JP7224326B2 - センサシステム、及び、センサシステムの故障検知方法 - Google Patents

センサシステム、及び、センサシステムの故障検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、センサ素子と、このセンサ素子に向けて制御電流を出力するDAコンバータと、制御電流の大きさに対応する制御電流指示値を生成してDAコンバータに入力する制御部と、を備えるセンサシステム、及び、センサシステムの故障検知方法に関する。
従来、車両等に搭載され、排気ガスの酸素濃度を検知して内燃機関の空燃比を検知する空燃比センサシステムや、排気ガス中のNOxガス濃度を検知するNOxセンサシステムなどが知られている。
従来、車両等に搭載され、排気ガスの酸素濃度を検知して内燃機関の空燃比を検知する、酸素ポンプセル及び酸素濃度検知セルの2つのセルを有するガスセンサ素子を用いた空燃比センサシステムや、上記2つのセルにNOxガス濃度を検知するセルを加えた3つのセルを有するガスセンサ素子を用いたNOxセンサシステムなどが知られている。
このようなセンサシステムの中には、処理容易化のため、従来アナログ回路を用いて行っていた制御をデジタル化し、制御部で制御電流指示値を生成し、電流DAコンバータで制御電流とし、センサ素子に入力するタイプのセンサシステムがある。例えばこのようなセンサシステムの例として、特許文献1に記載のガスセンサシステムなどが例示できる。なお、このようなセンサシステムにおいて、電流DAコンバータからセンサ素子に入力される制御電流の大きさを知りたい場合、実際に流れている制御電流を計測すること無く、デジタル値である制御電流指示値を、制御電流の大きさと見做して利用する。例えば、制御電流の大きさとして制御電流指示値をECU等に送信する。電流DAコンバータ(以下、単に、DAコンバータあるいはDACともいう)から出力される制御電流の大きさは、このDACに入力される制御電流指示値に対応しているからである。
ここで、電流DAコンバータは、入力された所定ビット数の二進数の値(バイナリーコード:例:14ビット符号あり整数)に対応した電流値を出力するタイプのDAコンバータである。また、DACの出力段は、当該DACの分解能(ビット深度,ビット数)に対応した数の、ビットに応じて重み付けした電流源とスイッチ素子(FET,トランジスタなど)とが、並列接続されている。従って例えば、12ビット符号なし整数のDAC(分解能12bit)では、12ヶ(12組)のスイッチ素子が、14ビット符号付き整数(符号1ビット+仮数部13ビット)のDAC(分解能13bit)では、出力段に、スイッチ素子及び正の電流源とスイッチ素子及び負の電流源とが13対(13組)並列に設けられている。
特開2016-70882号公報
ところで、このDACの出力段をなすスイッチ素子のいずれかが故障する場合があり得る。具体的には、各ビットに対応した出力段のスイッチ素子のうち、いずれかのスイッチ素子が、常時オンとなる不具合(以下、「オン故障」ともいう)、あるいは常時オフとなる不具合(以下、「オフ故障」ともいう)を生じることがある。この場合、故障したスイッチ素子に対応するビット(桁)に対応した大きさの分だけ、DACから出力される制御電流が異常な値となる。例えば4ビット符号なし整数のDACで説明する。
例えば、DACに(0000),(0010),(1110)の順に制御電流指示値が入力された場合、DACに故障のない場合、出力される制御電流の大きさは、「0,2,14」の値に対応した大きさとなる。しかし、例えば、第3ビット(最下位ビットから数えて3つ目のビット。以下、第nビットとは、最下位ビットから数えてn番目のビットを指すこととする。)に対応するスイッチ素子が「オン故障」していた場合、DACは、あたかも(0100),(0110),(1110)の順に制御電流指示値が入力されたかのように振る舞う、即ち、「4,6,14」の値に対応した大きさの制御電流を出力する。なお、故障している第3ビットが「1」となるコード(例:上述の(1110))が入力された場合には、あたかも正しい制御電流が出力されているように見える。一方これとは逆に、例えば、第3ビットに対応するスイッチ素子が「オフ故障」していた場合には、上述と「オン故障」とは逆となり、あたかも(0000),(0010),(1010)の順に制御電流指示値が入力されたかのように振る舞う。即ち、「0,2,10」の値に対応した大きさの制御電流を出力する。
しかしながら、特許文献1に記載されたセンサシステムでは、DACの出力段をなすスイッチ素子のいずれかが故障(以下、オン故障、オフ故障を併せて「ビット故障」ともいう)した場合でも、これを検知することはできなかった。DACに入力され、ECUなどに送信される制御電流指示値は、DACの故障の有無に拘わらず、正常な値だからである。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、センサ素子と、これに向けて制御電流を出力するDAコンバータと、制御電流指示値を生成してDAコンバータに入力する制御部と、を備え、DAコンバータの故障を検知できるセンサシステム、及び、センサシステムの故障検知を提供する。
その一態様は、制御電流が入力されるセンサ素子と、前記センサ素子に向けて前記制御電流を出力するDAコンバータと、前記制御電流の大きさに対応する制御電流指示値を生成し、前記DAコンバータに前記制御電流指示値を入力する制御部と、を備えるセンサシステムであって、前記DAコンバータに入力する、最初に生成する先頭検査電流指示値から最後に生成する最終検査電流指示値まで、1LSBの大きさずつ変化前記させた検査電流指示値を予め定めた生成周期毎に順に生成する指示値生成部と、前記検査電流指示値が入力された前記DAコンバータから出力された検査電流の検査電流値を検知する検査電流検知部と、前記DAコンバータに前記検査電流指示値が入力されたことにより、前記検査電流検知部で検知されると見込まれる前記検査電流値の見込み値である検査電流見込み値を算出する見込み値算出部と、同じ前記検査電流指示値に対応して、検知された前記検査電流値と算出された前記検査電流見込み値との差分値を取得する差分値取得部と、順次得られた前記差分値の時間変化の周波数解析により、前記DAコンバータのビットについての故障を検知する故障検知部と、を備えるセンサシステムである。
また、他の態様は、制御電流が入力されるセンサ素子と、前記センサ素子に向けて前記制御電流を出力するDAコンバータと、前記制御電流の大きさに対応する制御電流指示値を生成し、前記DAコンバータに前記制御電流指示値を入力する制御部と、を備えるセンサシステムの故障検知方法であって、最初に生成する先頭検査電流指示値から最後に生成する最終検査電流指示値まで、1LSBの大きさずつ変化させた検査電流指示値を予め定めた生成周期毎に順に生成する指示値生成ステップと、前記検査電流指示値を前記DAコンバータに順次入力する入力ステップと、前記DAコンバータから出力された検査電流の検査電流値を検知する検査電流検知ステップと、前記DAコンバータに前記検査電流指示値が入力されたことにより、前記検査電流検知ステップで検知されると見込まれる前記検査電流値の見込み値である検査電流見込み値を算出する見込み値算出ステップと、同じ前記検査電流指示値に対応して、検知された前記検査電流値と算出された前記検査電流見込み値との差分値を取得する差分値取得ステップと、順次得られた前記差分値の時間変化の周波数解析により、前記DAコンバータのビットについての故障を検知する故障検知ステップと、を備えるセンサシステムの故障検知方法である。
前述のセンサシステム及びセンサシステムの故障検知方法では、通常は制御部から制御電流指示値が入力されるDAコンバータに、制御電流指示値に代えて、指示値生成部で1LSBの大きさずつ変化させて生成周期毎に生成した検査電流指示値を順に入力し、これに応じた検査電流を出力させる。但し、検査電流指示値が制御電流指示値に等しい場合も許容される。そして、検査電流検知部で、実際に流れている検査電流の値を検知する。一方、見込み値算出部では、検査電流検知部で検知されると見込まれる検査電流値の検査電流見込み値を算出する。さらに、差分値取得部で検査電流値と検査電流見込み値との差分値を取得する。
