JP7226818B2 - ドレッシング工具のツルーイング方法、及びドレッシング工具のツルーイングプログラム - Google Patents
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Description
はじめに、ドレッシング工具の役割について、簡単に説明する。鋼製の歯車では、熱処理後に、必然的に歪が歯面に生じる。そのため、歯面に歪を有した平歯車等の被研削歯車の場合には、図示しないCBN研削工具(研削工具)による歯面研削加工が施されることがある。CBN研削工具は、母材であるウォームギヤの外周表面上に、CBN(立方晶窒化硼素)を砥材したCBN砥粒(砥粒)を無数電着してなり、製品である被研削歯車の歯面を研削する。CBN研削工具を使用するにあたり、ドレッシング工具によるドレッシングが、CBN研削工具のCBN砥粒に施される。歯面研削加工では、CBN砥粒を整形して目直しした状態のCBN研削工具により、歯面が研削される。
次に、ツルーイング工具の役割について、簡単に説明する。図9は、ドレッシング工具の特定砥粒付歯部の状態を示す模式図であり、(a)はドレッシング前の状態を、(b)は実施形態に係るドレッシング工具のツルーイング方法によりドレッシング後の状態を、それぞれ模式的に示す図である。ツルーイング前の状態にあるドレッシング工具40では、図9(a)に示すように、電着されている超砥粒52は、同じ規格内でも、砥粒一粒毎に形状が異なるばかりか、砥粒一粒の大きさも画一的ではなく、電着層45に固着した配置態様も一様ではない。また、超砥粒52の中には、浮き砥粒として、隣接するダイヤモンド砥粒同士の間に挟まれて電着層45に保持されておらず、不安定な状態になっている不要な砥粒もある。
次に、工具整形装置の概要について、図1~図3を用いて簡単に説明する。図1は、実施形態に係る工具整形装置を概略的に示す正面図であり、図1に示す工具整形装置を上方から見た平面図を、図2に示す。図3は、図1に示す工具整形装置の駆動軸を説明する模式図である。なお、図1及び図2は、図を見易くするため、工具整形装置の一部を省略して図示されている。
本実施形態に係るドレッシング工具のツルーイング方法を行うのにあたり、初期状態として、ドレッシング工具40は、アーバー12に保持された状態で、工具整形装置1に取付けられている。ツルーイング工具60は、砥石回転部6に装着されている。本実施形態に係るドレッシング工具のツルーイング方法は、第1工程~第4工程を有し、X軸、Y軸、及びZ軸による三次元直交座標系で、第1の回転軸AX1に沿う方向を、X軸方向とし、第2の回転軸AX2に沿う方向を、Z軸方向とし、X軸方向かつZ軸方向と直交する方向を、Y軸方向としている。
図11は、ツルーイング前の状態にあるドレッシング工具の砥粒付歯部に対し、歯形形状の測定データである。図12は、図11に続き、ツルーイング前の状態にあるドレッシング工具の砥粒付歯部に対する単一ピッチ・隣接ピッチ・累積ピッチの各誤差の実測値である。図13は、実施形態に係るドレッシング工具のツルーイング方法により、ツルーイング後のドレッシング工具の砥粒付歯部に対し、歯形形状の測定データである。図14は、図13に続き、ツルーイング後のドレッシング工具の砥粒付歯部に対する単一ピッチ・隣接ピッチ・累積ピッチの各誤差の実測値である。
ドレッシング工具40では元々、第1の台金41の歯面43は、例えば、JIS規格の精度等級N4(旧JIS規格の精度等級で0級)等のように、高い歯車精度で形成されており、角を有した状態の超砥粒52が無数、第1の台金41の歯面43に、電着層45を介して、ランダムに配置されている。特に、図9(a)に示すように、歯面43から最も外側に突出している超砥粒52h、周りの超砥粒52に比べて、電着層45からの突出量の大きい超砥粒52や、しっかりと電着層45に固着されていない超砥粒52(浮き砥粒)は、CBN研削工具のドレッシング時に、整形するCBN砥粒にとって阻害要因となる。
41 第1の台金
42 (第1の台金の)歯
42a 一の歯
42b 他の歯
43 (第1の台金の歯の)歯面
50 砥粒付歯部
51 一の砥粒付歯部
51A 特定砥粒付歯部
52 超砥粒
52h 最も外側に突出している超砥粒
60 ツルーイング工具
61 第2の台金
62 (第2の台金の)外周縁部
63 (第2の台金の外周縁部の)表面
70 ダイヤモンド砥粒群部
72 ダイヤモンド砥粒
AX1 第1の回転軸
AX2 第2の回転軸
M 被ツルーイング領域
N ツルーイング実施領域
P 加工ポイント
TP 歯形方向
TP1 歯先側
TP2 歯元側
TL (特定砥粒付歯部の)歯筋方向
Claims (11)
