JP7229394B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来、半導体ウェハ(以下、ウェハとも呼称する。)などの基板上に形成される膜に2種類の材料(たとえば、配線材料および拡散防止膜)が含まれる場合に、一方の材料を選択的にエッチングする技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2008-285508号公報
本開示は、混合液によるエッチング処理の際に、混合液が基板上で突沸することを抑制することができる技術を提供する。
本開示の一態様による基板処理装置は、昇温部と、混合部と、吐出部と、制御部とを備える。昇温部は、硫酸を昇温する。混合部は、昇温された前記硫酸と、水分を含む液体とを混合して混合液を生成する。吐出部は、基板処理部内で基板に前記混合液を吐出する。制御部は、各部を制御する。また、前記制御部は、設定された混合比で混合され、前記基板に吐出される前記混合液の沸点および吐出温度を推定し、推定された前記混合液の沸点および吐出温度に基づいて、前記設定された混合比の良否を判定する。
本開示によれば、混合液によるエッチング処理の際に、混合液が基板上で突沸することを抑制することができる。
図1は、実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す模式図である。 図2は、処理ユニットの具体的な構成例を示す模式図である。 図3は、実施形態におけるエッチング処理の概要を示す図である。 図4は、実施形態に係る混合液供給部の構成を示す図である。 図5は、実施形態における硫酸の温度と硫酸の比重との関係を示す図である。 図6は、実施形態における硫酸の濃度と式(9)の傾きおよび接片との関係を示す図である。 図7は、実施形態における硫酸の循環温度と混合液の吐出温度との関係を示す図である。 図8は、実施形態における混合液のDIW比率と式(12)の傾きおよび接片との関係を示す図である。 図9は、実施形態についての実機による評価結果について示す図である。 図10は、実施形態についての実機による評価結果について示す図である。 図11は、実施形態に係る基板処理システムが実行する基板処理の手順を示すフローチャートである。 図12は、実施形態に係る基板処理システムが実行する推定処理および判定処理の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する基板処理装置および基板処理方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本開示が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
従来、半導体ウェハ(以下、ウェハとも呼称する。)などの基板上に形成される膜に2種類の材料(たとえば、配線材料および拡散防止膜)が含まれる場合に、一方の材料を選択的にエッチングする技術が知られている。そして、一方の材料を高い選択性でエッチングするために、昇温された硫酸などを複数種類混合した混合液をエッチング液として用いる場合がある。
一方で、ユーザが設定した混合比によって生成された混合液の吐出温度が、混合液の沸点と同等になった場合、吐出された混合液が基板上で突沸する場合があった。そして、かかる突沸により飛散した混合液が基板処理部内の各部に付着することにより、基板が汚染される恐れがあった。
そこで、上述の問題点を克服し、混合液によるエッチング処理の際に、混合液が基板上で突沸することを抑制することができる技術が期待されている。
<基板処理システムの概要>
最初に、図1を参照しながら、実施形態に係る基板処理システム1の概略構成について説明する。図1は、実施形態に係る基板処理システム1の概略構成を示す図である。なお、基板処理システム1は、基板処理装置の一例である。以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1に示すように、基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション2は、キャリア載置部11と、搬送部12とを備える。キャリア載置部11には、複数枚の基板、実施形態では半導体ウェハW(以下、ウェハWと呼称する。)を水平状態で収容する複数のキャリアCが載置される。
搬送部12は、キャリア載置部11に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置13と、受渡部14とを備える。基板搬送装置13は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置13は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部14との間でウェハWの搬送を行う。
処理ステーション3は、搬送部12に隣接して設けられる。処理ステーション3は、搬送部15と、複数の処理ユニット16とを備える。複数の処理ユニット16は、搬送部15の両側に並べて設けられる。
搬送部15は、内部に基板搬送装置17を備える。基板搬送装置17は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置17は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いて受渡部14と処理ユニット16との間でウェハWの搬送を行う。
処理ユニット16は、基板搬送装置17によって搬送されるウェハWに対して所定の基板処理を行う。
