JP7229529B2 - 冷媒回収再生充填方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として車両の空調機器(カーエアコン)の冷媒を回収し、当該空調機器へ再生冷媒若しくは新たな冷媒を充填するための装置(以下、冷媒回収再生充填装置という。)を用いた冷媒回収再生充填方法に関する。
車両の空調機器に用いる上記冷媒は、従来HFC(ハイドロフルオロカーボン)-134a(以下、「旧冷媒」という。)が主流であったが、近年、より環境への影響の少ない新冷媒であるHFO(ハイドロフルオロオレフィン)-1234yf(以下、「新冷媒」という。)の普及が進んでいる。
このため、一般の車両の空調機器には、旧冷媒を用いるものと、新冷媒を用いるものがある。
上記旧冷媒及び新冷媒は、その特性において似通っている面があること、また、現状下では新冷媒の価格が旧冷媒の十倍以上となっている事情もあり、一台の車両の空調機器内に、前記旧冷媒と新冷媒が混合された混合冷媒が封入されている実情がある。
上記旧冷媒及び新冷媒が流通している現況下において、旧冷媒と新冷媒の誤接続による混合を防止しようとする冷媒回収再生充填装置としては、車両用空調システムの高圧サービスバルブ及び低圧サービスバルブに端部が着脱される高圧ホース及び低圧ホースと、該高圧ホース及び低圧ホースを通じて車両用空調システムから冷媒を回収するコンプレッサと、該コンプレッサによって回収した冷媒から冷凍機油を分離するオイルセパレータと、該オイルセパレータで分離した冷媒を貯蔵する冷媒回収タンクと、該冷媒回収タンクと前記高圧ホース及び低圧ホースの端部を接続するバルブとを備え、前記高圧ホース及び低圧ホースの端部を装置本体側のバルブに接続し、前記コンプレッサの駆動により前記オイルセパレータと冷媒回収タンクとの間を循環する閉回路を形成し、該閉回路に冷媒を循環させて閉回路内に残留する冷凍機油を除去する管路洗浄を実行可能にしたもの(例えば、特許文献1参照。)が公知である。
当該特許文献1は、冷媒回収再生充填装置の構成として、供給管路でコンプレッサの排出側に接続されオイルセパレータ内で熱交換するコンデンサと、オイルセパレータ外で液化するコンデンサを経由して冷媒回収タンクに配管されており、オイルセパレータによる冷媒再生、ロードセルを有する冷媒回収タンク、再生冷媒充填時に冷凍機油(オイル)を補充するためのオイル缶と、冷媒回収タンク内の再生冷媒の量が不足した場合に新規な冷媒をタンク内に補充するためのフロン缶を有する構成を開示する。
また、冷媒の重量を管理するものとして、車両用空調システムの高圧・低圧各サービスバルブと接続する接続手段と、車両用空調システムから回収される回収冷媒を減圧気化するエバボレータと、前記回収冷媒を吸引圧縮するコンプレッサと、前記回収冷媒を凝縮液化するコンデンサと、前記回収冷媒を貯蔵する冷媒回収タンクと、前記回収冷媒の重量を計量するロードセルと、計時手段と、前記各機器の駆動・停止を行う制御手段とを備え、車両用空調システムから冷媒を回収する際、前記計時手段で計時される単位時間当たりにおける前記ロードセルで計量される回収冷媒の重量変化量が、所定値を下回った場合に回収を終了するようにした冷媒処理装置が公知である(例えば、特許文献2参照。)。
また、空調システム内の規定フロン量をプリセットするプリセット手段と、前記各機器の駆動・停止・切換を行う制御手段とを備えた車両用空調システム内のフロン再生処理装置であって、車両のエンジン及び空調システムを停止させた状態にて、空調システムの圧力が所定圧力以下になるまで前記コンプレッサを駆動して真空引きを行い、前記高圧・低圧各サービスバルブから導入した液化及び気化フロンを前記フィルタドライヤにて濾過及び除水し、前記エバポレータにて減圧及び気化して、コンプレッサの吸引側に吸引させ、吐出側より吐出された気化フロンを前記コンデンサにて凝縮液化して前記タンクに一旦貯蔵した後、前記タンク内の液化フロンを負圧となっている空調システム内へ戻す際、前記計量手段で計量される前記タンク内の液化フロンの減少量が前記プリセット手段にてプリセットされた値になった時点で充填終了とする真空引き再生処理工程を有する車両用空調システム内のフロン再生処理装置が公知である(例えば、特許文献3参照。)。
また、本出願人が行った出願として、冷凍機油が混合される複数種類の冷媒を回収充填可能とする回収充填手段と、管路の洗浄手段と、真空ポンプを備える冷媒回収充填装置において、前記洗浄手段は、精製冷媒を貯留するための精製冷媒供給容器と、該精製冷媒供給容器に接続される洗浄用冷媒供給管とを備え、回収充填手段は、前記複数種類の冷媒に対応した複数の接続部とコンプレッサを備え、前記洗浄用冷媒供給管と前記いずれかの接続部を接続して、前記洗浄手段から冷媒回収充填経路を通じて回収容器内へ冷媒を直接流入させる管路を備えた冷媒回収充填装置(例えば、特許文献4参照。)が公知である。
特許第5754926号 特開2006-220381 特許第4105014号 特開2014-211267
上記特許文献1は、上記したように旧冷媒と新冷媒の誤接続による混合を防止し、対象となる車両に対応するいずれかの冷媒で処理がされるものである。
