JP7217094B2 - 監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道その他の交通設備において軌道の周辺に存在する障害物を監視する監視装置に関する。
障害物の監視に利用可能な画像処理装置として、ステレオ画像をマッチング処理して前方物体までの距離を与える視差を算出するステレオ画像処理装置であって、基準画像の基準点と同じ座標となる対応画像上の点を検出して一次対応点とし、その一次対応点から同じ走査線上をレール抽出による視差だけずらした点を二次対応点とし、その二次対応点から対応画像の左右にマッチング処理を行って相関値を算出するものが存在する(特許文献1参照)。
また、鉄道の障害物用の監視装置として、観測画像データと背景画像データとの差分を算出し、両者の画素値の相違度が大きい前景領域を検出するとともに、前景領域が検出された観測画像データに対して軌道検出処理を施して軌道軸に対する前景領域内の点の位置又は軌跡を求めることにより、前景領域内の点が建築限界内に存在するか否かを判定するものが存在する(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1の場合、視差によって前方の障害物までの距離を判定できるが、視差だけに頼ることになり、障害物の検出精度を高めることは容易でない。また、特許文献2の場合、建築限界内に前景領域の点が存在することを検出できるが、撮影画像の差分を抽出した2次元的情報が前提であり、障害物の検出精度を高めることは容易でない。
特開2016-192106号公報 特開2016-52849号公報
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、障害物の検出精度を高めた監視装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため監視装置は、軌道に沿った走行位置に応じて設定される所定の判定枠内に存在する物体を検出する第1判定部と、軌道の周辺を含む所定の認識領域内における空間的配置に関する参照情報に基づいて物体を検出する第2判定部とを備える。

上記監視装置では、第1判定部が軌道に沿った走行位置に応じて設定される所定の判定枠内に存在する物体を検出し、第2判定部が、軌道の周辺を含む所定の認識領域内における空間的配置に関する参照情報に基づいて物体を検出するので、判定枠内における物体検出と認識領域内における空間的配置の変化との組合せによって、障害物の検出精度を高めることができる。
本発明の具体的な側面では、上記監視装置おいて、第1判定部は、電磁波を所定の判定枠内に照射し所定の判定枠内の物体からの反射波を検出する。この場合、電波や光を用いた簡易で高精度の計測が可能になる。
本発明の別の側面では、第1判定部は、事前走行によって走行位置に対応付けて所定の判定枠を生成した枠データを参照して、本走行時に走行位置に対応する所定の判定枠を設定する。この場合、走行位置に対応して適切な判定枠を設定できる。
本発明のさらに別の側面では、所定の判定枠は、軌道中心と既定幅とに基づいて生成される。この場合、判定枠の規定が簡単なものとなる。
本発明のさらに別の側面では、第2判定部は、本走行時に走行位置で得た空間的配置に関する計測情報と、事前走行によって走行位置に対応付けて得た空間的配置に関する参照情報との差分を抽出する。この場合、事前の参照情報を利用した確度の高い物体検出が可能になる。
本発明のさらに別の側面では、所定の認識領域は、所定の判定枠を含んで方位的により広い領域に設定されている。この場合、判定枠の上下左右の周囲における物体検出が可能になり、判定枠内については物体検出の確度を高めることができる。
本発明のさらに別の側面では、所定の認識領域は、所定の判定枠を含んでより遠い領域に設定されている。この場合、判定枠の後方における物体検出が可能になる。
本発明のさらに別の側面では、第1判定部は、物体の方位及び距離を計測するためのレーダー装置又はレーザーレーダー装置を有し、第2判定部は、物体の配置を3次元的に計測するためのカメラ又はレーザーレーダー装置を有する。この場合、枠内の物体や認識領域内の物体を正確に判定できる。
本発明のさらに別の側面では、第1判定部及び第2判定部のいずれかによって物体が検出された場合に、障害物が存在すると判断する。
列車に搭載された第1実施形態の監視装置を説明する概念的なブロック図である。 監視装置の本体を説明する概念的なブロック図である。 (A)及び(B)は、第1及び第2判定部による判定範囲を説明する概念的な側面図及び正面図であり、(C)及び(D)は、第1判定部による判定枠の変形例を説明する図である。 監視装置による参照データの作成を説明するフローチャートである。 監視装置による監視動作を説明するフローチャートである。 具体的な動作を説明する概念的平面図である。 (A)~(C)は、具体的な動作を説明する概念的斜視図である。 第2実施形態の監視装置による監視動作を説明するフローチャートである。
