JP7229075B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特に複数の発光パターンを有する遊技機に関する。
従来、遊技機の一形態であるパチンコ機では、特定の始動部品内に遊技球が入球したことを契機として取得される所定の乱数に基づいて、いわゆる「大当り」等に関する抽選を実行し、当該抽選の結果が「当り」である場合に、大当り遊技と呼ばれる特別遊技を実行する構成が知られている。特別遊技においては、アタッカーとも呼ばれる大入賞装置を開放動作させ、多数の遊技球を入球可能とすることにより、入球に対する多数の賞球を払い出す構成である。引用文献1には、上記アタッカーへの遊技球の入球に際して、アタッカー内に配設された発光体(LED)を発光させ、遊技者に対して遊技球が入球したことを報知する構成が開示されている。しかし、上記発明においては、アタッカーへの入球を報知する構成ではあるものの、そのバリエーションに乏しいという欠点がある。
特許第6036929号公報
そこで、本発明は、入球のパターンに応じて、よりバリエーション豊富に入球を報知可能な遊技機を提供する。
上記課題を解決するための本発明の構成として、遊技盤の遊技領域内に配設された始動部品への遊技球の入球に応じて取得される始動情報に基づいて、遊技領域内に配設された大入賞装置を動作させる特別遊技の実行に関する当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果が前記特別遊技を実行させる結果である場合に大入賞装置の開閉体を開閉させ、遊技球を大入賞装置内に入球可能とする特別遊技実行手段と、大入賞装置を照明する発光手段と、特別遊技の実行中に発光手段の態様を制御する演出制御手段とを備えた遊技機であって、演出制御手段は、特別遊技の開始後、開閉体の開放の際に発光手段を第1の態様とし、開閉体の開放後の閉鎖の際に発光手段を第1の態様と異なる第2の態様とし、開閉体の開放中における遊技球の入球検出時に発光手段を第1の態様及び第2の態様と異なる第3の態様とし、開閉体の閉鎖中における予め設定される閾値以下の遊技球の入球検出時に発光手段を各態様と異なる第4の態様とし、開閉体の閉鎖中における閾値を超える遊技球の入球検出時に発光手段を第4の態様とすることなく消灯させると共に、遊技盤に配設された複数の発光手段を消灯させ、かつ、遊技盤の前方に位置するパネル枠に配設された発光手段を特定の態様により点灯させる構成とした。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、特徴群を構成する個々の構成もまた発明となり得る。
上記各構成に係る遊技機によれば、遊技球の入球を、その入球パターンに応じて、より適切に報知することができる。
パチンコ機の概略斜視図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の制御ブロック図である。 特図当否判定テーブルの概要を示す図である。 特図種別決定テーブルの概要を示す図である。 変動パターン決定テーブルの概要を示す図である。 特別遊技制御テーブルの概要を示す図である。 遊技状態設定テーブルの概要を示す図である。 普図当否判定テーブルの概要を示す図である。 普図変動パターン決定テーブルの概要を示す図である。 開閉体作動テーブルの概要を示す図である。 主制御回路のCPU初期化処理を示すフロー図である。 主制御回路の電源断時退避処理を示すフロー図である。 主制御回路のタイマ割込み処理を示すフロー図である。 主制御回路のスイッチ管理処理を示すフロー図である。 主制御回路の第1始動口通過処理を示すフロー図である。 主制御回路の第2始動口通過処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄乱数取得処理を示すフロー図である。 特図遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御回路の特図遊技管理処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄変動待ち処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄変動中処理を示すフロー図である。 主制御回路の特別図柄停止後処理を示すフロー図である。 主制御回路の大入賞口開放前処理を示すフロー図である。 大入賞口開閉切替処理を示すフロー図である。 大入賞口開放制御処理を示すフロー図である。 大入賞口閉鎖有効処理を示すフロー図である。 大入賞口終了ウェイト処理を示すフロー図である。 演出図柄Sの例を示す図である。 演出図柄Sの変動表示の流れを示す図である。 演出制御回路のサブCPU初期化処理を示すフロー図である。 演出制御回路のサブタイマ割込み処理を示すフロー図である。 演出制御回路の変動パターンコマンド受信処理を示すフロー図である。 変動演出パターン決定テーブルの一例を示す図である。 演出制御回路の開放時点灯処理を示すフロー図である。 演出制御回路の入賞時点灯処理を示すフロー図である。 演出制御回路のタイムスケジュール管理処理を示すフロー図である。
以下、実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[遊技機の全体構成について]
遊技機の一例としてのパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠2と、この機枠2の一側部においてヒンジ機構により開閉自在に取り付けられた本体枠3と、当該本体枠3内に収容された遊技盤30(図2参照)と、本体枠3の前方において開閉可能に軸着され、中央部に配設されたガラス窓4A、及びガラス窓4Aの下方に設けられた受皿6を有するパネル枠4と、パネル枠4の下部一側部より前方に突設されたハンドルユニット7と、パネル枠4の上部両側部に配設されたスピーカユニット8とを主たる構成として備える。パネル枠4が本体枠3側に閉じられた状態において、パチンコ機1の前方に着座する遊技者からは、パネル枠4に配設されたガラス窓4Aを介して本体枠3内に収容された遊技盤30の遊技領域31(図2参照)を視認することが可能である。
受皿6の中央部には、遊技者の任意によって操作可能な操作手段としての操作機構9が配設される。操作機構9は、遊技者による押下操作が可能な円形のプッシュボタン9Aと、当該プッシュボタン9Aの周囲において遊技者による回動操作が可能なダイアル9Bとにより構成される。操作機構9は、後述する演出制御回路200と接続されており、プッシュボタン9A、及びダイアル9Bから出力される信号は、演出制御回路200側に入力する。受皿6には、この他、球貸ボタンや返却ボタン等が配設されており、これらのボタン操作によって図外のCRユニットに投入されたICカード等の記録媒体に記録された貸し球可能数に対応する遊技球の貸し出し動作、或いは記録媒体の返却動作が実行される。
[遊技盤の構成について]
図2に示すように、本体枠3内に収容された遊技盤30には、外ガイドレール27及び内ガイドレール28によって略円形状に区画された遊技領域31が形成される。遊技領域31は、遊技盤30の前面とガラス窓4Aの後面との間に形成される空間である。遊技盤30には、図外の多数の釘や風車が配設されており、遊技者のハンドルユニット7の操作によって図外の発射機構により発射された遊技球は、多数の釘や風車によって不規則に誘導されつつ遊技領域31内を流下する。
遊技盤30の盤面には、第1始動部品60、第2始動部品62、アタッカーとしての大入賞装置64、通過ゲート68及び複数の一般入賞部品66が配設されており、これらの始動部品や入賞部品に遊技球が入球し、各部品内に内蔵されたスイッチ(第1始動口検出スイッチSW1,第2始動口検出スイッチSW2,大入賞口検出スイッチSW3,一般入賞口検出スイッチSW4,ゲート検出スイッチSW5)により検出されると、各入賞部品に対応した所定数の賞球が受皿6に払出される。また、詳細については後述するが、遊技球が第1始動部品60、又は第2始動部品62に入球すると、上記賞球の払出しの他、大入賞装置64を開放動作させ、遊技者にとって有利な状態を醸成する特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)の可否に関する抽選や、当該特別遊技の態様、或いは特別遊技後の遊技状態を決定するための抽選を始めとする各種の抽選が主制御回路100により実行される。即ち、第1始動部品60、又は第2始動部品62への遊技球の入球は、上記各種の抽選を受けるための契機となるものである。
第1始動部品60は、遊技盤30の左右方向略中央部に位置し、上方開口の図外の入球口を有している。また、第2始動部品62は、図2中において破線で示す閉鎖状態と、実線で示す開放状態を取り得る開閉体63を備えており、当該開閉体63の状態に応じて、第2始動部品62への入球の難易が変化するようになっている。具体的には、開閉体63が上下方向に直立した閉鎖状態にあっては、第2始動部品62の直上に位置する障害部品との関係により、第2始動部品62への入球が極めて困難、又は不可能とされる。一方、開閉体63が左右方向に倒伏した開放状態にあっては、第2始動部品62の直上に位置する障害部品との関係により、第2始動部品62への入球が容易とされる。
開閉体63の開放動作は、遊技領域31内に配設された通過ゲート68への遊技球の通過を契機として主制御回路100により実行される開閉体63の開放動作の可否に関する抽選の結果が当りとなった場合に実行される。
図2に示すように、第2始動部品62の下方に配設された大入賞装置64は、横長矩形上の大入賞口64Aと、当該大入賞口64Aの前方を閉塞又は開放させる開閉体64Bとを備なえる。開閉体64Bは、ソレノイドSOL2の動作に従って、下辺を回転中心として前後方向に開放可能とされ、閉鎖動作時には遊技盤30の盤面と平行に直立した状態で大入賞口64Aを閉鎖し、開放動作時には上辺が前方に向けて回転することによって入賞口64Bを開放すると共に、上流から流下する遊技球を受け止めて大入賞口64A側に誘導する。また、開閉体64Bは、光透過性のある部材によって形成されており、大入賞口64Aの後方に配設されたLED等の大入賞口発光体Kから照射される光を外部から視認可能である。なお、大入賞口発光体Kの発光パターンについては後述する。
遊技領域31の最下部には、上記複数の入賞部品のいずれにも入球しなかった遊技球を回収するアウト口69が開設されており、当該アウト口69まで流下した遊技球は、遊技盤30の背部側を経由して外部に排出される。
遊技盤30の略中央部には例えば液晶表示装置からなる演出表示装置50が設けられている。演出表示装置50は、例えば液晶ディスプレイを備えた表示装置であって、後述する演出図柄Sに関する画像や、当該演出図柄Sの変動表示に伴って表示される変動演出に係る画像、特別遊技中において表示される画像等の種々の画像を表示可能な演出表示部50Aを有し、一般に遊技者は、当該演出表示部50Aに表示される多様な画像表示による演出を視認しながら遊技を進行する。なお、演出表示装置50に対する画像の表示制御は、後述の演出制御回路200によって実行される。
遊技盤30の遊技領域31の外方には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38が設けられている。各表示装置は、遊技の進行状況に応じて主制御回路100によって制御され、その表示の変化によって遊技状況を遊技者に報知する。
[パチンコ機の内部構成について]
図3は、パチンコ機1の制御を担う制御手段の構成を示すブロック図である。同図に示すように、パチンコ機1は、主として遊技全般に係る基本動作を制御する主制御回路100と、主として払出動作を制御する払出制御回路150と、主として遊技球の発射動作を制御する発射制御回路160、及び主として前述の演出表示装置50やその他の演出機器を制御する演出制御回路200とを備える。
主制御回路100は、(メイン)CPU100a、(メイン)ROM100b、及び(メイン)RAM100cを備えてなる。主制御回路100は、CPU100aが後述する各検出スイッチやタイマからの入力に対応してROM100bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行ったり、主制御回路100に接続された上述の各装置を直接的に制御したり、他の制御回路に多様なコマンドを送信する。また、このときRAM100cは、CPU100aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンドを一時的に保持する。
図3に示すように、主制御回路100には、第1始動部品60への遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチSW1、第2始動部品62への遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチSW2、大入賞装置64への遊技球の入球を検出する大入賞口検出スイッチSW3、複数の一般入賞部品66への遊技球の入球を検出する一般入賞口検出スイッチSW4、及び通過ゲート68への遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチSW5が接続されており、各検出スイッチから出力される検出信号が主制御回路100側に入力する。
また、主制御回路100には、前述の第2始動部品62に設けられた開閉体63を開閉動作させるためのソレノイドSOL1、及び大入賞装置64に設けられた開閉体64Bを開閉動作させるためのソレノイドSOL2が接続され、これらのソレノイドSOL1,SOL2が主制御回路100によって直接的に制御される。また、主制御回路100には、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38が接続されており、これらの表示装置が主制御回路100によって直接的に制御される。
主制御回路100には、払出制御回路150、及び演出制御回路200が接続されている。払出制御回路150は、主制御回路100と同様に不図示のCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータであって、主制御回路100と通信可能に接続されている。また、主制御回路100と払出制御回路150とには、外部情報出力端子板151が接続されている。外部情報出力端子板151は、主制御回路100(CPU100a)及び払出制御回路150(図外の払出CPU)から出力された遊技の進行に関する種々の情報をパチンコ機1の設置店等に設けられたホストコンピュータ側に送信する。
払出制御回路150には、遊技者に対して賞球を払い出すための払出モータ152、及び賞球数計数スイッチ153が接続されている。払出制御回路150は、主制御回路100から送信される払出コマンドに含まれる賞球数情報に基づいて所定の賞球数が払い出されるように払出モータ152を制御する。当該払出モータ152の駆動により払い出された賞球は、賞球数計数スイッチ153により検出され、払出制御回路150側において、適正な賞球数が払い出されたかが把握される。なお、払出制御回路150には、この他、受皿6に許容数以上の遊技球が貯留されていることを検知する皿満タン検出スイッチや、パネル枠4や本体枠3の扉が開放していることを検知する扉開放検出スイッチ等の各種のスイッチが接続される。
また、発射制御回路160には、ハンドルユニット7内に搭載されたタッチセンサ161、発射ボリューム162、図外の発射機構内に受皿6に貯留された遊技球を送り込む球送りモータ163、及び発射機構内に格納された球発射モータ164が接続されている。発射制御回路160は、払出制御回路150からの発射許可およびタッチセンサ161からの入力を条件として、遊技者によるハンドルユニット7の操作量に応じて変化する発射ボリューム162からの入力信号に基づいて球発射モータ164を制御し、受皿6に貯留された遊技球を所定の発射力により遊技領域31内に打ち出す。
演出制御回路200は、遊技進行中や待機中における各種の演出表示を制御する。
演出制御回路200は、(サブ)CPU200a、(サブ)ROM200b、(サブ)RAM200cを備えてなり、主制御回路100に対して主制御回路100から演出制御回路200に対してのみ通信(一方向通信)が可能なように接続されている。当該演出制御回路200は、主制御回路100から送信される演出に関する各種のコマンドや内部タイマからの入力信号に基づいて、ROM200bに予め格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従った演算処理を行い、演出制御回路200に接続された演出表示装置50の演出表示部50Aの画像制御、遊技進行中における楽曲や効果音などの音声をスピーカユニット8から出力させる音声出力制御や、可動体55A,55Bを動作させるソレノイドやモータ等の駆動手段を動作させる可動体駆動制御、或いは遊技盤30及びパネル枠4等の各所に配設されたLED等の発光体や、大入賞口発光体Kを多様なパターンにより発行させる発光制御、或いは、図外の可動体を動作させるモータの駆動制御等を実行する。なお、このときRAM200cは、CPU200aの演算処理時におけるワークエリアとして機能し、演算に必要な各種のデータや、コマンド等を一時的に保持する。
