以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、特に明記していない場合、各図において同一の符号を付した構成要素等は、同一の構成および機能を有する。このため、各図に示した構成要素の説明を省略する場合がある。
図27は、比較例として示すアンテナ装置100の概要を示す斜視図である。アンテナ装置100は、放射部11および反射板12を備える。放射部11は、第1アンテナ素子13、第2アンテナ素子14、および給電部15を有する。第1アンテナ素子13は、板状の導体である。なお、板状とは、長さおよび幅が、厚みに比べて十分大きい形状を指す。一例として、長さおよび幅のそれぞれが、厚みの2倍以上である形状を板状としてよい。
第2アンテナ素子14は、第1アンテナ素子13よりも幅が小さい導体である。第2アンテナ素子14は、板状であってよく、板状でなくともよい。本例において第2アンテナ素子14は線状である。線状とは、幅および厚みが、長さに比べて十分小さい形状を指す。一例として、幅および厚みのそれぞれが、長さの半分以下である形状を線状としてよい。第2アンテナ素子14は、第1アンテナ素子13と同一材料で形成されてよく、異なる材料で形成されてもよい。例えば第1アンテナ素子13および第2アンテナ素子14は、所定の誘電体基板16上に形成された銅箔である。
放射部11は、一方のアンテナ素子が電気的なグランドとして機能するモノポールアンテナであってよい。また、放射部11は、いわゆるダイポールアンテナにおける2つのアンテナ素子の形状を変形した変形ダイポールアンテナであってもよい。
給電部15は、第1アンテナ素子13および第2アンテナ素子14の間に設けられ、第1アンテナ素子13および第2アンテナ素子14と電気的に接続される。第2アンテナ素子14は、図示しないアンテナの入力インピーダンスを調整する整合回路等を介して給電部15と接続されてもよい。
反射板12は、板状の導体であって、放射部11の裏面に対向して配置される。つまり、放射部11の少なくとも一部は、反射板12と重なる位置に配置される。本例では、放射部11の全体が、反射板12と重なる位置に配置される。一例として反射板12は、薄い銅板である。
一例として、放射部11は誘電体基板16の表面に形成される。また、誘電体基板16の裏面側に反射板12が配置される。反射板12は、誘電体基板16の裏面(すなわち、放射部11が設けられた面とは逆側の面)とは離間して設けられてよく、裏面上に設けられてもよい。反射板12が誘電体基板16の裏面上に設けられる場合、誘電体基板16の厚みが、放射部11および反射板12の間隔Dに相当する。なお、比較例および実施例1から実施例4において、誘電体基板16の厚みを1mm、間隔Dを3mmとしている。
誘電体基板16と反射板12は図示しない保持部材で支持されている。アンテナの特性劣化を軽減するために、保持部材は低誘電率および低誘電正接を有する樹脂等が好ましく、また、小型で、誘電体基板16および/または反射板12の四隅に配置されることが好ましい。
反射板12は、放射部11と所定の間隔を有して配置される。当該間隔は、反射板12および放射部11が電磁結合できるように設定する。なお、図27に示すX軸が放射部11の短手方向に対応し、Y軸が放射部11の長手方向に対応し、Z軸がアンテナ装置100の厚み方向に対応する。
反射板12は、アンテナ装置100が使用する使用周波数の波長λの略1/2以上の長さを有する。反射板12は、アンテナ装置100を小型化する場合は波長の略1/2の長さでよいが、それ以上の長さを有してもよい。反射板12は、アンテナ装置100が取り付けられる物体の金属体であってよい。例えば、自動車に取り付けられる場合は、車体のボディの一部等の金属体であってよい。また、形状は方形であっても円形であってもよく、形状は限定されない。アンテナ装置100が所定の範囲の使用周波数を使用する場合、使用周波数の波長λとは、当該所定の範囲の中央の周波数の波長を指す。
本明細書では、使用周波数の波長を単に波長λと記載する場合がある。使用周波数は、例えば2GHzである。また、波長λの略1/2とは、例えばλ/2またはλ/2よりもわずかに長い程度を指す。また、波長λの略1/2とは、反射板12が使用周波数において放射部11と電磁結合し、反射板として機能できる範囲の長さを指してもよい。例えば波長λの略1/2とは、λ/2の1倍以上、1.3倍以下の範囲である。また、波長λを用いて各部材の長さまたは幅を規定する場合、波長λは各部材の比誘電率に応じて定まる波長短縮率を乗じた値を用いてよい。
反射板12を有することで、アンテナ装置100は、反射板12とは逆側のZ軸方向の指向性を有する。このため、反射板12を人体や金属物などの周囲物体側に配置することで、周囲の物体からの影響を少なくすることができる。なお、放射部11の全体が、反射板12と重なる位置に配置されることで、周囲の物体からの影響をさらに少なくすることができる
第1アンテナ素子13、第2アンテナ素子14、および反射板12の長さ、幅、間隔等は、反射板12が反射板として機能し、所定の使用周波数で共振するように定められる。
