JP7212883B2 - 絶縁カバー - Google Patents

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Description

本発明は、電線の中間部における芯線等が露出した箇所を覆う絶縁カバーに関する。
例えば、架空電線等の工事にあたり、当該電線の中間部における芯線等が露出した箇所を覆う絶縁カバーが従前より開発されている。
1本の架空電線を2本に分岐させる工事を行う場合、一般的には圧縮スリーブを用いて分岐させる。この場合、分岐させた箇所は絶縁被覆を剥いで芯線同士を金属製の圧縮スリーブで圧接させていることから、金属部分が露出して感電や短絡による危険が発生する可能性のある「充電部」が形成される。そこで、感電事故防止のために当該充電部を覆う絶縁カバーが公開されている(例えば、特許文献1および2)。
また、架空電線等の分岐部分だけでなく、接地を取ったり、一時的に他の電線に接続したりするために電線等から絶縁被覆を剥ぎ取った箇所に生じた充電部を覆う別の絶縁カバーも公開されている(例えば、特許文献3)。
特開平11-318015号公報 特開2010-74936号公報 特開2011-250599号公報
しかしながら、電線等の分岐部分と電線等から絶縁被覆を剥ぎ取っただけの箇所とでは、充電部の形態が互いに異なることから、従来は当該充電部の形態上の特徴に合った様々な形状の絶縁カバーを用意しなければならず、絶縁カバーの種類が必然的に増加してしまうことから、絶縁カバーの生産や管理の面等でコスト的なデメリットが大きいという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、充電部の形態が異なる場合であっても広く適用し得る絶縁カバーを提供することにある。
本発明の一局面によれば、
互いに組み合わされることによって1本あるいは複数本の電線の外側を覆う筒状体となる一対の半筒体を備える絶縁カバーであって、
一方の前記半筒体の内側における中央部には、前記電線の充電部が当接配置されるとともに、前記充電部に押されて変形可能な充電部保持部が形成されており、
前記半筒体の内側における前記半筒体の長手方向に直交する方向の外側端縁と前記充電部保持部との間には、前記電線に対して前記半筒体が前記長手方向に直交する方向に移動するのを防止する移動防止部が設けられている
絶縁カバーが提供される。
好適には、前記充電部保持部における前記充電部が当接配置される位置には、1本の前記電線における絶縁被覆が剥がされて露出した芯線が嵌められる凹所が形成されている。
好適には、前記半筒体の内側における前記半筒体の長手方向の端縁と前記充電部保持部との間には、前記電線に対して前記半筒体が前記長手方向に移動するのを防止する長手方向移動防止部が設けられている。
好適には、他方の前記半筒体の内側における前記半筒体の長手方向の端縁と前記充電部保持部に対応する位置との間には、前記電線に対して前記半筒体が前記長手方向に移動するのを防止する第2長手方向移動防止部が設けられている。
好適には、前記第2長手方向移動防止部は、前記半筒体の長手方向において、前記長手方向移動防止部よりも前記充電部保持部に近い位置で前記電線に対して作用する。
本発明によれば、筒状体の内部で電線の充電部を保持する充電部保持部が当該充電部に押されて変形可能になっているので、充電部の形態が異なる場合であっても広く適用し得る絶縁カバーを提供できた。
本発明が適用された絶縁カバー10の内側を示す図である。 本発明が適用された絶縁カバー10の内側を示す斜視図である。 圧縮スリーブAを含む電線Lに絶縁カバー10を取り付ける手順を説明するための斜視図である。 圧縮スリーブAを含む電線Lに絶縁カバー10を取り付ける際の他の例を示す斜視図である。 圧縮スリーブAを含む電線Lに絶縁カバー10を取り付けた状態を示す断面図である。 より短い圧縮スリーブAを含む電線Lに絶縁カバー10を取り付けた状態を示す断面図である。 電線Lから絶縁被覆Hを剥ぎ取った箇所に絶縁カバー10を取り付ける手順を説明するための斜視図である。 電線Lから絶縁被覆Hを剥ぎ取った箇所に絶縁カバー10を取り付けた状態を示す断面図である。 電線Lから絶縁被覆Hを剥ぎ取った箇所に絶縁カバー10を取り付けた状態を示す、絶縁カバー10の長手方向に直交する方向の断面図である。 変形例に係る充電部保持部50を示す図である。