図1に示す第1実施形態の監視装置100は、列車TRに組み込まれた車上装置200の一部となっている。
監視装置100は、各部の動作を統括に制御する車両制御装置31と、列車TRの現在速度を検出する車速検出部34と、線路RL側に設けた地上子との間で通信を行って線路RL上の列車TRの位置を検出する車上子35と、不図示の列車運行管理システム又は指令所との間で通信を可能にする通信部37と、列車TRの前方の物体を検出する計測を行う第1計測部41と、列車TRの前方及びその周辺の物体を検出する計測を行う第2計測部42とを備える。車上装置200は、監視装置100を構成する上記要素31,34,35,37,41,42のほかに、列車TRを加速するためのモーター等からなる駆動装置32と、列車TRを減速するためのブレーキ装置33と、乗客等に向けて各種情報を伝達するための報知手段であるスピーカーや表示部といった車内出力部36とを備える。
車両制御装置31は、運転手等の指示に基づいて列車TRの各部を動作させ、列車TRの適切な速度での走行や適切なタイミングでの停止を可能にするとともに、緊急時の自動列車停止機能を有する。車両制御装置31は、車速検出部34を利用した積算距離と車上子35を利用した較正とによって、列車TRの現在の走行位置を把握している。車両制御装置31は、第1計測部41とともに第1判定部を構成する。つまり、車両制御装置31は、第1計測部41を利用して線路RLに沿った走行位置に応じて設定される所定の判定枠内に存在する物体を検出する。さらに、車両制御装置31は、第2計測部42とともに第2判定部を構成する。つまり、車両制御装置31は、第2計測部42を利用して軌道又は線路RLの周辺を含む所定の認識領域内における空間的配置に関する参照情報に基づいて物体を検出する。
列車TRの現在の走行位置については、上記のように車速検出部34を利用するものに限らず、レーダーその他の測距装置を用いた計測に際してドップラー効果を監視することによる速度値、GPS信号のドップラー効果を利用した速度値等に基づくものとしてもよい。その他、RFIDを利用した位置検出、みちびきその他の衛星測位による位置検出も可能である。
図2に示すように、車両制御装置31は、演算処理部101と、記憶部102と、入出力部103と、インターフェース部104とを備える。車両制御装置31は、具体的には、走行制御用のプログラムを搭載したコンピューターを含み、走行制御用のプログラムには、一般的制御プログラムのほかに障害物監視用のプログラムが付加されている。車両制御装置31又は車上装置200は、列車TRの走行状態の制御を基本的な役割又は動作とするものであるが、以下では、車両制御装置31等を主に障害物監視機能の側面から説明する。
演算処理部101は、記憶部102に保管されたプログラムやデータに基づいて動作し、入出力部103やインターフェース部104から得た情報に基づいて処理を行い、処理の経過や結果を記憶部102に保管するとともに入出力部103に提示する。また、演算処理部101は、プログラム等に基づいてインターフェース部104を介して第1計測部41を動作させ、図3(A)に示すように線路RLに沿って軌間幅等に対応するサイズを有する所定の判定枠AR1内に存在する障害物を監視する。また、演算処理部101は、プログラム等に基づいてインターフェース部104を介して第2計測部42を動作させ、図3(A)に示すように線路RLに沿って判定枠AR1よりも広い範囲をカバーする所定の認識領域AR2内に存在する障害物を監視する。障害物については、典型的には、人や車、落石や動物といったある程度以上の大きさの物体が考えられる。演算処理部101は、第1計測部41により取得した判定枠AR1内での計測データに基づく物体の有無の検知結果や、第2計測部42により取得した認識領域AR2内での計測データに基づく物体の有無の検知結果から、進行方向前方に障害物があると判断すると、ブレーキ装置33を動作させて車両を減速させたり停止させたりするとともに、車内出力部36により、乗客に対して急ブレーキによる停止を行う旨の報知等を行う。
