JP7230644B2 - 細胞移植装置 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞の移植に用いられる細胞移植装置に関する。
生体から採取した細胞の培養に基づき得られた移植物を、生体の皮内や皮下へ移植する技術が開発されている。例えば、毛を作り出す器官である毛包の形成に寄与する細胞群を精製し、この細胞群を皮内へ移植することによって、毛髪を再生させることが試みられている。
毛包は、上皮系細胞と間葉系細胞との相互作用により形成される。毛髪の良好な再生のためには、移植された細胞群から、正常な組織構造を有して周期的な毛髪の形成能力を有する毛包が生じることが望ましい。そこで、こうした毛包を形成可能な細胞群の製造方法について、様々な研究開発が行われている(例えば、特許文献1~3参照)。
国際公開第2017/073625号 国際公開第2012/108069号 特開2008-29331号公報
移植に際しては、培養容器等の容器に入れられている移植物が、生体における移植の対象領域へ移される。この際、移植部位をメスで切開し、培養容器内の細胞群をピンセット等で1つずつ摘んで対象領域へ移すという移植方法では、使用する器具の交換や、細胞群を移動させる動作の頻繁な繰り返しが生じる。特に、毛髪を再生させるための移植のように、多数の細胞群の移植を行う場合には、多大な労力が必要となる。移植に要する過大な負荷は、上述した移植の技術を広く普及させる上で大きな問題である。
本発明は、移植の効率を高めることのできる細胞移植装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する細胞移植装置は、生体内の対象領域に、細胞を含む移植物を配置するための細胞移植装置であって、第1方向に沿って延びる複数の針状部を備え、前記複数の針状部には、前記第1方向での先端の位置が互いに異なる前記針状部が含まれるとともに、前記針状部の内部への前記移植物の取込口であって、かつ、前記対象領域への前記移植物の放出口である開口を先端領域に有する複数の移植用針状部が含まれる。
上記構成によれば、細胞移植装置は、移植物を移植用針状部の先端領域の開口から移植用針状部の内部へ取り込み、移植用針状部を生体の移植部位に刺した後に、移植物を移植用針状部の上記開口から放出する。こうした装置を用いれば、移植物を容器から取り出して移植の対象領域へ配置するまでを1つの装置によって連続して行うことができるため、移植の効率が高められる。さらに、細胞移植装置が複数の移植用針状部を備えるため、複数の移植物をまとめて移植することが可能である。したがって、移植に要する時間を短縮することができ、移植の効率がさらに高められる。
そして、複数の針状部には、針状部の延びる方向での先端の位置が互いに異なる針状部が含まれるため、移植部位が皮膚のように伸びやすい場合であっても、伸びに応じて各針状部の先端の位置を設定することや、突出している針状部で伸びを抑えることによって、移植物が所望の深さに配置されやすくなる。
上記構成において、前記複数の針状部は、前記第1方向と直交する第2方向での位置が互いに異なるように並び、前記複数の針状部のなかで、前記第2方向の中央部に位置する前記針状部の先端が、他の前記針状部の先端よりも突出していてもよい。
上記構成によれば、移植物を皮膚に移植する場合に、複数の移植用針状部において皮膚に刺さる長さがばらつくことが抑えられる。その結果、各移植用針状部に取り込まれた移植物の各々が、所望の深さに配置されやすくなる。
上記構成において、前記複数の針状部は、前記第1方向と直交する第2方向に沿って、1列または2列に並んでいてもよい。
上記構成によれば、各移植用針状部の先端の位置を、移植部位の伸びに応じた位置とする設計が容易である。したがって、移植物を所望の深さに配置しやすい細胞移植装置が好適に実現される。
上記構成において、前記複数の針状部には、前記開口を有さない非移植用針状部が含まれてもよい。
上記構成によれば、非移植用針状部で移植部位の伸びを抑えることにより、移植用針状部が移植部位に刺さりやすくなる。
上記構成において、前記非移植用針状部の先端領域は、前記移植用針状部の先端領域よりも尖っていてもよい。
上記構成によれば、非移植用針状部が移植用針状部よりも移植部位に刺さりやすくなり、より小さな力で移植部位を穿孔することができる。それゆえ、非移植用針状部が移植用針状部に先駆けて移植部位に刺さることで、非移植用針状部の位置で移植部位の伸びを抑えられるため、非移植用針状部の付近の移植用針状部が移植部位に刺さりやすくなる。
上記構成において、前記複数の針状部は、前記第1方向と直交する第2方向での位置が互いに異なるように並び、前記第2方向において、1以上の前記移植用針状部と、1以上の前記非移植用針状部とが、交互に位置していてもよい。