- 製品である被研削歯車の歯面を研削する研削工具の砥粒を、ドレッシング工具で整形するのにあたり、前記ドレッシング工具は、第1の回転軸を軸心とする複数歯の平歯車または、はすば歯車を母材とした第1の台金と、前記第1の台金の各前記歯に、前記研削工具の前記砥粒より硬い超砥粒を無数設けた砥粒付歯部を有し、
前記ドレッシング工具の前記超砥粒にツルーイングを行うツルーイング工具として、前記ツルーイング工具は、第2の回転軸を中心とする円盤状に形成された第2の台金を母材とし、前記第2の台金の外周縁部の表面に無数のダイヤモンド砥粒を設けたダイヤモンド砥粒群部を有すること、
X軸、Y軸、及びZ軸による三次元直交座標系で、前記第1の回転軸に沿う方向を、X軸方向とし、前記第2の回転軸に沿う方向を、Z軸方向とし、X軸方向かつZ軸方向と直交する方向を、Y軸方向とすると、
前記ドレッシング工具の全前記砥粒付歯部のうち、一の前記砥粒付歯部の片側にある特定砥粒付歯部で、その歯先側と歯元側との間にある局部的な被ツルーイング領域を、前記ツルーイング工具の前記ダイヤモンド砥粒群部にあるツルーイング実施領域と接触可能となる加工ポイントの位置まで、前記第1の回転軸を中心とする前記ドレッシング工具の回転により、円弧状に動作させる第1工程と、
前記第1工程による前記ドレッシング工具の前記被ツルーイング領域の動作に伴い、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域を、前記ドレッシング工具の回転動作と同期した状態で、前記ツルーイング工具を前記第2の回転軸上で前記Z軸方向に移動させることにより、前記被ツルーイング領域との前記加工ポイントの位置まで、前記Z軸方向に前記被ツルーイング領域と相対的に移動させる第2工程と、
前記Y軸方向に対し、前記ツルーイング工具の直線的な移動に基づいて、前記特定砥粒付歯部に対し、前記歯先側と前記歯元側との間で、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域を、前記特定砥粒付歯部と相対的に移動させることにより、前記ツルーイング実施領域と前記被ツルーイング領域との前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯形方向に変化させる第3工程と、
前記第1工程と前記第2工程と前記第3工程とを同時に行って前記加工ポイントの位置を設定した後、前記Z軸方向に向けた前記第2の回転軸を中心に、前記ツルーイング工具を回転させた状態で、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域にある前記ダイヤモンド砥粒により、前記加工ポイントにおいて、前記ドレッシング工具の前記被ツルーイング領域内で、少なくとも前記第1の台金の前記歯面から最も外側に突出している前記超砥粒に、衝撃を加える第4工程と、を有し、
最初に前記第4工程を実施後、前記第3工程と前記第4工程とを交互に少なくとも1回以上行って、前記ツルーイング工具の前記ダイヤモンド砥粒により、前記第1の台金の前記歯の前記歯面に倣う創成に基づいたツルーイングを、前記ドレッシング工具の前記砥粒付歯部に行うこと、
前記X軸方向に前記ツルーイング工具の移動を伴いながら、前記第4工程を行って、
前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯筋方向に移動させること、
前記第1の台金に対し、一の前記歯と他の前記歯とが、互いに隣り合った位置関係の下、前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯筋方向に移動させるのにあたり、
前記一の歯について、前記加工ポイントを、前記ドレッシング工具の前記X軸方向一端側から他端側に向けて移動させた後、前記一の歯に代えて前記他の歯に対して、新たに前記第1工程及び前記第2工程を行って、前記加工ポイントを設定すること、
前記他の歯では、前記加工ポイントを、前記X軸方向他端側から前記一端側に向けて移動させること、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイング方法。 - 製品である被研削歯車の歯面を研削する研削工具の砥粒を、ドレッシング工具で整形するのにあたり、前記ドレッシング工具は、第1の回転軸を軸心とする複数歯の平歯車または、はすば歯車を母材とした第1の台金と、前記第1の台金の各前記歯に、前記研削工具の前記砥粒より硬い超砥粒を無数設けた砥粒付歯部を有し、
前記ドレッシング工具の前記超砥粒にツルーイングを行うツルーイング工具として、前記ツルーイング工具は、第2の回転軸を中心とする円盤状に形成された第2の台金を母材とし、前記第2の台金の外周縁部の表面に無数のダイヤモンド砥粒を設けたダイヤモンド砥粒群部を有すること、