図3(A)及び3(B)に示すように、第1計測部41を用いた監視における個々の判定枠AR1は、軌道としての線路RL又は軌道中心RCに沿って延びる四角錐状の領域であり、車両限界程度の範囲に設定されて、線路RLの軌間幅を既定幅として、この既定幅を有するとともに列車TRの高さ程度の高さを有する。判定枠AR1の奥行き距離D1は、制動距離との関係で設定されるが、例えば40mに設定することができる。判定枠AR1による判定は、中距離を対象とするものである。なお、判定枠AR1は、列車TRの移動に伴って移動し、連続した判定枠AR1の集合である全体の判定枠TA1は、四角柱状の領域となる。第2計測部42を用いた監視における認識領域AR2は、軌道としての線路RL又は軌道中心RCに沿って延びる四角柱状の領域であり、建築限界以上の範囲に設定されて、判定枠AR1を含んで広い範囲をカバーするものとなっている。つまり、認識領域AR2は、判定枠AR1を含んで方位的により広い領域に設定され、かつ、判定枠AR1を含んでより遠い領域に設定されている。認識領域AR2は、具体的には線路RLの軌間幅又は路床幅を超えて周辺を含むように設定されている。認識領域AR2の横幅は、線路RLの横に数m広がったものとでき、認識領域AR2の奥行き距離D2は、制動距離との関係で設定されるが、例えば100mに設定することができる。認識領域AR2による識別は、中距離及び長距離を対象とするものである。
判定枠AR1は、判定枠AR1の前方端FA1が軌道としての線路RL上方をカバーするように軌道中心RCを基準として設定されるものであり、列車TRが線路RL上のどの地点に存在するかによって時々刻々と変化する。判定枠AR1は、線路RL上の走行位置の関数として与えられ、列車TR又は計測車を事前に走行させることで具体的に決定され、距離又は走行位置毎の判定枠データベースとして記憶部102等に保管される。実際の計測において、演算処理部101は、列車TRの線路RL上の走行位置に基づいて記憶部102に保管された判定枠データベースから対応する判定枠AR1を読み出すことにより、走行位置に対応する判定枠AR1を設定し、第1計測部41を利用して計測を行い、判定枠AR1内に障害物その他の所定サイズ以上の物体が存在するか否かを判断する。判定枠AR1の範囲又は位置は、線路RLの軌道中心RC及び列車TRの先頭位置を基準として、例えば1mといった線路RLに沿った間隔又は刻みで設定することができる。列車TRが大きく曲がる曲線区間では、本来判定枠AR1とすべき箇所が物陰に隠れる可能性があり、この場合、判定枠AR1の設定を行わず第1計測部41を用いた監視も一時的に中断させることができる。判定枠AR1が部分的に物陰に隠れる場合、判定枠AR1を部分的に有効にすることもできる。
認識領域AR2は、軌道としての線路RL及びその周辺を広くカバーするように軌道中心RCを基準として設定されるものであり、列車TRが線路RL上のどの地点に存在するかによって時々刻々と変化する。認識領域AR2は、それ自体が単独でデータベース化されるものではなく、認識領域AR2において、距離画像が取得される。認識領域AR2における距離画像は、線路RL上の走行位置の関数として与えられ、例えば列車TR又は計測車を事前に走行させることで具体的に取得され、距離又は位置毎の距離画像データベースとして記憶部102等に保管される。実際の計測において、演算処理部101は、列車TRの線路RL上の走行位置に基づいて、記憶部102に保管された参照情報として認識領域AR2内の参照距離画像(参照情報)を読み出すとともに、第2計測部42を利用して認識領域AR2内で運用時距離画像(計測情報)を計測し、認識領域AR2内に障害物その他の所定サイズ以上の物体が出現した否かを判断する。認識領域AR2の範囲は、線路RLの軌道中心RC及び列車TRの先頭位置を基準として、例えば1mといった線路RLに沿った間隔又は刻みで設定することができる。列車TRが大きく曲がる曲線区間では、本来認識領域AR2とすべき箇所が近景に遮られる可能性があるが、この場合、近景が参照距離画像(参照情報)となり、第2計測部42を用いた監視を継続することができる。
図3(C)に示すように、判定枠AR1については、補助的な判定枠AR11,AR12を追加することもできる。補助的な判定枠AR11,AR12は、基本的な判定枠AR1に対して奥行き距離D1が異なるように設定されている。このように、距離ごとに設定した複数の判定枠AR1,AR11,AR12を用いることで、各位置での障害物の有無の判定が可能になり、列車TRの速度を考慮した衝突危険性判断の確度を高めることができる。
図3(D)に示す判定枠AR13は、図3(B)に示す判定枠AR1より広く、車両限界又は建築限界よりも横に広がった領域をカバーしている。