しかしながら、当該冷媒回収再生充填装置と接続する車両に混合冷媒が封入されている場合には、冷媒回収タンク内の冷媒の純度が高いものであっても、混合冷媒が混入し、当該冷媒回収再生充填装置の管路や冷媒が汚染され、冷媒の品質の低下を生ずることとなる。また、その後に他の車両を接続した場合に、前記冷媒回収タンク内の汚染された混合冷媒を充填すれば、当該他の車両への混合冷媒の混入の危険性が生ずるのである。
一方、冷媒回収時、車両の冷媒は、空調機器のオイル内に溶け込みや、充填装置内のエアパージ等により、その量が減少することから、冷媒回収タンクに回収される冷媒の量は、車両に充填する車両の規定量より必ず少なくなる。
このため、冷媒を補充するための構成を備えるものであっても、通常回収タンクには回収液化再生冷媒が貯留されている。
上記当該特許文献1に係る発明においては、冷媒回収タンク内の再生冷媒の量が不足した場合に備えて、新規な冷媒をタンク内に補充するための冷媒供給缶を有する。また、前記特許文献2-4に開示される各発明の構成においても、当該装置の作動中において必要に応じて冷媒の計量と管理を行い、充填する冷媒の量が不足した場合には、補充する冷媒が供給されるのであるが、これらは車両に戻す規定量分の再生冷媒を確保しつつ余剰の冷媒の貯留を許容する冷媒回収タンクを備えた冷媒貯留式の冷媒回収充填装置である。
即ち、再生冷媒量を計量して不足分の冷媒を追加する機構は備えているものの、冷媒回収タンク内に液化再生冷媒が貯留されている状態であれば、前記混合冷媒が封入された車両を接続して冷媒回収を行うと、当該冷媒回収再生充填装置の内部(冷媒回収タンクを含む。)の前記液化再生冷媒は、当該車両に封入されていた混合冷媒に汚染されることとなる。
混合冷媒に汚染された場合には、他車への汚染の広がりを防止するため、冷媒回収再生充填装置の内部を洗浄する必要が生じるが、異なる冷媒を用いる車両を冷媒回収再生充填装置へ誤接続する場合とは異なり、混合冷媒の汚染に気づかない場合には、当該冷媒回収再生充填装置を介して、次に接続される他の車両が混合冷媒によって汚染される危険性が高まることとなる。
また、混合冷媒中の各冷媒を冷媒回収再生充填装置によって個別に分離することはできない。冷媒は高価であることから洗浄や冷媒の交換にも負担を伴うこととなる。
また、オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書の国内担保措置であるオゾン法保護法や、フロンガス排出抑制法による規制に伴って、前記旧冷媒は大気放出できず、また新冷媒は焼却処理ができないことから、これらが混合された混合冷媒はその廃棄処理方法についても問題を生じる恐れがある。
更に、混合冷媒は、旧冷媒或いは新冷媒のいずれかのみを使用する場合と比較しても空調機器の性能面において大きく変わらないため、車両の所有者の問題意識が希薄となりやすく、今後、混合冷媒の蔓延に伴い上記問題が大きく表面化する懸念がある。
このため、当該混合冷媒による汚染を拡散させないことが望まれる。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、混合冷媒が封入された車両の当該混合ガスが、次に処理を行う他の車両の空調機器を接続した際に、当該他の車両の空調機器の内部汚染を生じさせず、前記混合冷媒による汚染の拡散を防止する冷媒回収再生充填方法の提供を、発明が解決しようとする課題とする。
本発明は、車両の空調機器と接続するための接続部と、前記空調機器から冷媒を吸引回収するためのコンプレッサと、前記空調機器からの回収冷媒中のオイルを分離するオイルセパレータと、水分除去手段と、真空ポンプと、冷媒を液化するためのコンデンサと、液化された前記冷媒を計量可能な内蔵タンクと、再生冷媒量が減少した場合に新たな冷媒を供給するための冷媒補充部とを備える冷媒回収再生充填装置を用い、車両の空調機器の冷媒を、回収再生する冷媒回収再生工程と、真空引き工程と、再生冷媒を車両の空調機器に充填する充填工程を備え、前記充填工程において、再生冷媒の重量が車両の規定冷媒重量よりも少ない場合には前記冷媒補充部から冷媒を内蔵タンクに供給する冷媒回収再生充填方法において、前記内蔵タンクの上部には、気体冷媒により当該内蔵タンク内へ圧力を付与するための気体圧送用管路が接続されており、当該内蔵タンクの下部は、液体冷媒を送出可能とする送出用管路と、液体冷媒を導入する投入用管路と接続されており、前記冷媒回収再生工程は、冷媒回収前の段階において前記内蔵タンクの内部に前記車両の液体冷媒が貯留しない状態を保持しており、その後に車両の空調機器の冷媒を再生しつつ内蔵タンク内に回収し、前記充填工程は、再生冷媒の重量が車両の規定冷媒重量よりも少ない場合には、前記規定冷媒重量から前記再生冷媒の重量の差分となる不足量の冷媒を、前記冷媒補充部から液体冷媒として前記内蔵タンクへ補充し、前記冷媒補充部から気体冷媒を前記内蔵タンクの上部から圧送することによって、前記内蔵タンク内の全液体冷媒を車両の空調機器に充填するとともに、前記内蔵タンク内の液体冷媒をなくすことを特徴とする冷媒回収再生充填方法を、上記課題を解決するための手段とする。