また、基板処理システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、たとえばコンピュータであり、制御部18と記憶部19とを備える。記憶部19には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部18は、記憶部19に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置4の記憶部19にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
上記のように構成された基板処理システム1では、まず、搬入出ステーション2の基板搬送装置13が、キャリア載置部11に載置されたキャリアCからウェハWを取り出し、取り出したウェハWを受渡部14に載置する。受渡部14に載置されたウェハWは、処理ステーション3の基板搬送装置17によって受渡部14から取り出されて、処理ユニット16へ搬入される。
処理ユニット16へ搬入されたウェハWは、処理ユニット16によって処理された後、基板搬送装置17によって処理ユニット16から搬出されて、受渡部14に載置される。そして、受渡部14に載置された処理済のウェハWは、基板搬送装置13によってキャリア載置部11のキャリアCへ戻される。
<処理ユニットの構成>
次に、処理ユニット16の構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、処理ユニット16の具体的な構成例を示す模式図である。図2に示すように、処理ユニット16は、チャンバ20と、基板処理部30と、液供給部40と、回収カップ50とを備える。
チャンバ20は、基板処理部30と、液供給部40と、回収カップ50とを収容する。チャンバ20の天井部には、FFU(Fan Filter Unit)21が設けられる。FFU21は、チャンバ20内にダウンフローを形成する。
基板処理部30は、保持部31と、支柱部32と、駆動部33とを備え、載置されたウェハWに液処理を施す。保持部31は、ウェハWを水平に保持する。支柱部32は、鉛直方向に延在する部材であり、基端部が駆動部33によって回転可能に支持され、先端部において保持部31を水平に支持する。駆動部33は、支柱部32を鉛直軸まわりに回転させる。
かかる基板処理部30は、駆動部33を用いて支柱部32を回転させることによって支柱部32に支持された保持部31を回転させ、これにより、保持部31に保持されたウェハWを回転させる。
基板処理部30が備える保持部31の上面には、ウェハWを側面から保持する保持部材311が設けられる。ウェハWは、かかる保持部材311によって保持部31の上面からわずかに離間した状態で水平保持される。なお、ウェハWは、基板処理が行われる表面を上方に向けた状態で保持部31に保持される。
液供給部40は、ウェハWに対して処理流体を供給する。液供給部40は、複数(ここでは2つ)のノズル41a、41bと、かかるノズル41a、41bを水平に支持するアーム42と、アーム42を旋回および昇降させる旋回昇降機構43とを備える。
ノズル41aは、吐出部の一例であり、バルブ44aおよび流量調整器45aを介して混合液供給部60に接続される。かかる混合液供給部60の詳細については後述する。
ノズル41bは、バルブ44bおよび流量調整器45bを介してDIW供給源46bに接続される。DIW(DeIonized Water:脱イオン水)は、たとえばリンス処理に用いられる。なお、リンス処理に用いる処理液はDIWに限られない。
ノズル41aからは、混合液供給部60より供給される混合液M(図3参照)が吐出される。かかる混合液Mの詳細については後述する。ノズル41bからは、DIW供給源46bより供給されるDIWが吐出される。
回収カップ50は、保持部31を取り囲むように配置され、保持部31の回転によってウェハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ50の底部には、排液口51が形成されており、回収カップ50によって捕集された処理液は、かかる排液口51から処理ユニット16の外部へ排出される。また、回収カップ50の底部には、FFU21から供給される気体を処理ユニット16の外部へ排出する排気口52が形成される。
なお、実施形態の処理ユニット16では、ノズルが2つ設けられる例について示したが、処理ユニット16に設けられるノズルの数は2つに限られない。たとえば、IPA(IsoPropyl Alcohol)を供給するIPA供給源と、かかるIPA供給源に接続された第3のノズルを設けて、かかる第3のノズルからIPAが吐出されるように構成してもよい。
<洗浄処理の詳細>
次に、処理ユニット16におけるウェハWのエッチング処理の詳細について、図3を参照しながら説明する。図3は、実施形態におけるエッチング処理の概要を示す図である。なお、かかるエッチング処理が行われるウェハWの表面上に形成される膜には、材質の異なるタングステン(W)および窒化チタン(TiN)が含まれているものとする。
まず、基板搬送装置17により、ウェハWが処理ユニット16のチャンバ20内に搬入される。そして、ウェハWは、基板処理される表面を上方に向けた状態で基板処理部30の保持部材311に保持される。その後、駆動部33により、保持部材311がウェハWとともに所定の回転数で回転する。
次に、処理ユニット16では、図3の(a)に示すように、混合液Mによるエッチング処理が行われる。かかるエッチング処理では、液供給部40のノズル41aがウェハWの中央上方に移動する。
その後、バルブ44aが所定時間開放されることにより、ウェハWの表面に対して、濃硫酸を含んだ混合液Mが供給される。
ここで、実施形態では、所定の温度以上に昇温された混合液MがウェハWに供給される。これにより、混合液M内で以下の式(1)、(2)の反応が発生する。
2HSO → HSO + HSO ・・(1)
SO → H + HSO ・・(2)
そして、上記の反応で発生したHが、ウェハWの表面上に形成される膜に含まれるタングステンおよび窒化チタンのうち、窒化チタンと選択的に下記式(3)のように反応する。