図1に戻って、第1計測部41は、例えばミリ波(つまり電磁波)によって物体検出を行うレーダー装置を有し、前方の計測領域内(具体的には判定枠AR1内)に存在する物体を計測する。第1計測部41は、列車TRの前方に対して電磁波ビームをアンテナアレイ等を利用して2次元的に走査しつつ照射し、物体で反射されて戻って来た反射波の方位及び検出タイミングから物体の奥行き方向を含めた位置を計測する。この際、反射波の角度範囲から物体のサイズに関する情報も得ることができる。第1計測部41による物体検出に際して図3(A)に示すような判定枠AR1を設定すれば、この判定枠AR1内に存在する物体又は障害物を抽出することもできる。第1計測部41は、列車TRの走行に伴って高速で撮像及び距離算出を行うので、列車TRの前方の変化する前景についてリアルタイムで距離画像を計測することができる。第1計測部41については、レーダー装置に限らず、例えば電磁波として赤外光その他のレーザー光を用いポリゴンミラー、MEMSミラー等により走査を行うレーザーレーダー装置又は3次元画像センサーを用いることができる。
第2計測部42は、例えば可視光又は赤外光によって撮影を行うステレオカメラを有し、演算処理部101と協働して、前景について可視域又は赤外域で距離画像を計測する。つまり、第2計測部42は、列車TRの前方画像をステレオ方式で撮影し、演算処理部101は、撮影した画像中の各部までの距離を計算することができる。演算処理部101は、画像中から所定サイズ以上のオブジェクトを抽出し、視差を利用して各オブジェクトまでの距離を算出する。この場合、第2計測部42の前方景色の各部について距離を与えることになり、距離画像を計測することになる。第2計測部42及び演算処理部101は、列車TRの走行に伴って高速で撮像及び距離算出を行うので、列車TRの前方の変化する前景についてリアルタイムで距離画像を計測することができる。第2計測部42及び演算処理部101については、他の光学的原理、例えばフォーカスを移動させて各焦点位置でピントが合うオブジェクトを抽出するようなものであってもよい。第2計測部42及び演算処理部101については、ステレオカメラに限らず、例えばレーザーレーダー装置又は3次元画像センサーを用いることができる。
図4及び5は、図1等に示す監視装置100の具体的動作を説明するフローチャートである。
図4を参照して、リファレンスデータの作成手順について説明する。まず、列車TR又は計測車を事前に走行させる。この事前走行に際して、演算処理部101は、オペレータの指示下で動作し、車速検出部34等を利用して列車TRの走行位置を取得しつつ、第2計測部42を利用して走行位置の最小単位ごとに画像を取得し、記憶部102等に保管する(ステップS11)。次に、演算処理部101は、走行位置の最小単位ごとに判定枠AR1を決定する(ステップS12)。判定枠AR1は、例えば第2計測部42を利用して得た前景画像から得た軌道中心RCを基準として決定することができ、具体的には、前方端FA1を、軌道中心RCの左右方向に既定幅を有し、軌道中心RCの上方に所定の高さ幅を有するものとする。この際、判定枠AR1の前方端FA1のサイズ及び中心方位が走行位置に関連づけて記憶部102に記憶される。次に、演算処理部101は、第2計測部42を利用して得た画像に対して画像処理を行って、走行位置の最小単位ごとに距離画像を得る(ステップS13)。ステップS13で得た距離画像については、軌道中心RCを基準として決定した認識領域AR2の範囲内のみに限ることができる。次に、演算処理部101は、オペレータの指示下で動作し、走行位置ごとに判定枠AR1の方位等を紐付けたデータベースを作成し、この判定枠データベースを記憶部102等に保管する(ステップS14)。次に、演算処理部101は、オペレータの指示下で動作し、走行位置ごとに距離画像を紐付けたデータベースを作成し、この距離画像データベースを記憶部102等に保管する(ステップS15)。距離画像データベースは、走行位置の関数である多数の参照距離画像で構成される参照情報である。ここで、参照距離画像のうち、所定以上の距離の領域については、データ欠落点又は無限遠点として処理することができるが、認識領域AR2の外縁に設定することもできる。
図5を参照して、運用走行時又は本走行時における障害物検出について説明する。演算処理部101は、車速検出部34等を利用して列車TRの走行位置を取得する(ステップS21)。次に、演算処理部101は、第1計測部41を利用して物体計測を行う(ステップS22)。これにより、列車TRの前方に物体が存在する場合、その物体の方位(角度)や距離が得られる。次に、演算処理部101は、ステップS21で得た走行位置に対応する判定枠AR1を設定するとともに、ステップS22で得た物体の方位及び距離が設定した判定枠AR1内であるか否かを判断する(ステップS23)。演算処理部101は、判定枠AR1内に物体が存在すると判断した場合(ステップS23でYes)、入出力部103を介して運転手に線路上に障害物が存在することを警報出力する(ステップS24)。