JP7218883B1 - シミュレーション装置、受信装置、シミュレーション方法、配置方法、及びプログラム - Google Patents

シミュレーション装置、受信装置、シミュレーション方法、配置方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】耐干渉性を向上させることができる受信部セット等の配置方法を提供する。【解決手段】配置方法は、位置を特定する対象である端末装置5から送信された位置特定信号を受信する1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セット31を第1の位置に配置するステップと、位置特定信号を受信する1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セット32を第2の位置に配置するステップと、第1及び第2の受信部セット31,32が受信する位置特定信号の受信強度が、第1及び第2の受信部セット31,32が実空間において第1の位置と第2の位置との距離よりも長いあらかじめ決められた距離だけ離れて配置された場合に第1及び第2の受信部セット31,32が受信する位置特定信号の受信強度に相当したものとなるように、位置特定信号の伝搬距離を変更するためのシールド部材41~43を配置するステップとを備える。【選択図】図7

Description

本発明は、シミュレーション装置、受信装置、シミュレーション方法、配置方法、及びプログラムに関する。
従来、スマートフォンなどの端末装置から送信される位置特定信号を2以上の位置で受信することによって、端末装置及び受信機の送受信感度の時間的な変動による位置測定精度の悪化を抑えて端末装置の位置を特定することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2020/080314号
位置特定信号の反射が発生しない自由空間では、上記のように位置特定信号を2以上の位置で受信することによって、端末装置の位置を高い精度で特定することができる。一方、実空間においては、端末装置から送信された位置特定信号が床や壁、天井などで反射して受信されることもある。そして、そのようなマルチパスに起因して、受信される位置特定信号に干渉が発生し、その干渉によって、端末装置の位置の精度が低下することがある。例えば、端末装置が受信機から遠いにも関わらず、位置特定信号の直線波と反射波とが強め合うことによって、端末装置が受信機の近くに存在すると判定される可能性もある。
また、位置特定信号を2つの位置で受信することによって、位置特定信号を送信した端末装置の位置を特定する際には、2つの受信位置が離れている方がより高い精度で位置を特定することができる。しかしながら、実空間では、すでに配置されている物による制約や配線の制約などによって、理想的な受信機の配置を実現できないこともある。
本発明は、上記状況に応じてなされたものであり、その一つの目的は、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、端末装置の位置を特定できる範囲を取得できるようにすることである。また、他の目的は、より精度の高い端末装置の位置の特定を、よりコンパクトな構成によって実現することである。
上記目的の少なくとも一つを達成するため、本発明の一態様による配置方法は、位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号を受信する1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットを第1の位置に配置するステップと、位置特定信号を受信する1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットを、第1の位置と異なる第2の位置に配置するステップと、第1及び第2の受信部セットが受信する位置特定信号の受信強度が、第1及び第2の受信部セットが実空間において第1の位置と第2の位置との距離よりも長いあらかじめ決められた距離だけ離れて配置された場合に第1及び第2の受信部セットが受信する位置特定信号の受信強度に相当したものとなるように、位置特定信号の伝搬距離を変更するためのシールド部材を配置するステップと、を備えたものである。
このような構成により、第1及び第2の受信部セットを、あらかじめ決められた距離よりも短い距離で配置しているにも関わらず、第1及び第2の受信部セットをあらかじめ決められた距離だけ離して配置した場合と同様の位置特定信号の受信を実現することができる。したがって、よりコンパクトな配置によって、端末装置のより精度の高い位置の特定を実現することができるようになる。
上記目的の少なくとも一つを達成するため、本発明の一態様によるシミュレーション方法では、第1の位置に配置される1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットと、第1の位置と異なる第2の位置に配置される1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットとによってそれぞれ受信される、位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号の強度差に基づいた端末装置の位置の特定に関して、第1の位置と第2の位置との実空間における距離を示す距離パラメータを受け付けるステップと、距離パラメータを用いて、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を取得するステップと、を備えたものである。
このような構成により、位置特定信号マルチパスに起因する干渉を考慮して、端末装置の位置を特定できる範囲と強度差との関係を取得することができる。この結果を用いることによって、例えば、端末装置の位置を特定する受信装置における距離パラメータを決定することができるようになる。
また、本発明の一態様によるシミュレーション装置は、第1の位置に配置される1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットと、第1の位置と異なる第2の位置に配置される1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットとによってそれぞれ受信される、位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号の強度差に基づいた端末装置の位置の特定に関して、第1の位置と第2の位置との実空間における距離を示す距離パラメータを受け付ける受付部と、距離パラメータを用いて、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を取得する取得部と、を備えたものである。
このような構成により、例えば、端末装置の位置を特定する受信装置における距離パラメータを決定することができるようになる。
また、本発明の一態様による受信装置は、位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号の伝搬距離を変更するための面状シールド部材と、面状シールド部材の第1の面側に配置された、位置特定信号を受信する1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットと、面状シールド部材の第1の面とは異なる第2の面側に配置された、位置特定信号を受信する1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットと、を備えたものである。
このような構成により、第1及び第2の受信部セットによってそれぞれ受信される位置特定信号の強度差を用いて端末装置の位置を特定することによって、端末装置のより精度の高い位置の特定を、第1及び第2の受信部セットのよりコンパクトな配置によって実現することができる。また、端末装置が、面状シールド部材のどちらの面側に存在するのかについても特定することができるようになる。
また、本発明の一態様による受信装置では、第1の受信部セットを囲うように配置された第1のシールド部材と、第2の受信部セットを囲うように配置された第2のシールド部材と、をさらに備え、第1及び第2のシールド部材は、それぞれ開口部を有していてもよい。
このような構成により、第1及び第2のシールド部材を用いることによって、あらかじめ決められた距離パラメータと整合するように、第1及び第2の受信部セットにおける受信強度を調整することもできる。
また、本発明の一態様による受信装置では、第1の受信部セットと第2の受信部セットとは、面状シールド部材の面方向において異なる位置に配置されていてもよい。
このような構成により、例えば、端末装置のより精度の高い位置の特定を実現することができるようになる。
また、本発明の一態様による受信装置では、第1の受信部セット及び第2の受信部セットによってそれぞれ受信された位置特定信号の強度差に基づいて、端末装置の位置を特定するための特定部をさらに備えてもよい。
本発明の一態様による配置方法、及び受信装置によれば、端末装置のより精度の高い位置の特定を、よりコンパクトな構成によって実現することができるようになる。また、本発明の一態様によるシミュレーション装置、シミュレーション方法、及びプログラムによれば、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、第1及び第2の受信部セットによってそれぞれ受信される位置特定信号の強度差と、端末装置の位置を特定できる範囲との関係を取得することができるようになる。