また、演出制御回路200は、CPU200aと接続され、当該CPU200aより送信される画像表示に係る各種のコマンドを受信して演出表示部50Aに多様な画像を表示するためのVDP、及び上記画像表示処理中に必要な各種のデータ等を一時的に保存するVRAM、音声制御のための音声合成LSI等、各種制御に必要なハードウェアを備えている。また、演出制御回路200には、遊技者の任意に操作可能な前述の操作機構9が接続されており、例えば当該操作機構9に配設されたプッシュボタン9Aの操作(押下)タイミングに合せて前述の各制御を実行し、操作機構9の操作タイミングに従った所定の演出を表現することが可能である。
また、図示は省略するが、上述の各制御回路には電源供給回路が接続されており、当該電源供給回路に設けられた電源スイッチの操作により、遊技設置店側の外部電源から電源が供給され、該外部電源を各制御回路の動作に必要な電源として生成し、各制御回路に生成した電源を供給することで各制御回路が起動する。また、電源供給回路には、コンデンサ等のバックアップ用電源が搭載されており、断電時においては当該バックアップ用電源から主制御回路100及び払出制御回路150に対して電力が供給され、これら2つの制御回路のRAMに格納された各種のデータやコマンドが保持される。また、電源供給回路には、演出制御回路200に対する専用のバックアップ用電源も搭載されており、断電時においては当該専用のバックアップ用電源からの電力供給によりRAMに格納された各種のデータやコマンドの一部が別途搭載されたバックアップ用RAMに格納される。
以下、上記構成からなるパチンコ機1の遊技の流れについて概説する。
遊技者のハンドルユニット7の操作により遊技領域31内を流下する遊技球が前述の第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、主制御回路100では特別遊技(所謂大当り遊技)の実行可否に関する抽選(以下、特図当否抽選ともいう)、特別図柄の種類を決定する抽選(以下、特図種別決定抽選ともいう)、特別図柄の変動パターンを決定する抽選(以下、特図変動パターン決定抽選ともいう)等の種々の抽選を実行する。そして、上記抽選のうち、特図当否抽選の結果が「大当り」又は「小当り」である場合には、前述の大入賞装置64の大入賞口64Aを開放し、遊技球の入球を容易とする特別遊技(小当り遊技,大当り遊技)が実行される。以下、各抽選の概要について説明する。
まず、遊技球が第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、上記特図当否抽選において参照される特図当否判定乱数や、特図種別決定乱数、変動パターン決定乱数等、種々の乱数が同時に取得され、当該取得された乱数がRAM100cの保留記憶領域に格納される。なお、以下の説明においては、第1始動部品60への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特1保留といい、第2始動部品62への入球を契機として取得される上記種々の乱数を総称して特2保留という場合がある。さらに、特1保留及び特2保留を総称して始動情報という。
上記保留記憶領域は、特1保留、及び特2保留をそれぞれ独立して記憶可能な第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1記憶部~第4記憶部)を有している。そして、第1始動部品60に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動部品62に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数および特2保留数は、それぞれ4つに設定されており、各保留記憶領域の上限を超えて保留数が増加することはない。
[各種抽選処理について]
図4は、特図当否抽選において参照される特図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、0~65535の範囲から1つの特図当否判定乱数が取得される。同図に示すように特図当否判定テーブルTBは、遊技状態が特図低確率であり、特図当否判定乱数が第1始動部品60の入球に基づいて取得された場合に参照される低確率用特図当否判定テーブルTB1Aと、遊技状態が特図低確率であり、特図当否判定乱数が第2始動部品62の入球に基づいて取得された場合に参照される低確率用特図当否判定テーブルTB1Bと、遊技状態が特図高確率であり、特図当否判定乱数が第1始動部品60の入球に基づいて取得された場合に参照される高確率用特図当否判定テーブルTB2Aと、遊技状態が特図高確率であり、特図当否判定乱数が第2始動部品62の入球に基づいて取得された場合に参照される高確率用特図当否判定テーブルTB2Bとに細分化されている。
各特図当否判定テーブルには、0~65535までの特図当否判定乱数に対応する判定結果(「大当り」、「小当り」、「ハズレ」)が規定されている。例えば、低確率用特図当否判定テーブルTB1A;TB1Bが参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、約199分の1であり、「小当り」となる確率は約100分の1である。
これに対して高確率用特図当否判定テーブルTB2A;TB2Bが参照された場合に判定結果が「大当り」となる確率は、低確率用特図当否判定テーブルTB1A;TB1Bの10倍の約19.9分の1であり、「小当り」となる確率は約100分の1である。そして、上記取得された特図当否判定乱数が、「大当り」と対応する乱数である場合は判定結果が大当りとなり、「小当り」と対応する乱数である場合は判定結果が小当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレと判定される。詳細については後述するが、判定結果が「小当り」である場合に実行される小当り遊技では、判定結果が「大当り」である場合に実行される大当り遊技と同様に、大入賞装置64の大入賞口64Aを開放する小当り遊技が実行されるものの、その開放パターンが「大当り遊技」における開放パターンよりも得られる賞球が少ないパターンとなる。
以上のとおり、特図低確率状態とは、上記特図当否抽選において低確率用特図当否判定テーブルTB1A;TB1Bを参照して抽選結果を判定する遊技状態である。一方、特図高確率状態とは、特図当否抽選において高確率用特図当否判定テーブルTB2A;TB2Bを参照して抽選結果を判定する遊技状態であり、特図低確率状態と比べて判定結果が「大当り」となり易く、前述の特別遊技(大当り遊技)を獲得し易い状態であると言える。
図5は、上記特図種別決定抽選において参照される特図種別決定テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、特図種別決定テーブルTBは、特図種別決定乱数が第1始動部品60への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB1と、特図種別決定乱数が第2始動部品62への入球を契機として取得され、前述の特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB2と、前述の特図当否抽選の結果が「小当り」である場合に参照される特図種別決定テーブルTB3と、特図当否抽選の結果がハズレである場合に参照される特図種別決定テーブルTB4とに細分化される。
第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、例えば0~99の範囲から1つの特図種別決定乱数が取得される。同図に示すように、特図種別決定テーブルTB1~特図種別決定テーブルTB3には、0~99までの特図種別決定乱数に対応する特別図柄種別が所定の割合(選択率)で規定されている。例えば、特図種別決定テーブルTB1が参照され、取得された特図種別決定乱数が0~9の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Aとして決定され、10~59の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Bとして決定され、60~99の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Cとして決定される。つまり、第1始動部品60への入球を契機とする特図当否抽選の判定結果が「大当り」となり、特図種別決定テーブルTB1が参照された場合の大当り図柄A~大当り図柄Cの選択率は、それぞれ10%、50%、40%となる。
また、例えば、特図種別決定テーブルTB2が参照され、取得された特図種別決定乱数が0~49の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Aとして決定され、50~59の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Bとして決定され、60~99の範囲である場合には、特図種別が大当り図柄Dとして決定される。つまり、第2始動部品62への入球を契機とする特図当否抽選の判定結果が「大当り」となり、特図種別決定テーブルTB2が参照された場合の大当り図柄A、大当り図柄B、大当り図柄Dの選択率は、それぞれ50%、10%、40%となる。
また、特図当否抽選の結果が「小当り」である場合に特図種別決定テーブルTB3が参照され、取得された特図種別決定乱数が0~79の範囲である場合には、特図種別が小当り図柄Z1として決定され、80~89の範囲である場合には、特図種別が小当り図柄Z2として決定され、90~99の範囲である場合には、特図種別が小当り図柄Z3として決定される。つまり、特図当否抽選の判定結果が「小当り」となり、特図種別決定テーブルTB3が参照された場合の小当り図柄Z1~小当り図柄Z3の選択率は、それぞれ80%、10%、10%となる。
また、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合に特図種別決定テーブルTB4が参照された場合、特図種別決定乱数の範囲に関わらず特図種別が無条件に特別図柄X(ハズレ図柄X)に決定される。
図6(a)は、上記特図変動パターン決定抽選において参照される変動パターン決定テーブルTBの一例を示す図である。第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、例えば0~99の範囲から1つの変動パターン決定乱数が取得され、変動パターン決定テーブルTB1~変動パターン決定テーブルTB3の中から取得した変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号が決定される。
本実施形態において変動パターン決定テーブルは、現在の遊技状態が「普図低確率」である場合に参照される変動パターン決定テーブルTB1と、現在の遊技状態が「普図高確率」である場合に参照される変動パターン決定テーブルTB2と、現在の遊技状態に関わらず、特図当否抽選の結果が「小当り」である場合に参照される変動パターン決定テーブルTB3とに細分化される。第1始動部品60又は第2始動部品62に入球すると、例えば0~99の範囲から1つの変動パターン決定乱数が取得され、上記いずれかの変動パターン決定テーブルTBから変動パターン決定乱数に対応する1の変動パターン番号が決定される。
同図に示すように、変動パターン決定テーブルTB1,TB2には、前述の抽選により決定された特図当否抽選の結果(特図判定結果)、及び保留記憶数に応じて、変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号(例えば「01H」)が規定されている。
また、変動パターン決定テーブルTB3は、前述の抽選により決定された特図当否抽選の結果が「小当り」であるに参照されるテーブルであって、変動パターン決定乱数に関わらず、特図種別(小当り図柄Z1~Z3)に対応するように1の変動パターン番号(図示の例では「08H」~「10H」)が規定されている。なお、特に変動パターン決定テーブルTB1,TB2は例示であり、例えば、特図当否抽選の結果、及び保留記憶数に加えて特図種別によって異なる変動パターン番号が決定される構成としてもよい。
図6(b)に示すように、変動パターン決定テーブルTB1,TB2,TB3に規定された各変動パターン番号には、変動時間(秒)が対応付けられている。同図に示す変動時間は、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上で表示される特別図柄の変動表示時間、及び演出表示部50A上で特別図柄の変動表示と略同期して変動表示される演出図柄Sの変動時間、及び当該演出図柄Sの変動に伴って表示される変動演出の時間となる。本実施形態において、変動パターン決定テーブルTB1~TB3に規定された変動パターン番号に対応する変動時間は、例えば最短で1.5秒、最長で150秒に設定されている。また、遊技状態が普図高確率である場合には、変動パターン決定テーブルTB2が参照されることにより、特別図柄の1回の変動時間(平均変動時間)が普図低確率である場合よりも大幅に短縮(例えば3分の1)され、遊技効率が向上する。
上記いずれかの変動パターン決定テーブルTB1~TB3から、変動パターン番号が決定されると、変動パターン番号、及び変動時間に関する情報(変動時間情報)を含む変動パターンコマンドが演出制御回路200側に送信され、演出図柄Sの変動表示とともに、各変動パターン番号に従った種々の演出を表現する変動演出が演出表示部50A上に表示されることとなる。
また、特に本実施形態においては、特図当否抽選の結果が「小当り」の場合に参照される変動パターン決定テーブルTB3には、特図当否抽選の結果が「大当り」である場合に選択され易い(大当りへの信頼度,期待度の高い)変動パターン番号と同一の番号が割り当てられている。具体的には、例えば変動パターン番号「08H」は、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合、その選択率が5%に設定されている。一方、特図当否抽選の結果が「大当り」である場合、その選択率は10%に向上する。また、変動パターン番号「09H」は、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合、その選択率が4%に設定されている。一方、特図当否抽選の結果が「大当り」である場合、その選択率は15%に向上する。また、変動パターン番号「10H」は、特図当否抽選の結果が「ハズレ」である場合、その選択率が僅か1%であるのに対して、特図当否抽選の結果が「大当り」である場合、その選択率は20%に向上する。つまり、変動パターン番号「08H」~「10H」は、概ね「ハズレ」の場合に選択され難く、「大当り」の場合に選択され易い番号であり、当該変動パターン番号に従って、後述の変動演出が実行された場合、遊技者は他の変動パターン番号に従って実行される変動演出よりも大当りへの高い信頼感,期待感を持って遊技を見守ることとなる。そして、上述のとおり特図当否抽選の結果が「小当り」である場合に参照される変動パターン決定テーブルTB3には、上記信頼度の高い変動演出と紐付けられた変動パターン番号が規定されていることから、変動パターン決定テーブルTB3から変動パターン番号が決定された場合、信頼度,期待度の高い変動演出の結果として仮に「大当り遊技」を獲得できなかった場合でも、必ず「小当り遊技」を獲得することとなる。なお、「大当り」への信頼度,期待度は、上記選択率の関係から「08H」、「09H」、「10H」の順に高くなる。
主制御回路100は、変動パターンコマンドの送信と同時に第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御し、いずれかの表示装置上において特別図柄の変動表示を開始させる。その後、主制御回路100は、上記変動表示時間が経過したことに基づいて、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35Bを制御して特別図柄の変動を停止させるとともに、演出制御回路200側に後述する特図停止指定コマンドを送信し、演出表示部50A上において変動表示される演出図柄Sの変動を停止させる。なお、これらの変動表示に係る処理の詳細については後述する。
以上説明したとおり、主制御回路100は、特別図柄の変動開始時に上述の特図当否抽選、特図種別決定抽選、及び特図変動パターン決定抽選を実行し、特別図柄及び演出図柄Sの最終的な停止の態様によって、特別遊技実行の可否と関連する特図当否抽選の結果を報知する。また、以下、これら特別遊技の実行に関わる各種の抽選処理を総称して特図遊技という場合がある。なお、一般的に遊技者は、特別図柄の変動表示と同期して変動表示される演出図柄Sの停止態様によって特図当否抽選の結果を認識することとなる。また、上記一連の抽選に関する具体的な処理については、図21以下を参照しつつ後述する。
