JP7218428B2 - 付加製造のための高強度チタン合金 - Google Patents

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Description

本願は、チタン合金に関し、特に、付加製造用の高強度α-βチタン合金に関する。
チタン合金は、典型的には。高い強度重量比、優れた耐食性、及び高温特性を示す。したがって、チタン合金は、一般に航空宇宙産業で使用され、例えば様々な航空機用部品の製造などに使用される。
チタン合金は、比較的高価であり、航空宇宙仕様に適合する複雑な部品に機械加工するのが困難な場合がある。このため、航空宇宙産業では、必要な機械加工の量を低減することができる付加製造処理を含む、ネットシェイプ(又はニアネットシェイプ)技術(net-shape (or near net-shape) technologies)が開発されている。
Ti-6Al-4Vは、その延性と比較的高い引張強度及びせん断強度により、航空宇宙産業で使用される最も一般的なチタン合金のうちの1つである。多くの用途において、Ti-6Al-4Vの所望の機械特性は、ミル焼きなましが施された状態(mill annealed condition)で達成される。Ti-6Al-4Vは、溶体化時効処理(solution treated and aged (STA))が施された状態においては、より高い強度を実現することができる。しかしながら、溶体化時効処理(STA)を施す場合、Ti-6Al-4Vの製造コストが高くなるだけでなく、その断面が比較的小さくなってしまう。さらに、溶体化時効処理(STA)を施してTi-6Al-4Vの強度を増大させると、延性が損なわれることが多い。
このようなことから、チタン合金及び付加製造の分野においては、当業者による研究及び開発の努力が続けられている。
チタン合金は、5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;残余チタンと、を含み(例えば、これらによって本質的に構成され)、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5。
粉末組成は、5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;残余チタンと、を含み(例えば、これらによって本質的に構成され)、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5。
ワイヤは、5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;残余チタンと、を含み(例えば、これらによって本質的に構成され)、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5。
付加製造用供給材料を製造するための方法は、5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;残余チタンと、を組成に含む(例えば、これらによって本質的に構成された)チタン合金を粉末化するステップを含み、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5。
金属原材料から付加製造用供給材料を製造するための方法であって、前記金属原材料は、5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;残余チタンと、を含み(例えば、これらによって本質的に構成されており)、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義され:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5,
前記金属原材料を粉砕して中間粉末を形成するステップ(1)と、前記中間粉末を球状化して前記付加製造用供給材料を形成するステップ(2)と、を含む。
付加製造用供給材料を製造するための方法は複数のステップを含み、これらのステップにおいては:(1)5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;残余チタンと、を含む(例えば、これらによって本質的に構成された)インゴットを溶融し、その際、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義され:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5;
(2)β相及び/又はα-β相域の温度で前記インゴットを鍛造ビレットに変換し;(3)前記鍛造ビレットを機械加工し;(4)β相及び/又はα-β相域の加熱温度で熱間圧延を行って圧延素材を作製し;(5)550℃~788℃(1022°F~1450°F)の温度で少なくとも0.5時間にわたって前記圧延素材を焼きなましし、(6)線引加工により最大で約3.175mm(0.125インチ)の公称直径を有するワイヤを作製し;550℃~788℃(1022°F~1450°F)の温度で少なくとも0.5時間にわたってワイヤを焼きなましする。