また本発明は、上記発明の構成を前提として、前記内蔵タンクは、車両一台の空調機器の冷媒容量に対応する内容量1.5L~2.5Lの小型内蔵タンクであることを特徴とする冷媒回収再生充填方法を、上記課題を解決するための手段とする。
本発明によれば、上記の冷媒回収再生充填方法により、仮に車両に封入された混合冷媒を回収すると、当該混合冷媒は、混合された状態が維持されながらも、混在するオイルが分離され、また水分も除去された状態で、再生冷媒は、最終的に全量の回収冷媒を元の車両に充填することとなる。
このため、当該車両については、混合冷媒の解消には至らないものの、オイルの分離や水分の除去がされることで、冷媒の再生が可能である。
そして、前記内蔵タンクの上部には、気体冷媒により当該内蔵タンク内へ圧力を付与するための気体圧送用管路が接続され、当該内蔵タンクの下部には、液体冷媒を送出可能とする送出部を有していることから、内蔵タンク内の全ての液体冷媒を(回収量が充填量に満たない場合には、前記冷媒補充部から新規の液体冷媒を内蔵タンクへ液体圧送して補充し)規定量として前記車両の空調機器へ充填し、内蔵タンク内の液体冷媒をなくし、当該液体冷媒を充填するために気体圧送用管路を通じて圧送された新規な気体冷媒が、内蔵タンク内に残存する。
当該方法によって、再生された混合冷媒を内蔵タンク内に液体冷媒として残さないため、新たな他の車両をその後に当該冷媒回収再生充填装置に接続した場合であっても、当該新たな他の車両に混合冷媒が充填されることがなく、混合冷媒による汚染の拡散を防止することができる。
また、車両の充填時に内蔵タンクから液体冷媒の圧送がされ、内蔵タンクの上部から内蔵タンク内へ新規な気体冷媒が圧送されることで、当該内蔵タンク内には気体冷媒が残存して、混合冷媒が残らないようにすることができる。
また上記発明は、内蔵タンクの小型化を行うことによって、冷媒の圧送を容易とすることで、所定の一台の車両に対して冷媒回収充填処理を行う都度、最終工程終了時には内蔵タンク内の液体冷媒がなくすことを容易とすることができる。
また当該内蔵タンクの小型化によって、装置の軽量化、可搬容易性が向上し、作業負担の低減に資することができる。更に、複数台分の再生冷媒を貯留する必要がなく、補充分の冷媒の供給を少量消費するだけであることから、高価格の新冷媒を多量消費せず、経済性にも優れる。
また本発明によれば混合冷媒である回収冷媒を再生冷媒として内蔵タンクに回収し、補充用冷媒を内蔵タンクに液体圧送した後、当該内蔵タンクの上部から補充冷媒を気体圧送することで、内蔵タンクの内部に冷媒を貯留させることなく当該冷媒が残存しない状態とし、混合冷媒を当該冷媒回収再生充填装置内に残さず、その後に接続される他の車両への悪影響をなくすことが可能である。
本発明の実施例1に係る冷媒回収再生充填方法を行うための冷媒回収再生充填装置と、当該装置を用いた回収・再生工程の経路を示す説明図である。 本発明の実施例1に係る冷媒回収再生充填方法を行うための冷媒回収再生充填装置と、当該装置を用いた車両の空調機器の真空引き工程の経路を示す説明図である。 本発明の実施例1に係る冷媒回収再生充填方法を行うための冷媒回収再生充填装置と、当該装置を用いた充填工程の経路を示す説明図である。 本発明の実施例2に係る冷媒回収再生充填方法を行うための冷媒回収再生充填装置と、当該装置を用いた回収・再生工程の経路を示す説明図である。 本発明の実施例2に係る冷媒回収再生充填方法を行うための冷媒回収再生充填装置と、当該装置を用いた車両の空調機器の真空引き工程の経路を示す説明図である。 本発明の実施例2に係る冷媒回収再生充填方法を行うための冷媒回収再生充填装置と、当該装置を用いた充填工程の経路を示す説明図である。 本発明の他の実施例に係る冷媒回収再生充填方法を行うための冷媒回収再生充填装置と、当該装置の選択される一種のオイルを供給する経路を示す説明図である。 本発明の更に他の実施例に係る冷媒回収再生充填方法を行うための冷媒回収再生充填装置と、当該装置の二種のオイルを供給する経路を示す説明図である。 本発明の実施例において使用可能な冷媒残量検知装置を示す一部断面説明図である。
以下に本発明の実施例に係る冷媒回収再生充填方法について説明する。尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の開示する技術的思想の範囲内において、当該方法・処理の一部の変更、当該方法に用いられる冷媒回収再生充填装置の一部の設計変更されたものについても及ぶ。
本発明の実施例1に係る冷媒回収再生充填方法は、一台の車両の使用冷媒を回収充填するのに必要となる小型化された内蔵タンク1を用い、車両の空調機器C1から冷媒を再生しつつ前記内蔵タンク1に回収し、車両の空調機器C1から真空引き工程により水分を除去し、前記回収再生された冷媒の重量が車両の規定冷媒重量より不足すると、新規な補充用冷媒を補充するために補充用冷媒供給缶3(冷媒補充部)から前記内蔵タンク1へ、不足分となる冷媒を液体冷媒として圧送して補充した後、前記内蔵タンクの上部から当該内蔵タンク内へ気体冷媒を圧送して、内蔵タンク内の全ての再生冷媒を車両の空調機器C1へ充填することを特徴とする方法である。
以下、詳細について説明する。