(絶縁カバー10の構成)
図1および図2は、本発明が適用された実施形態に係る絶縁カバー10を示す。この絶縁カバー10は、一対の半筒体12,14およびヒンジ16を備えており、これら半筒体12,14が互いに組み合わされることによって1本あるいは複数本の電線の外側を覆う筒状体としての絶縁カバー10となる。両半筒体12,14は互いに対向する端縁(半筒体12,14の長手方向に直交する方向の内側端縁)がヒンジ16によって接続され、一体的に形成されている。また、両半筒体12,14は、上記ヒンジ16を中心として基本的に互いに線対称に形成されている。そこで、以下では半筒体12の構成について詳細に説明し、半筒体14については基本的に半筒体12についての説明を援用して半筒体12と異なる部分についてのみ説明する。
なお、本明細書全体を通して、電線の内部にある通電部材を芯線Sといい、当該芯線Sの外側を覆う絶縁部材を絶縁被覆Hといい、さらに、絶縁被覆Hによって覆われた芯線Sの全体を被覆電線Lあるいは単に電線Lという。また、電線Lにおける金属部分が露出して感電や短絡による危険が発生する可能性がある部分を充電部Jという。
半筒体12は、大略、本体部20と、この本体部20の長手方向の両端部にそれぞれ形成されたシャッター部22と、本体部20におけるヒンジ16が形成された長手方向に直交する方向の端部とは反対側の端部に設けられた係着部24とを有しており、これらが一体となって半筒体12を構成している。もちろん、本体部20やシャッター部22等を別体として形成し、然る後、接着等の手段で組み合わせて半筒体12を構成してもよい。また、ヒンジ16は、必須の構成要素ではなく、一対の半筒体12,14を別体として形成し、これらを嵌め合わせ等の手段で組み合わせて筒状体を形成してもよい。
なお、半筒体12,14について、長手方向に直交する方向の端縁のうち、ヒンジ16が接続された方を上述のように「内側端縁」といい、この反対側を「外側端縁」という。
本体部20は、長手方向に延びる半筒状の部材である。本実施例において、本体部20は「角筒状」に形成されているが、もちろんこれに限定されるものではなく、「丸筒状」や「多角形筒状」に形成されてもよい。つまり、「筒状」や「半筒状」とは、「角筒」、「丸筒」、あるいは「多角形筒」その他すべてを含む概念である。
この本体部20には、充電部保持部50、移動防止部52、長手方向移動防止部54、および、凹み部56が形成されている。
充電部保持部50は、半筒体12の本体部20における内側の中央部に形成されており、電線Lの充電部Jが当接配置されるとともに、当該充電部Jに押されて変形できるようになっている。
本実施形態における充電部保持部50は、図示するように、帯状の部材の両端が半筒体12の中央部に接続され、電線Lの充電部Jが当接配置される位置である中央部に凹所58を形成することによって断面形状が略「M」字状となっている。なお、当該凹所58の幅(つまり、充電部保持部50の幅)は、1本の電線Lにおける絶縁被覆Hが剥がされて芯線Sが露出した充電部Jの幅よりも少しだけ短く形成するのが好適である。
移動防止部52は、半筒体12の内側における外側端縁と充電部保持部50との間に突設形成された略三角形状の平板状部である。具体的には、充電部保持部50に向かう、略三角形状を構成する1つの辺が、半筒体12の内側の面に対して略垂直となるように延びている。