DACが正常な場合には、検査電流値と見込み検査電流値との間に差は生じず、差分値は0(ノイズを無視できる理想的な場合)あるいは0近傍の計測誤差内の微小値となる。これは、1LSBの大きさずつ変化させた検査電流指示値を生成周期毎に順にDACに入力する場合でも同じである。即ち、差分値は時間が経過しても0のまま或いは0近傍の計測誤差内の微小値となる。なお以下では、0または0近傍の計測誤差内の微小値を、「0±」と表現する、例えば、「差分値は0±となる」などと表現することとする。
しかし、DACのいずれかのビットをなす電流源をオン/オフするスイッチ素子が「ビット故障」している場合がある。即ち、DACが例えば符号無し正電流DAコンバータである場合には、各ビットをなす正電流源のスイッチ素子が、ビット故障している場合がある。また、DACが符号付きDAコンバータである場合には、各ビットをなす正電流源側又は負電流源側のスイッチ素子が、ビット故障している場合がある。
これらの場合には、1LSBの大きさずつ変化させた検査電流指示値を生成周期毎に順にDACに入力すると、ビット故障しているビット(以下、このビットを「故障ビット」ともいう)が「1から0」及び「0から1」に変化するタイミングが周期的に現れるので、検査電流値と見込み検査電流値との差分値を取り、この差分値の時間変化を見ると、この差分値が、0±を取る期間と所定の値を取る期間とが交互に周期的に現れることになる。つまり、所定の周期を持った方形波パルスが得られることになる。そこで、方形波パルスを周波数解析して、方形波パルスの基本周波数(あるいは基本周期)を得れば、その基本周波数により、どのビットがビット故障しているかを検知できる。かくして、DACのビット故障の有無、故障ビットの特定などDACの故障を検知することができるセンサシステム、及び、故障を適切に検知できるセンサシステムの故障検知方法となる。
なお、故障ビットが複数有る場合には、差分値の時間変化で得られる方形波パルスの形が複雑になる。この場合にも、その周波数解析により、方形波パルスに含まれる各周波数成分を検討することで、複数の故障ビットを検知するが可能な場合がある。
また、差分値の正負を判定すれば、当該故障bitが「オン故障」であるか「オフ故障」であるかも判定することができる。
ここで、「最初に生成する先頭検査電流指示値から最後に生成する最終検査電流指示値まで、1LSBの大きさずつ変化させた検査電流指示値」を順に生成するとは、例えば、DACが、例えば符号付き12ビットDAコンバータであり、最上位ビット(MSB)を符号ビットとし、分解能(ビット深度)が11ビットの場合において、例えば(000000001000)から(000011111111)まで、1LSBの大きさずつ増加させて、(000000001000),(000000001001),(000000001010),…,(000011111111)の順に検査電流指示値を生成することをいう。この場合において、「先頭検査電流指示値」は(000000001000)であり、「最終検査電流指示値」は(000011111111)である。
なお、故障を検知したいビット(例えば第3ビット)あるいはビットの範囲(例えば第1~第4ビットの範囲)に応じて、指示値生成部において、特定のビットあるいは特定の範囲のビットが故障しているかどうかの検知に適した「先頭検査電流指示値から最終検査電流指示値まで、1LSBの大きさずつ変化させた検査電流指示値」の列を生成すると、検査時間を短縮できて好ましい。
また、故障検知部における差分値の時間変化の周波数解析の手法としては、FFT(高速フーリェ変換)解析を採用することができる。
なお、「1LSBの大きさずつ順に変化させた検査電流指示値」の列として、(000000000000),(000000000001),(000000000010),…,(111111111111)というように、1クロック分の期間を生成周期とし、クロック毎に1LSBの大きさずつ変化(上昇あるいは減少)する検査電流指示値を生成することができる。また、(000000000000),(000000000000),(000000000000),(000000000001),(000000000001),(000000000001),(000000000010),…というように、複数クロック毎(上記では3クロック毎)に1LSBの大きさずつ変化(上昇あるいは減少)させる検査電流指示値の列を用いても良い。この場合には、3クロック分の期間が生成周期に該当する。
さらに、検査電流検知部で、検査電流の検査電流値を検知するには、検査電流を流した抵抗値が既知の電流変換抵抗に発生した電圧を、ADコンバータで読み取って検査電流値を得るとよい。
また、DACに入力される検査電流指示値の全ビット(符号付き整数を用いる場合には、符号ビット(最上位ビット)以外の全ビット)を、最下位ビット(LSB)に近い下位ビット群と最上位ビットに近い上位ビット群に分ける(例えば、符号ビット以外の全13ビットを第1~第7ビットの群と第8~第13ビットの群に分ける)。そしてこのうち、下位ビット群に属するビット(例えば、上述の例では第1~第7ビットの群に属するビット)ついて、本技術を用いて故障検知を行うようにすると良い。
即ち、上述のセンサシステムであって、前記故障検知部で故障を検知する前記ビットは、前記DAコンバータのうち下位ビット群に属するビットであるセンサシステムとすると良い。
或いは、上述のセンサシステムの故障検知方法であって、前記故障検知ステップで故障を検知する前記ビットは、前記DAコンバータのうち下位ビット群に属するビットであるセンサシステムの故障検知方法とすると良い。
DACのうち下位ビット群に属するビットのスイッチ素子がビット故障している場合には、本来得られるはずの電流値と実際に得られた電流値との差が小さいため、故障検知にあたってノイズの影響を受けやすい。このため、本来得られるはずの電流値と実際に得られた電流値との差を1,2回程度検知するだけでは、確実にビット故障(オン故障あるいはオフ故障)の有無を判定することが難しい場合がある。
これに対し、本技術により、下位ビット群に属するビットの故障を検知すれば、周波数解析により周波数を検知できるほどに、本来得られるはずの電流値と実際に得られた電流値との差を相当回数得た上で、周波数解析を行うことができ、ノイズの影響を抑制して適切に故障の有無を検知することができる。
なお、下位ビット群に属するビットのうちでも、特に、本来得られるはずの電流値と実際に得られた電流値との差が小さくなってノイズの影響を受けやすい、第1ビット(最下位ビット)あるいは第2ビットについて、ビット故障の有無を検知するのに、本技術を用いるのが好ましい。
さらに前述のいずれかのセンサシステムであって、前記センサ素子は、センサ電圧を生じるセンサ出力端子を有し、前記センサ出力端子に生じる前記センサ電圧を、順次、センサ電圧値に変換するADコンバータを備え、前記制御部は、前記センサ電圧値を用いたPID演算により、前記制御電流指示値を生成するPID演算部を有し、前記指示値生成部は、前記制御部の前記PID演算部に、前記センサ電圧値に代えて、予め定めた入力定数値を入力させる入力部と、前記PID演算部における前記PID演算のP項の係数Pc及びD項の係数Dcを0に定めると共に、I項の係数Icを前記PID演算部から1LSBずつ順に変化した前記検査電流指示値が出力される大きさに定める、検査時係数設定部と、を有するセンサシステムとすると良い。
あるいは前述のいずれかのセンサシステムの故障検知方法であって、前記センサシステムのうち、前記センサ素子は、センサ電圧を生じるセンサ出力端子を有し、前記センサ出力端子に生じる前記センサ電圧を、センサ電圧値に順次変換するADコンバータを備え、前記制御部は、前記センサ電圧値を用いたPID演算により、前記制御電流指示値を生成するPID演算部を有しており、前記指示値生成ステップは、前記制御部の前記PID演算部に、前記センサ電圧値に代えて、予め定めた入力定数値を入力すると共に、前記PID演算のP項の係数Pc及びD項の係数Dcを0と定めると共に、I項の係数Icを前記PID演算部から1LSBずつ順に変化した前記検査電流指示値が出力される大きさに定め、前記PID演算部に前記検査電流指示値を順次生成させるセンサシステムの故障検知方法とすると良い。