アンテナ装置100は、放射部11および反射板12を備える。放射部11は、第1アンテナ素子13、第2アンテナ素子14、および給電部15から構成され、第1アンテナ素子13および第2アンテナ素子14は、給電部15と電気的に接続される。一例として、給電部15は、第1アンテナ素子13のX軸方向の辺の中央に配置される。
また、一例として、誘電体基板16と反射板12は同一サイズとし、誘電体基板16は、反射板12と重なる位置に配置されている。反射板12および誘電体基板16の長さをL1、第1アンテナ素子13の長さをL2、第2アンテナ素子14の長さをL3、Y軸における第1アンテナ素子13の端部と反射板12の端部との距離をL4、反射板12、誘電体基板16、および第1アンテナ素子13の幅をW1、第2アンテナ素子14の幅をW2、放射部11と反射板12との間隔をDとする。第2アンテナ素子14は、第1アンテナ素子13の所定の辺の中央から、Y軸方向に伸長している。
アンテナ装置100の放射部11と反射板12は、電磁結合されるように配置され、第1アンテナ素子13の長さL2により主として共振周波数を調整し、第2アンテナ素子14の長さL3により主として入力インピーダンスのリアクタンス成分を調整し、インピーダンスマッチングを行う。すなわち、共振周波数は第1アンテナ素子13の長さL2で決定されるため、第1アンテナ素子13は放射素子として動作する。入力リアクタンスは、第2アンテナ素子14の長さL3で決定されるため、第2アンテナ素子14はスタブとして動作する。
アンテナ装置100において、周波数2GHzで共振するように、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L4=20mm(0.13λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)の条件でチューニングを行った。周波数2GHzに対応する波長λは約150mmである。なお、誘電体基板16の周波数2GHzにおける比誘電率を4.3、厚みを1mmとする。また、第1アンテナ素子13および第2アンテナ素子14は銅箔から形成され、反射板12は銅板から形成されており、どちらも厚みは無視できるほど小さいものとする。第1アンテナ素子13および第2アンテナ素子14は、Y軸方向に1mmの間隙を有しており、当該間隙に給電部15が配置される。また、インピーダンス整合回路は用いていない。
その結果、L2=55.5mm(0.37λ)、L3=15mm(0.10λ)となった。
図28(a)は、アンテナ装置100の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図28(b)は、アンテナ装置100の入力インピーダンス特性である。図28(c)は、アンテナ装置100のVSWR(電圧定在波比)特性である。図29は、アンテナ装置100のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。
図28(a)、図28(b)、および図28(c)に示すように、アンテナ装置100は周波数2GHzで共振している。また、図29に示すように、反射板12が反射板として動作するので、単方向指向性を有している。すなわち、反射板12側の放射パターン強度(Z軸負側)を、Z軸正側の放射パターン強度に比べて小さくすることができる。このため、反射板12を人体や金属物などの周囲物体側に配置することで、周囲の物体からの影響を少なくすることができる。
次に、第2アンテナ素子14の長さL3を更に小さくしていくことによりスミスチャート上にキンク(kink:結び目状の軌跡)を生じさせ、その後、整合回路を用いてインピーダンスマッチングを行うことによりアンテナ装置100の広帯域化を図った。
一例として、L1=80mm(0.53λ)、L2=57.6mm(0.38λ)、L3=4.5mm(0.030λ)、L4=14mm(0.093λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)とした。また、第1アンテナ素子13をグランドプレーン、第2アンテナ素子14をモノポールアンテナ素子とみなし、図30に示す整合回路を装荷した。整合は、第2アンテナ素子14と給電部15との間に並列キャパシタンス0.033pFおよび直列インダクタンス19nHを装荷して取得する。
図30は、広帯域化されたアンテナ装置100の整合回路である。図31(a)は、広帯域化されたアンテナ装置100の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図31(b)は、広帯域化されたアンテナ装置100の入力インピーダンス特性である。図31(c)は、広帯域化されたアンテナ装置100のVSWR(電圧定在波比)特性である。図32は、広帯域化されたアンテナ装置100のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。
図31(a)、図31(b)、および図31(c)に示すように、アンテナ装置100は周波数2GHzで共振しており、図28(a)、図28(b)、および図28(c)と比較すると広帯域化されていることが分かる。また、図32に示すように、単方向指向性を有している。
