JP7229431B1 - 切替可否診断装置及び光スイッチ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
実施の形態1に係る切替可否診断装置を有する光スイッチ装置を図1から図7を用いて説明する。
光スイッチ装置は、図1に示すように、光通信ネットワークに接続される光通信局A、光通信局B、光通信局C、・・・の各光通信局に配置される。
実施の形態1に係る切替可否診断装置を有する光スイッチ装置は、光通信ネットワークとして二重リング光ネットワークを対象とし、バイパス用の光スイッチ装置(光開閉器)としても用いられる場合、特に、有益である。但し、この例に限られるものではなく、種々の光ネットワークに用いられる光スイッチ装置に適用できる。
-光通信局B-光通信局A-光通信局C-への光信号の伝搬が第1の光通信ネットワークを構成し、-光通信局C-光通信局A-光通信局B-への光信号の伝搬が第2の光通信ネットワークを構成する。
すなわち、第1の光通信ネットワークと第2の光通信ネットワークにより、二重リングの光通信ネットワークが構築されている。
第1の光通信ネットワーク及び第2の光通信ネットワークは光伝送路により構成される。
光通信局Aは、端末1と、第1の光送受信器2Aと、第2の光送受信器2Bと、実施の形態1に係る切替可否診断装置30を有する光スイッチ装置100を備える。
光スイッチ装置100は、光スイッチ素子10と制御部20と切替可否診断装置30を備える。
端末1は光スイッチ素子10を制御するための駆動指令信号を光スイッチ装置100の制御部20に出力する。
第2の光送受信器2Bは光スイッチ素子10を介して第1の光通信ネットワーク及び第2の通信ネットワークに接続され、光通信局Cが備える第1の光送受信器との光通信を行う。
主信号光は第1の光通信ネットワーク及び第2の通信ネットワークに伝搬される光通信信号である。
第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bはそれぞれ、受信段では静電容量によるACカップリングがなされ、下限のカットオフ周波数以上で応答するように設計されている。
すなわち、第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bはそれぞれ、下限のカットオフ周波数未満の低周波の領域に対しては応答しない。
カットオフ周波数は光通信信号の信号レベルが占める周波数帯に対して十分に低い周波数に設定される。
また、第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bはそれぞれ、利得制御回路を有しており、受信した光に対して設定されたレベル範囲内のパワー変動に対応できる。
Mは1以上の自然数であり、Nは2以上の自然数である。
以下、アドドロップステートをAdd/Dropステートと、バイパスステートをBypassステートとして説明する。
なお、二重リングの光通信ネットワークではなく、一つの光通信ネットワークであれば、光スイッチ素子10は(2×2)光スイッチ素子であり、三つの光通信ネットワークであれば、光スイッチ素子10は(6×6)光スイッチ素子であり、n重(nは自然数)に多重化されたリングネットワークにおける光スイッチ素子10は(2n×2n)光スイッチ素子であり、光通信ネットワークによっては、光スイッチ素子10は(1×2)光スイッチ素子である。
また、光スイッチ素子10はバイパス用の光スイッチ素子に限られるものではなく、運用中の光経路と非運用中の光経路の2つの状態を持つ、つまり、切替動作により入力ポートから出力ポートへの光経路が変更される光スイッチ素子でもよい。
但し、実施の形態1では、光スイッチ素子10は、端末1からの駆動指令信号を受けた制御部20からの駆動信号により、光通信信号を第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bに終端するアドドロップ(Add/Drop)光経路と、次の光通信局である光通信局B及び光通信局Cに伝搬されてきた光通信信号をそのまま通過させるバイパス(Bypass)光経路との2つの光経路状態のいずれか一方の光経路に切り替える。
以下、アドドロップ光経路をAdd/Drop光経路と、バイパス光経路をBypass光経路として説明する。
診断用光信号が重畳された光通信信号は、光通信信号自身の光パワーの分配率を診断用光信号の周波数により変調された信号光である。
診断用光信号の周波数は、診断用光信号を電気信号に変換した診断用電気信号の周波数が第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bにおけるカットオフ周波数未満の周波数である。