本発明の実施の形態によるシミュレーション装置の構成を示すブロック図 同実施の形態によるシミュレーション装置の動作を示すフローチャート 同実施の形態における第1及び第2の受信部セットの配置の一例を示す図 同実施の形態における電波の強度差と端末装置から受信部セットまでの距離との関係の一例を示す図 同実施の形態における電波の強度差と端末装置から受信部セットまでの距離との関係の一例を示す図 同実施の形態における電波の強度差と端末装置の位置を特定できる範囲との関係の一例を示す図 同実施の形態における電波の強度差と端末装置の位置を特定できる範囲との関係の一例を示す図 同実施の形態における電波の強度差と端末装置の位置を特定できる範囲との関係の一例を示す図 同実施の形態における電波の強度差と端末装置の位置を特定できる範囲との関係の一例を示す図 同実施の形態における電波の強度差と端末装置の位置を特定できる範囲との関係の一例を示す図 同実施の形態による受信装置の構成を示す模式図 同実施の形態による受信装置の構成の一例を示す模式図 同実施の形態による受信装置の構成の一例を示す模式図 同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図 同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
以下、本発明によるシミュレーション装置、受信装置、シミュレーション方法、配置方法、及びプログラムについて、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。本実施の形態によるシミュレーション装置及びシミュレーション方法は、第1及び第2の受信部セットによってそれぞれ受信される位置特定信号の強度差と、その位置特定信号を用いて特定することができる端末装置の位置から受信部セットの位置までの範囲との関係を取得するものである。また、本実施の形態による配置方法及び受信装置は、第1及び第2の受信部セットを、よりコンパクトに配置しながらも、両者をより離して配置した場合と同様の精度で、端末装置の位置を特定することができるものである。
図1は、シミュレーション装置1の構成を示すブロック図である。シミュレーション装置1は、受付部11と、記憶部12と、取得部13と、出力部14とを備える。
ここで、まず、位置を特定する対象である端末装置5から送信される位置特定信号を受信する第1の受信部セット31及び第2の受信部セット32について、図3を参照して説明する。なお、第1及び第2の受信部セット31,32は、端末装置5の位置を特定するために位置特定信号を受信するものである。図3において、第1の受信部セット31は、1以上の第1の受信部51を含んでおり、第1の位置に配置される。また、第2の受信部セット32は、1以上の第2の受信部52を含んでおり、第2の位置に配置される。第1の位置と第2の位置とは異なる位置である。端末装置5のより精度の高い位置の特定を実現する観点からは、第1の受信部セット31は、複数の第1の受信部51を含むことが好適であり、第2の受信部セット32は、複数の第2の受信部52を含むことが好適である。図3で示されるように、例えば、第1の受信部セット31は、4個の第1の受信部51を含んでいてもよく、第2の受信部セット32は、4個の第2の受信部52を含んでいてもよいが、第1及び第2の受信部セット31,32が含む受信部の個数は、1個から3個のいずれかであってもよく、または、5個以上であってもよい。第1及び第2の受信部セット31,32に含まれる各受信部51,52は、位置特定信号の電波の強度を取得できるものである。
位置特定信号を送信する端末装置5は、例えば、スマートフォンや、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコン、トランシーバ等の通信機能を備えた携帯情報端末であってもよく、位置特定信号を送信するための専用の機器であってもよく、その他の機器であってもよい。本実施の形態では、端末装置5がスマートフォンである場合について主に説明する。
なお、第1の受信部セット31が複数の第1の受信部51を含む場合には、第1の位置は、例えば、複数の第1の受信部51の重心の位置であってもよい。より具体的には、各第1の受信部51の重心の位置を特定し、その特定した複数の重心の位置に関する重心の位置を第1の位置としてもよい。第2の受信部セット32の第2の位置についても同様である。
位置特定信号は、例えば、断続的に送信されるパルス波であってもよく、連続的に送信される連続波であってもよい。より具体的には、位置特定信号は、Bluetooth(登録商標)や、無線LAN(IEEE802.11)、ZigBee(登録商標)などのIEEE802.15.4、または、その他の無線通信規格によって送信される信号であってもよい。Bluetoothの信号である位置特定信号は、例えば、Bluetoothの低消費電力(BLE:Bluetooth Low Energy)の信号であってもよく、BluetoothのBR(Basic Rate)/EDR(Enhanced Data Rate)の信号であってもよい。位置特定信号の電波の周波数は、特に限定されるものではないが、例えば、300MHzから300GHzの範囲の周波数であってもよい。また、位置特定信号は、例えば、ブロードキャストで送信されてもよく、ユニキャストで送信されてもよい。通信相手を特定しないで位置特定信号を送信できる観点からは、ブロードキャストで送信されることが好適である。
端末装置5から送信された位置特定信号は、第1の受信部セット31及び第2の受信部セット32でそれぞれ受信され、その受信された位置特定信号の強度差に基づいて、端末装置5の位置が特定される。この位置の特定については、上記特許文献1を参照されたい。ここで、位置特定信号の強度差は、例えば、位置特定信号の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)の差であってもよい。また、第1及び第2の受信部セット31,32が2以上の受信部を含む場合には、強度差は、例えば、第1及び第2の受信部セット31,32においてそれぞれ2以上の受信部によって取得された複数の受信信号強度の代表値の差であってもよい。代表値は、例えば、平均値、中央値などであってもよい。また、第1及び第2の受信部セット31,32に2以上の受信部が含まれる場合には、その2以上の受信部は、同等の性能であることが好適である。例えば、第1の受信部セット31、または第2の受信部セット32に含まれる2以上の受信部のアンテナのゲインはそれぞれ同じであることが好適である。
図3の破線の矢印で示されるように、第1及び第2の受信部セット31,32が、位置特定信号の直線波と反射波との両方を受信することがある。反射波は、例えば、壁や床、天井、実空間に存在するその他の散乱反射体7で反射された位置特定信号の電波である。そのように、直線波と反射波との両方が受信されることによって、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉が発生することになる。取得部13では、後述するように、その干渉も考慮して、強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の受信部セット31の位置、すなわち第1の位置までの距離の範囲との関係を取得する。なお、ここでは便宜的に直線波と反射波としているが、最短距離で伝わる波とそうでない波、と理解してもよい。
受付部11は、第1の受信部セット31と、第2の受信部セット32とによってそれぞれ受信される位置特定信号の強度差に基づいた端末装置5の位置の特定に関して、第1の受信部セット31の位置である第1の位置と、第2の受信部セット32の位置である第2の位置との実空間における距離を示す距離パラメータを受け付ける。図3では、この距離パラメータはDである。なお、実空間における第1及び第2の受信部セット31,32の実距離と、第1及び第2の受信部セット31,32の距離パラメータとが等しい場合には、その第1及び第2の受信部セット31,32の周囲に、後述するシールド部材が配置されていないことになる。一方、シールド部材が配置された場合には、両者は異なることになる。受付部11で受け付けられる距離パラメータは、通常、シミュレーション装置1のユーザによって入力される。ユーザは、例えば、距離パラメータを決定するために、異なる距離パラメータを繰り返して入力してもよい。そして、その複数の距離パラメータが、受付部11で順次、受け付けられてもよい。
受付部11は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された情報を受け付けてもよく、有線または無線の通信回線を介して送信された情報を受信してもよい。なお、受付部11は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、入力デバイスや通信デバイスなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、受付部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、または所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
記憶部12では、取得部13による強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の範囲との関係の取得に用いられる情報、例えば、その範囲の取得に用いられる式などが記憶されていてもよい。記憶部12に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が記憶部12で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が記憶部12で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された情報が記憶部12で記憶されるようになってもよい。記憶部12は、不揮発性の記録媒体によって実現されることが好適であるが、揮発性の記録媒体によって実現されてもよい。記録媒体は、例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなどであってもよい。
取得部13は、受付部11で受け付けられた距離パラメータを用いて、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、第1及び第2の受信部セット31,32で受信される位置特定信号の強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を取得する。この関係の取得の詳細については後述する。