本実施形態における半筒体12には、このような移動防止部52が長手方向に所定の間隔で3つ配設されている。これにより、一対の半筒体12,14の間で保持した電線Lに対して、半筒体12,14(絶縁カバー10)が当該半筒体12,14(絶縁カバー10)の長手方向に直交する方向に向けて不所望に移動するのを防止できる。もちろん、移動防止部52の形状・個数・配設間隔等は、電線Lに対して、半筒体12,14(絶縁カバー10)がその長手方向に直交する方向に向けて不所望に移動するのを防止できれば、本実施形態のものに限定されない。
長手方向移動防止部54は、半筒体12の内側における当該半筒体12の長手方向の端縁と充電部保持部50との間に突設形成された略三角形状の平板状部である。具体的には、充電部保持部50に向かう、略三角形状を構成する1つの辺が、半筒体12の内側の面に対して略垂直となるように延びている。
本実施形態における半筒体12には、長手方向移動防止部54が当該半筒体12における一方の長手方向端縁と充電部保持部50との間において長手方向に直交する方向に所定の間隔で4つ配設されており、また、他方の長手方向端縁と充電部保持部50との間において同様に長手方向に直交する方向に所定の間隔で4つ配設されている。これにより、一対の半筒体12,14の間で保持した電線Lに対して、半筒体12,14(絶縁カバー10)が当該半筒体12,14(絶縁カバー10)の長手方向に向けて不所望に移動するのを防止できる。もちろん、長手方向移動防止部54の形状・個数・配設間隔等は、電線Lに対して、半筒体12,14(絶縁カバー10)がその長手方向に向けて不所望に移動するのを防止できれば、本実施形態のものに限定されない。
凹み部56は、半筒体12の曲げ・ねじり応力等に対する強度を増すことを目的として、本実施形態では半筒体12の内側において大小4箇所形成されている。具体的には、比較的幅の狭い一対の凹み部56が、充電部保持部50と各長手方向移動防止部54との間にそれぞれ配設されている。また、比較的幅の広い一対の凹み部56が、各長手方向移動防止部54と半筒体12の本体部20の長手方向両端との間にそれぞれ配設されている。
シャッター部22は、外部からの雨水や虫やゴミ等が半筒体12,14の長手方向両端から絶縁カバー10の内部に浸入し難くするための部分であり、半筒体12の内面から突設された短冊状の雨水浸入防止用舌片60を複数備えている。
また、シャッター部22の外側端部は、半筒体12,14の長手方向の外側に向かうに従って当該半筒体12,14の外側から内側に向けて傾斜する傾斜面62が形成されている。これにより、半筒体12に形成された傾斜面62と、半筒体14に形成されてこれに対向する傾斜面62とによって、絶縁カバー10の長手方向端の開口面積が狭められるようになり、上述した雨水浸入防止用舌片60の存在との相乗効果で、絶縁カバー10の内部に外部からの雨水や虫やゴミ等がより浸入し難くなる。なお、本実施形態に係る傾斜面62は、短冊状の小型板材を複数組み合わせて構成されている。
係着部24は、本実施形態の場合、半筒体12,14の外側端縁に形成された帯状平面63と、半筒体12の帯状平面63に設けられた3つの係着具(雌)64と、半筒体14の帯状平面63における対応する位置に設けられた3つの係着具(雄)66とで構成されている。これにより、ヒンジ16を中心として一対の半筒体12,14を互いに組み合わせたとき、各係着具(雌)64とこれに対応する係着具(雄)66とが互いに係合することにより、半筒体12,14が組み合わされた状態を保持することができる。
もちろん、係着部24、とりわけ係着具64,66は、本実施形態のものに限定されるものではなく、一対の半筒体12,14を互いに組み合わせた状態を保持できればどのようなものであってもよい。
次に、他方の半筒体14について説明する。他方の半筒体14も、本体部20と、シャッター部22と、係着部24とを有している。
また、他方の半筒体14における本体部20には、移動防止部52、長手方向移動防止部54、凹み部56、および、第2長手方向移動防止部70が形成されている。