これに対し、本発明はアンテナ装置100の特徴を維持しつつ、さらなる広帯域化および/またはマルチバンド化を図ることのできるアンテナ装置および携帯端末を提供するものである。なお、使用周波数は、一例として、実施例1から実施例3までは2GHzとし、実施例4では無線LANシステムの2.4GHz帯(2.400-2.4835GHz)および5GHz帯(5.15-5.35GHz、5.47GHz-5.73Gz)とした。
図1は、実施例1に係るアンテナ装置10の概要を示す斜視図である。アンテナ装置10は、アンテナ装置100の構成に加えて、第1切り欠き部21および抵抗素子22を備える。
アンテナ装置10は、第1切り欠き部21を有する板状の第1アンテナ素子13、第1アンテナ素子13に対向して配置され第1アンテナ素子13の幅よりも小さい幅を有する第2アンテナ素子14、給電部15、および抵抗素子22を有する放射部11と、放射部11の裏面に対向して配置された反射板12とを備える。
給電部15は、第1アンテナ素子13の外周と第1切り欠き部21との一方の境界部分である第1の外端部分と第2アンテナ素子14との間に接続される。また、抵抗素子22は、第1アンテナ素子13の外周と第1切り欠き部21との他方の境界部分である第2の外端部分と第2アンテナ素子14との間に接続される。第1アンテナ素子13の第1の外端部分と第2の外端部分とは、第1切り欠き部21を介して対向して配置されている。また、放射部11は、一例として誘電体基板16上に構成される。なお、抵抗素子22は、一般的な2端子抵抗部品であってよく、チップ抵抗と呼ばれる小型の素子であってもよい。
一例として、第1切り欠き部21の長さと幅をL5、W2とする。なお、アンテナ装置10は、第1切り欠き部21および抵抗素子22を追加した点以外は、アンテナ装置100と同様の構造を有する。また、第1切り欠き部21は方形としたが、形状はこれに限定されない。
アンテナ装置10において、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L2=55.5mm(0.37λ)、L4=20mm(0.13λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)、抵抗素子22の抵抗値は60πΩの条件で、第2アンテナ素子14の長さL3を15mmから1mmまで、第1切り欠き部21の長さL5を16mmから2mmまで変更した。
図2(a)は、L3を15mmから1mmまで、L5を16mmから2mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置10の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図2(b)は、L3を15mmから1mmまで、L5を16mmから2mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置10の入力インピーダンス特性である。
図2(a)および図2(b)に示すように、L3およびL5を小さくすると、周波数に依存することなく、一定の入力インピーダンスに近づいていく傾向がある。このため、この一定の入力インピーダンスと整合がとれたストリップラインまたは同軸線路などの給電線路を用いて給電することにより、広帯域化を実現することが可能となる。なお、第2アンテナ素子14および第1切り欠き部21は、主としてインピーダンスマッチングを行うスタブとして動作するため、第2アンテナ素子14および第1切り欠き部21が放射特性に与える影響は小さい。
50Ωの給電線路に整合させる場合は、例えば、L3=11mm(0.0073λ)、L5=12mm(0.0080λ)とすればよい。
図2(c)は、L3を11mm、L5を12mmとしたアンテナ装置10のVSWR(電圧定在波比)特性である。図3は、L3を11mm、L5を12mmとしたアンテナ装置10のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。
図2(c)に示すように、アンテナ装置10は周波数2GHzで共振しており、図28(c)と比較すると広帯域化されていることが分かる。なお、第2アンテナ素子14の長さL3は11mm(0.0073λ)、第1切り欠き部21の長さL5は12mm(0.0080λ)であり、波長の1/4よりも小さい。また、図3に示すように、単方向指向性となり、X-Z面ではZ軸に対して左右対称の放射パターンを有している。
次に、アンテナ装置10において、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L3=11mm(0.073λ)、L4=20mm(0.13λ)、L5=12mm(0.080λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)、抵抗素子22の抵抗値は60πΩの条件で、第1アンテナ素子13の長さL2を57.5mmから53.5mmまで変更した。