これらのセンサシステム及びセンサシステムの故障検知方法では、センサの制御のために、制御部のPID演算部でセンサ電圧値を用いてPID演算をし、制御電流指示値を生成する。これに加え、指示値生成部では、センサ電圧値に代えて予め定めた入力定数値や、各係数Pc等の変更などによってPID演算部で検査電流指示値を生成する。このため、PID演算部4C2での演算とは別に、検査電流指示値Chcmdを生成するための回路等を設けなくても済む上、容易に1LSBの大きさずつ順に変化する検査電流指示値を得ることができる。
さらに、上述のいずれかに記載のセンサシステム1の故障検知方法であって、前記センサシステム1が搭載された内燃機関ENGの停止中に実行するセンサシステム1の故障検知方法とすると良い。
本技術では、上述の故障検知方法を、センサシステムが搭載された内燃機関の稼働中(例えば、内燃機関を搭載した車両の運転中)ではなく、内燃機関の停止中に実行するので、内燃機関の稼働に影響を与えること無く、センサシステムの故障検知を行うことができる。
実施形態に係るガスセンサシステムを車両の内燃機関の制御に用いた場合の全体構成を示す説明図である。 実施形態に係るガスセンサシステムの概略構成を示す説明図である。 実施形態に係るガスセンサシステムのガス検知部のうち、センサ素子部の概略構成を示す説明図である。 実施形態に係り、DACの故障検知の処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態に係るガスセンサシステムにおいて、DACが正常な場合、及び、出力段のうち第1ビットの正電流源側がオン故障あるいはオフ故障した場合の、指示したポンプ電流Ip及び検査電流Ichと、実際に得られるポンプ電流Ip及び検査電流Ichとの関係を示すグラフである。 図5の場合において得られる差分値の時間変化を示すグラフである。
(実施形態)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るガスセンサシステム1を車両の内燃機関の制御に用いた場合の全体構成を示す図である。また、図2は、ガスセンサシステム1の概略構成を示す図である。
このガスセンサシステム1は、車両(図示しない)のエンジンENGの排気管EPに装着されるガス検知部3と、このガス検知部3に配線L1~L5を介して接続し、このガス検知部3を制御するセンサ制御回路部4を包含すると共に、CPU5を内蔵し、車両やエンジンENGの電子制御を行うECU2とを備える。このECU2(CPU5)は、接続バス2Bを介して、車両のCANバスCBに接続されており、他のECUや各種センサ、アクチュエータとデータの送受信が可能となっている。
このうち、ガス検知部3及びセンサ制御回路部4は、排気ガスEG(被測定ガス)中の酸素濃度(空燃比)をリニアに検知して、内燃機関における空燃比フィードバック制御に用いる空燃比センサ(全領域空燃比センサ)である。
このうち、ECU2に収容されたセンサ制御回路部4は、同じくECU2に収容されたCPU5と、後述するように、センサ制御回路部4の端子4T6とCPU5のデジタル入力端子5Dをと結ぶ接続配線6などを介して、酸素濃度(空燃比)を示す制御電流指示値Ipcmdや、検査電流指示値Chcmd(n)などのデータを送受信する。
このセンサ制御回路部4は、ASIC(Application Specific IC)により構成されており、ガス検知部3に設けたセンサ素子部3Sを制御し、酸素濃度(空燃比)等を検知する制御部4C、DAコンバータ42、基準電位生成回路43、第2ADコンバータ44、微少電流供給回路45及び、ガス検知部3に設けたヒータ部30を制御するヒータ部制御回路49などを備えている。
まず、ガス検知部3の構成について説明する。図3は、ガス検知部3の概略構成を示す説明図である。ガス検知部3は、酸素ポンプセル14と、多孔質層18と、酸素濃度検知セル24とを、この順に積層した積層体である。そして、このセンサ素子部3の一方側(図3では下方)には、さらにヒータ部30も積層されている。
酸素ポンプセル14は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体からなる電解質層14cを基体とし、その両面に一対の電極12,16が形成されている。同様に、酸素濃度検知セル24も、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体からなる電解質層24cを基体とし、その両面に一対の電極22,28(多孔質電極)が形成されている。
電解質層14cと電解質層24cとの間には、多孔質層18が挟まれている。多孔質層18の拡がり方向の内部(図3において左右方向の内側)には、この多孔質層18と電解質層14cと電解質層24cとによって囲まれ、多孔質層18を介して内部に排気ガスEGを導入可能な中空の測定室20が形成されている。なお、多孔質層18は、測定室20内に排気ガスEGを流入させると共に、その流入速度を制限する拡散律速層である。
この測定室20内には、酸素ポンプセル14の第2ポンプ電極16及び酸素濃度検知セル24の第2検知電極22が露出している。これらの電極16,22は、互いに電気的に導通されると共に、センサ素子部3SのCOM端子CTに接続している。また、酸素ポンプセル14の第1ポンプ電極12はIp+端子IPTに接続し、酸素濃度検知セル24の第1検知電極28はVs+端子VSTに接続している。
また、酸素ポンプセル14の第1ポンプ電極12の全体は、第1ポンプ電極12の被毒を抑制する保護層15によって覆われている。保護層15は、多孔質のセラミック等によって形成されており、この保護層15を通じて、排気ガスEGは第1ポンプ電極12に到達し得る。
ヒータ部30は、酸素濃度検知セル24の電解質層24cに重ねて積層されており、導体で形成されたヒータ抵抗37を、一対のアルミナシート33,35で挟んだ構成を有している。ヒータ抵抗37は、ヒータ端子H1,H2に接続している。このヒータ部30に通電して、センサ素子部3Sの温度を高めることによって、センサ素子部3Sの電解質層14c,24cを活性化させる。これにより、酸素イオンが電解質層14c,24c中を移動できるようになる。逆に、車両の始動時(コールドスタート時)など、センサ素子部3Sの温度が十分高くなるまでは、電解質層14c,24cが活性化しておらず、酸素イオンが電解質層14c,24c中を移動できない(ポンプ電流Ipが流れない高抵抗の)状態となっている。
また、ヒータ部30のアルミナシート33は、酸素濃度検知セル24の第1検知電極28の全体を覆うことによって、第1検知電極28を封止している。このため、第1検知電極28(多孔質電極)の内部の空間(孔)は、基準酸素室26を構成しており、内部酸素基準源として機能する。
次いで、図2を参照しつつ、ガスセンサ2のセンサ制御回路部4について説明する。ECU2に収容されたセンサ制御回路部4は、端子4T1~4T5を有しており、これらの端子4T1等は、ECU2の端子T1~T5及び第1配線L1~第5配線L5を介して、ガス検知部3のセンサ素子部3Sの各端子IpT等、及びヒータ部30のヒータ端子H1,H2に接続している。
センサ制御回路部4は、制御部4Cのほか、端子4T1を通じて第1端子T1に接続するDAC42、端子4T2を通じて第2端子T2に接続する基準電位生成回路43、及び、端子4T3を通じて第3端子T3に接続するA/Dコンバータ44及び微少電流供給回路45を有している。このうち、DAC42は、制御部4Cのうち、後述するPID演算部4C2から入力された制御電流指示値Ipcmdに従った大きさのポンプ電流Ipを、第1端子T1及びセンサ素子部3SのIPT端子を経由して、センサ素子部3Sの酸素ポンプセル14に流す。また、基準電位生成回路43は、オペアンプを利用したバッファ回路によって、基準電位Vref(本例では2.5V)を生成し、第2端子T2及びセンサ素子部3SのCOM端子CTを経由して、第2ポンプ電極16及び第2検知電極22に印加する。第2ADコンバータ44は、酸素濃度検知セル24の第2検知電極22と第1検知電極28との間に生じる検知セル電圧(センサ電圧)Vsを、センサ素子部3SのVS+端子VST及び第3端子T3を介して検知し、これをAD変換して、検知セル電圧値Vsvとして制御部4Cに入力する。なお、端子4T3と第2ADコンバータ44との間には、酸素濃度検知セル24に一定の微小電流Icp(=20μA)や、内部抵抗を検知するための電流を流すDAコンバータ(DAC)からなる微少電流供給回路45の出力も接続している。酸素濃度検知セル24へ流す微小電流Icpは、酸素濃度検知セル24に対して、測定室20内の酸素を第1検知電極28(多孔質電極)に汲み入れる作用をする。これにより、基準酸素室26は内部酸素基準源として機能する。
