JP7222477B2 - コンクリートの流量調整方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 ・平成30年度土木学会全国大会予稿集DVD版 (平成30年8月1日発行 公益社団法人土木学会発行) ・平成30年度土木学会全国大会、第73回年次学術講演会(平成30年8月29日~31日、北海道大学札幌キャンパスにて開催) ・株式会社奥村組自社ホームページ (平成30年8月22日ウェブサイトに掲載、http://www.okumuragumi.co.jp/newsrelease/data/180822.pdf) ・日刊建設工業新聞 (平成30年8月23日 日刊建設工業新聞社発行) ・日刊建設産業新聞 (平成30年8月23日 日刊建設産業新聞社発行) ・建設通信新聞 (平成30年8月23日 株式会社日刊建設通信新聞社発行) ・大阪建設工業新聞 (平成30年8月24日 株式会社大阪建設工業新聞社発行) ・日刊工業新聞 (平成30年8月27日 日刊工業新聞社発行) ・建設新聞 (平成30年9月3日 日刊建設新聞社発行) ・覆工コンクリート高速打設システムの実規模施工実験の公開実証実験の案内状の配布(平成30年8月28日 株式会社奥村組により配布) ・覆工コンクリート高速打設システムの実規模施工実験(平成30年9月25日~平成30年9月26日 施工技術総合研究所) ・日刊建設工業新聞 (平成30年9月26日 日刊建設工業新聞社発行) ・日刊建設産業新聞 (平成30年9月27日 日刊建設産業新聞社発行)
本発明は、コンクリートの流量調整バルブ構造に関し、特に、コンクリート圧送配管に取り付けられて、圧送されるコンクリートの流量を調整可能とするコンクリートの流量調整バルブ構造に関する。
例えば山岳トンネル工法等のトンネル工法において形成される、トンネルの側壁部分からアーチ形状部分のクラウン部に至るまでのトンネル覆工コンクリートや、その他の地盤面よりも高い位置に形成される種々のコンクリート構造物は、コンクリートポンプ車等によるコンクリートポンプから圧送されるコンクリートを打設して形成されるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。コンクリートポンプによって圧送されるコンクリートは、円筒形状のコンクリート圧送配管を介して所定の打設箇所に向けて供給されると共に、好ましくはコンクリート圧送配管の先端部に連結されるフレキシブル配管を経て、所定の打設箇所に打設されることになる。
一方、コンクリートポンプによって圧送されるコンクリートは、その打設量の調整や供給の停止を、例えばコンクリートポンプの出力を制御することによって行うことが可能であるが、出力を制御することで打設量の調整や供給の停止を行う場合には、特にコンクリートポンプから延設するコンクリート圧送配管の延長が長くなると、圧送配管の内周面との摩擦力や、圧送配管が湾曲する部分の影響等よって、コンクリートポンプの出力の制御が、コンクリートの打設箇所では反映され難くなることで、コンクリートの打設量の調整や供給の停止を効率良く行うことが困難になる。
特に、例えば山岳トンネル工法において、トンネルの両側部分の、側壁部分からアーチ形状部分のクラウン部に至るまでの、トンネルの内周面とトンネル覆工用型枠との間の覆工空間に、コンクリートを同時に打設して、打設時間を短縮しつつ、好ましくは均等な高さで両側のコンクリートを打設して行く際には、一方の側の覆工空間にコンクリートが偏って打設されることで設置したトンネル覆工用型枠がバランスを崩さないようにするために、コンクリートの打設量の調整や供給の停止をコントロールする必要がある。このようなことから、コンクリートの打設量の調整や供給の停止は、コンクリートポンプから離れた、打設箇所により近い部分において効率良く行えるようにすることが望ましい。
特開2015-67949号公報
コンクリートポンプから離れた打設箇所により近い部分において、コンクリートの打設量の調整や供給の停止を行うには、コンクリート圧送配管に流量調整用のバルブを設けることが考えられるが、まだ固まらない流動状態のコンクリートは、比重が2.3程度で、水と違って重い物性を備えており、また砂利や石を多量に含んでいるため、汎用されている一般の流量調整用のバルブを用いることは困難である。このようなことから、コンクリート圧送配管を介して圧送されるコンクリートの流量の調整を、コンクリートポンプから離れた、打設箇所により近い部分で効率良く行なうことを可能にするバルブ手段を、新たに開発することが望まれている。
本発明は、コンクリート圧送配管を介して圧送されるコンクリートの流量の調整を、コンクリートポンプから離れた、打設箇所により近い部分で効率良く行なうことのできるコンクリートの流量調整バルブ構造を提供することを目的とする。
本発明は、コンクリートポンプに接続された円筒形状のコンクリート圧送配管に取り付けられて、コンクリート打設口に向けて圧送されるコンクリートの流量を調整可能な流量調整バルブ構造による、コンクリートポンプから離れた部分におけるコンクリートの流量調整方法であって、前記流量調整バルブ構造は、コンクリートポンプから離れた部分の前記コンクリート圧送配管の上部に固定された着脱基台部と、該着脱基台部に着脱交換可能に装着される複数のピンバルブ部材と、前記着脱基台部に装着された状態で前記ピンバルブ部材を固定する装着固定手段とを含んで構成されており、前記着脱基台部は、前記コンクリート圧送配管の外周面と同様の曲率半径で湾曲する湾曲下面部を備えると共に、前記コンクリート圧送配管の外周面に周方向に間隔をおいて形成された複数の挿通開口と合致する位置に、上下方向に貫通