JP7218651B2 - 中空シリカ粒子、中空シリカ粒子の分散液、およびフィルム - Google Patents
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さらに、本発明によれば、上記本発明の中空シリカ粒子の分散液を製膜してなるフィルムが提供される。
界面活性剤を含有する水溶液を用いて、ベシクルを形成させることで、ベシクル含有水溶液を得るベシクル形成工程と、
前記ベシクル含有水溶液に、前記中空シリカ粒子を形成するための、中空シリカ粒子前駆体を添加する前駆体添加工程と、
前記中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液を、5~95℃、およびpH=9~12の条件下で、回転せん断型分散機を用いて、100~50000rpmの回転数にて、処理回数1~200回の条件にて、せん断分散処理を行うことで、前記中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液中に含まれる、前記中空シリカ粒子前駆体を、該水溶液中で反応させることで、中空シリカ粒子を含有する水分散液を得る反応工程と、
前記反応工程により得られた中空シリカ粒子を含有する水分散液について乾燥を行うことで、乾燥状態の中空シリカ粒子を得る乾燥工程と、
前記乾燥工程により得られた中空シリカ粒子について洗浄を行う洗浄工程とを備える中空シリカ粒子の製造方法が提供される。
本発明の中空シリカ粒子は、粒子内部に、1または2以上中空部を有し、
個数平均粒子径が100nm以下、シラノール基残量が35モル%以上、界面活性剤の含有割合が20重量%以下であり、
メチルエチルケトン中に、1重量%の濃度で超音波分散させた後、温度25℃の条件において、15分間静置した際における、分散状態の変化率が18%以下である中空状のシリカ粒子である。
分散状態の変化率={|分散直後の分散液の透過率-分散後15分間静置した後の分散液の透過率|/分散直後の分散液の透過率}×100
本発明の中空シリカ粒子は、たとえば、次の方法により製造することができる。
すなわち、界面活性剤を含有する水溶液を用いて、ベシクルを形成させることで、ベシクル含有水溶液を得るベシクル形成工程と、
前記ベシクル含有水溶液に、前記中空シリカ粒子を形成するための、中空シリカ粒子前駆体を添加する前駆体添加工程と、
前記中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液を、5~95℃、およびpH=9~12の条件下で、回転せん断型分散機を用いて、100~5000rpmの回転数にて、処理回数1~200回の条件にて、せん断分散処理を行うことで、前記中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液中に含まれる、前記中空シリカ粒子前駆体を、該水溶液中で反応させることで、中空シリカ粒子を含有する水分散液を得る反応工程と、
前記反応工程により得られた中空シリカ粒子を含有する水分散液について乾燥を行うことで、乾燥状態の中空シリカ粒子を得る乾燥工程と、
前記乾燥工程により得られた中空シリカ粒子について洗浄を行う洗浄工程と、を備える製造方法により製造することができる。
ベシクル形成工程は、界面活性剤等を含有する水溶液を用いて、ベシクルを形成させることで、ベシクル含有水溶液を得る工程である。
前駆体添加工程は、上記したベシクル形成工程において調製したベシクル含有水溶液に、中空シリカ粒子を形成するための、中空シリカ粒子前駆体を添加する工程である。
前駆体添加工程においては、ベシクル含有水溶液に、中空シリカ粒子前駆体を添加することで、ベシクル構造中に、中空シリカ粒子前駆体を取り込んだ形とすることができる。すなわち、中空シリカ粒子前駆体を、ベシクル構造中に取り込まれた状態にて、ベシクル含有水溶液中に含有させることができる。
SiRx(OR)4-x (1)
(上記一般式(1)中、Rはアルキル基を表し、xは0~3の整数である。)
反応工程は、上記した前駆体添加工程において調製した、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液を、5~95℃、およびpH=9~12の条件下で、回転せん断型分散機を用いて、100~5000rpmの回転数にて、処理回数1~200回の条件にて、せん断分散処理を行うことで、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液中に含まれる、中空シリカ粒子前駆体を、該水溶液中で反応させることで、中空シリカ粒子を含有する水分散液を得る工程である。
反応工程においては、ベシクル構造中に取り込まれた状態の中空シリカ粒子前駆体を反応させるものであり、これにより中空状のシリカ粒子を得ることができるものである。
乾燥工程は、上述した反応工程により得られた中空シリカ粒子を含有する水分散液について乾燥を行うことで、乾燥状態の中空シリカ粒子を得る工程である。
洗浄工程は、上記した乾燥工程により得られた中空シリカ粒子について洗浄を行う工程である。