上記構成によれば、移植用針状部に対して非移植用針状部が偏って配置されることが抑えられる。そのため、広い範囲で、移植用針状部が移植部位に刺さりやすくなる。
上記構成において、前記非移植用針状部の先端は、前記移植用針状部の先端よりも突出していてもよい。
上記構成によれば、非移植用針状部が移植用針状部よりも先に移植部位に刺さるため、非移植用針状部の位置で移植部位の伸びを抑えられ、非移植用針状部の付近の移植用針状部が移植部位に刺さりやすくなる。
上記構成において、前記移植用針状部と前記非移植用針状部とは、互いに異なる材料から構成されていてもよい。
上記構成によれば、移植用針状部と非移植用針状部とをそれぞれの機能により適した材料から形成することができるため、例えば、移植用針状部と非移植用針状部とで穿孔機能を異ならせたり、生体内での摩擦の大きさを異ならせたりすることができる。
本発明によれば、細胞の移植の効率を高めることができる。
細胞移植装置の第1実施形態について、細胞移植装置の側面構造を示す図。 第1実施形態の細胞移植装置の平面構造の一例を示す図。 第1実施形態の細胞移植装置の平面構造の一例を示す図。 第1実施形態の細胞移植装置が備える移植用針状部の断面構造の一例を示す図。 第1実施形態の移植用針状部に移植物が取り込まれた状態を示す図。 細胞移植装置の第2実施形態について、細胞移植装置の側面構造を示す図。 細胞移植装置の変形例について、細胞移植装置の側面構造を示す図。
(第1実施形態)
図1~図5を参照して、細胞移植装置の第1実施形態を説明する。
[移植物]
本実施形態の細胞移植装置は、生体へ移植物として細胞群を移植するために用いられる。移植の対象領域は、皮内および皮下の少なくとも一方、あるいは、臓器等の組織である。まず、移植される対象である細胞群について説明する。
移植対象の細胞群は、複数の細胞を含む。細胞群は、凝集された複数の細胞の集合体であってもよいし、細胞間結合により結合した複数の細胞の集合体であってもよい。あるいは、細胞群は、分散した複数の細胞から構成されてもよい。また、細胞群を構成する細胞は、未分化の細胞であってもよいし、分化が完了した細胞であってもよいし、細胞群は、未分化の細胞と分化した細胞とを含んでいてもよい。細胞群は、例えば、細胞塊(スフェロイド)、原基、組織、器官、オルガノイド、ミニ臓器等である。
細胞群は、対象領域に配置されることによって、生体における組織形成に作用する能力を有する。こうした細胞群の一例は、幹細胞性を有する細胞を含んだ細胞凝集体である。移植対象の細胞群は、例えば、皮内または皮下に配置されることにより、発毛または育毛に寄与する。こうした細胞群は、毛包器官として機能する能力、毛包器官へ分化する能力、毛包器官の形成を誘導もしくは促進する能力、あるいは、毛包における毛の形成を誘導もしくは促進する能力等を有する。また、細胞群は、色素細胞もしくは色素細胞に分化する幹細胞等のように、毛色の制御に寄与する細胞を含んでいてもよい。また、細胞群は、血管系細胞を含んでいてもよい。
具体的には、本実施形態における移植対象の細胞群の一例は、原始的な毛包器官である毛包原基である。毛包原基は、間葉系細胞と上皮系細胞とを含む。毛包器官では、間葉系細胞である毛乳頭細胞が、毛包上皮幹細胞の分化を誘導し、これによって形成された毛球部にて毛母細胞が分裂を繰り返すことにより、毛が形成される。毛包原基は、こうした毛包器官に分化する細胞群である。
毛包原基は、例えば、毛乳頭等の間葉組織に由来する間葉系細胞と、バルジ領域や毛球基部等に位置する上皮組織に由来する上皮系細胞とを、所定の条件で混合培養することによって形成される。ただし、毛包原基の製造方法は上述の例に限定されない。また、毛包原基の製造に用いられる間葉系細胞と上皮系細胞との由来も限定されず、これらの細胞は、毛包器官由来の細胞であってもよいし、毛包器官とは異なる器官由来の細胞であってもよいし、多能性幹細胞から誘導された細胞であってもよい。
なお、移植物は、細胞群とともに、細胞群の移植を補助する部材を含んでいてもよい。
[細胞移植装置]
図1が示すように、細胞移植装置100は、複数の移植用針状部10と、移植用針状部10を支持する支持部50とを備えている。移植用針状部10は、1つの方向に沿って延びる筒状を有し、先端領域に開口11を有する。言い換えれば、移植用針状部10は、中空の針形状を有する。移植用針状部10の外形は、その先端領域が、生体における移植の対象の部位を刺すことの可能な形状を有していれば特に限定されない。移植用針状部10の先端領域は、例えば、円筒をその延びる方向に対して斜めに切断した形状を有し、尖っている。
複数の移植用針状部10は、共通の方向に沿って延び、1つの支持部50に支持される。支持部50は、移植用針状部10とは別々に形成された部材であってもよいし、移植用針状部10と一体に形成されていてもよい。支持部50の外形は特に限定されない。
