるカラムの数が多い場合には、使用可能な複数のカラムの各々を比較するために多くの時間が必要となる場合がある。そのため、カラムの管理および試料の分析を効率化することが望まれている。
そこで、本実施の形態においては、管理されている個々のカラムに対して、カラムの仕様から定まる性能情報と、使用に伴う劣化度合いを表わす評価指標とを用いて、各分析種類ごとに点数を付し、当該点数によってユーザが所望する分析に適したカラムを選択する手法を採用する。これによって、多くのカラムの中から、分析に最適なカラムをユーザが容易に選択することが可能となる。したがって、カラムの管理および試料の分析を効率化することができる。
図3は、カラムの仕様から定まる性能情報が記憶された「カラム性能テーブル」の一例を示す図である。カラム性能テーブル内の各データは、あるカラムが使用候補のカラムとして新規に決定されると、ユーザによってメモリ220内に登録される。
カラム性能テーブルに含まれる項目は、使用履歴によって劣化しない固有の項目である。カラム性能テーブルに含まれる項目には、たとえば、使用される充填剤の官能基タイプおよび粒子径、使用可能なpHの範囲、耐圧、ならびに、カラムの長さおよび内径などが含まれる。メモリ220には、これらの項目が、カラムIDに紐付けられて記憶されている。なお、本実施の形態の「カラム性能テーブル」は本開示の「第1データベース」に対応する。
図4は、カラムの使用に伴って変化するカラムの評価指標が記憶された「カラム評価項目テーブル」の一例を示す図である。カラム評価項目テーブルに含まれる各評価指標は、カラムの使用履歴(使用回数,使用状態等)によって影響を受ける指標である。すなわち、カラムの劣化度を表わす指標である。カラムの劣化が進むと、一般的に分析精度が低下する。カラム評価項目テーブルに含まれる項目には、たとえば、当該カラムの使用回数、理論段数、分離度、およびシンメトリ係数などが含まれる。シンメトリ係数とは、分析によって得られたクロマトグラムのスペクトルのピークの対称性を表わす指標である。メモリ220には、これらの項目が、カラムIDに紐付けられて記憶されている。なお、本実施の形態の「カラム評価項目テーブル」は本開示の「第2データベース」に対応する。
カラム評価項目テーブルの各データは、あるカラムが使用候補のカラムとして新規に決定されると、ユーザによってメモリ220内に初期値が登録される。カラムが分析に使用されると、得られた分析結果に基づいて、CPU210において当該カラムについて使用後の評価指標が演算され、演算された使用後の評価指標によってテーブル内のデータが更新される。
図5は、上述のカラム性能テーブルの性能情報と、カラム評価項目テーブルの評価指標とに基づいて演算された「カラム点数テーブル」の一例を示す図である。カラム点数テーブルにおいては、液体クロマトグラフ100において実施可能な分析種類に対して、各カラムの適合度を示す点数が登録されている。この点数が大きいほど、当該分析種類に対する適合度が高くなる。以下に、図6を用いて、各カラムの点数の付け方について説明する。
図6は、分析種類ごとのカラム選択条件の一例を示す図である。図6においては、一例として、順相分析に関するカラム選択条件が示されている。
図6を参照して、カラム選択条件として、当該分析に必須となる項目(変数E1~Em)および当該分析に推奨される項目(変数R1~Rn)が示される(m,nは自然数)。各項目において、条件が満たされている場合には変数が1とされ、条件が満たされない場合には変数が0とされる。
そして、各カラムに対して、たとえば必須項目を2点および推奨項目を1点として重み付けし、すべての条件に対する点数の総和が算出される。必須項目がm個でありかつ推奨項目がn個の場合には、すべての条件が満たされた場合の点数の総和は2m+nとなるので、この全条件成立の場合を100としたときの割合を各カラムのカラム点数Pcとして定義する。すなわち、カラム点数Pcは以下の式(1)のように表わされる。
Figure 0007230687000001
ここで、Eiは必須条件の変数を表わし、Rjは推奨項目の変数を表わす。なお、必須項目および推奨項目に適用される重み付けは一例であり、それぞれ異なる重み付けを用いてもよい。また、必須項目および推奨項目の中でも、選択条件によって重み付けを異なる値にしてもよい。
このような演算が、各カラムに対して分析種類ごとに行なわれ、その演算結果がカラム点数テーブルに登録される。なお、カラム評価項目テーブル内の評価指標は分析完了ごとに更新されるため、カラム評価項目テーブルが更新されるごとにカラム点数テーブル内のデータについても再演算される。
本実施の形態の液体クロマトグラフ100においては、ユーザがある試料に対する分析種類を選択した場合、当該分析種類に対応する点数が高い順にカラムが表示部260に表示される。これにより、ユーザは、現在管理されているカラムの中から、分析に適したカラムを容易に選択することが可能となる。
図7は、制御装置200で実行されるカラム選択処理を説明するためのフローチャートである。図7に示されたフローチャートは、所定の制御周期ごと、あるいは特定の条件が成立した場合にメインルーチンから呼び出されて実行される。ここで、「特定の条件成立時」とは、たとえば、システム起動時、新しいカラムの登録時あるいは古いカラムの廃棄時、所定時間毎、所定時刻、および、後述するカラム評価項目テーブルの評価指標の更新時などである。