付加製造用供給材料から部品を付加製造することを含む製造方法であって、前記付加製造用供給材料は、5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;残余チタンと、を含み(例えば、これらによって本質的に構成されており)、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5。
本開示における付加製造のための高強度チタン合金、及びこれに関連する方法の他の態様は、以下の詳細な説明、添付図面、及び添付の請求の範囲から明らかになるであろう。
本開示のチタン合金で作製されたバーの製造を示すフロー図である。
付加製造用供給材料を製造するための本開示の方法のうちの1つを示すフロー図である。
付加製造用供給材料を製造するための本開示の方法のうちの他の1つを示すフロー図である。
付加製造用供給材料を製造するための本開示の方法のうちの他の1つを示すフロー図である。
本開示のチタン合金で作製されたバー材(直径=12.7mm(0.5インチ))の微細構造を示す図である。
本開示のチタン合金で作製されたバー材(直径=101.6mm(4インチ))の微細構造を示す図である。
本開示のチタン合金で作製されたワイヤ(直径=5.18mm(0.204インチ))の微細構造を示す図である。
航空機の製造及び保守方法を示すフロー図である。
航空機を示すブロック図である。
付加製造のための高強度の鍛造チタン合金が開示される。本開示のチタン合金は、粉末状又は細いワイヤ状などの付加製造用供給材料として用意することができ、焼きなましが施された状態で高レベルの塑性特性を維持しつつ、生産能力と高い極限引張強度及び二面せん断強度とが効果的に釣り合う化学組成(chemistry)を有する。
本開示のチタン合金は、5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;不可避不純物と;残余チタンと、を含み(例えば、これらによって本質的に構成され)、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5。
本開示のチタン合金は、焼きなましが施された状態で、直径が8mm~31.75mm(0.315インチ~1.25インチ)、最低引張強度が165ksi(1138MPa)、及び最低二面せん断強度が100ksi(689MPa)の円形圧延バーの形態で作製可能である。
本開示のチタン合金は、焼きなましが施された状態で、直径が32mm~101.6mm(1.25インチ~4インチ)、最低引張強度が160ksi(1103MPa)、及び最低二面せん断強度が95ksi(655MPa)の円形圧延バーの形態で作製可能である。
本開示の機械特性を有する円形圧延バー(8mm~101.6mm(0.315インチ~4.0インチ))は、複数のステップを含む製造方法を用いて実現することができ、これらのステップにおいては:(1)5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;不可避不純物と;残余チタンと、を含むチタン合金インゴットを溶融し、その際、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は、7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義され:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5;
(2)β相及び/又はα-β相域の温度でインゴットを鍛造ビレットに変換し、(3)鍛造ビレットを機械加工し;(4)β相及び/又はα-β相域の加熱温度で熱間圧延を行って円形素材を作製し;(5)550℃~788℃(1022°F~1450°F)の温度で少なくとも0.5時間にわたって円形素材を焼きなましする。
図1を参照すると、円形圧延バーを製造するためのある特定の方法は、以下の化学組成を実現するために真空アーク炉においてインゴットを溶融するステップで開始される:5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al);3.0~4.5重量%のバナジウム(V);1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo);0.3~1.5重量%の鉄(Fe);0.3~1.5重量%のクロム(Cr);0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr);0.2~0.3重量%の酸素(O);最大0.05重量%の窒素(N);最大0.08重量%の炭素(C);最大0.25重量%のケイ素(Si);不可避不純物;及び残余チタンからなる化学組成であって、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5。