支持部50が移植用針状部10とは別々に形成された部材である場合、支持部50は、移植用針状部10の先端領域から延びる部分の外側を囲み、移植用針状部10を支持している。例えば、支持部50が有する孔に移植用針状部10が通されることによって、支持部50に移植用針状部10が組み付けられている。移植用針状部10の先端領域とその付近は、移植用針状部10の延びる方向に沿って、支持部50から突き出している。
支持部50が移植用針状部10と一体に形成されている場合、移植用針状部10は支持部50の表面から突き出している。
複数の移植用針状部10は、移植用針状部10の延びる方向である第1方向と直交する第2方向に沿って並んでいる。複数の移植用針状部10における開口11の向きは一致していることが好ましい。移植用針状部10の数は特に限定されないが、例えば、発毛または育毛に寄与する細胞群を移植する場合、5個から10個の程度とされればよい。
複数の移植用針状部10には、第1方向における移植用針状部10の先端の位置が互いに異なる移植用針状部10が含まれる。移植用針状部10の先端は、移植用針状部10の先端領域において第1方向の最も端に位置する点である。複数の移植用針状部10の先端は、第1方向と直交する平面とは異なる仮想的な面上に並ぶ。当該仮想的な面は、曲面、または、平面を1回以上折り曲げることにより形成される面である。
上記構成においては、支持部50の表面が第1方向と直交する平面である場合、移植用針状部10において支持部50の表面から突き出ている部分の長さLは、複数の移植用針状部10の間で一定ではない。
詳細には、第2方向の中央部に位置する移植用針状部10から、第2方向の端部に位置する移植用針状部10に向けて、長さLは順に小さくなっている。言い換えれば、複数の移植用針状部10のなかで、第2方向の中央部に位置する移植用針状部10が最も突き出ており、第2方向の両端部の各々に向けて、支持部50からの移植用針状部10の突き出し量は小さくなる。
各移植用針状部10において、支持部50から突き出している部分には、少なくとも、移植の際に生体の対象領域に進入する部分が含まれる。対象領域が皮内または皮下である場合、移植用針状部10における上記長さLは、例えば、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。
また、対象領域が皮内または皮下である場合、複数の移植用針状部10において、最も大きい長さLと最も小さい長さLとの差、すなわち、第1方向における、最も長い移植用針状部10と最も短い移植用針状部10との先端間の距離は、0.1mm以上10.0mm以下の範囲から選択されることが好ましい。上記差は、移植を受ける生体の種類や移植を受ける部位に応じて設定されればよい。皮膚が伸びやすいほど、上記差を大きくすることが好ましい。例えば、移植部位の皮膚が、ブタの皮膚のように硬い場合には、上記差は0.1mmに設定され、移植部位の皮膚が、マウスの皮膚のように伸びやすい場合には、上記差は10.0mmに設定される。
図2が示すように、第1方向に沿った方向から見て、複数の移植用針状部10は、一列に並んでいてもよいし、図3が示すように、2列に並んでいてもよい。複数の移植用針状部10は、第2方向の位置が互いに異なるように、並んでいればよい。複数の移植用針状部10が2列に並んでいる形態であれば、移植用針状部10が移植部位に刺さる際に、複数の移植用針状部10に押圧されることによって移植部位が複数の方向に引っ張られ、移植部位の表面が張りやすくなる。したがって、移植用針状部10が移植部位に刺さりやすくなる。
複数の移植用針状部10が2列に並ぶ場合、第2方向での位置の順に、一方の列と他方の列とに移植用針状部10が1つずつ交互に並ぶことが好ましい。こうした構成によれば、隣接する移植用針状部10間の距離に偏りが生じることが抑えられ、その結果、例えば、複数の移植用針状部10が生体に刺されるときに、各移植用針状部10に均等に押圧力がかかりやすくなる。なお、1つの列内で隣り合う移植用針状部10間の距離は、一方の列と他方の列とで一致していてもよいし、異なっていてもよい。
また、複数の移植用針状部10が2列に並ぶ場合、各列においては、第1方向における移植用針状部10の先端の位置は、一定であってもよいし、一定でなくてもよい。
発毛または育毛に寄与する細胞群を移植する場合、複数の移植用針状部10の配置に応じて、皮膚の表面に沿った方向における細胞群の配置が決まり、すなわち、細胞群が移植された部分に生える毛の配置が概ね決まる。例えば毛包原基のように、発毛または育毛に寄与する細胞の集合体を移植する場合、単位面積当たりの移植用針状部10の密度は、1個/cm以上400個/cm以下であることが好ましく、さらには、20個/cm以上100個/cm以下であることが好ましい。移植用針状部10の密度が上記下限値以上であれば、移植された細胞群に基づき発毛した毛の密度が、頭髪として十分な密度になる。移植用針状部10の密度が上記上限値以下であれば、移植用針状部10の密度と同等の密度で皮膚の内部に配置された細胞群に対して、栄養分が行きわたりやすく、毛包および毛の形成が好適に進む。