出力部14は、取得部13による取得結果、すなわち、強度差と、端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を出力する。この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、出力部14は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスや通信デバイスなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、出力部14は、ハードウェアによって実現されてもよく、または、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
次に、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮した強度差と、端末装置5から第1の受信部セット31までの距離との関係について説明する。なお、本実施の形態では、図3で示されるように、端末装置5から第1の受信部セット31までの距離が、端末装置5から第2の受信部セット32までの距離よりも短い場合、すなわち、第1の受信部セット31が近距離側の受信部セットである場合について主に説明する。
まず、図4を参照して、マルチパスに起因する干渉の影響について説明する。図4において、グラフ101は、干渉を考慮しないで算出した強度差と、近距離の受信部セットと端末装置5との距離との関係を示しており、グラフ102は、マルチパスに起因する干渉を考慮して算出した強度差と、近距離の受信部セットと端末装置5との距離との関係を示している。また、黒丸は、干渉の発生し得る環境で実験した結果を示す実験値である。エラーバーは、±2σの範囲を示している。図4から分かるように、グラフ102の方が、グラフ101よりも実験値により整合している。したがって、干渉を考慮することが適切であることが分かる。なお、干渉の影響を受ける場合には、図4のグラフ102で示されるように、位置特定信号を送信する端末装置5までの距離に幅が生じることになる。例えば、図4において、第1及び第2の受信部セット31,32における位置特定信号の強度差が8dBmであったとすると、第1の受信部セット31と端末装置5との距離は、100cmよりも短いこともあれば、150cm程度であることもある。第1及び第2の受信部セット31,32を配置する際に、このことを考慮しなければ、端末装置5が遠くに存在するにも関わらず、近くに存在すると誤って特定したり、逆に端末装置5が近くに存在するにも関わらず、遠くに存在すると誤って特定したりする可能性がある。そのため、干渉の影響を受けた場合における端末装置5までの距離に幅について取得することが好適である。シミュレーション装置1の取得部13は、その幅について取得するものである。
図5も、図4と同様に、位置特定信号の強度差と、近距離の受信部セットと端末装置5との距離との関係を示すグラフである。図5で示されるグラフ201は、干渉を考慮しないで算出した強度差と、近距離の受信部セットと端末装置5との距離との関係を示しており、グラフ202は、マルチパスに起因する干渉を考慮して算出した強度差と、近距離の受信部セットと端末装置5との距離との関係を示している。干渉の影響を受ける場合には、直線波と反射波(すなわち干渉波)とが強め合う位置と弱め合う位置があるため、グラフ202には、グラフ201よりも強度差が大きくなる範囲と、小さくなる範囲が存在するが、グラフ202は、下端側のグラフ203と、上端側のグラフ204の範囲内に存在している。なお、グラフ202は、一つの反射波に起因する干渉のみを考慮したものであるが、マルチパスに起因する干渉を考慮したすべてのグラフに関する下端側のグラフと上端側のグラフである2個の境界線のグラフを特定することができれば、各強度差について、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値を取得することができることになる。以下、その2個の境界線のグラフを特定する方法について具体的に説明する。なお、その2個の境界線のグラフの間に、強度差と、端末装置5の位置から第1の位置までの距離との関係を示す、マルチパスに起因する干渉を考慮したすべてのグラフが含まれていればよい。したがって、2個の境界線のグラフは、そのようなマルチパスに起因する干渉を考慮したすべてのグラフの各距離(すなわち横軸の各値)において、最小値及び最大値を示すものであることが好適であるが、その2個の境界線のグラフの間にマルチパスに起因する干渉を考慮したすべてのグラフが含まれているのであれば、その最小値及び最大値に近い境界を示すものでもよい。
図3で示されるように、端末装置5から、第1の位置に配置された第1の受信部セット31までの距離がLであり、第1の受信部セット31と、第2の位置に配置された第2の受信部セット32との距離がDである状況において、干渉を考慮しないで算出した、位置特定信号の強度差は、次式のようになる。ここで、受信強度差をpとしている。
Figure 0007218883000002
一方、干渉を考慮した場合には、受信強度差pは、次式のようになる。ここで、λは、位置特定信号の電波の波長であり、Sは干渉に関するパラメータである。以下、このパラメータSを干渉パラメータと呼ぶこともある。ここでは、反射波の第1の受信部セット31までの伝搬路の長さが、(L2+S21/2になっているものとしている。また、第2の受信部セット32については、反射波の影響を考慮していない。反射波の影響を最も大きく受けるのは、近距離側の第1の受信部セット31であるからである。
Figure 0007218883000003
上式を変形させると、次式のようになる。
Figure 0007218883000004
ここで、まず、端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値について検討する。すなわち、受信強度差と、端末装置5の位置から第1の位置までの距離との関係のグラフの下側の境界線について検討する。この下側の境界線は、図5で示されるグラフ202を、干渉パラメータSを変化させることによって変形させたとしても、そのすべての変形後のグラフよりも下方側に位置する境界線である。すなわち、各距離において、干渉パラメータSを変化させることによってグラフ202を変形させたすべての変形後のグラフの値が、その下側の境界線の値以上となる。この下方側の境界線について検討するためには、(1)式の右辺においてコサインを-1としたときについて検討すれば十分である。(1)式の右辺においてコサインを-1とすることによって、次式を得ることができる。
Figure 0007218883000005
なお、上記したように、下側の境界線のグラフは、上式で示されるグラフよりも下方側に存在してもよいため、境界線のグラフを含む受信強度差pと距離Lとの関係は、次式のようになる。次式で示されるのは、干渉パラメータがSである場合における受信強度差pと、下限値以下の距離Lとの関係であると言うこともできる。
Figure 0007218883000006
ここで、(1)式のコサインの引数は0以上なので、コサインが-1となる場合には、次のように、コサインの引数がπよりも大きいことが条件となる。
Figure 0007218883000007
この不等式を変形すると、次式の左側の不等式のようになる。なお、波長λは0より大きい実数であるため、次式の右側の不等式が成立する。
Figure 0007218883000008
また、干渉パラメータがSである場合における受信強度差pと、下限値以下の距離Lとの関係を示す上記の不等式を変形させると、次式のようになる。
Figure 0007218883000009
また、S2>λLから、1/(λL)>1/S2となる。したがって、受信強度差pと距離Lが次式を満たす場合には上式も満たすことになるため、次式で下側の境界線を求めることにする。次式は、すべての干渉パラメータSについて成立する、下側の境界線のグラフを含む受信強度差pと距離Lとの関係を示す不等式である。
Figure 0007218883000010
上式は、次のように書き換えることができる。
Figure 0007218883000011
また、受信強度差pと距離Lが次式を満たす場合には上式も満たすことになるため、次式で下側の境界線を求めることにする。
Figure 0007218883000012
この不等式は、次のように書き換えることができる。
Figure 0007218883000013
したがって、距離D、及び波長λが決まっている場合には、受信強度差pと、下限値未満の距離Lとの関係、すなわち、取り得ることのない受信強度差pと距離Lとの関係は、(2)式のようになる。また、(2)式の不等号を等号に変えた距離Lと受信強度差pとの関係を示すグラフが、下側の境界線のグラフとなる。
次に、端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最大値について検討する。すなわち、受信強度差と、端末装置5の位置から第1の位置までの距離との関係のグラフの上側の境界線について検討する。この上側の境界線は、図5で示されるグラフ202を、干渉パラメータSを変化させることによって変形させたとしても、そのすべての変形後のグラフよりも上方側に位置する境界線である。すなわち、各距離において、干渉パラメータSを変化させることによってグラフ202を変形させたすべての変形後のグラフの値が、その上側の境界線の値以下となる。この上方側の境界線について検討するためには、(1)式の右辺においてコサインを1としたときについて検討すれば十分である。(1)式の右辺においてコサインを1とすることによって、次式を得ることができる。
Figure 0007218883000014
なお、上記したように、上側の境界線のグラフは、上式で示されるグラフよりも上方側に存在してもよいため、境界線のグラフを含む受信強度差pと距離Lとの関係は、次式のようになる。次式で示されるのは、干渉パラメータがSである場合における受信強度差pと、上限値以上の距離Lとの関係であると言うこともできる。