本発明の実施例1に係る冷媒回収再生充填方法を行うに際しては、一例として、図1から図3に装置構成及び配管の略図として開示する冷媒回収再生充填装置を使用する。
当該冷媒回収再生充填装置は、上記旧冷媒(HFC-134a)、若しくは上記新冷媒(HFO-1234yf)のいずれか一種類を対象として使用する冷媒回収再生充填装置である。
実施例1において使用する前記冷媒回収再生充填装置は、図示されない装置本体の外面に、前記車両の空調機器C1と接続するための接続部5を備え、装置本体内には、回収冷媒中のオイルを分離するための第1オイルセパレータ40と、回収冷媒中の水分を除去するためのドライフィルタ63(本発明における水分除去手段に相当する。)と、コンプレッサ60と、回収冷媒中のオイルを更に分離するための第2オイルセパレータ41A(残留オイルの主分離用)、第3オイルセパレータ41B(残留オイルの高分離用)と、コンデンサ62(凝縮器)と、計量器2を有する内蔵タンク1(冷媒回収タンク)と、真空引きのための真空ポンプ61と、再生冷媒が不足した場合に使用する補充用冷媒供給缶3(新規の補充用冷媒200gを有する)と、を備えた構成である。
前記接続部5は、車両の空調機器C1に接続する高圧側(D)、低圧側(S)の各ホースと、これらのホースを装置本体へ接続する各接続口とを備える。また前記共通管路70のうち、接続部5から第1オイルセパレータ40の間には、高圧側、低圧側の管路に夫々高圧側ゲージ65、低圧側ゲージ66を備える。
また接続部5は、前記ホース及び各ゲージの接続される配管内を洗浄するための洗浄手段接続口50を備えている。
第1オイルセパレータ40、第2オイルセパレータ41A及び第3オイルセパレータ41Bは、いずれも回収冷媒中のオイルを分離するためのものである。
第1オイルセパレータ40は冷媒中のオイルを最も多く分離する、メインのオイルセパレータであり、第2オイルセパレータ41Aは残留したオイルを主として分離するものであり、第3オイルセパレータ41Bは残留する微量のオイルを除去する高分離能を有するものである。
当該各オイルセパレータ40、41A、41Bは、分離したオイルを貯留する廃油タンクに接続した構成としている。
本実施例における内蔵タンク1は、回収再生された冷媒を保持するためのものである。当該内蔵タンク1の上部には、気体冷媒により当該内蔵タンク1内へ圧力を付与するための気体圧送用管路76が接続されている。また、当該内蔵タンク1の下部には、液体冷媒を送出可能とする送出用管路75と、液体冷媒を導入する投入用管路74とが接続されている。
当該構成は、より具体的には、当該内蔵タンク1の下部に、送出用管路75と投入用管路74とが共用される管路が直接接続され、その後、送出用管路75と投入用管路74とが分岐する構成としている。
また、投入用管路74には第1電磁弁V1及び第1逆止弁V10、送出用管路75には第2電磁弁V2及び第2逆止弁V20、圧送管路76には第3電磁弁V3及び第3逆止弁V30を設けている。
前記各電磁弁V1、V2、V3はいずれも各工程の流路に応じて図示されない制御装置によって開閉の制御がされる。
また、本実施例における前記内蔵タンク1は、一般的な車両1台の空調機器の冷媒容量に対応する内容量の内蔵タンク1としている。
即ち、本発明に係る冷媒回収再生充填方法を行うことで、内蔵タンク1内の冷媒は車両1台の空調機器の処理に対応して、再生冷媒を全て充填させるため、一般的な大型の冷媒回収容器(大型の内蔵タンク)が不要となる。本実施例の内蔵タンク1の内容量は、具体的には、2.2L程度とし、従来の一般的な冷媒回収タンクの容量(例えば、7Lから20L程度)から大幅に小型化させている。
また管路については、以下の通りとしている。
接続部5から前記第1オイルセパレータ40、ドライフィルタ63を経由する第1共通管路70としている。前記ドライフィルタ63、真空ポンプ61を経由する管路を真空引き側管路72としている。前記ドライフィルタ63を経由後のコンプレッサ60、第2オイルセパレータ41A、第3オイルセパレータ41B、コンデンサ62を経由し内蔵タンク1に至る前の分岐点までの管路を第2共通管路71としている。前記第2共通管路71から分岐し内蔵タンク1の上部に至る管路を前記圧送管路76としている。前記第2共通管路71から分岐し前記内蔵タンク1の下部に至る管路を前記投入用管路74としている。当該内蔵タンク1の下部から前記第1共通管路70までを接続する管路を前記送出用管路75としている。また、補充用冷媒供給缶3からドライフィルタ63までを接続する冷媒供給経路77を有する。
また前記冷媒供給経路77には、冷媒の送出時の量を制御するための、冷媒残量検知装置770を設けることができる。冷媒残量検知装置770は、例えば図9に示すように、発光器772と受光器773とを有する透過型センサ等を、透光部775を有する装置本体771に設置し、前記透光部775を介して装置内のフロート774の位置を検知することで、冷媒776の有無、送出量の制御やバルブの開閉の制御に資することが可能である。
上記冷媒回収再生充填装置を用い、冷媒回収・再生工程(図1参照。)、真空引工程(図2参照。)、冷媒充填・圧送工程(図3参照。)の順序で処理を行う。