して列状に形成された複数の貫通孔を有しており、前記ピンバルブ部材は、前記列状に形成された複数の貫通孔に同時に挿入される複数の挿入ピンと、該複数の挿入ピンの上端部が一体として接合される接合盤部と、該接合盤部に設けられたハンドル部とを備えており、複数の前記ピンバルブ部材は、前記挿入ピンの長さが異なる少なくとも3タイプのピンバルブ部材として、当該ピンバルブ部材を前記着脱基台部に装着して固定した際に、前記挿入ピンの下端部が前記コンクリート圧送配管の下端部内周面に至る全閉タイプのものと、前記挿入ピンの下端部が前記コンクリート圧送配管の内部に突出しない全開放タイプのものと、前記挿入ピンの下端部が前記コンクリート圧送配管の内部の上下方向中間部分に至る流量調整タイプのものとを含んでおり、前記装着固定手段は、選択された前記ピンバルブ部材の各々を、前記着脱基台部に装着された状態で取り外し可能に固定するようになっており、コンクリートの打設作業の進行に伴って、前記挿入ピンの長さが異なる全開放タイプと流量調整タイプと全閉タイプとを含む少なくとも3タイプのものから選択した、一のピンバルブ部材を、前記装着固定手段により着脱交換可能に前記着脱基台部に装着して、交換しながら用いることによって、コンクリートポンプから離れた部分において、コンクリート打設口に向けて圧送されるコンクリートの流量を調整するコンクリートの流量調整方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明のコンクリートの流量調整バルブ構造は、前記装着固定手段が、コンクリート圧送配管の上端部外周面に固定された回転基部と、該回転基部に一端部が回転可能に連結される係止固定部材とを含んで構成されており、該係止固定部材を前記接合盤部に係止することにより、選択された前記ピンバルブ部材の各々を、前記着脱基台に装着された状態で取り外し可能に固定するようになっていることが好ましい。
また、本発明のコンクリートの流量調整バルブ構造は、前記係止固定部材が、ナット部材を用いて前記係止固定プレートに締着されるボルト部材であることが好ましい。
さらにまた、本発明のコンクリートの流量調整バルブ構造は、前記挿通開口が、前記コンクリート圧送配管の外周面に周方向に間隔をおいて3箇所に形成されており、前記貫通孔は、前記着脱基台に列状に配置されて3箇所に形成されており、前記挿入ピンピは、前記接合盤部に一体として接合されて3本設けられていることが好ましい。
また、本発明のコンクリートの流量調整バルブ構造は、前記コンクリート圧送配管を介して圧送されるコンクリートが、トンネルの内周面とトンネル覆工用型枠との間の覆工空間に打設されることで覆工コンクリートを形成するものとなっており、前記トンネル覆工用型枠に形成されているコンクリート打設口に向けてコンクリートが圧送されるようになっていることが好ましい。
さらに、本発明のコンクリートの流量調整バルブ構造は、前記コンクリート圧送配管を介して圧送されるコンクリートが、分岐管を介して分岐されることにより、トンネルの側壁部分からアーチ形状部分のクラウン部に至るまでの、トンネルの中央部を挟んだ両側部分の前記覆工空間に同時に打設されるようになっており、前記分岐管を介して分岐された圧送配管の各々に取り付けて用いられることが好ましい。
本発明のコンクリートの流量調整バルブ構造によれば、コンクリート圧送配管を介して圧送されるコンクリートの流量の調整を、コンクリートポンプから離れた、打設箇所により近い部分で効率良く行なうことができる。
(a),(b)は、本発明の好ましい一実施形態に係るコンクリートの流量調整バルブ構造が採用されるトンネル覆工コンクリートの打設方法を説明する略示横断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るコンクリートの流量調整バルブ構造が採用されるトンネル覆工コンクリートの打設方法を説明する略示横断面図である。 (a)~(c)は、本発明の好ましい一実施形態に係るコンクリートの流量調整バルブ構造が採用されるトンネル覆工コンクリートの打設方法を説明する略示縦断面図である。 (a)は、本発明の好ましい一実施形態に係るコンクリートの流量調整バルブ構造が採用されるトンネル覆工コンクリートの打設方法を説明する略示平面図、(b)は(a)のA部拡大図である。 コンクリートの流量調整バルブ構造が取り付けられる、コンクリート圧送配管を構成する分岐配管のピンバルブ部材が装着されていない状態の上面図である。 (a)~(c)は、本発明の好ましい一実施形態に係るコンクリートの流量調整バルブ構造を説明する、図4(b)のB-Bに沿った断面図である。 (a)は、着脱基台部の断面図、(b)は上面図である。 (a)~(c)は、3タイプのピンバルブ部材の正面図、(d)は上面図である。 回転基部と係止固定部材とを含む装着固定手段を説明する、(a)は平面図、(b)は(a)のC-Cに沿った断面図、(c)は(b)を左側から見た側面図である。
本発明の好ましい一実施形態に係るコンクリートの流量調整バルブ構造50(図6(a)~(c)参照)は、コンクリートポンプ30(図3、図4参照)から圧送されるコンクリート22を打設して形成されるコンクリート構造物として、例えば図1(a)、(b)及び図2に示すように、山岳トンネル工法において構築される、トンネル40の側壁部分40aからアーチ形状部分40bのクラウン部40cに至るまでのトンネル覆工コンクリート20を形成する際に、コンクリート圧送配管31を介して圧送さることで打設される、流動状態のコンクリートの流量の調整や供給の停止を、コンクリートポンプ30から離れた、打設箇所により近い部分で効率良く行えるようにするためのバルブ構造として採用されたものである。