Figure 0007218883000015
さらに、この式を変形すると、次式のようになる。
Figure 0007218883000016
上式の右辺は、21/2以下となる。したがって、受信強度差pと距離Lが次式を満たす場合には上式も満たすことになるため、次式で上側の境界線を求めることにする。次式は、すべての干渉パラメータSについて成立する、上側の境界線のグラフを含む受信強度差pと距離Lとの関係を示す不等式である。
Figure 0007218883000017
この式を変形すると、次式のようになる。
Figure 0007218883000018
距離Dが決まっている場合には、受信強度差pと、上限値以上の距離Lとの関係は、(3)式のようになる。また、(3)式の不等号を等号に変えた距離Lと受信強度差pとの関係を示すグラフが、上側の境界線のグラフとなる。
このようにして、(2)式、(3)式の不等号を等号に変えた式によって、干渉パラメータSがどのような値をとったとしても、受信強度差pと、近距離の受信部セットと端末装置5との距離Lとの関係を示すすべてのグラフが含まれる2個の境界線のグラフを特定することができる。図6A~図6Eは、その境界線のグラフを示す図である。図6A~図6Eにおいて、グラフ301は、干渉を考慮しないで算出した強度差と、近距離の受信部セットと端末装置5との距離との関係を示している。また、グラフ302が下側の境界線であり、グラフ303が上側の境界線であり、グラフ304は、所定の干渉パラメータSに対応するマルチパスに起因する干渉を考慮して算出した強度差と、近距離の受信部セットと端末装置5との距離との関係を示している。なお、図6Aから図6Eになるにしたがって、干渉パラメータSの値は徐々に大きくなっている。図6A~図6Eのグラフから分かるように、干渉パラメータSを変化させながらグラフ304の描画を行っても、そのグラフ304は、下側の境界のグラフ302と上側の境界のグラフ303とに常に近接して挟まれている。したがって、境界のグラフ302,303を適切に求めることができていることが分かる。なお、グラフ302,303は、所定の距離D、及び波長λを設定した際のグラフである。この境界線のグラフ302,303によって、強度差ごとに、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値を特定することができる。例えば、強度差が20dBmである場合には、距離Lが約40cmから約140cmまでの範囲に存在する端末装置5の位置を特定できることが分かる。したがって、取得部13が取得する、位置特定信号の強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係は、例えば、図6Aで示される2個の境界線のグラフであってもよい。より具体的には、取得部13は、記憶部12で記憶されている、(2)式、(3)式の不等号を等号に変えた式に、受付部11で受け付けられた距離パラメータD、及びあらかじめ記憶部12に設定されている位置特定信号の波長λを代入することによって、2個の境界線のグラフを取得してもよい。また、図6Aで示されるグラフ302,303を用いることによって、例えば、20dBm以上の強度差を用いて位置の特定を行うことによって、距離Lが約140cm以上の端末装置5の位置を特定することがないこと、及び、距離Lが約40cm以下であれば確実に端末装置5の位置を特定することができることも知ることができる。そのため、グラフ302,303に対応する距離パラメータに応じて第1及び第2の受信部セット31,32を配置すると共に、両者で受信された位置特定信号の受信強度差が20dBm以上となった場合にのみ、端末装置5の位置の特定に応じた処理(例えば、扉の開錠の処理や、自動販売機において商品を購入できるようにする処理等)を行うことによって、端末装置5が、第1の受信部セット31の約40cm以内に存在する場合には、確実にその処理が行われることになり、また、端末装置5が、第1の受信部セット31の約140cm以内に存在しない場合には、その処理が行われることがないことになる。このような制御を行うため、取得部13によって取得された、強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を用いて、受信強度差に関する閾値の特定も行われてもよい。
なお、ここでは、マルチパスに起因する干渉のモデルとして、直線波と反射波とが干渉を引き起こす2波モデルを用いて式の算出を行ったが、他のモデルを用いて式を算出してもよいことは言うまでもない。
また、ここでは、位置特定信号の強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係が境界線のグラフである場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、ユーザが距離パラメータDと共に、強度差pも入力する場合には、その強度差pも受付部11で受け付けられ、取得部13は、距離パラメータDと強度差pと波長λとを、式(2)、式(3)の不等号を等号に変えた式に代入することによって、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値を算出してもよい。この場合には、取得部13によって、特定の強度差、すなわち受付部11で受け付けられた強度差に対応する距離の最小値及び最大値のみが特定されることになる。
また、ここでは、2個の境界線のグラフを、(2)式、(3)式の不等号を等号に変えた式を用いて算出する場合について説明したが、2個の境界線のグラフは、上記した以外のものであってもよく、また、式を用いる以外の方法によって2個の境界線のグラフを特定してもよい。例えば、図5のグラフ202は、干渉パラメータSが特定の値である場合のグラフであるが、干渉パラメータSを変化させることによって、グラフ202は変化することになる。したがって、干渉パラメータSを0から無限大に相当する十分大きい値まで変化させた際のグラフ202の極小値のうち、各距離における最小値を結ぶグラフを下側の境界線のグラフ(すなわち、グラフ302に相当するグラフ)として特定し、干渉パラメータSを0から無限大に相当する十分大きい値まで変化させた際のグラフ202の極大値のうち、各距離における最大値を結ぶグラフを上側の境界線のグラフ(すなわち、グラフ303に相当するグラフ)として特定してもよい。この場合には、(2)式、(3)式を用いることなく、境界線のグラフを特定することができる。
次に、シミュレーション装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)受付部11は、距離パラメータを受け付けたかどうか判断する。そして、距離パラメータを受け付けた場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、距離パラメータを受け付けるまでステップS101の処理を繰り返す。
(ステップS102)取得部13は、ステップS101で受け付けられた距離パラメータを用いて、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、第1及び第2の受信部セット31,32によってそれぞれ受信される位置特定信号の強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を取得する。この関係の取得は、例えば、上記したように、(2)式、(3)式を用いた2個の境界線のグラフの取得であってもよい。境界線のグラフを取得するとは、例えば、その境界線のグラフを示す画像を取得することであってもよい。
(ステップS103)出力部14は、ステップS102で取得された強度差と、距離の最小値及び最大値との関係を出力する。この出力は、例えば、境界線のグラフの表示であってもよい。そして、ステップS101に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、シミュレーション装置1の出力結果を用いた第1及び第2の受信部セット31,32等の配置方法の一例について説明する。まず、ユーザは、シミュレーション装置1に位置特定信号の波長λを設定する。その波長は、例えば、記憶部12に蓄積されてもよい。なお、位置特定信号の波長があらかじめ決まっており、変化しない場合には、記憶部12にあらかじめ位置特定信号の波長が設定されていてもよい。その後、ユーザは、第1の位置と第2の位置との間の距離パラメータDをシミュレーション装置1に入力する。その距離パラメータDは、受付部11で受け付けられ、取得部13に渡される。取得部13は、受け付けられた距離パラメータDと、あらかじめ設定されている波長λと、記憶部12で記憶されている(2)式、(3)式を用いて、2個の境界線のグラフの画像を取得して出力部14に渡す。出力部14は、その2個の境界線のグラフの画像を出力する。ユーザは、その出力されたグラフを見ることによって、受信強度差pごとの、距離Lの最小値及び最大値を知ることができる。そして、出力された境界線のグラフによって、目的としている位置の特定を実現できるかどうか判断する。例えば、自動販売機の前方120cmよりも遠い位置に存在する端末装置5の位置を、自動販売機の前方120cm以内に存在すると誤って特定することはなく、また、自動販売機の前方50cm以内に存在する端末装置5は、確実にその位置を特定できるようにするためには、出力部14の出力結果において、上側の境界線のグラフの値が120cm以下となり、下側の境界線のグラフの値が50cm以上となる受信強度差が存在するかどうかを確認すればよい。そして、そのような受信強度差が存在する場合には、その受信強度差以上の受信強度差による端末装置5の位置の特定を行うことによって、その目的とする端末装置5の位置の特定を実現できることが分かるため、その時点の距離パラメータに応じて第1及び第2の受信部セット31,32を配置すればよいことになる。一方、そのような受信強度差が存在しない場合には、異なる距離パラメータDをシミュレーション装置1に入力し、目的とする端末装置5の位置の特定を実現できる結果が出力されるまで、同様の作業を繰り返すことになる。
