JP7215008B2 - 粒子検出方法 - Google Patents

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本発明は、粒子検出方法に関する。
粒子を個々に1つずつ測定することで、マイノリティーな粒子群を正確に検出可能な技術として、電気的検出を用いるコールター法(電気的検知帯法;以下ESZ)(例えば、非特許文献1参照)が知られている。この手法は、各検出手段から得られる情報(シグナル)が、各粒子に対して1対1で対応しているため粒子個々の評価をすることが可能であり、数的に含まれる割合の少ない粒子でも正確に測定できる。
ESZで測定できる粒子の種類は、ポリマー等の有機粒子から無機粒子、細胞、小胞、リポソーム、生体分子等多岐にわたるが、電気的に粒子の測定を行う原理上、粒子を懸濁する溶液には一定値以上の電気伝導度が必要であり、一般には電解質等の塩が一定量添加される。しかしながら、例えば無機粒子であるシリカ粒子では、懸濁溶液中に一定量以上の塩が存在した場合、存在する塩の影響でシリカ粒子同士の凝集がみられる場合がある。一般に、塩の存在しない純水に懸濁されている場合は、各シリカ粒子表面の電気二重層間の静電反発力がシリカ粒子間の分子間力よりも大きいため、粒子凝集が抑制されている。しかし、塩が添加された溶液の場合、プロトン、アニオンの濃度が増大したことによりシリカ粒子表面の電気二重層の厚みが薄くなり、シリカ粒子間の静電反発力が分子間力よりも小さくなることで粒子凝集が生じてしまう(例えば、非特許文献2参照)。
したがって、ESZによる種々の粒子の測定を行う上で、粒子間の凝集が抑制された理想的な条件で測定を行うためには、粒子を懸濁する溶液の電気伝導度を逐次調整する必要があり、一般に塩濃度を下げていく必要がある。但し、塩濃度を下げた場合、塩濃度に付随して電気伝導度も低下するため、粒子の検出感度も低下してしまう。すなわち、粒子の凝集抑制と、ESZの粒子検出感度の担保は相反するものであるため、両立することが難しい。
R.W.De Blois.et al、The Review of Scientific Instruments、Volume 41、Number 7、pp909-916(1970) 臼井進之助、佐々木弘、資源・素材学会誌、107、No.9、pp585-591(1991)
本発明の課題は、ESZによる粒子検出において、測定する粒子をより理想的な条件で測定するために粒子懸濁液の塩濃度を下げた、溶液の電気伝導度が低い場合においても、高感度に粒子検出できる粒子検出方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を鑑み、アパーチャを有した電気検出器からなる粒子検出部に電極を配置し、前記電極を備える空間を、粒子を懸濁している流体よりも高い電気伝導度を持つ流体で満たしておくことで、粒子が懸濁されている流体の電気伝導度が低い場合でも高感度に粒子検出が可能となることを見出した。
すなわち、本発明は、
ESZにより流体中に存在する粒子を検出する方法であって、
前記流体の電気伝導度に対して、電極を備える空間を満たす流体の電気伝導度が高いことを特徴とする。
本発明により、ESZによる粒子検出において、粒子懸濁液の塩濃度を下げ、溶液の電気伝導度が低い場合においても、高感度に粒子検出できる粒子検出方法を提供することができる。これにより、塩の添加による粒子凝集を抑制しながら高感度に粒子検出が可能となる。
図1は、本発明を実施するためのマイクロチップ10を示す。 図2は、本発明の概要を示した図であり、粒子50をアパーチャ53aまたは53bへ流入させ、2つの流体排出口に配置した電極54a、54bによりESZの原理に基づいた粒子検出を行う態様を示す図である。 図3(a)(b)(c)(d)は、本発明を実施するための別の態様のマイクロチップ10を示す。 実施例1における粒子検出部103の電流値変化の測定の様子の一部を示したものである。 実施例1の測定結果をヒストグラムにまとめたものである。 比較例1における粒子検出部103の電流値変化の測定の様子の一部を示したものである。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例の例示にのみ限定されるものでは無い。