[特別遊技について]
図7は、前述の特図当否抽選の判定結果が「大当り」又は「小当り」となり、遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技,小当り遊技)が実行される場合に参照される特別遊技制御テーブルTBの概要を示す図である。この特別遊技制御テーブルTBには、特別遊技を制御するための各種データが記憶されており、特別遊技中は、当該テーブルを参照して開閉体64Bを開閉動作させるソレノイドSOL2が駆動制御される。なお、特別遊技制御テーブルTBは、特図種別ごとに複数設けられており、決定された特図種別に応じて、対応するテーブルが特別遊技の開始時にセットされるが、ここでは1つのテーブルに全ての特図種別に対応する制御データを示す。
特別遊技は、大入賞口64A(開閉体64B)が所定回数(本例では1回)開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。特別遊技制御テーブルTBには、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の特別遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド(R)中の大入賞口64Aの開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口64Aの開放回数ごとのソレノイドSOL2の通電時間、すなわち、1回の大入賞口64Aの開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口64Aへの最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口64Aの閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、特別遊技の制御データとして、特図種別ごとに図示のように予め記憶されている。
例えば、特図種別が大当り図柄Aである場合に特別遊技(大当り遊技)が実行されると、特別遊技の態様としては、ソレノイドSOL2への通電による開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが16回繰り返される。
また、特図種別が大当り図柄Bである場合に特別遊技(大当り遊技)が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが8回繰り返される。
また、特図種別が大当り図柄Cである場合に特別遊技(大当り遊技)が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが10回繰り返される。
また、特図種別が大当り図柄Dである場合に特別遊技(大当り遊技)が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが29秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが8回繰り返される。
また、特図種別が「小当り図柄Z1」である場合に特別遊技(小当り遊技)が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが1秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが1回実行される。
また、特図種別が「小当り図柄Z2」である場合に特別遊技(小当り遊技)が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが1秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが2回実行される。
また、特図種別が「小当り図柄Z3」である場合に特別遊技(小当り遊技)が実行されると、特別遊技の態様として開閉体64Bの開放動作によって大入賞口64Aが1秒間開放すること、又は、大入賞口64A内に遊技球が9個(カウントC=9)入球することのいずれかの条件が成立するまでラウンドが継続し、当該ラウンドが3回実行される。
このように、本実施形態においては、大当り遊技と同様に、同じ小当り遊技であっても、そのラウンド遊技の回数に差異が設けられており、特図種別が「小当り図柄Z1」であることに基づいて小当り遊技が実行された場合、開閉体64Bの1回の開放動作によって同時に4~5個程度の遊技球が大入賞口64A内に入球するため、60個~75個程度の遊技球を獲得することが可能である。また、「小当り図柄Z2」であることに基づいて小当り遊技が実行された場合、開閉体64Bの合計2回の開放動作によって8~9個程度の遊技球が大入賞口64A内に入球するため、120個~150個程度の遊技球を獲得することが可能である。また、「小当り図柄Z3」であることに基づいて小当り遊技が実行された場合、開閉体64Bの合計3回の開放動作によって同時に12~15個程度の遊技球が大入賞口64A内に入球するため、180個~225個程度の遊技球を獲得することが可能である。つまり、本実施形態においては、小当り遊技として、特図種別に応じた複数の態様が存在し、各小当り遊技が実行された場合に獲得可能な賞球数に差異が設けられた構成であり、特図種別が小当り図柄Z3である場合に最も多くの賞球数を得ることが可能である。
[遊技状態について]
図8は、上述の特別遊技(大当り遊技)が実行された場合に、当該特別遊技後の遊技状態を設定するために参照される遊技状態設定テーブルTBの概要を示す図である。なお、小当り遊技が実行された場合、特別遊技後の遊技状態が変化することはない。つまり、大当りと小当りとでは、特別遊技中において獲得可能な賞球数に差が設けられているのみならず、特別遊技後の遊技状態の変化有無についても相違が設けられている。同図に示すように、遊技状態設定テーブルTBには、特図種別(大当り図柄)に対応して特別遊技後の遊技状態と、当該遊技状態が継続する遊技回数(特図高確回数,普図高確回数)が規定されている。
遊技状態設定テーブルTBに示すように、本実施形態においては特図種別が大当り図柄A又は大当り図柄Bである場合、特別遊技後の遊技状態は、特図高確率かつ普図高確率の状態となる。また、当該遊技状態は特別図柄が10000回変動するまで継続する。
一方、特図種別が大当り図柄C又は大当り図柄Dである場合、特別遊技後の遊技状態は、特図低確率かつ普図高確率の状態となる。また、当該遊技状態は特別図柄が100回変動するまで継続する。
上記遊技回数は、それぞれ後述の特図高確回数切りカウンタ及び普図高確回数切りカウンタのカウント値(特図高確回数,普図高確回数)としてセットされ、上記特図遊技が実行される度に減算される。そして、カウント値が0になった場合に遊技状態が特図低確率かつ普図低確率に移行する。なお、特図種別の数、及び遊技状態の組み合わせは、パチンコ機1の仕様によって適宜変更可能であり、特図種別をさらに細分化して設定することにより、特別遊技の態様や、特別遊技後の遊技状態をさらに細分化して設定することも可能である。
ここで、「特図低確率」とは、前述の特図当否抽選において、図4に示す低確率用特図当否判定テーブルTB1A又はTB1Bが参照される状態(大当り確率=199分の1)である。また、特図高確率とは、図4に示す高確率用特図当否判定テーブルTB2A又はTB2Bが参照される状態(大当り確率=19.9分の1)である。
また、「普図低確率」とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、図6に示す変動パターン決定テーブルTB1が参照され、後述の普図当否抽選において、図9に示す低確率用普図当否判定テーブルTB1が参照され、判定結果が「当り」の場合に図10に示す低確率用普図変動パターン決定テーブルTB1が参照される状態である。また、「普図高確率」とは、前述の特図変動パターン決定抽選において、変動パターン決定テーブルTB2が参照され、後述の普図当否抽選において、図9に示す高確率用普図当否判定テーブルTB2が参照され、判定結果が「当り」の場合に図10に示す高確率用普図変動パターン決定テーブルTB2が参照される状態である。
以上説明したとおり、パチンコ機1においては、第1始動部品60又は第2始動部品62への入球を契機とする各種の抽選が実行され、上記各種抽選の結果が所定の結果である場合に、遊技者にとって有利な特別遊技が実行され、さらに当該特別遊技後の遊技状態が切り替わる構成である。一方、パチンコ機1においては、上記特別遊技の実行等に関する種々の抽選とは独立して、第2始動部品62に設けられた開閉体63の開放動作させる普通遊技実行の可否等に関する抽選(普図当否抽選,普図変動時間パターン決定抽選等)も実行される。以下、普通遊技実行の可否等に関する種々の抽選処理(普図遊技)の概要について説明する。
遊技球が遊技領域31を流下中に通過ゲート68を通過すると、後述の普図当否抽選において参照される普図当否判定乱数が取得され、当該取得された乱数がRAM100cの保留記憶領域に格納される。ここで、保留記憶領域は、上記普図当否判定乱数を記憶可能な普図記憶領域を有しており、当該普図記憶領域は4つの記憶部(第1記憶部~第4記憶部)を有している。そして、遊技球が通過ゲート68を通過すると、普図当否判定乱数を第1記憶部から順に記憶する。但し、普図保留記憶領域に記憶可能な普図保留数は4つに設定されており、当該上限を超えて普図保留数が増加することはない。
図9は、普図当否抽選において参照される普図当否判定テーブルTBの概要を示す図である。遊技球が、通過ゲート68を通過すると、例えば0~99の範囲から1つの普図当否判定乱数が取得される。同図に示すように普図当否判定テーブルTBは、遊技状態が前述の「普図低確率」である場合に参照される低確率用普図当否判定テーブルTB1と、遊技状態が「普図高確率」である場合に参照される高確率用普図当否判定テーブルTBとに細分化されている。
各テーブルには、0~99までの普図当否判定乱数に対応する判定結果(「当り」、「ハズレ」)が規定されており、上記取得された普図当否判定乱数が、「当り」と対応する乱数である場合は判定結果が当りとなり、「ハズレ」と対応する乱数である場合は判定結果がハズレとなる。また、各テーブルから明らかなように、通過ゲート68の通過を契機として開閉体63の開閉に関する普図当否抽選の判定結果が「当り」となる確率(当選確率)は、普図低確率の場合よりも普図高確率の場合の方が高く設定されている。
図10は、普図変動パターン決定抽選において参照される普図変動パターン決定テーブルTBを説明する図である。上述の普図当否抽選が行われると、普図変動パターン決定テーブルTBに基づいて普通図柄の変動時間が決定される。同図に示すように、普図変動パターン決定テーブルTBは、遊技状態が「普図低確率」である場合に参照される低確率用普図変動パターン決定テーブルTB1と、遊技状態が「普図高確率」である場合に参照される高確率用普図変動パターン決定テーブルTB2とに細分化されており、それぞれのテーブルに普図変動パターン決定乱数と対応する変動時間が規定されている。
遊技球が、通過ゲート68を通過すると、例えば0~99の範囲から1つの普図変動パターン決定乱数が取得される。同図に示すように、各テーブルには、0~99までの普図変動パターン決定乱数に対応する変動時間が所定の割合(選択率)で規定されており、取得された普図変動パターン決定乱数に対応する1の変動時間が決定される。
両テーブルTB1;TB2を比較すると、高確率用普図変動パターン決定テーブルTB2には、低確率用普図変動パターン決定テーブルTB1よりも短い変動時間が規定されており、普図高確率である場合は、普図低確率である場合よりも普図当否抽選の結果が導出されるまでの時間が短縮化されることとなる。普通図柄の変動時間が決定されると、当該決定された変動時間に渡って、普通図柄表示装置37上で表示される普通図柄の変動表示が開始され、変動時間経過後に上記普図当否抽選の結果を示す態様で停止表示される。
ここで、普通図柄表示装置37は、例えば複数のLEDランプを配列した形態として構成されており、変動表示中においては複数のランプが点滅し、上記普図当否抽選の結果が当りである場合には、複数のランプのうち、いずれかLEDのランプが点灯して停止した状態となり、ハズレである場合には、例えば全てのLEDランプ又は一部のランプが消灯した状態となる。
[普通遊技について]
図11は、前述の普図当否抽選の結果が当りとなり、普通図柄が当りであることを示す態様で停止した場合に実行される普通遊技において参照される開閉体作動テーブルTBの概要を示す図である。同図に示すように、開閉体作動テーブルTBには、開閉体63の開閉回数、1回の開放動作当りの開放時間が規定され、遊技状態が「普図低確率」である場合に参照される低確率用開閉体作動テーブルTB1と、遊技状態が「普図高確率」である場合に参照される高確率用開閉体作動テーブルTB2とに細分化されている。
遊技球が、通過ゲート68を通過すると、例えば0~99の範囲から1つの開閉体作動パターン決定乱数が取得される。同図に示すように、各テーブルには、0~99までの開閉体作動パターン決定乱数に対応する開閉体63の開閉回数及び開放時間が所定の割合(選択率)で規定され、開閉体作動パターン決定乱数に対応する開閉体63の1回の開放時間が決定される。
両テーブルを比較すると、「普図低確率」の場合には、開閉体63の開放時間が「0.3秒」又は「1.5秒」かつ、その開放回数が「1回」であるのに対し、「普図高確率」の場合には、開放時間が「1.2秒」、かつその開放回数が3回であるため、普図高確率である場合の方が、遊技球を効率的に第2始動部品62に入球させることができる。
このように、遊技状態が「普図高確率」である場合、「普図低確率」の場合と比較して普図当否抽選の結果が「当り」となる確率が高くなるとともに、普通図柄の変動時間が大幅に短縮され、かつ開閉体63の開放時間の合計が長くなることから、遊技球が第2始動部品62に入球し易くなり、遊技球の消費を抑えながら第2始動部品62への入球を契機とする上述の特図遊技を効率的に行うことが可能となる。
なお、本実施形態においては、普図当否抽選の結果が「当り」となる確率、普通図柄の変動時間、及び開閉体63の合計開放時間(開放回数,開放時間)の3つの要素を組み合わせることにより、「普図低確率」及び「普図高確率」を醸成するようにしたが、これに限られるものではなく、上記3つの要素のうちの1つ以上の要素により複数の遊技状態を醸成することも可能である。以下、上述したパチンコ機1における主制御回路100による主要な処理について複数のフローチャートを用いて説明する。
[主制御回路100のCPU初期化処理]
図12は、主制御回路100のCPU100aによって実行されるCPU初期化処理の概要を示す図である。電源供給回路に外部電源が供給されると、CPU100aに電源が供給されるとともにシステムリセットが入力され、CPU100aは、以下のCPU初期化処理(ステップS100)を行う。
(ステップS100-1)
CPU100aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、ROM100bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100-3)
CPU100aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。当該ウェイト処理時間は、払出制御回路150及び演出制御回路200の起動待ち時間であり、ウェイト処理時間の経過により、払出制御回路150、演出制御回路200は、主制御回路100より送信される各種のコマンドを受信可能となる。
(ステップS100-5)
CPU100aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御回路100には、電源断検知回路が接続されており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100-3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100-7に処理を移す。
(ステップS100-7)
CPU100aは、上記ステップS100-3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100-9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100-5に処理を移す。
(ステップS100-9)
CPU100aは、メインRAM100cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100-11)