X軸、Y軸、及びZ軸による三次元直交座標系で、前記第1の回転軸に沿う方向を、X軸方向とし、前記第2の回転軸に沿う方向を、Z軸方向とし、X軸方向かつZ軸方向と直交する方向を、Y軸方向とすると、
前記ドレッシング工具の全前記砥粒付歯部のうち、一の前記砥粒付歯部の片側にある特定砥粒付歯部で、その歯先側と歯元側との間にある局部的な被ツルーイング領域を、前記ツルーイング工具の前記ダイヤモンド砥粒群部にあるツルーイング実施領域と接触可能となる加工ポイントの位置まで、前記第1の回転軸を中心とする前記ドレッシング工具の回転により、円弧状に動作させる第1工程と、
前記第1工程による前記ドレッシング工具の前記被ツルーイング領域の動作に伴い、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域を、前記ドレッシング工具の回転動作と同期した状態で、前記ツルーイング工具を前記第2の回転軸上で前記Z軸方向に移動させることにより、前記被ツルーイング領域との前記加工ポイントの位置まで、前記Z軸方向に前記被ツルーイング領域と相対的に移動させる第2工程と、
前記Y軸方向に対し、前記ツルーイング工具の直線的な移動に基づいて、前記特定砥粒付歯部に対し、前記歯先側と前記歯元側との間で、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域を、前記特定砥粒付歯部と相対的に移動させることにより、前記ツルーイング実施領域と前記被ツルーイング領域との前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯形方向に変化させる第3工程と、
前記第1工程と前記第2工程と前記第3工程とを同時に行って前記加工ポイントの位置を設定した後、前記Z軸方向に向けた前記第2の回転軸を中心に、前記ツルーイング工具を回転させた状態で、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域にある前記ダイヤモンド砥粒により、前記加工ポイントにおいて、前記ドレッシング工具の前記被ツルーイング領域内で、少なくとも前記第1の台金の前記歯面から最も外側に突出している前記超砥粒に、周速2500rpm以上に回転させた状態で、前記ツルーイング工具を、2~5μmの範囲内で、前記第1の台金の前記歯面側に送り込むことにより、衝撃を加える第4工程と、を有し、
最初に前記第4工程を実施後、前記第3工程と前記第4工程とを交互に少なくとも1回以上行って、前記ツルーイング工具の前記ダイヤモンド砥粒により、前記第1の台金の前記歯の前記歯面に倣う創成に基づいたツルーイングを、前記ドレッシング工具の前記砥粒付歯部に行うこと、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイング方法。 - 請求項2に記載するドレッシング工具のツルーイング方法において、
前記X軸方向に前記ツルーイング工具の移動を伴いながら、前記第4工程を行って、
前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯筋方向に移動させること、
を特徴とするドレッシングギヤのツルーイング方法。 - 請求項3に記載するドレッシング工具のツルーイング方法において、
前記第1の台金に対し、一の前記歯と他の前記歯とが、互いに隣り合った位置関係の下、前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯筋方向に移動させるのにあたり、
前記一の歯について、前記加工ポイントを、前記ドレッシング工具の前記X軸方向一端側から他端側に向けて移動させた後、前記一の歯に代えて前記他の歯に対して、新たに前記第1工程及び前記第2工程を行って、前記加工ポイントを設定すること、
前記他の歯では、前記加工ポイントを、前記X軸方向他端側から前記一端側に向けて移動させること、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイング方法。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載するドレッシング工具のツルーイング方法において、
前記研削工具の前記砥粒は、CBN(立方晶窒化硼素)を砥材したものであること、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイング方法。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載するドレッシング工具のツルーイング方法において、