制御部4Cは、酸素濃度検知セル24にこのような一定の微小電流Icpを流しつつ、酸素濃度検知セル24の両端に発生する検知セル電圧Vs(第2ADコンバータ44で検知する第3端子T3と第2端子T2の電位差)が所定の電圧になるように、酸素ポンプセル14に流すポンプ電流Ipの大きさを制御する。これにより、多孔質層18を通じて測定室20に導入された排気ガスEG中の酸素濃度が所定の濃度になるように、ポンプセル14による測定室20への酸素イオンの汲み入れまたは汲み出しが行われる。
この制御に当たり、制御部4Cでは、デジタル方式によるPID制御を行う。このPID制御により制御される酸素ポンプセル14に流すポンプ電流Ipの電流値及び電流の方向は、多孔質層18を通じて測定室20内に導入される排気ガスEG中の酸素濃度(空燃比)に応じて変化する。このため、ポンプ電流Ipの大きさから排気ガスEG中の酸素濃度を検知することができる。また、センサ制御回路部4は、酸素濃度検知セル24に発生する検知セル電圧Vsが所定の電圧になるように、酸素ポンプセル14に流すポンプ電流IpをPID制御によるフィードバック制御することで、ガスセンサ2(センサ素子部3S)の駆動制御を行う。
加えて、センサ制御回路部4のヒータ部制御回路49は、端子4T4,4T5に接続しており、これら端子4T4,4T5は、第4端子T4及び第5端子T5、及び、第4配線L4及び第5配線L5を介して、センサ素子部3Sのヒータ部30のヒータ端子H1,H2に接続している。また、ヒータ部制御回路49は、制御部4Cに接続しており、制御部4Cの指示により、ヒータ部30への通電のオンオフをPWM制御する。なお、制御部4Cによる、ヒータ部30のPWM制御の詳細については、説明を省略する。
また、センサ制御回路部4のうち、端子4T2と端子4T3との間には、第3スイッチSW3が接続されている。この第3スイッチSW3は、通常はオフ(開放)されているが、後述するDAC42の故障検査の時点では、オンにされてこれらの間を短絡し、第2ADコンバータ44に入力される検知セル電圧Vsを強制的にゼロとする。
センサ制御回路部4におけるPID制御によるフィードバック制御の詳細について説明する。図2に示すように、センサ制御回路部4には、端子4T2,4T3及び第2端子T2と第3端子T3を通じて、酸素濃度検知セル24の検知セル電圧Vsが入力され、これを第2ADコンバータ44でデジタルのセル電圧値Vsvに順次変換する。
制御部4Cに入力されたセル電圧値Vsvは、差分部4C4において、目標Vs値入力部4C3で保持している目標Vs値OVsとの差分(ΔVs=OVs-Vsv:目標に対する偏差)が算出される。そして、この目標Vs値OVsとセル電圧値Vsvとの差分である差分値ΔVs(…,ΔVs(n-1),ΔVs(n),ΔVs(n+1),…。なお、nは自然数である。)が、クロック毎に、順次、PID演算部4C2に入力される。
PID演算部4C2は、P項を算出する比例演算部4C2P、I項を算出する積分演算部4C2I、及び、D項を算出する微分演算部4C2D、及び、これらの和を得る加算部4C2Aを有している。各演算部4C2P等は、演算に用いる比例係数Pc、積分係数Ic、及び微分係数Dcを保持する係数保持部4C2PC,4C2IC,4C2DCを有している。
このうち、比例演算部4C2Pでは、差分値ΔVs(n)に比例係数Pcを乗じた値が算出される。積分演算部4C2Iでは、差分値ΔVs(n)に積分係数Icを乗じた値と、前回得たI項Iout(n-1)との和が算出される。また、微分演算部4C2Dでは、今回の差分値ΔVs(n)から前回得た差分値ΔVs(n-1)を引いた差に微分係数Dcを乗じた値が算出される。PID演算値J(n)は、これらP項、I項、D項の和であり、差分値ΔVs(n)等を用いて記載すると、下記式(1)である。
J(n)=Pout(n)+Iout(n)+Dout(n) …(1)
なお、Pout(n)=Pc・ΔVs(n)
Iout(n)=Ic・ΔVs(n)+Iout(n-1)
Dout(n)=Dc・(ΔVs(n)-ΔVs(n-1))
制御部4Cは、このようにして得られた14ビット符号付き整数のPID演算値J(n)を、制御電流指示値Ipcmdとして、DAC42に入力する。DAC42では、制御電流指示値Ipcmdに応じた大きさで正または負のアナログのポンプ電流(制御電流)Ipを、酸素ポンプセル14に向けて出力する。かくして、センサ素子部3Cは、センサ制御回路部4の制御部4Cによって、PID制御によるフィードバック制御がなされる。
なお、この制御電流指示値Ipcmdは、DAC42から出力されるポンプ電流(制御電流)Ipの大きさ、即ち、排気ガスEGの酸素濃度(空燃比)を示している。そこで、制御電流指示値Ipcmdは、別途、端子4T6、接続配線6、及びデジタル入力端子5Dを通じて、CPU5に入力され、エンジンENGの制御などに用いられるほか、入出力端子5E,第6端子T6及び接続バス2Bを通じて、CANバスに送出され、他の機器に送信される。
前述したように、本実施形態に用いる電流DAコンバータ42は、入力された所定ビット数のバイナリーコード(例えば14ビット符号あり整数)に対応した電流値を出力するタイプのDAコンバータである。このDAC42に入力する制御電流指示値Ipcmdなどの指示値は、符号-仮数部の形式で表示され、最上位ビット(MSB、例えば、第14ビット)は符号ビットであり、「0」の場合は正の値を、「1」の場合は負の値を示す。一方、仮数部をなす下位側の13ビット分の符号を用いて、2の補数表示によって数値(絶対値)が示される。
DAC42の出力段には、当該DAC42のビット深度(13ビット)に対応して、各々のビットBIに応じて重み付けした正電流を出力する正電流源とこれに直列に接続して正電流を断続する正スイッチ素子と、各々のビットBIに応じて重み付けした負電流を出力する負電流源とこれに直列に接続して負電流を断続する負スイッチ素子の一対が、合計13対(13組)並列に接続されている。
なお、各々のビットBIに対応する各電流源を断続するスイッチ素子は、いずれも、入力される制御電流指示値Ipcmd、検査電流指示値Chcmdにおける符号ビット(最上位ビット)に応じて作動が選択される。
ここで、DAC42に入力する符号をなす各ビットBIを、符号ビットを除いて、上位ビット群BUと下位ビット群BLとに分ける。例えば、符号付き2Mビットの符号のうち、符号ビットを除く2M-1ビットを、第1ビット(最下位ビット)に近い第1ビットから第Mビット(Mth bit)までの下位ビット群BLと、最上位ビットの第2Mビットに近い第M+1ビット(M+1th bit)から第2M-1ビット(2M-1th bit)までの上位ビット群BUとに分ける(本実施形態では、13ビットを第1~第7ビットの下位ビット群BLと第8~第13ビットの上位ビット群BUに分ける)。本実施形態では、このうち、下位ビット群BLに属する各ビットBI(具体的には、第1~第7ビット)について、ビット故障の有無を検知する。
次いで、DAC42が故障した場合の、ポンプ電流Ipの挙動について説明する。前述したように、DAC42は、入力された所定の分解能(ビット深度、本実施形態では13bit)のバイナリーコード、具体的には、14bit符号付き整数で表される制御電流指示値Ipcmdに応じて、アナログの正負のポンプ電流Ipを出力する。しかしながら、このDAC42が故障する場合がある。その故障モードとして、DAC42の出力段のうち各ビットに対応した正電流源あるいは負電流源の出力をオンオフするスイッチ素子のいずれかが、常時オンとなる「オン故障」、あるいは常時オフとなる「オフ故障」が生じることがある。すると、故障したスイッチ素子に対応したビット(桁)に対応した大きさだけ、ポンプ電流Ipの大きさが異常となる場合が生じる。図5は、DAC42に出力を指示した(本来得られるはずの)ポンプ電流Ipを横軸とし、DAC42で実際に得られるポンプ電流Ipを縦軸として、両者の関係を示すグラフであり、原点から右上に階段状に延びる太い実線はDAC42が正常な場合を示す。また、破線は第1ビットの正スイッチ素子が常時オンとなる「オン故障」した場合を、一点鎖線は同じ第1ビットの正スイッチ素子が常時オフとなる「オフ故障」した場合を示す。