さらに、β相及び/又はα-β相域の温度でインゴットを鍛造素材(ビレット)に変化させる。これにより、鋳放し状態の構造(as-cast structure)を除去して、以降の圧延のための金属構造体を用意すること、すなわち、等軸マクロ結晶粒(equiaxed macrograin)を有するビレットを作製することが容易になる。ガスリッチ層及び熱間加工に起因する表面欠陥を完全に除去するために、鍛造素材を機械加工する。そして、機械加工されたビレットに対して、β相及び/又はα-β相域の加熱温度での熱間圧延を行う。その後、550℃~788℃(1022°F~1450°F)の温度で少なくとも0.5時間にわたって圧延ビレットを焼きなまししてから室温まで冷却し、より平衡な構造を得るとともに内部応力を低減させる。圧延ビレットを機械加工することにより、スケール及びガスリッチ層を除去する。
本開示のチタン合金は、直径が最大10mm(0.394インチ)の丸線ワイヤの形態で線引加工(drawing)により作製可能であり、当該ワイヤは、焼きなましが施された状態で、最低引張強度が168ksi(1158MPa)であって、且つ最低二面せん断強度が103ksi(710MPa)である。
本開示の機械特性を有するワイヤ(最大10mm(0.394インチ))は、複数のステップを含む製造方法を用いて実現することができ、これらのステップにおいては:(1)5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al)と;3.0~4.5重量%のバナジウム(V)と;1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo)と;0.3~1.5重量%の鉄(Fe)と;0.3~1.5重量%のクロム(Cr)と;0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr)と;0.2~0.3重量%の酸素(O)と;最大0.05重量%の窒素(N)と;最大0.08重量%の炭素(C)と;最大0.25重量%のケイ素(Si)と;不可避不純物と;残余チタンと、を含むチタン合金インゴットを溶融し、その際、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は、7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5;
(2)β相及び/又はα-β相域の温度でインゴットを鍛造ビレットに変換し、(3)鍛造ビレットを機械加工し;(4)β相及び/又はα-β相域の加熱温度で熱間圧延を行って円形素材を作製し;(5)550℃~788℃(1022°F~1450°F)の温度で少なくとも0.5時間にわたって円形素材を焼きなましし、(6)線引加工によりワイヤを作製し、(7)550℃~788℃(1022°F~1450°F)の温度で少なくとも0.5時間にわたってワイヤを焼きなましする。
図2を参照すると、ワイヤを製造するためのある特定の方法は、以下の化学組成を実現するために真空アーク炉においてインゴットを溶融するステップで開始される:5.5~6.5重量%のアルミニウム(Al);3.0~4.5重量%のバナジウム(V);1.0~2.0重量%のモリブデン(Mo);0.3~1.5重量%の鉄(Fe);0.3~1.5重量%のクロム(Cr);0.05~0.5重量%のジルコニウム(Zr);0.2~0.3重量%の酸素(O);最大0.05重量%の窒素(N);最大0.08重量%の炭素(C);最大0.25重量%のケイ素(Si);不可避不純物;及び残余チタンからなる化学組成であって、構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
[Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
[Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5。
さらに、上記方法は、鍛造素材(ビレット)を製造して、β相及び/又はα-β相域の金属加熱温度で、加工されたビレットを圧延することを含む。圧延により圧延素材を作製し、当該圧延素材をコイルにする。内部応力を除去するために、コイルに対して550℃~788℃(1022°F~1450°F)の温度で焼きなましを行い、その後室温まで冷却する。
スケール及びガスリッチ層を除去するために、コイルに対して化学処理又は機械加工を行う。その後、圧延素材を線引加工することにより、直径が最大10mm(0.394インチ)のワイヤを作製する。
内部応力を除去して構造平衡を高めるとともに、塑性特性を向上させるために、作製されたワイヤに対して550℃~788℃(1022°F~1450°F)の温度で焼きなましを行い、その後空気冷却する。焼きなましされたワイヤを必要なサイズにするために、当該ワイヤを化学処理又は機械加工する。