図7を参照して、制御装置200のCPU210は、ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、図3で示されたようなカラム性能テーブルをメモリ220から読込む。また、CPU210は、S110にて、図4で示されたようなカラム性能テーブルをメモリ220から読込む。そして、CPU210は、各カラムに対して、上述の式(1)を用いて、分析種類ごとのカラム点数Pcを演算し、図5で示したようなカラム点数テーブルを作成する(S130)。
その後、CPU210は、S140にて、ユーザから分析種類の選択がされたか否かを判定する。ユーザによる分析種類の選択がなされていない場合(S140にてNO)は、以降の処理がスキップされ、処理がメインルーチンに戻される。
一方、ユーザによる分析種類の選択がなされた場合(S140にてYES)は、処理がS150に進められて、CPU210は、選択された分析種類について、カラム点数Pcが所定のしきい値Pthより大きくなるカラムを推奨カラムとして選択する。なお、選択される推奨カラムの数は複数であってもよい。しきい値Pthは、たとえば「70」,「80」のような予め設定された固定値であってもよいし、あるいはユーザによって定義される値であってもよい。また、しきい値Pthとの比較ではなく、カラム点数Pcが大きい順に所定数のカラムを推奨カラムとして選択してもよい。
その後、S160にて、CPU210は、選択された推奨カラムを表示部260に表示して、ユーザに通知する。なお、推奨カラムの数が多い場合には、選択された推奨カラムのうち予め定められた数の推奨カラムのみを表示するようにしてもよい。ユーザは、表示された推奨カラムを参照して、分析に用いるカラムを選択する。
なお、図2で示したような、カラムの自動切換が可能な構成を有する液体クロマトグラフの場合には、CPU210は、S160における推奨カラムの表示に代えておよび/または加えて、選択された分析種類に最も適したカラム(点数が最も高いカラム)が使用されるように、バルブ141,142を切換えるようにしてもよい。あるいは、ユーザの選択操作に応答して、バルブ141,142を切換えてもよい。
図8は、カラム評価項目テーブルの評価指標の更新処理を説明するためのフローチャートである。図8に示されたフローチャートは、液体クロマトグラフ100において分析が完了したタイミングで実行される。
図8を参照して、制御装置200のCPU210は、S200において、データ処理装置300におけるデータ処理が終了したか否かを判定する。データ処理が終了していない場合(S200にてNO)は、カラムの評価指標の演算はできないので、CPU210は、以降の処理をスキップしてメインルーチンに処理を戻す。
一方、データ処理が終了した場合(S200にてYES)は、処理がS210に進められて、CPU210は、データ処理装置300によって処理されたデータに基づいて、理論段数および分離度などの評価指標を演算する。これらの評価指標の演算については、公知の手法を使用することができる。
そして、CPU210は、S220にて、対象カラムについて、カラム評価項目テーブル内の各評価指標を、演算によって得られた値に更新する。なお、カラム評価項目テーブルが更新されることによって、次に図7の処理が実行されるタイミングで、カラム点数テーブルの値も更新される。
このように、カラム性能テーブルの性能情報と、カラム評価項目テーブルの評価指標とに基づいて、分析種類ごとに適合度の高いカラムをユーザに通知することによって、多数のカラムの中から当該分析種類に適したカラムを容易に選択することが可能となる。また、カラムが分析に使用された場合には、当該分析結果に基づいてカラムの評価指標が更新されるので、カラムの劣化度を考慮した選択が可能となり、分析精度を確保することが可能となる。
なお、図5のカラム点数テーブルで規定する「分析種類」、および、図6で説明した「カラム選択条件」は、ユーザが定義することも可能である。
[態様]
上述した複数の例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)一態様に係るクロマトグラフは、複数のカラムの中から、分析に使用するカラムを選択するように構成されたクロマトグラフに関する。クロマトグラフは、前記複数のカラムの各々の性能情報が記憶された第1データベース、および、前記複数のカラムの各々の劣化状態を示す評価指標が記憶された第2データベースを有する記憶部と、前記性能情報および前記評価指標を用いて、ユーザから指定された分析種類に適したカラムを前記複数のカラムの中から選択するように構成された制御部と、前記制御部によって選択されたカラムをユーザに通知する通知部とを備えていてもよい。前記制御部は、前記複数のカラムの各々について、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度を算出し、ユーザから指定された分析種類について、前記複数のカラムの中から前記適合度が高い順に所定数のカラムを選択し、前記通知部によりユーザに通知してもよい。
第1項に記載のクロマトグラフによれば、管理されている複数のカラムの各々について、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度が算出される。そして、ユーザから指定された分析種類について、複数のカラムの中から当該適合度が高い順に所定数のカラムがユーザに対して通知される。そのため、クロマトグラフにおいて、分析に使用するカラムの選択を容易にすることができる。