CPU100aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、パチンコ機1の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押下操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押下操作を検出して、主制御回路100にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押下操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100-13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100-19に処理を移す。
(ステップS100-13)
CPU100aは、RAM100cのうち、電源投入時(RAM100cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100-15)
CPU100aは、RAM100cがクリアされたことを演出制御回路200に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100-17)
CPU100aは、RAM100cがクリアされたことを払出制御回路150に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100-19)
CPU100aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100-21)
CPU100aは、上記ステップS100-19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100-13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100-23に処理を移す。
(ステップS100-23)
CPU100aは、RAM100cのうち、電源復帰時(RAM100cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100-25)
CPU100aは、電源断から復帰したことを演出制御回路200に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100-27)
CPU100aは、電源断から復帰したことを払出制御回路150に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(送信バッファに格納する処理)を行う。
(ステップS100-29)
CPU100aは、特図種別を示す電源投入時特図種別指定コマンド、特1保留数を示す特1保留指定コマンド、特2保留数を示す特2保留指定コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(送信バッファに格納する処理)を実行する。
(ステップS100-31)
CPU100aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100-33)
CPU100aは、割込みを禁止するための処理を行う。当該処理により、タイマ割込み中に詳述(図示)しない払出制御回路150から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理と、図14に示すタイマ割込み処理の実行が禁止される。
(ステップS100-35)
CPU100aは、特図種別決定乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、特図種別決定乱数用初期値更新乱数は、特図種別決定乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する特図種別決定乱数の更新処理によって特図種別決定乱数が、特図種別決定乱数用初期値更新乱数から、当該特図種別決定乱数用初期値更新乱数-1まで1周すると、特図種別決定乱数は、そのときの特図種別決定乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100-37)
CPU100aは、払出制御回路150から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100-39)
CPU100aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを演出制御回路200に送信するための処理を行う。
(ステップS100-41)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100-43)
CPU100aは、変動パターン決定乱数を更新し、以後、上記ステップS100-33から処理を繰り返す(以下、便宜上ステップS100-33からステップS100-43を繰り返す処理をメインループ処理と呼ぶ)。
次に、主制御回路100における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
[主制御回路100の電源断時退避処理(XINT割込み処理)]
図13は、主制御回路100における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。CPU100aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になる(電源断予告信号が入力される)と、前述のCPU初期化処理のメインループ処理実行中に割り込んで電源断時退避処理を実行する。なお、本実施形態においては、後述のタイマ割込み処理中には当該電源断時退避処理が割込まないようにしている。
(ステップS300-1)
電源断予告信号が入力されると、CPU100aは、レジスタを退避する。
(ステップS300-3)
CPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300-5)
CPU100aは、ステップS300-3の結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300-11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300-7に処理を移す。
(ステップS300-7)
CPU100aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300-9)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行い、退避処理(ステップS300-11以降の電源断時退避処理)を行うことなく当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300-11)
CPU100aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300-13)
CPU100aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300-15)
CPU100aは、RAM100cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300-17)
CPU100aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300-19)
CPU100aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300-21)
CPU100aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300-17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300-23に処理を移す。
(ステップS300-23)
CPU100aは、上記ステップS300-17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300-25)
CPU100aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300-19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300-17~ステップS300-25をループしている間にパチンコ機1の稼働が停止することとなる。
[主制御回路100のタイマ割込み処理]
図14は、主制御回路100におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御回路100には、所定の周期(本実施形態では4msとする。2msでも良い。)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)のメインループ処理実行中に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400-1)
CPU100aは、レジスタを退避する。
(ステップS400-3)
CPU100aは、割込みを許可するための処理を行う。当該処理によりタイマ割込み中に詳述(図示)しない払出制御回路150から受信データ(主コマンド)を受信する割込み処理が許可される。
(ステップS400-5)
CPU100aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400-7)
CPU100aは、各種の入力ポート情報を読み込み、主制御回路100に接続された各種の機器における最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400-9)
CPU100aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御回路100のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400-11)
CPU100aは、上記ステップS100-35と同様、特図種別決定乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400-13)
CPU100aは、特図種別決定乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の特図種別図柄乱数用初期値更新乱数の値に基づいて乱数を更新する。
なお、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、主制御回路100に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、上記各乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。また、本実施形態では、特図当否判定乱数、及び普図当否判定乱数は、ハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を判定用の乱数として用いているが、ソフトウェア乱数を判定用の乱数として用いる場合は、特図種別決定乱数と同様に初期値更新乱数を設けることにより、その初期値を変更することができる。
(ステップS500)
CPU100aは、ステップS400-7の処理に基づき第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2、大入賞口検出スイッチSW3、一般入賞口検出スイッチSW4、ゲート検出スイッチSW5から信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、当該処理の詳細については、図15を参照して後述する。
(ステップS600)
CPU100aは、特図遊技管理処理を実行する。なお、この当該処理の詳細については、図20を参照して後述する。
(ステップS700)
CPU100aは、上記の普図遊技を進行制御するための普図遊技管理処理を実行する。なお、詳細な説明については省略するが、普図遊技管理処理とは、後述の普図遊技管理フェーズ(図示せず)をロードし、当該ロードした普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールを選択する処理であり、後述する複数の普図遊技管理フェーズに対応する普図遊技制御モジュールがコールされることにより、普図遊技に係る各種の処理が実行される。
(ステップS400-15)
CPU100aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400-17)
CPU100aは、第1始動口検出スイッチSW1、第2始動口検出スイッチSW2、大入賞口検出スイッチSW3、一般入賞口検出スイッチSW4の入力チェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400-19)
CPU100aは、上記ステップS400-17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および該コマンドを払出制御回路150に対して送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400-21)
CPU100aは、外部情報出力端子板151から外部へ出力する外部情報用の出力データをセット(出力ポートバッファに格納)するための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400-23)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35A、第2特別図柄表示装置35B、第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36B、普通図柄表示装置37、及び普通図柄保留表示装置38等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセット(出力ポートバッファに格納)するLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400-25)
CPU100aは、開閉体63を開閉動作させるためのソレノイドSOL1、及び開閉体64Bを開閉動作させるためのソレノイドSOL2のソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファにセット(出力ポートバッファに格納)するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400-27)
CPU100aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する(ステップS400-5のダイナミックポート出力処理で出力されるものを除く)。
(ステップS400-29)
CPU100aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特図遊技管理処理について詳細に説明する。
[スイッチ管理処理]
図15は、主制御回路100におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500-1)
CPU100aは、ゲート検出スイッチSW5がオンしたか、即ち、通過ゲート68への遊技球の通過に基づいてゲート検出スイッチSW5からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS510に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500-3に処理を移す。
(ステップS510)
CPU100aは、通過ゲート68への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。ここで、ゲート通過処理とは、前述の普図当否判定乱数を取得するとともに、現在の普図保留記憶数が普図保留記憶領域に記憶可能な上限未満であることを条件として、取得した普図当否判定乱数を第1記憶部~第4記憶部のいずれかに記憶する処理である。なお、該記憶した旨を表示画面D1により表示する等、演出制御回路により制御する場合は、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留記憶数X3を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。また、当該処理の実行によりステップS400-5の処理によって普図保留記憶数X3の上限数と対応して複数設けられた普通図柄保留表示装置38の保留表示部の対応箇所が点灯する。また、当該ゲート通過処理においては、遊技球が普図通過ゲート68を通過したことを示すゲートスイッチ通過指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS500-3)