半筒体14における移動防止部52は、基本的に、上述した半筒体12における移動防止部52と同様であるが、この半筒体12における移動防止部52と干渉しないように、半筒体14における各移動防止部52は、それぞれ、半筒体12における各移動防止部52同士の間に嵌まる位置に形成されている。
長手方向移動防止部54の高さは対向する長手方向移動防止部54と干渉しないように低く抑えられていることから、半筒体14における長手方向移動防止部54は、半筒体12における長手方向移動防止部54に対応する位置に形成されている。もちろん、これに変えて、移動防止部52と同様に、半筒体12における各長手方向移動防止部54同士の間に嵌まる位置に形成してもよい。
半筒体14における凹み部56も、基本的に、半筒体12における凹み部56と同様であるが、半筒体14には充電部保持部50が形成されないことから、本実施形態の半筒体14の凹み部56は、半筒体14の中央部と、これを中心として長手方向の両側にそれぞれ形成されたものとの3つで構成されている。
第2長手方向移動防止部70は、本実施形態において、半筒体14にのみ形成された部分である。この第2長手方向移動防止部70は一対の長方形状平板72で構成されており、各長方形状平板72の一辺は半筒体14における本体部20の内面であって、長手方向移動防止部54よりも中央寄りに取り付けられている。そして、本体部20の内面に取り付けられた一辺に対向する対向辺74は、当該一辺よりもさらに中央寄りに位置しており、かつ、当該一辺を中心として本体部20に対して回動自在となっている。
ヒンジ16は、上述のように両半筒体12,14の内側端縁に取り付けられた部材であり、長手方向両端部にヒンジシャッター部80を有しているとともに、長手方向両端に仮留部82を有しており、さらに、内面の中央部に第2移動防止部84を有している。
ヒンジシャッター部80は、半筒体12,14に設けられている雨水浸入防止用舌片60と同様の雨水浸入防止用舌片86と、仕切部88とを有している。
雨水浸入防止用舌片86は、半筒体12,14に設けられている雨水浸入防止用舌片60に比べて長さがやや短く形成されている以外は同じであることから、当該雨水浸入防止用舌片60の説明を援用する。
仕切部88は、ヒンジ16の長手方向両端縁の内面から略垂直方向に立設された板状材であり、両半筒体12,14を組み合わせて絶縁カバー10を構成した際に、当該絶縁カバー10の両端開口における上端部を塞ぐようになっている。
仮留部82は、後述するように、半筒体12,14を互いに組み合わせて絶縁カバー10を構成し、当該絶縁カバー10で電線Lの充電部Jをカバーする作業を容易にするため、半筒体12を半筒体14に近づけた状態で仮留めするための部分である。この仮留部82は、一対の仮留部(雌)90と仮留部(雄)92とで構成されている。
仮留部(雌)90は、ヒンジ16の長手方向両端における半筒体14との境目付近からそれぞれ突設された短冊状の部分であり、その先端部に仮留部(雄)92が嵌め込まれる嵌挿孔94が形成されている。
仮留部(雄)92は、ヒンジ16の長手方向両端における半筒体12との境目付近からそれぞれ突設された短い四角柱状の部分であり、上述のようにその先端部が仮留部(雌)90の嵌挿孔94に嵌め込まれるようになっている。
第2移動防止部84は、ヒンジ16の内面の中央部において長手方向に互いに所定の間隔で突設された複数の突設部96を有している。電線Lに対して絶縁カバー10が移動して、相対的に、絶縁カバー10内の電線Lや充電部Jがヒンジ16に不所望に近づきすぎたとき、これら突設部96の先端が電線Lや充電部Jに当接してヒンジ16にそれ以上近づくのを防止することができる。
(絶縁カバー10の使用手順)
次に、上述した本実施形態に係る絶縁カバー10を電線Lの充電部Jに取り付ける手順について簡単に説明する。なお、絶縁カバー10を取り付ける充電部Jとして、(1)1本の電線Lを2本にさせる圧縮スリーブAと、(2)1本の電線Lから絶縁被覆Hを剥ぎ取った箇所といった2つのケースについて説明する。