なお、(2×2)光スイッチ素子を2段連結させた構成も(4×4)光スイッチ素子に含まれる。
光スイッチ素子10の4つの入力ポートは、第1の入力(IN)ポート10Ia、第1のアド(ADD)ポート10Ib、第2の入力(IN)ポート10Ic、第2のアド(ADD)ポート10Idである。
4つの入力ポート及び4つの出力ポートそれぞれには、外部と結線するために光インタフェースとして光コネクタ付き光ファイバが接続される。
また、説明の煩雑さを避けるため、4つの入力ポートに対して共通に説明する場合は単に入力ポートとし、4つの出力ポートに対して共通に説明する場合は単に出力ポートとし、4つの入力ポート及び4つの出力ポートに対して共通に説明する場合は単にポートとして、以下、説明している。
第1のDROPポート10Obは、光コネクタ付き光ファイバにより第1の光送受信器2Aに接続され、Add/Dropステートの時、第1のINポート10Iaに入力された光通信信号を第1の光送受信器2Aに出力する。
第1のOUTポート10Oaは、光コネクタ付き光ファイバにより第1の光通信ネットワークを構成する光伝送路に接続され、当該光伝送路を介して、Add/Dropステートの時、第1のADDポート10Ibに入力された光通信信号を、Bypassステートの時、第1のINポート10Iaに入力された光通信信号を、光通信局Cに出力する。
第2のDROPポート10Odは、光コネクタ付き光ファイバにより第2の光送受信器2Bに接続され、Add/Dropステートの時、第2のINポート10Icに入力された光通信信号を第2の光送受信器2Bに出力する。
第2のOUTポート10Ocは、光コネクタ付き光ファイバにより第2の光通信ネットワークを構成する光伝送路に接続され、当該光伝送路を介して、Add/Dropステートの時、第2のADDポート10Idに入力された光通信信号を、Bypassステートの時、第2のINポート10Icに入力された光通信信号を、光通信局Bに出力する。
導波路構成部11は、入力ポートの数がM(1以上の自然数)、出力ポートの数がN(2以上の自然数)であり、M個の入力ポートに対応したM個の導波路及びN個の出力ポートに対応したN個の導波路を有し、ステート設定部12の動作によりAdd/Drop光経路とBypass光経路の内のいずれか一方の光経路に切り替える。
4つの入力ポートは第1のINポート10Iaと第1のADDポート10Ibと第2のINポート10Icと第2のADDポート10Idであり、4つの出力ポートは第1のOUTポート10Oaと第1のDROPポート10Obと第2のOUTポート10Ocと第2のDROPポート10Odである。
切替可否診断時に、出力ポートから出力される光通信信号は、光通信信号自身の光パワーを光通信信号の周波数より低い周波数である診断用駆動信号により変調された信号光である。
また、ステート設定部12は、導波路構成部11に対して切替可否診断時に少なくとも一つの出力ポートから診断用光信号を重畳させた光通信信号を出力させる動作を行う。
光スイッチ素子10は、好適には波長選択性を持たず複雑な制御が不要な構造を有した光スイッチ素子であればよい。
また、光導波路型光スイッチ素子は、導波路構成部11は半導体基板上に形成された導波路及び可動部である光位相シフト部を有し、ステート設定部12は光位相シフト部に電圧を加える光経路切替手段である。
なお、MEMS式光スイッチ素子又は機械式光スイッチ素子は、光結合効率向上及び光クロストーク抑制、並びに光反射防止などのために、レンズ及びコリメータなどパッシブ光部品が含まれていてもよい。
制御部20は切替可否診断装置30に駆動状態信号を出力する。
制御部20からの駆動信号は、光スイッチ素子10の内部構造及び特性により決定され、端末1が運用中及び非運用中の通常動作において、ステート設定部12が導波路構成部11に対してAdd/Drop光経路及びBypass光経路のいずれかの光経路を保持又はAdd/Drop光経路とBypass光経路との切り替えに十分な電力を供給する電気信号である。
制御部20からの駆動状態信号は、光スイッチ素子10が通常動作であるか、切替可否診断動作であるかを示す電気信号である。
端末1からの駆動指令信号がBypassステートを指令すると、制御部20からの駆動信号はLowレベルの駆動信号をステート設定部12に供給し、ステート設定部12は導波路構成部11の光経路をBypass光経路に保持させる動作をする。
駆動信号のLowレベルは、Bypassステートを安定して保持するのに十分な直流又は交流の電圧VLOW [V]又は接地電位、あるいは無給電時にBypassステートをもたらす無印加信号の電位である。