TiN + 4H → Ti3+ + NH ・・(3)
ここで、式(3)の反応で発生するTi3+は混合液Mに溶解することから、上記式(1)~(3)の反応に基づいて、混合液Mは窒化チタンを選択的にエッチングすることができる。したがって、実施形態によれば、ウェハWの表面上に形成される膜に含まれるタングステンおよび窒化チタンのうち、窒化チタンを高い選択性でエッチングすることができる。
また、実施形態では、濃硫酸に純水を添加した混合液Mでエッチング処理を行うとよい。これにより、混合液M内で上記式(1)、(2)のほか、以下の式(4)、(5)の反応が発生する。
O + HSO → H + HSO ・・(4)
→ H + HO ・・(5)
かかる式(4)、(5)の反応により、混合液M内により多くのHが供給される。これにより、実施形態では、上記式(3)の反応が促進されることから、混合液Mは窒化チタンをさらに選択的にエッチングすることができる。
図3の説明に戻る。次に、処理ユニット16では、図3の(b)に示すように、ノズル41aから硫酸の吐出処理が行われる。この処理は、ノズル41aから混合液Mの吐出を停止させる際に、硫酸の供給とDIWの供給とを同時に止めてしまうと、配管内で硫酸とDIWとが突沸することにより、ノズル41aでの良好な液切れ処理が困難となるために実施される。
具体的には、混合部140(図4参照)における硫酸とDIWとの突沸反応が収まるまでの間、硫酸のみをノズル41aに供給することにより、その後にノズル41aの液切れ処理を実施した場合に問題なく液切れ処理を実施することができる。
なお、図3の(b)に示す硫酸吐出処理では、混合部140で硫酸がDIWと反応しないため、混合液Mよりも硫酸の温度が低下するとともに、上記式(4)、(5)の反応が起こらない。すなわち、かかる硫酸吐出処理は、ウェハWのエッチング処理にはほとんど寄与しない。
次に、処理ユニット16では、図3の(c)に示すように、DIWによるリンス処理が行われる。かかるリンス処理では、液供給部40のノズル41bがウェハWの中央上方に移動し、バルブ44bが所定時間開放されることにより、ウェハWの表面に対してリンス液である室温のDIWが供給される。
このリンス処理により、ウェハW上に残存する混合液Mやエッチングされた窒化チタンなどの残渣を除去することができる。なお、リンス処理におけるDIWの温度は、室温でも室温より高い温度でもよい。
つづいて、処理ユニット16では、ウェハWを乾燥させる乾燥処理が行われる。かかる乾燥処理では、たとえば、駆動部33により保持部材311を高速回転させることにより、保持部材311に保持されるウェハW上のDIWを振り切る。なお、DIWを振り切る代わりに、DIWをIPAに置換させた後、かかるIPAを振り切ってウェハWを乾燥させてもよい。
その後、処理ユニット16では、搬出処理が行われる。搬出処理では、ウェハWの回転を停止させた後、基板搬送装置17により、ウェハWが処理ユニット16から搬出される。かかる搬出処理が完了すると、1枚のウェハWについての一連のエッチング処理が完了する。
<混合液供給部の構成>
次に、基板処理システム1が備える混合液供給部60の構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、実施形態に係る混合液供給部60の構成を示す図である。なお、以下に示す混合液供給部60の各部は、制御部18によって制御可能である。
図4に示すように、実施形態に係る混合液供給部60は、硫酸供給部100と、純水供給部120と、混合部140とを備える。
硫酸供給部100は、混合部140に硫酸を供給する。かかる硫酸は、たとえば、濃硫酸である。硫酸供給部100は、硫酸供給源101aと、バルブ101bと、流量調整器101cと、タンク102と、循環ライン103と、硫酸供給ライン110とを有する。
硫酸供給源101aは、バルブ101bおよび流量調整器101cを介してタンク102に接続される。これにより、硫酸供給源101aは、バルブ101bおよび流量調整器101cを介してタンク102に硫酸を供給し、タンク102に硫酸を貯留することができる。
循環ライン103は、タンク102から出て、かかるタンク102に戻る循環ラインである。かかる循環ライン103には、タンク102を基準として、上流側から順にポンプ104と、フィルタ105と、流量調整器106と、ヒータ107と、熱電対108と、切替部109とが設けられる。ヒータ107は、昇温部の一例である。
ポンプ104は、タンク102から出て、循環ライン103を通り、タンク102に戻る硫酸の循環流を形成する。フィルタ105は、循環ライン103内を循環する硫酸に含まれるパーティクルなどの汚染物質を除去する。流量調整器106は、循環ライン103を通る硫酸の循環流の流量を調整する。
ヒータ107は、循環ライン103内を循環する硫酸を加熱する。熱電対108は、循環ライン103内を循環する硫酸の温度を計測する。したがって、制御部18は、ヒータ107および熱電対108を用いることにより、循環ライン103内を循環する硫酸の温度を制御することができる。
切替部109は、硫酸供給ライン110を介して混合液供給部60の混合部140に接続され、循環ライン103内を循環する硫酸の向きをタンク102または混合部140に切り替えることができる。
硫酸供給ライン110には、切替部109を基準として、上流側から順に流量計111と、電動のニードルバルブ112と、バルブ113と、分岐部114とが設けられる。
流量計111は、硫酸供給ライン110を流れる硫酸の流量を測定する。ニードルバルブ112は、硫酸供給ライン110を流れる硫酸の流量を調整する。分岐部114は、バルブ115を介してドレイン部DRに接続される。
そして、制御部18は、流量計111で測定される値を用いてニードルバルブ112をフィードバック制御することにより、硫酸を混合部140に高精度の流量で供給することができる。