なお、位置特定信号を受信する第1及び第2の受信部セット31,32の距離である距離パラメータDが大きくなるほど、位置の特定の精度がより高くなり、距離パラメータDが小さくなるほど、位置の特定の精度がより低くなる。したがって、より大きな距離パラメータDを入力すると、強度差ごとの、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の位置までの距離の最小値から最大値までの間隔が狭くなる。すなわち、耐干渉性が向上することになる。一方、距離パラメータDが大きくなると、端末装置5から第2の受信部セット32までの距離(L+D)が長くなり、それに応じて位置特定信号を用いた位置の特定精度が下がることになる。したがって、ユーザは、いろいろな距離パラメータDを入力しながら、目的とする位置の特定を実現できる、より小さい距離パラメータDを見つけることが好適である。このようにして特定された、目的とする端末装置5の位置の特定を実現できる距離パラメータの値がD0であったとする。
シミュレーション装置1を用いて距離パラメータD0を決定した後に、例えば、図3と同様に、第1及び第2の受信部セット31,32を、その距離パラメータD0だけ離して配置することによって、目的とする位置の特定を実現することができる。しかしながら、第1及び第2の受信部セット31,32を、距離D0だけ離して配置することが困難であることもある。例えば、距離パラメータD0が200cmであったとしても、第1及び第2の受信部セット31,32を配置する筐体の長さが200cmより短い場合には、その筐体に第1及び第2の受信部セット31,32を200cmだけ離して配置することはできない。一方、位置特定信号の伝搬距離を変更するためのシールド部材を用いることによって、第1及び第2の受信部セット31,32の実空間における距離は距離パラメータD0よりも短いにもかかわらず、両者が距離D0だけ離れているのと同等の位置特定信号の受信強度を実現することもできる。したがって、シールド部材を用いることによって、第1及び第2の受信部セット31,32の距離を延ばす効果が得られることになり、第1及び第2の受信部セット31,32のよりコンパクトな配置と、より精度の高い位置の検出とを両立することができるようになる。また、上記したように、第1及び第2の受信部セット31,32の距離が延びた場合には耐干渉性が向上するため、シールド部材を配置することによって、耐干渉性も向上することになる。以下、そのような第1及び第2の受信部セット31,32、並びにシールド部材の配置方法と、そのように配置された第1及び第2の受信部セット31,32、並びにシールド部材を有する受信装置について説明する。
その配置方法は、端末装置5から送信された位置特定信号を受信する1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セット31を第1の位置に配置するステップと、位置特定信号を受信する1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セット32を、第1の位置と異なる第2の位置に配置するステップと、第1及び第2の受信部セット31,32が受信する位置特定信号の受信強度が、第1及び第2の受信部セット31,32が実空間において第1の位置と第2の位置との距離D1よりも長いあらかじめ決められた距離D0だけ離れて配置された場合に、第1及び第2の受信部セット31,32が受信する位置特定信号の受信強度に相当したものとなるように、位置特定信号の伝搬距離を変更するためのシールド部材を配置するステップとを備えていてもよい。なお、このようにして配置された第1及び第2の受信部セット31,32を用いて、端末装置5の位置が特定されることになる。
図7は、そのようにして配置された第1及び第2の受信部セット31,32と、第1のシールド部材41と、第2のシールド部材42と、面状シールド部材43と、特定部33と、出力部34とを備えた受信装置3を示す模式図である。図7において、第1及び第2のシールド部材41,42は、内部の第1及び第2の受信部セット31,32が見えるように断面で示している。また、図7では、便宜上、第2の受信部セット32で受信される位置特定信号を示す破線の矢印を省略している。
第1及び第2の受信部セット31,32は、距離D1だけ離れて配置されている。すなわち、図7では、第1の位置と第2の位置との距離がD1となっている。その距離D1や、第1及び第2の位置は、第1及び第2の受信部セット31,32が配置される環境における制約に応じて適宜、選択されてもよい。ただし、距離D1は、上記のようにして決定された距離パラメータD0よりも短いものとする。また、第1の受信部セット31は、面状シールド部材43の第1の面43a側に配置されており、第2の受信部セット32は、面状シールド部材43の第2の面43b側に配置されている。第2の面43bは、第1の面43aと異なる面である。
第1のシールド部材41は、第1の受信部セット31を囲うように配置されている。また、第1のシールド部材41は、開口部41aを有している。第1のシールド部材41は、例えば、内部に第1の受信部セット31を配置することができる箱状のものであってもよい。第1のシールド部材41の形状は、例えば、図7で示されるように直方体形状であってもよく、球形状であってもよく、円柱形状であってもよく、その他の形状であってもよい。また、図7では、直方体形状である第1のシールド部材41を構成する六面のうち、一面の中心付近に開口部41aが設けられている場合について示しているが、直方体形状である第1のシールド部材41は、例えば、六面のうち、一面が開口したものであってもよい。
第2のシールド部材42は、第2の受信部セット32を囲うように配置されている。また、第2のシールド部材42は、開口部42aを有している。なお、第2のシールド部材42は、内部に配置されるのが第2の受信部セット32となる以外は、第1のシールド部材41と同様のものである。
第1及び第2のシールド部材41,42は、例えば、第1の受信部セット31の中心から、開口部41aの中心に向かうベクトルと、第2の受信部セット32の中心から、開口部42aの中心に向かうベクトルとが異なる向きとなるように面状シールド部材43の両側に配置されることが好適である。図7で示されるように、両ベクトルが逆向きとなるように配置されることが特に好適である。このように配置することで、より短い距離D1によって、より長い距離Dと同様の受信強度を実現することができるからである。なお、第1及び第2の受信部セット31,32の中心や、開口部41a,42aの中心は、それらの重心であってもよい。また、第1及び第2のシールド部材41,42は、例えば、同様のものであって、対称に配置されていてもよい。この場合には、第1及び第2の受信部セット31,32のどちらが端末装置5に対して近距離側の受信部セットとなったとしても、同様な位置の特定を実現することができるようになる。
面状シールド部材43は、例えば、平面状のシールド部材であってもよく、曲面状のシールド部材であってもよく、その他の面状のシールド部材であってもよい。面状シールド部材43は、例えば、ドアや扉であってもよく、部屋の壁であってもよく、装置や機器の筐体の壁面であってもよく、その他の面状の部材であってもよい。
第1及び第2のシールド部材41,42、並びに面状シールド部材43は、位置特定信号を遮蔽するものであり、例えば、電波を透過しない材料によって構成されていてもよい。その材料は、例えば、位置特定信号の電波を反射するものであってもよく、位置特定信号の電波を吸収するものであってもよい。電波を反射する材料は、例えば、電波を100%反射する材料、またはそれに近い程度反射する材料であってもよい。また、電波を吸収する材料は、例えば、電波を100%吸収する材料、またはそれに近い程度吸収する材料であってもよい。電波を反射する材料は、例えば、金属であってもよい。また、電波を吸収する材料は、例えば、電波を吸収して熱に変換する電磁波吸収体であってもよい。電磁波吸収体は、例えば、比誘電率の高い物質、例えば水などを含むものであってもよい。また、導電性材料が混ぜ込まれた樹脂等がシールド部材として用いられてもよい。第1及び第2のシールド部材41,42、並びに面状シールド部材43は、例えば、電波を回り込ませることによって、第1及び第2の受信部セット31,32に到達する電波の伝搬距離をより長くするためのものであってもよい。例えば、図7では、端末装置5から送信された位置特定信号の電波は、面状シールド部材43を迂回し、第2のシールド部材42の開口部42aを介して第2の受信部セット32に到達するため、端末装置5から第2の受信部セット32までの電波の伝搬距離は、L+D1よりも長くなる。なお、電波が回り込むようにするため、例えば、電波を反射するための反射体を実空間に配置してもよく、またはそうでなくてもよい。また、伝搬距離は、例えば、実効的な伝搬距離であってもよい。この場合には、例えば、所定の屈折率の物質(例えば、高屈折率の物質)を電波の伝搬路に配置することによって、実効的な伝搬距離が長くなるようにしてもよい。実効的な伝搬距離とは、電波が感じる距離であってもよい。なお、第1の受信部セット31が近距離側の受信部セットである場合には、第2のシールド部材42、及び面状シールド部材43が、端末装置5から第2の受信部セット32までの電波の伝搬距離を変更するためのシールド部材となり、第2の受信部セット32が近距離側の受信部セットである場合には、第1のシールド部材41、及び面状シールド部材43が、端末装置5から第1の受信部セット31までの電波の伝搬距離を変更するためのシールド部材となる。通常、端末装置5がどこに位置するのかはわからないため、第1及び第2のシールド部材41,42、並びに面状シールド部材43は、端末装置5から送信された位置特定信号の伝搬距離を変更するためのシールド部材であるということができる。
第1及び第2のシールド部材41,42、並びに面状シールド部材43は、第1及び第2の位置にそれぞれ配置される第1及び第2の受信部セット31,32が受信する位置特定信号の受信強度が、第1及び第2の受信部セット31,32が実空間において、あらかじめ決められた距離D0だけ離れて配置された場合に、第1及び第2の受信部セット31,32が受信する位置特定信号の受信強度に相当したものとなるように配置される。なお、上記したように、第1及び第2の位置の間隔D1は、距離D0よりも短いものとする。