また、発毛または育毛に寄与する細胞群を移植する場合、最も近い2つの移植用針状部10の中心間の距離である隣接間隔は、1mm以上4mm以下であることが好ましい。隣接間隔が上記下限値以上であれば、細胞移植装置100の形成が容易である。隣接間隔が上記上限値以下であれば、移植された細胞群に基づき発毛した毛の密度が、頭髪として十分な密度になる。
なお、移植物が、発毛または育毛に寄与する細胞群であって、細胞塊や原基等の細胞の集合体である場合、移植物である細胞群を球体に近似したときの当該球体の直径、すなわち、細胞群に外接する最小の球の直径は、0.1mmから1.0mm程度となる。この場合、開口11の開口面積は、5000μm以上1200000μm以下であることが好ましい。開口11の形状は特に限定されないが、開口11は、例えば、円形状や楕円形状を有する。移植用針状部10が円筒状に延びる場合、開口11を有する部分での移植用針状部10の内径は、80μm以上1200μm以下であることが好ましい。開口面積や内径が上記下限値以上であれば、開口11が移植物に対して小さくなり過ぎないため、移植物の円滑な出入りのために十分な大きさを有する開口11が実現できる。また、開口面積や内径が上記上限値以下であれば、開口11が移植物に対して大きくなり過ぎないため、移植物を1つずつ出し入れすることに適した開口11が実現できる。なお、開口11の大きさは、移植物が変形しながらも移植用針状部10の内部の流路を通過できる大きさから、移植物と上記流路の接触が抑制される十分な大きさまでの範囲内で適宜選択されればよい。
図4が示すように、移植用針状部10は、その内部に、開口11に通じる上記流路である内部流路12を有している。内部流路12は、移植物とその保護液とを含む液状体が開口11から流れ込むことが可能に構成されていれば、その構造は特に限定されない。
ただし、内部流路12の途中には、上記液状体が含む移植物が、移植用針状部10の基端側に流れることを抑えるための構造が設けられていることが好ましい。例えば、内部流路12の途中で内部流路12の流路断面積が変化することにより、流路断面積が変化する箇所よりも基端側へ、移植物が流れることが抑えられる。図4は、こうした内部流路12の流路断面積が変化する形態を例示している。あるいは、フィルタや繊維状物から構成された網等の構造物が内部流路12の途中で内部流路12を横断するように設けられ、当該構造物よりも基端側へ、移植物が流れることが抑えられてもよい。
こうした構造が設けられていることにより、移植用針状部10において、内部流路12の途中から開口11までの領域が、移植物を当該領域に収容する収容部として機能する。移植物が、移植用針状部10の内部で移植用針状部10の先端に近い領域に留められることによって、移植が円滑に進められる。
図5は、移植物Cgを収容した状態の移植用針状部10の一例を示す。移植物Cgは、保護液Plと共に、開口11から内部流路12内に取り込まれる。このとき、開口11は、移植用針状部10の内部への移植物Cgの取込口として機能する。
例えば、移植物Cgと保護液Plとは、培養容器等の容器に保持されており、当該容器から開口11を通って移植用針状部10の内部へ取り込まれる。移植物Cgの取り込みに際しては、例えば、内部流路12内が、移植用針状部10に接続された機構によって吸引されることによって、保護液Plと移植物Cgとが開口11から内部流路12に引き込まれる。
保護液Plは、細胞の生存を阻害し難い液体であればよく、また、生体に注入された場合に生体に与える影響の小さい液体であることが好ましい。例えば、保護液Plは、生理食塩水、ワセリンや化粧水等の皮膚を保護する液体、あるいは、これらの液体の混合物である。保護液Plは、栄養成分等の添加成分を含んでいてもよい。また、保護液Plは、細胞の培養のための培地であってもよいし、培地から交換された液体であってもよい。移植物Cgと保護液Plとを含む液状体は、低粘度の流体、あるいは、高粘度の流体であり得る。また、上記液状体は、ゾル状物、あるいは、ゲル状物であり得る。また、上記液状体は、高分子材料等から形成されるマトリックス中に、移植物Cgと保護液Plとを保持する構成を有し得る。このとき、マトリックスを形成する高分子材料としては、例えば、コラーゲンやヒアルロン酸が挙げられる。
移植物Cgの取り込みに際しては、各移植用針状部10と移植物Cgとが向かい合うように、細胞移植装置100と移植物Cgを保持している容器との位置が合わせられることによって、複数の移植用針状部10に一括して移植物Cgを収容することができる。移植物Cgは、各移植用針状部10に1つずつ収容されることが好ましい。
