JP7226559B2 - リチウムイオン二次電池用負極材の製造方法及びリチウムイオン二次電池の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極材の製造方法及びリチウムイオン二次電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極材の製造方法及びリチウムイオン二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池は、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル・水素電池、鉛蓄電池等の他の二次電池に比べてエネルギー密度が高いため、ノートパソコン、携帯電話等の携帯電化製品用の電源として広く用いられている。また、比較的小型の電化製品のみならず、電気自動車、蓄電用電源等へのリチウムイオン二次電池の利用も期待されている。
リチウムイオン二次電池の負極の材料(負極材)としては、黒鉛が広く使用されている。黒鉛を用いた負極材の製造方法としては、例えば、特許文献1には炭素材料とバインダー等を混合して得た混合物を粉砕し、得られた粉砕物を金型を用いて成形した状態で黒鉛化処理を行い、得られた黒鉛化物をさらに粉砕する方法が記載されている。
国際公開第2015/147012号
電化製品、電気自動車、蓄電用電源等へのリチウムイオン二次電池の需要が高まっており、それに伴って電池性能の向上が求められている。リチウムイオン二次電池の電池性能の一つとして、充電スポットでの充電時間の短縮、すなわち、急速充電性能を高めることが求められている。
本発明は上記事情に鑑み、急速充電性能に優れるリチウムイオン二次電池を製造可能なリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法及び急速充電性能に優れるリチウムイオン二次電池の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段には以下の実施態様が含まれる。
<1> (a)黒鉛化可能な骨材と、黒鉛化可能なバインダーとを含む混合物を得る工程と、(b)前記混合物を成形して成形物を得る工程と、(c)前記成形物を黒鉛化して黒鉛化物を得る工程と、(d)前記黒鉛化物を粉砕して粉砕物を得る工程と、を備え、
前記骨材の粒度分布の標準偏差が0.20以下である、リチウムイオン二次電池用負極材の製造方法。
<2> 前記混合物が分散剤を含む<1>に記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法。
<3> 前記分散剤が脂肪酸を含む、<2>に記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法。
<4> 前記バインダーの配合量は、前記混合物に対して25質量%以下である<1>~<3>のいずれか1つに記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法。
<5> <1>~<4>のいずれか1つに記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法により得られる負極材を用いて負極を作製する工程を備える、リチウムイオン二次電池の製造方法。
<6> <1>~<4>のいずれか1つに記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法によりリチウムイオン二次電池用負極材を製造する工程と、前記リチウムイオン二次電池用負極材を用いて負極を作製する工程と、を備える、リチウムイオン二次電池の製造方法。
本発明によれば、急速充電性能に優れるリチウムイオン二次電池を製造可能なリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法及び急速充電性能に優れるリチウムイオン二次電池の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合、原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒子径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本開示において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
<リチウムイオン二次電池用負極材の製造方法>
本開示のリチウムイオン二次電池用負極材(以下、単に負極材とも称する)の製造方法は、
(a)黒鉛化可能な骨材と、黒鉛化可能なバインダーとを含む混合物を得る工程と、
(b)前記混合物を成形して成形物を得る工程と、
(c)前記成形物を黒鉛化して黒鉛化物を得る工程と、
(d)前記黒鉛化物を粉砕して粉砕物を得る工程と、を備え、
前記骨材の粒度分布の標準偏差が0.20以下である。