本発明による粒子検出方法を実施するための装置構成の一実施例を示す模式図である図1、2、3をもとに本発明の実施形態についての詳細を説明する。
図1、2に示す通り、粒子を含むサンプルは、流体導入口であるインレット14から導入され、送液部によって流路下流へと送液され、導入流路101、排出流路102aまたは102b、それぞれ対応する粒子検出部103aまたは103bを通過して、流体排出口であるアウトレット104aまたは104bへ流出する。導入流路101を流れる粒子は、粒子回収流路102aまたは102bへと流れる。排出流路102aまたは102bを経て到達した粒子検出部103a、103bにおいて、電気的検出が行われる。この時、粒子検出部103a、103bの内部と、アウトレット104a、104bは電解質を含む溶液で満たされ、アウトレット104a、104bには電極54a、54bが浸漬されている。さらに、電極54a、54bへは、それぞれに接続された導線55を介して電気測定器56、電源57が接続されている。粒子検出時は、電源57により任意の値の電流が流れており、アパーチャ53を介した閉回路ができている。さらに電気測定器56は解析部61に接続されており、電気測定器56から得られた検出シグナルを解析部61で計算し、粒子径分布を作成する。
アウトレット104a、104bは電解質を含む流体で満たされるが、その電気伝導度は粒子を懸濁している流体よりも高い電気伝導度を持つ流体で満たされている。前記条件において、例えば粒子を懸濁している流体の電気伝導度が5mS/cmであった場合、アウトレット104a、104bに満たされる流体の電気伝導度は5mS/cmよりも大きく、10mS/cmよりも大きい方が好ましい。
また、アウトレット104a、104bの容量は、相対的に低い電気伝導度をもつ粒子を懸濁している流体の流入による影響(電気伝導度の低下)を軽減するために、前記流体の流入量に対して十分大きい容量となるよう設計することが好ましく、好ましくは0.1μL以上、より好ましくは1μL以上の容量を持つことが好ましい。
また、図3(a)(b)に示す通り、粒子を含むサンプルは、流体導入口であるインレット14から導入され、送液部によって流路下流へと送液され、導入流路101、排出流路102、粒子検出部103を通過して、流体排出口であるアウトレット104へ流出させてもよい。導入流路101を流れる粒子は、粒子回収流路102へと流れ、到達した粒子検出部103において、電気的検出が行われる。この時、粒子検出部103の内部は電解質を含む溶液で満たされ、電極54a、54bは電解質に浸漬されている。さらに、電極54a、54bへは、それぞれに接続された導線55を介して電気測定器56、電源57が接続されている。粒子検出時は、電源57により任意の値の電流が流れており、アパーチャ53を介した閉回路ができている。さらに電気測定器56は解析部61に接続されており、電気測定器56から得られた検出シグナルを解析部61で計算し、粒子径分布を作成する。
図3(b)に示す態様においては、電極54a、54bが浸漬されている電解質を含む流体は、その電気伝導度は粒子を懸濁している流体よりも高い電気伝導度を持つ流体で満たされている。
また、図3(c)、(d)に示すように、インレット14aから導入された粒子を含むサンプルが、インレット14bから導入されたシース流体によって中央に集束する態様を取ることもできる。この時、シース流体の電気伝導度が前記サンプルの電気伝導度よりも高い電気伝導度を持つ流体であり、前記条件において、例えば粒子を懸濁している流体の電気伝導度が5mS/cmであった場合、シース流体の電気伝導度は5mS/cmよりも大きく、10mS/cmよりも大きい方が好ましい。つまり、電極を備える空間を満たす流体の少なくとも一部、好ましくは半分以上の流体の電気伝導度が、粒子を懸濁している流体の電気伝導度よりも高ければ、本発明の効果を得ることができる。