なお、説明の煩雑さをなくし理解されやすいように、光挿入損失及び光クロストーク、並びに光反射その他の影響については考慮せずに説明する。したがって、0%、100%として説明するが、0%、100%そのものを示しているのではなく概略0%、概略100%を示している。
第2のINポート10Icに入力された光通信信号の光パワーに対して第2のDROPポート10Odへの光パワーは0%、第2のOUTポート10Ocへの光パワーは100%である。
第2のADDポート10Idに入力された光通信信号の光パワーに対して第2のOUTポート10Ocへの光パワーは0%、第1のDROPポート10Obへの光パワーは0%又は100%である。
図4において(I)で示す領域がBypassステートの領域であり、破線BによりBypass光経路の出力を現わしており、出力ポートからの光パワーを100%として示している。
この時、Add/Drop光経路が形成されていないので、実線Aで示すように、Add/Drop光経路の出力は0%として示している。
すなわち、Bypassステートにおいて、Bypass光経路は入力ポートに入力された光通信信号の光パワーが出力ポートに100%伝搬され、光通信局Bと光通信局Cとの間で光通信信号のやり取りが行われる。
駆動信号のHighレベルは、Add/Dropステートを安定して保持するのに十分な直流又は交流の電圧VHIGH [V]である。
第2のINポート10Icに入力された光通信信号の光パワーに対して第2のDROPポート10Odへの光パワーは100%、第2のOUTポート10Ocへの光パワーは0%である
第2のADDポート10Idに入力された光通信信号の光パワーに対して第2のOUTポート10Ocへの光パワーは100%、第1のDROPポート10Obへの光パワーは0%である。
この時、Bypass光経路が形成されていないので、破線Bで示すように、Bypass光経路の出力は0%として示している。
すなわち、Add/Dropステートにおいて、Add/Drop光経路は入力ポートに入力された光通信信号の光パワーが出力ポートに100%伝搬され、光通信局Aは光通信局B及び光通信局Cとの間で光通信信号のやり取りが行われる。
すなわち、診断用電気信号TEは、Add/Dropステートを安定して保持するのに十分な電圧VHIGH [V]と、VHIGH [V]から設定電圧低く、VLOW [V]より高い下限電圧VMID[V]の間を変化する交流信号である。
また、切替可否診断のタイミング、つまり、診断用電気信号TEをステート設定部12に供給するタイミングは、この例では、制御部20が決定しており、一定期間経過後毎に自律的に定期的に切替可否診断を行っている。なお、端末1からの指令に基づき制御部20が切替可否診断を実行してもよい。
さらに、切替可否診断はAdd/Dropステートの期間中常時行ってもよい。この場合、制御部20は、Add/Dropステートの期間中常時、診断用電気信号TEをステート設定部12に供給する。
診断用電気信号TEを受けたステート設定部12は、診断用電気信号TEに応じてAdd/Drop光経路の出力である光通信信号の領域(II)における信号レベル(光パワー)と領域(III)における信号レベル(光パワー)との間の変域Wを変化する診断用光信号TL1をAdd/Drop経路の出力である光通信信号に重畳させ、つまり、光通信信号を診断用光信号TL1により光変調させた光通信信号を導波路構成部11のAdd/Drop光経路の出力ポートから出力させる。
すなわち、Add/Drop光経路とBypass光経路との間の光経路で出力光パワーが分配されるように、つまり、Add/Drop光経路の出力の一部がBypass光経路の出力に分配率を変化させて分配されるように、ステート設定部12からの診断用電気信号TEにより低速で導波路構成部11の可動部が駆動される。
また、Add/Drop光経路の出力における時間平均の光パワーは、Bypass光経路の出力における時間平均の光パワーに対して十分に大きい。
診断用光信号TL1の変域Wは第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bにおける受信光パワーの変動範囲内に設定される。
したがって、診断用光信号TL1及び光信号TL2は、二重リング光ネットワークに対して影響を及ぼすことがなく、光通信局における第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bにより阻止される周波数であるので、端末1に対しても影響を及ぼさない。
この場合、診断用電気信号TEの周波数は、光経路切替手段の機械的振動の周波数に対応し、光経路切替手段の機械的構造などから光スイッチ素子10個体ごとに決定され、例えば、光経路切替手段の機械的振動における共振周波数に対応する。