すなわち、本実施形態では、トンネル覆工コンクリート22は、トンネル40の両側部分における、側壁部分40aからアーチ形状部分40bのクラウン部40cに至るまでの、一次覆工23によって覆われたトンネル40の内周面とトンネル覆工用型枠10との間の覆工空間21に、コンクリート22を同時に打設して、打設時間を短縮しつつ、好ましくは均等な高さで両側部分のコンクリート22を打ち上げて行くようになっており、一方の側のクラウン部40cに至るまでの覆工空間21に、コンクリート22が偏って打設されることで、設置したトンネル覆工用型枠10がバランスを崩さないようにするために、両側部分のコンクリート22の打設量をコントロールする必要がある。コンクリート22の打設量は、従来のコンクリートポンプ30の出力の制御だけでは十分にコントロールできないことから、本実施形態のコンクリートの流量調整バルブ構造50(図3参照)によって、コンクリートポンプ30から離れた、打設箇所により近い部分において、打設されるコンクリート22の流量の調整や供給の停止を、効率良く行うことができるようにする。
そして、本実施形態のコンクリートの流量調整バルブ構造50は、コンクリートポンプ30に接続された円筒形状のコンクリート圧送配管31に取り付けられて(図4(a)、(b)参照)、コンクリート打設口11a,11bに向けて圧送されるコンクリート22の流量を調整可能とする流量調整用のバルブ構造であって、図5及び図6に示すように、コンクリート圧送配管31の一部である分岐配管32の上部に固定された着脱基台部51と、着脱基台部51に着脱交換可能に装着される複数のピンバルブ部材52,53,54と、着脱基台部51に装着された状態でピンバルブ部材52,53,54を固定する装着固定手段55とを含んで構成されている。本実施形態では、装着固定手段55は、コンクリート圧送配管31に巻き付けるようにして締め付けた状態で、両端部がピンバルブ部材52,53,54の接合盤部52b,53b,54bに係止される、ワイヤー、番線等の策状部材を用いたものとなっている。着脱基台部51は、コンクリート圧送配管31の外周面と同様の曲率半径で湾曲する湾曲下面部51aを備えると共に、分岐配管32の外周面に周方向に間隔をおいて形成された複数の挿通開口33と合致する位置に、上下方向に貫通して列状に形成された複数の貫通孔51bを有している。ピンバルブ部材52,53,54は、列状に形成された複数の貫通孔51bに同時に挿入される複数の挿入ピン52a,53a,54aと、これらの複数の挿入ピン52a,53a,54aの上端部が一体として接合される接合盤部52b,53b,54bと、接合盤部52b,53b,54bに設けられたハンドル部52c,53c,54cとを備えている。複数のピンバルブ部材52,53,54は、挿入ピン52a,53a,54aの長さが異なる少なくとも3タイプ(本実施形態では3タイプ)のピンバルブ部材52,53,54を含んでいる。装着固定手段55は、選択されたピンバルブ部材52,53,54の各々を、着脱基台51に装着された状態で取り外し可能に固定するようになっている。ワイヤー、番線等の策状部材を用いた装着固定手段55は、ピンバルブ部材52,53,54のハンドル部52c,53c,54cの、接合盤部52b,53b,54bとの接合基端部に係止されるようになっている。
本実施形態では、トンネルの内周面との間にコンクリート22を打設するための覆工空間21を形成するトンネル覆工用型枠10は、トンネル40の掘進方向Xに移動可能なスライドセントルとなっており、好ましくは18m程度の延長を有するロングスパンのセントルとなっている。トンネル覆工用型枠10は、ロングスパンのセントルとなっていること以外は、例えば特開2015-67949号公報に記載されたトンネル覆工用型枠と、略同様の構成を備えている。
すなわち、トンネル覆工用型枠10は、図1(a)、(b)及び図2に示すように、トンネル40の掘進方向Xに連結一体化された(図3(a)~(c)参照)、複数の門型台車13と、これらの一体化された門型台車13によって支持されると共に、例えば吹付けコンクリートによる一次覆工23によって覆われたトンネル40の内周面に沿って配置されて、覆工空間21の内側の型枠面を形成する型枠本体14とを含んで構成されている。門型台車13は、基台部13aと、基台部13aを支持する支柱脚部13bとを備えている。支柱脚部13bの下端には、トンネル40の床面に敷設されたレール24に沿って走行可能な走行部13cが設けられており、これによってトンネル覆工用型枠10は、トンネル40の掘進方向Xに移動できるようになっている。
型枠本体14は、一次覆工23によって覆われたトンネル40の内周面に沿った形状を備えるように組み付けられており、トンネル40の内周面との間に所定の間隔をおいて配置されることにより、所定の厚さの覆工空間21を形成する。また、型枠本体14は、トンネル40のアーチ形状部分40bの上部の覆工空間21を形成する上部型枠14aと、アーチ形状部分40bの下部及び両側の側壁部分40aの覆工空間21を形成する一対の側部型枠14bと、一対の下端部型枠14cとを含んで構成されている。上部型枠14aは、門型台車13の基台部13aに設けられた複数の昇降ジャッキ15aによって、上下方向に昇降可能に支持されている。一対の側部型枠14bは、上部型枠14aの両側の下端部に各々回転可能に接続されており、一対の下端部型枠14cは、各々の側部型枠14bの下端部に回転可能に接続されている。側部型枠14b及び下端部型枠14cは、一端部が門型台車13に連結された伸縮ジャッキ15b,15cの他端部と連結しており、これらの伸縮ジャッキ15b,15cを伸縮することで、側部型枠14bや下端部型枠14cを、上部型枠14aや側部型枠14bに対して、回動できるようになっている。