(回収・再生工程)
先ず、回収工程においては、車両の空調機器C1と、冷媒回収再生充填装置の装置本体における接続部5のホースとを接続する。次に前記コンプレッサ60を動作させ、車両の空調機器C1中の回収冷媒を前記装置本体内の内蔵タンク1へ吸引する。回収・再生経路を図1中、黒矢印で表示している。
吸引した回収冷媒は、装置本体内の前記各オイルセパレータ40に送られ回収冷媒中に混在したオイルを分離除去される。更にドライフィルタ63を通過させることによって、当該回収冷媒中の水分を除去する。
回収冷媒は、前記コンプレッサ60を経由して、更に第2オイルセパレータ41A、第3オイルセパレータ41Bへ送られる。高温高圧となる当該再生気体冷媒は、第2オイルセパレータ41A、第3オイルセパレータ41Bによって、僅かに残留するオイルが分離され、再生冷媒の純度を高める。このようにして得られた高温高圧の再生気体冷媒は、コンデンサ62にて液化され、投入側管路74から第1電磁弁V1を通じて、前記内蔵タンク1内へ送られる。
尚、第2電磁弁V2、第3電磁弁V3はいずれも閉状態である。
内蔵タンク1に付設された計量器2によって、当該内蔵タンク1内に回収された再生液体冷媒の内容量が計測される。
(真空引き工程)
その後、車両の空調機器C1の水分を除去すべく、真空ポンプ61により真空引きを行うことにより、車両の空調機器C1から第1オイルセパレータ40、ドライフィルタ63から真空ポンプ61へ至る経路(即ち、共通管路70及び真空引き側管路72)を、真空乾燥する。本工程によって、車両の空調機器中の水分が除去される。
真空引きの経路を図2中の白矢印にて表示している。
(補充・充填・圧送工程)
次に、前記内蔵タンク内に回収された液化再生冷媒に対して、当該液化再生冷媒の内容量の差分の重量分だけ、新規な液体冷媒を補充する。
液体冷媒の補充の経路を図3中の黒矢印にて表示している。
前記コンプレッサ60を用いることによって、補充用冷媒供給缶3から冷媒供給経路77、ドライフィルタ63、回収側管路71、当該コンプレッサ60、第2オイルセパレータ41A、第3オイルセパレータ41B、コンデンサ62、投入側管路74から更に第1電磁弁V1を通じて、前記内蔵タンク1に補充する。
新規な液体冷媒の補充は、本実施例の全工程1サイクル毎に行われる。
補充量は、あらかじめ当該冷媒回収再生充填装置に設定した規定冷媒重量から前記計測器2で計測された回収冷媒の重量の差分(追加量)とする。
追加量の液体冷媒を内蔵タンク1に圧送補充後に、車両の空調機器への液体冷媒の充填は、新規な気体冷媒の圧送によって行う。
前記追加の冷媒は、この補充用冷媒供給缶3から、新規な液体冷媒として内蔵タンク1へ前記追加量を補充する。
その後、補充用冷媒供給缶3から気体冷媒を圧送し、内蔵タンク1内の液体冷媒を当該内蔵タンク1の下部から、第2電磁弁V2、充填側管路73を経由して、車両の空調機器C1へ充填する。内蔵タンク1の上部から気体冷媒を圧送する経路を図3中、斜線入り矢印にて表示している。
車両の空調機器C1への液体冷媒の圧送充填後は、回収タンクには圧送後の新規の気体冷媒が残留することとなる。
充填に際して、前記冷媒補充部3から、気体冷媒を内蔵タンク1の上部から押し込み、当該内蔵タンク1内の全ての液体冷媒を、液体の状態で圧送し、前記車両の空調機器C1へ充填する。
圧送は、前記コンプレッサ60を用い、第2オイルセパレータ41A、第3オイルセパレータ41B、コンデンサ62を含め、気体圧送用管路76を経由し、第3電磁弁V3を通じて内蔵タンク1の上部から行う。
内蔵タンク1まで気体の状態で圧送するため、本実施例1では、コンデンサ62のファン62Aを停止させることで、高圧高温ガスで、液化させないようにしている。
尚、この際には、第1電磁弁V1は閉、第2電磁弁V2及び第3電磁弁V3は開となる。
そして、当該内蔵タンク1内の液体冷媒を前記車両の空調機器C1へ液体の状態で充填し、前記内蔵タンク1から液体冷媒をなくし、当該内蔵タンク1内を圧送に用いた新規な気体冷媒で満たすものとする。
以上に示した一連の工程によって、内蔵タンク1内に液体冷媒が貯留されず、車両の空調機器C1内に当初封入されていた冷媒は、再生された状態で当該車両へ全て充填される。
このため、次に接続される他の車両の冷媒回収再生工程の開始段階で、前記内蔵タンク1がその内部に液体冷媒を貯留させることなく当該液体冷媒が残存しない状態を保持することができ、従来の冷媒回収再生充填装置の冷媒回収タンク(内蔵タンク1)に貯留されている方法とは異なり、他の車両が混合冷媒によって汚染され続ける事態を回避することができる。
次に、本発明の実施例2に係る冷媒回収充填方法は、基本的には実施例1と共通する構成と処理順序で行うものであるが、図4から図6に示すように、使用する冷媒回収再生充填装置が、旧冷媒と新冷媒の双方を切換使用可能とする冷媒回収再生充填装置である点で装置構成とこれに付随する処理順序が実施例1とは相違するものである。