移植物Cgと保護液Plとを収容した細胞移植装置100が、生体の例えば皮膚である移植部位まで運ばれると、移植部位に移植用針状部10が刺される。これにより、移植の対象領域に開口11が配置される。発毛または育毛に寄与する細胞群を移植しようとする場合、対象領域は、皮内および皮下の少なくとも一方である。そして、移植用針状部10内の移植物Cgは、保護液Plと共に開口11から放出される。これにより、対象領域に移植物Cgが配置される。このとき、開口11は、対象領域への移植物Cgの放出口として機能する。移植物Cgの放出に際しては、内部流路12内が加圧されてもよい。例えば、移植用針状部10に接続された機構から内部流路12に空気が送り込まれることによって、内部流路12に圧力が付与される。
各移植用針状部10から移植物Cgを放出することによって、複数の移植物Cgを一括して対象領域に配置することができる。その後、移植用針状部10は移植部位から引き抜かれる。
移植用針状部10を形成するための材料は特に限定されない。移植用針状部10は、例えば、シリコンや、ステンレス、チタン、コバルトクロム合金、マグネシウム合金等の金属材料から形成されていてもよいし、汎用のプラスチック、医療用のプラスチック、および、化粧品用のプラスチック等の高分子材料から形成されていてもよい。高分子材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、アクリル、ウレタン樹脂、芳香族ポリエーテルケトン、エポキシ樹脂、および、これらの樹脂の共重合材料等が挙げられる。また、移植用針状部10は、ポリアクリル等の電離放射線硬化型材料や、ウレタンやエポキシ等の熱硬化型材料から形成されてもよい。支持部50を形成するための材料も特に限定されず、支持部50は、例えば、上述の移植用針状部10の材料として例示した材料から形成されればよい。移植用針状部10と支持部50との材料は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、移植用針状部10および支持部50の各々は、2種類以上の材料の組み合わせによって形成されていてもよい。
[作用]
細胞移植装置100を用いた移植方法によれば、移植物Cgを容器から取り出して移植の対象領域へ配置するまでを1つの装置によって連続して行うことができるため、細胞の円滑な移植が可能である。さらに、細胞移植装置100が複数の移植用針状部10を備えるため、移植物Cgの一括した収容および配置が可能である。したがって、移植の効率がさらに高められる。
ここで、生体の皮膚や臓器等の組織は、弾性を有するため、移植用針状部10が押し当てられることによって伸び、その伸びの大きさは、複数の移植用針状部10との位置関係によって異なる。したがって、第1方向での複数の移植用針状部10の先端の位置が揃っていると、移植用針状部10によって移植部位に刺さる長さが変わり、移植物Cgの各々を所望の深さに配置することが困難になる。これに対し、本実施形態の細胞移植装置100のように、複数の移植用針状部10に、第1方向における先端の位置が異なる移植用針状部10が含まれる形態であれば、移植を受ける対象に応じて各移植用針状部10の先端の位置を設定することにより、上記対象に刺さる移植用針状部10の長さが所望の長さとなりやすくなる。そのため、移植物Cgの各々が所望の深さに配置されやすくなる。
具体的には、皮膚に対して移植を行う場合、第2方向において、中央部に位置する移植用針状部10の部分で皮膚の伸びが最も大きく、端部に向けて皮膚の伸びが小さくなることが、発明者による検証で確認された。皮膚が伸びやすい部分では、移植用針状部10の押圧によって皮膚が伸びることに起因して、当該押圧とともに皮膚の表面が移植用針状部10から離れる方向に動くため、移植用針状部10が深く刺さり難い。
したがって、移植用針状部10の突き出し量が、第2方向の中央部で最も大きく、端部に向けて小さくなる形態であれば、皮膚が伸びやすい部分でも、移植用針状部10の刺さる長さを確保しやすくなる。その結果、複数の移植用針状部10において皮膚に刺さる長さがばらつくことが抑えられ、移植物Cgの各々が所望の深さに配置されやすくなる。
以上説明したように、第1実施形態の細胞移植装置によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)細胞移植装置100が複数の移植用針状部10を備えるため、複数の移植物Cgをまとめて移植することが可能であり、移植の効率が高められる。
(2)複数の移植用針状部10に、第1方向での先端の位置が互いに異なる移植用針状部10が含まれるため、移植部位が伸びやすい場合であっても、伸びに応じて各移植用針状部10の先端の位置を設定することによって、移植物Cgが所望の深さに配置されやすくなる。