本開示のワイヤは、付加製造用供給材料として使用可能である。したがって、本開示のワイヤを付加製造用供給材料として使用して部品(例えば、航空機などのコンポーネント)を付加製造することにより、当該部品を作製することができる。例えば、本開示のワイヤを3次元プリンタに供給し、当該3次元プリンタに対して、本開示のワイヤを使用してネットシェイプ(又はニアネットシェイプ)の部品をプリントするための命令を与えることができる。
最大10mm(0.394インチ)の公称直径を有するとともに付加製造に使用可能なワイヤが開示される。一例において、本開示のワイヤの公称直径は、最大で約3.175mm(0.125インチ)である。他の例において、本開示のワイヤの公称直径は、約0.127mm(0.005インチ)~約3.175mm(0.125インチ)の範囲内である。他の例において、本開示のワイヤの公称直径は、約0.127mm(0.005インチ)~約3mm(0.118インチ)の範囲内である。他の例において、本開示のワイヤの公称直径は、約1.27mm(0.050インチ)~約1.778mm(0.070インチ)の範囲内である。さらに他の例において、本開示のワイヤの公称直径は、約1.524mm(0.060インチ)である。
本開示のチタン合金は、粉末の形態(粉末状)で作製可能である。例えば、本開示のチタン合金は、球状化した粉末の形態(球状粉末状)で作製可能である。
本開示の粉末は、付加製造用供給材料として使用可能である。したがって、本開示の粉末を付加製造用供給材料として使用して部品(例えば、航空機などのコンポーネント)を付加製造することにより、当該部品を作製することができる。例えば、本開示の粉末を3次元プリンタに供給し、当該3次元プリンタに対して、本開示の粉末を使用してネットシェイプ(又はニアネットシェイプ)の部品をプリントするための命令を与えることができる。
粉末状の付加製造用供給素材は、本開示の組成を有するチタン合金を粉末化することにより製造可能である。適切な粉末化技術の非限定的な具体例を開示しているが、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく他の様々な粉末化技術を用いることが可能であると理解するであろう。
図3を参照すると、粉末状の付加製造用供給材料16は、粉砕-球状化プロセス10を用いて金属原材料(metallic starting material)14から製造することができる。金属原材料14は、本開示のチタン合金組成を有する任意の金属材料とすることができる。例えば、金属原材料14は、インゴット、本開示の円形圧延バーのうちの1つ以上、未使用部品/不要部品、切屑などであってもよい。
粉末状の付加製造用供給材料16を製造するための本開示の粉砕-球状化プロセス10は、中間粉末26を形成するために金属原材料14を粉砕するステップ24を含みうる。粉砕24により、金属原材料14を所望の物理特性(例えば、所望の平均粒径及び分布)を有する粉末(中間粉末26)に変化させることができる。所望の物理特性は、付加製造用供給材料16の使用目的などの多くの要因によって異なりうる。
本開示の範囲から逸脱することなく、粉砕24のために様々な技術を使用可能である。1つの非限定的な例として、粉砕24は、遊星ミル(planetary mill)で実行可能である。他の非限定的な例として、粉砕24は、ローラーミルで実行可能である。さらに他の非限定的な例として、粉砕24は、ボールミルで実行可能である。遊星ミル、ローラーミル、及びボールミルは、特に付加製造に適した粒径分布を有する中間粉末26を形成することができる。
粉砕24は、中間粉末26の粒径分布が、容易に密充填できるような分布となるように実行することができる。一例において、粉砕24は、中間粉末26の平均粒径が約5μm~約500μmの範囲内となるように実行することができる。他の例において、粉砕24は、中間粉末26の平均粒径が約10μm~約100μmの範囲内となるように実行することができる。
任意ではあるが、粉砕24によって形成された粉末は、所望の粒径分布となるようにふるい分け28することができる。例えば、ふるい分け28によって、粒径分布がより狭い中間粉末26を得ることができ、これによって、付加製造された部品/物品の密度を増大させるとともに、その表面品質及び機械特性を向上させることができる。一例においては、ふるい分け28により得られる中間粉末26の粒径分布は、当該中間粉末26の粒子の少なくとも40%の粒径が、平均粒径の(+/-)20%以内である。他の例においては、ふるい分け28により得られる中間粉末26の粒径分布は、当該中間粉末26の粒子の少なくとも60%の粒径が、平均粒径の(+/-)20%以内である。さらに他の例においては、ふるい分け28により得られる中間粉末26の粒径分布は、当該中間粉末26の粒子の少なくとも80%の粒径が、平均粒径の(+/-)20%以内である。
任意ではあるが、金属原材料14は、粉砕24の前に水素化ステップ30で水素化することにより、金属原材料14をより脆く、且つ粉砕24し易くすることもできる。例えば、水素化ステップ30において、水素ガスの存在下(例えば、管状炉内)で一定期間(例えば、24時間)にわたって金属原材料14を高温(例えば600~700℃)に加熱することによって、金属原材料14を水素化することができる。