上記方法では、黒鉛化可能な骨材として粒度分布の標準偏差が0.20以下である骨材を用いて負極材を製造する。すなわち、この方法では、粒度分布のバラつきが小さい骨材を用いており、この骨材と黒鉛化可能なバインダーとを含む混合物を調製し、調製した混合物から得た成形物を黒鉛化し、次いで黒鉛化物を粉砕している。これにより、粒度分布のバラつきが比較的大きい骨材を用いて得られた黒鉛化物を粉砕する場合よりも粒子径のバラつきが小さい粉砕物を得ることができる。粒子径のバラつきが小さい粉砕物を含む負極材をリチウムイオン二次電池の作製に用いることにより、負極内での抵抗分布を均一化することができ、その結果、急速充電性能に優れるリチウムイオン二次電池を製造できる。
上記方法の各工程は連続して行っても、連続せずに行ってもよい。また、上記方法の各工程は同じ場所で行っても、異なる場所で行ってもよい。
工程(a)では、黒鉛化可能な骨材と、黒鉛化可能なバインダーとを含む混合物を得る。混合物を得る方法は特に制限されず、ニーダー等を用いて行うことができる。混合は、黒鉛化可能なバインダーが軟化する温度で行うことが好ましい。具体的には、黒鉛化可能なバインダーがピッチ、タール等である場合には50℃~300℃であってもよく、熱硬化性樹脂である場合には20℃~100℃であってもよい。
黒鉛化可能な骨材は、黒鉛化処理により黒鉛化するものであれば特に制限されない。具体的には、フルードコークス、ニードルコークス、モザイクコークス等のコークスが挙げられ、中でもニードルコークスを用いることが好ましい。黒鉛化可能な骨材は、粒子状であることが好ましい。
黒鉛化可能な骨材の平均粒子径は、例えば、5μm~40μmであることが好ましく、10μm~30μmであることがより好ましく、10μm~25μmであることがさらに好ましい。平均粒子径は、例えば、後述のレーザー回折・散乱法により測定される体積平均粒子径(D50)である。
黒鉛化可能な骨材の粒度分布の標準偏差は、0.20以下であり、0.18以下であることが好ましく、0.16以下であることがより好ましい。前述の骨材の粒度分布の標準偏差が0.20以下であることにより、骨材の粒度のばらつきを減らすことができ、得られる粉砕物の粒度のばらつきも抑制できる。その結果、リチウムイオン二次電池の急速充電性能が向上する。さらに、骨材の粒度のばらつきを減らすことで、黒鉛化可能なバインダーの含有率又は含有量を少なくしてもバインダーとしての機能を好適に確保することができる。粒度分布の標準偏差は、例えば、後述のレーザー回折・散乱法により測定される値(体積基準)である。
黒鉛化可能な骨材の粒度分布の標準偏差の下限は特に限定されず、例えば、0.05以上であってもよく、0.10以上であってもよい。
黒鉛化可能な骨材の平均粒子径及び黒鉛化可能な骨材の粒度分布の標準偏差を前述の範囲に調整する方法としては、例えば、篩による分級、風力分級、湿式分級等が挙げられる。
黒鉛化可能なバインダーは、黒鉛化処理により黒鉛化するものであれば特に制限されない。具体的には、石炭系、石油系、人造等のピッチ及びタール、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などが挙げられる。
混合物における各材料の配合比は、特に制限されない。例えば、黒鉛化可能なバインダーの含有量は、黒鉛化可能な骨材100質量部に対し、10質量部~30質量部であってもよく、12質量部~25質量部であってもよく、14質量部~20質量部であってもよい。バインダーの量が10質量部以上であると、黒鉛化可能な骨材のバインダーとして好適に機能する傾向にある。バインダーの量が30質量部以下であると、混合物中の固定炭素量が充分に確保され、収率に優れる傾向にある。
黒鉛化可能なバインダーの含有率は、混合物100質量%に対し、25質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、10質量%~19質量%であることがさらに好ましく、12質量%~18質量%であることが特に好ましい。
混合物に含まれる黒鉛化可能な骨材及び黒鉛化可能なバインダーは、それぞれ1種のみでも2種以上であってもよい。また、混合物は、これら以外の成分を含んでいてもよい。黒鉛化可能な骨材及び黒鉛化可能なバインダー以外の成分としては、黒鉛、分散剤、黒鉛化触媒等が挙げられる。
混合物は、黒鉛を含んでいてもよい。黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛等が挙げられる。黒鉛は、粒子状であることが好ましい。混合物は、黒鉛を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
工程(b)において混合物中の成分を分散しやすくする観点からは、混合物は分散剤を含むことが好ましい。混合物が分散剤を含むことにより、黒鉛化物を粉砕して得られる粉砕物の粒度のばらつきを抑えることができ、粒度のそろった粉砕物が得られやすくなる。その結果、リチウムイオン二次電池の急速充電性能が向上する傾向にある。
さらに、混合物が分散剤を含むことは黒鉛化可能なバインダーの量を抑えることにつながり、負極材の初回充放電効率等の電池特性の改善も期待できる。