図4(a)は、L2を57.5mmから53.5mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置10の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図4(b)は、L2を57.5mmから53.5mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置10の入力インピーダンス特性である。図4(c)は、L2を57.5mmから53.5mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置10のVSWR(電圧定在波比)特性である。
図4(a)、図4(b)、および図4(c)に示すように、アンテナ装置10の共振周波数は、アンテナ装置100と同様に、第1アンテナ素子13の長さL2で変更することができる。
アンテナ装置10は、第1アンテナ素子の長さL2により共振周波数が調整され、第2アンテナ素子の長さL3、第1切り欠き部の長さL5、および抵抗素子22の抵抗値により入力インピーダンスが調整され、インピーダンスマッチングが行われる。
このように、本実施例によれば、アンテナ装置100に第1切り欠き部21および抵抗素子22を追加することにより、さらなる広帯域化を図ることができる。また、第2アンテナ素子14の長さL3は11mm(0.073λ)、第1切り欠き部21の長さL5は15mm(0.080λ)であり、波長の1/4よりも小さい。
図5は、実施例2に係るアンテナ装置20の概要を示す斜視図である。アンテナ装置20は、放射部11および反射板12を備え、放射部11は、第1アンテナ素子13、第2アンテナ素子31、給電部15、第1切り欠き部21、抵抗素子22、および誘電体基板16から構成される。
アンテナ装置20は、第2アンテナ素子31を放射部11の長手方向に延伸する第1部材311および第1部材311に接続され放射部11の長手方向に交差する短手方向に延伸する第2部材312から構成した点以外は、アンテナ装置10と同様の構造を有する。一例として、第2アンテナ素子31は、Y軸に対して左右対称のT形とし、第1部材311および第2部材312の幅をW2、第1部材311のY軸方向の長さをL3、第2部材312のX軸方向の長さをL6とする。
アンテナ装置20において、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L2=55.5mm(0.37λ)、L4=20mm(0.13λ)、L6=10mm(0.067λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)、抵抗素子22の抵抗値は60πΩの条件で、第2アンテナ素子31のY軸方向の長さL3を15mmから1mmまで、第1切り欠き部21の長さL5を16mmから2mmまで変更した。
図6(a)は、L3を15mmから1mmまで、L5を16mmから2mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置20の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図6(b)は、L3を15mmから1mmまで、L5を16mmから2mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置20の入力インピーダンス特性である。
図6(a)および図6(b)に示すように、アンテナ装置20の周波数2GHzにおける入力抵抗は、図2(a)および図2(b)と比較すると低下する傾向にある。なお、モノポールアンテナの先端を折り曲げることにより入力抵抗が低下することは一般的に知られている。このため、第2アンテナ素子31は、放射部11の長手方向に延伸する第1部材311および第1部材311に接続され放射部11の長手方向に交差する短手方向に延伸する第2部材312から構成される。なお、第2アンテナ素子31は、放射部11の長手方向に延伸する第1部材311と第1部材に接続され放射部11の長手方向に交差する短手方向に延伸する第2部材312から構成されていれば、Y軸に対して左右非対称のT形であってよく、逆L形等であってもよい。
次に、アンテナ装置20において、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L2=55.5mm(0.37λ)、L3=6mm(0.040λ)、L4=20mm(0.13λ)、L5=7mm(0.047λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)、抵抗素子22の抵抗値は60πΩの条件で、第2部材312の長さL6を14mmから4mmまで変更した。
図7(a)は、L6を14mmから4mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置20の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図7(b)は、L6を14mmから4mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置20の入力インピーダンス特性である。