本発明の実施例2において使用する冷媒回収再生充填装置は、当該装置本体の外面に、相異なる冷媒が使用される車両の空調機器C2、C3と接続するための接続部(旧冷媒に対応する第1接続部5A、新冷媒に対応する第2接続部5B)を備える。また、共通管路70には、当該第1接続部5A、第2接続部5Bを選択的に冷媒回収再生充填管路へ接続するための切換弁V4を備えている。
また第1接続部5Aは前記ホース及び各ゲージの接続される配管内を洗浄するための洗浄手段接続口50Aを、第2接続部5Bは洗浄手段接続口50Bを備えている。
また、当該冷媒回収再生充填装置内には、回収冷媒中のオイルを分離するための第1オイルセパレータ40と、回収冷媒中の水分を除去するためのドライフィルタ63と、コンプレッサ60と、回収冷媒中のオイルを更に分離するための第2オイルセパレータ41A、第3オイルセパレータ41Bと、コンデンサ62と、計量器2A、2Bを有する各冷媒専用となる二基の内蔵タンク1A、1Bと、真空引きのための真空ポンプ61と、再生冷媒が不足した場合に使用する新旧各冷媒用となる二基の補充用冷媒供給缶3A、3Bと、を備えた構成である。
ここで、前記各オイルセパレータ40、41A、41B、ドライフィルタ63、コンプレッサ60、コンデンサ62、真空ポンプ61、冷媒残量検知装置770は実施例1と共通するものである。尚、冷媒残量検知装置770は二基の補充用冷媒供給缶3A、3Bに対応して二基備えたものとしている。
また、旧冷媒と新冷媒の双方を切換使用可能とするための構成として、実施例1における補充用冷媒供給缶3、内蔵タンク1に相当し、旧冷媒と新冷媒に対応して補充用冷媒供給缶(第1補充用冷媒供給缶3A、第2補充用冷媒供給缶3Bを選択可能とする。)及び内蔵タンク(第1内蔵タンク1A及び第2内蔵タンク1Bを選択可能とする。)を備える。前記第1内蔵タンク1Aには計量器2A、第2内蔵タンク1Bには計量器2Bが付設される。
また管路については、基本的に実施例1と共通するが、以下の点で相違する。
冷媒供給管路77は、第1補充用冷媒供給缶3A及び第2補充用冷媒供給缶3Bを選択的に使用可能とするために分岐させ、切換弁V5を設けた構成としている。また、回収側管路71における内蔵タンク側の管路を第1投入用管路74A、第2投入用管路74B、気体圧送用管路76に分岐させ、更に前記気体圧送用管路76を第1気体圧送用管路76Aと第2気体圧送用管路76Bに分岐させ第1内蔵タンク1A、第2内蔵タンク1Bの夫々の上部に接続する構成としている。
また、第1内蔵タンク1Aの下部から送出用管路75Aが、第2内蔵タンク1Bの下部から75Bが、夫々充填側管路73へ接続した構成としている。
内蔵タンクの選択を可能としたことに伴い、第1投入用管路74Aには第4電磁弁V6A及び第4逆止弁V60A、第2投入用管路74Bには第6電磁弁V6B及び第6逆止弁V60B、送出用管路75Aには第5電磁弁V7A及び第5逆止弁V70A、送出用管路75Bには第7電磁弁V7B及び第7逆止弁V70Bを備えたものとし、前記第1気体圧送用管路76Aにおける第1内蔵タンク1Aの近接位置に第8電磁弁V8A及び第8逆止弁V80A、前記第2気体圧送用管路76Bにおける第2内蔵タンク1Bの近接位置に第9電磁弁V8B及び第9逆止弁V90Bを備えた構成としている。
上記冷媒回収再生充填装置を用い、実施例1と同様に、冷媒回収工程、冷媒再生工程、真空引き工程、冷媒充填工程の順序で処理を行う。
(回収工程)
先ず、回収工程においては、車両の空調機器C1と冷媒回収再生充填装置の装置本体における第1接続部5A(又は第2接続部5B)のホースとを接続する。
次に前記コンプレッサ60を動作させ、車両の空調機器C2又はC3中の回収冷媒を前記装置本体へ吸引する。車両の空調機器C1から装置本体の内蔵タンク1への回収経路を図4中、旧冷媒を選択した場合は白矢印、新冷媒を選択した場合は黒矢印で表示している。
(再生工程)
吸引した回収冷媒は、実施例1と同様に、装置本体内の前記各オイルセパレータ40に送られ回収冷媒中に混在したオイルを分離除去される。更にドライフィルタ63を通過させ、第2オイルセパレータ41A及び第3オイルセパレータ41Bへ順次送られ、再生冷媒とする。
このようにして得られた再生冷媒は、コンデンサ62にて液化され、前記各冷媒専用となるいずれかの内蔵タンク1A(1B)(以下、選択される第1内蔵タンク1A若しくは第2内蔵タンク1Bのいずれかを示す。)内へ送られる。
内蔵タンク1A、内蔵タンク1Bの選択は、第5電磁弁V7A、第7電磁弁V7B、第8電磁弁V8A、第9電磁弁V8Bを閉とし、第4電磁弁V6A、第6電磁弁V6Bを選択的に開又は閉とすることで可能となる。
内蔵タンク1A(1B)に付設された計量器2A(2B)によって再生冷媒の内容量を計測する。
(真空引き工程)
真空引き工程は、実施例1と共通する。真空引きの経路を、図5中に示す。旧冷媒については白矢印にて表示し、新冷媒については黒矢印にて表示している。
(補充・充填・圧送工程)
補充工程は、前記いずれかの内蔵タンク内1A(1B)に回収された液化再生冷媒に対して、当該液化再生冷媒の内容量の差分の重量分だけ、第1補充用冷媒供給缶3A(若しくは第2補充用冷媒供給缶3B)から新規な液体冷媒を補充する。第1補充用冷媒供給缶3A、第2補充用冷媒供給缶3Bの選択は、切換弁V5の切換によって行うことができる。