分散剤の種類は特に制限されない。具体的には、流動パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素、ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸、12ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリルステアレート、硬化油等の脂肪酸エステル、ステアリルアルコール等の高級アルコールなどが挙げられる。これらの中でも、負極材の性能に影響を与えにくく、常温で固体であるため取扱いやすく、工程(a)の温度で溶融するために均一に分散し、黒鉛化処理までの過程で消失し、安価であることから、脂肪酸が好ましく、ステアリン酸がより好ましい。
混合物が分散剤を含む場合、その量は特に制限されない。例えば、混合物全体に対する分散剤の含有率は0.1質量%~20質量%であってもよく、0.5質量%~10質量%であってもよく、0.5質量%~5質量%であってもよい。
黒鉛化可能な骨材又はバインダーの黒鉛化を促進する観点からは、混合物は黒鉛化触媒を含むことが好ましい。黒鉛化触媒の種類は特に制限されない。具体的には、ケイ素、鉄、ニッケル、チタン、ホウ素等の黒鉛化触媒作用を有する物質、これらの物質の炭化物、酸化物、窒化物などが挙げられる。
混合物が黒鉛化触媒を含む場合、その量は特に制限されない。例えば、混合物全体に対する黒鉛化触媒の含有率は0.1質量%~50質量%であってもよく、0.5質量%~40質量%であってもよく、0.5質量%~30質量%であってもよい。
工程(b)では、工程(a)で得た混合物を成形して成形物を得る。好ましくは、1軸プレス等により所定形状に成形するとよい。このように成形することで、混合物を黒鉛化する際に黒鉛化炉への詰量を増やして生産性を向上させたり、黒鉛化触媒の効果を向上させたりすることができる。
工程(b)において、混合物を成形する方法は特に制限されない。例えば、金型等の容器内に混合物を入れて一軸方向に加圧するモールド成形法、金型等の容器内に混合物を入れて、上面に重鎮を載せ、金枠に振動及び衝撃を与えて成形する振動成形法、混合物を横押しプレスでノズル等から押し出して成形する押出成形法等が挙げられる。
工程(b)において、得られる成形物の密度は特に限定されず、例えば、負極材の生産性及びリチウムイオン二次電池のサイクル特性の観点から、1.3g/cm以下であることが好ましく、0.8g/cm~1.2g/cmがより好ましく、0.9g/cm~1.1g/cmがさらに好ましい。
工程(b)で得られる成形物は、工程(c)において成形物を黒鉛化する前に、熱処理を施されることが好ましい。熱処理を施すことにより、混合物に含まれる黒鉛化に寄与しない有機物成分が除去され、黒鉛化処理におけるガス発生等が抑制される傾向にある。
上記熱処理の温度は特に制限されないが、工程(c)における熱処理の温度よりも低い温度であることが好ましい。例えば、500℃~1000℃の範囲内で行ってもよい。
工程(c)では、工程(b)で得られた成形物を黒鉛化する。成形物を黒鉛化する方法は、混合物に含まれる黒鉛化可能な成分が黒鉛化しうる条件であれば特に制限されない。例えば、混合物が酸化し難い雰囲気で熱処理する方法が挙げられる。混合物が酸化し難い雰囲気は特に制限されず、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気、真空などが挙げられる。
黒鉛化のための熱処理の温度は、例えば、1500℃以上であってもよく、2000℃以上であってもよく、2500℃以上であってもよく、2800℃以上であってもよい。熱処理の温度の上限は特に制限されないが、例えば、3200℃以下であってもよい。熱処理の温度が1500℃以上であると、結晶の変化が生じて黒鉛化が進みやすい傾向にある。焼成温度が2000℃以上であると、黒鉛の結晶の発達がより良好となる傾向にある。一方、黒鉛化のための熱処理の温度が3200℃以下であると、黒鉛の一部が昇華するのが抑制される傾向にある。
工程(d)では、工程(c)で得られた黒鉛化物を粉砕して粉砕物を得る。粉砕の方法は特に制限されず、ジェットミル、振動ミル、ピンミル、ハンマーミル等を用いて既知の方法により行うことができる。粉砕物は、所望の大きさとなるように粒子径を調整してもよい。粒子径の調整方法は特に制限されず、上述した粉砕用の装置を用いて行う方法、篩を用いる方法等が挙げられる。
必要に応じ、工程(d)で得られた粉砕物に対し、(e)粉砕物の表面の少なくとも一部に低結晶性炭素を配置する工程、(f)粉砕物を他の負極活物質と混合する工程等を実施してもよい。
工程(e)において粉砕物の表面の少なくとも一部に低結晶性炭素を配置する方法としては、例えば、熱処理により低結晶性炭素になりうる物質(樹脂等)と粉砕物とを混合して熱処理する方法が挙げられる。粉砕物の表面の少なくとも一部に低結晶性炭素が配置されていると、これを負極材とするリチウムイオン二次電池の急速充放電特性等の入出力特性が向上する場合がある。