8個の光分波器に対して共通に説明する場合は、説明の煩雑さを避けけるため、光分波器40とし、個々に説明する必要がある場合は符号40の後に区別する符号を付して、以下、説明している。
各光分波器40を通過した光通信信号は、二重リング光ネットワークに対して影響を及ぼすことがなく、光通信局における端末1に対しても影響を及ぼさない。
各光分波器40は一般に知られている光カプラである。
出力側の光分波器40Obは光スイッチ素子10の第1のDROPポート10Obからの光通信信号を一部分岐して光ファイバを介して第1の光送受信器2Aに伝搬し、一部分岐した光通信信号を光ファイバを介して検知部31における第2の光検知部31-2に伝搬する。
出力側の光分波器40Odは光スイッチ素子10の第2のDROPポート10Odからの光通信信号を一部分岐して光ファイバを介して第2の光送受信器2Bに伝搬し、一部分岐した光通信信号を、光ファイバを介して検知部31における第4の光検知部31-4に伝搬する。
入力側の光分波器40Ibは第2の光送受信器2Bからの光通信信号を一部分岐して光ファイバを介して光スイッチ素子10の第1のADDポート10Ibに伝搬し、一部分岐した光通信信号を光ファイバを介して検知部31における第5の光検知部31-5に伝搬する。
入力側の光分波器40Idは第1の光送受信器2Aからの光通信信号を一部分岐して光ファイバを介して光スイッチ素子10の第2のADDポート10Idに伝搬し、一部分岐した光通信信号を、光ファイバを介して検知部31における第7の光検知部31-7に伝搬する。
切替可否診断装置30は制御部20からの切替可否診断動作を示す駆動状態信号を受けると動作する。
検知部31は、光スイッチ素子10の出力ポート、この例では、第1のOUTポート10Oaと第1のDROPポート10Obと第2のOUTポート10Ocと第2のDROPポート10Odから出力され、切替可否診断時に光分波器40Oaから光分波器40Odにより一部分岐された診断用光信号が重畳された光通信信号が入力され、入力された光通信信号を電気信号に変換し、変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を診断用電気信号として抽出する。
したがって、光スイッチ素子10の出力ポートから出力され、切替可否診断時に光分波器40Oaから光分波器40Odにより一部分岐された光通信信号から抽出した診断用電気信号は、基本的には診断用光信号を電気信号に変換した信号となる。
ただ、設置環境に由来する振動などの外乱が生ずると、診断用電気信号にも外乱に基づく信号が含まれる。
ただ、設置環境に由来する振動などの外乱が生ずると、外乱に基づく信号が含まれる。
第1の光検知部31-1は、切替可否診断時に光分波器40Oaにより一部分岐された診断用光信号が重畳された光通信信号が入力され、入力された光通信信号を電気信号に変換し、変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を診断用電気信号として抽出する。
つまり、第1の光検知部31-1はAdd/Drop光経路における第1のADDポート10Ibから第1のOUTポート10Oaへの光経路の光接続状態を客観的に検知する。
つまり、第2の光検知部31-2はAdd/Drop光経路における第1のINポート10Iaから第1のDROPポート10Obへの光経路の光接続状態を客観的に検知する。
つまり、第3の光検知部31-3はAdd/Drop光経路における第2のADDポート10Idから第2のOUTポート10Ocへの光経路の光接続状態を客観的に検知する。
つまり、第4の光検知部31-4はAdd/Drop光経路における第2のINポート10Icから第2のDROPポート10Odへの光経路の光接続状態を客観的に検知する。
つまり、第5の光検知部31-5はAdd/Drop光経路における第1のADDポート10Ibに入力される光通信信号に含まれる外乱信号を検知する。
つまり、第6の光検知部31-6は第1のINポート10Iaに入力される光通信信号に含まれる外乱信号を検知する。
つまり、第7の光検知部31-7はAdd/Drop光経路における第2のADDポート10Idに入力される光通信信号に含まれる外乱信号を検知する。
つまり、第8の光検知部31-8は第1のINポート10Iaに入力される光通信信号に含まれる外乱信号を検知する。
トランスインピーダンスアンプ31Bは、フォトダイオード31Aにより電流に変換された電気信号を増幅して電圧に基づく電気信号に変換する。