これらによって、トンネル覆工用型枠10は、昇降ジャッキ15aや伸縮ジャッキ15b,15cを伸縮させることで、型枠本体14を展開したり内側にまとめたりすることが可能になって、トンネル40の内周面に沿うように型枠本体14を組み付けたり、型枠本体14を脱型した後にトンネル40の内部で掘進方向Xに移動させたりできるようになっている。
本実施形態では、トンネル覆工用型枠10は、18m程度の延長を有するロングスパンの型枠としたことにより施工スパンを増大させて、工期の短縮を図ることができるようになっていることに加えて、好ましくは、前後方向(トンネルの掘進方向)Xの一方及び他方に2分割した状態となるように、分離可能な構成を備えている。トンネル覆工用型枠10を一方及び他方に分離可能な構成としたことで、トンネル覆工用型枠10の移動及びセットをロングスパンのまま一体として行えるようにして、移動及びセットの時間の短縮を図りつつも、例えばトンネル40の坑口部分や断面拡幅部分等の、異なる断面部分の覆工コンクリート20を施工する際に、これらの異なる断面部分の型枠の組み立てや打設したコンクリートの養生などのために、トンネル覆工用型枠10を、移動することなく通常よりも長い期間、同じ位置に保持しておく必要がある場合でも、例えば一方の部分をそのまま保持しておき、異なる断面部分から外れた他方の部分を分離することで、分離した他方の部分を用いることによって、覆工コンクリート20を形成する作業を進めることが可能になる。これによって、覆工コンクリート20を形成するための工程が、異なる断面部分の影響によって長引くことになるのを、効果的に回避することが可能になる。
本実施形態では、トンネル覆工用型枠10によって形成された、一次覆工23で覆われたトンネル40の内周面との間の覆工空間21には、2系統のコンクリートポンプ(コンクリートポンプ車)30及び圧送配管31を介して、コンクリート22が供給されるようになっている。すなわち、本実施形態では、コンクリートポンプ30は、図2(a)~(c)に示すように、セットされたトンネル覆工用型枠10を挟んだトンネルの掘進方向Xの前方及び後方に、2台配置されており、各々のコンクリートポンプ30のホッパー部に、コンクリートミキサー車32からコンクリート22が投入されるようになっている。前後2台のコンクリートポンプ30には、圧送配管31が各々接続されている。これらの2系統の圧送配管31を介して、2台のコンクリートポンプ30から覆工空間21に、コンクリート22を同時に圧送して、供給できるようになっている。2系統のコンクリートポンプ20及び圧送配管31を用いることにより、覆工コンクリート20を形成するための工程の進捗を、より効果的に早めることが可能になる。
2台のコンクリートポンプ20に接続されて、トンネル覆工用型枠10に形成されているコンクリート打設口である圧入接続口11a,11b,12に向けて、コンクリートを圧送する2系統の圧送配管31は、図3(a)~(c)及び図4(a)に示すように、各々、一端部がコンクリートポンプ30に接続されて、セットされたトンネル覆工型枠10の内側に至るまで、トンネル覆工用型枠10の前後方向(トンネルの掘進方向)Xに延設して設けられた主配管31aと、主配管31aの他端部から分岐配管32を介してトンネル50の幅方向の両側に枝分かれして設けられた岐配管31bとを含んで形成されている。岐配管31bは、曲折可能な可撓性を備える部分を有しており、可撓性を備える部分で適宜曲折させたり湾曲させたりすることによって、当該岐配管31bを、コンクリート打設口である下段の圧入接続口11aから上段の圧入接続口11bに切り換えて接続したり、上段の圧入接続口11bからコンクリート打設口である天頂部圧入接続口12に切り換えて接続したり、各段の圧入接続口11a,11bや天頂部圧入接続口12において、前後方向Xの位置が異なる別の接続口11a,11b,12に、切り換えて接続し直したりすることができるようになっている。本実施形態では、コンクリートの流量調整バルブ構造50は、Y字形状を備える分岐配管32の枝分かれした一対の枝分れ配管32aの基端部分に、各々取り付けられている(図4(b)参照)。
そして、本実施形態では、図1(a),(b)に示すように、覆工空間21における、主配管31aから分岐配管32を介して枝分かれした枝配管31bが各々接続された圧入接続口11a,11bに至るまでの、当該圧入接続口11a,11bの下方の覆工空間21に、コンクリート22を流し込むことで供給した後に(図1(a),(b)のドット部参照)、引き続いて当該圧入接続口11a,11bの上方の覆工空間21に、当該圧入接続口11a,11bからコンクリート22を圧入することで供給する(図1(a),(b)の斜線部参照)、コンクリート流し込み圧入工程を含んでいる。下段の圧入接続口11aから上段の圧入接続口11bに、圧送配管31の岐配管31bを接続する接続口11a,11bを切り換えながら、コンクリート流し込み圧入工程を繰り返して、トンネル40の側壁部分40aからアーチ形状部分40bのクラウン部40cに至るまでの覆工空間21に、コンクリート22を打設するようになっている。