(ケース1:圧縮スリーブA)
図3に示すように、充電部Jである圧縮スリーブAが充電部保持部50に当接するようにして、半筒体12を当該半筒体12の長手方向に沿って電線Lに配置する。このとき、圧縮スリーブAは、充電部保持部50に形成された凹所58に比べて大きく、圧縮スリーブAを単に充電部保持部50に当接するように載置しただけでは半筒体14を半筒体12に組み合わせる(被せる)のが困難であることから、図示するように充電部保持部50における移動防止部52に近い側の半分が押圧変形される。
このように充電部保持部50における移動防止部52に近い側の半分が押圧変形することにより、移動防止部52と、充電部保持部50における当該移動防止部52から遠い側の半分とで圧縮スリーブAを挟持することができ、電線Lや圧縮スリーブAに対して絶縁カバー10が半筒体12の長手方向に直交する方向に不所望に移動するのを防止できる。
もちろん、図4に示すように、充電部保持部50における移動防止部52に遠い側の半分を押圧変形するように圧縮スリーブAを配置してもよい。この場合、圧縮スリーブAや電線Lは、半筒体12,14の内側端縁に近づくことになるが、こちら側はヒンジ16が存在することから絶縁カバー10が圧縮スリーブAから外れてしまう可能性は低く、特に問題がない。逆に、圧縮スリーブAが半筒体12,14の外側端縁に向けて相対的に移動しようとしても、充電部保持部50における移動防止部52から近い側の半分、および、移動防止部52が、圧縮スリーブAが外側端縁に向けて相対的に移動するのを阻害することから、絶縁カバー10が圧縮スリーブAから外れてしまう可能性をより低減できる。
図3に戻り、絶縁カバー10を圧縮スリーブAおよび電線Lの所定の位置に配置した後、ヒンジ16で折り返した半筒体14を半筒体12に組み合わせて、両半筒体12,14に設けられた係着部24を用いて互いに組み合わせた状態を保持する。これにより、電線Lの充電部Jに対する絶縁カバー10の取り付けが完了する。
実際、絶縁カバー10が取り付けられる電線Lは架空されていることがほとんどであり、作業者が工具を用いることによって絶縁カバー10を高所にある充電部Jに取り付けることになる。このため、仮留部82を用いて予め両半筒体12,14を互いに近づけた状態で保持しておき、然る後、工具を用いて絶縁カバー10を高所に上げて充電部Jを挟み込むようにして係着部24で両半筒体12,14を組み合わせるのが好適である。
なお、圧縮スリーブAへの絶縁カバー10の取り付けが完了した状態において、図5に示すように、当該圧縮スリーブAは、半筒体12,14に設けられた一対の長手方向移動防止部54同士の間に配置されている。これにより、絶縁カバー10が圧縮スリーブAや電線Lに対して当該絶縁カバー10の長手方向に移動しようとしても、当該長手方向移動防止部54が圧縮スリーブAに当たってそれ以上移動することを防止できる。
また、他方の半筒体14に設けられた第2長手方向移動防止部70における長方形状平板72の対向辺74同士の間隔よりも圧縮スリーブAの長さの方が長い場合、長方形状平板72は、図示するように、圧縮スリーブAの表面に押されて半筒体14の内面に沿う位置まで回動する。
図5に示す場合に比べて圧縮スリーブAの長さが短い場合は、図6に示すように、当該圧縮スリーブAが、長手方向移動防止部54よりもさらに中央部寄りに配置されている第2長手方向移動防止部70における長方形状平板72の対向辺74同士の間に嵌まることになる。これにより、絶縁カバー10の長手方向における圧縮スリーブAの相対的な移動可能範囲が対向辺74同士の間隔となることからより狭くすることができ、絶縁カバー10が電線Lに対して不所望に移動する範囲をより限定することができる。
(ケース2:1本の電線Lから絶縁被覆Hを剥ぎ取った箇所)