また、タンク102には、純水供給源116aと、バルブ116bと、流量調整器116cと、バルブ116dとが設けられる。タンク102は、バルブ116dを介してドレイン部DRに接続され、純水供給源116aは、バルブ116bおよび流量調整器116cを介してタンク102とバルブ116dとの間に接続される。
これにより、制御部18は、タンク102内の硫酸を交換する際などに、バルブ116b、流量調整器116cおよびバルブ116dを制御して、タンク102内の濃硫酸を所定の濃度に希釈してからドレイン部DRに排出することができる。
純水供給部120は、混合部140にDIWを供給する。かかるDIWは、純水の一例であり、また、水分を含む液体の一例である。純水供給部120は、純水供給源121aと、バルブ121bと、流量調整器121cと、タンク122と、純水供給ライン123とを有する。
純水供給源121aは、バルブ121bおよび流量調整器121cを介してタンク122に接続される。これにより、純水供給源121aは、バルブ121bおよび流量調整器121cを介してタンク122に純水を供給し、タンク122に純水を貯留することができる。
純水供給ライン123には、タンク122を基準として、上流側から順にバルブ124と、流量計125と、電動のニードルバルブ126と、バルブ127と、分岐部128とが設けられる。
流量計125は、純水供給ライン123を流れる純水の流量を測定する。ニードルバルブ126は、純水供給ライン123を流れる純水の流量を調整する。分岐部128は、バルブ129を介してドレイン部DRに接続される。
そして、制御部18は、流量計125で測定される値を用いてニードルバルブ126をフィードバック制御することにより、純水を混合部140に高精度の流量で供給することができる。
また、タンク122は、バルブ130を介してドレイン部DRに接続される。これにより、制御部18は、タンク122内の純水を交換する際などに、バルブ130を制御して、タンク122内の純水をドレイン部DRに排出することができる。
混合部140は、硫酸供給部100から供給される硫酸と、純水供給部120から供給される純水とを混合して、混合液M(図3参照)を生成する。実施形態において、混合部140は、硫酸供給ライン110と、純水供給ライン123とが合流する箇所に設けられる。
そして、混合部140は、混合液供給ライン160を介して、処理ユニット16に接続される。また、混合液供給ライン160には、上述したバルブ44aおよび流量調整器45aが設けられる。これにより、混合液供給部60は、ユーザによって設定された混合比を有する混合液Mを処理ユニット16に供給することができる。
また、上述のように、硫酸供給部100にはヒータ107が設けられるとともに、混合部140では、硫酸と純水が反応することによって混合液Mの温度が上昇する。これにより、実施形態の混合液供給部60は、混合液Mを所望の温度に昇温して処理ユニット16に供給することができる。
たとえば、混合液供給部60は、硫酸供給部100のヒータ107を用いて濃硫酸の温度を120℃程度まで昇温することにより、混合部140において混合液Mを150℃程度まで昇温することができる。
また、図4には図示していないが、循環ライン103などには、別途バルブなどが設けられていてもよい。
ここで、実施形態では、硫酸供給部100から混合部140に供給される硫酸の濃度および温度と、混合部140で生成される混合液Mの混合比とに基づいて、制御部18(図1参照)が混合液Mの沸点を推定する。
また、実施形態では、硫酸供給部100から混合部140に供給される硫酸の温度と、混合部140で生成される混合液Mの混合比とに基づいて、制御部18が混合液Mの吐出温度を推定する。
そして、制御部18は、推定された混合液Mの沸点と、推定された混合液Mの吐出温度とを比較して、ユーザが設定した混合液Mの混合比についての良否を判定する。
たとえば、制御部18は、ユーザが設定した混合比によって生成される混合液Mの吐出温度が、混合液Mの沸点と同等(たとえば、沸点-吐出温度<3℃)である場合、ユーザが設定した混合比を「否」と判定する。
なぜなら、混合液Mの吐出温度が混合液Mの沸点と同等である場合、吐出された混合液MがウェハW上で突沸する恐れがあるからである。
一方で、制御部18は、ユーザが設定した混合比によって生成される混合液Mの吐出温度が、混合液Mの沸点と同等よりも低い(たとえば、沸点-吐出温度≧3℃)である場合)、ユーザが設定した混合比を「良」と判定する。
なぜなら、混合液Mの吐出温度が混合液Mの沸点と同等よりも低い場合、吐出された混合液MがウェハW上で突沸する可能性は低いからである。
ここまで説明したように、実施形態では、混合液Mを生成する際の各種パラメータを用いて、混合液Mの沸点および吐出温度を推定することにより、混合液Mによるエッチング処理の際に、混合液MがウェハW上で突沸することを抑制することができる。
<推定方法の詳細>
つづいては、実施形態に係る混合液Mの沸点および吐出温度の推定方法の詳細について、図5~図10を参照しながら説明する。最初に、実施形態に係る混合液Mの沸点Tの推定方法について説明する。
混合液Mの沸点Tは、以下の式(6)で算出される。なお、この式(6)において、「FDIW」とは、混合液MにおけるDIWのモル分率のことである。
=-282FDIW+359.4 ・・(6)
また、混合液MにおけるDIWのモル分率FDIWは、以下の式(7)で算出される。
DIW=(ADIW/BDIW)/((ASA/BSA)+(ADIW/BDIW)) ・・(7)
この式(7)において、「ADIW」および「BDIW」とは、混合部140に供給されるDIWの重量および分子量のことであり、「ASA」および「BSA」とは、混合部140に供給される硫酸の重量および分子量のことである。
したがって、上記の式(7)は、以下の式(8)のように変形することができる。