CPU100aは、第1始動口検出スイッチSW1がオンしたか、即ち、第1始動部品60への遊技球の入球に基づいて第1始動口検出スイッチSW1からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS520に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500-5に処理を移す。
(ステップS520)
CPU100aは、第1始動部品60への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については、図16を参照して後述する。また、当該第1始動口通過処理においては遊技球が第1始動部品60に入球したことを示す第1始動口スイッチ通過指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該第1始動口スイッチ通過コマンドには、対象の入賞部品の識別情報(第1始動部品60)及びこれに対応する賞球数に係る情報(例えば3個)が含まれており、当該コマンドが演出制御回路200に送信されることにより、演出制御回路200側では、第1始動入賞部品60に遊技球が入球したこと、及びその賞球数を把握可能となる。
(ステップS500-5)
CPU100aは、第2始動口検出スイッチSW2がオンしたか、即ち、第2始動部品62への遊技球の入球に基づいて第2始動口検出スイッチSW2からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、検出信号の入力があった場合にはステップS530に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500-7に処理を移す。
(ステップS530)
CPU100aは、第2始動部品62への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については、図17を参照して後述する。また、当該第2始動口通過処理においては遊技球が第2始動部品62に入球したことを示す第2始動口スイッチ通過指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該第2始動口スイッチ通過コマンドには、対象の入賞部品の識別情報(第2始動入賞部品62)及びこれに対応する賞球数(例えば3個)に係る情報が含まれており、当該コマンドが演出制御回路200に送信されることにより、演出制御回路200側では、第2始動入賞部品62に遊技球が入球したこと、及びその賞球数を把握可能となる。
(ステップS500-7)
CPU100aは、大入賞口検出スイッチSW3がオンしたか、即ち、大入賞装置64(大入賞口64A)への遊技球の入球に基づいて大入賞口検出スイッチSW3からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、大入賞口検出スイッチSW3からの検出信号が入力した場合にはステップS500-9に処理を移し、入力が無い場合にはステップS500-11に処理を移す。
(ステップS500-9)
CPU100aは、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、ステップS500-11に処理を移す。また、CPU100aは、遊技球が大入賞装置64に入球したことを示す大入賞口スイッチ通過指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該大入賞口スイッチ通過指定コマンドには、対象の入賞部品の識別情報(大入賞装置64)及びこれに対応する賞球数(例えば15個)に係る情報が含まれており、当該コマンドが演出制御回路200に送信されることにより、演出制御回路200側では、大入賞装置64に遊技球が入球したこと、及びその賞球数を把握可能となる。
(ステップS500-11)
CPU100aは、一般入賞部品内に配設された一般入賞口検出スイッチSW4がオンしたか、即ち、一般入賞部品66への遊技球の入球に基づいて一般入賞口検出スイッチSW4からの検出信号が入力したかを判定する。判定の結果、一般入賞口検出スイッチSW4からの検出信号が入力した場合にはステップS500-13に処理を移し、入力が無い場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500-13)
CPU100aは、遊技球が一般入賞部品66に入球したことを示す一般入賞口スイッチ通過指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側では、対象となる一般入賞部品及びその賞球数(例えば1個又は3個)を把握可能となる。なお、一般入賞部品は複数配設されており、各一般入賞部品に対応して個別に一般入賞口検出スイッチが設けられているため、入球の対象となった一般入賞部品及びその賞球数を判別可能である。また、複数の一般に入賞部品間の賞球数は同一でなくても良い。
以上の通り、遊技球がいずれかのスイッチにより検出された場合、検出された旨、及び賞球がある場合にはその賞球数に関する情報がコマンドとして演出制御回路200側に送信される。そして、本願発明では、これらのコマンドの受信を契機として、特定のエラー判定を演出制御回路200側において実行する構成である。
[第1始動口通過処理]
図16は、主制御回路100における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520-1)
CPU100aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。ここで、特別図柄識別値とは、保留種別が特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、例えば特別図柄識別値「00H」は特1保留を示し、特別図柄識別値「01H」は特2保留を示す。
(ステップS520-3)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU100aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
[第2始動口通過処理]
図17は、主制御回路100における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530-1)
CPU100aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530-3)
CPU100aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
CPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行して処理を終了する。
[特別図柄乱数取得処理]
図18は、主制御回路100における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)及び第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535-1)
CPU100aは、上記ステップS520-1またはステップS530-1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535-3)
CPU100aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535-1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535-1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535-5)
CPU100aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された特図当否判定乱数をロードする。
(ステップS535-7)
CPU100aは、上記ステップS535-3でロードした対象特別図柄保留球数(特1保留数又は特2保留数がそれぞれ上限値の4以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、特別図柄乱数取得処理を終了し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535-9に処理を移す。
(ステップS535-9)
CPU100aは、対象となる特別図柄保留球数カウンタ(特別図柄1保留球数カウンタ又は特別図柄2保留球数カウンタ)のカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535-11)
CPU100aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した特図当否判定乱数をセーブする対象となる対象記憶部(第1記憶部~第4記憶部)を算定する。
(ステップS535-13)
CPU100aは、上記ステップS535-5でロードした特図当否判定乱数、上記ステップS400-13で更新された特図種別決定乱数、上記ステップS100-43で更新された変動パターン決定乱数を取得し、上記ステップS535-11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535-15)
CPU100aは、上記ステップS535-13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。詳細な説明については省略するが、取得時演出判定処理とは、上記各処理によって新たな乱数が記憶されたときに、後述の図22に示す特別図柄変動待ち処理に先行して、特図当否抽選処理、特図種別決定処理及び変動パターン決定処理を実行するとともに、これら抽選によって導出された抽選結果に対応する情報(事前判定情報)を新たな乱数が記憶された時点で先読み指定コマンドとして演出制御回路200側に送信する処理である。当該先読み指定コマンドが事前に演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側では、先読み指定コマンドに含まれる情報に基づいて、当該先読み指定コマンドが生成される対象となった保留に基づく特別図柄変動待ち処理が実行される以前に特図当否抽選の結果(「大当り」、「小当り」、「ハズレ」)や、変動パターンを示唆する所定の演出(先読み演出)を演出表示部50A上に表示することが可能となる。
(ステップS535-17)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535-19)
CPU100aは、上記ステップS535-17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。
当該特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、現在の特1保留数及び特2保留数を把握することが可能となる。具体的には、演出制御回路200には、特図1保留指定コマンド及び特図2保留指定コマンドの受信に応じてカウンタ値が増加する特1保留球数カウンタおよび特2保留球数カウンタが設けられており、特1保留数及び特2保留数がリアルタイムに更新される。また、特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドが演出制御回路200側に送信されると、演出制御回路200は、例えば演出表示部50Aの一部に表示される特1保留数、及び特2保留数を示す所定の保留数表示の数を増大させる制御を行うことにより、現在の特1保留数及び特2保留数が遊技者に視認,認識可能となる。また、当該処理の実行によりステップS400-5の処理によって特1保留数、及び特2保留数の上限数と対応して複数設けられた第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36Bの保留表示部の対応箇所が点灯する。
図19は、特図遊技管理フェーズを説明する図である。上述のとおり、本実施形態では、第1始動部品60又は第2始動部品62への遊技球の入球を契機とする特別遊技の可否に関する種々の抽選処理(特図遊技)と、通過ゲート68への遊技球の通過を契機とする普通遊技の可否に関する種々の抽選処理(普図遊技)とが、同時並行して進行する。
そして、特図遊技は、遊技球が第1始動部品60又は第2始動部品62へ入球する度に段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御回路100では、特図遊技に係る各処理を特図遊技管理フェーズによって管理している。
図19に示すように、ROM100bには、特図遊技を実行制御するための複数の特図遊技制御モジュールが格納されており、これら特図遊技制御モジュールごとに、特図遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特図遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止後処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特図遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
[特図遊技管理処理]
図20は、主制御回路100における特図遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600-1)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600-3)
CPU100aは、上記ステップS600-1でロードした特図遊技管理フェーズに対応する特図遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600-5)
CPU100aは、上記ステップS600-3で選択した特図遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600-7)
CPU100aは、特図遊技に係る制御時間を管理する特図遊技タイマをロードし、当該特図遊技管理処理を終了する。
[特別図柄変動待ち処理]
図21は、主制御回路100における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特図遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610-1)
CPU100aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数が「1」以上であるかを判定する。判定の結果、特2保留数が「1」以上であると判定した場合にはステップS610-7に処理を移し、特2保留数が「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610-3に処理を移す。
(ステップS610-3)
CPU100aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数が「1」以上であると判定した場合にはステップS610-7に処理を移し、特1保留数が「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610-5に処理を移す。
(ステップS610-5)
CPU100aは、客待ちコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。当該客待ちコマンドが演出制御回路200側に送信されると、演出制御回路200は、当該客待ちコマンドの受信から所定の時間が経過したことに基づいて、VDPに所定のコマンドを送信し、演出表示部50A上において、客待ち状態であることを示すデモ演出表示を表示させる。
(ステップS610-7)
CPU100aは、特1保留または特2保留に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算し、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)するとともに、第2特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。
具体的には、RAM100cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、上記ステップS610-1において、特2保留数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特2保留を第0記憶部~第3記憶部に転送するとともに、第4記憶部をクリア処理する。