水素化ステップ30を実行する場合、これに対応する脱水素化ステップ32も実行することができる。粉砕24の後であって、且つ任意のふるい分け28の前又は後に脱水素化32を実行することにより、中間粉末26を得ることができる。例えば、脱水素化32は、真空下において一定期間(例えば72時間)にわたって高温(例えば、550~700℃)で実行することができる。
引き続き図3を参照すると、本開示の粉砕-球状化プロセス10は、粉末状の付加製造用供給材料16を得るために中間粉末26を球状化34することをさらに含みうる。したがって、粉末状の付加製造用供給材料16の粒子は、実質的に球状であってもよい。本書における「球状」は、完全な球形である必要はなく、「実質的に球形」であることを意味する。
中間粉末26の球状化34は、本開示の範囲から逸脱することなく様々な技術を使用して実行することができる。ある特定の実施形態において、球状化34は、誘導プラズマなどのプラズマに中間粉末26の粒子を導入して、当該粒子を迅速に加熱及び溶融させた後に冷却することを含みうる。例えば、誘導プラズマを用いて中間粉末26を球状化34するために、カナダのケベック州を拠点とするTekna Plasma Systems社から商業的に入手可能なTEKSPHERO 200TMを使用可能である。
図4を参照すると、粉末状の付加製造用供給材料50は、本開示のチタン合金組成を有するワイヤ52で製造可能であり、具体的には、当該ワイヤ52を微粒子化することにより付加製造用供給材料50を形成することができる。ある特定の実施形態において、ワイヤ52の微粒子化54は、プラズマ微粒子化を含み、その際、プラズマにワイヤ52を供給することにより、粉末状の付加製造用供給材料50を形成することができる。上記以外の様々な微粒子化技術も想定されており、本開示の範囲から逸脱することなくこれらの技術を使用することができる。
本開示のチタン合金組成を有する粉末を形成するために様々な粉末化技術が開示されているが、合金化は、粉末レベルで起こりうることも想定されている。すなわち、粉末(又は、当該粉末で形成される結合体(consolidated mass))の作製においては、様々な粉末組成物を混合することにより本開示のチタン合金組成を有する粉末を得ることができる。
本開示のチタン合金は、高レベルの塑性特性を維持しつつ、高レベルの強度特性及び二面せん断強度を有し、粉末状、ワイヤ状、又は他の適切な形態で付加製造に使用することができる。
本開示のチタン合金は、高い加工特性及び構造特性を示すが、これらの特性は、合金元素の最適な選択、チタン合金におけるこれらの比率、及び熱機械処理の最適化されたパラメータによって実現することができる。
本開示のチタン合金は、α安定剤、中性強化剤、及びβ安定剤を含むα-βチタン合金からなる。
α安定剤のグループは、アルミニウム及び酸素などの元素で形成される。チタン合金にα安定剤を導入することにより、チタン固溶体の範囲を広げ、密度を低減するとともに、合金の弾性係数を向上させることができる。最も効率的な強化剤はアルミニウムであり、合金の強度対重量比を増大させるとともに、チタンの強度及び高温挙動を向上させることができる。合金におけるアルミニウム濃度が5.5重量%未満の場合、必要な強度を達成することができないが、濃度が6.5%を超えると、塑性が低減し、βトランザス温度(beta transus temperature (BTT))が大幅に上昇するため望ましくない。酸素は、チタン同素変態(titanium allotropic transformation)の温度を上昇させる。0.2重量%~0.3重量%の範囲で酸素を含めることで、塑性を低下させることなく強度を高めることができる。合金に含まれる窒素の濃度が0.05重量%以下であって、且つ、当該合金に含まれる炭素の濃度が0.08重量%以下である場合、室温で塑性の低下に大きな影響はない。
本開示のチタン合金における中性強化剤は、ジルコニウムを含む。ジルコニウムは、αチタンとともに広範な固溶体を形成し、且つ同様の融点及び密度を有し、耐食性を向上させる。0.05重量%から0.5重量%の範囲の濃度で含まれるジルコニウムは、α相の強度の向上による強度増大を促進するとともに、より肉厚の断面の素材を冷却する際の準安定状態(metastable state)の維持に有効な影響を及ぼす。
本開示のβ安定剤のグループは、同形β安定剤(isomorphous beta stabilizers)及び共析β安定剤(eutectoid beta stabilizers)からなる。
本開示のチタン合金の化学組成は、バナジウム及びモリブデンなどの同形β安定剤からなる。3.0重量%~4.5重量%の範囲の濃度のバナジウムにより、β相を確実に安定化させることができる。すなわち、この濃度のバナジウムにより、α相でのα2超格子(alpha2 superstructure)の形成を妨げるとともに、強度特性及び塑性特性を向上させることができる。1.0重量%~2.0重量%の範囲の濃度のモリブデンにより、α相において完全な溶解性を実現することができるため、塑性特性を低下させることなく高レベルの強度特性を実現することができる。モリブデンの濃度が2.0重量%を超えると、合金の比重が増加する一方で、合金の強度対重量比及び塑性特性が低下する。