DIW=(CDIW/18)/((CSA・DSA/98)+(CDIW・DDIW/18)) ・・(8)
この式(8)において、「CDIW」および「DDIW」とは混合部140に供給されるDIWの流量および比重のことであり、「CSA」および「DSA」とは混合部140に供給される硫酸の流量および比重のことである。
ここで、混合部140に供給されるDIWの流量CDIWと、混合部140に供給される硫酸の流量CSAとは、ユーザが所望する混合液Mの混合比に基づいて、かかるユーザによって設定される値である。また、混合部140に供給されるDIWの比重DDIWは、このDIWが室温で混合部140に供給されることから、DDIW=1.0とみなすことができる。
一方で、混合部140に供給される硫酸の比重DSAは、硫酸供給部100から供給される硫酸の濃度ESAおよび温度TSAが装置ごとに異なる場合があることから、別途算出する必要がある。そこで、本願の発明者は、硫酸の比重DSAと硫酸の濃度ESAおよび温度TSAとの関係について、実機による実験から求めた。
図5は、実施形態における硫酸の温度TSAと硫酸の比重DSAとの関係を示す図であり、複数の硫酸の濃度ESAにおける硫酸の温度TSAと硫酸の比重DSAとの関係について示している。
図5に示すように、同じ濃度ESAの硫酸では、硫酸の比重DSAが硫酸の温度TSAに対する一次方程式の式(9)により近似計算することができる。
SA=a・TSA+b ・・(9)
たとえば、硫酸の濃度ESAが94wt%である場合、式(9)はDSA=-0.001・TSA+1.8499となり、硫酸の濃度ESAが85wt%である場合、式(9)はDSA=-0.001・TSA+1.799となる。
そこで、本願の発明者は、複数の硫酸の濃度ESAそれぞれにおいて式(9)の傾きaと接片bとを求め、かかる傾きaおよび接片bと、硫酸の濃度ESAとの関係について求めた。図6は、実施形態における硫酸の濃度ESAと式(9)の傾きaおよび接片bとの関係を示す図である。
そして、実施形態では、図6に示す傾きaのプロットに対応する近似曲線A1に基づいて、式(9)の傾きaを以下の式(10)で算出することができる。
a=-5・10-8・ESA +1・10-5・ESA -0.0014・ESA+0.0419 ・・(10)
また、実施形態では、図6に示す接片bのプロットに対応する近似曲線A2に基づいて、式(9)の接片bを以下の式(11)で算出することができる。
b=-8・10-6・ESA +0.002・ESA -0.142・ESA+4.8818 ・・(11)
ここまで説明したように、実施形態では、硫酸の濃度ESAおよび温度TSAに基づいて、上述の式(9)~(11)によって硫酸の比重DSAが算出可能であることから、上述の式(8)によって混合液MにおけるDIWのモル分率FDIWを算出することができる。
したがって、実施形態では、算出されたDIWのモル分率FDIWを上述の式(6)に入力することにより、混合液Mの沸点Tを算出することができる。
つづいて、実施形態に係る混合液Mの吐出温度Tの推定方法について説明する。図7は、実施形態における硫酸の温度TSAと混合液Mの吐出温度Tとの関係を示す図であり、複数の混合液MのDIW比率PDIWにおける硫酸の温度TSAと混合液Mの吐出温度Tとの関係について示している。なお、図7に示したデータは、実機による実験から求めたものである。
図7に示すように、同じDIW比率PDIWの混合液Mでは、混合液Mの吐出温度Tが硫酸の温度TSAに対する一次方程式の式(12)により近似計算が可能である。
=c・TSA+d ・・(12)
たとえば、混合液MのDIW比率PDIWが33%である場合、式(12)はT=0.4763・TSA+117.95となり、混合液MのDIW比率PDIWが7%である場合、式(12)はT=0.8251・TSA+48.164となる。
そこで、本願の発明者は、複数の混合液MのDIW比率PDIWそれぞれにおいて式(12)の傾きcと接片dとを求め、かかる傾きcおよび接片dと、混合液MのDIW比率PDIWとの関係について求めた。図8は、実施形態における混合液MのDIW比率PDIWと式(12)の傾きcおよび接片dとの関係を示す図である。
そして、実施形態では、図8に示す傾きcのプロットに対応する近似曲線A3に基づいて、式(12)の傾きcを以下の式(13)で算出することができる。
c=-1.6121・PDIW+0.9405 ・・(13)
また、実施形態では、図8に示す接片dのプロットに対応する近似曲線A4に基づいて、式(12)の接片dを以下の式(14)で算出することができる。
d=-778.97・PDIW+664.61・PDIW+4.8086 ・・(14)
さらに、混合液MのDIW比率PDIWは、ユーザにより設定されるDIWの流量CDIWと硫酸の流量CSAとに基づいて、以下の式(15)で算出することができる。
DIW=CDIW/(CDIW+CSA) ・・(15)
ここまで説明したように、実施形態では、ユーザにより設定される混合液Mの混合比(すなわち、混合液MのDIW比率PDIW)と、硫酸の温度TSAとに基づいて、上述の式(12)~(14)によって混合液Mの吐出温度Tを算出することができる。
ここで、混合液MによるウェハWのエッチング処理がユーザにより指示された場合、制御部18は、かかるユーザにより設定されたDIWの流量CDIWおよび硫酸の流量CSAに関する情報を取得する。
また、制御部18は、硫酸供給部100の硫酸供給源101aなどから、混合部140に供給される硫酸の濃度ESAに関する情報を取得するとともに、硫酸供給部100の熱電対108から、混合部140に供給される硫酸の温度TSAに関する情報を取得する。
これにより、制御部18は、上記の算出式を用いて、混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tを推定することができる。したがって、実施形態によれば、上記の算出式により推定された混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tに基づいて、ユーザが設定した混合液Mの混合比についての良否を判定することができる。