前記第1の台金では、前記歯のモジュールは1以上であること、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイング方法。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載するドレッシング工具のツルーイング方法において、
前記ドレッシング工具では、前記第1の台金が平歯車であること、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイング方法。 - ドレッシング工具は、第1の回転軸を軸心とする複数歯の平歯車または、はすば歯車を母材とした第1の台金と、製品である被研削歯車の歯面を研削する研削工具の砥粒より硬い超砥粒を、前記第1の台金の各前記歯の歯面に無数設けた砥粒付歯部を有し、
ツルーイング工具は、第2の回転軸を中心とする円盤状に形成された第2の台金を母材とし、前記第2の台金の外周縁部の表面に無数のダイヤモンド砥粒を設けたダイヤモンド砥粒群部を有し、
前記ツルーイング工具により、前記ドレッシング工具の前記超砥粒にツルーイングを行う工具整形装置に格納されたプログラムとして、
X軸、Y軸、及びZ軸による三次元直交座標系で、前記第1の回転軸に沿う方向を、X軸方向とし、前記第2の回転軸に沿う方向を、Z軸方向とし、X軸方向かつZ軸方向と直交する方向を、Y軸方向とすると、
前記ドレッシング工具の全前記砥粒付歯部のうち、一の前記砥粒付歯部の片側にある特定砥粒付歯部で、その歯先側と歯元側との間にある局部的な被ツルーイング領域を、前記ツルーイング工具の前記ダイヤモンド砥粒群部にあるツルーイング実施領域と接触可能となる加工ポイントの位置まで、前記第1の回転軸を中心とする前記ドレッシング工具の回転により、円弧状に動作させる第1ステップと、
前記第1ステップによる前記ドレッシング工具の前記被ツルーイング領域の動作に伴い、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域を、前記ドレッシング工具の回転動作と同期した状態で、前記ツルーイング工具を前記第2の回転軸上で前記Z軸方向に移動させることにより、前記被ツルーイング領域との前記加工ポイントの位置まで、前記Z軸方向に前記被ツルーイング領域と相対的に移動させる第2ステップと、
前記Y軸方向に対し、前記ツルーイング工具の直線的な移動に基づいて、前記特定砥粒付歯部に対し、前記歯先側と前記歯元側との間で、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域を、前記特定砥粒付歯部と相対的に移動させることにより、前記被ツルーイング領域と前記被ツルーイング領域との前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯形方向に変化させる第3ステップと、
前記第1ステップと前記第2ステップと前記第3ステップとを同時に行って前記加工ポイントの位置を設定した後、前記Z軸方向に向けた前記第2の回転軸を中心に、前記ツルーイング工具を回転させた状態で、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域にある前記ダイヤモンド砥粒により、前記加工ポイントにおいて、前記ドレッシング工具の前記被ツルーイング領域内で、少なくとも前記第1の台金の前記歯面から最も外側に突出している前記超砥粒に、衝撃を加える第4ステップと、を有し、
最初に前記第4ステップを実施後、前記第3ステップと前記第4ステップとを交互に少なくとも1回以上行って、前記ツルーイング工具の前記ダイヤモンド砥粒により、前記第1の台金の前記歯の前記歯面に倣う創成に基づいたツルーイングを、前記ドレッシング工具の前記砥粒付歯部に行うこと、
前記X軸方向に前記ツルーイング工具の移動を伴いながら、前記第4ステップを行って、
前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯筋方向に移動させること、
前記第1の台金に対し、一の前記歯と他の前記歯とが、互いに隣り合った位置関係の下、前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯筋方向に移動させるのにあたり、
前記一の歯について、前記加工ポイントを、前記ドレッシング工具の前記X軸方向一端側から他端側に向けて移動させた後、前記一の歯に代えて前記他の歯に対して、新たに前記第1ステップ及び前記第2ステップを行って、前記加工ポイントを設定すること、