補充の際の冷媒は、気体冷媒をコンデンサ62で液化することによって、内蔵タンク1A(1B)に液体冷媒として補充する。
当該冷媒補充の経路を、図6中に示す。旧冷媒については筋入り白矢印にて表示し、新冷媒については筋入り黒矢印にて表示している。
内蔵タンク1A(1B)への液体冷媒の補充が終了した後、前記内蔵タンク1A(1B)内の全ての再生冷媒を車両の空調機器C1内へ圧送液体充填する。
充填に際して、前記冷媒補充部から、気体冷媒を内蔵タンク1の上部から押し込むよう圧送することによって、当該内蔵タンク1A(1B)内の全ての液体冷媒を、前記車両の空調機器C1へ液体の状態で圧送充填する。
気体冷媒の圧送は、前記コンプレッサを用い、気体圧送用管路76を経由し、第3電磁弁V3を通じて内蔵タンク1A(1B)の上部から行う。
内蔵タンク1A(1B)まで気体の状態で圧送するため、本実施例2は実施例1と同様に、コンデンサ62のファン62Aを停止させることで、高圧高温ガスで、液化させないようにしている。
選択された内蔵タンク1A(1B)内の液体冷媒を、当該選択された内蔵タンク1A(1B)の下部から、第5電磁弁V7A(若しくは第7電磁弁V7B)、送出用管路75A(若しくは送出用管路75B)、充填側管路73を経由して、車両の空調機器C1へ液体の状態で圧送充填する。
充填の経路を、図6中に示す。旧冷媒については白矢印にて表示し、新冷媒については黒矢印にて表示する。また、気体冷媒の圧送の経路を図6中の斜線入り矢印で表示している。
そして、実施例1と同様に、当該内蔵タンク1内の液体冷媒を、前記車両の空調機器C1へ液体の状態で圧送充填し、一車両の空調機器の規定冷媒重量となる全ての液体冷媒を当該空調機器に圧送充填し、前記内蔵タンク1から前記液体冷媒を除去することで、実施例1と同様の効果を得ることができる。
尚、本発明は上記実施例1、2に限定されるものではなく、例えば、冷媒回収再生充填装置の構成について、冷媒に応じたオイルを必要に応じて添加する構成(例えば、図7、図8に示すオイル供給ボトル8A、8B、オイル用計量器80A、80B)や、オイルを添加した冷媒を別途供給する構成(例えば、図7のオイル入り冷媒供給缶9A、9B、図8のオイル入り冷媒(旧冷媒)供給缶90A、90B、オイル入り冷媒(新冷媒)供給管91A、91B等の構成を適宜追加すること等も可能である。
尚、一例として示す図7においては、旧冷媒用オイルを白矢印、新冷媒用オイルを黒矢印、オイル入り冷媒供給缶中の旧冷媒を筋入り白矢印、オイル入り冷媒供給缶中の新冷媒を筋入り黒矢印で示している。
また他の例として示す図8においては、オイル(PAG)入り旧冷媒を白矢印、オイル(POE)入り旧冷媒を筋入り白矢印、オイル(PAG)入り新冷媒を黒矢印、オイル(POE)入り新冷媒を筋入り黒矢印で表示し、オイル(PAG)を横筋入り矢印、オイル(POE)を斜線入り矢印で表示している。
またこれらの構成は、共通管路70に接続した構成としているが、他の管路に接続する構成とすることもできる。
前記オイルの供給や、オイルを添加した冷媒の供給は、真空引き工程後に行う。
充填・圧送工程において、添加されたオイル等は車両の空調機器へ、配管内に残ったオイルは液体冷媒の圧送とともに車両の空調機器内に充填させることができる。
また本発明においては、内蔵タンクの容量について特に限定するものではないが、冷媒回収再生充填装置の可搬容易性、一台分の車両の空調機器C1から回収冷媒の全量を確実に回収できる観点から、概ね1.5Lから2.5L程度、より好ましくは2.0Lから2.5Lとすることが望ましい。
1.5Lを下回る場合には、比較的大型の空調機器に接続すると、回収冷媒量が多くなり、その回収冷媒の全量を回収することが困難となりやすい点で不利となる。また2.5Lを超える場合には、内蔵タンクの容量の増加に伴い内蔵タンクの重量が増加することに加え、気体ガスの圧送時に不必要に圧送される気体冷媒量が増加する点で不利となる。
また本発明において内蔵タンクの下部は、液体冷媒を送出可能とする送出用管路と、液体冷媒を導入する投入用管路と接続されているのであるが、実施例1、2等(図1から図8)に示すように送出用管路75と投入用管路74が一部兼用される管路を有するものであってもよい。
また上記実施例においては、いずれもオイルセパレータを複数台用いる構成としているが、本発明は当該構成に限定されるものではなく、冷媒再生のための手段として、オイルセパレータ又はこれと同機能(即ち、オイルを分離又は除去する機能)を有する装置を少なくとも一つ備えていればよい趣旨である。
また上記実施例1においては、共用管路70のように、管路の一部を複数の工程によって共用する構成としているが、本発明は当該構成に限定されるものではなく、例えば、これらの管路を各工程専用として適宜独立させることも可能である。
また上記実施例においては、再生液体冷媒の計量は回収・再生工程の最終時に行っているが、本発明は当該構成に限定されるものではなく、充填工程の開始時等において行うことも可能である。
また上記実施例においては液体冷媒の補充を、再生冷媒に補充した上で、車両の空調機器へ充填するものとしているが、本発明は当該順序に限定するものではなく、例えば、再生冷媒を車両の空調機器へ充填した後、差分の補充冷媒を別途充填する順序とすることもできる。