また、第5の光検知部31-5から第8の光検知部31-8におけるフィルタ31Cそれぞれは、トランスインピーダンスアンプ31Bにより電圧に変換された電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を基準用電気信号として抽出する。
つまり、フィルタ31Cは、カットオフ周波数を第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bにおけるカットオフ周波数と同じ周波数以下を通過帯域とし、カットオフ周波数を超える帯域を阻止帯域としている。
従って、光通信信号に基づく電気信号は阻止され、診断用光信号に基づく電気信号は、通過されるため、診断用電気信号又は基準用電気信号がフィルタ31Cによって抽出される。
バンドパスフィルタ又はローバスフィルタはアナログ回路で構成される。
切替可否診断部32は、実施の形態1では、閾値と比較される診断用電気信号の振幅値は、診断用電気信号を抽出した出力ポートでの振幅値と当該出力ポートに対応する入力ポートに対する基準用電気信号の振幅値との差分値である。
演算部321は、検知部31により抽出された診断用電気信号の振幅値と診断用電気信号を抽出した出力ポートに対応する入力ポートに対する基準用電気信号の振幅値の差分値を求め、差分値を増幅した差分出力を得る。
第1の差分値は、Add/Drop光経路における第1のADDポート10Ibから第1のOUTポート10Oaへの光経路における外乱信号を取り除いた第1のOUTポート10Oaから出力された診断用光信号に基づいた診断用電気信号の振幅値に相当する。
第2の差分値は、Add/Drop光経路における第1のINポート10Iaから第1のDROPポート10Obへの光経路における外乱信号を取り除いた第1のDROPポート10Obから出力された診断用光信号に基づいた診断用電気信号の振幅値に相当する。
第3の差分値は、Add/Drop光経路における第2のADDポート10Idから第2のOUTポート10Ocへの光経路における外乱信号を取り除いた第2のOUTポート10Ocから出力された診断用光信号に基づいた診断用電気信号の振幅値に相当する。
第4の差分値は、Add/Drop光経路における第2のINポート10Icから第2のDROPポート10Odへの光経路における外乱信号を取り除いた第2のDROPポート10Odから出力された診断用光信号に基づいた診断用電気信号の振幅値に相当する。
また、判定部322が光経路の切り替えが不可の可能性有と判定すると、速やかに光スイッチ素子10の故障判断に対応できる。
この場合でも、光経路への切り替えの可否を診断用光信号TL1により光強度変調された光通信信号を一部分岐した光通信信号を用いているので、設置環境に由来する振動などの外乱の影響を受け難く、光Add/Drop光経路からBypass光経路への切り替えが可能か否かを十分に判定できる。
制御部20が非運用の通常動作であるBypassステートを示す信号を受けると、図4が表す領域(I)に示すように、ステート設定部12に対してLowレベルの駆動信号VLOWを供給し、ステート設定部12は導波路構成部11の光経路を、図3に示すBypass光経路に保持させる動作をする。
この時、制御部20が通常動作を示す駆動状態信号を切替可否診断装置30に出力する。従って、切替可否診断装置30は動作しない。
この時、制御部20が通常動作を示す駆動状態信号を切替可否診断装置30に出力する。従って、切替可否診断装置30は動作しない。
光分波器40を通過した診断用光信号TL1により光強度変調された光信号は、二重リング光ネットワークに対して影響を及ぼすことがなく光通信が行われ、かつ、診断用光信号TL1の周波数は光通信局における第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bにより阻止される周波数であるので、端末1に対しても影響を及ぼさない。
また、光分波器40Iaから光分波器40Idそれぞれにより一部分岐された光通信信号は、第5の光検知部31-5から第8の光検知部31-8それぞれにより、基準用電気信号が抽出される。
判定部322が光経路の切り替えが不可の可能性有と判定すると使用者に対して通知する。
その結果、光スイッチ素子10の故障判断に利用できる。
しかも、フィルタによって抽出された診断用電気信号の振幅値を用いて閾値と比較、判定を行うため、切替可否診断部32における演算処理が簡易になる。