ここで、上記のようにシールド部材を配置する方法について説明する。まず、第1及び第2の受信部セット31,32を、距離D1だけ離して配置すると共に、第1及び第2のシールド部材41,42、並びに面状シールド部材43を配置する。その状況において、図7で示されるように、第1の位置、すなわち第1の受信部セット31の位置から距離Lだけ離れた位置の端末装置5から位置特定信号を送信し、その受信強度差を測定する。また、その測定を、距離Lを変化させながら繰り返して行う。その結果、図4の黒丸で示される実験値と同様の測定結果を取得することができる。その後、その測定結果にフィットする(0)式の干渉パラメータSと距離Dとを特定する。その特定は、例えば、最小二乗法を用いて行ってもよい。そして、そのようにして特定した距離Dと距離D0との差の絶対値があらかじめ決められた許容誤差より小さくなった場合に、第1及び第2の受信部セット31,32が受信する位置特定信号の受信強度が、第1及び第2の受信部セット31,32が実空間において距離D0だけ離れて配置された場合に第1及び第2の受信部セット31,32が受信する位置特定信号の受信強度に相当したものとなるようにシールド部材を配置することができたと判断することができる。したがって、上記のようにして特定した距離Dと距離D0との差の絶対値が許容誤差より小さくなるまで、第1及び第2のシールド部材41,42、並びに面状シールド部材43の少なくともいずれかのシールド部材を変更しながら、測定結果の取得と、距離Dの特定とを繰り返してもよい。なお、上記の測定は、散乱反射体7が少ない状況で行われることが好適である。多くの散乱反射体7が存在する場合には、測定結果の(0)式へのフィッティングが悪くなるからである。また、上記以外の方法によって距離Dの特定を行ってもよいことは言うまでもない。
通常、端末装置5が任意の位置に存在する場合に、距離D1だけ離して配置された第1及び第2の受信部セット31,32が、距離D0だけ離して配置された第1及び第2の受信部セット31,32と同様の受信強度となるようにシールド部材を配置することは困難である。したがって、上記の実験は、端末装置5の位置を特定したい領域である検出領域に端末装置5を配置した状況において行ってもよい。例えば、受信装置3が自動販売機や扉において用いられる場合には、例えば、自動販売機の正面側の領域や、扉の正面側の領域が検出領域となってもよい。また、シールド部材の変更は、例えば、シールド部材の厚みの変更であってもよく、第1及び第2のシールド部材41,42の開口部41a,42aの大きさの変更であってもよく、シールド部材の材料の変更であってもよく、シールド部材の大きさや形状の変更であってもよく、シールド部材に関するその他の変更であってもよい。また、測定結果は、例えば、実空間における実験によって取得してもよく、または、シミュレーションによって取得してもよい。
特定部33は、第1の受信部セット31及び第2の受信部セット32によってそれぞれ受信された位置特定信号の強度差に基づいて、端末装置5の位置を特定する。端末装置5の位置は、例えば、第1の受信部セット31が有する1以上の第1の受信部51によって取得された受信強度の代表値と、第2の受信部セット32が有する1以上の第2の受信部52によって取得された受信強度の代表値との差を用いて特定されてもよい。受信強度差を用いた波源の位置の特定では、受信強度差に応じたアポロニウスの円を特定し、そのアポロニウスの円上または円内の位置を特定してもよい。また、特定された位置は、例えば、点状の位置によって示されてもよく、線状または面状の位置であってもよい。なお、電波の受信強度差を用いた波源の位置の特定はすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。そのような波源の位置の特定方法としては、例えば、上記特許文献1を参照されたい。
なお、図7で示されるように、面状シールド部材43の両面に第1及び第2の受信部セット31,32がそれぞれ配置されている場合には、特定部33は、端末装置5が面状シールド部材43の第1の面43a側に存在するのか、または、第2の面43bに存在するのかを、より高い精度で特定することができる。したがって、特定部33は、そのような特定を行ってもよい。特定部33は、例えば、第1及び第2の受信部セット31,32による位置特定信号の受信強度のうち、より大きい受信強度の位置特定信号が受信された受信部セットの側に端末装置5が存在すると判断してもよい。例えば、第1の受信部セット31によって取得された位置特定信号の受信強度の方が、第2の受信部セット32によって取得された位置特定信号の受信強度よりも大きい場合には、端末装置5が第1の受信部セット31の側、すなわち面状シールド部材43の第1の面43a側に存在すると判断してもよい。このように、面状シールド部材43に対して、端末装置5が存在する側を特定できることによって、端末装置5が存在する側に応じた処理を行こともできるようになる。例えば、端末装置5が近接したことに応じて扉を開錠する場合には、端末装置5が扉の外側に近接したことが特定されたときには扉を開錠し、端末装置5が扉の内側に近接したことが特定されたときには扉を開錠しなくてもよい。このようにすることで、例えば、端末装置5を有する者が扉の内側付近に近づいたとしても、勝手に扉が開錠される事態を回避することができる。
出力部34は、特定部33によって特定された位置を出力する。出力部34は、例えば、受信強度差の閾値が設定されている場合には、第1及び第2の受信部セット31,32によって受信された位置特定信号の強度差が、その閾値を超えているときには特定された位置を出力し、強度差が閾値未満であるときには特定された位置を出力しなくてもよい。強度差が閾値と一致している場合には、例えば、特定された位置が出力されてもよく、または、出力されなくてもよい。なお、受信強度差が閾値未満である場合には、特定部33による位置の特定が行われず、その結果として、位置の出力も行われなくてもよい。また、出力部34は、例えば、特定された位置と共に、その位置の特定に用いられた受信強度差も出力してもよい。この場合には、受信強度差と閾値との比較結果に応じた出力の制限を行わなくてもよい。そして、それらを受け取った装置等において、例えば、受信強度差が閾値を超えている場合に、出力された位置を用いた処理(例えば、扉の開錠の処理等)が行われ、受信強度差が閾値未満である場合に、出力された位置を用いた処理が行われなくてもよい。強度差が閾値と一致している場合には、例えば、位置を用いた処理が行われてもよく、または、行われなくてもよい。ここで、この出力は、例えば、表示デバイスへの表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、出力部34は、出力を行うデバイスを含んでもよく、または含まなくてもよい。また、出力部34は、ハードウェアによって実現されてもよく、または、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
なお、第1及び第2の受信部セット31,32、並びにシールド部材の配置方法において、結果として、第1及び第2の受信部セット31,32とシールド部材とが、目的を達成できるように配置されるのであれば、それらの配置される順番は問わない。例えば、シールド部材が配置された後に第1及び第2の受信部セット31,32が配置されてもよく、その逆であってもよい。
また、図7では、受信装置3が第1及び第2のシールド部材41,42、並びに面状シールド部材43を有する場合について示しているが、受信装置3は、例えば、第1及び第2のシールド部材41,42、並びに面状シールド部材43のうち、少なくともいずれかのシールド部材を有するものであってもよい。
図8A、図8Bは、第1及び第2のシールド部材41,42を有さない受信装置3の一例を示す図である。図8Aは、扉である平面状の面状シールド部材43を、その面方向から見た図であり、図8Bは、扉である面状シールド部材43を第1の面43a側から見た図である。なお、第1の面43aが扉の外側であり、第2の面43bが扉の内側であるとする。また、図8A、図8Bにおいて、特定部33及び出力部34の図示は省略している。第1の受信部セット31は、扉の取っ手の近くに配置されており、第2の受信部セット32は、扉の下方側に配置されている。すなわち、第1の受信部セット31と第2の受信部セット32とは、面状シールド部材43の面方向において、異なる位置に配置されている。この場合には、例えば、第1及び第2の受信部セット31,32の上下方向の距離を変えることによって、第1及び第2の受信部セット31,32の位置特定信号の受信強度が所望の受信強度となるように調整してもよい。また、例えば、面状シールド部材43の一部に電波を透過する領域が設けられている場合には、その領域の位置や大きさを変えることによって、第1及び第2の受信部セット31,32の位置特定信号の受信強度が所望の受信強度となるように調整してもよい。
通常、端末装置5を有する者は、端末装置5を手で持っているか、服のポケットやカバンに入れていることが多いと考えられる。そのため、鉛直方向について、端末装置5と第1の受信部セット31との距離は短くなり、端末装置5と第2の受信部セット32との距離は長くなる。したがって、端末装置5を有する者が、第1の面43a側から扉に近づく場合には、第1の受信部セット31が近距離の受信部セットとなり、第2の受信部セット32が遠距離の受信部セットとなって、より正確な位置の特定を実現できる。なお、端末装置5を有する者が、第2の面43b側から扉に近づく場合には、面状シールド部材43が存在することによって、第1及び第2の受信部セット31,32の両方が遠距離の受信部セットとなり、位置の特定精度は低下するが、例えば、端末装置5が扉の内側に近づいた場合には開錠等を行わないのであれば、特に問題になることはない。