(第2項)第1項に記載のクロマトグラフにおいて、前記第1データベースに記憶されるカラムの性能情報は、官能基タイプ、粒子径、および、カラム長さの少なくとも1つを含んでもよい。
第2項に記載のクロマトグラフによれば、第1データベースに記憶されたカラムの性能情報として、官能基タイプ、粒子径、および、カラム長さの少なくとも1つに基づいて、分析に使用するカラムを選択することができる。
(第3項)第1項または第2項に記載のクロマトグラフにおいて、前記第2データベースに記憶されるカラムの評価指標は、理論段数、分離度、および、シンメトリ係数の少なくとも1つを含んでもよい。
第3項に記載のクロマトグラフによれば、第2データベースに記憶されたカラムの評価指標として、理論段数、分離度、および、シンメトリ係数の少なくとも1つに基づいて分析に使用するカラムを選択することができる。
(第4項)第1項~第3項のいずれか1項に記載のクロマトグラフにおいて、前記適合度は、各選択条件について当該選択条件が満たされた場合に付与される点数の総和に基づいて算出されてもよい。
第4項に記載のクロマトグラフによれば、選択条件が満たされた場合に付与される点数の総和に基づいて適合度が算出されるため、適合度を数値的に比較することができ、カラムの選択を容易にすることができる。
(第5項)第1項~第4項のいずれか1項に記載のクロマトグラフにおいて、所定の移動相を送給する送給部と、前記複数のカラムのうちの1つを前記送給部に接続するように構成された流路切換部とをさらに備えていてもよい。前記制御部は、前記複数のカラムのうち、前記適合度が最も高いカラムを前記送給部に接続するように前記流路切換部を制御してもよい。
第5項に記載のクロマトグラフによれば、流路切換部によって複数のカラムを切換えて使用することが可能な構成において、適合度に基づいてカラムを自動で切換えることが可能となる。
(第6項)第1項~第4項のいずれか1項に記載のクロマトグラフにおいて、所定の移動相を送給する送給部と、前記複数のカラムのうちの1つを前記送給部に接続するように構成された流路切換部とをさらに備えてもよい。前記制御部は、前記複数のカラムのうち、ユーザにより選択されたカラムを前記送給部に接続するように前記流路切換部を制御してもよい。
第6項に記載のクロマトグラフによれば、流路切換部によって複数のカラムを切換えて使用することが可能な構成において、ユーザが適合度に基づいてカラムを切換えることが可能となる。
(第7項)第1項~第6項のいずれか1項に記載のクロマトグラフにおいて、前記制御部は、分析結果に基づいて前記第2データベースの各評価指標を更新するように構成されてもよい。
第7項に記載のクロマトグラフによれば、分析結果に基づいて第2データベースの各評価指標を更新するため、使用による劣化度合いを考慮して、カラムを選択することが可能となる。
(第8項)一態様に係るクロマトグラフの制御方法は、クロマトグラフにおいて、複数のカラムの中から分析に使用するカラムを選択する方法に関する。方法は、第1データベースから前記複数のカラムの各々の性能情報を取得するステップと、第2データベースから前記複数のカラムの各々の劣化状態を示す評価指標を取得するステップと、前記複数のカラムの各々について、前記性能情報および前記評価指標を用いて、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度を算出するステップと、ユーザから指定された分析種類について、前記複数のカラムの中から前記適合度が高い順に所定数のカラムを選択するステップと、選択されたカラムを通知部によりユーザに通知するステップとを含んでもよい。
第8項に記載のクロマトグラフによれば、管理されている複数のカラムの各々について、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度が算出される。そして、ユーザから指定された分析種類について、複数のカラムの中から当該適合度が高い順に所定数のカラムがユーザに対して通知される。そのため、クロマトグラフにおいて、分析に使用するカラムの選択を容易にすることができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100,100A 液体クロマトグラフ、110 溶媒容器、120 送液ポンプ、130 インジェクタ、140 カラムオーブン、141,142 バルブ、145,145a~145n カラム、150 検出器、200 制御装置、220 メモリ、250 入力部、260 表示部、300 データ処理装置。

Claims (10)

  1. 複数のカラムの中から、分析に使用するカラムを選択するように構成されたクロマトグラフであって、
    前記複数のカラムの各々の性能情報が記憶された第1データベース、および、前記複数のカラムの各々の劣化状態を示す評価指標が記憶された第2データベースを有する記憶部と、
    前記性能情報および前記評価指標を用いて、ユーザから指定された分析種類に適したカラムを前記複数のカラムの中から選択するように構成された制御部と、
    前記制御部によって選択されたカラムをユーザに通知する通知部とを備え、