(3)複数の移植用針状部10のなかで、第2方向の中央部に位置する移植用針状部10の先端が、他の移植用針状部10の先端よりも突出しているため、移植物Cgを皮膚に移植する場合に、複数の移植用針状部10において皮膚に刺さる長さがばらつくことが抑えられる。その結果、移植物Cgの各々が所望の深さに配置されやすくなる。
(4)複数の移植用針状部10が、第2方向に沿って1列または2列に並んでいる形態であれば、各移植用針状部10の先端の位置を、移植部位の伸びに応じた位置とする設計が容易である。したがって、複数の移植物Cgの各々が所望の深さに配置されやすい細胞移植装置100が好適に実現される。
(第2実施形態)
図6を参照して、細胞移植装置の第2実施形態を説明する。以下では、第2実施形態と第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
第1実施形態では、細胞移植装置100が備える針状部のすべてが移植用針状部10であったことに対し、図6が示すように、第2実施形態の細胞移植装置110が備える複数の針状部には、複数の移植用針状部10と、1以上の非移植用針状部20とが含まれる。
非移植用針状部20は、移植物の取込口かつ放出口として機能する開口を有しておらず、内部に移植物を取り込まない。例えば、非移植用針状部20は、内部に空洞を有さない棒状に延びる構造体であればよい。
非移植用針状部20は、移植用針状部10と同一の方向、すなわち、第1方向に沿って延びる。非移植用針状部20の外形は、その先端領域が移植部位を刺すことの可能な形状を有していれば特に限定されない。非移植用針状部20は、移植用針状部10と同一の材料から構成されてもよいし、異なる材料から構成されてもよい。
移植用針状部10と非移植用針状部20との材料を異ならせる場合、例えば、第1実施形態において移植用針状部10の材料として挙げた材料のうち、金属材料から移植用針状部10を形成し、高分子材料から非移植用針状部20を形成してもよい。反対に、高分子材料から移植用針状部10を形成し、金属材料から非移植用針状部20を形成してもよい。移植用針状部10と非移植用針状部20との材料を異ならせることによって、例えば、移植用針状部10と非移植用針状部20との生体に対する摩擦の大きさを異ならせ、これによって、移植用針状部10と非移植用針状部20との生体内への進入のしやすさを異ならせることもできる。具体的には、例えば、研磨の粗い金属材料や密度の低い樹脂材料を用いると、表面に存在する微細な凹凸によって生体との摩擦を大きくできる。
非移植用針状部20は、移植用針状部10よりも移植部位に刺さりやすい構成を有している。換言すれば、非移植用針状部20は、移植用針状部10よりも高い穿孔機能を有している。例えば、非移植用針状部20の先端領域は、移植用針状部10の先端領域よりも尖っている。あるいは、非移植用針状部20を構成する材料と移植用針状部10を構成する材料との違いによって、非移植用針状部20は、移植用針状部10よりも高い穿孔機能を有していてもよい。
非移植用針状部20は、移植物を収容するための構造を有さなくてよいため、形状や材料についての制約が移植用針状部10よりも小さい。そのため、移植用針状部10よりも高い穿孔機能を有するように非移植用針状部20を形成することは、移植用針状部10の穿孔機能を高めることと比較して容易である。
移植用針状部10と非移植用針状部20とを含む複数の針状部は、第1実施形態と同様に、第2方向の位置が互いに異なるように、1列または2列に並んでいる。複数の針状部が2列に並ぶ場合、移植用針状部10のみが並ぶ列や、非移植用針状部20のみが並ぶ列があってもよいし、移植用針状部10と非移植用針状部20とが混合して並ぶ列があってもよい。
非移植用針状部20は、移植用針状部10に対して均等な割合で配置されることが好ましい。例えば、第2方向での位置の順に、移植用針状部10と非移植用針状部20とは1つずつ交互に並んでいてもよい。あるいは、第2方向での位置の順に、複数の移植用針状部10が連続して並んだ後に、1以上の非移植用針状部20が配置され、さらに、複数の移植用針状部10が連続して並んでもよい。また、第2方向での位置の順に、移植用針状部10と非移植用針状部20とが所定の数ずつ並ぶことが交互に繰り返されてもよい。
第2実施形態でも、第1方向において、移植用針状部10と非移植用針状部20とを含む複数の針状部の先端の位置は一定ではない。非移植用針状部20の先端は、非移植用針状部20の先端領域において第1方向の最も端に位置する点である。第2方向の中央部に位置する針状部から、第2方向の端部に位置する針状部に向けて、移植用針状部10と非移植用針状部20との区別なく、支持部50の表面から突き出ている部分の長さLは順に小さくなっている。