すなわち、本実施形態では、トンネル40の側壁部分40aからアーチ形状部分40bのクラウン部40cに至るまでの、天頂部よりも下方のトンネル覆工用型枠10には、コンクリートポンプ30から延設する圧送配管31の岐配管31bを接続させる、コンクリート打設口である開閉可能な圧入接続口11a,11bが、上下方向に間隔をおいて複数段(2段)に設けられており、先ず下段に配置された圧入接続口11aに圧送配管31の岐配管31bを接続して、当該圧入接続口11aに至るまでの下方の覆工空間21に、当該圧入接続口11aからコンクリート22を流し込むことで供給する(図1(a)のドット部参照)。下段の圧入接続口11aから流し込んだコンクリート22が、当該圧入接続口11aの高さ位置に至ったら、接続口を切り替えることなく、そのまま続けて下段の圧入接続口11aからコンクリート22を圧入することで、当該圧入接続口11aの上方の覆工空間21に、好ましくは上段の圧入接続口11bとの間の中間部分の高さ位置に至るまで、コンクリート22を供給する(図1(a)の斜線部参照)。これらによって、下段の圧入接続口11aにおける、コンクリート流し込み圧入工程が実施される。
下段の圧入接続口11aにおけるコンクリート流し込み圧入工程によって、下段の圧入接続口11aと上段の圧入接続口11bとの間の中間部分の高さ位置に至るまで、下段の圧入接続口11aからコンクリート22を圧入したら、岐配管31bを接続させる接続口を、下段の圧入接続口11aから上段の圧入接続口11bに切り換えて岐配管31bを接続して、上段の圧入接続口11bにおいて、同様にしてコンクリート流し込み圧入工程を繰り返す。すなわち、上段に配置された圧入接続口11aに接続された圧送配管31の岐配管31bから、当該圧入接続口11bに至るまでの下方の覆工空間21に、当該圧入接続口11bからコンクリート22を流し込むことで供給する(図1(b)の上段のドット部参照)。上段の圧入接続口11bから流し込んだコンクリート22が、当該圧入接続口11bの高さ位置に至ったら、接続口を切り替えることなく、そのまま続けて上段の圧入接続口11bからコンクリート22を圧入することで、当該圧入接続口11bの上方の覆工空間21である、トンネル40のアーチ形状部分40bのクラウン部40cに至るまでの覆工空間21に、コンクリート22を供給する(図1(b)の上段の斜線部参照)。これらによって、上段の圧入接続口11bにおける、コンクリート流し込み圧入工程が実施される。
また、本実施形態では、最上段の接続口である上段の圧入接続口11bにおいてコンクリート流し込み圧入工程を実施して、トンネル40のアーチ形状部分40bのクラウン部40cに至るまでの覆工空間21に、コンクリート22を供給したら、引き続いて天頂部充填工程を実施することにより、側壁部分20aからアーチ形状部分20bのクラウン部20cの頂部に至るまでの覆工空間21の全体に、コンクリート22を充填することができる。すなわち、天頂部充填工程では、圧送配管31の岐配管31bを、トンネル覆工用型枠10の天頂部に設けられた天頂部圧入接続口12に接続して、天頂部圧入接続口12からコンクリート22を吹上げ方式で圧入することにより、覆工空間21の天頂部まで、コンクリート22を密な状態で容易に充填することが可能になる(図1(c)のドット部参照)。
本実施形態では、上述のように、天頂部圧入接続口12は、トンネル覆工用型枠10の前後方向(トンネルの掘進方向)Xに間隔をおいて複数箇所に設けられており、天頂部充填工程において、これらの複数箇所の天頂部圧入接続口12に2系統の圧送配管31の岐配管31aを各々接続して、2系統のコンクリートポンプ20から天頂部の覆工空間21に同時にコンクリート22を供給するようになっているので、覆工コンクリート20を形成するための工程の進捗を、より効果的に早めることが可能になる。
そして、本実施形態のコンクリートの流量調整バルブ構造50は、コンクリートポンプに接続された円筒形状のコンクリート圧送配管31における、分岐配管32を介して分岐された枝配管31bの基端部分を構成する、Y字形状の分岐配管32の一対の枝分れ配管32aに各々取り付けられるようになっており(図4(b)参照)、図5~図8(a)~(d)に示すように、コンクリート圧送配管の上部に固定された着脱基台部51と、着脱基台部51に着脱交換可能に装着される複数のピンバルブ部材52,53,54と、着脱基台部51に装着された状態でピンバルブ部材52,53,54を固定する装着固定手段55とを含んで構成されている。
着脱基台部51は、図7(a)、(b)に示すように、3体のピンバルブ部材52,53,54を、分岐配管32の一対の枝分れ配管32aに交換可能に装着する際の台座部となる部分であって、例えば圧送方向の縦幅が50mm程度、圧送方向と垂直な方向の横幅が、枝分れ配管32aの190mm程度の外径よりも若干小さな150mm程度の大きさの、矩形の平面形状を備えている。着脱基台部51は、上面が平坦な面となっており、下面が、コンクリート圧送配管31を構成する分岐配管32の枝分れ管32aの外周面と同様の曲率半径で湾曲する、湾曲下面部51aとなっている。着脱基台部51には、平坦な上面から湾曲下面部51aに至るように上下方向に貫通して、φ30mm程度の大きさ貫通孔51bが、縦幅方向に列状に配置されて3箇所に貫通形成されている。これらの貫通孔51bは、着脱基台部51が枝分れ配管32aの外周面に固定された際に、枝分れ配管32aの外周面に周方向に間隔をおいて形成された複数の挿通開口32bと合致する位置に形成されている(図6(a)~(c)参照)。着脱基台部51は、湾曲下面部51aを枝分れ配管32aの外周面に沿わせるようにして、平坦な上面を好ましくは水平方向に配置すると共に、3箇所の貫通孔51bを枝分れ配管32aの3箇所の挿通開口33に各々合致させた状態で、例えば溶接等によって固着されることで、枝分れ配管32aの外周面に固定されている。