図9および図10は、実施形態についての実機による評価結果について示す図である。図9および図10では、上記の手法により推定される混合液Mの沸点Tの計算値と、ノズル41aから吐出される混合液Mの吐出温度Tの実測値とを比較するとともに、ノズル41aから吐出される際に混合液Mで突沸があったか否かについても示している。
図9および図10に示すように、混合液Mの吐出温度Tの実測値が沸点Tの計算値と同等(たとえば、T-T<3℃)である場合、混合液Mで突沸が発生している。
一方で、混合液Mの吐出温度Tの実測値が沸点Tの計算値と同等よりも低い(たとえば、T-T≧3℃)である場合)、混合液Mで突沸が発生していない。このように、図9および図10で示す評価結果から、実施形態に係る推定処理が妥当なものであるとみなすことができる。
また、実施形態では、推定された混合液Mの吐出温度Tが基板処理システム1の仕様制限温度(たとえば、160℃)を超えていた場合、制御部18は、ユーザが設定した混合比を「否」と判定する。なお、かかる基板処理システム1の使用制限温度は、あらかじめ記憶部19に記憶されている。
一方で、推定された混合液Mの吐出温度Tが基板処理システム1の仕様制限温度以下である場合、制御部18は、ユーザが設定した混合比を「良」と判定する。
このように、実施形態では、混合液Mの吐出温度Tと基板処理システム1の仕様制限温度とを比較することにより、混合液Mによるエッチング処理の際に、過剰に温度が上昇した混合液Mによって基板処理システム1が破損することを抑制することができる。
なお、実施形態に係る制御部18で実行可能である処理は、ユーザが設定した混合比についての良否判定処理に限られない。たとえば、制御部18は、ユーザにより設定された混合液Mの処理温度と、上述のように推定された吐出温度Tとを比較することにより、混合液Mの処理時間を調整してもよい。
たとえば、制御部18は、ユーザにより設定された混合液Mの処理温度よりも推定された吐出温度Tが低い場合、混合液Mによるエッチング処理において、エッチングレートが減少するとみなすことができる。
そこで、この場合、制御部18は、ユーザにより設定された処理時間よりも長くなるように実際の処理時間を調整する。これにより、実施形態では、所望のエッチング量を確保することができる。
一方で、ユーザにより設定された混合液Mの処理温度よりも推定された吐出温度Tが高い場合、制御部18は、混合液Mによるエッチング処理において、エッチングレートが増加するとみなすことができる。
そこで、この場合、制御部18は、ユーザにより設定された処理時間よりも短くなるように実際の処理時間を調整する。これにより、実施形態では、所望のエッチング量を確保することができる。
すなわち、実施形態では、ユーザにより設定された混合液Mの処理温度と推定された吐出温度Tとを比較して、混合液Mの処理時間を調整することにより、所望のエッチング量を確保することができる。
なお、ここまで説明した実施形態では、上記の式(6)~(15)によって混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tを推定する例について示したが、沸点Tおよび吐出温度Tは、計算式で算出して推定する場合に限られない。
たとえば、硫酸の濃度ESA、温度TSAおよび流量CSAと、DIWの流量CDIWと、混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tとの関係が入力されたデータベースをあらかじめ準備し、記憶部19に記憶させておく。
次に、制御部18は、基板処理システム1内の各部から混合液Mを生成する際の各種パラメータを取得する。そして、取得された各種パラメータに基づいて記憶部19に記憶されたデータベースを参照することにより、制御部18は、混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tを推定することができる。
また、ここまで説明した実施形態では、硫酸とともに混合液Mを構成する液体として純水(DIW)を示したが、硫酸とともに混合液Mを構成する液体は純水に限られない。
たとえば、実施形態では、硫酸とともに混合液Mを構成する液体として、過酸化水素水を用いてもよい。すなわち、実施形態では、硫酸および過酸化水素水(水分+過酸化水素)で混合液Mを構成してもよいし、硫酸、過酸化水素水および各種の添加剤で混合液Mを構成してもよい。
また、実施形態では、硫酸とともに混合液Mを構成する液体として、機能水(たとえば、オゾン水や水素水)を用いてもよい。すなわち、実施形態では、硫酸およびオゾン水(水分+オゾン)で混合液Mを構成してもよいし、硫酸および水素水(水分+水素)で混合液Mを構成してもよいし、硫酸、機能水および各種の添加剤で混合液Mを構成してもよい。
このように、水分を含む各種液体を硫酸に混ぜた混合液Mで基板処理を実施する場合、混合液Mを生成する際に硫酸と水分とが反応して混合液Mの温度が上昇することから、ウェハWに吐出される際に混合液Mが突沸する恐れがある。
しかしながら、実施形態では、混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tを推定し、沸点Tおよび吐出温度Tに基づいて、設定された混合比の良否を判定することができることから、ウェハWに吐出される際に混合液Mが突沸することを抑制することができる。