工程(f)において粉砕物を他の負極活物質と混合する方法は特に制限されない。粉砕物と他の負極活物質とを混合することで、粉砕物のみを負極活物質として用いる場合に比べてリチウムイオン二次電池の所望の特性を改善できる場合がある。他の負極活物質としては天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛粒子、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な元素を含む粒子などが挙げられるが、これらに制限されない。リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な元素としては、特に限定されず、例えば、Si、Sn、Ge、In等が挙げられる。
工程(f)で得られる粉砕物は、複数の扁平状の黒鉛粒子が、集合又は結合した状態の粒子を含むものであってもよく、複数の扁平状の黒鉛粒子が、前記黒鉛粒子の主面が互いに非平行となるように集合又は結合した状態の粒子(以下、黒鉛二次粒子とも称する)を含むものであってもよい。
粉砕物が黒鉛二次粒子の状態であると、負極の高密度化のためのプレスを行ったときに負極材の粒子が集電体の方向に沿って配向する現象が抑制され、負極材を出入りするリチウムイオンの経路が充分に確保される傾向にある。
さらに、複数の扁平状の黒鉛粒子が集合又は結合した状態の粒子を含むことで、複数の扁平状の黒鉛粒子の間に存在する空隙によってプレス時に加える圧力が個々の黒鉛粒子に与える影響が軽減され、黒鉛粒子の破壊、亀裂の発生等が抑制される傾向にある。
本開示において「扁平状の黒鉛粒子」とは、形状に異方性を有する非球状の黒鉛粒子をいう。扁平状の黒鉛粒子としては、鱗状、鱗片状、一部塊状等の形状を有する黒鉛粒子が挙げられる。
扁平状の黒鉛粒子は、長軸方向の長さをA、短軸方向の長さをBとしたときに、A/Bで表されるアスペクト比が、例えば、1.2~20であることが好ましく、1.3~10であることがより好ましい。アスペクト比が1.2以上であると、粒子間の接触面積が増加して、導電性がより向上する傾向にある。アスペクト比が20以下であると、リチウムイオン二次電池の急速充放電特性等の入出力特性がより向上する傾向にある。
アスペクト比は、黒鉛粒子を顕微鏡で観察し、任意に100個の黒鉛粒子を選択してそれぞれのA/Bを測定し、それらの測定値の算術平均値をとったものである。アスペクト比の観察において、長軸方向の長さA及び短軸方向の長さBは、以下のようにして測定される。すなわち、顕微鏡を用いて観察される黒鉛粒子の投影像において、黒鉛粒子の外周に外接する平行な2本の接線であって、その距離が最大となる接線a1及び接線a2を選択して、この接線a1及び接線a2の間の距離を長軸方向の長さAとする。また、黒鉛粒子の外周に外接する平行な2本の接線であって、その距離が最小となる接線b1及び接線b2を選択して、この接線b1及び接線b2の間の距離を短軸方向の長さBとする。
本開示において黒鉛二次粒子の「主面が非平行である」とは、複数の扁平状の黒鉛粒子の最も断面積の大きい面(主面)が一定方向に揃っていないことをいう。複数の扁平状の黒鉛粒子の主面が互いに非平行であるか否かは、顕微鏡観察により確認することができる。複数の扁平状の黒鉛粒子が、主面が互いに非平行な状態で集合又は結合していることにより、扁平状の黒鉛粒子の負極内での主面の配向性の高まりが抑制され、充電に伴う負極の膨張が抑制され、リチウムイオン二次電池のサイクル特性がより向上する傾向にある。
なお、黒鉛二次粒子は、複数の扁平状の黒鉛粒子が、それぞれの主面が平行となるように集合又は結合した状態の構造を部分的に含んでいてもよい。
本開示において複数の扁平状の黒鉛粒子が「集合又は結合している状態」とは、2個以上の扁平状の黒鉛粒子が集合又は結合している状態をいう。「結合」とは、互いの粒子が直接又は炭素物質を介して、化学的に結合している状態をいう。「集合」とは、互いの粒子が化学的に結合してはいないが、その形状等に起因して、集合体としての形状を保っている状態をいう。扁平状の黒鉛粒子は、炭素物質を介して集合又は結合していてもよい。炭素物質としては、例えば、黒鉛化可能なバインダーの黒鉛化物が挙げられる。機械的な強度の観点からは、2個以上の扁平状の黒鉛粒子が炭素物質を介して結合している状態であることが好ましい。扁平状の黒鉛粒子が集合又は結合しているか否かは、例えば、走査型電子顕微鏡による観察により確認することができる。
扁平状の黒鉛粒子の平均粒子径は、集合又は結合のし易さの観点から、例えば、1μm~50μmであることが好ましく、1μm~25μmであることがより好ましく、1μm~15μmであることがさらに好ましい。扁平状の黒鉛粒子の平均粒子径の測定方法としては、走査型電子顕微鏡で測定する方法が挙げられ、扁平状の黒鉛粒子の平均粒子径は、例えば、100個の扁平状の黒鉛粒子の粒子径の算術平均値である。
扁平状の黒鉛粒子及びその原料は特に制限されず、人造黒鉛、鱗状天然黒鉛、鱗片状天然黒鉛、コークス、樹脂、タール、ピッチ等が挙げられる。中でも、人造黒鉛、天然黒鉛、又はコークスから得られる黒鉛は結晶度が高く軟質な粒子となるため、負極の高密度化がし易くなる傾向にある。