本実施形態では、着脱基台部51に着脱交換可能に装着される複数のピンバルブ部材として、3体のピンバルブ部材52,53,54が用いられている。図8(a)~(d)に示すように、ピンバルブ部材52,53,54は、着脱基台部51の列状に形成された3箇所の貫通孔51b(図7(a)、(b)参照)に同時に挿入される、例えばφ25mm程度の太さの円柱状の3本の挿入ピン52a,53a,54aと、これらの複数の挿入ピン52a,53a,54aの上端部が一体として接合される接合盤部52b,53b,54bと、接合盤部52b,53b,54bから立設して設けられたハンドル部52c,53c,54cとを備えている。複数のピンバルブ部材52,53,54は、挿入ピン52a,53a,54aの長さが異なる少なくとも3タイプ(本実施形態では3タイプ)のピンバルブ部材52,53,54を含んでおり、また3本の挿入ピン52a,53a,54aは、隣接する挿入ピン52a,53a,54aの間に、例えば20mm程度の幅の間隔を保持して配置されている。
上述のように、本実施形態では、コンクリート圧送配管31の外周面に周方向に間隔をおいて形成された複数の挿通開口33は、分岐配管32の枝分れ配管32aの外周面に周方向に間隔をおいて好ましくは3箇所に形成されており、着脱基台部51に形成された複数の貫通孔51bは、列状に配置されて好ましくは3箇所に形成されており、ピンバルブ部材52,53,54の複数の挿入ピン52a,53a,54aは、接合盤部52b,53b,54bに一体として接合されて好ましくは3本設けられている。
また、本実施形態では、複数(3体)のピンバルブ部材52,53,54は、挿入ピン52a,53a,54aの長さが異なる少なくとも3タイプ(3タイプ)のピンバルブ部材52,53,54を有している。3タイプのピンバルブ部材52,53,54は、これらのピンバルブ部材52,53,54を着脱基台51に装着して固定した際に、挿入ピン52aの下端部がコンクリート圧送配管31(枝分れ配管32a)の下端部内周面に至るタイプの第1ピンバルブ部材52と、挿入ピン54aの下端部がコンクリート圧送配管31(枝分れ配管32a)の内部に突出しないタイプの第3ピンバルブ部材54と、挿入ピン53aの下端部がコンクリート圧送配管31(枝分れ配管32a)の内部の上下方向中間部分に至るタイプの第2ピンバルブ部材53とを含んでいる。
第1ピンバルブ部材52は、全閉タイプのバルブ部材となっており、着脱基台部51の貫通孔51bに挿通した挿入ピン52aの下端部を、枝分れ配管32aの下部内周面に当接させた状態で、着脱基台51に、第1ピンバルブ部材52が、例えば上述の策状部材を用いた装着固定手段55によって固定されるようになっている(図6(a)参照)。これによって、着脱基台51が取り付けられた部分の枝分れ配管32aの内部は、第1ピンバルブ部材52の挿入ピン52aによって遮られ、隣接する挿入ピン52aの間隔部分やこれと枝分れ配管32aの内周面との間隔部分には、例えば20mm程度の幅の間隔しか保持されなくなるので、これらの間隔部分にコンクリート22内の骨材が引っ掛かることによりコンクリート22の流通が遮断されて、コンクリート圧送配管31を全閉状態とすることが可能になる。
第3ピンバルブ部材54は、全開放タイプのバルブ部材となっており、着脱基台部51の貫通孔51bに挿入される挿入ピン54aが、これの下端部を枝分れ配管32aの内部に突出させない状態で、着脱基台51に、例えば上述の策状部材を用いた装着固定手段55によって固定されるようになっている(図6(c)参照)。第3ピンバルブ部材54の挿入ピン54aには、これの上部に拡径スリーブ部54dが設けられており、拡径スリーブ部54dの外径は、貫通孔51bの内径よりも大きくなっている。拡径スリーブ部54dの下端部を、着脱基台部51の平坦な上面に当接させることにより、第3ピンバルブ部材54の挿入ピン54aは、これの下端部を枝分れ配管32aの内部に突出させない状態を容易に保持できるようになっている。第3ピンバルブ部材54が着脱基台部51に装着されることで、着脱基台部51の貫通孔51bからコンクリート22を流出させることなく、枝分れ配管32aの内部の全体にコンクリート22を流通させることが可能になる。
第2ピンバルブ部材53は、流量調整タイプのバルブ部材となっており、着脱基台部51の貫通孔51bに挿入される挿入ピン53aが、これの下端部を枝分れ配管32aの内部の上下方向中間部分に至らせた状態で、着脱基台51に、例えば上述の策状部材を用いた装着固定手段55によって固定されるようになっている(図6(b)参照)。第2ピンバルブ部材53の挿入ピン53aには、これの上部に拡径スリーブ部53dが設けられており、拡径スリーブ部53dの外径は、貫通孔51bの内径よりも大きくなっている。拡径スリーブ部53dの下端部を、着脱基台部51の平坦な上面に当接させることにより、第2ピンバルブ部材53の挿入ピン53aは、これの下端部を枝分れ配管32aの内部の所定の位置まで突出させた状態で、容易に保持されるようになっている。第2ピンバルブ部材53が着脱基台部51に装着されることで、第2ピンバルブ部材53が装着された部分における、挿入ピン53aの下端部と枝分れ配管32aの下部の内周面との間の略半分の領域を、コンクリート22を流通させることが可能な流通空間として、コンクリート22の流通量を略半分に調整することができるようになおっている。
なお、挿入ピン53aの下端部が枝分れ配管32aの内部の上下方向中間部分に至る、流量調整タイプの第2ピンバルブ部材53として、枝分れ配管32aの内部への挿入ピン53aの突出長さが異なる、複数の種類のピンバルブ部材を用いることもできる。これによってコンクリート圧送配管31を流通するコンクリートの流量を、より細かく調整することが可能になる。