また、上記ステップS610-3において、特1保留数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特1保留を第0記憶部~第3記憶部に転送するとともに、第4記憶部をクリア処理する。また、特別図柄確率状態フラグ及び普通図柄確率状態フラグの情報に基づいて遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200側には、減少後の特1保留数又は特2保留数に関する情報が伝達される。演出制御回路200は、特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドの受信により前述の特1保留球数カウンタ又は特2保留球数カウンタのカウンタ値を1減算する。また、演出制御回路200は、特1保留減指定コマンド又は特2保留減指定コマンドの受信に基づいて、前述の特図1保留指定コマンド又は特図2保留指定コマンドに基づいて増大した所定の保留数表示の数を減少させるコマンドをVDPに送信し、演出表示部50Aにおいて減少後の特1保留数及び特2保留数を遊技者に視認,認識可能とする。また、当該処理の実行によりステップS400-5の処理によって第1特別図柄保留表示装置36A、第2特別図柄保留表示装置36Bいずれかの保留表示部の対応箇所が消灯する。また、遊技状態確認指定コマンドが演出制御回路200側に送信されると、特別図柄が変動を開始するたびに現在の遊技状態に係る情報が演出制御回路200側に伝達される。
(ステップS610-9)
CPU100aは、保留種別、特図低確率であるか特図高確率であるかを識別する特別図柄確率状態フラグ、第0記憶部に転送された特図当否判定乱数をロードし、これに対応する図4の低確率用特図当否判定テーブルTB1又は高確率用特図当否判定テーブルTB2を選択して特図当否抽選処理を行い、その抽選結果(「大当り」,「小当り),「ハズレ」)に係るデータ(特図当否判定データ)を記憶する。
(ステップS610-11)
CPU100aは、特図種別を決定するための特図種別決定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610-9の特図当否抽選の結果が「大当り」であった場合には、保留種別、第0記憶部に転送された特図種別決定乱数をロードし、特図種別決定テーブルTB1;TB2のいずれかから特図種別(大当り図柄)を抽出し、抽出した特図種別に係るデータ(特図種別データ)を記憶する。また、特図当否抽選の結果が「小当り」であった場合には、第0記憶部に転送された特図種別決定乱数をロードし、特図種別決定テーブルTB3から当該特図種別決定乱数に対応する特図種別(小当り図柄)を抽出し、抽出した特図種別に係るデータ(特図種別データ)を記憶する。一方、ステップS610-9の特図当否抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、特図種別決定テーブルTB4から特別図柄X(ハズレ図柄X)に係る特図種別が抽出され、特別図柄Xに係る特図種別データが記憶される。
なお、特図種別データを記憶した後、当該特図種別データに対応する特図種別指定コマンドが送信バッファにセット(送信バッファに格納)される。即ち、当該特図種別指定コマンドが送信されることによって、演出制御回路200側には、特図種別決定処理の度に、抽出された特図種別に関する情報が伝達される。
(ステップS610-13)
CPU100aは、上記ステップS610-11で抽出した特図種別に対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bは、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS610-14)
CPU100aは、特別図柄の変動パターンを決定するための特図変動パターン決定抽選を実行する。具体的には、前述の特図当否抽選の結果が「小当り」である場合には、変動パターン決定テーブルTB3を参照し、特図種別(小当り図柄)に対応する変動パターン番号(本例では「08H」~「10H」のいずれか)を選択,決定する。また、特図当否抽選の結果が「小当り」以外である場合には、前述の「普図低確率」又は「普図高確率」かを識別する普通図柄確率状態フラグをロードする。遊技状態が「普図低確率」である場合には、変動パターン決定テーブルTB1を参照し、「普図高確率」である場合には、変動パターン決定テーブルTB2を参照して、各変動パターン決定テーブルTBのいずれかから上記特図当否抽選の結果(「大当り」,「ハズレ」)、及び保留記憶数に応じて第0記憶部に転送された変動パターン決定乱数に対応する変動パターン番号を選択,決定する。
CPU100aは、変動パターン決定テーブルTBテーブルから抽出,決定した変動パターン番号及び当該変動パターン番号に対応する変動時間を含む変動パターンコマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。変動パターンコマンドが演出制御回路200側に送信されることによって、演出制御回路200側では、変動パターン番号に従って、より具体的な変動演出の内容を決定し、当該決定された変動演出の内容に関する情報を含むコマンドをVDPに送信することにより、演出図柄Sの変動表示と併せて多様な変動演出を演出表示部50A上に表示させる。
(ステップS610-15)
CPU100aは、ステップS610-14で抽出された変動パターン番号に対応する変動時間をロードし、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610-17)
CPU100aは、上記ステップS610-9における特図当否抽選の結果が「大当り」であるかを判定し、「大当り」であった場合には、上記ステップS610-11で記憶した特図種別データをロードして、特別図柄の種別を確認する。そして、図9に示す遊技状態設定テーブルTBを参照して、特別遊技(大当り遊技)終了後に設定される遊技状態を判定し、その判定結果を遊技状態予備フラグ(特別図柄確率状態予備フラグ,普通図柄確率状態予備フラグ)、及び特図高確回数切り予備カウンタ、普図高格回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、特別遊技の当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610-19)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bにおいて、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示装置35Aおよび第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示装置35Aに対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示装置35Bに対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610-21)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。当該一連の特別図柄変動待ち処理が実行されることにより、第1特別図柄表示装置35A又は第2特別図柄表示装置35B上において特別図柄の変動表示が開始されるとともに、当該特別図柄の変動表示と略同期して演出表示部50A上において演出図柄Sの変動表示が開始されることとなる。
[特別図柄変動中処理]
図22は、主制御回路100における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。当該特別図柄変動中処理は、特図遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620-1)
CPU100aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620-3)
CPU100aは、上記ステップS620-1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620-5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620-9に処理を移す。
(ステップS620-5)
CPU100aは、上記ステップS610-15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620-7)
CPU100aは、上記ステップS620-5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620-15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620-9に処理を移す。
(ステップS620-9)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35A、及び第2特別図柄表示装置35Bを構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620-11)
CPU100aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620-13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620-13)
CPU100aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620-15)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620-17)
CPU100aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610-13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620-19)
CPU100aは、第1特別図柄表示装置35Aまたは第2特別図柄表示装置35Bに特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該特図停止指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、VDPに所定のコマンドを送信し、演出表示部50A上において変動中の演出図柄Sを特別図柄の停止表示と略同期して停止表示させる。
(ステップS620-21)
CPU100aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間(確定時間)を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
[特別図柄停止後処理]
図23は、主制御回路100における特別図柄停止後処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止後処理は、特図遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630-1)
CPU100aは、上記ステップS620-21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止後処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630-3に処理を移す。
(ステップS630-3)
CPU100aは、特図当否抽選の結果を確認する。
(ステップS630-5)
CPU100aは、特図当否抽選の結果が「大当り」であるかを判定する。その結果、「大当り」であると判定した場合にはステップS630-17に処理を移し、「大当り」ではないと判定した場合にはステップS630-7に処理を移す。
(ステップS630-7)
CPU100aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が「特図低確率」であるか「特図高確率」であるかを確認する。そして、遊技状態が「特図高確率」であった場合には、特図高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、特図高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、特図低確率に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、特図高確率の遊技状態において、「大当り」に当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が特図高確率から特図低確率に移行することとなる。
また、普通図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が「普図低確率」であるか「普図高確率」であるかを確認する。そして、遊技状態が「普図高確率」であった場合には、普図高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、普図高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、「普図低確率」に対応するフラグをセットする。これにより、「普図高確率」の遊技状態において、「大当り」に当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が「普図高確率」から「普図低確率」に移行することとなる。また、当該ステップS630-7において、遊技状態の移行が行われた場合には、CPU100aは、移行後の遊技状態を演出制御回路200に伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。これにより、演出制御回路200側に遊技状態が変化したことが伝達される。
(ステップS630-9)
CPU100aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS630-11)
CPU100aは、上記ステップS630-7で更新した特図高確回数および普図高確回数を演出制御回路200に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。即ち、上記ステップS630-9,当該ステップS630-11の処理によって、特別図柄が確定する度に、その時点の遊技状態と、特図高確回数および普図高確回数とが演出制御回路200側に伝達される。
(ステップS630-13)
CPU100aは、特図当否抽選の結果が「小当り」であるかを判定する。その結果、「小当り」であると判定した場合にはステップS630-17に処理を移し、「小当り」ではないと判定した場合にはステップS630-15に処理を移す。
(ステップS630-15)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止後処理を終了する。これにより、1の特1保留又は特2保留(始動情報)に基づく特図遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630-17)
CPU100aは、確定した特図種別(大当り図柄,小当り図柄)に応じて、図8に示す特別遊技制御テーブルTBに規定されたデータをセットする。
(ステップS630-19)
CPU100aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630-17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特図種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。
なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する特別遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、RAM100cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算する(後述するステップS640-3の処理)ことで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、特別遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630-21)
CPU100aは、上記ステップS630-17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630-23)
CPU100aは、特別遊技の開始を演出制御回路200に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該オープニング指定コマンドが送信されることにより演出制御回路200側では、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば特別遊技の開始に先立って、遊技者にこれから特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が開始されることを報知する所定のオープニング演出、及びこれに続く特別遊技中演出が演出表示部50A上に表示されることになる。