本発明の製造方法においては、乾燥工程により得られた中空シリカ粒子について、洗浄を行うことにより、ベシクル形成に用いた界面活性剤を、中空シリカ粒子中から効果的に除去することができる。特に、本発明の製造方法においては、反応工程における反応条件を上述したようなシリカ形成反応が進行し過ぎないような条件とすることで、得られる中空シリカ粒子をシラノール基残量が高められたものとすることができるため(シリカ形成反応の進行が適度な範囲となり、中空シリカ粒子を構成するシェル部分を比較的柔軟なものとすることができるため)、洗浄による、中空シリカ粒子中の界面活性剤の含有量を効果的に低減できるものである。
本発明の中空シリカ粒子の分散液は、上述した本発明の中空シリカ粒子を分散媒中に分散させることにより得られるものである。
本発明のフィルムは、上述した中空シリカ粒子の分散液を製膜することにより得られるものである。
水中に、得られた中空シリカ粒子を1重量%の割合となるように添加し、次いで、超音波バス(株式会社エスエムテー製)により、出力100Wにて、28kHz±10Hzの超音波振動を2時間与えることで、超音波分散させることで、中空シリカ粒子の分散液を得た。そして、得られた中空シリカ粒子の分散液を、水で10倍に希釈し、次いで、これをコロジオン支持膜の上に滴下し、乾燥させることにより測定サンプルを得て、測定サンプルについて透過型電子顕微鏡(TEM)による観察を行い、以下の基準により、中空形成性の評価を行った。なお、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察は、500×500nmの視野に対して行った。
〇:いずれも中空粒子となっており、観察視野中に、割れが発生している粒子がなかった。
△:中空粒子となっているが、観察視野中に、割れが発生している粒子が1~10個確認された。
×:中空粒子となっているが、観察視野中に、割れが発生している粒子が11個以上確認された。
上記と同様にして、超音波分散を行うことで、中空シリカ粒子の分散液を得て、得られた超音波照射後の分散液(超音波照射直後の分散液)について目視で凝集物の確認を行った。
〇:超音波照射後凝集物が確認されなかった。
×:超音波照射後凝集物が確認された。
上記中空形成性の評価と同様にして、測定サンプルを得て、同様に、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察を行い、100個の粒子の粒子径を測定し、これを算術平均し、得られた値を、個数平均粒子径とした。
洗浄工程において、遠心分離の軽液として発生した界面活性剤のエタノール溶液について、乾燥によりエタノールを除去する処理を行うことで、界面活性剤(すなわち、ジドデシルジメチルアンモニウムブロマイド(DDAB)およびドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド(DTAB))の回収量を測定し、使用した界面活性剤と、測定により得られた回収量と、中空シリカ粒子の収量とから、中空シリカ粒子中の界面活性剤の含有量を測定した。
得られた中空シリカ粒子を乳鉢にて粉末状にし、0.1gを秤量し、サンプル容器中に入れ、これにクロムアセチルアセトナート/アセトン溶液を1mL添加して振り混ぜた。次いで、アセトンをウォーターバスで乾燥した後、さらに、真空乾燥機にて3時間乾燥することで、測定サンプルを得た。そして、得られた測定サンプルを用いて、固体NMR測定を行った。固体NMR測定は、緩和試薬を利用して行った。固体NMR測定により得られた、Si-O結合に対応するピーク面積に対する、Si-(OSi)4基に対応するピーク面積の比率(モル%)を求め、Si-(OSi)4基に対応するピーク面積に対する残部を、シラノール基残量(モル%)として求めた。すなわち、本実施例においては、Si-O結合を構成するケイ素原子は、Si-(OSi)4基を形成しているか、あるいは、シラノール基を形成しているか(すなわち、Si(OSi)3(OH)、Si(OSi)2(OH)2、または、Si(OSi)(OH)3)のいずれかであるといえるため、このような方法により、シラノール基残量を測定した。
得られた中空シリカ粒子と、メチルエチルケトンとを、中空シリカ粒子の濃度が1重量%となるようにサンプル容器中に入れ、これに対し、超音波分散を行うことにより、中空シリカ粒子の分散液を得た。なお、超音波分散は、超音波バス(株式会社エスエムテー製)を用い、出力100Wにて、28kHz±10Hzの超音波振動を2時間与えることで行った。そして、中空シリカ粒子の分散液を測定セルに入れ、超音波分散による分散直後(超音波分散による分散後15秒後)の中空シリカ粒子の分散液について、分光光度計(型式「U-5100」、日立ハイテクサイエンス社製)にて、500nmの透過率の測定を行った。次いで、測定セル内で、温度25℃の条件下、15分間静置した後の中空シリカ粒子の分散液について、再度、分光光度計にて、500nmの透過率の測定を行った。なお、透過率の測定は、測定セルに入っている分散液の液高さを100%とした場合に、液面から50%の高さ位置に対して行った。そして、得られた測定結果から、下記式に従って、分散状態の変化率を算出した。