負極材は、球状の黒鉛粒子を含むものであってもよい。負極材が球状の黒鉛粒子を含む場合、球状の黒鉛粒子はそれ自体が高密度であるため、所望の電極密度を得るために必要なプレス圧を軽減できる傾向にある。
球状の黒鉛粒子としては、球状人造黒鉛、球状天然黒鉛等が挙げられる。負極の高密度化の観点からは、球状の黒鉛粒子は高密度な黒鉛粒子であることが好ましい。具体的には、粒子球形化処理を施して高タップ密度化できるようにされた球状天然黒鉛であることが好ましい。さらに、球状天然黒鉛を含む負極材層は剥離強度に優れ、強い力でプレスしても集電体から剥がれにくい傾向にある。
負極材が球状の黒鉛粒子を含む場合、上述した扁平状の黒鉛粒子と、球状の黒鉛粒子とを含むものであってもよい。負極材が上述した扁平状の黒鉛粒子と、球状の黒鉛粒子とを含む場合、両者の割合は特に制限されず、所望の電極密度、プレス時の圧力条件、所望の電池特性等に応じて設定できる。
負極材が扁平状の黒鉛粒子と、球状の黒鉛粒子とを含む場合としては、扁平状の黒鉛粒子と球状の黒鉛粒子とが混合された状態、扁平状の黒鉛粒子と球状の黒鉛粒子とが結合した状態(以下、複合粒子とも称する)等が挙げられる。複合粒子としては、例えば、扁平状の黒鉛粒子と球状の黒鉛粒子とが有機物の炭化物を介して結合した状態の粒子が挙げられる。
上記複合粒子は、例えば、工程(a)における混合物として扁平状の黒鉛粒子又はその原料と、球状の黒鉛粒子とを含むものを用いることで製造することができる。
上記方法で製造される負極材の平均粒子径は、特に制限されない。例えば、5μm~40μmであることが好ましく、10μm~30μmであることがより好ましく、10μm~25μmであることがさらに好ましい。平均粒子径は、例えば、上述した扁平状の黒鉛粒子の平均粒子径と同様に走査型電子顕微鏡で測定してもよく、レーザー回折・散乱法により測定される体積平均粒子径(D50)であってもよい。
負極材を用いて電極(負極)を製造した場合の平均粒子径の測定方法としては、試料電極を作製し、その電極をエポキシ樹脂に埋め込んだ後、鏡面研磨して電極断面を走査型電子顕微鏡(例えば、株式会社キーエンス製、「VE-7800」)で観察する方法、イオンミリング装置(例えば、株式会社日立ハイテクノロジーズ製、「E-3500」)を用いて電極断面を作製して走査型電子顕微鏡(例えば、株式会社キーエンス製、「VE-7800」)で測定する方法等が挙げられる。この場合の平均粒子径は、観察される粒子から任意に選択した100個の粒子径の中央値である。
上記試料電極は、例えば、負極材98質量部、バインダーとしてのスチレンブタジエン樹脂1質量部、及び増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース1質量部の混合物を固形分として、水を添加して分散液を作製し、前記分散液を厚さが10μmの銅箔上に70μm程度の厚み(塗工時)になるように塗工後、105℃で1時間乾燥させることによって作製することができる。
負極材は、負極(負極の作製にプレス工程を伴う場合は、プレス後の負極)としたときの配向性が40以下であってもよく、20以下であってもよく、15以下であってもよい。また、前述の配向性は10以上であってもよい。
負極材の配向性は、負極に含まれる負極材の粒子の配向の度合いを示す指標である。配向性が小さいことは、負極材の粒子がランダムな方向を向いていることを意味する。すなわち、プレス時の圧力によって黒鉛粒子が集電体の面に沿って配向するのが抑制されていることを意味する。
本開示において、負極の配向性は、CuKα線をX線源とするX線回折装置により、試料電極の表面を測定することにより求める。具体的には、試料電極の表面のX線回折パターンを測定し、回折角2θ=53°~56°付近に検出される炭素(004)面回折ピークと、回折角2θ=70°~80°付近に検出される炭素(110)面回折ピークとの強度から下記式(1)により求める。
(004)面回折ピーク強度/(110)面回折ピーク強度 ・・・・式(1)
負極材の比表面積は、サイクル特性及び保存特性の観点から、3.0m/g以下であることが好ましく、0.5m/g~2.5m/gであることがより好ましく、0.7m/g~2.0m/gであることがさらに好ましい。
負極材の比表面積は、比表面積/細孔分布測定装置(例えば、フローソーブ III 2310、株式会社島津製作所)を用いて、窒素とヘリウムの混合ガス(窒素:ヘリウム=3:7)を使用し、液体窒素温度(77K)での窒素吸着を相対圧0.3の一点法で測定してBET法により算出すればよい。
<リチウムイオン二次電池の製造方法>
本開示のリチウムイオン二次電池の製造方法の第1の実施形態は、上述した負極材の製造方法により得られる負極材を用いて負極を作製する工程を備える。
また、本開示のリチウムイオン二次電池の製造方法の第2の実施形態は、上述した負極材の製造方法により負極材を製造する工程と、前記負極材を用いて負極を作製する工程と、を備える。
負極材を用いて負極を作製する方法は、特に制限されない。例えば、負極材と、バインダーと、溶剤とを含む組成物を用いて集電体上に負極材層を形成し、必要に応じて熱処理、プレス処理等を行う方法が挙げられる。