光スイッチ装置100は、切替可否の判定に用いる光通信信号を変調する診断用光信号の周波数を第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bそれぞれにおけるカットオフ周波数未満であり、検知部における設定した周波数を第1の光送受信器2A及び第2の光送受信器2Bそれぞれにおけるカットオフ周波数未満であるとしているので、光スイッチ素子10が接続される端末が運用中であっても、光通信を途切れさすことなく、端末1及び通信ネットワークに影響を及ぼさずに光スイッチ素子10の切り替えの可否の判定を行える。
また、本開示に係る切替可否診断装置を有する光スイッチ装置は、光通信ネットワーク、特に、二重リング光通信ネットワークに使用されるバイパス用の光スイッチ装置として好適である。
Claims (21)
- 入力ポートから出力ポートへの光経路が切り替えられる光スイッチ素子の出力ポートから出力された光通信信号の周波数より低い周波数の診断用光信号が重畳された光通信信号から分岐された一部の光通信信号が入力され、入力された光通信信号を電気信号に変換し、変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を診断用電気信号として抽出し、前記診断用電気信号を抽出した前記光スイッチ素子の出力ポートに対応する入力ポートに入力される光通信信号から分岐された一部の光通信信号が入力され、入力された光通信信号を電気信号に変換し、変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を基準用電気信号として抽出する検知部と、
前記検知部により抽出された診断用電気信号の振幅値と前記基準用電気信号の振幅値の差分値を設定した閾値と比較し、前記差分値の振幅値が前記閾値以上であると正常、前記閾値未満であると前記光経路の切り替えが不可の可能性有と判定する判定部と、
を備えた切替可否診断装置。 - 入力ポートの数がM(1以上の自然数)、出力ポートの数がN(2以上の自然数)であり、アドドロップステートとバイパスステートの2つのステートのいずれか一方のステートに切り替えられる光スイッチ素子の出力ポートから出力された光通信信号の周波数より低い周波数の診断用光信号が重畳された光通信信号から分岐された一部の光通信信号が入力され、入力された光通信信号を電気信号に変換し、変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を診断用電気信号として抽出し、前記診断用電気信号を抽出した前記光スイッチ素子の出力ポートに対応する入力ポートに入力される光通信信号から分岐された一部の光通信信号が入力され、入力された光通信信号を電気信号に変換し、変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を基準用電気信号として抽出する検知部と、
前記検知部により抽出された診断用電気信号の振幅値と前記基準用電気信号の振幅値の差分値を求める演算部と、前記演算部が求めた差分値と設定した閾値とを比較し、前記差分値の振幅値が前記閾値以上であると正常、前記閾値未満であると前記2つのステートの切り替えが不可の可能性有と判定する判定部を備えた切替可否診断部と、
を備えた切替可否診断装置。 - 前記検知部は、
前記診断用光信号が重畳された光通信信号から分岐された一部の光通信信号が入力された光通信信号を電気信号に変換するフォトダイオードと、
前記フォトダイオードにより電流に変換された電気信号を増幅して電圧に基づく電気信号に変換するトランスインピーダンスアンプと、
前記トランスインピーダンスアンプからの電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を診断用電気信号として抽出するフィルタと、
を備えた請求項1又は請求項2に記載の切替可否診断装置。 - 前記フィルタは前記設定した周波数を上限のカットオフ周波数とするバンドパスフィルタ又はローバスフィルタのいずれかのフィルタである請求項3に記載の切替可否診断装置。
- 前記フィルタはアナログ電気回路で構成された請求項3又は請求項4に記載の切替可否診断装置。
- 入力ポートの数がM(1以上の自然数)、出力ポートの数がN(2以上の自然数)であり、アドドロップステートとバイパスステートの2つのステートがいずれか一方のステートに切り替えられ、M個の前記入力ポートに対応したM個の導波路及びN個の前記出力ポートに対応したN個の導波路を有する導波路構成部、並びに駆動信号を受けると前記導波路構成部に前記2つのステートのいずれか一方のステートを保持させ、診断用駆動信号を受けると前記導波路構成部にN個の前記出力ポートの内の少なくとも一つの出力ポートから出力する光通信信号に前記光通信信号の周波数より低い周波数の診断用光信号を重畳させるステート設定部を有する光スイッチ素子と、