分散状態の変化率={|分散直後の分散液の透過率-分散後15分間静置した後の分散液の透過率|/分散直後の分散液の透過率}×100
ガラス基板上に形成した反射防止フィルムについて、目視により白濁の有無を確認することで、製膜性を評価した。白濁が発生した場合には、製膜性に劣ると判断される。
ガラス基板上に形成した反射防止フィルムについて、反射防止フィルムを形成した面と反対側の面に、黒のラッカースプレー(大日本塗料社製、ラッカースプレーつや消し黒)を塗布し乾燥させ、これを測定用試料とした。そして、調製した測定用試料に対し、紫外可視近赤外分光光度計(製品名「UV-3600」、島津製作所社製)を用いて、反射率の測定を行った。
(ベシクル形成工程)
超純水1964gに、二鎖型カチオン界面活性剤であるジドデシルジメチルアンモニウムブロマイド(DDAB)34g、および一鎖型カチオン界面活性剤であるドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド(DTAB)1.8gを添加して混合することで、2000gの界面活性剤を含有する水溶液を調製した。次いで、調製した界面活性剤を含有する水溶液にアンモニア水を添加して、界面活性剤混合水溶液のpHを11.5に調整した。次いで、pHを調製した界面活性剤混合水溶液について、回転せん断型分散機(商品名「マイルダー MDN303V」、太平洋機工社製)を用いて、温度25℃、回転数15,000rpmの条件にて、60分分散処理を行うことで、ベシクルを形成させ、ベシクル含有水溶液を得た。なお、この際における、回転せん断型分散機へのパス回数(処理回数)は、100回とした。
次いで、上記にて得られたベシクル含有水溶液の全量を用い、これに、中空シリカ粒子前駆体としてのテトラエトキシシラン80gを添加し、25℃、撹拌翼を備えた撹拌容器にて、撹拌翼先端速度500rpmで2時間攪拌を行うことで、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液を得た。
次いで、上記にて得られた、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液(pH=11.5)について、回転せん断型分散機(商品名「マイルダー MDN303V」、太平洋機工社製)を用いて、温度25℃、回転数15,000rpmの条件にて、30分間分散処理を行うことで、シリカ形成反応を進行させ、中空シリカ粒子の水分散液を得た。なお、この際における、回転せん断型分散機へのパス回数(処理回数)は、50回とした。
次いで、上記にて得られた中空シリカ粒子の水分散液について、エバポレータにより、温度80℃、4時間の条件で乾燥を行うことで、洗浄前の中空シリカ粒子56gを得た。
そして、上記に得て得られた洗浄前の中空シリカ粒子の全量をバイアルに入れ、ここに、300mLのエタノールを入れた後、ボルテックスミキサーを使用して、10秒間の条件で攪拌させることにより、エタノールによる洗浄を行った。次いで、洗浄後のエタノール分散液について、遠心分離装置(型式「H-2000B」、コクサン社製)を用いて、5,000rpm、30分間の条件で遠心分離を行うことで、濃縮処理を行い、軽液として、界面活性剤のエタノール溶液を、重液として、エタノール含有中空シリカ粒子を得た。次いで、濃縮により得られた重液について、再度、エタノールによる洗浄、および濃縮操作を、合計で4回となるように行った。最後に、濃縮により得られた重液について、デシケータ内で乾燥を行うことにより、中空シリカ粒子20.5gを得た。そして、得られた中空シリカ粒子を用いて、中空形成性、凝集物の有無、個数平均粒子径、界面活性剤の含有量、シラノール基残量、および分散状態の変化率の各測定・評価を行った。結果を表1に示す。
得られた中空シリカ粒子と、メチルエチルケトンとを、中空シリカ粒子の濃度が3重量%となるように容器中に入れ、これに対し、超音波バス(株式会社エスエムテー製)を用い、出力100Wにて、28kHz±10Hzの超音波振動を30分与えることで、超音波分散を行った。次いで、得られた分散液について、ナノ分散装置(製品名「ナノヴェイダ」、吉田機械工業社製)を用いて、180MPaの条件にて、分散処理することで、中空シリカ粒子の分散液を得た。また、これとは別に、ポリメチルメタクリレートと、メチルエチルケトンとを、ポリメチルメタクリレートの濃度が3重量%となるように、容器中に入れ、スターラーにて、1時間攪拌を行い、次いで、ナノ分散装置(製品名「ナノヴェイダ」、吉田機械工業社製)を用いて、180MPaの条件にて、分散処理することで、ポリメチルメタクリレートのメチルエチルケトン溶液を得た。そして、得られた中空シリカ粒子の分散液と、ポリメチルメタクリレートのメチルエチルケトン溶液とを、体積比率で、シリカ粒子(比重 0.8 ):ポリメチルメタクリレート(比重:1.2)を60:40の割合で混合し、ナノ分散装置(製品名「ナノヴェイダ」、吉田機械工業社製)を用いて、180MPaの条件にて、分散処理を行うことで、中空シリカ粒子のスラリーを得た。