この際、演算処理部101は、ブレーキ装置33を適宜動作させて列車TRに緊急停止を行わせることができる。一方、演算処理部101は、判定枠AR1内に物体が存在しないと判断した場合(ステップS23でNo)、ステップS21に戻って列車TRの走行位置を取得する処理を再開する。判定枠AR1内における物体の計測(ステップS22,S23)と並行して、演算処理部101は、第2計測部42を利用して距離画像計測を行う(ステップS25)。次に、演算処理部101は、ステップS25で得た運用時距離画像をステップS21で得た走行位置に対応する参照距離画像(参照情報)と比較することで差分を抽出する(ステップS26)。次に、演算処理部101は、ステップS26で得た差分が認識領域AR2内における顕著な空間変化に相当するか否かを判断する(ステップS27)。顕著な空間変化に相当するか否かは、差分に相当する画素群の輪郭、距離、面積等を判定要素として決定される。演算処理部101は、認識領域AR2内に顕著な空間変化が生じていると判断した場合(ステップS27でYes)、入出力部103を介して運転手に線路上又はその周囲に障害物が存在することを警報出力する(ステップS24)。一方、演算処理部101は、判定枠AR1内に物体が存在しないと判断した場合(ステップS27でNo)、ステップS21に戻る。以上の処理は、列車TRの運用走行が完了するまで繰り返される(ステップS28でNo)。
図6は、認識領域AR2の具体例を説明する平面であり、線路RLの周辺に、ビルP1、進入防止柵P2、踏切P3、道路P4、信号器P5、架線柱P6、樹木P7等が存在し、これらの物体P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7が、事前走行時及び本走行時に走行位置に関連づけられた参照距離画像を構成するオブジェクトとして抽出される。図7(A)は、事前走行時に得た参照距離画像を説明する概念図であり、踏切P3等の画像が得られている。また、図7(B)は、本走行時に得た運用時距離画像を説明する概念図であり、踏切P3の背後に歩行者P9の画像が得られている。この例では、歩行者P9が認識領域AR2外に待機しているため、演算処理部101は、認識領域AR2内に障害物が存在しないと判断する。一方、図7(C)は、別のタイミングで得た運用時距離画像を説明する概念図であり、踏切P3の内側に歩行者P9の画像が得られている。この例では、歩行者P9が認識領域AR2内に入り込んでいるため、演算処理部101は、認識領域AR2内に障害物が存在すると判断する。
以上のように、本実施形態に係る監視装置100では、第1判定部としての第1計測部41及び車両制御装置31が、軌道である線路RLに沿った走行位置に応じて設定される所定の判定枠AR1内に存在する物体を検出し、第2判定部としての第2計測部42及び車両制御装置31が、軌道である線路RLの周辺を含む所定の認識領域AR2内における空間的配置に関する参照情報に基づいて物体を検出するので、判定枠AR1内における物体検出と認識領域AR2内における空間的配置の変化との組合せによって、障害物の検出精度を高めることができる。
〔第2実施形態〕
以下、図8を参照して、第1実施形態を変形した第2実施形態について説明する。なお、本実施形態に係る監視装置100は、具体的動作が異なるが、第1実施形態と同様の構成であるので、監視装置100全体についての詳細な説明を省略する。
第2実施形態の監視装置100の場合、演算処理部101は、認識領域AR2内で検出した空間変化が認識領域AR2うち判定枠AR1に近い建築限界その他の限界枠内におけるに相当するか否かを判断する(ステップS41)。空間変化が限界枠内である場合(ステップS41でYes)、演算処理部101は、入出力部103を介して運転手に線路上に障害物が存在することを警報出力する(ステップS24)。一方、空間変化が限界枠外である場合(ステップS41でNo)、演算処理部101は、物体又は対象までの距離、限界枠への近接状況に応じて、入出力部103を介して、運転手に対して線路の周辺に障害物が存在することを警戒表示する(ステップS42)。
〔その他〕
この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、走行位置ごとに距離画像を紐付けることによって一連の参照距離画像からなるデータベースを作成しているが(ステップS15)、走行位置ごとの距離画像等を用いて沿線の距離画像マッピングを行うこともできる。この場合、距離画像マッピングによって沿線に沿った空間的配置情報が得られ、走行位置を与えれば空間的配置情報から走行位置に対応する参照距離画像を取得することもできる。これにより、走行位置を連続的に細かく変化させた詳細な参照距離画像に基づいて、認識領域AR2内の空間変化を抽出することができる。