(ステップS630-25)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止後処理を終了する。これにより、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が開始されることとなる。
[大入賞口開放前処理]
図24は、主制御回路100における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特図遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640-1)
CPU100aは、上記ステップS630-21でセットしたタイマ値(オープニング時間)が「0」でないかを判定する。その結果、タイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、タイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640-3に処理を移す。
(ステップS640-3)
CPU100aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640-5)
CPU100aは、大入賞口64Aの開放開始(ラウンド遊技の開始)を演出制御回路200に伝達するための大入賞口開放指定コマンド(具体的には、実行するラウンド(1R、2R・・・)を示すコマンド)を送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。当該大入賞開放指定コマンドが演出制御回路200側に送信されることにより、演出制御回路200は、VDPに所定のコマンドを送信し、例えば現在のラウンド数に関する表示等を演出表示部50Aに表示する。また、特別遊技中(大当り遊技,小当り遊技)に大入賞口検出スイッチSW3を通過した数や特別遊技中に払出制御回路150に賞球を指示した数に関する情報(コマンド)を演出制御回路200に送信することで遊技球の入球数や賞球数に関する表示等を演出表示部50Aに表示することもできる。
(ステップS641)
CPU100aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については図26において後述する。
(ステップS640-7)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
[大入賞口開閉切替処理]
図25は、主制御回路100における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641-1)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口64Aの開閉回数)の上限値であるかを判定する(本実施形態では、「1」)であるかを判定する)。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値が上限値ではないと判定した場合にはステップS641-3に処理を移す。
(ステップS641-3)
CPU100aは、特別遊技制御テーブルTBのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、ソレノイドSOL2を通電制御するためのソレノイド制御データ、および、ソレノイドSOL2の通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641-5)
CPU100aは、上記ステップS641-3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、ソレノイドSOL2の通電を開始するか、もしくは、ソレノイドSOL2の通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400-25およびステップS400-27において、ソレノイドSOL2の通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641-7)
CPU100aは、上記ステップS641-3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口64Aの1回の最大開放時間となる。
(ステップS641-9)
CPU100aは、ソレノイドSOL2の通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641-5において、ソレノイドSOL2の通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641-11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641-11)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
[大入賞口開放制御処理]
図26は、主制御回路100における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特図遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650-1)
CPU100aは、上記ステップS641-7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650-5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650-3に処理を移す。
(ステップS650-3)
CPU100aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650-7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650-3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、CPU100aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650-5)
CPU100aは、上記ステップS500-9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口64Aに、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650-7に処理を移す。
(ステップS650-7)
CPU100aは、ソレノイドSOL2の通電を停止して大入賞口64Aを閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口64Aが閉鎖状態となる。
(ステップS650-9)
CPU100aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650-11)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650-13)
CPU100aは、大入賞口64Aが閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
[大入賞口閉鎖有効処理]
図27は、主制御回路100における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特図遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660-1)
CPU100aは、上記ステップS650-9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660-3に処理を移す。
(ステップS660-3)
CPU100aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660-9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660-5に処理を移す。
(ステップS660-5)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660-7)
CPU100aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660-9)
CPU100aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660-11)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660-13)
CPU100aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)し、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。当該エンディング指定コマンドが送信されることにより、演出制御回路200側では、VDPに所定のコマンドを送信し、遊技者に対して特別遊技(大当り遊技,小当り遊技)が終了したことを報知する所定のエンディング演出を演出表示部50Aに表示させる。
[大入賞口終了ウェイト処理]
図28は、主制御回路100における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特図遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670-1)
CPU100aは、上記ステップS660-9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670-3に処理を移す。
(ステップS670-3)
CPU100aは、特別遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定処理を実行する。具体的には、上記ステップS610-17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグ及び普通図柄確率状態予備フラグをロードして遊技状態に係るデータをセーブする。
また、CPU100aは、ステップS610-17でセーブした特図高確回数切り予備カウンタ、普図高確回数切り予備カウンタをロードして、特図種別に対応する特図高確回数、普図高確回数をそれぞれ特図高確回数切りカウンタ及び普図高確回数切りカウンタにセーブする。なお、「小当り」である場合には、小当り遊技前後の遊技状態が変わることはない。
(ステップS670-5)
CPU100aは、特別遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS670-7)
CPU100aは、上記ステップS670-3でセーブした特図高確回数、及び普図高確回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)する。
(ステップS670-9)
CPU100aは、特図遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別遊技(大当り遊技,小当り遊技)の終了後に特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上、主制御回路100による主要な制御処理について説明したが、演出制御回路200側では、主制御回路100から送信される多様なコマンドの受信に基づいて、特別図柄の変動表示と略同期するように表示される変動演出や、特別図柄の停止後に実行され得る特別遊技中に表示される特別遊技中演出等の多用な演出が実行される。以下、演出制御回路200によって実行されるこれらの演出について説明する。
[変動演出について]
演出制御回路200は、変動パターンコマンドの受信に基づき、変動演出決定処理を実行して演出図柄Sの変動表示を開始し、当該演出図柄Sの変動表示とともに、変動パターンコマンドの種別に応じて各種の変動演出を実行する。以下、演出制御回路200の処理によって決定され、演出表示部50A上に表示される変動演出の内容について説明するとともに、当該変動演出を実現する演出制御回路200の主要な処理について説明する。
[演出図柄]
まず、上記特別図柄の変動表示と対応して変動表示される演出図柄Sの一例について概説する。図29(a)は、演出図柄Sの例を示す図である。同図に示すように、演出図柄Sは、演出表示部50Aの変動領域AL,AC,ARにおいて、例えば上下方向に変動表示(スクロール表示)される。また、図29(b)に示すように、演出図柄Sは、例えば1~8までの連続した数字表記と、各数字に対応した所定の異なるキャラクタが組み合わされた画像(演出図柄「1」~演出図柄「8」)により構成される。なお、演出図柄「8」と演出図柄「1」とは連続した図柄として設定されている。
図30は、一回の変動演出において演出図柄Sが変動表示を開始してから停止表示されるまでの基本的な流れを示す図である。図30(a)に示すように、演出図柄Sの変動表示が開始されると、変動領域AL,AR,ACの順に所定の時間差を有して下方にスクロール表示される。そして、図30(b)に示すように、上記演出図柄Sの変動表示開始から所定時間経過後には、各変動領域AL,AC,ARの演出図柄Sが高速変動し、演出図柄Sの内容(数字表示,キャラクター)を視認し難い状態となる。
次に、図30(c)に示すように、変動時間の終期においては、例えば変動領域ALの演出図柄Sが先行して停止表示され、次いで変動領域AR,ACの順で演出図柄Sが停止表示される。そして、図30(d)に示すように、最終的には図22のステップS620-19でセットされる特図停止指定コマンドを演出制御回路200が受信したことに応じて、変動領域ACに係る演出図柄Sが停止表示され、全ての演出図柄Sが所定の配列で停止表示される。ここで、最終的な演出図柄Sの配列は、特図当否抽選の結果、及び後述の変動演出番号に基づいて決定される。また、演出図柄Sの変動表示開始から変動停止までの間には、所謂予告演出、リーチ、スーパー(SP)リーチといった多様な変動演出が静止画や動画等によって表現され、演出図柄Sが停止表示されるまでの間の遊技を盛り上げる。以下、変動演出を実現する演出制御回路200の主な処理について説明する。
[演出制御回路200のCPU初期化処理]
図31は、演出制御回路200のサブCPU初期化処理(ステップS1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000-1)
CPU200aは、電源投入に応じて、ROM200bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、RAM200cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000-3)
次に、CPU200aは、変動演出の決定に関わる乱数(本例では変動演出パターン決定乱数等)を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000-3の処理を繰り返し行う。
[演出制御回路200のサブタイマ割込み処理]
図32は、演出制御回路200のサブタイマ割込み処理(ステップS1100)を説明するフローチャートである。演出制御回路200には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、CPU200aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100-1)
CPU200aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100-3)
CPU200aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100-5)
CPU200aは、演出制御回路200で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該演出制御回路200のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
CPU200aは、RAM200cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。演出制御回路200においては、主制御回路100から前述した種々のコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理(図示せず)が行われ、主制御回路100から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
CPU200aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、変動演出中に当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1100-7)