複数の挿入ピン52a,53a,54aの上端部を一体として接合する接合盤部52b,53b,54bは、例えば12mm程度の厚さの鋼製のプレーと部材を用いて形成されており、図8(d)に示すように、横幅が180mm程度、縦幅が100mm程度の大きさの、4方の角部が弧状に面取りされた矩形状の平面形状を備えている。接合盤部52b,53b,54bには、一方の長辺側に片寄せて、3本の挿入ピン52a,53a,54aの上端部が、列状に配置されて溶接等により接合されている。他方の長辺部分の中央部には、係止切込み52e,53e,54eが、一方の長辺側に向けて切り込まれるようにして形成されている。これらの係止切込み52e,53e,54eには、後述する係止固定部材60による装着固定手段55を用いる場合に、ボルト部材による係止固定部材60が、ナット部材61により締着されて係止されるようになっている。また接合盤部52b,53b,54bには、一方の長辺側に片寄せて、ハンドル部52c,53c,54cが、接合された挿入ピン52a,53a,54aの直上部分を通過するようにして、立設した状態で設けられている。
ハンドル部52c,53c,54cは、例えばφ9mm程度の太さの丸鋼を、コの字状の正面形状を備えるよう曲折加工することによって形成されており、両側の下端部を、接合盤部52b,53b,54bの上面に溶接等により接合することで、接合盤部52b,53b,54bに一体として取り付けられている。各々のピンバルブ部材52,53,54にハンドル部52c,53c,54cが設けられていることにより、これらのハンドル部52c,53c,54cを手で把持して、ピンバルブ部材52,53,54を着脱基台部51に着脱する操作を、容易に行うことが可能になる。ハンドル部52c,53c,54cの両側の下端部による、接合盤部52b,53b,54bとの接合基端部には、上述のように、装着固定手段55としてワイヤー、番線等の策状部材を用いた際に、策状部材の両端部が、これらの内側部分に各々係止されることになる(図6(a)~(c)参照)。
上述の構成を備える本実施形態のコンクリートの流量調整バルブ構造50によれば、好ましくは着脱基台部51に全開放タイプの第3ピンバルブ部材54を装着固定して、分岐配管32の両側の枝分れ配管32aを全開放した状態とする。この状態で、トンネル40の中央部を挟んだ両側部分における、側壁部分40aからアーチ形状部分40bのクラウン部40cに至るまでの覆工空間21に、分岐配管32を介して分岐された枝配管31bから、好ましくは均等な高さでコンクリート22が打ち上げられるようにしながら、コンクリート22を同時に打設する。コンクリート22の打設作業の進行に伴って、何等かの要因で、片側の覆工空間21にコンクリート22が偏って打設されることになったら、偏った側の枝分れ配管32aの着脱基台部51に装着された第3ピンバルブ部材54と交換して、例えば流量調整タイプの第2ピンバルブ部材53を着脱基台部51に装着固定する。これによって、コンクリート22が偏って打設されないように調整することが可能になる。また、片側の覆工空間21に打設されるコンクリート22の偏りが大きい場合には、例えば全閉タイプの第1ピンバルブ部材52を着脱基台部51に装着固定することで、コンクリート22の供給を停止させることにより、同様にコンクリート22が偏って打設されないように調整することが可能になる。
これらによって、本実施形態のコンクリートの流量調整バルブ構造50によれば、コンクリート圧送配管31を介して圧送されるコンクリート22の流量の調整を、コンクリートポンプ30から離れた、打設箇所により近い着脱基台部51が取り付けられた部分で、効率良く行なうことが可能になる。
またこれによって、トンネル40の中央部を挟んだ両側部分の、側壁部分40aからアーチ形状部分40bのクラウン部40cに至るまでの覆工空間21に、均等な高さでコンクリートを打設して行くことが可能になって、設置したトンネル覆工用型枠10のバランスを崩さないようにしながら、安定した状態でコンクリート22を打設してゆくことが可能になる。
図9(a)~(c)は、選択されたピンバルブ部材52,53,54の各々を、着脱基台部51に装着された状態で取り外し可能に固定する、装着固定手段55の他の形態を例示するものである。図9(a)~(c)に示す装着固定手段55は、コンクリート圧送配管31の一部である、分岐配管32の両側の枝分れ配管32aの上端部外周面に溶接等により固定された、好ましくは間隔をおいて平行に配置された一対のリブプレート62aによる回転基部62と、回転基部62に一端部がピン接合部60aを介して回転可能に連結される、係止固定部材60とを含んで構成されている。
係止固定部材60は、好ましくは他端側に雄ネジ部が形成されたボルト部材からなり、このボルト部材による係止固定部材60の他端部を、ピン接合部60aを中心に回転させて、ピンバルブ部材52,53,54の接合盤部52b,53b,54bに形成された係止切込み52e,53e,54e(図8(d)参照)に挿入すると共に、ナット部材61により接合盤部52b,53b,54bに締着させて係止することによって、選択されたピンバルブ部材52,53,54の各々を、着脱基台部51に装着された状態で、交換可能によりスムーズに固定することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明のコンクリートの流量調整バルブ構造は、着脱基台部を分岐配管の枝分れ配管に取り付けて用いる必要は必ずしも無く、コンクリートポンプに接続されたコンクリート圧送配管における、打設箇所により近い種々の部分に取り付けて用いることができる。本発明の流量調整バルブ構造が取り付けられたコンクリート圧送配管を介してコンクリートポンプから圧送されるコンクリートは、トンネルの中央部を挟んだ両側部分の覆工空間に同時に打設されものである必要は必ずしも無く、片側の覆工空間のみ打設されるものや、天頂部分に打設されるものであっても良い。本発明の流量調整バルブ構造が取り付けられたコンクリート圧送配管を介してコンクリートポンプから圧送されるコンクリートは、トンネル工法における覆工空間以外の、その他の種々のコンクリートの打設空間に打設されるものであっても良い。