図5では、符号ビット(最上位ビット)が0とされた、0または正の値の範囲を示しており、13ビットの仮数部で示される整数(0~8191)の範囲を、DAC42で出力するポンプ電流Ipあるいは検査電流Ichの電流値0~8000μAの範囲に対応させた場合のグラフのうち、原点付近の一部(電流値0~約9μAの範囲)についてのみ拡大して示している。
また、図5では、1LSBの大きさに対応する出力電流Io(具体的にはIo=0.98μA)の整数倍である、0,0.98,1.96,2.94,3.92,…(μA)の位置に縦目盛り線を設けている。これらの電流値は、電流値の下方に示す14ビットの指示値の第1ビットの符号が、「0から1」又は「1から0」に切り替わる電流値に対応している。
この図5に示すグラフからも理解できるように、破線で示す「オン故障」の場合も、一点鎖線で示す「オフ故障」の場合も、ポンプ電流Ip(制御電流指示値Ipcmd)の大きさを増加あるいは減少させると、実際のポンプ電流Ipが正常時と同じ値になる場合と、実際のポンプ電流Ipが正常時のポンプ電流から大きく離れる場合とが交互に生じる。例えば、図5に示すように、第1ビットの正スイッチ素子が「オン故障」している場合において、制御電流指示値Ipcmdの第1ビットの符号が1である場合には、破線で示すように、太い実線で示す正常な場合と同じ大きさのポンプ電流Ipが出力される。一方、制御電流指示値Ipcmdの第1ビットの符号が0である場合には、正常な場合よりも大きなポンプ電流Ipが出力される。第1ビットに対応する正電流源が出力する電流分だけ過剰なポンプ電流Ipが出力されるからである。これとは逆に、第1ビットの正スイッチ素子が「オフ故障」している場合には、一点鎖線で示すように、制御電流指示値Ipcmdの第1ビットの符号が0である場合には、太い実線で示す正常な場合と同じ大きさのポンプ電流Ipが出力される。一方、制御電流指示値Ipcmdの第1ビットの符号が1である場合には、正常な場合よりも小さなポンプ電流Ipが流される。第1ビットに対応する正電流源が出力するはずの電流分が不足したポンプ電流Ipが出力されるからである。このため、図5に示すように、実際のポンプ電流Ipと、正常時のポンプ電流Ip即ち指示したポンプ電流Ipとに生じる差分値DIchの大きさは、第1ビットのみが1である2Mビット(具体的には14ビット)のバイナリーコード(00000000000001)に対応する出力電流Io=0.98μA一定である。
そこで本実施形態では、DAC42の故障を検知するため、制御電流指示値Ipcmdに代えて、DAC42に入力する検査電流指示値Chcmdを、以下のような値として、DAC42の故障を検知する。即ち、14ビットの検査電流指示値Chcmdとして、例えば、(00000000000000),(00000000000001),(00000000000010),…,(00000001111111)というように、先頭検査電流指示値Chcmds(例えば、(00000000000000))から最終検査電流指示値Chcmdf(例えば、(00000001111111))まで、1LSBの大きさずつ順に変化させた検査電流指示値Chcmd(n)を、生成周期Tc毎に生成して、DAC42に入力する。なお、後述するように、このような生成周期Tc毎の検査電流指示値Chcmd(n)の生成は、制御部4Cのうち指示値生成部47(具体的には、PID演算部4C2等)で行う。
すると、DAC42が故障していない場合には、図5において太い実線で示すように、DAC42から、先頭検査電流指示値Chcmds(例えば、(00000000000000):0μAに対応)から最終検査電流指示値Chcmdf(例えば、(00000001111111):124μAに対応)まで、階段状かつ直線的に上昇する検査電流Ichが出力される。このように、DAC42に、検査電流指示値Chcmd(n)を入力して検査電流Ichを出力させた場合でも、指示した検査電流Ichと実際に流れる検査電流Ichとの関係は、図5に示す関係となる。また、1LSBの大きさずつ順に変化させた検査電流指示値Chcmd(n)を生成周期Tc毎に生成することから、図5における横軸を、下段に示すように、時間tの経過を示す横軸とし、図5を、DAC42で実際に得られる検査電流Ichの時間変化のグラフとしても理解することができる。この場合、第1ビットが「0から1」又は「1から0」に切り替わるタイミングは、生成周期Tc毎に到来する。
そこで、実際の検査電流Ichと指示した検査電流Ichとに生じる差分値DIchを算出すると、その時間変化は、図6に示す結果となる。即ち、太い実線で示す正常な場合には、いずれのタイミングにおいても、差分値DIchは0または計測誤差内の微小値(差分値DIch=0±)となる。しかし、第1ビットに対応する正スイッチ素子が「オン故障」(破線)又は「オフ故障」(一点鎖線)している場合には、時間tがTc分経過する毎に、差分値DIchが、0μAと0.98μA(又は0μAと-0.98μA)とを交番する、基本周期TB(=2Tc)、基本周波数Fdi(=1/TB=1/2Tc)の方形波パルスの波形となる。
なお、図5及び図6では、14ビット符号付き整数のバイナリーコードの制御電流指示値Ipcmdあるいは検査電流指示値Chcmd(n)を入力するDAC42において、第1ビットの正電流源側の正スイッチ素子が「オン故障」又は「オフ故障」した場合について記載した。
しかし、容易に理解できるように、符号ビットを除く仮数部をなすビットBI(第1ビットから第13ビットのいずれか)に対応する正スイッチ素子が「オン故障」又は「オフ故障」した場合でも、同様な結果となる。
但し、第1ビットから第13ビットのいずれが故障ビットであるかに応じて、差分値DIchの大きさ、及び、基本周期TB及び基本周波数Fdiの大きさが異なる。例えば、第4ビットに対応する正スイッチ素子が「オン故障」又は「オフ故障」している場合には、時間tが生成周期Tc分経過する毎に、差分値DIchが、0μAと7.8μA(又は0μAと-7.8μA)とを交番する、基本周期TB(=16Tc)、基本周波数Fdi(=1/TB=1/16Tc)の方形波パルスの波形となる。
従って、差分値DIchの時間変化(方形波パルス)を取得し、周波数解析によって、その基本周波数Fdi(=1/TB)あるいは基本周期TBを得れば、DAC42のどのビットに対応する正スイッチ素子が「オン故障」あるいは「オフ故障」しているのかを検知することができる。
なお、図5及び図6では、DAC42において、仮数部をなす第1ビットの正スイッチ素子が「オン故障」又は「オフ故障」した場合について記載した。
しかし、DAC42において、第1ビットに対応する負スイッチ素子が「オン故障」又は「オフ故障」した場合についても同様に考えることができる。さらに敷衍して、DAC42に負の検査電流指示値Chcmdを入力して、負の検査電流Ichを出力させる。この場合にも、図6と同様に、差分値DIchの時間変化を得ることができるので、差分値DIchの時間変化(方形波パルス)を取得し、周波数解析によって、その基本周波数Fdiあるいは基本周期TBを得れば、DAC42のどのビットに対応する負スイッチ素子が「オン故障」あるいは「オフ故障」しているのかを検知することができる。
以上の知見の下、本実施形態のガスセンサシステム1では、前述のPID演算部4C2を含む指示値生成部47において、上述の検査電流指示値Chcmd(n)の列を生成する。この指示値生成部47は、具体的には、センサ制御回路部4において、第2端子T2と第3端子T3(端子4T2と端子4T3)との間を短絡する短絡スイッチSW3、制御部4Cのうち、定数入力部4C5、PID演算部4C2、検査時係数設定部4C6などを含む。