本開示のチタン合金の化学組成はまた、共析β安定剤(Cr,Fe,Si)によっても示される。
0.3重量%~1.5重量%の範囲で鉄を添加すると、β相の体積分率が増加し、合金の熱間加工中のひずみ抵抗が減少し、熱間加工に起因する欠陥を防ぐのに役立つ。鉄の濃度が1.5重量%を超えると、合金の溶融及び凝固中にβフレック(beta flecks)の形成を伴う偏析プロセスが起こり、構造及び機械特性の不均一、並びに耐食性の低下を招く。
クロム濃度は、チタン合金を十分に強化し、強力なβ安定剤として機能するため、0.3重量%~1.5重量%の範囲で設定される。しかしながら、クロムとの合金化がこの設定上限を超えると、長時間の等温暴露(isothermal exposures)により脆性の金属間化合物(intermetallics)が形成されるとともに、インゴットの溶融において化学的不均一が生じる可能性が高い。
ケイ素の濃度は、最大0.25重量%までが許容範囲である。このように設定された制限範囲内のケイ素であれば、α相で完全に溶解するため、α固溶体を強化して、合金において少量のβ相を形成することができる。さらに、合金にケイ素を付加すると、その高温安定性を高めることができる。ケイ素の濃度が上記制限を超えると、ケイ化物が形成され、クリープ強度が低下するとともに材料の亀裂が生じる。
本開示のチタン合金は、α安定剤及び中性強化剤との合金化によるチタン合金の強化と、β安定剤の追加によるチタン合金の強化の効果とを、別々に実現できる可能性に基づいている。この可能性は、以下の考慮事項を根拠とする。アルミニウムと同等の元素は、主に溶液を強化してチタン合金を強化するが、β安定剤は、主により強力なβ相の量を増加してチタン合金を強化する。したがって、強度特性を安定させるために、合金元素の限界濃度を設定した。また、このために、請求の範囲に記載された組成の範囲内で合金元素の比率を調節するためのメカニズムを定義した。
留め具素材の製造に使用される合金について、経済面、強度面、及び処理面の基準により決定される構造的なアルミニウム当量([Al]eq)及びモリブデン当量([Mo]eq)を計算した。
構造的なアルミニウム当量[Al]eqは、7.5~9.5の範囲に設定される。このように制限する理由は、[Al]eqの値が7.5未満の場合、機械特性に必要な一貫性を保証できず、また、[Al]eqの値が9.5を超える場合、固溶体がより強化されて、塑性挙動が低下し、熱間加工において亀裂が発生する条件が整うためである。
構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は、6.0~8.5の範囲に設定されている。これにより、必要量のβ相の安定化が保証され、熱暴露による相変化によって、合金の強度特性を高めることができる。
本明細書に開示の[Al]eq及び[Mo]eqは、構造的及び処理的な特徴に関する顧客の要望を確実に満たす高品質の部品を実現するために設定及び制御されるとともに製造プロセスを効率的に管理する基準カテゴリ(baseline categories)である。本明細書に開示の原理によれば、高価な化学元素の不足部分を、指定された強度均等範囲及び合金化学組成内の入手可能でより安価な当量の合金元素によって補うことができ、これには、組み込まれるスクラップにある程度含まれている合金元素が含まれる。同時に、部品の高い構造的特性及び動作特性を安定的に維持しつつ、合金のコストを30%低減することができる。<例>
実験例1
産業上の利用可能性を調べるため、表1に示す化学組成のインゴットを溶融した。βトランサス温度(beta transus temperature)は、998°C(1828°F)であった。
Figure 0007218428000001
当該インゴットを、β相域及びα-β相域の温度で鍛造ビレットに変化させた。ビレットを、最終圧延作業温度である915°C(1679°F)で圧延し、直径12.7mm(0.5インチ)のバー材を作製した。圧延バー材を、600°C(1112°F)の温度で60分間焼きなましし、室温まで空気冷却した。その後、機械的試験及び構造検査を行った。熱処理後のバー材の機械的試験の結果を表2に示し、熱処理バー材料の倍率200倍での微細構造を図5に示す。
Figure 0007218428000002
実験例2
直径101.6mm(4インチ)のバー材を作製するため、表3に示す化学組成のインゴットを溶融した。金属組織学的手法(metallographic method)により求めた合金のβトランサス温度(BTT)は、988°C(1810°F)であった。
Figure 0007218428000003