10 トンネル覆工用型枠
11a 下段の圧入接続口(コンクリート打設口)
11b 上段の圧入接続口(コンクリート打設口)
12 天頂部圧入接続口(コンクリート打設口)
14 型枠本体
20 覆工コンクリート(トンネル覆工コンクリート)
21 覆工空間
22 コンクリート
30 コンクリートポンプ(コンクリートポンプ車)
31 コンクリート圧送配管
31a 主配管
31b 岐配管
32 分岐配管
32a 枝分れ配管
33 挿通開口
40 トンネル
40a 側壁部分
40b アーチ形状部分
40c クラウン部
50 流量調整バルブ構造
51 着脱基台部
51a 湾曲下面部
51b 貫通孔
52,53,54 ピンバルブ部材
52a,53a,54a 挿入ピン
52b,53b,54b 接合盤部
52c,53c,54c ハンドル部
53d,54d 拡径スリーブ部
52e,53e,54e 係止切込み
55 装着固定手段
60 係止固定部材
60a ピン接合部
61 ナット部材
62 回転基部
62a リブプレート

Claims (6)

  1. コンクリートポンプに接続された円筒形状のコンクリート圧送配管に取り付けられて、コンクリート打設口に向けて圧送されるコンクリートの流量を調整可能な流量調整バルブ構造による、コンクリートポンプから離れた部分におけるコンクリートの流量調整方法であって、
    前記流量調整バルブ構造は、コンクリートポンプから離れた部分の前記コンクリート圧送配管の上部に固定された着脱基台部と、該着脱基台部に着脱交換可能に装着される複数のピンバルブ部材と、前記着脱基台部に装着された状態で前記ピンバルブ部材を固定する装着固定手段とを含んで構成されており、
    前記着脱基台部は、前記コンクリート圧送配管の外周面と同様の曲率半径で湾曲する湾曲下面部を備えると共に、前記コンクリート圧送配管の外周面に周方向に間隔をおいて形成された複数の挿通開口と合致する位置に、上下方向に貫通して列状に形成された複数の貫通孔を有しており、
    前記ピンバルブ部材は、前記列状に形成された複数の貫通孔に同時に挿入される複数の挿入ピンと、該複数の挿入ピンの上端部が一体として接合される接合盤部と、該接合盤部に設けられたハンドル部とを備えており、
    複数の前記ピンバルブ部材は、前記挿入ピンの長さが異なる少なくとも3タイプのピンバルブ部材として、当該ピンバルブ部材を前記着脱基台部に装着して固定した際に、前記挿入ピンの下端部が前記コンクリート圧送配管の下端部内周面に至る全閉タイプのものと、前記挿入ピンの下端部が前記コンクリート圧送配管の内部に突出しない全開放タイプのものと、前記挿入ピンの下端部が前記コンクリート圧送配管の内部の上下方向中間部分に至る流量調整タイプのものとを含んでおり、
    前記装着固定手段は、選択された前記ピンバルブ部材の各々を、前記着脱基台部に装着された状態で取り外し可能に固定するようになっており、
    コンクリートの打設作業の進行に伴って、前記挿入ピンの長さが異なる全開放タイプと流量調整タイプと全閉タイプとを含む少なくとも3タイプのものから選択した、一のピンバルブ部材を、前記装着固定手段により着脱交換可能に前記着脱基台部に装着して、交換しながら用いることによって、コンクリートポンプから離れた部分において、コンクリート打設口に向けて圧送されるコンクリートの流量を調整するコンクリートの流量調整方法
  2. 前記装着固定手段は、コンクリート圧送配管の上端部外周面に固定された回転基部と、該回転基部に一端部が回転可能に連結される係止固定部材とを含んで構成されており、該係止固定部材を前記接合盤部に係止することにより、選択された前記ピンバルブ部材の各々を、前記着脱基台部に装着された状態で取り外し可能に固定するようになっている請求項1記載のコンクリートの流量調整方法
  3. 前記係止固定部材は、ナット部材を用いて前記接合盤部に締着されるボルト部材である請求項2項記載のコンクリートの流量調整方法
  4. 前記挿通開口は、前記コンクリート圧送配管の外周面に周方向に間隔をおいて3箇所に形成されており、前記貫通孔は、前記着脱基台部に列状に配置されて3箇所に形成されており、前記挿入ピンは、前記接合盤部に一体として接合されて3本設けられている請求項1~3のいずれか1項記載のコンクリートの流量調整方法
  5. 前記コンクリート圧送配管を介して圧送されるコンクリートは、トンネルの内周面とトンネル覆工用型枠との間の覆工空間に打設されることで覆工コンクリートを形成するものとなっており、前記トンネル覆工用型枠に形成されているコンクリート打設口に向けてコンクリートが圧送されるようになっている請求項1~4のいずれか1項記載のコンクリートの流量調整方法
  6. 前記コンクリート圧送配管を介して圧送されるコンクリートは、分岐管を介して分岐されることにより、トンネルの側壁部分からアーチ形状部分のクラウン部に至るまでの、トンネルの中央部を挟んだ両側部分の前記覆工空間に同時に打設されるようになっており、前記分岐管を介して分岐された圧送配管の各々に取り付けて用いられる請求項5記載のコンクリートの流量調整方法
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