そして、電流コンバータ42の検査を行うべく、検査電流指示値Chcmd(n)を順に生成するに当たっては、短絡スイッチSW3をオンとして、第2ADコンバータ44に入力される検知セル電圧Vsを強制的にゼロとする。これにより、第2ADコンバータ44の出力である検知セル電圧値Vsvもゼロにされる(Vsv=0)。
一方、定数入力部4C5の切替部4C5Kを切り換えて、目標Vs値入力部4C3に代えて、定数部4C5Cを差分部4C4に接続する。これにより、PID演算部4C2に、センサ電圧値Vsvに代えて、予め定めた入力定数値N1=1(1LSBの大きさずつ増加させる場合)又はN2=-1(1LSBの大きさずつ減少させる場合)を入力させる。すると、差分部4C4から出力される差分値ΔVs(n),ΔVs(n+1),…も、ΔVs(n)=ΔVs(n+1)=N1=1、又はΔVs(n)=ΔVs(n+1)=N2=-1に固定される。
加えて、PID演算部4C2における各係数保持部4C2PC,4C2IC,4C2DCに保持している比例係数Pc、積分係数Ic、及び微分係数Dcを、検査時係数設定部4C6により変更する。具体的には、前述の式(1)における各係数を、Pc=0、Ic=1、Dc=0に変更する。すると、前記した式(1)は、J(n)=Iout(n)=ΔVs(n)+Iout(n-1)となる。ここで、J(n-1)=Iout(n-1)であるので、式(1)は、J(n)=ΔVs(n)+J(n-1)となる。
さらに、順序を示す数nをリセットしてn=1とし、PID演算値の初期値J(0)及びI項の初期値Iout(0)を所定の値に、例えば、J(0)=Iout(0)=-1(1LSBの大きさずつ増加させるとき)やJ(0)=Iout(0)=0(1LSBの大きさずつ減少させるとき)にセットする。
これにより、PID演算部4C2からは、最初にPID演算値J(1)として、先頭検査電流指示値Chcmdsが出力される(例えば、J(1)=Chcmd(1)=Chcmds=N1+J(0)=1+(-1)=0、又はJ(1)=Chcmd(1)=N2+J(0)=-1+0=-1)。その後は、PID演算値J(n)として、クロック周期に相当する生成周期Tc毎に、1LSBの大きさずつ増加(又は減少)した符号付き2Mビット(符号付き14ビット)のバイナリーコードからなる検査電流指示値Chcmd(n)が順に生成される(Chcmd(n)=1+Chcmd(n-1)、又はChcmd(n)=-1+Chcmd(n-1))。
なお、生成した検査電流指示値Chcmd(n)が最終検査電流指示値Chcmdfに達したら(Chcmd(n)=Chcmdf)、PID演算部4C2は、検査電流指示値Chcmd(n)の生成を停止する。また、N1=1に代えてN1=0.5(Pc=Dc=0、Ic=1は同じ)とすると、Chcmd(n)の値が、2Tc毎に1LSBの大きさずつ増加するなど、Chcmd(n)の変化の速さを調整することができる。
この先頭検査電流指示値Chcmdsから最終検査電流指示値Chcmdfまで、1LSBの大きさずつ変化(増加又は減少)する検査電流指示値Chcmd(n)を、DAC42に順に入力すると、DAC42が故障していない場合には、例えば図5に太実線で示したように、このDAC42から、検査電流指示値Chcmd(n)に応じた階段状かつ直線的に上昇する検査電流Ichが出力される。
なお、検査電流指示値Chcmd(n)は、センサ制御回路部4の端子4T6から接続配線6及びデジタル入力端子5Dを介してCPU5にも入力されている。
そして本実施形態のように、検知セル電圧値Vsvに代えた入力定数値N1,N2の入力と、各係数Pc等の変更などを行えば、PID演算部4C2での演算とは別に、検査電流指示値Chcmdを生成しなくても済み、先頭検査電流指示値Chcmdsから最終検査電流指示値Chcmdfまでの正指示値範囲PCEにおいて、1LSBずつ順に変化する検査電流指示値Chcmd(n)を容易に得ることができる。
次いで、検査電流Ichの検知について、図2を参照して説明する。本実施形態では、DAC42の故障検知を、エンジンENGの停止中などで、センサ素子部3S(酸素ポンプセル14)が低温で活性化されておらず高インピーダンスの状態、即ち、酸素ポンプセル14に向けては検査電流Ichが流れない状態(分岐ノード7sで分岐して酸素ポンプセル14に向けて流れる検査電流Ichの大きさを無視できる状態)で行うこととする。
また本実施形態において、検査電流Ichの大きさを検知する検査電流検知部7は、ECU2のうち、センサ制御回路部4外に設ける検査回路部7Kと、CPU5内の切替スイッチSW1,SW2及び第1ADコンバータ71とからなる。検査回路部7Kは、分岐配線7W、抵抗7R1,7Rp及び保護コンデンサ7Cpからなる。具体的には、DAC42の出力端に接続する端子4T1と第1端子T1とを結ぶ接続配線5W1内の分岐ノード7sから延びて、検査電流Ichを流す分岐配線7Wを設ける。この分岐配線7Wは、第1電流検知抵抗7R1を介してCPU5のGPIO端子5Aに接続している。GPIO端子5Aは、CPU5内において切替スイッチSW1を介して接地電位に接続する一方、切替スイッチSW2を介して電源電圧Vccに接続している。なお、第1電流検知抵抗7R1は、抵抗値R1を有している。このため、正の検査電流Ichについて検査する場合には、切替スイッチSW2をオフした状態で切替スイッチSW1をオンとすることにより、DAC42から正の検査電流Ichが、第1電流検知抵抗7R1を通じて、正の検査電流IchがGPIO端子5Aに流れる。この場合、分岐配線7Wは、検査電流Ichの大きさに応じた電位、具体的には、Ich・R1の大きさの電位となる。一方、負の検査電流Ichについて検査する場合には、切替スイッチSW1をオフした状態で切替スイッチSW2をオンとすることにより、電源電位VccからGPIO端子5A及び第1電流検知抵抗7R1を通じ、DAC42に向けて負の検査電流Ichが流れる。この場合も、分岐配線7Wは、検査電流Ichの大きさに応じた電位、具体的には、電源電位Vccを基準としたVcc-Ich・R1の大きさの電位となる。
この分岐配線7Wには、保護抵抗5p及び保護コンデンサCpを介して、CPU5のアナログ入力端子5Cが接続している。このアナログ入力端子5Cは、CPU5内において第1ADコンバータ71に接続しているので、分岐配線7Wの電位が、この第1ADコンバータ71によって検知され、抵抗R1あるいは抵抗R1と電源電位Vccの大きさを考慮して、検査電流値Ichv(n)が算出されて順次出力される。
これとは別に、CPU5には、前述したように、接続配線6を通じて、指示値生成部47をなすPID演算部4C2の出力する検査電流指示値Chcmd(n)が入力されている。そこで、CPU5の見込み値算出部8において、検査電流指示値Chcmd(n)を用いて、DAC42に故障が無い場合に、検査電流検知部7の第1ADコンバータ71で検知されると見込まれる検査電流値Ichvの見込み値である検査電流見込み値IMchv(n)を順に算出する。検査電流見込み値IMchv(n)は、図5において、太実線で示すDAC42が正常である場合に得られる検査電流Ichの大きさに相当する。
次いで、CPU5の差分値取得部9において、同じ検査電流指示値Chcmd(n)に対応して、検査電流検知部7で検知された検査電流値Ichv(n)と、見込み値算出部8で算出された上記検査電流見込み値IMchv(n)との差分値DIch(n)を順に取得する。
なお、図5及び図6を参照して既に説明したように、DAC42の出力段に故障が無い場合には、差分値DIch(n)は常に0±(DIch(n)=0±)となる。一方、DAC42の出力段のスイッチ素子が、「オン故障」あるいは「オフ故障」している場合には、差分値DIch(n)は、方形波パルスとなる。
そこで、故障検知部10のうち、周波数解析部10FFにおいて、FFT解析の手法によって、差分値DIch(n)の時間変化について周波数解析を行い、この差分値DIch(n)がなす方形波パルスの基本周波数Fdi(あるいは基本周期TB)を得る。この基本周期TB及び基本周波数Fdiの大きさは、DAC42の故障しているビットによって異なる。例えば、図5及び図6に示したように、検査電流指示値Chcmd(n)の生成周期をTcとした場合において、第1ビットが故障(オン故障又はオフ故障)している場合には、差分値DIch(n)がなす方形波パルスの基本周期TBは、2Tcの大きさとなる(TB=2Tc)。