前記光スイッチ素子における導波路構成部の出力ポートから出力された前記診断用光信号が重畳された光通信信号から分岐された一部の光通信信号が入力され、入力された光通信信号を電気信号に変換し、変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を診断用電気信号として抽出する検知部、及び前記検知部により抽出された診断用電気信号の振幅値と設定した閾値とを比較し、前記診断用電気信号の振幅値が前記閾値以上であると正常、前記閾値未満であると前記2つのステートの切り替えが不可の可能性有と判定する切替可否診断部を有する切替可否診断装置と、
を備えた光スイッチ装置。 - 前記検知部は、
前記診断用光信号が重畳された光通信信号から分岐された一部の光通信信号が入力された光通信信号を電気信号に変換するフォトダイオードと、
前記フォトダイオードにより電流に変換された電気信号を増幅して電圧に基づく電気信号に変換するトランスインピーダンスアンプと、
前記トランスインピーダンスアンプからの電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を診断用電気信号として抽出するフィルタと、
を備えた請求項6に記載の光スイッチ装置。 - 第1の光通信ネットワークに接続される第1の入力ポート、第2の光送受信器に接続される第1のアドポート、第2の光通信ネットワークに接続される第2の入力ポート、第1の光送受信器に接続される第2のアドポート、前記第1の光通信ネットワークに接続される第1の出力ポート、前記第1の光送受信器に接続される第1のドロップポート、前記第2の光通信ネットワークに接続される第2の出力ポート、前記第2の光送受信器に接続される第2のドロップポートを有し、アドドロップステートの時、前記第1の入力ポートから前記第1のドロップポートへの光経路及び前記第1のアドポートから前記第1の出力ポートへの光経路並びに前記第2の入力ポートから前記第2のドロップポートへの光経路と前記第2のアドポートから前記第2の出力ポートへの光経路を含むアドドロップ光経路を形成し、バイパスステートの時、前記第1の入力ポートから前記第1の出力ポートへの光経路及び前記第2の入力ポートから前記第2の出力ポートへの光経路を含むバイパス光経路を形成する導波路構成部、駆動信号を受けると前記導波路構成部にアドドロップステート又はバイパスステートのいずれか一方のステートを保持させ、診断用駆動信号を受けると前記導波路構成部に前記第1の出力ポート、前記第1のドロップポート、前記第2の出力ポート、及び前記第2のドロップポートの内の少なくとも1つの出力ポートから出力する光通信信号に前記光通信信号の周波数より低い周波数の診断用光信号を重畳させるステート設定部を有する光スイッチ素子と、
前記光スイッチ素子における導波路構成部の出力ポートから出力された前記診断用光信号が重畳された光通信信号から分岐された一部の光通信信号が入力され、入力された光通信信号を電気信号に変換し、変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を診断用電気信号として抽出する検知部、及び前記検知部により抽出された診断用電気信号の振幅値と設定した閾値とを比較し、前記診断用電気信号の振幅値が前記閾値以上であると正常、前記閾値未満であると前記2つのステートの切り替えが不可の可能性有と判定する切替可否診断部を有する切替可否診断装置と、
を備えた光スイッチ装置。 - 前記診断用光信号の周波数は前記第1の光送受信器及び前記第2の光送受信器それぞれにおけるカットオフ周波数未満であり、
前記検知部における設定した周波数は前記第1の光送受信器及び前記第2の光送受信器それぞれにおけるカットオフ周波数未満である、
請求項8に記載の光スイッチ装置。 - 前記検知部は、前記第1の出力ポートから診断用光信号を得た時、前記第1の入力ポート又は前記第1のアドポートに入力される光通信信号から分岐された一部の光通信信号を電気信号に変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を基準用電気信号として抽出し、前記第1のドロップポートから診断用光信号を得た時、前記第1の入力ポートに入力される光通信信号から分岐された一部の光通信信号を電気信号に変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を基準用電気信号として抽出し、前記第2の出力ポートから診断用光信号を得た時、前記第2の入力ポート又は前記第2のアドポートに入力される光通信信号から分岐された一部の光通信信号を電気信号に変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を基準用電気信号として抽出し、前記第2のドロップポートから診断用光信号を得た時、前記第2の入力ポートに入力される光通信信号から分岐された一部の光通信信号を電気信号に変換した電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を基準用電気信号として抽出し、