当該インゴットを、β相域及びα-β相域の温度で鍛造ビレットに変化させた。ビレットを、918°C(1685°F)の温度で圧延し、直径101.6mm(4インチ)のバー材を作製した。直径101.6mm(4インチ)且つ長さ101.6mm(4インチ)の圧延バー材の試験片を、600°C(1112°F)の温度で60分間焼きなましした。その後、長手方向における機械的試験及び構造検査を行った。熱処理後のバー材の機械的試験の結果を表4に示し、バー材の倍率200倍での微細構造を図6に示す。
Figure 0007218428000004
実施例3
直径5.18mm(0.204インチ)のワイヤを作製するため、表5に示す化学組成のインゴットを溶融した。金属組織学的手法により求めた合金のβトランサス温度(BTT)は、988°C(1810°F)であった。
Figure 0007218428000005
当該インゴットを、β相域及びα-β相域の温度で鍛造ビレットに変化させた。ビレットを、918°C(1685°F)の温度で圧延し、直径101.6mm(4インチ)の素材を作製した。直径101.6mm(4インチ)の圧延素材を、直径7.92mm(0.312インチ)の素材に圧延し、α-β相域における熱間加工を終了した。直径7.92mm(0.312インチ)の圧延材料を、真空炉内で脱気した後、数段階にわたって線引加工し、直径6.07mm(0.239インチ)のワイヤを作製した。当該ワイヤを、以下の条件、すなわち、705°C(1300°F)までの加熱、1時間の浸漬、及び空気冷却により、焼きなましした。ワイヤの研削及び研磨の後に、ブラスティング(blasting)及び酸洗い(pickling)を行った。その後、ワイヤに潤滑油を塗布し、直径5.18mm(0.204インチ)のサイズにした。焼きなまし後の直径5.18mm(0.204インチ)のワイヤの機械的試験の結果を表6に示す。ワイヤの倍率800倍での微細構造を、図7に示す。
Figure 0007218428000006
実施例4~21及び比較例C1~C9
付加製造での使用について、本開示のチタン合金を評価した。本開示の付加製造用供給材料を使用して、T字型構造を有する試験部品を付加製造した。試験部品のうち10個(実施例4~13)が、表7に示す化学組成を有し、試験部品のうち8個(実施例14~21)が、表8に示す化学組成を有する。18個の試験部品(実施例4~21)の全てを、2時間にわたって1375°F(746°C)で焼きなましした。
Figure 0007218428000007
Figure 0007218428000008
比較のために、標準のTi-6Al-4V(比較例C1~C9)を使用して同じT字型部品を付加製造した。Ti-6Al-4V試験部品を熱処理して、溶体化時効処理(STA)が施された状態にした。
試験部品から引張試験片を抽出し、ASTM E8に従って機械的試験を実施した。その結果を表9に示す。
Figure 0007218428000009
焼きなましされたチタン合金は、標準溶体化時効処理(STA)が施されたTi-6Al-4Vと比較して、良好な性能を示した。なお、実施例11~14、17~20、並びに比較例C6及びC7においては、外側部分に亀裂(fractured outer-quarter)がみられた。
本開示の例は、図8に示すような航空機の製造及び保守方法100、及び図9に示すような航空機102に関連させて説明することができる。生産開始前の工程として、航空機の製造及び保守方法100は、航空機102の仕様決定及び設計104と、材料調達106とを含みうる。製造中は、航空機102の部品/小組立品の製造108及びシステムインテグレーション110が行われる。その後、航空機102は、認証及び納品112を経て、就航114の期間に入る。顧客による就航312の期間中、航空機102は、定例の整備及び保守116に組み込まれ、これは、改良、再構成、改修などを含みうる。
方法100の各工程は、システムインテグレータ、第三者、及び/又はオペレータ(例えば顧客)によって実行又は実施可能である。本明細書において、システムインテグレータは、限定するものではないが、航空機製造業者及び主要システム下請業者をいくつ含んでもよい。第三者は、限定するものではないが、売主、下請業者、及び供給業者をいくつ含んでもよい。オペレータは、航空会社、リース会社、軍事団体、及びサービス組織などであってもよい。
図9に示すように、例示的な方法100により製造される航空機102は、複数のシステム120及び内装122を有する機体118を含みうる。複数のシステム120の例としては、推進系124、電気系126、油圧系128、及び環境系130のうちの1つ以上が挙げられる。また、その他のシステムをいくつ含んでもよい。
本開示の高強度チタン合金は、航空機の製造及び保守方法100の1つ以上のいずれの段階においても採用することができる。例えば、本開示の高強度チタン合金を使用して、部品/小組立品の製造108、システムインテグレーション110、及び/又は整備及び保守116に対応する部品又は小組立品を作製又は製造することができる。他の例として、本開示の高強度チタン合金を使用して機体118を構築することもできる。また、1つ以上の装置の実施例、方法の実施例、又はそれらの組み合わせを、例えば、部品/小組立品の製造108やシステムインテグレーション110で用いることにより、機体118や内装122などの航空機102の組み立て速度を実質的に速めたりコストを削減したりすることもできる。同様に、1つ以上のシステムの実施例、方法の実施例、又はそれらの組み合わせを、航空機102の就航期間中、例えば、限定するものではないが、整備及び保守116に用いてもよい。