実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)は、昇温部(ヒータ107)と、混合部140と、吐出部(ノズル41a)と、制御部18とを備える。昇温部(ヒータ107)は、硫酸を昇温する。混合部140は、昇温された硫酸と、水分を含む液体(DIW)とを混合して混合液Mを生成する。吐出部(ノズル41a)は、基板処理部30内で基板(ウェハW)に混合液Mを吐出する。制御部18は、各部を制御する。また、制御部18は、設定された混合比で混合され、基板(ウェハW)に吐出される混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tを推定し、推定された混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tに基づいて、設定された混合比の良否を判定する。これにより、混合液Mによるエッチング処理の際に、混合液MがウェハW上で突沸することを抑制することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部18は、混合液Mの沸点Tを混合液Mにおける液体(DIW)のモル分率に基づいて推定する。これにより、混合液Mの沸点Tを高い精度で推定することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部18は、混合液Mの吐出温度Tを、昇温部(ヒータ107)で昇温される硫酸の温度TSAと、混合液Mの混合比とに基づいて推定する。これにより、混合液Mの吐出温度Tを高い精度で推定することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部18は、設定された混合比が否と判定された場合、基板処理部30への基板(ウェハW)の搬入を停止する。これにより、混合液MがウェハW上で突沸し、かかるウェハWが汚染されることを抑制することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、制御部18は、設定された処理温度と推定された吐出温度Tとを比較することにより、混合液Mの処理時間を調整する。これにより、混合液Mによるエッチング処理において、所望のエッチング量を確保することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、液体は、純水(DIW)である。これにより、ウェハWの表面上に形成される膜に含まれるタングステンおよび窒化チタンのうち、窒化チタンを高い選択性でエッチングすることができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、液体は、過酸化水素水を含む。これにより、ウェハWを効率よくエッチング処理することができる。
また、実施形態に係る基板処理装置(基板処理システム1)において、液体は、機能水を含む。これにより、ウェハWを効率よくエッチング処理することができる。
<処理の手順>
つづいて、実施形態に係る基板処理の手順について、図11および図12を参照しながら説明する。図11は、実施形態に係る基板処理システム1が実行する基板処理の手順を示すフローチャートである。
最初に、制御部18は、硫酸供給部100のヒータ107などを制御して、循環ライン103を循環する硫酸を所定の温度TSAに昇温する昇温処理を実施する(ステップS101)。
次に、制御部18は、硫酸供給部100および純水供給部120を制御して、混合部140に硫酸および純水を供給することにより、混合部140で混合液Mを生成する生成処理を実施する(ステップS102)。
次に、制御部18は、基板処理システム1内の各部から混合液Mを生成する際の各種パラメータを取得して、混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tを推定する推定処理を実施する(ステップS103)。
最後に、制御部18は、推定された混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tに基づいて、ユーザが設定した混合液Mの混合比についての良否を判定する判定処理を実施し(ステップS104)、処理を完了する。
図12は、実施形態に係る基板処理システムが実行する推定処理および判定処理の手順を示すフローチャートである。最初に、制御部18は、混合液Mの混合比と硫酸の温度TSAおよび濃度ESAとを取得する(ステップS201)。
具体的には、制御部18は、ユーザにより設定されたDIWの流量CDIWおよび硫酸の流量CSAに関する情報を取得することにより、混合液Mの混合比に関する情報を取得する。
また、制御部18は、硫酸供給部100の硫酸供給源101aなどから、混合部140に供給される硫酸の濃度ESAに関する情報を取得するとともに、硫酸供給部100の熱電対108から、混合部140に供給される硫酸の温度TSAに関する情報を取得する。
次に、制御部18は、取得された硫酸の濃度ESA、温度TSAおよび混合液Mの混合比(すなわち、硫酸の流量CSAおよびDIWの流量CDIW)に基づいて、混合液Mの沸点Tを推定する(ステップS202)。
また、制御部18は、取得された硫酸の温度TSAおよび混合液Mの混合比(すなわち、硫酸の流量CSAおよびDIWの流量CDIW)に基づいて、混合液Mの吐出温度Tを推定する(ステップS203)。なお、かかるステップS202とステップS203とは、順序が逆になってもよいし、同時に実施されてもよい。
次に、制御部18は、推定された混合液Mの吐出温度Tが、推定された混合液Mの沸点Tと同等であるか否かを判定する(ステップS204)。そして、混合液Mの吐出温度Tが沸点Tと同等でない場合(ステップS204,No)、制御部18は、推定された混合液Mの吐出温度Tが、基板処理システム1の使用制限温度よりも高いか否かを判定する(ステップS205)。
そして、吐出温度Tが基板処理システム1の使用制限温度よりも高くない場合(ステップS205,No)、制御部18は、推定された混合液Mの吐出温度Tが、ユーザによりあらかじめ設定される処理温度と等しいか否かを判定する(ステップS206)。