移植用針状部10と非移植用針状部20との数および配置によって、複数の移植用針状部10の先端の第1方向での位置は、一定であってもよいし、一定でなくてもよい。同様に、複数の非移植用針状部20の先端の第1方向での位置は、一定であってもよいし、一定でなくてもよい。
なお、発毛または育毛に寄与する細胞群を移植する場合、複数の針状部における密度や隣接間隔は、移植用針状部10と非移植用針状部20との区別なく、第1実施形態と同様の範囲で設定されればよい。
[作用]
第2実施形態の細胞移植装置110においても、複数の針状部に、第1方向における先端の位置が異なる針状部が含まれているため、針状部の先端の位置の設定を通じて、移植部位に刺さる針状部の長さが所望の長さとなりやすくなる。すなわち、移植部位に刺さる移植用針状部10の長さが所望の長さとなりやすくなるため、非移植用針状部20を有さず複数の移植用針状部10の先端の位置が揃っている形態と比較して、移植物が所望の深さに配置されやすくなる。
そして、皮膚に対して移植を行う場合、針状部の突き出し量が、第2方向の中央部で最も大きく、端部に向けて小さくなる形態であれば、皮膚が伸びやすい部分でも、移植用針状部10の刺さる長さを確保しやすくなる。その結果、複数の移植用針状部10において皮膚に刺さる長さがばらつくことが抑えられ、移植物の各々が所望の深さに配置されやすくなる。
さらに、非移植用針状部20の穿孔機能が移植用針状部10よりも高いため、移植部位が伸びる場合でも、非移植用針状部20は移植用針状部10よりも先に移植部位に刺さりやすい。したがって、非移植用針状部20が移植用針状部10に先駆けて移植部位に刺さることで、非移植用針状部20の位置で移植部位が押さえられてその伸びが抑えられるため、非移植用針状部20の付近の移植用針状部10が移植部位に刺さりやすくなる。
以上説明したように、第2実施形態の細胞移植装置によれば、第1実施形態の(1)の効果、および、(2)~(4)の移植用針状部10を、移植用針状部10と非移植用針状部20を含めた針状部とした効果に加えて、以下に列挙する効果を得ることができる。
(5)細胞移植装置110が備える複数の針状部に、非移植用針状部20が含まれるため、非移植用針状部20で移植部位の伸びを抑えることにより、移植用針状部10が移植部位に刺さりやすくなる。
(6)非移植用針状部20の先端領域が、移植用針状部10の先端領域よりも尖っていることにより、非移植用針状部20が移植用針状部10よりも移植部位に刺さりやすくなる。それゆえ、非移植用針状部20が移植用針状部10に先駆けて移植部位に刺さることで、非移植用針状部20の位置で移植部位の伸びを抑えられるため、非移植用針状部20の付近の移植用針状部10が移植部位に刺さりやすくなる。
(7)第2方向において、1以上の移植用針状部10と、1以上の非移植用針状部20とが、交互に位置している構成であれば、移植用針状部10に対して非移植用針状部20が偏って配置されることが抑えられる。そのため、広い範囲で、移植用針状部10が移植部位に刺さりやすくなる。
(8)移植用針状部10と非移植用針状部20とが、互いに異なる材料から構成されていれば、移植用針状部10と非移植用針状部20とをそれぞれの機能により適した材料から形成することができる。例えば、移植用針状部10と非移植用針状部20とで穿孔機能を異ならせたり、生体内での摩擦の大きさを異ならせたりすることができる。
(変形例)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・第1実施形態および第2実施形態のいずれにおいても、第1方向における複数の針状部の突き出し量は、第2方向の中央部から端部に向けて小さくなる形態に限られず、移植部位の伸びの傾向に応じて設定されればよい。例えば、第1方向における複数の針状部の突き出し量は、第2方向の中央部から端部に向けて大きくなってもよい。また、複数の針状部には、第1方向における先端の位置が一致する針状部が含まれてもよく、例えば、先端が最も突き出ている針状部の数が2以上であってもよい。ただし、移植部位の伸びは、移植を受ける領域内で連続的に変化する場合が多いことから、移植部位の伸びの傾向に応じて複数の針状部の突き出し量を設定するためには、第1方向における先端の位置が一致する針状部の数は2以下であることが好ましく、先端が最も突き出ている針状部の数も2以下であることが好ましい。
・第1方向に沿って、支持部50に対して針状部が移動可能とされ、各針状部の先端の位置が変更可能であってもよい。こうした構成によれば、移植部位の伸びに応じて、複数の針状部の突き出し量を容易に調整することができる。