一方、面状シールド部材43の両面にそれぞれ第1及び第2の受信部セット31,32が配置されているため、特定部33は、端末装置5が扉のどちら側に存在するのかについては高い精度で判定することができる。例えば、特定部33は、第1の受信部セット31による位置特定信号の受信強度が、あらかじめ決められた第1の閾値よりも大きく、かつ、第1及び第2の受信部セット31,32による位置特定信号の受信強度差が、あらかじめ決められた第2の閾値よりも大きい場合には、端末装置5が第1の面43a側に存在すると判断し、第2の受信部セット32による位置特定信号の受信強度が、あらかじめ決められた第3の閾値よりも大きく、かつ、第1及び第2の受信部セット31,32による位置特定信号の受信強度差が、あらかじめ決められた第4の閾値よりも小さい場合には、端末装置5が第2の面43b側に存在すると判断してもよい。
なお、図8A、図8Bで示される受信装置3において、第1及び第2のシールド部材41,42の少なくとも一方を設けてもよい。また、図8A、図8Bでは、第2の受信部セット32を扉の下方側に配置しているが、第2の受信部セット32は、扉の上方側に配置されてもよい。
また、図8A、図8Bでは、面状シールド部材43の両面に第1及び第2の受信部セット31,32が配置される場合について説明したが、第1及び第2の受信部セット31,32は、面状シールド部材43の一方の面に配置されてもよい。この場合にも、図8A、図8Bと同様に、第1及び第2の受信部セット31,32は、面状シールド部材43の面方向において、異なる位置に配置されてもよい。例えば、第1の受信部セット31が扉である面状シールド部材43の取っ手の近くに配置され、第2の受信部セット32が扉である面状シールド部材43の下方側または上方側に配置されてもよい。この場合には、シールド部材によって第1及び第2の受信部セット31,32の距離を延ばす効果は得られないが、端末装置5が、面状シールド部材43のどちら側に存在するのかについては、特定することができる。そのため、例えば、第1及び第2の受信部セット31,32が、扉である面状シールド部材43の外側に配置されている場合には、例えば、面状シールド部材43の外側に位置する端末装置5については、位置の特定を行い、面状シールド部材43の内側に位置にする端末装置5については、位置の特定を行わないようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態によるシミュレーション装置1及びシミュレーション方法によれば、受け付けられた距離パラメータを用いて、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、第1及び第2の受信部セット31,32による位置特定信号の受信強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置5の位置から第1の受信部セット31の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を、受け付けられた距離パラメータごとに取得することができる。したがって、その関係を用いることによって、目的としている位置の特定を行うために好適な距離パラメータを特定することができる。
また、本実施の形態による配置方法及び受信装置3によれば、シールド部材を用いることによって、第1及び第2の受信部セット31,32を、実空間における両者の距離よりも長い距離だけ離して配置した状況における端末装置5の位置の特定と同様の精度での位置の特定を行うことができるようになる。そのため、よりコンパクトな構成にすることができることになる。また、第1及び第2の受信部セット31,32の距離がより大きくなるほど、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉の影響を低減することができるため、シールド部材を配置することによって、耐干渉性を向上させたより高精度の位置の特定を実現できることになる。また、第1及び第2の受信部セット31,32が面状シールド部材43の両側にそれぞれ配置されることによって、端末装置5が面状シールド部材43のどちら側に存在するのかについても特定することができるようになる。
なお、本実施の形態では、受信装置3が特定部33や出力部34を有する場合について説明したが、そうでなくてもよい。受信装置3は、特定部33や出力部34を有していなくてもよい。この場合には、第1及び第2の受信部セット31,32によって受信された位置特定信号の受信強度差を用いた端末装置5の位置の特定処理は、外部の装置において行われてもよい。そのため、例えば、第1及び第2の受信部セット31,32によって受信された位置特定信号の受信強度差が、外部の装置に出力されてもよい。
また、本実施の形態による受信装置3では、位置特定信号、または、位置特定信号と共に送信される別の信号を用いて、端末装置5の認証が行われてもよい。そして、その認証によって、端末装置5が正当であると判断された際に、あらかじめ決められた処理が行われてもよい。
最後に、本実施の形態による受信装置3を実装した装置やシステムなどの例について簡単に説明する。
受信装置3は、例えば、自動改札機に組み込まれていてもよい。そして、受信装置3によって特定された端末装置5の位置が、あらかじめ決められた範囲となると共に、認証処理によって端末装置5が正当であると判断された場合に、自動改札機のゲートが開き、端末装置5を有するユーザは、改札内に入ったり、改札外に出たりすることができてもよい。また、ユーザが改札内に入る際に、または改札外に出る際に、ユーザへの課金が行われてもよい。このようにして、例えば、ユーザは、端末装置5であるスマートフォン等を操作することなく、電車等に乗ることができるようになる。
また、受信装置3は、例えば、扉に組み込まれてもよい。そして、受信装置3によって特定された端末装置5の位置が、あらかじめ決められた範囲となると共に、認証処理によって端末装置5が正当であると判断された場合に、扉が自動的に開錠されてもよい。このようにして、端末装置5を有するユーザは、例えば、端末装置5を操作することなく、扉を開錠することができるようになる。この扉は、例えば、自宅の扉、ホテルの部屋の扉、職場の玄関や会議室の扉などであってもよい。
また、受信装置3は、例えば、壁に組み込まれてもよい。そして、受信装置3によって特定された端末装置5の位置が、あらかじめ決められた範囲となると共に、認証処理によって端末装置5が正当であると判断された場合に、端末装置5の存在する側の部屋における電気製品等が動作するようになってもよい。このようにして、端末装置5を有するユーザは、例えば、端末装置5を操作することなく、部屋の電気製品等を動作させることができるようになる。
また、受信装置3は、例えば、飲み物などの自動販売機に組み込まれてもよい。そして、受信装置3によって特定された端末装置5の位置が、あらかじめ決められた範囲となると共に、認証処理によって端末装置5が正当であると判断された場合に、端末装置5を有するユーザが自動販売機の購入ボタンを操作すると、自動販売機は、ユーザが操作した購入ボタンに応じた飲み物などの商品をユーザに提供してもよい。また、その商品の提供に応じて、適宜、ユーザへの課金が行われてもよい。このようにして、例えば、ユーザは端末装置5であるスマートフォン等を操作することなく、自動販売機で商品を購入することができるようになる。
また、受信装置3は、例えば、店舗のキャッシュレジスタに組み込まれてもよい。そして、受信装置3によって特定された端末装置5の位置が、あらかじめ決められた範囲となると共に、認証処理によって端末装置5が正当であると判断された場合に、キャッシュレジスタの支払いボタンをユーザや店員が操作すると、キャッシュレジスタは、端末装置5に対応付けられて登録されている支払い手段(例えば、クレジットカードや電子マネーなど)に対して、購入金額に応じた課金を行ってもよい。このようにして、例えば、ユーザは端末装置5であるスマートフォン等を操作することなく、店舗で商品等を購入することができるようになる。
また、受信装置3は、例えば、PC(Personal Computer)やATM(Automated Teller Machine)などの本人認証が必要な装置に組み込まれてもよい。そして、受信装置3によって特定された端末装置5の位置が、あらかじめ決められた範囲となると共に、認証処理によって端末装置5が正当であると判断された場合に、ユーザがPCやATMなどの装置を操作すると、その装置は、ユーザの操作に応じた処理を実行してもよい。このようにして、例えば、ユーザは暗証番号の入力等を行うことなく、PCやATMなどの装置における本人認証を行うことができ、その装置を操作することができるようになる。
また、受信装置3は、上記した以外の状況においても用いることができる。例えば、カーシェアリングや、レンタカーにおけるユーザの認証、飛行機の搭乗手続、コンサート、スポーツの試合、セミナーなどのイベントの会場、美術館、博物館、テーマパーク、スポーツクラブ、会員制のラウンジなどにおけるユーザの認証に用いられてもよい。
また、上記実施の形態では、シミュレーション装置1がスタンドアロンの装置である場合について主に説明したが、シミュレーション装置1は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、受付部や出力部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、情報を出力したりしてもよい。
また、上記実施の形態では、位置特定信号が電波である場合について主に説明したが、位置特定信号は、例えば、赤外線や可視光線などの光であってもよく、音波であってもよい。