以上では、運用走行時に運用時距離画像を得るための第2計測部42と、事前走行時に参照距離画像を得るための第2計測部42とが同じであることを前提としたが、運用時距離画像を計測するための第2計測部42と、参照距離画像を計測するための第2計測部42とは、別の計測原理を利用した別ものとすることができる。例えば、参照距離画像を取得する際には、可視光のステレオカメラを利用し、運用時距離画像を取得する際には、赤外光のステレオカメラやレーザーレーダー装置を利用することができる。異種の計測装置からのデータを比較する場合、較正、正規化といった手法によって判断の信頼性を高めることができる。
以上では、第2計測部42を利用して距離画像を得ているが、距離画像に代えて2次元的な画像を得ることもできる。この場合、距離画像の差分としての立体的な情報に基づいて物体を検出するのではなく、2次元的な差分情報に基づいて物体の空間的配置を検出することになる。なお、移動しない物体又は障害物については、時刻が異なる2次元画像の差分情報に基づいて物体までの距離を判定することもできる。
車上装置200は、不図示の列車運行管理システムの制御下で、列車TRの自動運転を可能としており、自動運転については、運転士を乗せた状態で行う場合のほか、運転士がいない完全無人の自動運転も含み得るものとしている。自動運転については、運行区間の全体を運転士がいない完全無人の自動運転とする場合のほか、運行区間の一部を、運転士を乗せた状態で自動運転とする場合や、運行区間の一部については、自動運転とせず、運転士による通常運転とすることも考えられる。
参照距離画像(参照情報)を取得するための事前走行は適宜繰り返して行うことができ、参照距離画像を定期的に更新することができる。
参照距離画像(参照情報)や判定枠AR1に関する情報は、通信部37を介して列車運行管理システムから暫時取得することもできる。
監視装置100は、車上装置200に組み込むのではなく、遠隔の列車運行管理システム側に組み込むこともできる。
監視装置100による監視対象は、鉄道の線路RLに限らず、路面電車用の軌道であってもよい。
31…車両制御装置、 32…駆動装置、 33…ブレーキ装置、 34…車速検出部、 35…車上子、 36…車内出力部、 37…通信部、 41…第1計測部、 42…第2計測部、 100…監視装置、 101…演算処理部、 102…記憶部、 103…入出力部、 104…インターフェース部、 200…車上装置、 AR1…本来判定枠、 AR11,AR12,AR13…判定枠、 AR2…認識領域、 FA1…前方端、 RC…軌道中心、 RL…線路、 TR…列車

Claims (7)

  1. 軌道に沿った走行位置に応じて設定される所定の判定枠内に存在する物体を検出する第1判定部と、
    軌道の周辺を含む所定の認識領域内において本走行時に走行位置で得た空間的配置に関する計測情報と、事前走行によって走行位置で得た空間的配置に関する参照情報との差分を抽出して物体を検出する第2判定部と
    を備え、
    前記第1判定部は、事前走行によって走行位置に対応付けて前記所定の判定枠を生成した枠データを参照して、本走行時に走行位置に対応する前記所定の判定枠を設定する監視装置。
  2. 前記第1判定部は、電磁波を前記所定の判定枠内に照射し前記所定の判定枠内の物体からの反射波を検出する、請求項1に記載の監視装置。
  3. 前記所定の判定枠は、軌道中心と既定幅とに基づいて生成される、請求項1及び2のいずれか一項に記載の監視装置。
  4. 前記所定の認識領域は、前記所定の判定枠を含んで方位的により広い領域に設定されている、請求項1~に記載の監視装置。
  5. 前記所定の認識領域は、前記所定の判定枠を含んでより遠い領域に設定されている、請求項1~のいずれか一項に記載の監視装置。
  6. 前記第1判定部は、物体の方位及び距離を計測するためのレーダー装置又はレーザーレーダー装置を有し、
    前記第2判定部は、物体の配置を3次元的に計測するためのカメラ又はレーザーレーダー装置を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の監視装置。
  7. 前記第1判定部及び前記第2判定部のいずれかによって物体が検出された場合に、障害物が存在すると判断する、請求項1~のいずれか一項に記載の監視装置。
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