粒子を含むサンプルは、測定対象とする粒子を含んだ流体である。本発明における粒子とは、粒径が1nm~1000μm、好ましくは10nm~100μmの範囲にあり、例えば、核酸、タンパク質、小胞、リポソーム、細胞外小胞、無機粒子、金属コロイド、高分子粒子、ウイルス、ウイルス様粒子、細胞、細胞塊、前記粒子の凝集体や会合体、融合体などが含まれる。また本発明における流体は、導電性の流体であり、好ましくは電解質を含む水溶液であるが、電解質を含む有機溶媒、導電性のオイルや油を用いることもできる。
測定時に粒子を懸濁する流体の塩濃度を下げ、電気伝導度を下げることで粒子の凝集を抑制する必要がある粒子としては、冒頭に記載したシリカ粒子の様な無機粒子以外にも前述の各粒子にも同様のことが言える。また、細胞やリポソームのように、膜構造を持つ粒子においては、粒子を懸濁する流体は細胞やリポソームの膜内部の流体と等張である方が好ましく、そうでない場合は浸透圧の差により粒子が収縮または膨張により破裂する可能性がある。従って膜構造をもつ粒子の場合においても、粒子を懸濁する流体の塩濃度を下げて測定をする場合が想定されることから、本発明は細胞やリポソームのような粒子においても同様の効果が得られるといえる。
送液部は、シリンジポンプやペリスタポンプ、圧送ポンプ等の圧力勾配により送液させる方法を用いてもよいし、マイクロチップ10の流路断面における不均一な速度分布を抑制するために電気浸透流ポンプを用いてもよい。この場合、ポンプから接続された配管はインレット14へ直接接続することでインレット14内に保持されているサンプルへ圧力を印加することで送液する。また、アウトレットへ配管を介してポンプを接続し、陰圧をかけることによりマイクロチップ10の流路内の流体を吸引させることで送液してもよい。さらに、インレット14の液面を、アウトレット104aまたはアウトレット104bの液面よりも高くすることで、液面差により送液してもよく、この場合送液部は不要となる。より定量的な測定をするためには圧力勾配により粒子を通過させた方が好ましく、脈動がより少ない圧送ポンプで送液する態様が最も好ましい。
送液部の流量は、流路の断面積やアパーチャの断面積により任意の値に設定することが好ましく、一例として、0.01μL/hourから1mL/hourの間に設定することが好ましい。
粒子検出部103は、アパーチャ53と電気検出器とを含む。アパーチャ53は、流路内に形成された流路直径よりも小さい穴を指し、粒子検出流路62とアパーチャ形成構造52により規定される。アパーチャの断面積は、測定する粒子よりも大きければよいが、一般にESZで測定可能な粒子径範囲は、アパーチャ断面積の2~60%といわれているため、流入してくると想定される粒子の大きさに応じて設計する必要がある。
粒子検出部103は2以上配置されてもよく、それぞれの末端に流体排出口が接続されている。電極54a、54bは流体排出口内の電解質を含む溶液内にその先端が浸漬するようにして配置されており、電源から供給された電流は、一方の電極54aまたは54bから、アパーチャ53aまたは53bを通過し、分岐部110を通ってもう一方のアパーチャを通過し、他方の電極へと流れることになる。この場合、ESZによる粒子検出の感度は、アパーチャと電極までの間の流路抵抗に比例して低下するため、得られたシグナルから粒子径を算出する場合は、このシグナル低下を加味する必要がある(式(1)参照)。この時、Lはアパーチャを形成する流路の長さ、deはアパーチャの等価直径、L’は中継流路60の長さ、de’は中継流路60の等価直径とした。また、式(1)によるシグナル低下の加味はその流路構造に応じて適宜行うことが好ましく、必ずしも式(1)と完全に合致した式でなくてもよい。
Figure 0007215008000001
複数の粒子検出部103のアパーチャ53a、53bの各々の断面積または体積が同じ場合、両アパーチャから得られるシグナルは凡そ同一となる。すなわち、両アパーチャへ流れてきた粒子全てを同様に検出することが可能であり、濃度の定量的な測定という観点で好ましい。
電源57は直流または交流電源を用いられるが、測定の際によりノイズが影響しにくいものを選択する方が好ましく、コスト面からは、例えば乾電池等の安価で低ノイズである直流電源を用いる方が好ましい。また、電極の材料は電気抵抗が小さい材質であれば制限はなく、金属、無機化合物、有機化合物を用いることができるが、耐久性とコストの面から金属であることが好ましい。