前記切替可否診断部は、前記検知部により抽出された診断用電気信号の振幅値と、対応する基準用電気信号の振幅値との差分値を求める演算部と、前記演算部が求めた差分値と前記閾値とを比較し、判定する判定部を備えた、
請求項8又は請求項9に記載の光スイッチ装置。 - 前記検知部は、
前記診断用光信号が重畳された光通信信号から分岐された一部の光通信信号が入力された光通信信号を電気信号に変換するフォトダイオードと、
前記フォトダイオードにより電流に変換された電気信号を増幅して電圧に基づく電気信号に変換するトランスインピーダンスアンプと、
前記トランスインピーダンスアンプからの電気信号から設定した周波数以下の周波数の電気信号を診断用電気信号として抽出するフィルタと、
を備えた請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の光スイッチ装置。 - 前記フィルタは、前記設定した周波数を、前記第1の光送受信器及び前記第2の光送受信器それぞれにおけるカットオフ周波数と同じ周波数を上限のカットオフ周波数するバンドパスフィルタ又はローバスフィルタのいずれかのフィルタである請求項11記載の光スイッチ装置。
- 前記フィルタはアナログ電気回路で構成された請求項11又は請求項12に記載の光スイッチ装置。
- 前記フォトダイオードと前記トランスインピーダンスアンプと前記フィルタの内、少なくとも前記フォトダイオードは、前記光スイッチ素子に内蔵された請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の光スイッチ装置。
- 前記診断用駆動信号は、前記アドドロップステートにおける光経路を保持する電圧と当該保持する電圧から設定電圧低い下限電圧との間を変化する電気信号である請求項8から請求項14のいずれか1項に記載の光スイッチ装置。
- 前記ステート設定部に前記診断用駆動信号を供給する制御部を備え、
前記診断用駆動信号を前記ステート設定部に供給するタイミングは前記制御部が自律的に行っている請求項8から請求項15のいずれか1項に記載の光スイッチ装置。 - 前記ステート設定部に前記診断用駆動信号を供給する制御部を備え、
前記制御部が前記診断用駆動信号を前記ステート設定部に前記アドドロップステートの期間中常時供給する請求項8から請求項15のいずれか1項に記載の光スイッチ装置。 - 前記光スイッチ素子はリレー式の機械式光スイッチ素子又は微小電気機械システム式光スイッチ素子のいずれかの機械式光スイッチ素子である請求項8から請求項17のいずれか1項に記載の光スイッチ装置。
- 前記診断用駆動信号の周波数は前記機械式光スイッチ素子のステート設定部における機械的振動の周波数に対応して設定される請求項18に記載の光スイッチ装置。
- 前記光スイッチ素子はリレー式の機械式光スイッチ素子又は微小電気機械システム式光スイッチ素子のいずれかの機械式光スイッチ素子であり、
前記診断用駆動信号の周波数は前記機械式光スイッチ素子のステート設定部における機械的振動の周波数に対応して設定され、
前記フィルタの中心周波数は前記ステート設定部における固有の機械的振動の周波数により設定される、
請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の光スイッチ装置。 - 前記光スイッチ素子は光導波路型光スイッチ素子である請求項8から請求項17のいずれか1項に記載の光スイッチ装置。
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PCT/JP2022/006049 WO2023157102A1 (ja) | 2022-02-16 | 2022-02-16 | 切替可否診断装置及び光スイッチ装置 |
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2022
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- 2022-02-16 WO PCT/JP2022/006049 patent/WO2023157102A1/ja active Application Filing
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