前記他の歯では、前記加工ポイントを、前記X軸方向他端側から前記一端側に向けて移動させること、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイングプログラム。 - ドレッシング工具は、第1の回転軸を軸心とする複数歯の平歯車または、はすば歯車を母材とした第1の台金と、製品である被研削歯車の歯面を研削する研削工具の砥粒より硬い超砥粒を、前記第1の台金の各前記歯の歯面に無数設けた砥粒付歯部を有し、
ツルーイング工具は、第2の回転軸を中心とする円盤状に形成された第2の台金を母材とし、前記第2の台金の外周縁部の表面に無数のダイヤモンド砥粒を設けたダイヤモンド砥粒群部を有し、
前記ツルーイング工具により、前記ドレッシング工具の前記超砥粒にツルーイングを行う工具整形装置に格納されたプログラムとして、
X軸、Y軸、及びZ軸による三次元直交座標系で、前記第1の回転軸に沿う方向を、X軸方向とし、前記第2の回転軸に沿う方向を、Z軸方向とし、X軸方向かつZ軸方向と直交する方向を、Y軸方向とすると、
前記ドレッシング工具の全前記砥粒付歯部のうち、一の前記砥粒付歯部の片側にある特定砥粒付歯部で、その歯先側と歯元側との間にある局部的な被ツルーイング領域を、前記ツルーイング工具の前記ダイヤモンド砥粒群部にあるツルーイング実施領域と接触可能となる加工ポイントの位置まで、前記第1の回転軸を中心とする前記ドレッシング工具の回転により、円弧状に動作させる第1ステップと、
前記第1ステップによる前記ドレッシング工具の前記被ツルーイング領域の動作に伴い、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域を、前記ドレッシング工具の回転動作と同期した状態で、前記ツルーイング工具を前記第2の回転軸上で前記Z軸方向に移動させることにより、前記被ツルーイング領域との前記加工ポイントの位置まで、前記Z軸方向に前記被ツルーイング領域と相対的に移動させる第2ステップと、
前記Y軸方向に対し、前記ツルーイング工具の直線的な移動に基づいて、前記特定砥粒付歯部に対し、前記歯先側と前記歯元側との間で、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域を、前記特定砥粒付歯部と相対的に移動させることにより、前記被ツルーイング領域と前記被ツルーイング領域との前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯形方向に変化させる第3ステップと、
前記第1ステップと前記第2ステップと前記第3ステップとを同時に行って前記加工ポイントの位置を設定した後、前記Z軸方向に向けた前記第2の回転軸を中心に、前記ツルーイング工具を回転させた状態で、前記ツルーイング工具の前記ツルーイング実施領域にある前記ダイヤモンド砥粒により、前記加工ポイントにおいて、前記ドレッシング工具の前記被ツルーイング領域内で、少なくとも前記第1の台金の前記歯面から最も外側に突出している前記超砥粒に、周速2500rpm以上に回転させた状態で、前記ツルーイング工具を、2~5μmの範囲内で、前記第1の台金の前記歯面側に送り込むことにより、衝撃を加える第4ステップと、を有し、
最初に前記第4ステップを実施後、前記第3ステップと前記第4ステップとを交互に少なくとも1回以上行って、前記ツルーイング工具の前記ダイヤモンド砥粒により、前記第1の台金の前記歯の前記歯面に倣う創成に基づいたツルーイングを、前記ドレッシング工具の前記砥粒付歯部に行うこと、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイングプログラム。 - 請求項9に記載するドレッシング工具のツルーイングプログラムにおいて、
前記X軸方向に前記ツルーイング工具の移動を伴いながら、前記第4ステップを行って、
前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯筋方向に移動させること、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイングプログラム。 - 請求項10に記載するドレッシング工具のツルーイングプログラムにおいて、
前記第1の台金に対し、一の前記歯と他の前記歯とが、互いに隣り合った位置関係の下、前記加工ポイントの位置を、前記特定砥粒付歯部の歯筋方向に移動させるのにあたり、
前記一の歯について、前記加工ポイントを、前記ドレッシング工具の前記X軸方向一端側から他端側に向けて移動させた後、前記一の歯に代えて前記他の歯に対して、新たに前記第1ステップ及び前記第2ステップを行って、前記加工ポイントを設定すること、
前記他の歯では、前記加工ポイントを、前記X軸方向他端側から前記一端側に向けて移動させること、
を特徴とするドレッシング工具のツルーイングプログラム。
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