粒子検出部103の電気検出器は 、電極54、電極54に導線55を介して接続される電気測定器56、及び電源57から主に構成される。電気測定器56は、電気的特性を検知するものであればよく、電流測定器、電圧測定器、抵抗測定器、電荷量測定器が挙げられ、ESZの測定においては電流測定器を用いるのが最も好ましい。また、IVアンプを用いて、電流電圧変換後に利得を上げて、微小な電流値変化を検出することが、より微小な粒子を検出する上で好ましい。またアパーチャ内を通過した粒子を取りこぼしなく検出するために、電気測定器56のサンプリング時間間隔は、粒子がアパーチャを通過するのに要する時間よりも十分短いことが好ましく、1秒間に1万回以上サンプリングすることが好ましく、1秒間に2万回以上サンプリングすることがさらに好ましい。
解析部61では、測定結果を演算するための演算装置と、測定結果又はそれに由来する演算結果を記録するための記録媒体とを具備することができる。あるいは、これらの演算装置及び記録媒体は、電気測定器56と一体化していてよいし、電気測定器56に対して接続可能な外部装置であってもよい。記録媒体に記録されるデータには、サンプリングした電流値と、粒子が通過した際に発生する電流値変化、またその電流値変化から算出される粒子径、粒子数、粒子濃度、検出時間又は測定開始時からの経過時間が含まれる。
粒子検出装置の製造
本発明による粒子検出方法を実施するための粒子検出装置の実施形態を備えたマイクロチップ10は、一般的なフォトリソグラフィーとソフトリソグラフィー技術を用いて作製した。具体的な手順を以下の通り示す。
4インチベアシリコンウェハ(株式会社フィルテック)上へ、フォトレジストSU-8 3005(Microchem社)を滴下後、スピンコーター(MIKASA社)を用いてフォトレジスト薄膜を形成した。この時、目的膜厚に応じて、SU-8 3005へ希釈剤Cyclopentanone(東京応化工業社)を添加した。続いて、マスクアライナー(ウシオ電機社)と、任意のパターンを形成したクロムマスクを用いて流路パターンをフォトレジスト膜へ形成し、SU-8Developer(Microchem社)を用いて流路パターンを現像することで、用いたい流路の鋳型を作製した。
続いて、作製した鋳型へ、未硬化のLSR7070FC(モメンティブパフォーマンス社)を流し込み、80℃で2時間加熱することで、流路の形状を転写されたポリジメチルシロキサン(PDMS)を作製した。硬化したPDMSを鋳型から剥がし、カッターで任意の大きさに成形後、パンチャーを用いて流路のインレット、アウトレットを形成した。剥離したPDMSとスライドガラス(松浪ガラス社)を酸素プラズマ発生装置(メイワフォーシス社)で表面処理後、PDMSとスライドガラスを貼り合わせることでマイクロチップ10を作製した。
ESZによる粒子の電気的検出
作製したマイクロチップ10は、基板上へ載置され、マイクロチップ10内の複数の粒子検出部103へ電極を接続した。電極は一対の白金線より構成され、一方の電極は導線を介してプログラマブル電流増幅器CA5350(エヌエフ回路社)へ接続され、ADコンバーターを介してPCへと接続され、送信されてきたデジタルの信号をLabViewにより解析した。また粒子検出部103へ接続される電極のもう一方は9Vの乾電池へ導線を介して接続した。
各インレットは、テフロンチューブを介してP-PumpBasic(Dolomite Microfluidics社)へ接続し、一定の流量で送液した。
サンプル調製
検出対象の粒子を含有する流体100P中の粒子としては以下の標準粒子を用いた。
0.1μm粒子としてポリスチレン標準粒子3100A(ThermoFisher製)
0.2μm粒子としてポリスチレン標準粒子3200A(ThermoFisher製)
分離対象の粒子を含有する流体100Pとしては、
ツイーン20を0.05%(v/v)含有し塩化ナトリウムを0.3重量%含むリン酸緩衝液(電気伝導度5.4mS/cm)
ツイーン20を0.05%(v/v)含有し塩化ナトリウムを0.9重量%含むリン酸緩衝液(電気伝導度13.6mS/cm)