・複数の針状部に、移植用針状部10と非移植用針状部20とが含まれる場合、図7が示すように、第1方向において、非移植用針状部20の先端が、移植用針状部10の先端よりも突出していてもよい。こうした構成によれば、非移植用針状部20が移植用針状部10よりも先に移植部位に刺さるため、非移植用針状部20の位置で移植部位の伸びが抑えられる効果が高められ、非移植用針状部20の付近の移植用針状部10が移植部位に刺さりやすくなる。この場合、非移植用針状部20は、その先端が移植用針状部10の先端よりも突き出していることによって移植部位に刺さりやすくなっているため、非移植用針状部20そのものの穿孔機能、すなわち、形状や材質による刺さりやすさは、移植用針状部10と同じであってもよい。また、第1方向において、複数の移植用針状部10の先端の位置は、一定であってもよいし、一定でなくてもよい。
・移植用針状部10は、移植物の取込口かつ放出口となる開口11を先端領域に有していれば、その他の構造は、上記実施形態と異なっていてもよい。例えば、移植用針状部10は、複数の開口11を有していてもよいし、内部流路12は、第1方向に対して傾斜した方向に延びていてもよい。さらに、移植用針状部10の外形は、円柱状であってもよく、錐体状であってもよく、角柱体状であってもよく、特に限定されない。また、移植用針状部10の内部に区画される空間の形状は、円柱状であってもよく、錐体状であってもよく、角柱体状であってもよく、特に限定されない。
・非移植用針状部20は、移植物の取込口かつ放出口となる開口11を有していなければ、その他の構造は、上記実施形態と異なっていてもよい。例えば、非移植用針状部20は、上記開口11とは異なる機能を有する開口を側面に有していてもよいし、内部に流路を有していてもよい。また、非移植用針状部20の外形は、円柱状であってもよく、錐体状であってもよく、角柱体状であってもよく、特に限定されない。
・複数の針状部の配置は、第2方向に沿って1列または2列に並ぶ配置に限られず、任意に設定されればよい。
・移植物が含む細胞群は、発毛または育毛に寄与する細胞群でなくてもよく、皮内および皮下の少なくとも一方、あるいは、臓器等の組織に配置されることによって、所望の効果を発揮する細胞群であればよい。例えば、皮膚領域に移植される細胞群は、皮膚における皺の解消や保湿状態の改善等、美容用途での効果を発揮する細胞群であってもよい。
10…移植用針状部、11…開口、12…内部流路、20…非移植用針状部、50…支持部、100,110…細胞移植装置。

Claims (9)

  1. 生体内の対象領域に、細胞を含む移植物を配置するための細胞移植装置であって、
    第1方向に沿って延びる複数の針状部を備え、
    前記複数の針状部には、前記第1方向での先端の位置が互いに異なる前記針状部が含まれるとともに、前記針状部の内部への前記移植物を含む液状体の取込口であって、かつ、前記対象領域への前記移植物の放出口である開口を先端領域に有する複数の移植用針状部が含まれ
    前記移植用針状部は、前記開口に通じる流路を当該移植用針状部の内部に有するとともに、前記流路の途中に、前記開口から取り込まれた前記移植物が当該移植用針状部の基端側に流れることを抑えるための構造を有する
    細胞移植装置。
  2. 前記複数の針状部は、前記第1方向と直交する第2方向での位置が互いに異なるように並び、前記複数の針状部のなかで、前記第2方向の中央部に位置する前記針状部の先端が、他の前記針状部の先端よりも突出している
    請求項1に記載の細胞移植装置。
  3. 前記複数の針状部は、前記第1方向と直交する第2方向に沿って、1列または2列に並んでいる
    請求項1または2に記載の細胞移植装置。
  4. 前記複数の針状部には、前記開口を有さない非移植用針状部が含まれる
    請求項1~3のいずれか一項に記載の細胞移植装置。
  5. 前記非移植用針状部の先端領域は、前記移植用針状部の先端領域よりも尖っている
    請求項4に記載の細胞移植装置。
  6. 前記複数の針状部は、前記第1方向と直交する第2方向での位置が互いに異なるように並び、
    前記第2方向において、1以上の前記移植用針状部と、1以上の前記非移植用針状部とが、交互に位置している
    請求項4または5に記載の細胞移植装置。
  7. 前記非移植用針状部の先端は、前記移植用針状部の先端よりも突出している
    請求項4~6のいずれか一項に記載の細胞移植装置。
  8. 前記移植用針状部と前記非移植用針状部とは、互いに異なる材料から構成されている
    請求項4~7のいずれか一項に記載の細胞移植装置。
  9. 前記流路は、前記移植物が前記移植用針状部の基端側に流れることを抑えるための構造として、前記流路の途中で流路断面積が変化する構造を有する
    請求項1~8のいずれか一項に記載の細胞移植装置。
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