組成物に含まれるバインダーは特に制限されない。例えば、スチレン-ブタジエンゴム、エチレン性不飽和カルボン酸エステル(メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)を重合成分とする高分子化合物、エチレン性不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等)を重合成分とする高分子化合物、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリエピクロロヒドリン、ポリホスファゼン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミドイミドなどの高分子化合物が挙げられる。本開示において(メタ)アクリレートは、メタアクリレートとアクリレートのいずれか又は両方を意味する。
組成物に含まれる溶剤は特に制限されない。具体的には、N-メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、γ-ブチロラクトン等の有機溶剤、水などが用いられる。
組成物は、必要に応じて、粘度を調整するための増粘剤を含んでもよい。増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸及びその塩、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン等が挙げられる。
組成物は、必要に応じて、導電助剤を混合してもよい。導電助剤としては、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラック、導電性を示す酸化物、導電性を示す窒化物等が挙げられる。
負極の作製に用いる集電体の材質及び形状は、特に制限されない。例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等の金属又は合金からなる帯状箔、帯状穴開け箔、帯状メッシュ等の材料を用いることができる。また、ポーラスメタル(発泡メタル)、カーボンペーパー等の多孔性材料も使用可能である。
組成物を用いて集電体上に負極材層を形成する方法は特に限定されず、メタルマスク印刷法、静電塗装法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等の公知の方法により行うことができる。上記負極材層と集電体とを一体化する場合は、ロール、プレス、これらの組み合わせ等の公知の方法により行うことができる。
負極材層を集電体上に形成した後は、熱処理(乾燥)を行ってもよい。熱処理を行うことにより、負極材層に含まれる溶剤が除去され、バインダーの硬化による高強度化が進み、粒子間及び粒子と集電体間の密着性を向上できる。熱処理は、処理中の集電体の酸化を防ぐため、ヘリウム、アルゴン、窒素等の不活性雰囲気中又は真空雰囲気中で行ってもよい。
負極材層を集電体上に形成した後は、プレス処理を行ってもよい。プレス処理することにより、負極の電極密度を調整することができる。負極の電極密度は特に制限されないが、1.5g/cm~1.9g/cmであってもよく、1.6g/cm~1.8g/cmであってもよい。電極密度が高いほど負極の体積容量が向上し、集電体への負極材層の密着性が向上し、サイクル特性が向上する傾向にある。プレス処理は、熱処理を行う前に行うことが好ましい。
上記方法により製造されるリチウムイオン二次電池は、上記方法により作製される負極と、正極と、電解質とを備えるものであってもよい。リチウムイオン二次電池は、例えば、負極と正極とがセパレータを介して対向するように配置され、電解質を含む電解液が注入された構成とすることができる。
正極は、負極と同様にして、集電体表面上に正極層を形成して作製されるものであってもよい。集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼等の金属又は合金からなる帯状箔、帯状穴開け箔、帯状メッシュ等の材料を用いることができる。
正極層に含まれる正極材料は、特に制限されない。例えば、リチウムイオンをドーピング又はインターカレーションすることが可能な金属化合物、金属酸化物、金属硫化物、及び導電性高分子材料が挙げられる。さらには、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、及びこれらの複酸化物(LiCoNiMn、x+y+z=1、0<x、0<y;LiNi2-xMn、0<x≦2)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、リチウムバナジウム化合物、V、V13、VO、MnO、TiO、MoV、TiS、V、VS、MoS、MoS、Cr、Cr、オリビン型LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Fe)、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセン等の導電性ポリマー、多孔質炭素などを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、ニッケル酸リチウム(LiNiO)及びその複酸化物(LiCoNiMn、x+y+z=1、0<x、0<y;LiNi2-xMn、0<x≦2)は、容量が高いために正極材料として好適である。
セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを主成分とした不織布、クロス、微孔フィルム及びそれらの組み合わせが挙げられる。なお、リチウムイオン二次電池が正極と負極とが接触しない構造を有する場合は、セパレータを使用する必要はない。
電解液としては、LiClO、LiPF、LiAsF、LiBF、LiSOCF等のリチウム塩を、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、シクロペンタノン、スルホラン、3-メチルスルホラン、2,4-ジメチルスルホラン、3-メチル-1,3-オキサゾリジン-2-オン、γ-ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、ブチルメチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチルエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、酢酸メチル、酢酸エチル等の単体又は2成分以上の混合物の非水系溶剤に溶解した、いわゆる有機電解液を使用することができる。なかでも、フルオロエチレンカーボネートを含有する電解液は、負極材の表面に安定なSEI(固体電解質界面)を形成する傾向があり、サイクル特性が著しく向上するために好適である。
リチウムイオン二次電池の形態は特に限定されず、ペーパー型電池、ボタン型電池、コイン型電池、積層型電池、円筒型電池、角型電池等が挙げられる。また、前記リチウムイオン二次電池用負極材は、リチウムイオン二次電池以外にもリチウムイオンを挿入脱離することを充放電機構とする、ハイブリッドキャパシタ等の電気化学装置全般に適用することが可能である。
以下、実施例に基づき上記実施形態をより具体的に説明するが、上記実施形態は下記の実施例に制限するものではない。
[実施例1~3及び比較例1]
(1)負極材の調製
原料であるニードルコークスを株式会社奈良機械製作所製の自由粉砕機を用いてコークスを微粉砕した後、ホソカワミクロン株式会社製のターボプレックス(登録商標)を用いて風力分級することにより、以下に示す骨材を準備し、さらに以下に示す材料を原料として用いた。また、骨材及び負極材の平均粒子径、及び骨材の粒度分布の標準偏差は、レーザー回折・散乱法を利用した粒子径分布測定装置(株式会社島津製作所、SALD-3000)を用いてそれぞれ測定した。骨材の粒度分布の標準偏差は、対数スケール上で定義された標準偏差である。
・骨材1…平均粒子径14μm、粒度分布の標準偏差が0.15のニードルコークス
・骨材2…平均粒子径12μm、粒度分布の標準偏差が0.22のニードルコークス
・バインダー…タールピッチ
・分散剤…ステアリン酸
表1に示す原料である骨材、バインダー等を表1に記載の量(質量部)でニーダーを用いて混合し、混合物を得た。次いで、得られた混合物を室温で、1軸プレスにより成形して、成形物を得た。次いで、得られた成形物を窒素雰囲気中で800℃~850℃で8時間熱処理した後、2600℃~3100℃で30時間かけて黒鉛化して、黒鉛化物を得た。得られた黒鉛化物を粉砕して、実施例1~3及び比較例1の黒鉛粉末(リチウムイオン二次電池用負極材)を得た。
上記工程で得られた成形物の密度(g/cm)、黒鉛化物の密度(g/cm)及び負極材の平均粒子径(μm)、比表面積(m/g)、飽和タップ密度(g/cm)をそれぞれ表1に示す。
なお、各実施例で得られた粉砕物は、いずれも骨材の黒鉛化物である黒鉛粒子の主面が互いに非平行となるように集合又は結合した状態の二次粒子を含んでいた。
(2)負極の作製と配向性の評価
作製した負極材96質量部、スチレンブタジエンゴム(BM-400B、日本ゼオン株式会社製)1.5質量部、及びカルボキシメチルセルロース(CMC1380、株式会社ダイセル製)1.5質量部、及びカーボンブラック(SuperP、イメリスGC社製)1.0質量部を混合した後、水を加えて粘度を調整して得た組成物を集電体(厚さ10μmの銅箔)に塗布量が10mg/cmになるように塗布し、組成物層を形成した。組成物層を加圧して加圧後電極とした後、真空乾燥機を用いて130℃で8時間乾燥した。加圧は、真空乾燥後の密度が1.60g/cmとなるように行った。作製した負極について、上述した方法により配向性を評価した。
(3)評価用セルの作製
上記で得られた負極を電極面積1.54cmの円形に打ち抜き、正極として金属リチウム、電解液として1.0M LiPFを含むエチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(3/7体積比)とビニレンカーボネート(0.5質量%)の混合液、セパレータとして厚さ25μmのポリエチレン製微孔膜、及びスペーサーとして厚さ230μmの銅板を用いて作製した2016型コインセルを評価用セルとした。