なお、DAC42が正常な場合には、差分値DIch(n)が0±となって、方形波パルスが生じず、基本周期TB及び基本周波数Fdiは得られない。
このため、故障検知部10のうち、故障判定部10Dでは、この基本周期TB及び基本周波数Fdiの有無及び大きさを検知し、DAC42の故障の有無、及び、仮数部をなす複数のビットのうちどのビットのスイッチ素子が「ビット故障」しているかを検知することができる。正の検査電流指示値を入力例えば、基本周期TBの大きさが2Tcであった場合(TB=2Tc)には、DAC42の第1ビットの正スイッチ素子がビット故障(オン故障又はオフ故障)していると判定できる。
なお、図6から理解できるように、差分値DIch(n)がなす方形波パルスが、0±と正の値(図6では0.98μA)とが交番する方形波パルスであった場合には、「オフ故障」であると判定できる。逆に、0±と負の値(図6では-0.98μA)とが交番する方形波パルスであった場合には、「オン故障」であるとの判定もできる。
かくして、DAC42のビット故障の有無、故障ビットの特定などDAC42の故障を検知することができるセンサシステム1となる。
なお、DAC42のうちでも、下位ビット群BL(本実施形態では、第1~7ビット)のいずれかのビットBIがビット故障している場合、本来得られる電流値と実際の電流値との差が小さいため、故障検知にあたってノイズの影響を受けやすい。例えば、前述のように、DAC42のうち第1ビットの正スイッチ素子がビット故障している場合、本来得られる電流値と実際の電流値との差はIo=0.98μAのごく小さな値であるため、故障検知にあたってノイズの影響を受けやすい。このため本来得られるはずの電流値と実際に得られた電流値との差を1,2回程度検知するだけでは、確実にビット故障(オン故障あるいはオフ故障)の有無を判定することが難しい場合がある。しかし、周波数解析により周波数を検知できるほどに、本来得られるはずの電流値と実際に得られた電流値との差を相当回数得た上で、上述のように周波数解析部10FFにおいて、FFT解析の手法によって、周波数解析を行うことで、ノイズの影響を抑制して適切に故障の有無を検知できる。
なお、下位ビット群BLに属するビットBIのうちでも、特に、本来得られるはずの電流値と実際に得られた電流値との差が小さくなってノイズの影響を受けやすい、第1ビット(最下位ビット)あるいは第2ビットについて、ビット故障の有無を検知するのに、本実施形態の手法を用いるとよい。
図4は、ガスセンサシステム1における、DAC42の故障検知の処理の流れを示すフローチャートである。この図4に示すように、このガスセンサシステム1では、システムが立ち上がると、ステップS1でガスセンサ2のセンサ素子部3Sが冷えているか否かを判断する。例えば、前回のエンジンの駆動停止から十分に時間が経過し、エンジンENGが(従って、ガスセンサ2のセンサ素子部3Sも)十分冷却された状態である。
本実施形態では、前述のように、DAC42からの検査電流Ichが、第1端子T1及び配線L1を介して酸素ポンプセル14に流れ込まない、センサ素子部3S(酸素ポンプセル14)が高インピーダンスの状態において、分岐ノード7sを通じて検査電流検知部7に検査電流Ichを流して、DAC42の故障を検知する。このため、ステップS1において、センサ素子部3S(酸素ポンプセル14)が十分冷却されていて、高インピーダンスの状態であるか否かを判断する。センサ素子部3S(酸素ポンプセル14)が高インピーダンスの状態でない(Noの場合)には、DAC42の故障検知を行わないで、ガスセンサ2の通常の制御に戻る。一方、センサ素子部3S(酸素ポンプセル14)が高インピーダンスの状態である(Yes)の場合には、ステップS2に進む。
センサ素子部3S(酸素ポンプセル14)が高インピーダンスの状態であるか否かの判断手法としては、例えば、前回のエンジンENGの停止から、所定の時間(例えば、30分)以上経過したか否かを判断する手法や、エンジンENGの冷却水の温度で判断する手法が挙げられる。
次に、ステップS2では、前述のように、第3スイッチSW3をオンにする。また、定数入力部4C5の切替部4C5Kを切り換えて、定数部4C5Cを差分部4C4に接続し、差分値ΔVs(n),ΔVs(n+1),…を、ΔVs(n)=ΔVs(n+1)=N1=1又はN2=-1に固定する。さらに、検査時係数設定部4C6により、制御部4CのPID演算部4C2のうち、係数保持部4C2PC,4C2IC,4C2DCで保持するP項,I項,D項の各係数Pc,Ic,Dcを所定の値(Pc=Dc=0,Ic=1)に置換する。順序を示す数nをリセットしてn=1とし、PID演算値の初期値J(0)を所定の値、例えばJ(0)=-1やJ(0)=0にセットする。
続く指示値生成ステップS3では、PID演算部4C2により、クロック毎に1LSBの大きさずつ順に変化(増加又は減少)する検査電流指示値Chcmd(n)を生成周期Tc毎に生成する。
このように、各係数Pc等の変更などによってPID演算部4C2で検査電流指示値Chcmd(n)を生成すれば、PID演算部4C2での演算とは別に、検査電流指示値Chcmdを生成するための回路等を設けなくても済む上、容易に1LSBずつ順に変化する検査電流指示値Chcmd(n)を得ることができる。
さらに入力ステップS4では、生成された検査電流指示値Chcmd(n)を順に、DAC42に入力し、DAC42から検査電流Ichを出力させ、検査回路部7Kに流す。なお、前述したように、酸素ポンプセル14は高インピーダンスであるので、この酸素ポンプセル14に向けて検査電流Ichは流れない。
そして検査電流検知ステップS5において、第1ADコンバータ71により、検査電流Ichの検査電流値Ichv(n)を検知する。
一方、見込み値算出ステップS6では、指示値生成ステップS3で生成した検査電流指示値Chcmd(n)から、別途、第1ADコンバータ71で検知されると見込まれる検査電流値Ichv(n)の見込み値である検査電流見込み値IMchv(n)を順次算出する。
そして、差分値取得ステップS7において、同じ検査電流指示値Chcmd(n)に対応する検査電流値Ichv(n)と検査電流見込み値IMchv(n)との差分値DIch(n)を順次算出する。
なお前述したように、DAC42が正常である場合には、差分値DIch(n)は常に0となる(DIch(n)=0)。検査電流値Ichv(n)と検査電流見込み値IMchv(n)との解離が生じないからである。一方、DAC42の仮数部をなす各ビットにビット故障が生じている場合には、差分値DIch(n)の時間変化は、方形波パルスとなる(図6参照)。
そこで、故障検知ステップS8のうち周波数解析ステップS8Aにおいて、差分値DIch(n)の時間変化をFFT解析し、差分値DIch(n)がなす方形波パルスの基本周波数Fdi(あるいは基本周期TB)を得る。
さらに、故障検知ステップS8のうち故障判定ステップS8Bにおいて、DAC42の故障の有無を判定する。基本周波数Fdi(あるいは基本周期TB)が得られない場合には、DAC42は正常であると判定する。一方、基本周波数Fdi(あるいは基本周期TB)が得られた場合には、DAC42はビット故障していると判定する。またさらに、基本周波数Fdi(あるいは基本周期TB)の大きさから、仮数部をなす複数のビットのうちどのビットが故障ビットであるか(例えば、図6の場合には第1ビットであるとする)を検知する。
そして、DAC42の故障を検知した場合(Yes)には、警告表示ステップS9に進み、運転者に向けて、DAC42のビット故障していることや故障ビットを示す警告(サービスマンコールなど)を表示し、ガスセンサ2の通常の制御に戻る。一方、DAC42の故障を検知しなかった場合(No)には、警告表示ステップS9を経由せずに、ガスセンサ2の通常の制御に戻る。
かくして、DAC42のビット故障の有無、故障しているビットの特定などDAC42の故障を適切に検知することができるセンサシステム1の故障検知方法となる。