図7(a)および図7(b)に示すように、アンテナ装置20の周波数2GHzにおける入力リアクタンスは、L6が小さくなると低下する傾向にある。
このように、第1部材311および第2部材312を有する第2アンテナ素子31と第1切り欠き部21は、インピーダンス整合において重要な役割を果たし、L3、L5、およびL6を調整することにより、広帯域に50Ω整合させることが可能となる。なお、共振周波数は、第1アンテナ素子13の長さL2により調整すればよい。
アンテナ装置20において、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L4=15mm(0.10λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)、抵抗素子22の抵抗値は60πΩの条件で、周波数2GHzで共振するようにチューニングを行った。
その結果、L2=55.5mm(0.37λ)、L3=6mm(0.040λ)、L5=7mm(0.047λ)、L6=10mm(0.067λ)となった。
図8(a)は、アンテナ装置20の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図8(b)は、アンテナ装置20の入力インピーダンス特性である。図8(c)は、アンテナ装置20のVSWR(電圧定在波比)特性である。図9は、アンテナ装置20のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。
図8(a)、図8(b)、および図8(c)に示すように、アンテナ装置20は周波数2GHzで共振しており、図8(c)を図2(c)と比較すると、アンテナ装置10よりも広帯域化されていることが分かる。また、図9に示すように、単方向指向性となり、X-Z面ではZ軸に対して左右対称の放射パターンを有している。
さらに、このチューニングを行ったアンテナ装置20において、放射部11、反射板12、および誘電体基板16の幅W1を50mm(0.33λ)から波長の1/4よりも短い25mm(0.17λ)に変更した。その他のパラメータは同じ条件、すなわち、L1=80mm(0.53λ)、L2=55.5mm(0.37λ)、L3=6mm(0.040λ)、L4=15mm(0.10λ)、L5=7mm(0.047λ)、L6=10mm(0.067λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)、抵抗素子22の抵抗値は60πΩとした。
図10(a)は、W1を変更したアンテナ装置20の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図10(b)は、W1を変更したアンテナ装置20の入力インピーダンス特性である。図10(c)は、W1を変更したアンテナ装置20のVSWR(電圧定在波比)特性である。図11は、W1を変更したアンテナ装置20のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。
図10(a)、図10(b)、および図1(c)に示すように、アンテナ装置20は周波数2GHzで共振しており、また、図11に示すように、単方向指向性となり、Z軸方向で左右対称の放射パターンを有している。
このように、本実施例によれば、第2アンテナ素子31を折り曲げた形状、すなわち、第1部材311および第1部材312を有する構成とすることにより、さらなる広帯域化を図ることが可能となる。また、放射部11および反射板12の幅W1を波長の1/4よりも短くすることもできる。W1は、一例として、25mm(0.17λ)としたが、波長の1/5以下でもよく、波長の1/10以下の長さでもよい。
図12は、実施例3に係るアンテナ装置30の概要を示す斜視図である。アンテナ装置30は、放射部11および反射板12を備え、放射部11は、第1アンテナ素子13、第2アンテナ素子41、給電部15、第1切り欠き部42、抵抗素子43、および誘電体基板16から構成される。
アンテナ装置30は、第2アンテナ素子41と第1切り欠き部42が同一形状で同一サイズとなる自己補対構造に限定しない点および/または抵抗素子43の抵抗値を60πΩに限定しない点以外は、アンテナ装置10と同様の構造を有する。
アンテナ装置30において、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L2=55.5mm(0.37λ)、L3=11mm(0.073λ)、L4=20mm(0.13λ)、L5=12mm(0.13λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)の条件で、抵抗素子43の抵抗値を0Ωから1kΩまで変更した。さらに、抵抗素子43を外したオープンな状態に変更した。なお、抵抗素子43は、一般的な2端子抵抗部品であってよく、チップ抵抗と呼ばれる小型の素子であってもよい。
図13(a)は、抵抗素子43の抵抗値を0Ωから1kΩまで変更し、その後、抵抗素子43を外したアンテナ装置30の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図13(b)は、抵抗素子43の抵抗値を0Ωから1kΩまで変更し、その後、抵抗素子43を外したアンテナ装置30の入力インピーダンス特性である。