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、または、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態におけるシミュレーション装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、第1の位置に配置される1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットと、第1の位置と異なる第2の位置に配置される1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットとによってそれぞれ受信される、位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号の強度差に基づいた端末装置の位置の特定に関して、第1の位置と第2の位置との実空間における距離を示す距離パラメータを受け付けるステップと、距離パラメータを用いて、位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、強度差と、位置特定信号を用いて特定することができる端末装置の位置から第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を取得するステップと、を実行させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、情報を受け付けるステップ、情報を出力するステップ、情報を送受信するステップなどでは、ハードウェアでしか行われない処理、例えば、情報を受け付けるステップにおける通信デバイスやインターフェースカードなどで行われる処理は少なくとも含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD-ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、または分散処理を行ってもよい。
図9は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態によるシミュレーション装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図9において、コンピュータシステム900は、CD-ROMドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図10は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図10において、コンピュータ901は、CD-ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANやWAN等への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態によるシミュレーション装置1の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM921に記憶されて、CD-ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD-ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、CD-ROM921に代えて他の記録媒体(例えば、DVD等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態によるシミュレーション装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上より、本発明の一態様によるシミュレーション装置、受信装置、シミュレーション方法、配置方法、及びプログラムは、例えば、キャッシュレジスタや自動改札機等の支払いに用いられる端末装置から送信される位置特定信号の受信強度差と、その端末装置の位置を特定できる範囲との関係の取得や、コンパクトな配置での端末装置の位置のより高精度な特定などに用いることができる。

Claims (5)

  1. 位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号を受信する1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットを第1の位置に配置するステップと、
    前記位置特定信号を受信する1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットを、前記第1の位置と異なる第2の位置に配置するステップと、
    目的とする前記端末装置の位置の特定を実現するための前記第1及び第2の受信部セットの実空間における距離であって、前記第1の位置と前記第2の位置との距離よりも長い距離を決定するステップと、
    前記第1及び第2の受信部セットが受信する前記位置特定信号の受信強度が、前記第1及び第2の受信部セットが実空間において前記決定された距離だけ離れて配置された場合に当該第1及び第2の受信部セットが受信する前記位置特定信号の受信強度に相当したものとなるように、シールド部材を前記第1及び第2の位置の間に配置するステップと、を備え、
    前記距離を決定するステップでは、
    第3の位置に配置される前記第1の受信部セットと、前記第3の位置と異なる第4の位置に配置される前記第2の受信部セットとによってそれぞれ受信される前記位置特定信号の強度差に基づいた前記端末装置の位置の特定に関して、前記第3の位置と前記第4の位置との実空間における距離を示す距離パラメータを受け付けるステップと、
    前記距離パラメータを用いて、前記位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、前記強度差と、前記位置特定信号を用いて特定することができる前記端末装置の位置から前記第3の位置または前記第4の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を取得するステップと、を備えたシミュレーション方法による取得結果を用いて距離を決定し、
    前記端末装置の検出領域は、前記シールド部材に対して前記第1の位置側に存在する、配置方法。
  2. 第1の位置に配置される1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットと、前記第1の位置と異なる第2の位置に配置される1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットとによってそれぞれ受信される、位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号の強度差に基づいた前記端末装置の位置の特定に関して、前記第1の位置と前記第2の位置との実空間における距離を示す距離パラメータを受け付けるステップと、
    前記距離パラメータを用いて、前記位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、前記強度差と、前記位置特定信号を用いて特定することができる前記端末装置の位置から前記第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を取得するステップと、を備えたシミュレーション方法。
  3. 第1の位置に配置される1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットと、前記第1の位置と異なる第2の位置に配置される1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットとによってそれぞれ受信される、位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号の強度差に基づいた前記端末装置の位置の特定に関して、前記第1の位置と前記第2の位置との実空間における距離を示す距離パラメータを受け付ける受付部と、
    前記距離パラメータを用いて、前記位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、前記強度差と、前記位置特定信号を用いて特定することができる前記端末装置の位置から前記第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を取得する取得部と、を備えたシミュレーション装置。
  4. 面状シールド部材と、
    前記面状シールド部材の第1の面側に配置された、位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号を受信する1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットと、
    前記面状シールド部材の前記第1の面とは異なる第2の面側に配置された、前記位置特定信号を受信する1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットと、
    前記第1の受信部セット及び前記第2の受信部セットによってそれぞれ受信された前記位置特定信号の強度差に基づいて、前記端末装置の位置を特定するための特定部と、
    前記第1の受信部セットを囲うように配置された箱状の第1のシールド部材と、
    前記第2の受信部セットを囲うように配置された箱状の第2のシールド部材と、を備え、
    前記端末装置の検出領域は、前記面状シールド部材の前記第1の面側に存在し、
    前記箱状の第1及び第2のシールド部材は、それぞれ開口部を有している、受信装置。
  5. コンピュータに、
    第1の位置に配置される1以上の第1の受信部を含む第1の受信部セットと、前記第1の位置と異なる第2の位置に配置される1以上の第2の受信部を含む第2の受信部セットとによってそれぞれ受信される、位置を特定する対象である端末装置から送信された位置特定信号の強度差に基づいた前記端末装置の位置の特定に関して、前記第1の位置と前記第2の位置との実空間における距離を示す距離パラメータを受け付けるステップと、
    前記距離パラメータを用いて、前記位置特定信号のマルチパスに起因する干渉を考慮して、前記強度差と、前記位置特定信号を用いて特定することができる前記端末装置の位置から前記第1の位置までの距離の最小値及び最大値との関係を取得するステップと、を実行させるためのプログラム。
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