特に、DAC42のうちでも、ノイズの影響を受けやすい下位ビット群BL(本実施形態では、第1~7ビット)のいずれかのビットBIについて、ノイズの影響を抑制して適切に故障の有無を検知できる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態では、ガスセンサ2として、排気ガスEG中の酸素濃度(空燃比)を検知する空燃比センサ(全領域空燃比センサ)を用いた例を示したが、「ガスセンサ」としては、空燃比センサに限られず、特定ガス濃度として、窒素酸化物(NOx)の濃度を検知するNOxセンサなどであっても良い。さらに、ガスセンサに限らず、制御電流が入力されるセンサ素子、この制御電流を出力するDAC、及び、このDACに入力する制御部、を備えるセンサシステムに適用しても良い。
前述の実施形態では、ガスセンサシステム1の故障検知にあたり、ステップS1(図4参照)で、ガスセンサ2のセンサ素子部3Sが冷えているか否かを判断した例を示した。
しかし、センサシステムの故障検知に当たり、センサ素子部3Sに相当する部位が存在しないなど、センサの冷却を考慮する必要がない、他のセンサのセンサシステムについてその故障検知を行う場合には、例えば、図4に破線で示すように、各ステップS2~S9を、このセンサシステムが搭載されたエンジンENGの停止中(ステップS1AにおいてYes)に、各ステップS2~S9を実行するようにしても良い。この場合には、本技術の故障検知方法を、エンジンENGを搭載した車両の運転中など、センサシステムが搭載されたエンジンENGの稼働中ではなく、エンジンENGの停止中に実行するので、エンジンENGの稼働に影響を与えること無く、センサシステムの故障検知を行うことができる。
1 ガスセンサシステム(センサシステム)
2 ECU
3 ガス検知部(センサ)
3S センサ素子部(センサ素子)
14 酸素ポンプセル
22 第2検知電極
24 酸素濃度検知セル
Vs 検知セル電圧(センサ電圧)
Vsv 検知セル電圧値(センサ電圧値)
4 センサ制御回路部
4C 制御部
Ipcmd 制御電流指示値
Chcmd,Chcmd(n) 検査電流指示値
Chcmds 先頭検査電流指示値
Chcmdf 最終検査電流指示値
UL (検査電流指示値の)上限指示値
LL (検査電流指示値の)下限指示値
Tc (検査電流指示値の)生成周期(周期)
42 DAコンバータ
BI ビット
BU 上位ビット群
BL 下位ビット群
44 第2ADコンバータ(ADコンバータ)
47 指示値生成部
5 CPU
7 検査電流検知部
7K 検査回路部
Ich 検査電流
Ichv 検査電流値
71 第1ADコンバータ(検査電流検知部)
ADR (第1ADコンバータの)分解能
8 見込み値算出部
IMchv 検査電流見込み値
9 差分値取得部
DIch (検査電流値と検査電流見込み値との)差分値
10 故障検知部
10FF 周波数解析部
Fdi (差分値の時間変化の)基本周波数
TB (差分値の時間変化の)基本周期
10D 故障判定部
S3 指示値生成ステップ
S4 入力ステップ
S5 検査電流検知ステップ
S6 見込み値算出ステップ
S7 差分値取得ステップ
S8 故障検知ステップ
S8A 周波数解析ステップ(故障検知ステップ)
S8B 故障判定ステップ(故障検知ステップ)

Claims (7)

  1. 制御電流が入力されるセンサ素子と、
    前記センサ素子に向けて前記制御電流を出力するDAコンバータと、
    前記制御電流の大きさに対応する制御電流指示値を生成し、前記DAコンバータに前記制御電流指示値を入力する制御部と、を備える
    センサシステムであって、
    前記DAコンバータに入力する、最初に生成する先頭検査電流指示値から最後に生成する最終検査電流指示値まで、1LSBの大きさずつ変化させた検査電流指示値を、
    予め定めた生成周期毎に順に生成する指示値生成部と、
    前記検査電流指示値が入力された前記DAコンバータから出力された検査電流の検査電流値を検知する検査電流検知部と、
    前記DAコンバータに前記検査電流指示値が入力されたことにより、前記検査電流検知部で検知されると見込まれる前記検査電流値の見込み値である検査電流見込み値を算出する見込み値算出部と、
    同じ前記検査電流指示値に対応して、検知された前記検査電流値と算出された前記検査電流見込み値との差分値を取得する差分値取得部と、
    順次得られた前記差分値の時間変化の周波数解析により、前記DAコンバータのビットについての故障を検知する故障検知部と、を備える
    センサシステム。
  2. 請求項1に記載のセンサシステムであって、
    前記故障検知部で故障を検知する前記ビットは、
    前記DAコンバータのうち下位ビット群に属するビットである
    センサシステム。
  3. 請求項1又は2に記載のセンサシステムであって、
    前記センサ素子は、センサ電圧を生じるセンサ出力端子を有し、
    前記センサ出力端子に生じる前記センサ電圧を、順次、センサ電圧値に変換するADコンバータを備え、
    前記制御部は、
    前記センサ電圧値を用いたPID演算により、前記制御電流指示値を生成するPID演算部を有し、
    前記指示値生成部は、
    前記制御部の前記PID演算部に、前記センサ電圧値に代えて、予め定めた入力定数値を入力させる入力部と、
    前記PID演算部における前記PID演算のP項の係数Pc及びD項の係数Dcを0に定めると共に、I項の係数Icを前記PID演算部から1LSBの大きさずつ順に変化した前記検査電流指示値が出力される大きさに定める、検査時係数設定部と、を有する
    センサシステム。
  4. 制御電流が入力されるセンサ素子と、
    前記センサ素子に向けて前記制御電流を出力するDAコンバータと、
    前記制御電流の大きさに対応する制御電流指示値を生成し、前記DAコンバータに前記制御電流指示値を入力する制御部と、を備える
    センサシステムの故障検知方法であって、
    最初に生成する先頭検査電流指示値から最後に生成する最終検査電流指示値まで、1LSBの大きさずつ変化させた検査電流指示値を予め定めた生成周期毎に順に生成する指示値生成ステップと、
    前記検査電流指示値を前記DAコンバータに順次入力する入力ステップと、
    前記DAコンバータから出力された検査電流の検査電流値を検知する検査電流検知ステップと、
    前記DAコンバータに前記検査電流指示値が入力されたことにより、前記検査電流検知ステップで検知されると見込まれる前記検査電流値の見込み値である検査電流見込み値を算出する見込み値算出ステップと、
    同じ前記検査電流指示値に対応して、検知された前記検査電流値と算出された前記検査電流見込み値との差分値を取得する差分値取得ステップと、
    順次得られた前記差分値の時間変化の周波数解析により、前記DAコンバータのビットについての故障を検知する故障検知ステップと、を備える
    センサシステムの故障検知方法。
  5. 請求項4に記載のセンサシステムの故障検知方法であって、
    前記故障検知ステップで故障を検知する前記ビットは、
    前記DAコンバータのうち下位ビット群に属するビットである
    センサシステムの故障検知方法。
  6. 請求項4又は5に記載のセンサシステムの故障検知方法であって、
    前記センサシステムのうち、
    前記センサ素子は、センサ電圧を生じるセンサ出力端子を有し、
    前記センサ出力端子に生じる前記センサ電圧を、センサ電圧値に順次変換するADコンバータを備え、
    前記制御部は、
    前記センサ電圧値を用いたPID演算により、前記制御電流指示値を生成するPID演算部を有しており、
    前記指示値生成ステップは、
    前記制御部の前記PID演算部に、前記センサ電圧値に代えて、予め定めた入力定数値を入力すると共に、
    前記PID演算のP項の係数Pc及びD項の係数Dcを0と定めると共に、I項の係数Icを前記PID演算部から1LSBずつ順に変化した前記検査電流指示値が出力される大きさに定め、
    前記PID演算部に前記検査電流指示値を順次生成させる
    センサシステムの故障検知方法。
  7. 請求項4~6のいずれか1項に記載のセンサシステムの故障検知方法であって、
    前記センサシステムが搭載された内燃機関の停止中に実行する
    センサシステムの故障検知方法。
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