    前記制御部は、
    前記複数のカラムの各々について、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度を算出し、
    ユーザから指定された分析種類について、前記複数のカラムの中から前記適合度が高い順に所定数のカラムを選択し、前記通知部によりユーザに通知し、
    前記適合度は、分析種類ごとに定められた前記選択条件と、前記性能情報および前記評価指標とを対比することによって算出される、クロマトグラフ。
  2. 前記第1データベースに記憶されるカラムの性能情報は、官能基タイプ、粒子径、および、カラム長さの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のクロマトグラフ。
  3. 前記第2データベースに記憶されるカラムの評価指標は、理論段数、分離度、および、シンメトリ係数の少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載のクロマトグラフ。
  4. 前記適合度は、各選択条件について当該選択条件が満たされた場合に付与される点数の総和に基づいて算出される、請求項1~3のいずれか1項に記載のクロマトグラフ。
  5. 所定の移動相を送給する送給部と、
    前記複数のカラムのうちの1つを前記送給部に接続するように構成された流路切換部とをさらに備え、
    前記制御部は、前記複数のカラムのうち、前記適合度が最も高いカラムを前記送給部に接続するように前記流路切換部を制御する、請求項1~4のいずれか1項に記載のクロマトグラフ。
  6. 所定の移動相を送給する送給部と、
    前記複数のカラムのうちの1つを前記送給部に接続するように構成された流路切換部とをさらに備え、
    前記制御部は、前記複数のカラムのうち、ユーザにより選択されたカラムを前記送給部に接続するように前記流路切換部を制御する、請求項1~4のいずれか1項に記載のクロマトグラフ。
  7. 前記制御部は、分析結果に基づいて前記第2データベースの各評価指標を更新するように構成される、請求項1~6のいずれか1項に記載のクロマトグラフ。
  8. クロマトグラフにおいて、複数のカラムの中から、分析に使用するカラムを選択する方法であって、
    第1データベースから前記複数のカラムの各々の性能情報を取得するステップと、
    第2データベースから前記複数のカラムの各々の劣化状態を示す評価指標を取得するステップと、
    前記複数のカラムの各々について、前記性能情報および前記評価指標を用いて、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度を算出するステップと、
    ユーザから指定された分析種類について、前記複数のカラムの中から前記適合度が高い順に所定数のカラムを選択するステップと、
    選択されたカラムを通知部によりユーザに通知するステップとを含み、
    前記適合度を算出するステップは、分析種類ごとに定められた前記選択条件と、前記性能情報および前記評価指標とを対比することによって前記適合度を算出するステップを含む、方法。
  9. 複数のカラムの中から、分析に使用するカラムを選択するように構成されたクロマトグラフであって、
    前記複数のカラムの各々の性能情報が記憶された第1データベース、および、前記複数のカラムの各々の劣化状態を示す評価指標が記憶された第2データベースを有する記憶部と、
    前記性能情報および前記評価指標を用いて、ユーザから指定された分析種類に適したカラムを前記複数のカラムの中から選択するように構成された制御部と、
    前記制御部によって選択されたカラムをユーザに通知する通知部とを備え、
    前記制御部は、
    前記複数のカラムの各々について、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度を算出し、
    ユーザから指定された分析種類について、前記複数のカラムの中から前記適合度が高い順に所定数のカラムを選択し、前記通知部によりユーザに通知し、
    前記適合度は、各選択条件について当該選択条件が満たされた場合に付与される点数の総和に基づいて算出される、クロマトグラフ。
  10. クロマトグラフにおいて、複数のカラムの中から、分析に使用するカラムを選択する方法であって、
    第1データベースから前記複数のカラムの各々の性能情報を取得するステップと、
    第2データベースから前記複数のカラムの各々の劣化状態を示す評価指標を取得するステップと、
    前記複数のカラムの各々について、前記性能情報および前記評価指標を用いて、分析種類ごとに定められた1以上の選択条件に対する適合度を算出するステップと、
    ユーザから指定された分析種類について、前記複数のカラムの中から前記適合度が高い順に所定数のカラムを選択するステップと、
    選択されたカラムを通知部によりユーザに通知するステップとを含み、
    前記適合度を算出するステップは、各選択条件について当該選択条件が満たされた場合に付与される点数の総和に基づいて前記適合度を算出するステップを含む、方法。
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