そして、混合液Mの吐出温度Tがかかる処理温度と等しくない場合(ステップS206,No)、制御部18は、混合液Mによる処理時間を調整する(ステップS207)。そして、制御部18は、混合液Mによる基板処理を実施して(ステップS208)、処理を完了する。
一方で、ステップS206において、混合液Mの吐出温度Tがあらかじめ設定される処理温度と等しい場合(ステップS206,Yes)、上述のステップS208の処理に進む。
また、ステップS204において、混合液Mの吐出温度Tが沸点Tと同等である場合(ステップS204,Yes)、制御部18は、混合液Mによる基板処理を停止し(ステップS209)、処理を完了する。たとえば、制御部18は、ステップS209において、基板処理部30へのウェハWの搬入を停止する。
また、ステップS205において、混合液Mの吐出温度Tが基板処理システム1の使用制限温度よりも高い場合(ステップS205,Yes)、上述のステップS209の処理に進む。
実施形態に係る基板処理方法は、昇温工程(ステップS101)と、生成工程(ステップS102)と、推定工程(ステップS103)と、判定工程(ステップS104)とを含む。昇温工程(ステップS101)は、硫酸を昇温する。生成工程(ステップS102)は、昇温された硫酸と、水分を含む液体(DIW)とを混合して混合液Mを生成する。推定工程(ステップS103)は、設定された混合比で混合され、基板(ウェハW)に吐出される混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tを推定する。判定工程(ステップS104)は、推定された混合液Mの沸点Tおよび吐出温度Tに基づいて、設定された混合比の良否を判定する。これにより、混合液Mによるエッチング処理の際に、混合液MがウェハW上で突沸することを抑制することができる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。たとえば、上記の実施形態では、基板上に形成される複数の膜のうち、一方の膜をエッチングする工程だけでなく、基板上を洗浄する工程にもこの技術を適用することができる。
たとえば、タングステンの膜が基板上に形成されている時に、ドライエッチング後の残渣除去やCMP(Chemical-Mechanical Polishing)処理後の残渣除去を行う場合などにも適用可能である。
また、上記の実施形態では、混合液MでウェハWをエッチングした後、リンス処理する例について示したが、エッチングした後の処理はリンス処理に限られず、どのような処理を行ってもよい。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
W ウェハ
1 基板処理システム(基板処理装置の一例)
16 処理ユニット
18 制御部
30 基板処理部
41a ノズル(吐出部の一例)
60 混合液供給部
100 硫酸供給部
107 ヒータ(昇温部の一例)
120 純水供給部
140 混合部
沸点
吐出温度
SA 硫酸の濃度

Claims (9)

  1. 硫酸を昇温する昇温部と、
    昇温された前記硫酸と、水分を含む液体とを混合して混合液を生成する混合部と、
    基板処理部内で基板に前記混合液を吐出する吐出部と、
    各部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    設定された混合比で混合され、前記基板に吐出される前記混合液の沸点および吐出温度を推定し、
    推定された前記混合液の沸点および吐出温度に基づいて、前記設定された混合比の良否を判定する
    基板処理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記混合液の沸点を前記混合液における前記液体のモル分率に基づいて推定する
    請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記制御部は、
    前記混合液の吐出温度を、前記昇温部で昇温される前記硫酸の温度と、前記混合液の混合比とに基づいて推定する
    請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記制御部は、
    前記設定された混合比が否と判定された場合、前記基板処理部への前記基板の搬入を停止する
    請求項1~3のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  5. 前記制御部は、
    設定された処理温度と推定された前記吐出温度とを比較することにより、前記混合液の処理時間を調整する
    請求項1~4のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  6. 前記液体は、純水である
    請求項1~5のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  7. 前記液体は、過酸化水素水を含む
    請求項1~5のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  8. 前記液体は、機能水を含む
    請求項1~5のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  9. 硫酸を昇温する昇温工程と、
    昇温された前記硫酸と、水分を含む液体とを混合して混合液を生成する生成工程と、
    設定された混合比で混合され、基板に吐出される前記混合液の沸点および吐出温度を推定する推定工程と、
    推定された前記混合液の沸点および吐出温度に基づいて、前記設定された混合比の良否を判定する判定工程と、
    を含む基板処理方法。
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