図7に示すように、電線Lから絶縁被覆Hを剥ぎ取った箇所(充電部J)が充電部保持部50に当接するようにして、半筒体12を当該半筒体12の長手方向に沿って電線Lに配置する。特に、絶縁被覆Hが剥ぎ取られることによって芯線Sが露出した部分(=充電部J)に充電部保持部50の凹所58が嵌まるように位置決めする。
これにより、電線Lに対して絶縁カバー10が移動したとき、絶縁被覆Hの端に充電部保持部50の幅方向端が当たるので、電線Lに対して絶縁カバー10がその長手方向に不所望に移動するのを防止できる。
また、電線Lに対して絶縁カバー10がその長手方向に直交する方向に移動する場合であっても、電線Lの芯線Sが充電部保持部50の凹所58に嵌まっているので、絶縁カバー10の長手方向に直交する方向についても、電線Lに対して絶縁カバー10が不所望に移動するのを防止できる。
電線Lに対して半筒体12を所定の位置に配置した後、ヒンジ16で折り返した半筒体14を半筒体12に組み合わせて、両半筒体12,14に設けられた係着部24を用いて互いに組み合わせた状態を保持する。これにより、充電部Jに対する絶縁カバー10の取り付けが完了する。
なお、仮留部82を用いることについては上述したケース1で述べた内容と同じであるから、ケース1での説明を援用する。
電線Lへの絶縁カバー10の取り付けが完了した状態において、図8および図9に示すように、絶縁被覆Hが剥ぎ取られることによって芯線Sが露出した部分に充電部保持部50の凹所58が嵌まっており、さらに、半筒体14に設けられた第2長手方向移動防止部70における長方形状平板72の対向辺74が電線Lの表面を充電部保持部50に向けて押圧することから、芯線Sが露出した部分から充電部保持部50の凹所58が外れる可能性が低減される。
(絶縁カバー10の特徴)
上述した本実施形態に係る絶縁カバー10によれば、半筒体12,14の内部で電線Lの充電部Jを保持する充電部保持部50が当該充電部Jに押されて変形可能になっているので、充電部Jの形態が異なる場合であっても広く適用し得る絶縁カバー10を提供できる。
また、充電部保持部50における充電部Jが当接配置される位置には、1本の電線Lにおける絶縁被覆Hが剥がされて露出した芯線Sが嵌められる凹所58が形成されているので、電線Lの芯線Sが充電部保持部50の凹所58に嵌まり、電線Lに対して絶縁カバー10がその長手方向や、当該長手方向に直交する方向に不所望に移動するのを防止できる。
さらに、半筒体12,14の内側における半筒体12,14の長手方向に直交する方向の外側端縁と充電部保持部50との間に移動防止部52が設けられているので、電線Lに対して半筒体12,14がその長手方向に直交する方向に移動するのを防止できる。
また、半筒体12,14の内側における半筒体12,14の長手方向の端縁と充電部保持部50との間に長手方向移動防止部54が設けられているので、電線Lに対して半筒体12,14がその長手方向に移動するのを防止できる。
また、他方の半筒体14の内側における半筒体12の長手方向の端縁と充電部保持部50に対応する位置との間に第2長手方向移動防止部70が設けられているので、電線Lに対して半筒体14がその長手方向に移動するのを防止できる。
また、第2長手方向移動防止部70を、半筒体12,14の長手方向において、長手方向移動防止部54よりも充電部保持部50に近い位置で電線に対して作用させるようにすることで、圧縮スリーブAの長さが短い場合でも、絶縁カバー10の長手方向における圧縮スリーブAの移動可能範囲をより狭くすることができ、電線Lに対して絶縁カバー10が不所望に移動する範囲をより限定することができる。
(変形例1)