図13(a)および図13(b)に示すように、アンテナ装置30の周波数2GHzにおける入力リアクタンスは、抵抗素子43の抵抗値が大きくなると低下する傾向にある。
アンテナ装置30において、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L2=55.5mm(0.37λ)、L4=20mm(0.13λ)、L5=12mm(0.080λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)、および抵抗素子43の抵抗値は60πΩの条件で、第2アンテナ素子41の長さL3を16mmから2mmまで変更した。
図14(a)は、L3を16mmから2mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置30の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図14(b)は、L3を16mmから2mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置30の入力インピーダンス特性である。
図14(a)および図14(b)に示すように、アンテナ装置30の周波数2GHzにおける入力抵抗は、L3が小さくなると低下する傾向にある。
アンテナ装置30において、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L2=55.5mm(0.37λ)、L3=11mm(0.073λ)、L4=20mm(0.13λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)、および抵抗素子43の抵抗値は60πΩの条件で、第1切り欠き部42の長さL5を16mmから0mmまで変更した。
図15(a)は、L5を16mmから0mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置30の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図15(b)は、L3を16mmから0mmまで2mmずつ変更したアンテナ装置30の入力インピーダンス特性である。
図15(a)および図15(b)に示すように、アンテナ装置30の周波数2GHzにおける入力リアクタンスは、L5が小さくなると低下する傾向にある。
このように、第2アンテナ素子41の長さL3、第1切り欠き部42の長さL5、および抵抗素子43の抵抗値を変更することにより、アンテナ装置30の入力インピーダンスを変えることが可能となる。なお、共振周波数は、第1アンテナ素子13の長さL2により調整すればよい。
アンテナ装置30において、一例として、L1=80mm(0.53λ)、L4=19.5mm(0.13λ)、W1=50mm(0.33λ)、W2=1mm(0.0067λ)、D=3mm(0.020λ)の条件で、周波数2GHzで共振するようにチューニングを行った。
その結果、一例として、L2=55.5mm(0.37λ)、L3=13.5mm(0.090λ)、L5=6mm(0.040λ)、抵抗素子43の抵抗値は430Ωとなった。
図16(a)は、アンテナ装置30の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図16(b)は、アンテナ装置30の入力インピーダンス特性である。図16(c)は、アンテナ装置30のVSWR(電圧定在波比)特性である。図17は、アンテナ装置30のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。
図16(a)、図16(b)、および図16(c)に示すように、アンテナ装置30は周波数2GHzで共振しており、図16(a)、図16(b)、および図16(c)を図28(a)、図28(b)、および図28(c)と比較すると、アンテナ装置100よりも広帯域化されていることが分かる。また、図17に示すように、単方向指向性となり、X-Z面ではZ軸に対して左右対称の放射パターンを有している。
このように、本実施例によれば、アンテナ装置30の第2アンテナ素子41と第1切り欠き部42は同一形状で同一サイズとなる自己補対構造に限定することなく、また、抵抗素子43の抵抗値を60πΩに限定することなく、さらに、抵抗素子43を用いなくても、広帯域化を図ることができる。なお、実施例2のように、第2アンテナ素子41は折り曲げられた形状であってもよい。また、給電部15と第2アンテナ素子41の間に整合回路を装荷して整合を取得してもよい。
図18は、実施例4に係るアンテナ装置40の概要を示す斜視図である。アンテナ装置40は、放射部11および反射板12を備え、放射部11は、第1アンテナ素子51、第2切り欠き部52、給電部15、第2アンテナ素子53、フィルタ回路54、第3アンテナ素子55、第1切り欠き部42、抵抗素子43、および誘電体基板16から構成される。