本開示の高強度チタン合金の説明を航空機に関連させて行ったが、当業者であれば、本開示の高強度チタン合金を他の様々な用途に利用可能であると容易に理解するであろう。例えば、本開示の高強度チタン合金は、ヘリコプター、旅客船、自動車、海洋機器(ボートやモータ)などを含む様々なタイプのビークルに使用することができる。医療用途などのビークル以外の様々な用途も考えられる。
付加製造のための本開示の高強度チタン合金の様々な態様について図示及び説明してきたが、本明細書を読めば当業者には種々の変形が可能であろう。本願はそのような変形も包含し、請求の範囲によってのみ限定されるものとする。

Claims (19)

  1. 5.5~6.5重量%のアルミニウムと;
    3.0~4.5重量%のバナジウムと;
    1.0~2.0重量%のモリブデンと;
    0.3~1.5重量%の鉄と;
    0.3~1.5重量%のクロムと;
    0.05~0.5重量%のジルコニウムと;
    0.2~0.3重量%の酸素と;
    最大0.05重量%の窒素と;
    最大0.08重量%の炭素と;
    最大0.25重量%のケイ素と;
    残余チタン及び不可避不純物と、からなり
    構造的なアルミニウム当量[Al]eqの値は7.5~9.5重量%の範囲内であり、以下の式で定義され:
    [Al]eq=[Al]+[O]×10+[Zr]/6、
    構造的なモリブデン当量[Mo]eqの値は6.0~8.5重量%の範囲内であり、次の式で定義される:
    [Mo]eq=[Mo]+[V]/1.5+[Cr]×1.25+[Fe]×2.5、
    チタン合金。
  2. 粉末状の、請求項1に記載のチタン合金。
  3. 球状粉末状の、請求項1に記載のチタン合金。
  4. ワイヤとして形成された、請求項1に記載のチタン合金。
  5. 前記ワイヤの直径は、最大で3.175mmである、請求項に記載のチタン合金。
  6. 前記ワイヤの直径、0.127mmから3mの範囲内である、請求項に記載のチタン合金。
  7. 前記ワイヤの直径、1.27mmから1.778mmの範囲内である、請求項に記載のチタン合金。
  8. 焼きなましが施された状態で少なくとも1103MPaの極限引張強度を有する、請求項1に記載のチタン合金。
  9. 焼きなましが施された状態で少なくとも1138MPaの極限引張強度を有する、請求項1に記載のチタン合金。
  10. 焼きなましが施された状態で少なくとも1158MPaの極限引張強度を有する、請求項1に記載のチタン合金。
  11. 焼きなましが施された状態で少なくとも655MPaの二面せん断強度を有する、請求項1に記載のチタン合金。
  12. 焼きなましが施された状態で少なくとも689MPaの二面せん断強度を有する、請求項1に記載のチタン合金。
  13. 焼きなましが施された状態で少なくとも710MPaの二面せん断強度を有する、請求項1に記載のチタン合金。
  14. 請求項1に記載のチタン合金を含む、航空機のコンポーネント。
  15. 請求項1に記載のチタン合金を含む付加製造用供給材料から部品を付加製造することを含む、製造方法。
  16. 請求項1に記載のチタン合金を粉末化することを含む、付加製造用供給材料を製造するための方法。
  17. 前記粉末化は、
    請求項1に記載のチタン合金を含む金属原材料を粉砕して中間粉末を形成することと、
    前記中間粉末を球状化して、前記付加製造用供給材料を形成することと、を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記粉末化は、請求項1に記載のチタン合金を含むワイヤを微粒子化することを含む、請求項16に記載の方法。
  19. 付加製造用供給材料を製造するための方法であって、
    請求項1に記載のチタン合金を含むインゴットを溶融することと、
    β相及び/又はα-β相域の温度で前記インゴットを鍛造ビレットに変換することと、
    前記鍛造ビレットを機械加工することと、
    機械加工された前記鍛造ビレットに対して、β相及び/又はα-β相域の加熱温度で熱間圧延を行って圧延素材を作製することと、
    550℃~788℃の温度で少なくとも0.5時間にわたって前記圧延素材を焼きなましすることと、
    焼きなましされた前記圧延素材を線引加工して、最大で3.175mmの直径を有するワイヤを作製することと、
    550℃~788℃の温度で少なくとも0.5時間にわたって前記ワイヤを焼きなましすることと、を含む、方法。
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