(4)電池特性の評価
作製した評価用セルを用いて、初回放電容量(Ah/kg)と初回充放電効率(%)を測定した。具体的には、評価用セルを25℃に保持した恒温槽内に入れ、0.53mAで0Vになるまで定電流充電を行った後、0Vの定電圧で電流が0.026mAに相当する値に減衰するまでさらに充電し、初回充電容量を測定した。充電後、30分間の休止を入れたのちに放電を行った。0.53mAで1.5Vになるまで行い、初回放電容量を測定した。このとき、容量は用いた負極材料の質量あたりに換算した。初回放電容量を初回充電容量で割った値に100を乗じたものを初回充放電効率(%)とした。結果を表1に示す。
(5)急速充電容量維持率の評価
上記で得られた負極を電極面積2.00cmの円形に打ち抜き、正極としてコバルト酸リチウムをアルミ箔に塗布した電極、電解液として1.0M LiPFを含むエチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(3/7体積比)とビニレンカーボネート(0.5質量%)との混合液、セパレータとして厚さ25μmのポリエチレン製微孔膜、及びスペーサーとしてスプリングスペーサーを用いて2016型コインセルを作製した。このコインセルを評価用セルとした。
作製した評価用セルを用いて、急速充電試験前のエージング処理を行った。具体的には、評価用セルを25℃に保持した恒温槽内に入れ、0.92mAで4.2Vになるまで定電流充電を行った後、4.2Vの定電圧で電流が0.046mAに相当する値に減衰するまでさらに充電した。充電後、10分間の休止を入れたのちに放電を0.92mAで2.75Vになるまで行い、放電した。この充電及び放電を5サイクル繰り返した。
エージングした評価用セルを用いて、急速充電試験を行った。具体的には、評価用セルを25℃に保持した恒温槽内に入れ、0.92mAで4.2Vになるまで定電流充電を行い、充電容量(1)を測定した。充電後、10分間の休止を入れたのちに放電を行った。放電は、4.6mAで2.75Vになるまで行った。さらに、6.9mAで4.2Vになるまで定電流充電を行い、充電容量(2)を測定した。充電後、10分間の休止を入れた後に放電を4.6mAで2.75Vになるまで行った。
充電容量(2)を充電容量(1)で割った値に100を乗じたものを急速充電容量維持率(%)とした。結果を表1に示す。
(6)電池寿命の評価
前述の(5)と同様にして評価用セルの作製及び評価用セルのエージング処理を行った。エージングした評価用セルを用いて、サイクル試験を行い、電池寿命の評価を行った。具体的には、評価用セルを25℃に保持した恒温槽内に入れ、4.6mAで4.2Vになるまで定電流充電を行った後、4.2Vの定電圧で電流が0.046mAに相当する値に減衰するまでさらに充電した。充電後、10分間の休止を入れたのちに放電を4.6mAで2.75Vになるまで行い、初期放電容量を測定した。この充電と放電をさらに299サイクル繰り返し、300サイクル目の放電容量を測定した。
この300サイクル目の放電容量を初期放電容量で割った値に100を乗じたものを電池寿命維持率(%)とした。結果を表1に示す。
Figure 0007226559000001
表1に示すように、本開示の方法で作製した負極材(実施例)を用いて作製した評価用セルは、従来の製造方法(成形物の密度が高い)で製造される負極材(比較例)を用いて作製した評価用セルと比較して急速充電容量維持率及び電池寿命維持率の評価がいずれも良好であった。

Claims (6)

  1. (a)黒鉛化可能な骨材と、黒鉛化可能なバインダーとを含む混合物を得る工程と、
    (b)前記混合物を成形して成形物を得る工程と、
    (c)前記成形物を黒鉛化して黒鉛化物を得る工程と、
    (d)前記黒鉛化物を粉砕して粉砕物を得る工程と、を備え、
    前記骨材の粒度分布の標準偏差が0.20以下である、リチウムイオン二次電池用負極材の製造方法。
  2. 前記混合物が分散剤を含む請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法。
  3. 前記分散剤が脂肪酸を含む、請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法。
  4. 前記バインダーの配合量は、前記混合物に対して25質量%以下である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法により得られる負極材を用いて負極を作製する工程を備える、リチウムイオン二次電池の製造方法。
  6. 請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極材の製造方法によりリチウムイオン二次電池用負極材を製造する工程と、前記リチウムイオン二次電池用負極材を用いて負極を作製する工程と、を備える、リチウムイオン二次電池の製造方法。
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