アンテナ装置40は、第1アンテナ素子51に第2切り欠き部52を追加した点、第2アンテナ素子53を放射部11の長手方向に延伸する第1部材531と第1部材531に接続され放射部11の長手方向に交差する短手方向に延伸する第2部材532から構成した点、フィルタ回路54を追加した点、および第3アンテナ素子55を追加した点以外は、アンテナ装置30と同様の構造を有する。第2切り欠き部52は、放射部11の長手方向に交差する短手方向に延伸する切り欠き形状を有する。フィルタ回路54は第2部材532に接続され、第3アンテナ素子55はフィルタ回路54に接続される。
一例として、第2切り欠き部52は、Y軸に対して対称となる2箇所に形成され、X軸方向の長さをL7、Y軸における第1アンテナ素子51の端部との距離をL8、幅をW3とする。第2アンテナ素子53は、Y軸に対して左右対称のT形とし、第1部材531および第2部材532の幅をW2、第1部材531のY軸方向の長さをL3、第2部材532のX軸方向の長さをL6とする。また、フィルタ回路54および第3アンテナ素子55はそれぞれ2つずつ備え、第2アンテナ素子53とともにY軸に対して左右対称の形状となるように配置され、第2アンテナ素子53、フィルタ回路54、および第3アンテナ素子55のY軸方向の長さをL3、X軸方向の長さをL9とする。なお、一例として、第2部材532および第3アンテナ素子55はX軸方向に1mmの間隙を有し、当該間隙にフィルタ回路54が配置されている。また、第3アンテナ素子55の幅をW2とする。
アンテナ装置40は、マルチバンド化に対応するものである。一例として、無線LANシステムの2.4GHz帯(2.400-2.4835GHz)および5GHz帯(5.15-5.35GHz、5.47GHz-5.73Gz)の周波数におけるマルチバンド化を図る。
アンテナ装置40において、一例として、L1=63.5mm(2.4GHz帯の略中心周波数2.44GHzにおいて0.52λ)、L4=16mm(周波数2.44GHzにおいて0.13λ)、L7=12mm(周波数2.44GHzにおいて0.098λ)、W1=25mm(周波数2.44GHzにおいて0.20λ)、W2=1mm(周波数2.44GHzにおいて0.0081λ)、W3=1mm(周波数2.44GHzにおいて0.0081λ)、D=3mm(周波数2.44GHzにおいて0.024λ)、および抵抗素子43の抵抗値は60πΩの条件で、無線LANシステムの2.4GHz帯および5GHz帯で共振するようにチューニングを行った。なお、第2切り欠き部52およびフィルタ回路54は、無線LANシステムの2.4GHz帯および5GHz帯のマルチバンド化を図るために設けられたものである。ここで、フィルタ回路54は、2.4GHz帯の電流を通過させ、5GHz帯の電流を遮断するものであり、一例として、図19に示すように、インダクタンス4nH、キャパシタンス0.2pFの並列共振回路とした。なお、フィルタ回路54は直列共振回路、ローパスフィルタ、またはバンドパスフィルタ等で構成されてもよい。
5GHz帯の共振周波数は、第1アンテナ素子51の端部と第2切り欠き部52までの長さL8で調整され、2.4GHz帯の共振周波数は、第2切り欠き部52を備えた第1アンテナ素子51の長さL2で調整される。また、5GHz帯の入力インピーダンスは、第1切り欠き部42の長さL5、第1部材531のY軸方向の長さL3、および第1部材531のX軸方向の長さL6で調整される。2.4GHz帯の入力インピーダンスは、第1切り欠き部42の長さL5と第1部材531の長さL3と第1部材532、フィルタ回路54、および第3アンテナ素子55のX軸方向の長さL9で調整される。
その結果、L2=33.5mm(周波数2.44GHzにおいて0.27λ)、L3=2mm(周波数2.44GHzにおいて0.016λ)、L5=4.5mm(周波数2.44GHzにおいて0.037λ)、L6=2mm(周波数2.44GHzにおいて0.016λ)、L8=18.5mm(周波数2.44GHzにおいて0.15λ)、L9=7mm(周波数2.44GHzにおいて0.057λ)となった。なお、2.4GHz帯の略中心周波数2.44GHzに対応する波長は略122.95mmである。
図19は、2.4GHz帯の電流を通過させ、5GHz帯の電流を遮断するフィルタ回路54の一例である。図20(a)は、アンテナ装置40の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図20(b)は、アンテナ装置40の入力インピーダンス特性である。図20(c)は、アンテナ装置40のVSWR(電圧定在波比)特性である。図21(a)は、2.4GHz帯の略中心周波数2.44GHzにおけるアンテナ装置40のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。図21(b)は、5GHz帯の中心周波数5.2GHzおよび5.6GHzにおけるアンテナ装置40のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。