上記にて得られた中空シリカ粒子のスラリーを、回転させたガラス基板上に、スポイトにて滴下することで、スピンコートによるフィルム形成を行い、これにより、ガラス基板上に反射防止フィルムを形成した。そして、得られた反射防止フィルムについて、製膜性および反射率の測定を行った。結果を表1に示す。
反応工程において、回転せん断型分散機の回転数を10,000rpmに変更した以外は、実施例1と同様にして、中空シリカ粒子、中空シリカ粒子のスラリー、および反射防止フィルムを得て、同様に測定を行った。結果を表1に示す。
反応工程において、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液として、塩酸によりpHを8に変更したものを用いたこと、および、回転せん断型分散機を用いた分散処理に代えて、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液を、攪拌羽根を備えた攪拌装置にて500rpmで2時間攪拌した後、オートクレーブを用いて、pHを8に調整した、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液について、0.5MPaの加圧条件下、反応温度:150℃、反応時間:6時間の条件で水熱反応を行うことで、シリカ形成反応を進行させたこと以外は、実施例1と同様にして、中空シリカ粒子、中空シリカ粒子のスラリー、および反射防止フィルムを得て、同様に測定を行った。結果を表1に示す。
反応工程において、回転せん断型分散機を用いた分散処理に代えて、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液を、攪拌羽根を備えた攪拌装置にて500rpmで2時間攪拌することで、シリカ形成反応を進行させたこと以外は、実施例1と同様にして、中空シリカ粒子、中空シリカ粒子のスラリー、および反射防止フィルムを得て、同様に測定を行った。結果を表1に示す。
反応工程において、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液として、塩酸によりpHを8に変更したものを用いたこと、および、回転せん断型分散機を用いた分散処理に代えて、中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液を、攪拌羽根を備えた攪拌装置にて500rpmで2時間攪拌することで、シリカ形成反応を進行させたこと以外は、実施例1と同様にして、中空シリカ粒子、中空シリカ粒子のスラリー、および反射防止フィルムを得て、同様に測定を行った。結果を表1に示す。
反応工程において、回転せん断型分散機の回転数を50rpmに変更した以外は、実施例1と同様にして、中空シリカ粒子、中空シリカ粒子のスラリー、および反射防止フィルムを得て、同様に測定を行った。結果を表1に示す。
反応工程において、回転せん断型分散機へのパス回数(処理回数)を300回に変更した以外は、実施例1と同様にして、中空シリカ粒子、中空シリカ粒子のスラリー、および反射防止フィルムを得て、同様に測定を行った。結果を表1に示す。
また、メチルエチルケトンに対する分散性を示さない中空シリカ粒子は、分散液とすることができず、フィルム形成ができないものであった(比較例2,4,5)。
さらに、分散状態の変化率が18%超である中空シリカ粒子は、フィルムとした場合に、反射率が高くなる結果となった(比較例3)。
Claims (4)
- 粒子内部に、1または2以上中空部を有する中空シリカ粒子であって、
個数平均粒子径が100nm以下、シラノール基残量が35モル%以上、界面活性剤の含有割合が20重量%以下であり、
メチルエチルケトン中に、1重量%の濃度で超音波分散させた後、温度25℃の条件において、15分間静置した際における、分散状態の変化率が18%以下である中空シリカ粒子。 - 請求項1に記載の中空シリカ粒子を分散媒中に分散させてなる、中空シリカ粒子の分散液。
- 請求項2に記載の中空シリカ粒子の分散液を製膜してなるフィルム。
- 粒子内部に、1または2以上中空部を有する中空シリカ粒子を製造する方法であって、
界面活性剤を含有する水溶液を用いて、ベシクルを形成させることで、ベシクル含有水溶液を得るベシクル形成工程と、
前記ベシクル含有水溶液に、前記中空シリカ粒子を形成するための、中空シリカ粒子前駆体を添加する前駆体添加工程と、
前記中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液を、5~95℃、およびpH=9~12の条件下で、回転せん断型分散機を用いて、100~50000rpmの回転数にて、処理回数1~200回の条件にて、せん断分散処理を行うことで、前記中空シリカ粒子前駆体を添加したベシクル含有水溶液中に含まれる、前記中空シリカ粒子前駆体を、該水溶液中で反応させることで、中空シリカ粒子を含有する水分散液を得る反応工程と、
前記反応工程により得られた中空シリカ粒子を含有する水分散液について乾燥を行うことで、乾燥状態の中空シリカ粒子を得る乾燥工程と、
前記乾燥工程により得られた中空シリカ粒子について洗浄を行う洗浄工程とを備える中空シリカ粒子の製造方法。
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