CPU200aは、RAM200cの送信バッファにセットされているコマンド(内部コマンド)や各種のデータを演出表示部50Aの上記画像制御のためのVDP、音声制御のための音声合成LSI、或いは、LEDの点灯制御のための制御基板等へ送信,出力する。
(ステップS1100-9)
CPU200aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
[変動パターンコマンド受信処理]
図33は、図32のステップS1200のコマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理(ステップS1210)を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御回路100において、図21のステップS610-14でセットされた後、ステップS100-39のサブコマンド送信処理(図12参照)によって演出制御回路200に送信される。
(ステップS1210-1)
変動パターンコマンドを受信すると、CPU200aは、受信した変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1210-3)
CPU200aは、上記ステップS1000-3で更新された変動演出パターン決定乱数(0~249)を取得するとともに、変動パターン番号に応じた変動演出パターン決定テーブルTBを参照し、変動演出パターンテーブルの中から具体的な変動演出を決定する。
図34は、変動演出パターン決定テーブルTBの一例を示す概要図である。同図に示すように、変動演出パターン決定テーブルTBは、特図当否抽選の結果と主制御回路100側で決定される変動パターン番号に応じて細分化されている。同図には、変動演出パターン決定テーブルTBの一例として、特図当否抽選の結果が「大当り」又は「小当り」であって、変動パターン番号が「08H」~「10H」のいずれかである場合に参照される変動演出パターン決定テーブルTBが示されている。なお、当然ながら特図当否抽選の結果が「ハズレ」であって、変動パターン番号が「08H」~「10H」のいずれかである場合に参照される変動演出パターン決定テーブルTBも存在する。
同図の変動演出パターン決定テーブルTBには、0~249までの変動パターン決定乱数の範囲に対して、複数の変動演出番号が規定されている。各変動演出番号には、前半ハズレリーチA1~前半ハズレリーチC3等の変動演出の具体的内容が対応付けられている。なお、図示は省略するが変動演出番号には、この他リーチ前の予告有無,種類ボタン操作演出の有無等が規定されている場合もあり、主制御回路100において同一の変動パターン番号が決定された場合であっても、変動演出番号の相違によって演出表示部50A上において展開される変動演出のパターンが異なるものとなる。なお、同図の変動演出内容は説明の便宜上付されたものであって、実際に規定されるものではない。また、変動演出の具体的内容としては、上記に示す内容のみならず、ノーマルリーチ、ロングリーチ、ストーリーリーチと言った多様な変動演出が存在する。
以上のとおり、演出制御回路200は、特図当否抽選の結果、及び変動パターン番号に対応するいずれかの変動演出パターン決定テーブルTBを参照するとともに、参照した変動演出パターン決定テーブルTBの中から、取得した変動演出パターン決定乱数に対応する1の変動演出番号(変動演出パターン)を決定する。
(ステップS1210-5)
CPU200aは、上記ステップS1210-3で決定された具体的な変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセット(送信バッファに格納)して処理を移す。ここでセットされる変動演出実行コマンドには、変動演出番号に関する情報等が含まれる。変動演出実行コマンドがVDPに対する内部コマンドとして送信されることにより、VDPによって、変動演出番号に対応する変動演出の表示を行うための画像表示制御が開始される。
(ステップS1210-7)
CPU200aは、上記ステップS1210-3で決定された変動演出番号(変動演出)に対応する動画や画像の表示時間や、演出図柄Sの停止表示の時期が規定されたタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1210-9)
CPU200aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットし、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。なお、ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時され、タイムテーブルに規定された各時期に所定の制御処理が実行される。
[大入賞装置発光制御処理]
以下、演出制御回路200による各種の大入賞装置発光制御処理について説明する。上述の通り、特別遊技が開始されると、大入賞装置64の開閉体64Bが開放状態となり、特図種別によって1回又は複数回のラウンド遊技が実行される。当該処理においては、特別遊技中における開閉体64Bの開閉動作や、大入賞口64Aへの遊技球の入球に応じて多様なパターンによって大入賞口発光体Kを点灯制御する。
[開放時点灯処理]
図35は、図32のステップS1200のコマンド解析処理のうち、大入賞口開放指定コマンドを受信した際に実行される開放時点灯処理(ステップS1300)を示すフローチャートである。上記したとおり、大入賞口開放指定コマンドは、主制御回路100において、図24のステップS640-5でセットされた後、ステップS100-39のサブコマンド送信処理(図12参照)によって演出制御回路200に送信され、開閉体64Bの開放動作と対応する。
(ステップS1300-1)
CPU200aは、大入賞口開放指定コマンドを受信したことに基づいて、LEDとしての大入賞口発光体Kの制御データをROM200bから読みだし、送信バッファにセットして当該開放時点灯処理を終了する。ここで、上記制御データとしては、例えば大入賞口発光体Kを白色にて発光させるデータであって、当該データが制御信号として制御基板側に出力されることにより、開閉体64Bの開放動作と連動するように大入賞口発光体Kが白色に発光し、開閉体64Bが開放中であることを遊技者に報知する。なお、当該白色による発光は、大入賞口閉鎖指定コマンド(ステップS650-13)の受信まで継続され、開閉体64Bの閉鎖動作と同時に消灯される。よって、ラウンド遊技が複数回実行される場合には、開閉体64Bの開閉動作と連動して発光と消灯が繰り返されることとなる。
[入賞時点灯処理]
図36は、図32のステップS1200のコマンド解析処理のうち、大入賞口通過指定コマンドを受信した際に実行される入賞時点灯処理(ステップS1400)を示すフローチャートである。上記したとおり、大入賞口通過指定コマンドは、主制御回路100において、図15のステップS500-9でセットされた後、ステップS100-39のサブコマンド送信処理(図12参照)によって演出制御回路200に送信され遊技球の大入賞口64Aへの入球と対応する。
(ステップS1400-1)
CPU200aは、一連の大当り遊技の状態が大入賞口閉鎖有効処理中(「05H」)でないかを判定し、大入賞口閉鎖有効処理中でない場合にステップS1400-3に処理を移し、大入賞口閉鎖有効処理中である場合にステップS1400-5に処理を移す。
(ステップS1400-3)
CPU200aは、大入賞口発光体Kの制御データをROM200bから読みだし、送信バッファにセットする通常入賞発光処理を実行して当該入賞時点灯処理を終了する。ここで、上記制御データとしては、例えば大入賞口発光体Kの白色の点滅を10フレーム継続させるデータであって、当該データが制御信号として制御基板側に出力されることにより、遊技球の大入賞口64Aへの入球と連動するように大入賞口発光体Kが白色に点滅し、遊技球が大入賞口64Aに入球したことが遊技者に報知される。
(ステップS1400-5)
CPU200aは、大入賞口閉鎖有効処理中(閉鎖有効期間中)に遊技球が大入賞口64Aに入球したことに基づき、大入賞口過剰入賞判定用カウンタの値を更新(+1)して処理を移す。
(ステップS1400-7)
CPU200aは、上記更新後の大入賞口過剰入賞判定用カウンタの値に基づいて、大入賞口過剰入賞判定処理を実行して処理を移す。当該大入賞口過剰入賞判定処理は、上記更新後の大入賞口過剰入賞判定用カウンタの値と、予め設定された閾値(例えば「2」)との比較によって実行される。そして、大入賞口過剰入賞判定用カウンタの値が閾値を超える場合、エラーの判定がなされる。このように、大入賞口過剰入賞判定処理は、大入賞装置64が閉鎖動作してから再び開放動作するまでの入球回数を監視,判定する処理である。そして、過剰入賞が過大である場合、例えば開閉体64Bの開閉不良や糸ゴト等の不正が発生していることが考えられる。なお、本例では、一度でも過剰入賞が発生した場合にエラー判定とする構成としたが、例えば複数のラウンド間において上記閾値を超える過剰入賞が発生した場合にエラー判定を行う構成であっても良い。
(ステップS1400-9)
CPU200aは、上記判定の結果、大入賞口過剰入賞判定用カウンタの値が閾値を超えないかを判定し、超えない場合にステップS1400-11に処理を移し、超えた場合にステップS1400-13に処理を移す。
(ステップS1400-11)
CPU200aは、大入賞口発光体Kの制御データをROM200bから読みだし、送信バッファにセットするオーバー入賞発光処理を実行して当該入賞時点灯処理を終了する。ここで、上記制御データとしては、例えば大入賞口発光体Kを虹色にて10フレーム間点滅させるデータであって、当該データが制御信号として制御基板側に出力されることにより、遊技球の大入賞口64Aへの入球と連動するように大入賞口発光体Kが虹色に点滅し、遊技球が大入賞口64Aにオーバー入球したことが遊技者に報知(アピール)される。ここで、オーバー入賞とは、ラウンド遊技ごとに設定された遊技球の規定数(本例では9個)を超える入球を意味し、遊技者にとってはその分の賞球の払い出しが増加する入球である。本例では各ラウンド遊技に対して2個のオーバー入賞を許容する構成である。一方、これを超える入賞については過剰入賞としてエラー判定の対象となる。
(ステップS1400-13)
CPU200aは、大入賞口発光体Kの制御データをROM200bから読みだし、送信バッファにセットする過剰入賞エラー処理を終了する。ここで、上記制御データとしては、発光中の大入賞口発光体Kを消灯させるデータであって、当該データが制御信号として制御基板側に出力されることにより、入球に連動した点滅がなくなり、エラーとなったことが報知される。また、当該過剰入賞エラーの発生に際しては、パネル枠4に配設されたLEDが例えば赤色で発光され、遊技盤30に配設された複数のLEDが消灯される。また、上記過剰入賞エラーに関する判定処理は、主制御回路100側においても行われており、過剰入賞エラーが発生した時点で遊技の進行が中断されると共に、スピーカー等によって「過剰入賞が発生しました」等のメッセージが外部に向けて報知される。
以上の通り、本例においては、特別遊技中における開閉体64Bの開閉動作と連動するように、大入賞口発光体Kが点灯(第1パターン)又は消灯(第2パターン)し、開閉体64Bの開放中における遊技球の入球に連動して大入賞口発光体Kが点滅(第3パターン)し、さらに開閉体64Bの閉鎖中における入球(オーバー入賞)に連動して大入賞口発光体Kが第3パターンとは異なる態様(第4パターン)によって点滅する。さらに、上記オーバー入賞が過剰入賞であると判定された場合には、上記点滅を行うことなく大入賞口発光体Kを消灯させる(第5パターン)構成である。そして、このような多彩なパターンによって大入賞口発光体Kを点灯制御することにより開閉体64Bの開閉状態や遊技球の入球状態をより適切に報知することが可能となる。
[タイムスケジュール管理処理]
図37は、タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。上述のとおり、CPU200aによって変動演出実行コマンドが送信バッファにセットされ、当該コマンドがステップS1100-7において演出表示部50Aを制御するVDPに対する内部コマンドとして送信されることにより、演出表示部50A上では、演出図柄Sの変動表示が開始されるとともに、当該変動表示に伴って変動演出が多様な態様で開始される。当該タイムスケジュール管理処理は、変動演出の実行中に表現される多様な演出の表示時期を時間管理する。
(ステップS1300-1)
CPU200aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。なお、前述のとおり、変動時間計時タイマのカウンタ値は、ステップS1210-9において毎回リセットされる。
(ステップS1300-3)
CPU200aは、タイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、各種の内部コマンドを送信バッファにセットし、演出表示部50A上において、所定の時期に所定の演出がなされるように演出表示装置50を制御して、当該タイムスケジュール管理処理を終了する。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、実施形態を組み合わせて多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
上記実施形態において、図18の特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を実行するCPU100aが始動情報取得手段を構成する。また、図21の特図当否抽選処理(ステップS610-9)を実行するCPU100aが当否抽選手段を構成する。また、図21の特図種別決定抽選処理(ステップS610-11)を実行するCPU100aが本発明に係る当り種別決定手段を構成する。また、図21の特図変動パターン決定抽選処理(ステップS610-14)を実行するCPU100aが本発明に係る変動パターン決定手段を構成する。また、図24~図28の処理を実行するCPU100aが特別遊技実行手段を構成する。また、図23の回数切り管理処理(ステップS630-7)、及び図28の遊技状態設定処理(ステップS670-3)を実行するCPU100aが遊技状態設定手段を構成する。また、図31,図32に係る演出制御全般に関する処理を実行するCPU200aが演出制御手段を構成する。特に図33の変動パターンコマンド受信処理(ステップS1210)を実行するCPU200aが本発明に係る変動演出決定手段を構成する。また、特に図35,図36の各処理を実行するCPU200aが大入賞装置発光制御手段を構成する。
1 パチンコ機,30 遊技盤,35A 第1特別図柄表示装置,
35B 第2特別図柄表示装置,50A 演出表示部,60 第1始動部品,
62 第2始動部品,64 大入賞装置,68 通過ゲート,100 主制御回路,
100a メインCPU,100b メインROM,100c メインRAM,
150 払出制御回路,200 演出制御回路,200a サブCPU,
200b サブROM,200c サブRAM,K 大入賞口発光体

Claims (1)

  1. 遊技盤の遊技領域内に配設された始動部品への遊技球の入球に応じて取得される始動情報に基づいて、前記遊技領域内に配設された大入賞装置を動作させる特別遊技の実行に関する当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    前記当否抽選の結果が前記特別遊技を実行させる結果である場合に前記大入賞装置の開閉体を開閉させ、遊技球を前記大入賞装置内に入球可能とする特別遊技実行手段と、
    前記大入賞装置を照明する発光手段と、
    前記特別遊技の実行中に前記発光手段の態様を制御する演出制御手段と、
    を備えた遊技機であって、
    前記演出制御手段は、前記特別遊技の開始後、前記開閉体の開放の際に前記発光手段を第1の態様とし、
    前記開閉体の開放後の閉鎖の際に前記発光手段を前記第1の態様と異なる第2の態様とし、
    前記開閉体の開放中における前記遊技球の入球検出時に前記発光手段を前記第1の態様及び前記第2の態様と異なる第3の態様とし、
    前記開閉体の閉鎖中における予め設定される閾値以下の前記遊技球の入球検出時に前記発光手段を前記各態様と異なる第4の態様とし、
    前記開閉体の閉鎖中における前記閾値を超える前記遊技球の入球検出時に前記発光手段を前記第4の態様とすることなく消灯させると共に、前記遊技盤に配設された複数の発光手段を消灯させ、かつ、前記遊技盤の前方に位置するパネル枠に配設された発光手段を特定の態様により点灯させることを特徴とする遊技機。
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