また上記実施例においては、前記冷媒供給経路77に冷媒残量検知装置770を設けた構成としているが、本発明は当該構成に限定されるものではなく、例えば、冷媒残量検知装置770に代えて、計量器を設けて冷媒の重量を測定することにより、冷媒の送出量の制御に資することもできる。
1 内蔵タンク(実施例1)
1A 内蔵タンク(実施例2:旧冷媒用)
1B 内蔵タンク(実施例2:新冷媒用)
2 計量器(実施例1)
2A 計量器(実施例2:旧冷媒用)
2B 計量器(実施例2:新冷媒用)
3 補充用冷媒供給缶
3A 第1補充用冷媒供給缶(実施例2:旧冷媒用)
3B 第2補充用冷媒供給缶(実施例2:新冷媒用)
40 第1オイルセパレータ
41A 第2オイルセパレータ(主分離用)
41B 第3オイルセパレータ(高分離用)
5 接続部(実施例1)
50 洗浄手段接続口
50A 洗浄手段接続口
50B 洗浄手段接続口
5A 第1接続部(実施例2:旧冷媒用)
5B 第2接続部(実施例2:新冷媒用)
60 コンプレッサ
61 真空ポンプ(実施例1、2)
62 コンデンサ(実施例1、2)
62A 冷却ファン
63 ドライフィルタ(実施例1、2)
65 高圧側ゲージ
65A 高圧側ゲージ
65B 高圧側ゲージ
66 低圧側ゲージ
66A 低圧側ゲージ
66B 低圧側ゲージ
70 共通管路
71 回収側管路
72 真空引き側管路
73 充填側管路
74 投入用管路(実施例1)
74A 第1投入用管路(実施例2:旧冷媒用)
74B 第2投入用管路(実施例2:新冷媒用)
75 送出用管路(実施例1)
75A 送出用管路(実施例2:旧冷媒用)
75B 送出用管路(実施例2;新冷媒用)
76 気体圧送用管路
76A 気体圧送用回路(実施例2:旧冷媒用)
76B 気体圧送用回路(実施例2:新冷媒用)
77 冷媒供給管路
770 冷媒残量検知装置
771 装置本体
772 発光器
773 受光器
774 フロート
775 透光部
776 冷媒
8A オイル(PAG)供給ボトル
8B オイル(POE)供給ボトル
80A オイル(PAG)用計量器
80B オイル(POE)用計量器
9A オイル(PAG)入り冷媒(旧冷媒)供給缶
9B オイル(POE)入り冷媒(新冷媒)供給缶
90A オイル(PAG)入り冷媒(旧冷媒)供給缶
90B オイル(POE)入り冷媒(旧冷媒)供給缶
91A オイル(PAG)入り冷媒(新冷媒)供給缶
91B オイル(POE)入り冷媒(新冷媒)供給缶
C1 車両の空調機器
C2 車両の空調機器
C3 車両の空調機器
V1 第1電磁弁
V10 第1逆止弁
V2 第2電磁弁
V20 第2逆止弁
V3 第3電磁弁
V30 第3逆止弁
V4 切換弁
V5 切換弁
V6A 第4電磁弁
V7A 第5電磁弁
V6B 第6電磁弁
V7B 第7電磁弁
V8A 第8電磁弁
V8B 第9電磁弁
V60A 第4逆止弁
V70A 第5逆止弁
V60B 第6逆止弁
V70B 第7逆止弁
V80A 第8逆止弁
V80B 第9逆止弁

Claims (2)

  1. 車両の空調機器と接続するための接続部と、前記空調機器から冷媒を吸引回収するためのコンプレッサと、前記空調機器からの回収冷媒中のオイルを分離するオイルセパレータと、水分除去手段と、真空ポンプと、冷媒を液化するためのコンデンサと、液化された前記冷媒を計量可能な内蔵タンクと、再生冷媒量が減少した場合に新たな冷媒を供給するための冷媒補充部とを備える冷媒回収再生充填装置を用い、
    車両の空調機器の冷媒を回収再生する冷媒回収再生工程と、真空引き工程と、再生冷媒を車両の空調機器に充填する充填工程を備え、前記充填工程において、再生冷媒の重量が車両の規定冷媒重量よりも少ない場合には前記冷媒補充部から冷媒を内蔵タンクに供給する冷媒回収再生充填方法において、
    前記内蔵タンクの上部には、気体冷媒により当該内蔵タンク内へ圧力を付与するための気体圧送用管路が接続されており、
    当該内蔵タンクの下部は、液体冷媒を送出可能とする送出用管路と、液体冷媒を導入する投入用管路と接続されており、
    前記冷媒回収再生工程は、冷媒回収前の段階において前記内蔵タンクの内部に前記車両の液体冷媒が貯留しない状態を保持しており、その後に車両の空調機器の冷媒を再生しつつ内蔵タンク内に回収し、
    前記充填工程は、再生冷媒の重量が車両の規定冷媒重量よりも少ない場合には、
    前記規定冷媒重量から前記再生冷媒の重量の差分となる不足量の冷媒を、前記冷媒補充部から液体冷媒として前記内蔵タンクへ補充し、
    前記冷媒補充部から気体冷媒を前記内蔵タンクの上部から圧送することによって、前記内蔵タンク内の全液体冷媒を車両の空調機器に充填するとともに、前記内蔵タンク内の液体冷媒をなくすことを特徴とする冷媒回収再生充填方法。
  2. 前記内蔵タンクは、車両一台の空調機器の冷媒容量に対応する内容量1.5L~2.5Lの小型内蔵タンクであることを特徴とする請求項1に記載の冷媒回収再生充填方法。
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