を調製した。前記各流体は、粒子を懸濁する前にポアサイズ0.1μmのシリンジフィルター(メルクミリポア社製)を用いて異物除去を行ってから実験に用いた。
実施例1:0.1、0.2μm標準粒子を低電気伝導度溶液へ懸濁し、アウトレット104へ高電気伝導度溶液を満たした場合の粒子検出
図1で示されるマイクロチップ10を、上述の手順に基づき作製した。0.1、0.2μm標準粒子は、それぞれリン酸緩衝液(電気伝導度5.4mS/cm)により、それぞれ5μg/mLの濃度となるよう調製した後、両者を混合して粒子懸濁液(サンプル)とした。従って、サンプル中に含まれるポリスチレン粒子全体の濃度は10μg/mLとなるよう調製した。
この時、マイクロチップ10の各流路について、粒子検出部102の2つのアパーチャ部分以外の流路の高さはすべて4.5μmとし、流路の端部に、基板11の上面に貫通するインレット14、流体排出口104a、104b(それぞれ穴の直径2mm)を設けた。また導入流路101は、幅75μm、長さ4mm、中継流路60はそれぞれ幅65μm、長さ1mmとした。また、粒子検出部102の2つのアパーチャは、どちらも幅0.9μm、長さ2.5μm、高さ0.4μmとした。また、式(1)において算出されるk値は、アパーチャ抵抗と、アパーチャから電極が挿入されているアウトレットまでの流路の抵抗比から、3.0とした。また、アウトレット104へはリン酸緩衝液(電気伝導度13.6mS/cm)を満たした。
上述のマイクロチップ10を用い、インレット14へ調製した粒子懸濁液を0.03μL/hourの流量で送液した。続いて、上述の電気検出実施例に基づき各アパーチャへ流入した粒子を1分間検出した。この時の、粒子検出部103の電流値変化の測定の様子の一部を図4に示した。図4の通り、0.1、0.2μm標準粒子の電流値変化が確認された。
また、測定結果をヒストグラムへまとめると図5の通りとなり、混合粒子でもピークが分離することを確認した。また、測定結果から得られた0.1μm標準粒子の濃度は、5.09μg/mLであり、0.2μm標準粒子の濃度は、4.74μg/mLであった。また、測定結果から得られた0.1μm標準粒子の平均粒径は、0.109μmであり、0.2μm標準粒子の平均粒径は、0.192μmであった。
比較例1:0.1、0.2μm標準粒子を低電気伝導度溶液へ懸濁し、アウトレット104へ低電気伝導度溶液を満たした場合の粒子検出
アウトレット104へリン酸緩衝液(電気伝導度5.4mS/cm)を満たした点以外は全て同様にして粒子を1分間検出し、この時の粒子検出部103の電流値変化の測定の様子の一部を図6に示した。図6の通り、0.1、0.2μm標準粒子の電流値変化は確認されなかった。
以上から、本発明を用い、アウトレット104へ高電気伝導度溶液を満たしておくことで、測定したい粒子を低電気伝導度溶液へ懸濁した場合においても粒子径測定が可能であることを確認した。
10 マイクロチップ
11 基板
14 インレット
50 粒子
51 粒子の流れる方向
52 アパーチャ形成構造
53 アパーチャ
54 電極
55 導線
56 電気測定器
57 電源
61 解析部
62 粒子検出流路
101 導入流路
102 排出流路
103 粒子検出部
104 アウトレット
110 分岐部
800 シース流体
801 粒子を含むサンプル
802 シース流体流路
803 粒子を含むサンプルとシース流体の界面

Claims (2)

  1. 流体導入口に連通する導入流路から分岐された2以上の排出流路を介し、前記排出流路の下流に位置する粒子検出部、前記粒子検出部の下流に位置する電極を備える空間兼流体排出口で構成される流路において電気的検知帯法により流体中に存在する粒子を検出する方法であって、
    前記流体の電気伝導度に対して、前記空間兼液体排出口を満たす流体の電気伝導度が高いことを特徴とする粒子検出方法。
  2. 前記電極を備える空間を満たす流体の電気伝導度が10mS/cmよりも大きいことを特徴とする請求項1記載の粒子検出方法。
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