図20(a)、図20(b)、および図20(c)に示すように、アンテナ装置40は無線LANシステムの2.4GHz帯(2.400-2.4835GHz)および5GHz帯(5.15-5.35GHz、5.47GHz-5.73Gz)の周波数で共振している。また、図21(a)および図21(b)に示すように、単方向指向性を有している。
なお、一例として、第1アンテナ素子51に第2切り欠き部52を設ける構成としたが、第2切り欠き部52の代わりに、図22(a)に示すように、スロット形状を有する空隙部56から構成されてもよい。また、図22(b)に示すように、スロット形状を有する空隙部56を2つ備える構成であってよく、3つ以上備える構成であってもよい。
次に、反射板12の長さおよび誘電体基板16の長さL1を63.5mm(周波数2.44GHzにおいて0.52λ)から55.5mm(周波数2.44GHzにおいて0.45λ)に変更した。その他のパラメータは同じ条件、すなわち、L2=33.5mm、L3=2mm、L4=16mm、L5=4.5mm、L6=2mm、L7=12mm、L8=18.5mm、L9=7mm、W1=25mm、W2=1mm、W3=1mm、D=3mm、および抗素子43の抵抗値は60πΩとした。
図23(a)は、L1を55.5mmに変更したアンテナ装置40の入力インピーダンス特性を示すスミスチャートである。図23(b)は、L1を55.5mmに変更したアンテナ装置40の入力インピーダンス特性である。図23(c)は、L1を55.5mmに変更したアンテナ装置40のVSWR(電圧定在波比)特性である。図24(a)は、2.4GHz帯の略中心周波数2.44GHzにおけるL1を55.5mmに変更したアンテナ装置40のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。図24(b)は、5GHz帯の中心周波数5.2GHzおよび5.6GHzにおけるL1を55.5mmに変更したアンテナ装置40のX-Z面およびY-Z面の放射パターンである。なお、各面の放射パターンは、最大値で正規化されている。
図23(a)、図23(b)、および図23(c)に示すように、アンテナ装置40は無線LANシステムの2.4GHz帯(2.400-2.4835GHz)および5GHz帯(5.15-5.35GHz、5.47GHz-5.73Gz)の周波数で共振している。また、図24(a)および図24(b)に示すように、反射板12の長さL3が2.4GHz帯の略中心周波数2.44GHzにおいて波長の1/2よりも短いが所望通り単方向指向性を有している。
これは、第1アンテナ素子51に第2切り欠き部52が設けられ、そこに流れる電流が湾曲されたことにより第1アンテナ素子51の長さL2が短縮され、これに伴い、反射板12の長さL1が短縮されるためである。このように、第1アンテナ素子51に第2切り欠き部52を設けることにより、小型化を図ることも可能である。
このように、本実施例によれば、アンテナ装置40の第1アンテナ素子51に第2切り欠き部52を設け、第2アンテナ素子53と第3アンテナ素子55との間にフィルタ回路54を設けることにより、マルチバンド化を図ることができる。また、第1アンテナ素子51に第2切り欠き部52を設けたことにより、第1アンテナ素子51の長さL2を短縮するとともに、反射板12の長さL1を短縮すること、すなわちアンテナ装置40の小型化も可能となる。
なお、一例として、第2アンテナ素子53、フィルタ回路54、および第3アンテナ素子55から構成される形状は、Y軸に対して左右対称のT形としたが、これに限定されない。例えば、図25(a)に示す左右非対称のT形であってよく、図25(b)に示す逆L形等であってもよい。また、先端を折り曲げないストレート型の形状でもよく、その形状は問わない。また、一例として抵抗素子43の抵抗値は60πΩの条件で整合をとったが、抵抗素子43の抵抗値をパラメータとして整合を取得してもよいし、抵抗素子43を搭載しなくてもよい。また、給電部15と第2アンテナ素子53の間に整合回路を装荷して整合を取得してもよい。
図26は、本発明の一つの実施形態に係る携帯端末1000の概要を示す断面図である。携帯端末1000は、実施例1から実施例4に係るいずれかのアンテナ装置100と、筐体101とを備える。筐体101は、アンテナ装置100を収納する。アンテナ装置100は、放射部102と反射板103を備える。ここで、放射部102は、一例として、誘電体基板104上に形成され、誘電体基板104および反射板103は保持部材105で支持され、所定の間隔を有して配置される。当該間隔は、放射部102および反射板103が電磁結合されるように設定される。
アンテナ装置100は、筐体101内部において無線回路等の電気回路と電気的に接続されている。また、筐体101は表面1001および裏面1002を有する。アンテナ装置100は、放射部102が表面1001側となるように配置される
携帯端末1000を人体または機器等に取り付けて使用する場合は、裏面1002を人体または機器等側に配置することで、人体または機器等からの影響を少なくすることができ、通信品質の向上を図ることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。