上述した実施形態では、充電部保持部50は、帯状の部材の両端が半筒体12の中央部に接続され、電線Lが当接配置される位置である中央部に凹所58を形成することによって断面形状が略「M」字状に形成されていた。しかしながら、充電部保持部50の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、図10(a)に示すように、帯状の部材の両端を半筒体12の内面に接続し、凹所58の無い台形状に形成してもよい。また、図10(b)に示すように、帯状の部材の一方端のみを半筒体12の内面に取り付けるようにしてもよい。さらに、充電部保持部50が変形しやすいように、図10(c)に示すように、充電部保持部50の脚部100に屈曲部102を設けてもよい。さらには、図10(d)に示すように、充電部保持部50を、帯状の部材を曲げて構成するのではなく、柔軟性のある中実素材で形成してもよい。
(変形例2)
上述した実施形態では、移動防止部52が両半筒体12,14に形成されているが、当該移動防止部52は、少なくともいずれかの半筒体12,14に形成されていればよい。
(変形例3)
上述した実施形態では、長手方向移動防止部54が両半筒体12,14に形成されているが、当該長手方向移動防止部54は、少なくともいずれかの半筒体12,14に形成されていればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10…絶縁カバー、12…(一方の)半筒体、14…(他方の)半筒体、16…ヒンジ
20…本体部、22…シャッター部、24…係着部
50…充電部保持部、52…移動防止部、54…長手方向移動防止部、56…凹み部、58…凹所
60…雨水浸入防止用舌片、62…傾斜面、63…帯状平面、64…係着具(雌)、66…係着具(雄)、70…第2長手方向移動防止部、72…長方形状平板、74…対向辺
80…ヒンジシャッター部、82…仮留部、84…第2移動防止部、86…雨水浸入防止用舌片、88…仕切部、90…仮留部(雌)、92…仮留部(雄)、94…嵌挿孔、96…突設部
100…(充電部保持部50の)脚部、102…屈曲部
L…被覆電線(あるいは「電線」)、S…芯線、H…絶縁被覆、J…充電部、A…圧縮スリーブ

Claims (5)

  1. 互いに組み合わされることによって1本あるいは複数本の電線の外側を覆う筒状体となる一対の半筒体を備える絶縁カバーであって、
    一方の前記半筒体の内側における中央部には、前記電線の充電部が当接配置されるとともに、前記充電部に押されて変形可能な充電部保持部が形成されており、
    前記半筒体の内側における前記半筒体の長手方向に直交する方向の外側端縁と前記充電部保持部との間には、前記電線に対して前記半筒体が前記長手方向に直交する方向に移動するのを防止する移動防止部が設けられている
    絶縁カバー。
  2. 前記充電部保持部における前記充電部が当接配置される位置には、1本の前記電線における絶縁被覆が剥がされて露出した芯線が嵌められる凹所が形成されている
    請求項1に記載の絶縁カバー。
  3. 前記半筒体の内側における前記半筒体の長手方向の端縁と前記充電部保持部との間には、前記電線に対して前記半筒体が前記長手方向に移動するのを防止する長手方向移動防止部が設けられている
    請求項1または2に記載の絶縁カバー。
  4. 他方の前記半筒体の内側における前記半筒体の長手方向の端縁と前記充電部保持部に対応する位置との間には、前記電線に対して前記半筒体が前記長手方向に移動するのを防止する第2長手方向移動防止部が設けられている
    請求項1からのいずれか1項に記載の絶縁カバー。
  5. 他方の前記半筒体の内側における前記半筒体の長手方向の端縁と前記充電部保持部に対応する位置との間には、前記電線に対して前記半筒体が前記長手方向に移動するのを防止する第2長手方向移動防止部が設けられており、
    前記第2長手方向移動防止部は、前記半筒体の長手方向において、前記長手方向移動防止部よりも前記充電部保持部に近い位置で前記電線に対して作用することを特徴とする
    請求項に記載の絶縁カバー。
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